JP2000251256A - 記録装置、レーザパワー設定方法 - Google Patents

記録装置、レーザパワー設定方法

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JP2000251256A
JP2000251256A JP11044648A JP4464899A JP2000251256A JP 2000251256 A JP2000251256 A JP 2000251256A JP 11044648 A JP11044648 A JP 11044648A JP 4464899 A JP4464899 A JP 4464899A JP 2000251256 A JP2000251256 A JP 2000251256A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OPC動作の効率化及び精度向上 【解決手段】 OPC動作において、まず記録パワーと
消去パワーの最適な比又は最適な組み合わせの近似式を
求め、それを利用して記録パワーと消去パワーの一方又
は両方を変化させて試し書きを行うことで最適な記録パ
ワー及び消去パワーを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の記
録媒体に対する記録装置、及び記録装置におけるレーザ
パワー設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスク等の記録媒体に対してレーザ光
を照射してデータの記録を行う機器が各種実現されてい
る。例えば光学ディスク記録媒体としてCD(コンパク
トディスク)方式のディスクや、マルチメディア用途に
好適なDVD(Digital Versatile Disc/DigitalVideo
Disc)と呼ばれるディスクなどが開発されており、こ
れらの光ディスクに対応する記録装置では、ディスク上
のトラックに対して記録データによって変調されたレー
ザ光を照射し、例えば相変化記録方式でデータの記録を
行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
レーザ光によりデータ記録を行う場合には、レーザ光の
パワー、具体的には、記録パワーや消去パワーが適切な
値に設定されていなければならない。このために、通
常、記録装置では、OPC(オプティマムパワーコント
ロール)と呼ばれる最適レーザパワーの判別動作が行わ
れる。
【0004】このOPC動作は、ディスク上に用意され
た試し書き領域(テスト領域)に対してレーザパワーを
変化させながらレーザ照射を行って試し書きを行い、そ
の試し書き部分の再生情報の品質(例えばジッタレベル
等)を監視することで、最適なレーザパワーを判別する
動作となる。このようなOPC動作により、記録時に最
適なレーザパワーによる記録動作が実現できる。このO
PC動作方式としては従来、以下の〜のような動作
例があるが、それぞれ問題がある。
【0005】 OPC動作において、記録パワーのみ
を変化させて試し書きを行い、最適な記録パワーを判別
する。この動作方式の場合、記録パワーの最適値を見つ
けるのみで、最適な消去パワーについては判別していな
い。従って記録パワーと消去パワーがそれぞれ影響を与
える記録データ品質については、十分に保証されないも
のとなる。
【0006】 記録パワー、消去パワー、冷却パワー
の3値をそれぞれ各種の組み合わせで変化させて試し書
きを行い、最適な組み合わせを判別する。この場合は、
3つのパワーの組み合わせであることと、パワーレベル
のステップ数が多いことにより、組み合わせの数は非常
に多くなる。従って最適な組み合わせを精度良く判別し
ようとすれば、OPC動作にかなりの時間がかかってし
まうことになる。また、時間を掛けないようにすれば
(つまり組み合わせ数を絞れば)最適なパワーの判別精
度は落ちてしまうことになる。
【0007】 まず最適な消去パワーを検出し、その
後にDC消去を行い、その後上記又はの方式で最適
記録パワーを見つける。消去パワー検出後に方式を行
うようにした場合は、方式の倍の時間がかかることに
なる。また消去パワー検出後に方式を行うようにした
場合は、もともと時間的に長くなる方式を利用するこ
とで(消去パワーが固定されるため、その分組み合わせ
数を減らすことはできるが)かなりの時間がかかること
になる。
【0008】これらのように、精度良くかつ効率的に記
録パワー、消去パワーを判別できないという問題があっ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題点
に鑑みて、OPC動作の精度及び動作効率を向上させる
ことを目的とする。
【0010】このために本発明の記録装置は、装填され
た記録媒体の試し書き領域に対して、レーザパワーを変
化させながら記録ヘッド手段による記録動作及びその再
生動作を実行させていくことで、ジッター又はエラーレ
ートが最適となる記録パワーと消去パワーの比を求める
とともに、求められた比を利用してレーザパワーを変化
させながら記録ヘッド手段による記録動作及びその再生
動作を実行させて、アシンメトリ値が最適となる記録パ
ワーと消去パワーを求め、これを最適な記録パワーと消
去パワーと判別するレーザパワー判別手段を備えるよう
にする。
【0011】又は、本発明の記録装置は、装填された記
録媒体の試し書き領域に対して、レーザパワーを変化さ
せながら記録ヘッド手段による記録動作及びその再生動
作を実行させていくことで、ジッター又はエラーレート
が最適となる記録パワーと消去パワーの組み合わせの近
似式を求めるとともに、求められた近似式を利用してレ
ーザパワーを変化させながら記録ヘッド手段による記録
動作及びその再生動作を実行させて、アシンメトリ値が
最適となる記録パワーと消去パワーを求め、これを最適
な記録パワーと消去パワーと判別するレーザパワー判別
手段を備えるようにする。
【0012】即ち、記録パワーと消去パワーの比又は最
適組み合わせの近似式を求め、これらを利用してパワー
変動範囲を設定して試し書きを行うことで、効率よく、
かつ精度の良いOPC動作を実現する。
【0013】また本発明のレーザパワー設定方法として
は、まず記録パワーを所定値に固定し、消去パワーを変
化させながら記録を行った後に再生し、ジッター又はエ
ラーレートが最適となる記録パワーと消去パワーの比を
検出する。次に、検出された比を維持したうえで記録パ
ワーと消去パワーを変化させながら記録を行った後に再
生し、アシンメトリ値が最適となる記録パワー及び消去
パワーを検出する。そして検出された記録パワーと消去
パワーの組み合わせを、記録動作に用いるレーザパワー
として設定する。
【0014】また本発明のレーザパワー設定方法として
は、同じくジッター又はエラーレートが最適となる記録
パワーと消去パワーの比を検出した後、消去パワーを所
定値に固定し、記録パワーを変化させながら記録を行っ
た後に再生し、アシンメトリ値が最適となる記録パワー
を検出する。次に検出された記録パワーと比から消去パ
ワーの好適範囲を判断し、検出された記録パワーを固定
したうえで消去パワーを好適範囲内で変化させながら記
録を行った後に再生し、アシンメトリ値が最適となる消
去パワーを検出する。そして検出された記録パワーと消
去パワーを、記録動作に用いるレーザパワーとして設定
する。
【0015】また本発明のレーザパワー設定方法として
は、記録パワーを固定し、消去パワーを変化させながら
記録を行った後に再生し、ジッター又はエラーレートが
最適となる記録パワーと消去パワーの組み合わせを検出
する動作を、記録パワーの固定値を変化させて複数回実
行する。次に、検出された複数個の記録パワーと消去パ
ワーの組み合わせから、記録パワーと消去パワーの組み
合わせの近似式を求める。次に、算出された近似式に基
づく記録パワーと消去パワーの組み合わせを維持したう
えで、記録パワーと消去パワーを変化させながら記録を
行った後に再生し、アシンメトリ値が最適となる記録パ
ワー、消去パワーの組み合わせを検出する。そして検出
された記録パワーと消去パワーの組み合わせを、記録動
作に用いるレーザパワーとして設定する。
【0016】また本発明のレーザパワー設定方法として
は、同じくジッター又はエラーレートが最適となる記録
パワーと消去パワーの組み合わせの近似式を算出した
後、消去パワーを所定値に固定し、記録パワーを変化さ
せながら記録を行った後に再生し、アシンメトリ値が最
適となる記録パワーを検出する。次に、検出された記録
パワーと近似式から消去パワーの好適範囲を判断し、検
出された記録パワーを固定したうえで消去パワーを好適
範囲内で変化させながら記録を行った後に再生し、アシ
ンメトリ値が最適となる消去パワーを検出する。そして
検出された記録パワーと消去パワーを、記録動作に用い
るレーザパワーとして設定する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、記録可能な光ディスクに対応する記録再生装置及び
その記録再生装置で実行される記録方法、レーザパワー
設定方法について説明していく。この例の記録再生装置
に装填される光ディスクは、例えば、CD−RなどのC
D方式のディスクや、DVD(DIGITAL VERSATILE DISC
/DIGITAL VIDEO DISC)と呼ばれるディスクなどが考え
られる。もちろん他の種類の光ディスクに対応する記録
装置でも本発明は適用できるものである。説明は次の順
序で行う。 1.光ディスクのフォーマット 2.記録再生装置の構成 3.レーザパワー設定手順の概略 4.動作方式 4−1 DOW特性安定化処理 4−2 ディスク装填時の処理例(A)〜(C) 4−3 OPC処理例(I)〜(III) 4−4 OPC使用エリア選択処理例(イ)〜(ハ) 4−5 ディフェクトキャンセル方式 4−6 OPC動作例(1)〜(4) 4−7 OPC動作時の記録パターン
【0018】1.光ディスクのフォーマット 本例で記録媒体となる光ディスクは、相変化方式でデー
タの記録を行う光ディスクであり、その物理的なフォー
マットは図1に示されるようになる。
【0019】ディスクサイズとしては、直径が120m
mとされる。また、ディスク厚(サブストレート)0.
6mm板の2枚張り合わせディスクとされ、全体として
ディスク厚は1.2mmとなる。またディスククランピ
ングはメカニカル方式が採用される。即ちこれらの点で
は外形的に見ればCD(Compact Disc)、DVD−RO
M(Digital Versatile Disc-ROM/Digital Video Disc
-ROM)等と同様となる。また記録再生装置に装填される
際などに用いることのできる、当該ディスクを収納保持
するケースがオプションとして用意される。
【0020】ディスク上には予めグルーブ(溝)による
トラックが形成され、このグルーブがウォブリング(蛇
行)されることにより物理アドレスが表現される。つま
りグルーブがアドレスを変調した信号によってウォブリ
ングされることで、グルーブからの再生情報を復調する
ことで絶対アドレスが抽出できるようにされている。ま
たディスクはCAV(角速度一定)方式で回転駆動され
るものとされ、これに応じてグルーブに含まれる絶対ア
ドレスはCAVデータとなる。グルーブの深さは記録再
生のためのレーザ波長λ/8、グルーブ幅は0.48μ
m中心、ウォブリング振幅は12.5nm中心とされて
いる。なおレーザ波長λ=650nm(−5/+15n
m)、記録再生装置の光学ヘッドの開口率NA=0.6
とされる。
【0021】この光ディスクでは、グルーブ記録方式が
採用され(ランドは記録に用いられない(但し用いられ
るようにしてもよい))、トラック幅方向にグルーブの
センターから隣接するグルーブのセンターまでがトラッ
クピッチとなる。トラックピッチは0.80μmとされ
る。またデータ記録は線密度一定(CLD:Constant L
inear Density )とされて記録される。線密度は0.3
5μm/bit とされる。但し線密度範囲として或る幅が
設定され、実際には非常に多数のゾーニング設定が行わ
れることで、ディスク全体として線密度一定に近い状態
とされる。これはゾーンCLD(Zoned Constant Linea
r Density )と呼ばれる。そしてこのディスクでは、片
面(一方の記録層)で3.0Gバイト/の記録容量を実
現することができる。
【0022】また記録データの変調方式としてはいわゆ
るDVDと同様に8−16変調が採用され、相変化記録
媒体へのマークエッジ記録が行われる。
【0023】図2にディスクの内周側(リードイン)か
ら外周側(リードアウト)までのエリア構造を示す。こ
の構造図の右側には絶対アドレス(セクターアドレス)
の値を16進表記で付記している。また各エリアの名称
を「***ゾーン」としているが、この各エリアに
( )内で示した数値は、そのゾーンのセクター数を表
している。
【0024】内周側(半径位置22.6mm〜24.0
mm)の斜線を付した部分はエンボスピットが記録され
たエリアとされる。一方、斜線を付していない部分(半
径位置24.0mmから最外周までの領域)は、グルー
ブによるトラックが形成された記録可能領域(グルーブ
エリア)となる。
【0025】エンボスエリアとされる最内周側は、絶対
アドレス「02EFFFh」までがイニシャルゾーンと
してオール「00h」のデータが記録されている。続い
て絶対アドレス「2F000h」の位置からが、リファ
レンスコードが2ECCブロック(以下、単にブロック
ともいう)分記録された32セクターのリファレンスコ
ードゾーンとなる。なおブロック(ECCブロック)と
は、エラー訂正ブロックを構成する単位であり、32K
バイトのデータ毎にエラー訂正コードが付加されて形成
される。続いて、480セクターのバッファゾーンを介
して絶対アドレス「2F200h」の位置から3072
セクターのコントロールデータゾーンが形成され、コン
トロールデータが記録される。これらのコントロールデ
ータ及びリファレンスコードは、原盤製造のためのカッ
ティングの際に記録され、読出専用のピットデータとな
る。コントロールデータには、光ディスクの物理的な管
理情報などが記録される。
【0026】続くバッファゾーンがエンボスエリアの最
外周側となり、コネクションゾーンから外周側がグルー
ブエリアとなる。そしてこのグルーブエリアでは、コネ
クションゾーンに続いて、512セクターのガードゾー
ン、1024セクターのインナーディスクテストゾー
ン、1664セクターのインナードライブテストゾー
ン、512セクターのガードゾーン、64セクターのD
MA1ゾーン(ディフェクトマネジメントエリア)、2
56セクターのインナーディスクアイデンティフィケー
ションゾーン、64セクターのDMA2ゾーンが設けら
れる。
【0027】このDMA2ゾーンに続いて、ユーザーが
データ記録に用いることができるレコーダブルエリアと
してのデータゾーンが形成される。データゾーンは絶対
アドレスでいえば31000h〜198FFFhまでと
なる。
【0028】また、データゾーンの外周側には、64セ
クターのDMA3ゾーン、256セクターのアウターデ
ィスクアイデンティフィケーションゾーン、64セクタ
ーのDMA4ゾーン、1024セクターのガードゾー
ン、2048セクターのアウターディスクテストゾー
ン、3072セクターのアウタードライブテストゾー
ン、32768セクターのガードゾーンが設けられる。
【0029】各ガードゾーンは、ディスクテストゾーン
やDMA等に対する書込を行う際にライトクロックの同
期をとるためのエリアとして設けられている。内周側
(インナー)及び外周側(アウター)のディスクテスト
ゾーンは、ディスクコンディションのチェックのために
設けられている。内周側(インナー)及び外周側(アウ
ター)のドライブテストゾーンは記録再生ドライブ状況
のチェックに用いられる。特に後述するDOW特性安定
化処理や、OPC動作は、このドライブテストゾーンを
使用することになる。内周側(インナー)及び外周側
(アウター)のディスクアイデンティフィケーションゾ
ーンは、ディスクの製造者やフォーマットに関しての情
報が記録可能に用意されたエリアである。後述するが、
例えばこのエリアを利用してドライブテストゾーンの管
理テーブルを記録することなどが可能となる。
【0030】DMA(DMA1〜DMA4)にはレコー
ダブルエリアの欠陥状況の検出結果及びその交代セクタ
ーの情報が記録される。記録再生動作がDMAの内容を
参照して行われることで、欠陥領域(例えば傷の存在す
るセクター)を回避した記録再生を行うことができる。
なおDMA1〜DMA4はそれぞれ同一の内容が記録さ
れる。
【0031】2.記録再生装置の構成 図3は本例の記録再生装置の要部のブロック図である。
この記録再生装置は、接続されたホストコンピュータ1
00からの要求に応じてデータの記録再生動作を行うも
のとされる。
【0032】ディスク90は上述したフォーマットのD
VD方式のディスクや、CD−R,CD−ROM等のC
D方式のディスクである。このディスク90は、ターン
テーブル7に積載され、記録又は再生動作時においてス
ピンドルモータ1によって一定線速度(CLV)もしく
は一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピッ
クアップ1によってディスク90にエンボスピット形態
や相変化ピット(マーク)形態などで記録されているデ
ータの読み出しや、相変化ピット(マーク)としてのデ
ータの記録、或いはデータ消去が行なわれることにな
る。
【0033】ピックアップ1内には、レーザ光源となる
レーザダイオード4や、反射光を検出するためのフォト
ディテクタ5、レーザ光の出力端となる対物レンズ2、
レーザ光を対物レンズ2を介してディスク記録面に照射
し、またその反射光をフォトディテクタ5に導く光学系
が形成される。対物レンズ2は二軸機構3によってトラ
ッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持され
ている。またピックアップ1全体はスレッド機構8によ
りディスク半径方向に移動可能とされている。
【0034】再生時及び記録時にレーザ光の照射を行う
ことで得られるディスク90からの反射光情報はフォト
ディテクタ5によって検出され、受光光量に応じた電気
信号とされてRFアンプ9に供給される。RFアンプ9
には、フォトディテクタ5としての複数の受光素子から
の出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演
算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要
な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、
サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッ
キングエラー信号TEなどを生成する。RFアンプ9か
ら出力される再生RF信号は2値化回路11へ、フォー
カスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサ
ーボプロセッサ14へ供給される。
【0035】ディスク90に対する再生動作時におい
て、RFアンプ9で得られた再生RF信号は2値化回路
11で2値化されることでいわゆるEFM信号(8−1
4変調信号;CD方式のディスク場合)もしくはEFM
+信号(8−16変調信号;DVD方式のディスクの場
合)とされ、エンコーダ/デコーダ12に供給される。
エンコーダ/デコーダ12ではEFM復調,エラー訂正
処理等を行ない、また必要に応じてCD−ROMデコー
