JP2005057098A - 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ Download PDF

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Abstract

【課題】電流駆動の発光素子の駆動用として十分な特性を有する薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】基板1上にゲート電極3とこれを覆うゲート絶縁膜5を形成した後、複数の異なるガスの反応エネルギーを利用する反応性熱CVD法によって、多結晶性の半導体薄膜からなるチャネル層7を成膜する。次に、同様の熱CVD法によって不純物を含有する多結晶性の半導体薄膜からなるソース・ドレイン層11を成膜する。ソース・ドレイン層11をパターニングすることによってソース領域11aおよびドレイン領域11bを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多結晶シリコンを用いた積層型の薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタに関するものである。
フラットパネル型表示装置の駆動用素子には、薄膜半導体層を用いた薄膜トランジスタ(thin film transistor:TFT)が用いられている。このうち、ソース・ドレイン領域とは別の層でチャネル層を形成した積層型の薄膜トランジスタの形成は、例えば次のように行われている。
先ず、基板上に不純物を含有する非晶質シリコン薄膜からなるソース・ドレイン層を形成する。この際、不純物を含有しない非晶質シリコン薄膜を形成した後にイオン注入や固層拡散によって非晶質シリコン薄膜に不純物を導入するか、または成膜時に不純物を添加した成膜が行われる。次に、このソース・ドレイン層をパターニングしてソース・ドレイン領域を形成した後、不純物を含有しない非晶質シリコン薄膜からなるチャネル層を形成する。次いで、チャネル層及びソース・ドレイン領域を構成する非晶質シリコンを熱処理によって結晶化させて多結晶シリコンとする。その後、チャネル層のパターニングを行うことにより多結晶シリコンからなるチャネル部シリコン薄膜を形成する。次いで、チャネル部シリコン薄膜を覆うゲート絶縁膜を形成した後、ゲート絶縁膜を介してチャネル部シリコン薄膜上にゲート電極を形成する。以上により、動作速度の速い多結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタを得ている(以上、下記特許文献1参照)。
特開平5−129202号公報(特に図1および段落0015〜0029)
しかしながら、上述した薄膜トランジスタの製造方法においては、非晶質シリコン薄膜を結晶化させるための熱処理工程を行う必要があった。また、この熱処理工程に換えて、レーザーアニールによる結晶化を行う方法もあるが、このような方法では、結晶化の工程が追加となるだけではなく、レーザエネルギーのばらつきに起因して、薄膜トランジスタの特性にもばらつきが生じる。
また、上述した薄膜トランジスタの製造方法では、トップゲート型の薄膜トランジスタが形成されることになるが、ボトムゲート型の薄膜トランジスタを形成する場合には、上述したソース・ドレイン層の形成からゲート電極の形成までを逆の手順で行うことになる。
しかしながらこの場合、チャネル層の上部に後に形成されたソース・ドレイン層を結晶化させるべく熱処理を行うと、ソース・ドレイン層中の不純物がチャネル層中に拡散してしまう。これを防止するためには、熱処理によって非晶質シリコンからなるチャネル層およびソース・ドレイン層の結晶化を行った後に、当該ソース・ドレイン層に不純物を拡散させる必要がある。したがって、非晶質シリコンを結晶化させる工程に加えて、予め成膜されたソース・ドレイン層に対して後から不純物を拡散させる工程を行う必要が生じ、さらに工程数が多く手間が掛かることになる。一方、上述した不純物の拡散を防止するためには、熱処理工程に換えてレーザーアニールによる結晶化を行う方法もあるが、このような方法では上述したと同様に、薄膜トランジスタの特性にばらつきが生じる。したがって、ボトムゲート型の薄膜トランジスタにおいては、チャネル層およびソース・ドレイン領域が積層された構造で、かつこれらのチャネル層およびソース・ドレイン領域が多結晶シリコンで形成された構成は実現されていなかった。
