JP2005041257A - タイヤ空気圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行中にタイヤと路面との間のグリップ状態を推定・監視し、タイヤの限界性能を良好に発揮させ、車両の運動性能が向上するようにタイヤ空気圧を制御するタイヤ空気圧制御装置を提供すること。
【解決手段】車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置において、タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいてタイヤ空気圧を制御する。エアサス搭載車両の場合、エアサスのエアチャンバとタイヤ内部とを連通させ、エアサス及びタイヤ内に封入されている空気の圧力を一体として制御する。いわゆるダブルタイヤ構造を持つタイヤを装着した車両の場合、ダブルタイヤ構造の内側チューブ及び外側チューブ内の空気圧をそれぞれ独立に制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、車両においてタイヤの空気圧を制御する装置に係り、特に、タイヤ空気圧、タイヤ温度、及びタイヤと路面の接触音圧、に基づいてタイヤ空気圧を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両において走行中のタイヤ空気圧を監視し、適切な圧力レベルが維持されるように空気圧制御を行う装置が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−8616号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平7−25214号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のタイヤ空気圧制御装置は、タイヤ空気圧が適正な圧力レベルを下回った場合に増圧して適正なレベルにまで戻すことを主たる目的とした、言わば受動的な安全装置としての機能が意図されたものである。
【0006】
すなわち、従来のタイヤ空気圧制御装置は、好ましくない車両状態が生じた際にそれに事後的に対処するものであり、車両走行状態を能動的・積極的に向上させようとするものではない。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、走行中にタイヤと路面との間のグリップ状態を推定・監視し、タイヤの限界性能を良好に発揮させ、車両の運動性能が向上するようにタイヤ空気圧を制御するタイヤ空気圧制御装置を提供することを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の第一の態様は、車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置であって、タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいてタイヤ空気圧を制御するタイヤ空気圧制御装置である。
【0009】
この第一の態様は、タイヤ空気圧に基づく従来のタイヤ空気圧制御に代えて、タイヤ空気圧に加えてタイヤ温度及びタイヤと路面の接触音圧も加味して行うようにするものである。
【0010】
この第一の態様において、タイヤ空気圧は例えば既知の圧力センサによって測定され、タイヤ温度は例えば既知の温度センサによって測定され、タイヤと路面の接触音圧は例えばタイヤ、ホイール、又はナックルに備えた音圧センサ(マイクロフォン)によって測定される。
【0011】
また、この第一の態様において、上記各種センサによって測定されたデータは、ワイヤレス通信によって収集されることが好ましい。
【0012】
この第一の態様によれば、路面状況及びタイヤと路面のグリップ状態に応じて変化すると考えられるタイヤ空気圧、タイヤ温度、及びタイヤと路面の接触音圧に基づいて最適化されたタイヤ空気圧が制御により実現されるため、タイヤの限界性能を良好に発揮させ、車両の運動性能を向上させることができる。また、乗り心地、燃費、車両安定性なども改善される。
【0013】
なお、この第一の態様において、上記最適化のアルゴリズムは任意のものでよく、あらゆるロジックを採用し得る。例えば、上記3つのパラメータを対等に扱い、パラメータごとに判断した増圧又は減圧又は保持すべきという判断結果を集計して「多数決」によって最終的な処理を決定するものとしてもよく、或いは、上記3つのパラメータ内に序列又は優先順位を設定し、あるパラメータについての判断結果が増圧又は減圧の場合には他のパラメータについての判断結果を無視するものとしてもよい。