ド、MPEGデコードなどを行なってディスク90から
読み取られた情報の再生を行なう。
【0036】エンコーダ/デコーダ12でデコードされ
たデータはキャッシュメモリ20の読出/書込処理を行
うバッファマネージャ21の動作によってキャッシュメ
モリ20に蓄積されていく。いわゆるバッファリング動
作が行われる。再生装置からの再生出力としては、キャ
ッシュメモリ20にバッファリングされたデータが転送
出力されることになる。なお、キャッシュメモリ20か
らのデータの転送出力はシステムコントローラ10の制
御(ファームウエアとしての制御)によって行われる。
【0037】インターフェース部13は、外部のホスト
コンピュータと接続され、ホストコンピュータとの間で
再生データやリードコマンドの通信を行う。即ちキャッ
シュメモリ20に格納された再生データは、インターフ
ェース部13を介してホストコンピュータ100に転送
出力される。またホストコンピュータ100からのリー
ドコマンドその他の信号はインターフェース部13を介
してシステムコントローラ10に供給される。
【0038】サーボプロセッサ14は、RFアンプ9か
らのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信
号TEや、デコーダ12もしくはシステムコントローラ
10からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォー
カス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サー
ボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。即ち
フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号T
Eに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドラ
イブ信号を生成し、二軸ドライバ16に供給する。二軸
ドライバ16はピックアップ1における二軸機構3のフ
ォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することに
なる。これによってピックアップ1、RFアンプ9、サ
ーボプロセッサ14、二軸ドライバ16、二軸機構3に
よるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボル
ープが形成される。
【0039】なお、理想的にはフォーカスエラー信号F
Eがゼロとなるポイントと、ディスク90から最も効率
よく情報再生を行うことができるポイント(つまり再生
RF信号の振幅が最大となるポイント)は同一であるは
ずであるが、実際には、これらのポイントはずれたもの
となる。このずれ分をフォーカスバイアスとよび、その
フォーカスバイアス分に相当するバイアス電圧をフォー
カスエラー信号FEに加算するようにサーボ系を構成す
ることで、フォーカス状態が、再生RF信号の振幅が最
大となるポイントに収束されるように制御している。ト
ラッキングエラー信号TEについても同様に、トラッキ
ングバイアスが存在する。
【0040】またサーボプロセッサ14はスピンドルモ
ータドライバ17に対して、スピンドルエラー信号SP
Eに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給す
る。スピンドルモータドライバ17はスピンドルドライ
ブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ
6に印加し、スピンドルモータ6のCLV回転を実行さ
せる。またサーボプロセッサ14はシステムコントロー
ラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応
じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモ
ータドライバ17によるスピンドルモータ6の起動また
は停止などの動作も実行させる。
【0041】サーボプロセッサ14は、例えばトラッキ
ングエラー信号TEの低域成分として得られるスレッド
エラー信号や、システムコントローラ10からのアクセ
ス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成
し、スレッドドライバ15に供給する。スレッドドライ
バ15はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機構8
を駆動する。スレッド機構8には図示しないが、ピック
アップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、
伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライバ15が
スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータ8を駆動
することで、ピックアップ1の所要のスライド移動が行
なわれる。
【0042】ピックアップ1におけるレーザダイオード
4はレーザドライバ18によってレーザ発光駆動され
る。システムコントローラ10はディスク90に対する
記録動作、再生動作を実行させる際に、レーザパワーの
制御値をオートパワーコントロール回路19にセット
し、オートパワーコントロール回路19はセットされた
レーザパワーの値に応じてレーザ出力が行われるように
レーザドライバ18を制御する。
【0043】ディスク90に対する記録動作時には、記
録データに応じて変調された信号がレーザドライバ18
に印加される。例えば記録可能タイプのディスク90に
対して記録を行う際には、ホストコンピュータからイン
ターフェース部13に供給された記録データは、エンコ
ーダ/デコーダ12によってエラー訂正コードの付加、
EFM+変調、NRZI変調などの処理が行われた後、
レーザドライバ18に供給される。そしてレーザドライ
バ18が記録データに応じてレーザ発光動作をレーザダ
イオード4に実行させることで、ディスク90に対する
データ記録が実行される。
【0044】以上のようなサーボ及びデコード、エンコ
ードなどの各種動作はマイクロコンピュータによって形
成されたシステムコントローラ10により制御される。
例えば一連の再生動作制御としては、システムコントロ
ーラ10はホストコンピュータ100からのリードコマ
ンドに応じて、要求されたデータ区間の読出を行うため
の動作として、サーボプロセッサ14に指令を出し、リ
ードコマンドにより転送要求されたデータ区間の開始位
置をターゲットとするピックアップ1のアクセス動作を
実行させる。そしてアクセス終了後、データ読出を実行
させ、エンコーダ/デコーダ12、キャッシュメモリ2
0に必要な処理を実行させ、その再生データ(要求され
たデータ)をインターフェース部13からホストコンピ
ュータ100に転送させる制御を行う。また記録動作制
御としては、システムコントローラ10はホストコンピ
ュータ100からのライトコマンドに応じて、供給され
たデータの書込を行うための動作として、サーボプロセ
ッサ14に指令を出し、書込開始位置へのピックアップ
1のアクセス動作を実行させる。そしてアクセス終了
後、キャッシュメモリ20、エンコーダ/デコーダ1
2、レーザドライバ18等に必要な処理を実行させ、そ
の記録データ(供給されたデータ)をディスク90に記
録させる制御を行う。
【0045】ところで、記録動作に関してレーザダイオ
ード4から出力させるレーザパワー、即ち記録パワー、
消去パワーについては、それを最適なパワーとするため
に、記録動作に先立ってOPC動作が行われる。
【0046】記録時には、ディスク90の結晶状態にし
たトラック上に大きなパワー(記録パワー)を持つレー
ザ光を照射し、記録面の記録膜を溶融した後に急冷し、
アモルファス化させることによって記録マークを形成す
る。消去するときは、記録時よりも小さいパワー(消去
パワー)のレーザ光を記録マークに照射させて、アモル
ファス化した部分を再び結晶化させるものとなる。この
ため、最適な記録パワー、消去パワーが設定されていな
いと、適切なオーバーライトが実行できないものとな
る。このため、記録動作に先立って最適な記録パワー、
消去パワーを設定するOPC動作が必要となる。
【0047】システムコントローラ10はOPC動作の
ために、レーザドライバ18及びオートパワーコントロ
ール回路19を制御して、レーザパワーを各種値に変化
させながら上述したディスク90のドライブテストゾー
ンに対して試し書きを実行させ、さらにその試し書き部
分を再生させて信号品質を監視する。特に再生信号のジ
ッタ又はエラーレートと、アシンメトリ値を監視する。
このために、RFアンプ9からのRF信号は検出部23
に供給され、検出部23からはジッタ又はエラーレート
の検出値DJ、及びアシンメトリの検出値DASが出力
されるように構成されている。システムコントローラ1
0はこれらの検出値DJ、DASを取り込むことで、各
種レーザパワー状態での信号品質を判断することがで
き、それによって最適な記録パワー、消去パワーを判別
できる。そして最適な記録パワー、消去パワーを判別し
たら、それを記録動作時に用いる記録パワー、消去パワ
ーとしてオートパワーコントロール回路19にセットす
ることで、以降、記録動作時には最適な記録パワー、消
去パワーによるレーザ出力が実現されることになる。
【0048】このようなOPC動作、及びOPC動作の
前後の一連の動作(記録のためのレーザパワー設定に関
する一連の動作)については後に詳述するが、それらの
後述する各種動作は、システムコントローラ10の制御
に基づいて、レーザドライバ18、オートパワーコント
ロール回路19、サーボプロセッサ14、検出部23等
がそれぞれ必要な動作を行うことで実現されるものであ
る。
【0049】なお、OPC動作時には、ジッターとアシ
ンメトリ値を監視するか、もしくはエラーレートとアシ
ンメトリ値を監視することになる。検出部23の構成例
は後述するが、従って検出部23には、ジッタ検出回路
とアシンメトリ検出回路が設けられるか、もしくはエラ
ーレート検出回路とアシンメトリ検出回路が設けられれ
ばよい。さらには、検出対象をジッタとエラーレートと
で切り換えられるジッタ/エラーレート検出回路と、ア
シンメトリ検出回路が設けられるようにしてもよい。こ
の場合、例えば図3に示した制御信号J/Eにより、検
出対象としてジッタかエラーレートかを選択できるよう
にする。このジッタ監視/エラーレート監視の選択は、
システムコントローラ10がモード設定などに応じて実
行しても良いし、或いはホストコンピュータ100又は
図示していない操作部からのユーザーの操作により選択
されるようにしても良い。実際に記録再生動作において
必要なのはエラーレートが低いことであるから、エラー
レートを検出した方が精度的には良いものとなる。但
し、ジッター検出の方が短時間で済むため、OPC動作
の迅速性を求めるならジッター検出の方が良い。選択可
能とする場合は、このどちらをとるかの判断はユーザー
操作にゆだねることが好適である。
【0050】ところで後述するが、OPC動作は一定の
時間経過や、装置内の温度変化に応じても実行される。
このためシステムコントローラ10は内部タイマ10a
(例えばソフトウエアによるタイムカウント)として、
或るOPC動作後の経過時間をカウントできるようにさ
れている。また温度センサ24が設けられ、システムコ
ントローラ10が装置内の温度状況を監視できるように
されている。
【0051】なお、この図3のような記録再生装置の構
成は一例であり、本発明の記録装置としては、これ以外
に各種の構成例が考えられることはいうまでもない。
【0052】ここで記録動作時にレーザダイオード4か
らのレーザ出力を実行させるためのドライブパルスにつ
いて図4、図5で説明しておく。レーザのドライブパル
スは記録データ(NRZIデータ)により変調されたパ
ルスとなるが、例えば図4上段に示す或るNRZIデー
タの期間において、図4下段に示すようなドライブパル
スが生成されることになる。なお「Pw」は記録パワー
としてのレベル、「Pe」は消去パワーとしてのレベ
ル、「Pc」は冷却パワーとしてのレベルである。また
「Tw」はチャンネルクロック期間、「Tpw」は記録
パワーのパルス期間である。図からわかるように、NR
ZIデータの「L」期間には、消去パワーPeとしての
ドライブパルスが発生され、一方、NRZIデータの
「H」期間には、記録パワーPw及び冷却パワーPcが
交互にあらわれるパルス波形となる。このようにNRZ
Iデータの「H」期間、つまり、ディスク90上にマー
ク(ピット)を形成する区間では、記録パワーPwによ
るレーザ発光が断続的に実行されることになる。
【0053】また図5は、NRZIデータとしての最短
マーク長である3Tマークと3Tスペース、最長マーク
長である14Tマークを形成する場合のドライブパルス
を示している。図からわかるように、スペース形成期間
においては消去パワーPeとしてのドライブパルスが連
続して発生されてスペース形成動作(つまり消去動作)
が行われる。また、マーク形成期間においては、そのマ
ーク長に応じた回数だけ、記録パワーPwによるレーザ
発光が断続的に実行されることになる。
【0054】次に、後述するOPC動作において監視さ
れるアシンメトリについて説明しておく。図6は再生さ
れるRF信号パターンを示しているが、「I14」は最長
パターン(14Tマーク/14Tスペース)の再生RF
信号の振幅(I14H−I14L)であり、「I3」は最短パ
ターン(3Tマーク/3スペース)の再生RF信号の振
幅(I3H−I3L)である。そしてアシンメトリ値DA
Sは波形対称性を示す値として、
【数1】 で算出される値である。
【0055】このアシンメトリ値DASは、エンボスエ
リアでは、 −0.05≦DAS≦0.15 リライタブルエリア(グルーブエリア)では、 −0.15≦DAS≦0.10 であることが要求される。そして実験によれば、アシン
メトリ値DASは、DAS=0.04となることが最適
とされた。
【0056】つまり後述するOPC動作では、アシンメ
トリ値DASに関しては、再生RF信号波形においてア
シンメトリ値DAS=0.04となる記録パワーが最適
であると判断するものとなる。なお、DAS=0.04
を最適と判断することは一例であることはいうまでもな
く、記録装置の信号処理特性や記録媒体の特性、システ
ム使用状況などの各種の事情により、最適なアシンメト
リ値は変更されることもあり得る。
【0057】3.レーザパワー設定手順の概略 続いて、本例におけるレーザパワー設定のための基本的
な手順について説明していく。なお、ここでは概略的な
手順及びその意味を説明することとし、具体的な処理手
順については各種の例を後述する。
【0058】図7(a)(b)に、レーザパワー設定の
ための大まかな手順の2例を示した。図7(a)は、ま
ずDOW特性(ダイレクトオーバーライト特性)の安定
化を行い、続いてフォーカスバイアス調整を行い、その
後にOPC処理を行うようにしたものである。一方図7
(b)はDOW特性の安定化を行い、続いてOPC処理
を行い、その後にフォーカスバイアス調整を行うように
したものである。
【0059】即ち本例では、少なくともDOW特性安定
化を実行した後にOPC処理を行うこととしている。そ
してOPC処理とフォーカスバイアス調整については、
どちらが先に実行されるかにより、それぞれ異なる利点
が得られるため、実際の装置ではそれを勘案して選択す
ればよいものとなる。なお、DOW特性の安定化は、O
PC処理又はフォーカスバイアス調整の直前であっても
良いし、或る程度時間が離れた前の時点であっても良
い。一方、フォーカスバイアス調整は、通常は、OPC
処理の直前又は直後に行われることになる(但し離れた
時点で実行されることもあり得る)。
【0060】まずDOW特性安定化処理について説明す
る。DOW特性とは、オーバーライト回数によりジッタ
ー、エラーレート、アシンメトリが変化することをい
う。例えば同様の記録動作を繰り返していくと、1回目
の記録時よりも2回目の記録時はジッターがかなり悪く
なるが、3回目以降は徐々にジッターの変動は小さくな
り、10回目以降は安定していくことが実験により確認
されている。
【0061】図8は縦軸にジッター、横軸にオーバーラ
イト回数をとって、ジッターのDOW特性を示したもの
である。なお、ジッター値は記録パワーPw及び記録パ
ワーPwと消去パワーPeの比によって異なるものとな
り、図8では各種パワーで計測されたジッター値の範囲
を示している。この図から、初期記録に対してオーバー
ライト回数を重ねる毎にジッターは変動するが10回以
上のオーバーライトではほぼ安定することがわかる。
【0062】また図9は、縦軸にアシンメトリ値、横軸
にオーバーライト回数をとって、アシンメトリのDOW
特性を示したものである。この場合も、図8と同様に各
種パワーで計測されたアシンメトリ値の範囲を示してい
る。この図から、アシンメトリ値に関しても、初期記録
に対してオーバーライト回数を重ねる毎にばらつきが大
きいが、10回以上のオーバーライトではほぼ安定する
ことがわかる。
【0063】このようなDOW特性を考えると、例えば
OPC処理に用いるディスク90上のドライブテストゾ
ーン(試し書き領域)に、未記録部分と少なくとも1回
以上記録を行った部分が混在すると、観測されるジッタ
ー(又はエラーレート)や、アシンメトリ値がばらつ
き、判別されるレーザパワーの精度が悪くなる。
【0064】そこで本例では、OPC処理に利用するド
ライブテストゾーンの全域、もしくは実際に試し書きを
行う一部のエリアについて、OPC処理に先だって無条
件に、少なくとも2回以上、好ましくは10回以上のオ
ーバーライトを実行する。これが本例でいうDOW安定
化処理である。このようなDOW安定化処理を行ない、
試し書きを行うエリアの特性を安定化させることで、そ
の後、OPC処理の際にジッター/エラーレートやアシ
ンメトリ値が、エリアによってばらつくということはな
くなり、最適レーザパワーを精度良く判別できることに
なる。
【0065】なお、DOW特性安定化処理については、
少なくともOPC処理が実行される前の時点で、また少
なくともOPC処理で試し書きを行う領域において実行
されればよい。このため、DOW特性安定化の実行のタ
イミングや、DOW特性安定化処理の対象エリアは各種
考えられる。
【0066】DOW特性安定化の実行タイミングとして
は、例えばディスク90がメーカーから出荷される前に
製造工程(例えば最終の調整工程)において、インナー
及びアウターのドライブテストゾーンに対して実行され
るようにしても良いし、或いはユーザーサイドで記録再
生装置において実行されるようにしても良い。ユーザー
サイドの記録再生装置で実行されるとした場合でも、デ
ィスク装填時に行っても良いし、OPC処理の直前に行
われるようにしても良い。また、ディスクを初めて使用
する際のフォーマット時に実行されるようにしても良
い。
【0067】またDOW特性安定化処理の対象エリアと
しては、インナー及びアウターのドライブテストゾーン
領域の全域を対象としても良いし、インナー又はアウタ
ーのドライブテストゾーンの一方を対象としても良い。
工場出荷前に実行する場合については、インナー及びア
ウターのドライブテストゾーン全域を対象とすることが
好適である。さらには、ユーザーサイドの記録再生装置
で実行する場合は、同じくインナー、アウターのドライ
ブテストゾーンの一方又は両方の全域を対象としても良
いし、或いはその後に行われるOPC処理で実際に試し
