JP2005051466A - Uwb装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通信だけでなく測位や測距を行うような場合にも、消費電力を低くすることができ、また信号捕捉時間を短くすることができるUWB装置を提供することを目的とする。
【解決手段】UWB信号電波を受信して得られたUWB受信信号に対して所要周波数帯域外の不要信号を除去して帯域通過信号を出力するBPF2と、帯域通過信号に対して高い周波数成分を除いて滑らかな波形に変換して低域通過信号を出力するLPF4と、所定のUWB信号電波を捕捉する初期捕捉を行う捕捉専用チャネル部5と、初期捕捉の完了後に追尾処理を行うと共に通信相手もしくは測距対象となる各UWB装置に対応する各チャネル部CH1〜CHNと、各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定する制御部11とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、数GHzにおよぶ超広帯域にわたって無線信号を伝送することにより、通信および測距を行うシステムであるUWB(Ultra−WideBand)において、UWB信号の電波を受信し、そのUWB受信信号を用いて復調および測距を行うUWB装置に関するものである。
図27は、従来のUWB装置を示すブロック図である。
図27において、1はアンテナ、2はBPF(Band Pass Filter)、3は低ノイズ増幅器(LNA、Low Noise Amplifier)、185はパルス相関器、186はテンプレート発生器、187は系列遅延器、188はフレーム発生器、189は系列発生器、190はパルス列積分器、191は比較器である。
以上のように構成されたUWB装置について、その動作(例えば非特許文献1に記載された動作)を説明する。
アンテナ1において、通信相手もしくは測距対象となるUWB装置から送られてくる電波を受信し、BPF2においてアンテナ1から出力されるUWB受信信号の所要周波数帯域外の不要信号を除去し、LNA3においてBPFからの出力信号(帯域通過信号)を増幅する。一方、フレーム発生器188では、反復するクロック列が生成され、そのクロック出力に対して、系列発生器189で生成された拡散系列に応じた遅延量が、系列遅延器187において付加される。そして、系列遅延器187の出力信号に対して、テンプレート発生器186においてパルス化処理を行い、その出力信号と前記LNA3の出力信号とに対して、パルス相関器185において、パルスの相関をとる。そして、その相関出力信号をパルス列積分器190において積分し、最後に比較器191において、パルス列積分器190からの積分出力信号の極性を判定して、復調信号を出力する。
江島一樹、水谷克也、河野隆二、長谷良裕、大森信吾、高橋富士信「Ultra−Wideband(UWB)Impulse RadioとDS−CDMAとFH−CDMAの比較」The 24th Symposium on Information Theory and Its Applications(SITA2001) Kobe,Hyogo,Japan、Dec.4−7,2001 pp.804
しかしながら、上記従来のUWB装置においては、その構成において、UWB信号の初期捕捉に直接パルス間の相関を用いているが、パルスの時間幅はpsec(10のマイナス9乗秒)オーダーであり、このような短い時間幅のパルスに対して相関処理を行うにはGHzオーダーの高速処理や高精度処理を必要とし、それだけ大きな消費電力を必要とするという問題点を有していた。また、測位や測距を行う場合でも、1チャネルしか有していない為、それだけ、複数のUWB信号の信号捕捉に長い時間を要していたという問題点を有していた。
このUWB装置では、通信だけでなく測位や測距を行うような場合にも、低消費電力であり、また信号捕捉時間の短いことが要求されている。
本発明は、この要求を満たすため、通信だけでなく測位や測距を行うような場合にも、消費電力を低くすることができ、また信号捕捉時間を短くすることができるUWB装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のUWB装置は、UWB信号電波を受信して得られたUWB受信信号に対して所要周波数帯域外の不要信号を除去して帯域通過信号を出力するBPFと、帯域通過信号に対して高い周波数成分を除いて滑らかな波形に変換して低域通過信号を出力するLPFと、所定のUWB信号電波を捕捉する初期捕捉を行う捕捉専用チャネル部と、初期捕捉の完了後に追尾処理を行うと共に通信相手もしくは測距対象となる各UWB装置に対応する各チャネル部と、各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定する制御部とを有するUWB装置であって、捕捉専用チャネル部は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行って逆拡散信号を出力するマッチドフィルタと、逆拡散信号を拡散コード周期で同期加算すると共に各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定するための信号を出力する巡回積分器と、捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する捕捉用クロック発生器と、制御部による制御によりクロック発生器の位相と周波数を制御する捕捉用タイミング制御部とを有し、チャネル部は、低域通過信号を追尾用デジタル信号に変換して出力する追尾用A/D変換器と、追尾用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する追尾用クロック発生器と、追尾用デジタル信号に対してコード追尾を行うコードトラッキング部と、コードトラッキング部からの復調用の拡散コードに対する逆拡散を行う第1の乗算器と第1の積分器と、第1の積分器の出力信号である第1の積分信号から受信信号を復調する復調部と、第1の積分信号からクロックの周波数と位相の偏差を抽出し、抽出した偏差をキャンセルするように追尾用クロック発生器の出力信号を制御する追尾用タイミング制御部とを有し、コードトラッキング部は、1組の復調用の拡散コードと2組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器と、追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2、第3の乗算器と第2、第3の積分器と、第2、第3の積分器の出力信号である第2、第3の積分信号からコード発生器における拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部と、コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部とを有する構成を備えている。
これにより、通信だけでなく測位や測距を行うような場合にも、消費電力を低くすることができ、また信号捕捉時間を短くすることができるUWB装置が得られる。
本発明のUWB装置によれば、UWB信号電波を受信して得られたUWB受信信号に対して所要周波数帯域外の不要信号を除去して帯域通過信号を出力するBPFと、帯域通過信号に対して高い周波数成分を除いて滑らかな波形に変換して低域通過信号を出力するLPFと、所定のUWB信号電波を捕捉する初期捕捉を行う捕捉専用チャネル部と、初期捕捉の完了後に追尾処理を行うと共に通信相手もしくは測距対象となる各UWB装置に対応する各チャネル部と、各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定する制御部とを有するUWB装置であって、捕捉専用チャネル部は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行って逆拡散信号を出力するマッチドフィルタと、逆拡散信号を拡散コード周期で同期加算すると共に制御部において各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定するための信号を出力する巡回積分器と、捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する捕捉用クロック発生器と、制御部による制御によりクロック発生器の位相と周波数を制御する捕捉用タイミング制御部とを有し、チャネル部は、低域通過信号を追尾用デジタル信号に変換して出力する追尾用A/D変換器と、追尾用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する追尾用クロック発生器と、追尾用デジタル信号に対してコード追
尾を行うコードトラッキング部と、コードトラッキング部からの復調用の拡散コードに対する逆拡散を行う第1の乗算器と第1の積分器と、第1の積分器の出力信号である第1の積分信号から受信信号を復調する復調部と、第1の積分信号からクロックの周波数と位相の偏差を抽出し、抽出した偏差をキャンセルするように追尾用クロック発生器の出力信号を制御する追尾用タイミング制御部とを有し、コードトラッキング部は、1組の復調用の拡散コードと2組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器と、追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2、第3の乗算器と第2、第3の積分器と、第2、第3の積分器の出力信号である第2、第3の積分信号からコード発生器における拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部と、コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部とを有することにより、UWB信号電波の初期捕捉時の逆拡散にマッチドフィルタを適用して初期捕捉時間を大幅に短縮することができると共に、マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行ってS/N比を改善して初期捕捉時の受信感度を向上させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、コードトラッキング部に代えて、1組の復調用の拡散コードと4組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器と、追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2〜第5の乗算器と第2〜第5の積分器と、第2〜第5の積分器の出力信号である第2〜第5の積分信号からコード発生器における逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部と、コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部とを有するコードトラッキング部を備えたことにより、マルチパスがある場合でも、より小さな誤差でピークタイミング推定することができるので、それだけ受信感度を改善することができ、測距の必要な環境においてより小さな誤差で測距を行うことができ、信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、コード追尾制御部は、コード同期収束時は第2〜第5の積分信号から第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御すると共にコード同期収束後は追尾用タイミング制御部で得られたクロック周波数偏差にもとづいて第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御することにより、コード追尾においてマルチパスの影響を低減することができるので、その分高い受信感度を得ることができ、信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、コード追尾制御部は、コード同期収束時は第2〜第5の積分信号から第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御すると共にコード同期収束後は追尾用タイミング制御部で得られたクロック周波数偏差にもとづいて第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御し、距離検出部は、コード追尾制御部の出力信号から、第2〜第5の逆拡散用拡散コードに応じて、第2〜第5の逆拡散用拡散コードによる推定と第2、第4の逆拡散コードによる推定とを適応的に使い分けて通信相手との距離を推定し検出することにより、マルチパスの影響を低減することができるので、小さな誤差でDLLのピークタイミングを推定することができ、その分高い受信感度を得ることができ、信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、巡回積分器は、マッチドフィルタの出力信号に対して、予め設定したスレッショルドレベル以上のレベルになるコード発生器の出力のコード位相タイミングを検出するコード位相検出部と、コード位相検出部における検出結果をもとに、マッチドフィルタの出力信号に対して、コード位相タイミングの信号のみを通過させるセレクターと、セレクターの出力信号に対してのみ巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、最後の拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部とを有することにより、巡回積分回数が最大を想定しているために改善S/N比が最大になるので、特に受信レベルが低い場合に、装置規模において大きな比重を占めるフレームメモリの装置規模を低減すること
ができ、小型で安価な装置を得ることができるという有利な効果が得られる。
