JP4351496B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、処理ガスを電極間から吹出して被処理物に当てる所謂リモート式のプラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1には、ローラコンベアの上方にプラズマ処理ヘッドを配置したリモート式プラズマ処理装置が記載されている。プラズマ処理ヘッドは、ローラコンベアを跨ぐ門型の架台の天井部に吊り下げられようにして設置されている。プラズマ処理ヘッドの内部には、一対の電極が収容されている。この電極間に処理ガスを通しプラズマ化した後、下方へ吹出す。そして、ローラコンベアで搬送して来た被処理物に当て、プラズマ表面処理を行なうようになっている。
特開2003−166065号公報(図6)
上掲の吊り下げ構造を採用すれば、既存のローラコンベアラインにもプラズマ処理工程を組み込むことができる。しかし、門型架台が必要で大掛かりな構造になる。また、プラズマ処理ヘッドの吊り下げ作業が容易でない。
上記問題点を解決するため、本発明は、処理ガスを内部の電極間に通して下方に吹出すプラズマ処理ヘッドを、被処理物を搬送するローラコンベアの上方に設置してなるプラズマ処理装置であって、前記ローラコンベアの被処理物搬送方向と直交する方向の両側部に、一対をなすヘッド支持台を設け、各ヘッド支持台に前記プラズマ処理ヘッドの端部を載置することにより、プラズマ処理ヘッドをローラコンベアに被さるように一対のヘッド支持台の間に架け渡し、前記一対のヘッド支持台の各々が、複数の支柱と、これら支柱上に支持されてプラズマ処理ヘッドを受ける台座とを分解・組み立て自在に有し、前記複数の
支柱が、それぞれ前記ローラコンベアの隣り合うシャフトどうしの間に配置され、かつ互いに前記被処理物搬送方向に離れ、前記台座が、前記被処理物搬送方向に延びて前記シャフトより上側に配置され、各支柱と台座との間に高さ調節機構が設けられ、複数の高さ調節機構が、互いに独立して支柱と台座の間隔を調節可能であることを特徴とする。
この特徴構成によれば、プラズマ処理ヘッドを支持台上に単に載置すれば足り、吊り下げる作業が不要となり、設置作業の容易化を図ることができる。また、新設ラインは勿論、既存のローラコンベアラインに後付けするのも容易である。
前記ヘッド支持台に、前記プラズマ処理ヘッドの高さ調節機構を設けることによって、プラズマ処理ヘッドとローラコンベア上の被処理物との間の距離(ワーキングディスタンス)が設定どおりの大きさになるように調節でき、製造誤差があってもそれを補正することができる。また、両側のヘッド支持台の高さ調節によって、プラズマ処理ヘッドの傾きを修正でき、水平度を確保することができる。
前記ヘッド支持台が、支柱と、この支柱上に支持されてプラズマ処理ヘッドを受ける台座とを有し、これら支柱と台座とが、前記高さ調節機構を構成する複数のボルトにて上下間隔調節可能に連結されていることが望ましい。
これによって、高さ調節機構を簡単に構成できるとともに、プラズマ処置ヘッドの傾きを一層確実に修正でき、水平度を確実に確保することができる。
前記ボルトが、前記支柱または台座の一方に軸部材を介して回転可能に連結されるとともに、他方に形成された雌ネジ孔にねじ込まれていることが望ましい。
これによって、ボルトを回すことにより台座ひいてはプラズマ処理ヘッドを確実に高さ調節することができる。
前記軸部材が、前記支柱または台座の一方にねじ込まれたネジにて構成され、これを締め付けることによって、前記ボルトが回転不能になり、ひいては前記台座の上下位置が固定されることが望ましい。
これによって、高さ調節の際は、軸部材を緩めることによりボルトを回すことができ、高さ調節後は、軸部材の締め付けによりボルトを回り止めでき、ひいてはプラズマ処理ヘッドの高さを固定できる。
前記ヘッド支持台が、支柱と、この支柱上に支持されてプラズマ処理ヘッドを受ける台座とを分解・組み立て自在に有し、前記支柱が、前記ローラコンベアの隣り合うシャフトどうしの間に配置されることによって、ヘッド支持台を既存のローラコンベアに後付けする場合でも、ローラコンベアを分解することなく、しかもこれと干渉しないように容易に設置することができる。
本発明は、主に、大気圧近傍の圧力(略常圧)でのプラズマ処理に適用される。本発明における大気圧近傍の圧力(略常圧)とは、1.333×104〜10.664×104Paの範囲を言う。特に9.331×104〜10.397×104Paの範囲は、圧力調整が容易で装置構成が簡便になり、好ましい。