書きが行われるエリア、つまりドライブテストゾーン内
の一部のエリアを対象としても良い。これら、DOW特
性安定化処理の実行タイミングや実行対象エリアの各種
の例については、後述する具体的な処理例で述べる。
【0068】本例ではこのようなDOW特性安定化処理
が行われた後に、OPC処理が実行される。OPC処理
の概要は、前述したようにディスク90のドライブテス
トゾーンに対してレーザパワー(記録パワーPw及び消
去パワーPe)を変化させながら試し書き記録を行い、
それを再生してジッター/エラーレート、及びアシンメ
トリ値を監視して、最適な記録パワーPw、消去パワー
Peを判別する処理である。
【0069】ところが、このための具体的な処理として
は、記録パワーPw、消去パワーPeとしてのそれぞれ
の変更可能なステップ数や、記録パワーPwと消去パワ
ーPeの組み合わせ(さらには冷却パワーPcの組み合
わせ)により、試し書きを行うレーザパワーとしては、
かなりの数のバリエーションが存在する。そして、最も
高精度に記録パワーPw、消去パワーPeを判別したい
のであれば、全ての組み合わせで試し書きを行って、そ
れぞれの組み合わせでのジッター等を監視し、ジッター
等が最適となる組み合わせを判別しなければならない。
ところがそれはOPC処理に非常に時間がかかることを
意味する。一方、試し書きを行う際の組み合わせの数を
減らしたり、或いは最適な記録パワーPwだけを判別す
るようにすれば、OPC処理時間は短縮できるが、最適
レーザパワーとしての判別精度が低下することはいうま
でもない。
【0070】ここで本例では短時間でかつ精度の良いO
PC処理を実現することを1つの目的としているが、こ
のために、記録パワーPwと消去パワーPeの最適比、
もしくは最適な組み合わせの近似式を利用して処理を行
うものとしている。
【0071】上述のDOW特性についてみてみると、ジ
ッターやアシンメトリ値に関しては、記録時の記録パワ
ーPwと消去パワーPeの比(Pe/Pw)に大きく依
存することが実験から確認されている。つまりDOW特
性においてジッターが最小となるときの比(Pe/P
w)はほとんど変化していない。これを言い換えれば、
記録パワーが変わっても、ジッターが最小となる(或い
はアシンメトリ値が最適となる)記録パワーと消去パワ
ーの比は常にほぼ一定と考えられ、従って、例えば或る
記録パワー(必ずしも最適記録パワーでなくとも)に対
する最適な消去パワーが見つけられれば、そのときの比
(Pe/Pw)を保ちながら、記録パワーと消去パワー
の組み合わせを選択し、その中で最適な記録パワー(又
は記録パワーと消去パワーの組み合わせ)を見つけるこ
とで、高精度かつ短時間でOPC処理が実行できること
になる。
【0072】また、単に1つの記録パワーに対して最適
消去パワーを見つけて、比を設定するのみでなく、この
1つの記録パワーに対する最適消去パワーを見つける動
作を複数回実行すれば、記録パワーと消去パワーの最適
組み合わせの近似式が算出できる。従って、その近似式
に沿って記録パワーと消去パワーの組み合わせを選択
し、その中で最適な記録パワー(又は記録パワーと消去
パワーの組み合わせ)を見つけることで、短時間で、さ
らに高精度なOPC処理が実行できる。
【0073】上述したように本例においては、フォーカ
スバイアス調整については、OPC処理の直前もしくは
直後で実行される。記録時のフォーカスバイアスについ
ては、上述したように最適な再生RF信号が得られるポ
イント(ジッター最小ポイント)に調整されなければな
らないが、記録パワーが高すぎた場合は、ジッターが最
小点となるポイントが2点になる。図10(a)〜
(d)は、それそれ異なるレーザパワー(記録パワーP
w、消去パワーPe、冷却パワーPc)において、ジッ
ターとデフォーカスの関係を示している。この図10
(a)〜(d)を比較してわかるように、レーザパワー
が大きい図10(d)の場合は、ジッター最小点となる
ボトムが2つ観測され、このため最適なフォーカスバイ
アスが検出できない。一方、比較的レーザパワーの小さ
い図10(a)〜(c)ではジッター最小点が正しく観
測でき、最適なフォーカスバイアスを判別できる。
【0074】このような事情を考慮したうえで、フォー
カスバイアス調整をOPC処理の前又は後で行うことに
よるそれぞれの利点は次のようになる。
【0075】まず、図7(a)のようにOPC処理に先
だってフォーカスバイアス調整を行う場合については、
そのフォーカスバイアス調整実行時点では最適なレーザ
パワーは見つけられていない。このため、適当なレーザ
パワーでフォーカスバイアス調整を行うと、もしそのパ
ワーが高すぎた場合は適切にフォーカスバイアス値を見
つけられないおそれがある。そこで、記録時のフォーカ
スバイアス調整を行う際には、レーザパワーを、レーザ
パワーの初期値(例えば平均的な値)より多少パワーの
小さい値にセットして実行する。これにより、フォーカ
スバイアスが適切に調整できる。そしてこの場合は、フ
ォーカスバイアス調整後にOPC処理が行われることに
なるため、OPC処理においては最適なフォーカスバイ
アス調整での最適レーザパワーの設定が可能となるた
め、よりOPC処理の精度が向上される。またフォーカ
スバイアスが最適化された後のOPC処理であることに
より、OPC処理時に、ディスク90にダメージを与え
るほどの記録パワーで記録が行われることはなくなる。
【0076】次に、図7(b)のようにOPC処理の後
にフォーカスバイアス調整を行う場合は、OPC処理に
よりレーザパワー最適値が既にわかっていることになる
ため、レーザパワーを最適値にセットしてフォーカスバ
イアス調整を実行できることになる。従って、レーザパ
ワーが高すぎてフォーカスバイアス調整がうまくいかな
いということもなく、さらに実際に記録に使用するレー
ザパワーにより調整を行うものであるため、記録動作に
即した最も適切なフォーカスバイアス調整が可能とな
る。
【0077】4.動作方式 4−1 DOW特性安定化処理 以下、図7に示した手順に関しての具体的な動作方式に
ついて各種の例を説明していく。まずDOW特性安定化
処理のフローチャートを図11に示す。上述したように
DOW特性安定化処理はディスク90の製造工程におい
て実行されても良いし、ユーザーサイドの記録再生装置
で実行されても良い。このため図11のフローチャート
は製造工場において調整で用いる記録装置のコントロー
ラや、ユーザーサイドにおける図3の記録再生装置のシ
ステムコントローラ10による制御を示すものとなる
(以下の説明では、システムコントローラ10の処理と
する)。なお、この図11ではディスクのインナー及び
アウタードライブテストゾーンの全域を対象としてDO
W特性安定化処理を行う処理例としている。
【0078】DOW特性安定化処理を行う際には、まず
システムコントローラ10はステップF101として安
定化のためのオーバーライト回数OWCをセットする。
例えば2回オーバーライトを行うのであればOWC=
2、10回オーバライトを行うのであればOWC=10
とする。またステップF102で変数nをn=0とす
る。
【0079】以上の設定が済んだら、ステップF103
で実際に内周側のドライブテストゾーンのオーバーライ
トを実行する。即ち1664セクターのインナードライ
ブテストゾーンの全域に対して、所定のデータによりオ
ーバーライトを実行する。書込の際のデータとしては、
所定パターンのデータを用意しても良いし、ランダムな
データでもよい。またはDCライト/DCイレーズを実
行するようにしても良い。さらにこのステップF103
のオーバーライトは複数回行われることになるが、各回
毎に記録データを変更させても良い。
【0080】インナードライブテストゾーンの全域に対
して一通りのオーバーライトが完了されたら、ステップ
F104で変数nをインクリメントし、ステップF10
5で変数nがオーバーライト回数OWCに達したかを確
認する。そして達していなければステップF103に戻
り、再びインナードライブテストゾーンの全域に対して
のオーバーライトを実行する。つまりステップF103
〜F105によりインナードライブテストゾーンに対し
て設定したオーバーライト回数OWCだけオーバーライ
トが実行される。
【0081】設定回数のオーバライトが完了したら、ス
テップF106に進んで変数nをゼロにリセットすると
ともに、ステップF107で外周側のドライブテストゾ
ーンのオーバーライトを実行する。即ち3072セクタ
ーのアウタードライブテストゾーンの全域に対して、所
定のデータによりオーバーライトを実行する。上記同
様、書込の際のデータは各種考えられる。そしてアウタ
ードライブテストゾーンの全域に対して一通りのオーバ
ーライトが完了されたら、ステップF108で変数nを
インクリメントし、ステップF109で変数nがオーバ
ーライト回数OWCに達したかを確認する。そして達し
ていなければステップF107に戻り、再びアウタード
ライブテストゾーンの全域に対してのオーバーライトを
実行する。このステップF107〜F109によりアウ
タードライブテストゾーンに対して設定したオーバーラ
イト回数OWCだけオーバーライトが実行される。そし
てアウタードライブテストゾーンに対するOWC回のオ
ーバーライトが完了したら、DOW特性安定化処理が終
了される。
【0082】このような処理により、インナー及びアウ
タードライブテストゾーンの全域が、DOW特性が安定
化された状態となる。
【0083】なおDOW特性安定化処理の例は他にも多
様に考えられる。まず、インナー又はアウターのドライ
ブテストゾーンの一方のみに対してDOW特性安定化処
理が実行されるようにしても良い。例えば記録再生装置
におけるOPC処理が、インナー又はアウターのドライ
ブテストゾーンの一方のみで実行される場合は、その一
方のみに対してDOW特性安定化処理を実行しておけば
足り、また処理効率は向上する。また、DOW特性安定
化処理がOPC処理の直前に行われる場合などは、イン
ナー又はアウターのドライブテストゾーン内でOPC処
理で用いられるエリア(試し書き実行エリア)がわかる
ため、その試し書き実行エリアのみに対してDOW特性
安定化処理が行われればよい。もちろんこれによってD
OW特性安定化処理に要する時間を短縮できる。これら
各種の処理例は、次のディスク装填時の処理例において
述べる各種のDOW特性安定化処理タイミングの事情に
応じて選択されればよい。
【0084】4−2 ディスク装填時の処理例(A)〜
(C) ディスク90が記録再生装置に装填された後における、
レーザパワー設定に関する各種処理例(A)(B)
(C)を、図12、図13、図14でそれぞれ説明す
る。
【0085】[処理例(A)]図12は処理例(A)と
して、ディスク90が装填された後のシステムコントロ
ーラ10の処理を示している。
【0086】ディスク90が装填されると、システムコ
ントローラ10はまずステップF201として、そのデ
ィスク90の種別やライトプロテクト状況を判別し、記
録可能なディスクであるか否かを確認する。例えばCD
−ROM、DVD−ROMなどの再生専用ディスクであ
った場合や、オーバーライト可能なディスクであって
も、ライトプロテクトがかけられているディスクであっ
た場合は、そのディスクに対して記録動作が行われるこ
とはなく、従ってOPC処理も必要ないため、再生のみ
を対象とした通常処理に移る。
【0087】記録可能なディスクであった場合は、ステ
ップF202でDOW特性安定化処理の必要性を判断
し、必要であればステップF203で例えば上述したよ
うなDOW特性安定化処理を行う。必要でない場合と
は、工場出荷前にすでにDOW特性安定化処理が施され
ている場合や、そのディスクに対する最初のフォーマッ
ト時にDOW特性安定化処理を施した場合である。さら
には、後述するようにOPC処理の直前にDOW特性安
定化処理を実行する場合も、ここではDOW特性安定化
処理を実行する必要はない。なお従って、ディスク装填
の際にまずDOW特性安定化処理を実行するという動作
方式が採用されていなければ、このステップF202,
F203の処理自体が不要となる。このため図12の処
理として括弧を付したステップF202,F203が存
在しない処理例も考えられる(これは後述する図13、
図14でも同様)。
【0088】また、装填されたディスクが過去において
記録再生装置に装填されたときにDOW特性安定化処理
が実行された場合も、改めてDOW特性安定化処理を行
う必要はない。
【0089】この図12以降で説明していく各種処理例
において、予めこの点を整理しておくと次のようにな
る。ディスク90が工場出荷前、もしくは記録再生装置
で最初にフォーマットされる時点でDOW特性安定化が
ドライブテストゾーンの全域に対して必ず実行されるこ
ととした場合は、図12、図13、図14、及び図1
6、図17に示されるDOW特性安定化処理は全て不要
である。
【0090】出荷前やフォーマット時にDOW特性安定
化が実行されないのであれば、例えば図12〜図14の
ように装填直後に必要に応じて(つまり過去に1度も実
行されていなければ)実行することが考えられるが、上
記のようにOPC処理の直前にDOW特性安定化処理を
実行する場合は、装填直後のDOW特性安定化は不要で
ある。逆に、OPC処理の直前にDOW特性安定化処理
を実行しない場合には、図12〜図14のように装填直
後に必要に応じて実行することとなる。
【0091】ところで、例えば図12のステップF20
2などで、DOW特性安定化の必要性を判断する方法と
しては次のような方法が考えられる。まず、ドライブテ
ストゾーンに過去にまったく記録が行われていない未記
録領域の存在を確認する方法がある。或いは、DOW特
性安定化を実行したら、その実行済のフラグ情報をディ
スクの所定のエリアに記録しておき、ステップF202
等ではそのフラグを確認するという手法も考えられる。
さらに、後述するようにテストゾーン管理テーブルを記
録するようにすれば、より詳細に(例えばドライブテス
トゾーン内のエリア毎に)DOW特性安定化の実行済の
有無を確認できる。これら各種の手法が考えられるが、
具体的には、DOW特性安定化の実行タイミングや実行
対象エリアなどの設定の事情に応じて決定されることに
なる。
【0092】図12の処理では、ディスク装填後ステッ
プF204に進んだら、通常処理となる。このステップ
F204でいう通常処理とは、記録動作以外の、例えば
ホストコンピュータ100との通信や、再生動作などを
いう。ステップF204での通常処理中に、記録動作要
求、つまり装填後第1回目の記録動作がホストコンピュ
ータ100から要求された場合は、システムコントロー
ラ10はステップF205からF206に進み、まず記
録時のためのフォーカスバイアス調整を実行させる。こ
れは、図7(a)で述べたOPC処理前のフォーカスバ
イアス調整となる。
【0093】続いてステップF207でOPC処理を実
行し、最適な記録パワー、消去パワーを設定する。具体
的なOPC処理例については各種の例があるため、それ
ぞれ後述する。そして、フォーカスバイアス調整及びO
PC処理により最適なバイアス及びレーザパワーを設定
したら、ステップF208としての通常処理に進む。こ
こでの通常処理とは、記録動作を含んで、ホストコンピ
ュータ100からの指示に応じて実行される各種動作で
ある。そしてステップF206,F207の処理が行わ
れたのは、ホストコンピュータ100からのライトコマ
ンドに応じたものであるため、ステップF208ではま
ず要求された記録動作を実行する。その記録動作が完了
した後は、このステップF208において、ホストコン
ピュータ100の指示に応じて記録動作や再生動作を実
行することになる。
【0094】ところで、ステップF208の通常処理の
段階で、ステップF209において所定時間の経過、又
は所定値以上の温度変化が検出された場合は、再度ステ
ップF204、F205のループに進み、記録動作要求
が発生した時点でステップF206、F207のフォー
カスバイアス調整及びOPC処理を行うことになる。
【0095】後述するがOPC処理が実行された時点で
システムコントローラ10の内部タイマ10aがリセッ
ト/スタートされることで、システムコントローラ10
は或るOPC処理後の経過時間を知ることができる。そ
して、そのカウントされている経過時間が所定時間以上
となったら、その後記録が実行される場合は、フォーカ
スバイアス及びレーザパワーの再設定を行うようにして
いるものである。また、システムコントローラ10は、
温度センサ24からの装置内の温度値を監視しており、
OPC処理が実行された時点で装置内温度を記憶するよ
うにしており(後述)、その後のステップF208の通
常処理中も温度の監視を続けることで、装置内温度がO
PC処理時と比べて所定値以上変化したか否かを判断で
きるようにしている。そして所定値以上の温度変化があ
った場合は、再度ステップF204、F205のループ
に進み、記録動作要求が発生した時点でF206、F2
07のフォーカスバイアス調整及びOPC処理を行なっ
てフォーカスバイアス及びレーザパワーの再設定を行う
ようにしている。
【0096】以上のような処理例(A)によれば、次の
ような効果が得られる。 ・DOW特性安定化後にOPC処理が行われることで、
レーザパワー設定精度が向上される。 ・フォーカスバイアス調整後にOPC処理が行われるこ
とで、レーザパワー設定精度が向上される。 ・記録時のフォーカスバイアスも最適化されるため記録
特性が向上する。 ・装填後の初回の記録動作時の直前、もしくは所定時間
経過後の記録動作時の直前、もしくは温度変化後の記録
動作時の直前にOPC処理が行われることになるが、こ
れは最低限必要な時のみにOPC処理が行われることを
意味し、無駄なOPC処理が実行されない。つまりOP
C処理が効率的に実行される。フォーカスバイアス調整
も同様である。 ・OPC処理後、所定時間を経過した後において再度記
録動作が行われる場合には、再度フォーカスバイアス調
整及びOPC処理が行われることで、経時変化に対応し
て常に最適なレーザパワー及びフォーカスバイアス状態
で記録が実行でき、記録動作性能が安定する。 ・OPC処理後、所定値以上の温度変化が確認され、そ
の後において再度記録動作が行われる場合には、再度フ
ォーカスバイアス調整及びOPC処理が行われること
で、温度変化があってもそれに対応して常に最適なレー
ザパワー及びフォーカスバイアス状態で記録が実行で
き、記録動作性能が安定する。
【0097】[処理例(B)]続いて図13で処理例
(B)を説明する。この処理例(B)では、ステップF
301〜F305、及びステップF308,F309
は、上記処理例(A)におけるステップF201〜F2
05、及びステップF208,F209と同様であるた
め重複説明を避ける。処理例(A)と異なる点は、ステ
ップF306のOPC処理及びステップF307のフォ
ーカスバイアス調整に手順であり、即ちこの処理例
(B)の場合は、ディスク装填後の最初の記録動作が実
行される直前に(又は所定時間経過後もしくは所定値以
上の温度変化が確認された後において記録動作が実行さ
れる直前に)、まずOPC処理を行って、その後にフォ
ーカスバイアス調整を行うものとなる。つまり図7
(b)の手順に沿った方式である。
【0098】従って記録動作の開始直前には、まずステ
ップF306でOPC処理を実行し、最適な記録パワ
ー、消去パワーを設定する(具体的なOPC処理例につ
いては後述)。そして、最適な記録パワー、消去パワー
が判別された後で、ステップF307では、その最適な
記録パワー、消去パワーを用いてフォーマットバイアス
調整を行うことになる。
【0099】このような処理例(B)によれば、次のよ
うな効果が得られる。 ・処理例(A)と同様に、DOW特性安定化後にOPC
