JP4220877B2 - 基板冷却方法、基板冷却装置、及び製膜装置 - Google Patents

基板冷却方法、基板冷却装置、及び製膜装置 Download PDF

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本発明は、基板の冷却方法、冷却装置、及び製膜装置に関するものである。
従来より、母材に製膜処理を施す装置としては、プラズマCVD装置やスパッタリング装置、ドライエッチング装置等の製膜装置が知られている。製膜装置は、太陽電池パネル、液晶パネル、または半導体デバイスなどの、基板上に薄膜を形成した構成のデバイスの製造等に用いられるものである。このような製膜装置としては、例えば、後記の特許文献1に記載されているような製膜装置がある。
特許文献1に記載の製膜装置は、基板表面に製膜処理を施す真空処理室と、真空処理室から製膜処理済の基板が送り込まれるアンロード室とを有している。
真空処理室では、製膜プロセスの関係上、内部が減圧されており、また、処理対象の基板は真空処理装置内で高温に加熱されている。
例えば、製膜装置が太陽電池パネルの製造に用いられるプラズマCVD装置である場合には、真空処理室では、内部を減圧させた状態にてSiH4(シランガス)などからなる原料ガスを含む製膜ガスを送り込み、基板加熱ヒータによって基板を加熱しながら、非接地電極として設けられた図示しないラダー電極に高周波電力を供給することによりプラズマを発生させて原料ガスを分解して、加熱された基板K表面にシリコン系薄膜が製膜される。
アンロード室は、真空処理室から送り込まれた処理済の基板を大気圧環境に戻すためのものであって、内部を真空処理室の内圧と同程度まで減圧可能とされている。
アンロード室は、内部が減圧された状態で真空処理室内部と連通されて、真空処理室から搬送台車によって基板が送り込まれる。そして、アンロード室内と真空処理室内とを遮断した状態で、アンロード室内にベントガスが供給されることで、アンロード室の内圧が大気圧まで高められて、基板が大気圧環境に戻される。
ここで、基板は、鉛直面に対して約9°程度のわずかな角度傾斜した状態にして搬送台車に保持されている。
アンロード室には、基板の幅方向(水平方向)に沿って配設され、長手方向に沿って間隔をあけて複数の噴出孔を有したベント管が設けられている。
このベント管は、送り込まれたベントガスを噴出孔から基板の高さ方向略中央部分に噴出するものである。これにより、ベント管から基板に吹き付けられたベントガスは、基板の高さ方向略中央部分から、基板の表面に沿って上下方向へ分散して流れるようになっている。
ここで、アンロード室内に供給されるベントガスは、加熱されていた基板を冷却するための冷媒の役割も兼ねている。
アンロード室の後段には、基板を後段の工程に搬送する搬送装置が設けられている。また、アンロード室と搬送装置の間には、アンロード室から搬送台車によって送り込まれた基板を、搬送装置によるハンドリングが可能となる温度まで冷却する冷却装置が設けられている。この冷却装置は、基板を自然放熱による冷却よりも短時間で冷却して、製膜装置のスループットを向上させるためのものである。この冷却装置は、基板に対して上方から空気を吹き付けて冷却する構成とされている。また、冷却装置には、空気の流れを分流させる分流板が設けられており、空気が基板に向けて分散して吹き出されるようになっている。
特開2003−064478号公報(段落[0002]〜[0004],段落[0028]〜[0029],段落[0047]〜[0048],及び図1〜図4,図6)
特許文献1に記載の製膜装置では、上記のように、アンロード室内で基板に吹き付けられるベントガスは、基板の高さ方向略中央部分から、基板の表面に沿って上下方向へ分散して流れるようになっている。
ここで、基板のような板状の部材は、中央部よりも周縁部で温度低下が生じやすい。このため、アンロード室で冷却される基板には、水平方向に温度勾配が生じて、熱変形や熱応力が生じやすい。このような基板の熱変形や熱応力は、基板に割れや座屈を生じさせる要因となる。また、一般的に、基板の周縁部は、搬送台車等によって保持されていて、熱応力が生じても変形することができないので、変形によって熱応力を逃がすことができず、割れや座屈が生じやすい。また、座屈強度は基板サイズが大きくなる程低下するため、大型基板では熱座屈が問題となる。
また、特許文献1に記載の製膜装置では、アンロード室の後段に設けられる冷却装置は、基板に対して上方から空気を吹き付けて冷却する構成とされているので、基板はその上端部が積極的に冷却されることとなり、基板には上下方向に温度勾配が生じやすい。この温度勾配は、基板の冷却速度に比例して大きくなる。そして、この温度勾配の大きさに比例して基板に生じる熱応力も大きくなり、基板に割れや座屈が生じやすくなる。
すなわち、この冷却装置では、基板を急速に冷却することができないので、製膜装置のスループットをあまり向上させることができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、太陽電池パネルに用いられる基板(以下、本発明および後述の実施形態において、単に「基板」と略称する。)の冷却を良好に行うことができる基板冷却方法、基板冷却装置、製膜装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の基板冷却方法、基板冷却装置、及び製膜装置では、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる基板冷却方法は、冷却対象である太陽電池パネルに用いられる基板の少なくとも片面の中央部のみ、該基板に対して略垂直方向から冷媒を吹き付け、その冷媒が前記基板の表面に沿って中央部から全ての周縁部に向けて流れるようにして前記基板の冷却を行い、それにより基板処理時間を短縮することを特徴とする。
本発明にかかる基板冷却方法では、上記のように、太陽電池パネルに用いられる基板において周縁部よりも冷却されにくい中央部に冷媒を吹き付ける。すなわち、基板の周縁部には冷媒を直接吹き付けない。これにより、中央部の熱が冷媒によって奪われる。そして、中央部の熱を奪った冷媒は、中央部から周縁部に向けて、基板表面に沿って放射状に流れて、周縁部の冷却に寄与する。
すなわち、本発明にかかる基板冷却方法では、周縁部よりも温度低下が生じにくい中央部を、周縁部よりも積極的に冷却するので、中央部と周縁部との温度差が生じにくく、強度の弱い基板端部に発生する引っ張り応力が低下し、基板に割れや座屈が生じにくい。特に、基板中央部が周囲部より温度が低くなると、基板端部に発生する応力は圧縮応力となり、基板割れは発生しなくなる。
