JP2005054179A - カード用コアシート及びそれを用いた耐熱カード - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温下でリーダライタ等に差し込まれた場合でも凹むことのない耐熱性を有し、汎用性の高いカード用コアシート及びそれを用いた耐熱カードを提供すること
【解決手段】 共重合ポリエステル樹脂60〜30重量部とポリカーボネート樹脂40〜70重量部からなる樹脂100重量部に無機充填剤5〜25重量部、ゴム状弾性体5〜20重量部及び酸化チタン10〜20重量部を配合した樹脂組成物からなるカード用コアシート及びそれを用いた耐熱カード。

Description

本発明は、カード用コアシート及びそれを用いた耐熱カードに関するものである。
一般的にプラスチックカードは、コアシートと称せられる白色に着色されたシートの両面に、オーバーシートと称せられる透明なシートを積層することで作製される。コアシートとオーバーシートの積層は、熱融着性のある樹脂同士を貼り合わせるか、接着剤を用いることで行われる。
これらのカード用シートは、一般にポリ塩化ビニール樹脂製のシートが用いられてきたが、焼却処理の問題からポリエステル系の樹脂が用いられるケースが増えてきている。その中でも、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂(PETG樹脂)が特に多く用いられている。
しかしながら、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂をカード材料として使用した場合には、ポリ塩化ビニール樹脂製のカードと同じ条件でエンボス文字を刻印するとカードの反りが大きく、反りを小さくするためには、エンボスを刻印する条件を調整し直す必要があり、ポリ塩化ビニール樹脂製のカードとの混在発行が難しいという問題があった。
また、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂は耐熱性が低いという問題があった。カードに要求される耐熱温度は様々であるが、例えば、夏場の車内の温度は80〜90℃近くまで上昇すると言われている。そのため、車内に放置された状態でもカードが反らないことが求められる。また、高速道路におけるノンストップ自動料金収受システム(ETC)は、料金所のアンテナと車に装着した車載器との間で、通行料金に関する情報などを無線で交信することで支払いが自動的に行われるが、この際、車載器には専用のETCカードが差し込まれている必要がある。このETCカードが夏場に車載器に差し込まれたままの状態で放置された状態でも、カードが凹まないことが求められる。この他にも、工場内の工程管理用のICカードや建設現場等における計測データ記録用のICカード等においても、カードに耐熱性が求められる場合がある。カードに耐熱性がないと、反りや凹みが発生し、見た目上好ましくないだけでなく、接触式のICカードあるいは磁気ストライプカード(以下、磁気カードと表記)の場合、カードをリーダライタに抜き差しする際に抵抗が生じるという問題があった。
また、これまでのプラスチックカードは磁気カードがほとんどであったため、クレジットカード等の偽造による不正使用が社会問題となっていた。そこで、磁気カードに比べてデータの改ざんやスキミングが困難なICカードが偽造防止対策として期待され、近年市場でも頻繁に見られるようになった。磁気カードのICカード化は金融分野に留まらず、個人認証カードや交通カード等でも見られ、ICカードの発行枚数は今後ますます増加すると考えられる。
このように磁気カードからICカードに切り替わることで、カード用コアシートには新たな特性付与が求められるようになってきている。その中の1つに隠蔽性がある。ICカードの中には隠蔽層の印刷が施されないカードがある。そのようなカードではコアシートの隠蔽性が高くないと、ICチップ等が透けてしまうという問題があった。また、接触式のICカードにおいては、従来の磁気カードや非接触式のICカードに比べて高い耐衝撃性や耐屈曲性を求められる。通常、接触式のICカードは、コアシートの一部を削り取る、いわゆるザグリ加工を行い、その孔の箇所にICチップが埋め込まれる。そのため、カードに外力が加わったとき、ICチップ周辺が割れやすくなるので、コアシートへの耐衝撃性や耐屈曲性の付与が求められている。
ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂製のカード用シートに耐熱性を付与する技術は、多数報告されている。例えば、特許文献1,2には、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂にポリカーボネート樹脂(PC樹脂)等の耐熱樹脂をブレンドしたり、積層することによって耐熱性を付与できることが報告されている。しかしながら、これらの方法では、ポリ塩化ビニール樹脂製のカードと同じ条件でエンボス文字を刻印するとカードの反りが大きくなってしまう。さらには、高温下で保管した際のカードの反りは防げるものの、高温下でリーダライタ等に差し込まれた状態や金具等に挟まれた状態だと、カードが凹んでしまう場合があるといった問題があった。
ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂製のカード用シートに耐熱性を付与し、かつエンボス文字を刻印した際のカードの反りを抑制した技術も多数報告されている。例えば、特許文献3,4,5ではポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂にポリカーボネート樹脂や無機充填剤を添加し改善できることが報告されている。しかしながら、これらの方法では、耐熱性を付与しエンボス文字を刻印した際のカードの反りを抑制することができるものの、シートの隠蔽性が不十分であったり、耐衝撃性や耐屈曲性が低かったり、オーバーシートと重ね合わせ熱融着させた後、該積層シートをカード状に打ち抜く際にバリが発生しやすかったりするために使用が制限されていた。さらには、ポリ塩化ビニール樹脂製のカードと同じ条件でエンボス文字を刻印した場合では、カードの反りが2.5mm以内の規格に収まらないものがあったり、高温下で保管した際のカードの反りは防げるものの、高温下でリーダライタ等に差し込まれた状態や金具等に挟まれた状態だと、カードが凹んでしまうといった問題があった。
特開2001−80251号公報 特許第3045112号公報 特開2000−231618号公報 特開平11−1607号公報 特開2002−36765号公報
本発明の目的は、耐熱性、エンボス文字の刻印適性、隠蔽性、耐衝撃性、耐屈曲性、打ち抜き性に優れた、汎用性の高いカード用コアシート及びそれを用いた耐熱カードを提供することにある。
本発明は、
(1)耐熱カードのコアシートであって、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂60〜30重量部とポリカーボネート樹脂40〜70重量部からなる樹脂100重量部に、無機充填剤5〜25重量部、ゴム状弾性体5〜20重量部及び酸化チタン10〜20重量部を含有する樹脂組成物からなることを特徴とするカード用コアシート、
(2)JIS K 7106での曲げ弾性率が1200MPa以上である(1)記載のカード用コアシート、
(3)(1)記載のカード用コアシートとオーバーシートとを組合わせて作製された耐熱カード、
(4)前記オーバーシートが、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分の10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂からなる群より選ばれた1種以上の樹脂を含有するオーバーシートである(3)記載の耐熱カード、
である。
本発明に従うと、耐熱性、エンボス文字の刻印適性、隠蔽性、耐衝撃性、耐屈曲性、打ち抜き性に優れた、汎用性の高いカード用コアシートを提供することができ、今後のICカード化の動きに対応した優れた耐熱カードを提供することができる。
本発明のカード用コアシートは、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂60〜30重量部とポリカーボネート樹脂40〜70重量部からなる樹脂100重量部に無機充填剤5〜25重量部、ゴム状弾性体5〜20重量部及び酸化チタン10〜20重量部を配合した樹脂組成物からなる。
本発明に用いられるポリエチレンテレフタレート樹脂においてエチレングリコール成分の10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる樹脂は非晶性のポリエステル樹脂である。エチレングリコール成分の置換量は、20〜35モル%であることがさらに好ましい。エチレングリコール成分の置換量が10モル%未満では、樹脂は十分な非晶性とはならないため、シート化したときのシートの弾性率の低下や脆弱化が生じたり、成形性が劣ったりする場合があるため好ましくない。また、熱融着を必要とする用途では、融着させた後の冷却時にシートの再結晶化が進行し、熱融着性が無くなってしまうため、十分な接着強度が得られないといった不具合が生じる。一方、エチレングリコール成分の置換量が70モル%を越える場合も、樹脂が十分な非晶性とはならないため、エチレングリコール成分の置換量が10モル%未満のときと同様の理由により好ましくない。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体である。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられ、これらは単独だけでなく2種類以上混合して使用してもよい。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量には特に制限はないが、成形加工性、強度、耐熱性の面より通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000である。また、かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し分子量調節剤、触媒等を必要に応じて添加しても差し支えない。