処理が行われることで、レーザパワー設定精度が向上さ
れる。 ・処理例(A)と同様に、記録時のフォーカスバイアス
も最適化されるため記録特性が向上する。 ・OPC処理後に最適レーザパワーでフォーカスバイア
ス調整が行われることで、フォーカスバイアスが、実際
の記録動作時の状況に即した状態で調整され、記録時の
フォーカスバイアスはより最適化されるため記録特性が
向上する。 ・処理例(A)と同様に、装填後の初回の記録動作時の
直前、もしくは所定時間経過後の記録動作時の直前、も
しくは温度変化後の記録動作時の直前にOPC処理が行
われることになるが、これは最低限必要な時のみにOP
C処理が行われることを意味し、無駄なOPC処理が実
行されない。つまりOPC処理が効率的に実行される。
フォーカスバイアス調整も同様である。 ・処理例(A)と同様に、OPC処理後、所定時間を経
過した後において再度記録動作が行われる場合には、再
度フォーカスバイアス調整及びOPC処理が行われるこ
とで、経時変化に対応して常に最適なレーザパワー及び
フォーカスバイアス状態で記録が実行でき、記録動作性
能が安定する。 ・処理例(A)と同様に、OPC処理後、所定値以上の
温度変化が確認され、その後において再度記録動作が行
われる場合には、再度フォーカスバイアス調整及びOP
C処理が行われることで、温度変化があってもそれに対
応して常に最適なレーザパワー及びフォーカスバイアス
状態で記録が実行でき、記録動作性能が安定する。
【0100】[処理例(C)]続いて図14で処理例
(C)を説明する。この処理例(C)が上記処理例
(A)(B)と大きく異なる点は、OPC処理やフォー
カスバイアス調整が記録動作の直前でなく、基本的には
ディスク装填時に実行されることである。
【0101】ディスク90が装填されると、システムコ
ントローラ10はまずステップF401として、そのデ
ィスク90の種別やライトプロテクト状況を判別し、記
録可能なディスクであるか否かを確認する。また記録可
能なディスクであれば、ステップF402、F403で
必要に応じてDOW特性安定化処理を行う。ここまでは
上記処理例(A)(B)と同様である。
【0102】続いてステップF404に進むわけである
が、このステップF404に進むのはディスク装填直後
の時点となる。そしてステップF404でシステムコン
トローラ10は、記録時のためのフォーカスバイアス調
整を実行させる。
【0103】続いてステップF405でOPC処理を実
行し、最適な記録パワー、消去パワーを設定する(具体
的なOPC処理例は後述)。そして、フォーカスバイア
ス調整及びOPC処理により最適なバイアス及びレーザ
パワーを設定したら、ステップF406としての通常処
理に進む。ここでの通常処理とは、ホストコンピュータ
100からの指示に応じて実行される各種動作、つまり
記録、再生、消去、通信等の通常の全ての処理を意味し
ている。従ってステップF406,F407のループ期
間においてホストコンピュータ100から記録要求が発
せられた場合は、ステップF406で要求された記録動
作を実行する。このとき、レーザパワー及びフォーカス
バイアスは当然ながらそれより前の時点でステップF4
04,F405で設定された値とされる。またもちろ
ん、ステップF406,F407のループ期間において
ホストコンピュータ100から再生動作要求があった場
合は、ステップF406で再生動作が実行される。
【0104】ところで、ステップF406の通常処理の
段階で、ステップF407において所定時間の経過、又
は所定値以上の温度変化が検出された場合は、再度ステ
ップF404に進み、ステップF404,F405のフ
ォーカスバイアス調整及びOPC処理を行うことにな
る。時間経過及び温度変化の監視方式は処理例(A)で
説明した方式と同様である。この点で上記処理例(A)
(B)と異なるのは、上記処理例(A)(B)では、時
間経過又は温度変化の検出後において、記録動作要求が
発生された時点でフォーカスバイアス調整及びOPC処
理を行うことに対し、この処理例(C)では、時間経過
又は温度変化の検出があったら、その時点でフォーカス
バイアス調整及びOPC処理を行うことにある。
【0105】このような処理例(C)によれば、次のよ
うな効果が得られる。 ・処理例(A)(B)と同様に、DOW特性安定化後に
OPC処理が行われることで、レーザパワー設定精度が
向上される。 ・処理例(A)(B)と同様に、記録時のフォーカスバ
イアスも最適化されるため記録特性が向上する。 ・処理例(A)と同様に、フォーカスバイアス調整後に
OPC処理が行われることで、レーザパワー設定精度が
向上される。 ・装填直後、もしくは所定時間経過直後、もしくは温度
変化検出直後にOPC処理が行われることになるため、
記録動作が要求される時点では、既に最適なレーザパワ
ー及びフォーカスバイアスが設定されていることにな
る。従って、記録動作要求に対して直ちに記録動作を開
始することができ、レスポンスの良い記録動作を実現で
きる。 ・OPC処理後、所定時間を経過した後において、再度
フォーカスバイアス調整及びOPC処理が行われること
で、経時変化に対応して常に最適なレーザパワー及びフ
ォーカスバイアス状態で記録が実行でき、記録動作性能
が安定する。 ・OPC処理後、所定値以上の温度変化が確認された場
合に、再度フォーカスバイアス調整及びOPC処理が行
われることで、温度変化があってもそれに対応して常に
最適なレーザパワー及びフォーカスバイアス状態で記録
が実行でき、記録動作性能が安定する。
【0106】なお、この処理例(C)はフォーカスバイ
アス調整後にOPC処理を行うという、図7(a)の手
順に沿ったものであるが、図7(b)の手順に沿った処
理例も考えられる。つまり、図14のステップF404
とF405が逆になる処理例である。その場合は、上記
処理例(B)と同様に、OPC処理後に最適レーザパワ
ーでフォーカスバイアス調整が行われることで、フォー
カスバイアスが、実際の記録動作時の状況に即した状態
で調整され、記録時のフォーカスバイアスはより最適化
されるため記録特性が向上するという効果が得られる。
【0107】4−3 OPC処理例(I)〜(III) 次に、各種OPC処理例として3つの処理例(I)(I
I)(III)をそれぞれ図15、図16、図17で説明す
る。このOPC処理例(I)〜(III)は、上記図1
2、図13、図14の各ディスク装填後の処理例におい
て、ステップF207,F306,F405で実行され
るOPC処理のバリエーションとなる。
【0108】[処理例(I)]図15はOPC処理例
(I)としてのシステムコントローラ10の処理を示し
ている。この場合は、システムコントローラ10はまず
ステップF501としてOPC動作を行う。OPC動作
とは、前述してきているように、ディスク90のドライ
ブテストゾーンに対してレーザパワーを変化させながら
試し書きを行い、その再生情報からジッター等を監視し
て最適な記録パワー、消去パワーを設定する動作である
が、この具体的な動作手順も各種の例が考えられるた
め、OPC動作例(1)〜(4)としてまとめて後述す
る。
【0109】OPC動作により最適な記録パワー、消去
パワーが設定されたら、ステップF502で、内部タイ
マ10aのリセット/スタートを行なう。つまりOPC
動作からの経過時間のカウントを開始する。また、その
時点で温度センサ24から得られる装置内温度を記憶す
る。以上の処理を完了したら、OPC処理、つまり上記
図12のステップF207、又は図13のステップF3
06、又は図14のステップF405の処理を終える。
【0110】ステップF502でのタイマリセット/ス
タート及び装置内温度の記憶は、上述した図12のステ
ップF209、又は図13のステップF309、又は図
14のステップF407の判別のための処理となる。つ
まり上述したように、OPC処理後において所定時間が
経過した場合、又は所定値以上の温度変化が検出された
場合に、再度OPC処理及びフォーカスバイアス調整を
実行できるようにするための処理となる。
【0111】このようなOPC処理例(I)により、上
記ディスク装填後の処理例(A)〜(C)の効果として
説明したように、常に最適なレーザパワーで記録が実行
できるという効果が実現される。
【0112】[処理例(II)]図16はOPC処理例
(II)としてのシステムコントローラ10の処理を示し
ている。この場合は、システムコントローラ10はまず
ステップF511として、ドライブテストゾーンに関し
てDOW特性安定化処理の必要があるか否かを判別す
る。上述したように、DOW特性安定化処理の実行タイ
ミングは各種考えられるが、このDOW特性安定化処理
の実行タイミングを、OPC動作の直前に行うものと設
定される場合は、この図16のようにOPC処理に進ん
だ時点で、DOW特性安定化処理の必要性を判断し、必
要であればステップF512で上述したようなDOW特
性安定化処理を行う。OPC動作直前にこのような必要
に応じたDOW特性安定化処理を行う処理手順を付加す
ることの必要性、及びステップF511でのDOW特性
安定化処理の必要性の判断方式は、上述したとおりであ
る。
【0113】必要に応じてDOW特性安定化処理が行わ
れた後は、ステップF513としてOPC動作を行う
(OPC動作例は後述)。そしてOPC動作により最適
な記録パワー、消去パワーが設定されたら、上記OPC
処理例(I)と同様に、ステップF514で、内部タイ
マ10aのリセット/スタート、及び温度センサ24か
ら得られる装置内温度の記憶を行なう。以上の処理を完
了したら、OPC処理、つまり上記図12のステップF
207、又は図13のステップF306、又は図14の
ステップF405の処理を終える。
【0114】このようなOPC処理例(II)により、上
記ディスク装填後の処理例(A)〜(C)の効果として
説明したように、常に最適なレーザパワーで記録が実行
できるという効果が実現される。また、このOPC処理
においてOPC動作直前にDOW特性安定化処理が行わ
れることは、製造工程やディスクフォーマット時、或い
は、図12、図13、図14に示した時点でDOW特性
安定化処理を行うことが不要となることを意味する。換
言すれば、最低限必要なときのみDOW特性安定化処理
が実行されるということになる。
【0115】[処理例(III)]図17はOPC処理例
(III)としてのシステムコントローラ10の処理を示
している。この処理例(III)は、上記処理例(II)と
同様に、このOPC処理過程でDOW特性安定化を行う
とともに、そのDOW特性安定化処理は、ドライブテス
トゾーンの一部、つまり実際に試し書きを行う使用エリ
アのみ(もしくは少なくともその使用エリアを含む一部
の領域)に対して実行されるようにしたものである。
【0116】まずステップF521では、システムコン
トローラ10は装填されているディスク90のドライブ
テストゾーンのうちで、実際にOPC動作において試し
書きを行うエリア(以下「OPC使用エリア」という)
を選択する。なおこの選択処理については、処理例
(イ)(ロ)(ハ)として後述する。
【0117】そしてOPC使用エリアを選択したら、ス
テップF522で、その選択されたOPC使用エリアに
ついてDOW特性安定化処理の必要があるか否かを判別
する。つまりここでは、ドライブテストゾーン内の一部
であるOPC使用エリアのみを対象として、既にDOW
特性が安定化されているか否かを確認することとなる。
そして必要であればステップF523で、その選択され
たOPC使用エリアのみについて(もしくは少なくとも
選択されたOPC使用エリアを含むテストゾーン内の一
部の領域について)、DOW特性安定化処理を行う。O
PC動作直前にこのような必要に応じたDOW特性安定
化処理を行う処理手順を付加することの必要性、及びス
テップF522でのOPC使用エリアのDOW特性安定
化処理の必要性の判断方式は、上述したとおりである。
【0118】必要に応じて少なくともOPC使用エリア
についてDOW特性安定化処理が行われた後は、ステッ
プF524としてOPC動作を行う(OPC動作例は後
述)。そしてOPC動作により最適な記録パワー、消去
パワーが設定されたら、上記OPC処理例(I)(II)
と同様に、ステップF525で、内部タイマ10aのリ
セット/スタート、及び温度センサ24から得られる装
置内温度の記憶を行なう。以上の処理を完了したら、O
PC処理、つまり上記図12のステップF207、又は
図13のステップF306、又は図14のステップF4
05の処理を終える。
【0119】このようなOPC処理例(III)により、
上記ディスク装填後の処理例(A)〜(C)の効果とし
て説明したように、常に最適なレーザパワーで記録が実
行できるという効果が実現される。またOPC処理例
(II)と同様に、このOPC処理においてOPC動作直
前にDOW特性安定化処理が行われることは、製造工程
やディスクフォーマット時、或いは、図12、図13、
図14に示した時点でDOW特性安定化処理を行うこと
が不要となることを意味する。つまり最低限必要な時の
みDOW特性安定化処理が行われる。さらにこの場合
は、DOW特性安定化処理は、最低限必要なエリア、つ
まりOPC使用エリアに対して行われるものとなるた
め、DOW特性安定化処理における複数回のオーバーラ
イト動作の時間がかなり短縮できることになり、最も効
率的な動作となる。
【0120】4−4 OPC使用エリア選択処理例
(イ)〜(ハ) 上記図17のOPC処理例(III)が採用される場合
は、そのステップF521としてOPC使用エリアの選
択処理が必要になる。このステップF521でのOPC
使用エリア選択処理として処理例(イ)(ロ)(ハ)を
図18、図20、図21に示し、また図19、図21、
図22を利用して説明する。
【0121】[処理例(イ)]図18はOPC使用エリ
ア選択処理例(イ)としてのシステムコントローラ10
の処理を示している。OPC使用エリアを選択する際に
は、まずシステムコントローラ10はステップF601
として、試し書きを実行するセクター数を変数SNとし
てセットする。試し書きに用いるセクター数は、実行す
るOPC動作方式(後述)により予めわかるものであ
る。
【0122】続いてステップF602で、ドライブテス
トゾーンの開始セクターのアドレスを変数SAにセット
し、またドライブテストゾーンの終了セクターの次のア
ドレスより変数SNだけ前のアドレスを変数SEにセッ
トする。
【0123】そしてステップF603で、セクターアド
レスSA〜セクターアドレスSEの間のアドレスとし
て、ランダムに或るセクターアドレスを選択し、選択し
たアドレスを変数USとする。そしてステップF604
で、セクターアドレスUSからセクターアドレス(US
+SN)までの範囲を、OPC使用エリアと設定する。
【0124】このOPC使用エリア選択処理例(イ)を
模式的に示すと図19のようになる。例えばインナード
ライブテストゾーンの一部をOPC使用エリアとする場
合、図示するように変数SA=「30600h」、変数
SE=「30C80h−SN」となる(図2参照)。な
おインナードライブテストゾーン内を区切っている破線
はセクター単位の区切りであるとする。
【0125】そしてアドレスSA〜SEの範囲でランダ
ムに或るアドレスを選択してアドレスUSとする際に、
選択されたアドレスが図示するアドレスUS(1)であ
ったとすると、このアドレスUS(1)〜アドレス(U
S(1)+SN)がOPC使用エリアとなる。また、例
えば選択されたアドレスが図示するアドレスUS(2)
であったとすると、アドレスUS(2)〜アドレス(U
S(2)+SN)がOPC使用エリアとなる。
【0126】このように、OPC使用エリア選択処理例
(イ)では、選択処理が行われる毎に、OPC使用エリ
アがドライブテストゾーンの範囲内でランダムに設定さ
れることになる。そして上述した図17のOPC処理例
(III)では、このようにして選択されたOPC使用エ
リアに対して、必要に応じてDOW特性安定化処理を行
った後、OPC動作を実行する。
【0127】このOPC使用エリア選択処理例(イ)に
より、OPC動作において試し書きが行われるエリア
が、OPC動作毎に変更されることになるため、OPC
動作の毎に同じエリアばかりが試し書きされ、その部分
が集中的に劣化が進行してしまうということを避けるこ
とができる。
【0128】[処理例(ロ)]図20はOPC使用エリ
ア選択処理例(ロ)としてのシステムコントローラ10
の処理を示している。この例も、OPC処理が行われる
度に、OPC使用エリアがランダムに選択されるもので
あるが、あらかじめドライブテストゾーン内でエリアを
分割設定している方式となる。
【0129】例えば図23(a)のように、インナード
ライブテストゾーンを複数のエリアAR1〜AR(n)
に分割設定しておく。各エリアは、例えば、1回のOP
C動作で試し書きが行われるセクター数以上のエリア長
とする。またディスク90上には、例えば図23(b)
に示すようなテストゾーン管理テーブルを記録し、シス
テムコントローラ10はこれを読み出してテーブル内容
を確認できるようにする。
【0130】テストゾーン管理テーブルは、各エリアA
R1〜AR(n)についての情報を記録するものとし、
例えば図示するように過去の試し書き回数(OPC動作
に利用された総回数)を記録するようにする。さらに、
図23(a)のようにドライブテストゾーンの一部に傷
や汚れなどのディフェクト部分DFAが存在した場合
は、図23(b)のようにそのディフェクトが存在する
エリアの情報を、「Defect」として欠陥部分を含
む領域である(つまりOPC使用エリアとして不適切な
エリアである)ことが判別できるようにしても良い。
【0131】このようなテストゾーン管理テーブルは、
一例としては、図22に示すディスクコントロールEC
Cブロックとしてのエリアを利用してディスク90に書
き込む。このディスクコントロールECCブロックは、
図2に示したインナー及びアウターのディスクアイデン
ティフィケーションゾーン内に記録されるブロックであ
り、図22に示すように16セクター(セクター0〜セ
クター15)のブロックとして記録内容が定義されてい
る。詳しい記録内容については本発明と直接関係しない
ため説明を省略するが、図22からわかるように、ディ
スクコントロールECCブロックのセクター0のバイト
ポジションD40〜D2048、及びセクター1〜15の全バ
イトポジションはリザーブ(予備)とされている。そこ
で、この領域を利用すれば、ディスク90にテストゾー
ン管理テーブルを書き込むことができる。
【0132】このようなテストゾーン管理テーブルをデ
ィスク90に記録するようにし、システムコントローラ
10がそれを参照することで、図20のようなOPC使
用エリア選択処理が可能となる。まずシステムコントロ
ーラ10は、ステップF611として、テストゾーン管
理テーブルに管理されている各エリアAR1〜AR
(n)の中で、或る1つのエリアをランダムに選択す
る。続いてステップF612では、選択したエリアのテ
ーブルデータを確認し、そのエリアがディフェクトを含
むエリアであるか否かを確認する。もしディフェクトを
含むエリアであれば、ステップF611に戻って再度エ
リアをランダムに選択する。
【0133】ランダムに選択したエリアがディフェクト
を含むエリアでなければ、ステップF613に進んで、
その選択したエリアをOPC使用エリアとして設定す
る。
【0134】このように、OPC使用エリア選択処理例
(ロ)では、選択処理が行われる毎に、OPC使用エリ
アがドライブテストゾーンの範囲内でランダムに設定さ
れ、上述した図17のOPC処理例(III)では、この
ようにして選択されたOPC使用エリアに対して、必要