本発明によれば、プラズマ処理ヘッドを支持台上に単に載置すれば足り、吊り下げる作業が不要となり、設置作業の容易化を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1〜3は、大面積のガラス基材Wを被処理物とし、これを略常圧下でプラズマ洗浄するためのリモート式常圧プラズマ処理装置Mを示したものである。リモート式常圧プラズマ処理装置Mは、ベースB上に水平に設置されたローラコンベア10(搬送手段)と、このローラコンベア10の上側に配置されたプラズマ処理ヘッド20(プラズマ吹出し手段)とを備えている。周知の通り、ローラコンベア10は、多数本のシャフト11と、各シャフト11に間隔を置いて設けられたローラ12とを有している。シャフト11は、左右に延びるとともに、互いに前後に並べられている。このローラコンベア10上にガラス基材Wが載せられ、前後方向(図2において左右方向)に送られるようになっている。
図2及び図3に示すように、プラズマ処理ヘッド20は、外筐21と、この外筐21内に収容された3つのプラズマ吹出しノズル30とを有している。外筐21は、左右に長い平面視四角形のフード状をなし、下端部が開放されている。外筐21の上端部から排気管4aが延び、この管4aが排気ポンプ4に接続されている。
外筐21内の3つのプラズマ吹出しノズル30は、各々左右に長く延びるとともに、互いに前後に間隔を置いて並べられている。なお、プラズマ吹出しノズル30は、3つに限らず、2つまたは4つ以上であってもよく、複数に限らず1つであってもよい。各プラズマ吹出しノズル30は、上下に重ねられたガス導入部31と放電処理部32とを有している。図示は省略するが、上側のガス導入部31の内部には、左右に延びるチャンバーや、左右に分散配置された小孔などを連ねてなるガス均一化路が形成されている。このガス均一化路の上流端に、ガス供給管2aを介して処理ガス源2が接続されている。処理ガス源2には、プラズマ洗浄用の処理ガスが貯えられている。この処理ガスが、管2aを経てガス導入部31へ送られ、ガス均一化路によって左右長手方向に均一化されるようになっている。
プラズマ吹出しノズル30の放電処理部32は、前後に対向する一対の電極33,34と、これら電極33,34を保持するホルダ35とを有している。電極33,34は、左右に長く延びており、それらの間に形成された左右細長の空間に、前記ガス導入部31からの処理ガスが均一に導入されるようになっている。一方の電極33には、給電線3aを介して電界印加電源3が接続され、他方の電極34は、接地線3bを介して接地されている。電界印加電源3は、例えばパルス状の電圧を供給する。これによって、電極33,34間にパルス電界が印加され、これら電極33,34間の空間に導入された処理ガスがプラズマ化されるようになっている。このプラズマ化された処理ガスが、ノズル30の下方へ吹出されるようになっている。電極33,34間空間の下端部の左右細長開口は、プラズマ吹出しノズル30の吹出し口30aを構成している。
電極33,34の少なくとも一方には、他方との対向面に、アーク防止のための固体誘電体層が形成されている。
図1〜図3に示すように、常圧プラズマ処理装置Mは、不活性ガス溜め容器50を、更に備えている。不活性ガス溜め容器50は、プラズマ吹出しノズル30のちょうど真下に配置され、この部分のローラコンベア10を内部に収容するようになっている。
図4および図5に示すように、不活性ガス溜め容器50は、底板54と、前後左右の側板52,53と、上板51(コンベア保護カバー)とを有し、左右に長い平面視四角形をなしている。なお、容器50の左右長さは、前記プラズマ処理ヘッド20の外筐21と略同じで、例えば1〜3m程度であり、前後幅は、外筐21より少し小さく電極33,34ひいては吹出し口30aの長さと略同じで、例えば0.5〜1m程度である。
図6に示すように、不活性ガス溜め容器50を構成する各板51〜54は、ネジ(図示せず)にて互いに分解可能に組み付けられている。
図2および図3に示すように、不活性ガス溜め容器50の底板54は、前記ローラコンベア10より下側に配置されている。図2、図5、図7に示すように、底板54は、前後幅方向に沿って4枚(複数)の底板部54aに分割されている。底板部54aは、各々左右に延び、互いに前後に並べられている。隣接する底板部54aどうしのうち一方の底板部54aの縁には、継ぎ板部54bが設けられており、この継ぎ板部54bが、他方の底板部54aの縁の上面に被せられ、ネジ止めされている。
