JP4588891B2 - 決済管理システム、決済管理方法、決済管理プログラムを記録した記録媒体及び決済管理プログラム - Google Patents
決済管理システム、決済管理方法、決済管理プログラムを記録した記録媒体及び決済管理プログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークを利用して支払い者と販売者との間の決済を効率的に行う決済管理システム、決済管理方法、決済管理プログラムを記録した記録媒体及び決済管理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークを用いた決済では、ネットワークで送受信されるデータに振込依頼人コードを含ませ、販売者側で予め用意しておいた入金予定表と“振込依頼人コード”を用いて照合を行う。そして、照合を容易にするため、照合用キー番号を支払者側に要求していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記照合用キー番号はあくまで振込を行う支払い者が入力しない限り機能しない。現状では、支払い者の利用負担軽減の観点から支払い者にこのキー番号の入力を強制することができなかったが、支払い者が入力しない場合が多い。
【0004】
また、販売者側にとっては、請求書、すなわち請求明細毎に入金有無の確認を行うための消込が必要であるが、支払い者側が複数の請求明細について請求金額を合計して一括振込を行った場合には、仮に照合用キー番号があったとしても消込を行うことはできない。
【0005】
このような場合に、コンピュータでは無く人的な要素を防止するシステムが用意されておらず、決済管理のいずれかのステップにおいて人間による記入や合算が介在することとなるが、決済管理負担が高いのみならず、記入漏れ等による人的なミスを完全に防止することができない。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、支払い者と販売者との間での決済を効率的に行うことのできる決済管理システム、決済管理方法、決済管理プログラムを記録した記録媒体及び決済管理プログラムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の一の観点によれば、各請求明細毎に与えられた請求明細データ間で、請求明細の少なくとも支払期限を含む第1の支払条件が一致するか否かを判定し、一致する場合に当該請求明細データに同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する第1の識別番号付与手段と、支払者が異なる振込識別番号を付与するように指定した第2の支払条件を含む支払指示データを支払者端末から受信し、前記第1の支払条件が一致すると判定された複数の請求明細データのうち、前記受信された支払指示データに含まれる第2の支払条件に該当する請求明細データに異なる振込識別番号を付与する第2の識別番号付与手段と、振込識別番号が同一の請求明細の請求金額を合算し、該合算された請求金額に前記振込識別番号を関連づけた振込データを生成する振込データ生成手段と、前記振込識別番号が付与された請求明細データ又は前記振込データと、実際に支払期限毎に入金がなされた入金情報を照合し、消込処理を行う消込処理手段とを具備してなることを特徴とする決済管理システムが提供される。
【0008】
このような構成によれば、支払期限毎に管理可能な振込データを作成しておくことにより、複数の請求明細について同じ支払期限に一括して振込があった場合であっても、人的要素が介在することなく容易に消込処理を行うことができる。
その結果、人的要素による消込作業や人的要素が介在することによる記入漏れ等を防止することができる。
【0009】
望ましくは、消込処理は、前記請求明細データ又は前記振込データに、前記入金がなされたことを示す入金終了情報を関連づける処理である。また望ましくは、識別番号付与手段は、決済に係わる代金の支払者からの支払指示後に該支払指示のあった請求について前記振込識別番号を付与し、前記決済管理システムはさらに、前記支払指示のあった請求明細データに請求が確認されたことを特定する請求確認済情報を関連づける請求明細データ更新手段を有する。
【0010】
これにより、支払者が認識していない誤った請求明細に基づいて振込データが生成されることが無くなり無駄な処理が低減できる。また、請求確認済情報により、決済状況の把握が容易となる。
【0011】
望ましくは、請求明細データ更新手段は、前記消込処理がなされた請求明細データに消込が終了したことを特定する消込終了情報を関連づける。これにより、請求明細により決済状況を容易に把握することができる。
【0013】