に応じてDOW特性安定化処理を行った後、OPC動作
を実行する。
【0135】このOPC使用エリア選択処理例(ロ)に
より、OPC動作において試し書きが行われるエリア
が、OPC動作毎に変更されることになるため、OPC
動作の毎に同じエリアばかりが試し書きされ、その部分
が集中的に劣化が進行してしまうということを避けるこ
とができる。さらにこの場合は、ディフェクトを含むエ
リアがOPC使用領域となることが回避されるため、O
PC動作の精度を向上させることができる。(なおディ
フェクトのOPC動作への影響、及びこれ以外のディフ
ェクトキャンセル方式については後述する)
【0136】なお、上述した図17のOPC処理例(II
I)では述べなかったが、このOPC使用エリア選択処
理例(ロ)、及び次に説明するOPC使用エリア選択処
理例(ハ)が採用される場合は、OPC動作やディフェ
クトの発見などに応じてディスク90上のテストゾーン
管理テーブルが更新されていく必要がある。このため例
えば図17でステップF524のOPC動作が行われた
後の或る時点で、使用されたエリアに対応する試し書き
回数が更新されるように、テストゾーン管理テーブルが
書き換えられる。また、DOW特性安定化処理時や、O
PC動作時において或るエリアでディフェクトが発見さ
れる場合もあるが、その様な場合も、そのエリアがディ
フェクトエリアとされるように、テストゾーン管理テー
ブルが書き換えられることになる。なお、各エリアAR
1〜AR(n)がディフェクトエリアであるか否かの情
報は、例えばディスク上のDMA(ディフェクトマネー
ジメントエリア:図2参照)から得、それに応じてテス
トゾーン管理テーブルを作成又は更新するようにしても
良い。
【0137】ところで、図20の処理例(ロ)において
は、OPC使用エリアとされるのは必ずしも1つのエリ
アとは限らない。1つのエリアのエリア長の設定及びO
PC動作で試し書きを行うのに必要なエリア長に設定に
よるものとなるが、OPC使用エリアとして、エリアA
R1〜AR(n)のうちの複数が必要になる場合もあり
得る。その場合は、ランダムに選択した1つのエリアを
起点として、物理的に連続する必要数のエリアをOPC
使用エリアとしても良いし、特に物理的な連続性を考慮
しない場合は、必要数のエリアをそれぞれランダムに選
択して、それらをOPC使用エリアとしても良い。
【0138】[処理例(ハ)]図21はOPC使用エリ
ア選択処理例(ハ)としてのシステムコントローラ10
の処理を示している。この例も、OPC処理が行われる
度に、異なるOPC使用エリアが選択されるものである
が、その選択はランダムなものとはせずに、上記テスト
ゾーン管理テーブルを参照して好適なエリアを選択する
ものである。
【0139】まずシステムコントローラ10は、ステッ
プF621として、テストゾーン管理テーブルに管理さ
れている各エリアAR1〜AR(n)について、ディフ
ェクトが存在すると記されているエリアを除いて、過去
の試し書き回数が最小のエリアを抽出する。ここで、O
PC使用エリアとして必要なエリアがエリアAR1〜A
R(n)の内の1つであるとした場合は、ステップF6
22で試し書き回数が最小となるエリア(抽出エリア)
が複数個存在したら、ステップF623で、その中の1
つをランダムに選択する。そしてステップF624で、
抽出エリア(もしくはステップF623で選択されたエ
リア)を、OPC使用エリアとして設定する。
【0140】このように、OPC使用エリア選択処理例
(ハ)では、選択処理が行われる毎に、過去の試し書き
回数が最小回数のエリアがOPC使用エリアとして設定
されるため、OPC動作の毎に同じエリアばかりが試し
書きされ、或るエリアが集中的に使用されて劣化が進行
してしまうということを避けることができる。また、ラ
ンダムな選択に比べて効率よく、満遍なく各エリアが使
用されるという利点もある。もちろんこの場合も、ディ
フェクトを含むエリアがOPC使用領域となることが回
避されるため、OPC動作の精度を向上させることがで
きる。
【0141】なお、複数のエリアをOPC使用エリアと
する場合は、ステップF621で試し書き回数が少ない
方から必要数のエリアが抽出されることになる。そし
て、過去の試し書き回数が同数となるエリアの存在など
により、その抽出の結果として必要数より多いエリアが
抽出された場合は、ステップF623の処理が行われる
ようにすればよい。
【0142】以上、OPC使用エリア判別処理例(イ)
(ロ)(ハ)について述べたが、これらのOPC使用エ
リア判別処理は、必ずしも上述した図17のOPC処理
例(III)が採用される場合のみに実行されるものでは
ない。例えば図17の変形例として、ステップF52
2、F523が存在しない処理例も考えられるが、その
ような場合にも、OPC使用エリア判別処理例(イ)
(ロ)(ハ)のいずれかが実行されることもあり得る。
【0143】また上述したテストゾーン管理テーブル
は、OPC使用エリアの判別だけでなく、図17のステ
ップF522や、図12〜図14にあげた、DOW特性
安定化処理の必要性の判断に用いることもできる。即ち
試し書き回数が記述されていることから、各エリア(或
いはテストゾーン全体として)のDOW安定化状況を判
断できるためである。
【0144】4−5 ディフェクトキャンセル方式 具体的なOPC動作例については後述することになる
が、OPC動作の実行時には、試し書きを行った部分の
再生情報からジッター/エラーレート、及びアシンメト
リ値の検出を行って、最適なレーザパワーを判断するこ
とになる。このとき、試し書きを行った部分にディフェ
クトが存在すると、ジッター/エラーレート、及びアシ
ンメトリ値が正確に検出できないものとなり、ひいては
最適なレーザーパワーの判別に悪影響を与えてしまう。
【0145】図24はRF信号へのディフェクトの影響
を示している。例えばディフェクトがない部分の再生R
F信号が図24(a)のように観測されることに比べ
て、ディフェクトが存在する部分では、図24(b)の
ようにRF信号波形のエンベロープが大きく変動する。
これによってジッターやアシンメトリ値が不正確に検出
されてしまう。このため、OPC動作時には、ディフェ
クト部分において試し書きを行うことを避けるか、もし
くはディフェクト部分で試し書きを行ったとしても、ジ
ッターやアシンメトリ値の算出の際に、そのディフェク
ト部分からの再生情報を排除する必要がある。なお本例
ではこれらの動作をまとめてディフェクトキャンセルと
呼ぶこととする。
【0146】ディフェクトキャンセル方式の1つとし
て、ディフェクト部分において試し書きを行うことを避
けるようにする方式は、上記図20、図21のOPC使
用エリア選択処理例(ロ)(ハ)で述べた方式である。
つまり予めディフェクト部分を避けてOPC動作を行う
ようにすることで、ディフェクトキャンセルが達成され
る。
【0147】一方、OPC動作中でのディフェクトキャ
ンセル方式としては、試し書き下部分を再生する際に、
ディフェクト部分の再生情報を、ジッタやアシンメトリ
の算出のためのサンプルから排除する方式が考えられ
る。以下、このような方式としての各種の例を説明して
いく。
【0148】図25に、図3に示した検出部23の構成
例(構成例(α))を示す。この構成例(α)では、検
出部23は、ディフェクト検出回路31、スイッチ3
2、ジッタ検出回路(又はエラーレート検出回路:以下
同様)33、アシンメトリ検出回路34が設けられてい
る。そしてRFアンプ9から出力されるRF信号はディ
フェクト検出回路31及びスイッチ32の各端子に供給
される。またスイッチ32の各端子はそれぞれジッタ検
出回路33及びアシンメトリ検出回路34に接続され
る。
【0149】ジッタ検出回路33は、スイッチ32を介
して供給されたRF信号について、所要期間のサンプル
を取り込み、RF信号のジッター(又はエラーレート)
を計測してその結果をジッター(又はエラーレート)の
検出値DJとしてシステムコントローラ10に供給す
る。またアシンメトリ検出回路34は、スイッチ32を
介して供給されたRF信号について、所要期間のサンプ
ルを取り込み、RF信号のアシンメトリ値を計測してそ
の結果を検出値DASとしてシステムコントローラ10
に供給する。
【0150】システムコントローラ10は、後にOPC
動作の説明で述べるように、このようにして供給される
検出値DJ,DASから、各レーザパワーにおける信号
品質をチェックし、最適なレーザパワーを判別すること
になる。
【0151】ここで、ディフェクト検出回路31は、R
F信号上でのディフェクトの影響があらわれている期間
を検出し、ディフェクト検出信号DFをスイッチ32に
対して出力する。即ちディフェクト検出回路31には、
図24(b)のようにRF信号振幅に対する所定のスレ
ッショルド値Refが設定されており、入力されてくる
RF信号とスレッショルド値Refを比較することで、
図24(c)のようなディフェクト検出信号DFを発生
させる。そしてスイッチ32は、ディフェクト検出信号
DFがオンとなった期間は、各接点を開き、その期間は
RF信号がジッタ検出回路33及びアシンメトリ検出回
路34に供給されないようにする。
【0152】即ち検出部23がこのように構成されるこ
とで、ジッタ検出回路33及びアシンメトリ検出回路3
4にはディフェクトの影響があらわれた期間のRF信号
は供給されず、従って検出値DJ、DASには、ディフ
ェクトの影響はあらわれないことになる。これによって
システムコントローラ10は検出値DJ、DASにより
正しく信号品質をチェックできることになり、ハードウ
エア的なディフェクトキャンセルが実現される。
【0153】同じく、ディフェクトキャンセルを実現す
るための検出部23の構成例(構成例(β))を図26
に示す。この構成例(β)では、検出部23は、ディフ
ェクト検出回路31、ジッタ検出回路(又はエラーレー
ト検出回路:以下同様)33、アシンメトリ検出回路3
4が設けられている。そしてRFアンプ9から出力され
るRF信号はディフェクト検出回路31、ジッタ検出回
路33、アシンメトリ検出回路34のそれぞれに供給さ
れる。ディフェクト検出回路31、ジッタ検出回路3
3、アシンメトリ検出回路34の動作は上記構成例αの
場合と同様であり、所要の信号処理により、それぞれデ
ィフェクト検出信号DF、検出値DJ、検出値DASを
出力する。そしてこの例の場合は、ディフェクト検出信
号DF、検出値DJ、検出値DASが、システムコント
ローラ10に供給される。
【0154】この構成例(β)の場合は、検出部23に
おいてハードウエア的にディフェクトキャンセルを実現
するのではなく、システムコントローラ10側でソフト
ウエア的にディフェクトキャンセルを行うものである。
このため、検出部23からディフェクト検出信号DF、
検出値DJ、検出値DASが供給され、これを取り込む
際の処理として、システムコントローラ10は図27の
ような処理(処理(β−1))を行う。
【0155】つまり、検出値DJ又はDASが供給さ
れ、1つのサンプルとして取り込まれるタイミングとな
る毎に、処理をステップF701からF702に進め、
そのときディフェクト検出信号DFがオンとなっている
か否かを確認する。そしてディフェクト検出信号DFが
オフであれば、ステップF703に進んで、供給された
検出値DJ又はDASを信号品質のチェックのための計
算用サンプルとして記憶する。ところがディフェクト検
出信号DFがオンであった場合は、ステップF703に
は進まず、つまりその時点で供給された検出値DJ又は
DASは計算用サンプルとはしないようにする。
【0156】このような処理(β−1)により、システ
ムコントローラ10は、供給される検出値DJ,DAS
のうちで、ディフェクトの影響があらわれた期間の検出
値DJ,DASを計算対象から排除することになり、ソ
フトウエア的なディフェクトキャンセルが実現される。
なお、実際には、ジッタ検出回路33やアシンメトリ検
出回路34の処理方式などの影響で、ディフェクト検出
信号DFがオンになるタイミングと、ディフェクトの影
響があらわれた検出値DJ又はDASが供給されるタイ
ミングがずれることがあり得るため、システムコントロ
ーラ10はステップF702の判断で、そのタイミング
のずれを考慮する必要がある。
【0157】ところで、図26の構成例βのように、デ
ィフェクト検出信号DFがシステムコントローラ10に
供給されるようにした場合、システムコントローラ10
が予めドライブテストゾーン内のディフェクト部分を検
査し、それを記憶しておくことができる。つまり、例え
ばOPC動作に先立って、ある時点でドライブテストゾ
ーンの再生を行ないながらディフェクト検出信号DFを
監視し、ディフェクトが存在したら、そのアドレスを内
部RAMなどに記憶しておくことができる。
【0158】その様な動作方式を採用する場合は、図2
8の処理例(β−2)によっても、ソフトウエア的なデ
ィフェクトキャンセルが可能となる。つまり、検出値D
J又はDASが供給され、1つのサンプルとして取り込
まれるタイミングとなる毎に、処理をステップF711
からF712に進め、そのときの検出値DJ又はDAS
の計算対象となったRF信号の再生エリアのアドレスを
確認する。そして、その再生エリアのアドレスが、記憶
しておいたディフェクト部分のアドレスであるか否かを
判別する。
【0159】そしてディフェクト部分のアドレスでなけ
れば、ステップF713に進んで、供給された検出値D
J又はDASを信号品質のチェックのための計算用サン
プルとして記憶する。一方、ディフェクト部分のアドレ
スであった場合は、ステップF713には進まず、つま
りその時点で供給された検出値DJ又はDASは計算用
サンプルとはしないようにする。
【0160】このような処理例(β−2)により、シス
テムコントローラ10は、供給される検出値DJ,DA
Sのうちで、ディフェクトの影響があらわれた期間の検
出値DJ,DASを計算対象から排除することになり、
ソフトウエア的なディフェクトキャンセルが実現され
る。
【0161】ところで、この処理例(β−2)によるデ
ィフェクトキャンセルのためには、予めディフェクト部
分のアドレスが確認されていることが必要になる。この
ため1つの方法として、上記のようにあらかじめディフ
ェクト検出を行うわけであるが、このディフェクト検出
処理は、例えばDOW特性安定化処理の際に実行してし
まうことで、一連の動作を効率化できる。なお、例えば
1回オーバーライトを行ってからその部分を再生してデ
ィフェクト検出を行う場合は、DCデータによる記録又
は消去(つまり継続マークの記録、又は継続スペースの
記録)を行うとディフェクトの影響がRF信号にはっき
りあらわれ、ディフェクト検出精度が向上するため好適
である。
【0162】但し、このように予めディフェクト検出を
行うことは不要とすることもできる。例えば図2に示し
たDMAゾーンには、ディスク上のディフェクトセクタ
ーの情報が記述されているため、このDMAゾーンのデ
ータを確認すれば、システムコントローラ10はディフ
ェクト部分のアドレスを知ることができ、図28の処理
が可能となる。また上述したようにテストゾーン管理テ
ーブルが存在する場合は、そのテーブル情報からディフ
ェクトエリアが確認でき、これによっても図28の処理
が可能となる。
【0163】なお図25、図26の構成例(α)(β)
において、ジッタ検出回路33に対してシステムコント
ローラ10から供給される制御信号J/Eを示した。上
述したように、OPC動作時には、ジッターとアシンメ
トリ値を監視するか、もしくはエラーレートとアシンメ
トリ値を監視するかを選択できるようにすることもでき
るが、その場合は、ジッタ検出回路33に対してシステ
ムコントローラ10が制御信号J/Eにより、検出値D
Jをジッターの検出値とするか、エラーレートの検出値
とするかを指示することになる。制御信号J/Eは、動
作モード状態やホストコンピュータの指示、或いはユー
ザーの指示などに応じてシステムコントローラ10が発
生させる。
【0164】4−6 OPC動作例(1)〜(4) 続いて本例のOPC動作例としてOPC動作例(1)〜
(4)をそれぞれ説明していく。以下に述べる各種のO
PC動作例はそれぞれ、図15、図16、図17で説明
したOPC処理例(I)(II)(III)におけるステッ
プF501、又はF513、又はF524のOPC動作
の具体的な処理として採用できる例である。つまり、デ
ィスク90のドライブテストゾーンに対してレーザパワ
ー(記録パワーPw及び消去パワーPe)を変化させな
がら試し書き記録を行い、それを再生してジッター/エ
ラーレート、及びアシンメトリ値を監視して、最適な記
録パワーPw、消去パワーPeを判別するための具体的
処理例である。
【0165】[OPC動作例(1)]図29はOPC動
作例(1)としてのシステムコントローラ10の処理を
示している。OPC動作に際しては、システムコントロ
ーラ10はまずステップF801で、OPC使用エリア
(OPC使用エリアとしては前述してきたようにドライ
ブテストゾーンの一部の領域の場合もあるし、ドライブ
テストゾーンの全域とする場合もある)に対して、記録
パワーPwを或る初期設定値に固定したうえで、消去パ
ワーPeを複数段階に順次切り換えながら試し書きを実
行させる。なお、このステップF801や、後述するス
テップF803、或いはOPC動作例(2)〜(4)で
実行する試し書きの際の記録データやレーザパワー切換
態様については、具体例を後述する。
【0166】即ちステップF801の処理により、或る
1つの記録パワーPwに対して、複数の消去パワーPe
による試し書きが実行される。例えば記録パワーPw=
Pw1と固定し、消去パワーPeをPe1,Pe2・・
・と変更するとすると、記録パワーと消去パワーの組み
合わせとして、(Pw1、Pe1)(Pw1、Pe2)
(Pw1、Pe3)・・・の各状態で、それぞれ図4、
図5で説明したようなレーザドライブパルスが生成さ
れ、試し書きが行われることになる。
【0167】この試し書きが完了したら、ステップF8
02で、システムコントローラ10は、その試し書き部
分の再生を指示するとともに、その再生時に検出部23
からのジッター(又はエラーレート;以下同様)の検出
値DJを取り込んでいく。つまり、例えば(Pw1、P
e1)で記録した部分での検出値DJ、(Pw1、Pe
2)で記録した部分での検出値DJ、(Pw1、Pe
3)で記録した部分での検出値DJ・・・・をそれぞれ
確認する。これにより、試し書きを行った各種の記録パ
ワーPwと消去パワーPeの組み合わせにおいて、ジッ
ターが最小となる組み合わせが判別できる。そしてジッ
ター最小の組み合わせにおける、記録パワーPwと消去
パワーPeの比(Pe/Pw)を算出する。つまり試し
書きを行った組み合わせの中で、ジッターが最小となる
組み合わせが(Pw1、Pe(m))であったとする
と、最適比(Pe/Pw)=(Pe(m)/Pw1)と
して計算される。
【0168】次にステップF803では、記録パワーP
wと消去パワーPeの組み合わせとして、上記最適比
(Pe/Pw)が保たれる組み合わせを数種類設定し、
OPC使用エリアに対して各組み合わせのレーザパワー
での試し書きを実行させる。そしてその試し書きが完了
したら、ステップF804で、その試し書き部分の再生
を指示するとともに、その再生時に検出部23からのア
シンメトリの検出値DASを取り込んでいく。これによ
りステップF803で試し書きを行った各種の記録パワ
ーPwと消去パワーPeの組み合わせにおいて、アシン
メトリ値が最も適切となる組み合わせが判別できる。な
お図6の説明で述べたようにアシンメトリ値は例えば
0.04を最適とし、ここでは検出値DAS=0.04
となっている組み合わせ、もしくは検出値DASが0.