さらに、巡回積分器は、マッチドフィルタの出力信号に対して、レベルが拡散コード1周期の間で上位N個のコード発生器の出力のコード位相タイミングを検出するコード位相検出部と、コード位相検出部における検出結果をもとに、マッチドフィルタの出力信号に対して、コード位相タイミングの信号のみを通過させるセレクターと、セレクターの出力信号に対してのみ巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、最後の拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部とを有することにより、受信レベルが低い場合だけでなく、受信レベルが高い場合にも、装置規模において大きな比重を占めるフレームメモリの装置規模を低減することができ、小型で安価な装置を得ることができるという有利な効果が得られる。
さらに、巡回積分器は、マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、各拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部と、レベル最大のコード位相検出部の出力信号のレベルが予め設定したレベルを越えた場合にUWB信号を捕捉したと判定する最大レベル判定部とを有することにより、受信レベルが高いと所要のS/N比改善値が小さくなり、それだけ必要な巡回積分回数が減るので、受信レベルが高い場合には巡回積分回数の低減を期待することができ、平均的なUWB信号の初期捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、巡回積分器は、マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、各拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部と、レベル最大のコード位相検出部の出力信号のレベルが積分回数毎の予め設定したレベルを越えた場合にUWB信号を捕捉したと判定する積分回数対応最大レベル判定部とを有することにより、固定通信の場合に、更に巡回積分回数の低減を期待することができ、平均的なUWB信号の初期捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、マッチドフィルタは、捕捉用A/D変換器の出力信号である捕捉用デジタル信号を格納する受信信号レジスタと、2つのUWB信号に対応する参照拡散コードを交互に配した参照信号レジスタと、2つのレジスタ内の信号の相関をとる乗算器と、2つのUWB信号に対応する並列加算器とを有し、巡回積分器は、並列加算器の出力信号を巡回積分するUWB信号用巡回積分器と、UWB信号用巡回積分器の積分出力信号に対して、各々0.5チップ間の出力を加算する為の遅延素子と加算器とを有することにより、信号と共に加算される雑音特性が変わらないので、S/N比の劣化を殆ど招くことなく、UWB信号電波の初期捕捉時間をほぼ半分に短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、捕捉専用チャネル部は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、A/D変換器用サンプリングクロックを発生させるクロック発生器と、サンプリングクロックの周波数と位相を制御するタイミング制御部と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行うと共に参照信号レジスタ中のコードの初期位相が全て異なる拡散コード長の2倍の数のマッチドフィルタと、マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う巡回積分器とを有することにより、従来のマッチドフィルタよりも初期捕捉時間を1/(拡散コード長×2)に短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、捕捉専用チャネル部は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、A/D変換器用サンプリングクロックを発生させるクロック発
生器と、サンプリングクロックの周波数と位相を制御するタイミング制御部と、捕捉用デジタル信号に対して、UWB信号の受信レベルが良好な場合には、参照信号レジスタには異なるUWB信号に対応する異なるN個の拡散コードが格納され、部分相関によりN個のUWB信号に対して同時に逆拡散を行い、UWB信号の受信レベルが悪い場合には、参照信号レジスタには1個のUWB信号に対応する拡散コードが格納され、全相関により1個のUWB信号に対して逆拡散を行う為のマッチドフィルタとセレクターと、各々のマッチドフィルタに対応した巡回積分器と、各々の巡回積分器の出力信号を加算する加算器とを有することにより、受信レベルが高い場合には部分相関によりN個の異なるUWB信号に対して同時に逆拡散を行うので、受信レベルの高いUWB信号電波群を一括して初期捕捉することができ、初期捕捉時間を更に短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、捕捉専用チャネル部は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生させるクロック発生器と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行うマッチドフィルタと、マッチドフィルタの出力信号を拡散コード周期で同期加算する巡回積分器と、予め推定された周波数領域でのみクロック発生器の出力周波数を制御部からの情報を元に制御するタイミング制御部とを有することにより、周波数スキャンの領域を小さくすることができるので、初期捕捉時間を更に短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、BPFとLPFとの間で搬送波成分を除去するキャリア追尾制御部を備え、キャリア追尾制御部は、帯域通過信号をベースバンド信号にダウンコンバートする為の互いに直交するI,Qの局発搬送波を発生させる搬送波発生器と、I,Qの局発搬送波と帯域通過信号とを乗ずる2個の乗算器と、2個の乗算器の出力信号に対して逆拡散を行って逆拡散出力信号を生成する2組の乗算器と積分器と、2組の乗算器と積分器からの逆拡散出力信号を遅延させる為の1対の遅延素子と、遅延素子の出力信号と逆拡散出力信号の4つの組合せに対して、各々の組合せの信号同士を乗算する4個の乗算器と、同一の逆拡散出力信号と遅延素子を経由した信号とを乗算した同一の2組の乗算出力信号を加算する加算器と、同一でない他の2組の乗算出力信号に対して一方乗算出力信号のから他方の乗算出力信号を減算する減算器と、加算器の出力信号と減算器の出力信号とを積分する2個の積分器と、2個の積分器の出力信号間の位相を抽出する位相抽出部とを有することにより、マルチパスの影響の大きい環境下において周波数偏差抽出におけるマルチパスの影響を低減することができるので、その分高い受信感度を得ることができ、信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、BPFとLPFとの間で搬送波成分を除去するキャリア追尾制御部を備え、キャリア追尾制御部は、帯域通過信号をベースバンド信号にダウンコンバートする為の互いに直交するI,Qの局発搬送波を発生させる搬送波発生器と、I,Qの局発搬送波と帯域通過信号とを乗ずる2個の乗算器と、2個の乗算器の出力信号に対して逆拡散を行って逆拡散出力信号を生成する2組の乗算器と積分器と、2組の乗算器と積分器からの逆拡散出力信号を遅延させる為の1対の遅延素子と、遅延素子の出力信号と逆拡散出力信号の4つの組合せに対して、各々の組合せの信号同士を乗算する4個の乗算器と、同一の逆拡散出力信号と遅延素子を経由した信号とを乗算した同一の2組の乗算出力信号を加算する加算器と、同一でない他の2組の乗算出力信号に対して一方乗算出力信号のから他方の乗算出力信号を減算する減算器と、加算器の出力信号と減算器の出力信号とを積分する2個の積分器と、2個の積分器の出力信号間の位相を抽出する位相抽出部と、遅延素子の遅延量を位相抽出部の出力信号に応じて制御するキャリア追尾ステップ制御部とを有することにより、キャリア追尾すべき周波数領域がある程度広くても精度良く周波数偏差を抽出することができるので、その分周波数スキャンの必要がなくなるため、それだけ信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、復調部は、復調用としての一対の逆拡散出力信号に対して、その間の位相を抽出する位相抽出部と、LPFより出力される位相偏差を積分する積分器と、積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部と、前期位相抽出部の出力信号から位相偏差抽出部を減算する減算器と、減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換器からのデジタル信号の位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部とを有することにより、キャリア追尾において位相までチューニングする必要はなくなるので、キャリア追尾の収束時間を短縮することができ、それだけ信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、復調部は、他チャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号を加算合成する1対の合成器と、自身のチャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号から1対の合成器の出力信号を減ずる2組の減算器と、2組の減算器の間の位相を抽出する位相抽出部と、LPFより出力される位相偏差を積分する積分器と、積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部と、前期位相抽出部出力から位相偏差抽出部を減算する減算器と、減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換器からのデジタル信号位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部とを有することにより、復調の為に極性判定する信号から他のUWB装置からの信号成分を除去することができるので、その分高い受信感度を得ることができ、それにより信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
さらに、復調部は、他チャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号に対して最大のレベルのチャネルを抽出する最大レベルチャネル抽出部と、自身のチャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号から1対の最大レベルチャネル抽出部の出力信号を減ずる2組の減算器と、2組の減算器の間の位相を抽出する位相抽出部と、LPFより出力される位相偏差を積分する積分器と、積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部と、前期位相抽出部出力から位相偏差抽出部を減算する減算器と、減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換器からのデジタル信号位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部とを有することにより、復調の為に極性判定する信号から他のUWB装置からの信号成分の中で干渉成分としてレベルが最大のチャネルを除去することができ、その分より簡易な構成とすることができるので、装置をより小型で安価なものにし、信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
以下に本発明の実施例の説明を行う。
図1は本発明の実施例1によるUWB装置の構成を示すブロック図であり、図10は本発明の実施例1によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図、図15は本発明の実施例1によるUWB装置のマッチドフィルターを示すブロック図、図20は本発明の実施例1によるUWB装置において搬送波を使ったUWB信号電波を受信する場合に追加するキャリア追尾制御部を示すブロック図、図23は本発明の実施例1によるUWB装置のキャリア追尾制御部と復調部を示すブロック図である。
図1において、1はアンテナ、2はBPF、3はLNA、4はLPF、5は捕捉専用チャネル部、6は捕捉用A/D変換器、7はマッチドフィルター、8は巡回積分器、9はクロック発生器、10はタイミング制御部、11は制御部、12は追尾用A/D変換器、1
3、14、20は乗算器、15、16、21は積分器、17はコード発生器、18はコード追尾制御部、19は距離検出部、22は復調部、23はタイミング制御部、24はクロック発生器、CH1、CH2、CHnはチャネル部、CT1はコードトラッキング部である。
また、図10において、37は加算器、38はフレームメモリー、39はレベル最大のコード位相検出器である。
さらに、図15において、57は受信信号レジスタ、58は乗算器、59は参照信号レジスタ、60は並列加算器、61は巡回積分器である。
さらに、図20において、100は乗算器、101は乗算器、102は乗算器、103は乗算器、104は積分器、105は積分器である。
さらに、図23において、110は搬送波発生器、148〜151、156は乗算器、152、153は積分器、154、155、157はLPF、158はA/D変換器、159は極性判定部である。
以上のように構成されたUWB装置について、その動作を説明する。
アンテナ1において、通信相手もしくは測距対象となるUWB装置から送られてくる電波(UWB信号電波)を受信し、BPF2においてアンテナ1から出力される受信信号(UWB受信信号)の所要周波数帯域外の不要信号を除去し、LNA3においてBPF2からの出力信号(帯域通過信号)を増幅する。そして、その出力をLPF4により、高い周波数成分の除かれた滑らかな信号(低域通過信号)に変換する。
