JP2005055232A - 歪量計測装置 - Google Patents

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貴之 岩本
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裕之 篠田
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Abstract

【課題】 歪量計測装置のサイズを小さくしたい。
【解決手段】 弾性体300は、誘電率の高い材料を用いた半球状の柔軟体であり、通信回路を集積した通信素子200に接触している。また、弾性体300は、外力に応じて変形し、その結果静電容量が変化する。電極302は、弾性体300と接触するように、通信素子200の上部表面に配置されている。電極302のうち、指定する一つまたは二つの電極と、残りの電極のうちの一つまたは二つの電極に異なった値の電圧を印加し、通信素子200に備えられた計測機能が電圧を印加した電極間の電圧を測定し、測定した電圧から、電極間の静電容量あるいは弾性体300の歪量を計測する。通信端子304は、弾性体300と接触しないように、通信素子200の上部表面に配置されている。
【選択図】 図13

Description

本発明は歪量計測装置に関し、特に微小な素子上に実現可能な歪量計測装置、通信機能を有した歪量計測装置に関する。
LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークにおいて、複数の通信端末が同軸ケーブルや光ファイバなどにより接続されている。これらの通信端末は、ネットワーク中のアドレスを指定することにより、所望の通信端末に信号を伝達する。従来のネットワークは、通信端末同士を有線にて接続することが一般であり、近年では、これを無線で接続するシステムも提案されている。例えば、移動デバイスであるノードの全てが所定の伝送半径をもち、ノード間で無線通信を行うアドホックネットワークが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−268127号公報
通信ネットワークや実装基板においては通信端末などを個別配線により一対一の関係で物理的に接続しているため、仮に配線が切断された場合には信号を伝達することができなくなり、通信機能が停止する事態も生じうる。
一方、外力に応じた歪量を計測し、計測結果を通信端末によって伝達させる場合、通信端末と歪量計測装置が一体化されていれば、一般的にそのような装置の適用範囲が広くなる。さらに、そのような装置の大きさが微小であれば、装置の適用範囲はさらに広くなる。微小な大きさの通信端末上に実現可能な歪量計測手法としては、感圧導電性ゴムや歪みゲージの抵抗変化を計測するもの、ダイアフラムの変形を容量変化として計測するもの、圧力による光の透過量変化を利用するもの、空洞の圧力や音響共鳴周波数を計測するものなど数多くの方法が提案されている。これらのセンサのうち、例えば容量型圧力センサと通信の集積回路は、原理的に単一のLSI上に実装可能である。しかしながら、少なくとも現時点において、マイクロマシンセンサと、高集積度のデジタル回路とを直ちに集積製造可能な装置が実現されていない。また平面状の素子を用い、その表面で圧力を計測する場合、単一の素子では計測できない歪量の自由度が存在する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、歪量を計測するための素子をLSI上に形成可能であり、多くの自由度を有した歪量を安定して計測できる歪量計測装置を提供することにある。
本発明のある態様は、歪量計測装置である。この装置は、複数の電極と、複数の電極と接触し、かつ外力が印加される誘電性の弾性体と、複数の電極の中から、第1の電圧を印加すべき少なくともひとつの電極と、第2の電圧を印加すべき少なくともひとつの電極をそれぞれ選択する選択部と、選択した電極に第1の電圧あるいは第2の電圧をそれぞれ印加する電圧印加部と、第1の電圧を印加した電極と第2の電圧を印加した電極間で、誘電性の弾性体を介した電圧に関する状態量を測定する測定部と、測定した電圧に関する状態量にもとづいて、誘電性の弾性体に印加された外力に対する歪量を導出する導出部とを含む。この装置において、選択部は、第1の電圧あるいは第2の電圧をそれぞれ印加すべき電極を切り換えてもよい。
以上の装置により、弾性体に印加された外力に応じて、電圧に関する状態量が異なるため、測定した電圧に関する状態量に所定の処理を施せば、歪量を計測できると共に、電圧を印加する電極を所定の時間間隔で変更するために、歪の方向も計測できる。
複数の電極は、所定の平面の上にそれぞれ配置され、誘電性の弾性体は、複数の電極を覆うように、平面の上に接触されてもよい。導出部は、選択部で選択した第1の電圧あるいは第2の電圧をそれぞれ印加すべき電極の平面上の位置に応じて、歪量のうちの平面に水平な方向の成分と平面に垂直な方向の成分を分離して導出してもよい。複数の電極は、誘電性の弾性体と接触した平面の上の領域の中央部分と、中央部分が中心にされるような対称性を有したふたつの部分に少なくとも配置され、選択部は、第1の電圧を印加すべき電極として、ふたつの部分にそれぞれ配置された電極を選択し、第2の電圧を印加すべき電極として、中央部分に配置された電極を選択し、導出部は、歪量のうちの平面に水平な方向の成分を主として導出してもよい。
複数の電極は、誘電性の弾性体と接触した平面の上の領域の中央部分を貫く直線で当該領域を分割した領域の一方に、少なくともふたつの電極を含んだ第1の電極群として配置され、かつ直線を対称軸として、分割した領域の他方の中で第1の電極群に対応した位置に少なくともふたつの電極を含んだ第2の電極群としてさらに配置され、選択部は、第1の電圧を印加すべき電極として、第1の電極群のうちのひとつの電極と第1の電極群のうちのひとつの電極を選択し、第2の電圧を印加すべき電極として、第1の電極群のうちのひとつの電極と第1の電極群のうちのひとつの電極を選択し、導出部は、歪量のうちの平面に水平な方向の成分を主として導出してもよい。複数の電極は、誘電性の弾性体と接触した平面の上の領域の中央部分が中心にされるような対称性を有したふたつの部分に少なくとも配置され、選択部は、第1の電圧を印加すべき電極として、ふたつの部分のうちの一方に配置された電極を選択し、第2の電圧を印加すべき電極として、ふたつの部分のうちの他方に配置された電極を選択し、導出部は、歪量のうちの平面に垂直な方向の成分を主として導出してもよい。
複数の電極を配置した平面は、各種処理を実行可能なLSIチップのひとつの表面であって、LSIチップのひとつの表面の中で誘電性の弾性体と接触していない領域に、導出部で導出した歪量を導電層あるいは電磁作用伝達層を介して他の歪量計測装置に伝達する通信端子をさらに含んでもよい。通信端子には、導電層あるいは電磁作用伝達層から第1の電圧を生成するための電圧が印加され、LSIチップのうちの通信端子を配置した表面と反対の面に、接地層から第2の電圧を生成するための電圧が印加される接地端子をさらに含んでもよい。
本発明によれば、歪量を計測するための素子をLSI上に形成可能であり、多くの自由度を有した歪量を安定して計測できる。
図1は、本発明の実施例に係る通信技術の方式を説明するための図である。この通信方式を連鎖伝達型の通信方式と呼ぶ。小さな円で示す複数の通信素子が空間内に分散して配置されている状態が示される。各通信素子は、その周辺に配置された他の通信素子に対して信号を伝達する局所的な通信機能を有する。この局所的な通信により隣り合う通信素子間で信号を順次連鎖的に中継し、最終目的地である通信素子まで信号を伝達する。