また望ましくは、第1の識別番号付与手段は、前記支払期限に加え、請求の支払者、請求者及び請求者の振込口座番号が一致した場合に同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する。
【0014】
また望ましくは、振込データに基づいて所定の口座への振込指示を行い、前記振込データに振込が終了したことを示す振込終了情報を関連づける振込指示手段を有する。これにより、支払者は支払指示を、請求者は請求データを提供するのみで、決済の開始から終了まで決済に必要な手続を行うことなく決済を完了させることができる。
【0015】
また望ましくは、決済に係わる者からの要求に応じて前記振込データあるいは前記請求明細データを送信するデータ送信手段を有する。これにより、決済に係わる者、例えば支払者や請求者が振込データや請求明細データを確認することができるため、決済状況を容易に把握することが可能となる。
【0016】
また、システムに係る本発明は該システムにより実現される方法の発明としても成立する。また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させるための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する手段として機能させるための、あるいはコンピュータに当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る決済管理システムの全体構成を示すネットワーク構成の一例を示す図である。図1に示すように、この決済管理システムを運営する運営サーバ2と、この決済管理システムを利用して支払いを行う支払い者が使用する支払い者端末3と、この決済管理システムを利用して商品等を支払い者に販売する販売者が使用する販売者端末4と、支払い者が利用している銀行が運営する支払い者利用銀行サーバ5と、販売者が利用している銀行が運営する販売者利用銀行サーバ6がネットワーク1に接続されている。
【0019】
図2は運営サーバ2の詳細な構成の一例を示す図である。図2に示すように、ネットワーク1との間で情報の送受信を行うインタフェース21と、このインタフェース21に接続され、本決済管理処理を実行するプロセッサ22と、このプロセッサ22に接続され、決済管理に必要なデータとして、請求明細データを格納する請求明細データベース23と、振込明細データを格納する振込明細データベース24から構成される。これら請求明細データベース23及び振込明細データベース24に登録されたデータは、所定のID及びパスワードの入力を条件として他の端末からネットワーク1を介して実行されるブラウジングにより閲覧可能となる。もちろん、ID及びパスワードの設定あるいはこれらとは別に販売者や支払者を識別するための識別情報を各販売者や支払者に付与することにより、販売者あるいは支払者が直接関与する決済に関するデータのみの閲覧を可能とすることができる。
【0020】
次に、図3に示すシーケンス図に沿って本実施形態に係る決済管理方法を説明する。なお、以下において各端末や各サーバ間での情報のやりとりは特に示さない限りネットワーク1を介して行われる。
【0021】
まず、販売者と複数の支払者との間でネットワーク1を介して、あるいは介さずに、支払者から販売者への対価の支払が生じる取引が成立すると、販売者は販売者端末4から運営サーバ2に請求データを送信する(s1)。請求データは請求毎に請求識別番号が付与されており、各請求識別番号に関連づけてある請求を他の請求と識別するための請求識別情報が関連づけられている。なお、請求識別番号は運営サーバ2側で請求明細データ作成の際に付与するものでもよい。請求識別情報は、請求日、支払期限、請求金額、振込先銀行、振込先口座番号、請求者、支払者を含む。この請求データをインタフェース21を介して受信した運営サーバ2のプロセッサ22は、受信した請求データに基づいて請求明細データを作成し、この請求明細データを請求明細データベース23に登録(格納)する(s2)。作成される請求明細データは、請求識別番号、請求識別情報に加えて“請求未確認”の請求ステータスが関連づけられる。請求明細データベース23に登録された請求明細データの一例を図4に示す。
【0022】
この登録後、運営サーバ2は請求明細データベース23へのアクセスを許可するためのID及びパスワードを販売者端末4及び支払者端末3に送信する(s3a、s3b)。もちろん、このように決済が生じる毎にID及びパスワードを付与する必要はなく、例えば販売者や支払者毎に予めID及びパスワードを付与しておくことにより、請求明細データベース23や振込明細データベース24へのアクセスを許可するように設定してもよい。また、このID及びパスワードの送信は、支払者へは請求明細確認メールとして送信するのが望ましい。
