JP2005057399A - 通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 信号の高速伝達を行う通信素子を備えた通信装置を提供する。
【解決手段】 通信素子200は、信号を伝達するための第1信号伝達層および第2信号伝達層に電気的に接続する。各通信素子200は、他の通信素子からの信号を受信する受信回路241と、他の通信素子に信号を送信する送信回路243と、受信回路および送信回路の動作を制御する制御回路242と、少なくとも受信回路241および送信回路243を第1信号伝達層に接続する第1電極201と、少なくとも受信回路241および送信回路243を第2信号伝達層に接続する第2電極202とを備え、第1電極201と第2電極202の間の電気量の変化を利用して、他の通信素子との間で通信を行う。
【選択図】 図12
【解決手段】 通信素子200は、信号を伝達するための第1信号伝達層および第2信号伝達層に電気的に接続する。各通信素子200は、他の通信素子からの信号を受信する受信回路241と、他の通信素子に信号を送信する送信回路243と、受信回路および送信回路の動作を制御する制御回路242と、少なくとも受信回路241および送信回路243を第1信号伝達層に接続する第1電極201と、少なくとも受信回路241および送信回路243を第2信号伝達層に接続する第2電極202とを備え、第1電極201と第2電極202の間の電気量の変化を利用して、他の通信素子との間で通信を行う。
【選択図】 図12
Description
本発明は電気通信を行うための通信装置、特に2層の信号伝達層を利用して2次元通信を実現する通信装置に関する。
LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークにおいて、複数の通信端末が同軸ケーブルや光ファイバなどにより接続されている。これらの通信端末は、ネットワーク中のアドレスを指定することにより、所望の通信端末に信号を伝達する。従来のネットワークは、通信端末同士を有線にて接続することが一般であり、近年では、これを無線で接続するシステムも提案されている。例えば、移動デバイスであるノードの全てが所定の伝送半径をもち、ノード間で無線通信を行うアドホックネットワークが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−268127号公報
通信ネットワークや実装基板においては端末や素子などを個別配線により一対一の関係で物理的に接続しているため、仮に配線が切断された場合には信号を伝達することができなくなり、通信機能が停止する事態も生じうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、新規な通信装置に関する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の態様は、信号を伝達するための第1信号伝達層および第2信号伝達層に電気的に接続した複数の通信素子を備えた通信装置を提供する。この通信装置において、各通信素子は、他の通信素子からの信号を受信する受信回路と、他の通信素子に信号を送信する送信回路と、受信回路および送信回路の動作を制御する制御回路と、少なくとも受信回路および送信回路を第1信号伝達層に接続する第1電極と、少なくとも受信回路および送信回路を第2信号伝達層に接続する第2電極とを備え、第1電極と第2電極の間の電気量の変化を利用して、他の通信素子との間で通信を行うことを特徴とする。電気量は、例えば電圧量であってもよく、また電流量であってもよい。また第1電極は複数存在してもよく、同様に第2電極も複数存在してもよい。さらに、第1電極は、制御回路を第1信号伝達層に接続してもよく、また第2電極も制御回路を第2信号伝達層に接続してもよい。第1信号伝達層または第2信号伝達層の一方は、電源層から電源電圧を供給される層として構成され、また他方はグランド層として構成されてもよい。
第1信号伝達層は複数のブロックに分割して設けられており、各通信素子は、2つ以上のブロックにそれぞれ接続する2つ以上の第1電極と、2つ以上の第1電極にそれぞれ接続する2つ以上の受信回路および送信回路とを備えてもよい。
受信回路は、基準電気量を保持する電気量保持回路と、第1電極と第2電極の間の電気量の変化に応じた電気量を出力する出力回路と、電気量保持回路の出力および出力回路の出力をもとに、信号の受信を検出する検出回路とを備えてもよい。なお、電気量の変化に応じた電気量とは、変化した電気量そのものであってもよく、また変化した電気量に比例する電気量であってもよい。電気量保持回路は、ダイオードと容量を用いて構成されてもよく、また出力回路は、抵抗を用いて構成されてもよい。
受信回路は、第1電極と第2電極の間で第1のタイミングにおける電気量を保持する電気量保持手段と、第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおける第1電極と第2電極の間の電気量および電気量保持手段に保持された電気量をもとに、信号の受信を検出する検出回路とを備えてもよい。またこの受信回路は、電気量保持手段と第1電極または第2電極の接続を所定のタイミングでオンオフするスイッチ手段をさらに備えてもよい。スイッチ手段はトランジスタを用いて構成されてもよい。検出回路は、差動増幅回路を用いて構成されてもよい。
送信回路は、第1電極と第2電極の間の電気量を低下させる電気量低下手段を有してもよい。第1電極と第2電極との間の電気量を変化させることで信号を送信することにより、通信素子内部にコンデンサを設けて、そのコンデンサの電荷を用いて信号送信を行う場合と比較すると、信号伝送の高速化を実現することが可能となる。送信回路は、制御回路からの信号をもとに電気量低下手段による電気量低下機能をオンオフするスイッチ手段を有してもよい。また電気量低下手段は、抵抗、ダイオード、トランジスタのいずれか又はそれらの組み合わせにより構成されてもよい。
また、本発明の別の態様による通信装置は、第1電極に接続される第1の端子と第2電極に接続される第2の端子とを備え受信・制御信号に接続される受信回路と、前記第1電極に接続される第1の端子と前記第2電極に接続される第2の端子とを備え送信・制御信号に接続される送信回路と、前記第1電極に接続される第1の端子と前記第2電極に接続される第2の端子と前記受信・制御信号に接続される第3の端子と前記送信・制御信号に接続される第4の端子とを備えた制御回路とを備え、前記第1電極と前記第2電極がおのおの電気的に接続された複数の回路同士が前記第1電極と前記第2電極間の信号により相互に通信を行うことを特徴とする二層二次元通信回路であってもよい。
