JP2005057447A - 弾性表面波デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】 機械的強度を確保しつつ、小型化が可能な弾性表面波デバイスを提供する。
【解決手段】 櫛型電極(IDT)13と電極パッド14と吸音材17とが圧電基板11における第1の主面に形成された弾性表面波(SAW)素子10をパッケージ2のダイアタッチ面6aに金属バンプ12を用いてフェイスダウン状態でフリップチップ実装した構成において、金属バンプ12と電極パッド6との接続部分に接着部材16aを設ける。接着部材16aは電極パッド6と金属バンプ12とを機械的に固定する部材、又は電極パッド6と金属バンプ12との機械的な接続を補助する部材として機能する。この際、吸音材17を接着部材16bでダイアタッチ面6aに固定する。これにより、デバイスの低背化及び小型化が可能なフェイスダウン状態での実装形態において、SAW素子チップ10とパッケージ2との接着強度を向上することが可能となる。
【選択図】 図6
【解決手段】 櫛型電極(IDT)13と電極パッド14と吸音材17とが圧電基板11における第1の主面に形成された弾性表面波(SAW)素子10をパッケージ2のダイアタッチ面6aに金属バンプ12を用いてフェイスダウン状態でフリップチップ実装した構成において、金属バンプ12と電極パッド6との接続部分に接着部材16aを設ける。接着部材16aは電極パッド6と金属バンプ12とを機械的に固定する部材、又は電極パッド6と金属バンプ12との機械的な接続を補助する部材として機能する。この際、吸音材17を接着部材16bでダイアタッチ面6aに固定する。これにより、デバイスの低背化及び小型化が可能なフェイスダウン状態での実装形態において、SAW素子チップ10とパッケージ2との接着強度を向上することが可能となる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、弾性表面波デバイスに関し、特に弾性表面波素子がフェイスダウン状態で搭載面に実装された弾性表面波デバイスに関する。
近年、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、これに搭載された電子部品にも小型化及び高性能化が要求されている。例えば、電波を送信又は受信する電子機器におけるフィルタ,遅延線,発振器等の電子部品として使用される弾性表面波(Surface Acoustic Wave:以下、SAWと略す)デバイスにも、パッケージを含めて全体的な小型化及び高性能化が要求されている。
一般的なSAWデバイスは、例えば圧電性素子基板(以下、圧電基板という)上に形成された櫛歯型電極部のインターディジタルトランスデューサ(InterDigital Transducer:以下、IDTと略す)を有するSAW素子チップが、キャビティ内に気密封止された構成を有している。この構成において、入力側のIDTに電気信号を印加し、これをSAWに変換して圧電基板上を伝播させることで、出力側のIDTから所定の変調がなされた電気信号を得ることができる。
従来技術によるSAW素子チップ110の概略構成斜視図を図1に示す。図1に示すように、SAW素子チップ110は、圧電基板111の一方の主面(これを第1の主面とする)上に、1つ以上のIDT113と、グランド用及び信号入出力用の電極パッド114と、これらを電気的に接続する配線パターン115とを含む金属パターンが形成された構成を有する。
また、上記のSAW素子チップ110は、第1の主面が上を向いた状態(いわゆるフェイスアップ状態)でパッケージに実装することが可能である(例えば特許文献1参照)。このようなSAWデバイス100の構成を図2に示す。図2(a)はSAWデバイス100の構成を示す内部透視図であり、(b)は(a)のD−D断面図である。
図2に示すように、SAWデバイス100は、パッケージ102に形成されたキャビティ103の底面にSAW素子チップ110における第1の主面と反対側(これを第2の主面とする)が固定された構成を有する。パッケージ102には、少なくとも一部がキャビティ103内部に露出するように形成された電極パッド106と、パッケージ102裏面(但し、キャビティ103の開口側を上面とする)に形成された外部端子として機能するフットパターン108と、電極パッド106とフットパターン108とを電気的に接続するキャスタレーション107とが形成されている。キャビティ103内部に露出する電極パッド106は、SAW素子チップ110の電極パッド114と金属ワイヤ112を介して接続される。すなわち、SAW素子チップ110とパッケージ102とは、ワイヤボンディングされることで電気的に接続されている。電極パッド106はパッケージ102側面に形成されたキャスタレーション107上に金属メッキ(これもキャスタレーション107の一部とする)に接続される。キャスタレーション107はパッケージ102の裏面においてフットパターン108と接続されている。すなわち、SAW素子チップ110の電極パッド114は、金属ワイヤ112と電極パッド106とキャスタレーション107とを介してパッケージ102裏面の外部端子(フットパターン108)まで電気的に引き回されている。尚、キャビティ103の開口部は、金属キャップ104により気密性高く封止される。この際、パッケージ102と金属キャップ104との接着にはワッシャ105等の接着剤を使用することができる。
