JP2005277752A - 画像読み取り装置 - Google Patents

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洋 萩原
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Abstract

【課題】 基準部材を読み取って得られた読み取りデータにおける異常部位を適切に補間する。
【解決手段】 LED52による照射光の強さを100%とした場合にラインセンサ54にて白基準テープ64を読み取って得られる100%シェーディングデータと、LED52による照射光の強さを50%とした場合にラインセンサ54にて白基準テープ64を読み取って得られる50%シェーディングデータとの差分を取り、この差分が予め設定された閾値より低い部位(画素)をごみ付着部位(画素)と判断する。そして、100%シェーディングデータにおけるごみ付着部位のデータを、工場出荷時に予め取得してFROMに格納しておいた初期シェーディングデータを用いて補間する。補間に際しては、100%シェーディングデータと初期シェーディングデータとのレベルの違いを加味する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置に係り、より詳しくは、シェーディング補正を行うための基準部材を有する画像読み取り装置に関する。
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿の画像情報を自動的に読み取る画像読み取り装置が用いられている。この種の画像読み取り装置では、原稿の搬送経路に直交する方向に延設される光源を用いて原稿に光を照射し、照射された原稿から反射した反射光をイメージセンサにて受光することで、原稿上の画像を読み取っている。
このような画像読み取り装置では、原稿の搬送経路に直交する方向の位置によって光源から照射される光量にばらつきがあったり、また、経時的に光源の光量が変動したりするといった事態が生じる。光源の光量が変動すると、例えばハーフトーンの画像が一様に形成された原稿を読み取った場合に、出力される画像信号が光源の光量に応じたばらつきを有する不均一なものとなってしまう。
そこで、原稿の搬送経路に直交する方向に延びる白色の部材(白基準部材)を光源に対向配置すると共に、この白基準部に対して光源から光を照射し、白基準部から反射した反射光をイメージセンサにて受光し、原稿の搬送方向に直交する方向の照度分布に対応する補正用データ(シェーディングデータ)を予め取得しておく手法が広く用いられている(特許文献1参照。)。そして、実際の原稿読み取り動作時には、原稿を読み取って得られた画像データを、シェーディングデータを用いて補正(シェーディング補正)することで、光源の光量分布に起因するむらを除去している。
特開2001−313794号公報(第3-4頁、図3)
ところで、白基準部材にはごみや汚れが付着する可能性があり、このような状態の白基準部材を読み取って得られたシェーディングデータにて読み取り画像のシェーディング補正を行った場合には、ごみや汚れの付着部に対応する部位に筋が発生してしまうことになる。そこで、従来にあっては、例えばセンサあるいはミラー等を移動させることによって白基準部材の複数の位置でシェーディングデータを取得し、最も白に近いデータをシェーディングデータとして用いるようにしていた。
しかしながら、特許文献1に記載の画像読み取り装置では、イメージセンサおよび白基準部材が固定配置されているため、白基準部材の複数の位置でシェーディングデータを取得することが困難であった。このため、白基準部材に付着したごみや汚れ等がシェーディングデータに及ぼす影響を排除することができず、シェーディングデータの異常に起因する画像データ中の筋を防止できなかった。
また、仮に白基準部材の複数の位置でシェーディングデータを取得できたとしても、各位置において白基準部材にごみや汚れが付着している可能性を排除できないため、取得したシェーディングデータ中に異常値が存在するおそれがあった。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、基準部材を読み取って得られた読み取りデータにおける異常部位を適切に補間することにある。
また、他の目的は、基準部材を読み取って得られた読み取りデータから、基準部材に付着したごみや汚れ等の影響を低減することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿を照射する光源と、原稿から反射する反射光を受光するセンサと、センサにより、原稿の画像データを補正するための読み取りデータが読み取られる基準部材と、基準部材を読み取って得られた基準データが予め記憶される記憶手段と、光源にて基準部材に光を照射しセンサで基準部材から反射した反射光を受光して取得された読み取りデータにおける異常部位を特定する特定手段と、特定手段にて特定された異常部位のデータを、記憶手段に記憶されている基準データに置き換える置換手段とを含んでいる。
