JP2005033465A - 画像読み取り装置、画像処理装置、および画像処理方法 - Google Patents

画像読み取り装置、画像処理装置、および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿の読み取りモードに応じて、適切な原稿搬送パスおよび/または画像処理パスを選択し、生産性または画質を重視した画像読み取りを実現する。
【解決手段】第1の方向から原稿の第1面の画像データを読み取るスキャナ装置70と、このスキャナ装置70による第1の方向とは異なる第2の方向から原稿における第2面の画像データを読み取るCIS(Contact Image Sensor)50と、原稿の第2面の画像データについてスキャナ装置70で読み取るかCIS50で読み取るかを決定し、この決定に基づきスキャナ装置70またはCIS50を用いて原稿の第2面の画像データを読み取るための制御を行う処理装置80とを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置に係り、より詳しくは両面画像読み取りの機能を備えた画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿における表裏両面の画像情報をユーザの介在なしに自動的に読み取る画像読み取り装置(自動両面読み取り装置)が用いられている。これらの自動両面読み取り装置としては、原稿反転部にて原稿を表裏反転させて読み取る方法が最も広く採用されている。表裏反転させて画像情報を入力する際には、特定の原稿読み取り部で表面の画像を読み取った後、この原稿を表裏反転させて再びこの特定の原稿読み取り部に搬送し、裏面の画像が読み取られる。
【0003】
しかし、この表裏反転による自動両面読み取りでは、一旦、原稿を排出した後に反転させて再度、原稿読み取り部に搬送する必要があることから、両面読み取りに際して時間が多くかかり、両面読み取りの生産性が劣ってしまう。そこで、原稿を搬送する原稿パスの表裏両面側に2つのイメージセンサを設け、原稿を表裏反転させることなく、1回の原稿搬送にて原稿の両面を自動的に読み取る技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、このように、原稿パスの表裏両面側に2つの光学読み取りユニットを配置した場合に、この2つの光学読み取りユニットによって画像を読み取る際の濃度間のずれを生じさせないために、各々白基準板を配置してシェーディング補正を行うことで、表面と裏面との白レベルのばらつきをなくし、濃度差を補正する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−356867号公報(第5頁、図1)
【特許文献2】
特許第2622039号公報(第2−3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、一般に、原稿の読み取りに際しては、例えば、蛍光灯を光源とする光を原稿に照射させ、縮小光学系を介してその反射光を光センサで読み取る方式が採用されている。かかる方式における光センサには、例えば1次元のCCD(Charge Coupled Device)センサが用いられ、このようなCCDを用いてライン単位での読み取りが実行されている。1次元のCCDを用いた原稿読み取り装置では、このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、原稿を主走査方向とは直交する方向(副走査方向)に微小距離移動し、次のラインを読み取っている。これを原稿サイズ全体に亘って繰り返し、1ページの原稿読み取りを完了させている。
【0007】
しかし、このような読み取り方式では、幾つかのミラーを用いた縮小光学系を介して反射光が読み取られており、ユニット全体が大きくなりがちであった。特に、上記特許文献2に記載されているように、縮小光学系を有する画像読み取り手段を原稿の搬送路上に対向させて複数配置することは、スペース上の問題から、実際の製品としては好ましいものとは言えない。そこで、かかるスペース上の問題を解決するために、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を光源に利用し、例えばセルフォックレンズを介してリニアセンサで画像を直接読み取るCIS(Contact Image Sensor)と呼ばれる密着イメージセンサを用いる技術が検討されている。
【0008】
しかしながら、光源の差やイメージセンサの能力の差、被写界深度の違い等の理由により、縮小光学系を用いたCCDイメージセンサ側とCIS側とで画質を完全に合わせることが難しく、このCCDイメージセンサによる読み取りとCISによる読み取りとの両者を用いて原稿の両面を同時に読み取ろうとする場合には、画質合わせの問題が生じてくる。例えば、白黒のコピー画像を出力する場合や、スキャナとして2値のスキャン画像を得るような場合には、大きな問題とはならないが、例えば、スキャナとして多値画像データを得るような場合には、画質の違いが顕著に現れてしまう。また、例えば、カラー色が少ないようなもの(プラスワンカラー等)や、所謂ビジネスカラーとしてカラー出力では画質のずれが目だたないものの、画質が重視されるカタログ画像や写真画像等では、画質のずれが大きく目立ってしまう。
【0009】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、原稿の読み取りモードに応じて、適切な原稿搬送パスおよび/または画像処理パスを選択することにある。
また他の目的は、原稿の読み取りモードに応じて、生産性(速度)または画質を重視した画像読み取りを実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明が適用される画像読み取り装置では、縮小光学系を用いたCCDセンサ(CCDイメージセンサ)および縮小光学系を用いないCISの2つの画像読み取り部と、原稿の反転機構(反転パス)との両機能を設け、搬送路における反転機構(反転パス)を用いて同一のセンサで表裏両面を読み取る反転両面読み取りと、CCDセンサ側とCIS側との両者のセンサを用いて原稿を反転せずに読み取る両面同時読み取りとの両者を選択することができる。また、CCDセンサ側とCIS側との両者のセンサからの画像データを処理する第1画像処理回路および第2画像処理回路を設け、表裏の画像データに対して並列処理が可能であると共に、裏面の画像データに対して、最適な画像処理回路を選択できるように構成している。
【0011】