信号の送信元が通信素子200aであり、最終目的地が通信素子200bである場合、連鎖伝達型通信方式によると、信号が通信素子200aから通信素子200cおよび200dを介して通信素子200bに伝達される。信号の伝達方法としては、例えば通信素子200aが、信号が届く範囲にある周辺の全ての通信素子に信号を伝達し、この信号を受けた全ての通信素子が更に周辺の通信素子に信号を伝達することによって、信号を最終目的地まで同心円状に伝達させてもよい。さらに好ましい方法としては、通信素子200aおよび200b間の経路を予めまたはリアルタイムで設定し、この経路により特定の通信素子のみを介して信号を伝達してもよい。特に後者の方法を採用する場合には、信号伝達に必要な通信素子のみが発信するため、電力消費を少なくすることができ、また他の通信素子の通信に対する干渉を低減することも可能となる。
空間内に複数の通信素子が存在し、この空間内には通信素子間を物理的に接続するための個別配線が形成されていないことが好ましい。例えば、これらの通信素子は、平坦な導電層または導電性基板、交流信号を伝達可能な電磁作用伝達層などに接続されてもよく、また無線により信号の送受が行えるように構成されてもよい。信号の送信は、導電層における電荷の放出により実現されてもよく、また光や電磁波を放出することにより実現されてもよい。ここで通信素子は、チップとして構成されるものに限定されず、本発明の実施例において説明する通信機能を備えたものを含む概念であり、その形態および形状は問わない。
各通信素子は、信号の伝達可能な距離(以下、「有効通信距離」とも呼ぶ)を比較的短く設定されていることが好ましい。信号の通信距離を長くすることは、それだけ電力消費量を大きくし且つ通信に寄与しない他の通信素子に対して悪影響を及ぼす可能性がある。連鎖伝達型の通信方式によると、自身の近傍に存在する通信素子に信号を伝達できれば十分であるため、有効通信距離は周辺の通信素子までの平均距離に応じて設定されることが好ましい。
本発明の通信技術は、様々な用途に応用することができる。例えば、LSIやメモリなどの電子部品(回路素子)に本発明の通信機能をもたせることによって、各電子部品を個別に配線することなく、複数の電子部品を基板実装する技術を提供することが可能である。また、近年、皮膚の感覚を持つロボットの研究が盛んに行われているが、ロボットの触覚センサに本発明の通信機能をもたせ、触覚センサの検知情報をロボットの頭脳コンピュータに送信する技術を提供することも可能である。また建物の床に本発明の通信機能を有するセンサを点在させることにより、一人暮らしの老人の行動を監視したり、留守中の防犯に役立てることも可能である。また、発光素子に本発明の通信機能をもたせることにより、布状の表示装置などを製造することも可能となる。また、タグに本発明の通信機能をもたせることにより、安価で精度のよい情報の読み取りを可能とするタグを作製することも可能となる。さらに無線通信素子に本発明の通信機能をもたせて例えばコンピュータにそれを装備させ、無線通信素子の近傍に相手方のコンピュータの無線通信素子を配置することによって、コンピュータ間の情報の送受信を容易に行うことも可能となる。また自動車の導電性内壁に本発明の通信機能を備えた通信素子を埋め込み、煩わしい個別配線を不要とした通信装置を実現することも可能となる。
この通信技術は、比較的短い距離に配置された通信素子間で信号を伝達するため、距離による信号の減衰および劣化が少なく、高いスループットでノード数によらない高速伝送を可能とする。また空間内に多くの通信素子を分散して配置させることにより、センサなどの所定の機能をもつチップとの情報交換媒体として広範囲の信号伝達領域を実現する。また、通信素子を比較的自由な位置に配置することができるため、簡易な設計により所望の機能を備えた人工皮膚や表示装置などを生成することも可能である。また配線などの基板回路設計を不要とし、少ないプロセスで基板回路を製造することも可能である。通信素子を導電層で挟持する場合には電磁ノイズ放射がなくなるため、特に病院などの公共性の高い場所においてはその有用性が高い。さらに、導電層などに障害が生じた場合であっても、チップ間の経路を再設定することができ、新たな通信経路を確立することができるという自己修復機能もあわせ持つ。
図2は、本発明の第1の実施例にかかる通信装置100の外観構成を示す図である。この通信装置100においては、複数の通信素子200が2枚の導電層16および18によって挟持されている。各通信素子200は、この2枚の導電層16および18に電気的に接続される。導電層16および18は、単層構造を有していても、また多層構造を有していてもよく、この例では二次元的に一面に広がった構成を有している。なお、導電層16および18は、全体の構造として絶縁体でなければよく、ある程度のシート抵抗を有する層を含んでもよく、また高い抵抗を有する層を含んでもよい。なお、導電層16および18は、絶縁体を含んで構成されてもよい。また、導電層16および導電層18の構造は、同一でなくてもよく、例えば一方が良導層であるグランド層として存在し、他方がある程度の抵抗を有する信号伝達層として存在してもよい。また、多層構造を有する場合には、複数の層の抵抗値はそれぞれ異なって構成されてもよい。図2は、通信素子200が挟持されていることを説明するために、導電層16と導電層18とが開いた状態を示す。
例えば、本発明による通信装置100をロボットの表面を覆う人工皮膚として応用する場合、導電層16および18を導電性のゴム材料により形成する。可撓性のあるゴム材料で人工皮膚を形成することにより、この人工皮膚はロボットの動作に合せて自在に伸縮することが可能となる。また、個別配線が存在せず、伸縮性のある導電層16および18を介して信号を伝達するため、断線などにより通信機能に障害が生じる可能性を低減し、安定した通信能力を提供することも可能となる。また、本発明による通信装置100を回路基板として応用する場合、導電層16および18を導電性のゴム材料で形成することによって、フレキシブルな回路基板を実現することも可能となる。なお、したように、導電層16または18が多層構造を有する場合には、各層が導電性のゴム材料で構成されることが好ましい。
各通信素子200は通信機能以外に、さらに他の機能を有していてもよい。通信装置100をロボットの人工皮膚として応用する場合には、通信素子200のいくつかが触覚センサとしての機能も有し、外部から受けた刺激を検出した後、他の通信素子と協同して検出した信号を目的の通信素子まで伝達する。また通信装置100を基板の実装技術として応用する場合には、通信素子200が、例えばLSIやメモリなどの回路素子としての機能を有してもよい。このように、本明細書において「通信装置」は少なくとも通信機能を有する装置の意味で用い、これに付加した他の機能、例えば人工皮膚としてのセンサ機能や電子回路としての演算機能などを有してもよいことは、当業者に理解されるところである。
図3は、通信素子200の機能ブロック図である。通信素子200は、通信部50、処理部60およびメモリ70を備える。通信部50は、導電層16および18(図2参照)を介して、他の通信素子との間で信号の送受を行う。処理部60は、通信素子200の通信機能を制御する。具体的に処理部60は、周囲の信号の監視、受信信号の解析や、送信信号の生成および送信タイミングの制御など、他の通信素子200との間の信号伝達に関する行為を行う。また処理部60は、センサ機能や演算機能など通信機能以外の他の機能を実現してもよい。メモリ70は、通信機能や他の機能を実現するために必要な情報を予め記録し、また必要に応じて記録していく。