コアシート中のポリカーボネート樹脂の配合量が40重量部未満になると、カード作製後、例えば90℃という高温下でリーダライタ等に差し込まれた状態や金具等に挟まれた状態だと、カードが凹んでしまう場合がある。また、70重量部を超えると、ポリ塩化ビニール樹脂製のカードと同じ条件でエンボス文字を刻印すると、カードの反りが2.5mm以上になってしまう。
本発明において使用する無機充填剤としては、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。中でも、平均粒子径0.5〜50μmのタルクが好ましい。コアシート中の無機充填剤が5重量部未満になると、カード作製後、ポリ塩化ビニール樹脂製のカードと同じ条件でエンボス文字を刻印すると、カードの反りが2.5mm以上になってしまう。また、25重量部を越えると、耐衝撃性や耐屈曲性が低下してしまう。
本発明において使用するゴム状弾性体としては、アルキルアクリレートやアルキルメタクリレートを主体とするアクリル系重合体やメタクリル系重合体、ブタジエンやイソプレンなどの共役ジエンを主体とするジエン系重合体、ポリオルガノシロキサンを主体とするシリコーン系重合体の1種以上の共重合体、メチルメタアクリレート・ブチルアクリレート・スチレン樹脂、メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン樹脂(以下、MBS樹脂と略す)、ブチルアクリレート・イソプレン・スチレン樹脂などがあり公知のものを用いることができる。特に、MBS樹脂が好ましい。
上記以外のゴム状弾性体としては、例えばブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、イソブチレン−イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムの水素化物、スチレン-イソプレン−スチレンゴム、スチレン−イソプレンゴムの水素化物などを挙げることができる。これらのゴム状弾性体は、1種で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。
コアシート中のゴム状弾性体は5重量部未満になると耐衝撃性や耐屈曲性が低下してしまう。また、20重量部を越えると、カード作製の打ち抜き時にバリが発生しやすくなったり、カード作製後、例えば90℃という高温下でリーダライタ等に差し込まれた状態や金具等に挟まれた状態だと、カードが凹んでしまう。
本発明において使用する酸化チタンとしてはアナターゼ型よりもルチル型が好ましい。コアシート中の酸化チタンは、10重量部未満になると隠蔽性が低下し、隠蔽層が印刷されないカードにおいてはICチップが透けてしまう恐れがある。また、20重量部を超えると、耐衝撃性や耐屈曲性が低下するため好ましくない。
本発明のコアシートに組み合わせるオーバーシートとしては、特に規定はしないが、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分の10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂からなる群より選ばれた1種以上の樹脂を含有したものが好ましい。カードが高温下の保管状況でも反らないようにしたい場合、組み合わせるオーバーシートはポリカーボネート樹脂等の耐熱樹脂を用いれば、効率良く反りを抑制できる。
本発明のカード用コアシートには、所望により通常に使用される添加剤、例えば相溶化剤、安定剤、滑剤、補強剤、加工助剤、顔料、帯電防止剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、分散剤、増粘剤、その他無機充填剤等、あるいは他の合成樹脂を含有させても構わない。
本発明のカード用コアシートをシート状に加工するためには、従来よりカレンダリング法、押し出し法、プレス法、キャスト法などがあるが、ここで特に限定するものではない。
以下実施例により本発明を説明するが、これは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。実施例にて使用した原材料に関しては以下の通りであり、表1、2に示した原材料は下記のものである。
(1)PETG樹脂:ポリ(エチレン−1,4−シクロへキシレンジメチレンテレフタレート)樹脂、GN071、イーストマンケミカルジャパン(株)製
(2)PC樹脂:ポリカーボネート樹脂、カリバー301−10、住友ダウ(株)製
