JP4348148B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ処理装置に関する。
従来のプラズマ処理装置では、枠材(外装部材)がボルト等の棒状の固定手段によって電極に安定に固定されていたり(例えば、特許文献1)、電極の間に処理ガスを供給するガス供給部材(外装部材)及び電極の間の処理ガスを排出するガス排出部材(外装部材)が電極の両側に設けられたりしていた(例えば、特許文献2)。
また、別のプラズマ処理装置では、大きなロール状電極と、このロール状電極に対向する複数の小さな板状電極とが設けられていた(例えば、特許文献3)。
特開平9−92943号公報 特開2003−89726号公報 特開2000−44706号公報
しかしながら、特許文献3に記載のプラズマ処理装置において、板状電極が小さ過ぎると、板状電極にボルトによって外装部材を固定しようにも、十分なボルト孔を形成することができず、板状電極と外装部材とを安定に固定することが困難になる。
特に、板状電極の内部に冷媒通過路が設けられていると、電極内部の冷媒通過路の領域を確保しながらボルト孔を形成することがより困難になる。
上記問題を解決するために、本発明は、小さな電極を用いても、電極と外装部材とを安定に固定することができるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
本発明のプラズマ処理装置は、上記の問題点を解決するために提案されたものであり、第1の電極と、幅広の基部及び当該基部から前記第1の電極に向けて凸設された幅狭の突条部を有する第2の電極と、棒状の固定手段によって前記基部の両側のそれぞれに固定される外装部材と、前記第2の電極の前記第1の電極との対向面に設けられた板状の固体誘電体と、を備え、前記板状の固体誘電体の両端が、前記基部の両側に固定された前記外装部材に保持され、前記外装部材には、前記固定手段を通す孔が設けられており、当該孔は、前記第1の電極と第2の電極とが向かい合う方向に長軸を有する長孔であることを特徴としている。
なお、幅広及び幅狭とは基部と突条部との相対的な関係を示しており、基部の形状は突条部よりも相対的に幅広になされており、突条部の形状は基部よりも相対的に幅狭になされている。
第2の電極に対して基部及び突条部が設けられていることによって、突条部が幅狭で小さくても、幅広の基部に棒状の固定手段を設けることができるので、第2の電極と外装部材とを安定に固定することができる。
外装部材には、固定手段を通す孔が設けられており、その孔は、第1の電極と第2の電極とが向かい合う方向に長軸を有する長孔であることにより、第2の電極の位置をこの長軸の方向に調整することができるので、第1の電極と第2の電極との間隔を一定に調整することができる。
また、本発明のプラズマ処理装置は、基部の第1の電極側に、基部と隣接する空隙が形成されていることが好ましい。基部と隣接する空隙が基部の第1の電極側に形成されることによって、第2の電極の可動範囲が大きくなるので、第1の電極と第2の電極との間隔を一定に調整することが一層容易にすることができる。
第1の電極や第2の電極を構成する材質としては、例えば、ステンレス、銅、鉄、アルミニウム、チタン、タングステン、真鍮等の金属が挙げられる。これらの金属は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、第1の電極と第2の電極は、それぞれが異なる材質によって構成されていてもよい。
棒状の固定手段としては、例えば、ボルト、ネジ、釘等が挙げられる。
棒状の固定手段を構成する材質としては、例えば、ステンレス、銅、鉄、アルミニウム、チタン、タングステン、真鍮等の金属や、フッ素樹脂等の硬質な樹脂等が挙げられる。
外装部材としては、例えば、枠材、電極間に処理ガスを供給するガス供給部材、電極間の処理ガスを排出するガス排出部材等が挙げられる。
また、本発明のプラズマ処理装置は、第1の電極と第2の電極の少なくとも一方の電極に対して、第2の電極側に固体誘電体が設けられていることが好ましい。電極に固体誘電体が設けられていると、第1の電極と第2の電極との間にアーク放電等の異常放電の発生を防ぐことができる。