図6および図8に示すように、不活性ガス溜め容器50の前後側板53の内側面の下縁には、縁板53bが設けられ、この縁板53bが、底板54にネジ止めされるようになっている。図8に示すように、前後側板53の内側面には、縦リブ53aが長手方向に間隔を置いて複数設けられている。
図6および図9に示すように、不活性ガス溜め容器50の左右側板52の内側面の前後両縁及び下縁には、縁板52b,52cが設けられ、これら縁板52b,52cが、前後の側板53や底板54にネジ止めされるようになっている。左右側板52の上縁には、U字状の凹部52aが間隔を置いて複数(例えば6つ)形成されている。図6に示すように、これら凹部52aにローラコンベア10のシャフト11が通されている。これによって、不活性ガス溜め容器50の内部を複数(例えば6本)のシャフト11が左右に貫通している。
図1〜図3に示すように、不活性ガス溜め容器50の上板51は、前記6本のシャフト11の上に被さるように配置されている。図4に示すように、上板51には、前後に長い四角形状をなすローラ通孔51dが、前後左右に整列して複数形成されている。図1および図2に示すように、各通孔51dには、前記6本のシャフト11のローラ12の上縁部が挿入されている。これらローラ12は、上板51から僅かに上に突出されている。これによって、不活性ガス溜め容器50の配置箇所でも、ガラス基材Wを容器50と干渉しないようにしながら確実に搬送できるようになっている。なお、ローラ12の上板51からの突出量は、ガラス基材Wや上板51がたとえ撓んでも干渉しない範囲で可及的に小さく設定されており、例えば3〜5mmである。この突出量の分だけ、ガラス基材Wの下面と上板51とが離間されることになる。
図1および図4に示すように、上板51は、4つ(複数)の上板部51a,51bに分割されている。これら4つの上板部51a,51bは、2×2に配置され、互いの合わせ目が十字になっている。前側の2つの上板部51aは、後側の2つの上板部51bより前後幅が小さくなっている。これによって、これら前側の板部51aと後側の板部51bとの境の、左右に延びる合わせ目51cが、不活性ガス溜め容器50の前後中央より前方にずれている。そうすることにより、図2に示すように、合わせ目51cが、中央のプラズマ吹出しノズル30の吹出し口30aと正対する真下位置からずらされ、この中央の吹出し口30aと前側のプラズマ吹出しノズル30の吹出し口30aとの中間の下方に配置されている。これによって、合わせ目51cが、何れの吹出し口30aとも正対しないようになっている。そして、中央と後側の吹出し口30aの真下には、後側の上板部51bが位置され、前側の吹出し口30aの真下には、前側の上板部51bが位置されている。
不活性ガス溜め容器50の側板52,53および底板54並びに後記上板支え55は、例えば塩化ビニルなどの樹脂にて構成されている。これに対し、上板51は、ガラス(耐プラズマ材料)にて構成されている。ガラスは、塩化ビニルなどの樹脂よりも耐プラズマ性が高い。
上板51の支持構造を説明する。
図5に示すように、底板54の上面には、上板支え55(支持部材)が、前後左右に整列して複数配置されている。図6に示すように、支え55は、垂直L字状をなし、その下端部が、底板54にネジ止めされている。図2および図3に示すように、これら支え55の上端部に、上板51が載せられ、ネジ止めされている。また、図6に示すように、前後側板53の縦リブ53a(図8)の上端部に、上板51の縁部が載せられ、ネジ止めされている。さらに、左右側板52の縦の縁板52c(図9)の上端部に、上板51の四隅が載せられている。
次に、不活性ガス溜め容器50全体の支持構造を説明する。
図2および図3に示すように、ローラコンベア10の下方には、ベースBに固定の基台61が設けられている。基台61の上面(案内面)は、前方へ向かって上へ傾斜されている。この基台61の上面に、4つ(複数)の容器受け部材62が設けられている。受け部材62は、棒状をなして前後に延びるとともに、互いに左右に間隔を置いて配置されている。受け部材62の下面は、基台61の上面の傾斜角に合わせて前方へ向かって上へ傾斜されている。これにより、受け部材62の上面は、水平になっている。この受け部材62の上面に、前記不活性ガス溜め容器50が水平に設置され、底板54が、受け部材62にネジ止めされている。