また、上述したSAW素子チップ110は、第1の主面が下を向いた状態(いわゆるフェイスダウン状態)でパッケージに実装することも可能である(例えば特許文献2参照)。このようなSAWデバイス200の構成を図3を用いて説明する。尚、図3はSAWデバイス200の断面図(図2(b)に対応)である。尚、図2に示すSAWデバイス100と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、SAWデバイス200はパッケージ202に形成されたキャビティ103の底面(ダイアタッチ面ともいう)に電極パッド206が形成され、これとSAW素子チップ110における電極パッド114とが位置合わせされつつ、金属バンプ212によりボンディングされた構成を有する。すなわち、SAW素子チップ110は、フェイスダウン状態でパッケージ202にフリップチップ実装されている。ダイアタッチ面の電極パッド206は、パッケージ202の底板を貫通するビア配線207を介してパッケージ202裏面に形成されたフットパターン108と接続される。これにより、SAW素子チップ110の電極パッド114は、金属バンプ212と電極パッド206とビア配線207とを介してパッケージ202裏面の外部端子(フットパターン108)まで電気的に引き回されている。また、SAW素子チップ110は樹脂等の接着剤216によりパッケージ202内部に固定される。
特開平8−18390号公報
特開平7−336186号公報
しかしながら、特許文献1に示されるようなワイヤボンディングによる接続形態では、ワイヤのためのスペースが必要となるため、SAWデバイスの小型化(ダウンサイジング)に限界があった。また、特許文献2に示されるようなフェイスダウン状態でのフリップチップ実装形態では、SAW素子チップの機械的固定をバンプ接続部分で得ていたが、この場合、チップの大きさと比較してバンプの数が少ないため、十分な機械的強度を得ることができなかった。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、機械的強度を確保しつつ、小型化が可能な弾性表面波デバイスを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、特許請求の範囲における請求項1記載のように、第1の電極パッドと樹脂層とが第1の面上に形成された弾性表面波素子と、前記第1の電極パッドと電気的に接続される第2の電極パッドが第2の面上に形成されたパッケージとを有し、前記第1の面が前記第2の面とが向かい合う状態で前記弾性表面波素子が前記パッケージに実装された弾性表面波デバイスであって、前記第2の面に前記樹脂層を固定する部材を有して構成される。第1の電極パッドが形成された第1の面を実装面である第2の面に向かい合わせて弾性表面波素子をパッケージに実装することで、金属ワイヤを用いて第1及び第2の電極パッドを電気的に接続する必要がない。このため、金属ワイヤに必要なスペースを削減でき、弾性表面波デバイスの小型化及び低背化が可能となる。また、弾性表面波素子の第1の主面上に形成された樹脂層を実装面である第2の面に機械的に固定することで、弾性表面波素子とパッケージとの接着強度を向上させることができる。
また、本発明は、特許請求の範囲における請求項2記載のように、第1の電極パッドが第1の面上に形成された弾性表面波素子と、前記第1の電極パッドと電気的に接続される第2の電極パッドが第2の面上に形成されたパッケージとを有し、前記第1の面が前記第2の面とが向かい合う状態で前記弾性表面波素子が前記パッケージに実装された弾性表面波デバイスであって、前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとの間に介在する金属バンプと、前記金属バンプと前記第1又は第2の電極パッドとを機械的に固定する部材とを有して構成される。第1の電極パッドが形成された第1の面を実装面である第2の面に向かい合わせて弾性表面波素子をパッケージに実装することで、金属ワイヤを用いて第1及び第2の電極パッドを電気的に接続する必要がない。このため、金属ワイヤに必要なスペースを削減でき、弾性表面波デバイスの小型化及び低背化が可能となる。また、弾性表面波素子の第1及び第2の電極パッドを、金属バンプとは別の部材を用いて接着する、又は金属バンプとは別の部材を用いて金属バンプによる第1及び第2の電極パッドの接続を補助することで、弾性表面波素子とパッケージとの接着強度を向上させることができる。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項3記載のように、導電性物質で形成されることが好ましい。部材を導電性物質で形成することで、例えば第1又は第2の電極パッドと金属バンプとの間に隙間が介在する場合でも、両電極パッド間を確実に電気的に接続することが可能となる。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項4記載のように、銀を含有した導電性物質で形成されることが好ましい。部材を導電性物質で形成することで、例えば第1又は第2の電極パッドと金属バンプとの間に隙間が介在する場合でも、両電極パッド間を確実に電気的に接続することが可能となる。また、導電性物質には例えば銀が含有された物質を適用することができる。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項5記載のように、有機系物質で形成されることが好ましい。有機系物質は一般的に加熱することで硬化する。このため、部材を有機系物質で形成することで、弾性表面波素子をパッケージに接着後、部材を硬化させる工程を容易化できる。
請求項2記載の前記弾性表面波デバイスは、例えば請求項6記載のように、前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとを前記金属バンプにより電気的且つ機械的に接続した構成とすることもできる。第1及び第2の電極パッド間の機械的且つ電気的な接続を金属バンプで実現した場合、部材を第1又は第2の電極パッドと金属バンプとの間の接着強度及び導電性を向上させるための構成として用いることもできる。
