JP2005038466A - 試し書き処理制御方法及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】書換え記録可能な光ディスクの試し書き領域に対して最適記録パワーを決定するための試し書きを行う(S4)以前に、当該試し書き領域について直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行っておく(S2)ことにより、試し書きを行う際には対象となる試し書き領域の記録感度特性のムラ等によるばらつきの要因を低減させることができ、正確かつ安定した試し書き結果を得ることが可能となるようにした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相変化型光ディスクのような書換え可能な光ディスクに対する試し書き処理制御方法及び光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、追記又は書換え記録可能な光ディスクでは、情報の記録動作に先立ち、パワーキャリブレーション(OPC:Optimum Power Control)と呼ばれる試し書き機能を使って、記録するためのレーザ光の記録パワーの最適化を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、一般的なパワーキャリブレーションの方法を以下に説明する。光ディスクの記録面上には、各種データを記録するためのデータ領域、レーザ光の最適パワーを検出するための試し書き領域(PCA:Power Calibration Area)等が設けられている。試し書き領域PCAは、テスト領域とカウント領域とからなるものであり、テスト領域は100個のパーティションから構成され、各々のパーティションは15個のフレームで構成されている。1回のOPC動作ではパーティションの1つが使用されるようになっており、これらのパーティションの各々に含まれる15個のフレームに対して少なくとも2つ以上のレーザパワーでテスト記録すると共に、各々のフレーム内のテスト信号を再生し、この再生信号と目標値とを比較して、両者が一致した段階のレーザパワーを最適記録パワーとして検出するようにしている。データ領域に対する情報の記録動作は、以上のようなOPC動作によって検出された最適記録パワーによって行われる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−64064号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように最適記録パワーを検出して、情報を記録すれば記録品質は目標値になるように設定されているが、特に書換え記録可能な光ディスク、例えば相変化型光ディスクに試し書き記録した場合、その試し書き記録するフレーム内の状態によって記録状態が変化することがある。例えば、試し書き記録しようとするエリアが、既に以前に試し書き記録をしたことがあるような場合には、高いパワーまで半導体レーザを発光させて記録された可能性が高く(一般に、試し書きにあっては、通常記録しようとするパワーより低いパワーから高いパワーまでパワーを変化させる)、そのような状態位置に重ねて試し書き記録すると、未記録状態のところに新規に試し書き記録した場合とでは、同じ半導体レーザの発光パワーで記録しても、試し書き記録された状態が著しく異なることがある。この結果、再生信号から決定される最適記録パワーも当然異なった値となってしまい、真の最適記録パワーとは異なった値となってしまうことがある。
【0006】
即ち、同じ光ディスク装置、同じ光ディスクを用いたとしても、OPCを行う毎に決定する記録パワーにばらつきが発生する。記録パワーのばらつきの要因は様々であるが、その中には試し書き領域の記録感度特性のムラがある。このばらつきが大きいことはオーバーライトの記録品質の悪さを引き起こす要因となる。既に記録済みの部分にオーバーライトする際、記録パワーが前回記録時の記録パワーより小さかった場合、オーバーライトの記録品質は悪くなる。従って、オーバーライト時の記録品質の向上には、OPC毎に決定される記録パワーのばらつきを低減することが必要である。
【0007】
本発明の目的は、書換え可能な光ディスクに対する試し書き処理において、試し書きを行おうとする領域の状態を均一化させることで、試し書き結果が状態によらず安定した結果を得ることができるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の試し書き処理制御方法は、書換え記録可能な光ディスクの試し書き領域に対して最適記録パワーを決定するための試し書きを行う以前に、直流消去パワーのレーザ光により前記試し書き領域に対して消去処理を行う消去工程を有する。
【0009】
従って、試し書き処理を実行する以前に当該試し書き領域について直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行っておくことにより、試し書きを行う際には対象となる試し書き領域の記録感度特性のムラ等によるばらつきの要因を低減させることができ、正確かつ安定した試し書き結果を得ることが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の試し書き処理制御方法において、前記消去工程は、複数のパーティションに分割された前記試し書き領域中で試し書きを行おうとするパーティションのみを対象に消去処理を行う。
【0011】