【0023】
次に、請求明細確認メールを受信した支払者端末3が、支払を請求明細により確認するために運営サーバ2にアクセス要求を行うと(s4)、運営サーバ2は支払者端末3の図示しない画面に前記取引により生じた請求明細データを表示する(s5)。また、運営サーバ2は、請求明細データの表示とともに、振込元銀行、振込元口座番号、支払条件を要求する。
【0024】
支払者は、端末3の画面上の請求明細データを確認した後、支払うべき明細を決定し、かつ振込元銀行、振込元口座番号を指定した支払指示を運営サーバ2に行う(s6)。支払指示は、支払指示データを運営サーバ2に送信することにより行われるが、支払指示データは、例えば端末3の請求明細データ表示画面上で支払指示ボタンをクリックする等により生成され、自動的に運営サーバ2に送信される。この支払指示データには、支払者の請求明細の確認の有無を特定する請求明細確認有無情報を含み、さらに支払者により指定された場合には各請求明細と支払者により指定された支払条件が関連づけられている。支払者による支払条件の指定は、請求明細毎に支払識別番号を指定してもよいし、特定の支払条件を指定するものでもよい。
【0025】
運営サーバ2のプロセッサ22は、受信した支払指示データに基づいて、支払指示の対象とされた請求明細の請求ステータスを“請求未確認”から“請求確認済み”に更新する(s7)。また、プロセッサ22は、受信した支払指示データ及び請求明細データに基づいて振込明細データを作成し、振込明細データベース24に格納する(s8)。振込明細データの作成の際、プロセッサ22は、各請求明細に振込識別番号を付与する。振込識別番号の付与は、具体的には、請求明細データに支払指示データに指示された支払条件に基づいて付与される。支払条件が指定されていない場合には、プロセッサ22が自動採番する。
【0026】
支払条件に基づいて付与される場合及び自動採番される場合ともに、請求明細データベース23から読み出された支払指示が出された各請求明細のうち、支払者、振込先銀行、振込先口座番号、振込元銀行、振込元口座番号、請求者、支払期限が一致するか否かを照合する。一致する場合には同一の振込識別番号を付与する。一致しない場合には、異なる振込識別番号を付与する。なお、振込元銀行、振込元口座番号は、ステップ(s2)の登録時に請求データに含まれているものであっても、支払指示の際に支払者端末3から提供されるものでもよい。
【0027】
具体的な振込識別番号の付与処理の一例を図5を用いて説明する。自動採番の場合、図5(a)に示すように、例えば4件の請求明細について支払者により支払指示がなされた場合、請求識別番号が1〜3の請求明細については支払者、振込先銀行、振込先口座番号、振込元銀行、振込元口座番号、請求者、支払期限が一致するため、同一の振込識別番号X001を付与する。そして、請求識別番号4の請求明細については、支払期限が請求識別番号1〜3とは異なるため、X001とは異なる振込識別番号X002を付与する。
【0028】
一方、支払条件に基づく振込識別番号付与処理の場合は次の通りである。一例として、支払者Bにより指定された支払条件は、請求識別番号1及び2と請求識別番号3には異なる識別番号を付与するという指定であったとする。図5(b)に示すように、上記図5(a)と同様に4件の請求明細があった場合、例えば支払者Bにより請求識別番号1〜3のうち、請求識別番号1及び2と請求識別番号3の請求明細には、異なる識別番号を付与する指定がなされているため、請求識別番号1及び2には振込識別番号Y001を付与し、請求識別番号3には振込識別番号Y002を付与する。なお、この支払条件指定の場合も、図5(a)の場合と同様に支払者、振込先銀行、振込先口座番号、振込元銀行、振込元口座番号、請求者、支払期限の一致/不一致を判定し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する。従って、請求識別番号4の請求明細にはY001、Y002とは異なる振込識別番号Y003が付与される。
【0029】
以上のようにして作成された振込明細データは振込明細データベース24に格納される。振込明細データベースに格納された振込明細データの一例を図6に示す。この振込明細データ登録時には、各振込明細データ毎に与えられる振込ステータス“振込指示待ち”が関連づけられている。なお、このように作成された振込データは、例えば金融EDI形式のデータに含められている。
【0030】
また、上記ステップ(s8)で付与された振込識別番号は、請求明細データにも付与され、請求明細データベース23が更新される(s9)。振込識別番号が付与された請求明細データの一例を図7に示す。
【0031】
