JP2005046832A - 表面処理装置 - Google Patents
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Abstract
装置を提供する。
【解決手段】 プラズマ吹出し手段20にて処理ガスを電極33,34間に通しプラズマ
化して下方へ吹出すとともに、被処理物Wをローラコンベア10にて吹出し手段20の下
側を横切るように送る。不活性ガスが溜められるべき容器50を、吹出し手段20の直下
のローラコンベア10を収容するようにして配置する。この不活性ガス溜め容器50の上
板すなわちカバー板51を、被処理物Wの送られるべき高さより下に僅かに離して配置す
るとともに、該板51にローラ通孔51dを形成し、これにコンベアのローラ12の上縁
部を通す。
【選択図】 図2
Description
物をローラコンベアで吹出し手段の下方に通し、プラズマ表面処理、熱CVD、オゾンア
ッシング等の表面処理を行なう表面処理装置に関する。
所謂リモート式のプラズマ表面処理装置は、公知である。
例えば、特許文献1には、プラズマ処理ヘッド(吹出し手段)と、その下方に配置され
たローラコンベアとを備えたリモート式プラズマ表面処理装置が記載されている。処理ヘ
ッドには、一対の電極が収容されている。この電極間に処理ガスを導入しプラズマ化した
後、下方へ吹出す。そして、ローラコンベアで搬送して来た被処理物に当て、プラズマ表
面処理を行なうようになっている。この処理は、大気圧近傍(略常圧)の圧力環境下で行
なわれている。
処理装置では、処理ヘッドすなわち処理ガスの吹出し手段とローラコンベアとの間の処理
空間に、周りの雰囲気、特にローラコンベアの下側の雰囲気が入って来るという問題があ
る。例えば、被処理物が上記処理空間に入ってくる時、この動きにローラコンベアの下側
の雰囲気が巻き込まれ処理空間に上がって来る。そうすると、良好な処理が妨げられてし
まう。処理ヘッドとローラコンベアを丸ごと、不活性ガスで満たした大容積のチャンバー
に収容することも考えられるが、それではかなり大掛かりな構造になってしまう。
出し手段と、被処理物を、前記吹出し手段の下側を横切るように送るローラコンベアと、
前記吹出し手段の直下のローラコンベアを、該コンベアのローラの上縁部を露出させるよ
うにして覆うカバー手段と、を備えたことを特徴とする。また、本発明に係るプラズマ表
面処理装置は、処理ガスを電極間に通しプラズマ化して下方へ吹出すプラズマ吹出し手段
と、被処理物を、前記吹出し手段の下側を横切るように送るローラコンベアと、前記吹出
し手段の直下のローラコンベアを、該コンベアのローラの上縁部を露出させるようにして
覆うカバー手段と、を備えたことを特徴とする。
これによって、吹出し手段とローラコンベアとの間の処理空間に、周りの雰囲気、特に
ローラコンベアの下側の雰囲気が入って来るのを防止できる。また、被処理物が吹出し手
段の下方に到達する直前から横切った直後にかけて、ガス流れや雰囲気の状態が大きく変
動しないようにすることができる。これによって、良好な処理を行なうことができる。ロ
ーラコンベアによる被処理物の搬送に支障を来たすこともない。
板を有し、このカバー板に、前記ローラの上縁部を通すローラ通孔が形成されていること
が望ましい。これによって、ローラコンベアによる被処理物の搬送に支障を来たすことな
く、ローラコンベアの下側の雰囲気が処理空間に上がってくるのを確実に防止でき、さら
にガス流れや雰囲気の状態の変動を確実に防止することができる。しかも、カバー板によ
ってローラコンベアをプラズマ等のガスから保護することができる。
構成されていることが望ましい。
これによって、カバー板がプラズマ吹出し手段からのプラズマに曝されても損傷しない
ようにでき、ひいてはローラコンベアをプラズマから確実に保護することができる。
スが溜められるべき容器にて構成され、この不活性ガス溜め容器の上板が、前記カバー板
