JP2005049329A5 - - Google Patents

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すなわち本発明は、
[1](A)(i)酸無水物単位を有する熱可塑性共重合体で構成されるバイオチップ用基板であって、該基板には選択結合性物質が固定化される凹凸部が設けられていることを特徴とするバイオチップ用基板、
[2](A)熱可塑性共重合体が、(ii)不飽和カルボン酸単位を有することを特徴とする上記[1]記載のバイオチップ用基板、
[3](A)熱可塑性共重合体が、(iii)不飽和カルボン酸アルキルエステル単位を有することを特徴とする上記[1]〜[2]記載のバイオチップ用基板、
[4](A)熱可塑性共重合体が、芳香族環含有単位を有しないことを特徴とする、上記[1]〜[3]いずれか記載のバイオチップ用基板、
[5](A)熱可塑性共重合体中の(i)酸無水物単位が下記一般式(1)で表されるグルタル酸無水物単位であることを特徴とする上記[1]〜[4]いずれか記載のバイオチップ用基板、
ところで、上記のような共重合体にてバイオチップ用基板を作製する場合、ガラス、セラミック、金属などに比較し、射出成形方法やホットエンボス法などを用いることにより、微細な形状を設けた基材(バイオチップ)をより簡単に大量生産することが可能である。そこで、選択結合性物質が固定化されるバイオチップ用基板の形状について述べる。本発明の選択結合性物質が固定化されるバイオチップ用基板には凹凸部があり、凸部上面に選択性適合物質が固定化され。このような構造を取ることにより、検出の際、後述のように非特異的に吸着した検体を検出することがないので、ノイズが小さく、結果的によりS/Nが良好な選択結合性物質物質が固定化されたバイオチップを提供することができる。そして、凹凸部の複数の凸部の高さに関しては、凸部の上面の高さが略同一であるであることが好ましい。ここで、高さが略同一とは、多少高さの違う凸部の表面に選択結合性物質を固定化し、これと蛍光標識した被検体とを反応させ、そして、スキャナーでスキャンした際、その信号レベルの強度差が問題とならない高さをいう。具体的に高さが略同一とは、高さの差が100μmより小さいことをいう。さらに本発明のバイオチップには、平坦部が設けられていることが好ましい。具体例を図1、図2に示す。1が平坦部であり、かつ、2で示される凹凸部の凸部上面に選択結合性物質(例えば核酸)が固定化されている。そして、該凹凸部の凸部分の上面が実質的に平坦であることが好ましい。ここで凸部上面が実質的に平坦とは、50μm以上の凹凸がないことを意味する。さらに、凹凸部の凸部の上面の高さと平坦部分の高さが略同一であることが好ましい。ここで、平坦部と凹凸部との高さが略同一とは、スキャナーでスキャンした際、その信号レベルの低下具合が問題とならない高さをいう。具体的に高さの差が略同一とは、凹凸部凸部上面の高さと、平坦部の高さとの差が100μmより小さいことをいう。
参考例1〜3
厚さ1.2mm、直径127mmの合成石英ガラス上に、スパッタリングによりエッチングマスクとして厚さ150nmのSi膜を作製した。この上にフォトレジスト(東京応化社製OFPR5000)をスピナーで3μmの厚みに塗布した。その後、マスクを介してUV光をフォトレジストに照射した。そして現像し、露光した部分のフォトレジストを除去した。次に、現像まで行ったガラス基板を真空容器内にいれ、SFガスを導入しリアクティブイオンエッチングを行った。こうして、露光した部分のSi膜(エッチングマスク)を除去した。続いてパーターニングされたフォトレジストとエッチングマスクの両方をマスクとして、45%フッ酸水溶液にて室温にてエッチングした。次に酸素雰囲気下でプラズマエッチングを行い、フォトレジストを灰化してフォトレジストを除去した。さらにSF雰囲気下でリアクティブイオンエッチングを行い、エッチングマスクを除去した。このようにして、合成石英製の母基板をえた。この母基板に刻まれた溝のディメンジョンは、断面が半円状であり、もっとも幅の広い部分、すなわち溝の一番上の部分は、幅50μmであった。深さは20μmであった。