従って、消去処理を行う領域を、試し書き領域全体(全パーティション)ではなく、試し書きを行おうとするパーティションだけを対象とするように限定することで、全パーティションについて消去処理を行うのに要する冗長な時間を短縮させつつ、請求項1記載の発明を確実に実現できる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の試し書き処理制御方法において、複数のパーティションに分割された前記試し書き領域について記録済みパーティション数を判定する判定工程を有し、前記消去工程は、記録済みパーティション数が0又は満杯と判定された場合のみ前記試し書き領域の全パーティションを対象に消去処理を行う。
【0013】
従って、試し書きを行おうとするパーティションのみを対象として消去処理を行う場合、レーザ光を発する光ピックアップを消去する目的のパーティションへ移動させる動作と、当該パーティションに対して実際に消去処理を行う動作とが毎回の試し書き処理で入り、その分だけ記録時間が長くなってしまうが、初回又は以降の満杯時の試し書き処理実行時にのみ試し書き領域の全パーティションについて消去処理を行っておくことにより、以降のOPC実行時にはパーティションに対する消去処理を行う必要がなく、従って、1枚の光ディスクに対して複数回の試し書き処理を行う場合、2回目以降の試し書き処理実行に要する時間を短縮することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の試し書き処理制御方法において、前記消去工程は、毎回同じ速度で消去処理を行う。
【0015】
従って、請求項3記載の発明を実行する上で、毎回の速度が異なると、用いる直流消去パワーの適正値も異なり、消去工程間で光ディスクの試し書き領域の状態に差が生じ、試し書き処理で決定する最適記録パワーもばらつきを生じてしまう可能性があるが、消去工程に関して、毎回同じ速度で処理工程を行わせることで、消去処理後における試し書き領域の状態のばらつきを抑えることができ、試し書き処理で決定する最適記録パワーのばらつきを低減することができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の試し書き処理制御方法において、複数のパーティションに分割された前記試し書き領域中から未使用のパーティションを抽出する抽出工程と、抽出された未使用のパーティションについて再生処理を行いその再生信号の振幅を測定し閾値との比較により欠陥の有無を判定する欠陥有無判定工程と、を有し、前記消去工程は、欠陥無しと判定された未使用のパーティションを対象に消去処理を行う。
【0017】
従って、試し書きに使用するパーティションに傷が付いていた場合、試し書きにより決定される記録パワーは最適記録パワーではないので、試し書きに使用するパーティションに傷などの欠陥があるか否かを調べることが必要となるが、パーティションに傷などの欠陥がある場合、そのパーティションが未記録であった場合でも、再生信号のピークレベルとボトムレベルの差による振幅は記録済みの場合の振幅より大きくなることから、再生信号の振幅の値が記録済みの場合の振幅より小さいかを比較判定することにより、パーティションが欠陥無しであることを判定することができる。よって、傷などの欠陥がないパーティションのみを消去処理して試し書きに使用することにより、最適記録パワーを求める精度を向上させることができ、記録品質を向上させることができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の試し書き処理制御方法において、前記消去工程は、前記光ディスクに対する記録発光時の消去パワーよりも高い直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行う。
【0019】
従って、消去するための直流消去パワーを通常の消去パワーよりも高めにすることにより、前回同じ領域に試し書きをしたときに強いパワーで書かれたとしても、確実に消去することが可能となり、試し書きのばらつきを減少することができ、正確な試し書き結果を得ることができる。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一記載の試し書き処理制御方法において、前記消去工程により消去された前記試し書き領域の対象パーティションに対して発光パワーを多段階に変化させて試し書きを行い当該パーティションを再生して最適記録パワーを決定する試し書き処理工程と、最適記録パワーの決定後に直流消去パワーのレーザ光により前記試し書き領域の当該対象パーティションに対して再度消去処理を行う再消去工程と、を有する。
【0021】
従って、試し書き終了後に、試し書きをしたパーティションについて再度消去処理を行うことで、最適な消去パワーで試し書きエリアを消去することができることとなり、次回同じパーティションに試し書きをするときのばらつきを減少させることができ、正確な試し書き結果を得ることができる。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の試し書き処理制御方法において、前記光ディスクとしてDVDフォーマットのディスクを対象とする場合、前記再消去工程による消去処理後に当該対象パーティションに所定の情報を含むパターンで記録する特定記録工程を有する。
【0023】
従って、DVDフォーマットの光ディスクでは、最適記録パワー決定後に、試し書き領域にも所定の情報を書き込まなければならないが、試し書き領域に所定の情報を書き込む前に、再度消去処理を行うことで一旦消去することとなり、試し書きで高パワーで書いてしまった箇所にも正確に情報を記録することが可能となる。