なお、振込明細データは一旦支払者端末3に送信され、支払者端末3側の承認を促す(s10a)。支払者端末3は、受信した振込明細データを確認した後、その振込明細データによる振込を承認する意思表示を示す情報をシステム運営サーバ2に送信する(s10b)。
【0032】
運営サーバ2のプロセッサ22は、適時振込明細データベース24を検索し、例えば実際の支払期限の当日等になった振込明細データを抽出する。そして、抽出された振込明細データについて振込指示を行う。振込指示は、具体的には振込明細データの振込元銀行である支払者利用銀行サーバ5に対して、振込元口座番号で特定される口座から振込先銀行である販売者利用銀行サーバ6が運用する振込先口座番号で特定される口座への振込を指示する振込指示データを送信することにより行われる(s11)。
【0033】
また、この振込指示とともに、プロセッサ22は振込明細データベース24に格納されている振込指示の対象となった振込明細データの振込ステータスを更新する。具体的には、“振込指示待ち”であった振込ステータスが“振込指示済み”となり振込指示の対象となった振込明細データに関連づけられる。
【0034】
この振込指示データを受信した支払者利用銀行サーバ5は、販売者利用銀行サーバ6へ振込処理を行う(s12)。
【0035】
以上のように振込指示が行われた後、運営サーバ2は販売者利用銀行サーバ6へ入金有無の確認を行う。具体的には、運営サーバ2のプロセッサ22は適時請求明細データベース23を検索し、“請求確認済み”の請求ステータスが関連づけられた請求明細データを抽出し、その請求明細データの振込先銀行である販売者利用銀行サーバ6に入金データ取得要求を行う(s13)。この取得要求時には、取得すべき入金データを特定するための振込先口座番号をサーバ6に送信する。この取得要求を受け、販売者利用銀行サーバ6は受信した振込先口座番号に関する入金データを運営サーバ2に送信する(s14)。
【0036】
運営サーバ2のプロセッサ22は、この受信した入金データと請求明細データを突合する。突合は、具体的には入金データ及び請求明細データに含まれる口座番号、請求金額が一致するか否かを判定する。一致すれば、合算することなく消込可能と判定し、請求明細データの請求ステータスを“請求確認済み”から“消込処理済み”に更新する。なお、請求明細データ自体と各入金との照合により消込不能である場合には、各請求明細データの振込識別番号に基づいて請求明細を合算する。
【0037】
合算により、同じ振込識別番号が付与された請求明細の請求金額が加算されて一つの請求明細とされる。そして、この合算された請求明細の口座番号、請求金額と各入金の口座番号、請求金額が一致するか否かを判定する。一致すれば消込可能と判定し、合算の対象となったすべての請求明細データの請求ステータスを“請求確認済み”から“消込処理済み”に更新する。一致しなければ、消込不能と判定する。この場合、請求ステータスは“請求確認済み”のままとなる。
【0038】
このようにして消込処理がなされた請求明細データは、請求ステータスが更新されて請求明細データベース23に格納される(s15)。なお、上記合算処理を行う代わりに、合算の対象とされるべき請求明細についての振込データ、すなわち合算の対象とされるべき請求明細と同一の振込識別番号が付与された振込データを読出し、該振込データと各入金とを突合してもよい。
【0039】
以上のようにして適時消込処理がなされた後、販売者端末4から入金状況の確認要求を運営サーバ2が受けると(s21)、運営サーバ21は販売者端末4により特定された請求明細について請求明細データベース23あるいは振込明細データベース24から検索して対象となる請求明細データあるいは振込明細データを送信する(s22)。販売者端末4は、この請求明細データに関連づけられた請求ステータスを参照することにより、入金状況を確認することができる。また、振込明細データに関連づけられた振込ステータスを参照することにより、振込指示がなされたか否かを確認することができる。
【0040】
一方、支払者端末3から入金状況の確認要求を運営サーバ2が受けると(s31)、運営サーバ21は支払者端末3により特定された請求明細について請求明細データベース23あるいは振込明細データベース24から検索して対象となる請求明細データあるいは振込明細データを送信する(s32)。支払者端末3は、この請求明細データに関連づけられた請求ステータスを参照することにより、入金状況を確認することができる。また、振込明細データに関連づけられた振込ステータスを参照することにより、振込指示がなされたか否かを確認することができる。また、支払者側で支払い条件を指定した場合、すなわち振込識別番号を付与した場合には、この振込明細データを参照することにより、支払者側の要求に合致した振込状況を確認することができる。例えば、図5(b)の例では、請求識別番号1〜3の同一支払期限の請求に2つの振込データを対応させることにより、例えば支払者が企業で複数の部署を有する場合、各部署毎に振込を管理することができる。すなわち、各部署毎に異なる振込識別番号を割り当てることにより各部署毎の管理が容易となる。もちろん、請求明細データに付与された振込識別番号を参照することにより、同様の管理が可能となる。