【0014】
上記目的を達成するための本発明の第二の態様は、エアサスペンションを搭載した車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置であって、エアサスペンションのエアチャンバとタイヤ内部とを連通させ、エアサスペンション及びタイヤ内に封入されている空気の圧力を一体として制御する、タイヤ空気圧制御装置である。
【0015】
この第二の態様においては、例えば、エアサスペンションのエアチャンバとタイヤ内が例えば管状の部材で接続され、エアサスペンション用のエアコンプレッサによって、エアチャンバ内の空気とタイヤ内の空気とが一体のものとして包括的にその圧力が制御される。
【0016】
この第二の態様によれば、エアサスペンション用のエアコンプレッサでタイヤ空気圧を制御できるため、タイヤ空気圧制御専用のエアコンプレッサ等の装備を省く構成とすることができる。また、エアサスペンションのエアチャンバ内の空気圧を監視することによってタイヤ空気漏れを検出でき、タイヤ空気漏れ発生の際にはエアサスペンション用のエアコンプレッサによってタイヤ空気圧を増圧することができる。
【0017】
さらに、この第二の態様によれば、エアサスペンションの制御とタイヤ空気圧の制御が同時且つ一体のものとして実行されるため、圧力制御する空気容量が増えることから制御の幅が広がり、例えば乗員の乗り心地を向上させたり、或いは、旋回時に外側前輪を増圧することによって安定性を向上させたりすることができる。
【0018】
なお、この第二の態様においては、上記第一の態様と同様に、上記封入されている空気の圧力がタイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいて制御されることが好ましい。
【0019】
上記目的を達成するための本発明の第三の態様は、ダブルタイヤ構造を持つタイヤを装着した車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置であって、タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいて、上記ダブルタイヤ構造の内側チューブ及び外側チューブ内の空気圧をそれぞれ独立に制御する、タイヤ空気圧制御装置である。
【0020】
この第三の態様において、「ダブルタイヤ構造」とは、当業者には既知であるように、1本のタイヤ内に2つのチューブが設けられたタイヤ構造を指す。2つのチューブは、仮に一方がパンクした場合であっても他方のみで最低限の走行が可能となるように、内側と外側に並列的に配置される。
【0021】
この第三の態様においては、ダブルタイヤ構造の内側チューブ外周部分に相当する内側トレッドと外側チューブ外周部分に相当する外側トレッドとが異なるトレッドパターンであることが望ましい。
【0022】
この第三の態様によれば、タイヤのグリップ力に影響を与えると考えられるタイヤ空気圧、タイヤ温度、及びタイヤと路面の接触音圧に基づいてダブルタイヤ構造の内側チューブ及び外側チューブの空気圧をそれぞれ独立に制御できるため、より最適なグリップ状態を実現することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態1〜3について説明する。いずれの実施の形態においても、車両サイズ、タイヤ・サイズ、乗車定員、排気量、右ハンドルか左ハンドルか、前輪駆動か後輪駆動か、二輪操舵か四輪操舵か、などは一切不問であり、あらゆる車種に適用可能である。
【0024】
(実施の形態1)
まず、図1〜5を用いて、本発明の実施の形態1に係るタイヤ空気圧制御装置について説明する。本実施形態では、路面状況(ラフ路か舗装路か、ドライかウェットか、など)やタイヤと路面のグリップ状態に応じてタイヤ温度やタイヤと路面の接触音圧は異なる(例えば、ラフ路では高周波音、舗装路では低周波音、がそれぞれ発生する、など)、という見地に基づき、これらパラメータを用いてタイヤ空気圧をフレキシブルに変える。
【0025】
図1は、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置100の概略構成を示すブロック図である。タイヤ空気圧制御装置100は、タイヤ空気圧を検出するための圧力センサ101と、タイヤ温度を検出するための温度センサ102と、タイヤと路面の接触音圧を検出するための音圧センサ103と、各センサからのデータに基づいて路面とのグリップ状態を推定し、最適なタイヤ空気圧を決定する演算部104と、例えばエアコンプレッサなどを含み、実際にタイヤ空気圧を増減圧するタイヤ空気圧制御部105と、を有する。