更に、本発明の別の態様による通信装置は、第1電極の内の一に接続される第1の端子と第2電極に接続される第2の端子とを備え第1の受信・制御信号に接続される第1の受信回路と、前記第1電極の内の一に接続される第1の端子と前記第2電極に接続される第2の端子とを備え第1の送信・制御信号に接続される第1の送信回路と、第1電極の内の二に接続される第1の端子と第2電極に接続される第2の端子とを備え第2の受信・制御信号に接続される第2の受信回路と、前記第1電極の内の二に接続される第1の端子と前記第2電極に接続される第2の端子とを備え第2の送信・制御信号に接続される第2の送信回路と、前記第1電極の内の一に接続される第1の端子と前記第1電極の内の二に接続される第2の端子と前記第2電極に接続される第3の端子と前記第1の受信・制御信号に接続される第4の端子と前記第1の送信・制御信号に接続される第5の端子と前記第2の受信・制御信号に接続される第6の端子と前記第2の送信・制御信号に接続される第7の端子とを備えた制御回路とを備え、前記第1電極の内の一と前記第1の電極の内の二と前記第2電極がおのおの独立して電気的に接続された複数の回路同士が前記第1電極の内の一と前記第2電極間の信号若しくは前記第1電極の内の二と前記第2電極間の信号により相互に通信を行うことを特徴とする二層二次元通信回路であってもよい。
なお、本発明の表現を装置、方法、システムまたはプログラムの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
なお、本発明の表現を装置、方法、システムまたはプログラムの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の通信装置における通信素子は、受信回路、送信回路、制御回路を備え、通信信号の送信に、通信素子内のコンデンサに蓄えた電荷ではなく、通信素子に外部より常時接続供給されている電源を利用することができる。この電源の例えば電位を変化させることで信号を送信することとすれば、通信素子内のコンデンサを充電するような動作は必要なくなる。更に、その様な充電電荷を蓄積する必要がないため、通信素子内やその外部部品としての大きな物理的寸法の容量は必要なくなり、小型化や部品点数の削減に寄与する。
図1は、本発明の実施例に係る通信技術の方式を説明するための図である。この通信方式を連鎖伝達型の通信方式と呼ぶ。小さな円で示す複数の通信素子が空間内に分散して配置されている状態が示される。各通信素子は、その周辺に配置された他の通信素子に対して信号を伝達する局所的な通信機能を有する。この局所的な通信により隣り合う通信素子間で信号を順次連鎖的に中継し、最終目的地である通信素子まで信号を伝達する。
信号の送信元が通信素子200aであり、最終目的地が通信素子200bである場合、連鎖伝達型通信方式によると、信号が通信素子200aから通信素子200cおよび200dを介して通信素子200bに伝達される。信号の伝達方法としては、例えば通信素子200aが、信号が届く範囲にある周辺の全ての通信素子に信号を伝達し、この信号を受けた全ての通信素子が更に周辺の通信素子に信号を伝達することによって、信号を最終目的地まで同心円状に伝達させてもよい。さらに好ましい方法としては、通信素子200aおよび200b間の経路を予めまたはリアルタイムで設定し、この経路により特定の通信素子のみを介して信号を伝達してもよい。特に後者の方法を採用する場合には、信号伝達に必要な通信素子のみが発信するため、電力消費を少なくすることができ、また他の通信素子の通信に対する干渉を低減することも可能となる。
空間内に複数の通信素子が存在し、この空間内には通信素子間を物理的に接続するための個別配線が形成されていないことが好ましい。例えば、これらの通信素子は、平坦な導電層または導電性基板、交流信号を伝達可能な電磁作用伝達層などに接続されてもよく、また無線により信号の送受が行えるように構成されてもよい。信号の送信は、導電層における電荷の放出により実現されてもよく、また光や電磁波を放出することにより実現されてもよい。ここで通信素子は、チップとして構成されるものに限定されず、本発明の実施例において説明する通信機能を備えたものを含む概念であり、その形態および形状は問わない。
各通信素子は、信号の伝達可能な距離(以下、「有効通信距離」とも呼ぶ)を比較的短く設定されていることが好ましい。信号の通信距離を長くすることは、それだけ電力消費量を大きくし且つ通信に寄与しない他の通信素子に対して悪影響を及ぼす可能性がある。連鎖伝達型の通信方式によると、自身の近傍に存在する通信素子に信号を伝達できれば十分であるため、有効通信距離は周辺の通信素子までの平均距離に応じて設定されることが好ましい。
本発明の通信技術は、様々な用途に応用することができる。例えば、LSIやメモリなどの電子部品(回路素子)に本発明の通信機能をもたせることによって、各電子部品を個別に配線することなく、複数の電子部品を基板実装する技術を提供することが可能である。また、近年、皮膚の感覚を持つロボットの研究が盛んに行われているが、ロボットの触覚センサに本発明の通信機能をもたせ、触覚センサの検知情報をロボットの頭脳コンピュータに送信する技術を提供することも可能である。また建物の床に本発明の通信機能を有するセンサを点在させることにより、一人暮らしの老人の行動を監視したり、留守中の防犯に役立てることも可能である。また、発光素子に本発明の通信機能をもたせることにより、布状の表示装置などを製造することも可能となる。また、タグに本発明の通信機能をもたせることにより、安価で精度のよい情報の読み取りを可能とするタグを作製することも可能となる。さらに無線通信素子に本発明の通信機能をもたせて例えばコンピュータにそれを装備させ、無線通信素子の近傍に相手方のコンピュータの無線通信素子を配置することによって、コンピュータ間の情報の送受信を容易に行うことも可能となる。また自動車の導電性内壁に本発明の通信機能を備えた通信素子を埋め込み、煩わしい個別配線を不要とした通信装置を実現することも可能となる。
この通信技術は、比較的短い距離に配置された通信素子間で信号を伝達するため、距離による信号の減衰および劣化が少なく、高いスループットでノード数によらない高速伝送を可能とする。また空間内に多くの通信素子を分散して配置させることにより、センサなどの所定の機能をもつチップとの情報交換媒体として広範囲の信号伝達領域を実現する。また、通信素子を比較的自由な位置に配置することができるため、簡易な設計により所望の機能を備えた人工皮膚や表示装置などを生成することも可能である。また配線などの基板回路設計を不要とし、少ないプロセスで基板回路を製造することも可能である。通信素子を導電層で挟持する場合には電磁ノイズ放射がなくなるため、特に病院などの公共性の高い場所においてはその有用性が高い。さらに、導電層などに障害が生じた場合であっても、チップ間の経路を再設定することができ、新たな通信経路を確立することができるという自己修復機能もあわせ持つ。
図2は、本発明の第1の実施例にかかる通信装置100の外観構成を示す図である。この通信装置100においては、複数の通信素子200が2枚の導電層16および18によって挟持されている。各通信素子200は、この2枚の導電層16および18に電気的に接続される。導電層16および18は、単層構造を有していても、また多層構造を有していてもよく、この例では二次元的に一面に広がった構成を有している。なお、導電層16および18は、全体の構造として絶縁体でなければよく、ある程度のシート抵抗を有する層を含んでもよく、また高い抵抗を有する層を含んでもよい。なお、導電層16および18は、絶縁体を含んで構成されてもよい。また、導電層16および導電層18の構造は、同一でなくてもよく、例えば一方が良導層であるグランド層として存在し、他方がある程度の抵抗を有する信号伝達層として存在してもよい。また、多層構造を有する場合には、複数の層の抵抗値はそれぞれ異なって構成されてもよい。図2は、通信素子200が挟持されていることを説明するために、導電層16と導電層18とが開いた状態を示す。