【0024】
これらの請求項1ないし8記載の発明の作用は、請求項9ないし16記載の発明によっても同様に奏することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態は、CD−R/RWドライブなる光ディスク装置への適用例を示す。従って、光ディスク1としては、CD−ROMの他、CD−Rのような色素系光ディスク(追記型光ディスク)やCD−RWのような相変化型光ディスク(書換え可能光ディスク)が適用可能である。
【0026】
図1を参照して当該光ディスク装置の概略構成及び動作について説明する。光ディスク1は回転駆動手段としてのスピンドルモータ2によって回転駆動される。スピンドルモータ2はモータドライバ3とサーボ手段4とによって線速度一定(CLV)又は回転数一定(CAV)となるように制御される。その線速度は段階的に変更が可能である。光ピックアップ5は光源としての半導体レーザ(図示せず)、光学系、フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、受光器、ポジションセンサ(何れも図示せず)等を内蔵しており、レーザ光を光ディスク1の記録面に照射する。
【0027】
光ピックアップ5はシークモータ(図示せず)によりスレッジ方向(ディスク半径方向)に移動可能とされている。これらのフォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、シークモータは受光器やポジションセンサから得られる信号に基づきモータドライバ3とサーボ手段4とによってレーザスポットを光ディスク1上の目的の場所に位置させるように制御する。
【0028】
データ再生時には、光ピックアップ5で得られた再生信号をアナログ信号処理回路6で増幅して2値化した後、CDデコーダ7に入力してデインターリーブとエラー訂正の処理を行う。さらに、そのデインターリーブとエラー訂正の処理後のデータをCD−ROMデコーダ8に入力してデータの信頼性を高めるためのエラー訂正処理を行う。
【0029】
その後、CD−ROMデコーダ8で処理したデータをバッファマネージャ9によって一旦バッファRAM10に蓄積し、セクタデータとして揃ったときにATAPI/SCSIインタフェース11によってホスト側へ一気に転送する。また、音楽データの場合、CDデコーダ7から出力されるデータをD/Aコンバータ12に入力してアナログのオーディオ信号を取り出す。
【0030】
一方、データ記録時には、ATAPI/SCSIインタフェース11によってホストから転送されたデータを受信すると、そのデータをバッファマネージャ9によって一旦バッファRAM10に蓄積する。バッファRAM10に或る程度のデータが溜まったときに記録を開始するが、その前にレーザスポットを書き込み開始地点に位置させる。その書き込み開始地点はトラック(プリグルーブ)の蛇行によって予め光ディスク1に刻まれているウォブル信号であるATIP(Absolute Time in Pre−Groove)信号によって求められる。ATIP信号は光ディスク上の絶対番地を示す時間情報であり、ATIPデコーダ13によってATIP信号の情報を取り出すとともに、ATIPエラーを検出してATIP信号の検出エラー率を計測する。
【0031】
また、ATIPデコーダ13が生成する同期信号はCDエンコーダ14に入力されて正確な位置でのデータの書き出しを可能にしている。バッファRAM10のデータは、CD−ROMエンコーダ15やCDエンコーダ14でエラー訂正コードの付加やインターリーブを行って光源駆動制御手段としてのレーザコントロール回路16、光ピックアップ5を介して光ディスク1に記録される。
【0032】
このような光ディスク装置は、上述の各部の動作を制御するためのCPU17、ROM18及びRAM19からなるマイクロコンピュータ20を備えている。
【0033】
このような構成の光ディスク装置は、CPU17の制御に基づいて情報を記録しようとする光ディスク1の試し書き領域において、パワーキャリブレーション処理(試し書き処理)で最適記録パワー値を決定し、情報の記録時には、決定された最適記録パワー値に基づいて記録動作を行う。
【0034】
図2は、追記又は書換え可能な光ディスク1の記録面フォーマットの説明図である。光ディスク1の記録面は、データ領域21と、例えば、内周部に割り当てられて最適記録パワー値を求める時の試し書きを行うための試し書き領域(PCA)22とからなる。このPCA22はテスト領域23とカウント領域24とからなるものであり、テスト領域23は100個のパーティションから構成され、各々のパーティションは15個のフレーム25で構成されている。一般的なOPC動作(試し書き処理)では、1回のOPC動作で1つのパーティションが使用されるようになっており、これらのパーティションの各々に含まれる15個のフレームに対して少なくとも2つ以上の記録パワーpwでテスト記録すると共に、各々のフレーム内のテスト信号を再生し、この再生信号の特性値(この特性値を“β”と称する)と目標値とを比較して、両者が一致した段階のレーザパワーを最適記録パワーとして検出(決定)するようにされている。
【0035】