ここで、置換手段は、特定手段にて特定された異常部位のデータおよび異常部位近傍のデータを基準データに置き換えることを特徴とすることができる。また、置換手段は、読み取りデータと基準データとのレベルの違いを加味して異常部位のデータを置き換えることを特徴とすることができる。さらに、記憶手段には、出荷時に基準部材を読み取って得られた基準データが記憶されることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿を照射する光源と、原稿から反射する反射光を受光するセンサと、センサにより、原稿の画像データを補正するための読み取りデータが読み取られる基準部材と、光源にて基準部材に光を照射しセンサで基準部材から反射した反射光を受光した結果に基づいて取得された第1の読み取りデータと、第1の読み取りデータが取得される前に取得された第2の読み取りデータとを用いて、センサにて原稿を読み取って得られる画像データの補正に用いられるシェーディングデータを生成する生成部とを含んでいる。
ここで、生成部は、第2の読み取りデータを用いて第1の読み取りデータにおける異常箇所を補間してシェーディングデータを生成することを特徴とすることができる。また、第2の読み取りデータを格納する格納部をさらに備え、生成部は、生成されたシェーディングデータを第2の読み取りデータとして格納部に格納することを特徴とすることができる。さらに、光源はLED(Light Emitting Diode)を複数並べたLEDアレイからなり、光源はセルフォックレンズを複数並べたレンズアレイを備えていることを特徴とすることができる。
本発明によれば、基準部材を読み取って得られた読み取りデータにおける異常部位を適切に補間することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、積載された原稿束から原稿を順次、搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込む第2の読み取り部としてのスキャナ装置70、および読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
原稿送り装置10は、給紙部の構成要素の一例として、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、原稿トレイ11を上昇および下降させるトレイリフタ12を備えている。また、トレイリフタ12により上昇された原稿トレイ11の原稿を搬送するナジャーロール13、ナジャーロール13により上昇された原稿トレイ11の原稿をさらに下流側まで搬送するフィードロール14、ナジャーロール13により供給される原稿を一枚ずつに捌くリタードロール15を備えている。最初に原稿が搬送される搬送路としての第1搬送路31には、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールまで搬送するテイクアウェイロール16、原稿をさらに下流側のロールまで搬送すると共にループ形成を行うプレレジロール17、一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給するレジロール18、読み込み中の原稿搬送をアシストするプラテンロール19、読み込まれた原稿をさらに下流に搬送するアウトロール20を備えている。また、第1搬送路31には、搬送される原稿のループ状態に応じて支点を中心に回動するバッフル41を備えている。さらに、プラテンロール19とアウトロール20との間には、CIS(Contact Image Sensor)50が設けられている。
アウトロール20の下流側には、第2搬送路32および第3搬送路33が設けられ、これらの搬送路を切り替える搬送路切替ゲート42、読み込みが終了した原稿を積載させる排出トレイ40、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第1排出ロール21を備えている。また、第3搬送路33を経由した原稿をスイッチバックさせる第4搬送路34(インバータパス)、第4搬送路34に設けられ、実際に原稿のスイッチバックを行うインバータロール22およびインバータピンチロール23、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を再度、プレレジロール17等を備える第1搬送路31に導く第5搬送路35、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を排出トレイ40に排出する第6搬送路36、第6搬送路36に設けられ、反転排出される原稿を第1排出ロール21まで搬送する第2排出ロール24、第5搬送路35および第6搬送路36の搬送経路を切り替える出口切替ゲート43を備えている。
