JP2009227009A - 車両 - Google Patents

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幸治 茂木
Munehisa Horiguchi
宗久 堀口
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Abstract

【課題】キャンバー角変更手段によりタイヤのキャンバー角を変更して、異なる特性のトレッド面を使い分ける構成において、キャンバー角変更手段がタイヤのキャンバー角を変更不能となった場合でも、タイヤのグリップ力を確保することができる車両を提供すること。
【解決手段】タイヤの空気室を第1トレッド21側の第1室61と第2トレッド22側の第2室とに仕切り、これら第1室及び第2室を外部に連通させる通路をバルブによりそれぞれ開閉可能に構成したので、タイヤのキャンバー角が制御不能となった場合でも、バルブを作動させて、一方の通路を開放させることで、例えば、第2室の圧力を低下させることができる。その結果、第1トレッド21(高グリップの特性を有するトレッド)の接地を多くして、タイヤのグリップ力を確保することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両に関し、特に、キャンバー角変更手段によりタイヤのキャンバー角を変更して、異なる特性のトレッド面を使い分ける構成において、キャンバー角変更手段がタイヤのキャンバー角を変更不能となった場合でも、タイヤのグリップ力を確保することができる車両に関するものである。
特開2007−118873号には、ベルト外側のショルダーリブ内に形成された副気室を有するタイヤに関する技術が開示されている。この技術によれば、副気室の圧力を高めて、この副気室が設けられている部分のトレッドゴム層表面をタイヤ径方向へ膨張させることで、擬似的にキャンバー角を付与することができる。
ところで、本願出願人は、相反する特性(低転がり抵抗、高グリップ性能)の2種類のトレッド面をタイヤに設け、そのタイヤのキャンバー角をアクチュエータ(キャンバー角調整手段)によって変更して、相反する特性のトレッド面を車両の走行状態や路面状態に応じて使い分けることで、省燃費化とグリップ性能確保との両立を図る技術を開発する(本願出願時において未公知)。
特開2007−118873号公報(例えば、段落[0006,0007]など)
しかしながら、上述した後者の技術では、タイヤが相反する特性のトレッド面を備える構成であるので、アクチュエータ(キャンバー角調整手段)の故障によって、タイヤのキャンバー角を制御不能となり、例えば、低転がり抵抗のトレッド面(即ち、グリップ力が低いトレッド面)の接地に固定された場合には、旋回や制動に必要なグリップ力を確保することができなくなるという問題点があった。
また、上述した前者の技術では、副気室の圧力を高めて、副液室が設けられている部分のトレッドゴム層表面をタイヤ径方向へ膨張させることで、擬似的にキャンバー角を付与する技術であり、副気室の圧力を低下させた場合には、副液室に対応する部分の膨張が回復して、通常の接地状態(即ち、膨張によるキャンバー角が付与される前の状態)に戻るのみである。そのため、この前者の技術を上述した前者の技術に適用したとしても、必要なグリップ力を確保するはできない。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、キャンバー角変更手段によりタイヤのキャンバー角を変更して、異なる特性のトレッド面を使い分ける構成において、キャンバー角変更手段がタイヤのキャンバー角を変更不能となった場合でも、タイヤのグリップ力を確保することができる車両を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の車両は、第1トレッドと、その第1トレッドに対して幅方向に並設される第2トレッドとを有し、前記第1トレッドが、前記第2トレッドに比して、グリップ力の高い特性に構成されると共に、前記第2トレッドが、前記第1トレッドに比して、転がり抵抗の小さい特性に構成されるタイヤと、そのタイヤが装着されるホイールと、そのホイールと前記タイヤとの間に形成される空気室を前記第1トレッド側の第1室と前記第2トレッド側の第2室とに仕切る仕切り手段と、前記ホイールに配設され前記第1室を外部に連通させる第1通路と、前記ホイールに配設され前記第2室を外部に連通させる第2通路と、前記第1通路を開閉する第1弁手段と、前記第2通路を開閉する第2弁手段と、前記タイヤのキャンバー角を調整するキャンバー角調整手段と、そのキャンバー角調整手段の作動状態を取得する状態取得手段と、その状態取得手段により取得された前記キャンバー角調整手段の作動状態に応じて前記第1弁手段または第2弁手段を作動させて前記第1通路または第2通路を開閉する開閉制御手段と、を備え、前記開閉制御手段により前記第1弁手段または第2弁手段を作動させることで、第1トレッドと第2トレッドとの接地状態を変更するように構成されている。
請求項2記載の車両は、請求項1記載の車両において、前記開閉制御手段は、前記キャンバー角調整手段の作動状態が前記タイヤのキャンバー角を変更不能な状態となり、前記タイヤのキャンバー角が所定の角度に固定されていることを前記情報取得手段が取得した場合に、前記第2弁手段を作動させ前記第2通路を開放する固定時制御手段を備えている。
請求項3記載の車両は、請求項1又は2に記載の車両において、前記開閉制御手段は、前記キャンバー角調整手段の作動状態が前記タイヤのキャンバー角を固定不能な状態となり、前記タイヤのキャンバー角が不定になっていることを前記情報取得手段が取得した場合に、前記第1弁手段を作動させ前記第1通路を開放する不定時制御手段を備えている。
請求項4記載の車両は、請求項2記載の車両において、前記固定時制御手段は、少なくとも前記第1トレッドが第2トレッドよりも多く接地する角度で前記タイヤのキャンバー角が固定されている場合に、前記第1弁手段と第2弁手段とを閉鎖状態に保持する保持制御手段を備えている。
請求項5記載の車両は、請求項1から4のいずれかに記載の車両において、前記仕切り手段は、前記タイヤ及びホイールの軸心を含む断面形状において、前記タイヤの内周面から立設され、その立設方向先端が前記ホイールの外周面側に嵌合されることで前記空気室を前記第1室と第2室とに仕切ると共に、ゴム状弾性材から弾性変形可能に構成されている。
請求項1記載の車両によれば、キャンバー角調整手段が作動され、タイヤのキャンバー角がマイナス方向(ネガティブキャンバー方向)に調整されると、車両の内側に配置されるトレッド(第1トレッド又は第2トレッド)の接地が増加される一方、車両の外側に配置されるトレッド(第2トレッド又は第1トレッド)の接地が減少される。
これに対し、タイヤのキャンバー角がプラス方向(ポジティブキャンバー方向)に調整されると、車両の内側に配置されるトレッド(第1トレッド又は第2トレッド)の接地が減少される一方、車両の外側に配置されるトレッド(第2トレッド又は第1トレッド)の接地が増加される。