例えば、本発明による通信装置100をロボットの表面を覆う人工皮膚として応用する場合、導電層16および18を導電性のゴム材料により形成する。可撓性のあるゴム材料で人工皮膚を形成することにより、この人工皮膚はロボットの動作に合せて自在に伸縮することが可能となる。また、個別配線が存在せず、伸縮性のある導電層16および18を介して信号を伝達するため、断線などにより通信機能に障害が生じる可能性を低減し、安定した通信能力を提供することも可能となる。また、本発明による通信装置100を回路基板として応用する場合、導電層16および18を導電性のゴム材料で形成することによって、フレキシブルな回路基板を実現することも可能となる。なお、前記したように、導電層16または18が多層構造を有する場合には、各層が導電性のゴム材料で構成されることが好ましい。
各通信素子200は通信機能以外に、さらに他の機能を有していてもよい。通信装置100をロボットの人工皮膚として応用する場合には、通信素子200のいくつかが触覚センサとしての機能も有し、外部から受けた刺激を検出した後、他の通信素子と協同して検出した信号を目的の通信素子まで伝達する。また通信装置100を基板の実装技術として応用する場合には、通信素子200が、例えばLSIやメモリなどの回路素子としての機能を有してもよい。このように、本明細書において「通信装置」は少なくとも通信機能を有する装置の意味で用い、これに付加した他の機能、例えば人工皮膚としてのセンサ機能や電子回路としての演算機能などを有してもよいことは、当業者に理解されるところである。
図3は、通信素子200の機能ブロック図である。通信素子200は、通信部50、処理部60およびメモリ70を備える。通信部50は、導電層16および18(図2参照)を介して、他の通信素子との間で信号の送受を行う。処理部60は、通信素子200の通信機能を制御する。具体的に処理部60は、周囲の信号の監視、受信信号の解析や、送信信号の生成および送信タイミングの制御など、他の通信素子200との間の信号伝達に関する行為を行う。また処理部60は、センサ機能や演算機能など通信機能以外の他の機能を実現してもよい。メモリ70は、通信機能や他の機能を実現するために必要な情報を予め記録し、また必要に応じて記録していく。
図4は、通信装置100の断面を示し、局所的通信を実現する通信デバイスの構造の一例を説明するための図である。本明細書において「通信デバイス」は、局所的な通信機能を実現する構造の意味で用いる。
この例において通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は、図2における導電層16および導電層18に対応し、それぞれ信号を伝達する役割を担う。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は絶縁されており、第2信号伝達層30は接地されたグランド層であってもよい。この通信デバイスにおいて、有効通信距離は第1信号伝達層20または第2信号伝達層30の抵抗と、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の間の容量に基づいて定められ、第1信号伝達層20または第2信号伝達層30に電荷を放出することにより信号を発信する。各通信素子はコンデンサを有しており、放出された電荷は有効通信距離内に配置されている周辺の通信素子のコンデンサに蓄積されてもよい。この場合、周辺の通信素子は、その電圧変化により信号を認識することができる。このように図4に示した通信デバイスはコンデンサを駆動するように振る舞うことから、この通信デバイスを「電荷蓄積型」の通信デバイスと呼んでもよい。なおこの呼び名は、説明の便宜上、後述する「電流拡散型」の通信デバイスと区別するために名付けたものであって、図4に示した通信デバイスの特性および構成が、この呼び名の意味により限定されるものではない。
図5は、電荷蓄積型の通信デバイスが信号を発信する原理を説明するための図である。図5(a)は、駆動用コンデンサ34bを充電する通信素子200の状態を示す。主コンデンサ34aは、通信素子200全体を駆動するために必要な電荷を蓄積し、駆動用コンデンサ34bは、通信層36を駆動するために必要な電荷を蓄積する。通信層36は、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30(図4参照)を模式的に表したものである。駆動用コンデンサ34bの充電時には、スイッチ32aを開き、スイッチ32bを閉じる。なお、各スイッチ32aおよび32bは、処理部60(図3参照)により所定のタイミングで開閉される。これらのスイッチ32aおよび32bは、MOSスイッチなどにより構成されてもよい。なおスイッチ開閉により容量に蓄積された電荷を通信層36に放出する本方式により、後述の電流拡散型の通信デバイスにおける通信素子を駆動することも可能である。
図5(b)は、駆動用コンデンサ34bを放電する通信素子200の状態を示す。駆動用コンデンサ34bの放電時には、スイッチ32aを閉じ、スイッチ32bを開く。この通信デバイスは、駆動用コンデンサ34bの電荷を通信層36に放電することによって信号を発信する。1ビットの送信ごとに、主コンデンサ34aから駆動用コンデンサ34bに電荷を移動し、駆動用コンデンサ34bの電荷を通信層36に放電することによって、連続した通信を実現することが可能となる。
図6は、図4および図5に示す通信装置100における通信原理を説明するための図である。図6のようにシート抵抗ρ[Ω]の第1信号伝達層20(正方形シートを切り出したときの向かい合う辺間の抵抗がρ[Ω]であるような材料と厚みでできた層)、誘電率εの絶縁層25、良導層である第2信号伝達層30の3層からなる構造を考える。絶縁層25は、通信素子200間の第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の間に介在する。今、通信層36に電源が接続され第1信号伝達層20に電流密度I(x,y)が生じたと仮定する。まず簡単のため、図に垂直な方向では電流は一様であり、図に垂直な方向の層の幅は1であるような1次元問題を考える。位置xにおいて層の断面を横切る電流をI(x,t)とすれば、(このとき良導体である第2信号伝達層30には−I(x,t)が発生している)微小領域[x,x+dx]から単位時間に流出する電荷は、
を満たす。ここでq(x,t)は単位面積あたりの蓄積電荷量である。
また、位置xにおける第1信号伝達層20の(第2信号伝達層30に対する)電位V(x,t)は、第1信号伝達層20の厚みが十分小さければ
を満たす。C=ε/dは、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間の容量の単位面積あたりの値である。なおdは、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間隔である。
また第1信号伝達層20の厚みが十分小さく、電流の上下方向分布は一様と仮定できる場合、以下のオーム則
