JP2005044040A - 振込データ管理方法及び振込データ管理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的に経費管理及びそれに関する振込処理を行なうことができる振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムを提供する。
【解決手段】担当者端末10は、インターネットIを介して振込依頼を振込管理システム20に送信する。この振込依頼には、担当者識別子や、経費科目、振込先口座に関するデータや添付ファイルが含まれる。管理コンピュータ21は、振込依頼データを振込依頼データ記憶部22に記録する。そして、事実確認期限の到来している場合や、上位者毎の未承認件数がトリガー件数を越えた場合、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これに基づき、上位者による事実確認が行なわれる。そして、このデータに基づいて振込管理システム20は一括振込明細データを生成し、金融機関ホストシステム30に対して総合振込処理を指示する。
【選択図】 図1
【解決手段】担当者端末10は、インターネットIを介して振込依頼を振込管理システム20に送信する。この振込依頼には、担当者識別子や、経費科目、振込先口座に関するデータや添付ファイルが含まれる。管理コンピュータ21は、振込依頼データを振込依頼データ記憶部22に記録する。そして、事実確認期限の到来している場合や、上位者毎の未承認件数がトリガー件数を越えた場合、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これに基づき、上位者による事実確認が行なわれる。そして、このデータに基づいて振込管理システム20は一括振込明細データを生成し、金融機関ホストシステム30に対して総合振込処理を指示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経費管理及びそれに関する振込処理を行なうための振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金融機関と預金取引がある企業は、金融機関が提供するファームバンキングサービスを利用することがある。ファームバンキングとは、金融機関のコンピュータと企業のコンピュータ等とをネットワークを介して接続することにより、金融機関の店舗に出向くことなく振込等の銀行取引を実行したり、取引情報を照会したりすることができるサービスである。特に、ファームバンキングサービスの中の総合振込では、特定の振込指定日の振込明細データを、まとめて金融機関に送信することにより、効率的に振込処理を行なうことができる。
【0003】
また、企業の従業員のコンピュータ端末と、企業の管理者のコンピュータ端末と、銀行サーバ・システムとの間を、インターネットを介して接続し、銀行、企業及び従業員の事務効率を向上する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、従業員は、銀行サーバ・システムのホームページにアクセスし、IDカードを従業員パソコン端末に挿入すると、自動的に本人認証が実行された後、「社内経費支払清算データ入力」サービスのページが、従業員パソコン端末に表示される。従業員がそのページ上で経費の支払又は清算に関するデータを入力すると、銀行サーバ・システムは、経費支払又は清算のデータを従業員から受け取ったことを、管理者パソコン端末に電子メールで通知する。通知を受け取った管理者は、銀行サーバ・システムの管理者用ホームページにアクセスして、先に従業員が入力した経費支払又は清算の内容に問題があるかどうか検討し、問題がない場合に、管理者ホームページ上に承認のマークを入力する。承認マークが付されたことにより、銀行サーバ・システムは、企業の口座と従業員の口座との間で資金移動を実行するよう、口座管理サーバに指示する。資金移動が完了したことが申し込み受付サーバに通知されると、該サーバは、社内個人及び企業全体の経費データ登録リストを更新する。これにより、従業員及び管理者は、IDカードを用いることにより、従業員は自分個人の、管理者は企業全体の経費データ登録リストを確認することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−109215号公報(図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常の企業は、ファームバンキングサービスの総合振込を用いて特定日に一括して振込処理を行なう。従って、月末や月初等に総合振込を行なうため、締日の直前には、支払業務が集中することが多い。
【0006】
また、企業は、この支払を管理項目毎に仕訳し、経費管理を行なっていることが多い。しかし、社内的な仕訳処理と総合振込処理とを分けて行なっていたのでは、手間が二重になり効率的な事務管理を行なうことができない。
【0007】
さらに、企業の管理者も、効率的かつ確実に経費支払又は清算の内容を検討する必要がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、効率的に経費管理及びそれに関する振込処理を行なうことができる振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、振込先口座、金額、担当者識別子に関するデータを含む振込依頼を記録する振込依頼データ記憶手段と管理コンピュータとを用いて総合振込の管理を行なう方法であって、前記管理コンピュータが、担当者端末から受信した振込依頼を、前記振込依頼データ記憶手段に記録する第1の段階と、所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう第2の段階と、上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する第3の段階と、前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する第4の段階とを含むことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の振込データ管理方法において、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の振込データ管理方法において、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録することを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の振込データ管理方法において、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数であり、前記振込データ管理方法は、前記管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する件数算出段階をさらに含むことを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の振込データ管理方法において、前記件数算出段階は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出することを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の振込データ管理方法において、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額であり、前記振込データ管理方法は、前記管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する金額算出段階をさらに含むことを要旨とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の振込データ管理方法において、前記金額算出段階は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出することを要旨とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、振込先口座、金額、担当者識別子に関するデータを含む振込依頼を記録する振込依頼データ記憶手段と管理コンピュータとを用いて総合振込の管理を行なうプログラムであって、前記管理コンピュータを、担当者端末から受信した振込依頼を、前記振込依頼データ記憶手段に記録する第1の手段と、所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう第2の手段と、上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する第3の手段と、前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する第4の手段として機能させることを要旨とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録することを要旨とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録することを要旨とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数であり、前記振込データ管理プログラムは、前記管理コンピュータを、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する件数算出手段としてさらに機能させることを要旨とする。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記件数算出手段は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出することを要旨とする。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額であり、前記振込データ管理プログラムは、管理コンピュータを、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する金額算出手段としてさらに機能させることを要旨とする。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記金額算出手段は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出することを要旨とする。
【0022】
(作用)
請求項1又は8に記載の発明によれば、管理コンピュータが、担当者端末から受信した振込依頼を、振込依頼データ記憶手段に記録する。所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう。上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する。前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する。
このため、担当者が送信した振込依頼に基づいて総合振込処理を実行することができるので、経理担当者は効率的な業務処理を行なうことができる。また、所定の通知基準を越えた場合、上位者に事実確認を促すための通知が行なわれるので、総合振込の締日等に応じて、適切なタイミングで事実確認を行なうことができる。また、振込依頼を行なった担当者を特定できるので、企業の管理者は、担当者の活動状況を、振込依頼データ記憶手段を用いて把握することができる。
【0023】
請求項2又は9に記載の発明によれば、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録する。このため、上位者はこのファイルを用いて効率的に事実確認を行なうことができる。例えば、ファイルとして請求書の画像データ等を用いることにより、経費発生の事実を容易に把握することができる。