まず、捕捉専用チャネル部5の捕捉用A/D変換器6においてLPF4からの低域通過信号をデジタル信号(捕捉用デジタル信号)に変換した後、その捕捉用デジタル信号はマッチドフィルター7に入力される。マッチドフィルタ7においては、図15に示すように、捕捉用A/D変換器6の出力信号である捕捉用デジタル信号は、各々長さ拡散コード長×2段の受信信号レジスタ57に入力される。一方、同じく長さ拡散コード長×2段の参照信号レジスタ59には捕捉しようとするUWB信号に対応する拡散コードを格納しておく。そして、例えば受信信号レジスタ57と参照信号レジスタ59の同じ段の信号同士に対して乗算器58において乗算を行う。この処理が両レジスタ内の全信号同士に対してなされ、全ての乗算結果が並列加算器60に送られ、ここで、全ての乗算結果の総和が計算される。そして、巡回積分器61(図1では8)により、並列加算器60の出力信号を拡散コード1周期毎に同期加算してS/N比を改善し、図10に示すように、巡回積分器61の積分出力信号(フレームメモリー38の出力信号)に対して、積分期間における最後の拡散コード1周期の間にレベルが最大となるコード位相を図10のコード位相検出器39で検出し、コード位相検出器39の出力信号を図1の制御部10に送る。一方、タイミング制御部10では、制御部10からの指示により、予め設定された周波数領域でクロック発生器9出力信号の周波数をスキャンし、巡回積分器8の出力信号が予め設定したレベル以上になった場合に、制御部10はそのUWB信号が捕捉出来たと判定し、そのUWB信号に対応する拡散コードを所定のチャネル部のコード発生器17が出力するようにコード追尾制御部18を設定すると共に、レベル以上になった時のクロック発生器9出力信号の周波数を同じチャネル部のクロック発生器24が出力するようにタイミング制御部23を設定する。以上の処理を、UWB信号に対して行い、所定のUWB信号が捕捉出来た時点で、初期捕捉が完了となり、追尾処理に入る。
追尾処理はUWB信号毎に設けられた捕捉専用チャネル部5以外の各チャネル部CH1
〜CHnで行う。そして、UWB信号毎の各チャネル部CH1〜CHnに対してはLPF4出力信号(低域通過信号)は並列に入力され、各チャネル部CH1〜CHnにおいては、まずLPF4出力信号は、クロック発生器24の出力クロックにより、追尾用A/D変換器12で追尾用デジタル信号に変換される。このデジタル信号に対して、コード発生器17より発生する拡散コードを乗算器20で乗じ、その出力信号を積分器21で拡散コード1周期分だけ積分し、その出力信号を復調部22に入力する。入力した信号は、その極性が判定され、復調信号として出力される。一方、A/D変換器12の出力信号(追尾用デジタル信号)はコードトラッキング部CT1にも入力される。コードトラッキング部CT1では、乗算器20に出力される拡散コードより0.5チップ位相の進んだ拡散コード(E:Early)と0.5チップ位相の遅れた拡散コード(L:Late)とがコード発生器17より発生される。0.5チップ位相の進んだ拡散コードは乗算器13でA/D変換器12の出力信号と乗算され、また0.5チップ位相の遅れた拡散コードは乗算器14でA/D変換器12の出力と乗算される。そして、乗算器13の出力信号は、積分器15で拡散コード1周期分だけ積分され、信号E0として出力される。また、乗算器14の出力は積分器16で拡散コード1周期分だけ積分され、信号L0としてを出力する。そして、それぞれの積分器出力信号はコード追尾制御部18に入力される。コード追尾制御部18では、制御部10の出力にもとづいた拡散コードをコード発生器17より発生させると共に、入力された2つの信号E0,L0に対して、ye=E02,yl=L02が計算される。ところで、乗算器13,14にA/D変換器12から入力される信号の拡散コードと、同じく乗算器13,14にコード発生器17より入力される信号の拡散コードとの自己相関特性は図5に示すような自己相関特性を有する。図5は自己相関出力を示すグラフ図であり、図5に示すように、マルチパスなし時には二等辺三角形の特性になるため、乗算器20に入力されるコード位相とピーク値とのタイミングの差xは、(数1)で表せる。
Figure 2005051466
従って、(数1)で求めたxが正の場合には位相を遅らせる方向に、xが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器17より出力される各拡散コードの位相を一律に制御する。一方、乗算器20に入力される拡散コード位相θpと上記xの値が距離検出部19に送られる。距離検出部19では、予め設定しておいた基準位相値を使って、(数2)が計算され、結果が測距出力として出力される。
Figure 2005051466
また、積分器21の出力信号はタイミング制御部23に送られる。タイミング制御部23では、積分器21の出力信号が最大となるようにクロック発生器24の出力周波数と位相を制御する。
以上の処理を捕捉専用チャネル部5以外の全チャネル部CH1〜CHnで行う。
また、UWB信号を搬送波に載せて伝送するようなシステムにおいては、LNA3とLPF4との間で搬送波を除去する必要があるが、この場合、図20に示すように、搬送波発生器110から出力される互いに直交するI,Q信号とLNA3の出力信号とを各々乗算器100、101で乗じて、更にこれらの出力信号と図1のコード発生器17の出力信号とを乗算器102、103で乗じて、それらの出力信号を積分器104、105で積分した後、LPF106,107を通し、そして、LPF106,107の出力信号を乗算
器108で乗じた後、その出力信号をLPF109に通し、LPF109の出力位相に応じて搬送波発生器110の出力を制御する。この処理により、キャリアトラッキング時には、2つの入力信号間の位相が正の場合には位相を遅らせる方向に、負の場合には位相を進める方向に、搬送波発生器110のI,Qの2つの出力信号の位相を一律に制御する。
以上の処理を捕捉専用チャネル部5以外の全チャネル部CH1〜CHnで行う。
また図23において、LNA3の出力信号と、搬送波発生器110から出力される互いに直行するI,Q信号とを各々乗算器148、149で乗じて、これらの出力を更に図1のコード発生器17の出力と乗算器150、151で乗じて、それらの出力を積分器152、153で乗じた後、LPF157に通して、その出力位相に応じて搬送波発生器110の出力を制御する。この処理により、キャリアトラッキング時には、前記2つの入力信号間の位相が正の場合には位相を遅らせる方向に、負の場合には位相を進める方向に搬送波発生器110のI,Qの2つの出力信号の位相を一律に制御する。また、LPF154の出力をA/D変換器158でデジタル化した後、その出力を極性判定部159において、A/D変換器158の出力レベルがマイナスの場合は−1、プラスの場合は+1と判定して、復調出力として出力する。
以上のように本実施例によれば、UWB信号電波を受信して得られたUWB受信信号に対して所要周波数帯域外の不要信号を除去して帯域通過信号を出力するBPF2と、帯域通過信号に対して高い周波数成分を除いて滑らかな波形に変換して低域通過信号を出力するLPF4と、所定のUWB信号電波を捕捉する初期捕捉を行う捕捉専用チャネル部5と、初期捕捉の完了後に追尾処理を行うと共に通信相手もしくは測距対象となる各UWB装置に対応する各チャネル部CH1〜CHNと、各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定する制御部11とを有するUWB装置であって、捕捉専用チャネル部5は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器6と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行って逆拡散信号を出力するマッチドフィルタ7と、逆拡散信号を拡散コード周期で同期加算すると共に制御部11において各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定するための信号を出力する巡回積分器8と、捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する捕捉用クロック発生器9と、制御部11による制御によりクロック発生器の位相と周波数を制御する捕捉用タイミング制御部10とを有し、チャネル部CH1〜CHNは、低域通過信号を追尾用デジタル信号に変換して出力する追尾用A/D変換器12と、追尾用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する追尾用クロック発生器24と、追尾用デジタル信号に対してコード追尾を行うコードトラッキング部CT1と、コードトラッキング部からの復調用の拡散コードに対する逆拡散を行う第1の乗算器と第1の積分器21と、第1の積分器の出力信号である第1の積分信号から受信信号を復調する復調部22と、第1の積分信号からクロックの周波数と位相の偏差を抽出し、抽出した偏差をキャンセルするように追尾用クロック発生器の出力信号を制御する追尾用タイミング制御部23とを有し、コードトラッキング部CT1は、1組の復調用の拡散コードと2組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器17と、追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2、第3の乗算器13,14と第2、第3の積分器15,16と、第2、第3の積分器の出力信号である第2、第3の積分信号からコード発生器における拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部18と、コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部19とを有することにより、UWB信号電波の初期捕捉時の逆拡散にマッチドフィルタを適用して初期捕捉時間を大幅に短縮することができると共に、マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行ってS/N比を改善して初期捕捉時の受信感度を向上させることができる。
図2は、本発明の実施例2によるUWB装置のコードトラッキング部を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図2において、19は距離検出部、25はE1乗算器(第2の乗算器)、26はE2乗算器(第3の乗算器)、27はL1乗算器(第4の乗算器)、28はL2乗算器(第5の乗算器)、29はE1積分器(第2の積分器)、30はE2積分器(第3の積分器)、31はL1積分器(第4の積分器)、32はL2積分器(第5の積分器)、33はコード追尾制御部、34はコード発生器である。
以上のように構成されたUWB装置のコードトラッキング部CT1について、その動作を説明する。
まず、捕捉時に得られたUWB信号の受信タイミング情報を図1における制御部11よりコード追尾制御部33が受け、それに基いてコード発生器34(図1の17)から図1における乗算器20(乗算器20は第1の乗算器で、積分器21は第1の積分器)に対して出力される拡散コードの位相を図1におけるA/D変換器12からの信号に同期させる。一方、図1におけるA/D変換器12の出力信号は、各々乗算器25、26、27、28に並列に入力される。また、コード発生器34では、図1における乗算器20に出力される拡散コードより0.5(又は0.25)チップ位相の進んだ拡散コードE1と上記拡散コードより0.25(又は0.125)チップ位相の進んだ拡散コードE2と上記拡散コードより0.25(又は0.125)チップ位相の遅れた拡散コードL1と上記拡散コードより0.5(又は0.25)チップ位相の遅れた拡散コードL2を出力する。そして、図1におけるA/D変換器12の出力信号とE1,E2,L1,L2とが各々、乗算器25、26、27、28で乗ぜられ、そして、各々の乗算器の出力信号はそれぞれ図2に示すような対応で、積分器29、30、31、32に入力され、拡散コード1周期の間積分され、各々の積分出力はEo1,Eo2,Lo1,Lo2としてコード追尾制御部33に送られる。そして、コード追尾制御部33の出力にもとづいてコード発生器34の出力が制御されると共に、距離検出部19では距離が計算され、測距出力として出力される。
図7は、追尾処理に入ってから距離を出すまでの手順を示すフローチャートである。
図7において、まず、捕捉モードが終了したか否かを判定し、終了していなければ捕捉モードへ戻り、終了していれば、次のステップS2へ移行する(S1)。ステップS2では、図1における乗算器20に出力される拡散コード位相θpを基準にして、コード発生器34出力の各コードの位相差を1/4チップに設定する。次に、(数3)を計算し、ピークタイミングを(数4)により推定する(S3)。
Figure 2005051466
Figure 2005051466
次に、ピークレベルを(数5)により計算し、これが予め設定した値Thr1を越えなかった場合は捕捉処理に戻り、越えた場合は次のステップS5に移行する(S4)。
Figure 2005051466
ステップS5では、(数3)で求めたxが正の場合には位相を遅らせる方向に、xが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器34より出力される各拡散コードの位相を一律に制御する。次に、図1における乗算器20に出力される拡散コード位相θpを基準にして、コード発生器34出力の各コードの位相差を1/4チップから1/8チップに変更する(S6)。次に、(数6)によりxを計算し、これを(数4)に代入してピークタイミングを推定すると共に、距離が(数2)で計算され、結果が図1における測距データとして出力される(S7)。
Figure 2005051466