また、このように基板の中央部を積極的に冷却した場合、中央部に熱応力が生じることがあるが、この熱応力は、基板全体を凹状または凸状に変形させるように作用する。すなわち、中央部に生じた熱応力は、基板全体が変形することで逃がされるので、基板に割れや座屈が生じにくい。
ここで、基板の中央部のみを積極的に冷却することができるよう、冷媒は、基板の中央部にのみ直接吹き付けることが好ましい。
なお、基板には、片面側からのみ冷媒を吹き付けてもよく、また、より高い冷却効果を求める場合には、両面側から吹き付けてもよい。
また、本発明の請求項2に記載の基板冷却方法は、請求項1に記載の基板冷却方法であって、前記基板を水平にした状態で冷却を行うことを特徴とする。
ここで、基板に吹き付けられた冷媒や基板の周辺雰囲気は、基板から熱を受けて加熱されるため、基板の周囲には熱対流が生じる。そして、基板に吹き付けられた冷媒の流れは、この熱対流の影響を受ける。
基板を水平にした状態では、基板の周囲には、熱対流によって、基板の下面側から上面側に向かう流れが形成される。この流れは、下面側では、基板の中央部から周縁部に向かって下面に沿って放射状に流れ、上面側では、周縁部から中央部に向かって集中するように上面に沿って流れて、中央部に達したのちは、基板の上方に向かって流れる。
このため、基板を水平にした状態で冷却を行うと、熱対流によって生じる流れは、基板に吹き付けられた冷媒の流れと平行となるので、基板に吹き付けられた冷媒の流れが乱されにくい。特に、基板の下方から冷媒を吹き付ける場合には、熱対流によって生じた流れは冷媒の流れに対して順方向となるので、より冷媒の流れが乱されにくくなる。
このため、基板の周縁部は全周にわたって均一に冷媒や周辺雰囲気の流れに触れることとなり、周縁部で温度勾配が生じにくくなる。
本発明の請求項3に記載の基板冷却方法は、請求項1または2に記載の基板冷却方法であって、前記基板の中央部の、連続しない複数の領域にのみ、それぞれ前記冷媒を吹き付けることを特徴とする。
この基板冷却方法では、基板の中央部において、連続しない複数の領域が、まだ基板から熱を奪っていない冷媒(すなわち最も低温の状態の冷媒)によって冷却される。
すなわち、基板は、連続しない複数の小領域が積極的に冷却される。
このように、基板において積極的に冷却されて熱応力の生じやすい領域が、複数の小領域に分散しているので、基板に生じる熱応力が全体として小さくなり、基板に割れや座屈が生じにくくなる。
本発明にかかる基板冷却装置は、冷却対象である太陽電池パネルに用いられる基板を支持する支持台と、該支持台に支持される前記基板と対向する位置に設けられ、前記基板の少なくとも片面の中央部のみに対して略垂直方向から冷媒を吹き付け、その冷媒を前記基板の表面に沿って中央部から全ての周縁部に向けて流し、前記基板を冷却する冷媒吐出装置とを有していることを特徴とする。
このように構成される基板冷却装置では、冷媒吐出装置によって太陽電池パネルに用いられる基板の中央部に冷媒が吹き付けられることで、基板の冷却が行われる。
すなわち、この基板冷却装置は、基板の中央部を積極的に冷却するので、基板に割れや座屈が生じにくい。
ここで、この基板冷却装置は、基板の中央部のみを積極的に冷却することができるよう、冷媒を基板の中央部にのみ直接吹き付ける構成とすることが好ましい。
また、冷媒吐出装置は、基板の片面側からのみ冷媒を吹き付ける構成としてもよく、より高い冷却効果を求める場合には、両面側から吹き付ける構成としてもよい。
本発明の請求項5に記載の基板冷却装置は、請求項4に記載の基板冷却装置であって、前記支持台が、前記基板を水平にして保持可能とされていることを特徴とする。
このように構成される基板冷却装置では、支持台によって基板を水平にして保持した状態で、基板の冷却を行うことができる。
これにより、基板の周囲で熱対流によって生じる流れが、基板に吹き付けられた冷媒の流れと平行となるので、基板に吹き付けられた冷媒の流れが乱されにくい。このため、基板の周縁部は全周にわたって均一に冷媒や周辺雰囲気の流れに触れることとなり、周縁部で温度勾配が生じにくくなる。
本発明の請求項6に記載の基板冷却装置は、請求項4または5に記載の基板冷却装置であって、前記冷媒吐出装置が、前記基板の中央部の、連続しない複数の領域に向けてのみ前記冷媒を吐出する構成とされていることを特徴とする。
この基板冷却装置では、冷媒吐出装置は、基板の中央部の、連続しない複数の領域に対してそれぞれ冷媒を吐出して、まだ基板から熱を奪っていない冷媒(すなわち最も低温の状態の冷媒)によってそれぞれの領域を冷却する。
すなわち、基板は、連続しない複数の小領域が積極的に冷却される。
このように、基板において積極的に冷却されて熱応力の生じやすい領域が、複数の小領域に分散しているので、基板に生じる熱応力が全体として小さくなり、基板に割れや座屈が生じにくくなる。
ここで、冷媒吐出装置、または冷媒吐出装置の冷媒吐出部を、基板に対向する位置に進出退避可能にして設けた場合には、基板の冷却時以外には冷媒吐出部を退避させて、基板の周囲の空間を空けることができるので、基板のハンドリングが容易になる。
本発明の請求項7記載の基板冷却装置は、請求項4から6のいずれかに記載の基板冷却装置であって、前記冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、長手方向に沿って複数の吐出口が設けられた管を、同一平面上に複数本配置した構成とされており、該冷媒吐出部は、前記管が前記基板に平行な面上に位置するようにして設けられていることを特徴とする。
この基板冷却装置では、冷媒吐出部が、周面に吐出口が長手方向に沿って複数設けられた管を、同一平面上に複数本配置した構成とされている。この冷媒吐出部は、各管内に冷媒が供給されることで、各管に設けられた吐出口から冷媒を管外に吐出するものである。
この基板冷却装置では、冷媒吐出部は、管が基板に平行な面上に位置するようにして設けられているので、基板において各管に対向する領域に、各管に設けられた吐出口から吐出された冷媒が吹き付けられる。すなわち、基板において各管に対向する領域が積極的に冷却される。