請求項1記載の前記弾性表面波デバイスは、例えば請求項7記載のように、前記第1の面上に形成された櫛型電極を有し、前記樹脂層が前記櫛型電極を弾性表面波の伝搬方向において挟み込む位置に形成された吸音材であるように構成されても良い。吸音材は従来より使用されていた構成である。従って、この吸音材を部材を用いてパッケージに固定する構成とすることで、部材以外に新たな構成を必要とせず、容易に弾性表面波素子とパッケージとの接着強度を向上させることが可能となる。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項8記載のように、ドット形状であることが好ましい。吸音材と第2の面と機械的に固定する接着部分、特に部材が機械的に頑丈でありすぎると、弾性表面波素子やパッケージ等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力が弾性表面波素子に伝達され、弾性表面波素子のフィルタ特性、特に中心周波数が変動してしまう可能性が存在する。そこで本発明では、部材を、吸音材と第2の面との接着強度を十分に得られ、且つある程度変形できる程度の形状で構成する。この形状としては、ドット形状を適用することができる。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項9記載のように、ライン形状であることが好ましい。吸音材と第2の面と機械的に固定する接着部分、特に部材が機械的に頑丈でありすぎると、弾性表面波素子やパッケージ等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力が弾性表面波素子に伝達され、弾性表面波素子のフィルタ特性、特に中心周波数が変動してしまう可能性が存在する。そこで本発明では、部材を、吸音材と第2の面との接着強度を十分に得られ、且つある程度変形できる程度の形状で構成する。この形状としては、ライン形状を適用することができる。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項10記載のように、前記第2の面を基準面とした高さが0.03mm以上で且つ0.35mm以下であることが好ましい。部材の高さは弾性表面波デバイスの低背化を鑑みて、0.35mm以下とすることが好ましい。但し、弾性表面波素子とパッケージとを確実に接着でき且つ十分な接着強度を得ることができる高さを確保するために、0.03mm以上とすることが好ましい。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項11記載のように、前記第2の面に沿う断面積の最大値が0.01mm2以上で且つ0.2mm2以下であることが好ましい。吸音材と第2の面と機械的に固定するための部材が機械的に頑丈でありすぎると、弾性表面波素子やパッケージ等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力が弾性表面波素子に伝達され、弾性表面波素子のフィルタ特性、特に中心周波数が変動してしまう可能性が存在する。そこで本発明では、部材を、吸音材と第2の面との接着強度を十分に得られ、且つある程度変形できる大きさとするために、第2の面に沿った断面積の最大値が0.01mm2以上で且つ0.2mm2以下となるように形成することが好ましい。また、第1又は第2の電極パッドと金属バンプとを接着するための部材は、接着時にはみ出した部材による櫛型電極のショートや特性劣化を回避するために、第2の面に沿った断面積の最大値が0.01mm2以上で且つ0.2mm2以下となるように形成することが好ましい。
請求項1又は2記載の前記部材は、請求項12記載のように、幅が0.1mm以上で且つ0.5mm以下のライン形状であることが好ましい。吸音材と第2の面と機械的に固定する接着部分、特に部材が機械的に頑丈でありすぎると、弾性表面波素子やパッケージ等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力が弾性表面波素子に伝達され、弾性表面波素子のフィルタ特性、特に中心周波数が変動してしまう可能性が存在する。そこで本発明では、部材を、吸音材と第2の面との接着強度を十分に得られ、且つある程度変形できる程度の形状及び寸法で構成する。この形状としては、ライン形状を適用することができる。また、ライン形状における幅は、0.1mm以上で且つ0.5mm以下とすることが好ましい。
請求項1又は2記載の前記弾性表面波デバイスは、請求項13記載のように、前記第1の面上に形成された櫛型電極を有し、前記部材が前記櫛型電極と接触していない構成とすることが好ましい。櫛型電極に他の部材が接触すると、フィルタ特性が劣化してしまう。そこで、部材が櫛型電極に接触しないように構成する。
請求項1又は2記載の前記弾性表面波デバイスは、請求項14記載のように、前記第1の面上に形成された樹脂層と、前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとの間に介在する金属バンプとを有し、前記金属バンプから前記第1又は第2の電極パッドまでの距離と前記樹脂層から前記第2の面までの距離との差が、前記部材の変形により制御されていることが好ましい。第1の面を基準面とした金属バンプの高さが、同基準面からの樹脂層の高さと異なる場合であっても、これらの高さの差に基づく金属バンプから第1又は第2の電極パッドまでの距離と樹脂層から第2の面までの距離との差を部材の変形により制御することが可能となる。すなわち、部材の変形によるセルフアライメント効果により、弾性表面波素子を第2の面に実装した際の接着箇所毎の接着強度に偏りが生じることを抑制できる。
請求項1又は2記載の前記弾性表面波デバイスは、請求項15記載のように、前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとの間に介在する金属バンプとを有し、前記部材が前記第2の面の端から0.1mm以上離れた位置で前記金属バンプと前記第1又は第2の電極パッドと機械的に固定する構成とすることが好ましい。弾性表面波素子やパッケージ等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力は、パッケージの形状が変化する部分、例えばパッケージの底板と側壁との境界部分(第2の面の端に相当)で大きい、そのため、弾性表面波素子とパッケージとの接着箇所を第2の面の端から0.1mm以上離すことで、応力により接着部分が剥離することを防止できる。