このような固体誘電体としては、例えば、アルミナ、石英、フッ素樹脂、ガラス等が挙げられる。電極に固体誘電体を設ける方法としては、例えば、板状の固体誘電体を電極の表面に密着させる方法や、溶射によって電極の表面に固体誘電体をコーティングする方法等が挙げられる。
本発明のプラズマ処理装置は、主に大気圧近傍の圧力下においてプラズマ処理を行う。なお、大気圧近傍の圧力下とは、1.333×104〜10.664×104Paの圧力下を意味する。特に、プラズマ処理を行う圧力が9.331×104〜10.397×104Paの範囲内にあると、圧力調整が容易になるとともに、装置の構成が簡便にすることができる。
本発明によれば、第2の電極に対して基部及び突条部が設けられていることによって、棒状の固定手段を用いて第2の電極に外装部材を固定する際、突条部が小さくなされていても、幅広の基部に棒状の固定手段を設けることができるので、第2の電極と外装部材とを棒状の固定手段によって安定に固定することができる。
外装部材に設けられた孔が第1の電極と第2の電極とが向かい合う方向に長軸を有する長孔であると、第2の電極の位置をこの長軸の方向に調整することができるので、第1の電極と第2の電極との間隔を一定に調整することができる。
基部の第1の電極側に基部と隣接する空隙が形成されていることによって、第2の電極の位置を調整する際の可動範囲が大きくなり、第1の電極と第2の電極との間隔を一定に調整することが一層容易にすることができるとともに、第2の電極や外装部材に対して高い加工精度を発揮する必要がなくなるので、第1の電極や外装部材の加工コストを低下することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明のプラズマ処理装置の模式的斜視図を図1に示し、図1のA−A線に沿うプラズマ処理装置の模式的断面図を図2に示す。
図1に示すプラズマ処理装置Mは、上下一対のユニットU1、U2を有している。
まず、下部ユニットU1について説明する。
下部ユニットU1には、円筒状のアース電極(第1の電極)10と、このアース電極10を中心軸のまわりに回転可能に支持する軸部11が設けられている。アース電極10は、軸部11に設けられた接地線12を介して接地されている。また、アース電極10は、ステンレス等の金属導電体から形成されており、その表面にはアルミナ(図示せず)が均一の厚さで溶射されている。
アース電極10の軸部11には、モーター部(図示せず)が連結されている。アース電極10の上にはシート状の被処理体4が配されており、モーター部の駆動によって、アース電極10が軸部11を中心軸として回転する。被処理体4は、アース電極10の回転に伴って、供給ロール31から巻取ロール32の方向に向けて搬送される。
また、アース電極10の内部には冷媒路(図示せず)が形成されている。冷媒路15の中には水等の冷媒が流れており、冷媒によってアース電極10の温度は適当な温度に調節される。
次に、上部ユニットU2について説明する。
上部ユニットU2には、ホット電極(第2の電極)50、石英板6、ガス吹出部材(外装部材)7、及びガス排出部材(外装部材)8等が設けられている。
ホット電極50について説明する。
ホット電極50は、ステンレスから構成されており、給電線91を介して電源90に接続された電圧印加電極となっている。
ホット電極50は、アース電極10の軸方向に伸びた形状をなしており、図2に示すように、上側に位置する基部53と、基部53からアース電極10に向けて下側に凸設された突条部52とから構成されている。基部53は突条部52よりも相対的に幅広になされており、ホット電極50は、幅広の基部53が相対的に幅狭の突条部の前後(被処理体4の搬送方向における上流側と下流側)方向に突出した断面T字型の形状をなしている。ホット電極50のアース電極10側の対向面51は平面状になされ、ホット電極50の対向面51とアース電極10との間に放電空間45が形成される。
ホット電極50の内部には、冷媒路54bが設けられている。冷媒路54bは、アース電極10の軸方向に伸びるとともに、その両端がホット電極50の上面に開口している。冷媒路54bの一端には、水等の冷媒を冷媒路54bに供給する冷媒導入管54aと接続されており、冷媒路54bの他端には、冷媒を排出する冷媒排出管54cと接続されている。ホット電極50は、冷媒導入管54aから供給される冷媒が通過することによって、冷却や加熱等の温度調節が行われる。冷媒路54bを通過した後の冷媒は、冷媒排出管54cから外部に排出されるようになっている。