を構成していることが望ましい。
これによって、カバー板の下側の雰囲気を不活性ガス雰囲気にすることができ、この雰
囲気がローラ通孔を通って処理空間に入って来たとしても、処理の良好性を確実に高める
ことができる。不活性ガス溜め容器はコンパクトにでき、装置構成の大型化を防止できる
。
が、前記ローラ通孔を通って前記不活性ガス溜め容器内に蓄えられることが望ましい。
これによって、吹出し手段を不活性ガスの充填手段として兼用でき、構造の簡素化を図
ることができる。
していることが望ましい。
これによって、既存のローラコンベアに後付けする場合でも、容易に行なうことができ
、撤去するのも容易である。
更に、前記底板が、複数の底板部に分割されていることが望ましい。
これによって、ローラコンベアの下側に底板を容易に設置でき、後付け作業を確実に容
易化できる。
吹出し口の真下位置からずれていることが望ましい。
これによって、不活性ガス容器ひいては上板の面積が大きくても、上板が撓むのを防止
できるとともに、プラズマ等のガスが上板部の合わせ目から裏側へ漏れて容器内に入るの
を防止できる。
ましい。
これによって、上板の撓みを一層確実に防止できる。
これによって、カバー手段と被処理物との間の距離が所望になるように調節でき、製造
誤差があってもそれを補正することができる。
ライド可能かつ任意位置に固定可能な受け部材とを有しており、この受け部材の上に、前
記カバー手段が、前記スライド方向に位置調節可能に支持されていることが望ましい。
これによって、不活性ガス溜め容器を、簡単に高さ調節できるとともに吹出し手段に正
対するように位置調節できる。
の孔が、前記スライド方向に沿う長孔になっていることが望ましい。
これによって、簡単な構成でカバー手段を吹出し手段に正対するように位置調節可能に
することができる。
ある。本発明における大気圧近傍の圧力(略常圧)とは、1.013×104〜50.6
63×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、好
ましくは、1.333×104〜10.664×104Paであり、より好ましくは、9.
331×104〜10.397×104Paである。
下側等の雰囲気が入って来るのを防止でき、良好な処理を行なうことができる。
図1〜3は、大面積のガラス基材Wを被処理物とし、これを略常圧下でプラズマ洗浄す
るためのリモート式常圧プラズマ表面処理装置Mを示したものである。リモート式常圧プ
ラズマ表面処理装置Mは、ベースB上に水平に設置されたローラコンベア10(搬送手段
)と、このローラコンベア10の上側に配置されたプラズマ処理ヘッド20(吹出し手段
)とを備えている。周知の通り、ローラコンベア10は、多数本のシャフト11と、各シ
ャフト11に間隔を置いて設けられたローラ12とを有している。シャフト11は、左右
に延びるとともに、互いに前後に並べられている。このローラコンベア10上にガラス基
材Wが載せられ、前後方向(図2において左右方向)に送られるようになっている。
に収容された3つのプラズマ吹出しノズル30とを有している。外筐21は、左右に長い
平面視四角形のフード状をなし、下端部が開放されている。外筐21の上端部から排気管
4aが延び、この管4aが排気ポンプ4に接続されている。
いに前後に間隔を置いて並べられている。なお、プラズマ吹出しノズル30は、3つに限
らず、2つまたは4つ以上であってもよく、複数に限らず1つであってもよい。各プラズ
マ吹出しノズル30は、上下に重ねられたガス導入部31と放電処理部32とを有してい
る。図示は省略するが、上側のガス導入部31の内部には、左右に延びるチャンバーや、
左右に分散配置された小孔などを連ねてなるガス均一化路が形成されている。このガス均
一化路の上流端に、ガス供給管2aを介して処理ガス源2が接続されている。処理ガス源
