JP2005045151A - 撮像装置ならびにその製造方法および製造装置 - Google Patents

撮像装置ならびにその製造方法および製造装置 Download PDF

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隆史 白瀬
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将光 岡村
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Abstract

【課題】 撮像素子が均一かつ十分に湾曲している撮像装置ないしはその製造方法を提供する。
【解決手段】 撮像装置においては、撮像素子4が、支持部材1に設けられた凹面湾曲部2に湾曲して固定されている。凹面湾曲部2ないしは撮像素子4の曲率半径は15〜30mmの範囲内に設定され、撮像素子4の厚さは0.01〜0.1mmの範囲内に設定されている。この撮像装置は、支持部材1の凹面湾曲部2に接着剤3を配置し、接着剤3上に撮像素子4を配置し、伸展性シート5を撮像素子4を覆うようにして凹面湾曲部2上に配置し、伸展性シート5を介して高圧空気で撮像素子4を凹面湾曲部2に押し付け、接着剤3を硬化させることにより製造される。
【選択図】図1

Description

本発明は、結像レンズと湾曲した受光面を備えた撮像素子とを有する撮像装置ならびにその製造方法および製造装置に関するものである。
結像レンズと撮像素子とを備えた撮像装置は、例えば、カメラ付き携帯電話等の種々の携帯情報端末に広く用いられている。かかる撮像装置においては、結像レンズによって撮像素子上に被写体が結像される。ここで、撮像素子が平板状の場合、結像レンズで被写体を撮像素子の受光面に結像させたときに、像面湾曲といわれるレンズの収差が生じ、画像の中心部と周辺部とで焦点ずれが生じて画質が低下するといった問題がある。
そこで、撮像素子を湾曲可能な厚さまで薄くし、保持部材の凹状部に湾曲した形状で固定することにより、像面湾曲ないしはレンズの収差の発生を防止するようにした撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。かかる撮像装置では、金属、セラミックスまたは樹脂からなる保持部材に、撮像素子が接着剤等で固着され、その上に結像レンズが組み付けられている。
この種の撮像装置において撮像素子を湾曲させて保持部材に固定する方法としては、従来、2つの方法が提案されている。第1の方法では、特許文献2に記載されているように、まずパッケージの凹部表面に接着剤を塗布し、その上に約30μmに薄く研磨した撮像素子を配置し、パッケージ裏面に設けた穴を通して撮像素子を真空吸引することにより撮像素子を湾曲変形させ、撮像素子を凹部表面に接着・固定するようにしている。
第2の方法では、特許文献3に記載されているように、まず凹状の保持部材に接着剤を塗布し、その上に薄く研磨した撮像素子を、受光面が上になるように配置し、撮像素子表面に圧縮空気を噴きつけ、撮像素子を湾曲変形させて凹状の保持部材に接着・固定するようにしている。
なお、湾曲した撮像素子を備えた撮像装置において、撮像素子の湾曲面の曲率半径および撮像素子の厚さについては、特許文献1〜3に記載があるが、次の表1にこれをまとめて示す。
表1 撮像素子の曲率半径および厚さ

Figure 2005045151
特開平10−108078号公報(段落[0017]、図1) 特開2001−156278号公報(段落[0012]、図2) 特開2001−284564号公報(段落[0033]、図7)
ところで、本願発明者の行った実験および光学シミュレーションによれば、この種の撮像装置において、結像レンズの枚数を少なくし、かつ高品質な画像を得るには、撮像素子を、曲率半径が15〜30mmになるよう湾曲させる必要があることが判明した。他方、たとえば、大きさが8mm□(平面視で1辺8mmの正方形)の撮像素子の場合、これを曲率半径が25mmとなるように湾曲させるには、たわみが約0.5mmになるまで該撮像素子を球面状に変形させることが必要である。この変形に要する圧力は0.5MPa(約5kgf/cm)以上である。
しかしながら、撮像素子を湾曲して固定する上記第1の方法では、真空で撮像素子を吸引する圧力は最大でも0.1MPa(約1kgf/cm)であるので、撮像素子を所望の曲率半径となるまで湾曲変形させるには圧力が不足し、撮像素子を十分に変形させることができないといった問題がある。他方、上記第2の方法では、撮像素子面に噴流による圧力分布が生じるので、撮像素子を均一に湾曲変形させることが困難であるといった問題がある。