そこで本発明は、多結晶性の半導体薄膜を用いることで動作速度が速く、かつ特性ばらつきの小さい薄膜トランジスタを、より少ない工程数で得ることが可能な薄膜トランジスタの製造方法さらにはこの方法によって形成された薄膜トランジスタを提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の薄膜トランジスタの製造方法は、次の各工程を行うことを特徴としている。1つめの工程は、複数の異なるガスの反応エネルギーを利用する反応性熱CVD法によって、多結晶性の半導体薄膜からなるチャネル層と、不純物を含有する多結晶性の半導体薄膜からなるソース・ドレイン層とを絶縁性の基板上に積層成膜する。2つめの工程は、少なくともソース・ドレイン層をパターニングすることによってソース領域およびドレイン領域を形成する。
このような製造方法によれば、反応性熱CVD法によって、チャネル層とソース・ドレイン層とを形成することにより、半導体薄膜を結晶化させる工程を特に行うことなく、予め結晶性を有する構成の半導体薄膜からなるこれらの層を積層した積層型の薄膜トランジスタが得られることになる。したがって、結晶化のための工程を省きながらも、チャネル層とソース・ドレイン層とが結晶性の半導体薄膜で構成されることにより、非結晶質の半導体薄膜を用いた場合よりも動作速度の速い積層型の薄膜トランジスタが得られることになる。また、結晶化のための工程が省かれることにより、結晶化工程に起因して生じる各種ばらつきを懸念する必要がなくなるため、特性の均一化が図られることにもなる。さらに、ソース・ドレイン層として、予め不純物を導入した結晶性の半導体薄膜が成膜されるため、成膜後に不純物を導入するための工程を行う必要もない。
また、本発明の薄膜トランジスタは、上述した製造方法を適用して得られる薄膜トランジスタでもある。この薄膜トランジスタは、基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、チャネル層、およびソース・ドレイン層がこの順に積層されてなり、特に、チャネル層およびソース・ドレイン層が、多結晶性の半導体薄膜で構成されていることを特徴としている。
このような薄膜トランジスタは、ゲート電極の上方にソース・ドレイン層とチャネル層とが積層された積層型のボトムゲート型薄膜トランジスタとなる。この薄膜トランジスタでは、ソース・ドレイン層とチャネル層とが、多結晶性の半導体薄膜で構成されたことにより、非晶質の半導体薄膜でこれらの層が形成された薄膜トランジスタと比較して、動作速度が速くなる。
以上説明したように、本発明の薄膜トランジスタの製造方法によれば、反応性熱CVD法によって、チャネル層と不純物を含有するソース・ドレイン層とを成膜することにより、半導体薄膜を結晶化させる工程やソース・ドレイン層に対して不純物を導入する工程を行うことなく、動作速度の速い多結晶性の半導体薄膜を用いた積層型の薄膜トランジスタを得ることが可能になる。この結果、製造工程の簡略化および製造コストの低減を図ると共に、結晶化に起因して生じるばらつきが削除された薄膜トランジスタを得ることが可能になる。
また、本発明の薄膜トランジスタによれば、ゲート電極上方のソース・ドレイン層とチャネル層とを多結晶性の半導体薄膜で構成したことにより、積層型のボトムゲート型薄膜トランジスタにおける動作速度の向上を図ることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、薄膜トランジスタの製造方法の第1実施形態を示す断面工程図である。以下、この図面に基づいて第1実施形態の製造方法を説明する。
先ず、図1(1)に示すように、ガラス等からなる基板1上に1%程度のネオジウムが添加されたアルミニウム(膜厚300nm)とその上層のモリブデン(膜厚50nm)との2層構造の金属からなるゲート電極3をパターニング形成する。
その後、ゲート電極3を覆う状態で、基板1上にゲート絶縁膜5を形成する。この際、プラズマCVD法により、窒化シリコン膜を約150nm程度の膜厚に形成し、引き続き酸化シリコン膜を約50nm程度の膜厚に形成する。これにより、窒化シリコン膜とこの上層の酸化シリコン膜とからなる2層構造のゲート絶縁膜5を得る。
次に、図1(2)に示すように、反応性熱CVD法により、多結晶性の半導体薄膜からなるチャネル層7を45nmの膜厚で成膜する。ここで、反応性熱CVD法とは、複数種のガスの化学反応エネルギーを用いて、基板上に直接、多結晶性の膜を成膜する方法である。この際、成膜ガスには、ジシランガス(Si26)とフッ素ガス(F2)を用い、希釈ガスとして、ヘリウム(He)やアルゴン(Ar)等の不活性ガスや水素ガス(H2)を用いる。そして、多結晶シリコンからなるチャネル層7を45nmの膜厚で形成する。