この各管の配置や本数、及び各管に設けられる吐出口の配置や設置数は、基板の冷却が適切に行われるように適宜設定されるものである。例えば、基板の中央部において一つの大きい領域を積極的に冷却する場合には、基板において各管から冷媒が直接吹き付けられる領域同士が連続するように、管同士の間の間隔を詰める。一方、基板の中央部において連続しない複数の小領域をそれぞれ冷却したい場合には、基板において各管から冷媒が直接吹き付けられる領域同士が連続しないように、管同士の間の間隔を広くとる。
ここで、管に設けられる吐出口の径は、冷媒が供給される側に近い吐出口と冷媒が供給される側から遠い吐出口までの全ての吐出口で、冷媒の吐出量が均一となるように設定される。すなわち、各吐出口を通過する冷媒に適切な圧力損失を生じさせて管内全域で内圧が均一となるように、各吐出口の径が設定される。
本発明の請求項8記載の基板冷却装置は、請求項7に記載の基板冷却装置であって、前記冷媒吐出部を構成する前記管は、一箇所のみを固定的に支持され、他の部分は支持されないか、支持部にあそびをもたせた状態で支持されていることを特徴とする。
ここで、冷媒吐出部は、高温の基板から放射等によって熱を受けるために熱変形が生じる。そして、この熱変形によって冷媒吐出部に歪みやよじれ等が生じると、基板に対して冷媒吐出部が傾斜してしまって基板に冷媒が適切に当たらなくなったり、冷媒吐出部が基板に接触してしまう可能性がある。
この基板冷却装置では、冷媒吐出部を構成する管は、例えば前記冷媒吐出装置本体または前記基板冷却装置本体等に、一箇所のみを固定的に支持されているので、管に熱変形が生じても、自由な変形が許容される。
これにより、冷媒吐出部に歪みやよじれ等が生じにくく、歪みやよじれ等に由来する問題が生じにくい。
本発明の請求項9に記載の基板冷却装置は、請求項4から8のいずれかに記載の基板冷却装置であって、前記冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、前記冷媒を吐出する吐出口が前記基板側とは異なる方向に向けて設けられており、前記吐出口の周囲には、該吐出口から吐出された冷媒を受けて前記基板側に向けて案内する誘導部が設けられていることを特徴とする。
ここで、冷媒吐出装置が、冷媒を基板表面に勢いよく吹き付ける構成であると、この冷媒の流れに微粒子が乗っていた場合に、基板の表面に微粒子が勢いよく衝突することになり、基板表面を傷つける要因となる。
この基板冷却装置では、冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、冷媒を吐出する吐出口が基板側とは異なる方向に向けて設けられていて、吐出口から吐出された冷媒が直接基板に吹き付けられないようになっている。そして、吐出口の周囲には、誘導部が設けられていて、冷媒吐出部の吐出口から吐出された冷媒は、一旦誘導部に受けられて流れが緩和されてから基板に向けて誘導される。
すなわち、冷媒の流れが一旦緩和されてから基板に当てられるので、冷媒の流れに微粒子が巻き込まれていた場合にも、この微粒子が基板表面に勢いよく衝突することがなく、基板表面を傷めにくい。
また、このように冷媒が一旦誘導部で受けられてから基板に吹き付けられるので、基板に吹き付けられる冷媒の流れが均一化されることとなり、基板において冷媒の当たる領域を均一に冷却することができる。
本発明の請求項10記載の基板冷却装置は、請求項4から8のいずれかに記載の基板冷却装置であって、前記冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、前記基板に対向する面に凸曲面を有する中空形状をなしており、この凸曲面には、基板に対する傾きが変化する方向に沿って複数の吐出口が設けられていることを特徴とする。
このように構成される基板冷却装置では、冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、凸曲面を有する中空形状をなしており、その内部に供給された冷媒を凸曲面に設けられた複数の吐出口から吐出するようになっている。凸曲面としては、例えば、円筒面や球面を採用することができ、また、これ以外にも、基板側に向けて凸となる任意形状の曲面を採用することができる。
凸曲面には、基板に対する傾きが変化する方向に沿って複数の吐出口が設けられているので、この冷媒吐出部からは、凸曲面の軸または中心点を中心とした放射状に冷媒が吐出される。
このため、基板において凸曲面に最も近い領域では、冷媒は略垂直方向から吹き付けられ、この領域から離間した領域では、基板表面に対して傾斜する方向から冷媒が吹き付けられる。
これにより、基板表面近傍では、中央部から周縁部に向かう冷媒の流れが自然に形成されることとなる。
本発明にかかる製膜装置は、減圧環境下で加熱された太陽電池パネルに用いられる基板に処理を施す真空処理室と、該真空処理室から前記基板が送り込まれて、該基板を冷却しつつ大気圧環境に戻すアンロード室とを有する製膜装置であって、前記アンロード室もしくはその後段に、請求項4から10のいずれかに記載の基板冷却装置を備えることを特徴とする。
このように構成される製膜装置では、アンロード室での太陽電池パネルに用いられる基板の冷却に、請求項4から10のいずれかに記載の基板冷却装置が用いられるので、基板に割れや座屈が生じにくい。
本発明にかかる基板冷却方法、基板冷却装置、及び製膜装置によれば、太陽電池パネルに用いられる基板を冷却する際に基板には割れや座屈の要因となる熱変形や熱応力が生じにくく、また熱変形や熱応力が生じたとしても、基板の割れや座屈につながりにくいので、基板の冷却を良好に行うことができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態にかかる製膜装置について、図面を用いて説明する。
製膜装置としては、主として、複数の処理室を直列に並べたインライン型と、中央の基板搬送共通室の周辺に複数の基板処理室を並列に並べたクラスタ型があるが、本実施形態では、本発明の技術をインライン型の製膜装置に適用した場合について説明する。
本実施形態にかかる製膜装置1は、プラズマCVD装置であって、図1に示すように、減圧環境下で太陽電池パネルに用いられる基板K(以下、単に「基板K」と称する。)に製膜処理を施す真空処理室2と、真空処理室2に隣接して設けられて、真空処理室2から送り込まれた基板Kを冷却しつつ大気圧環境に戻すアンロード室3とを有している。また、アンロード室3の後段には、アンロード室3から後段の工程への基板Kの搬送作業が行われるクリーンブース4が設けられている。