図10に示すように、受け部材62は、基台61の上面に沿って前後方向にスライド可能、かつ任意位置に図示しない固定手段にて固定可能になっている。同図の二点鎖線に示すように、容器受け部材62を前方へスライドさせてそこに固定したときは、部材62の上面レベルが上昇し、ひいては、不活性ガス容器20の配置位置が上昇する。一方、同図の破線に示すように、容器受け部材62を後方へスライドさせてそこに固定したときは、部材62の上面レベルが下降し、ひいては、不活性ガス容器20の配置位置が下降する。これによって、不活性ガス溜め容器50が、高さ調節されるようになっている。この結果、ガラス基材Wの下面と上板51の上面との間の距離が、調節可能になっている。図6に示すように、不活性ガス溜め容器50の底板54において、受け部材62へのネジ止め用に形成された孔は、長軸を前後に向けた長孔54cになっている。これによって、受け部材62を前後にずらしても、不活性ガス溜め容器50の前後方向の位置は、プラズマ処理ヘッド20の直下の正位置に保持できるようになっている。
なお、ネジを受け部材62の側から底板54にねじ込むように構成してもよく、その場合、受け部材側のネジ挿通孔を前記長孔54cのような長軸を前後に向けた長孔にする。
図10において、基台61上面および容器受け部材62の傾斜角度、並びに不活性ガス溜め容器50の上下動範囲は、誇張して示してある。
不活性ガス溜め容器50には、不活性ガスが充填されるようになっている。
詳述すると、図2に示すように、装置Mには、処理ガス源2に加えて、不活性ガス源5が備えられている。不活性ガス源5には、不活性ガスとして例えば窒素が貯えられている。不活性ガス源5からのガス管5aは、三方弁2vを介して前記処理ガス源2からのガス管2aに合流されている。三方弁2vは、2つのガス源2,5のうち何れか一方を選択し、プラズマ吹出しノズル30に接続するようになっている。不活性ガス源5を選択すれば、プラズマ吹出しノズル30から窒素が吹出されることになる。(この場合、電源3はオフにしておく。)この窒素が、上板51のローラ通孔51dとローラ12との隙間を通り、容器50の内部に入ることになる。
なお、不活性ガス源5からの管5aを不活性ガス溜め容器50内に直接接続することにより、容器50内に不活性ガスを充填するようにしてもよい。
本発明の特徴部に係るプラズマ処理ヘッド20の支持構造について説明する。
図1、図3、図11に示すように、常圧プラズマ処理装置Mには、左右一対のヘッド支持台70が設けられている。支持台70は、ベースBに立設された複数の支柱71と、これら支柱71の上端部に設けられた台座72とを有している。これら支柱71と台座72は、分解・組み立て可能になっている。
各支柱71は、ローラコンベア10の隣り合うシャフト11の間に配置され、下端部がベースBにボルト締めされるとともに、上端部がシャフト11と略同じ高さに位置されている。
台座72は、前後に長い平板状をなし、ローラコンベア10のシャフト11より上側に配置されている。
図3に示すように、左右の台座72上に、プラズマ処理ヘッド20の左右両側の下部の被支持部22が載せられ支持されている。これによって、プラズマ処理ヘッド20が、ローラコンベア10の上に被さるように左右のヘッド支持台70の間に架け渡されている。プラズマ処理ヘッド20の左右の被支持部22には、それぞれ段差22aが設けられている。この左右の段差22aが、台座72の内端面に引っ掛かることにより、プラズマ処理ヘッド20の左右方向の位置決めがなされている。そして、台座72と被支持部22とが、ボルト(連結部材)23にて連結され、ひいては、プラズマ処理ヘッド20が、台座72に固定されている。
台座72と支柱71との間には、高さ調節機構としてのボルト73が介在されている。すなわち、図1、図12、図13に示すように、台座72には、上下厚さ方向に貫通する雌ネジ孔72aが複数形成されている。これら雌ネジ孔72aは、ちょうど支柱71と対応する位置に配置されている。各雌ネジ孔72aに、頭なしボルトからなる高さ調節ボルト73の上側部が螺合されている。高さ調節ボルト73の下側部は、台座72の下方に突出し、支柱71の上端面に突き当たっている。
高さ調節ボルト73には、上端面に開口する六角穴73aと、この六角穴73aの底面から下端面まで延びる段付き穴73bとが、軸線に沿って連通形成されている。段付き穴73bには、軸ボルト74(軸部材)が挿通されている。軸ボルト74の頭部は、段付き穴73bの上側(六角穴73aに連なる側)の大径部に収容され、ネジ部は、下側の小径部を通り、支柱71の上端部のネジ孔71aにねじ込まれている。これによって、高さ調節ボルト73が、軸ボルト74を介して支柱71に連結されるとともに、軸ボルト74を緩めた状態ではそれを軸にして回転可能になっている。