が成り立つ。
上の(1),(2)および(3)から、Iおよびqを消去すると以下の拡散方程式
を得る。(4)式の一般解は
と与えられる。ここで
である。
上の(1),(2)および(3)から、Iおよびqを消去すると以下の拡散方程式
例えばx=0に電圧源を接続し、強制的にV(0,t)=V0exp(jωt)なる交流電圧を与えると、遠方で発散しない解を組み合わせた以下の関数が電圧分布を与える。
この式より、電圧印加点から一定の距離(拡散距離)
程度以内においては有意に電圧が追従し、それより離れたところでの電圧振幅は指数関数的に減少する。このように通信デバイスの有効通信距離は、通信層36の抵抗および容量に基づいて定められる。そのため、通信層36の抵抗および容量を適宜設定することにより、所望の有効通信距離を実現することが可能となる。
連鎖伝達型の通信方式においては、近傍の通信素子200との間で信号の送受を行うことができればよいため、有効通信距離を可能な限り短く設定することが好ましい。例えば通信装置100内において、通信素子200間の距離が10cm以内となるような密度で複数の通信素子200が配置されている場合には、有効通信距離が10cm程度となるように通信層36の抵抗および容量を設定することが好ましい。有効通信距離を短く設定することによって、他の通信素子200への干渉や無用な電力消費を低減することが可能となる。式(6)はDを用いると、
として表現される。
図7は、V/V0の実部を縦軸、x/Dを横軸とするグラフであって、電荷蓄積型の通信デバイスにおける電圧と通信距離の関係を示す図である。原点から離れるにつれ、電圧の振幅は指数関数的に減少するため、有効通信距離Dを大きく越える距離への影響は無視できることが分かる。したがって、この有効通信距離Dを通信素子200の密度に応じて好適に設定することにより、効率よい通信を実現することが可能となる。
図8は、通信装置100の断面を示し、局所的な通信を実現する通信デバイスの構造の別の例について説明するための図である。この通信デバイスは、スイッチング動作によって通信素子200を導通させ、その電圧降下によって信号を発信することから、この通信デバイスを「電流拡散型」の通信デバイスと呼んでもよい。なおこの呼び名は、説明の便宜上、前述した「電荷蓄積型」の通信デバイスと区別するために名付けたものであって、図8に示す通信デバイスの特性および構成が、この呼び名の意味により限定されるものではない。
図8(a)は、電流拡散型の通信デバイスの構造の一例を示す図である。この通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第2信号伝達層30は良導体として構成され、グランド層であってもよい。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は、これらの層よりも高い抵抗値を有する高抵抗層40によって導通される。具体的には、通信素子200の周囲に高抵抗層40が設けられ、この通信素子200および高抵抗層40とが第1信号伝達層20および第2信号伝達層30に挟持される。高抵抗層40の抵抗値を第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の抵抗値に対して適切に設定し、または通信素子200の2つの電極間を素子内部において適切な抵抗値で常時導通させることにより、通信素子200内で第1信号伝達層20および第2信号伝達層30をスイッチング動作により導通させた場合に、発信した信号が遠くまで広がらず、有効通信距離を近傍の通信素子までの短い距離に設定することができる。
図8(b)は、電流拡散型の通信デバイスの構造の別の例を示す図である。この通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第2信号伝達層30はグランド層であってもよい。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は絶縁されており、第1信号伝達層20には、第1信号伝達層20よりも高い抵抗値を有する高抵抗層42が電気的に接続され、この高抵抗層42には、通信素子200に電力を供給する電源層44が電気的に接続されている。電源層44および第2信号伝達層30は、抵抗の低い良導体により構成される。第1信号伝達層20は、高抵抗層42よりも低く、電源層44および第2信号伝達層30よりも高い抵抗値を有するのが好ましい。図示のとおり、第1信号伝達層20上には、高抵抗層42および電源層44とがこの順に積層されている。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30が絶縁されることにより、これらの層間において電流が定常的に流れる状態を回避することができる。第2信号伝達層30と電源層44は、その抵抗値が非常に小さくなるように形成される。
第1信号伝達層20の抵抗は、有効通信距離に基づいて設定される。すなわち第1信号伝達層20の抵抗を高抵抗層42との関係において適切に定めることによって、電流の拡散範囲を設定することが可能となる。なお単位面積あたりで、高抵抗層42の縦方向インピーダンスが、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30および電源層44との間の静電容量によるインピーダンスZよりも大きい場合には、拡散距離は第1信号伝達層20の抵抗とインピーダンスZによって決まる。
図9は、図8(b)に示した5層構造の通信装置100の構成を示す。電源層44および第2信号伝達層30は良導体で構成され、第1信号伝達層20は、良導体と高抵抗層42の間の中抵抗値で構成されている。また、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30の間において、通信素子200同士の間には、絶縁層25が存在している。この5層構造によって第1信号伝達層20と第2信号伝達層30に接続された通信素子200に電力を供給する。高抵抗層42の体積抵抗率はη[Ωm]、高抵抗層42の厚さをd[m]とし、第1信号伝達層20の電位をV(x)、電源層44の電位を一定値VEとすると、第1信号伝達層20から電源層44に向かって電流密度
なる電流が生じる。
したがって、(1)式は
のように変更される。第1信号伝達層20と電源層44および第2信号伝達層30との間の容量、すなわち第1信号伝達層20と電源層44の間の容量と第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間の容量の和をあらためてCと書くと(2)式および(3)式はそのまま成立する。
したがって、(1)式は
V(x,t)が時間的に変動する成分(交流成分)のみを表すとすると、(4)式は
となる。
2次元問題においては電流密度ベクトルI(x,y,t)に対し、(1)式が
のように変更され、第1信号伝達層20の電圧の交流成分V(x,y,t) に関する方程式
が得られる。この解は、1次元問題において求めた解に含まれる変数ωCを
のように置き換えることで得られる。いま、変位電流よりも高抵抗層42を垂直方向に流れる電流の方が支配的、すなわち
の場合には、1次元問題の解は
と書かれる。したがって、有効伝達距離
に対し、