次いで、図1(3)に示すように、プラズマCVD法により、チャネル層7上に窒化シリコンからなる保護ストッパ層9を200nmの膜厚に成膜する。次に、フォトリソグラフィー工程とエッチング工程を経ることによって、ゲート電極3の直上のみに保護ストッパ層9を残す様に、当該保護ストッパ層9のパターニングを行う。
尚、以上の図1(1)を用いて説明したゲート絶縁膜5の形成から、保護ストッパ層9の形成までの一連のプロセス工程は、基板1を大気中に出さずに真空中、あるいは内部が気密に保たれた搬送装置で接続された装置(いわゆるマルチチャンバ装置によって、連続して処理することが望ましい。
その後、図1(4)に示すように、反応性熱CVD法により、不純物を含有する多結晶性の半導体薄膜からなるソース・ドレイン層11を約50nm程度の膜厚に形成する。ここでは、ボロン(B)を含むp型の多結晶シリコン膜を、ソース・ドレイン層11として成膜することとする。この場合、成膜ガスには、例えばジシランガス(S26)、フッ素ガス(F2)、およびジボランガス(B26)を用いる。
その後、図1(5)に示すように、フォトリソグラフィーとエッチングプロセス工程を経て、ソース・ドレイン層11とその下層のチャネル層7とを島状にパターニングする。
次に、図1(6)に示すように、ソース・ドレイン層11を覆う状態で、ソース・ドレイン電極膜13をスパッタ法によって形成する。その後、ソース・ドレイン電極膜13をパターニングすることによって、ソース電極13aとドレイン電極13bとを形成する。その後さらに、ソース電極13aとドレイン電極13bとから露出している保護ストッパ層9上においてソース・ドレイン層11部分をエッチング除去して分離し、ソース領域11aおよびドレイン領域11bを形成する。
以上によって、保護ストッパ層9によってチャネル層7上が保護されたチャネル保護型の薄膜トランジスタ15が形成される。この薄膜トランジスタ15は、ゲート電極3を覆うゲート絶縁膜5上に、多結晶シリコンからなるチャネル層7と、不純物を含む多結晶シリコンからなるソース領域11aおよびドレイン領域11bとを積層したボトムゲート型のpチャンネル薄膜トランジスタ15となる。
そして、このような薄膜トランジスタ15を備えた表示装置を製造する場合には、以上の工程に引き続き次の工程を行う。すなわち、図2に示すように、薄膜トランジスタ15が設けられた基板1上を層間絶縁膜21で覆い、この層間絶縁膜21に、薄膜トランジスタ15に接続された接続孔21aを形成する。その後、層間絶縁膜21上に接続孔21aを介して薄膜トランジスタ15に接続された下部電極25をパターン形成する。次に、この下部電極25の周囲を絶縁膜パターン27で覆った後、絶縁膜パターン27から露出する下部電極25上に少なくとも発光層を含む有機層パターン29を積層形成する。次に、有機層パターン29と絶縁膜パターン27とを覆う状態で、上部電極31を形成する。これにより、下部電極25によって薄膜トランジスタ15に接続された有機EL素子33を形成する。
このようにして得られた表示装置35は、上述した構成の薄膜トランジスタ15に、電流駆動型の発光素子として有機EL素子33を接続させたものとなる。
以上説明した第1実施形態の製造方法によれば、図1(2)を用いて説明したように、反応性熱CVD法によってチャネル層7を形成し、さらに図1(4)を用いて説明したように反応性熱CVD法によってソース・ドレイン層11を形成することにより、特別な結晶化工程を行うことなく、予め結晶性を有する構成の半導体薄膜(ここでは多結晶シリコン)からなるこれらの層7,11を積層した積層型の薄膜トランジスタ15が得られることになる。したがって、結晶化のための工程を省きながらも、チャネル層7とソース・ドレイン層11とを多結晶シリコンで構成することが可能になることにより、これらの層7,11に非晶質シリコンを用いた場合よりも動作速度の速い積層型の薄膜トランジスタ15が得られることになる。
そして、上述したように、結晶化のための工程が省かれることにより、結晶化工程に起因して生じる各種ばらつきを懸念する必要がなくなるため、特性の均一化が図られることにもなる。例えば、結晶化工程をレーザーアニール処理によって行う場合、レーザ光の照射範囲に重なり部が生じるため、結晶化の度合いにばらつきが生じる。これと比較して、結晶化工程を行う必要のない本第1実施形態の方法によれば、このようなばらつきが生じる懸念がないため、薄膜トランジスタ15の閾値電圧(以後Vtと記載する)のバラツキを小さくすることが可能である。
さらに、このような製造方法では、ソース・ドレイン層11として、予め不純物を導入した結晶性の半導体薄膜(多結晶シリコン)が成膜されるため、成膜後に不純物を導入するための工程、及びこれに伴う不純物の活性化工程を行う必要もない。