以上のように本発明によれば、弾性表面波デバイスを、機械的強度を確保しつつ小型化することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明による実施例1について図面を用いて詳細に説明する。本実施例は、接着部材を用いて弾性表面波素子とこれが実装されるパッケージとを接着することで接着強度を向上させる、又はこれらの接着を接着部材で補助することで接着強度を向上させるように構成した場合の例である。
図4は、実施例1による弾性表面波(SAW)素子チップ10の構成を示す斜視図である。尚、SAW素子チップとは、チップ化したSAW素子を指す。
図4に示すように、SAW素子チップ10は、一方の主面(これを第1の主面とする)圧電性素子基板(圧電基板)11上に櫛形電極(IDT)13と電極パッド14とが形成された構成を有する。IDT13と電極パッド14とは図示しない配線パターンにより電気的に接続されている。SAWの伝搬方向におけるIDT13の両側には、これを挟み込むように吸音材17が形成されることで、漏れだしたSAWを減衰するように構成されている。
圧電基板11は、例えば切り出し角が回転Yカット板である42°YカットX伝搬リチウムタンタレート(SAWの伝搬方向Xの線膨張係数が16.1ppm/℃)の圧電単結晶基板(以下、LT基板という),切り出し角が回転Yカット板である42°YカットX伝搬リチウムナイオベート(SAWの伝搬方向Xの線膨張係数が16.1ppm/℃)の圧電単結晶基板(以下、LN基板という),このほか水晶等の圧電材料等を使用することができる。
圧電基板11上に形成するIDT13や電極パッド14及びこれらを接続する配線パターン等を含む金属パターンは、例えばアルミニウム(Al),銅(Cu),金(Au),モリブデン(Mo),タングステン(W),タンタル(Ta),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),ルテニウム(Ru)又はロジウム(Rh)等の導電性材料を用いて形成することが可能である。また、IDT13や電極パッド14及びこれらを接続する配線パターン等の形成には例えばフォトリソグラフィ技術を用いることが可能である。
吸音材17は、例えばアルキド樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂材料を用いて形成された樹脂層であり、上記の樹脂材料を所定のパターン(図4参照)に塗布することで形成される。
また、電極パッド14上には金属バンプ12が設けられる。金属バンプ12には、例えば金(Au),アルミニウム(Al)又は銅(Cu)等を使用することができる。金属バンプ12は、SAW素子チップ10をパッケージ2(図5参照)に収納する以前に電極パッド14上に設けておくこともできる。尚、後述するように、接着部材16a及び16bに例えば導電性又は絶縁性の樹脂材料を適用することで、この第1の主面を基準面とした金属バンプ12の高さが、同基準面からの吸音材17の高さと異なる場合であっても、これらの高さの差に基づく金属バンプ12から電極パッド6までの距離(但し、金属バンプ12を電極パッド6側に設けた場合では電極パッド12までの距離)と吸音材17からダイアタッチ面6aまでの距離との差を樹脂材料の変形により制御することが可能となる。すなわち、接着部材16a及び16bの変形によるセルフアライメント効果により、SAW素子チップ10をダイアタッチ面6aに実装した際の接着箇所毎の接着強度に偏りが生じることを抑制できる。
以上のようなSAW素子チップ10は、第1の主面をパッケージにおける搭載面と向かい合わせた状態、いわゆるフェイスダウン状態でパッケージ2に収納される。以下に、SAW素子チップ10をフェイスダウン状態でパッケージ2に収納することで作製した、本実施例によるSAWデバイス1Aの構成を図面と共に説明する。図5はSAWデバイス1Aの構成を示す斜視図である。図6は図5のA−A’断面図である。尚、図5では、説明の都合上、キャビティ3を金属キャップ4で封止していない状態を示す。また、図7に図5のパッケージ2におけるキャビティ3底面、すなわちダイアタッチ面6aの構成を示す。更に、図8にダイアタッチ面6aにおける電極パッド6と金属バンプ12とが接着部材16aで接着された際の形状例を示す。
図5及び図6に示すように、SAWデバイス1Aは、パッケージ2に形成されたキャビティ3内部にSAW素子チップ10がフェイスダウン状態で収納された構成を有する。この際、SAW素子チップ10は、電極パッド14がダイアタッチ面6aにおける電極パッド6へ金属バンプ12及び接着部材16aにより接着されることで、パッケージ2に対して機械的に固定され、且つ電気的に接続される。このように、SAW素子チップ10はパッケージ2にフェイスダウン状態でフリップチップ実装される。
パッケージ2は、セラミックス,アルミニウム・セラミックス,ビスマスイミド・トリアジンレジン,ポリフェニレンエーテル,ポリイミド樹脂,ガラスエポキシ,ガラスクロス又はシリコン等の基板材料を用いて作製することができる。パッケージ2は、複数の基板材料を積層して作製された構成であっても、単一の基板材料を加工して作製された構成であっても良い。
パッケージ2裏面には、グランド端子又は信号入出力端子等の外部端子として機能するフットパターン8が形成されている。パッケージ2上面(キャビティ3の開口部周囲若しくはキャビティ3を形成する側壁上面ともいう)には、金属キャップ4を接着するための接着剤として機能するワッシャ5が形成される。ワッシャ5は例えば導電性材料で形成されており、キャビティ3側壁内部を貫通する図示しないビア配線等を介してパッケージ2裏面におけるフットパターン8(特にグランド端子として機能するフットパターン8)に電気的に接続される。従って、ワッシャ5によりパッケージ2に接着された金属キャップ4は、グランド端子として機能するフットパターン8を介してグランド電位とすることが可能である。これにより、SAWデバイス1Aの電気的特性を向上することが可能となる。