このように、本発明の車両によれば、キャンバー角調整手段の作動状態を制御して、タイヤのキャンバー角を調整することで、タイヤの第1トレッドにおける接地と第2トレッドにおける接地との比率(一方のトレッドのみが接地し、他方のトレッドが路面から離れている状態を含む)を任意のタイミングで変更することができるので、第1トレッドの特性より得られる性能と第2トレッドの特性より得られる性能との2つの性能の両立を図ることができる。
この場合、本発明の車両によれば、第1トレッドを、第2トレッドに比して、グリップ力の高い特性とすると共に、第2トレッドを、第1トレッドに比して、転がり抵抗の小さい特性とする構成であるので、タイヤのキャンバー角を調整して、第1トレッドにおける接地と第2トレッドにおける接地との比率(一方のトレッドのみが接地し、他方のトレッドが路面から離れている状態を含む)を変更することで、走行性能(例えば、旋回性能、加速性能、制動性能或いは雨天時や積雪路などでの車両安定性など)と省燃費性能との2つの性能の両立を図ることができる。
このように互いに背反する2つの性能の両立は、従来の車両では達成することが不可能であり、それぞれの性能に対応する2種類のタイヤを履き替える必要があったところ、本発明のように、第1トレッド及び第2トレッドを有するタイヤのキャンバー角がキャンバー角調整手段の作動状態の制御により調整される構成とすることで初めて達成可能となったものであり、これにより、互いに背反する2つの性能の両立を達成することができる。
ここで、本発明によれば、ホイールとタイヤとの間に形成される空気室を第1トレッド側の第1室と第2トレッド側の第2室とに仕切る仕切り手段と、第1室および第2室を外部に連通させる第1通路および第2通路をそれぞれ開閉する第1弁手段および第2弁手段と、キャンバー角調整手段の作動状態を取得する状態取得手段と、その状態取得手段により取得されたキャンバー角調整手段の作動状態に応じて第1弁手段または第2弁手段を作動させて第1通路または第2通路を開閉する開閉制御手段とを備える構成であるので、タイヤのキャンバー角をキャンバー角変更手段により変更不能となった場合でも、開閉制御手段により第1弁手段または第2弁手段を作動させ、第1通路または第2通路を開放させることで、第1室または第2室の圧力を低下させることができる。その結果、第1トレッドと第2トレッドとの接地状態を変更して、タイヤのグリップ力を確保することができるという効果がある。
請求項2記載の車両によれば、請求項1記載の車両の奏する効果に加え、キャンバー角調整手段の作動状態がタイヤのキャンバー角を変更不能な状態となり、タイヤのキャンバー角が所定の角度に固定されていることを情報取得手段が取得した場合に、第2弁手段を作動させて第2通路を開放する固定時制御手段を開閉制御手段が備える構成であるので、キャンバー角調整手段が故障して、タイヤのキャンバー角が固定(ロック)された場合に、第1トレッドの接地を多くして、タイヤのグリップ力を確保することができるという効果がある。
即ち、キャンバー角調整手段の故障により、例えば、転がり抵抗の小さい特性(即ち、グリップ力の低い特性)に構成される第2トレッドの接地が多い状態で、タイヤのキャンバー角が変更不能に固定(ロック)された場合でも、本発明によれば、第2弁手段により第2通路を開放して第2室の圧力を低下させることで、第2室側の剛性を弱めることができるので、その分、第1トレッド(グリップ力の高い特性に構成されるトレッド)の接地を多くして、タイヤのグリップ力を確保することができる。
これにより、キャンバー角調整手段が故障して、タイヤのキャンバー角を変更することができなくなった場合でも、上述した動作により、タイヤのグリップ力を確保することができるので、車両を安全に停車させることができるという効果がある。
請求項3記載の車両によれば、請求項1又は2に記載の車両の奏する効果に加え、キャンバー角調整手段の作動状態がタイヤのキャンバー角を固定不能な状態となり、タイヤのキャンバー角が不定(フリー)になっていることを情報取得手段が取得した場合に、第1弁手段を作動させて第1通路を開放する不定時制御手段を開閉制御手段が備える構成であるので、キャンバー角調整手段が故障して、タイヤのキャンバー角が不定(フリー)になった場合に、第1トレッドの接地を多くして、タイヤのグリップ力を確保することができるという効果がある。
即ち、キャンバー角調整手段の故障により、タイヤのキャンバー角を固定できなくなり、例えば、車両の走行状態に応じて、タイヤのキャンバー角が変動される(タイヤがネガティブキャンバー側およびポジティブキャンバー側へ揺動する)場合でも、本発明によれば、第1弁手段により第1通路を開放して第1室の圧力を低下させることで、第1室側の剛性を低下させることができ、その結果、第2トレッドが接地する状態よりも、第1トレッドが接地した状態を安定状態とすることができるので、第1トレッド(グリップ力の高い特性に構成されるトレッド)がより多く接地した状態でタイヤのキャンバー角を維持固定して、タイヤのグリップ力を確保することができる。
これにより、キャンバー角調整手段が故障して、タイヤのキャンバー角を固定することができなくなった場合でも、上述した動作により、タイヤのグリップ力を確保することができるので、車両を安全に停車させることができるという効果がある。
請求項4記載の車両によれば、請求項2記載の車両の奏する効果に加え、少なくとも第1トレッドが第2トレッドよりも多く接地する角度でタイヤのキャンバー角が固定されている場合に、第1弁手段と第2弁手段とを閉鎖状態に保持する保持制御手段を固定時制御手段が備える構成であるので、第2弁手段による第2通路の不用意な開放を抑制して、グリップ力とタイヤ全体としての剛性を確保することで、車両を安全に停車させることができるという効果がある。
即ち、上述したように、第2トレッド(転がり抵抗の小さい特性に構成されるトレッド)の接地が多い状態で、タイヤのキャンバー角が変更不能に固定(ロック)された場合には、第1トレッド(グリップ力の高い特性に構成されるトレッド)の接地を多くするためには、第2室の圧力を低下させ、第2室側の剛性を弱めることが必要となる。
これに対し、少なくとも第1トレッドが第2トレッドよりも多く接地する角度でタイヤのキャンバー角が固定されている場合であれば、既に第1トレッドが十分に接地しており、グリップ力が確保されていると考えられるので、第2室の圧力を低下させて、第2室側の剛性を弱めることで、第1トレッドの接地を多くすることにより得られる効果よりも、第2室側の剛性の低下により、タイヤ全体としての剛性が不足して、走行安定性の低下を招くという不具合の方が上回るという結果を招く。
よって、少なくとも第1トレッドが第2トレッドよりも多く接地する角度でタイヤのキャンバー角が固定されている場合には、本発明のように、第1弁手段と第2弁手段とを閉鎖状態に保持することで、第1トレッドによるグリップ力を確保しつつ、タイヤ全体の剛性も確保して、車両を安全に停車させることができる。
また、このように、少なくとも第1トレッドが第2トレッドよりも多く接地する角度でタイヤのキャンバー角が固定されている場合に、第1弁手段と第2弁手段とを閉鎖状態に保持して、第2通路が不用意に開放されることを回避する構成とすることで、その後、キャンバー角調整手段の故障が何らかの理由により回復した場合などに、第2室が適正な圧力に維持された状態(即ち、第2通路が開放されず第2室の圧力が低下されていない状態)で第2トレッドを使用することができるので、省燃費性能の向上と走行安定性の向上とを図ることができるという効果がある。