図3は、CPU17により実行される本実施の形態の光ディスク1へのOPC動作の基本的な処理制御例を示す概略フローチャートである。この処理は、CPU17よりOPC開始指示が出されることにより実行される。まず、対象となる光ディスク1の種類が、書換え可能な相変化型の光ディスクであるか否かを判断する(ステップS1)。この判断処理は、例えばディスク最内周のリードイン領域のディスク構造データ等を読み込むことにより可能である。書換え可能な相変化型の光ディスクの場合には(S1のY)、実際にOPC動作を行う以前に、テスト領域23(=試し書き領域22)に対して直流消去パワーのレーザ光を照射することにより消去処理を行う(S2)。このステップS2の処理が消去工程、消去手段として実行される。
【0036】
このような消去処理後に、カウント領域24をカウントしてテスト領域23内のテスト記録(試し書き)を行う位置を決定する(S3)。次に、テスト領域23中の所定のパーティション領域に記録パワーを多段階に変化させてテスト記録(試し書き)を行い(S4)、テスト記録したパーティション領域を光ピックアップ5で再生することで、特性値を取得する(S5)。取得した特性値より最適な記録パワーを算出し(S6)、テスト記録を行ったことを示すため、カウント領域24に記録をして(S7)、OPC動作を完了する。ステップS4〜S6の処理が試し書き処理工程、試し書き処理手段として実行される。
【0037】
従って、本実施の形態によれば、OPC処理を実行する以前に当該試し書き領域22(テスト領域23)について直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行っておくことにより、OPC処理を行う際には対象となる試し書き領域22(テスト領域23)の記録感度特性のムラ等によるばらつきの要因を低減させることができ、正確かつ安定したOPC結果を得ることが可能となる。
【0038】
ところで、一般的に相変化型の光ディスク1において記録された情報を消去する場合に、低パワーで消去するよりも、高パワーで消去したほうがデータの消去と言う面では良いことが知られている。さらに、試し書き領域22内のテスト領域23は、通常記録しようとするパワーよりも低いパワーから高いパワーに亘ってパワーの範囲を振ってテスト記録させることが一般的である。そのため、一旦テスト記録されたテスト領域23は通常の記録動作において消去に用いられる消去パワーで消去しようとしても、うまく消去できないことがある。そのため、本実施の形態では、ステップS2の消去処理においては、通常の消去パワーより高い直流消去パワーで消去することで、高いパワーでテスト記録された領域も他と同様に消去することが可能となり、テスト記録の前の状態を均一にすることができるようにしている。なお、この点は以下の実施の形態における消去処理でも同様である。
【0039】
本発明の第二の実施の形態を図4ないし図6に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも同様とする)。
【0040】
本実施の形態では、OPC動作に先立って消去処理を行う領域を、実際にOPC動作を行おうとするパーティションのみを対象として行わせるようにしたものである。まず、OPC開始指示が出されると、カウント領域24をカウントしてテスト領域23内のテスト記録を行う位置(パーティション)を決定する(S11)。次に、OPC動作をしようとする光ディスク1の種類が、書換え可能な相変化型の光ディスクであるか否かを判断し(S12)、相変化型の光ディスクであった場合には(S12のY)、テスト記録を行う位置(パーティション)だけを所定の直流消去パワーで消去処理を行う(S13)。このステップS13の処理が消去工程、消去手段として実行される。
【0041】
このような消去処理後、当該パーティション領域に対して記録パワーを多段階に変化させてテスト記録(試し書き)を行い(S14)、テスト記録したパーティション領域を光ピックアップ5で再生することで、特性値を取得する(S5)。取得した特性値より最適な記録パワーを算出し(S6)、テスト記録を行ったことを示すため、カウント領域24に記録をして(S7)、OPC動作を完了する。
【0042】
本実施の形態の処理制御例は、図5の概略フローチャートのように示すこともできる。まず、OPC動作を行う速度に対するイレースパワー(消去パワー)をメモリ(RAM19)から取得する(S21)。次に、光ピックアップ5内の半導体レーザから出射したレーザ光をカウント領域24に照射させることで再生を行い、アナログ信号処理回路6によって検出した再生信号のピークレベルPKとボトムレベルBTの差と比較することによって、記録・未記録の判定を行う。ここで、再生信号のピークレベルPKとボトムレベルBTに関する図を図6に示す。即ち、{(|peak|−|bottom|)/(|peak|+|bottom|)}×100なる演算式がACカップリングされたRF信号の対称性を表している。次に、未記録と判断されたカウント領域24のパーティションに対応するテスト領域23のパーティション(N番目のパーティション)を見つけ出し(S22)、OPC動作に使用する対象パーティションとする。N番目の対象パーティションに予め設定された直流消去パワーのレーザ光を照射することにより、消去処理を行う(S23)。その後、N番目の対象パーティションについてOPC動作を行う(S24)。即ち、対象パーティションのセクタ毎に記録パワーを変化させながらテスト記録を行い、この記録データの再生信号振幅を測定し、この再生信号振幅を参考として最も記録品質の良いパワーを探し出し、そのパワーを最適記録パワーとして決定する。
【0043】