2には、プラズマ洗浄用の処理ガスが貯えられている。この処理ガスが、管2aを経てガ
ス導入部31へ送られ、ガス均一化路によって左右長手方向に均一化されるようになって
いる。
と、これら電極33,34を保持するホルダ35とを有している。電極33,34は、左
右に長く延びており、それらの間に形成された左右細長の空間に、前記ガス導入部31か
らの処理ガスが均一に導入されるようになっている。一方の電極33には、給電線3aを
介して電界印加電源3が接続され、他方の電極34は、接地線3bを介して接地されてい
る。電界印加電源3は、例えばパルス状の電圧を供給する。これによって、電極33,3
4間にパルス電界が印加され、これら電極33,34間の空間に導入された処理ガスがプ
ラズマ化されるようになっている。このプラズマ化された処理ガスが、ノズル30の下方
へ吹出されるようになっている。電極33,34間空間の下端部の左右細長開口は、プラ
ズマ吹出しノズル30の吹出し口30aを構成している。
電極33,34の少なくとも一方には、他方との対向面に、アーク防止のための固体誘
電体層が形成されている。
図1、図3、図11に示すように、常圧プラズマ表面処理装置Mには、左右一対のヘッ
ド支持台70が設けられている。支持台70は、ベースBに立設された複数の支柱71と
、これら支柱71の上端部に設けられた台座72とを有している。これら支柱71と台座
72は、分解・組み立て可能になっている。
ベースBにボルト締めされるとともに、上端部がシャフト11と略同じ高さに位置されて
いる。
台座72は、前後に長い平板状をなし、ローラコンベア10のシャフト11より上側に
配置されている。
被支持部22が載せられ支持されている。これによって、プラズマ処理ヘッド20が、ロ
ーラコンベア10の上に被さるように左右のヘッド支持台70の間に架け渡されている。
プラズマ処理ヘッド20の左右の被支持部22には、それぞれ段差22aが設けられてい
る。この左右の段差22aが、台座72の内端面に引っ掛かることにより、プラズマ処理
ヘッド20の左右方向の位置決めがなされている。そして、台座72と被支持部22とが
、ボルト(連結部材)23にて連結され、ひいては、プラズマ処理ヘッド20が、台座7
2に固定されている。
のボルト73が介在されている。すなわち、図1、図12、図13に示すように、台座7
2には、上下厚さ方向に貫通する雌ネジ孔72aが複数形成されている。これら雌ネジ孔
72aは、ちょうど支柱71と対応する位置に配置されている。各雌ネジ孔72aに、頭
なしボルトからなる高さ調節ボルト73の上側部が螺合されている。高さ調節ボルト73
の下側部は、台座72の下方に突出し、支柱71の上端面に突き当たっている。
から下端面まで延びる段付き穴73bとが、軸線に沿って連通形成されている。段付き穴
73bには、軸ボルト74(軸部材)が挿通されている。軸ボルト74の頭部は、段付き
穴73bの上側(六角穴73aに連なる側)の大径部に収容され、ネジ部は、下側の小径
部を通り、支柱71の上端部のネジ孔71aにねじ込まれている。これによって、高さ調
節ボルト73が、軸ボルト74を介して支柱71に連結されるとともに、軸ボルト74を
緩めた状態ではそれを軸にして回転可能になっている。
の二点鎖線に示すように、高さ調節ボルト73を一方向へ回すと、台座72が上昇され、
破線に示すように、逆方向へ回すと、台座72が下降される。これを複数の高さ調節ボル
ト73の各々について行なうことによって、台座72を高さ調節しつつ水平出しすること
ができるようになっている。勿論、左右の台座72の高さは、互いに揃えられている。こ
のようにして、台座72上のプラズマ処理ヘッド20が、高さ調節可能に水平支持されて
いる。ひいては、プラズマ処理ヘッド20の吹出し口30aとガラス基材Wの上面との間
の距離(ワーキングディスタンス)が調節可能になっている。このワーキングディスタン
スの設定値は、例えば5mm程度である。