請求項5記載の車両によれば、請求項1から4のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、仕切り手段は、タイヤ及びホイールの軸心を含む断面形状において、タイヤの内周面から立設され、その立設方向先端がホイールの外周面側に嵌合されることで空気室を第1室と第2室とに仕切る構成であるので、例えば、従来品のように、ショルダーリブ内に空気室を設ける構成と比較して、第1室と第2室の容積を十分に確保することができるという効果がある。
その結果、第1通路または第2通路の開放により、第1室または第2室の圧力を低下させ、第1室側または第2室側の剛性を低下させる場合には、圧力の低下量の調整を容易として、高精度に調整することができるので、第1トレッドの接地状態を高精度に制御することができるという効果がある。
また、このように、第1室と第2室との容積を十分に確保することができれば、第1室側または第2室側の一方の圧力を低下させた際の他方との剛性の差をより大きくすることができるので、第1トレッドの接地量や接地圧の増加をより確実に達成させることができるという効果がある。
更に、本発明によれば、仕切部材がゴム状弾性材から弾性変形可能に構成されているので、第1室側または第2室側の一方の圧力を低下させた際のタイヤ全体としての変形を確実にして、第1トレッドを確実に接地させることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態における車両1を模式的に示した模式図である。なお、図1の矢印FWDは、車両1の前進方向を示す。
まず、車両1の概略構成について説明する。車両1は、図1に示すように、車体フレームBFと、その車体フレームBFに支持される複数(本実施の形態では4輪)の車輪2と、それら各車輪2を独立に回転駆動する車輪駆動装置3と、各車輪2の操舵駆動及びキャンバー角の調整等を行うキャンバー角調整装置4とを主に備え、車輪2のキャンバー角を車両用制御装置100により制御して、車輪2に設けられた2種類のトレッド21,22(図3参照)を使い分けることで、走行性能の向上と省燃費の達成とを図ることができるように構成されている。
また、本実施の形態における車両1によれば、車輪2の空気室60が第1室61及び第2室62の2つの部屋に仕切られており(図3参照)、キャンバー角調整装置4が故障して、車輪2のキャンバー角が制御不能となった場合には、車輪2の空気室60(第1室61及び第2室62)内の圧力(空気圧)を制御して、2種類のトレッド(第1トレッド21及び第2トレッド22、図3参照)の接地状態を変更できるように構成されている。これにより、車輪2のグリップ力を確保して、車両1を安全に停車させることができる。
次いで、各部の詳細構成について説明する。車輪2は、図1に示すように、車両1の進行方向前方側に位置する左右の前輪2FL,2FRと、進行方向後方側に位置する左右の後輪2RL,2RRとの4輪を備え、これら前後輪2FL〜2RRは、車輪駆動装置3から回転駆動力を付与されることで、それぞれ独立に回転可能に構成されている。
車輪駆動装置3は、各車輪2を独立に回転駆動するための回転駆動装置であり、図1に示すように、4個の電動モータ(FL〜RRモータ3FL〜3RR)を各車輪2に(即ち、インホイールモータとして)配設して構成されている。運転者がアクセルペダル52を操作した場合には、各車輪駆動装置3から回転駆動力が各車輪2に付与され、各車輪2がアクセルペダル52の操作量に応じた回転速度で回転される。
また、車輪2(前後輪2FL〜2RR)は、キャンバー角調整装置4により舵角とキャンバー角とが調整可能に構成されている。キャンバー角調整装置4は、各車輪2の舵角とキャンバー角とを調整するための駆動装置であり、図1に示すように、各車輪2に対応する位置に合計4個(FL〜RRアクチュエータ4FL〜4RR)が配置されている。
例えば、運転者がステアリング54を操作した場合には、キャンバー角調整装置4の一部(例えば、前輪2FL,2FR側のみ)又は全部が駆動され、ステアリング54の操作量に応じた舵角が車輪2に付与される。これにより、車輪2の操舵動作が行われ、車両1が所定の方向へ旋回される。
また、キャンバー角調整装置4は、車両1の走行状態(例えば、定速走行時または加減速時、或いは、直進時または旋回時)や車輪2が走行する路面の状態(例えば、乾燥路面時と雨天路面時)などの状態変化に応じて、車両用制御装置100により作動制御され、車輪2のキャンバー角を調整する。
ここで、図2を参照して、車輪駆動装置3とキャンバー角調整装置4との詳細構成について説明する。図2(a)は、車輪2の断面図であり、図2(b)は、車輪2の舵角及びキャンバー角の調整方法を模式的に説明する模式図である。
なお、図2(a)では、車輪駆動装置3に駆動電圧を供給するための電源配線などの図示が省略されている。また、図2(b)中の仮想軸Xf−Xb、仮想軸Yl−Yr、及び、仮想軸Zu−Zdは、それぞれ車両1の前後方向、左右方向、及び、上下方向にそれぞれ対応する。
図2(a)に示すように、車輪2(前後輪2FL〜2RR)は、ゴム状弾性材から構成されるタイヤ2aと、鉄材料などから構成されるホイール2bとを主に備えて構成され、ホイール2bの内周部には、車輪駆動装置3(FL〜RRモータ3FL〜3RR)がインホイールモータとして配設されている。
タイヤ2aは、車両1の内側(図2(a)右側)に配置される第1トレッド21と、その第1トレッド21と特性が異なり、車両1の外側(図2(a)左側)に配置される第2トレッド22とを備える。なお、車輪2(タイヤ2a)の詳細構成については図4を参照して後述する。
車輪駆動装置3は、図2(a)に示すように、その前面側(図2(a)左側)に突出された駆動軸3aがホイール2bに連結固定されており、駆動軸3aを介して、回転駆動力を車輪2へ伝達可能に構成されている。また、車輪駆動装置3の背面には、キャンバー角調整装置4(FL〜RRアクチュエータ4FL〜4RR)が連結固定されている。
キャンバー角調整装置4は、複数本(本実施の形態では3本)の油圧シリンダ4a〜4cを備えており、それら3本の油圧シリンダ4a〜4cのロッド部は、車輪駆動装置3の背面側(図2(a)右側)にジョイント部(本実施の形態ではユニバーサルジョイント)54を介して連結固定されている。なお、図2(b)に示すように、各油圧シリンダ4a〜4cは、周方向略等間隔(即ち、周方向120°間隔)に配置されると共に、1の油圧シリンダ4bは、仮想軸Zu−Zd上に配置されている。
これにより、各油圧シリンダ4a〜4cが各ロッド部をそれぞれ所定方向に所定長さだけ伸長駆動又は収縮駆動することで、車輪駆動装置3が仮想軸Xf−Xb,Zu−Xdを揺動中心として揺動駆動され、その結果、各車輪2に所定のキャンバー角と舵角とが付与される。