ナジャーロール13は、待機時にはリフトアップされて待避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下して原稿トレイ11上の最上位の原稿を搬送する。ナジャーロール13およびフィードロール14は、フィードクラッチ(図示せず)の連結によって原稿の搬送を行う。プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿先端を突き当ててループを形成する。レジロール18では、ループ形成時に、レジロール18に噛み込んだ原稿先端をニップ位置まで戻している。このループが形成されると、バッフル41は支点を中心として開き、原稿に形成されるループを妨げることのないように機能している。また、テイクアウェイロール16およびプレレジロール17は、読み込み中における原稿のループを保持している。このループ形成によって、読み込みタイミングの調整が図られ、また、読み込み時における原稿搬送に伴うスキューを抑制して、位置合わせの調整機能を高めることができる。読み込みの開始タイミングに合わせて、停止されていたレジロール18が回転を開始し、プラテンロール19によって原稿が第2プラテンガラス72B(後述)に押圧されて、後述するCCDイメージセンサ78によって下面方向から画像データが読み込まれる。
搬送路切替ゲート42は、片面原稿の読み取り終了時、および両面原稿の両面同時読み取りの終了時に、アウトロール20を経由した原稿を第2搬送路32に導き、排出トレイ40に排出するように切り替えられる。一方、この搬送路切替ゲート42は、両面原稿の順次読み取り時には、原稿を反転させるために、第3搬送路33に原稿を導くように切り替えられる。インバータピンチロール23は、両面原稿の順次読み取り時に、フィードクラッチ(図示せず)がオフの状態でリトラクトされてニップが開放され、原稿を第4搬送路34へ導いている。その後、このインバータピンチロール23はニップされ、インバータロール22によってインバートする原稿をプレレジロール17へと導き、また、反転排出する原稿を第6搬送路36の第2排出ロール24まで搬送している。
スキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を載置可能に構成されると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送された原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、筐体を形成する装置フレーム71に、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送中の原稿を読み取るための光の開口部を有する第2プラテンガラス72Bを備えている。なお、第2プラテンガラス72Bの近傍且つ第1プラテンガラス72Aの下側(スキャナ装置70の内側)には、第2プラテンガラス72Bと平行に白基準板69が配設されている。
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、および第1プラテンガラス72Aの全体にわたってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を像結合部へ提供するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射するXe(キセノン)ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが備えられている。さらに、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが備えられている。さらにまた、スキャナ装置70は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する結像用レンズ77、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78、CCDイメージセンサ78が装着される駆動基板79を備え、CCDイメージセンサ78によって得られた画像信号が駆動基板79を介して処理装置80に送られる。つまり、スキャナ装置70では、所謂縮小光学系を用いてイメージセンサとしてのCCDイメージセンサ78に像を結像させている。
ここで、まず、第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73のXe(キセノン)ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射されると共に、その原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの主走査方向)にフルレートキャリッジ73を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。まず、原稿送り装置10のプラテンロール19を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、本実施の形態における第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。すなわち、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ78によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、この原稿が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの原稿読み取りを完了させる。