この六角穴74aに六角レンチを入れて回すことにより、軸ボルト74を、頭部が段付き
穴73bの段に突き当たるまで締め付ける。これによって、高さ調節ボルト73を回り止
めされ、ひいては、プラズマ処理ヘッド20の高さが固定されている。
ようにしてもよく、軸ボルト74を、台座72にねじ込むようにしてもよい。
図1〜図3に示すように、常圧プラズマ表面処理装置Mは、「ローラコンベア10を覆
うカバー手段」として不活性ガス溜め容器50を備えている。不活性ガス溜め容器50は
、プラズマ処理ヘッド20のちょうど真下に配置され、この部分のローラコンベア10を
内部に収容するようになっている。
板52,53と、上板(カバー板、コンベア保護カバー)51とを有し、左右に長い平面
視四角形をなしている。なお、容器50の左右長さは、前記プラズマ処理ヘッド20の外
筐21と略同じで、例えば1〜3m程度であり、前後幅は、外筐21より少し小さく電極
33,34ひいては吹出し口30aの長さと略同じで、例えば0.5〜1m程度である。
せず)にて互いに分解可能に組み付けられている。
図2および図3に示すように、不活性ガス溜め容器50の底板54は、前記ローラコン
ベア10のシャフト11は勿論、ローラ12よりも下側に配置されている。図2、図5、
図7に示すように、底板54は、前後幅方向に沿って4枚(複数)の底板部54aに分割
されている。底板部54aは、各々左右に延び、互いに前後に並べられている。隣接する
底板部54aどうしのうち一方の底板部54aの縁には、継ぎ板部54bが設けられてお
り、この継ぎ板部54bが、他方の底板部54aの縁の上面に被せられ、ネジ止めされて
いる。
には、縁板53bが設けられ、この縁板53bが、底板54にネジ止めされるようになっ
ている。図8に示すように、前後側板53の内側面には、縦リブ53aが長手方向に間隔
を置いて複数設けられている。
及び前後両縁には、縁板52b,52cが設けられ、これら縁板52b,52cが、底板
54や前後の側板53にネジ止めされるようになっている。左右側板52の上縁には、U
字状の凹部52aが間隔を置いて複数(例えば6つ)形成されている。図6に示すように
、これら凹部52aにローラコンベア10のシャフト11が通されている。これによって
、不活性ガス溜め容器50の内部を複数(例えば6本)のシャフト11が左右に貫通して
いる。
11の上に被さるように、しかもガラス基材Wの送られるべき高さより下に僅かに離れて
配置されている。図4に示すように、上板51には、前後に長い四角形状をなすローラ通
孔51dが、前後左右に整列して複数形成されている。図1および図2に示すように、各
通孔51dには、前記6本のシャフト11のローラ12の上縁部が挿入されている。これ
らローラ12は、上板51から僅かに上に突出(露出)されている。これによって、不活
性ガス溜め容器50の配置箇所でも、ガラス基材Wを容器50と干渉しないようにしなが
ら確実に搬送できるようになっている。なお、ローラ12の上板51からの突出量は、ガ
ラス基材Wや上板51がたとえ撓んでも干渉が起きない範囲で可及的に小さく設定されて
おり、例えば3〜5mmである。この突出量の分だけ、ガラス基材Wの下面と上板51と
が離間されることになる。
割カバー)に分割されている。これら4つの上板部51a,51bは、2×2に配置され
、互いの合わせ目が十字になっている。前側の2つの上板部51aは、後側の2つの上板
部51bより前後幅が小さくなっている。これによって、これら前側の板部51aと後側
の板部51bとの境の、左右に延びる合わせ目51cが、不活性ガス溜め容器50の前後
中央より前方にずれている。そうすることにより、図2に示すように、合わせ目51cが
、中央のプラズマ吹出しノズル30の吹出し口30aと正対する真下位置からずらされ、
この中央の吹出し口30aと前側のプラズマ吹出しノズル30の吹出し口30aとの中間