例えば、図2(b)に示すように、車輪2が中立位置(車両1の直進状態)にある状態で、油圧シリンダ4bのロッド部が収縮駆動され、かつ、油圧シリンダ4a,4cのロッド部が伸長駆動されると、車輪駆動装置3が仮想線Xf−Xb回りに回転され(図2(b)矢印A)、車輪2にマイナス方向(ネガティブキャンバー)のキャンバー角(車輪2の中心線が仮想線Zu−Zdに対してなす角度)が付与される。一方、これとは逆の方向に油圧シリンダ4b及び油圧シリンダ4a,4cがそれぞれ伸縮駆動されると、車輪2にプラス方向(ポジティブキャンバー)のキャンバー角が付与される。
また、車輪2が中立位置(車両1の直進状態)にある状態で、油圧シリンダ4aのロッド部が収縮駆動され、かつ、油圧シリンダ4cのロッド部が伸長駆動されると、車輪駆動装置3が仮想線Zu−Zd回りに回転され(図2(b)矢印B)、車輪2にトーイン傾向の舵角(車輪2の中心線が車両1の基準線に対してなす角度であり、車両1の進行方向とは無関係に定まる角度)が付与される。一方、これとは逆の方向に油圧シリンダ4a及び油圧シリンダ4cが伸縮駆動されると、車輪2にトーアウト傾向の舵角が付与される。
なお、ここで例示した各油圧シリンダ4a〜4cの駆動方法は、上述した通り、車輪2が中立位置にある状態から駆動する場合を説明するものであるが、これらの駆動方法を組み合わせて各油圧シリンダ4a〜4cの伸縮駆動を制御することにより、車輪2に任意のキャンバー角及び舵角を付与することができる。
次いで、図3を参照して、車輪2の詳細構成について説明する。図3は、車輪2の部分断面図であり、車輪2(タイヤ2a及びホイール2b)の軸心(車輪2の回転中心となる軸、図示せず)を含む断面形状に対応する。車輪2は、上述したように、タイヤ2aとホイール2bとを備え、それらタイヤ2aとホイール2bとの間には、空気室60が形成されている。
空気室60は、タイヤ2a内部の圧力容器として機能する空間であり、図3に示すように、2つの部屋を備える多気室構造として構成されている。なお、空気室60を仕切る仕切り部材24の詳細構成については後述する。
タイヤ2aは、第1トレッド21及び第2トレッド22の2種類のトレッドを備え、図3に示すように、各車輪2(前輪2FL,2FR及び後輪2RL,2RR)において、第1トレッド21が車両1の内側(図2(a)及び図3の右側)に配置され、第2トレッド22が車両1の外側(図2(a)及び図3の左側)に配置されている。
本実施の形態では、両トレッド21,22の幅寸法(図3左右方向寸法)が同一に構成されている。また、第1トレッド21は、第2トレッド22に比して、グリップ力の高い特性(高グリップ性)に構成される。一方、第2トレッド22は、第1トレッド21に比して、転がり抵抗の小さい特性(低転がり抵抗)に構成されている。よって、第2トレッド22は、第1トレッド21に比して、グリップ力が低い特性となる。
例えば、キャンバー角調整装置4が作動制御され、車輪2のキャンバー角がマイナス方向(ネガティブキャンバー)に調整されると、車両1の内側に配置される第1トレッド21の接地が増加されると共に、車両1の外側に配置される第2トレッド22の接地が減少される。これにより、第1トレッド21の高グリップ性を利用して、走行性能(例えば、旋回性能、加速性能、制動性能或いは雨天時の車両安定性など)の向上を図ることができる。
一方、キャンバー各調整装置4が作動制御され、車輪2のキャンバー角がプラス方向(ポジティブキャンバー方向)に調整されると、車両1の内側に配置される第1トレッド21の接地が減少されると共に、車両1の外側に配置される第2トレッド22の接地が増加される。これにより、第2トレッド22の低転がり抵抗を利用して、省燃費性能の向上を図ることができる。
図3に示すように、タイヤ2aは、仕切り部材24を備える。この仕切り部材24は、空気室60を第1トレッド21側(図3右側)の第1室61と第2トレッド22側(図3左側)の第2室62との2室に仕切るための部材であり、ゴム状弾性材から両トレッド21,22等と一体に構成されると共に、両トレッド21,22の裏面側(図3上側)からホイール2bへ向かって立設されている。
仕切り部材24は、図3に示すように、基部(図3下側)が第1トレッド21と第2トレッド22との接合部に対応する位置(即ち、タイヤ2aの幅方向(図3左右方向)中央)に配設されると共に、その配設位置からタイヤ2aの軸心に垂直な方向(図3上下方向)に沿って立設され、先端(図3上側)がホイール2bの保持部2b1に嵌合保持されることで、第1室61と第2室62とを非連通の状態(独立に圧力調整可能な状態)に区画する。
なお、仕切り部材24は、繊維を撚り合わせた複数本のコードからなるカーカスが内部に埋設されると共に、図3に示すように、基部から先端に向かうに従って肉厚(図3左右方向寸法)が漸次減少するように構成されている。これにより、仕切り部材24の変形性と剛性との両立を図ることができるので、乗り心地の向上を図りつつ、後述するように、第1室61及び第2室62の圧力を制御する場合には、第1トレッド21を確実に接地させて、グリップ状態を変更する場合には、乗り心地の仕切り部材24を変形し易くして、グリップ力を確保することができる。
図3に示すように、ホイール2bには、バルブ駆動装置55が取着されている。バルブ駆動装置55は、空気室60を外部(大気)に連通させる通路を開閉して、連通状態と遮断状態とに切り替えるための弁装置であり、第1室61側(図3右側)に配設されるFL−I〜RR−Iバルブ55FLI〜55RRIと、第2室62側(図3左側)に配設されるFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROとの2種類が各ホイール2bに配設されている。
即ち、左の前輪2FLにはFL−Iバルブ55FLIとFL−Oバルブ55FLOとが、右の前輪2FRにはFR−Iバルブ55FRIとFR−Oバルブ55FROとが、と、左の後輪2RLにはRL−Iバルブ55RLIとRL−Oバルブ55RLOとが,右の後輪2RRにはRR−Iバルブ55RRIとRR−Oバルブ55RROとが、それぞれ配設されている。
各バルブFL−I〜RR−Oバルブ55FLI〜55RROは、空気室60(第1室61又は第2室62)を外部に連通されるための通路(第1通路または第2通路)と、その通路を開閉する弁機構とを備え、通路を開放することで、空気室60を外部に連通させる一方、通路を閉塞することで、空気室60を外部から遮断する。
なお、各ホイール2bには、上述した各バルブFL−I〜RR−Oバルブ55FLI〜55RROとは別にタイヤバルブ(図示せず)が配設されている。タイヤバルブは、空気注入口として機能する部位であり、第1室61と第2室62とにそれぞれ対応して合計2個が1のホイール2bに配設されている。これら両タイヤバルブを介して注入された空気により、第1室61と第2室62とが所定の空気圧まで加圧される。
各バルブFL−I〜RR−Oバルブ55FLI〜55RROは、通常は、通路を弁機構により閉塞して、第1室61及び第2室62を外部から遮断することで、第1室61及び第2室62の空気圧(圧力)を大気よりも高い加圧状態に維持する。一方、後述するように、キャンバー角調整装置4が故障した場合などには、各バルブFL−I〜RR−Oバルブ55FLI〜55RROは、通路を弁機構により開放して、第1室61又は第2室62を外部に連通させることで、第1室61又は第2室62の空気圧(圧力)を低下させる。