図4は、通信装置100の断面を示し、局所的通信を実現する通信デバイスの構造の一例を説明するための図である。本明細書において「通信デバイス」は、局所的な通信機能を実現する構造の意味で用いる。
この例において通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は、図2における導電層16および導電層18に対応し、それぞれ信号を伝達する役割を担う。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は絶縁されており、第2信号伝達層30は接地されたグランド層であってもよい。この通信デバイスにおいて、有効通信距離は第1信号伝達層20または第2信号伝達層30の抵抗と、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の間の容量に基づいて定められ、第1信号伝達層20または第2信号伝達層30に電荷を放出することにより信号を発信する。各通信素子はコンデンサを有しており、放出された電荷は有効通信距離内に配置されている周辺の通信素子のコンデンサに蓄積されてもよい。この場合、周辺の通信素子は、その電圧変化により信号を認識することができる。このように図4に示した通信デバイスはコンデンサを駆動するように振る舞うことから、この通信デバイスを「電荷蓄積型」の通信デバイスと呼んでもよい。なおこの呼び名は、説明の便宜上、後述する「電流拡散型」の通信デバイスと区別するために名付けたものであって、図4に示した通信デバイスの特性および構成が、この呼び名の意味により限定されるものではない。
図5は、電荷蓄積型の通信デバイスが信号を発信する原理を説明するための図である。図5(a)は、駆動用コンデンサ34bを充電する通信素子200の状態を示す。主コンデンサ34aは、通信素子200全体を駆動するために必要な電荷を蓄積し、駆動用コンデンサ34bは、通信層36を駆動するために必要な電荷を蓄積する。通信層36は、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30(図4参照)を模式的に表したものである。駆動用コンデンサ34bの充電時には、スイッチ32aを開き、スイッチ32bを閉じる。なお、各スイッチ32aおよび32bは、処理部60(図3参照)により所定のタイミングで開閉される。これらのスイッチ32aおよび32bは、MOSスイッチなどにより構成されてもよい。なおスイッチ開閉により容量に蓄積された電荷を通信層36に放出する本方式により、後述の電流拡散型の通信デバイスにおける通信素子を駆動することも可能である。
図5(b)は、駆動用コンデンサ34bを放電する通信素子200の状態を示す。駆動用コンデンサ34bの放電時には、スイッチ32aを閉じ、スイッチ32bを開く。この通信デバイスは、駆動用コンデンサ34bの電荷を通信層36に放電することによって信号を発信する。1ビットの送信ごとに、主コンデンサ34aから駆動用コンデンサ34bに電荷を移動し、駆動用コンデンサ34bの電荷を通信層36に放電することによって、連続した通信を実現することが可能となる。
図6は、図4および図5に示す通信装置100における通信原理を説明するための図である。図6のようにシート抵抗ρ[Ω]の第1信号伝達層20(正方形シートを切り出したときの向かい合う辺間の抵抗がρ[Ω]であるような材料と厚みでできた層)、誘電率εの絶縁層25、良導層である第2信号伝達層30の3層からなる構造を考える。絶縁層25は、通信素子200間の第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の間に介在する。今、通信層36に電源が接続され第1信号伝達層20に電流密度I(x,y)が生じたと仮定する。まず簡単のため、図に垂直な方向では電流は一様であり、図に垂直な方向の層の幅は1であるような1次元問題を考える。位置xにおいて層の断面を横切る電流をI(x,t)とすれば、(このとき良導体である第2信号伝達層30には−I(x,t)が発生している)微小領域[x,x+dx]から単位時間に流出する電荷は、
を満たす。ここでq(x,t)は単位面積あたりの蓄積電荷量である。また、位置xにおける第1信号伝達層20の(第2信号伝達層30に対する)電位V(x,t)は、第1信号伝達層20の厚みが十分小さければ
を満たす。C=ε/dは、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間の容量の単位面積あたりの値である。なおdは、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間隔である。
また第1信号伝達層20の厚みが十分小さく、電流の上下方向分布は一様と仮定できる場合、以下のオーム則
が成り立つ。
上の(1),(2)および(3)から、Iおよびqを消去すると以下の拡散方程式
を得る。(4)式の一般解は
と与えられる。ここで
である。
例えばx=0に電圧源を接続し、強制的にV(0,t)=Vexp(jωt)なる交流電圧を与えると、遠方で発散しない解を組み合わせた以下の関数が電圧分布を与える。
この式より、電圧印加点から一定の距離(拡散距離)
程度以内においては有意に電圧が追従し、それより離れたところでの電圧振幅は指数関数的に減少する。このように通信デバイスの有効通信距離は、通信層36の抵抗および容量に基づいて定められる。そのため、通信層36の抵抗および容量を適宜設定することにより、所望の有効通信距離を実現することが可能となる。
連鎖伝達型の通信方式においては、近傍の通信素子200との間で信号の送受を行うことができればよいため、有効通信距離を可能な限り短く設定することが好ましい。例えば通信装置100内において、通信素子200間の距離が10cm以内となるような密度で複数の通信素子200が配置されている場合には、有効通信距離が10cm程度となるように通信層36の抵抗および容量を設定することが好ましい。有効通信距離を短く設定することによって、他の通信素子200への干渉や無用な電力消費を低減することが可能となる。式(6)はDを用いると、
として表現される。
図7は、V/V0の実部を縦軸、x/Dを横軸とするグラフであって、電荷蓄積型の通信デバイスにおける電圧と通信距離の関係を示す図である。原点から離れるにつれ、電圧の振幅は指数関数的に減少するため、有効通信距離Dを大きく越える距離への影響は無視できることが分かる。したがって、この有効通信距離Dを通信素子200の密度に応じて好適に設定することにより、効率よい通信を実現することが可能となる。
図8は、通信装置100の断面を示し、局所的な通信を実現する通信デバイスの構造の別の例について説明するための図である。この通信デバイスは、スイッチング動作によって通信素子200を導通させ、その電圧降下によって信号を発信することから、この通信デバイスを「電流拡散型」の通信デバイスと呼んでもよい。なおこの呼び名は、説明の便宜上、前述した「電荷蓄積型」の通信デバイスと区別するために名付けたものであって、図8に示す通信デバイスの特性および構成が、この呼び名の意味により限定されるものではない。
