JP2005038915A - シート積層部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電極を印刷した第1のグリーンシート14aの上にキャリアフィルム13aを有する第2のグリーンシート14bをこのキャリアフィルム13bが外側になるように積層し、熱プレスにより積層する工程において、プレス定板とキャリアフィルム13bを有する第2のグリーンシート14bの間に表面に凹凸部を形成した弾性シート12を挿入してプレス積層するシート積層部品の製造方法であり、アンカー効果により第1と第2のグリーンシート14a,14bの間の密着性が向上すると共に第2のグリーンシート14bとキャリアフィルム13bの間に間隙ができキャリアフィルム13bが剥がれ易くなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパソコンや携帯電話などの小型部品として使用されるシート積層部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のシート積層部品の製造方法としては図3に示す方法がある。
【0003】
図3(a)〜(f)は従来のシート積層部品の製造方法を示す断面図である。図3(a)に示すようにセラミック基板1の上に熱可塑性樹脂を主成分とする接着層2を形成する。次に図3(b)に示すように接着層2の上に導体ペーストを用いてスクリーン印刷により導体パターン3を形成する。そして図3(c)に示すように導体パターン3の上にキャリアフィルムに形成した未焼結セラミックグリーンシート4を積層して加熱および加圧することにより接着層2を介してセラミック基板1と仮固定する。さらに図3(d)に示すように未焼結セラミックグリーンシート4の上に導体ペーストをスクリーン印刷により導体パターン5を形成する。次に図3(e)に示すようにキャリアフィルム上に形成した未焼結セラミックグリーンシート6を加熱および加圧して未焼結セラミックグリーンシート4と仮固定する。次に図3(f)に示すようにセラミック基板1の上に形成された未焼結セラミックグリーンシート4,6の積層体を仮固定した状態で脱バインダーおよび焼成を行い、セラミック基板1の上にセラミックグリーンシートの積層体が接合してシート積層部品が形成できる。
【0004】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−353623号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のシート積層部品の製造方法において、シート積層部品の構成またはプレス条件などにより変形または破壊する場合があり、そのためプレス条件が限定されることが多かった。また高周波モジュールなどの場合、配線層間のアイソレーションを確保するため大面積のグランド層を形成するが、この大面積のグランド層の電極とシートとの接着性が劣化し、焼成後に剥離を発生することがあった。
【0007】
また、積層工程において、ストライプ状に形成された電極間で段差が生じ、接着性が悪くないキャリアフィルムを剥離する際、キャリアフィルム切れが発生するという課題を有していた。
【0008】
本発明はプレス条件を緩和し、優れた密着性が実現できるシート積層部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0010】
本発明の請求項1に記載の発明は、電極を印刷した第1のグリーンシート上にキャリアフィルムを有する第2のグリーンシートをこのキャリアフィルムが外側になるように積層し、熱プレスにより積層する工程において、プレス金型とキャリアフィルムを有する第2のグリーンシート間に表面に凹凸部を形成した弾性シートを挿入してプレス積層するシート積層部品の製造方法であり、アンカー効果により第1と第2のグリーンシート間の密着性が向上すると共に第2のグリーンシートとキャリアフィルム間に間隙ができキャリアフィルムが剥がれ易くなる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、電極を印刷した第1のグリーンシート上にキャリアフィルムを有する第2のグリーンシートをこのキャリアフィルムが外側になるように積層し、熱プレスにより積層する工程において、表面に凹凸部を形成したプレス金型を用いてプレス積層するシート積層部品の製造方法であり、アンカー効果により第1と第2のグリーンシート間の密着性が向上すると共に第2のグリーンシートとキャリアフィルム間に間隙ができキャリアフィルムが剥がれ易くなる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、キャリアフィルムの厚さtとプレス押し型および弾性シートの凹凸部の高さhの関係を1/2<h/t<1とする請求項1および2に記載のシート積層部品の製造方法であり、効率良くアンカー効果により第1と第2のグリーンシート間の密着性が向上でき、また第2のグリーンシートとキャリアフィルム間に間隙ができキャリアフィルムを剥がれ易くできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態におけるシート積層部品の製造方法について、図を用いて説明する。
【0014】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1におけるシート積層部品の製造方法について、図を用いて説明する。
【0015】
図1は本発明の実施の形態1におけるシート積層部品の製造方法を示す模式図である。第1および第2のグリーンシート14a,14bは厚み50μm、大きさ200×200mmのガラスセラミックグリーンシートを用いた。この第1および第2のグリーンシート14a,14bの支持面は離型処理した厚み75μm程度のキャリアフィルム13a,13bを有している。そして第1のグリーンシート14aの上にスクリーン印刷により乾燥した厚みが10〜15μmとなるように電極パターン16を形成し、キャリアフィルム13bを有する第2のグリーンシート14bをキャリアフィルム13bが外側になるように第1のグリーンシート14aに積層して熱プレスする。ここで電極パターン16の面積を第1および第2のグリーンシート14a,14bの80%程度の大きさとした。
【0016】
以下、本発明のシート積層部品の製造方法について詳細に説明する。
【0017】