【0024】
請求項3又は10に記載の発明によれば、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録する。このため、総合振込処理に用いた振込明細データを資金管理項目に基づいて仕訳した一覧を提供できる。これにより、企業の管理者は、資金管理状況を一覧することができる。
【0025】
請求項4又は11に記載の発明によれば、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数である。そして、管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する。このため、上位者は、基準件数に基づいて、振込依頼に関する事実確認を、効率的に行なうことができる。例えば、ある程度の件数をまとめて事実確認作業を行なうことができる。
【0026】
請求項5又は12に記載の発明によれば、件数算出は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出する。このため、資金管理項目によって通知のタイミングを変更することができる。
【0027】
請求項6又は13に記載の発明によれば、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額である。そして、管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する。このため、上位者は、基準金額に基づいて、振込依頼に関する事実確認を、効率的に行なうことができる。例えば、金額に応じて、まとめて事実確認作業を行なうことができる。
【0028】
請求項7又は14に記載の発明によれば、金額算出は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出する。このため、資金管理項目によって通知のタイミングを変更することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を、図1〜図11に従って説明する。本実施形態では、企業内で発生した費用を支払うための処理を行なう場合に用いる振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムとして説明する。ここでは、企業内の担当者が計上した費用を、その担当者の上位者が内容確認を行なう。そして、経理担当者が、金融機関が提供するファームバンキングサービスを用いて総合振込により送金指示を行なう。
【0030】
本実施形態では、担当者は、図1に示すように担当者端末10を用いて振込依頼を行なう。上位者は、上位者端末11を用いて事実確認を行なう。そして、経理担当者は経理担当者端末12を用いて振込を行なう。
【0031】
各端末(10〜12)は、ネットワークを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する利用者のコンピュータ端末である。この担当者端末10は、図示しないCPU、RAM、ROMの他、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、モデム等の通信手段等を有する。
【0032】
また、各端末(10〜12)は、図1に示すように、ネットワークとしてのインターネットIを介して、振込管理システム20に接続されている。本実施形態で、振込管理システム20は、金融機関によって管理されており、経費管理に関する各種データ処理を行なうコンピュータシステムである。この振込管理システム20は、管理コンピュータ21を備えている。
【0033】
この管理コンピュータ21は、各端末(10〜12)や金融機関ホストシステム30との間でのデータ送受信や、各種情報の管理を実行するためのデータの管理処理等を行なう。この管理コンピュータ21は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有し、後述する処理(第1の段階、第2の段階、第3の段階、第4の段階、件数算出段階、金額算出段階等を含む処理)を行なう。そのための振込データ管理プログラムを実行することにより、管理コンピュータ21は、第1の手段、第2の手段、第3の手段、第4の手段、件数算出手段、金額算出手段等として機能する。
【0034】
さらに振込管理システム20は、振込依頼データ記憶手段としての振込依頼データ記憶部22、上位者データ記憶部23及び状況データ記憶部24を備えている。
【0035】
振込依頼データ記憶部22には、図2に示すように、担当者が行なった振込依頼に関する振込依頼データ220が記録されている。この振込依頼データ220は、担当者端末10から振込依頼を受信した場合に設定される。振込依頼データ220は、振込依頼毎に、振込依頼識別子、振込先口座識別子、金額、手数料負担識別子、担当者識別子、経費科目識別子、振込希望期日、添付ファイル、上位者識別子に関するデータを含んで構成される。
【0036】
振込依頼識別子データ領域には、振込依頼を特定するための識別子に関するデータが記録される。
振込先口座識別子データ領域には、振込を行なう口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、振込先口座識別子データは、金融機関名、支店名、預金種目、口座番号に関するデータ等を含んで構成される。
【0037】
金額データ領域には、企業が請求された金額に関するデータが記録される。この金額に基づいて振込金額が算出される。
手数料負担識別子データ領域には、振込手数料負担に関するデータが記録される。手数料を振込人である企業が負担する場合には「当方フラグ」、受取人側が負担する場合には「先方フラグ」が記録される。「当方フラグ」が記録された振込依頼データ220の場合、請求された金額の他に振込手数料が、振込人の企業の口座から引き落とされる。一方、「先方フラグ」が記録された振込依頼データ220の場合、請求された金額から振込手数料を差し引いた金額が振り込まれる。
【0038】
担当者識別子データ領域には、振込依頼を行なった担当者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
経費科目識別子データ領域には、振込を行なう場合の経費分類を特定するための資金管理項目識別子に関するデータが記録される。この経費科目には、土地建物賃借料、水道光熱費、備品費、消耗品費、通信費、交通費、調査費、業務委託費等の企業活動において要する費用を分類するための識別子(コード)を用いる。
【0039】
振込希望期日データ領域には、振込を行なう希望期限に関するデータが記録される。
添付ファイルデータ領域には、経費発生の事実確認を行なうためのファイルデータが記録される。本実施形態では、このファイルには、請求書や領収書をデジタルカメラ等で撮影した画像データ、出張経路を示した表計算ファイル等を添付することができる。
【0040】
上位者識別子データ領域には、経費発生の事実確認を行なう上位者を特定するための識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、上位者は事実確認の権限を与えられた者であり、担当者の上位者(例えば、課長や部長)が該当する。
【0041】
上位者データ記憶部23には、図3に示すように、上位者に関する上位者データ230が記録されている。この上位者データ230は、担当者に対する上位者が決定された場合に登録される。上位者データ230には、上位者毎に、上位者識別子、担当者識別子、通知基準としてのトリガー件数に関するデータが記録される。
【0042】
上位者識別子データ領域には、振込依頼の事実確認を行なう上位者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
担当者識別子データ領域には、この上位者が責任を持つ担当者の識別子に関するデータが記録される。
トリガー件数データ領域には、上位者に対して事実確認を促す通知を行なう件数に関するデータが記録される。
【0043】
状況データ記憶部24には、図4に示すように、振込依頼の状況に関する状況データ240が記録されている。この状況データ240は、担当者端末10から振込依頼を受信した場合に設定され、各振込依頼の状況に変化があった場合に追加記録される。状況データ240は、振込依頼毎に、振込依頼識別子、上位者確認日、振込処理日に関するデータを含んで構成される。
【0044】
振込依頼識別子データ領域には、振込依頼を特定するための識別子に関するデータが記録される。
上位者確認日データ領域には、上位者が事実確認を行なった日付に関するデータが記録される。
振込処理日データ領域には、振込処理を行なった日付に関するデータが記録される。
【0045】
さらに、振込管理システム20は、図1に示すように金融機関ホストシステム30との間でデータ通信を行なう。この金融機関ホストシステム30は、金融機関の預金口座を管理するコンピュータシステムである。この金融機関ホストシステム30は預金口座の残高の管理、預金口座への入金、預金口座からの出金、振替処理等を管理する。そのため、ファームバンキングサービスを提供しており、振込管理システム20から受信した一括振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する。
【0046】
上記のように構成されたシステムにおいて、振込を行なう場合の処理手順を説明する。ここで、振込依頼の登録段階、上位者への事実確認指示段階、上位者の事実確認段階及び一括振込段階の順に説明する。
【0047】
(振込依頼の登録段階)
まず、振込依頼の登録段階の処理を、図5を用いて説明する。本実施形態では、担当者は、振込管理システム20へのアクセスを行なう(S1−1)。ここでは、担当者端末10を用いて、振込依頼入力画面データの要求を、インターネットIを介して振込管理システム20に送信する。この要求は、担当者のユーザ認証を行なうための識別コードであって、企業識別パスワードと社員パスワードに関するデータを含む。この要求を受信した管理コンピュータ21は、ユーザ認証を行なう。そして、ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、振込依頼入力画面データを、インターネットIを介して担当者端末10に送信する。この振込依頼入力画面には、ユーザ認証に基づいて、企業毎に予め準備された画面を用いる。
【0048】
振込依頼入力画面データを受信した担当者端末10のディスプレイには、図9に示す表示画面500が出力される(S1−2)。この表示画面500には、経費科目を入力するための経費科目入力欄501が含まれる。さらに、表示画面500には、振込先口座を特定するために、登録口座選択ボタン502及び未登録口座選択ボタン503とからなる振込先口座設定欄が設けられている。登録口座選択ボタン502がクリックされた場合、既に登録された口座一覧が表示され、この一覧の中から振込先口座を選択することができる。一方、未登録口座選択ボタン503がクリックされた場合には、振込先口座を入力するための入力欄が表示される。
【0049】
さらに、表示画面500には、振込を行なうための金額入力欄504や、振込希望期日入力欄505が設けられている。
さらに、表示画面500には、電子ファイルを添付する場合に用いる添付ファイル設定欄506が設けられている。例えば、振込の根拠になる請求書がある場合には、その画像データが格納されたドライブ名やフォルダ名(ディレクトリ名)を付したファイル名を添付ファイル設定欄506に入力する。これにより、振込依頼に電子ファイルを添付することができる。
【0050】
また、表示画面500には、手数料負担設定ボタン507が設けられている。企業側で負担する場合には「当方」ボタン、受取人側が負担する場合には「先方」ボタンを選択する。