さらに、製膜装置1には、製膜処理の対象である基板Kを支持するとともに真空処理室2からアンロード室3を通じてクリーンブース4まで設けられるレールR上を行き来可能な搬送台車6と、クリーンブース4で搬送台車6から基板Kを受け渡されて、後段の処理工程に搬送する搬送装置7とが設けられている。
ここで、レールR及び搬送台車6の組は、製膜装置1において1バッチで製膜処理される基板Kのそれぞれに対して一組ずつ設けられている。
搬送台車6は、図示せぬ駆動装置によってレールRに沿って移動させられるものであって、レールRに沿って移動可能とされた台車部6aと、台車部6aに設けられて基板KをレールRに平行な面上で保持する支持台6bとを有している。すなわち、搬送台車6は、基板Kをその面に平行にして水平方向に移動させるものである。
支持台6bは、基板Kの四隅を保持するイーゼル状の部材であって、基板Kの両面を露出させた状態で保持するものである。
また、支持台6bは、台車部6aとの接続部を支点として、移動方向に直交する円直面上で旋回可能とされていて、基板Kを起立させた状態、及び略水平に寝かせた状態で保持することが可能である。なお、この支持台6bの旋回動作は、図示せぬ駆動装置によって行われる。
真空処理室2は、例えば1バッチあたり2枚の基板Kの製膜処理を行う製膜ユニット11を有しており、この製膜ユニット11の両側部には、基板加熱ヒータ12が設けられている。
アンロード室3は、真空処理室2との接続部、及びクリーンブース4との接続部に、接続部の開放及び閉塞を行う図示しない開閉機構が設けられていて、これら接続部を閉じて真空処理室2及びクリーンブース4と遮断された状態では、内部の気密が保たれるようになっている。
アンロード室3は、内部にベントガスを吐出するベントガス吐出装置16を有している。ここで、ベントガスは、基板Kを冷却するための冷媒の役割も有している。すなわち、アンロード室3は、製膜装置1において基板Kの初回の冷却を行う第一基板冷却装置を兼ねており、ベントガス吐出装置16は、冷媒吐出装置を兼ねている。
以下、ベントガス吐出装置16の詳細な構成について説明する。
ベントガス吐出装置16は、窒素ガス等のベントガスを大気圧以上の圧力で供給する図示せぬベントガス供給源(冷媒供給源)と、ベントガス供給源からベントガス管路Cを通じてベントガスを供給されるベントガス吐出部17(冷媒吐出部)とを有している(図1及び図2参照)。
ベントガス吐出部17は、図1に示すように、アンロード室3の底部から上方に立ち上げられたベントガス管路Cの上端に接続されて、アンロード室3内で搬送台車6に支持される基板Kの中央部Mに対向する位置に保持されている。すなわち、ベントガス吐出部17は、搬送台車6に支持される基板Kの中央部Mに対してのみベントガスを直接吹き付ける構成とされている。
ここで、ベントガス吐出部17は、搬送台車6による基板Kの搬送路の片側に設けられている。すなわち、ベントガス吐出部17は、アンロード室3内に搬入された基板Kの片面側に位置しており、基板Kの片面に対してベントガスを吹き付ける構成とされている。
なお、ベントガス吐出部17は、アンロード室3内に搬入された基板Kに対して、薄膜が形成された側とそうでない側とのうち、いずれの側に配置されていてもよい。
また、ベントガス吐出部17は、ベントガス管路Cに対して着脱可能にして設けられており、冷却対象の基板Kのサイズや冷却条件に応じて、適切な形状のものに交換可能とされている。
図2に示すように、ベントガス吐出部17は、同一形状の三本の円筒形のベント管18a,18b,18cをこの順番で略平行にして配置して、これらの一端を、マニホールド18dを介してベントガス管路Cの上方に接続した構成とされている。これらベント管18a,18b,18cは、長手方向に沿って複数の吐出口Hが設けられているとともに、他端が閉じられていて、吐出口Hからのみベントガスを吐出する構成とされている。
そして、ベント管18a,18b,18cは、基板Kに平行な面上で、マニホールド18dとの接続部を下方に向けた状態にして設けられている。
ここで、ベントガス吐出部17から基板K表面までの距離は、5mm程度に設定される。
また、ベント管18a,18cは、それぞれ他端を支持部材19によって支持されている。
支持部材19は、その中間部を、ベント管18bの他端に対して溶接等によって固定されている。支持部材19の両端には、開口部19aが形成されていて、この開口部19aには、それぞれベント管18a,18cの他端が挿入されている。図3(図2のA−A線矢視断面図)に示すように、開口部19aの内径αは、ベント管18a,18cの外径βよりもわずかに大きく設定されていて、ベント管18a,18cは、支持部材19によってあそびをもたせた状態で支持されている。
すなわち、ベント管18a,18cは、いずれも一端のみを固定的に支持されている。
ここで、図3ではベント管18cの支持構造についてのみ図示しているが、ベント管18aの支持構造も同様の構造である。また、図3では、後述する誘導部21の図示を省略している。
一方、ベント管18bは、支持部材19を介してベント管18a,18cに支持されているが、このように支持部材19とベント管18a,18cとの間にあそびが設けられているので、ベント管18bも、実質的に、一端のみを固定的に支持されている。
また、これらベント管18a,18b,18cは、各吐出口Hの内径D1(図4参照)が同一とされている。ここで、図4は図2のB−B矢視断面図である。
吐出口Hの内径D1は、各吐出口Hから吐出されるベントガスの流量が均一になるように設定されている。
すなわち、内径D1は、各吐出口Hから吐出されるベントガスに適切な圧力損失を生じさせて各ベント管内の全域で内圧が均一となるように(具体的には、ベント管18a,18b,18c内でのベントガスの流量に対して各吐出口Hから吐出されるベントガスの流量が十分小さくなるように)、ベント管18a,18b,18cの内径D2に対して吐出口Hの内径D1が十分小さく設定されている。
また、ベント管18a,18b,18cは、吐出口Hが基板Kに向く側とは異なる方向に向けて設けられている。そして、吐出口Hの周囲には、吐出口Hから吐出された冷媒を受けて基板K側に向けて案内する誘導部21が設けられている。
誘導部21は、ベント管18a,18b,18cと略平行にして設けられてこれらベント管18a,18b,18cの側面のうち、基板Kに向く側を除いて覆う略半円筒体によって構成されている。この誘導部21は、冷媒管路C、支持部材19、または対応するベント管に支持されている。ここで、誘導部21は、一箇所のみで支持されていることが好ましい。