なお、冷媒は、冷媒ポンプ55の駆動によって冷媒路54bに供給される。
石英板6について説明する。
板状の固体誘電体である石英板6は、ホット電極50の対向面51と密着して設けられており、ガス吹出部材7及びガス排出部材8に形成された凹溝75、85によってその両端が保持されている。
石英板6は、ホット電極50の対向面51を被覆する被覆部61と、被覆部61の周囲に突出し、被覆部61の外周を取り囲む延出部62を有している。
石英板6は、ホット電極50の対向面51の面積よりも大きな面積を有しており、延出部62がホット電極50の対向面51の周縁から突出している。また、延出部62は、被覆部61の周囲を取り囲んでおり、被覆部61が延出部62の内側に位置している。
石英板6がホット電極50の対向面51と密着していることによって、石英板6とホット電極50との間でアーク放電等の異常放電が発生することを防ぐことができる。
また、延出部62が被覆部61の周囲を取り囲んでいることによって、電圧印加時に発生する沿面放電が延出部の周縁に到達するまでの間に沿面放電を減衰させることができるので、沿面放電による異常放電の発生を防ぐことができる。
ここで、ガス吹出部材7及びガス排出部材8の下面に形成された凹溝70b、80bには、アース電極10の軸方向に伸びた断面円形のシリコーンゴム63a、63bが収容されている。凹溝70b、80bの深さはシリコーンゴム63a、63bの高さよりも若干小さくなされており、シリコーンゴム63a、63bが凹溝70b、80bと石英板6によって挟まれることによって、シリコーンゴム63a、63bが延出部62に密着した状態になっている。ここで、シリコーンゴム63a、63bは、変形可能な樹脂によって構成されているので、石英板6を破損したり、石英板6とホット電極50の対向面51との面接触に影響を与える恐れがない。
シリコーンゴム63a、63bが石英板6の延出部62に密着していることによって、シリコーンゴム63a、63bと石英板6との間の界面を沿面放電が進展することを防ぐことができ、沿面放電による異常放電の発生を防ぐことができる。
なお、シリコーンゴム63a、63bと延出部62とが密着していることの確認方法としては、例えば、石英板6が透明の場合、シリコーンゴム63a、63bが設けられる面と反対側の面から目視を行い、シリコーンゴム63a、63bと石英板6との間に空気層が存在しないことを確認することによって行うことができる。また、シリコーンゴム63a、63bが延出部62に押しつけられて変形し、その断面形状が楕円形をなしていることによっても確認することができる。
シリコーンゴム63a、63bは、ホット電極50と間隔を空けて設けられている。ホット電極50とシリコーンゴム63a、63bとの間に間隔が設けられることによって、沿面放電がシリコーンゴム63a、63bに到達するまでに沿面放電を減衰させることができる。
シリコーンゴム63a、63bが延出部62に密着していることによって、沿面放電による異常放電の発生を防ぐために必要なホット電極50と延出部62の周縁との距離を最小限にすることができるので、ホット電極50の対向面51の面積を大きくすることができ、ひいてはプラズマ処理を行う面積を大きくすることができる。
ガス吹出部材7及びガス排出部材8について説明する。
ガス吹出部材7はホット電極50の前側(被処理体4の搬送方向における上流側)に設けられている。ガス吹出部材7の下側には、ホット電極50の突条部52に向けて突出した突出部70が形成されている。また、ガス吹出部材7は、絶縁性の樹脂によって構成されている。
ガス吹出部材7の内部には、処理ガスの導入路73bとカーテンガスの導入路73bがアース電極10の軸方向に形成されている。ガス吹出部材7の下面には下板79が設けられており、この下板79とガス吹出部材7とによってスリット状をなす処理ガスの吹出口74が形成されている。この吹出口74は、アース電極10の軸方向に形成されており、放電空間45を向いて斜め下方向に伸びている。また、ガス吹出部材7の上面には、導入路73bの他端と接続された処理ガスのガス導入管73aが設けられている。さらに、ガス導入管73aは、例えばN2やO2等の処理ガスが充填された処理ガス源71と接続されている。