【0041】
また、支払者及び販売者は、請求明細データ及び振込明細データを登録後いつでも閲覧することができる。従って、適時閲覧し、請求明細データの請求ステータスや、振込明細データの振込ステータスを参照することにより、決済状況を容易に把握することができる。
【0042】
(第2実施形態)
本実施形態は第1実施形態の変形例に係わる。本実施形態では、販売者と支払者との間の取引を取引仲介サーバが管理する形態に係わる。他の点については第1実施形態と共通するので詳細な説明は省略する。
【0043】
図8は本実施形態に係る決済管理システムの全体構成を示すネットワーク構成の一例を示す図である。図1と異なるのは、販売者端末4に代えて取引仲介サーバ81及び販売者端末82がネットワーク1に接続されている点である。
【0044】
図9は本実施形態に係る決済管理方法のシーケンス図であり、第1実施形態と共通する部分については図3と同様の符号を付してある。図9に示すように、本実施形態の場合、複数の販売者端末82から送信された(s81)取引情報を取りまとめて取引仲介サーバ81が請求データを生成する(s82)。そして、生成された請求データは図3と同様にシステム運営サーバ2に送信される(s1)。そして、システム運営サーバ2から送信されるID及びパスワードは、支払者端末3のみならず(s3b)、取引仲介サーバ81及び販売者端末82にも提供される(s3a、s83)。これにより、取引仲介サーバ81及び販売者端末82ともにシステム運営サーバ2への入金状況の確認要求が可能となる(s21、s84)。この入金状況の確認要求でID及びパスワードの照合ができた場合には、図3と同様に、システム運営サーバ2から取引仲介サーバ81及び販売者端末82に請求明細データが送信される(s22、s85)。
【0045】
このように本実施形態によれば、支払者と販売者との間で取引の仲介を行う取引仲介者がいる場合、各取引をとりまとめて請求データをシステム運営サーバ2に送信することにより、第1実施形態と同様の効果のみならず、複数の取引に関する決済の管理が一括して行えるという効果も奏する。
【0046】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、(s11)及び(s12)により運営サーバ2が振込指示を行い、支払者利用銀行サーバ5及び販売者利用銀行サーバ6間での振込手続を促す場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、運営サーバ2が代金回収を委託し、委託先に代金回収を行わせるものであってもよい。また、支払者の口座から販売者の口座に直接振込処理を行う(s12)例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、支払者の口座から販売者口座ではない運営サーバ2が管理する口座等に一旦振込し、支払者からの本振込の指示を待って販売者口座に運営サーバ2が管理する口座から振込処理を行ってもよい。この場合、支払者からの本振込の指示ではなく、返品希望の指示を運営サーバ2が受け取った場合、運営サーバ2が管理する口座から再度支払者の口座へ返金処理を行うのが望ましい。
【0047】
また、消込処理(s15)では、入金データと請求明細データを突合し、必要に応じて合算する態様を示したが、これに限定されるものではない。例えば、入金データと振込データを突合し、各データが一致した場合には振込データに仮の消込フラグを立て、その消込フラグの立った振込データに対応づけられた請求明細データを振込識別番号に基づいて検索し、その請求明細データの消込処理を行う態様であってもよい。この場合、振込データは複数の請求明細について既に合算された内容を有するため、入金データに一致する。従って、消込処理のために改めて合算処理を行う必要が無くなる。
【0048】
また、図1や図8に示したネットワーク構成は一例にすぎず、例えば支払者利用銀行サーバと販売者利用銀行サーバが同一であったり、これらサーバと運営サーバが同一であってもよい。その他、ネットワークの接続態様も有線、無線の別を問わない。
【0049】