図3に示すように、タイヤ2aは、補強部23aを備える。補強部23aは、サイドウォール23の剛性を強化するための部位であり、他の部位よりもゴム硬度の高いゴム状弾性材から構成されている。空気室60(第1室61又は第2室62)の圧力が低下した場合には、この補強部23aがタイヤ2aの形状を維持し支えることで、所定距離(例えば、100km)の走行が可能となる。
図1に戻って説明する。アクセルペダル52及びブレーキペダル53は、運転者により操作される操作部材であり、各ペダル52,53の踏み込み状態(踏み込み量、踏み込み速度など)に応じて、車両1の走行速度や制動力が決定され、車輪駆動装置3の作動制御が行われる。
ステアリング54は、運転者により操作される操作部材であり、その操作状態(回転角度、回転速度など)に応じて、車両1の旋回半径などが決定され、キャンバー角調整装置4の作動制御が行われる。
車両用制御装置100は、上述のように構成された車両1の各部を制御するための車両用制御装置であり、例えば、各ペダル52,53の操作状態を検出し、その検出結果に応じて車輪駆動装置3を作動させることで、各車輪2の回転速度を制御する。
或いは、アクセルペダル52、ブレーキペダル53やステアリング54の操作状態を検出し、その検出結果に応じてキャンバー角調整装置4を作動させ、各車輪のキャンバー角を調整することで、車輪2に設けられた2種類のトレッド21,22(図3参照)を使い分けて、走行性能の向上と省燃費の達成とを図る。ここで、図4を参照して、車両用制御装置100の詳細構成について説明する。
図4は、車両用制御装置100の電気的構成を示したブロック図である。車両用制御装置100は、図3に示すように、CPU71、ROM72及びRAM73を備え、これらはバスライン74を介して入出力ポート75に接続されている。また、入出力ポート75には、車輪駆動装置3等の複数の装置が接続されている。
CPU71は、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリであり、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。なお、ROM72内には、図5に図示されるフローチャート(空気圧調整処理)のプログラムが格納されている。
車輪駆動装置3は、上述したように、各車輪2(図1参照)を回転駆動するための装置であり、各車輪2に回転駆動力を付与する4個のFL〜RRモータ3FL〜3RRと、それら各モータ3FL〜3RRをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路(図示せず)とを主に備えている。
キャンバー角調整装置4は、上述したように、各車輪2の舵角とキャンバー角とを調整するための駆動装置であり、各車輪2(車輪駆動装置3)に角度調整のための駆動力を付与する4個のFL〜RRアクチュエータ4FL〜4RRと、それら各アクチュエータ4FL〜4RRをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路(図示せず)とを主に備えている。
なお、FL〜RRアクチュエータ4FL〜4RRは、3本の油圧シリンダ4a〜4cと、それら各油圧シリンダ4a〜4cにオイル(油圧)を供給する油圧ポンプ4d(図1参照)と、その油圧ポンプ4dから各油圧シリンダ4a〜4cに供給されるオイルの供給方向を切り換える電磁弁(図示せず)と、各油圧シリンダ4a〜4c(ロッド部)の伸縮量を検出する伸縮センサ(図示せず)とを主に備えて構成されている。
CPU71からの指示に基づいて、キャンバー角調整装置4の駆動回路が油圧ポンプ4d(図1参照)を駆動制御すると、その油圧ポンプ4dから供給されるオイル(油圧)によって、各油圧シリンダ4a〜4cが伸縮駆動される。また、電磁弁がオン/オフされると、各油圧シリンダ4a〜4cの駆動方向(伸長又は収縮)が切り換えられる。
キャンバー角調整装置4の駆動回路は、各油圧シリンダ4a〜4cの伸縮量を伸縮センサにより監視し、CPU71から指示された目標値(伸縮量)に達した油圧シリンダ4a〜4cは、その伸縮駆動が停止される。なお、伸縮センサによる検出結果は、駆動回路からCPU71に出力され、CPU71は、その検出結果に基づいて各車輪2の現在の舵角及びキャンバー角を得ることができる。
バルブ駆動装置55は、上述したように、各車輪2の空気室60(第1室61及び第2室62)の圧力(空気圧)を調整するための弁装置であり、各車輪2の第1室61を外部に連通させる通路の開閉を行うFL−I〜RR−Iバルブ55FLI〜55RRIと、各車輪2の第2室62を外部に連通させる通路の開閉を行うFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROと、それら各バルブ55FLI〜55RROをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路(図示せず)とを主に備えている。
ここで、図3に示す他の入出力装置36としては、例えば、アクセルペダル52、ブレーキペダル53及びステアリング54の操作状態を検出すると共にその検出結果を処理してCPU71へ出力するセンサ装置などが例示される。
次いで、図5を参照して、空気圧調整処理について説明する。図5は、空気圧調整処理を示すフローチャートである。この処理は、車両1の走行中にキャンバー角調整装置4が故障した場合でも、車両1を安全に退避させて停車させるために、車輪2のグリップ力を確保するための処理であり、車両用制御装置100の電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し(例えば、0.2ms間隔で)実行される。
具体的には、後述するように、キャンバー角調整装置4が故障して、車輪2のキャンバー角を制御不能となった場合に、車輪2の空気室60(第1室61及び第2室61)内の圧力(空気圧)を調整することで、両トレッド21,22の接地状態を変更して、グリップ力を確保する。
なお、この空気圧調整処理の説明においては、図6及び図7を適宜参照して説明する。図6及び図7は、車両1の正面視を模式的に図示した模式図であり、図6(a)では第2室62の圧力を低下させる前の状態が、図6(b)では第2室62の圧力が低下された後の状態が、それぞれ図示されている。一方、図7(a)では第1室61の圧力を低下させる前の状態が、図7(b)では第1室61の圧力が低下された後の状態が、それぞれ図示されている。
CPU71は、空気圧調整処理に関し、まず、アクチュエータの動作が正常であるか否か、即ち、キャンバー角調整装置4の作動状態を取得し、その取得した作動状態に基づいて、その動作が正常であるか否かを各アクチュエータ4FL〜4RRについて判断する(S1)。
なお、キャンバー角調整装置4は、上述したように、CPU71からの指示に基づいて、その駆動回路が各油圧ポンプ4dを駆動制御すると共に、各油圧シリンダ4a〜4cの伸縮量を伸縮センサにより監視する。この検出結果は、駆動回路からCPU71に出力され、CPU71は、その検出結果に基づいて、キャンバー角調整装置4の作動状態が正常であるか否かを各アクチュエータ4FL〜4RRについて判断することができる。