次に、アンロード室3の後段に設けられるクリーンブース4の構成について説明する。
図1に示すように、クリーンブース4には、搬送台車6の移動経路の側方に、搬送台車6の支持台6bの旋回を許容するスペースSがそれぞれ設けられている。これらスペースSの下方には、保持する基板Kが略水平となるまで旋回した状態の支持台6bに対向する位置に、それぞれ搬送装置7が設けられている。ここで、搬送装置7としては、例えばローラーコンベア等が用いられる。
また、図5に示すように、クリーンブース4において、各スペースSの上方には、搬送台車6が略水平状態にして保持している基板Kに冷媒を吹き付けて冷却する冷媒吐出装置26が設けられている(なお、図5では搬送台車6の図示を省略している)。
すなわち、クリーンブース4は、基板Kに冷媒を吹き付けて冷却する第二基板冷却装置を兼ねている。
ここで、クリーンブース4の下方には、冷媒吐出装置26が吐出する冷媒を系外に排出するための排気口4aが設けられている。
冷媒吐出装置26は、上部に冷媒となる外気を周囲から取り入れる外気取入口27aが設けられ、下部には冷媒吐出部27bが設けられるダクト状のケーシング27を有している。
ここで、図5に示すように、ケーシング27の下面には開口部27cが設けられている。冷媒吐出部27bは、開口部27cを覆うパネルによって構成されるものであって、ケーシング27内の冷媒を基板Kの中央部Mに向けて吐出する吐出口27dが設けられている。
図6(図5の拡大断面図)に示すように、吐出口27dは、冷媒吐出部27bの下面に突出させて設けられる円筒状のノズルによって構成されている。この吐出部27は、基板Mに対して垂直となる向きに向けられている。
また、冷媒吐出部27bはケーシング27に対して着脱可能とされており、この冷媒吐出部27bを交換することで、冷却条件に応じて適切な形状の吹出口27dに交換することができるようになっている。
具体的には、冷媒吐出部27bを、内径D3の異なる吐出口27dが設けられた他の冷媒吐出部27bに交換することで、基板Kにおいて直接空気を吹き付けられる面積を調整することができるようになっている。
ケーシング27内には、取入口27aから取り入れられた外気を清浄化するフィルター28が設けられている。フィルター28としては、例えばHEPAフィルターが用いられる。
ここで、ケーシング27の内面のうち、フィルター28が設置される位置から吹出口までの範囲は、フィルター28から冷媒吐出部27bまで送り込まれる清浄な空気の流れに乱れを生じさせないように、段部等のない滑らかな壁面とされている。
また、ケーシング27内には、図示せぬ送風装置が設けられていて、この送風装置によって、外気取入口27aからケーシング27内へ外気が取り入れられ、ケーシング27内の清浄な空気が冷媒吐出部27bからケーシング27外に送出されるようになっている。
ここで、冷媒吐出装置26は、清浄な空気を、例えば基板面1m2あたり流速2.0m/sで吐出する構成とされており、また清浄な空気の流量は、例えば基板面1m2あたり8.44m/minとされる。
以下、このように構成される製膜装置1において、真空処理室2から製膜処理を終えた基板Kを取り出す手順について説明する。
まず、真空処理室2内は常に減圧されているので、アンロード室3を真空処理室2及びクリーンブース4と遮断した状態で、アンロード室3内を真空処理室2内と同程度の減圧環境にする。
続いて、アンロード室3を真空処理室2と接続して、搬送台車6によって基板Kをアンロード室3内に搬入する。
その後、再びアンロード室3と真空処理室2とを遮断したのち、アンロード室3内に、ベントガス吐出装置16によってベントガスを注入して、アンロード室3内を大気圧環境に戻す。
ベントガス吐出装置16のベントガス吐出部17は、搬送台車6に保持される基板Kの中央部Mに対向しているので、基板Kには、その中央部Mにのみ直接ベントガスが吹き付けられる。
このように基板Kにおいて周縁部Eよりも冷却されにくい中央部Mにベントガスを吹き付けることで中央部Mの熱がベントガスによって奪われる。そして、中央部Mの熱を奪ったベントガスは、中央部Mから周縁部Eに向けて、基板表面に沿って放射状に流れて、周縁部Eの冷却に寄与する。
すなわち、周縁部Eよりも温度低下が生じにくい中央部Mが、周縁部Eよりも積極的に冷却されるので、中央部Mと周縁部Eとの温度差が生じにくい。
これにより、基板Kの冷却中に基板Kに生じる熱変形や熱応力が小さくなって、基板Kに割れや座屈が生じにくい。
また、このように基板Kの中央部Mを積極的に冷却した場合、中央部Mに熱応力が生じることがあるが、この熱応力は、基板K全体を凹状または凸状に変形させるように作用する。すなわち、中央部Mに生じた熱応力は、基板K全体が変形することで逃がされるので、基板Kに割れや座屈が生じにくい。
ここで、ベントガス吐出部17の三本のベント管18a,18b,18cは、基板Kに平行な同一平面上に位置しているので、基板Kにおいてベントガスが当てられる領域が広い。このため、基板Kの周縁部Eに直接ベントガスが当たらなくても、基板Kが十分に冷却される。また、基板Kに対して略垂直にベントガスが吹き付けられるので、基板Kにおいてベントガス吐出部17の対向する領域にのみ、直接ベントガスが当たることとなり、正確に中央部Mのみを積極的に冷却することができる。
この各ベント管18a,18b,18cの間隔は、基板Kの冷却が適切に行われるように適宜設定されるものである。本実施の形態では、基板Kにおいて各ベント管からベントガスが直接吹き付けられる領域同士が連続するように、ベント管同士の間の間隔が定められており、これによって基板Kの中央部Mにおいて一つの大きい領域が積極的に冷却されるようになっている。また、ベント管18a,18b,18cはそれぞれ平行にして配置されているので、基板Kにおいてベントガスが吹き付けられる領域は、基板Kと略相似形状の四角形となる。このため、基板Kにおいてベントガスによって冷却される領域と周縁までの距離が基板Kの全周にわたってほぼ同一となり、各部で冷却条件が等しくなり、冷却むらが生じにくい。
ここで、ベントガス吐出部17を構成するベント管18a,18b,18cは、高温の基板Kに対して近接させて設けられているので、基板Kから放射や対流によって熱を受けてその温度が上昇する。
すると、これらベント管18a,18b,18cには熱変形が生じる。