また、プロセッサ22に本発明の機能を実行するためのプログラムを組み込み、当該プログラムを読出して起動することにより本発明の機能を実行させる場合を示したが、例えばこれらプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体をシステム運営サーバ2の図示しない記録媒体読取装置から読み取り、プロセッサ22に当該機能を実行させてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、効率的に決済管理を行うことのできる決済管理システム、決済管理方法、決済管理プログラムを記録した記録媒体及び決済管理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る決済管理システムの全体構成を示すネットワーク構成の一例を示す図。
【図2】同実施形態に係る運営サーバの詳細な構成の一例を示す図。
【図3】同実施形態に係る決済管理方法の一例を示すシーケンス図。
【図4】同実施形態に係る請求明細データの一例を示す図。
【図5】同実施形態に係る振込識別番号の付与処理の一例を示す図。
【図6】同実施形態に係る振込明細データの一例を示す図。
【図7】同実施形態に係る振込識別番号が付与された請求明細データの一例を示す図。
【図8】本発明の第2実施形態に係る決済管理システムの全体構成を示すネットワーク構成の一例を示す図。
【図9】同実施形態に係る決済管理方法の一例を示すシーケンス図。
【符号の説明】
1…ネットワーク
2…運営サーバ
3…支払い者端末
4…販売者端末
5…支払い者利用銀行サーバ
6…販売者利用銀行サーバ
21…インタフェース
22…プロセッサ
23…請求明細データベース
24…振込明細データベース
81…取引仲介サーバ
82…販売者端末
Claims (16)
- 各請求明細毎に与えられた請求明細データ間で、請求明細の少なくとも支払期限を含む第1の支払条件が一致するか否かを判定し、一致する場合に当該請求明細データに同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する第1の識別番号付与手段と、
異なる振込識別番号を付与するように支払者が指定した第2の支払条件を含む支払指示データを支払者端末から受信し、前記第1の支払条件が一致すると判定された複数の請求明細データのうち、前記受信された支払指示データに含まれる第2の支払条件に該当する請求明細データに異なる振込識別番号を付与する第2の識別番号付与手段と、
振込識別番号が同一の請求明細の請求金額を合算し、該合算された請求金額に前記振込識別番号を関連づけた振込データを生成する振込データ生成手段と、
前記振込識別番号が付与された前記請求明細データ又は前記振込データと、実際に支払期限毎に入金がなされた入金情報を照合し、消込処理を行う消込処理手段と
を具備してなることを特徴とする決済管理システム。 - 前記消込処理は、前記請求明細データ又は前記振込データに、前記入金がなされたことを示す入金終了情報を関連づける処理であることを特徴とする請求項1に記載の決済管理システム。
- 前記第1及び第2の識別番号付与手段は、決済に係わる代金の支払者からの支払指示後に該支払指示のあった請求について前記振込識別番号を付与し、
前記決済管理システムはさらに、前記支払指示のあった請求明細データに請求が確認されたことを特定する請求確認済情報を関連づける請求明細データ更新手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の決済管理システム。 - 前記請求明細データ更新手段は、前記消込処理がなされた請求明細データに消込が終了したことを特定する消込終了情報を関連づけることを特徴とする請求項3に記載の決済管理システム。
- 前記第1の識別番号付与手段は、前記支払期限に加え、請求の支払者、請求者及び請求者の振込口座番号が一致した場合に同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与することを特徴とする請求項1に記載の決済管理システム。
- 前記決済管理システムはさらに、前記振込データに基づいて所定の口座への振込指示を行い、前記振込データに振込が終了したことを示す振込終了情報を関連づける振込指示手段を有することを特徴とする請求項1に記載の決済管理システム。
- 前記決済管理システムはさらに、決済に係わる者からの要求に応じて前記振込データあるいは前記請求明細データを送信するデータ送信手段を有することを特徴とする請求項1に記載の決済管理システム。
- 各請求明細毎に与えられた請求明細データ間で、請求明細の少なくとも支払期限を含む第1の支払条件が一致するか否かを判定し、一致する場合に当該請求明細データに同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する第1の識別番号付与ステップと、