S1の処理において、キャンバー角調整装置4(各アクチュエータ4FL〜4RR)の動作が正常であると判断される場合には(S1:Yes)、車輪2のキャンバー角を変更することで、グリップ力を確保することができ、空気室60(第1室61及び第2室62)内の圧力を調整する必要がないので、この空気圧調整処理を終了する。
一方、S1の処理において、キャンバー角調整装置4の動作が正常ではないと判断される場合には(S1:No)、上述した駆動回路から出力される検出結果に基づいて、キャンバー角調整装置4の作動状態の内容を確認し(S2又はS4)、その作動状態に応じて、バルブ駆動装置55(各バルブ55FLI〜55RRO)の駆動制御をそれぞれ実行する(S3又はS5)。
具体的には、まず、車輪2(タイヤ2a)のキャンバー角が0度から+2度の範囲内(0°≦θ≦2°、図6(a)参照)で固定(ロック)された状態(ポジティブキャンバー状態)で、キャンバー角調整装置4が動作不能(キャンバー角を変更不能)とされているか否かを各アクチュエータ4FL〜4RRについて判断する(S2)。
その結果、車輪2のキャンバー角が0度から+2度の範囲内で固定(ロック)された状態で、キャンバー角調整装置4(各アクチュエータ4FL〜4RR)が動作不能に陥っていると判断される場合には(S2:Yes)、図6(a)に示すように、転がり抵抗の小さい特性(即ち、グリップ力の低い特性)に構成される第2トレッド22を多く接地させた状態で車輪2のキャンバー角が固定(ロック)されている。そのため、その車輪2については、車両1の旋回や制動に必要なグリップ力が不足しており、車両1を安全に退避させて停車させることが困難な状態にあると考えられる。
そこで、この場合には(S2:Yes)、キャンバー角が固定されている車輪2について、第2室62側(即ち、第2トレッド22側)の各バルブ55FLO,55FRO,55RLO,55RROを開放する(S3)。なお、本実施の形態では、この車輪2については、各バルブ55FLO,55FRO,55RLO,55RROを開放状態に維持して、第2室62の圧力を外部(大気圧)と同等とする。
これにより、第2室62の圧力を低下させ、かかる第2室62側(即ち、第2トレッド22側)の剛性を弱めることができるので、図6(b)に示すように、第2トレッド22側を潰すことができる。その結果、第2トレッド22側を沈み込ませ、その分、第1トレッド21(グリップ力の高い特性に構成されるトレッド)の接地を多くする(接地圧を高める)ことができるので、車輪2のグリップ力を確保して、車両1を安全に停車させることができる。
一方、S2の処理において、車輪2のキャンバー角が0度から+2度の範囲内に固定(ロック)された状態で、キャンバー角調整装置4(各アクチュエータ4FL〜4RR)が動作不能に陥っているとは判断されない場合には(S2:No)、次いで、車輪2のキャンバー角が変動される状態にあるか否か、即ち、キャンバー角調整装置4が車輪2のキャンバー角を固定不能(フリー)な状態であるか否かを判断する(S4)。
その結果、車輪2のキャンバー角が変動される状態にあると判断される場合には(S4:Yes)、キャンバー角調整装置4の故障により、車輪2のキャンバー角を固定できなくなり、図7(a)に示すように、車両1の走行状態に応じて、車輪2のキャンバー角が変動される(車輪2がネガティブキャンバー側およびポジティブキャンバー側へ揺動する)こととなる。そのため、その車輪2については、第1トレッド21のグリップ力を安定して使用することができず、車両1の旋回や制動に必要なグリップ力が不足するため、車両1を安全に退避させて停車させることが困難な状態にあると考えられる。
そこで、この場合には(S4:Yes)、キャンバー角が変動されている車輪2について、第1室61側(即ち、第1トレッド21側)の各バルブ55FLI,55FRI,55RLI,55RRIを開放する(S5)。なお、本実施の形態では、この車輪2については、各バルブ55FLI,55FRI,55RLI,55RRIを開放状態に維持して、第1室61の圧力を外部(大気圧)と同等とする。
これにより、第1室61の圧力を低下させ、かかる第1室61側(即ち、第1トレッド21側)の剛性を弱めることで、第1トレッド21側を潰すことができる。その結果、第2トレッド22側が接地するよりも、第1トレッド21側が接地した状態の方が安定した状態とすることができるので、図7(b)に示すように、第1トレッド21がより多く接地した状態で車輪2のキャンバー角を維持固定することができる。その結果、第1トレッド21(グリップ力の高い特性に構成されるトレッド)の接地を多くする(接地圧を高める)ことができるので、車輪2のグリップ力を確保して、車両1を安全に停車させることができる。
一方、S4の処理において、車輪2のキャンバー角が変動される状態にはないと判断される場合には(S4:No)、キャンバー角調整装置4が動作不能(キャンバー角を変更不能)な状態に陥り、車輪2(タイヤ2a)のキャンバー角が所定の角度で固定(ロック)されているが、その角度が0度から−2度の範囲内(−2°≦θ<0°、ネガティブキャンバー)にあるということである。
即ち、この場合には(S4:No)、既に第1トレッド21が十分に接地しており、グリップ力が確保されていると考えられるので、第2室62の圧力を低下させて、第2室62側の剛性を弱めることで、第1トレッド21の接地を多くすることにより得られる効果よりも、第2室62側の剛性の低下により、タイヤ2a全体としての剛性が不足して、走行安定性の低下を招くという不具合の方が上回るという結果を招く。
よって、この場合には(S4:No)には、バルブ駆動装置55を駆動制御することなく(即ち、各バルブ55FLI〜55RROの閉鎖状態を維持したまま)、この空気圧調整処理を終了する。これにより、第1トレッド21によるグリップ力を確保しつつ、タイヤ2a全体としての剛性も確保して、車両1を安全に停車させることができる。
なお、S3及びS5の処理を実行した後は、図5に示すように、この空気圧調整処理を終了する。
ここで、図5に示すフローチャート(空気圧調整処理)において、請求項1記載の状態取得手段としてはS1の処理が、開閉制御手段としてはS3及びS5の処理が、請求項2記載の固定時制御手段としてはS3の処理が、請求項3記載の不定時制御手段としてはS5の処理が、請求項5記載の保持制御手段としてはS2:NoかつS4:Noの場合にS3及びS5の処理をスキップして空気圧調整処理を終了する処理が、それぞれ該当する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。また、上記各実施の形態における構成の一部又は全部を以下に示す変形例における構成の一部又は全部と組み合わせて構成することは当然可能である。
上記実施の形態では、第1トレッド21と第2トレッド22とが同じ幅寸法(図3左右方向寸法)で構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1トレッド21と第2トレッド22とを異なる幅寸法で構成することは当然可能である。即ち、第1トレッド21の幅寸法が第2トレッド22の幅寸法よりも大きくても良く、或いは、小さくても良い。