図8(a)は、電流拡散型の通信デバイスの構造の一例を示す図である。この通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第2信号伝達層30は良導体として構成され、グランド層であってもよい。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は、これらの層よりも高い抵抗値を有する高抵抗層40によって導通される。具体的には、通信素子200の周囲に高抵抗層40が設けられ、この通信素子200および高抵抗層40とが第1信号伝達層20および第2信号伝達層30に挟持される。高抵抗層40の抵抗値を第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の抵抗値に対して適切に設定し、または通信素子200の2つの電極間を素子内部において適切な抵抗値で常時導通させることにより、通信素子200内で第1信号伝達層20および第2信号伝達層30をスイッチング動作により導通させた場合に、発信した信号が遠くまで広がらず、有効通信距離を近傍の通信素子までの短い距離に設定することができる。
図8(b)は、電流拡散型の通信デバイスの構造の別の例を示す図である。この通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第2信号伝達層30はグランド層であってもよい。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は絶縁されており、第1信号伝達層20には、第1信号伝達層20よりも高い抵抗値を有する高抵抗層42が電気的に接続され、この高抵抗層42には、通信素子200に電力を供給する電源層44が電気的に接続されている。電源層44および第2信号伝達層30は、抵抗の低い良導体により構成される。第1信号伝達層20は、高抵抗層42よりも低く、電源層44および第2信号伝達層30よりも高い抵抗値を有するのが好ましい。図示のとおり、第1信号伝達層20上には、高抵抗層42および電源層44とがこの順に積層されている。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30が絶縁されることにより、これらの層間において電流が定常的に流れる状態を回避することができる。第2信号伝達層30と電源層44は、その抵抗値が非常に小さくなるように形成される。
第1信号伝達層20の抵抗は、有効通信距離に基づいて設定される。すなわち第1信号伝達層20の抵抗を高抵抗層42との関係において適切に定めることによって、電流の拡散範囲を設定することが可能となる。なお単位面積あたりで、高抵抗層42の縦方向インピーダンスが、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30および電源層44との間の静電容量によるインピーダンスZよりも大きい場合には、拡散距離は第1信号伝達層20の抵抗とインピーダンスZによって決まる。
図9は、図8(b)に示した5層構造の通信装置100の構成を示す。電源層44および第2信号伝達層30は良導体で構成され、第1信号伝達層20は、良導体と高抵抗層42の間の中抵抗値で構成されている。また、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の間において、通信素子200同士の間には、絶縁層25が存在している。この5層構造によって第1信号伝達層20と第2信号伝達層30に接続された通信素子200に電力を供給する。高抵抗層42の体積抵抗率はη[Ωm]、高抵抗層42の厚さをd[m]とし、第1信号伝達層20の電位をV(x)、電源層44の電位を一定値VEとすると、第1信号伝達層20から電源層44に向かって電流密度
なる電流が生じる。
したがって、(1)式は
のように変更される。第1信号伝達層20と電源層44および第2信号伝達層30との間の容量、すなわち第1信号伝達層20と電源層44の間の容量と第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間の容量の和をあらためてCと書くと(2)式および(3)式はそのまま成立する。
V(x,t)が時間的に変動する成分(交流成分)のみを表すとすると、(4)式は
となる。
2次元問題においては電流密度ベクトルI(x,y,t)に対し、(1)式が
のように変更され、第1信号伝達層20の電圧の交流成分V(x,y,t) に関する方程式
が得られる。この解は、1次元問題において求めた解に含まれる変数ωCを
のように置き換えることで得られる。いま、変位電流よりも高抵抗層42を垂直方向に流れる電流の方が支配的、すなわち
の場合には、1次元問題の解は
と書かれる。したがって、有効伝達距離
に対し、
が成立する。例えば第1信号伝達層20の抵抗を適宜設定することにより、所望の有効通信距離を得ることが可能となる。
図8(c)は、電流拡散型の通信デバイスの構造の別の例を示す図である。この通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は絶縁されており、第1信号伝達層20には、第1信号伝達層20よりも高い抵抗値を有する高抵抗層42が電気的に接続され、この高抵抗層42には、通信素子200に電力を供給する電源層44が電気的に接続されている。同様に、第2信号伝達層30には、第2信号伝達層30よりも高い抵抗値を有する高抵抗層46が電気的に接続され、この高抵抗層46には、通信素子200に電力を供給する電源層48が電気的に接続されている。図示のとおり、第1信号伝達層20の上面に、高抵抗層42および電源層44とがこの順に積層されており、第2信号伝達層30の下面に、高抵抗層46および電源層48とがこの順に積層されている。図8(b)に示した通信デバイスは、通信素子200の片面のみに積層構造を形成していたが、図8(c)のように、通信素子200の両面に上下対称な積層構造を形成してもよい。各層の構成および特性については、図8(b)に関連して説明したとおりである。
図10は、電流拡散型の通信デバイスが信号を発信する原理を説明するための図である。主コンデンサ34は、通信素子200全体を駆動するために必要な電荷を蓄積する。通信層36は、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30(図8参照)を模式的に表したものである。この通信素子200は、MOSスイッチなどにより構成されるスイッチ32のスイッチング動作により電極間インピーダンスを変化させ、信号を発信する。なおスイッチ32は処理部60(図3参照)により所定のタイミングで開閉される。なおこの方式で、電荷蓄積型の通信デバイスの通信素子200を駆動することも可能である。
スイッチ32を閉じると、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30とが短絡する。その結果、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間に電圧降下が生じ、近傍の通信素子がその影響を受け、この電圧降下を信号として認識する。前述のとおり、連鎖伝達型の通信方式においては、この電圧降下の影響は、近傍の通信素子に伝達されればよく、遠くに位置する通信素子にまで伝達される必要はない。有効通信距離を近傍に位置する他の通信素子の距離程度に設定することにより、電力消費を少なくすることができ、また他の通信素子との干渉を低減することも可能となる。
次に、通信素子200に電力を供給する方法について説明する。その一つの方法として、図8(b)に示すように、通信デバイスを多層構造に形成することにより、電源層44から電力を通信素子200に供給することが可能である。通信素子200と電源層44との間に高抵抗層42を介在させることにより、電荷が低抵抗である電源層44全面に供給される。そのため通信装置100全体に分布している通信素子200のコンデンサを安定して充電することができる。