の下方に配置されている。これによって、合わせ目51cが、何れの吹出し口30aとも
正対しないようになっている。そして、中央と後側の吹出し口30aの真下には、後側の
上板部51bが位置され、前側の吹出し口30aの真下には、前側の上板部51bが位置
されている。
は、例えば塩化ビニルなどの樹脂にて構成されている。これに対し、上板51は、ガラス
(耐プラズマ材料)にて構成されている。ガラスは、塩化ビニルなどの樹脂よりも耐プラ
ズマ性が高い。
図5に示すように、底板54の上面には、上板支え55(支持部材)が、前後左右に整
列して複数配置されている。図6に示すように、支え55は、垂直L字状をなし、その下
端部が、底板54にネジ止めされている。図2および図3に示すように、これら支え55
の上端部に、上板51が載せられ、ネジ止めされている。また、図6に示すように、前後
側板53の縦リブ53a(図8)の上端部に、上板51の縁部が載せられ、ネジ止めされ
ている。さらに、左右側板52の縦の縁板52c(図9)の上端部に、上板51の四隅が
載せられている。
の高さ調節機構を備えている。
詳述すると、図2および図3に示すように、ローラコンベア10の下方には、ベースB
に固定の基台61が設けられている。基台61の上面(案内面)は、前方へ向かって上へ
傾斜されている。この基台61の上面に、4つ(複数)の容器受け部材62が設けられて
いる。受け部材62は、棒状をなして前後に延びるとともに、互いに左右に間隔を置いて
配置されている。受け部材62の下面は、基台61の上面の傾斜角に合わせて前方へ向か
って上へ傾斜されている。これにより、受け部材62の上面は、水平になっている。この
受け部材62の上面に、前記不活性ガス溜め容器50が水平に設置され、底板54が、受
け部材62にネジ止めされている。
能、かつ任意位置に図示しない固定手段にて固定可能になっている。同図の二点鎖線に示
すように、容器受け部材62を前方へスライドさせてそこに固定したときは、部材62の
上面レベルが上昇し、ひいては、不活性ガス容器20の配置位置が上昇する。一方、同図
の破線に示すように、容器受け部材62を後方へスライドさせてそこに固定したときは、
部材62の上面レベルが下降し、ひいては、不活性ガス容器20の配置位置が下降する。
これによって、不活性ガス溜め容器50が、高さ調節されるようになっている。この結果
、ガラス基材Wの下面と上板51の上面との間の距離が、調節可能になっている。図6に
示すように、不活性ガス溜め容器50の底板54において、受け部材62へのネジ止め用
に形成された孔は、長軸を前後に向けた長孔54cになっている。これによって、受け部
材62を前後にずらしても、不活性ガス溜め容器50の前後方向の位置は、プラズマ処理
ヘッド20の直下の正位置に保持できるようになっている。
合、受け部材側のネジ挿通孔を前記長孔54cのような長軸を前後に向けた長孔にする。
図10において、基台61上面および容器受け部材62の傾斜角度、並びに不活性ガス
溜め容器50の上下動範囲は、誇張して示してある。
詳述すると、図2に示すように、装置Mには、処理ガス源2に加えて、不活性ガス源5
が備えられている。不活性ガス源5には、不活性ガスとして例えば窒素が貯えられている
。不活性ガス源5からのガス管5aは、三方弁2vを介して前記処理ガス源2からのガス
管2aに合流されている。三方弁2vは、2つのガス源2,5のうち何れか一方を選択し
、プラズマ吹出しノズル30に接続するようになっている。不活性ガス源5を選択すれば
、プラズマ吹出しノズル30から窒素が吹出されることになる。(この場合、電源3はオ
フにしておく。)この窒素が、上板51のローラ通孔51dとローラ12との隙間を通り
、容器50の内部に入ることになる。
に先立ち、上述の窒素吹出しを行なう。約3分程度で容器50内を窒素で満たすことがで
きる。その後、ローラコンベア10でガラス基材Wをプラズマ処理ヘッド20の下側へ搬