ダイアタッチ面6aに形成された電極パッド6等を含む金属パターン(ダイアタッチパターンともいう)は、パッケージ2の底板を貫通するビア配線7を介してパッケージ2裏面のフットパターン8に電気的に接続される。これにより、SAW素子チップ10の入出力端子及びグランド端子がパッケージ2裏面のフットパターン8にまで引き回される。電極パッド6を含む金属パターンは、例えばアルミニウム(Al),銅(Cu),金(Au),モリブデン(Mo),タングステン(W),タンタル(Ta),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),ルテニウム(Ru)又はロジウム(Rh)等の導電性材料を用いて形成することが可能である。また、電極パッド6を含む金属パターンの形成には例えばフォトリソグラフィ技術を用いることが可能である。
また、SAW素子チップ10における吸音材17は、接着部材16bによりダイアタッチ面6aに機械的に固定される。
ここで、ダイアタッチ面6aの構成を図7を用いて詳細に説明する。図7に示すように、ダイアタッチ面6aにはSAW素子チップ10の電極パッド14と対応する位置に電極パッド6が形成されている。
電極パッド6上における電極パッド14(特に電極パッド14上に形成された多金属バンプ12)と対応する位置には、金属バンプ12を電極パッド6に固定するための接着部材16aが設けられている。すなわち、接着部材16aは電極パッド6と金属バンプ12とを機械的に固定する部材、又は電極パッド6と金属バンプ12との機械的な接続を補助する部材として機能する。また、SAW素子チップ10の吸音材17と対応する位置には、吸音材17をダイアタッチ面6aに固定するための接着部材16bが設けられている。すなわち、接着部材16bは吸音材17とダイアタッチ面6aとを機械的に固定する部材として機能する。
接着部材16aは例えば導電性又は絶縁性の樹脂材料で形成することができる。導電性の樹脂材料としては、例えば銀を含有するエポキシ樹脂(以下、銀エポキシ樹脂という)等の有機系材料を適用することが可能である。銀エポキシ樹脂は加熱により硬化する特性(熱硬化性)を有する。このため、銀エポキシ樹脂を用いることで、SAW素子チップ10をダイアタッチ面6aに実装後、接着部(接着部材16a,16b)を容易に硬化することが可能となる。
接着部材16bを形成する材料としては、接着部材16aと同じ材料を適用することが可能である。また、接着部材16bと接着部材16aとは、同一の材料で形成しても良いし、異なる材料で形成しても良い。すなわち、例えば接着部材16aを導電性の樹脂材料で形成し、接着部材16bを絶縁性の樹脂材料(好ましくは吸音材17と同一の材料)で形成することも可能である。
但し、接着部材16aは上記した材料に限定されず、例えば金属バンプ12に用いた金属材料との接着が可能であり、電極パッド14及び6間の電気的特性を損なうことがない硬化性の樹脂材料であれば、如何なるものを適用してもよい。尚、導電性の樹脂材料を適用した場合、接着部材16aは電極パッド6と金属バンプ12とを電気的に接続する部材、又は電極パッド6と金属バンプ12との電気的な接続を補助する部材として機能することもできる。また、絶縁性の樹脂材料としては、吸音材17に使用した樹脂材料を適用することが好ましいが、これに限定されず、吸音材17に用いた樹脂材料との接着が可能であり、吸音材17の物性的効果を損なうことがない硬化性の樹脂材料であれば、如何なるものを適用してもよい。
但し、接着部材16aに絶縁性の樹脂材料を適用した場合、金属バンプ12と電極パッド6とを接触させるように、金属バンプ12を接着部材16aに埋め込む必要がある。尚、図8(a)に金属バンプ12と電極パッド6との機械的及び電気的な接続を接着部材16aで得た場合(導電性の樹脂材料を用いた場合)の接着部分の構成を示し、図8(b)に金属バンプ12と電極パッド6とを接合して機械的及び電気的な接続を得た場合(絶縁性又は導電性の樹脂材料を用いた場合)の接着部分の構成を示す。図8(a)に示すように、接着部材16aに導電性の樹脂を用いた場合、金属バンプ12と電極パッド6との機械的及び電気的な接続は、接着部材16aで得ることができる。すなわち接着部材16aは、金属バンプ12と電極パッド6とを機械的及び電気的に接続する部材として機能する。また、図8(b)に示すように、金属バンプ12と電極パッド6とを接合して機械的及び電気的な接続を得た場合、接着部材16aは金属バンプ12と電極パッド6とを接合して機械的及び電気的な接続を補助する部材として機能する。
また、本実施例では、図7に示すように、接着部材16a及び16bをドット形状(但し、ダイアタッチ面6aに沿った断面形状は円形に限定されず、多角形であっても楕円であってもよい)として構成した。この際、特に接着部材16aを導電性の樹脂材料で構成した場合、これが電極パッド14からはみ出さない程度の大きさ、例えばダイアタッチ面6aに沿った断面積の最大値が0.01mm2以上で且つ0.2mm2以下程度の大きさ、或いは直径が0.25mm以上で且つ0.3mm以下程度の大きさとすることが好ましい。これにより、はみ出した接着部材16aでIDT13がショートすることを防止できる。
接着部材16a及び16bの高さは、SAWデバイス1Aの低背化を鑑みて可能な限り低くする、例えば0.35mm程度以下とすることが好ましい。但し、電極パッド6と金属バンプ12と並びに吸音材17とダイアタッチ面6aとを確実に接着でき且つ十分な接着強度を得ることができる高さ、例えば0.03mm程度以上を確保する必要がある。尚、金属バンプ12と吸音材17との第1の主面を基準面とした高さが異なる場合、ダイアタッチ面6aを基準とした接着部材16a及び16bの高さを、金属バンプ12と吸音材17の高さに基づいて異ならしめても良い。