下板79には、下板79をガス吹出部材7にボルト締めする挿入孔79aが設けられており、下板79は、この挿入孔79aを介してガス吹出部材7にボルト締めされている。また、この挿入孔79aは、前後方向に長い長孔になされている。挿入孔79aが長孔になされていると、下板79とガス吹出部材7との距離を調節することができるので、吹出口74のスリット幅を調節して処理ガスの供給量を制御することができる。
ガス吹出部材7の下面には、小孔状のカーテンガスの吹出口77が複数設けられている。これらの吹出口77は、アース電極10の外周曲面と略垂直な方向を向いており、アース電極10の軸方向に一定の間隔を空けて複数設けられている。また、ガス吹出部材7の上面には、カーテンガスの導入路76bの他端と接続されたカーテンガスの導入管76aが接続されている。さらに、カーテンガスの導入管76aには、例えばN2等の不活性ガスが充填されたカーテンガス源72と接続されている。なお、処理ガスとカーテンガスとが同一の場合には、処理ガス源71をカーテンガス源72として兼用することができる。
また、ガス排出部材8は、ホット電極50の後側(被処理体4の搬送方向における下流側)側に設けられている。ガス排出部材8の下側には、ホット電極50の突条部52に向けて突出した突出部80が形成されている。
また、ガス排出部材8には、処理ガスの排出路83aが形成されている。ガス排出部材8の下面には、小孔状のガス排出口82がアース電極10の軸方向に一定の間隔を空けて複数設けられている。
このガス排出口82は、真下方向に長く伸びている。ガス排出部材8の上面には、排出路83aの一端と接続された処理ガスの排出管83bが設けられている。排出管83bは、真空ポンプ86と接続されている。
ホット電極50と部材7、8との取付構造を説明する。
ホット電極50の前側にはガス吹出部材7が設けられており、ホット電極50とガス吹出部材7とは、ステンレス製のボルト(棒状の固定手段)98aによって固定されている。また、ホット電極50の後側にはガス排出部材8が設けられており、ホット電極50とガス排出部材8とは、ステンレス製のボルト(棒状の固定手段)98bによって固定されている。
ホット電極50の基部53の前面と後面には、内周面に雌ネジを有するボルト孔(固定手段を通す孔)58a、58bがアース電極10の軸方向にそれぞれ適宜な間隔を空けて複数形成されている。これらのボルト孔58a、58bは、ホット電極50の基部53の表面から厚さ方向の中程まで形成され、ホット電極50の冷媒路54bへは到達していない。
ホット電極50よりも前側のガス吹出部材7には、上記ボルト孔58aに対応する位置に、ガス吹出部材7を前後方向に貫通する挿入孔78が設けられている。また、ホット電極50よりも後側のガス排出部材8にも、上記ボルト孔58bに対応する位置に、ガス排出部材8を前後方向に貫通する挿入孔88が設けられている。
これらの挿入孔78、88は多段になされており、挿入孔78、88は、ホット電極50側に位置する小さな内径の小径部78a、88aと外側に位置する大きな内径の大径部78b、88bによって構成されている。小径部78a、88aの内径はボルト98、99の胴部98b、99bの外径よりも大きくなされており、大径部78b、88bの内径はボルト98、99の頭部98a、99aの外径よりも大きくなされている。また、ボルト98、99の頭部98a、99aの外径は小径部78a、88aの内径よりも大きくなされており、ボルト98、99の頭部98a、99aが小径部78a、88aよりもホット電極50側に到達しないようになされている。
また、挿入孔78、88は、アース電極10とホット電極50とが向かい合う方向(上下方向)に長軸を有する長孔になされており、小径部78a、88a及び大径部78b、88bがそれぞれ上下方向に長軸を有している。
ガス吹出部材7は、ボルト98aが基部53の挿入孔78からボルト孔58aに螺合されることによって取り外し可能にホット電極50に固定される。また、ガス排出部材8は、ボルト98bが基部53のボルト孔58bに螺合されることによって取り外し可能にホット電極50に固定される。