が成立する。例えば第1信号伝達層20の抵抗を適宜設定することにより、所望の有効通信距離を得ることが可能となる。
2次元問題においては電流密度ベクトルI(x,y,t)に対し、(1)式が
図8(c)は、電流拡散型の通信デバイスの構造の別の例を示す図である。この通信デバイスは、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30と、これらの層に電気的に接続する通信素子200を備える。第1信号伝達層20および第2信号伝達層30は絶縁されており、第1信号伝達層20には、第1信号伝達層20よりも高い抵抗値を有する高抵抗層42が電気的に接続され、この高抵抗層42には、通信素子200に電力を供給する電源層44が電気的に接続されている。同様に、第2信号伝達層30には、第2信号伝達層30よりも高い抵抗値を有する高抵抗層46が電気的に接続され、この高抵抗層46には、通信素子200に電力を供給する電源層48が電気的に接続されている。図示のとおり、第1信号伝達層20の上面に、高抵抗層42および電源層44とがこの順に積層されており、第2信号伝達層30の下面に、高抵抗層46および電源層48とがこの順に積層されている。図8(b)に示した通信デバイスは、通信素子200の片面のみに積層構造を形成していたが、図8(c)のように、通信素子200の両面に上下対称な積層構造を形成してもよい。各層の構成および特性については、図8(b)に関連して説明したとおりである。
図10は、電流拡散型の通信デバイスが信号を発信する原理を説明するための図である。主コンデンサ34は、通信素子200全体を駆動するために必要な電荷を蓄積する。通信層36は、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30(図8参照)を模式的に表したものである。この通信素子200は、MOSスイッチなどにより構成されるスイッチ32のスイッチング動作により電極間インピーダンスを変化させ、信号を発信する。なおスイッチ32は処理部60(図3参照)により所定のタイミングで開閉される。なおこの方式で、電荷蓄積型の通信デバイスの通信素子200を駆動することも可能である。
スイッチ32を閉じると、第1信号伝達層20および第2信号伝達層30とが短絡する。その結果、第1信号伝達層20と第2信号伝達層30の間に電圧降下が生じ、近傍の通信素子がその影響を受け、この電圧降下を信号として認識する。前述のとおり、連鎖伝達型の通信方式においては、この電圧降下の影響は、近傍の通信素子に伝達されればよく、遠くに位置する通信素子にまで伝達される必要はない。有効通信距離を近傍に位置する他の通信素子の距離程度に設定することにより、電力消費を少なくすることができ、また他の通信素子との干渉を低減することも可能となる。
次に、通信素子200に電力を供給する方法について説明する。その一つの方法として、図8(b)に示すように、通信デバイスを多層構造に形成することにより、電源層44から電力を通信素子200に供給することが可能である。通信素子200と電源層44との間に高抵抗層42を介在させることにより、電荷が低抵抗である電源層44全面に供給される。そのため通信装置100全体に分布している通信素子200のコンデンサを安定して充電することができる。
図11は、図8(b)に示す通信装置100の概略構造を三次元的に示す。第1信号伝達層20、高抵抗層42および電源層44が、図2における導電層16に対応し、第2信号伝達層30が導電層18に対応する。各通信素子200は、第1電極201により第1信号伝達層20に接続され、また第2電極202により第2信号伝達層30に接続される。電源203は、電源層44と第2信号伝達層30に接続されている。電源203は、通信素子200を含むシステム全体のエネルギー源である。なお電源203は、ここで示す二層通信媒体への外部からの入力信号を兼ねても良い。図11は簡単のために横方向のみに通信素子200が配置された構造を示しているが、図の奥行き方向にも通信素子200を配置して、通信素子200が2次元的に配置された構造をとることが好ましい。電源層44は動作エネルギー損失や通信信号損失を低減させるため電気抵抗が少ないことが望ましい。おのおのの通信素子200は外部からの入力信号若しくは他の通信素子200から送信される信号を受信し、更にそれをそのまま、あるいは通信素子200内部で信号処理をして別の通信素子200へ送信する。これを繰り返してある地点から別の地点への電気通信を実現できる。
既述のごとく、図5に示した構造においては、時間的に以下の動作を行うことで、通信を実現する。
時間=t1:外部電源より通信デバイスの主コンデンサ34aにエネルギー源としての電荷を充電する。
時間=t2:主コンデンサ34aから駆動用コンデンサ34bへ電荷の一部を充電する。
時間=t3:駆動用コンデンサ34bから通信層36へ電荷の一部を充電し、電位差を変化させて通信信号とする。
以後、適宜1ビットの通信毎にt2とt3の過程を繰り返す。
時間=tx:主コンデンサ34aに充電されている電荷が少なくなればt1の充電動作へ戻る。
時間=t1:外部電源より通信デバイスの主コンデンサ34aにエネルギー源としての電荷を充電する。
時間=t2:主コンデンサ34aから駆動用コンデンサ34bへ電荷の一部を充電する。
時間=t3:駆動用コンデンサ34bから通信層36へ電荷の一部を充電し、電位差を変化させて通信信号とする。
以後、適宜1ビットの通信毎にt2とt3の過程を繰り返す。
時間=tx:主コンデンサ34aに充電されている電荷が少なくなればt1の充電動作へ戻る。
また、図10に示した構造においては、時間的に以下の動作を行うことで、通信を実現する。
時間=t1:外部電源より通信デバイスの主コンデンサ34にエネルギー源としての電荷を充電する。
時間=t2:通信層36をスイッチ32により短絡し、電位差を変化させて通信信号とする。
時間=t3:スイッチ32を開放して通信層36へ主コンデンサ34から電荷の一部を充電する。
以後、適宜1ビットの通信毎にt2とt3の過程を繰り返す。
時間=tx:主コンデンサ34に充電されている電荷が少なくなればt1の充電動作へ戻る。
時間=t1:外部電源より通信デバイスの主コンデンサ34にエネルギー源としての電荷を充電する。
時間=t2:通信層36をスイッチ32により短絡し、電位差を変化させて通信信号とする。
時間=t3:スイッチ32を開放して通信層36へ主コンデンサ34から電荷の一部を充電する。
以後、適宜1ビットの通信毎にt2とt3の過程を繰り返す。
時間=tx:主コンデンサ34に充電されている電荷が少なくなればt1の充電動作へ戻る。