また、湾曲した撮像素子を有する従来の撮像装置では、湾曲面の曲率半径に対して、撮像素子の厚さの設定が適切でなく、撮像素子が割れることがあるといった問題もある。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、撮像素子に割れが発生せずかつ撮像素子が均一かつ十分に湾曲している撮像装置ならびにその製造方法および製造装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる撮像装置は、結像レンズと、該結像レンズによって結像された画像を受光する撮像素子とを備えている。撮像素子は、支持部材に設けられた凹面湾曲部に湾曲状態で固定されている。ここで、凹面湾曲部の曲率半径は30mm以下とされている。
本発明にかかる撮像装置では、撮像素子に割れが発生しない。また、撮像素子が均一にかつ十分に湾曲しているので、像面湾曲ないしはレンズの収差の発生が効果的に防止され、高品質な画像を形成することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)を具体的に説明する。なお、これらの図面において、共通な構成要素、ないしは構成および機能が実質的に同一の構成要素には、同一の参照番号を付している。
実施の形態1.
以下、図1(a)〜(d)、図2および図3を参照しつつ、本発明の実施の形態1を具体的に説明する。図1(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の製造工程の主要段階における、撮像装置の材料または製造装置の部材の立面断面図である。図2は、この撮像装置を構成する支持部材の斜視図である。図3は、この撮像装置の立面断面図である。
図3に示すように、実施の形態1にかかる撮像装置においては、セラミックからなる支持部材1の上面に凹面湾曲部2が形成され、この凹面湾曲部2の上に接着剤3を介して撮像素子4が固定されている。ここで、支持部材1は、樹脂からなる配線板11の上に接着・固定されている。そして、撮像素子4の上面に設けられた電極4aは、導電性材料からなるワイヤ12により、配線板11の上面に設けられた電極11aと電気的に接続されている。また、配線板11の上面には、被写体(図示せず)を撮像素子4に結像させる結像レンズ13が設けられている。撮像素子4の受光面は、結像レンズ13によって結像された画像光を受光し、この画像光を電気信号に変換する。この電気信号は、電極4aとワイヤ12と電極11aとを介して撮像装置制御回路(図示せず)に伝達される。
この撮像装置おいては、撮像素子4は、支持部材1の凹面湾曲部2に湾曲状態で固定されている。ここで、凹面湾曲部2の曲率半径rは15〜30mmの範囲内であり、撮像素子4の厚さtは0.01〜0.1mmの範囲内である。
この撮像装置では、凹面湾曲部2の曲率半径rが15〜30mmの範囲内であるので、凹面湾曲部2に湾曲状態で固定されている撮像素子4の凹状湾曲面の曲率半径もほぼ15〜30mmの範囲内である。このため、接着剤3を薄く広げることができ、湾曲した撮像素子4の表面のうねりを5μm以下とすることができ、高品質ないしは高品位な撮像を実現することができる。
以下、図1(a)〜(d)を参照しつつ、実施の形態1にかかる撮像装置の製造方法ないしは製造工程を説明する。
図1(a)に示すように、この撮像装置の製造工程においては、まず支持部材1の凹面湾曲部2に、熱硬化型のエポキシ樹脂を主成分とする接着剤3(エポキシ接着剤)を塗布(配置)する。続いて、図1(b)に示すように、接着剤3の上に、薄く研磨された撮像素子4を配置する。
次に、図1(c)に示すように、塩化ビニール等の樹脂からなる厚さ0.1mmの伸展性シート5を、支持部材1ないしは凹面湾曲部2の上に配置する。ここで、伸展性シート5は、凹面湾曲部2の周辺で支持部材1の上面によって支持され、凹面湾曲部2上に配置された接着剤3および撮像素子4を覆っている。すなわち、接着剤3および撮像素子4は、凹面湾曲部2と伸展性シート5とによって画成された空間内に配置されている。