そして、以上のように結晶化工程や不純物の導入工程を行う必要がないことから、上述したような動作速度の速い薄膜トランジスタ15の製造工程の簡略化および製造コストの低減を図ることが可能である。
また、図2を用いて説明したように、この薄膜トランジスタ15を接続された有機EL素子33を基板1上に配列形成してなる表示装置35では、上述したように動作速度が速く特性ばらつきの小さい薄膜トランジスタ15を用いることにより、有機EL素子33による表示性能の向上が図られる。つまり、表示装置35の駆動用トランジスタの形成において、上述した反応性熱CVD法を用いて多結晶シリコンからなるチャネル層7およびソース・ドレイン層11を形成した場合には、閾値バラツキが非常に小さい薄膜トランジスタ15を得ることが可能であるために、有機EL素子33を駆動するために画素に設けられた電流バラツキの補正回路を用いなくても画素間の輝度バラツキの小さい表示装置35を得ることが可能となる。また、補正回路を用いた場合においても、この補正回路を構成する薄膜トランジスタの形成を上述した方法で行うことにより、補正回路を用いない場合と比較して輝度のバラツキが小さくなるという特徴を有する。
尚、上述した第1実施形態の製造方法は、nチャンネル型の薄膜トランジスタの製造にも適用可能であり、同様の効果を得ることができる。この場合、図1(5)を用いて説明したソース・ドレイン層11の形成において、ソース・ドレイン層11にn型不純物が導入されるように成膜ガスを選択することとする。
<第2実施形態>
図3は、薄膜トランジスタの製造方法の第2実施形態を示す断面工程図である。以下、この図面に基づいて第2実施形態の製造方法を説明する。
先ず、図3(1)に示すように、第1実施形態において図1(1)〜図1(3)を用いて説明した工程を行うことにより、基板1上に、ゲート電極3、ゲート絶縁膜5、多結晶シリコンからなるチャネル層7,および保護ストッパ層9を形成する。特に、チャネル層7の成膜は、反応性熱CVD法によって、成膜時に直接多結晶シリコン膜が成膜される用に行われることとする。
次に、図3(2)に示すように、窒化シリコンで形成された保護ストッパ層9をマスクにしたイオン注入によって、チャネル層7にn型不純物としてリンイオンを約1×1013(atom/cm2)程度のドーズ量でドーピングする。これにより、保護ストッパ層9の直下のチャネル部aに接して、低ドーズ量でリンがドーピングされたn型の低濃度領域7aを形成する。また、このイオン注入に引き続き、約600℃で10分程度アニール処理を加えることで、ドーピングされた低濃度のリンを活性化させる。
以上の後、図3(4)に示すように、反応性熱CVD法により、不純物を含有する多結晶性の半導体薄膜からなるソース・ドレイン層11’を約50nm程度の膜厚に形成する。ここでは、低濃度領域7aに導入したと同様の導電型(n型)の不純物を、低濃度領域7aよりも高濃度で含有するn型の多結晶シリコン膜を形成することとする。この場合、成膜ガスには、例えばジシランガス(S26)、フッ素ガス(F2)、およびホスフィンガス(PH3)を用いる。これにより、リン(P)を含むn型の多結晶シリコン膜からなるソース・ドレイン層11’を反応性熱CVD法によって成膜する。
その後、図3(4)に示すように、フォトリソグラフィーとエッチングプロセス工程を経て、ソース・ドレイン層11’とその下層のチャネル層7とを島状にパターニングする。
次に、図3(5)に示す工程は、第1実施形態において図1(6)を用いて説明したと同様に行うことにより、ソース電極13aとドレイン電極13bとを形成し、さらに保護ストッパ層9上においてn型の多結晶シリコン膜11’部分をエッチング除去して分離し、ソース領域11a’およびドレイン領域11b’を形成する。
以上によって、保護ストッパ9によってチャネルが保護されたnチャンネル型の薄膜トランジスタ15’が形成される。この薄膜トランジスタ15’は、n型の低濃度領域7aを有するボトムゲート型の薄膜トランジスタとなる。
そして、このような薄膜トランジスタ15’を備えた表示装置を製造する場合の引き続の工程は、第1実施形態において図2を用いて説明したと同様に行うこととする。
このようにして得られた表示装置35は、上述した構成の薄膜トランジスタ15’に、電流駆動型の発光素子として有機EL素子33を接続させたものとなる。