尚、SAW素子チップ10のダイアタッチ面6aへの実装時には、SAW素子チップ10をダイアタッチ面6aへある程度の力で押しつけるとよい。SAW素子チップ10をダイアタッチ面6aに押しつけるように実装することで、接着部材16a及び16bが押圧されて変形する。これにより、接着部材16aと金属バンプ12との接着並びに接着部材16bと吸音材17との接着を確実に行うことができる。また、このようにSAW素子チップ10をダイアタッチ面6aに押しつけることで、吸音材17の基準面からの高さと金属バンプ12の基準面からの高さとに差がある場合でも、接着部材16aと接着部材16bとの変形量に差が生じるため、セルフアライメント効果で接着部材16aと金属バンプ12との接着並びに接着部材16bと吸音材17との接着を確実に行うことができる。
また、接着部材16a又は16bがIDT13と接触した場合、IDT13の振動が妨害され、良好なフィルタ特性を得ることが困難となる場合が存在する。このため、接着部材16a及び16bは、少なくともIDT13と接触していないように構成する必要がある。
尚、吸音材17とダイアタッチ面6aとを機械的に固定する接着部分、特に接着部材16bが機械的に頑丈でありすぎると、SAW素子チップ10やパッケージ2等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力がSAW素子チップ10に伝達され、SAW素子チップ10のフィルタ特性、特に中心周波数が変動してしまう可能性が存在する。そこで本実施例では、接着部材16bを吸音材17とダイアタッチ面6aとの接着強度を十分に得られ、且つ接着部材16bがある程度変形できる程度の形状,大きさ及び配列で形成する。接着部材16bの形状は、例えば上述のようにドット形状とする。接着部材16bの大きさは、例えばこれのダイアタッチ面6aに沿った断面積の最大値が0.01mm2以上で且つ0.2mm2以下程度の大きさ、或いは直径が0.25mm以上で且つ0.3mm以下程度の大きさとする。これにより、SAW素子チップ10やパッケージ2等が熱等で膨張又は縮小した際に生じる応力を接着部材16bで減衰することが可能となり、熱変動に対して安定なSAWデバイス1Aを実現できる。また、接着部材16bの配列は、上記のようなドット形状の樹脂材料を1次元又は2次元的に縦/横に規則正しく配列させた構成とする。これにより、バランスよくSAW素子チップ10をダイアタッチ面6aに接着することが可能となる。尚、接着部材16aの形状も上述した構成とすることで、同様の効果を得られる。
また、金属バンプ12と電極パッド6との接着位置は、ダイアタッチ面6aの端、すなわちキャビティ3の側壁から0.1mm程度以上離れた位置とすることが好ましい。これにより、パッケージ2の特に底板が変形した際に生じる応力が、SAW素子チップ10の接着箇所に集中することを防止できる。すなわち、パッケージ2の底板が変形した場合、その変形量は形状効果によりパッケージ2の側壁と底板との境界部分で最も大きい。そこで、この境界部分であるダイアタッチ面6aの端からある程度、例えば0.1mm程度以上離れた位置をSAW素子チップ10の接着位置とすることで、変形量が比較的小さい位置での接着が可能となる。
以上のように構成することで、本実施例では、フィルタ特性の変化を抑制しつつ、SAW素子チップ10とパッケージ2との接着強度を向上させることが可能となる。
また、比較例として、図9及び図10に、SAW素子チップ10を第1の主面を上に向けた状態、すなわちフェイスアップ状態でパッケージに実装して作製したSAWデバイス1Bの構成を示す。図9はSAWデバイス1Bの構成を示す斜視図である。図10は図9のB−B’断面図である。尚、図9及び図10において、上記したSAWデバイス1Aと同様の構成には、同一の符号を付すことで説明を省略する。また、図9では、説明の都合上、キャビティ3を金属キャップ4で封止していない状態を示す。
図9及び図10に示すように、SAWデバイス1Bは、SAW素子チップ10における第1の主面と反対側の面(これを第2の主面とする)をパッケージ2’のキャビティ3底面に接着剤16’を用いて接着した構成を有する。SAW素子チップ10上の電極パッド14は、金属ワイヤ12’でキャビティ3に形成された電極パッド6’に電気的に接続される。電極パッド6’はパッケージ2’側壁内部を貫通するビア配線7’を介してパッケージ2’裏面のフットパターン8に電気的に接続される。これにより、SAW素子チップ10の電極パッド14がパッケージ2’裏面の外部端子であるフットパターン8にまで引き回されている。
以上のような構成では、SAWデバイス1Aと比較して、金属ワイヤ12’を収納するスペースが必要となるため、キャビティ3の高さ(底面からの高さ)が高くなり、SAWデバイスの低背化が困難となる。また、このような構成では、金属ワイヤ12’の実装効率を挙げるために、電極パッド6’を電極パッド14と同程度の高さに形成する必要がある。このため、SAW素子チップ10の周囲、すなわちキャビティ3側壁に電極パッド6’を形成する領域を必要とするため、SAWデバイスの平面方向(底面と平行な方向とする)の大きさを小型化することが困難となる。
以上のことから、本実施例によれば、SAWデバイスの低背化及び小型化も可能となる。尚、以上の説明では、金属バンプ12をSAW素子チップ10側の電極パッド14に設け、接着部材16aをダイアタッチ面6a側の電極パッド6に設け、電極パッド14及び6間に介在し、電極パッド14と固着された金属バンプ12を接着部材16aで電極パッド6に接着するように構成した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されず、例えば金属バンプ12をダイアタッチ面6a側の電極パッド6に設け、接着部材16aをSAW素子チップ10側の電極パッド14に設け、電極パッド14及び6間に介在し、電極パッド6と固着された金属バンプ12を接着部材16aで電極パッド14に接着するように構成してもよい。