そして、凹面湾曲部2の周辺において、支持部材1上の伸展性シート5の上に、ゴム製のリング6(Oリング)を配置し、このリング6の上に加圧部材7(加圧冶具)を配置する。加圧部材7は、一方の端面が開口した略円筒形(凹形状)に形成されている。加圧部材7の他方の端面を閉じる端面壁には、1つのガス導入穴9が設けられている。加圧部材7は、その変形を防止し、かつ高圧ガスに耐えられるようにステンレスで形成されている。なお、複数のガス導入穴9を設けてもよい。かくして、伸展性シート5と加圧部材7との間に、リング6によりシールされた閉空間8が形成される(ただし、ガス導入穴9は外部により外部に開かれている。)。なお、ゴム製のリング6に代えて、伸縮可能な緩衝材(図示せず)を用いてもよい。
さらに、図1(d)に示すように、ガス導入穴9を通して、閉空間8に高圧空気を導入し、閉空間8内の圧力を上昇させる。これにより、伸展性シート5は、伸展ないしは膨張して撮像素子4を凹面湾曲部2に押し付ける。すなわち、高圧空気でもって、伸展性シート5を介して、撮像素子4が凹面湾曲部2に押し付けられる。その結果、接着剤3は、押し広げられて撮像素子4の裏面全体を覆う。なお、高圧空気に代えて、高圧の不活性ガス、たとえば高圧窒素を用いてもよい。
たとえば、厚さが50μmであり、平面視における大きさが6mm×6mm(正方形)である撮像素子4を用いる場合、該撮像素子4を曲率半径20mmの湾曲形状に変形させるのに必要な高圧空気の圧力は、0.7MPa(約7kg/cm)以上である。
ところで、このようにして撮像素子4を凹面湾曲部2に押し付ける場合、凹面湾曲部2と伸展性シート5との間の空間部内に存在する空気と余剰の接着剤3とを外部を排出する必要がある。
そこで、図2に示すように、支持部材1の上面(凹面湾曲部2およびその周辺)には、排気口10として溝が設けられている。ただし、排気口10は溝に限定されるわけではなく、空気および接着剤3の排出が可能であればどのようなものでもよく、たとえば穴であってもよい。排気口10が穴である場合、穴の数は1つであっても、複数であってもよい。なお、排気口10が撮像素子4の湾曲形状に影響を及ぼすと画像が劣化するので、溝幅ないしは穴径(直径)の設定には十分に注意を払うことが必要である。本願発明者の実験によれば、画像に影響を及ぼすのを防止するには、溝幅ないしは穴径は0.5mm以下であるのが好ましく、0.3mm程度であるのがとくに好ましいということが判明した。
続いて、接着剤3を加熱して硬化させる。ここでは、接着剤3として熱硬化型のエポキシ接着剤を用いているが、熱可塑型の接着剤や光硬化型の接着剤を用いてもよい。
次に、伸展性シート5とリング6と加圧部材7とを取り外す。この後、図3に示すように、撮像素子4を伴った支持部材1を配線板11の上面に接着・固定した上で、撮像素子4の電極4aと、配線板11の電極11aとを導電性材料からなるワイヤ12で電気的に接続する。さらに、配線板11の上面に結像レンズ13を取り付ける。これにより、撮像装置が完成する。
かくして、この撮像装置の製造方法によれば、閉空間8に高圧空気を導入して伸展性シート5を伸展ないしは膨張させることにより、撮像素子4を凹面湾曲部2に押し付けるようにしているので、パスカルの原理により、伸展性シート5に接触した部分には均一な圧力が作用する。その結果、撮像素子4は、凹面湾曲部2の凹面形状に沿うように接着されるので、接着層3の厚さのばらつきを5μm以下にして、撮像素子4を凹面湾曲部2に接着することができる。また、この製造方法によれば、高圧空気の圧力を高めることが極めて容易であるので、曲率半径が15〜30mmの湾曲した撮像素子4を容易に実現することができる。また、曲率半径に対する撮像素子4の厚さを適切に設定することにより、撮像素子4を歩留り良く製造することができる。
よって、実施の形態1によれば、撮像素子4に割れが発生せずかつ撮像素子4が均一かつ十分に湾曲している撮像装置を得ることができる。
なお、実施の形態1では、セラミックからなる支持部材1を用いているが、支持部材1の材料はこれに限定されるわけではない。たとえば、ステンレス、アルミニウム、コバールなどの金属からなる支持部材1を用いてもよく、あるいは無機材料を含有させて熱膨張を小さくした樹脂からなる支持部材1を用いてもよい。また、伸展性シート5として、厚さが0.1mmの塩化ビニールシート等の樹脂シートを用いているが、伸展性シート5は樹脂シートに限定されるわけではなく、伸展性を有するシートであればどのようなものでもよい。伸展性シートの厚さも0.1mmに限定されるわけではなく、凹面湾曲部2に沿って変形できる厚さであればよい。
実施の形態2.