図11は、図8(b)に示す通信装置100の概略構造を三次元的に示す。第1信号伝達層20、高抵抗層42および電源層44が、図2における導電層16に対応し、第2信号伝達層30が導電層18に対応する。各通信素子200は、第1電極201により第1信号伝達層20に接続され、また第2電極202により第2信号伝達層30に接続される。電源203は、電源層44と第2信号伝達層30に接続されている。電源203は、通信素子200を含むシステム全体のエネルギー源である。なお電源203は、ここで示す二層通信媒体への外部からの入力信号を兼ねても良い。図11は簡単のために横方向のみに通信素子200が配置された構造を示しているが、図の奥行き方向にも通信素子200を配置して、通信素子200が2次元的に配置された構造をとることが好ましい。電源層44は動作エネルギー損失や通信信号損失を低減させるため電気抵抗が少ないことが望ましい。おのおのの通信素子200は外部からの入力信号若しくは他の通信素子200から送信される信号を受信し、更にそれをそのまま、あるいは通信素子200内部で信号処理をして別の通信素子200へ送信する。これを繰り返してある地点から別の地点への電気通信を実現できる。
既述のごとく、図5に示した構造においては、時間的に以下の動作を行うことで、通信を実現する。
時間=t1:外部電源より通信デバイスの主コンデンサ34aにエネルギー源としての電荷を充電する。
時間=t2:主コンデンサ34aから駆動用コンデンサ34bへ電荷の一部を充電する。
時間=t3:駆動用コンデンサ34bから通信層36へ電荷の一部を充電し、電位差を変化させて通信信号とする。
以後、適宜1ビットの通信毎にt2とt3の過程を繰り返す。
時間=tx:主コンデンサ34aに充電されている電荷が少なくなればt1の充電動作へ戻る。
また、図10に示した構造においては、時間的に以下の動作を行うことで、通信を実現する。
時間=t1:外部電源より通信デバイスの主コンデンサ34にエネルギー源としての電荷を充電する。
時間=t2:通信層36をスイッチ32により短絡し、電位差を変化させて通信信号とする。
時間=t3:スイッチ32を開放して通信層36へ主コンデンサ34から電荷の一部を充電する。
以後、適宜1ビットの通信毎にt2とt3の過程を繰り返す。
時間=tx:主コンデンサ34に充電されている電荷が少なくなればt1の充電動作へ戻る。
通信デバイス内の主コンデンサ34または34aに蓄えられた電荷を用いて通信を行うためには、主コンデンサ34または34aの容量に限度があるため、数ビット、或いは1ビットの通信毎に外部電源より電荷を充電する必要がある。しかしながら、これは通信そのものとは無関係な動作であり、通信速度の高速化の障害ともなりうる。また、通信デバイスの小型化や部品点数の削減が容易でないという側面もある。通信デバイス内の主コンデンサ34または34aの容量を大きくすれば、外部電源からの一度の充電により通信が可能なビット数が増加することになるが、コンデンサにおける容量値はコンデンサの物理的な大きさと直接比例関係にある。通信デバイスとして主コンデンサ34または34aを含めて全ての部品をLSIチップに搭載する場合、LSIチップに搭載可能な容量は実用的には例えば数百pF程度である。LSIチップにおいては面積がそのまま歩留まりや製造コストに直結するため、チップ面積そのものが出来るだけ小さい方が望ましい。一方で、この値は通信層36の容量と比較して十分な大きさではない。或いは、主コンデンサ34または34aを個別部品の容量として例えば、チップ部品として構成する場合、数十μF程度の容量を取ることが可能であるが、通信デバイス全体の実装の小型化が困難になり、或いは部品点数の削減が困難になる。以下の実施例では、このような問題を解決する好適な通信装置100を提供する。
図12は、通信素子200の内部構成を示す。通信素子200は、他の通信素子からの信号を受信する受信回路241、他の通信素子に信号を送信する送信回路243、受信回路241および送信回路243の動作を制御する制御回路242とを備える。第1電極201は、少なくとも受信回路241および送信回路243を第1信号伝達層20に接続し、この例では、さらに制御回路242も第1信号伝達層20に接続している。同様に第2電極202は、少なくとも受信回路241および送信回路243を第2信号伝達層30に接続し、この例ではさらに制御回路242も第2信号伝達層30に接続している。受信回路241と送信回路243は、制御回路242にも接続されている。第1電極201と第2電極202は、受信回路241、制御回路242および送信回路243へのエネルギー源としての電源供給と、通信信号の受信経路や送信経路を兼ねている。制御回路242は、受信回路241および送信回路243からそれぞれ信号を受信、送信し、或いは回路動作の制御を行っている。図3を参照すると、制御回路242は処理部60およびメモリ70に対応し、受信回路241および送信回路243は通信部50に対応する。
通信素子200はトランジスタを用いて等価的な構成を実現することができる。更に、電子回路をLSIチップで構成することが好ましく、特に現在ではCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)FET(Field Effect Transistor)構造として構成することが、小型化、低製造コスト、短納期、ディジタル回路の実施容易性、低電源電流等の点で望ましい。
第2の実施例は、通信素子200による通信機能の説明と異なり、通信素子200の上に設けた電極を使用した歪量計測機能に関する。複数配置された通信素子200のそれぞれに本実施例に係る歪量計測機能が設けられることによって、それぞれの通信素子200近傍の局所的な外力に対する歪量が計測される。さらに、計測された歪量は、通信素子200による通信機能によって所定のデータ収集装置に伝達される。本実施例の歪量計測機能を有した通信素子200は、その上部平面上に複数の電極を配置し、さらに複数の電極を覆うように誘電性の弾性体が接触されている。複数の電極のうちのいずれかに所定の電圧をそれぞれ印加するが、その電圧の値は複数あり、例えば、ひとつの電極には5V、他のひとつの電極には0Vが印加される。当該電圧の印加終了後、電圧を印加した電極間で、弾性体を介した電圧を測定する。ここで、弾性体は外力に応じて歪を受けるため、その歪量に応じて静電容量の値が変化し、その結果、歪量に応じて電極間の電圧の測定値が変化する。さらに、電圧を印加する電極を所定の間隔で切り換えることによって、外力に対する歪の方向も特定可能である。
図13(a)−(b)は、第2の実施例にかかる通信素子200の構成を示す。図13(a)は、通信素子200の断面での構造を示し、図13(b)は、通信素子200の上面からの構造を示す。図13(a)は、図11に加えて弾性体300、電極302と総称される第1電極302a、第2電極302b、第3電極302cを含む。また、図13(b)は、さらに第4電極302d、第5電極302e、通信端子304を含む。
弾性体300は、誘電率の高い材料を用いた半球状の柔軟体であり、例えば、チタン酸バリウムやPZTの微粒子等の強誘電体の微粒子を混入したゴムである。弾性体300は図示のごとく、容量を検出する回路、その計測データを送信する通信回路を集積した通信素子200に接触している。また、弾性体300は、外力に応じて変形し、その結果静電容量が変化する。
電極302は、弾性体300と接触するように、通信素子200の上部表面に配置されている。詳細は後述するが、電極302のうち、指定する一つまたは二つの電極と、残りの電極のうちの一つまたは二つの電極に異なった値の電圧を印加し、通信素子200に備えられた計測機能が電圧を印加した電極間の電圧を測定し、測定した電圧から、電極間の静電容量あるいは弾性体300の歪量を計測する。さらに、電極302のうちの電圧を印加する電極を所定の時間間隔で変更させる。