【0026】
本実施形態に係る各種センサ101〜103がタイヤASSYのいずれの位置に取り付けられるかについて図2を用いて説明する。まず、圧力センサ101は、従来通り、ホイール内側からタイヤ内へ差し込むように備えればよく、具体的位置は任意でよい。
【0027】
また、温度センサ102も、タイヤの特にゴム層の温度が測定できれば具体的位置は任意でよいが、温度センサ102はグリップ状態及びタイヤへの負荷を知るためのものであるため、例えばチップ状のものとしてゴム層内に埋め込むのが好ましい。さらに、埋め込む際、グリップ状態をより正確に知るという観点からはトレッド面に近いほど効果的であると考えられ、また、タイヤへの負荷をより正確に知るという観点からは最も破断を生じやすいと考えられるショルダ部(特に、ゴム層とカーカス・コードとの間に設けられたベルトの先端付近)やビード部に近いほど効果的であると考えられる。図2はビート部に取り付けた場合を示す。
【0028】
また、例えばマイクロフォンである音圧センサ103は、走行中にタイヤと路面との間で生じる接触音の音圧を測定できれば具体的位置は任意でよいが、路面と接触するのは当然トレッド面であるから、音圧センサ103の位置はトレッド面に近いほど効果的である。しかし、音圧センサ103の場合はゴム層に埋め込むと感度が鈍ると考えられるため、例えば図示するようにハブを支えるナックル部分に取り付けることが考えられる。
【0029】
なお、当業者には明らかなように、省線化のため又は配線が困難な場所でもセンサ取付を可能にするため、各センサ101〜103からのデータはワイヤレス通信を用いて演算部104へ伝達されることが好ましい。
【0030】
演算部104は、例えばECUであり、各種センサ101〜103からのデータを分析する。既述のように、本実施形態に係る演算部104が、新たなタイヤ空気圧の制御目標値を決めるのに、その時点での空気圧のみならず、タイヤ温度や音圧(ロードノイズ)をも加味するのは、その時点でのタイヤと路面とのグリップ状態を推定し、よりグリップ状態がよくなるようにタイヤ空気圧を制御するためである。タイヤ空気圧が変われば、路面に対するタイヤの接地形状(又は接地面積)が変わり、タイヤと路面との間のグリップ状態も変化する。
【0031】
そこで、演算部104は、分析の前提として、空気圧、温度、及び音圧のそれぞれと路面μとのおおよその関係を予め保持しているものとする。これらの関係を図3〜5に示す。図3はタイヤ空気圧と路面μとのおおよその関係を示すグラフであり、図4はタイヤ温度と路面μとのおおよその関係を示すグラフであり、図5は音圧と路面μとのおおよその関係を示すグラフである。なお、ここで言う路面μとは、かならずしも路面に固有のものではなく、その時々のタイヤと路面との間のグリップ状態を示すものとして用いている。
【0032】
図3〜5から明らかなように、タイヤ空気圧に関してはある範囲内にある時にタイヤ単体としてのグリップ状態が最も良く、タイヤ温度に関しては基本的には高いほどタイヤ単体としてのグリップ状態が良く、路面の粗さや凹凸を反映していると考えられるタイヤと路面の接触音圧に関してはある範囲内にある時にタイヤと路面との間のグリップ状態が最も良い。
【0033】
演算部104は、上記のような各データとグリップ状態との関係を考慮して、その時点で最適なタイヤ空気圧を算出する。この演算部104による空気圧、温度、及び音圧を用いたタイヤ空気圧の最適化制御は、任意のアルゴリズムに従ってよい。
【0034】
一例として、例えば、1)まず、空気圧、温度、及び音圧のそれぞれのパラメータについて、上述のような関係に照らして、増圧すべきか、減圧すべきか、又は現在の空気圧を保持すべきか、をそれぞれ判断し、2)次に、これら3つの判断結果を総合して、全体としては増圧・減圧・保持のいずれが好ましいかを判断する、という手法が考えられる。
【0035】
この例において、最終的な制御内容の判断手法としては、a)上記3つの判断結果を対等に(並列的に)扱い、判断結果(増圧、減圧、又は保持)についての「多数決」(多いものに従う)によって決める方法や、或いは、b)上記3つの判断結果について序列又は優先順位を設定し、あるパラメータについての判断結果が増圧又は減圧の場合には他のパラメータについての判断結果を無視する方法、或いは、これらa)及びb)の組み合わせ、などが考えられる。
【0036】