【0051】
そして、送信ボタン508をクリックした場合、担当者端末10は、インターネットIを介して振込依頼を振込管理システム20に送信する(S1−3)。この振込依頼には、担当者識別子や、表示画面500において入力された各々の項目に関するデータ及び添付ファイル設定欄506において指定された添付ファイルが含まれる。
【0052】
振込依頼を受信した管理コンピュータ21は、振込依頼データ220を振込依頼データ記憶部22に記録する(S1−4)。この場合、まず管理コンピュータ21は、受信した振込依頼に対して振込依頼識別子を付与する。さらに、管理コンピュータ21は、振込依頼に含まれる担当者識別子に基づいて、上位者データ記憶部23を用いて上位者識別子を特定する。そして、振込依頼識別子、上位者識別子を含めて振込依頼に関する各データを振込依頼データ記憶部22に記録する。
【0053】
さらに、管理コンピュータ21は、この振込依頼に関する状況データ240を状況データ記憶部24に記録する。この場合、状況データ240の上位者確認日データ領域、振込処理日データ領域は、空欄とする。
【0054】
次に、管理コンピュータ21は、この振込依頼に付与した振込依頼識別子に関するデータを含む振込依頼受付通知を、担当者端末10に送信する(S1−5)。振込依頼受付通知を受信した担当者端末10は、振込依頼識別子をディスプレイに表示する。添付ファイルとして請求書や領収書の画像データを用いた場合、担当者は、請求書や領収書等の原本に、この振込依頼識別子を付して経理担当者に送付する。以上により、振込依頼の登録段階の処理を終了する。
【0055】
(上位者への事実確認指示段階)
次に、上位者に対する事実確認指示段階の処理について、図6を用いて説明する。本実施形態では、管理コンピュータ21はこの処理は定期的に(例えば、1回/日)実行する。
【0056】
まず、管理コンピュータ21は、総合振込時前の事実確認期限が到来しているかどうかを確認する(S2−1)。本実施形態では、総合振込を毎月20日(20日が休日の場合には翌営業日)に行なうものとし、事実確認期限をその前日に設定している場合を想定する。
【0057】
事実確認期限が到来している場合(ステップ(S2−1)において「Yes」の場合)、管理コンピュータ21は上位者毎に振込依頼の有無を確認する(S2−2)。具体的には、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24から上位者確認日が記録されていない状況データ240を抽出する。上位者確認日が付与されていない状況データ240が抽出されず、事実確認を要する振込依頼がない場合(ステップ(S2−2)において「No」の場合)、管理コンピュータ21は処理を終了する。
【0058】
一方、上位者確認日が付与されていない状況データ240が抽出された場合(ステップ(S2−2)において「Yes」の場合)、上位者に対して振込依頼の事実確認を促すために、管理コンピュータ21は承認依頼通知を送信する(S2−3)。この場合、管理コンピュータ21は、抽出した状況データ240の振込依頼識別子に基づいて、振込依頼データ記憶部22に記録された振込依頼データ220、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230を用いて、この振込依頼に関する上位者を特定する。そして、この上位者の上位者端末11に承認依頼通知を送信する。
【0059】
事実確認期限が到来していない場合(ステップ(S2−1)において「No」の場合)、管理コンピュータ21は上位者毎に未承認件数を算出する(S2−4)。ここでは、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24に記録された状況データ240の内、上位者確認日が記録されていない状況データ240を抽出する。そして、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230を用いて、この振込依頼に関する上位者を特定し、上位者毎に未承認件数をカウントする。
【0060】
次に、管理コンピュータ21は、上位者毎に未承認件数とトリガー件数とを比較する(S2−5)。具体的に、管理コンピュータ21は、上位者識別子毎に計数された未承認件数と、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230に含まれるトリガー件数とを比較する。
【0061】
そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合(ステップ(S2−5)において「Yes」の場合)には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する(S2−3)。一方、未承認件数がトリガー件数未満である場合(ステップ(S2−5)において「No」の場合)には、管理コンピュータ21は事実確認指示段階の処理を終了する。
【0062】
(上位者の事実確認段階)
次に、上位者に対する事実確認段階の処理について、図7を用いて説明する。この処理は、管理コンピュータ21から承認依頼通知を受信した場合や、上位者が自らの意思で事実確認を行なう場合に実行される。
【0063】
まず、上位者は、上位者端末11を用いて未承認の振込依頼の要求を振込管理システム20に対して送信する(S3−1)。この要求は、上位者のユーザ認証を行なうための識別コードであって、企業識別パスワードと上位者パスワードに関するデータを含む。
【0064】
振込依頼要求を受信した管理コンピュータ21は、未承認振込依頼の抽出を行なう(S3−2)。具体的には、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24から上位者確認日が記録されていない状況データ240を抽出する。そして、抽出した状況データ240に含まれる振込依頼識別子を用いて、この上位者に関連づけられた振込依頼データ220を選択する。
【0065】
そして、管理コンピュータ21は、抽出した未承認依頼のリストを送信する(S3−3)。このリストを受信した上位者端末11のディスプレイには、図10に示す表示画面510が出力される。
【0066】
上位者は、この表示画面510を用いて確認処理を行なう(S3−4)。この表示画面510には、未承認の振込依頼を選択するための選択ボタン511が含まれる。このリストを閲覧した上位者は、このリストの中から事実確認を行なう案件の選択ボタン511をクリックする。
【0067】
この場合、上位者端末11のディスプレイには、図11の表示画面520が出力される。この表示画面520には、振込依頼内容表示欄521が含まれる。この振込依頼内容表示欄521には、振込依頼を行なった担当者に関する情報、経費科目に関する情報、振込先、振込希望期日に関する情報が含まれる。さらに、表示画面520には、添付ファイルの内容が表示される添付ファイル表示欄522が含まれる。上位者は、振込依頼内容表示欄521、添付ファイル表示欄522の内容を吟味して、事実確認を行なう。確認を完了した場合には、確認ボタン523をクリックする。一方、確認ができない場合には、中止ボタン524をクリックする。確認ボタン523また中止ボタン524がクリックされた場合、上位者端末11は確認結果を振込管理システム20に送信する。
【0068】
確認結果を受けた管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24に状況データ240の追加記録を行なう(S3−5)。確認された場合(確認ボタン523がクリックされた場合)には、上位者確認日を状況データ記憶部24に記録する。一方、中止ボタン524がクリックされた場合には、管理コンピュータ21は担当者端末10に対して振込依頼が中止されたことが通知する。以上により、管理コンピュータ21は事実確認段階の処理を終了する。
【0069】
(一括振込段階)
次に、一括振込段階の処理について、図8を用いて説明する。この処理は、管理コンピュータ21は定期的(例えば、1回/日の始業前時刻)にこの処理を実行する。
【0070】
まず、管理コンピュータ21は、総合振込承認期限が到来しているかどうかを確認する(S4−1)。この総合振込承認期限は、総合振込を行なう締日の所定時間前に設定されており、図示しない記憶部に企業毎に記録される。総合振込承認期限が到来していない場合(ステップ(S4−1)において「No」の場合)、管理コンピュータ21は処理を終了する。
【0071】
一方、総合振込承認期限の到来している場合(ステップ(S4−1)において「Yes」の場合)、管理コンピュータ21は振込明細データを生成する(S4−2)。この場合、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24から、上位者確認日が記録され、かつ振込処理日の記録されていない状況データ240を抽出する。そして、抽出した状況データ240に関連する振込依頼データ220を抽出して、一括振込明細データを生成する。この場合、管理コンピュータ21は、手数料負担識別子に基づいて振込金額を再計算する。すなわち、手数料負担識別子として「当方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額を用いて振り込むためのデータを生成する。一方、手数料負担識別子として「先方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額から振込手数料を差し引いた金額を振り込むためのデータを生成する。
【0072】
そして、管理コンピュータ21は、生成した一括振込明細データを、インターネットIを介して経理担当者端末12に送信する(S4−3)。
そして、経理担当者端末12は、経理担当者による出力指示に基づいて振込明細データを出力する(S4−4)。本実施形態では、経理担当者は、ファームバンキングサービスを利用して、振込処理を行なう場合を想定する。このため、経理担当者端末12のファームバンキング用ソフトウエアを起動し、ファームバンキングサービスを利用するバンキング画面を表示させる。そして、このバンキング画面には、一括振込明細データを取り込むためのファイル指定欄が含まれる。経理担当者は、管理コンピュータ21から受信した一括振込明細データを、この欄を用いて指定する。これにより、一括振込明細データに含まれる振込依頼が、バンキング画面に取り込まれる。そして、経理担当者はこのバンキング画面を用いて、ファームバンキングサービスを利用するための振込明細データを出力する。
【0073】
そして、経理担当者は、出力した振込明細を用いて経理担当責任者の決裁を受ける。経理担当責任者の承認が得られた場合、経理担当者は振込指示を経理担当者端末12に入力する。この指示に基づき、経理担当者端末12は、振込指示を振込管理システム20に送信する(S4−5)。この場合、管理コンピュータ21は、さらに、状況データ記憶部24に振込処理日に関するデータを記録する。
【0074】
さらに、振込管理システム20は、一括振込明細データを金融機関ホストシステム30に対して送信する(S4−6)。これにより金融機関ホストシステム30は総合振込処理を実行する。以上により、一括振込段階の処理を終わる。
【0075】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼に基づいて、上位者が事実確認行ない、経理担当者が決裁した振込依頼について、一括振込処理が行なわれる。このため、経理担当者がまとめて一括振込のための入力処理を行なう場合と異なり、担当者の入力した振込依頼を活かしながら、ファームバンキングで用いる一括振込明細データを生成することができる。特に総合振込を行なう締日等に業務が集中し、業務の平準化が難しいが、企業は各作業を分散させ、業務の効率化を図ることができる。
【0076】