従って、本実施の形態によれば、消去処理を行う領域を、試し書き領域全体(全パーティション)ではなく、試し書きを行おうとするパーティションだけを対象とするように限定することで、全パーティションについて消去処理を行うのに要する冗長な時間を短縮させることができる。
【0044】
本発明の第三の実施の形態を図7に基づいて説明する。図7は本実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。本実施の形態は、前述の第一、第二の何れの実施の形態でもよいが、例えば第二の実施の形態例への適用例を示し、ステップS7までの処理は図4の場合と同様に行なわれる。即ち、消去処理済みの対象パーティションに対してOPC処理を実行し、テスト記録を行ったことを示すため、カウント領域24に記録をする(S7)。このような処理後、本実施の形態では、再度、相変化型の光ディスクであるか否かを判定し(S15)、相変化型の光ディスクであった場合には(S15のY)、先に実際にテスト記録したパーティション領域について直流消去パワーのレーザ光を照射することにより再度消去処理を行い(S16)、OPC動作を完了する。ステップS16の処理が再消去工程、再消去手段として実行される。
【0045】
従って、本実施の形態によれば、OPC処理終了後(最適パワー決定後)に、試し書きをしたパーティションについて再度消去処理を行うことで、最適な消去パワーで当該パーティション領域を消去することができることとなり、次回同じパーティションにOPC動作をするときのばらつきを減少させることができ、正確なOPC結果を得ることができる。
【0046】
本発明の第四の実施の形態を図8に基づいて説明する。本実施の形態は、光ディスク1が特にDVDフォーマットの光ディスクである場合への適用例を示す。従って、光ディスク装置としては、図1をそのまま適用できないが、図1に準じた構成のDVD−R/RW仕様のものであればよい。
【0047】
本実施の形態の場合も、OPC開始指示が出されることにより、当該OPC動作処理制御が実行される。まず、光ディスク1のリードイン領域の情報等に基づき、当該光ディスク1がDVDフォーマットの光ディスクであると認識されると(S31)、DVDフォーマットディスクの場合には、カウント領域24内のパーティションをランダムに選択して、テスト記録を行う位置(対象パーティション)を決定する(S32)。次に、OPC動作をしようとする当該光ディスク1の種類が、書換え可能な相変化型の光ディスクであるか否かを判定し(S33)、相変化型の光ディスクであった場合には(S33のY)、テスト記録を行おうとする位置(パーティション)だけを所定の直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行う(S34)。このステップS34の処理が消去工程、消去手段として実行される。その後、当該位置(パーティション)に対してパワーを多段階に変化させながらテスト記録を行う(S35)。次に、テスト記録したパーティション領域を再生することで、特性値を取得し(S36)、取得した特性値より最適な記録パワーを算出する(S37)。ステップS35〜S37の処理が試し書き処理工程、試し書き処理手段として実行される。ここで再度、相変化型の光ディスクであるか否かを判定し(S38)、相変化型の光ディスクであった場合には(S38のY)、先のテスト記録した位置(パーティション)を所定の直流消去パワーのレーザ光を用いて再度消去処理を行う(S39)。このステップS39の処理が再消去工程、再消去手段として実行される。この後、当該光ディスク1はDVDフォーマットの光ディスクであるので、消去処理が行われた当該パーティション領域に対してDVDフォーマットで必要な所定のメインデータを記録し(S40)、一連のOPC動作を完了する。このステップS40の処理が特定記録工程、特定記録手段として実行される。
【0048】
従って、本実施の形態によれば、DVDフォーマットの光ディスク1では、最適記録パワー決定後に、試し書き領域22にも所定の情報を書き込まなければならないが、試し書き領域22に所定の情報を書き込む前に、再度消去処理を行うことで一旦消去することとなり、試し書きで高パワーで書いてしまった箇所にも正確に情報を記録することが可能となる。
【0049】
本発明の第五の実施の形態を図9に基づいて説明する。本実施の形態では、OPC動作に先立って消去処理を行う領域を、全パーティションを対象とし、必要時にのみ行わせるようにしたものである。
【0050】
まず、OPC動作を行う速度に対するイレースパワーをメモリ(RAM19)から取得する(S41)。次に、光ピックアップ5内の半導体レーザから出射したレーザ光をカウント領域24に照射させることで再生を行い、アナログ信号処理回路6によって検出した再生信号のピークレベルPKとボトムレベルBTの差と比較することによって記録・未記録を判断し、試し書き領域22内の未記録パーティションの数を調べる(S42)。ここで、未記録パーティション数が0若しくは100個(満杯)であると判定された場合には(S43のY)、試し書き領域22(テスト領域23)の全パーティションについて直流消去パワーのレーザ光を照射することにより消去処理を行う(S44)。ステップS43の処理が判定工程、判定手段として実行され、ステップS44の処理が消去工程、消去手段として実行される。その後、対象となるN番目のパーティションについてOPC動作を実行する(S45)。即ち、当該N番目のパーティションのセクタ毎にパワーを変化させながら記録し、この記録データの再生信号振幅を測定し、この再生信号振幅を参考として最も記録品質の良いパワーを探し出し、そのパワーを最適記録パワーとして決定する。ステップS45の処理が試し書き処理工程、試し書き処理手段として実行される。