以下、図4(a)〜(e)を参照しつつ、本発明の実施の形態2を説明する。ただし、実施の形態2にかかる撮像装置は、前記の実施の形態1にかかる撮像装置と同一である。また、実施の形態2にかかる撮像装置の製造方法は、実施の形態1にかかる撮像装置の製造方法と多くの共通点を有する。そこで、以下では説明の重複を避けるため、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。
図4(a)〜(e)は、それぞれ、本発明の実施の形態2にかかる撮像装置の製造工程の主要段階における、撮像装置の材料または製造装置の部材の立面断面図である。以下、実施の形態2にかかる撮像装置の製造方法ないしは製造工程を説明する。
図4(a)に示すように、実施の形態2でも、実施の形態1と同様に、まず支持部材1の凹面湾曲部2にエポキシ接着剤3を塗布(配置)する。
続いて、図4(b)に示すように、伸展性シート5の表面に設けられた粘着材14の所定の位置に、薄く研磨された撮像素子4を粘着させる(貼り付ける)。そして、伸展性シート5を、撮像素子4が凹面湾曲部2と対向するようにして、支持部材1ないしは凹面湾曲部2の上に配置する。ここで、伸展性シート5は、粘着材14を介して、凹面湾曲部2の周辺で支持部材1の上面によって支持され、凹面湾曲部2上に配置された接着剤3を覆っている。すなわち、接着剤3および撮像素子4は、凹面湾曲部2と伸展性シート5とによって画成された空間内に配置されている。
次に、図4(c)に示すように、実施の形態1の場合と同様に、凹面湾曲部2の周辺において、支持部材1上の伸展性シート5の上にリング6を配置し、このリング6の上に加圧部材7を配置し、伸展性シート5と加圧部材7との間に、リング6によりシールされた閉空間8を形成する。なお、リング6および加圧部材7の構成は、実施の形態1と同様である。
さらに、図4(d)に示すように、実施の形態1の場合と同様に、ガス導入穴9を通して閉空間8に高圧空気を導入する。これにより、伸展性シート5は伸展ないしは膨張して撮像素子4を凹面湾曲部2に押し付け、接着剤3は押し広げられて撮像素子4の裏面全体を覆う。続いて、接着剤3を加熱して硬化させる。
次に、図4(e)に示すように、リング6と加圧部材7とを取り外した上で、伸展性シート5を支持部材1ないしは撮像素子4の表面から剥離する。この後、実施の形態1の場合と同様に、撮像素子4を伴った支持部材1を配線板11の上面に接着・固定した上で、撮像素子4の電極4aと配線板11の電極11aとをワイヤ12で電気的に接続し、配線板11の上面に結像レンズ13を取り付ける(図3参照)。これにより、撮像装置が完成する。
実施の形態2にかかる撮像装置の製造方法においては、撮像素子4が伸展性シート5に粘着材14で固定されているので、撮像素子4を湾曲変形させる際に該撮像素子4が凹面湾曲部2内で動くことがない。このため、撮像素子4を凹面湾曲部2の所定の位置に正確に接着することができる。このように、撮像素子4を所定の位置に正確に接着すれば、該撮像素子4と結像レンズ13(図3参照)との光軸合わせが容易となる。
なお、実施の形態2においても、基本的には、実施の形態1の場合と同様の作用・効果が得られるのはもちろんである。
実施の形態3.