上記a)の方法では、例えば、空気圧、温度、及び音圧についての判断結果が、それぞれ「増圧」、「増圧」、及び「減圧」であればトータルでの制御内容を「増圧」とし、それぞれ「減圧」、「増圧」、及び「減圧」であればトータルでの制御内容を「減圧」とする。
【0037】
また、上記b)の方法では、例えば空気圧についての判断結果が優先されるものとすると、例えば空気圧についての判断結果が「増圧」であれば、温度及び音圧についての判断結果がいずれも「減圧」であってもトータルでの制御内容を「増圧」とする。
【0038】
さらに、上記a)及びb)を組み合わせた方法については、例えば、通常時には3つの判断結果は対等に扱われるが、空気圧が所定の範囲以上又は以下になった場合には空気圧についての判断結果を最優先する、といった設定が考えられる。
【0039】
このように、演算部104による最適化制御は、空気圧、温度、及び音圧からタイヤの空気圧のみならずグリップ状態をも考慮してタイヤ空気圧を制御できるのであれば、具体的なロジックは任意でよく、空気圧、温度、及び音圧についての各判断結果への重み付けも任意でよい。
【0040】
演算部104で最適なタイヤ空気圧が決定されると、タイヤ空気圧制御部105が、従来通り、例えばエアコンプレッサを用いて、決定された最適タイヤ空気圧を制御目標値として実際にタイヤ空気圧を制御する。
【0041】
このように、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置によれば、その時点でのタイヤ空気圧の高低のみならず、空気圧、温度、及び音圧から推定したタイヤと路面とのグリップ状態を考慮してタイヤ空気圧(すなわち、路面に対するタイヤの接地形状若しくは接地面積)を最適化制御するため、好ましくない状況が発生した際の受動的な制御だけでなく、その時点でのグリップ状態に応じて、より良いグリップ状態を実現するための能動的且つフレキシブルなタイヤ空気圧制御を実行することができる。したがって、タイヤの限界性能をより良く発揮させ、車両の運動性能を向上させることができる。
【0042】
なお、本実施形態において、演算部104は、上述の3つのパラメータ(空気圧、温度、及び音圧)に加えて、他の車両情報をも加味してタイヤ空気圧の制御目標値を決定してもよい。例えば、運転者によって入力された操舵角についての情報に基づき、旋回時には旋回中心に対して外側となる前輪について空気圧を増やすことによって、車両旋回時の車両安定性及び乗り心地を積極的に向上させることができる。
【0043】
また、本実施形態において、演算部104によって推定されたその時点でのタイヤと路面とのμ(≒グリップ状態)は、タイヤ空気圧制御以外の車両制御(例えば、サスペンション制御、ABS制御、スタビ制御、など)にも用いることができるため、有益である。
【0044】
(実施の形態2)
次いで、図6及び7を用いて、本発明の実施の形態2に係るタイヤ空気圧制御装置について説明する。本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置600は、エアサスペンション搭載車両に搭載されることを前提とする。
【0045】
また、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置600は、図7に示すように、エアサスペンションのエアチャンバとタイヤ内部とを連通する管状の部材(例えば、可撓性を有するチューブなど)を備えることを主たる特徴とする。
【0046】
上述のように、上記実施の形態1を用いれば、その時点でのグリップ状態に応じてサスペンション制御を行うことも可能であり、乗り心地が改善される。そこで、本実施形態では、エアサスペンションの場合に、エアサスペンション内の空気とタイヤ内部の空気とが一体となるように両者間を連通させることによって、サスペンション制御において圧力制御できる空気容量を大きくし、より幅の広いサスペンション制御を可能にするものである。
【0047】
図6は、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置600の概略構成を示すブロック図である。タイヤ空気圧制御装置600は、上述の実施の形態1に係るタイヤ空気圧制御装置100と同様に、圧力センサ601と、温度センサ602と、音圧センサ603と、演算部604と、空気圧制御部605と、を有する。
【0048】
各種センサ601〜603についての機能や配置についての考え方は上述の実施の形態1に係るセンサ101〜103と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0049】