異なる振込識別番号を付与するように支払者が指定した第2の支払条件を含む支払指示データを支払者端末から受信し、前記第1の支払条件が一致すると判定された複数の請求明細データのうち、前記受信された支払指示データに含まれる第2の支払条件に該当する請求明細データに異なる振込識別番号を付与する第2の識別番号付与ステップと、
振込識別番号が同一の請求明細の請求金額を合算し、該合算された請求金額に前記振込識別番号を関連づけた振込データを生成するステップと、
前記振込識別番号が付与された前記請求明細データ又は前記振込データと、実際に支払期限毎に入金がなされた入金情報を照合し、消込処理を行うステップと
を有することを特徴とする決済管理方法。 - 前記消込処理は、前記請求明細データ又は前記振込データに、前記入金がなされたことを示す入金終了情報を関連づける処理であることを特徴とする請求項8に記載の決済管理方法。
- 前記第1及び第2の振込番号付与ステップの前に、支払者に前記請求明細データを提示し、請求明細の確認を促すステップを、さらに有し、
前記第1及び第2の振込識別番号付与ステップは、前記請求明細の確認があった後に行い、
前記決済管理方法はさらに、前記請求明細の確認がされた前記請求明細データに請求が確認されたことを特定する請求確認済情報を関連づけるステップを有することを特徴とする請求項8に記載の決済管理方法。 - 前記決済管理方法はさらに、前記消込処理がなされた請求明細データに消込が終了したことを特定する消込終了情報を関連づけるステップを有することを特徴とする請求項10に記載の決済管理方法。
- 前記第1の識別番号付与ステップは、前記支払期限に加え、前記請求の支払者、請求者及び請求者の振込口座番号が一致した場合に同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与することを特徴とする請求項8に記載の決済管理方法。
- 前記決済管理方法はさらに、前記振込データに基づいて所定の口座への振込指示を行い、前記振込データに振込が終了したことを示す振込終了情報を関連づけるステップを有することを特徴とする請求項8に記載の決済管理方法。
- 前記決済管理方法は、決済に係わる者からの要求に応じて前記振込データあるいは前記請求明細データを送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項8に記載の決済管理方法。
- 決済管理プログラムを記録した記録媒体であって、
各請求明細毎に与えられた請求明細データ間で、請求明細の少なくとも支払期限を含む第1の支払条件が一致するか否かを判定し、一致する場合に当該請求明細データに同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する第1の識別番号付与ステップと、
異なる振込識別番号を付与するように支払者が指定した第2の支払条件を含む支払指示データを支払者端末から受信し、前記第1の支払条件が一致すると判定された複数の請求明細データのうち、前記受信された支払指示データに含まれる第2の支払条件に該当する請求明細データに異なる振込識別番号を付与する第2の識別番号付与ステップと、
振込識別番号が同一の請求明細の請求金額を合算し、該合算された請求金額に前記振込識別番号を関連づけた振込データを生成させるステップと、
前記振込識別番号が付与された請求明細データ又は前記振込データと、実際に支払期限毎に入金がなされた入金情報を照合し、消込処理を行わせるステップと
を実現するための決済管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - コンピュータに、
各請求明細毎に与えられた請求明細データ間で、請求明細の少なくとも支払期限を含む第1の支払条件が一致するか否かを判定し、一致する場合に当該請求明細データに同一の振込識別番号を付与し、一致しない場合には異なる振込識別番号を付与する第1の識別番号付与ステップと、
支払者が異なる振込識別番号を付与するように指定した第2の支払条件を含む支払指示データを支払者端末から受信し、前記第1の支払条件が一致すると判定された複数の請求明細データのうち、前記受信された支払指示データに含まれる第2の支払条件に該当する請求明細データに異なる振込識別番号を付与する第2の識別番号付与ステップと、
振込識別番号が同一の請求明細の請求金額を合算し、該合算された請求金額に前記振込識別番号を関連づけた振込データを生成させるステップと、
前記振込識別番号が付与された請求明細データ又は前記振込データと、実際に支払期限毎に入金がなされた入金情報を照合し、消込処理を行わせるステップとを実行させるための決済管理プログラム。
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