次に、(数6)で求めたxが正の場合には位相を遅らせる方向に、xが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器34より出力される各拡散コードの位相を一律に制御する(S8)。以後ステップS7に戻り、同様の処理を繰り返す。
以上のように本実施例によれば、1組の復調用の拡散コードと4組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器34と、追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2〜第5の乗算器25〜28と第2〜第5の積分器29〜32と、第2〜第5の積分器の出力信号である第2〜第5の積分信号からコード発生器における逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部33と、コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部19とを有するコードトラッキング部を備えたことにより、マルチパスがある場合でも、より小さな誤差でピークタイミング推定することができるので、それだけ受信感度を改善することができ、測距の必要な環境においてより小さな誤差で測距を行うことができ、信号捕捉時間を短縮することができる。
図3は、本発明の実施例3によるUWB装置のコードトラッキング部CT1を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図3において、19は距離検出部、25はE1乗算器(第2の乗算器)、26はE2乗算器(第3の乗算器)、27はL1乗算器(第4の乗算器)、28はL2乗算器(第5の乗算器)、29はE1積分器(第2の積分器)、30はE2積分器(第3の積分器)、31はL1積分器(第4の積分器)、32はL2積分器(第5の積分器)、34はコード発生器、35はコード追尾制御部である。
以上のように構成されたUWB装置のコードトラッキング部CT1について、その動作を説明する。
まず、捕捉時に得られたUWB信号の受信タイミング情報を図1における制御部11よりコード追尾制御部35が受け、それに基いてコード発生器34(図1の17)から図1
における乗算器20(乗算器20は第1の乗算器で、積分器21は第1の積分器)に対して出力される拡散コードの位相を図1におけるA/D変換器12からの信号に同期させる。一方、図1におけるA/D変換器12の出力信号は、各々乗算器25、26、27、28に並列に入力される。また、コード発生器34では、図1における乗算器20に出力される拡散コードより0.5(又は0.25)チップ位相の進んだ拡散コードE1と上記拡散コードより0.25(又は0.125)チップ位相の進んだ拡散コードE2と上記拡散コードより0.25(又は0.125)チップ位相の遅れた拡散コードL1と上記拡散コードより0.5(又は0.25)チップ位相の遅れた拡散コードL2を出力する。そして、図1におけるA/D変換器12の出力信号とE1,E2,L1,L2とが各々、乗算器25、26、27、28で乗ぜられ、そして、各々の乗算器の出力信号はそれぞれ図3に示すような対応で、積分器29、30、31、32に入力され、拡散コード1周期の間積分され、各々の積分出力はEo1,Eo2,Lo1,Lo2としてコード追尾制御部35に送られる。そして、コード追尾制御部35の出力にもとづいて距離検出部19では距離が計算され、測距データとして出力される。一方、図1のタイミング制御部23の出力によりコード発生器34の出力を制御する。
図8は、追尾処理に入ってから距離を出すまでの手順を示すフローチャートである。
図8において、まず、捕捉モードが終了したか否かを判定し、終了していなければ捕捉モードへ戻り、終了していれば、次のステップS12へ移行する(S11)。ステップS12では、図1における乗算器20に出力される拡散コード位相θpを基準にして、コード発生器34出力の各コードの位相差を1/4チップに設定する。次に、(数3)、(数4)によりピークタイミングを推定する(S13)。次に、ピークレベルを(数5)により計算し、これが予め設定した値Thr1を越えなかった場合は捕捉処理に戻り、越えた場合は次のステップS15に移行する(S14)。ステップS15では、(数3)で求めたxが正の場合には位相を遅らせる方向に、xが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器34より出力される各拡散コードの位相を一律に制御する。次に、図1における乗算器20に出力される拡散コード位相θpを基準にして、コード発生器34出力の各コードの位相差を1/4チップから1/8チップに変更する(S16)。次に、(数6)によりxを計算し、これを(数4)に代入してピークタイミングを推定し、距離が(数2)で計算され、結果が図1における測距データとして出力される(S17)。次に、図1におけるタイミング制御部23で得られたクロック周波数偏差(=発振器誤差+ドップラー周波数)Δfを抽出し、(数7)によりΔtを計算する(S18)。
Figure 2005051466
次に、(数7)で求めたΔtが正の場合には位相を遅らせる方向に、Δfが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器34より出力される各拡散コードの位相を一律に時間間隔Δtで制御する(S19)。以後ステップS17に戻り、同様の処理を繰り返す。
以上のように本実施例によれば、コード追尾制御部35は、コード同期収束時は第2〜第5の積分信号から第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御すると共にコード同期収束後は追尾用タイミング制御部で得られたクロック周波数偏差にもとづいて第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御することにより、コード追尾においてマルチパスの影響を低減することができるので、その分高い受信感度を得ることができ、信号捕捉時間を短縮することができる。
図4は、本発明の実施例4によるUWB装置のコードトラッキング部CT1を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図4において、19は距離検出部、25はE1乗算器(第2の乗算器)、26はE2乗算器(第3の乗算器)、27はL1乗算器(第4の乗算器)、28はL2乗算器(第5の乗算器)、29はE1積分器(第2の積分器)、30はE2積分器(第3の積分器)、31はL1積分器(第4の積分器)、32はL2積分器(第5の積分器)、34はコード発生器、36はコード追尾制御部である。
以上のように構成されたUWB装置のコードトラッキング部CT1について、その動作を説明する。
まず、捕捉時に得られたUWB信号の受信タイミング情報を図1における制御部11よりコード追尾制御部36が受け、それに基いてコード発生器34(図1の17)から図1における乗算器20(乗算器20は第1の乗算器で、積分器21は第1の積分器)に対して出力される拡散コードの位相を図1におけるA/D変換器12からの信号に同期させる。一方、図1におけるA/D変換器12の出力信号は、各々乗算器25、26、27、28に並列に入力される。また、コード発生器34では、図1における乗算器20に出力される拡散コードより0.5(又は0.25)チップ位相の進んだ拡散コードE1と上記拡散コードより0.25(又は0.125)チップ位相の進んだ拡散コードE2と上記拡散コードより0.25(又は0.125)チップ位相の遅れた拡散コードL1と上記拡散コードより0.5(又は0.25)チップ位相の遅れた拡散コードL2を出力する。そして、図1におけるA/D変換器12の出力信号とE1,E2,L1,L2とが各々、乗算器25、26、27、28で乗ぜられ、そして、各々の乗算器の出力信号はそれぞれ図4に示すような対応で、積分器29、30、31、32に入力され、拡散コード1周期の間積分され、各々の積分出力はEo1,Eo2,Lo1,Lo2としてコード追尾制御部36に送られる。そして、コード追尾制御部36の出力にもとづいて距離検出部19では距離が計算され、測距データとして出力される。一方、図1のタイミング制御部23の出力によりコード発生器34の出力を制御する。
図9は、追尾処理に入ってから擬似距離を出すまでの手順を示すフローチャートである。
図9において、まず、捕捉モードが終了したか否かを判定し、終了していなければ捕捉モードへ戻り、終了していれば、次のステップS22へ移行する(S21)。ステップS22では、図1における乗算器20に出力される拡散コード位相θpを基準にして、コード発生器34出力の各コードの位相差を1/4チップに設定する。次に、(数3)、(数4)によりピークタイミングを推定する(S23)。次に、ピークレベルを(数5)により計算し、これが予め設定した値Thr1を越えなかった場合は捕捉処理に戻り、越えた場合は次のステップS25に移行する(S24)。ステップS25では、(数3)で求めたxが正の場合には位相を遅らせる方向に、xが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器34より出力される各拡散コードの位相を一律に制御する。次に、図1における乗算器20に出力される拡散コード位相θpを基準にして、コード発生器34出力の各コードの位相差を1/4チップから1/8チップに変更する(S26)。次に、(数8)が計算され、予め設定したパラメータC1,C2に対して、(数9)を満足する場合は(数3)、(数4)より、また(数9)を満足しない場合は(数4)、(数6)よりピークタイミングを推定し、距離が(数2)で計算され、結果が図1における測距データとして出力される(S27)。
Figure 2005051466
Figure 2005051466
次に、図1におけるタイミング制御部23で得られたクロック周波数偏差(=発振器誤差+ドップラー周波数)Δfを抽出し、(数7)を計算する(S28)。次に、(数7)で求めたΔtが正の場合には位相を遅らせる方向に、Δfが負の場合には位相を進める方向に、コード発生器34より出力される各拡散コードの位相を一律に時間間隔Δtで制御する。以後、ステップS27に戻り、同様の処理を繰り返す。
以上のように本実施例によれば、コード追尾制御部36は、コード同期収束時は第2〜第5の積分信号から第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御すると共にコード同期収束後は追尾用タイミング制御部で得られたクロック周波数偏差にもとづいて第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御し、距離検出部は、コード追尾制御部の出力信号から、第2〜第5の逆拡散用拡散コードに応じて、第2〜第5の逆拡散用拡散コードによる推定と第2、第4の逆拡散コードによる推定とを適応的に使い分けて通信相手との距離を推定し検出することにより、マルチパスの影響を低減することができるので、小さな誤差でDLLのピークタイミングを推定することができ、その分高い受信感度を得ることができ、信号捕捉時間を短縮することができる。
図11は、本発明の実施例5によるUWB装置の巡回積分器8を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図11において、40はセレクタ、41は加算器、42はフレームメモリ、43はレベル最大のコード位相検出部、44はスレッショルド以上のコード位相検出器である。
以上のように構成されたUWB装置の巡回積分器8について、その動作を説明する。
図1におけるマッチドフィルタ7出力に対して、まずスレッショルド以上のコード位相検出部44において、予め設定したスレッショルドレベル以上のレベルになる図1におけるコード発生器17の出力のコード位相タイミングを検出し、その結果に基づいて、上記検出したコード位相タイミングのみが加算器41に送られるようにセレクタ40で図1におけるマッチドフィルタ7の出力信号に対してフィルタリングを行う。そして、そのフィルタリングの出力信号に対して、加算器41とフレームメモリ42とにより巡回積分がなされ、その積分出力信号に対して、レベル最大のコード位相検出部43により、積分期間における最後の拡散コード1周期の間にレベルが最大となるコード位相を検出し、そのコード位相を示す出力信号を図1における制御部11に送る。
以上のように本実施例によれば、巡回積分器8は、マッチドフィルタ7の出力信号に対して、予め設定したスレッショルドレベル以上のレベルになるコード発生器の出力のコード位相タイミングを検出するコード位相検出部44と、コード位相検出部における検出結果をもとに、マッチドフィルタの出力信号に対して、コード位相タイミングの信号のみを
通過させるセレクター40と、セレクターの出力信号に対してのみ巡回積分を行う加算器41とフレームメモリ42と、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、最後の拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部43とを有することにより、巡回積分回数が最大を想定しているために改善S/N比が最大になるので、特に受信レベルが低い場合に、装置規模において大きな比重を占めるフレームメモリの装置規模を低減することができ、小型で安価な装置を得ることができる。
図12は、本発明の実施例6によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図12において、45はセレクタ、46は加算器、47はフレームメモリ、48はレベル最大のコード位相検出部、49はレベルの大きさが上位N個のコード位相検出器である。
以上のように構成されたUWB装置における巡回積分器について、その動作を説明する。