しかし、これらベント管18a,18b,18cは、一端のみを固定的に支持され、他端はあそびをもたせた状態で支持されているので、自由な変形が許容されている。このため、ベントガス吐出部17には、熱変形による歪みやよじれ等が生じにくく、歪みやよじれ等に由来する問題、例えばベントガス吐出部17がよじれて基板Kに接触してしまうといった問題が生じにくい。
また、ベントガス吐出部17は、ベントガスを吐出する吐出口Hが基板K側とは異なる方向に向けて設けられており、吐出口Hの周囲には、吐出口Hから吐出されたベントガスを受けて基板K側に向けて案内する誘導部21が設けられている。
アンロード室3は、ベントガスを供給し始めた状態では高真空に保たれているので、吐出口Hから吐出されたベントガスは、音速に近い高速の噴流となる。しかし、本実施形態では、吐出口Hから吐出されたベントガスは、一旦誘導部21に受けられて流れが緩和されてから基板Kに向けて誘導される。すなわち、ベントガスの流れが一旦緩和されてから基板Kに当てられる。
このようにベントガスの流れが一旦緩和されることで、ベントガスの流れに微粒子が巻き込まれていた場合にも、この微粒子が基板K表面に勢いよく衝突することがなく、基板K表面を傷めにくい。
また、このようにベントガスが一旦誘導部21で受けられてから基板Kに吹き付けられるので、基板Kに吹き付けられるベントガスの流れが均一化されることとなり、基板Kにおいてベントガスの当たる領域を均一に冷却することができる。
上記のようにしてアンロード室3内を大気圧環境に戻したのち、搬送台車6によって基板Kをクリーンブース4内に搬入する。そして、搬送台車6の支持台6bを旋回させて、スペースS内で基板Kを略水平状態にして支持する。すなわち、基板Kを搬送装置7に対向させて搬送装置7への基板Kの受け渡しが可能な状態にして保持する。
ここで、この製膜装置1では、搬送台車6から搬送装置7への基板Kの受け渡しに先立って、基板Kのさらなる冷却が行われる。基板Kは、製膜室から搬送直後の約150°Cの高温状態を、後段の搬送装置7によってハンドリング可能な温度、例えば搬送装置7のローラーの耐熱温度以下(例えば90°C以下)まで冷却されてから、搬送装置7に受け渡される。
クリーンブース4での基板Kの冷却は、上記のように基板Kを略水平にした状態で、冷媒吐出装置26によって基板Kの中央部Mに清浄な空気を吹き付けることによって行われる。
すなわち、クリーンブース4においても、アンロード装置3と同様に、基板Kの中央部Mが積極的に冷却されるので、中央部Mと周縁部Eとの温度差が生じにくい。
これにより、基板Kの冷却中に基板Kに生じる熱変形や熱応力が小さくなって、基板Kに割れや座屈が生じにくい。
また、このように基板Kの中央部Mを積極的に冷却した場合、中央部Mに熱応力が生じることがあるが、この熱応力は、基板K全体を凹状または凸状に変形させるように作用する。すなわち、中央部Mに生じた熱応力は、基板K全体が変形することで逃がされるので、基板Kに割れや座屈が生じにくい。
このように、クリーンブース4での冷却の際にも、中央部Mと周縁部Eとの温度差が生じにくく、基板Kに割れや座屈が生じにくいので、クリーンブース4における基板Kの冷却速度をより高めることができ、基板Kを短時間で冷却することが可能となり、該部での処理時間を短縮することができる。
ここで、冷媒吐出装置26の冷媒吐出部27bは、冷媒吐出装置26に対して着脱可能にして設けられているので、好ましい冷却条件や冷却対象の基板Kの大きさ、形状に応じて、適切な大きさ、形状の吐出口27dが設けられた冷媒吐出部27bと交換して、最適な条件下で基板Kの冷却を行うことができる。
ここで、基板Kに吹き付けられた空気や基板Kの周辺雰囲気は、基板Kから熱を受けて加熱されるため、基板Kの周囲には、図7に示すような熱対流が生じる。そして、基板Kに吹き付けられた空気の流れは、この熱対流の影響を受ける。
基板Kを水平にした状態では、基板Kの周囲には、熱対流によって、基板Kの下面側から上面側に向かう流れが形成される。この流れは、下面側では、基板Kの中央部Mから周縁部Eに向かって下面に沿って放射状に流れ、上面側では、周縁部Eから中央部Mに向かって集中するように上面に沿って流れて、中央部Mに達したのちは、基板Kの上方に向かって流れる。
このクリーンブース4では、上記のように基板Kを水平にした状態で冷却を行うので、熱対流によって生じる流れは、基板Kに吹き付けられた空気の流れと平行となる。このため、基板Kに吹き付けられた空気の流れが乱されにくい。
このため、基板Kの周縁部Eは全周にわたって均一に冷媒や周辺雰囲気の流れに触れることとなり、周縁部Eで温度勾配が生じにくくなる。
このように、本実施形態にかかる製膜装置1では、真空処理室2からアンロード室3に搬入された高温の基板Kの冷却が良好に行われるので、従来の製膜装置よりも歩留まりが高い。
ここで、従来の製膜装置と本実施形態にかかる製膜装置1から、それぞれ、製膜処理を終えてアンロード室で大気圧環境へ戻した直後の基板を取り出し、その温度分布を放射温度計を用いて測定した。この温度分布を示すコンター図を、次の図8、図9に示す。
従来の製膜装置から取り出した基板は、図8に示すように、全体的に温度勾配がきつく、特に周縁部で温度勾配がきつくなっている。
これに対して、本実施形態の製膜装置1から取り出した基板は、図9に示すように、全体に温度勾配が緩くなっている。特に、熱応力による割れや座屈の生じやすい周縁部では、明らかに温度勾配が緩くなっているので、周縁部に生じる熱応力が小さく、基板に割れや座屈が生じにくいであろうことがわかる。
また、この図8、図9の温度分布に基づいて、各基板に生じている基板面内熱応力の大きさを解析した。この解析では、基板は四隅を固定されているものとした。
従来の製膜装置から取り出した基板では、最大引っ張り応力は15.7MPaであった(座屈固有値は0.962で1.0以下であるために、基板は熱座屈を発生している)。
一方、本実施形態の製膜装置1から取り出した基板では、最大引っ張り応力は6.5MPaであった(座屈固有値は1.16で1.0以上であるために、基板は熱座屈を発生していない)。
すなわち、本実施形態にかかる製膜装置1では、アンロード室3での冷却時に基板Kに生じる熱応力が従来の製膜装置の半分以下となるので、従来の製膜装置よりも明らかに基板Kに割れや座屈が生じにくいことがわかる。
また、本実施形態にかかる製膜装置1では、クリーンブース4での基板Kの冷却を、歩留まりを低下させることなく従来よりも短時間で終了させることができるので、スループットが高い。