【0051】
試し書きを行おうとするパーティションのみを対象として消去処理を行う場合、レーザ光を発する光ピックアップ5を消去する目的のパーティションへ移動させる動作と、当該パーティションに対して実際に消去処理を行う動作とが毎回の試し書き処理で入り、その分だけ記録時間が長くなってしまうが、本実施の形態のように、初回又は以降の満杯時(記録済みパーティション数=100)の試し書き処理実行時にのみ試し書き領域22(テスト領域23)の全パーティションについて消去処理を行っておくことにより、以降のOPC実行時には再び全て記録済みとなるまでは、パーティションに対する消去処理を行う必要がなく、従って、1枚の光ディスク1に対して複数回の試し書き処理を行う場合、2回目以降の試し書き処理実行に要する時間を短縮することができる。
【0052】
本発明の第六の実施の形態を図10に基づいて説明する。本実施の形態は、基本的には第五の実施の形態をベースとするものであるが、その処理時の処理速度に関するものである。
【0053】
まず、OPC動作を行う速度に対するイレースパワーをメモリ(RAM19)から取得する(S41)。次に、OPC動作を行う速度で光ディスク1を回転させ(S46)、カウント領域24を再生し、各パーティションの記録・未記録を判断し、試し書き領域22(テスト領域23)内の未記録パーティション数を調べる(S42)。ここで、未記録パーティション数が0個若しくは100個であると判定された場合のみ(S43のY)、予め設定された消去速度で光ディスク1を回転させながら(S47)、試し書き領域22(テスト領域23)の全パーティションについて消去処理を行う(S44)。その後、OPC実行速度で光ディスク1を回転させながら(S48)、対象となるN番目のパーティションについてOPC動作を実行する(S45)。即ち、当該N番目のパーティションのセクタ毎にパワーを変化させながら記録し、この記録データの再生信号振幅を測定し、この再生信号振幅を参考として最も記録品質の良いパワーを探し出し、そのパワーを最適記録パワーとして決定する。
【0054】
なお、速度を消去速度にするタイミングは図10中のステップS46のタイミング、つまりカウント領域24を再生する前でもよい。また、消去速度については特に制限はないが、消去の性能に最も適した速度を選ぶことが望ましい。
【0055】
何れにしても、全パーティションについて消去処理を行う上で、毎回の速度が異なると、用いる直流消去パワーの適正値も異なり、消去工程間で光ディスク1の試し書き領域22(テスト領域23)の状態に差が生じ、試し書き処理で決定する最適記録パワーもばらつきを生じてしまう可能性があるが、消去工程に関して、本実施の形態のように、毎回同じ速度で処理工程を行わせることで、消去処理後における試し書き領域22(テスト領域23)の状態のばらつきを抑えることができ、試し書き処理で決定する最適記録パワーのばらつきを低減することができる。
【0056】
本発明の第七の実施の形態を図11に基づいて説明する。試し書きに使用するパーティションに傷が付いていた場合、試し書きにより決定される記録パワーは最適記録パワーではないので、試し書きに使用するパーティションに傷などの欠陥があるか否かを調べることが必要なことから、本実施の形態では、欠陥有無判定機能を持たせたものである。このために、パーティションに傷などの欠陥がある場合、そのパーティションが未記録であった場合でも、再生信号のピークレベルとボトムレベルの差による振幅は記録済みの場合の振幅より大きくなることから、再生信号の振幅の値が記録済みの場合の振幅より小さいかを比較判定することにより、パーティションが欠陥無しであることを判定することができることを利用するものである。
【0057】
まず、OPC動作を行う速度に対するイレースパワーをメモリ(RAM19)から取得する(S51)。また、RF信号の振幅に対する欠陥有無の判定値(閾値)としてRFOを設定する(S52)。次に、カウント領域24を再生し、各パーティションの記録・未記録の判定し、未記録と判定されたカウント領域24のパーティションに対応するテスト領域23のパーティション(N番目のパーティション)を見つけ出し、OPC動作に使用するパーティションとする(S53)。このステップS53の処理が抽出工程、抽出手段として実行される。
【0058】
次に、当該N番目のパーティションを再生し、再生信号(RF信号)の振幅を測定し(S54)、再生信号の振幅が先に設定された欠陥有無判定値RFOよりも大きいか小さいか、即ち、欠陥の有無について判定する(S55)。このステップS55の処理が欠陥有無判定工程、欠陥有無判定手段として実行される。ここで、再生信号の振幅が先に設定された欠陥有無判定値RFOよりも大きい場合(S55のN)、N+1番目のパーティションを再生し再生信号の振幅を測定し(S56,S54)、再生信号の振幅が判定値RFOよりも小さくなるパーティションが見つかるまで再生信号の振幅の測定を繰り返す。
【0059】
そして、再生信号の振幅が判定値RFOよりも小さくなるパーティションが見つかった場合(S55のY)、そのパーティションをOPC動作に実際に使用する対象パーティションとし、直流消去パワーのレーザ光を照射することによって消去処理を行う(S57)。このステップS57の処理が消去工程、消去手段として実行される。その後、当該N番目のパーティションを対象にOPC動作を実行する(S58)、即ち、当該N番目のパーティションのセクタ毎にパワーを変化させながらテスト記録をし、この記録データの再生信号の振幅を測定し、この再生信号の振幅を参考として最も記録品質の良いパワーを探し出し、そのパワーを最適記録パワーとして決定する。ステップS58の処理が試し書き処理工程、試し書き処理手段として実行される。