以下、図5(a)〜(d)と図6とを参照しつつ、本発明の実施の形態3を説明する。ただし、実施の形態3にかかる撮像装置ないしはその製造方法は、前記の実施の形態1にかかる撮像装置ないしはその製造方法と多くの共通点を有する。そこで、以下では説明の重複を避けるため、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。
図5(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置の製造工程の主要段階における、撮像装置の材料または製造装置の部材の立面断面図である。図6は、この撮像装置の立面断面図である。
図6に示すように、実施の形態3にかかる撮像装置では、撮像素子4が、順に、シリコーン系の熱可塑接着剤15と、伸展性シート5と、接着剤3とを介して、支持部材1の凹面湾曲部2に固定されている。その他の点は、実施の形態1にかかる撮像装置と同様である。
以下、実施の形態3にかかる撮像装置の製造方法ないしは製造工程を説明する。
図5(a)に示すように、実施の形態3でも、実施の形態1と同様に、まず支持部材1の凹面湾曲部2に接着剤3を塗布(配置)する。
続いて、図5(b)に示すように、伸展性シート5の所定の位置に、薄く研磨された撮像素子4を、シリコーン系の熱可塑接着剤15で接着する。そして、伸展性シート5を、支持部材1ないしは凹面湾曲部2の上に配置する。ここで、伸展性シート5は、凹面湾曲部2の周辺で支持部材1の上面によって支持され、凹面湾曲部2上に配置された接着剤3を覆っている。しかし、撮像素子4は、伸展性シート5の上側に位置し、凹面湾曲部2と伸展性シート5とによって画成された空間内には配置されていない。
次に、図5(c)に示すように、実施の形態1の場合と同様に、凹面湾曲部2の周辺において、支持部材1上の伸展性シート5の上にリング6を配置し、このリング6の上に加圧部材7を配置し、伸展性シート5と加圧部材7との間に、リング6によりシールされた閉空間8を形成する。なお、リング6および加圧部材7の構成は、実施の形態1と同様である。
さらに、図5(d)に示すように、実施の形態1の場合と同様に、ガス導入穴9を通して閉空間8に高圧空気を導入する。これにより、伸展性シート5は伸展ないしは膨張して凹面湾曲部2に押し付けられる。この場合、接着剤3は押し広げられて凹面湾曲部2の表面全体を覆う。続いて、接着剤3を硬化させる。これにより、撮像素子4は、接着剤15と、伸展性シート5と、接着剤3とを介して、支持部材1の凹面湾曲部2に固定される。
次に、リング6と加圧部材7とを取り外し、実施の形態1の場合と同様に、撮像素子4を伴った支持部材1を配線板11の上面に接着・固定した上で、撮像素子4の電極4aと配線板11の電極11aとをワイヤ12で電気的に接続し、配線板11の上面に結像レンズ13を取り付ける(図3参照)。これにより、撮像装置が完成する。
このように、実施の形態3にかかる撮像装置では、撮像素子4と凹面湾曲部2との間に伸展性シート5が介在しているので、撮像素子4と支持部材1との間の熱膨張差に起因する応力を大幅に低減することができ、ヒートサイクル試験の信頼性を向上することができる。なお、実施の形態3においても、基本的には、実施の形態1の場合と同様の作用・効果が得られるのはもちろんである。
実施の形態3では、接着剤15として、シリコーン系の熱可塑接着剤を用いているが、接着剤15はこれに限定されるわけではなく、撮像素子4を固定するできるものであれば、どのような接着剤でもよい。
実施の形態4.