本実施の形態では、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを停止させ、第2プラテンガラス72BにてCCDイメージセンサ78により原稿の第2面の読み取りを行う原稿の搬送時に、同時(時間の完全一致ではなく、同一の原稿搬送時程度の意味)に第1の読み取り部であるCIS50によって、原稿の第1面の読み取りを行うことが可能である。すなわち、CCDイメージセンサ78とCIS50とを用いて、搬送路への原稿の一度の搬送で、この原稿における表裏両面の画像を同時に読み取ることを可能としている。
図2は、読み取り部としてのCIS50を用いた読み取り構造を説明するための図である。図2に示すように、CIS50は、プラテンロール19とアウトロール20との間に設けられる。原稿の片面(第1面)は、第2プラテンガラス72Bに押し当てられ、この第1面の画像はCCDイメージセンサ78にて読み込まれる。一方、CIS50では、原稿を搬送する搬送路を介して対向する他方の側から、片面(第2面)の画像が読み込まれる。このCIS50は、ハウジング50aと、ハウジング50aに設けられた開口部に取り付けられるカバーガラス(ガラス)51と、このカバーガラス51を透過して原稿の第2面に光を照射する光源としてのLED(Light Emitting Diode)52と、LED52からの反射光を集光するレンズアレイであるセルフォックレンズ53と、このセルフォックレンズ53により集光された光を読み取るセンサ(イメージセンサ)としてのラインセンサ54を備えている。LED52は、複数のLEDを並列に並べたLEDアレイからなる。ラインセンサ54としては、CCDやCMOSセンサ、密着型センサ等を用いることができ、実寸幅(例えばA4長手幅297mm)の画像を読み取ることが可能である。CIS50では、縮小光学系を用いずに、セルフォックレンズ53とラインセンサ54を用いて画像の取り込みを行うことから、構造をシンプルにすることができ、且つ、筐体を小型化し、消費電力を低減することができる。尚、カラー画像を読み込む場合には、LED52にR(赤)G(緑)B(青)の3色のLED光源を組み合わせるかあるいは白色のLED光源を用い、ラインセンサ54としてRGB3色用の3列一組のセンサを用いれば良い。
また、CIS50による画像読み取りに際して、この読み取り部を構成する搬送路に、CIS50の筐体から延びる制御部材55、制御部材55によって押し付けられた原稿を突き当てる突き当て部材60を備えている。ただし、制御部材55はCIS50を介して原稿送り装置10(図1参照)に取り付けられているが、突き当て部材60はスキャナ装置70(図1参照)に取り付けられている。また、この突き当て部材60の下流側にはガイド部材61が設けられ、このガイド部材61と突き当て部材60との間には開口部63を構成し、更に、ガイド部材61の下部であって開口部63に連続する箇所には、原稿の表面に付着してきたごみや汚れを溜める回収部としてのごみ溜め部62が設けられている。制御部材55および突き当て部材60は、原稿の搬送路に直交する方向に(即ち、原稿送り装置10の前面から後面の方向に)、原稿送り装置10の前面から後面まで、搬送路の位置に対応して設けられている。
ここで、制御部材55は、CIS50に設けられた軸50bに巻き回されたくの字状の板金からなる板バネにて構成されており、制御部材55を撓み自在とすることで、搬送されてくる原稿の厚み分を吸収できると共に、折り曲げ後のついた原稿であっても安定して搬送できるようになっている。また、制御部材55の先端側は、CIS50による読み取り位置近傍まで伸びており、原稿と接触する部位にはヘミング曲げされた折り部55aが設けられ、原稿とスムースに接触し、紙粉等の発生を防止できるようになっている。なお、制御部材55の折り部55aと突き当て部材60との距離(原稿を通すためのギャップ)は0.1〜1.0mm程度に設定される。
一方、ガイド部としての突き当て部材60は、原稿の搬送方向上流側に設けられ、搬送される原稿を案内する搬送面60aと、この搬送面60aよりも原稿の搬送方向下流側に搬送面60aよりも一段下げて形成される段差面60bとを有している。また、この段差面60bは、セルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線と対向するように形成されており、段差面60b上には、二軸延伸ポリエステルフィルムからなる基準部材としての白基準テープ64が貼り付けられている。したがって、白基準テープ64は、突き当て部材60を介してスキャナ装置70に取り付けられていることになる。本実施の形態では、白基準テープ64の上面が、搬送路に露出した状態で配置されている。
さらに、CIS50は、光学結像レンズにセルフォックレンズ53を採用していることから、焦点(被写界)深度が±0.3mm程度と浅く、スキャナ装置70を用いた場合に比べて約1/13以下の深度となっている。このため、CIS50による読み取りに際しては、原稿の読み取り位置を所定の狭い範囲内に定めることが要求される。そこで、本実施の形態では、搬送路に面して制御部材55を設け、原稿を制御部材55によって突き当て部材60に押し当てて搬送し、プラテンロール19とアウトロール20との間にある原稿の姿勢を安定的に制御できるように構成した。図2の一点鎖線矢印は、制御部材55を設けた場合の原稿の動きを示したものである。原稿が制御部材55によって突き当て部材60に押し当てられつつ搬送されていることが理解できる。すなわち、制御部材55によって搬送される原稿を突き当て部材60に押し当てられた状態で読み取ることで、被写界深度の深いCIS50を用いた場合のピントの甘さを改善している。