【0060】
従って、本実施の形態によれば、傷などの欠陥がないパーティションのみを消去処理して試し書きに使用することにより、最適記録パワーを求める精度を向上させることができ、記録品質を向上させることができる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1,9記載の発明によれば、試し書き処理を実行する以前に当該試し書き領域について直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行っておくことにより、試し書きを行う際には対象となる試し書き領域の記録感度特性のムラ等によるばらつきの要因を低減させることができ、正確かつ安定した試し書き結果を得ることが可能となる。
【0062】
請求項2,10記載の発明によれば、消去処理を行う領域を、試し書き領域全体(全パーティション)ではなく、試し書きを行おうとするパーティションだけを対象とするように限定することで、全パーティションについて消去処理を行うのに要する冗長な時間を短縮させつつ、請求項1,9記載の発明を確実に実現できる。
【0063】
請求項3,11記載の発明によれば、試し書きを行おうとするパーティションのみを対象として消去処理を行う場合、レーザ光を発する光ピックアップを消去する目的のパーティションへ移動させる動作と、当該パーティションに対して実際に消去処理を行う動作とが毎回の試し書き処理で入り、その分だけ記録時間が長くなってしまうが、初回又は以降の満杯時の試し書き処理実行時にのみ試し書き領域の全パーティションについて消去処理を行っておくことにより、以降のOPC実行時にはパーティションに対する消去処理を行う必要がなく、従って、1枚の光ディスクに対して複数回の試し書き処理を行う場合、2回目以降の試し書き処理実行に要する時間を短縮することができる。
【0064】
請求項4,12記載の発明によれば、請求項3,11記載の発明を実行する上で、毎回の速度が異なると、用いる直流消去パワーの適正値も異なり、消去工程間で光ディスクの試し書き領域の状態に差が生じ、試し書き処理で決定する最適記録パワーもばらつきを生じてしまう可能性があるが、消去工程に関して、毎回同じ速度で処理工程を行わせることで、消去処理後における試し書き領域の状態のばらつきを抑えることができ、試し書き処理で決定する最適記録パワーのばらつきを低減することができる。
【0065】
請求項5,13記載の発明によれば、傷などの欠陥がないパーティションのみを消去処理して試し書きに使用することにより、最適記録パワーを求める精度を向上させることができ、記録品質を向上させることができる。
【0066】
請求項6,14記載の発明によれば、消去するための直流消去パワーを通常の消去パワーよりも高めにすることにより、前回同じ領域に試し書きをしたときに強いパワーで書かれたとしても、確実に消去することが可能となり、試し書きのばらつきを減少することができ、正確な試し書き結果を得ることができる。
【0067】
請求項7,15記載の発明によれば、試し書き終了後に、試し書きをしたパーティションについて再度消去処理を行うことで、最適な消去パワーで試し書きエリアを消去することができることとなり、次回同じパーティションに試し書きをするときのばらつきを減少させることができ、正確な試し書き結果を得ることができる。
【0068】
請求項8,16記載の発明によれば、DVDフォーマットの光ディスクでは、最適記録パワー決定後に、試し書き領域にも所定の情報を書き込まなければならないが、試し書き領域に所定の情報を書き込む前に、再度消去処理を行うことで一旦消去することとなり、試し書きで高パワーで書いてしまった箇所にも正確に情報を記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク装置を示すブロック構成図である。
【図2】追記又は書換え可能な光ディスクの記録面フォーマットの説明図である。
【図3】本実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図4】本発明の第二の実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図5】書換えて示す概略フローチャートである。
【図6】再生信号のボトムレベルとピークレベルに関する説明図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図8】本発明の第四の実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図9】本発明の第五の実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図10】本発明の第六の実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図11】本発明の第七の実施の形態のOPC動作処理制御例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 光ディスク
5 光ピックアップ
16 光源制御手段
22 試し書き領域
Claims (16)