即ち、本発明が適用される画像読み取り装置は、第1の読み取り手段により第1の方向から原稿の第1面の画像データを読み取り、この第1の読み取り手段による第1の方向とは異なる第2の方向から第2の読み取り手段により原稿における第2面の画像データを読み取る。そして、原稿の第2面の画像データについて第1の読み取り手段で読み取るか第2の読み取り手段で読み取るかを決定手段にて決定し、この決定手段による決定に基づき、読み取り制御手段では、第1の読み取り手段または第2の読み取り手段を用いて原稿の第2面の画像データを読み取る。
【0012】
ここで、第1の読み取り手段により第1面の画像データが読み取られた原稿を反転させる原稿反転手段を更に備え、読み取り制御手段は、決定手段により原稿の第2面を第1の読み取り手段で読み取ると決定された場合に、原稿反転手段により原稿を反転させて第1の読み取り手段で第2面を読み取ることを特徴とすることができる。
【0013】
また、原稿の第2面に対する読み取りモードを認識するモード認識手段を更に備え、決定手段は、このモード認識手段による認識に基づいて、第1の読み取り手段および第2の読み取り手段の何れかを用いて第2面の画像データを読み取ることを決定することができる。更に、この第1の読み取り手段により読み取られた画像データを処理する第1の画像処理手段と、第2の読み取り手段により読み取られた画像データを処理する第2の画像処理手段とを備え、モード認識手段による認識に基づいて、第2の読み取り手段により読み取られた第2面の画像データを第1の画像処理手段および第2の画像処理手段の両者を用いて処理することを特徴とすることができる。
【0014】
他の観点から把えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿における第1面の画像データを読み取る第1のセンサと、この第1のセンサにより原稿の第1面の画像データを読み取る際に原稿を反転させずに原稿の第2面の画像データを読み取ることを可能にするものとして配置される第2のセンサと、第1のセンサにより読み取られた画像データを処理する第1の画像処理回路と、第2のセンサにより読み取られた画像データを処理する第2の画像処理回路と、この第1の画像処理回路を用いて原稿の第2面の画像データを処理するかまたは第2の画像処理回路を用いて原稿の第2面の画像データを処理するかを選択する信号処理部とを含む。
【0015】
ここで、この信号処理部は、第2面の画像データに対する読み取りモードに基づいて、第1の画像処理回路および第2の画像処理回路を選択することを特徴とすることができる。また、この信号処理部は、第2面の画像データが、例えば2値で画像データを読み込む2値スキャンにおける拡大縮小処理等の所定の読み取りモードで読み取られる場合に、第1の画像処理回路および第2の画像処理回路の両者を用いて第2面の画像データを処理することを特徴とすることができる。
【0016】
一方、本発明が適用される画像処理装置は、原稿における第1面の画像データを入力すると共に、この第1面の画像データに対する入力が完了する前に原稿における第2面の画像データを入力する入力手段と、この入力手段により入力された第1面の画像データを第1の画像処理回路で処理し、第2面の画像データを第2の画像処理回路で並列処理する処理手段とを備え、この処理手段は、第2面の画像データに対する処理内容に応じて、第2の画像処理回路および第1の画像処理回路の両者を用いて第2面の画像データを処理することを特徴とすることができる。
【0017】
また、本発明は、原稿の第1面の画像データおよび第2面の画像データを処理する画像処理方法であって、入力される第1面の画像データに対して第1の画像処理回路を用いて画像処理を施し、原稿の第2面の画像データに対する読み取りモードを認識し、認識される読み取りモードに基づいて、第1の画像処理回路または第1の画像処理回路とは異なる第2の画像処理回路を選択し、選択された第1の画像処理回路または第2の画像処理回路によって、入力される第2面の画像データに対して画像処理を施すことを特徴としている。ここで、この第1の画像処理回路は、第1のセンサからの出力に対して画像処理を施し、第2の画像処理回路は、第1のセンサとは異なる第2のセンサからの出力に対して画像処理を施すことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、積載された原稿束から原稿を順次、搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70、および読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
【0019】
原稿送り装置10は、給紙部の構成要素の一例として、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、原稿トレイ11を上昇および下降させるトレイリフタ12を備えている。また、トレイリフタ12により上昇された原稿トレイ11の原稿を搬送するナジャーロール13、ナジャーロール13により搬送された原稿を更に下流側まで搬送するフィードロール14、ナジャーロール13により供給される原稿を1枚ずつ捌くリタードロール15を備えている。最初に原稿が搬送される第1搬送路31には、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールまで搬送するテイクアウェイロール16、原稿を更に下流側のロールまで搬送すると共にループ作成を行うプレレジロール17、一旦、停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給するレジロール18、読み込み中の原稿搬送をアシストするプラテンロール19、読み込まれた原稿を更に下流に搬送するアウトロール20を備えている。また、第1搬送路31には、搬送される原稿のループ状態に応じて支点を中心として回動するバッフル41を備えている。更に、プラテンロール19とアウトロール20との間には、本実施の形態における第2の読み取り手段であるCIS(Contact Image Sensor)50が備えられている。
【0020】