上記実施の形態では、仕切り部材24の基部を第1トレッド21と第2トレッド22との接合部に対応する位置に配設する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、上記実施の形態とは異なる他の位置に配設することは当然可能である。なお、第1トレッド21と第2トレッド22とを異なる幅寸法で構成する場合も同様であり、仕切り部材24の基部を第1トレッド21と第2トレッド22との接合部に対応する位置に配設しても良く、或いは、他の位置に配設しても良い。
上記実施の形態では、1のホイール2bに装着される1のタイヤ2aに2種類のトレッド(第1トレッド21及び第2トレッド22)を設ける場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これに代えて、例えば、ダブルタイヤを採用することは当然可能である。
即ち、第1トレッドを有するタイヤを第1のホイールに装着すると共に、第2トレッドを有するタイヤを第2のホイールに装着し、これら第1のホイールと第2のホイールと背中合わせの状態で並列に配置し、それぞれのホイールの皿(ディッシュ)の面を重ねてハブに装着すると共に、そのハブに車輪駆動装置3の駆動軸3aを連結固定する。また、第1のホイールには上記実施の形態で第1室61側に配設されたFL−I〜RR−Iバルブ55FLI〜55RRIを配設する一方、第2のホイールには上記実施の形態で第2室62側に配設されたFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROを配設する。これにより、上記実施の形態と同様の制御を実行することで、キャンバー角制御装置4が故障した場合でも、グリップ力を確保して、安全に車両を停車させることができる。
上記実施の形態では、いわゆるチューブレスタイヤとして車輪2が構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これに代えて、いわゆるチューブタイヤにより車輪2を構成するようにしても良い。例えば、上記実施の形態であれば、第1室61に第1のチューブを配設すると共に、第2室62に第2のチューブを配設し、第1のチューブには上記実施の形態で第1室61側に配設されたFL−I〜RR−Iバルブ55FLI〜55RRIを接続する一方、第2のチューブには上記実施の形態で第2室62側に配設されたFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROを接続して、それぞれのチューブの圧力を制御するように構成する。なお、この場合には、仕切り部材24の配設を省略しても良い。
上記実施の形態では、キャンバー角調整装置4に故障や不具合が発生して、そのキャンバー角を制御することができなくなった車輪2に対してのみ、空気室60(第1室61及び第2室62)の圧力を制御する場合を説明したが(図5の空気圧調整処理を参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、キャンバー角を制御可能な車輪2に対しても、空気室60(第1室61及び第2室62)の圧力を制御するように構成しても良い。
具体的には、上記実施の形態では、例えば、左右の車輪2の内の一方の車輪2のキャンバー角が制御不能になった場合、その一方の車輪2に対して上記実施の形態で説明した制御(空気室60の圧力の制御)を実行するが、これに加えて、左右の車輪2の内の他方の車輪2についても、同様の制御(空気室60の圧力の制御)を実行するようにする。これにより、左右の車輪2の圧力(空気圧状態)が均等になるので、左右のバランスを取り、車両1の走行安定性の向上を図ることができる。
また、この場合には、左右の車輪2に対して、空気室60の圧力の制御を同じとするだけでなく、これに加えて、キャンバー角も同じとなるように制御しても良い。即ち、例えば、左右の車輪2の内の一方の車輪2のキャンバー角が制御不能になった場合、その一方の車輪2のキャンバー角と同じキャンバー角を他方の車輪2に対しても付与するのである。例えば、一方の車輪2が所定の角度(例えば、−1.5°)のキャンバー角で固定されている場合には、他方の車輪2にも同じ角度(即ち、−1.5°)のキャンバー角を付与する。これにより、左右の車輪2のキャンバースラストを均等として、左右のバランスを取ることができるので、車両1の走行安定性のより一層の向上を図ることができる。
上記実施の形態では、車輪2のキャンバー角が制御不能となり、0度から+2度の範囲内で車輪2のキャンバー角が固定されると、その角度の大きさとは無関係に、第2室62側のバルブを開放する(即ち、バルブを開放状態に維持して、第2室62の圧力を大気圧と同等まで低下させる)場合を説明したが(図5のS2及びS3の処理を参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、他の制御方法を採用することは当然可能である。
他の制御としては、例えば、S2の処理において、車輪2のキャンバー角が0度から+2度で固定されている場合に、その固定されているキャンバー角の大きさに応じて、S3の処理で低下させる第2室62の圧力を変更する方法が例示される。具体的には、例えば、固定されているキャンバー角の絶対値が大きいほど(即ち、+2度に近いほど)、第2室62の圧力をより多く低下させ、固定されているキャンバー角の絶対値が小さいほど(即ち、0度に近いほど)、第2室62の圧力の低下を少なくする方法が例示される。これにより、第1トレッド21の接地を確保して、グリップ力の向上を図りつつ、不必要な圧力低下を抑制して、タイヤ2a全体としての剛性を確保することで、走行安定性の向上も図ることができる。
なお、第2室62の圧力の調整方法としては、固定されているキャンバー角の大きさに応じて、第2室62側に配設されたFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROの開放時間を変更する(即ち、解放時間を、固定されているキャンバー角の絶対値に正比例させる)ことで、第2室62の圧力を制御しても良く、或いは、第2室62内に圧力センサを配設し、その検出結果に基づいて、第2室62側に配設されたFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROを開閉させることで、第2室62の圧力を制御するようにしても良い。
上記実施の形態では、例えば、S3の処理では第2室62側に配設されるFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROのみを、S5の処理では第1室61側に配設されるFL−I〜RR−Iバルブ55FLI〜55RRIのみを、それぞれ開放させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、S3又は(及び)S5の処理において、これら第1室61側に配設されるFL−I〜RR−Iバルブ55FLI〜55RRIと、第2室62側に配設されるFL−O〜RR−Oバルブ55FLO〜55RROとの両方のバルブを開放するようにしても良い。この場合、両方のバルブを同じ時間だけ開放させる必要はなく、それぞれのバルブ毎に開放時間は制御する(例えば、S3の処理であれば、第2室62の圧力が第1室61の圧力よりも低圧となるように制御する。)。このように、両方のバルブを開放させることで、一方のバルブのみを開放する場合よりも、第1トレッド21を確実に接地させて、グリップ力の向上を図ることができるので、車両1をより安全に停車させることができる。