ここで、突条部52が小さく、対向面51の幅が石英板6の幅よりも狭くても、基部53が突条部52よりも幅広になされているので、ホット電極50を固定するのに十分な深さのボルト孔58a、58bを確保することができ、ひいては部材7、8をホット電極50に対して安定に固定することができる。更に、ホット電極50の内部に冷媒路54b等が形成されていても、冷媒路54b等を損傷せずに十分な深さのボルト孔58a、58bを形成することができる。
また、挿入孔78、88の形状が上下方向の長孔になされていることによって、ホット電極50の位置を上下方向に調整することができ、ホット電極50と部材7、8とが固定された後でもホット電極50の位置を調整することもできる。ここで、ホット電極50や部材7、8に対して加工精度が低い箇所がある場合、ホット電極50の位置を上下方向に調整することによって、ホット電極50の対向面51と石英板6とを面接触させた状態で隙間なく密着させることができるので、石英板6とホット電極50との間でアーク放電等の異常放電が発生することを防ぐことができる。
なお、ホット電極50に部材7、8が固定された後でも、ホット電極50と部材7、8とを固定しているボルト98、99を一旦軽く緩めると、ホット電極50にボルト98、99が螺合された状態のままでもホット電極50の位置を調整することができる。ホット電極50の位置を調整した後、再びボルト98、99を螺合させることによって、調整後の位置でホット電極50と部材7、8とを固定することができる。
ここで、部材7、8の突出部70、80は、ホット電極50の突条部52に突き出した形状をなしており、石英板6の延出部62とホット電極50の基部53が突条部52よりも前後方向に突出した部分との間に位置している。
突条部70、80の上面部70a、80aは、石英板6と平行に形成されており、ホット電極50の基部53が突条部52よりも前後方向に突出した部分の下面部53a、53bも、それぞれ上面部70a、80aと同様に石英板6と平行に形成されている。部材7、8の上面部70a、80aとホット電極50の下面部53a、53bとは所定の間隔を保って配設されており、上面部70a、80aと下面部53a、53bとの間に空隙21、22が形成されている。
空隙21、22は、ホット電極50の下側に隣接する位置に設けられているので、ホット電極50の位置調整の際にホット電極50が部材7、8に引っ掛からなくなり、ホット電極50の位置調整の範囲を更に広げることができ、ホット電極50の対向面51と石英板6とを密着させることがより容易になる。
石英板6と部材7、8との取付構造を説明する。
ガス吹出部材7の後面の下端部と、ガス排出部材8の前面の下端部には、それぞれ断面コの字状の凹溝75、85が形成されている。この凹溝75、85に石英板6の前後の縁面が挿し込まれており、凹溝75、85は、石英板6の前後の縁面を支えることによって石英板6を安定に保持している。
この凹溝75、85は、アース電極10の軸方向に形成されており、部材7、8におけるアース電極10の軸方向の一端側に開口している。石英板6は、この開口から取り出し可能に凹溝75、85によって保持されている。
上部ユニットU2の組み立て方法の一例を説明する。
まず、部材7、8の凹溝70b、80bにシリコーンゴム63a、63bを嵌め込む。シリコーンゴム63a、63bを嵌め込んだ後、ガス吹出部材7の凹溝75に対して石英板6を挿入し、ガス吹出部材7に挿入された石英板6をガス排出部材8の凹溝85に挿入する。このとき、石英板6は、石英板6の両端が部材7、8によって保持されている。
次に、部材7、8の上面部70a、80aにホット電極50の下面部53a、53bを載せた後、部材7、8の挿入孔78、88の位置をホット電極50のボルト孔58a、58bの位置に合わせてボルト98a、98bを軽く螺合し、ホット電極50の基部53と部材7、8との仮止めを行う。この仮止めによって、上部ユニットU2を構成するホット電極50、部材7、8、及び石英板6が一体化される
ホット電極50の基部53と部材7、8との仮止めを行った後、ホット電極50の位置を調整して、ホット電極50の対向面51と石英板6とを密着させる。なお、石英板6とホット電極50とが密着していることの確認方法としては、例えば、石英板6が透明の場合、ホット電極50が設けられる面と反対側の面から目視を行い、石英板6とホット電極50との間に空気層が形成されていないことを確認する方法等が挙げられる。