次に、図1に示す処理装置80について説明する。
図3は、処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、センサ(CCDイメージセンサ78およびCIS50)から得られた画像情報を処理する信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、表面(第1面)を読み取るCCDイメージセンサ78および裏面(第2面)を読み取るCIS50のラインセンサ54からの各々の出力に対して所定の画像処理を施している。この信号処理部81は、ラインセンサ54からの出力に対してアナログ信号の処理を行うAFE(Analog Front End)82、アナログ信号をディジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)83を有している。但し、これらの機能は、CIS50の内部にて処理されるように構成することもできる。また、信号処理部81は、ディジタル信号に対してシェーディング補正やオフセット補正等の各種処理を施す画像処理回路が2系統、備えられており、表面(第1面)の画像データに対して画像処理を施す第1画像処理回路100、裏面(第2面)の画像データに対して画像処理を施す第2画像処理回路200を備えている。これらの画像処理回路からの出力は、例えばプリンタ等のIOT(Image Output Terminal)や、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストシステムへ出力される。
一方、制御部90は、各種両面読み取りの制御や片面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する画像読み取りコントロール91、CCDイメージセンサ78およびCIS50を制御するCCD/CISコントロール92、読み取りタイミングに合わせてCIS50のLED52やフルレートキャリッジ73のXe(キセノン)ランプ74を制御するランプコントロール93、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とのスキャン動作を制御するスキャンコントロール94、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する搬送機構コントロール95を備えている。これらの各種コントロールからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。画像読み取りコントロール91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。読み取りモードとしては、後述する1パス(反転なし)による両面同時読み取りモード、反転パスによる反転両面読み取りモード、1パスによる片面読み取りモード等が考えられる。
次に、各画像処理回路(第1画像処理回路100および第2画像処理回路200)の機能および動作について説明する。
図4は、信号処理部81の構成を更に詳述したブロック図である。第1画像処理回路100は、全体の制御を行う第1CPU101、CCDイメージセンサ78から出力された表面画像データに対してサンプルホールドやオフセット調整、A/D変換等を行うAFE102、また、表裏の画像データを選択して出力するためのセレクタ(SEL)103、CCDイメージセンサ78による白基準板69(図1参照)の読み取りデータを一時的に格納するためのRAM(Random Access Memory)104を備えている。更に、シェーディング補正やライン補間(RGBの位置ずれ補間)等を実行するA集積回路(ASIC-A)110、MTFフィルタや縮拡処理、2値化処理等を実行するB集積回路(ASIC-B)130を備えている。
一方、第2画像処理回路200は、全体の制御を行う第2CPU201、例えば工場出荷時の白基準シェーディングデータを保存(格納)するフラッシュROM(FROM)202、CIS50から得られた裏面画像データに対して各種画像処理を施すC集積回路(ASIC-C)210、CIS50による白基準テープ64(図2参照)の読み取りデータを一時的に格納するRAM203、画像処理が施された裏面画像データを一旦、保持し、所定の出力タイミングに合わせてセレクタ103へ出力するためのメモリ204を備えている。本実施の形態では、裏面読み取り用の密着型イメージセンサであるCIS50で、工場出荷時に予め白基準テープ64を読み取ることによって得られた白基準のシェーディングデータを、メモリとしてのフラッシュROM(FROM)202に保存している。