以下、図7を参照しつつ、本発明の実施の形態4を説明する。実施の形態4は、実施の形態1〜3のいずれか1つにかかる撮像装置の製造工程で用いることができる、撮像素子4ないしは伸展性シート5を高圧空気による加圧で支持部材1の凹面湾曲部2に押し付けて固定するための加圧部材(製造装置)に関するものである。
図7は、実施の形態4にかかる加圧部材の立面断面図である。図7に示すように、この加圧部材7は、基本的には、実施の形態1〜3にかかる撮像装置の製造工程で用いられる加圧部材7と同様の構成ないしは形状のものである。すなわち、この加圧部材7は、一方の端面が開口した略円筒形(凹形状)に形成され、他方の端面を閉じる端面壁には、1つのガス導入穴9が設けられている。なお、複数のガス導入穴9を設けてもよい。
しかしながら、実施の形態4にかかる加圧部材7は、凹面湾曲部2の周辺で支持部材1上の伸展性シート5と当接して高圧空気をシールするためのゴム製の緩衝材16を備えている点で、実施の形態1〜3にかかる加圧部材7と相違する。この加圧部材7の本体部は、その変形を防止し、かつ高圧ガスに耐えられるようにステンレスで形成されている。
実施の形態4にかかる加圧部材7では、緩衝材16を備えているので、実施の形態1〜3で用いられたリング6は必要とされない。このため、撮像装置の部品点数を少なくすることができ、かつ支持部材1上への加圧部材7の配置が容易となる。
実施の形態5.
以下、図8を参照しつつ、本発明の実施の形態5を説明する。ただし、実施の形態5にかかる撮像装置ないしはその製造方法は、前記の実施の形態1にかかる撮像装置ないしはその製造方法と多くの共通点を有する。そこで、以下では説明の重複を避けるため、主として実施の形態1と異なる部分を説明する。
本願発明者は、薄く研磨された撮像素子4が支持部材1の凹面湾曲部2に湾曲変形して接着・固定されている撮像装置において、撮像素子4としてシリコンウエハを用いた場合について撮像素子4の破壊強度を実験で求めたところ、次の3つの応力が支配的であることが判明した。
(1)周辺引っ張り応力(<690MPa)
(2)内部引っ張り応力(<1660MPa)
(3)座屈応力(撮像素子の厚さに依存)
次に、本願発明者は、凹面湾曲部2ないしは撮像素子4の湾曲面の曲率半径rに対する撮像素子の厚さtから、撮像素子4に発生する応力を調べ、曲率半径rが15〜30mmの範囲において、撮像素子4が破壊されず、安定して湾曲形状を形成ないしは保持することができる曲率半径rと撮像素子4の厚さtとの関係を、有限要素法による数値解析で求めた。
図8に、その解析結果を示す。この解析結果によれば、曲率半径rと撮像素子4の厚さtとが、次の式1に示す関係を満たすようにすれば、撮像装置を歩留り良く製造することができることがわかる。
t=0.0000585r+0.00134r………………………………………式1
また、式1における撮像素子4の厚さtに対する余裕は、約±0.01mmの範囲である。そこで、実施の形態5にかかる撮像装置では、凹面湾曲部2ないしは撮像素子4の曲率半径rおよび撮像素子4の厚さtは、次の式2および式3を満たす範囲内で所望の値に設定される。ただし、曲率半径rは15〜30mmの範囲内であり、撮像素子4の厚さtは0.01〜0.1mmの範囲内である。その他の点については、実施の形態1の場合と同様である。
t≧0.0000585r+0.00134r−0.01………………………………式2
t≦0.0000585r+0.00134r+0.01………………………………式3
このように、実施の形態5にかかる撮像装置では、撮像素子4が安定して湾曲形状を形成ないしは保持することができるので、撮像装置の信頼性が大幅に高められる。なお、実施の形態5においても、基本的には実施の形態1と同様の作用・効果が得られるのはもちろんである。
(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の製造工程の主要段階における撮像装置の材料または製造装置の部材の立面断面図である。 実施の形態1にかかる撮像装置を構成する支持部材の斜視図である。 実施の形態1にかかる撮像装置の立面断面図である。 (a)〜(e)は、それぞれ、本発明の実施の形態2にかかる撮像装置の製造工程の主要段階における撮像装置の材料または製造装置の部材の立面断面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置の製造工程の主要段階における、撮像装置の材料または製造装置の部材の立面断面図である。 実施の形態3にかかる撮像装置の立面断面図である。 本発明の実施の形態4にかかる撮像装置の製造工程で用いられる加圧部材の立面断面図である。 撮像素子を安定して湾曲させることができる、曲率半径と撮像素子の厚さとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1 支持部材、 2 凹面湾曲部、 3 接着剤、 4 撮像素子、 4a 撮像素子の電極、 5 伸展性シート、 6 リング、 7 加圧部材、 8 閉空間、 9 ガス導入穴、 10 排気口(溝)、 11 配線板、 11a 配線板の電極、 12 ワイヤ、 13 結像レンズ、 14 粘着材、 15 接着剤、 16 緩衝材。