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼には、担当者識別子に関するデータが含まれる。そして、この振込依頼に関するデータは振込依頼データ記憶部22に記録されるために、どの担当者がどのような費用を使用したかを、一覧することができる。また、これらのデータを用いることにより、管理表の作成も可能である。従って、通常のファームバンキングにおける振込明細より付加価値の高い情報管理を行なうことができる。
【0077】
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼には、経費科目識別子に関するデータが含まれる。そして、この振込依頼に関するデータは振込依頼データ記憶部22に記録されるために、どの経費科目においてどのような費用が使用されたかを、一覧することができる。また、これらのデータを用いることにより、管理表を作成することも可能である。従って、通常のファームバンキングにおける振込明細より付加価値の高い情報管理を行なうことができる。
【0078】
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼には、振込先口座識別子、金額に関するデータが含まれる。このため、これらのデータを用いて、振込を行なうための一括振込明細データを作成することができる。
【0079】
・ 上記実施形態では、上位者データ記憶部23には、上位者に関する上位者データ230が記録されている。上位者データ230には、上位者毎にトリガー件数に関するデータが記録される。そして、管理コンピュータ21は、上位者識別子毎に計数された未承認件数と、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230に含まれるトリガー件数とを比較する。そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これにより、上位者は事実確認の承認作業を効率的に行なうことができる。すなわち、事実確認をしなければならない件数が多くなりすぎると一時期に時間的負荷が大きくなり、確認が疎かになりやすい。一方、担当者が振込依頼を行なう毎に確認作業を行なうのは煩雑である。このため、上位者の状況等に応じてまとめて事実確認作業を行なうことができるので、作業効率を高くすることができる。
【0080】
・ 上記実施形態では、事実確認期限の到来している場合、管理コンピュータ21は上位者毎に振込依頼の有無を確認する。上位者確認日が付与されていない状況データ240を抽出された場合、上位者に対して振込依頼の事実確認を促すために、管理コンピュータ21は承認依頼通知を送信する。このため、トリガー件数に達していない場合においても、承認依頼通知が送信される。従って、所定期間内に、上位者に振込依頼の事実確認を漏れなく促すことができる。
【0081】
・ 上記実施形態では、表示画面500には添付ファイル設定欄506が設けられている。この添付ファイル設定欄506を用いることにより、振込依頼に添付ファイルを添付することができる。そして、上位者が事実確認を行なう場合、上位者端末11のディスプレイには表示画面520が出力される。この表示画面520には、振込依頼内容表示欄521の他に添付ファイル表示欄522が含まれる。このため、添付ファイルを参照して、効率的に事実確認を行なうことができる。
【0082】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、この振込依頼に付与した振込依頼識別子に関するデータを含む振込依頼受付通知を担当者端末10に送信する。担当者は、担当者端末10のディスプレイに表示された振込依頼識別子を、請求書や領収書等の原本に付して経理担当者に送付する。事実確認に用いる資料が請求書や領収書等の物件である場合、これらの資料は物証として保管する必要がある。担当者端末10により受信した振込依頼識別子を原本に付すことにより、上位者や経理担当者は、振込依頼と原本との照合を効率的に行なうことができる。
【0083】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、担当者端末から、手数料負担識別子に関するデータを含む振込依頼を受信する。そして、振込依頼データ記憶部22に記録される振込依頼データ220に、手数料負担識別子に関するデータを含める。そして、管理コンピュータ21は、手数料負担識別子に基づいて振込金額を計算する。すなわち、手数料負担識別子として「当方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額を振り込むためのデータを生成する。一方、手数料負担識別子として「先方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額から振込手数料を差し引いた金額を振り込むためのデータを生成する。このため、経理担当者は振込手数料を考慮することなく、効率的に振込処理を行なうことができる。
【0084】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、経理担当者は、ファームバンキングサービスを利用して、振込処理を行なう場合を想定する。振込処理を行なう方法は、これに限られるものではなく、通常のWWWブラウザを用いる法人向インターネットバンキングサービスを用いてもよい。この場合、経理担当者端末12のWWWブラウザを起動し、法人向インターネットバンキングサービスを利用するバンキング画面を表示させる。そして、このバンキング画面には、一括振込明細データを取り込むためのファイル指定欄が含まれる。これにより、ファームバンキング専用のソフトウエアではなく、通常のWWWブラウザを用いて、より効率的に振込処理を行なうことができる。
【0085】
・ 上記実施形態では、上位者データ記憶部23に記録されたトリガー件数と、上位者識別子毎に計数された未承認件数とを比較する。そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。この場合、未承認件数は資金管理項目識別子毎に重み付け行なって算出してもよい。経費には簡単に確認できるものと精査して確認しなければならないものとがある。例えば、出張旅費のように日常的に発生するものと、営繕費のように非日常的に発生するものとでは、事実確認のレベルを変える必要があるが、内容に応じて、上位者への通知のタイミングを変更することができる。
【0086】
・ 上記実施形態では、上位者データ記憶部23に記録されたトリガー件数と、上位者識別子毎に計数された未承認件数とを比較する。そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これに代えて、上位者データ記憶部23にはトリガー金額を記録してもよい。そして、管理コンピュータ21は、上位者識別子毎に計数された未承認振込依頼の金額を総計した金額(未承認金額)と、上位者データ記憶部23に記録されたトリガー金額とを比較する。そして、トリガー金額以上の未承認金額がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これにより、上位者は事実確認の承認作業を効率的に行なうことができる。特に、未承認金額が高い場合には、早めに承認依頼通知を送信することができる。さらに、1件の金額が高い場合に、迅速に承認依頼通知を送信することができる。また、この場合、未承認の振込依頼の金額は資金管理項目識別子毎に重み付けを行なって算出してもよい。これにより、資金管理項目によって事実確認のタイミングを変更することができる。
【0087】
・ 上記実施形態では、上位者確認日が付与されていない状況データ240が抽出された場合(ステップ(S2−2)において「Yes」の場合)、上位者に対して振込依頼の事実確認を促すために、管理コンピュータ21は承認依頼通知を送信する(S2−3)。この場合、承認依頼通知を行なう上位者は一人に限られるものではなく、複数の者(上位代位者)に送信してもよい。具体的には、上位者データ記憶部23の上位者データ230に、上位代位者に関するデータをさらに記録しておく。これにより、担当者の上位者が不在の場合、他の上位代位者が承認を行なうことができる。
また、この場合、担当者端末10にも、承認依頼通知を送信したことを通知してもよい。これにより、担当者は承認状況を把握することができる。
【0088】
・ 上記実施形態では、経理担当者端末12は、振込指示を振込管理システム20に送信する(S4−5)。そして、振込管理システム20は、一括振込明細データを金融機関ホストシステム30に対して送信する(S4−6)。この場合、経理担当者端末12は、一括振込明細データを、直接、金融機関ホストシステム30に送信してもよい。
【0089】
・ 上記実施形態では、振込管理システム20は、金融機関が管理を行なう場合を想定した。また、振込管理システム20と金融機関ホストシステム30とを分けて設けることを想定した。システムの形態はこれに限られるものではなく、振込管理システム20を企業内に設けてもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、効率的に経費管理及びそれに関する振込処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】振込依頼データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】上位者データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】状況データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】本実施形態の処理手順の説明図。
【図6】本実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本実施形態の処理手順の説明図。
【図8】本実施形態の処理手順の説明図。
【図9】担当者端末に表示された表示画面の説明図。
【図10】上位者端末に表示された表示画面の説明図。
【図11】上位者端末に表示された表示画面の説明図。
【符号の説明】
10…担当者端末、11…上位者端末、10…経理担当者端末、21…管理コンピュータ、22…振込依頼データ記憶手段としての振込依頼データ記憶部、I…ネットワークとしてのインターネット。
【発明の属する技術分野】
本発明は、経費管理及びそれに関する振込処理を行なうための振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金融機関と預金取引がある企業は、金融機関が提供するファームバンキングサービスを利用することがある。ファームバンキングとは、金融機関のコンピュータと企業のコンピュータ等とをネットワークを介して接続することにより、金融機関の店舗に出向くことなく振込等の銀行取引を実行したり、取引情報を照会したりすることができるサービスである。特に、ファームバンキングサービスの中の総合振込では、特定の振込指定日の振込明細データを、まとめて金融機関に送信することにより、効率的に振込処理を行なうことができる。
【0003】