図5は、A集積回路(ASIC-A)110の構成を示したブロック図である。A集積回路110は、シェーディングメモリ121に格納されたシェーディングデータに基づいてCCDイメージセンサ78におけるシェーディングデータ補正を施すシェーディング補正部111、RGB3色のラインセンサの位置を補正するGAP補正部112、黒線を補正する黒線補正部113、入力側階調補正をするENL115、BGR→L*,a*,b*に変換する色空間変換116を備えている。また、CCDイメージセンサ78及びAFE102の駆動クロックを生成するタイミング生成部119、第1CPU101との通信を行うCPUインタフェース120を備えている。
図6は、B集積回路(ASIC-B)130の構成を示したブロック図である。B集積回路130は、MTF補正や平滑化を行うディジタルフィルタ部131、原稿搬送方向である副走査方向に対して縮小処理を施す副走査縮小部132、原稿搬送方向に直交する方向であってCCDイメージセンサ78の走査方向である主走査方向に対する拡大縮小処理を施す主走査拡大縮小部133、読み取り原稿の下地を除去する下地除去部135、L*,a*,b*→Y,M,C,Kに色空間変換するルックアップテーブル(LUT)136を備えている。また、読み取り原稿の下地を検知する下地検知部139、第1CPU101との通信を行うCPUインタフェース140を備えている。
図7は、C集積回路(ASIC-C)210の構成を示したブロック図である。C集積回路210は、Odd/Evnからなる2チャンネルの出力信号の合成を行うマルチプレックス(MPX)回路211、シェーディングメモリ221に格納されたシェーディングデータに基づいてシェーディング補正を施すシェーディング補正部212、黒線を補正する黒線補正部213、入力階調補正を実行するL変換(LUT)部214、副走査方向に対して縮小処理を施す副走査縮小部215、主走査方向に対する拡大縮小処理を施す主走査拡大縮小部216、MTF補正や平滑化を行うフィルタ部217、下地検知部222による下地検知結果に基づいて下地除去を行う下地除去部218、出力階調補正を行うルックアップテーブル(LUT)219、2値化を行う誤差拡散処理(Packing誤差拡散)部220を備えている。また、第2CPU201との通信を行うCPUインタフェース223を備えている。
図8は、フラッシュROM(FROM)202に格納されるデータ例を示した図である。図8に示される1ライン分のシェーディングデータは、例えば、工場出荷時に、所定の条件で、裏面読み取り用の密着型イメージセンサであるCIS50および白基準テープ64を用いて取得されたデータであり、例えば7100画素×8ビットからなる1ラインのデータが、例えば8Kバイトのエリアに格納される。このCIS50においては、1ラインに例えば200個程度のLED52が設けられている。以下の説明では、FROM202に格納されるシェーディングデータを初期シェーディングデータSHDiniと呼ぶ。
図9は、図3に示す画像読み取りコントロール91によって実行される処理の一例を示したフローチャートである。画像読み取りコントロール91では、まず、搬送される原稿が片面原稿か否かが判断される(ステップ101)。この判断は、例えば、スキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザからの選択や、例えば自動選択読み取り機能が働いている場合には、画像読み込み前の第1搬送路31上の搬送路両側に設けられたセンサ(図示せず)等によって認識することができる。また、ホストシステムからの要請や、ネットワーク等を介したユーザからの選択なども考えられる。このステップ101で片面原稿であると判断される場合には、1パス(反転パスを用いない1回だけの原稿搬送パス)による片面読み取りが行われる(ステップ102)。この1パスによる片面読み取りでは、CCDイメージセンサ78による読み取りとCIS50による読み取りとをどちらを選択しても良いが、より高画質な画像読み取りを実現する場合には、CCDイメージセンサ78による読み取りを選択することが好ましい。かかる際には、原稿トレイ11上に、上向きに片面の原稿部分が存在すると共に原稿の1ページ目が上に来るように載置し、この1ページ目から原稿を搬送して順に読み取られる。
ここで、ステップ101で片面原稿ではない場合、即ち、両面原稿である場合には、原稿が白・黒原稿であるか否かが判断される(ステップ103)。このステップ103の判断は、ステップ101と同様に、ユーザからの選択または自動選択読み取り機能によって判断される。カラー原稿であってもユーザが白・黒読み取りを望む場合もある。白・黒読み取りを行わない場合、即ち、カラー読み取りを行う場合には、画質が重視されるか否かが判断される(ステップ104)。例えば、カラー写真やパンフレット等のカラー画像の場合には、一般に、読み取り速度を上げる生産性よりも画質が重視される。かかる判断もユーザの設定等によってなされる。このステップ104で画質を重視すると判断される場合には、第1の両面読み取りモードである、反転パスによる両面読み取りが実行される(ステップ105)。即ち、CIS50による読み取りを行わず、原稿の第1面および原稿の第2面を共に第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって読み取るのである。これによって、原稿の第1面および原稿の第2面に対し、共に、焦点深度の深い読み取り手段を用いた高画質な両面読み取りが可能となる。