- 書換え記録可能な光ディスクの試し書き領域に対して最適記録パワーを決定するための試し書きを行う以前に、直流消去パワーのレーザ光により前記試し書き領域に対して消去処理を行う消去工程を有することを特徴とする試し書き処理制御方法。
- 前記消去工程は、複数のパーティションに分割された前記試し書き領域中で試し書きを行おうとするパーティションのみを対象に消去処理を行うことを特徴とする請求項1記載の試し書き処理制御方法。
- 複数のパーティションに分割された前記試し書き領域について記録済みパーティション数を判定する判定工程を有し、
前記消去工程は、記録済みパーティション数が0又は満杯と判定された場合のみ前記試し書き領域の全パーティションを対象に消去処理を行うことを特徴とする請求項1記載の試し書き処理制御方法。 - 前記消去工程は、毎回同じ速度で消去処理を行うことを特徴とする請求項3記載の試し書き処理制御方法。
- 複数のパーティションに分割された前記試し書き領域中から未使用のパーティションを抽出する抽出工程と、
抽出された未使用のパーティションについて再生処理を行いその再生信号の振幅を測定し閾値との比較により欠陥の有無を判定する欠陥有無判定工程と、を有し、
前記消去工程は、欠陥無しと判定された未使用のパーティションを対象に消去処理を行うことを特徴とする請求項1記載の試し書き処理制御方法。 - 前記消去工程は、前記光ディスクに対する記録発光時の消去パワーよりも高い直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行うことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一記載の試し書き処理制御方法。
- 前記消去工程により消去された前記試し書き領域の対象パーティションに対して発光パワーを多段階に変化させて試し書きを行い当該パーティションを再生して最適記録パワーを決定する試し書き処理工程と、
最適記録パワーの決定後に直流消去パワーのレーザ光により前記試し書き領域の当該対象パーティションに対して再度消去処理を行う再消去工程と、を有することを特徴とする請求項1ないし6の何れか一記載の試し書き処理制御方法。 - 前記光ディスクとしてDVDフォーマットのディスクを対象とする場合、前記再消去工程による消去処理後に当該対象パーティションに所定の情報を含むパターンで記録する特定記録工程を有することを特徴とする請求項7記載の試し書き処理制御方法。
- 複数のパーティションに分割された試し書き領域を有する光ディスクに照射するレーザ光を出射する光源を含む光ピックアップと、
パワー変更を含めて前記光源を駆動制御する光源制御手段と、
情報の記録に先立ち、前記試し書き領域中の或るパーティションに対して前記光源の発光パワーを多段階に変化させて試し書きを行い、試し書きされた前記パーティションを前記光ピックアップにより再生して前記光源の最適記録パワーを決定する試し書き処理手段と、
書換え可能な光ディスクを対象とする場合に、当該光ディスクに対して前記試し書き処理手段により試し書きを行う以前に、直流消去パワーのレーザ光により前記試し書き領域に対して消去処理を行う消去手段と、を備えることを特徴とする光ディスク装置。 - 前記消去手段は、複数のパーティションに分割された前記試し書き領域中で試し書きを行おうとするパーティションのみを対象に消去処理を行うことを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。
- 複数のパーティションに分割された前記試し書き領域について記録済みパーティション数を判定する判定手段を有し、
前記消去手段は、記録済みパーティション数が0又は満杯と判定された場合のみ前記試し書き領域の全パーティションを対象に消去処理を行うことを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。 - 前記消去手段は、毎回同じ速度で消去処理を行うことを特徴とする請求項11記載の光ディスク装置。
- 複数のパーティションに分割された前記試し書き領域中から未使用のパーティションを抽出する抽出手段と、
抽出された未使用のパーティションについて再生処理を行いその再生信号の振幅を測定し閾値との比較により欠陥の有無を判定する欠陥有無判定手段と、を有し、
前記消去手段は、欠陥無しと判定された未使用のパーティションを対象に消去処理を行うことを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。 - 前記消去手段は、前記光ディスクに対する記録発光時の消去パワーよりも高い直流消去パワーのレーザ光を用いて消去処理を行うことを特徴とする請求項9ないし13の何れか一記載の光ディスク装置。
- 前記試し書き処理手段は、前記消去手段により消去された前記試し書き領域の対象パーティションに対して試し書きを行い当該パーティションを再生して最適記録パワーを決定し、
最適記録パワーの決定後に直流消去パワーのレーザ光により前記試し書き領域の当該対象パーティションに対して再度消去処理を行う再消去手段を有することを特徴とする請求項9ないし14の何れか一記載の光ディスク装置。 - 前記光ディスクとしてDVDフォーマットのディスクを対象とする場合、前記再消去手段による消去処理後に当該対象パーティションに所定の情報を含むパターンで記録する特定記録手段を有することを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
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