04に最も近い値となる組み合わせを選ぶことになる。
【0169】この時点でアシンメトリ値が最も適切とな
る組み合わせが判別できたら、その組み合わせはジッタ
ーが最小かつアシンメトリ値が最適な記録パワーPwと
消去パワーPeとして判別できたことになる。これによ
りステップF805で、その組み合わせにおける記録パ
ワーPwと消去パワーPeを、実際に記録動作に用いる
記録パワーPw、消去パワーPeとして設定する。つま
りその記録パワーPw、消去パワーPeの値を、オート
パワーコントロール回路19にセットする。これによ
り、OPC動作が完了される。
【0170】つまりこのようなOPC動作例(1)によ
れば、記録パワーPwを固定して消去パワーPeを変化
させながら試し書きを行って最適比を見つけ、その後、
最適比が保たれる組み合わせとして記録パワーPwと消
去パワーPeの組み合わせを数種類設定して試し書きを
行ってアシンメトリ値が最適となる組み合わせを見つけ
ることで、最適な記録パワーPwと消去パワーPeを判
別し、設定することになる。このため、試し書きを行う
記録パワーPwと消去パワーPeの組み合わせの数はさ
ほど多数にはならず、従って短時間でOPC動作が完了
できるとともに、その最適パワーとして非常に高精度に
記録パワーPwと消去パワーPeを設定できることにな
る。
【0171】[OPC動作例(2)]次に図30でOP
C動作例(2)としてのシステムコントローラ10の処
理を述べる。なお、このOPC動作例(2)におけるス
テップF811、F812は、上記OPC動作例(1)
のステップF801、F802と同様であるため説明を
省略する。即ちこの場合も、まず記録パワーPwと消去
パワーPeの最適な比を求めることは同様である。
【0172】この例の場合は、最適比が検出されたら、
次にステップF813として、消去パワーPeを或る値
に固定したうえで、記録パワーPwを変化させながら試
し書きを行う。例えば消去パワーPe=PeZと固定
し、記録パワーPwをPw1,Pw2・・・と変更する
とすると、記録パワーと消去パワーの組み合わせとし
て、(Pw1、PeZ)(Pw2、PeZ)(Pw3、
PeZ)・・・の各状態で、それぞれ図4、図5で説明
したようなレーザドライブパルスが生成され、試し書き
が行われることになる。
【0173】そしてその試し書きが完了したら、ステッ
プF814で、その試し書き部分の再生を指示するとと
もに、その再生時に検出部23からのアシンメトリの検
出値DASを取り込んでいく。これによりステップF8
13での試し書きにおいて変化させた各種の記録パワー
Pwの中で、アシンメトリ値が最も適切となる記録パワ
ーPw、つまり最適な記録パワーPwが判別できる。
【0174】次にステップF815で、最適な記録パワ
ーPwに対して、上記ステップF802で検出した比
(Pe/Pw)から、最適な消去パワーPeの候補とな
る範囲(好適範囲)を算出する。つまり、最適な記録パ
ワーPwに対して比(Pe/Pw)を乗算することで、
或る消去パワーPeが求められるが、例えばこの算出さ
れた消去パワーを中心として或る程度狭いパワー可変範
囲を、消去パワーPeの好適範囲とする。
【0175】そしてステップF816で、記録パワーP
wを最適値(PwSとする)に固定したうえで、消去パ
ワーPeを好適範囲内で変化させながら試し書きを行
う。例えば好適範囲内の消去パワーPeをPeS1,P
eS2・・・とすると、記録パワーと消去パワーの組み
合わせとして、(PwS、PeS1)(PwS、PeS
2)(PwS、PeS3)・・・の各状態で、それぞれ
図4、図5で説明したようなレーザドライブパルスが生
成され、試し書きが行われることになる。
【0176】そしてその試し書きが完了したら、ステッ
プF817で、その試し書き部分の再生を指示するとと
もに、その再生時に検出部23からのアシンメトリの検
出値DASを取り込んでいく。これによりステップF8
16での試し書きにおいて変化させた各種の消去パワー
Peの中で、アシンメトリ値が最も適切となる消去パワ
ーPe、つまり最適な消去パワーPeが判別できる。
【0177】この時点でジッターが最小かつアシンメト
リ値が最適な記録パワーPwと消去パワーPeが判別で
きたことになり、ステップF818で、その記録パワー
Pwと消去パワーPeを、実際に記録動作に用いる記録
パワーPw、消去パワーPeとしてオートパワーコント
ロール回路19にセットする。これにより、OPC動作
が完了される。
【0178】つまりこのOPC動作例(2)によれば、
記録パワーPwを固定して消去パワーPeを変化させな
がら試し書きを行って最適比を見つけ、その後、最適な
記録パワーを見つける。さらに最適な記録パワーと比か
ら消去パワーの好適範囲を算出して、その好適範囲内で
消去パワーを変化させながら試し書きを行って、最適な
消去パワーを見つけることで、最適な記録パワーPwと
消去パワーPeを判別し、設定することになる。このた
め、試し書きを行う記録パワーPwと消去パワーPeの
組み合わせの数はさほど多数にはならず、従って短時間
でOPC動作が完了できるとともに、その最適パワーと
して非常に高精度に記録パワーPwと消去パワーPeを
設定できることになる。なお、最適比検出後に最適記録
パワーの検出のための試し書きと、最適消去パワーのた
めの試し書きを別々に行うため、試し書き回数が増える
ことが考えられるが、最適消去パワーのための試し書き
はレーザパワー可変範囲が好適範囲内に絞られるため、
さほど大幅に試し書き回数が増えるものではない。
【0179】[OPC動作例(3)]図31はOPC動
作例(3)としてのシステムコントローラ10の処理を
示している。この場合、OPC動作に際しては、システ
ムコントローラ10はまずステップF821で、OPC
使用エリアに対して、記録パワーPwを或る初期設定値
Pw1に固定したうえで、消去パワーPeを複数段階に
順次切り換えながら試し書きを実行させる。例えば記録
パワーと消去パワーの組み合わせとして、(Pw1、P
e1)(Pw1、Pe2)(Pw1、Pe3)・・・の
各状態で、それぞれ試し書きが行われる。
【0180】そしてステップF822で、その試し書き
部分の再生を指示し、その再生時に検出部23からのジ
ッターの検出値DJを取り込んでいく。これにより、消
去パワーを変化させた各種の記録パワーPwと消去パワ
ーPeの組み合わせにおいて、ジッターが最小となる組
み合わせが判別できる。ジッターが最小となった時の消
去パワーPe=PeS1とすると、(Pw1、PeS
1)という組み合わせを検出することになる。
【0181】次にステップF823で、今度は記録パワ
ーPwを異なる或る設定値Pw2に固定したうえで、消
去パワーPeを複数段階に順次切り換えながら試し書き
を実行させる。例えば記録パワーと消去パワーの組み合
わせとして、(Pw2、Pe1)(Pw2、Pe2)
(Pw2、Pe3)・・・の各状態で、それぞれ試し書
きが行われる。
【0182】そしてステップF824で、その試し書き
部分の再生を指示し、その再生時に検出部23からのジ
ッターの検出値DJを取り込んでいく。これにより、消
去パワーを変化させた各種の記録パワーPwと消去パワ
ーPeの組み合わせにおいて、ジッターが最小となる組
み合わせが判別できる。ジッターが最小となった時の消
去パワーPe=PeS2とすると、(Pw2、PeS
2)という組み合わせを検出することになる。
【0183】以上の処理で、ジッター最小となる2組の
レーザパワー(Pw1、PeS1)(Pw2、PeS
2)が見つけられたことになるが、ステップF825で
は、この2組の値からジッター最小となる組み合わせの
近似式Pw=a・Pe+bを算出する。つまり、(Pw
1)=a(PeS1)+b、及び(Pw2)=a(Pe
S2)+bの式から「a」「b」の値を求め、近似式P
w=a・Pe+bを得る。
【0184】この近似式は、記録パワーPwと消去パワ
ーPeの組み合わせとして、ジッターが最小となる各種
の組み合わせを示すものとなる。そこで次にステップF
826では、記録パワーPwと消去パワーPeの組み合
わせとして、上記近似式が保たれる組み合わせを数種類
設定し、OPC使用エリアに対して各組み合わせのレー
ザパワーでの試し書きを実行させる。そしてその試し書
きが完了したら、ステップF827で、その試し書き部
分の再生を指示するとともに、その再生時に検出部23
からのアシンメトリの検出値DASを取り込んでいく。
これによりステップF826で試し書きを行った各種の
記録パワーPwと消去パワーPeの組み合わせにおい
て、アシンメトリ値が最も適切となる組み合わせが判別
できる。
【0185】この時点でアシンメトリ値が最も適切とな
る組み合わせが判別できたら、その組み合わせはジッタ
ーが最小かつアシンメトリ値が最適な記録パワーPwと
消去パワーPeとして判別できたことになる。これによ
りステップF828で、その組み合わせにおける記録パ
ワーPwと消去パワーPeを、実際に記録動作に用いる
記録パワーPw、消去パワーPeとしてオートパワーコ
ントロール回路19にセットする。これにより、OPC
動作が完了される。
【0186】このOPC動作例(3)によれば、記録パ
ワーPwを固定して消去パワーPeを変化させながら試
し書きを行なう動作を複数回行うことで、最適組み合わ
せの近似式を求め、その後、近似式に基づいて記録パワ
ーPwと消去パワーPeの組み合わせを数種類設定して
試し書きを行ってアシンメトリ値が最適となる組み合わ
せを見つけることで、最適な記録パワーPwと消去パワ
ーPeを判別し、設定することになる。このため、試し
書きを行う記録パワーPwと消去パワーPeの組み合わ
せの数はさほど多数にはならず、従って短時間でOPC
動作が完了できるとともに、その最適パワーとして非常
に高精度に記録パワーPwと消去パワーPeを設定でき
ることになる。特に上述したOPC動作例(1)(2)
のように或る1つの記録パワーと消去パワーの最適比に
基づくものではなく、複数の記録パワーと消去パワーの
最適組み合わせから近似していくため、レーザパワー設
定精度はより向上されることになる。
【0187】なお、図31の処理では、ステップF82
1,F822、及びステップF823,F824とし
て、ジッター最適な2つの組み合わせを求め、そこから
近似式を求めるようにしたが、例えばジッター最適な3
つの組み合わせを求め、そこから近似式を求めるなど、
最適組み合わせの検出をより多数回実行するようにすれ
ば、それだけ精度の高い近似式が求められる。これによ
ってよりレーザーパワー設定精度を向上させることも可
能となる。
【0188】[OPC動作例(4)]図32によりOP
C動作例(4)としてのシステムコントローラ10の処
理を説明する。なお、このOPC動作例(4)における
ステップF841〜F845は、上記OPC動作例
(3)のステップF821〜F825と同様であるため
説明を省略する。即ちこの場合も、まず記録パワーPw
と消去パワーPeの最適な組み合わせを2回(もしくは
3回以上)求め、そこから最適組み合わせの近似式を求
めるものである。
【0189】この例の場合は、近似式が算出されたら、
次にステップF846として、消去パワーPeを或る値
に固定したうえで、記録パワーPwを変化させながら試
し書きを行う。例えば消去パワーPe=PeZと固定
し、記録パワーPwをPw1,Pw2・・・と変更する
とすると、記録パワーと消去パワーの組み合わせとし
て、(Pw1、PeZ)(Pw2、PeZ)(Pw3、
PeZ)・・・の各状態で、それぞれ試し書きが行われ
ることになる。
【0190】そしてその試し書きが完了したら、ステッ
プF847で、その試し書き部分の再生を指示するとと
もに、その再生時に検出部23からのアシンメトリの検
出値DASを取り込んでいく。これによりステップF8
46での試し書きにおいて変化させた各種の記録パワー
Pwの中で、アシンメトリ値が最も適切となる記録パワ
ーPw、つまり最適な記録パワーPwが判別できる。
【0191】次にステップF848で、最適な記録パワ
ーPwに対して、上記ステップF845で算出した近似
式から、最適な消去パワーPeの候補となる範囲(好適
範囲)を算出する。つまり、検出された最適な記録パワ
ーPwの値を近似式Pw=a・Pe+bに代入すること
で、或る消去パワーPeが求められるが、例えばこの算
出された消去パワーを中心として或る程度狭いパワー可
変範囲を、消去パワーPeの好適範囲とする。
【0192】そしてステップF849で、記録パワーP
wを最適値(PwSとする)に固定したうえで、消去パ
ワーPeを好適範囲内で変化させながら試し書きを行
う。例えば好適範囲内の消去パワーPeをPeS1,P
eS2・・・とすると、記録パワーと消去パワーの組み
合わせとして、(PwS、PeS1)(PwS、PeS
2)(PwS、PeS3)・・・の各状態で、それぞれ
試し書きが行われる。
【0193】そしてその試し書きが完了したら、ステッ
プF850で、その試し書き部分の再生を指示するとと
もに、その再生時に検出部23からのアシンメトリの検
出値DASを取り込んでいく。これによりステップF8
49での試し書きにおいて変化させた各種の消去パワー
Peの中で、アシンメトリ値が最も適切となる消去パワ
ーPe、つまり最適な消去パワーPeが判別できる。
【0194】この時点でジッターが最小かつアシンメト
リ値が最適な記録パワーPwと消去パワーPeが判別で
きたことになり、ステップF851で、その記録パワー
Pwと消去パワーPeを、実際に記録動作に用いる記録
パワーPw、消去パワーPeとしてオートパワーコント
ロール回路19にセットする。これにより、OPC動作
が完了される。
【0195】つまりこのOPC動作例(4)によれば、
記録パワーPwを固定して消去パワーPeを変化させな
がら試し書きを行なう動作を複数回行うことで、最適組
み合わせの近似式を求める。その後最適な記録パワーを
見つけ、さらに最適な記録パワーと近似式から消去パワ
ーの好適範囲を算出して、その好適範囲内で消去パワー
を変化させながら試し書きを行って、最適な消去パワー
を見つけることで、最適な記録パワーPwと消去パワー
Peを判別し、設定することになる。このため、この動
作例の場合も、試し書きを行う記録パワーPwと消去パ
ワーPeの組み合わせの数はさほど多数にはならず、従
って短時間でOPC動作が完了できるとともに、その最
適パワーとして非常に高精度に記録パワーPwと消去パ
ワーPeを設定できることになる。また上述したOPC
動作例(1)(2)のように或る1つの記録パワーと消
去パワーの最適比に基づくものではなく、複数の記録パ
ワーと消去パワーの最適組み合わせから近似していくた
め、レーザパワー設定精度はより向上されることにな
る。なお、近似式算出後に最適記録パワーの検出のため
の試し書きと、最適消去パワーのための試し書きを別々
に行うため、試し書き回数が増えることが考えられる
が、最適消去パワーのための試し書きはレーザパワー可
変範囲が好適範囲内に絞られるため、さほど大幅に試し
書き回数が増えるものではない。
【0196】ところで以上の各例のようなOPC動作
は、例えばインナードライブテストゾーンを用いてディ
スク内周側で行うことが考えられるが、アウタードライ
ブテストゾーンを用いてディスク外周側で行うようにし
てもよい。またその両方で実行することも考えられる。
特にインナー及びアウターのドライブテストゾーンの両
方で実行すれば、ディスク内外周でのレーザパワーの補
正も可能となり、レーザパワーをより高精度に設定でき
る。
【0197】4−7 OPC動作時の記録パターン 以上OPC動作の具体的な手順を説明してきたが、これ
らのOPC動作において実行される試し書きの際の記録
パターンについて説明していく。なお本例として適切な
記録パターンの例は非常に多様に考えられるが、ここで
は上記各OPC動作例(1)〜(4)に沿って、それぞ
れ好適とされる記録パターン例を述べていくこととす
る。
【0198】また本例では、記録パターンとして、ジッ
ター(又はエラーレート)の測定を目的とする試し書き
は、EFMランダムデータを用い、一方、アシンメトリ
の測定を目的とする試し書きは、単一データパターンを
用いることとする。この単一データパターンは、最短マ
ーク長(最短スペース長)である3Tパターンと、最長
マーク長(最長スペース長)である14Tパターンとす
る。
【0199】[OPC動作例(1)における記録パター
ン]上記図29のOPC動作例(1)では、まずステッ
プF801で試し書きが行われることになる。この場合
の記録パターンを図33に示す。
【0200】ステップF801では、記録パワーPwが
Pw1に固定され、消去パワーPeが変化されることに
なる。上述したようにこの試し書きは、最適比を求める
ためであり、最適比の精度をあげるためには消去パワー
Peの変化ステップ数は多いほど良い。但し多ければ時
間がかかる。これらを勘案して、例えば消去パワーPe
はPe1〜Pe8まで8段階に切り換えるようにする。
又、最適比は、記録再生装置個体毎やディスク別、動作
時の温度、経時変化などにより変動するものの、最適比
を含む大まかな範囲としては予めわかる。例えば実験に
よれば、比(Pe/Pw)が、0.25〜0.45の範
囲内に、ジッター最小となる比の値が存在することがわ
かっている。そこで、例えば8段階の消去パワーPe1
〜Pe8は、それぞれ記録パワーPw1に対して、比
(Pe/Pw)が0.25〜0.45となる値であっ