アウトロール20の下流側には、第2搬送路32および第3搬送路33が設けられ、これらの搬送路を切り替える搬送路切替ゲート42、読み込みが終了した原稿を積載させる排出トレイ40、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第1排出ロール21を備えている。また、第3搬送路33を経由した原稿に対してスイッチバックさせる第4搬送路34、第4搬送路34に設けられ、実際に原稿のスイッチバックを行うインバータロール22およびインバータピンチロール23、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を再度、プレレジロール17等を備える第1搬送路31に導く第5搬送路35、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を排出トレイ40に排出する第6搬送路36、第6搬送路36に設けられ、反転排出される原稿を第1排出ロール21まで搬送する第2排出ロール24、第5搬送路35および第6搬送路36の搬送経路を切り替える出口切替ゲート43を備えている。
【0021】
ナジャーロール13は、待機時にはリフトアップされて退避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下して原稿トレイ11上の最上位の原稿を搬送する。ナジャーロール13およびフィードロール14は、フィードクラッチ(図示せず)の連結によって原稿の搬送を行う。プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿先端を突き当ててループを作成する。レジロール18では、ループ作成時に、レジロール18に噛み込んだ原稿先端をニップ位置まで戻している。このループが形成されると、バッフル41は支点を中心として開き、原稿のループを妨げることのないように機能している。また、テイクアウェイロール16およびプレレジロール17は、読み込み中におけるループを保持している。このループ形成によって、読み込みタイミングの調整が図られ、また、読み込み時における原稿搬送に伴うスキューを抑制して、位置合わせの調整機能を高めることができる。読み込みの開始タイミングに合わせて、停止されていたレジロール18が回転を開始し、プラテンロール19によって、第2プラテンガラス72Bに押圧されて、第1の読み取り手段を構成するCCDイメージセンサ78によって下面方向から画像データが読み込まれる。
【0022】
搬送路切替ゲート42は、片面原稿の読み取り終了時、および両面原稿の両面同時読み取りの終了時に、アウトロール20を経由した原稿を第2搬送路32に導き、排出トレイ40に排出するように切り替えられる。一方、この搬送路切替ゲート42は、両面原稿の順次読み取り時には、原稿を反転させるために、第3搬送路33に原稿を導くように切り替えられる。インバータピンチロール23は、両面原稿の順次読み取り時に、フィードクラッチ(図示せず)がオフの状態でリトラクトされてニップが開放され、インバータパス(第4搬送路34)へ原稿を導いている。その後、このインバータピンチロール23はニップされ、インバータロール22によってインバートする原稿をプレレジロール17へ導き、また、反転排出する原稿を第6搬送路36の第2排出ロール24まで搬送している。
【0023】
スキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を載置可能に構成されると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送された原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、筐体を形成する装置フレーム71に、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送中の原稿を読み取るための光の開口部を形成する第2プラテンガラス72Bが設けられている。
【0024】
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、および第1プラテンガラス72Aの全体に亘ってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を像結合部へ提供するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射する照明ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが備えられている。更に、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが備えられている。更に、スキャナ装置70は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する結像用レンズ77、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78、CCDイメージセンサ78を備える駆動基板79を備え、CCDイメージセンサ78によって得られた画像信号は駆動基板79を介して処理装置80に送られる。
【0025】
ここで、まず、第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73の照明ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射されると共に、その原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、主走査方向とは直交する方向(副走査方向)にフルレートキャリッジ73を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿サイズ全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
【0026】
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。まず、原稿送り装置10のプラテンロール19を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、本実施の形態における第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。即ち、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ78によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、原稿が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの読み取りが完了する。
【0027】