最後に、ホット電極50の対向面51と石英板6とが密着した状態を維持しながらボルト98a、98bの締め付けを行い、ホット電極50と部材7、8とを完全に固定する。
これらの一連の工程によって、ホット電極50、石英板6、及び部材7、8から、上部ユニットが組み立てられる。
ここで、図3に、部材7、8のホット電極50への支持手段を用いた変形例を示す。図3(a)は、部材7、8をホット電極50に固定する前の状態を示す模式的断面図であり、図3(b)は、部材7、8をホット電極50に固定した後の状態を示す模式的断面図である。
この変形例においても、部材7、8は、ボルト98c、99cによってホット電極50に固定される。ボルト98c、99c用の挿入孔78c、88cは上下に長い長孔ではなく、ボルト98c、99cの形状と同径の丸型の孔になされている。この挿入孔78c、88cが形成された位置は、ホット電極50の基部53の位置と対応している。また、図3(a)に示すように、部材7、8を固定する前のホット電極50には、ボルト98a、98b用のボルト孔が全く形成されていない。なお、ホット電極50は、ボルト98c、99cよりも軟質の金属によって構成されている。
この変形例において、ホット電極50に部材7、8を固定する方法を説明する。
まず、石英板6を部材7、8の凹溝75、85に挿入した後、ホット電極50の位置を調整してホット電極50の対向面51と石英板6とを密着させる。
次に、ボルト98c、99cを部材7、8の挿入孔78c、88cを通してホット電極50の基部53の側部(ボルト孔無しの部位)にねじ込みを行う。ボルト98c、99cのねじ込みによって、図3(b)に示すボルト孔58c、58dが形成され、ホット電極50に部材7、8が安定に固定される。
ボルト孔が形成されていない基部53にボルト98c、99cがねじ込まれることによって、ホット電極50は、ホット電極50や部材7、8の加工精度が低くても、ホット電極50の対向面51と石英板6とを密着させた状態で部材7、8を安定に固定することができる。
上記のように構成されたプラズマ処理装置Mを用いて、被処理体4のプラズマ処理方法を説明する。
まず、アース電極10を回転させ、供給ロール31にロール状に準備された被処理体4を方向xに搬送させる。アース電極10の回転によって、被処理体4は、アース電極10の表面と隙間無く接触しながらアース電極10に部分的に巻付くように搬送される。被処理体4は、アース電極10とホット電極50の間に形成された放電空間45を通過し、巻取ロール32に巻き取られる。アース電極10の回転によって、被処理体4は、放電空間45に連続的に供給されるようになっている。
次に、処理ガスを処理ガス源71からガス導入管73aに導入する。ガス導入管73aは複数に枝分かれした構造になっており、処理ガスは、ガス導入管73a内で濃度を均一化される。その後、処理ガスは、スリット状の吹出口74から放電空間45へ吹き出される。
処理ガスと同様に、カーテンガスをカーテンガス源72からカーテンガスの導入管76aに導入する。カーテンガスは、小孔状の吹出口74から、放電空間45と反対方向下向きに吹き出され、放電空間45を通過する前の被処理体4に吹き付けられる。カーテンガスが放電空間45を通過前の被処理体4に吹き付けられることによって、被処理体4表面に付着した汚れを吹き飛ばすことができるとともに、処理ガス以外の気体が放電空間45に拡散することを防ぐことができる。
また、アース電極10から下板79までの間隔は、アース電極10から石英板6までの間隔よりも小さくなされており、処理ガス以外の気体が放電空間45に拡散することを防ぐことができる。
そして、放電空間45に処理ガスが供給された状態で、電源91のスイッチをオンにし、ホット電極50に対してパルス電圧の印加を開始する。パルス電圧の印加によって放電空間45に供給された処理ガスは均一なグロー状態のプラズマとなり、この処理ガスのプラズマによって被処理体4の表面にプラズマ処理が行われる。
プラズマ処理に用いられた使用済みの処理ガス等は、ガス排出口82から吸引されて排気される。
プラズマ処理された被処理体4は、アース電極10の回転によって放電空間45から巻取ロール32側に搬送され、巻取ロール32に巻き取られる。