通信端子304は、弾性体300と接触しないように、通信素子200の上部表面に配置されている。通信端子304は、前述の通信機能を実行するとともに、通信素子200の動作に必要な電力を電源層44と第1信号伝達層20から入力する。
図14は、通信素子200の内部構成を示す。通信素子200は、選択部310、第1電圧生成部312、測定部314、導出部316、送信回路318、第2電圧生成部320、制御部322、接地端子324、第1電圧供給線400、第2電圧供給線402、出力線404を含む。ここで、説明の簡略化のため、複数の電極302のうちひとつを図示した。
第1電圧生成部312は、通信端子304に印加された電圧から所定の値の第1電圧を生成し、第1電圧供給線400を介して出力する。
接地端子324は、通信素子200のうちで電極302や通信端子304が配置された面と反対の面に配置され、図13(a)の第2信号伝達層30と接触して、接地される。なお、接地端子324は、通信素子200のうちで電極302や通信端子304が配置された面と反対の面全体であってもよい。
第2電圧生成部320は、接地電圧から第2電圧を生成し、第2電圧供給線402を介して出力する。なお、第2電圧が接地電圧であれば、接地端子324の接地電圧を保持するだけでもよい。
選択部310は、後述の制御部322の指示によって、電極302の接続対象を第1電圧供給線400、第2電圧供給線402、後述の出力線404のうちのいずれかを選択する。
測定部314は、出力線404を介して電極302で検出した電圧を測定する。さらに、導出部316は、測定した電圧から歪量に対応した値を導出する。送信回路318は、通信端子304を介して、歪量に対応した値を送信する。
制御部322は、選択部310の接続対象を制御する。電極302に電圧を印加する充電過程においては、第1電圧供給線400、第2電圧供給線402のいずれかと接続する。あるいは、いずれとも接続しない。また、電極302から電圧を検出する測定過程においては、出力線404と接続する。
図15(a)−(b)は、通信素子200での測定原理を示す。図15(a)の通信素子200は、定電圧源326を含み、測定部314は、コンデンサ328、抵抗330、オペアンプ332を含む。弾性体300は、図示のごとくコンデンサとして示した。ここで、電極302として第1電極302aと第2電極302bを例示したが、これら以外の電極302であってもよい。また、第1電極302aと第2電極302bに対応して、第1選択部310aと第2選択部310bを示す。さらに、第1選択部310a、第2選択部310b、測定部314は、図示しない制御部322の制御によって動作するスイッチ(1)から(3)を含む。
定電圧源326は、第1電圧生成部312で生成された第1電圧を印加するが、ここでは説明の簡略化のために、定電源として示した。例えば、定電圧源326は、5Vの電圧を印加する。また、第2電圧は、接地電圧とした。
図15(b)に示した充電過程において、第1選択部310aのスイッチ(1)と第2選択部310bのスイッチ(2)が共にa側に接触することによって、定電圧源326の第1電圧が第1電極302a、弾性体300、第2電極302bに印加される。その結果、弾性体300に所定の電荷が蓄積される。その際、測定部314のスイッチ(3)が、a側に接触するため、コンデンサ328、抵抗330、オペアンプ332で形成される積分回路は放電、すなわちリセットされる。一方、測定過程において、スイッチ(1)とスイッチ(3)が共にb側に接触するため、弾性体300に蓄積された電荷が測定部314に印加され、積分回路が電圧値を測定する。ここで、弾性体300に蓄積された電荷をQ、コンデンサ328の静電容量をC0とすれば、積分結果Vは次の通り示される。
(数20)
V=−Q/C0
弾性体300が変形すれば、弾性体300の静電容量が変化することによって、Qが変化するため、積分結果Vも変化する。
図16(a)−(b)は、通信素子200のシミュレーション計算に使用されたモデルを示す。ここでは、説明の簡略化のため、図16(a)のごとく、2次元モデルを使用する。また、シミュレーション計算で制御対象とした電極302は、図16(b)に示したとおりであるが、第3電極302bは、図13(b)の第4電極302dや第5電極302eであってもよい。以下では、第1電極302a、第2電極302b、第3電極302cに蓄積される電荷をそれぞれQ1、Q2、Q3と名づける。ここで、通信素子200の長さは1mm、弾性体300の高さは0.5mmであって、比誘電率は1,000と仮定した。また、電極302は、0.2mm幅の第3電極302cが中央に配置され、その両側に0.1mm間隔をあけ、0.2mm幅の第1電極302aと第2電極302bが配置されている。なお、このモデルの両端の電極間に5Vを印加すると、電極に蓄積された電荷量が0.21×10-10[c]であったことから、両端の電極間の静電容量は4.2 [pF] であった。この静電容量の値は、一般的にLSIに搭載した計測回路で容易に高い精度で測定可能な容量である。
弾性体300は、厚さの合計が0.8 mmである第1信号伝達層20、高抵抗層42、電源層44の内部に埋め込まれている。また、ヤング率は5×106 [Pa]、ポアソン比は0.48、比誘電率は8.5、弾性係数は弾性体300と同じである。なお、第1信号伝達層20の底面は第2信号伝達層30と異なった硬い材質に固定されている。
図17(a)−(b)は、通信素子200に外力を印加した場合の変化を示す。図17(a)は、垂直方向に外力を印加し、図17(b)は、水平方向に外力を印加した場合を示す。特に、図17(b)は、図面の左から右に向かう方向に外力を加えているため、第1電極302a上の弾性体300の厚さが、第2電極302b上の弾性体300の厚さより薄くなっている。
図18(a)−(d)は、通信素子200のシミュレーション計算の結果を示す。第1電極302aと第2電極302bに5V、第3電極302cに0Vを印加した。図18(a)が垂直方向の外力による変位が加わった際の電極302の電荷量の変化率を表したグラフである。グラフの横軸が加えた変位量、縦軸が電荷量の変化率である。電荷量の変化率は、何も変位が加わっていない状態での各電極302での電荷量を1とした。一方、図18(b)が水平方向の外力による変位が加わった際の電極302の電荷量の変化率である。垂直方向の変位に対しては、どの電極も同様の傾向を示し、またその変化量も小さい。一方で水平方向の変位に対しては、Q1は減少傾向にあるのに対し、Q2は逆に増加傾向にある。Q3は変化がない。前述のごとく図17(b)のように、第1電極302a上の弾性体300の厚さが、第2電極302b上の弾性体300の厚さより薄くなっているために、前者の電気力線の密度がより高くなっている。電気力線の密度が高ければ、電圧も高くなるため、第1電極302aと第3電極302c間の静電容量が、第2電極302bと第3電極302c間の静電容量よりも小さくなる。以上の結果、変位に応じてQ1は減少傾向であるのに対して、Q2は増加傾向にある。すなわち、5Vの電圧を印加したふたつの電極を結ぶ直線方向の歪みを特に高い精度で計測可能である。
図18(c)が垂直方向の変位に対する電荷の変化量を電荷量Q1とQ2の比としたグラフである。グラフの横軸は変位量、縦軸は電荷量Q1とQ2の比である。これより、垂直方向の変位量に対して、電荷量の比率はほとんど変わっていない。一方、図18(d)が水平方向の変位に対する電荷の変化量を電荷量Q1とQ2の比としたグラフである。水平方向に0.5mmの変位が加わった場合に、電荷量の比率は10%程度変化している。以上より、電荷量Q1とQ2の比は垂直方向の変位に対しては変化がほとんど無く、水平方向の変位に対して変化する。