以上説明した製造方法であっても、図3(2)を用いて説明したように、反応性熱CVD法によってチャネル層7を形成し、さらに図3(3)を用いて説明したように反応性熱CVD法によってソース・ドレイン層11’を形成することにより、特別な結晶化工程を行うことなく、予め結晶性を有する構成の半導体薄膜(ここでは多結晶シリコン)からなるこれらの層7,11を積層した積層型の薄膜トランジスタ15が得られることになる。したがって、第1実施形態で説明したと同様に、特性ばらつきが小さく動作速度の速い積層型の薄膜トランジスタ15’の製造工程の簡略化および製造コストの低減を図ることが可能である。そして、薄膜トランジスタ15’を接続された有機EL素子33を基板1上に配列形成してなる表示装置35の表示性能の向上を図ることが可能である。
尚、以上説明した第2実施形態においては、図3(2)を用いて説明したように、チャネル層7上の保護ストッパ層9をパターニングした後に、チャネル層7に対して低濃度領域7aを形成するための不純物を導入する構成とした。しかしながら、チャネル層7に対して低濃度領域7aを形成するための不純物を導入する工程は、図3(3)を用いて説明したように、保護ストッパ層9を覆う状態でソース・ドレイン層11’を形成した後、ソース・ドレイン層11’およびチャネル層7をパターニングする前に行っても良い。このような手順であっても、低濃度領域7aを形成するための不純物を、保護ストッパ層9の直下のチャネル部aの両脇のみに導入することができる。
また、通常、本第2実施形態において説明した低濃度領域を有する薄膜トランジスタはnチャンネル型で形成されるが、本第2実施形態の製造方法はpチャンネル型の薄膜トランジスタの製造にも適用可能であり、同様の効果を得ることができる。この場合、図3(2)を用いて説明した低濃度領域7aの形成においてはチャネル層7にp型不純物を注入し、さらに図3(3)を用いて説明したソース・ドレイン層11’の形成においてはp型不純物が導入されるように成膜ガスを選択することとする。
さらに、上述した第1実施形態および第2実施形態においては、チャネル保護型の薄膜トランジスタの製造に本発明を適用した手順を説明した。しかしながら、本発明は、チャネル保護型の薄膜トランジスタの製造に限定されることはなく、上述した第1実施形態および第2実施形態において保護ストッパ9の形成を省略した方法であっても、同様の効果を得ることができる。
第1実施形態の薄膜トランジスタの製造方法を示す断面工程図である。 本発明の薄膜トランジスタを用いた表示装置の断面図である。 第2実施形態の薄膜トランジスタの製造方法を示す断面工程図である。
符号の説明
1…基板、3…ゲート電極、5…ゲート絶縁膜、7…チャネル層、7a…低濃度領域、11,11’…ソース・ドレイン層、11a,11a’…ソース領域、11b,11b’…ドレイン領域、15,15’…薄膜トランジスタ、a…チャネル部

Claims (5)

  1. 複数の異なるガスの反応エネルギーを利用する反応性熱CVD法によって、多結晶性の半導体薄膜からなるチャネル層と、不純物を含有する多結晶性の半導体薄膜からなるソース・ドレイン層とを絶縁性の基板上に積層成膜する工程と、
    少なくとも前記ソース・ドレイン層をパターニングすることによってソース領域およびドレイン領域を形成する工程とを行う
    ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方法において、
    前記絶縁性の基板上に前記チャネル層を成膜した後、前記ソース・ドレイン層を成膜する
    ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方法において、
    前記チャネル層を成膜した後、当該チャネル層におけるチャネル部の両脇のみに前記ソース・ドレイン層の不純物と同じ導電型の不純物を導入して低濃度領域を形成する工程を行う
    ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、チャネル層、およびソース・ドレイン層がこの順に積層されてなる薄膜トランジスタにおいて、
    前記チャネル層およびソース・ドレイン層が、多結晶性の半導体薄膜で構成されている
    ことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  5. 請求項4記載の薄膜トランジスタにおいて、
    前記ゲート電極の両脇上における前記チャネル層には、前記ソース・ドレイン層の不純物と同じ導電型の不純物が当該ソース・ドレイン層よりも低濃度で導入された低濃度領域が設けられている
    ことを特徴とする薄膜トランジスタ。
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