上プレス定板11と下プレス定板15の間に電極パターン16を形成した第1のグリーンシート14aに第2のグリーンシート14bを積層したものを配置する。そして第2のグリーンシート14bに設けたキャリアフィルム13bと上プレス定板11の間に表面に凹凸部12aとしたアラミド繊維を張り合わせた弾性シート12を配置する。ここでアラミド繊維の径は20μm程度とし、このアラミド繊維側をキャリアフィルム13bと対向するように配置する。
【0018】
熱プレスは温度85℃、圧力100kg/cm2に設定し、時間を10秒間とした。解圧後積層したグリーンシート14a,14bを取り出し、表面のキャリアフィルム13a,13bを剥がした。さらに積層する場合は別のグリーンシートを積層して上記の動作を繰り返す。この積層された第1と第2のグリーンシート14a,14bの間の接着性に関してはキャリアフィルム13a,13bを剥がした表面に接着力検査用のテープを貼り付け、引き剥がすことにより評価するピールテストを実施した。ここで引き剥がし角度を90度とした。
【0019】
評価サンプルA〜Cとして、凹凸部12aを形成した弾性シート12の有無、またキャリアフィルム13bの厚み40μm,50μm,75μmと変化させて評価を行った。評価結果を(表1)に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
(表1)に示す結果から、凹凸状を形成した弾性シート12を使用した場合、接着性が良く、またキャリアフィルム13bの厚みが50μm,40μmと比較的薄い場合に接着性が強くなっていることが確認できた。この結果よりグリーンシート14bの表面を観察すると、弾性シート12の凹凸状の形状が厚さ75μmより比較的薄い厚さ50μm,40μmの方がはっきり転写されていることが確認できた。
【0022】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2におけるシート積層部品の製造方法を示す模式図である。図1と異なる点は弾性シート12の代わりに上プレス定板17の表面に凹凸部17aが形成されている。この上プレス定板16を用いて積層セラミックコンデンサを作製して評価を行った。
【0023】
第1および第2のグリーンシート14a,14bは厚み10μm、チタバリ系シートを用いた。この第1および第2のグリーンシート14a,14bの支持面には離型処理した厚み38μm程度のキャリアフィルム13a,13bを有している。そして第1のグリーンシート14aの上にスクリーン印刷により乾燥した厚みが5μmとなるようにニッケルからなる電極パターン16を形成し、キャリアフィルム13bを有する第2のグリーンシート14bをキャリアフィルム13bが外側になるように第1のグリーンシート14aに積層して熱プレスする。
【0024】
以下、本発明のシート積層部品の製造方法について詳細に説明する。
【0025】
凹凸部17aが形成された上プレス定板17と下プレス定板15の間に電極パターン16を形成した第1のグリーンシート14aに第2のグリーンシート14bを積層したものを配置する。そして第2のグリーンシート14bに設けたキャリアフィルム13bと上プレス定板17に形成した凹凸部17aと対向するように配置する。
【0026】
熱プレスは温度85℃、圧力100kg/cm2に設定し、時間を10秒間とした。解圧後積層したグリーンシート14a,14bを取り出し、表面のキャリアシート13a,13bを剥がした。さらに別のグリーンシートを積層して上記の動作を繰り返し、100層を形成した。ここで上プレス定板17の表面にエッチングにより凹凸部17aを形成し、この凹凸部17aの高さhを30μmとした。この積層された100層の積層セラミックコンデンサのグリーンシート間の接着性に関しては実施の形態1と同様にキャリアフィルム13a,13bを剥がした表面に接着力検査用のテープを貼り付け、引き剥がすことにより評価するピールテストを実施した。ここで引き剥がし角度を90度とした。
【0027】
評価サンプルとして、上プレス定板17の凹凸部17aの有無について評価を行った。評価結果を(表2)に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
(表2)に示す結果から実施の形態1と同様に凹凸部17aを設けることによりグリーンシート14a,14b間の接着性が向上する。またキャリアフィルム13a,13bの厚さtとプレス定板17および弾性シート12の凹凸部の高さhとの関係を1/2<h/t<1とすることによりグリーンシート14bにはっきり転写され、接着性が向上する。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電極を印刷した第1のグリーンシート上にキャリアフィルムを有する第2のグリーンシートをこのキャリアフィルムが外側になるように積層し、熱プレスにより積層する工程において、プレス定板とキャリアフィルムを有する第2のグリーンシート間に表面が凹凸状に形成された弾性シートを挿入してプレス積層するシート積層部品の製造方法であり、アンカー効果により第1と第2のグリーンシート間の密着性が向上すると共に第2のグリーンシートとキャリアフィルム間に間隙ができキャリアフィルムが剥がれ易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるシート積層部品の製造方法を示す模式図
【図2】本発明の実施の形態2におけるシート積層部品の製造方法を示す模式図
【図3】(a)〜(f)従来のシート積層部品の製造工程を示す模式図
【符号の説明】
11 上プレス定板
12 弾性シート
12a 凹凸部
13a キャリアフィルム
13b キャリアフィルム
14a 第1のグリーンシート
14b 第2のグリーンシート
15 下プレス定板
16 電極パターン
17 上プレス定板
17a 凹凸部
Claims (3)
- 電極パターンを形成した第1のグリーンシート上にキャリアフィルムを有する第2のグリーンシートをこのキャリアフィルムが外側になるように積層し、熱プレスにより積層する工程において、プレス定板と前記キャリアフィルムを有する第2のグリーンシート間に表面に凹凸部を形成した弾性シートを挿入してプレス積層するシート積層部品の製造方法。
- 電極パターンを形成した第1のグリーンシート上にキャリアフィルムを有する第2のグリーンシートをこのキャリアフィルムが外側になるように積層し、熱プレスにより積層する工程において、表面に凹凸部を形成したプレス定板を用いてプレス積層するシート積層部品の製造方法。
- キャリアフィルムの厚さtとプレス定板および弾性シートの凹凸部の高さhとの関係を1/2<h/t<1とする請求項1および2に記載のシート積層部品の製造方法。
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