図19(a)−(d)は、通信素子200のシミュレーション計算の結果を示す。第1電極302aに5V、第2電極302bと第3電極302cに0Vを印加した。図19(a)が垂直方向の外力による変位が加わった際の電極302の電荷量の変化率を表したグラフである。一方、図19(b)が水平方向の外力による変位が加わった際の電極302の電荷量の変化率である。水平方向の変位に対しては、どの電極も同様に減少傾向を示している。垂直方向の変位に対しては、電極ごとに減少傾向に差があり、Q2の減少傾向が最も大きく、Q1の減少傾向が最も小さい。Q2に影響を及ぼす第1電極302aと第2電極302b間の電気力線は、Q1に影響を及ぼす第1電極302aと第3電極302c間の電気力線よりも、弾性体300の表面近傍を通ると考えられる。その結果、外力の影響を受けやすく、変位によるQ2の減少傾向が大きい。
図19(c)が垂直方向の変位に対する電荷の変化量を電荷量Q2とQ3の比としたグラフである。グラフの横軸は変位量、縦軸は電荷量Q2とQ3の比である。これより、垂直方向の変位量に対して、電荷量の比率はほとんど変わっていない。一方、図19(d)が水平方向の変位に対する電荷の変化量を電荷量Q2とQ3の比としたグラフである。水平方向に0.5mmの変位が加わった場合に、電荷量の比率は10%程度変化している。以上より、電荷量Q2とQ3の比は垂直方向の変位に対しては変化がほとんど無く、水平方向の変位に対して変化をする。垂直方向に0.6mmの変位が加わった場合に、電荷量の比率は10%ほど変化している。一方、水平方向の変位量に対して、電荷量の比率はほとんど変わっていない。以上より、電荷量Q2とQ3の比は水平方向の変位に対しては変化がほとんど無く、垂直方向の変位に対して変化する。
図20(a)−(b)は、通信素子200のシミュレーション計算の結果を示す。図18と図19に結果を示したシミュレーション計算においては、垂直方向の変位と水平方向の変位を個別に与えたが、ここでは、まず初期状態として垂直方向のみにある変位を加え、その初期状態のもとで水平方向の変位をさまざまな値に変化させ、その際の電荷量の変化を求めた。第1電極302aと第2電極302bに5V、第3電極302cに0Vを印加した場合には、電荷量Q1とQ2の比率の変化をプロットし、第1電極302aに5V、第2電極302bと第3電極302cに0Vを印加した場合には、電荷量Q2とQ3の比率の変化をプロットした。
図20(a)は、第1電極302aと第2電極302bに5V、第3電極302cに0Vを印加した場合のグラフを示す。縦軸は電荷量Q1とQ2の比、横軸は水平方向への変位 [mm]である。プロットされている点の値の違いは初期状態として垂直方向に加えた変位量の違いを反映している。さらに、初期状態として与えた垂直方向の変位yを0 mm から 0.6 mm まで変化させた場合の結果を重ねて表示してある。この結果より、Q1/Q2 はyの影響をほとんど受けない。その結果、垂直方向の変位と水平方向の変位が同時に加わった場合でも、電荷量Q1とQ2の比にもとづいて、水平方向の変位のみを推定することが可能である。
図20(b)は、第1電極302aに5V、第2電極302bと第3電極302cに0Vを印加した場合のグラフを示す。縦軸は電荷量Q2とQ3の比、横軸は水平方向への変位 [mm]である。この場合は図20(a)の結果と異なって、水平方向の変位に対する変化量よりも、初期状態として与えた垂直方向の変位yによる影響の方が大きい。ただし、推定の精度を向上させるためには、以下のステップにもとづいて変位を推定する。例えば、図20(b)で電荷量Q2とQ3の比が0.25であるとき、水平方向変位が0.6 mmの場合にはy =0 .4 mm が正しい値であり、水平方向変位が1.0mmの場合にはy = 0.4 mm が正しい推定値であるから、Q2/Q3だけから正確にyを推定できない。しかし、上記で述べたように、図20(a)の結果より、水平方向の変位が推定可能であるため、まず水平方向の変位の推定を行ったうえで、次に、図20(a)の結果にもとづいて垂直方向へ加えられた変位も正しく推定できる。以上より、制御部322が、電位を与える電極の組み合わせを時分割に変えて計測すれが、垂直方向の変位、および水平方向への変位をそれぞれ推定できる。
本実施の形態によれば、弾性体に印加された外力に応じて変化する静電容量を利用して、電極に蓄積される電荷量を測定するため、歪量を計測できる。また、電圧を印加する電極を所定の間隔で変更するために、歪の方向も計測できる。
図21(a)−(b)は、第4の実施例に係る通信素子200での測定原理を示す。図21(a)の第1電圧生成部312は、定電圧源326、基準コンデンサ334を含む。また、測定部314は導出部316と一体化されているとするため、図示していない。さらに、第1選択部310a、第2選択部310b、第1電圧生成部312は、図示しない制御部322の制御によって動作するスイッチ(1)から(3)を含む。
図21(b)に示した基準コンデンサ334の充電と弾性体300の放電の過程において、第1選択部310aのスイッチ(1)と第2選択部310bのスイッチ(2)と第1電圧生成部312が共にa側に接触することによって、弾性体300は放電する。また、第1電圧生成部312のスイッチ(3)がa側に接触することによって、基準コンデンサ334が定電圧源326によって充電される。一方、測定過程において、スイッチ(1)とスイッチ(3)が共にb側に接触するため、基準コンデンサ334の静電容量をC0、定電圧源326の電圧をV0とすれば、出力電圧Vは次の通り示される。
(数21)
V=(C0×V0)/(C0+C)
弾性体300が変形すれば、弾性体300の静電容量が変化することによって、出力電圧Vも変化する。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。なお本発明はこの実施の形態に限定されることなく、そのさまざまな変形例もまた、本発明の態様として有効である。
第2の実施例において、接地端子324は、第2電圧として接地電圧を印加している。しかしこれに限らず例えば、接地端子324は、第2電圧として接地電圧でなくても、第1電圧より低い値の電圧を印加すればよい。その場合、通信端子304から入力した電圧にもとづいて、接地端子324がそのような値の第2電圧を生成すればよい。本変形例によれば、通信素子200の構成の自由度が高くなる。
第2の実施例において、垂直方向の歪量を測定するために、第1電極302aに5V、第2電極302bと第3電極302cに0Vを印加し、電荷量Q2とQ3の比を計測している。しかしこれに限らず例えば、第1電極302aに5V、第2電極302bに0Vを印加し、第3電極302cには電圧を印加しないようにして、Q2の電荷量のみを測定してもよい。この場合、垂直方向の推定特性は以下のようになる。垂直方向をz軸とし、z軸に垂直なせんだん歪みu_xzを与える。ここで、せん断歪み u_xz とは、u_xz = p > 0 のとき、半球の頂点を+x方向に頂点の高さの p 倍だけ移動させるようなずれ変位である。u_xz = p のときの容量変化 ΔCを、p について1次まで考慮すれば、以下の通りになる。
(数22)
ΔC = kp (k: 定数)
一方対称性から、逆方向の歪み u_xz = −p をあたえたときの容量変化ΔC' はΔCに等しくために、以下の関係が成り立つ。
(数23)
ΔC' = −kp = kp = ΔC
そのため、k = 0となる。さらに以下の関係が成り立つ。
(数24)
ΔC (p) = kp + k_2 p^2 + k_3 p^3 −−−