図1におけるマッチドフィルタ7出力に対して、まず、レベルの大きさが上位N個のコード位相検出器49において、レベルの大きさが上位N個の図1におけるコード発生器17の出力のコード位相タイミングを検出し、その結果に基づいて、上記検出したコード位相タイミングのみが加算器46に送られるようにセレクタ45で図1におけるマッチドフィルタ7の出力信号に対してフィルタリングを行う。そして、そのフィルタリングの出力信号に対して、加算器46とフレームメモリ47とにより巡回積分がなされ、その積分出力信号に対して、レベル最大のコード位相検出部48により、積分期間における最後の拡散コード1周期の間にレベルが最大となるコード位相を検出し、そのコード位相を示す出力信号を図1における制御部11に送る。
以上のように本実施例によれば、巡回積分器8は、マッチドフィルタ7の出力信号に対して、レベルが拡散コード1周期の間で上位N個のコード発生器の出力のコード位相タイミングを検出するコード位相検出部49と、コード位相検出部における検出結果をもとに、マッチドフィルタの出力信号に対して、コード位相タイミングの信号のみを通過させるセレクター45と、セレクターの出力信号に対してのみ巡回積分を行う加算器46とフレームメモリ47と、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、最後の拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部48とを有することにより、受信レベルが低い場合だけでなく、受信レベルが高い場合にも、装置規模において大きな比重を占めるフレームメモリの装置規模を低減することができ、小型で安価な装置を得ることができる。
図13は、本発明の実施例7によるUWB装置の巡回積分器8を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図13において、50は加算器、51はフレームメモリ、52はレベル最大のコード位相検出部、53は最大レベル判定部である。
以上のように構成されたUWB装置の巡回積分器8について、その動作を説明する。
図1におけるマッチドフィルタ7の出力信号に対して、まず、加算器50とフレームメ
モリ51とにより巡回積分がなされ、その積分出力信号に対して、レベル最大のコード位相検出部52により、積分期間における拡散コード1周期毎にレベルが最大となるコード位相を検出し、最大レベル判定部53において、そのレベルが予め設定したレベルを越えた場合に、そのUWB信号を捕捉した(つまりUWB信号電波を捕捉した)と判定し、上記レベルと共にその判定情報が図1における制御部11に送られる。
以上のように本実施例によれば、巡回積分器8は、マッチドフィルタ7の出力信号に対して巡回積分を行う加算器50とフレームメモリ51と、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、各拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部52と、レベル最大のコード位相検出部の出力信号のレベルが予め設定したレベルを越えた場合にUWB信号を捕捉したと判定する最大レベル判定部53とを有することにより、受信レベルが高いと、所要のS/N比改善量が小さくなり、それだけ必要な巡回積分回数が減るので、受信レベルが高い場合には巡回積分回数の低減を期待することができ、平均的なUWB信号の初期捕捉時間を短縮することができる。
図14は、本発明の実施例8によるUWB装置の巡回積分器8を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図14について、50は加算器、54はフレームメモリ、55はレベル最大のコード位相検出部、56は積分回数対応最大レベル判定部である。
以上のように構成されたUWB装置の巡回積分器8について、その動作を説明する。
図1におけるマッチドフィルタ7の出力信号に対して、まず、加算器50とフレームメモリ54とにより巡回積分がなされ、その積分出力信号に対して、レベル最大のコード位相検出部55により、積分期間における拡散コード1周期毎にレベルが最大となるコード位相を検出し、積分回数対応最大レベル判定部56において、そのレベルが、積分回数毎に予め設定したレベルを越えた場合に、積分回数と共にその出力レベルはほぼ直線的に大きくなるという前提で、そのUWB信号を捕捉したと判定し、上記レベルと共にその判定情報が図1における制御部11に送られる。
以上のように本実施例によれば、巡回積分器8は、マッチドフィルタ7の出力信号に対して巡回積分を行う加算器50とフレームメモリ54と、フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、各拡散コード1周期の間にレベル最大となるコード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部55と、レベル最大のコード位相検出部の出力信号のレベルが積分回数毎の予め設定したレベルを越えた場合にUWB信号を捕捉したと判定する積分回数対応最大レベル判定部56とを有することにより、固定通信の場合に、更に巡回積分回数の低減を期待することができ、平均的なUWB信号の初期捕捉時間を短縮することができる。
図16は、本発明の実施例9によるUWB装置のマッチドフィルタ7と巡回積分器8を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図16において、62は受信信号レジスタ、63は乗算器、64は参照信号レジスタ、65はchi用並列加算器、66はchj用並列加算器、67はUWB信号i用巡回積分器、68はUWB信号i用1/2fc遅延素子、69はUWB信号i用巡回積分出力加算器、70はUWB信号j用巡回積分器、71はUWB信号j用1/2fc遅延素子、72
はUWB信号j用巡回積分出力加算器である。なお、UWB信号i、jは、同時に捕捉する2つのUWB信号の識別子である。
以上のように構成されたUWB装置におけるマッチドフィルタ7と巡回積分器8について、その動作を説明する。
図1における補足用A/D変換器6の出力信号は、まず拡散長×2段の受信信号レジスタ62に入力される。一方、拡散長×2段の参照信号レジスタ64には、UWB信号iとUWB信号jに対応する拡散コードを交互に配置しておく。そして、拡散長×2個の乗算器63により受信信号レジスタ62と参照信号レジスタ64の格段の信号同士が乗算され、それらの出力のうち、UWB信号iに対応するものはchi用並列加算器65で、UWB信号jに対応するものはchj用並列加算器66で各々加算される。そして、それぞれの加算器65と66の出力信号に対して巡回積分器67と70により巡回積分がなされる。巡回積分器67の出力段においては、1/2fc遅延素子68により1/2fc(0.5チップ)遅延した信号と遅延されない信号とが加算器69で加算され、図1における制御部11に送られる。巡回積分器70の出力段においては、1/2fc遅延素子71により1/2fc(0.5チップ)遅延した信号と遅延されない信号とが加算器72で加算され、図1における制御部11に送られる。
以上のように本実施例によれば、マッチドフィルタ7は、捕捉用A/D変換器の出力信号である捕捉用デジタル信号を格納する受信信号レジスタ62と、2つのUWB信号に対応する参照拡散コードを交互に配した参照信号レジスタ64と、2つのレジスタ内の信号の相関をとる乗算器63と、2つのUWB信号に対応する並列加算器65、66とを有し、巡回積分器8は、並列加算器の出力信号を巡回積分するUWB信号用巡回積分器65、66と、UWB信号用巡回積分器の積分出力信号に対して、各々0.5チップ間の出力を加算する為の遅延素子68、71と加算器69、72とを有することにより、信号と共に加算される雑音特性は変わらないので、S/N比の劣化を殆ど招くことなく、UWB信号電波の初期捕捉時間をほぼ半分に短縮することができる。
図17は、本発明の実施例10によるUWB装置の捕捉専用チャネル部5を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図17において、73は捕捉用A/D変換器、74は第1のマッチドフィルタ、75は第2のマッチドフィルタ、76は第mのマッチドフィルタ(m=拡散長×2)、77は第1の巡回積分器、78は第2の巡回積分器、79は第mの巡回積分器、80はタイミング制御部、81はクロック発生器である。
以上のように構成されたUWB装置における捕捉専用チャネル部5について、その動作を説明する。
図1におけるLPF4の出力信号は、タイミング制御部30により制御されたクロック発生器81から出力されるクロックにより補足用A/D変換器73でデジタル信号に変換され、その出力はm個のマッチドフィルタ(第1〜第m)74〜76に並列に入力される。各マッチドフィルタの長さはm段であり、マッチドフィルタの参照信号レジスタにおける拡散コードは同じUWB信号に対応するものであるが、参照信号レジスタにおける初期位相(初段のコード番号)が全てのマッチドフィルタ74〜76の参照信号レジスタで異なるように設定しておく。つまり、例えば、第1のマッチドフィルタ74の参照信号レジスタにおける初期位相は第1の初期位相、第2のマッチドフィルタ75の参照信号レジスタにおける初期位相は第2の初期位相、・・・、第mのマッチドフィルタ76の参照信号
レジスタにおける初期位相は第mの初期位相のように設定しておく。そして、各マッチドフィルタ74〜76の出力信号に対して、第1〜第mの巡回積分器77〜79により巡回積分がなされ、図1における制御部11に送られる。
以上のように本実施例によれば、捕捉専用チャネル部5は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器73と、A/D変換器用サンプリングクロックを発生させるクロック発生器81と、サンプリングクロックの周波数と位相を制御するタイミング制御部80と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行うと共に参照信号レジスタ中のコードの初期位相が全て異なる拡散コード長の2倍の数のマッチドフィルタ74〜76と、マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う巡回積分器77〜79とを有することにより、従来のマッチドフィルタよりも初期捕捉時間を1/(拡散コード長×2)に短縮することができる。
図18は、本発明の実施例11によるUWB装置の捕捉専用チャネル部5を示すブロック図である。なお、他の構成については図1と同様である。
図18において、82は捕捉用A/D変換器、83は第1のマッチドフィルタ、84は第1のセレクタ、85は第2のマッチドフィルタ、86は第2のセレクタ、87は第n−1のセレクタ、88は第nのマッチドフィルタ、89は第1の巡回積分器、90は第2の巡回積分器、91は第nの巡回積分器、92はタイミング制御部、93はクロック発生器、94は加算器である。
以上のように構成されたUWB装置における捕捉専用チャネル部5について、その動作を説明する。
まず、受信レベルの低いUWB信号を捕捉する場合には、図1における制御部11からの信号にもとづき、第1〜第n−1のセレクタを全相関モードにする。このモードでは、図1におけるLPF4の出力信号は、タイミング制御部92により制御されたクロック発生器93出力のクロックにより補足用A/D変換器82でデジタル信号に変換され、その出力は第1のマッチドフィルタ83のみに入力されると共に、一般的な表現として、第iのマッチドフィルタ(i>1)には第i−1のマッチドフィルタの出力が入力されるようにする。この場合、n個のマッチドフィルタがシリアルに接続された状態での相関処理が拡散コード1周期の全相関処理に相当するものとする。各マッチドフィルタ出力は、第1〜第nの巡回積分器により巡回積分された後、加算器94で加算されて、図1における制御部11に送られる。
一方、受信レベルの高いUWB信号を捕捉する場合には、図1における制御部11からの信号にもとづき、第1〜第n−1のセレクタと加算器94とを部分相関モードにする。このモードでは、図1におけるLPF4の出力信号は、タイミング制御部92により制御されたクロック発生器93出力のクロックにおり補足用A/D変換器82でデジタル信号に変換され、その出力は第1〜第nのマッチドフィルタに並列に入力される。この場合、n個のマッチドフィルタの個別の相関処理は、拡散コード1/n周期の部分相関処理に相当する。そして各マッチドフィルタの参照信号レジスタ毎に、受信信号レベルの高いUWB信号に対応する拡散コードを個々に格納する。そして、各マッチドフィルタ出力は、第1〜第nの巡回積分器で巡回積分された後、加算されることなく、スルー状態となった加算器94を経て図1における制御部11に送られる。
以上のように本実施例によれば、捕捉専用チャネル部5は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器82と、A/D変換器用サンプリングク
ロックを発生させるクロック発生器93と、サンプリングクロックの周波数と位相を制御するタイミング制御部92と、捕捉用デジタル信号に対して、UWB信号の受信レベルが良好な場合には、参照信号レジスタには異なるUWB信号に対応する異なるN個の拡散コードが格納され、部分相関によりN個のUWB信号に対して同時に逆拡散を行い、UWB信号の受信レベルが悪い場合には、参照信号レジスタには1個のUWB信号に対応する拡散コードが格納され、全相関により1個のUWB信号に対して逆拡散を行う為のマッチドフィルタ83〜88とセレクター84〜87と、各々のマッチドフィルタに対応した巡回積分器89〜91と、各々の巡回積分器の出力信号を加算する加算器94とを有することにより、受信レベルが高い場合には部分相関によりN個の異なるUWB信号に対して同時に逆拡散を行うので、受信レベルの高いUWB信号電波群を一括して初期捕捉することができ、初期捕捉時間を更に短縮することができる。
図19は本発明の実施例12によるUWB装置の捕捉専用チャネル部5を示すブロック図である。すなわち、本実施例においては捕捉専用チャネル部5の構成は図1と同様であるが、その動作が異なる。なお、他の構成は図1と同様である。
図19において、95は捕捉用A/D変換器、96はマッチドフィルタ、97は巡回積分器、98はタイミング制御部、99はクロック発生器である。