演算部604も、基本的には演算部104と同様の機能を有するものであるが、本実施形態ではエアサスペンションの制御についても演算部604で判断するため、通常のサスペンション制御の際にパラメータとして監視されるヨーレートやステアリングトルク、車高などの車両情報がここでは必須となる。
【0050】
演算部604は、上記のような車両情報と、タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とから、エアサスペンション内及びタイヤ内に封入された空気について最適な圧力を算出する。
【0051】
より具体的には、例えば、ラフ路であると判断されれば車高を上げたり、低μ路面だと判断されれば増圧したり、アンチロール制御時には外輪側を増圧してロールを抑えたり、する制御が考えられる。
【0052】
空気圧制御部605は、演算部604による算出結果に従って、例えばエアサスペンション用に備えられたエアコンプレッサを用いて、エアサスペンション内及びタイヤ内に一体として封入された空気の圧力を制御する。
【0053】
このように、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置によれば、エアサスペンション用のエアコンプレッサでタイヤ空気圧を制御できるため、タイヤ空気圧制御用のエアコンプレッサを省く構成とすることができる。また、エアサスペンションのエアチャンバ内の空気圧を監視することによってタイヤ空気漏れを検出できる。
【0054】
また、圧力制御する空気容量が増えることから、制御の幅が広がり、より最適なタイヤ空気圧制御及びサスペンション制御を実現することができる。
【0055】
なお、本実施形態を示す図7では、一例として、音圧センサがホイール内側に取り付けられた場合を示す。
【0056】
(実施の形態3)
次いで、図8〜10を用いて、本発明の実施の形態3に係るタイヤ空気圧制御装置について説明する。本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置900は、いわゆるダブルタイヤ構造のタイヤを装着した車両に搭載されることを前提とする。
【0057】
加えて、本実施形態で前提とするダブルタイヤでは、図8に示すように、いわゆるツイントレッド構造も採用されており、1本のタイヤの外側と内側でトレッドパターンが異なるものとする。ここでは、一例として、外側のチューブAに対応するトレッドAが硬めの高性能トレッドであり、内側のチューブBに対応するトレッドBが軟らかめのウェット重視トレッドであるものとする。すなわち、通常時はトレッドAが主として用いられ、例えばウェット時などに必要に応じてトレッドBが用いられる、ことが意図されている。
【0058】
図9は、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置900の概略構成を示すブロック図である。タイヤ空気圧制御装置900は、上述の実施の形態1に係るタイヤ空気圧制御装置100とほぼ同様に、圧力センサ901及び902と、温度センサ903及び904と、音圧センサ905と、演算部906と、空気圧制御部907と、を有する。
【0059】
各種センサ901〜905についての機能や配置についての考え方は上述の実施の形態1に係るセンサ101〜103と同様であるため、重複する説明は省略する。但し、本実施形態では、チューブA内の空気圧とチューブB内の空気圧とを独立して別々に制御するために、圧力センサと温度センサについては各チューブに1つずつ設けられている。
【0060】
演算部906も、基本的には演算部104と同様の機能を有するものであるが、本実施形態ではチューブA内の空気圧とチューブB内の空気圧とを独立して別々に制御するために、トレッドA部分について実現したいグリップ状態に基づいてチューブAへの最適な空気圧を算出し、トレッドB部分について実現したいグリップ状態に基づいてチューブBへの最適な空気圧を算出する。
【0061】
タイヤ空気圧制御部907は、演算部906による算出結果に従って、チューブAの空気圧とチューブBの空気圧とを独立に制御する。
【0062】
制御の一具体例を図10に示す。図示する一例では、直進時には、乗り心地を向上させるために、チューブA、Bをそれぞれ減圧、増圧し、旋回時には、グリップ状態を向上させるために、チューブA、Bをそれぞれ増圧、減圧し、路面がウェットの時には、グリップ状態を向上させるために、チューブA、Bをそれぞれ減圧、増圧する。この他には、例えば、強旋回時にはチューブA、Bを共に増圧したり、一方のチューブのパンクが検出されれば他方のチューブを増圧する、などの制御が考えられる。