送する。また、三方弁2vを切替えて、処理ガス源2からの洗浄用処理ガスをノズル30
へ供給する。併せて、電源3をオンして電極33,34間に電界を印加することにより、
処理ガスをプラズマ化する。このプラズマ化された処理ガスを、吹出し口30aから下方
に吹出し、ガラス基材Wに当てることにより、ガラス基材Wをプラズマ洗浄処理すること
ができる。
0とガラス基材Wとの間の処理空間に、下側の雰囲気が上がって来るのを防止することが
できる。これによって、良好な処理を行なうことができる。また、上板51のローラ通孔
51dからは容器50内の窒素が上がって来るのみであり、良好な処理を妨げられること
はない。さらに、基材Wと上板51の間の隙間を出来る限り狭くしてあるので、この隙間
の雰囲気が処理空間に入ることも殆ど無く、確実に良好な処理を行なうことができる。
から保護することができる。上板51は、耐プラズマ性に優れたガラスで構成されている
ので、プラズマが直接当たっても傷みにくい。
上板51は、複数の板部51a,51bに分割されているので、全体として大面積であ
っても殆ど撓まないようにすることができる。また、容器50内の支え55にて支持され
ているので、撓みを一層確実に防止できる。
分割による合わせ目51cが、ノズル30の吹出し口30aからずらされているので、
プラズマが合わせ目51cから下側へ抜けるのを防止することができる。
ヘッド20の全体を、不活性ガスで満たした大容積チャンバーに収容する必要がなく、装
置構成の大型化を防止できる。
不活性ガス溜め容器50は、分解・組み立て可能であるので、既存のローラコンベア1
0に後付けする場合でもローラコンベアを分解することなく容易に行なうことができる。
撤去も容易である。特に、底板54は、細幅の底板部54aに分割されているので、ロー
ラコンベア10の下側に容易に挿入することができる。
1との距離や、ワーキングディスタンスなどの数mmレベルの精度に影響が出易い。そこ
で、不活性ガス溜め容器50の下部の受け部材62を前後位置調節する。これによって、
上板51が正確な高さになるように調節でき、ひいては、ガラス基材Wと上板51との間
の距離が設定どおりの大きさになるようにでき、製造誤差を補正できる。
さらに、高さ調節ボルト73によってプラズマ処理ヘッド20を高さ調節する。これに
よって、ワーキングディスタンスを設定どおりの大きさにでき、製造誤差を補正できる。
左右方向の傾きを修正でき、水平度を確保することができる。また、各支持台70の複数
の高さ調節ボルト73の調節によって、プラズマ処理ヘッド20の前後方向などの傾きを
修正でき、水平度を一層確実に確保することができる。
ので、天井部から吊り下げる構造にするよりも、構成の簡単化を図れるとともに、設置作
業を容易に行なうことができ、既存のローラコンベアラインに後付けするのも容易である
。しかも、支柱71や台座72が分解・組み立て自在であり、かつ、支柱71は、隣り合
うシャフト11の間に挿入配置すればよいので、ローラコンベア10を分解しなくても、
それと干渉しないように容易に設置でき、後付けを一層容易化できる。
例えば、不活性ガス源5からの管5aを不活性ガス溜め容器50内に直接接続すること
により、容器50内に不活性ガスを充填するようにしてもよい。
カバー手段として、容器50全体ではなく、その上板51すなわちカバー板だけを備え
ていてもよい。
本発明は、洗浄処理に限らず、成膜、エッチング、表面改質、アッシング等の種々のプ
ラズマ表面処理に遍く適用できる。
さらに、本発明は、処理ガスを下方に吹出して半導体基板等の被処理物を処理する表面
処理装置に遍く適用可能であり、プラズマ表面処理装置に限らず、熱CVD装置やオゾン
アッシャー等にも適用できる。
W ガラス基材(被処理物)
10 ローラコンベア
12 ローラ
20 プラズマ処理ヘッド(吹出し手段)
30a 吹出し口