実際に従来の製膜装置と本実施形態にかかる製膜装置とで、基板に割れや座屈を生じさせない条件で冷却を行い、冷却開始から冷却完了までに最低限必要な時間を測定したところ、従来の製膜装置では、冷却時間が約4分必要であったのに対して、本実施形態にかかる製膜装置1では、必要な冷却時間は3分であり、クリーンブース4での冷却時間を大幅に短縮することができた。
ここで、本実施の形態では、クリーンブース4に設けられる冷媒吐出装置26が、フィルター28によって清浄化された外気を冷媒として用いる構成を示したが、これに限られることなく、冷媒吐出装置26は、清浄で基板K及び基板Kに形成された薄膜を侵さない気体(例えば不活性ガス)であれば、他の任意の気体を冷媒として用いてもよい。
また、本実施の形態では、冷媒吐出装置26は、クリーンブース4の上部に冷媒吐出部27bが設けられて、略水平にして保持された基板Mの上面に対して略垂直に冷媒を吹き付けて冷却する構成としたが、これに限られることなく、他の構成を採用してもよい。
例えば、搬送台車6による初期の保持姿勢、すなわちクリーンブース4内に搬入された直後で水平に寝かされる前の姿勢の基板Kに略垂直に対向する向きにして、冷媒吐出装置26の冷媒吐出部27bを設けてもよい。この場合には、クリーンブース4内に搬送台車6によって搬入された基板Kを、搬入直後から冷却することができ、基板Kを水平に寝かせる作業が完了するまでの冷媒吐出装置26の待機時間が短縮される。
ここで、本実施の形態では、ベントガス吐出部17を、三本のベント管18a,18b,18cからなる構成としたが、これに限られることなく、ベント管一本だけによって構成してもよく、またさらに多数のベント管によって構成してもよい。
ベント管一本だけでベントガス吐出部17を構成する場合には、ベント管は十分大径のものを用いて、基板Kに対向する面積、すなわち基板Kに対してベントガスを直接吹き付けることのできる面積を確保する。
[第二実施形態]
以下、本発明の第二実施形態にかかる製膜装置について、図10を用いて説明する。
本実施形態にかかる製膜装置は、第一実施形態にかかる製膜装置1において、アンロード室3の構成を変更したものである。
以下、製膜装置1と同様または同一の構成については同様の符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
本実施形態にかかる製膜装置のアンロード室33は、アンロード室3において、ベントガス吐出部17を、搬送台車6による基板Kの搬送経路の両側に設けたものである。
この製膜装置では、アンロード室33内の基板Kの保持位置を間に挟んで一対のベントガス吐出部17を設けているので、基板Kに対して、両面側からベントガスを吹き付けて冷却することができるので、基板Kの冷却効率がよく、アンロード室3内で基板Kをより低温まで冷却することができる。
[第三実施形態]
以下、本発明の第三実施形態にかかる製膜装置について、図11を用いて説明する。
本実施形態にかかる製膜装置は、第一実施形態または第二実施形態にかかる製膜装置において、クリーンブース4の構成を変更したものである。
以下、上記各実施形態の製膜装置と同様または同一の構成については同様の符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
本実施形態にかかる製膜装置のクリーンブース34は、クリーンブース4において、上部に設けられる冷媒吐出装置26に対向させて、下部にも冷媒吐出装置26を設けたものである。
この製膜装置では、クリーンブース44内の基板Kの保持位置を間に挟んで一対の冷媒吐出装置26を設けているので、基板Kに対して、両面側から冷媒を吹き付けて冷却することができるので、基板Kの冷却効率がよく、基板の冷却に要する時間をさらに短縮することができるので、スループットが高い。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、図12及び図13を用いて説明する。
本実施形態にかかる製膜装置は、第一実施形態、第二実施形態、第三実施形態のうちのいずれかの製膜装置において、アンロード室に設けられるベントガス吐出装置16の構成を変更したものである。
本実施の形態では、ベントガス吐出装置16において、ベントガス吐出部17の代わりに、球殻状のベントガス吐出部37を設けたものである。このベントガス吐出部37において、少なくともアンロード室内に搬入された基板K側の領域には、複数の吐出口Hが設けられている。
この製膜装置では、ベントガス吐出部37が球殻状に形成されているので、ベントガス吐出部37内に供給されたベントガスは、図13に示すように、ベントガス吐出部37の中心点Oを中心とする放射状に吐出される。
このため、基板Kにおいて凸曲面に最も近い領域では、ベントガスは略垂直方向から吹き付けられ、この領域から離間した領域では、基板K表面に対して傾斜する方向からベントガスが吹き付けられる。
これにより、基板K表面近傍では、中央部Mから周縁部Eに向かう冷媒の流れが自然に形成されることとなり、確実に、基板Kの中央部Mを積極的に冷却することが可能となる。
ここで、ベントガス吐出部37は、少なくとも基板Kに対向する面に、基板Kに向かって凸となる凸曲面を有する中空形状であれば、球殻状以外の他の形状としてもよい。
例えば、ベントガス吐出部37は、基板K側を向く壁面がドーム状に形成された箱体によって構成してもよい。この場合には、ドーム状の壁面には、複数の吐出口Hが形成される。
また、ベントガス吐出部37は、基板Mに平行にして設けられた径の十分大きい円筒体によって構成することができる。この場合には、円筒体においてすくなくとも基板側の領域は、吐出口が周方向に沿って複数設けられた構成とされる。
これらいずれの場合にも、ベントガス吐出部37からは、凸曲面の軸または中心点を中心とした放射状に冷媒が吐出されることとなる。
[第五実施形態]
次に、本発明の第実施形態について、図14を用いて説明する。
本実施形態にかかる製膜装置は、第一実施形態、第二実施形態、第三実施形態、第四実施形態のうちのいずれかの製膜装置において、アンロード室での基板Kに対するベントガスの吹き付け状態、及びクリーンブースでの基板Kに対する冷媒の吹き付け状態を変更したものである。
本実施形態にかかる製膜装置では、ベントガス吐出部及び冷媒吐出部を、基板Kの中央部Mの、連続しない複数の小領域M1,M2,M3,M4(図14参照)に、それぞれベントガスまたは冷媒を吹き付ける構成としたものである。
具体的には、ベントガス吐出装置を、基板Kの各小領域M1,M2,M3,M4に対向する位置にそれぞれベントガス供給部を設けた構成とし、冷媒吐出装置を、各小領域M1,M2,M3,M4に対向する位置にそれぞれ吐出口が設けられた構成とする。