【0063】
このように、本実施形態に係るタイヤ空気圧制御装置によれば、ツイントレッドを持つダブルタイヤ構造のタイヤを装着した車両において、より幅広いタイヤ空気圧制御が可能となり、様々な走行状態・路面状態に応じて最適なタイヤ空気圧を実現することができる。
【0064】
なお、上記いずれの実施形態においても、タイヤ空気圧制御によるグリップ特性の変化は、タイヤ空気圧制御によるタイヤ接地形状(若しくは接地面積)の変化に依存するため、本発明に係るタイヤ空気圧制御装置が適用される車両(のタイヤASSY)にはサイドウォールが薄くて弾性変形しやすいタイヤが採用されることが好ましい。
【0065】
また、上記いずれの実施形態においても、図示した3種類のセンサ(空気圧センサ、温度センサ、及び音圧センサ)の形状、取り付け位置、及び取り付け態様は一例に過ぎず、既述のような考え方に従って任意の場所に取り付けることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、走行中にタイヤと路面との間のグリップ状態を推定・監視し、タイヤの限界性能を良好に発揮させ、車両の運動性能が向上するようにタイヤ空気圧を制御するタイヤ空気圧制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るタイヤ空気圧制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】各種センサの取り付け位置例を示すためのタイヤASSYの概略図である。
【図3】タイヤと路面の接触音と路面μとの関係を概略的に示すグラフである。
【図4】タイヤ温度と路面μとの関係を概略的に示すグラフである。
【図5】タイヤ空気圧と路面μとの関係を概略的に示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態2に係るタイヤ空気圧制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】連通チューブの一例を示すためのタイヤASSYの概略図である。
【図8】ツイントレッドを有するダブルタイヤ構造の概略図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係るタイヤ空気圧制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係るタイヤ空気圧制御装置による制御例を示す表である。
【符号の説明】
100、600 タイヤ空気圧制御装置
101、601、901、902 圧力センサ
102、602、903、904 温度センサ
103、603、905 音圧センサ
104、604、906 演算部
105、907 タイヤ空気圧制御部
605 空気圧制御部

Claims (4)

  1. 車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置であって、
    タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいてタイヤ空気圧を制御することを特徴とするタイヤ空気圧制御装置。
  2. エアサスペンションを搭載した車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置であって、
    エアサスペンションのエアチャンバとタイヤ内部とを連通させ、エアサスペンション及びタイヤ内に封入されている空気の圧力を一体として制御する、ことを特徴とするタイヤ空気圧制御装置。
  3. 請求項2記載のタイヤ空気圧制御装置であって、
    タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいて、前記封入されている空気の圧力を一体として制御する、ことを特徴とするタイヤ空気圧制御装置。
  4. ダブルタイヤ構造を持つタイヤを装着した車両において走行中にタイヤの空気圧を制御し得るタイヤ空気圧制御装置であって、
    タイヤ空気圧と、タイヤ温度と、タイヤと路面の接触音圧とに基づいて、前記ダブルタイヤ構造の内側チューブ及び外側チューブ内の空気圧をそれぞれ独立に制御する、ことを特徴とするタイヤ空気圧制御装置。
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