以上のように構成されたUWB装置における捕捉専用チャネル部5について、その動作を説明する。
前回の通信、測距からの経過時間が長くない場合(例えば1日以内の場合)に、前回の最終測距で得られた発振器誤差から、UWB信号の周波数偏差が大まかに求められる。この求められた周波数偏差の値の前後のみの周波数領域のみをスキャンするようにタイミング制御部98によりクロック発生器99の出力を制御する。このクロック発生器99出力のクロックは、図1におけるLPF4の出力信号を補足用A/D変換器95においてデジタル信号に変換し、その出力はマッチドフィルタ96に入力される。マッチドフィルタ96の出力信号は、巡回積分器97により巡回積分された後、図1における制御部11に送られる。
以上のように本実施例によれば、捕捉専用チャネル部5は、低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器95と、捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生させるクロック発生器99と、捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行うマッチドフィルタ96と、マッチドフィルタの出力信号を拡散コード周期で同期加算する巡回積分器97と、予め推定された周波数領域でのみクロック発生器の出力周波数を制御部からの情報を元に制御するタイミング制御部98とを有することにより、周波数スキャンの領域を小さくすることができるので、初期捕捉時間を更に短縮することができる。
図21は、本発明の実施例13によるUWB装置のキャリア追尾制御部を示すブロック図である。なお、このキャリア追尾制御部は図1には示されていない追加構成である。また、他の構成は図1と同様である。
図21において、111はダウンコンバート用I乗算器、112はダウンコンバート用Q乗算器、113は逆拡散用I乗算器、114は逆拡散用Q乗算器、115は逆拡散用I積分器、116は逆拡散用Q積分器、117はI遅延素子、118はQ遅延素子、119はiq乗算器、120はqq乗算器、121はii乗算器、122はqi乗算器、123
はI加算器、124はQ減算器、125はI積分器、126はQ積分器、127は位相抽出器、128は搬送波発生器である。
以上のように構成されたUWB装置におけるキャリア追尾制御部について、その動作を説明する。
パルスを搬送波に載せて伝送するUWBシステムの場合には、図1においてLNA3とLPF4との間で搬送波を除去する必要がある。この為に、図1のLPF4に入る前の信号に対して、それを2つに分岐し、それぞれに対して、搬送波発生器128出力の互いに直交するI,Qの局発搬送波を各々、ダウンコンバート用I乗算器111、ダウンコンバート用Q乗算器112で乗じて搬送波成分を除去する。そして、乗算器111の出力信号に対して、図1における乗算器20に入力されるコード発生器17出力の信号により、逆拡散用I乗算器113と逆拡散用I積分器115で逆拡散処理を行い、また乗算器112の出力信号に対して、図1における乗算器20に入力されるコード発生器17出力の信号により、逆拡散用Q乗算器114と逆拡散用Q積分器116で逆拡散処理を行う。そして、積分器115の出力信号が、I遅延素子117、iq乗算器119、ii乗算器121に入力され、一方、積分器116の出力信号が、Q遅延素子118、qq乗算器120、qi乗算器122に入力される。そして、I遅延素子117の出力信号は、ii乗算器121とqi乗算器122に入力され、Q遅延素子118の出力信号は、iq乗算器119とqq乗算器120に入力される。そして、qq乗算器120とii乗算器121の出力信号がI加算器123に入力され、Q減算器124において、qi乗算器122の出力信号からiq乗算器119の出力信号が減ぜられる。I加算器123の出力信号とQ減算器124の出力信号は各々積分器125と126で積分された後、位相抽出器127で位相が抽出され、この抽出位相が消去される方向の制御信号を生成し、これが搬送波発生器128に送られる。
ここで、逆拡散用I積分器115の出力信号Siと逆拡散用Q積分器116の出力信号Sqを(数10)、(数11)で算出し、これら各信号の第1項が希望波成分で、第2項がマルチパス成分とすると、I遅延素子117の出力Si’とQ遅延素子118の出力Sq’はそれぞれ、(数12)、(数13)となる。
Figure 2005051466
Figure 2005051466
Figure 2005051466
Figure 2005051466
以上より、iq乗算器119の出力信号Si1”とqi乗算器122の出力信号Sq1”はそれぞれ、(数14)、(数15)となる。
Figure 2005051466
Figure 2005051466
従って、Q減算器124の出力信号Erqは、(数16)となる。
Figure 2005051466

ここで、希望波、遅延波共に、同じ時間間隔での位相変化量は同じとして、(数17)となり、同様にして、I加算器123の出力Eriは、(数18)となる。
Figure 2005051466
Figure 2005051466
従って、マルチパス成分はEriとErqの位相成分からは消え、振幅成分のみ残る。この場合、EriとErqの振幅成分ACは、(数19)となる。
Figure 2005051466
ここで、(数20)となり、マルチパスによる劣化はない。
Figure 2005051466
以上のように本実施例によれば、BPF2とLPF4との間で搬送波成分を除去するキャリア追尾制御部を備え、キャリア追尾制御部は、帯域通過信号をベースバンド信号にダウンコンバートする為の互いに直交するI,Qの局発搬送波を発生させる搬送波発生器128と、I,Qの局発搬送波と帯域通過信号とを乗ずる2個の乗算器111、112と、2個の乗算器の出力信号に対して逆拡散を行って逆拡散出力信号を生成する2組の乗算器113、114と積分器115、116と、2組の乗算器と積分器からの逆拡散出力信号を遅延させる為の1対の遅延素子117、118と、遅延素子の出力信号と逆拡散出力信号の4つの組合せに対して、各々の組合せの信号同士を乗算する4個の乗算器119〜122と、同一の逆拡散出力信号と遅延素子を経由した信号とを乗算した同一の2組の乗算出力信号を加算する加算器123と、同一でない他の2組の乗算出力信号に対して一方乗算出力信号のから他方の乗算出力信号を減算する減算器124と、加算器の出力信号と減算器の出力信号とを積分する2個の積分器125、126と、2個の積分器の出力信号間の位相を抽出する位相抽出部127とを有することにより、マルチパスの影響の大きい環
境下において周波数偏差抽出におけるマルチパスの影響を低減することができるので、その分高い受信感度を得ることができ、信号捕捉時間を短縮することができる。
図22は、本発明の実施例14によるUWB装置のキャリア追尾制御部を示すブロック図である。なお、このキャリア追尾制御部は図1には示されていない追加構成である。また、他の構成は図1と同様である。
図22において、129はダウンコンバート用I乗算器、130はダウンコンバート用Q乗算器、131は逆拡散用I乗算器、132は逆拡散用Q乗算器、133は逆拡散用I積分器、134は逆拡散用Q積分器、135はI遅延素子、136はQ遅延素子、137はiq乗算器、138はqq乗算器、139はii乗算器、140はqi乗算器、141はI加算器、142はQ減算器、143はI積分器、144はQ積分器、145は位相抽出器、146はキャリア追尾ステップ制御部、147は搬送波発生器である。
以上のように構成されたUWB装置におけるキャリア追尾制御部について、その動作を説明する。
パルスを搬送波に載せて伝送するUWBシステムの場合には、図1においてLNA3とLPF4との間で搬送波を除去する必要がある。この為に、図1のLPF4に入る前の信号に対して、それを2つに分岐し、それぞれに対して、搬送波発生器147出力の互いに直交するI,Qの局発搬送波を各々、ダウンコンバート用I乗算器129、ダウンコンバート用Q乗算器130で乗じて搬送波成分を除去する。そして、乗算器129の出力信号に対して、図1における乗算器20に入力されるコード発生器17出力の信号により、逆拡散用I乗算器131と逆拡散用I積分器133で逆拡散処理を行い、また乗算器130の出力信号に対して、図1における乗算器20に入力されるコード発生器17出力の信号により、逆拡散用Q乗算器132と逆拡散用Q積分器134で逆拡散処理を行う。そしてまず、キャリア追尾ステップ制御部146でI遅延素子135とQ遅延素子136の遅延量が予めDe1(msec)に設定される。そして、積分器133の出力信号が、I遅延素子135、iq乗算器137、ii乗算器139に入力され、一方、積分器134の出力信号が、Q遅延素子136、qq乗算器138、qi乗算器140に入力される。そして、I遅延素子135の出力信号は、ii乗算器139とqi乗算器140に入力され、Q遅延素子136の出力信号は、iq乗算器137とqq乗算器138に入力される。そして、qq乗算器138とii乗算器139の出力信号がI加算器141に入力され、Q減算器142において、qi乗算器140の出力信号からiq乗算器137の出力信号が減ぜられる。I加算器141の出力信号とQ減算器142の出力信号は各々積分器143と144で積分された後、位相抽出器145において、この抽出位相が消去される方向の制御量Cont1の制御信号を生成し、これが搬送波発生器147に送られる。
次に、キャリア追尾ステップ制御部146でI遅延素子135とQ遅延素子136の遅延量をDe2=De1/2に変更すると共に、位相抽出器145の出力信号の制御量をCont2=Cont1/2に変更して、同様の処理を繰り返し行う。
そして、位相抽出器145で抽出される位相があるレベル以下になった場合に、1Hz以下相当の精度で位相を抽出し、この抽出位相が消去される方向の制御信号を生成し、これが搬送波発生器147に送られる。この場合、キャリア追尾すべき周波数領域がある程度広くても精度良く、周波数偏差を抽出することが出来る為、その分、周波数スキャンの必要がなくなり、結果としてUWB信号の初期捕捉時間の短縮が図れる。
以上のように本実施例によれば、BPF2とLPF4との間で搬送波成分を除去するキ
ャリア追尾制御部を備え、キャリア追尾制御部は、帯域通過信号をベースバンド信号にダウンコンバートする為の互いに直交するI,Qの局発搬送波を発生させる搬送波発生器147と、I,Qの局発搬送波と帯域通過信号とを乗ずる2個の乗算器129、130と、2個の乗算器の出力信号に対して逆拡散を行って逆拡散出力信号を生成する2組の乗算器131、132と積分器133、134と、2組の乗算器131、132と積分器133、134からの逆拡散出力信号を遅延させる為の1対の遅延素子135、136と、遅延素子135、136の出力信号と逆拡散出力信号の4つの組合せに対して、各々の組合せの信号同士を乗算する4個の乗算器137〜140と、同一の逆拡散出力信号と遅延素子を経由した信号とを乗算した同一の2組の乗算出力信号を加算する加算器141と、同一でない他の2組の乗算出力信号に対して一方乗算出力信号のから他方の乗算出力信号を減算する減算器142と、加算器141の出力信号と減算器142の出力信号とを積分する2個の積分器143、144と、2個の積分器143、144の出力信号間の位相を抽出する位相抽出部145と、遅延素子135、136の遅延量を位相抽出部145の出力信号に応じて制御するキャリア追尾ステップ制御部146とを有することにより、キャリア追尾すべき周波数領域がある程度広くても精度良く周波数偏差を抽出することができるので、その分周波数スキャンの必要がなくなるため、それだけ信号捕捉時間を短縮することができる。
図24は、本発明の実施例15によるUWB装置の復調部を示すブロック図であり、図23に示すキャリア追尾制御部および復調部の変更分を示すものである。
図24において、160は位相抽出部、161は減算器、162は積分器、163は位相偏差抽出部、164はA/D変換器、165は極性判定部である。
以上のように構成されたUWB装置における復調部について、その動作を説明する。
パルスを搬送波に載せて伝送するUWBシステムの場合には、図23における積分器152の出力信号と積分器153の出力信号との間の位相差を位相抽出部160で抽出し、一方で、図23におけるLPF157から出力される周波数偏差を積分器162で積分し、その出力信号から位相偏差抽出部163で位相偏差を抽出する。そして、減算器161において、位相抽出部160の出力信号から位相偏差抽出部163の出力信号を減じ、その出力信号を、図1のクロック発生器24出力のクロックにより、A/D変換器164においてデジタル信号に変換する。そして、A/D変換器164の出力信号を極性判定部165で極性判定することで復調処理を行い、その復調された信号を復調出力として出力する。
この場合、位相抽出部160の出力に位相偏差成分が残っていても、その成分が結局は極性判定前に消去される為、キャリア追尾においては位相までチューニングする必要はなくなる為、キャリア追尾の収束時間が短縮されるという作用がある。
以上のように本実施例によれば、復調部は、復調用としての一対の逆拡散出力信号に対して、その間の位相を抽出する位相抽出部160と、LPF157より出力される位相偏差を積分する積分器162と、積分器162の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部163と、位相抽出部160の出力信号から位相偏差抽出部163の出力信号を減算する減算器161と、減算器161の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器164と、A/D変換器164からのデジタル信号の位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部165とを有することにより、キャリア追尾において位相までチューニングする必要はなくなるので、キャリア追尾の収束時間を短縮することができ、そ
れだけ信号捕捉時間を短縮することができる。