本実施の形態では、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを停止させ、第2プラテンガラス72BにてCCDイメージセンサ78により原稿の第1面の読み取りを行う原稿の搬送時に、同時(時間の完全一致ではなく、同一の原稿搬送時程度の意味) に第2のセンサであるCIS50によって、原稿の第2面の読み取りを行うことが可能である。即ち、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78と第2のセンサであるCIS50とを用いて、搬送路への原稿の一度の搬送で、この原稿における表裏両面の画像を同時に読み取ることを可能としている。
【0028】
図2は、CIS50を用いた読み取り構造を説明するための図である。図2に示すように、CIS50は、プラテンロール19とアウトロール20との間に設けられる。原稿の片面(第1面、表面)は、第2プラテンガラス72Bに押し当てられ、この第1面の画像はCCDイメージセンサ78にて読み込まれる。一方、CIS50では、原稿を搬送する搬送路を介して対向する他方の側から、片面(第2面、裏面)の画像が読み込まれる。このCIS50は、ガラス51と、このガラス51を透過して原稿の第2面に光を照射するLED(Light Emitting Diode)52と、LED52からの反射光を集光するレンズアレイであるセルフォックレンズ53と、このセルフォックレンズ53により集光された光を読み取るイメージセンサであるラインセンサ54を備えている。ラインセンサ54としては、CCDやCMOSセンサ、密着型センサ等を用いることができ、実寸幅(例えばA4長手幅297mm)の画像を読み取ることが可能である。CIS50では、縮小光学系を用いずに、セルフォックレンズ53とラインセンサ54を用いて画像の取り込みを行うことから、構造をシンプルにすることができ、且つ、筐体を小型化し、消費電力を低減することができる。尚、カラー画像を読み込む場合には、LED52にR(赤)G(緑)B(青)の3色のLED光源を組み合わせ、ラインセンサ54としてRGB3色用の3列一組のセンサを用いれば良い。第1面の画像の読み込みと同様に、1次元のラインセンサ54によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、搬送される原稿における次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。このようにして、搬送される原稿の裏面について、副走査方向に亘って1ページの読み取りを行う。
【0029】
また、CIS50による画像読み取りに際して、この読み取り部を構成する搬送路に、CIS50の筐体から延びる制御部材55、制御部材55によって押し付けられた用紙を突き当てる突き当て部材60を備えている。また、この突き当て部材60の下流側にはガイド部材61が設けられている。制御部材55および突き当て部材60は、原稿の搬送路に直交する方向に(即ち、原稿送り装置の前面から後面の方向に)、原稿送り装置の前面から後面まで、搬送路の位置に対応して設けられている。
【0030】
更に、CIS50は、光学結像レンズにセルフォックレンズ53を採用していることから、焦点(被写界)深度が±0.3mm程度と浅く、スキャナ装置70を用いた場合に比べて約1/13以下の深度となっている。そのために、CIS50による読み取りに際しては、原稿の読み取り位置を所定の狭い範囲内に定めることが要求される。そこで、本実施の形態では、制御部材55を設け、原稿を制御部材55によって突き当て部材60に押し当てて搬送し、プラテンロール19とアウトロール20との間にある原稿の姿勢を安定的に制御できるように構成した。図2の二点鎖線矢印は、制御部材55を設けた場合の用紙の動きを示したものである。搬送される用紙は、原稿が突き当て部材60に押し当てられて搬送されることが理解できる。即ち、制御部材55によって搬送される原稿を突き当て部材60に押し当てられた状態にて原稿面を読み取ることで、被写界深度の浅いCIS50を用いた場合のピントの甘さを改善している。
【0031】
尚、本実施の形態では、CIS50の読み取り基準面に、シェーディング補正のための白色基準板の配置を必要としていない。上述したように、原稿は突き当て部材60に突き当てられて搬送されることから、原稿は突き当て部材60にゴミ等が付着し易い。ゴミ等が付着した状態にてシェーディング補正を施すと、筋発生が懸念される。そのために、例えば、後述する処理装置80の内部に、製品出荷時等に測定されたシェーディングデータを予め格納しておき、この格納されているシェーディングデータに基づいてシェーディング補正をするように構成することもできる。
【0032】
図3は、処理装置80によって実行される処理の一例を示したフローチャートである。第1のセンサを用いた第1の読み取り手段であるスキャナ装置70と、第2のセンサを用いた第2の読み取り手段であるCIS50とでは、ラインセンサ54とCCDイメージセンサ78との違い、光源である照明ランプ74とLED52との違い、上述した光学特性や温度特性の異なり等、構造上の違いが存在する。そのために、このスキャナ装置70とCIS50とを用いて表裏両面を読み取った場合には、表裏両面の画質を完全に一致させることが難しく、特に、読み取りモードによっては、表面(第1面)と裏面(第2面)との画像出力に差異を生じてしまう。そこで、本実施の形態では、読み取りモードに応じて、読み取りパスおよび処理回路(画像パス)を切り替えることを特徴としている。図3では、この読み取りパスの切り替え処理を示している。
【0033】
読み取りパスの切り替え処理に際して、処理装置80では、まず、搬送される原稿が片面原稿か否かが判断される(ステップ101)。この判断は、例えば、スキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザからの選択や、例えば自動選択読み取り機能が働いている場合には、画像読み込み前の第1搬送路31上の搬送路両側に設けられたセンサ(図示せず)等によって認識することができる。また、ホストシステムからの要請や、ネットワーク等を介したユーザからの選択なども考えられる。このステップ101で片面原稿であると判断される場合には、1パス(反転パスを用いない1回だけの原稿搬送パス)による片面読み取りが行われる(ステップ102)。この1パスによる片面読み取りでは、CCDイメージセンサ78による読み取りとCIS50による読み取りとをどちらを選択しても良いが、より高画質な画像読み取りを実現する場合には、CCDイメージセンサ78による読み取りを選択することが好ましい。かかる際には、原稿トレイ11上に、上向きに片面の原稿部分が存在すると共に原稿の1ページ目が上に来るように載置し、この1ページ目から原稿を搬送して順に読み取られる。
【0034】