33,34 電極
50 不活性ガス溜め容器(カバー手段)
51 上板(カバー板)
51a,51b 上板部
51c 合わせ目
51d ローラ通孔
52,53 側板
54 底板
54c 長孔(ネジ止め用の孔)
55 上板支え
61 基台(カバー手段の高さ調節機構の構成要素)
62 受け部材(カバー手段の高さ調節機構の構成要素)
Claims (13)
- 処理ガスを下方へ吹出す吹出し手段と、
被処理物を、前記吹出し手段の下側を横切るように送るローラコンベアと、
前記吹出し手段の直下のローラコンベアを、該コンベアのローラの上縁部を露出させるよ
うにして覆うカバー手段と、
を備えたことを特徴とする表面処理装置。 - 処理ガスを電極間に通しプラズマ化して下方へ吹出すプラズマ吹出し手段と、
被処理物を、前記吹出し手段の下側を横切るように送るローラコンベアと、
前記吹出し手段の直下のローラコンベアを、該コンベアのローラの上縁部を露出させるよ
うにして覆うカバー手段と、
を備えたことを特徴とする表面処理装置。 - 前記カバー手段が、被処理物の送られるべき高さより下に僅かに離れて配されたカバー板
を有し、このカバー板に、前記ローラの上縁部を通すローラ通孔が形成されていることを
特徴とする請求項1または2に記載の表面処理装置。 - 前記カバー手段が、被処理物の送られるべき高さより下に僅かに離れて配された耐プラズ
マ性のカバー板を有し、このカバー板に、前記ローラの上縁部を通すローラ通孔が形成さ
れていることを特徴とする請求項2に記載の表面処理装置。 - 前記カバー手段が、吹出し手段の直下のローラコンベアを収容するとともに、不活性ガス
が溜められるべき容器にて構成され、この不活性ガス溜め容器の上板が、前記カバー板を
構成していることを特徴とする請求項3または4に記載の表面処理装置。 - 前記吹出し手段が、不活性ガスを吹出し可能であり、この吹出し手段からの不活性ガスが
、前記ローラ通孔を通って前記不活性ガス溜め容器内に蓄えられることを特徴とする請求
項5に記載の表面処理装置。 - 前記不活性ガス溜め容器が、前記上板と底板と側板を、互いに分解・組み立て自在に有し
ていることを特徴とする請求項5または6に記載のプラズマ表面処理装置。 - 前記底板が、複数の底板部に分割されていることを特徴とする請求項7に記載の表面処理
装置。 - 前記上板が、複数の上板部に分割され、これら上板部の合わせ目が、前記吹出し手段の吹
出し口の真下位置からずれていることを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の表面処
理装置。 - 前記不活性ガス溜め容器の内底面に、前記上板のための支えを複数分散配置したことを特
徴とする請求項5〜9の何れかに記載の表面処理装置。 - 前記カバー手段の高さ調節機構を備えたことを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載
の表面処理装置。 - 前記高さ調節機構が、傾斜した案内面をもつ基台と、前記案内面の傾斜方向に沿ってスラ
イド可能かつ任意位置に固定可能な受け部材とを有しており、この受け部材の上に、前記
カバー手段が、前記スライド方向に位置調節可能に支持されていることを特徴とする請求
項11に記載の表面処理装置。 - 前記カバー手段と前記受け部材との一方には、他方とのネジ止め用の孔が形成され、この
孔が、前記スライド方向に沿う長孔になっていることを特徴とする請求項12に記載の表
面処理装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
- 2004-02-17 JP JP2004040192A patent/JP4381160B2/ja not_active Expired - Lifetime
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