図25は、本発明の実施例16によるUWB装置の復調部を示すブロック図であり、図23に示すキャリア追尾制御部および復調部の変更分を示すものである。
図25において、166はI合成器、167はQ合成器、168はI減算器、169はQ減算器、170は位相抽出部、171は減算器、172は積分器、173は位相偏差抽出部、174はA/D変換器、175は極性判定部である。
以上のように構成されたUWB装置における復調部について、その動作を説明する。
パルスを搬送波に載せて伝送するUWBシステムの場合には、図1における他チャネルのPI積分器の出力信号とPQ積分器の出力信号が各々、I合成器166とQ合成器167で合成され、減算器168と169で、図23における積分器152の出力信号からI合成器166の出力信号が減ぜられ、また、図23における積分器153の出力信号からQ合成器167の出力信号が減ぜられる。そして、これらの2つの減算器の間の位相を位相抽出部170で抽出し、一方で、図23におけるLPF157から出力される周波数偏差を積分器172で積分し、その出力信号から位相偏差抽出部173で位相偏差を抽出する。そして、減算器171において、位相抽出部170の出力信号から位相偏差抽出部173の出力信号を減じ、減算器171の出力信号を、図1のクロック発生器24出力のクロックにより、A/D変換器174においてデジタル信号に変換する。そして、その出力信号を極性判定部175で極性判定することで復調処理を行い、その復調された信号を復調出力として出力する。
以上のように本実施例によれば、復調部は、他チャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号を加算合成する1対の合成器166、167と、自身のチャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号から1対の合成器の出力信号を減ずる2組の減算器168、169と、2組の減算器の間の位相差を抽出する位相抽出部170と、LPF157より出力される位相偏差を積分する積分器172と、積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部173と、位相抽出部の出力信号から位相偏差抽出部の出力信号を減算する減算器171と、減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器174と、A/D変換器からのデジタル信号位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部175とを有することにより、復調の為に極性判定する信号から他のUWB装置からの信号成分を除去することができるので、その分高い受信感度を得ることができ、それにより信号捕捉時間を短縮することができる。
図26は、本発明の実施例17によるUWB装置の復調部を示すブロック図であり、図23に示すキャリア追尾制御部および復調部の変更分を示すものである。
図26において、176は最大レベルチャネル抽出部、177はI減算器、178はQ減算器、179は位相抽出部、180は減算器、181は積分器、182は位相偏差抽出部、183はA/D変換器、184は極性判定部である。
以上のように構成されたUWB装置における復調部について、その動作を説明する。
パルスを搬送波に載せて伝送するUWBシステムの場合には、図1における他チャネルのPI積分器の出力信号とPQ積分器の出力信号から、そのレベルが最大のチャネルを最
大レベルチャネル抽出部176で抽出し、減算器177と178で、図23におけるPI積分器152の出力信号から最大レベルチャネル抽出部176の出力信号のI成分が減ぜられ、また、図23におけるPQ積分器153の出力信号から最大レベルチャネル抽出部176の出力信号のQ成分が減ぜられる。そして、これらの2つの減算器の間の位相差を位相抽出部179で抽出し、一方で、図23におけるLPF157から出力される周波数偏差を積分器181で積分し、積分器181の出力信号から位相偏差抽出部182で位相偏差を抽出する。そして、減算器180において、位相抽出部179の出力信号から位相偏差抽出部182の出力信号を減じ、減算器180の出力信号を、図1のクロック発生器24出力のクロックにより、A/D変換器174においてデジタル信号に変換する。そして、その出力信号を極性判定部184で極性判定することで復調処理を行い、その復調された信号を復調出力として出力する。
以上のように本実施例によれば、復調部は、他チャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号に対して最大のレベルのチャネルを抽出する最大レベルチャネル抽出部176と、自身のチャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号から1対の最大レベルチャネル抽出部の出力信号を減ずる2組の減算器177、178と、2組の減算器の間の位相差を抽出する位相抽出部179と、LPF157より出力される位相偏差を積分する積分器181と、積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部182と、位相抽出部の出力信号から位相偏差抽出部の出力信号を減算する減算器180と、減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器183と、A/D変換器からのデジタル信号位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部184とを有することにより、復調の為に極性判定する信号から他のUWB装置からの信号成分の中で干渉成分としてレベルが最大のチャネルを除去することができ、その分より簡易な構成とすることができるので、装置をより小型で安価なものにし、信号捕捉時間を短縮することができる。
本発明にかかるUWB装置は、復調の為に極性判定する信号から他のUWB装置からの信号成分の中で干渉成分としてレベルが最大のチャネルを除去することができ、その分より簡易な構成とすることができるので、装置をより小型で安価なものにし、信号捕捉時間を短縮することができるという有利な効果が得られ、通信および測距を行うシステムであるUWB(Ultra−WideBand)において、UWB信号の電波を受信し、そのUWB受信信号を用いて復調および測距を行うUWB装置として有用である。
本発明の実施例1によるUWB装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例2によるUWB装置のコードトラッキング部を示すブロック図 本発明の実施例3によるUWB装置のコードトラッキング部を示すブロック図 本発明の実施例4によるUWB装置のコードトラッキング部を示すブロック図 自己相関出力を示すグラフ図 自己相関出力を示すグラフ図 追尾処理に入ってから距離を出すまでの手順を示すフローチャート 追尾処理に入ってから距離を出すまでの手順を示すフローチャート 追尾処理に入ってから擬似距離を出すまでの手順を示すフローチャート 本発明の実施例1によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図 本発明の実施例5によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図 本発明の実施例6によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図 本発明の実施例7によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図 本発明の実施例8によるUWB装置の巡回積分器を示すブロック図 本発明の実施例1によるUWB装置のマッチドフィルタを示すブロック図 本発明の実施例9によるUWB装置のマッチドフィルタと巡回積分器を示すブロック図 本発明の実施例10によるUWB装置の捕捉専用チャネル部を示すブロック図 本発明の実施例11によるUWB装置の捕捉専用チャネル部を示すブロック図 本発明の実施例12によるUWB装置の捕捉専用チャネル部を示すブロック図 本発明の実施例1によるUWB装置において搬送波を使ったUWB信号電波を受信する場合に追加するキャリア追尾制御部を示すブロック図 本発明の実施例13によるUWB装置のキャリア追尾制御部を示すブロック図 本発明の実施例14によるUWB装置のキャリア追尾制御部を示すブロック図 本発明の実施例1によるUWB装置のキャリア追尾制御部と復調部を示すブロック図 本発明の実施例15によるUWB装置の復調部を示すブロック図 本発明の実施例16によるUWB装置の復調部を示すブロック図 本発明の実施例17によるUWB装置の復調部を示すブロック図 従来のUWB装置を示すブロック図
符号の説明
1 アンテナ
2 BPF
3 LNA
4、106、107、109、154、155、157 LPF
5 捕捉専用チャネル部
6 捕捉用A/D変換器
7、74、75、76、83、85、88、96 マッチドフィルタ
8、61、77、78、79、89、90、91、97 巡回積分器
9、24、81、93、99 クロック発生器
10、23、80、92、98 タイミング制御部
11 制御部
12 追尾用A/D変換器
13、14、15、16、20、25、26、27、28、58、63、100、101、102、103、108、148、149、150、151 乗算器
17、34 コード発生器
18、33、35、36 コード追尾制御部
19 距離検出部
21、29、30、31、32、104、105、152、153、156、162、172、181 積分器
22 復調部
37、41、46、50、69、72、94 加算器
38、42、47、51、54 フレームメモリ
39、43、48、52、55 レベル最大のコード位相検出部
40、45、84、86、87 セレクター
44 スレッショルド以上のコード位相検出器
49 レベルの大きさが上位N個のコード位相検出器
53 最大レベル判定部
56 積分回数対応最大レベル判定部
57、62 受信信号レジスタ
58 乗算器
59 参照信号レジスタ
60 並列加算器
64 参照信号レジスタ
65 chi用並列加算器
66 chj用並列加算器
67 UWB信号i用巡回積分器
68、71 遅延素子
70 UWB信号j用巡回積分器
73、82、95 補足用A/D変換器
110、128、147 搬送波発生器
111、129 ダウンコンバート用I乗算器
112、130 ダウンコンバート用Q乗算器
113、131 逆拡散用I乗算器
114、132 逆拡散用Q乗算器
115、133 逆拡散用I積分器
116、134 逆拡散用Q積分器
117、135 I遅延素子
118、136 Q遅延素子
119、137 iq乗算器
120、138 qq乗算器
121、139 ii乗算器
122、140 qi乗算器
123、141 I加算器
124、142、169、178 Q減算器
125、143 I積分器
126、144 Q積分器
127、145、160、170、179 位相抽出器
146 キャリア追尾ステップ制御部
158、164、174、183 A/D変換器
159、165、175、184 極性判定部
161、171、180 減算器
163、173、182 位相偏差抽出部
166 I合成器
167 Q合成器
168、177 I減算器
176 最大レベルチャネル抽出部
CT1 コードトラッキング部
CH1、CH2、CHN チャネル部

Claims (17)

  1. UWB信号電波を受信して得られたUWB受信信号に対して所要周波数帯域外の不要信号を除去して帯域通過信号を出力するBPFと、前記帯域通過信号に対して高い周波数成分を除いて滑らかな波形に変換して低域通過信号を出力するLPFと、所定のUWB信号電波を捕捉する初期捕捉を行う捕捉専用チャネル部と、前記初期捕捉の完了後に追尾処理を行うと共に通信相手もしくは測距対象となる各UWB装置に対応する各チャネル部と、各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定する制御部とを有するUWB装置であって、
    前記捕捉専用チャネル部は、前記低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、前記捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行って逆拡散信号を出力するマッチドフィルタと、前記逆拡散信号を拡散コード周期で同期加算すると共に前記制御部において各UWB受信信号のクロック周波数やコード位相を抽出判定するための信号を出力する巡回積分器と、前記捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する捕捉用クロック発生器と、前記制御部による制御により前記クロック発生器の位相と周波数を制御する捕捉用タイミング制御部とを有し、
    前記チャネル部は、前記低域通過信号を追尾用デジタル信号に変換して出力する追尾用A/D変換器と、前記追尾用A/D変換器のサンプリングクロックを発生する追尾用クロック発生器と、前記追尾用デジタル信号に対してコード追尾を行うコードトラッキング部と、前記コードトラッキング部からの復調用の拡散コードに対する逆拡散を行う第1の乗算器と第1の積分器と、前記第1の積分器の出力信号である第1の積分信号から受信信号を復調する復調部と、前記第1の積分信号からクロックの周波数と位相の偏差を抽出し、抽出した前記偏差をキャンセルするように前記追尾用クロック発生器の出力信号を制御する追尾用タイミング制御部とを有し、
    前記コードトラッキング部は、1組の前記復調用の拡散コードと2組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器と、前記追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2、第3の乗算器と第2、第3の積分器と、前記第2、第3の積分器の出力信号である第2、第3の積分信号から前記コード発生器における拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部と、前記コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部とを有することを特徴とするUWB装置。