比較例1
参考例1〜3と同様に作成したNi板を母基板から剥離し金属板に裏打ちした。これを76mm×26mm×1mmのキャビティーをもつ金型にセットし、ペレット状の(C−1)PCである帝人化成社製“パンライト”AD5503を、住友プロマット40/25(25t)射出成形機に供し、シリンダー温度280℃、金型温度80℃とし、厚さ1mmの平板を成形した。得られた平板には、表面に母基板と同じ幅50μm、深さ20μmの溝が形成されていた。この成形片を使用し、下記方法により評価した。
比較例2
参考例1〜3と同様に作成したNi板を母基板から剥離し金属板に裏打ちした。これを76mm×26mm×1mmのキャビティーをもつ金型にセットし、ペレット状の(C−2)PMMAである住友化学社製“スミペックス”MGを、住友プロマット40/25(25t)射出成形機に供し、シリンダー温度230℃、金型温度80℃とし、厚さ1mmの平板を成形した。得られた平板には、表面に母基板と同じ幅50μm、深さ20μmの溝が形成されていた。この成形片を使用し、下記方法により評価した。
比較例3
参考例1〜3と同様に作成したNi板を母基板から剥離し金属板に裏打ちした。これを76mm×26mm×1mmのキャビティーをもつ金型にセットし、ペレット状の(C−3)5−メチル−2−ノルボルネンの開環重合体の水素添加物を、住友プロマット40/25(25t)射出成形機に供し、シリンダー温度270℃、金型温度80℃とし、厚さ1mmの平板を成形した。得られた平板には、表面に母基板と同じ幅50μm、深さ20μmの溝が形成されていた。この成形片を使用し、下記方法により評価した。
Figure 2005049329
参考例1〜2、比較例1〜3の比較により、本発明の参考例となるバイオチップ用基板に使用される特定の共重合体は、高い耐熱性を有し、さらに基板への核酸の固定化およびハイブリダイゼーションも容易である。
また、参考例3より、バイオチップ基板を黒色化することにより、スキャナーによる観察において、ノイズが大幅に減少することが分かる。
参考例では、基板の平坦な部分にDNAを固定化したが、本発明の参考例となるバイオチップ用基材を用い、本参考例で示した同じ方法で、平坦部分のみならず微細な溝にもDNAやタンパク質を容易に固定化できる。
比較例4
参考例1のように基板が本発明の樹脂ではなく、ガラスの場合の実験を行った。
ついで、5.5gの無水コハク酸を1−メチル−2−ピロリドン335mlに溶解させた。1Mの50mlのホウ酸ナトリウム(ホウ酸3.09gとpH調整用の水酸化ナトリウムを加えて、純水で50mlにメスアップしたもの。pH8.0)に上記コハク酸溶液に加えた。この混合液に上記のガラス基板を20分間浸漬した。浸漬後、純水で洗浄および乾燥した。このようにして、ガラス基板の表面のアミノ基と無水コハク酸を反応させて、ガラス表面にカルボン酸を導入した。これをDNA固定化用基板として用いた。さらに、塩基配列1のDNAを参考例1と同様の手順で上記ガラス基板に固定化した。さらに定量的な議論を行うためにこれらの基板における発光強度をスキャナーにより測定した。その結果を表2に示す。表2の結果からガラス基板では蛍光が微弱であり、S/N比が劣っていることがわかる。
また、その他の市販のアミノ基が導入されたスライドガラスを用い、上記と同様なスキームでDNAの固定化、ハイブリダイゼーションまで行った。用いたスライドガラスは、DNAマイクロアレイ用コートスライド硝子 高密度アミノ基導入タイプ(松浪硝子工業(株)製;製品番号SD00011)とMASコートスライドガラス(松浪硝子工業(株)製;製品番号S081110)を用いた。同様に測定した結果、これらのスライドガラスを用いても、参考例1よりもS/N比が劣っていた。その結果を表2に示す。