ここで、ステップ101で片面原稿ではない場合、即ち、両面原稿である場合には、複写機としての読み取り(コピー読み取り)か否かが判断される(ステップ103)。このステップ103の判断は、主にユーザからのコピー機能の選択によって判断される。複写(コピー)でない場合、例えば、コンピュータ装置に対する画像データ入力であるスキャナとして用いられる場合には、ステップ104へ移行する。複写である場合には、生産性の向上を主とする第2の両面読み取りモードとして、反転パスを用いない1パスによる両面同時読み取りが行われる(ステップ106)。即ち、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって第1面を読み取り、この読み取りの搬送パスに際して、同じ搬送パスにてCIS50による第2面の読み取りが行われる。これによって、同一の読み取り部へ原稿を2度、搬送する必要がなく、原稿読み取りスピードを向上させることができると共に、搬送パスが簡潔化されることで、原稿づまり(JAM)等の原稿搬送トラブルを抑制することができる。尚、「同時読み取り」とは、必ずしも時間的に一致する場合を意味するものではなく、両面を1回のパスにてほぼ同時期に読み取るという意味である。
【0035】
ステップ104では、多値モードのスキャンか否かが判断される。多値モードのスキャンか、2値モードのスキャンかは、例えば、ユーザによる処理モードの選択(階調表現が必要か否か、写真モードか否か)に基づき、また、例えばテキスト画像かイメージ画像かを自動認識等によって判断される。多値モードのスキャンでない場合、即ち2値モードのスキャンのときには、上述したステップ106へ移行する。多値モードのスキャンである場合には、第1の両面読み取りモードである、反転パスによる両面読み取りが実行される(ステップ105)。即ちCIS50による読み取りを行わず、原稿の第1面および原稿の第2面を共に第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって読み取るのである。これによって、原稿の第1面および原稿の第2面に対し、画質に差がなく、共に、同じ読み取り手段を用いた高画質な両面読み取りが可能となる。
【0036】
このステップ103にて、複写か否かが判断され、複写の場合に1パスによる両面同時読み取りとしたのは、例えば白黒画像を画像出力装置(IOT)で複写出力する場合には、第1の読み取り手段と第2の読み取り手段との間の画質の差異が大きな問題とならないことから、生産性(読み取り速度)を重視したためである。また、多値スキャンではなく2値スキャンである場合にも同様に画質の差異が大きな問題とならないことから、生産性を重視した。一方、例え白黒画像であってもハーフトーンなどの多値画像データをスキャン出力する場合には、コピー出力と異なり、画質の差異が顕著に現れる。そこで、速度(生産性)を犠牲にして画質を重視する観点から、ステップ105の、反転パスによる両面読み取りを採用している。
【0037】
次に、原稿の搬送方法について、図4および図5を用いて説明する。
図4(a),(b)は、図3のステップ102に示した1パスによる片面読み取りの原稿パスと、ステップ106に示した1パスによる両面同時読み取りの原稿パスを示した図である。図4(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、ナジャーロール13、フィードロール14およびリタードロール15、テイクアウェイロール16によって、第1搬送路31に順次、供給される。供給された原稿は、図4(b)に示すように、プラテンロール19の読み取り部およびCIS50の読み取り部を経由して、搬送路切替ゲート42によって第2搬送路32に移動し、排出トレイ40に、順次、排出される。片面読み取りの場合には、プラテンロール19の箇所にて、下方から、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いた読み取りがなされる。但し、前述のように、CIS50を用いた片面読み取りも可能である。また、1パスによる両面同時読み取りの場合には、スキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて第1面を読み取り、同一搬送時にCIS50を用いて第2面を読み取る。これによって、1回の原稿パスによって両面の原稿読み取りを行うことが可能となる。
【0038】
図5(a)〜(d)は、図3のステップ105に示した反転パスによる両面読み取りを説明するための図である。図5(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、第1搬送路31に順次、供給され、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて、プラテンロール19の箇所にて下方から読み取りがなされる。そして、搬送路切替ゲート42によって第3搬送路33を経由し、第4搬送路34へ移動する。第3搬送路33を完全に抜けた原稿は、図5(b)に示すように、インバータロール22およびインバータピンチロール23によってスイッチバックし、第5搬送路35に供給される。
【0039】
第5搬送路35に供給された原稿は、再度、第1搬送路31に供給される。そして、図5(c)に示すように、原稿がスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78によって下方から読み取られる。このとき、原稿は、図5(a)に示す場合とは表裏が反転した状態にあり、第1面とは表裏を異ならせる第2面が読み取られることとなる。第2面が読み取られた原稿は、表裏が反転された状態にあり、そのまま排出トレイ40に排出すると積載された読み取り後の原稿のページ順が狂うことになる。そこで、図5(c)に示すように、第2面の読み取りが完了した原稿を搬送路切替ゲート42を用いて第3搬送路33を経由させ、第4搬送路34に移動する。第4搬送路34に供給され、出口切替ゲート43の部分を完全に通過した原稿は、図5(d)に示すように出口切替ゲート43によって第6搬送路36を経由し排出トレイ40に排出される。これによって、原稿における表裏両面の画像を順次、読み取る反転パスによる両面読み取りにおいて、読み取り後の原稿のページ順を揃えることが可能となる。
【0040】
次に、図1に示す処理装置80について説明する。