また、企業の従業員のコンピュータ端末と、企業の管理者のコンピュータ端末と、銀行サーバ・システムとの間を、インターネットを介して接続し、銀行、企業及び従業員の事務効率を向上する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、従業員は、銀行サーバ・システムのホームページにアクセスし、IDカードを従業員パソコン端末に挿入すると、自動的に本人認証が実行された後、「社内経費支払清算データ入力」サービスのページが、従業員パソコン端末に表示される。従業員がそのページ上で経費の支払又は清算に関するデータを入力すると、銀行サーバ・システムは、経費支払又は清算のデータを従業員から受け取ったことを、管理者パソコン端末に電子メールで通知する。通知を受け取った管理者は、銀行サーバ・システムの管理者用ホームページにアクセスして、先に従業員が入力した経費支払又は清算の内容に問題があるかどうか検討し、問題がない場合に、管理者ホームページ上に承認のマークを入力する。承認マークが付されたことにより、銀行サーバ・システムは、企業の口座と従業員の口座との間で資金移動を実行するよう、口座管理サーバに指示する。資金移動が完了したことが申し込み受付サーバに通知されると、該サーバは、社内個人及び企業全体の経費データ登録リストを更新する。これにより、従業員及び管理者は、IDカードを用いることにより、従業員は自分個人の、管理者は企業全体の経費データ登録リストを確認することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−109215号公報(図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常の企業は、ファームバンキングサービスの総合振込を用いて特定日に一括して振込処理を行なう。従って、月末や月初等に総合振込を行なうため、締日の直前には、支払業務が集中することが多い。
【0006】
また、企業は、この支払を管理項目毎に仕訳し、経費管理を行なっていることが多い。しかし、社内的な仕訳処理と総合振込処理とを分けて行なっていたのでは、手間が二重になり効率的な事務管理を行なうことができない。
【0007】
さらに、企業の管理者も、効率的かつ確実に経費支払又は清算の内容を検討する必要がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、効率的に経費管理及びそれに関する振込処理を行なうことができる振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、振込先口座、金額、担当者識別子に関するデータを含む振込依頼を記録する振込依頼データ記憶手段と管理コンピュータとを用いて総合振込の管理を行なう方法であって、前記管理コンピュータが、担当者端末から受信した振込依頼を、前記振込依頼データ記憶手段に記録する第1の段階と、所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう第2の段階と、上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する第3の段階と、前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する第4の段階とを含むことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の振込データ管理方法において、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の振込データ管理方法において、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録することを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の振込データ管理方法において、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数であり、前記振込データ管理方法は、前記管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する件数算出段階をさらに含むことを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の振込データ管理方法において、前記件数算出段階は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出することを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の振込データ管理方法において、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額であり、前記振込データ管理方法は、前記管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する金額算出段階をさらに含むことを要旨とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の振込データ管理方法において、前記金額算出段階は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出することを要旨とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、振込先口座、金額、担当者識別子に関するデータを含む振込依頼を記録する振込依頼データ記憶手段と管理コンピュータとを用いて総合振込の管理を行なうプログラムであって、前記管理コンピュータを、担当者端末から受信した振込依頼を、前記振込依頼データ記憶手段に記録する第1の手段と、所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう第2の手段と、上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する第3の手段と、前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する第4の手段として機能させることを要旨とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録することを要旨とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録することを要旨とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数であり、前記振込データ管理プログラムは、前記管理コンピュータを、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する件数算出手段としてさらに機能させることを要旨とする。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記件数算出手段は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出することを要旨とする。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額であり、前記振込データ管理プログラムは、管理コンピュータを、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する金額算出手段としてさらに機能させることを要旨とする。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の振込データ管理プログラムにおいて、前記金額算出手段は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出することを要旨とする。
【0022】
(作用)
請求項1又は8に記載の発明によれば、管理コンピュータが、担当者端末から受信した振込依頼を、振込依頼データ記憶手段に記録する。所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう。上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する。前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する。
このため、担当者が送信した振込依頼に基づいて総合振込処理を実行することができるので、経理担当者は効率的な業務処理を行なうことができる。また、所定の通知基準を越えた場合、上位者に事実確認を促すための通知が行なわれるので、総合振込の締日等に応じて、適切なタイミングで事実確認を行なうことができる。また、振込依頼を行なった担当者を特定できるので、企業の管理者は、担当者の活動状況を、振込依頼データ記憶手段を用いて把握することができる。
【0023】
請求項2又は9に記載の発明によれば、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録する。このため、上位者はこのファイルを用いて効率的に事実確認を行なうことができる。例えば、ファイルとして請求書の画像データ等を用いることにより、経費発生の事実を容易に把握することができる。
【0024】
請求項3又は10に記載の発明によれば、前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録する。このため、総合振込処理に用いた振込明細データを資金管理項目に基づいて仕訳した一覧を提供できる。これにより、企業の管理者は、資金管理状況を一覧することができる。
【0025】
請求項4又は11に記載の発明によれば、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数である。そして、管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する。このため、上位者は、基準件数に基づいて、振込依頼に関する事実確認を、効率的に行なうことができる。例えば、ある程度の件数をまとめて事実確認作業を行なうことができる。
【0026】
請求項5又は12に記載の発明によれば、件数算出は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出する。このため、資金管理項目によって通知のタイミングを変更することができる。
【0027】
請求項6又は13に記載の発明によれば、前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額である。そして、管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する。このため、上位者は、基準金額に基づいて、振込依頼に関する事実確認を、効率的に行なうことができる。例えば、金額に応じて、まとめて事実確認作業を行なうことができる。
【0028】
請求項7又は14に記載の発明によれば、金額算出は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出する。このため、資金管理項目によって通知のタイミングを変更することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を、図1〜図11に従って説明する。本実施形態では、企業内で発生した費用を支払うための処理を行なう場合に用いる振込データ管理方法及び振込データ管理プログラムとして説明する。ここでは、企業内の担当者が計上した費用を、その担当者の上位者が内容確認を行なう。そして、経理担当者が、金融機関が提供するファームバンキングサービスを用いて総合振込により送金指示を行なう。
【0030】
本実施形態では、担当者は、図1に示すように担当者端末10を用いて振込依頼を行なう。上位者は、上位者端末11を用いて事実確認を行なう。そして、経理担当者は経理担当者端末12を用いて振込を行なう。
【0031】
各端末(10〜12)は、ネットワークを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する利用者のコンピュータ端末である。この担当者端末10は、図示しないCPU、RAM、ROMの他、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、モデム等の通信手段等を有する。
【0032】