通信デバイス内の主コンデンサ34または34aに蓄えられた電荷を用いて通信を行うためには、主コンデンサ34または34aの容量に限度があるため、数ビット、或いは1ビットの通信毎に外部電源より電荷を充電する必要がある。しかしながら、これは通信そのものとは無関係な動作であり、通信速度の高速化の障害ともなりうる。また、通信デバイスの小型化や部品点数の削減が容易でないという側面もある。通信デバイス内の主コンデンサ34または34aの容量を大きくすれば、外部電源からの一度の充電により通信が可能なビット数が増加することになるが、コンデンサにおける容量値はコンデンサの物理的な大きさと直接比例関係にある。通信デバイスとして主コンデンサ34または34aを含めて全ての部品をLSIチップに搭載する場合、LSIチップに搭載可能な容量は実用的には例えば数百pF程度である。LSIチップにおいては面積がそのまま歩留まりや製造コストに直結するため、チップ面積そのものが出来るだけ小さい方が望ましい。一方で、この値は通信層36の容量と比較して十分な大きさではない。或いは、主コンデンサ34または34aを個別部品の容量として例えば、チップ部品として構成する場合、数十μF程度の容量を取ることが可能であるが、通信デバイス全体の実装の小型化が困難になり、或いは部品点数の削減が困難になる。以下の実施例では、このような問題を解決する好適な通信装置100を提供する。
図12は、通信素子200の内部構成を示す。通信素子200は、他の通信素子からの信号を受信する受信回路241、他の通信素子に信号を送信する送信回路243、受信回路241および送信回路243の動作を制御する制御回路242とを備える。第1電極201は、少なくとも受信回路241および送信回路243を第1信号伝達層20に接続し、この例では、さらに制御回路242も第1信号伝達層20に接続している。同様に第2電極202は、少なくとも受信回路241および送信回路243を第2信号伝達層30に接続し、この例ではさらに制御回路242も第2信号伝達層30に接続している。受信回路241と送信回路243は、制御回路242にも接続されている。これらの回路間および回路と電極間は、端子により接続されていてもよい。第1電極201と第2電極202は、受信回路241、制御回路242および送信回路243へのエネルギー源としての電源供給と、通信信号の受信経路や送信経路を兼ねている。制御回路242は、受信回路241および送信回路243からそれぞれ信号を受信、送信し、或いは回路動作の制御を行っている。図3を参照すると、制御回路242は処理部60およびメモリ70に対応し、受信回路241および送信回路243は通信部50に対応する。
通信素子200はトランジスタを用いて等価的な構成を実現することができる。更に、電子回路をLSIチップで構成することが好ましく、特に現在ではCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)FET(Field Effect Transistor)構造として構成することが、小型化、低製造コスト、短納期、ディジタル回路の実施容易性、低電源電流等の点で望ましい。
図13は、受信回路241の構成の一例を示す。受信回路241は、電圧保持回路301、信号変換回路302、検出回路303を備える。本実施例では、電圧保持回路301は、比較用の基準電気量を保持し、ダイオード304と容量305から構成されている。容量305は第1電極201の電位E0からダイオード304の順方向降下電圧分だけ低い電位に充電される。ダイオード304は、容量305に充電された電荷の放電を妨げ、保持出力306(Er)はほぼその最大値を保つ。信号変換回路302は、第1電極201と第2電極202の間の電気量の変化に応じた電気量を出力する出力回路として機能し、ここでは電極間の電圧を所定比で分圧して出力している。信号変換出力309(Ed)は、第1電極201の電位E0を抵抗307と抵抗308により分圧された電位となる。本実施例では、
Ed=E0×R2/(R1+R2)
となる。検出回路303は、電圧保持回路301の保持出力306と、信号変換回路302の信号変換出力309をもとに、信号の受信を検出し、受信信号344を制御回路242に出力する。検出回路303は差動入力のコンパレータ回路310で構成される。コンパレータ回路310のプラス入力が保持出力306へ、マイナス入力が信号変換出力309へそれぞれ接続されている。コンパレータ回路310の電源は第1電極201と第2電極202から得ている。コンパレータ回路310は、特別のものでなくてよく一般に発表されている回路や市販品の回路と同等のものを用いることができる。
Ed=E0×R2/(R1+R2)
となる。検出回路303は、電圧保持回路301の保持出力306と、信号変換回路302の信号変換出力309をもとに、信号の受信を検出し、受信信号344を制御回路242に出力する。検出回路303は差動入力のコンパレータ回路310で構成される。コンパレータ回路310のプラス入力が保持出力306へ、マイナス入力が信号変換出力309へそれぞれ接続されている。コンパレータ回路310の電源は第1電極201と第2電極202から得ている。コンパレータ回路310は、特別のものでなくてよく一般に発表されている回路や市販品の回路と同等のものを用いることができる。
定常状態、つまり無信号状態では、
E0=VDD(電源電圧)
であり、
Ed>Er
となるように、ダイオード304、抵抗307および308を構成する。この時の受信信号344はL値が出力される。次に、隣接する通信素子から発信された信号が到来し、E0が低下した場合を考える。なお本実施例では、信号は、電圧降下を検出することで認識される。このとき、保持出力306(Er)はダイオード304の存在によりほぼその最大値が保たれるが、信号変換出力309(Ed)はE0と比例して低下する。このとき、信号の減衰等を考慮して、システム全体は、
Ed<Er
となるように設計されているものとする。すると、この時の受信信号344はH値が出力される。そして、E0の電位が元の定常状態に戻れば受信信号344も再びL値に戻る。
E0=VDD(電源電圧)
であり、
Ed>Er
となるように、ダイオード304、抵抗307および308を構成する。この時の受信信号344はL値が出力される。次に、隣接する通信素子から発信された信号が到来し、E0が低下した場合を考える。なお本実施例では、信号は、電圧降下を検出することで認識される。このとき、保持出力306(Er)はダイオード304の存在によりほぼその最大値が保たれるが、信号変換出力309(Ed)はE0と比例して低下する。このとき、信号の減衰等を考慮して、システム全体は、
Ed<Er
となるように設計されているものとする。すると、この時の受信信号344はH値が出力される。そして、E0の電位が元の定常状態に戻れば受信信号344も再びL値に戻る。
図14(a)は、各電位の関係を示し、図14(b)は、対応する受信信号344の変化を示す。図14(a)に示すように、無信号状態ではEdがErよりも高く、信号を受信したときには、E0の電圧降下に伴いEdがErよりも低くなり、したがって、図14(b)に示すように時間t1で受信信号344の論理値が反転しはじめることになる。また、無信号状態になったときには、EdがErよりも高くなり、時間t2から受信信号344の論理値が元に戻ることになる。これにより、受信回路241は、電圧降下を、隣接する通信素子200から送信されてきた信号として検出することが可能となる。