また、以上の説明では、金属バンプ12と電極パッド6又は14とを接着部材16aで接着する場合を例に挙げて説明したが、本発明ではこれに限定されず、電極パッド14及び6を、間に金属バンプ12を介在させつつ、接着部材16aで接着するように構成しても良い。すなわち、接着部材16aが電極パッド14及び6の両方に接触し、これらを機械的に接続するように構成しても良い。この際、電極パッド14及び6間の電気的な接続は、金属バンプ12で構成しても、接着部材16aで構成しても、金属バンプ12及び接着部材16aで構成しても良い。
以上で説明した実施例1は本発明を実施するための最良の形態の一つにすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
次に、本発明による実施例2について図面を用いて詳細に説明する。本実施例では、実施例1で例示した接着部材16bの他の構成例を図11を用いて幾つか例示する。尚、図11ではパッケージ2のダイアタッチ面6aにおける接着部材16bにのみ着目した構成を示す。
図11(a)は、本実施例による第1の構成例である接着部材26bの構成を示す図である。上記した実施例1では、ドット形状の接着部材16bを1次元又は2次元的に縦/横に規則正しく配列させていた。これに対し、本実施例による第1の構成例では、ドット形状の接着部材26bを不規則に配列した構成とする。このように規則正しい配列としなくとも、十分にSAW素子チップ10とダイアタッチ面6aとの接着強度を得ることができる。尚、1つ1つの接着部材16bの形状は、実施例1で説明したものと同様であるため、ここでは説明省略する。また、他の構成は上記した実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図11(b)は、本実施例による第2の構成例である接着部材36bの構成を示す図である。本構成例では、接着部材36bをドット形状でなく、ライン形状で形成し、これをSAWの伝搬方向に対して垂直方向に複数配列させた構成とする。ライン形状における長手方向の長さは、吸音材17をはみ出さない程度の長さとすることが好ましいが、これに限らず、IDT13に接触しない形状であれば、種々変形することできる。ライン形状における幅は、吸音材17とダイアタッチ面6aとの接着強度を確保でき且つSAW素子チップ10のフィルタ特性を変動させない程度の接着強度を得ることができる幅とすることが好ましい。これは例えば0.1mm以上で且つ0.5mm以下程度とすることで達成できる。また、接着部材36bの高さは、実施例1と同様に、SAWデバイス1Aの低背化を鑑みて可能な限り低くする、例えば0.35mm程度以下とすることが好ましい。但し、電極パッド6と金属バンプ12と並びに吸音材17とダイアタッチ面6aとを確実に接着でき且つ十分な接着強度を得ることができる高さ、例えば0.03mm程度以上を確保する必要がある。このようにライン形状で形成し、これをSAWの伝搬方向に対して垂直方向に配列した構成としても、実施例1と同様に、十分にSAW素子チップ10とダイアタッチ面6aとの接着強度を得ることができる。尚、他の構成は上記した実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図11(c)は、本実施例による第3の構成例である接着部材46bの構成を示す図である。本構成例では、接着部材46bをライン形状で形成し、これを複数交差させた構成とする。個々のライン形状は、上述の第2の構成例と同様であるため、ここでは説明を省略する。このようにライン形状で形成し、これを複数交差させた構成としても、実施例1と同様に、十分にSAW素子チップ10とダイアタッチ面6aとの接着強度を得ることができる。尚、他の構成は上記した実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図11(d)は、本実施例による第4の構成例である接着部材56bの構成を示す図である。本構成例では、接着部材56bをライン形状で形成し、これをSAWの伝搬方向と平行に複数配列させた構成とする。個々のライン形状は、上述の第2の構成例と同様であるため、ここでは説明を省略する。このようにライン形状で形成し、これをSAWの伝搬方向と平行に配列した構成としても、実施例1と同様に、十分にSAW素子チップ10とダイアタッチ面6aとの接着強度を得ることができる。尚、他の構成は上記した実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上のように、本発明による接着部材は、吸音材17とダイアタッチ面6aとの接着強度を確保でき且つSAW素子チップ10のフィルタ特性を変動させない程度の接着強度を得ることができる形状,大きさ及び配列であれば、種々変形することが可能である。尚、以上で説明した実施例2は本発明を実施するための最良の形態の一つにすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
1A SAWデバイス
2 パッケージ
3 キャビティ
4 金属キャップ
5 ワッシャ
6、14 電極パッド
6a ダイアタッチ面
7 ビア配線
8 フットパターン
10 SAW素子チップ
11 圧電基板
12 金属バンプ
13 IDT
16a、16b、26b、36b、46b、56b 接着部材
17 吸音材
2 パッケージ
3 キャビティ
4 金属キャップ
5 ワッシャ
6、14 電極パッド
6a ダイアタッチ面
7 ビア配線
8 フットパターン
10 SAW素子チップ
11 圧電基板
12 金属バンプ
13 IDT
16a、16b、26b、36b、46b、56b 接着部材
17 吸音材
Claims (15)