図6は、処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、センサ(CCDイメージセンサ78およびラインセンサ54)から得られた画像情報を処理する信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、表面(第1面)を読み取るCCDイメージセンサ78および裏面(第2面)を読み取るCIS50のラインセンサ54からの各々の出力に対して所定の画像処理を施している。この信号処理部81は、ラインセンサ54からの出力に対してアナログ信号の処理を行うAFE(Analog Front End)82、アナログ信号をディジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)83を有している。但し、これらの機能は、CIS50の内部にて処理されるように構成することもできる。また、信号処理部81は、ディジタル信号に対してシェーディング補正やオフセット補正等の各種処理を施す画像処理回路が2系統、備えられており、表面(第1面)の画像データに対して画像処理を施す第1画像処理回路100、裏面(第2面)の画像データに対して画像処理を施す第2画像処理回路200を備えている。これらの画像処理回路からの出力は、例えばプリンタ等のIOT(Image Output Terminal)や、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストシステムへ出力される。更に、この信号処理部81は、原稿の第2面の画像データを、第1画像処理回路100を用いて処理するか、第2画像処理回路200を用いて処理するか、を選択する機能も備えている。
【0041】
一方、制御部90は、各種両面読み取りの制御や片面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する画像読み取りコントロール91、CCDイメージセンサ78およびCIS50を制御するCCD/CISコントロール92、読み取りタイミングに合わせてCIS50のLED52やフルレートキャリッジ73の照明ランプ74を制御するランプコントロール93、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とのスキャン動作を制御するスキャンコントロール94、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する搬送機構コントロール95を備えている。これらの各種コントロールからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。画像読み取りコントロール91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。読み取りモードとしては、前述のような、1パス(反転なし)による両面同時読み取りモード、反転パスによる反転両面読み取りモード、1パスによる片面読み取りモード等が考えられる。
【0042】
次に、各画像処理回路(第1画像処理回路100および第2画像処理回路200)の機能および動作について説明する。
図7は、信号処理部81の構成を更に詳述したブロック図である。第1画像処理回路100は、全体の制御を行う第1CPU101、CCDイメージセンサ78から出力された表面画像データに対してサンプルホールドやオフセット調整、A/D変換等を行うAFE102、また、表裏の画像データを選択して出力するためのセレクタ(SEL)103を備えている。更に、シェーディング補正やライン補間(RGBの位置ずれ補間)等を実行するA集積回路(ASIC−A)110、MTFフィルタや縮拡処理、2値化処理等を実行するB集積回路(ASIC−B)130を備えている。
【0043】
一方、第2画像処理回路200は、全体の制御を行う第2CPU201、例えば工場出荷時の白基準シェーディングデータや、LED光量補正値を保存(格納)するフラッシュROM(FROM)202、CIS50から得られた裏面画像データに対して各種画像処理を施すC集積回路(ASIC−C)210、画像処理が施された裏面画像データを一旦、保持し、所定の出力タイミングに合わせてセレクタ103へ出力するためのメモリ203を備えている。本実施の形態では、裏面読み取り用の密着型イメージセンサであるCIS50で、工場出荷時に予め得られた白基準のシェーディングデータをフラッシュROM(FROM)202に保存している。
【0044】
本実施の形態では、第2面(裏面)の画像処理を行うに際して、図7に示すように、3種類の画像パスが設けられている。1つ目は、第1画像処理回路100だけを利用する(i)の画像パスである。2つ目は、第2画像処理回路200により画像処理を施し、第1画像処理回路100はセレクタ103だけを経由して実質的に画像処理として第1画像処理回路100を用いない(ii)の画像パスである。3つ目は、第2画像処理回路200により画像処理を施した後、第1画像処理回路100による画像処理も実施する(iii)の画像パスである。これらの画像パスの切り替えについては、後に詳述する。
【0045】
図8は、A集積回路(ASIC−A)110の構成を示したブロック図である。A集積回路110は、CCDイメージセンサ78におけるシェーディングデータを補正するためのシェーディング補正部111、RGB3色のラインセンサの位置を補正するGAP補正部112、黒線を補正する黒線補正部113、入力側階調補正をするENL115、BGR→L,a,bに変換する色空間変換116を備えている。また、CCDイメージセンサ78及びAFE102の駆動クロックを生成するタイミング生成部119、第1CPU101との通信を行うCPUインタフェース120を備えている。
【0046】
図9は、B集積回路(ASIC−B)130の構成を示したブロック図である。B集積回路130は、MTF補正や平滑化を行うディジタルフィルタ部131、原稿搬送方向である副走査方向に対して縮小処理を施す副走査縮小部132、原稿搬送方向に直交する方向であってCCDイメージセンサ78の走査方向である主走査方向に対する拡大縮小処理を施す主走査拡大縮小部133、読み取り原稿の下地を除去する下地除去部135、L,a,b→Y,M,C,Kに色空間変換するルックアップテーブル(LUT)136を備えている。また、読み取り原稿の下地を検知する下地検知部139、第1CPU101との通信を行うCPUインタフェース140を備えている。
【0047】
図10は、C集積回路(ASIC−C)210の構成を示したブロック図である。C集積回路210は、Odd/Evnからなる2チャンネルの出力信号の合成を行うマルチプレックス(MPX)回路211、シェーディングメモリ221に格納されたデータに基づいてシェーディング補正を施すシェーディング補正部212、入力階調補正を実行するL変換(LUT)部213、副走査方向に対して縮小処理を施す副走査縮小部214、主走査方向に対する拡大縮小処理を施す主走査拡大縮小部215、MTF補正や平滑化を行うフィルタ部216、下地検知部222による下地検知結果に基づいて下地除去を行う下地除去部217、出力階調補正を行うルックアップテーブル(LUT)218、2値化を行う誤差拡散処理部219を備えている。また、第2CPU201との通信を行うCPUインタフェース223を備えている。