上記実施の形態では説明を省略したが、キャンバー角調整手段4に故障や不具合が発生した場合(S1:No)には(図5参照)、その旨を音声や表示により報知する放置手段を設けることが好ましい。これにより、運転者に速やかに認識させることができるので、走行中の車両1を安全な場所へ早期に退避させることができる。
上記実施の形態では、第1トレッド21が車両内側に、第2トレッド22が車両外側に、それぞれ配設される場合を説明したが、この位置関係に限定されるものではなく、車輪2毎に適宜変更することは当然可能である。
例えば、第1トレッド21が車両外側に、第2トレッド22が車両内側に、それぞれ配設されていても良く、或いは、前輪では第1トレッド21が車両外側に、後輪では第2トレッド22が車両内側に、それぞれ配設されていても良い。または、車輪2毎にこの位置関係が異なっていても良い。
上記実施の形態では、第1及び第2トレッド21,22の特性より得られる2つの性能として、高グリップ性より得られる走行性能(加速力・制動力・旋回力)と低転がり性(低転がり抵抗)より得られる省燃費性能との2つの性能を例に説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の2つの性能を発揮するように各トレッド21,22を構成することは当然可能である。
例えば、他の2つの性能としては、路面にできた水膜の除去に適した溝パターンより得られる排水性能とパターンノイズの低減に適した溝パターンより得られる低ノイズ性能との2つの性能、未舗装路における路面に食い込むブロックパターンより得られる未舗装路でのグリップ性能と溝を有さず接地面積を確保したトレッドより得られる乾燥舗装路でのグリップ性能との2つの性能、或いは、積雪路や凍結路において駆動力・制動力を発揮する性能と常温における舗装路面で駆動力・制動力を発揮する性能との2つの性能などが例示される。
本発明の一実施の形態における車両を模式的に示した模式図である。 (a)は車輪の断面図であり、(b)は車輪の舵角及びキャンバー角の調整方法を模式的に説明する模式図である。 車輪の部分断面図であり、車輪の軸心を含む断面形状に対応する。 車両用制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 空気圧調整処理を示すフローチャートである。 車両の正面視を模式的に図示した模式図であり、(a)では第2室の圧力を低下させる前の状態が、(b)では第2室の圧力が低下された後の状態が、それぞれ図示されている。 車両の正面視を模式的に図示した模式図であり、(a)では第1室の圧力を低下させる前の状態が、(b)では第1室の圧力が低下された後の状態が、それぞれ図示されている。
符号の説明
1 車両
2a タイヤ
21 第1トレッド
22 第2トレッド
24 仕切り部材(仕切り手段)
2b ホイール
4 キャンバー角調整装置(キャンバー角調整手段)
4FL〜4RR FL〜RRアクチュエータ(キャンバー角調整手段の一部)
4a〜4c 油圧シリンダ(キャンバー角調整装置の一部)
4d 油圧ポンプ(キャンバー角調整装置の一部)
55 バルブ駆動装置(第1弁手段または第2弁手段)
55FLI FL−Iバルブ(第1弁手段の一部)
55FRI FR−Iバルブ(第1弁手段の一部)
55RLI RL−Iバルブ(第1弁手段の一部)
55RRI RR−Iバルブ(第1弁手段の一部)
55FLO FL−Oバルブ(第2弁手段の一部)
55FRO FR−Oバルブ(第2弁手段の一部)
55RLO RL−Oバルブ(第2弁手段の一部)
55RRO RR−Oバルブ(第2弁手段の一部)
60 空気室
61 第1室
62 第2室

Claims (5)

  1. 第1トレッドと、その第1トレッドに対して幅方向に並設される第2トレッドとを有し、前記第1トレッドが、前記第2トレッドに比して、グリップ力の高い特性に構成されると共に、前記第2トレッドが、前記第1トレッドに比して、転がり抵抗の小さい特性に構成されるタイヤと、
    そのタイヤが装着されるホイールと、
    そのホイールと前記タイヤとの間に形成される空気室を前記第1トレッド側の第1室と前記第2トレッド側の第2室とに仕切る仕切り手段と、
    前記ホイールに配設され前記第1室を外部に連通させる第1通路と、
    前記ホイールに配設され前記第2室を外部に連通させる第2通路と、
    前記第1通路を開閉する第1弁手段と、
    前記第2通路を開閉する第2弁手段と、
    前記タイヤのキャンバー角を調整するキャンバー角調整手段と、
    そのキャンバー角調整手段の作動状態を取得する状態取得手段と、
    その状態取得手段により取得された前記キャンバー角調整手段の作動状態に応じて前記第1弁手段または第2弁手段を作動させて前記第1通路または第2通路を開閉する開閉制御手段と、を備え、
    前記開閉制御手段により前記第1弁手段または第2弁手段を作動させることで、第1トレッドと第2トレッドとの接地状態を変更するように構成されていることを特徴とする車両。
  2. 前記開閉制御手段は、前記キャンバー角調整手段の作動状態が前記タイヤのキャンバー角を変更不能な状態となり、前記タイヤのキャンバー角が所定の角度に固定されていることを前記情報取得手段が取得した場合に、前記第2弁手段を作動させ前記第2通路を開放する固定時制御手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両。
  3. 前記開閉制御手段は、前記キャンバー角調整手段の作動状態が前記タイヤのキャンバー角を固定不能な状態となり、前記タイヤのキャンバー角が不定になっていることを前記情報取得手段が取得した場合に、前記第1弁手段を作動させ前記第1通路を開放する不定時制御手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  4. 前記固定時制御手段は、少なくとも前記第1トレッドが第2トレッドよりも多く接地する角度で前記タイヤのキャンバー角が固定されている場合に、前記第1弁手段と第2弁手段とを閉鎖状態に保持する保持制御手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の車両。
  5. 前記仕切り手段は、前記タイヤ及びホイールの軸心を含む断面形状において、前記タイヤの内周面から立設され、その立設方向先端が前記ホイールの外周面側に嵌合されることで前記空気室を前記第1室と第2室とに仕切ると共に、ゴム状弾性材から弾性変形可能に構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両。
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