高さ調節ボルト73の回転操作は、六角穴73aに六角レンチを入れて行なう。図12の二点鎖線に示すように、高さ調節ボルト73を一方向へ回すと、台座72が上昇され、破線に示すように、逆方向へ回すと、台座72が下降される。これを複数の高さ調節ボルト73の各々について行なうことによって、台座72を高さ調節しつつ水平出しすることができるようになっている。勿論、左右の台座72の高さは、互いに揃えられている。このようにして、台座72上のプラズマ処理ヘッド20が、高さ調節可能に水平支持されている。ひいては、プラズマ処理ヘッド20の吹出し口30aとガラス基材Wの上面との間の距離(ワーキングディスタンス)が調節可能になっている。このワーキングディスタンスの設定値は、例えば5mm程度である。
軸ボルト74の頭部には、六角穴74aが形成されている。上記高さ調節が済んだ後、この六角穴74aに六角レンチを入れて回すことにより、軸ボルト74を、頭部が段付き穴73bの段に突き当たるまで締め付ける。これによって、高さ調節ボルト73が回り止めされ、ひいては、プラズマ処理ヘッド20の高さが固定されている。
上記構成のリモート式常圧プラズマ処理装置Mにおいては、ガラス基材Wを通すのに先立ち、上述の窒素吹出しを行なう。約3分程度で容器50内を窒素で満たすことができる。その後、ローラコンベア10でガラス基材Wをプラズマ処理ヘッド20の下側へ搬送する。また、三方弁2vを切替えて、処理ガス源2からの洗浄用処理ガスをノズル30へ供給する。併せて、電源3をオンして電極33,34間に電界を印加することにより、処理ガスをプラズマ化する。このプラズマ化された処理ガスを、吹出し口30aから下方に吹出し、ガラス基材Wに当てることにより、ガラス基材Wをプラズマ洗浄処理することができる。
このプラズマ洗浄処理の際、不活性ガス溜め容器50によって、プラズマ処理ヘッド20とガラス基材Wとの間の処理空間に、下側の雰囲気が上がって来るのを防止することができる。これによって、良好な処理を行なうことができる。また、上板51のローラ通孔51dからは容器50内の窒素が上がって来るのみであり、良好な処理を妨げられることはない。さらに、基材Wと上板51の間の隙間を出来る限り狭くしてあるので、この隙間の雰囲気が処理空間に入ることも殆ど無く、確実に良好な処理を行なうことができる。
さらに、不活性ガス溜め容器50の上板51によって、ローラコンベア10をプラズマから保護することができる。上板51は、耐プラズマ性に優れたガラスで構成されているので、プラズマが直接当たっても傷みにくい。
上板51は、複数の板部51a,51bに分割されているので、全体として大面積であっても殆ど撓まないようにすることができる。また、容器50内の支え55にて支持されているので、撓みを一層確実に防止できる。
分割による合わせ目51cが、ノズル30の吹出し口30aからずらされているので、プラズマが合わせ目51cから下側へ抜けるのを防止することができる。
不活性ガス溜め容器50はコンパクトに構成でき、ローラコンベア10とプラズマ処理ヘッド20の全体を、不活性ガスで満たした大容積チャンバーに収容する必要がなく、装置構成の大型化を防止できる。
不活性ガス溜め容器50は、分解・組み立て可能であるので、既存のローラコンベア10に後付けする場合でもローラコンベアを分解することなく容易に行なうことができる。撤去も容易である。特に、底板54は、細幅の底板部54aに分割されているので、ローラコンベア10の下側に容易に挿入することができる。
装置Mは、数mに及ぶものであるので、製造誤差が生じやすく、ガラス基材Wと上板51との距離や、ワーキングディスタンスなどの数mmレベルの精度に影響が出易い。そこで、不活性ガス溜め容器50の下部の受け部材62を前後位置調節する。これによって、上板51が正確な高さになるように調節でき、ひいては、ガラス基材Wと上板51との間の距離が設定どおりの大きさになるようにでき、製造誤差を補正できる。
そしてさらに、高さ調節ボルト73によってプラズマ処理ヘッド20を高さ調節する。これによって、ワーキングディスタンスを設定どおりの大きさにでき、製造誤差を補正できる。