【0048】
次に、図7にて説明した画像パスの切り替えについて詳述する。
図11(a),(b)は、画像パスの切り替え処理を説明するための図である。処理装置80の信号処理部81では、読み取りのモードに基づいて、図7に示したような3種類の画像パスが選択される。図11(a)に示すように、ここでは、まず、複写(コピー)モードかスキャナ読み込み(スキャン)モードか否かが判断される(ステップ201)。読み取りが複写(コピー)モードである場合には、図7に示す(ii)の画像パス、即ち、CCDイメージセンサ78によって読み取られた第1面の読み取り画像が第1画像処理回路100で処理され、CIS50のラインセンサ54で読み取られた第2面の読み取り画像が第2画像処理回路200で処理される(ステップ204)。これらが互いにパラレルで同時処理(並列処理)される。互いに画像処理された画像データは、セレクタ103によって切り替えられて出力される。第1画像処理回路100よび第2画像処理回路200で並列処理することで、画像出力の速度を向上させることが可能となり、読み取りの生産性を上げることが可能となる。
【0049】
ステップ201でスキャナ読み込み(スキャン)モードである場合には、多値スキャンか2値スキャンかが判断される(ステップ202)。2値は、通常、白と黒とで表現される。一方、多値は、例えば白黒であっても濃度表現がなされるものであり、例えば8ビットであれば256階調の濃淡が表現される。多値スキャンのモードである場合には、図7に示す(i)の画像パス、即ち、表面および裏面の画像データをCCDイメージセンサ78によって読み取り、表裏両面を第1画像処理回路100で処理する(ステップ206)。このように構成することで、例えば第1画像処理回路100の処理能力だけを高くし、第2画像処理回路200の処理能力を低く構成した場合であっても、画質を重視する両面読み取りを行うことが可能となる。言い換えると、第2画像処理回路200の機能を抑えることが可能となり、画像読み取り装置全体のコストを低減することができる。また、このようにコストを低減した場合であっても、表裏両面に対して、第1画像処理回路100を用いた高画質の画像処理が実現できる。
【0050】
ステップ202で2値スキャンである場合には、等倍(倍率100%)か拡大縮小(拡縮)か、が判断される(ステップ203)。2値スキャンの等倍モードである場合には、前述したステップ204の処理、即ち、図7に示す(ii)の画像パスが選択される。2値スキャンの拡大縮小(拡縮)モードである場合には、図7に示す(iii)の画像パスが選択される(ステップ205)。即ち、CCDイメージセンサ78によって読み取られた第1面の読み取り画像が第1画像処理回路100で処理され、一方、CIS50のラインセンサ54で読み取られた第2面の読み取り画像が第2画像処理回路200で処理されるが、第2面の読み取り画像は、第1画像処理回路100のB集積回路(ASIC−B)130を経由して出力される。このB集積回路(ASIC−B)130では、2値画像についての拡大縮小処理が実行される。
【0051】
図11(b)は、図3に示したフローチャートおよび図11(a)に示したフローチャートによって実行される処理をまとめて説明するための図である。図11(b)では、4種類のモードを例示され、読み取りパスの選択と、画像処理回路の選択が示されている。読み取った画像データが画像出力装置(IOT)に提供されてプリントアウトされる、所謂コピー(複写)モードの読み取りの場合には、読み取りパスは、スキャナ装置70とCIS50との両者を用いた1パス同時両面が選択され、画像処理回路は、図7に示す(ii)の画像パス(並列処理パス)が選択される。また、多値スキャンモードの場合には、スキャナ装置70だけを用いた反転パスが選択され、画像処理回路は、図7に示す(i)の画像パス(第1画像処理回路100を連続して使用するパス)が選択される。
【0052】
一方、2値スキャン(100%等倍)の場合には、1パス同時両面が選択され、図7に示す(ii)の画像パス(並列処理パス)が選択される。また、2値スキャン(拡縮)の場合には、1パス同時両面が選択され、図7に示す(iii)の画像パス(並列処理が行われた後、第2面(裏面)については処理の一部を第1画像処理回路100によって処理するパス)が選択される。
【0053】
以上、詳述したように、本実施の形態では、機能、要求に応じて、読み取りパスと画像パスとを選択している。これによって、生産性(速度)を重視するか画質を重視するか等の各特性を生かした画像読み取りが可能となる。また、第2のセンサであるCIS50による読み取り手段では、白色基準板を用いたシェーディング補正を行わないように構成することができるが、本実施の形態によれば、このようなシェーディング補正を実行しない読み取り装置を備えた場合であっても、原稿搬送パスおよび画像処理のパスを選択することによって、表裏両面の画質を損なうことなく、両面画像を読み取ることが可能となる。
【0054】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、原稿の読み取りモードに応じて、適切な原稿搬送パスおよび/または画像処理パスを選択することができ、例えば生産性または画質を重視した画像読み取りを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。
【図2】CISを用いた読み取り構造を説明するための図である。
【図3】処理装置によって実行される処理の一例を示したフローチャートである。
【図4】(a),(b)は、1パスによる片面読み取りの原稿パスと、1パスによる両面同時読み取りの原稿パスを示した図である。
【図5】(a)〜(d)は、図3のステップ105に示した反転パスによる両面読み取りを説明するための図である。
【図6】処理装置を説明するためのブロック図である。
【図7】信号処理部の構成を更に詳述したブロック図である。
【図8】A集積回路(ASIC−A)の構成を示したブロック図である。
【図9】B集積回路(ASIC−B)の構成を示したブロック図である。
【図10】C集積回路(ASIC−C)の構成を示したブロック図である。
【図11】(a),(b)は、画像パスの切り替え処理を説明するための図である。