- 第1の電極パッドと樹脂層とが第1の面上に形成された弾性表面波素子と、前記第1の電極パッドと電気的に接続される第2の電極パッドが第2の面上に形成されたパッケージとを有し、前記第1の面が前記第2の面とが向かい合う状態で前記弾性表面波素子が前記パッケージに実装された弾性表面波デバイスであって、
前記第2の面に前記樹脂層を固定する部材を有することを特徴とする弾性表面波デバイス。 - 第1の電極パッドが第1の面上に形成された弾性表面波素子と、前記第1の電極パッドと電気的に接続される第2の電極パッドが第2の面上に形成されたパッケージとを有し、前記第1の面が前記第2の面とが向かい合う状態で前記弾性表面波素子が前記パッケージに実装された弾性表面波デバイスであって、
前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとの間に介在する金属バンプと、
前記金属バンプと前記第1又は第2の電極パッドとを機械的に固定する部材と
を有することを特徴とする弾性表面波デバイス。 - 前記部材は導電性物質で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記部材は銀を含有した導電性物質で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記部材は有機系物質で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとが前記金属バンプにより電気的且つ機械的に接続されていることを特徴とする請求項2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記第1の面上に形成された櫛型電極を有し、
前記樹脂層は前記櫛型電極を弾性表面波の伝搬方向において挟み込む位置に形成された吸音材であることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波デバイス。 - 前記部材はドット形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記部材はライン形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記部材は前記第2の面を基準面とした高さが0.03mm以上で且つ0.35mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記部材は前記第2の面に沿う断面積の最大値が0.01mm2以上で且つ0.2mm2以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記部材は幅が0.1mm以上で且つ0.5mm以下のライン形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
- 前記第1の面上に形成された櫛型電極を有し、
前記部材は前記櫛型電極と接触していないことを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。 - 前記第1の面上に形成された樹脂層と、
前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとの間に介在する金属バンプとを有し、
前記金属バンプから前記第1又は第2の電極パッドまでの距離と前記樹脂層から前記第2の面までの距離との差が、前記部材の変形により制御されていることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。 - 前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドとの間に介在する金属バンプとを有し、
前記部材は前記第2の面の端から0.1mm以上離れた位置で前記金属バンプと前記第1又は第2の電極パッドと機械的に固定することを特徴とする請求項1又は2記載の弾性表面波デバイス。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003285420A JP2005057447A (ja) | 2003-08-01 | 2003-08-01 | 弾性表面波デバイス |
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JP2003285420A JP2005057447A (ja) | 2003-08-01 | 2003-08-01 | 弾性表面波デバイス |
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JP (1) | JP2005057447A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007103486A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Kyocera Kinseki Corp | 実装部品の固着方法 |
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FR3036558A1 (fr) * | 2015-05-22 | 2016-11-25 | Centre Nat Rech Scient | Structure de guide d’ondes elastiques formee sur une plaque |
KR20210104257A (ko) * | 2020-02-17 | 2021-08-25 | 주식회사 아이.티.에프 | 온도 측정 장치 및 이를 포함하는 온도 측정 시스템 |
-
2003
- 2003-08-01 JP JP2003285420A patent/JP2005057447A/ja not_active Withdrawn
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