ここで、ベントガス吐出装置は、上記の構成に限らず、第一実施形態にかかる製膜装置1のベントガス吐出装置16において、ベントガス吐出部17のベント管18a,18b,18cを十分に離間させて、基板Kにおいて各ベント管から直接ベントガスを吹き付けられる領域を離間させた構成としてもよい。
この構成では、基板Kの中央部Mにおいて、連続しない複数の小領域M1,M2,M3,M4が、まだ基板Kから熱を奪っていない冷媒(すなわち最も低温の状態の冷媒)によって冷却される。
すなわち、基板Kは、中央部Mのなかでも、連続しない複数の小領域M1,M2,M3,M4がより積極的に冷却される。
このように、基板Kにおいて積極的に冷却されて熱応力の生じやすい領域が、複数の小領域M1,M2,M3,M4に分散しているので、基板Kに生じる熱応力が全体として小さくなり、基板Kに割れや座屈が生じにくくなる。特に、従来割れが生じやすかった基板Kの周縁部(図14中に長円で囲って示す領域)に、割れや座屈が生じにくくなる。
ここで、上記各実施の形態では、製膜装置に設けられるクリーンブースを第二基板冷却装置とした例を示したが、アンロード室で基板Kを十分に冷却できる場合、または自然放熱によって冷却する場合には、クリーンブースを第二基板冷却装置としなくてもよい。
本発明の第一実施形態にかかる製膜装置の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の第一実施形態にかかるアンロード室(第一基板冷却装置)の構成を示す図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 図3のB−B線矢視断面図である。 本発明の第一実施形態にかかるクリーンブース(第二基板冷却装置)の構成を示す縦断面図である。 図5の一部拡大図である。 本発明の第一実施形態の製膜装置の、クリーンブース内の基板の周囲に生じる対流を示す図である。 従来の製膜装置のアンロード室で大気圧環境下に戻された直後の、基板の表面温度分布を示すコンター図である。 本発明の第一実施形態にかかる製膜装置のアンロード室で大気圧環境下に戻された直後の、基板の表面温度分布を示すコンター図である。 本発明の第二実施形態にかかる製膜装置の、アンロード室の構成を概略的に示す図である。 本発明の第三実施形態にかかる製膜装置の、クリーンブースの構成を概略的に示す図である。 本発明の第四実施形態にかかる製膜装置の、冷媒吐出部の構成を示す図である。 本発明の第四実施形態にかかる製膜装置で行われる基板の冷却の様子を示す図である。 本発明の第五実施形態にかかる製膜装置で行われる基板の冷却の様子を示す図である。
符号の説明
1 製膜装置
2 真空処理室
3、33 アンロード室(第一基板冷却装置)
4、34 クリーンブース(第二基板冷却装置)
6b 支持台
16 ベントガス吐出装置(冷媒吐出装置)
17 ベントガス吐出部(冷媒吐出部)
18a,18b,18c ベント管
21 誘導部
26 冷媒吐出装置
27b 冷媒吐出部
H 吐出口
K 基板
M 中央部
M1,M2,M3,M4 中央部の小領域

Claims (11)

  1. 冷却対象である太陽電池パネルに用いられる基板の少なくとも片面の中央部のみ、該基板に対して略垂直方向から冷媒を吹き付け、その冷媒が前記基板の表面に沿って中央部から全ての周縁部に向けて流れるようにして前記基板の冷却を行うことを特徴とする基板冷却方法。
  2. 前記基板を水平にした状態で冷却を行うことを特徴とする請求項1記載の基板冷却方法。
  3. 前記基板の中央部の、連続しない複数の領域にのみ、それぞれ前記冷媒を吹き付けることを特徴とする請求項1または2に記載の基板冷却方法。
  4. 冷却対象である太陽電池パネルに用いられる基板を支持する支持台と、
    該支持台に支持される前記基板と対向する位置に設けられ、前記基板の少なくとも片面の中央部のみに対して略垂直方向から冷媒を吹き付け、その冷媒を前記基板の表面に沿って中央部から全ての周縁部に向けて流し、前記基板を冷却する冷媒吐出装置とを有していることを特徴とする基板冷却装置。
  5. 前記支持台が、前記基板を水平にして保持可能とされていることを特徴とする請求項4記載の基板冷却装置。
  6. 前記冷媒吐出装置が、前記基板の中央部の、連続しない複数の領域に向けてのみ前記冷媒を吐出する構成とされていることを特徴とする請求項4または5に記載の基板冷却装置。
  7. 前記冷媒吐出装置の冷媒吐出部が、長手方向に沿って複数の吐出口が設けられた管を、同一平面上に複数本配置した構成とされており、
    該冷媒吐出部は、前記管が前記基板に平行な面上に位置するようにして設けられていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の基板冷却装置。
  8. 前記冷媒吐出部を構成する前記管は、一箇所のみを固定的に支持され、他の部分は支持されないか、支持部にあそびをもたせた状態で支持されていることを特徴とする請求項7記載の基板冷却装置。
  9. 前記冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、前記冷媒を吐出する吐出口が前記基板側とは異なる方向に向けて設けられており、
    前記吐出口の周囲には、該吐出口から吐出された冷媒を受けて前記基板側に向けて案内する誘導部が設けられていることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の基板冷却装置。
  10. 前記冷媒吐出装置の冷媒吐出部は、前記基板に対向する面に凸曲面を有する中空形状をなしており、この凸曲面には、基板に対する傾きが変化する方向に沿って複数の吐出口が設けられていることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の基板冷却装置。
  11. 減圧環境下で加熱された太陽電池パネルに用いられる基板に処理を施す真空処理室と、該真空処理室から前記基板が送り込まれて、該基板を冷却しつつ大気圧環境に戻すアンロード室とを有する製膜装置であって、
    前記アンロード室もしくはその後段に、請求項4から10のいずれかに記載の基板冷却装置を備えることを特徴とする製膜装置。
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