実施例
(DNA固定化担体の作製)
公知の方法であるLIGA(Lithographie Galvanoformung Abformung)プロセスを用いて、射出成形用の型を作製し、射出成型法により後述するような形状を有する(A−3)からなる基板を得た。
(検体DNAの調製)
参考例1と同様に行った。
(ハイブリダイゼーション)
前述の(検体DNAの調製)で調製したDNA溶液を10μl取りだし、これに30μlの、1重量%BSA、5×SSC、0.1重量%SDS、0.01重量%サケ精子DNAの溶液を加え、トータルで40μlとした(すなわち、参考例1や2と比較すると、検体の濃度は1/4であるが、トータルの検体量は参考例1や2と同じとなる)。そして、これを前述したDNAが固定化された担体の凹凸部分に滴下して、注意深くカバーガラスをかぶせた。そして、カバーガラスの周りをペーパボンドでシーリングして、ハイブリダイゼーション溶液が乾かないようにした。すなわち、検体DNAの分子量を参考例1や比較例1と同じにした。これをプラスチック容器に入れて、湿度100%、温度65℃の状態で10時間インキュベートした。インキュベート後、カバーガラスを剥離して、洗浄・乾燥した。
(測定)
参考例1と同じ条件にて、スキャナーにより蛍光測定を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2005049329
これから、蛍光強度については参考例3とほぼ同一であるが、ノイズについては参考例3よりもさらに低下した。すなわち、よりS/N比が向上した。
実施例
次いで、凸部の高さがばらついた場合について実験を行った。実施例で用いた射出成形品の凸部をラッピングペーパーで削り、凸部上面の高さに差を設けた。すなわち、他の凸部上面(基準となる凸部)よりも、30μm低い凸部(4箇所)がある基材(基材ア)、他の凸部上面よりも、50μm低い凸部(4箇所)がある基材(基材イ)をそれぞれ作製した。なお、これら基材の低い部分以外の凸部(基準となる凸部)上面の高さと、平坦部分の高さの差は3μm以下であった。実施例と同様に、点着するプローブDNAの調製を行った。ついで、基準となる凸部上面に4箇所、低い凸部上面に4箇所にプローブDNA溶液の点着を実施例と同様に行った。さらに、ハイブリダイゼーション用のDNAの調製、ハイブリダイゼーションの操作、測定を実施例と同様に行った。基準となる凸部上面の蛍光強度の平均値とその周りのノイズ、高さが低い凸部上面の蛍光強度の平均値とその周りのノイズを表4に示す。
Figure 2005049329
このように、凸部の高さにばらつき(50μm以下)があっても、比較例と比べると十分に大きなS/Nが得られていることがわかる。
実施例
さらに、凸部上面と平坦部の差がある場合について検討した。実施例で用いた射出成形品の平坦部をラッピングペーパーで削り、平坦部上面と凸部上面の高さの差が30μm(基材ウ)、50μm(基材エ)の2種類の基材を作製した。すなわち、基材ウは凸部の高さが平坦部の高さより30μm高いことになる。実施例と同様に、点着するプローブDNAの調製、凸部上面へのプローブDNA溶液の点着、ハイブリダイゼーション用DNAの調製、ハイブリダイゼーションの操作を行い、実施例と同様に測定を行った。その結果を表5に示す。
Figure 2005049329

Claims (1)

  1. (A)(i)酸無水物単位を有する熱可塑性共重合体で構成されるバイオチップ用基板であって、該基板には選択結合性物質が固定化される凹凸部が設けられていることを特徴とするバイオチップ用基板。
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