【符号の説明】
10…原稿送り装置、11…原稿トレイ、13…ナジャーロール、19…プラテンロール、31…第1搬送路、50…CIS(Contact Image Sensor)、52…LED、54…ラインセンサ、60…突き当て部材、70…スキャナ装置、72B…第2プラテンガラス、78…CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、80…処理装置、81…信号処理部、90…制御部、100…第1画像処理回路、101…第1CPU、103…セレクタ(SEL)、110…A集積回路(ASIC−A)、130…B集積回路(ASIC−B)、200…第2画像処理回路、201…第2CPU、202…フラッシュROM(FROM)、210…C集積回路(ASIC−C)

Claims (14)

  1. 第1の方向から原稿の第1面の画像データを読み取る第1の読み取り手段と、
    前記第1の読み取り手段による前記第1の方向とは異なる第2の方向から原稿における第2面の画像データを読み取る第2の読み取り手段と、
    原稿の第2面の画像データについて前記第1の読み取り手段で読み取るか前記第2の読み取り手段で読み取るかを決定する決定手段と、
    前記決定手段による決定に基づき前記第1の読み取り手段または前記第2の読み取り手段を用いて原稿の第2面の画像データを読み取る読み取り制御手段と
    を含む画像読み取り装置。
  2. 前記第1の読み取り手段により第1面の画像データが読み取られた原稿を反転させる原稿反転手段を更に備え、
    前記読み取り制御手段は、前記決定手段により原稿の第2面を前記第1の読み取り手段で読み取ると決定された場合に、前記原稿反転手段により原稿を反転させて当該第1の読み取り手段で第2面を読み取ることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 原稿の第2面に対する読み取りモードを認識するモード認識手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  4. 前記決定手段は、前記モード認識手段による認識に基づいて、前記第1の読み取り手段および前記第2の読み取り手段の何れかを用いて第2面の画像データを読み取ることを決定することを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  5. 前記第1の読み取り手段により読み取られた画像データを処理する第1の画像処理手段と、
    前記第2の読み取り手段により読み取られた画像データを処理する第2の画像処理手段とを更に備え、
    前記モード認識手段による認識に基づいて、前記第2の読み取り手段により読み取られた第2面の画像データを前記第1の画像処理手段および前記第2の画像処理手段の両者を用いて処理することを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  6. 前記モード認識手段は、多値で画像データを読み込む多値スキャンモードか否かを認識することを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  7. 原稿における第1面の画像データを読み取る第1のセンサと、
    前記第1のセンサにより原稿の第1面の画像データを読み取る際に当該原稿を反転させずに当該原稿の第2面の画像データを読み取ることを可能にするものとして配置される第2のセンサと、
    前記第1のセンサにより読み取られた画像データを処理する第1の画像処理回路と、
    前記第2のセンサにより読み取られた画像データを処理する第2の画像処理回路と、
    前記第1の画像処理回路を用いて原稿の第2面の画像データを処理するかまたは前記第2の画像処理回路を用いて原稿の第2面の画像データを処理するかを選択する信号処理部と
    を含む画像読み取り装置。
  8. 前記信号処理部は、第2面の画像データに対する読み取りモードに基づいて選択することを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
  9. 前記信号処理部は、第2面の画像データが所定の読み取りモードで読み取られる場合に、前記第1の画像処理回路および前記第2の画像処理回路の両者を用いて第2面の画像データを処理することを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
  10. 前記所定の読み取りモードは、2値で画像データを読み込む2値スキャンの拡大縮小処理であることを特徴とする請求項9記載の画像読み取り装置。
  11. 原稿における第1面の画像データを入力すると共に、当該第1面の画像データに対する入力が完了する前に当該原稿における第2面の画像データを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された前記第1面の画像データを第1の画像処理回路で処理し、前記第2面の画像データを第2の画像処理回路で並列処理する処理手段とを備え、
    前記処理手段は、前記第2面の画像データに対する処理内容に応じて、前記第2の画像処理回路および前記第1の画像処理回路の両者を用いて当該第2面の画像データを処理することを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記処理手段は、2値で読み込まれた前記第2面の画像データに対する拡大縮小処理を施す場合に前記第1の画像処理回路を用いることを特徴とする請求項11記載の画像処理装置。
  13. 原稿の第1面の画像データおよび第2面の画像データを処理する画像処理方法であって、
    入力される前記第1面の画像データに対して第1の画像処理回路を用いて画像処理を施し、
    原稿の前記第2面の画像データに対する読み取りモードを認識し、
    認識される前記読み取りモードに基づいて、前記第1の画像処理回路または当該第1の画像処理回路とは異なる第2の画像処理回路を選択し、
    選択された前記第1の画像処理回路または前記第2の画像処理回路によって、入力される前記第2面の画像データに対して画像処理を施すことを特徴とする画像処理方法。
  14. 前記第1の画像処理回路は、第1のセンサからの出力に対して画像処理を施し、
    前記第2の画像処理回路は、前記第1のセンサとは異なる第2のセンサからの出力に対して画像処理を施すことを特徴とする請求項13記載の画像処理方法。
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