Claims (8)

  1. 結像レンズと、該結像レンズによって結像された画像を受光する撮像素子とを備えた撮像装置において、
    前記撮像素子が、支持部材に設けられた凹面湾曲部に湾曲状態で固定されていて、
    前記凹面湾曲部の曲率半径が30mm以下であることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記凹面湾曲部に少なくとも1つの溝または穴が設けられ、該溝の幅または該穴の直径が0.5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記凹面湾曲部の曲率半径が15〜30mmの範囲にあり、前記撮像素子の厚さが0.01〜0.1mmの範囲にあり、
    かつ、前記曲率半径と前記厚さとが、単位をmmとして、
    (撮像素子の厚さ)≧0.0000585×(曲率半径)+0.00134×(曲率半径)−0.01
    および
    (撮像素子の厚さ)≦0.0000585×(曲率半径)+0.00134×(曲率半径)+0.01
    の2つの関係式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記撮像素子が、伸展性シートを介して前記凹面湾曲部に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の撮像装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の撮像装置を製造するための撮像装置の製造方法であって、
    支持部材の凹面湾曲部に接着剤を配置する工程と、
    前記接着剤上に、撮像素子を配置する工程と、
    伸展性シートを前記撮像素子を覆うようにして、前記凹面湾曲部上に配置する工程と、
    前記伸展性シートを介して、高圧ガスで前記撮像素子を前記凹面湾曲部に押し付ける工程と、
    前記接着剤を硬化させる工程とを有することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の撮像装置を製造するための撮像装置の製造方法であって、
    支持部材の凹面湾曲部に接着剤を配置する工程と、
    伸展性シートの表面に設けられた粘着材の所定の位置に、撮像素子を粘着させる工程と、
    前記伸展性シートを前記凹面湾曲部上に配置する工程と、
    前記伸展性シートを介して、高圧ガスで前記撮像素子を前記凹面湾曲部に押し付ける工程と、
    前記接着剤を硬化させる工程と、
    前記伸展性シートを前記撮像素子から剥離する工程とを有することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  7. 請求項4に記載の撮像装置を製造するための撮像装置の製造方法であって、
    支持部材の凹面湾曲部に接着剤を配置する工程と、
    伸展性シートの所定の位置に撮像素子を接着する工程と、
    前記伸展性シートを前記凹面湾曲部上に配置する工程と、
    高圧ガスで前記伸展性シートを前記凹面湾曲部に押し付ける工程と、
    前記接着剤を硬化させる工程とを有することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の撮像装置を請求項5もしくは6に記載の製造方法で製造し、または請求項4に記載の撮像装置を請求項7に記載の方法で製造するための撮像装置の製造装置であって、
    撮像素子または伸展性シートを、高圧ガスによる加圧で支持部材の凹面湾曲部に押し付けて固定する加圧部材を備えていて、
    該加圧部材が、一方が開口した凹形状に形成され、かつ、少なくとも1つのガス導入穴と、前記凹面湾曲部の周辺で前記支持部材上の伸展性シートと当接して高圧ガスをシールする緩衝材とを備えていることを特徴とする撮像装置の製造装置。
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