図15は、受信回路241の構成の別の例を示す。この例における受信回路241は、スイッチ手段321、容量322、検出回路としてのコンパレータ回路324を備える。図13に示した受信回路241は、タイミング設定やタイミング抽出を伴わない非同期方式の通信プロトコルでも使用可能であるが、図15に示す受信回路241は、同期通信方式の通信プロトコルに好適な同期クロックを必要とする一方で、構成をシンプルにすることができる。容量322は、電圧保持手段として機能する。制御信号343(CK)がH値の時にスイッチ手段321が閉じて容量322が第1電極201の電位E0に充電される。制御信号343(CK)がL値の時にはスイッチ手段321が開き、その直前の電位EHを保持する。スイッチ手段321は制御信号343に応じて、容量322と第1電極201との接続を所定のタイミングでオンオフするトランジスタとして構成されてもよい。したがって容量322は、制御信号343がH値からL値へ立下るタイミングにおける電気量を保持する。コンパレータ回路324のプラス入力が保持出力323(EH)へ、マイナス入力が第1電極201へそれぞれ接続されている。このコンパレータ回路324は負のオフセット電圧を持たせた設計とし、定常状態、つまり無信号状態の
EH=E0
においてはL値を受信信号344(VR)として出力する構成とする。次に、信号が到来し、E0が低下した場合を考える。保持出力323(EH)はE0が低下する前の値、つまりほぼVDDの値を保持しているならば、
EH>E0
となる。ここで、コンパレータ回路324のオフセット電圧Eofが
|Eof|<EH−E0
となるような設計とすることで、受信信号344(VR)は反転してH値となる。受信信号344(VR)は、制御信号343(CK)に同期してその値が取得される。図15に示す例では受信信号344(VR)も制御信号343(CK)も何れも制御回路242との間で入出力される。
EH=E0
においてはL値を受信信号344(VR)として出力する構成とする。次に、信号が到来し、E0が低下した場合を考える。保持出力323(EH)はE0が低下する前の値、つまりほぼVDDの値を保持しているならば、
EH>E0
となる。ここで、コンパレータ回路324のオフセット電圧Eofが
|Eof|<EH−E0
となるような設計とすることで、受信信号344(VR)は反転してH値となる。受信信号344(VR)は、制御信号343(CK)に同期してその値が取得される。図15に示す例では受信信号344(VR)も制御信号343(CK)も何れも制御回路242との間で入出力される。
図16(a)は、制御信号343を示し、図16(b)は、保持出力323(EH)とE0の関係を示す。ここでは、E0を実線で示し、EHを点線で示している。なお、時間方向に点線が記されていない領域は、E0とEHとが重なっている状態を示す。図16(c)は、受信信号344を示す。図16では、時間t3において隣接通信素子からの信号が到達し、E0が低下した状態を示している。このとき、時間t3でスイッチ手段321は開き、EHは、E0の低下前の値(VDD)を保持している。そのためEH>E0の関係が成立することから、受信信号344がL値からH値となる。続いて、時間t4で制御信号343がH値となり、スイッチ手段321が閉じると、容量322がE0の値に近づき、時間t5になる前にEH=E0となることで、受信信号344がH値からL値となる。このように、コンパレータ回路324は、スイッチ手段321を開いたタイミングにおける第1電極201および第2電極202間の電気量と、その後のタイミングにおける電極間の電気量をもとに、信号の受信を検出する。これにより、受信回路241は、電圧降下を、隣接する通信素子200から送信されてきた信号として検出することが可能となる。
図17は、送信回路243の構成例を示す。この実施例では、送信回路243はスイッチ手段と電圧降下手段から構成される。この例ではスイッチ手段としてNチャネル型MOSFET331を示すが、他のスイッチ手段を用いてもよい。Nチャネル型MOSFET331のゲートには、制御回路242から送信信号345(Es)が印加される。送信信号345(Es)がL値の時にはスイッチ手段は開いた状態となり、H値の場合に閉じた状態となる。定常状態、つまり無信号状態では、スイッチ手段が開かれる。このとき、
Vs=VDD
となる。なお、VsはE0と等価である。送信回路243が信号を出力する場合は、スイッチ手段を閉じる。すると、第1電極201の電位Vsが低下し、第1信号伝達層20の電位も同様に低下する。Vsの電位の下限には特に制限がないが、余りにも電位を低下させると通信信号に要する電荷エネルギー量が大きくなり、また電位の降下・上昇に必要な過渡応答時間が増加するため、隣接する通信素子200における受信回路241が信号を検出可能な最小限の振幅変化に留めることが望ましい。本実施例ではVsの電位の下限をEpとしてある。このEpの値は電圧降下手段によって作られる。電圧降下手段は幾通りもの実施例が考えられる。図8(a)は抵抗332を用いた例である。Nチャネル型MOSFET331がオンとなった場合のドレイン電流をId、抵抗332の抵抗値をRとすると、
Ep=Id×R
となる。図17(b)はダイオード333を用いた例である。この場合、Epはダイオードの順方向降下電圧となる。図17(c)はPN接合ダイオードに類似した動作をなすいわゆるMOSダイオードと呼ばれる回路接続の手段を用いた例である。図17(c)の例ではNチャネル型MOSFET334を用いている。ダイオード333、MOSFET334は、Epの値の必要性に応じて複数個を直列接続して用いてもよい。
Vs=VDD
となる。なお、VsはE0と等価である。送信回路243が信号を出力する場合は、スイッチ手段を閉じる。すると、第1電極201の電位Vsが低下し、第1信号伝達層20の電位も同様に低下する。Vsの電位の下限には特に制限がないが、余りにも電位を低下させると通信信号に要する電荷エネルギー量が大きくなり、また電位の降下・上昇に必要な過渡応答時間が増加するため、隣接する通信素子200における受信回路241が信号を検出可能な最小限の振幅変化に留めることが望ましい。本実施例ではVsの電位の下限をEpとしてある。このEpの値は電圧降下手段によって作られる。電圧降下手段は幾通りもの実施例が考えられる。図8(a)は抵抗332を用いた例である。Nチャネル型MOSFET331がオンとなった場合のドレイン電流をId、抵抗332の抵抗値をRとすると、
Ep=Id×R
となる。図17(b)はダイオード333を用いた例である。この場合、Epはダイオードの順方向降下電圧となる。図17(c)はPN接合ダイオードに類似した動作をなすいわゆるMOSダイオードと呼ばれる回路接続の手段を用いた例である。図17(c)の例ではNチャネル型MOSFET334を用いている。ダイオード333、MOSFET334は、Epの値の必要性に応じて複数個を直列接続して用いてもよい。
通信素子200の制御回路242は、通信装置100で要求される仕様に基づき、送信プロトコルや受信プロトコルを具体的に実現するディジタル回路から構成されることが好ましい。制御回路242は、例えば、ディジタル回路設計用の高級機能記述言語であるVelilog等を用いて送受信プロトコルの仕様から自動設計されたもので構成可能である。
図18(a)は、制御回路242から供給される送信信号345(Es)を示し、図18(b)は、第1電極201の電位Vsを示す。時間t1で送信信号345がL値からH値になると、電位Vsは降下し、また時間t2で送信信号がH値からL値になると、電位VsがVDDまで上昇する。電位Vsの降下は、隣接する通信素子200において送信信号として検出され、したがって、通信素子間での信号伝達を実現することが可能となる。