  2. 前記コードトラッキング部に代えて、1組の前記復調用の拡散コードと4組のコード追尾用の拡散コードとを発生するコード発生器と、前記追尾用の拡散コードに対する逆拡散を行う第2〜第5の乗算器と第2〜第5の積分器と、前記第2〜第5の積分器の出力信号である第2〜第5の積分信号から前記コード発生器における逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御するコード追尾制御部と、前記コード追尾制御部の出力信号から通信相手との距離を推定し検出する距離検出部とを有するコードトラッキング部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のUWB装置。
  3. 前記コード追尾制御部は、コード同期収束時は前記第2〜第5の積分信号から第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御すると共にコード同期収束後は前記追尾用タイミング制御部で得られたクロック周波数偏差にもとづいて前記第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御することを特徴とする請求項2に記載のUWB装置。
  4. 前記コード追尾制御部は、コード同期収束時は前記第2〜第5の積分信号から第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御すると共にコード同期収束後は前記追尾用タイミング制御部で得られたクロック周波数偏差にもとづいて前記第2〜第5の逆拡散用拡散コードの発生タイミングを制御し、前記距離検出部は、前記コード追尾制御部の出力信号から、前記第2〜第5の逆拡散用拡散コードに応じて、前記第2〜第5の逆拡散用拡散コードによる推定と前記第2、第4の逆拡散コードによる推定とを適応的に使い分けて
    通信相手との距離を推定し検出することを特徴とする請求項2に記載のUWB装置。
  5. 前記巡回積分器は、前記マッチドフィルタの出力信号に対して、予め設定したスレッショルドレベル以上のレベルになる前記コード発生器の出力のコード位相タイミングを検出するコード位相検出部と、前記コード位相検出部における検出結果をもとに、前記マッチドフィルタの出力信号に対して、前記コード位相タイミングの信号のみを通過させるセレクターと、前記セレクターの出力信号に対してのみ巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、前記フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、最後の拡散コード1周期の間にレベル最大となる前記コード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のUWB装置。
  6. 前記巡回積分器は、前記マッチドフィルタの出力信号に対して、レベルが拡散コード1周期の間で上位N個の前記コード発生器の出力のコード位相タイミングを検出するコード位相検出部と、前記コード位相検出部における検出結果をもとに、前記マッチドフィルタの出力信号に対して、前記コード位相タイミングの信号のみを通過させるセレクターと、前記セレクターの出力信号に対してのみ巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、前記フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、最後の拡散コード1周期の間にレベル最大となる前記コード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のUWB装置。
  7. 前記巡回積分器は、前記マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、前記フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、各拡散コード1周期の間にレベル最大となる前記コード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部と、前記レベル最大のコード位相検出部の出力信号のレベルが予め設定したレベルを越えた場合にUWB信号を捕捉したと判定する最大レベル判定部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のUWB装置。
  8. 前記巡回積分器は、前記マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う加算器とフレームメモリと、前記フレームメモリの巡回積分出力信号に対して、各拡散コード1周期の間にレベル最大となる前記コード位相タイミングを検出するレベル最大のコード位相検出部と、前記レベル最大のコード位相検出部の出力信号のレベルが積分回数毎の予め設定したレベルを越えた場合にUWB信号を捕捉したと判定する積分回数対応最大レベル判定部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のUWB装置。
  9. 前記マッチドフィルタは、前記捕捉用A/D変換器の出力信号である捕捉用デジタル号を格納する受信信号レジスタと、2つのUWB信号に対応する参照拡散コードを交互に配した参照信号レジスタと、前記2つのレジスタ内の信号の相関をとる乗算器と、2つのUWB信号に対応する並列加算器とを有し、
    前記巡回積分器は、前記並列加算器の出力信号を巡回積分するUWB信号用巡回積分器と、前記UWB信号用巡回積分器の積分出力信号に対して、各々0.5チップ間の出力を加算する為の遅延素子と加算器とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のUWB装置。
  10. 前記捕捉専用チャネル部は、前記低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、前記A/D変換器用サンプリングクロックを発生させるクロック発生器と、前記サンプリングクロックの周波数と位相を制御するタイミング制御部と、前記捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行うと共に前記参照信号レジスタ中のコードの初期位相が全て異なる拡散コード長の2倍の数のマッチドフィルタと、前記マッチドフィルタの出力信号に対して巡回積分を行う巡回積分器とを有することを特徴とする請求項9に記載のUWB装置。
  11. 前記捕捉専用チャネル部は、前記低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、前記A/D変換器用サンプリングクロックを発生させるクロック発生器と、前記サンプリングクロックの周波数と位相を制御するタイミング制御部と、前記捕捉用デジタル信号に対して、UWB信号の受信レベルが良好な場合には、前記参照信号レジスタには異なるUWB信号に対応する異なるN個の拡散コードが格納され、部分相関によりN個のUWB信号に対して同時に逆拡散を行い、UWB信号の受信レベルが悪い場合には、参照信号レジスタには1個のUWB信号に対応する拡散コードが格納され、全相関により1個のUWB信号に対して逆拡散を行う為のマッチドフィルタとセレクターと、各々のマッチドフィルタに対応した巡回積分器と、各々の巡回積分器の出力信号を加算する加算器とを有することを特徴とする請求項9に記載のUWB装置。
  12. 前記捕捉専用チャネル部は、前記低域通過信号を捕捉用デジタル信号に変換して出力する捕捉用A/D変換器と、前記捕捉用A/D変換器のサンプリングクロックを発生させるクロック発生器と、前記捕捉用デジタル信号に対して逆拡散を行うマッチドフィルタと、前記マッチドフィルタの出力信号を拡散コード周期で同期加算する巡回積分器と、予め推定された周波数領域でのみ前記クロック発生器の出力周波数を前記制御部からの情報を元に制御するタイミング制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1に記載のUWB装置。
  13. 前記BPFと前記LPFとの間で搬送波成分を除去するキャリア追尾制御部を備え、
    前記キャリア追尾制御部は、前記帯域通過信号をベースバンド信号にダウンコンバートする為の互いに直交するI,Qの局発搬送波を発生させる搬送波発生器と、前記I,Qの局発搬送波と帯域通過信号とを乗ずる2個の乗算器と、前記2個の乗算器の出力信号に対して逆拡散を行って逆拡散出力信号を生成する2組の乗算器と積分器と、前記2組の乗算器と積分器からの逆拡散出力信号を遅延させる為の1対の遅延素子と、前記遅延素子の出力信号と前記逆拡散出力信号の4つの組合せに対して、各々の組合せの信号同士を乗算する4個の乗算器と、同一の前記逆拡散出力信号と前記遅延素子を経由した信号とを乗算した同一の2組の乗算出力信号を加算する加算器と、同一でない他の2組の乗算出力信号に対して一方乗算出力信号のから他方の乗算出力信号を減算する減算器と、前記加算器の出力信号と前記減算器の出力信号とを積分する2個の積分器と、2個の積分器の出力信号間の位相を抽出する位相抽出部とを有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載のUWB装置。
  14. 前記BPFと前記LPFとの間で搬送波成分を除去するキャリア追尾制御部を備え、
    前記キャリア追尾制御部は、前記帯域通過信号をベースバンド信号にダウンコンバートする為の互いに直交するI,Qの局発搬送波を発生させる搬送波発生器と、前記I,Qの局発搬送波と帯域通過信号とを乗ずる2個の乗算器と、前記2個の乗算器の出力信号に対して逆拡散を行って逆拡散出力信号を生成する2組の乗算器と積分器と、前記2組の乗算器と積分器からの逆拡散出力信号を遅延させる為の1対の遅延素子と、前記遅延素子の出力信号と前記逆拡散出力信号の4つの組合せに対して、各々の組合せの信号同士を乗算する4個の乗算器と、同一の前記逆拡散出力信号と前記遅延素子を経由した信号とを乗算した同一の2組の乗算出力信号を加算する加算器と、同一でない他の2組の乗算出力信号に対して一方乗算出力信号のから他方の乗算出力信号を減算する減算器と、前記加算器の出力信号と前記減算器の出力信号とを積分する2個の積分器と、2個の積分器の出力信号間の位相を抽出する位相抽出部と、前記遅延素子の遅延量を前記位相抽出部の出力信号に応じて制御するキャリア追尾ステップ制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載のUWB装置。
  15. 前記復調部は、復調用としての一対の逆拡散出力信号に対して、その間の位相を抽出する
    位相抽出部と、前記LPFより出力される位相偏差を積分する積分器と、前記積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部と、前記位相抽出部の出力信号から前記位相偏差抽出部の出力信号を減算する減算器と、前記減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器からのデジタル信号の位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部とを有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1に記載のUWB装置。
  16. 前記復調部は、他チャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号を加算合成する1対の合成器と、自身のチャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号から前記1対の合成器の出力信号を減ずる2組の減算器と、前記2組の減算器の間の位相差を抽出する位相抽出部と、前記LPFより出力される位相偏差を積分する積分器と、前記積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部と、前記位相抽出部の出力信号から前記位相偏差抽出部の出力信号を減算する減算器と、前記減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器からのデジタル信号位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部とを有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1に記載のUWB装置。
  17. 前記復調部は、他チャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号に対して最大のレベルのチャネルを抽出する最大レベルチャネル抽出部と、自身のチャネルの復調用としての一対の逆拡散出力信号から前記1対の最大レベルチャネル抽出部の出力信号を減ずる2組の減算器と、前記2組の減算器の間の位相差を抽出する位相抽出部と、前記LPFより出力される位相偏差を積分する積分器と、前記積分器の積分出力信号から平均化した位相を抽出する位相偏差抽出部と、前記位相抽出部の出力信号から前記位相偏差抽出部の出力信号を減算する減算器と、前記減算器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器からのデジタル信号位相において、±π/2をスレッショルドとして、位相が0側又はπ側にある場合に各々対応する1又は0のデータを出力する極性判定部とを有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1に記載のUWB装置。

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