その結果、p の係数 kがゼロであれば、p の1次までが有効な微小変形に注目する限り、Cは p に対して感度をもたないことになる。すなわち、垂直方向の歪量を推定しない。
第2の実施例において、図13(b)のごとく、弾性体300の中心となる位置に第5電極302eを配置させた。しかしこれに限らず例えば、第5電極302eような対称性を有した位置に電極を配置しなくてもよい。このような場合、第1電極302aと第4電極302dに第1電圧を印加し、第2電極302bと第3電極302cに第2電圧を印加し、第1電極302aと第3電極302c間の電圧を測定し、これにつづいて第4電極302dと第2電極302b間の電圧を測定し、それらの電圧の違いにもとづいて、第2の実施例と同様に水平方向の歪量を計測できる。
第1の実施例に係る通信技術の方式を説明するための図である。 第1の実施例にかかる通信装置100の外観構成を示す図である。 通信素子200の機能ブロック図である。 通信装置100の断面を示し、局所的通信を実現する通信デバイスの構造の一例を説明するための図である。 電荷蓄積型の通信デバイスが信号を発信する原理を説明するための図である。 通信装置100における通信原理を説明するための図である。 電荷蓄積型の通信デバイスにおける電圧と通信距離の関係を示す図である。 通信装置100の断面を示し、局所的な通信を実現する通信デバイスの構造の別の例について説明するための図である。 5層構造の通信装置100の構成図である。 電流拡散型の通信デバイスが信号を発信する原理を説明するための図である。 図8(b)に示す通信装置100の概略構造を三次元的に示す図である。 通信素子200の内部構成を示す図である。 図13(a)−(b)は、第2の実施例にかかる通信素子200の構成を示す図である。 図13の通信素子200の内部構成を示す図である。 図15(a)−(b)は、図13の通信素子200での測定原理を示す図である。 図16(a)−(b)は、図13の通信素子200のシミュレーション計算に使用されたモデルを示す図である。 図13の通信素子200に外力を印加した場合の変化を示す図である。 図13の通信素子200に外力を印加した場合の変化を示す図である。 図18(a)−(d)は、図13の通信素子200のシミュレーション計算の結果を示す図である。 図19(a)−(d)は、図13の通信素子200のシミュレーション計算の結果を示す図である。 図20(a)−(b)は、図13の通信素子200のシミュレーション計算の結果を示す図である。 図21(a)−(b)は、第3の実施例にかかる図13の通信素子200での測定原理を示す図である。
符号の説明
20 第1信号伝達層、 25 絶縁層、 30 第2信号伝達層、 42 高抵抗層、 44 電源層、 200 通信素子、 300 弾性体、 302 電極、 304 通信端子、 310 選択部、 312 第1電圧生成部、 314 測定部、 316 導出部、 318 送信回路、 320 第2電圧生成部、 322 制御部、 324 接地端子、 326 定電圧源、 328 コンデンサ、 330 抵抗、 332 オペアンプ、 334 基準コンデンサ、 400 第1電圧供給線、 402 第2電圧供給線、 404 出力線。

Claims (8)

  1. 複数の電極と、
    前記複数の電極と接触し、かつ外力が印加される誘電性の弾性体と、
    前記複数の電極の中から、第1の電圧を印加すべき少なくともひとつの電極と、第2の電圧を印加すべき少なくともひとつの電極をそれぞれ選択する選択部と、
    前記選択した電極に前記第1の電圧あるいは前記第2の電圧をそれぞれ印加する電圧印加部と、
    前記第1の電圧を印加した電極と前記第2の電圧を印加した電極間で、前記誘電性の弾性体を介した電圧に関する状態量を測定する測定部と、
    前記測定した電圧に関する状態量にもとづいて、前記誘電性の弾性体に印加された外力に対する歪量を導出する導出部とを含み、
    前記選択部は、前記第1の電圧あるいは前記第2の電圧をそれぞれ印加すべき電極を切り換えることを特徴とする歪量計測装置。
  2. 前記複数の電極は、所定の平面の上にそれぞれ配置され、
    前記誘電性の弾性体は、前記複数の電極を覆うように、前記平面の上に接触されることを特徴とする請求項1に記載の歪量計測装置。
  3. 前記導出部は、前記選択部で選択した前記第1の電圧あるいは前記第2の電圧をそれぞれ印加すべき電極の前記平面上の位置に応じて、前記歪量のうちの前記平面に水平な方向の成分と前記平面に垂直な方向の成分を分離して導出することを特徴とする請求項2に記載の歪量計測装置。
  4. 前記複数の電極は、前記誘電性の弾性体と接触した前記平面の上の領域の中央部分と、前記中央部分が中心にされるような対称性を有したふたつの部分に少なくとも配置され、
    前記選択部は、第1の電圧を印加すべき電極として、前記ふたつの部分にそれぞれ配置された電極を選択し、前記第2の電圧を印加すべき電極として、前記中央部分に配置された電極を選択し、
    前記導出部は、前記歪量のうちの前記平面に水平な方向の成分を主として導出することを特徴とする請求項2または3に記載の歪量計測装置。
  5. 前記複数の電極は、前記誘電性の弾性体と接触した前記平面の上の領域の中央部分を貫く直線で当該領域を分割した領域の一方に、少なくともふたつの電極を含んだ第1の電極群として配置され、かつ前記直線を対称軸として、分割した領域の他方の中で前記第1の電極群に対応した位置に少なくともふたつの電極を含んだ第2の電極群としてさらに配置され、
    前記選択部は、第1の電圧を印加すべき電極として、前記第1の電極群のうちのひとつの電極と前記第1の電極群のうちのひとつの電極を選択し、前記第2の電圧を印加すべき電極として、前記第1の電極群のうちのひとつの電極と前記第1の電極群のうちのひとつの電極を選択し、
    前記導出部は、前記歪量のうちの前記平面に水平な方向の成分を主として導出することを特徴とする請求項2または3に記載の歪量計測装置。
  6. 前記複数の電極は、前記誘電性の弾性体と接触した前記平面の上の領域の中央部分が中心にされるような対称性を有したふたつの部分に少なくとも配置され、
    前記選択部は、前記第1の電圧を印加すべき電極として、前記ふたつの部分のうちの一方に配置された電極を選択し、前記第2の電圧を印加すべき電極として、前記ふたつの部分のうちの他方に配置された電極を選択し、
    前記導出部は、前記歪量のうちの前記平面に垂直な方向の成分を主として導出することを特徴とする請求項2または3に記載の歪量計測装置。
  7. 前記複数の電極を配置した平面は、各種処理を実行可能なLSIチップのひとつの表面であって、
    前記LSIチップのひとつの表面の中で前記誘電性の弾性体と接触していない領域に、前記導出部で導出した歪量を導電層あるいは電磁作用伝達層を介して他の歪量計測装置に伝達する通信端子をさらに含むことを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の歪量計測装置。
  8. 前記通信端子には、前記導電層あるいは電磁作用伝達層から前記第1の電圧を生成するための電圧が印加され、
    前記LSIチップのうちの前記通信端子を配置した表面と反対の面に、接地層から前記第2の電圧を生成するための電圧が印加される接地端子をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の歪量計測装置。
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