て、かつマーク形成パワーよりも小さい値に絞るものと
する。8段階の消去パワーPe1〜Pe8の値をこのよ
うな範囲内に制限することで、8段階(もしくはより少
ない段階数)の消去パワーを試すのみで、比較的精度良
く最適比を求めることができる。
【0201】そして実際の試し書きは、記録パワーと消
去パワーの1つの組み合わせにつき3トラック(もしく
はそれ以上)実行する。記録データはランダムデータと
する。これにより、記録パターンは図33のようにな
る。図では、各トラックTKに対して実線で示すように
ランダムデータが記録されていることが示されている。
そしてまずレーザパワー(Pw1、Pe1)の状態で3
トラック、次にレーザパワー(Pw1、Pe2)の状態
で3トラック、さらにレーザパワー(Pw1、Pe3)
の状態で3トラック・・・・・レーザパワー(Pw1、
Pe8)の状態で3トラック、というように記録が行わ
れる。
【0202】図29のステップF802では、このよう
に試し書きを行ったエリアに対して再生を行い、各レー
ザパワーの組み合わせでのジッター又はエラーレートを
検出するわけであるが、その再生動作は、図33にTK
pとして示したトラックに対して行う。つまり、1つの
レーザパワーの組み合わせで実行した3トラックのうち
の中央のトラック(少なくとも両隣のトラックが同条件
となっているトラック)とする。なお従って、もし1つ
のレーザパワーの組み合わせで4トラック以上の記録を
実行する場合は、両隅のトラックを除いた中央の複数の
トラックの全部又は一部が再生されるトラックTKpと
なる。
【0203】そして検出部23では、レーザパワー(P
w1、Pe1)の3トラックのうちの中央のトラックの
再生時に、できるだけジッター測定ポイントを多くとっ
て実体測定を行い、それを平均化し、それをジッターの
検出値DJとする。この動作が、8段階の各組み合わせ
において行われる。
【0204】図29のOPC動作例(1)では、この
後、ステップF803で、比(Pe/Pw)を保った組
み合わせでレーザパワーを変化させながら、アシンメト
リ検出のための試し書きを行うことになる。このとき
は、図34に示すような記録を行う。まず、記録パワー
Pwを、Pw1、Pw2、Pw3・・・と変化させると
すると、各記録パワー(Pw1、Pw2、Pw3・・
・)に対して、求められた最適比で算出される消去パワ
ーPeを組み合わせる。例えば記録パワーPw1に対し
て算出された消去パワーをPe11、記録パワーPw2
に対して算出された消去パワーをPe12・・・とす
る。
【0205】すると、まずレーザパワー(Pw1、Pe
11)の組み合わせで、図示するように4トラックの記
録が行われる。即ち一点鎖線で示す14Tパターンのト
ラックと、破線で示す3Tパターンのトラックが、点線
で示す無データパターンのトラックを挟んで記録される
ようにする。無データパターンのトラックとは、記録デ
ータがオールゼロデータとされて記録が行われること
で、そのトラック全部がスペースとされた(つまりマー
クが記録されない)トラックである。
【0206】この、無記録トラック、14T記録トラッ
ク、無記録トラック、3T記録トラックという4トラッ
クが、最適比を保った各種レーザパワーの組み合わせに
おいて、図34に示すように行われていく。なお、1つ
の組み合わせにおける4トラックの種別の順序(無記録
トラック→14T記録トラック→無記録トラック→3T
記録トラック)は、これに限定されるものではなく、あ
くまで試し書きをする領域において、14T記録トラッ
クと3T記録トラックが、それぞれの両隣のトラックが
無記録トラックとされる順序であればよい。従って4ト
ラックの種別の順序は、(無記録トラック→3T記録ト
ラック→無記録トラック→14T記録トラック)とされ
ても良いし、(3T記記録トラック→無記録トラック→
14T記録トラック→無記録トラック)とされても良
い。さらに(14T記記録トラック→無記録トラック→
3T記録トラック→無記録トラック)とされてもよい。
【0207】この図34のようなパターンで試し書きが
行われたら、図29のステップF804で、試し書きを
行ったエリアに対して再生を行い、各レーザパワーの組
み合わせでのアシンメトリ値を検出するわけであるが、
その再生動作は3T記録トラック及び14T記録トラッ
クに対して行う。そして検出部23では、各レーザパワ
ーの組み合わせについて、14TトラックのRF信号振
幅と、3TトラックのRF信号振幅とからアシンメトリ
値を算出し、それらを各組み合わせについてのアシンメ
トリの検出値DASとする。なお、このようなアシンメ
トリ検出のための試し書きを行うレーザパワーの組み合
わせは、例えば多くても10通り程度で十分である。
又、或る程度最適記録パワーの範囲を予め絞ることがで
きるため、それによって組み合わせ数を少なくし、試し
書き時間及び再生時間を短縮することも可能である。
【0208】[OPC動作例(2)における記録パター
ン]次に上記図30のOPC動作例(2)における試し
書き記録パターンを説明する。図30の場合、まずステ
ップF811で試し書きが行われるが、これは図29の
ステップF801と同様の動作であるため、記録パター
ンは上記図33で説明した通りとなる。
【0209】図30の場合では、次にステップF813
で、消去パワーを固定したうえで、記録パワーを変化さ
せる試し書きが行われる。このときの記録パターンは図
35(a)のようになる。この場合はアシンメトリ計測
が目的であるため、上記図34で説明したように、1つ
の組み合わせにつき4トラック(例えば、無記録トラッ
ク→14T記録トラック→無記録トラック→3T記録ト
ラック)が記録される。
【0210】また実際の組み合わせとしては、消去パワ
ーPeが或る設定値PeZに固定され、記録パワーPw
を、Pw1、Pw2、Pw3・・・と変化させるとする
と、図示するように、(Pw1、PeZ)(Pw2、P
eZ)(Pw3、PeZ)・・・・という組み合わせ
で、それぞれ4トラックづつの記録が行われることにな
る。
【0211】この図35(a)のようなパターンで試し
書きが行われたら、図30のステップF814で、試し
書きを行ったエリアに対して再生を行い、各レーザパワ
ーの組み合わせでのアシンメトリ値を検出する。その再
生動作は3T記録トラック及び14T記録トラックに対
して行う。そして検出部23では、各レーザパワーの組
み合わせについて、14TトラックのRF信号振幅と、
3TトラックのRF信号振幅とからアシンメトリ値を算
出し、それらを各組み合わせについてのアシンメトリの
検出値DASとする。この場合、各組み合わせのアシン
メトリの検出値DASから最適な記録パワー(PwS)
が判別される。
【0212】次にステップF816では、記録パワーを
最適記録パワーPwSに固定したうえで、消去パワーを
変化させる試し書きが行われる。このときの記録パター
ンは図35(b)のようになる。この場合もアシンメト
リ計測が目的であるため、上記図35(a)と同様に、
1つの組み合わせにつき4トラック(例えば、無記録ト
ラック→14T記録トラック→無記録トラック→3T記
録トラック)が記録される。
【0213】また実際の組み合わせとしては、上述した
ように消去パワーPeが好適範囲内の値としてPeS
1、PeS2・・・と切換えられるため、図示するよう
に、(PwS、PeS1)(PwS、PeS2)(Pw
S、PeS3)・・・・という組み合わせで、それぞれ
4トラックづつの記録が行われることになる。この図3
5(b)のようなパターンで試し書きが行われたら、図
30のステップF817で、試し書きを行ったエリアに
対して再生を行い、各レーザパワーの組み合わせでのア
シンメトリ値を検出する。その再生動作は3T記録トラ
ック及び14T記録トラックに対して行う。そして検出
部23では、各レーザパワーの組み合わせについて、1
4TトラックのRF信号振幅と、3TトラックのRF信
号振幅とからアシンメトリ値を算出し、それらを各組み
合わせについてのアシンメトリの検出値DASとする。
この場合、各組み合わせのアシンメトリの検出値DAS
から最適な消去パワーが判別されることになる。
【0214】[OPC動作例(3)における記録パター
ン]上記図31のOPC動作例(3)では、近似式を求
めるためにステップF821、F823で、それぞれ記
録パワーPwを固定し、消去パワーPeを変化させる試
し書きが行われることになる。従って基本的には、ステ
ップF821、F823のそれぞれで上記図33に示し
た記録パターンで記録が行われればよい。
【0215】また、ステップF825では、近似式から
求められる各種組み合わせにおいて、アシンメトリ計測
を目的とする試し書きが行われる。この場合の記録パタ
ーンを図36に示すが、この場合も、上記図34、図3
5(a)(b)と同様に、1つの組み合わせにつき4ト
ラック(例えば、無記録トラック→14T記録トラック
→無記録トラック→3T記録トラック)が記録されれば
よい。
【0216】ただし実際の組み合わせとしては、上述し
たように近似式から求められる組み合わせが設定される
ため、例えば記録パワーPwがPwA、PwB・・・と
切換えられていくとすると、消去パワーはそれぞれの記
録パワーについて近似式から求められる値であるPe
A、PeB・・・とされる。従って図36に示すように
(PwA、PeA)(PwB、PeB)(PwC、Pe
C)・・・・という組み合わせで、それぞれ4トラック
づつの記録が行われることになる。その後、この図36
の記録部分についての再生が行われて、各組み合わせの
アシンメトリの検出値DASから最適な組み合わせ(記
録パワー及び消去パワー)が判別されることになる。
【0217】ところで、このOPC動作例(3)の場合
は、近似式を求めるため、ステップF821、F823
での2回の試し書き(もしくは3回以上の場合も考えら
れる)が行われるが、例えば図37のような記録パター
ンとすることで、ステップF821〜F824の処理を
効率化できる。つまり、例えばそれぞれ或る記録パワー
につき消去パワーを8段階に変化させるとし、かつ1つ
の組合わせに3トラック用いるとすると、最初の24ト
ラックは(Pw1、Pe1)(Pw1、Pe2)・・・
(Pw1、Pe8)として3トラックずつ試し書きを行
う。そしてさらに続けて、24トラックに(Pw2、P
e1)(Pw2、Pe2)・・・(Pw2、Pe8)と
して3トラックずつ試し書きを行う。
【0218】つまりこの48トラックの試し書きで、ス
テップF821及びF823で必要な試し書きを一度に
実行するものである。その後、この48トラック(16
個の組み合わせ)につき、各組み合わせでの中央トラッ
クのみを再生していくことで、ステップF822、F8
24の検出を一度に行うことができる。従って、試し書
き記録及び試し書き部分の再生動作が非常に効率化さ
れ、OPC処理時間の短縮に大きく寄与できることにな
る。
【0219】さらには、例えば近似式を求めるための試
し書き及び再生を3回実行するようにした場合は、図3
8に示すように、最初の24トラックは(Pw1、Pe
1)(Pw1、Pe2)・・・(Pw1、Pe8)とし
て3トラックずつ試し書きを行ない、続けて24トラッ
クに(Pw2、Pe1)(Pw2、Pe2)・・・(P
w2、Pe8)として3トラックずつ試し書きを行な
い、さらに続けて24トラックに(Pw3、Pe1)
(Pw3、Pe2)・・・(Pw3、Pe8)として3
トラックずつ試し書きを行なうことで、同様に近似式算
出のための処理を効率化できる。特に、最適組み合わせ
を数多く見つけることで、近似式はより正確なものとす
ることができるが、このように試し書きを行うことで、
近似式をより正確なものとする一方、処理時間はさほど
長くならないようにすることができるものとなる。
【0220】[OPC動作例(4)における記録パター
ン]上記図32のOPC動作例(4)では、OPC動作
例(3)と同様に近似式を求めるための試し書きが行わ
れる。従ってこのときの記録パターンとしては、上記図
33に示した記録パターンでの試し書きが複数回実行さ
れるようにするか、もしくは上記図37、図38で説明
したような記録が行われればよい。
【0221】また図32の場合、ステップF846で、
消去パワーを固定したうえで、記録パワーを変化させる
試し書きが行われる。このときの記録パターンは上記図
35(a)のようにすればよい。さらにステップF84
9では、記録パワーを最適記録パワーPwSに固定した
うえで、消去パワーを変化させる試し書きが行われる。
このときの記録パターンは上記図35(b)のようにす
ればよい。
【0222】ところで、このOPC動作例(4)におけ
る記録パターンとしては、図39に示すような記録パタ
ーンにより、図32のステップF841〜F847まで
の処理が非常に効率化できる。
【0223】この図32の例では、まず或る固定の記録
パワーPw(Pw1、Pw2・・・)に対してたとえば
それぞれ6段階の消去パワーPe(Pe1、Pe2・・
・Pe6)を切り換えて試し書きを行うとする。例えば
図示するP1部分は、記録パワーPw1に対して消去パ
ワーPeをPe1〜Pe6まで切り換えた各組み合わせ
の部分である。同様にP2部分は、記録パワーPw2に
対して消去パワーPeをPe1〜Pe6まで切り換えた
各組み合わせの部分である。
【0224】そして例えばP1部分では、最初の組み合
わせ(Pw1、Pe1)については9トラックを用い
て、最初の3トラックを、それぞれ無記録トラック、3
Tトラック、無記録トラックとし、中間の3トラックを
それぞれランダムデータトラックとし、最後の3トラッ
クを、それぞれ無記録トラック、14Tトラック、無記
録トラックとしている。一方、2番目〜6番目までの組
み合わせ(Pw1、Pe2)〜(Pw1、Pe6)につ
いては、それぞれ3トラックを用いてランダムデータト
ラックとしている。P2部分、P3部分、及び図示して
いないP4部分以降も同様である。
【0225】このように試し書きを行ない、またその再
生を行うことで、図32のステップF841〜F847
までの処理が実行できる。即ち、まず近似式を求めるた
めに、或る記録パワーとそれに対する最適な消去パワー
の組み合わせ(ジッター最良の組み合わせ)を、複数組
求める必要があるが、P1部分、P2部分・・・のそれ
ぞれにおいて、1つの記録パワーに対するジッターが最
適な消去パワーを検出することができ、従って少なくと
もP1部分とP2部分のみの再生情報から(もちろんP
3部分以降も用いても良い)、近似式を求めることがで
きる。
【0226】さらに近似式を求めた後は、消去パワーを
固定して記録パワーを変化させていくことで、アシンメ
トリが最適値となる記録パワーを求めることになるが、
例えば消去パワーPe1を固定値とすれば、P1部分に
おける(Pw1、Pe1)、P2部分における(Pw
2、Pe1)、P3部分における(Pw3、Pe1)・
・・のそれぞれは、消去パワーを固定して記録パワーを
変化させた各組み合わせに相当する。そしてこれらの各
組み合わせについては3Tパターンと8Tパターンが記
録されているため、これらの再生情報から、最適な記録
パワーを検出することができる。以上のことから、この
図39に示す記録パターンにより、図32のステップF
841〜F847までの処理が非常に効率的に実行でき
ることが理解される。
【0227】なお、このような効率的な試し書きは、こ
の図39のままで、もしくは図39を多少変形したパタ
ーンとして例えばOPC動作例(2)にも適用可能であ
る。変形する場合とは、P1部分は図39のままとする
が、P2部分以降は、それぞれ最初の組み合わせのみと
する。つまりP2部分は組み合わせ(Pw2、Pe1)
による9トラックのみとし、P3部分は組み合わせ(P
w3、Pe1)による9トラックのみとする。即ち、P
1部分からは記録パワーと消去パワーのジッター最適な
組み合わせを見つけることができるため、最適比が算出
できる。そして最適比を求めた後は、消去パワーを固定
して記録パワーを変化させていくことで、アシンメトリ
が最適値となる記録パワーを求めることになるが、これ
は上記同様に、P1部分における(Pw1、Pe1)、
P2部分における(Pw2、Pe1)、P3部分におけ
る(Pw3、Pe1)・・・のそれぞれから検出するこ
とができる。
【0228】以上のことから、この図39に示す記録パ
ターン、もしくは図39のP2部分以降を、それぞれ最
初の組み合わせのみとするパターンにより、図30のス
テップF811〜F814の処理が効率化できる。
【0229】以上、OPC動作例(1)〜(4)のそれ
ぞれに合わせて記録パターンの各種の例を説明してきた
が、各処理ステップで採用できる記録パターンや、処理
ステップを効率化できる記録パターンは、他にも多様に
考えられる。そして、以上の例のような各記録パターン
によれば、次のような効果を得ることができる。
【0230】まずジッター又はアシンメトリ検出のため
に、記録パターンとして記録媒体上の1トラック期間単
位で、単一データパターン、ランダムデータパターン、
無データパターンのうちで必要なパターンを選択的に発
生させ、記録させるようにしている。このように試し書
き記録の際の記録データとしては、単一データパター
ン、ランダムデータパターンを発生可能とすることで、
これを監視する目的(ジッタやアシンメトリなど)によ
って記録データを使い分けることができる。これにより
状況に応じて最適な記録データを用い、もって最適レー