以上の工程によって、被処理体4に対してプラズマ処理が行われる。なお、被処理体4は放電空間45に連続的に供給されるので、プラズマ処理装置Mは、被処理体4に対して連続的にプラズマ処理を行うことができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されず、種々の形態を採用することができる。
例えば、アース電極10を上側にし、ホット電極50を下側に設けてもよい。また、これらの電極10、50を水平や斜め方向に対向して配置してもよい。
本発明ではロール電極と平板電極とを対向させて用いたが、平板電極同士を対向させて用いてもよい。
挿入孔78、88は、長手方向に互い違いに設けられていてもよい。
ホット電極50の形状は、T字型に限られず、L字型、十字型でもよい。
ホット電極50と部材7、8とを固定するボルトを挿入する方向は、前後方向のみに限られず、上下方向やその他の方向でもよい。
下部ユニットに対して複数の上部ユニットを設けてもよい。この場合、上部ユニットごとに異なるプラズマ処理を被処理体に施してもよい。
また、上部ユニットU2を組み立てる際に、ホット電極50に部材7、8を仮止めした後、石英板6を凹溝75、85の開口から挿入することによって石英板6を部材7、8に設けてもよい。このとき、ホット電極50は、石英板6を凹溝75、85に挿入した後に位置調整が行われた状態で固定される。
ガス吹出部材7及びガス排出部材8は、それぞれ処理ガスの供給及び回収を行わずにプラズマ処理を行ってもよい。また、部材7、8の突出部70、80を設けずに、ホット電極50の基部53と石英板6の延出部62、62との間が全て間隙21、22となされていてもよい。
本実施形態のように放電空間45内に位置する被処理体4に対してプラズマ処理を行う所謂ダイレクト式のプラズマ処理装置のみに限られず、放電空間45外に位置する被処理体4に対してプラズマ化した処理ガスを吹き付けてプラズマ処理を行う所謂リモート式のプラズマ処理装置等にも適用することができる。
本発明は、被処理体4に対して、洗浄、エッチング、製膜、表面改質、アッシング等の種々のプラズマ処理に広く適用することができる。
本発明の1実施形態に係るプラズマ処理装置の模式的斜視図である。 図1のA−A線に沿うプラズマ処理装置の模式的断面図である。 上部ユニットの組み立て方法の変形例を示し、(a)は部材7、8をホット電極50に固定する前の状態を示す模式的断面図、(b)は部材7、8をホット電極50に固定した後の状態を示す模式的断面図である。
符号の説明
M プラズマ処理装置
U1 上部ユニット
U2 下部ユニット
10 アース電極(第1の電極)
21、22 空隙
31 供給ロール
32 巻取ロール
4 被処理体
45 放電空間
50 ホット電極(第2の電極)
51 対向面
52 突条部
53 基部
58a、58b ボルト孔(固定手段を通す孔)
6 石英板
61 被覆部
62 延出部
63a、63b シリコーンゴム
7 ガス吹出部材
8 ガス排出部材
70、80 突出部
75、85 凹溝
78、88 挿入孔
79 下板
86 真空ポンプ
90 給電線
91 電源
92 ボルト
98、99 ボルト(棒状の固定手段)
98c、99c ボルト(棒状の固定手段)
98a、98b ボルト

Claims (2)

  1. 第1の電極と、
    幅広の基部及び当該基部から前記第1の電極に向けて凸設された幅狭の突条部を有する第2の電極と、
    棒状の固定手段によって前記基部の両側のそれぞれに固定される外装部材と、
    前記第2の電極の前記第1の電極との対向面に設けられた板状の固体誘電体と、
    を備え、前記板状の固体誘電体の両端が、前記基部の両側に固定された前記外装部材に保持され、前記外装部材には、前記固定手段を通す孔が設けられており、当該孔は、前記第1の電極と第2の電極とが向かい合う方向に長軸を有する長孔であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記基部の前記第1の電極側に、当該基部と隣接する空隙が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
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