左右の支持台70の台座72を高さ調節することによって、プラズマ処理ヘッド20の左右方向の傾きを修正でき、水平度を確保することができる。また、各支持台70の複数の高さ調節ボルト73の調節によって、プラズマ処理ヘッド20の前後方向などの傾きを修正でき、水平度を一層確実に確保することができる。
プラズマ処理ヘッド20は、左右の支持台70上に架け渡すように載置するものであるので、天井部から吊り下げる構造にするよりも、構成の簡単化を図れるとともに、設置作業を容易に行なうことができ、既存のローラコンベアラインに後付けするのも容易である。しかも、支柱71や台座72が分解・組み立て自在であり、かつ、支柱71は、隣り合うシャフト11の間に挿入配置すればよいので、ローラコンベア10を分解しなくても、それと干渉しないように容易に設置でき、後付けを一層容易化できる。
本発明は、上記形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、高さ調節ボルト73を、台座72に回転可能に連結し、支柱71にねじ込まれるようにしてもよく、軸ボルト74を、台座72にねじ込むようにしてもよい。
本発明は、洗浄処理に限らず、成膜、エッチング、表面改質、アッシング等の種々のプラズマ表面処理に遍く適用でき、略常圧に限らず減圧下でのプラズマ表面処理にも適用できる。
本発明の一実施形態に係るリモート式常圧プラズマ処理装置を示し、図3のI−I線に沿う平面図である。 図1のII−II線に沿う前記リモート式常圧プラズマ処理装置の側面断面図である。 図1のIII−III線に沿う前記リモート式常圧プラズマ処理装置の背面断面図である。 前記リモート式常圧プラズマ処理装置の不活性ガス溜め容器の斜視図である。 前記不活性ガス溜め容器の上板を省いた状態での平面図である。 前記不活性ガス溜め容器の一部分の分解斜視図である。 前記不活性ガス溜め容器の底板の分解平面図である。 (a)前記不活性ガス溜め容器の前後側板を容器内から正視した図である。(b)前記前後側板の平面図である。 前記不活性ガス溜め容器の左右側板を容器内から正視した図である。 前記不活性ガス溜め容器の高さ調節の様子を示す解説側面図である。 前記リモート式常圧プラズマ処理装置のヘッド支持台の正面図である。 前記ヘッド支持台の高さ調節機構部を拡大して示す正面断面図である。 前記ヘッド支持台の高さ調節機構部の平面図である。
符号の説明
M リモート式常圧プラズマ処理装置
W ガラス基材(被処理物)
10 ローラコンベア
11 シャフト
12 ローラ
20 プラズマ処理ヘッド
33,34 電極
70 ヘッド支持台
71 支柱
71a 軸ボルト用の雌ネジ孔
72 台座
72a 高さ調節ボルト用の雌ネジ孔
73 高さ調節ボルト
74 軸ボルト(軸部材)

Claims (3)

  1. 処理ガスを内部の電極間に通して下方に吹出すプラズマ処理ヘッドを、被処理物を搬送するローラコンベアの上方に設置してなるプラズマ処理装置であって、前記ローラコンベアの被処理物搬送方向と直交する方向の両側部に、一対をなすヘッド支持台を設け、各ヘッド支持台に前記プラズマ処理ヘッドの端部を載置することにより、プラズマ処理ヘッドをローラコンベアに被さるように一対のヘッド支持台の間に架け渡し、前記一対のヘッド支持台の各々が、複数の支柱と、これら支柱上に支持されてプラズマ処理ヘッドを受ける台座とを分解・組み立て自在に有し、前記複数の支柱が、それぞれ前記ローラコンベアの隣り合うシャフトどうしの間に配置され、かつ互いに前記被処理物搬送方向に離れ、前記台座が、前記被処理物搬送方向に延びて前記シャフトより上側に配置され、各支柱と台座との間に高さ調節機構が設けられ、複数の高さ調節機構が、互いに独立して支柱と台座の間隔を調節可能であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記高さ調節機構がボルトを含み、前記ボルトが、前記支柱または台座の一方に軸部材を介して回転可能に連結されるとともに、他方に形成された雌ネジ孔にねじ込まれていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記軸部材が、前記支柱または台座の一方にねじ込まれたネジにて構成され、これを締め付けることによって、前記ボルトが回転不能になり、ひいては前記台座の上下位置が固定されることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
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