ザパワーの判別精度を向上させることができる。また無
データパターンを利用してデータ記録が行われないトラ
ックを形成することで、クロストークの影響などを排除
できる。特に上記のように、3Tトラック、14Tトラ
ックの両側が無記録トラックとすることで、クロストー
クの影響がでやすい単一パターンのトラックについて、
クロストークを排除し、アシンメトリ計測を良好に実現
できる。
【0231】また、上記例においては単一データパター
ンを記録したトラックの再生情報から、アシンメトリ値
が最適となる記録パワー及び/又は消去パワーを検出し
ていることで、アシンメトリ値の検出精度を向上させ、
これによって最適レーザパワーの判別を高精度とするこ
とができる。特にアシンメトリ値は図6で説明したよう
に算出されるものであるため、単一パターンによりRF
信号の最小振幅と最大振幅が常に得られるようにするこ
とが、アシンメトリ値算出精度を向上させるものであ
る。
【0232】なお、上記例は3Tパターンと14Tパタ
ーンとしたが、14Tパターンに換えて8Tパターンや
6Tパターンなどを用いるようにしても良い。即ち、少
なくとも最大振幅がわかる単一パターン長であれば、ア
シンメトリ計測に好適となる。また、8Tパターンや6
Tパターンなどを用いることは、14Tパターンに比べ
て高いレーザパワーである記録パワーPwが長時間継続
することを避けることができる。このため、ディスクの
劣化への影響を考えれば14Tパターンより8Tパター
ンや6Tパターンを用いる方が好適である。なお、アシ
ンメトリ計測をランダムデータの再生情報から実行する
ことも可能であり、そのような試し書きパターンも考え
られる。
【0233】また上記例においては、ランダムデータパ
ターンを記録したトラックの再生情報から、ジッター又
はエラーレートが最適となる記録パワー及び/又は消去
パワーが検出している。ランダムデータは実際の記録動
作に即したデータパターンとなるため、これは、ジッタ
ー又はエラーレートを実際の記録動作に即して検出でき
ることになり、これによって最適レーザパワーの判別を
高精度とすることができる。
【0234】なお、ジッター又はエラーレート計測を単
一パターンデータの再生情報から実行することも可能で
あり、そのような試し書きパターンも考えられる。例え
ば3Tパターン(最短データパターン)は、熱伝導性の
影響が最もジッターとしてあらわれるパターンであり、
この点ではジッター検出に適しているといえる。但し、
再生クロックを生成するPLLはランダムデータの方が
ロックしやすいため、その点ではランダムパターンが適
しているともいえる。
【0235】また上記例のように、ランダムデータパタ
ーンを3トラック以上連続して記録させ、その中央のト
ラックの再生情報から、ジッター又はエラーレートが最
適となる記録パワー及び/又は消去パワーを検出するこ
とで、これも実際の記録再生動作状況と同一の記録状態
(つまり隣接トラックの影響が存在する状態)を作り出
してジッター又はエラーレートを検出することができ
る。従ってこれによっても実際の使用状況に即した最適
レーザパワーを高精度に判別できることになる。
【0236】また、上記図39で説明したように、1つ
のレーザパワー設定状態(組み合わせ)において、記録
データの単一データパターン(3Tパターン及び14T
パターン)と、ランダムデータパターンと、無データパ
ターンとをトラック毎に所定順序で選択して記録動作を
実行させ、当該記録動作にかかる領域からの再生情報に
より、そのレーザパワー状態におけるジッター又はエラ
ーレート、及びアシンメトリ値を検出することで、或る
レーザパワーの組み合わせ状態において1回の試し書き
記録と再生により、ジッター又はエラーレート、及びア
シンメトリ値を検出できる。これによってOPC動作効
率を向上させることができる。
【0237】ところで、試し書きを行った各トラックに
対して、試し書き直後に再生を行っていくという手法も
考えられる。例えばジッター測定のためにランダムデー
タを3トラック記録した直後に中央トラックの再生を行
い、これを繰り返していくような手順である。この場合
は、図33〜図39で説明しきた各試し書き記録を、そ
れぞれ完了する前に、目的の値(最適値)を検出できる
場合がある。このようなときは、各試し書きパターンを
完了する前に、次のステップに進むことも可能となり、
処理時間の短縮化を促進できる。
【0238】また、試し書き時に記録パワーPw、消去
パワーPeを各種の値にする場合に、ドライブパルス電
圧としての或る上限値、下限値を設定できるようにして
おくと、レーザダイオードの劣化やディスクの劣化の防
止に役立つ。通常レーザパワーはオートパワーコントロ
ール回路19によりドライブ電流がモニターされ、設定
値に保たれるわけであるが、もしこのモニタ系に異常が
あると、記録パワーが高すぎたり低すぎたり変動して、
ディスク寿命やレーザの劣化を進めることがあり得る。
ここで、上限/下限を設定するようにすることで、レー
ザパワー範囲が2重に保護される状態とすることができ
る。また上限/下限の設定は、試し書きを行う組み合わ
せ数の制限にもなり、OPC動作の効率化も促すことが
できる。
【0239】以上、実施の形態としての各種構成、処理
例を説明してきたが、本発明は実施の形態として例示し
たものに限定されず、発明の要旨の範囲内で各種変形例
が考えられることはいうまでもない。
【0240】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明によ
れば次のような効果を得ることができる。即ち、記録パ
ワーと消去パワーの最適な比又は最適な組み合わせの近
似式を求め、それを利用して記録パワーと消去パワーの
一方又は両方を変化させて試し書きを行うことで、OP
C動作が効率の良く短時間で実行できる。またもちろ
ん、記録パワーと消去パワーの両方の最適パワーが高精
度に求めることができる。さらにそれによって、記録動
作も安定かつ高精度なものとなる。なお、上記比又は近
似式を求めるためには、記録パワーを固定して消去パワ
ーを数ステップ変化させながら試し書きを行えばよいも
のであるため、時間的には短時間で済むことになり、O
PC動作の長時間化を発生させるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で用いられるディスクのフ
ォーマットの説明図である。
【図2】実施の形態で用いられるディスクのエリア構造
の説明図である。
【図3】実施の形態の記録再生装置のブロック図であ
る。
【図4】実施の形態の記録再生装置のレーザドライブパ
ルスの説明図である。
【図5】実施の形態の記録再生装置のレーザドライブパ
ルスの説明図である。
【図6】実施の形態のアシンメトリ計測方式の説明図で
ある。
【図7】実施の形態の概略的な処理手順の説明図であ
る。
【図8】実施の形態で安定化させるジッターのDOW特
性の説明図である。
【図9】実施の形態で安定化させるアシンメトリのDO
W特性の説明図である。
【図10】実施の形態で調整するフォーカスバイアスの
説明図である。
【図11】実施の形態のDOW特性安定化処理のフロー
チャートである。
【図12】実施の形態のディスク装填時の処理例(A)
のフローチャートである。
【図13】実施の形態のディスク装填時の処理例(B)
のフローチャートである。
【図14】実施の形態のディスク装填時の処理例(C)
のフローチャートである。
【図15】実施の形態のOPC処理例(I)のフローチ
ャートである。
【図16】実施の形態のOPC処理例(II)のフローチ
ャートである。
【図17】実施の形態のOPC処理例(III)のフロー
チャートである。
【図18】実施の形態のOPC使用エリア選択処理例
(イ)のフローチャートである。
【図19】実施の形態のOPC使用エリア選択処理例
(イ)の説明図である。
【図20】実施の形態のOPC使用エリア選択処理例
(ロ)のフローチャートである。
【図21】実施の形態のOPC使用エリア選択処理例
(ハ)のフローチャートである。
【図22】実施の形態で用いるディスクのディスクコン
トロールECCブロックの説明図である。
【図23】実施の形態のOPC使用エリア選択処理例
(ロ)(ハ)で用いるテストゾーン管理テーブルの説明
図である。
【図24】実施の形態のRF信号のディフェクトの影響
の説明図である。
【図25】実施の形態の検出部の構成例(α)のブロッ
ク図である。
【図26】実施の形態の検出部の構成例(β)のブロッ
ク図である。
【図27】実施の形態のデータ取込時の処理例(β−
1)のフローチャートである。
【図28】実施の形態のデータ取込時の処理例(β−
2)のフローチャートである。
【図29】実施の形態のOPC動作例(1)のフローチ
ャートである。
【図30】実施の形態のOPC動作例(2)のフローチ
ャートである。
【図31】実施の形態のOPC動作例(3)のフローチ
ャートである。
【図32】実施の形態のOPC動作例(4)のフローチ
ャートである。
【図33】実施の形態のOPC動作例(1)〜(4)で
採用できる試し書きパターンの説明図である。
【図34】実施の形態のOPC動作例(1)(2)で採
用できる試し書きパターンの説明図である。
【図35】実施の形態のOPC動作例(2)(4)で採
用できる試し書きパターンの説明図である。
【図36】実施の形態のOPC動作例(3)(4)で採
用できる試し書きパターンの説明図である。
【図37】実施の形態のOPC動作例(3)(4)で採
用できる試し書きパターンの説明図である。
【図38】実施の形態のOPC動作例(3)(4)で採
用できる試し書きパターンの説明図である。
【図39】実施の形態のOPC動作例(2)(4)で採
用できる試し書きパターンの説明図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ、2 対物レンズ、3 二軸機構、4
レーザダイオード、5 フォトディテクタ、6 スピ
ンドルモータ、8 スレッド機構、9 RFアンプ、1
0 システムコントローラ、12 エンコーダ/デコー
ダ、13 インターフェース部、14 サーボプロセッ
サ、20 キャッシュメモリ、21 バッファマネージ
ャ、23 検出部、24 温度センサ、31 ディフェ
クト検出回路、32 スイッチ、33 ジッタ検出回
路、34 アシンメトリ検出回路、90 ディスク、1
00 ホストコンピュータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装填された記録媒体に対してレーザ光の
    照射を行なってデータの記録/再生を行うことのできる
    ヘッド手段と、 装填された記録媒体の試し書き領域に対して、レーザパ
    ワーを変化させながら前記記録ヘッド手段による記録動
    作及びその再生動作を実行させていくことで、ジッター
    又はエラーレートが最適となる記録パワーと消去パワー
    の比を求めるとともに、求められた比を利用してレーザ
    パワーを変化させながら前記記録ヘッド手段による記録
    動作及びその再生動作を実行させて、アシンメトリ値が
    最適となる記録パワーと消去パワーを求め、これを最適
    な記録パワーと消去パワーと判別するレーザパワー判別
    手段と、 前記レーザパワー判別手段で判別された最適なレーザパ
    ワーにより前記ヘッド手段のレーザパワーを設定し、記
    録媒体に対するデータ記録を実行させる記録制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 装填された記録媒体に対してレーザ光の
    照射を行なってデータの記録/再生を行うことのできる
    ヘッド手段と、 装填された記録媒体の試し書き領域に対して、レーザパ
    ワーを変化させながら前記記録ヘッド手段による記録動
    作及びその再生動作を実行させていくことで、ジッター
    又はエラーレートが最適となる記録パワーと消去パワー
    の組み合わせの近似式を求めるとともに、求められた近
    似式を利用してレーザパワーを変化させながら前記記録
    ヘッド手段による記録動作及びその再生動作を実行させ
    て、アシンメトリ値が最適となる記録パワーと消去パワ
    ーを求め、これを最適な記録パワーと消去パワーと判別
    するレーザパワー判別手段と、 前記レーザパワー判別手段で判別された最適なレーザパ
    ワーにより前記ヘッド手段のレーザパワーを設定し、記
    録媒体に対するデータ記録を実行させる記録制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 以下の(A)〜(C)の手順が実行され
    ることで、記録媒体に対する最適な記録パワー及び消去
    パワーが設定されることを特徴とするレーザパワー設定
    方法。 (A) 記録パワーを所定値に固定し、消去パワーを変
    化させながら記録を行った後に再生し、ジッター又はエ
    ラーレートが最適となる記録パワーと消去パワーの比を
    検出する手順。 (B) 前記手順(A)で検出された比を維持したうえ
    で記録パワーと消去パワーを変化させながら記録を行っ
    た後に再生し、アシンメトリ値が最適となる記録パワー
    及び消去パワーを検出する手順。 (C) 前記手順(B)で検出された記録パワーと消去
    パワーの組み合わせを、記録動作に用いるレーザパワー
    として設定する手順。
  4. 【請求項4】 以下の(A)〜(D)の手順が実行され
    ることで、記録媒体に対する最適な記録パワー及び消去
    パワーが設定されることを特徴とするレーザパワー設定
    方法。 (A) 記録パワーを所定値に固定し、消去パワーを変
    化させながら記録を行った後に再生し、ジッター又はエ
    ラーレートが最適となる記録パワーと消去パワーの比を
    検出する手順。 (B) 消去パワーを所定値に固定し、記録パワーを変
    化させながら記録を行った後に再生し、アシンメトリ値
    が最適となる記録パワーを検出する手順。 (C) 前記手順(B)で検出された記録パワーと前記
    手順(A)で検出された比から消去パワーの好適範囲を
    判断し、前記手順(B)で検出された記録パワーを固定
    したうえで消去パワーを前記好適範囲内で変化させなが
    ら記録を行った後に再生し、アシンメトリ値が最適とな
    る消去パワーを検出する手順。 (D) 前記手順(B)で検出された記録パワーと前記
    手順(C)で検出された消去パワーを、記録動作に用い
    るレーザパワーとして設定する手順。
  5. 【請求項5】 以下の(A)〜(D)の手順が実行され
    ることで、記録媒体に対する最適な記録パワー及び消去
    パワーが設定されることを特徴とするレーザパワー設定
    方法。 (A) 記録パワーを固定し、消去パワーを変化させな
    がら記録を行った後に再生し、ジッター又はエラーレー
    トが最適となる記録パワーと消去パワーの組み合わせを
    検出する動作を、前記記録パワーの固定値を変化させて
    複数回実行する手順。 (B) 前記手順(A)で検出された複数個の記録パワ
    ーと消去パワーの組み合わせから、記録パワーと消去パ
    ワーの組み合わせの近似式を求める手順。 (C) 前記手順(B)で算出された近似式に基づく記
    録パワーと消去パワーの組み合わせを維持したうえで、
    記録パワーと消去パワーを変化させながら記録を行った
    後に再生し、アシンメトリ値が最適となる記録パワー、
    消去パワーの組み合わせを検出する手順。 (D) 前記手順(C)で検出された記録パワーと消去
    パワーの組み合わせを、記録動作に用いるレーザパワー
    として設定する手順。
  6. 【請求項6】 以下の(A)〜(E)の手順が実行され
    ることで、記録媒体に対する最適な記録パワー及び消去
    パワーが設定されることを特徴とするレーザパワー設定
    方法。 (A) 記録パワーを固定し、消去パワーを変化させな
    がら記録を行った後に再生し、ジッター又はエラーレー
    トが最適となる記録パワーと消去パワーの組み合わせを
    検出する動作を、前記記録パワーの固定値を変化させて
    複数回実行する手順。 (B) 前記手順(A)で検出された複数個の記録パワ
    ーと消去パワーの組み合わせから、記録パワーと消去パ
    ワーの組み合わせの近似式を求める手順。 (C) 消去パワーを所定値に固定し、記録パワーを変
    化させながら記録を行った後に再生し、アシンメトリ値
    が最適となる記録パワーを検出する手順。 (D) 前記手順(C)で検出された記録パワーと前記
    手順(B)で算出された近似式から消去パワーの好適範
    囲を判断し、前記手順(C)で検出された記録パワーを
    固定したうえで消去パワーを前記好適範囲内で変化させ
    ながら記録を行った後に再生し、アシンメトリ値が最適
    となる消去パワーを検出する手順。 (E) 前記手順(C)で検出された記録パワーと前記
    手順(D)で検出された消去パワーを、記録動作に用い
    るレーザパワーとして設定する手順。
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