図19は、通信装置100の別の実施例を示す。導電層16は、電源層44と高抵抗層42が交互に接続された構成を有する。この場合、電源層44は第1信号伝達層としても機能する。通信素子200は2つの第1電極201aおよび201bを有し、それぞれが異なる電源層44に接続されている。第1電極201aおよび第1電極201bは電気的動作が等価である。図19は図示の簡単のために図の横方向のみに通信素子200が配置された構造を示していているが、図の奥行き方向にも通信素子200を配置して、二次元的な通信装置100を形成することが好ましい。例えば、電源層44が複数のブロックに分割して格子状に設けられる場合には、通信素子200は、4つの電源層44と接続するように、4つの第1電極201を備えてもよい。図19は電気的な接続を例示したものであり、通信素子200は、高抵抗層42の内部に埋め込むように配置されてもよい。おのおのの通信素子200は同一の電源層44に接続されている外部からの入力信号若しくは他の通信素子200から送信される信号を受信し、更にそれをそのまま、あるいは通信素子200内部で信号処理をして別の電源層44へ送信する。これを繰り返してある地点から別の地点への電気通信が実現される。
図20は、図19に示した通信素子200の内部構成を示す。通信素子200は、2つの受信回路241a、241b、2つの送信回路243a、243bおよび制御回路242を備える。受信回路241aおよび送信回路243aは第1電極201aに接続され、受信回路241bおよび送信回路243bは第1電極201bに接続される。制御回路242には、受信回路241a、241bおよび送信回路243a、243bが接続される。このように通信素子200は、分割された電源層44の2つ以上のブロックにそれぞれ接続する2つ以上の第1電極201と、2つ以上の第1電極201にそれぞれ接続する2つ以上の受信回路241および送信回路243とを備える。
第1電極201a、201bおよび第2電極202は、上記回路へのエネルギー源としての電源供給と、通信信号の受信経路や送信経路を兼ねている。制御回路242は2つの受信回路241や2つの送信回路243からそれぞれ信号を受信、送信し、或いは回路動作の制御を行っている。2つの受信回路241、2つの送信回路243、制御回路242は、図12に関連して説明したものを利用可能である。
以上、実施例をもとに本発明を説明した。なお本発明はこの実施例に限定されることなく、そのさまざまな変形例もまた、本発明の態様として有効である。
例えば、MOSFETのバックゲートはソースに接続してもよく、或いはNチャネル型MOSFETの場合はVSS電位に接続してもよい。また、トランジスタについてもMOSFETに限らず、バイポーラートランジスタ、接合FET等の他の既知の素子を用いても構わず、何れの場合でも本発明の本質から外れるものではない。本実施例では導電層16の電位を高電位側、第2信号伝達層30より構成される導電層18の電位を低電位側とした回路構成を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、構成される電子回路が正常動作する限りにおいて電位関係が逆転される構成であってもよい。また、本実施例で示したスイッチ手段やコンパレータ回路等を含めて、同一機能での拡張実施例は本実施例に限定されるのではなく、本実施例の組み合わせや、本実施例から容易に導出される類似の実施例も含まれる。
16、18・・・導電層、20・・・第1信号伝達層、30・・・第2信号伝達層、36・・・通信層、100・・・通信装置、200・・・通信素子、201・・・第1電極、202・・・第2電極、203・・・電源、241・・・受信回路、242・・・制御回路、243・・・送信回路。
Claims (12)
- 信号を伝達するための第1信号伝達層および第2信号伝達層に電気的に接続した複数の通信素子を備えた通信装置であって、
各通信素子は、他の通信素子からの信号を受信する受信回路と、他の通信素子に信号を送信する送信回路と、受信回路および送信回路の動作を制御する制御回路と、少なくとも受信回路および送信回路を第1信号伝達層に接続する第1電極と、少なくとも受信回路および送信回路を第2信号伝達層に接続する第2電極とを備え、第1電極と第2電極の間の電気量の変化を利用して、他の通信素子との間で通信を行うことを特徴とする通信装置。 - 第1信号伝達層は複数のブロックに分割して設けられており、
各通信素子は、2つ以上のブロックにそれぞれ接続する2つ以上の第1電極と、2つ以上の第1電極にそれぞれ接続する2つ以上の受信回路および送信回路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 受信回路は、基準電気量を保持する電気量保持回路と、第1電極と第2電極の間の電気量の変化に応じた電気量を出力する出力回路と、電気量保持回路の出力および出力回路の出力をもとに、信号の受信を検出する検出回路とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
- 電気量保持回路は、ダイオードと容量を用いて構成されることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
- 出力回路は、抵抗を用いて構成されることを特徴とする請求項3または4に記載の通信装置。
- 受信回路は、第1電極と第2電極の間で第1のタイミングにおける電気量を保持する電気量保持手段と、第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおける第1電極と第2電極の間の電気量および電気量保持手段に保持された電気量をもとに、信号の受信を検出する検出回路とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
- 電気量保持手段と第1電極または第2電極の接続を所定のタイミングでオンオフするスイッチ手段をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
- スイッチ手段はトランジスタを用いて構成されることを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
- 検出回路は、差動増幅回路を用いて構成されることを特徴とする請求項3から8のいずれかに記載の通信装置。
- 送信回路は、第1電極と第2電極の間の電気量を低下させる電気量低下手段を有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の通信装置。
- 送信回路は、制御回路からの信号をもとに電気量低下手段による電気量低下機能をオンオフするスイッチ手段を有することを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
- 電気量低下手段は、抵抗、ダイオード、トランジスタのいずれか又はそれらの組み合わせにより構成されることを特徴とする請求項10または11に記載の通信装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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