(3)無機充填剤:タルク、MW HS−T 林化成(株)製
(4)ゴム状弾性体 :MBS樹脂、B−56 鐘淵化学工業(株)製
(5)酸化チタン :チタンCR−60 石原産業(株)製
(6)PBT樹脂 :ジュネラックス600KP ウィンテックポリマー(株)製
(7)PEN樹脂 :テオネックス8065 帝人(株)製
《コアシートの作製》
表1の組成内容のペレットを作製した後、シート状に押し出し、コアシートを作製した。シートの厚みは600μmとした。これら作製したコアシートの曲げ弾性率を測定すると、ゴム状弾性体の添加部数が20部以下のコアシートではいずれも1200MPa以上であった。また、酸化チタンの添加部数が10部以上のコアシートはマクベス濃度計により測定した光濃度が2以上であった。
《オーバーシートの作製》
表2の組成内容のペレットを作製した後、シート状に押し出し、オーバーシートを作製した。シートの厚みは100μmとした。
《実施例、比較例》
作製したコアシート及びオーバーシートを、オーバーシート/コアシート/オーバーシートの構成でプレス板に挟み、140℃で10分間プレスした。得られた多層シートに切り込みを入れ、3枚のシートを剥がそうと試みたが、いずれの多層シートも剥離されず、十分に融着していた。得られた多層シートをISO/IEC7810で規定するカードサイズに打ち抜いてカード状サンプルを作製し、打ち抜き性、耐熱性、耐衝撃性、耐屈曲性、隠蔽性及びエンボス文字を刻印した際のカードの反りの評価を実施した。この結果を表3に示す。各種評価については、下記に基づいて実施した。
(1)打ち抜き性:プレスにより得られた多層シート(オーバーシート/コアシート/オーバーシート)をカード打ち抜き用金型を用いてカード状に打ち抜いた際に、バリが発生しないか確認した。
○:バリが目立たないもの
×:バリが目立つもの
(2)耐熱性:作製したカード状サンプルを車載器に差し込み、車載器ごと90℃のオーブンに入れて、カードが凹まないか確認した(車載器:EP221 三菱電機製)。
○:凹みの目立たないもの
×:凹みの目立つもの
(3)耐衝撃性、耐屈曲性:作製したカード状サンプルに、捩れ試験機により該カード状サンプルの短辺方向に1000回の曲げ荷重を加えた後、デュポン衝撃試験機にて1000gのおもりを50cmの高さから落下させた。その衝撃でカード状サンプルが割れるかどうか確認した。
○:割れなかったもの、あるいは、わずかだけヒビの入ったもの
×:割れたもの
(4)エンボス文字を刻印した際のカードの反り:作製したカード状サンプルに日本データカード製エンボッサーDC9000によりエンボス文字を刻印した後、JIS X 6301に従いカード状サンプルの反りを測定した。
○:エンボス文字刻印後の反りが2.5mm未満であったもの
×:エンボス文字刻印後の反りが2.5mm以上又は割れてしまったもの
(5)隠蔽性:作製したコアシートの表面約470μmを削り取った後、約470μm厚のICチップを埋め込み、チップを埋め込んだ反対側からICチップが透けて見えないか確認した。
○:チップが透けて見えないもの
×:チップが透けて見えるもの
Figure 2005054179
Figure 2005054179
Figure 2005054179
市場に出回っているカードには、その用途により様々な特性が要求されているが、本発明に従えば、高温下でリーダライタ等に差し込まれた場合でも凹むことがなく、また、エンボス文字の刻印適性、隠蔽性、耐衝撃性、耐屈曲性、打ち抜き性に優れたカード用コアシート及びそれを用いた耐熱カードを提供することができる。該カード用コアシートを用いれば、広範囲の耐熱カードに適用することができ、耐熱カード毎に用いるコアシートを変更しなくても済むので、より広い利用可能性がある。

Claims (4)

  1. 耐熱カードのコアシートであって、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂60〜30重量部とポリカーボネート樹脂40〜70重量部からなる樹脂100重量部に、無機充填剤5〜25重量部、ゴム状弾性体5〜20重量部及び酸化チタン10〜20重量部を含有する樹脂組成物からなることを特徴とするカード用コアシート。
  2. JIS K 7106での曲げ弾性率が1200MPa以上である請求項1記載のカード用コアシート。
  3. 請求項1記載のカード用コアシートとオーバーシートとを組合わせて作製された耐熱カード。
  4. 前記オーバーシートが、ポリエチレンテレフタレート樹脂のエチレングリコール成分の10〜70モル%をシクロヘキサンジメタノールに置換してなる共重合ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂からなる群より選ばれた1種以上の樹脂を含有するオーバーシートである請求項3記載の耐熱カード。
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