また、各端末(10〜12)は、図1に示すように、ネットワークとしてのインターネットIを介して、振込管理システム20に接続されている。本実施形態で、振込管理システム20は、金融機関によって管理されており、経費管理に関する各種データ処理を行なうコンピュータシステムである。この振込管理システム20は、管理コンピュータ21を備えている。
【0033】
この管理コンピュータ21は、各端末(10〜12)や金融機関ホストシステム30との間でのデータ送受信や、各種情報の管理を実行するためのデータの管理処理等を行なう。この管理コンピュータ21は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有し、後述する処理(第1の段階、第2の段階、第3の段階、第4の段階、件数算出段階、金額算出段階等を含む処理)を行なう。そのための振込データ管理プログラムを実行することにより、管理コンピュータ21は、第1の手段、第2の手段、第3の手段、第4の手段、件数算出手段、金額算出手段等として機能する。
【0034】
さらに振込管理システム20は、振込依頼データ記憶手段としての振込依頼データ記憶部22、上位者データ記憶部23及び状況データ記憶部24を備えている。
【0035】
振込依頼データ記憶部22には、図2に示すように、担当者が行なった振込依頼に関する振込依頼データ220が記録されている。この振込依頼データ220は、担当者端末10から振込依頼を受信した場合に設定される。振込依頼データ220は、振込依頼毎に、振込依頼識別子、振込先口座識別子、金額、手数料負担識別子、担当者識別子、経費科目識別子、振込希望期日、添付ファイル、上位者識別子に関するデータを含んで構成される。
【0036】
振込依頼識別子データ領域には、振込依頼を特定するための識別子に関するデータが記録される。
振込先口座識別子データ領域には、振込を行なう口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、振込先口座識別子データは、金融機関名、支店名、預金種目、口座番号に関するデータ等を含んで構成される。
【0037】
金額データ領域には、企業が請求された金額に関するデータが記録される。この金額に基づいて振込金額が算出される。
手数料負担識別子データ領域には、振込手数料負担に関するデータが記録される。手数料を振込人である企業が負担する場合には「当方フラグ」、受取人側が負担する場合には「先方フラグ」が記録される。「当方フラグ」が記録された振込依頼データ220の場合、請求された金額の他に振込手数料が、振込人の企業の口座から引き落とされる。一方、「先方フラグ」が記録された振込依頼データ220の場合、請求された金額から振込手数料を差し引いた金額が振り込まれる。
【0038】
担当者識別子データ領域には、振込依頼を行なった担当者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
経費科目識別子データ領域には、振込を行なう場合の経費分類を特定するための資金管理項目識別子に関するデータが記録される。この経費科目には、土地建物賃借料、水道光熱費、備品費、消耗品費、通信費、交通費、調査費、業務委託費等の企業活動において要する費用を分類するための識別子(コード)を用いる。
【0039】
振込希望期日データ領域には、振込を行なう希望期限に関するデータが記録される。
添付ファイルデータ領域には、経費発生の事実確認を行なうためのファイルデータが記録される。本実施形態では、このファイルには、請求書や領収書をデジタルカメラ等で撮影した画像データ、出張経路を示した表計算ファイル等を添付することができる。
【0040】
上位者識別子データ領域には、経費発生の事実確認を行なう上位者を特定するための識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、上位者は事実確認の権限を与えられた者であり、担当者の上位者(例えば、課長や部長)が該当する。
【0041】
上位者データ記憶部23には、図3に示すように、上位者に関する上位者データ230が記録されている。この上位者データ230は、担当者に対する上位者が決定された場合に登録される。上位者データ230には、上位者毎に、上位者識別子、担当者識別子、通知基準としてのトリガー件数に関するデータが記録される。
【0042】
上位者識別子データ領域には、振込依頼の事実確認を行なう上位者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
担当者識別子データ領域には、この上位者が責任を持つ担当者の識別子に関するデータが記録される。
トリガー件数データ領域には、上位者に対して事実確認を促す通知を行なう件数に関するデータが記録される。
【0043】
状況データ記憶部24には、図4に示すように、振込依頼の状況に関する状況データ240が記録されている。この状況データ240は、担当者端末10から振込依頼を受信した場合に設定され、各振込依頼の状況に変化があった場合に追加記録される。状況データ240は、振込依頼毎に、振込依頼識別子、上位者確認日、振込処理日に関するデータを含んで構成される。
【0044】
振込依頼識別子データ領域には、振込依頼を特定するための識別子に関するデータが記録される。
上位者確認日データ領域には、上位者が事実確認を行なった日付に関するデータが記録される。
振込処理日データ領域には、振込処理を行なった日付に関するデータが記録される。
【0045】
さらに、振込管理システム20は、図1に示すように金融機関ホストシステム30との間でデータ通信を行なう。この金融機関ホストシステム30は、金融機関の預金口座を管理するコンピュータシステムである。この金融機関ホストシステム30は預金口座の残高の管理、預金口座への入金、預金口座からの出金、振替処理等を管理する。そのため、ファームバンキングサービスを提供しており、振込管理システム20から受信した一括振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する。
【0046】
上記のように構成されたシステムにおいて、振込を行なう場合の処理手順を説明する。ここで、振込依頼の登録段階、上位者への事実確認指示段階、上位者の事実確認段階及び一括振込段階の順に説明する。
【0047】
(振込依頼の登録段階)
まず、振込依頼の登録段階の処理を、図5を用いて説明する。本実施形態では、担当者は、振込管理システム20へのアクセスを行なう(S1−1)。ここでは、担当者端末10を用いて、振込依頼入力画面データの要求を、インターネットIを介して振込管理システム20に送信する。この要求は、担当者のユーザ認証を行なうための識別コードであって、企業識別パスワードと社員パスワードに関するデータを含む。この要求を受信した管理コンピュータ21は、ユーザ認証を行なう。そして、ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、振込依頼入力画面データを、インターネットIを介して担当者端末10に送信する。この振込依頼入力画面には、ユーザ認証に基づいて、企業毎に予め準備された画面を用いる。
【0048】
振込依頼入力画面データを受信した担当者端末10のディスプレイには、図9に示す表示画面500が出力される(S1−2)。この表示画面500には、経費科目を入力するための経費科目入力欄501が含まれる。さらに、表示画面500には、振込先口座を特定するために、登録口座選択ボタン502及び未登録口座選択ボタン503とからなる振込先口座設定欄が設けられている。登録口座選択ボタン502がクリックされた場合、既に登録された口座一覧が表示され、この一覧の中から振込先口座を選択することができる。一方、未登録口座選択ボタン503がクリックされた場合には、振込先口座を入力するための入力欄が表示される。
【0049】
さらに、表示画面500には、振込を行なうための金額入力欄504や、振込希望期日入力欄505が設けられている。
さらに、表示画面500には、電子ファイルを添付する場合に用いる添付ファイル設定欄506が設けられている。例えば、振込の根拠になる請求書がある場合には、その画像データが格納されたドライブ名やフォルダ名(ディレクトリ名)を付したファイル名を添付ファイル設定欄506に入力する。これにより、振込依頼に電子ファイルを添付することができる。
【0050】
また、表示画面500には、手数料負担設定ボタン507が設けられている。企業側で負担する場合には「当方」ボタン、受取人側が負担する場合には「先方」ボタンを選択する。
【0051】
そして、送信ボタン508をクリックした場合、担当者端末10は、インターネットIを介して振込依頼を振込管理システム20に送信する(S1−3)。この振込依頼には、担当者識別子や、表示画面500において入力された各々の項目に関するデータ及び添付ファイル設定欄506において指定された添付ファイルが含まれる。
【0052】
振込依頼を受信した管理コンピュータ21は、振込依頼データ220を振込依頼データ記憶部22に記録する(S1−4)。この場合、まず管理コンピュータ21は、受信した振込依頼に対して振込依頼識別子を付与する。さらに、管理コンピュータ21は、振込依頼に含まれる担当者識別子に基づいて、上位者データ記憶部23を用いて上位者識別子を特定する。そして、振込依頼識別子、上位者識別子を含めて振込依頼に関する各データを振込依頼データ記憶部22に記録する。
【0053】
さらに、管理コンピュータ21は、この振込依頼に関する状況データ240を状況データ記憶部24に記録する。この場合、状況データ240の上位者確認日データ領域、振込処理日データ領域は、空欄とする。
【0054】
次に、管理コンピュータ21は、この振込依頼に付与した振込依頼識別子に関するデータを含む振込依頼受付通知を、担当者端末10に送信する(S1−5)。振込依頼受付通知を受信した担当者端末10は、振込依頼識別子をディスプレイに表示する。添付ファイルとして請求書や領収書の画像データを用いた場合、担当者は、請求書や領収書等の原本に、この振込依頼識別子を付して経理担当者に送付する。以上により、振込依頼の登録段階の処理を終了する。
【0055】
(上位者への事実確認指示段階)
次に、上位者に対する事実確認指示段階の処理について、図6を用いて説明する。本実施形態では、管理コンピュータ21はこの処理は定期的に(例えば、1回/日)実行する。
【0056】
まず、管理コンピュータ21は、総合振込時前の事実確認期限が到来しているかどうかを確認する(S2−1)。本実施形態では、総合振込を毎月20日(20日が休日の場合には翌営業日)に行なうものとし、事実確認期限をその前日に設定している場合を想定する。
【0057】
事実確認期限が到来している場合(ステップ(S2−1)において「Yes」の場合)、管理コンピュータ21は上位者毎に振込依頼の有無を確認する(S2−2)。具体的には、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24から上位者確認日が記録されていない状況データ240を抽出する。上位者確認日が付与されていない状況データ240が抽出されず、事実確認を要する振込依頼がない場合(ステップ(S2−2)において「No」の場合)、管理コンピュータ21は処理を終了する。
【0058】
一方、上位者確認日が付与されていない状況データ240が抽出された場合(ステップ(S2−2)において「Yes」の場合)、上位者に対して振込依頼の事実確認を促すために、管理コンピュータ21は承認依頼通知を送信する(S2−3)。この場合、管理コンピュータ21は、抽出した状況データ240の振込依頼識別子に基づいて、振込依頼データ記憶部22に記録された振込依頼データ220、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230を用いて、この振込依頼に関する上位者を特定する。そして、この上位者の上位者端末11に承認依頼通知を送信する。
【0059】
事実確認期限が到来していない場合(ステップ(S2−1)において「No」の場合)、管理コンピュータ21は上位者毎に未承認件数を算出する(S2−4)。ここでは、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24に記録された状況データ240の内、上位者確認日が記録されていない状況データ240を抽出する。そして、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230を用いて、この振込依頼に関する上位者を特定し、上位者毎に未承認件数をカウントする。
【0060】
次に、管理コンピュータ21は、上位者毎に未承認件数とトリガー件数とを比較する(S2−5)。具体的に、管理コンピュータ21は、上位者識別子毎に計数された未承認件数と、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230に含まれるトリガー件数とを比較する。
【0061】
そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合(ステップ(S2−5)において「Yes」の場合)には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する(S2−3)。一方、未承認件数がトリガー件数未満である場合(ステップ(S2−5)において「No」の場合)には、管理コンピュータ21は事実確認指示段階の処理を終了する。
【0062】
(上位者の事実確認段階)
次に、上位者に対する事実確認段階の処理について、図7を用いて説明する。この処理は、管理コンピュータ21から承認依頼通知を受信した場合や、上位者が自らの意思で事実確認を行なう場合に実行される。
【0063】
まず、上位者は、上位者端末11を用いて未承認の振込依頼の要求を振込管理システム20に対して送信する(S3−1)。この要求は、上位者のユーザ認証を行なうための識別コードであって、企業識別パスワードと上位者パスワードに関するデータを含む。
【0064】
振込依頼要求を受信した管理コンピュータ21は、未承認振込依頼の抽出を行なう(S3−2)。具体的には、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24から上位者確認日が記録されていない状況データ240を抽出する。そして、抽出した状況データ240に含まれる振込依頼識別子を用いて、この上位者に関連づけられた振込依頼データ220を選択する。
【0065】
そして、管理コンピュータ21は、抽出した未承認依頼のリストを送信する(S3−3)。このリストを受信した上位者端末11のディスプレイには、図10に示す表示画面510が出力される。
【0066】
上位者は、この表示画面510を用いて確認処理を行なう(S3−4)。この表示画面510には、未承認の振込依頼を選択するための選択ボタン511が含まれる。このリストを閲覧した上位者は、このリストの中から事実確認を行なう案件の選択ボタン511をクリックする。
【0067】
この場合、上位者端末11のディスプレイには、図11の表示画面520が出力される。この表示画面520には、振込依頼内容表示欄521が含まれる。この振込依頼内容表示欄521には、振込依頼を行なった担当者に関する情報、経費科目に関する情報、振込先、振込希望期日に関する情報が含まれる。さらに、表示画面520には、添付ファイルの内容が表示される添付ファイル表示欄522が含まれる。上位者は、振込依頼内容表示欄521、添付ファイル表示欄522の内容を吟味して、事実確認を行なう。確認を完了した場合には、確認ボタン523をクリックする。一方、確認ができない場合には、中止ボタン524をクリックする。確認ボタン523また中止ボタン524がクリックされた場合、上位者端末11は確認結果を振込管理システム20に送信する。
【0068】
確認結果を受けた管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24に状況データ240の追加記録を行なう(S3−5)。確認された場合(確認ボタン523がクリックされた場合)には、上位者確認日を状況データ記憶部24に記録する。一方、中止ボタン524がクリックされた場合には、管理コンピュータ21は担当者端末10に対して振込依頼が中止されたことが通知する。以上により、管理コンピュータ21は事実確認段階の処理を終了する。
【0069】
(一括振込段階)
次に、一括振込段階の処理について、図8を用いて説明する。この処理は、管理コンピュータ21は定期的(例えば、1回/日の始業前時刻)にこの処理を実行する。
【0070】
まず、管理コンピュータ21は、総合振込承認期限が到来しているかどうかを確認する(S4−1)。この総合振込承認期限は、総合振込を行なう締日の所定時間前に設定されており、図示しない記憶部に企業毎に記録される。総合振込承認期限が到来していない場合(ステップ(S4−1)において「No」の場合)、管理コンピュータ21は処理を終了する。
【0071】
一方、総合振込承認期限の到来している場合(ステップ(S4−1)において「Yes」の場合)、管理コンピュータ21は振込明細データを生成する(S4−2)。この場合、管理コンピュータ21は、状況データ記憶部24から、上位者確認日が記録され、かつ振込処理日の記録されていない状況データ240を抽出する。そして、抽出した状況データ240に関連する振込依頼データ220を抽出して、一括振込明細データを生成する。この場合、管理コンピュータ21は、手数料負担識別子に基づいて振込金額を再計算する。すなわち、手数料負担識別子として「当方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額を用いて振り込むためのデータを生成する。一方、手数料負担識別子として「先方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額から振込手数料を差し引いた金額を振り込むためのデータを生成する。
【0072】
そして、管理コンピュータ21は、生成した一括振込明細データを、インターネットIを介して経理担当者端末12に送信する(S4−3)。
そして、経理担当者端末12は、経理担当者による出力指示に基づいて振込明細データを出力する(S4−4)。本実施形態では、経理担当者は、ファームバンキングサービスを利用して、振込処理を行なう場合を想定する。このため、経理担当者端末12のファームバンキング用ソフトウエアを起動し、ファームバンキングサービスを利用するバンキング画面を表示させる。そして、このバンキング画面には、一括振込明細データを取り込むためのファイル指定欄が含まれる。経理担当者は、管理コンピュータ21から受信した一括振込明細データを、この欄を用いて指定する。これにより、一括振込明細データに含まれる振込依頼が、バンキング画面に取り込まれる。そして、経理担当者はこのバンキング画面を用いて、ファームバンキングサービスを利用するための振込明細データを出力する。
【0073】
そして、経理担当者は、出力した振込明細を用いて経理担当責任者の決裁を受ける。経理担当責任者の承認が得られた場合、経理担当者は振込指示を経理担当者端末12に入力する。この指示に基づき、経理担当者端末12は、振込指示を振込管理システム20に送信する(S4−5)。この場合、管理コンピュータ21は、さらに、状況データ記憶部24に振込処理日に関するデータを記録する。
【0074】
さらに、振込管理システム20は、一括振込明細データを金融機関ホストシステム30に対して送信する(S4−6)。これにより金融機関ホストシステム30は総合振込処理を実行する。以上により、一括振込段階の処理を終わる。
【0075】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼に基づいて、上位者が事実確認行ない、経理担当者が決裁した振込依頼について、一括振込処理が行なわれる。このため、経理担当者がまとめて一括振込のための入力処理を行なう場合と異なり、担当者の入力した振込依頼を活かしながら、ファームバンキングで用いる一括振込明細データを生成することができる。特に総合振込を行なう締日等に業務が集中し、業務の平準化が難しいが、企業は各作業を分散させ、業務の効率化を図ることができる。
【0076】
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼には、担当者識別子に関するデータが含まれる。そして、この振込依頼に関するデータは振込依頼データ記憶部22に記録されるために、どの担当者がどのような費用を使用したかを、一覧することができる。また、これらのデータを用いることにより、管理表の作成も可能である。従って、通常のファームバンキングにおける振込明細より付加価値の高い情報管理を行なうことができる。
【0077】
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼には、経費科目識別子に関するデータが含まれる。そして、この振込依頼に関するデータは振込依頼データ記憶部22に記録されるために、どの経費科目においてどのような費用が使用されたかを、一覧することができる。また、これらのデータを用いることにより、管理表を作成することも可能である。従って、通常のファームバンキングにおける振込明細より付加価値の高い情報管理を行なうことができる。
【0078】
・ 上記実施形態では、担当者端末10から入力された振込依頼には、振込先口座識別子、金額に関するデータが含まれる。このため、これらのデータを用いて、振込を行なうための一括振込明細データを作成することができる。
【0079】
・ 上記実施形態では、上位者データ記憶部23には、上位者に関する上位者データ230が記録されている。上位者データ230には、上位者毎にトリガー件数に関するデータが記録される。そして、管理コンピュータ21は、上位者識別子毎に計数された未承認件数と、上位者データ記憶部23に記録された上位者データ230に含まれるトリガー件数とを比較する。そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これにより、上位者は事実確認の承認作業を効率的に行なうことができる。すなわち、事実確認をしなければならない件数が多くなりすぎると一時期に時間的負荷が大きくなり、確認が疎かになりやすい。一方、担当者が振込依頼を行なう毎に確認作業を行なうのは煩雑である。このため、上位者の状況等に応じてまとめて事実確認作業を行なうことができるので、作業効率を高くすることができる。
【0080】
・ 上記実施形態では、事実確認期限の到来している場合、管理コンピュータ21は上位者毎に振込依頼の有無を確認する。上位者確認日が付与されていない状況データ240を抽出された場合、上位者に対して振込依頼の事実確認を促すために、管理コンピュータ21は承認依頼通知を送信する。このため、トリガー件数に達していない場合においても、承認依頼通知が送信される。従って、所定期間内に、上位者に振込依頼の事実確認を漏れなく促すことができる。
【0081】
・ 上記実施形態では、表示画面500には添付ファイル設定欄506が設けられている。この添付ファイル設定欄506を用いることにより、振込依頼に添付ファイルを添付することができる。そして、上位者が事実確認を行なう場合、上位者端末11のディスプレイには表示画面520が出力される。この表示画面520には、振込依頼内容表示欄521の他に添付ファイル表示欄522が含まれる。このため、添付ファイルを参照して、効率的に事実確認を行なうことができる。
【0082】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、この振込依頼に付与した振込依頼識別子に関するデータを含む振込依頼受付通知を担当者端末10に送信する。担当者は、担当者端末10のディスプレイに表示された振込依頼識別子を、請求書や領収書等の原本に付して経理担当者に送付する。事実確認に用いる資料が請求書や領収書等の物件である場合、これらの資料は物証として保管する必要がある。担当者端末10により受信した振込依頼識別子を原本に付すことにより、上位者や経理担当者は、振込依頼と原本との照合を効率的に行なうことができる。
【0083】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、担当者端末から、手数料負担識別子に関するデータを含む振込依頼を受信する。そして、振込依頼データ記憶部22に記録される振込依頼データ220に、手数料負担識別子に関するデータを含める。そして、管理コンピュータ21は、手数料負担識別子に基づいて振込金額を計算する。すなわち、手数料負担識別子として「当方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額を振り込むためのデータを生成する。一方、手数料負担識別子として「先方フラグ」が記録されている場合には、振込依頼データ220の金額から振込手数料を差し引いた金額を振り込むためのデータを生成する。このため、経理担当者は振込手数料を考慮することなく、効率的に振込処理を行なうことができる。
【0084】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、経理担当者は、ファームバンキングサービスを利用して、振込処理を行なう場合を想定する。振込処理を行なう方法は、これに限られるものではなく、通常のWWWブラウザを用いる法人向インターネットバンキングサービスを用いてもよい。この場合、経理担当者端末12のWWWブラウザを起動し、法人向インターネットバンキングサービスを利用するバンキング画面を表示させる。そして、このバンキング画面には、一括振込明細データを取り込むためのファイル指定欄が含まれる。これにより、ファームバンキング専用のソフトウエアではなく、通常のWWWブラウザを用いて、より効率的に振込処理を行なうことができる。
【0085】
・ 上記実施形態では、上位者データ記憶部23に記録されたトリガー件数と、上位者識別子毎に計数された未承認件数とを比較する。そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。この場合、未承認件数は資金管理項目識別子毎に重み付け行なって算出してもよい。経費には簡単に確認できるものと精査して確認しなければならないものとがある。例えば、出張旅費のように日常的に発生するものと、営繕費のように非日常的に発生するものとでは、事実確認のレベルを変える必要があるが、内容に応じて、上位者への通知のタイミングを変更することができる。
【0086】
・ 上記実施形態では、上位者データ記憶部23に記録されたトリガー件数と、上位者識別子毎に計数された未承認件数とを比較する。そして、トリガー件数以上の未承認件数がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これに代えて、上位者データ記憶部23にはトリガー金額を記録してもよい。そして、管理コンピュータ21は、上位者識別子毎に計数された未承認振込依頼の金額を総計した金額(未承認金額)と、上位者データ記憶部23に記録されたトリガー金額とを比較する。そして、トリガー金額以上の未承認金額がある場合には、管理コンピュータ21は、上位者の上位者端末11に対して承認依頼通知を送信する。これにより、上位者は事実確認の承認作業を効率的に行なうことができる。特に、未承認金額が高い場合には、早めに承認依頼通知を送信することができる。さらに、1件の金額が高い場合に、迅速に承認依頼通知を送信することができる。また、この場合、未承認の振込依頼の金額は資金管理項目識別子毎に重み付けを行なって算出してもよい。これにより、資金管理項目によって事実確認のタイミングを変更することができる。
【0087】
・ 上記実施形態では、上位者確認日が付与されていない状況データ240が抽出された場合(ステップ(S2−2)において「Yes」の場合)、上位者に対して振込依頼の事実確認を促すために、管理コンピュータ21は承認依頼通知を送信する(S2−3)。この場合、承認依頼通知を行なう上位者は一人に限られるものではなく、複数の者(上位代位者)に送信してもよい。具体的には、上位者データ記憶部23の上位者データ230に、上位代位者に関するデータをさらに記録しておく。これにより、担当者の上位者が不在の場合、他の上位代位者が承認を行なうことができる。
また、この場合、担当者端末10にも、承認依頼通知を送信したことを通知してもよい。これにより、担当者は承認状況を把握することができる。
【0088】
・ 上記実施形態では、経理担当者端末12は、振込指示を振込管理システム20に送信する(S4−5)。そして、振込管理システム20は、一括振込明細データを金融機関ホストシステム30に対して送信する(S4−6)。この場合、経理担当者端末12は、一括振込明細データを、直接、金融機関ホストシステム30に送信してもよい。
【0089】
・ 上記実施形態では、振込管理システム20は、金融機関が管理を行なう場合を想定した。また、振込管理システム20と金融機関ホストシステム30とを分けて設けることを想定した。システムの形態はこれに限られるものではなく、振込管理システム20を企業内に設けてもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、効率的に経費管理及びそれに関する振込処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】振込依頼データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】上位者データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】状況データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】本実施形態の処理手順の説明図。
【図6】本実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本実施形態の処理手順の説明図。
【図8】本実施形態の処理手順の説明図。
【図9】担当者端末に表示された表示画面の説明図。
【図10】上位者端末に表示された表示画面の説明図。
【図11】上位者端末に表示された表示画面の説明図。
【符号の説明】
10…担当者端末、11…上位者端末、10…経理担当者端末、21…管理コンピュータ、22…振込依頼データ記憶手段としての振込依頼データ記憶部、I…ネットワークとしてのインターネット。
Claims (14)
- 振込先口座、金額、担当者識別子に関するデータを含む振込依頼を記録する振込依頼データ記憶手段と管理コンピュータとを用いて総合振込の管理を行なう方法であって、
前記管理コンピュータが、
担当者端末から受信した振込依頼を、前記振込依頼データ記憶手段に記録する第1の段階と、
所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう第2の段階と、
上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する第3の段階と、
前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する第4の段階とを含むことを特徴とする振込データ管理方法。 - 前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録することを特徴とする請求項1に記載の振込データ管理方法。
- 前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録することを特徴とする請求項1又は2に記載の振込データ管理方法。
- 前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数であり、
前記振込データ管理方法は、
前記管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する件数算出段階をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の振込データ管理方法。 - 前記件数算出段階は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出することを特徴とする請求項4に記載の振込データ管理方法。
- 前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額であり、
前記振込データ管理方法は、
前記管理コンピュータが、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する金額算出段階をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の振込データ管理方法。 - 前記金額算出段階は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出することを特徴とする請求項6に記載の振込データ管理方法。
- 振込先口座、金額、担当者識別子に関するデータを含む振込依頼を記録する振込依頼データ記憶手段と管理コンピュータとを用いて総合振込の管理を行なうプログラムであって、
前記管理コンピュータを、
担当者端末から受信した振込依頼を、前記振込依頼データ記憶手段に記録する第1の手段と、
所定の通知基準を越えた場合、前記担当者識別子に基づいて上位者端末を特定し、事実確認を促すための通知を行なう第2の手段と、
上位者によって承認された振込依頼に関するデータを取りまとめた振込明細データを作成し、所定の期日に経理担当者の端末に送信する第3の手段と、
前記経理担当者によって承認された前記振込明細データに基づいて総合振込処理を実行する第4の手段として機能させることを特徴とする振込データ管理プログラム。 - 前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の事実確認を行なうためのファイルをさらに記録することを特徴とする請求項8に記載の振込データ管理プログラム。
- 前記振込依頼データ記憶手段には、前記振込依頼の支払に用いる資金管理項目識別子に関するデータをさらに記録することを特徴とする請求項8又は9に記載の振込データ管理プログラム。
- 前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準件数であり、
前記振込データ管理プログラムは、
前記管理コンピュータを、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認件数を算出する件数算出手段としてさらに機能させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の振込データ管理プログラム。 - 前記件数算出手段は、事実確認を促す振込依頼の件数を、資金管理項目識別子毎に重み付けして件数を算出することを特徴とする請求項11に記載の振込データ管理プログラム。
- 前記通知基準は、上位者に対して通知を行なうために予め設定された基準金額であり、
前記振込データ管理プログラムは、
管理コンピュータを、前記上位者に対して事実確認を促す振込依頼に関する未承認金額を算出する金額算出手段としてさらに機能させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の振込データ管理プログラム。 - 前記金額算出手段は、事実確認を促す振込依頼の金額を、資金管理項目識別子毎に重み付けして総計金額を算出することを特徴とする請求項13に記載の振込データ管理プログラム。
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