一方、ステップ103で白・黒読み取りを行う場合、または、ステップ104で、カラー画像出力を必要とする場合であっても、例えばビジネスカラー等の微妙な色合い等が重視されない場合や、プラス1カラーの場合(黒以外に赤や青等、他の1色のカラーを含む場合)など、画質をあまり重視せず、生産性等の他の要因が重視される場合には、第2の両面読み取りモードである、反転パスを用いない、1パスによる両面同時読み取りが行われる(ステップ106)。即ち、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって第1面を読み取り、この読み取りの搬送パスに際して、同じ搬送パスにてCIS50による第2面の読み取りが行われる。これによって、同一の読み取り部へ原稿を2度、搬送する必要がなく、原稿読み取りスピードを向上させることができると共に、搬送パスが簡潔化されることで、原稿詰まり(JAM)等の原稿搬送トラブルを抑制することができる。尚、前述したように、「同時読み取り」とは、必ずしも時間的に一致する場合を意味するものではなく、両面を1回のパスにてほぼ同時期に読み取るという意味である。
尚、図9に示す処理フローを簡潔化し、両面原稿読み取りにおいて、白黒原稿の読み取りの場合には、ステップ106の両面同時読み取りを実行し、カラー原稿の場合には、ステップ105の反転パスによって順次、原稿を読み取るように構成することも可能である。また、原稿面の種類に応じて、これらのモードをミックスして用いることもできる。
次に、各原稿読み取りモードにおける原稿の搬送方法について、図10および図11を用いて説明する。
図10(a),(b)は、図9のステップ102に示した1パスによる片面読み取りモードと、ステップ106に示した1パスによる両面同時読み取りである第2の両面読み取りモードの原稿パスを示した図である。図10(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、ナジャーロール13、フィードロール14およびリタードロール15、テイクアウェイロール16によって、第1搬送路31に順次、供給される。供給された原稿は、図10(b)に示すように、プラテンロール19の読み取り部およびCIS50の読み取り部を経由して、搬送路切替ゲート42によって第2搬送路32に移動し、排出トレイ40に、順次、排出される。片面読み取りの場合には、プラテンロール19の箇所にて、下方から、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いた読み取りがなされる。但し、前述のように、CIS50を用いた片面読み取りも可能である。また、1パスによる両面同時読み取りの場合には、スキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて第1面を読み取り、同一搬送時にCIS50を用いて第2面を読み取る。これによって、1回の原稿パスによって両面の原稿読み取りを行うことが可能となる。
図11(a)〜(d)は、図9のステップ105に示した反転パスによる両面読み取り、即ち、第1の両面読み取りモードを説明するための図である。図11(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、第1搬送路31に順次、供給され、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて、プラテンロール19の箇所にて下方から読み取りがなされる。そして、搬送路切替ゲート42によって第3搬送路33を経由し、第4搬送路34へ移動する。第3搬送路33を完全に抜けた原稿は、図11(b)に示すように、インバータロール22およびインバータピンチロール23によってスイッチバックし、第5搬送路35に供給される。
第5搬送路35に供給された原稿は、再度、第1搬送路31に供給される。そして、図11(c)に示すように、原稿がスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78によって下方から読み取られる。このとき、原稿は、図11(a)に示す場合とは表裏が反転した状態にあり、第1面とは表裏を異ならせる第2面が読み取られることとなる。第2面が読み取られた原稿は、表裏が反転された状態にあり、そのまま排出トレイ40に排出すると積載された読み取り後の原稿のページ順が狂うことになる。そこで、図11(c)に示すように、第2面の読み取りが完了した原稿を搬送路切替ゲート42を用いて第3搬送路33を経由させ、第4搬送路34に移動する。第4搬送路34に供給され、出口切替ゲート43の部分を完全に通過した原稿は、図11(d)に示すように出口切替ゲート43によって第6搬送路36を経由し排出トレイ40に排出される。これによって、原稿における表裏両面の画像を順次、読み取る第1の両面読み取りモードにおいて、読み取り後の原稿のページ順を揃えることが可能となる。
この画像読み取り装置では、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78を用いて原稿の片面(第1面)を読み取った後、原稿を反転させて他の片面(第2面)をこの第1のセンサで順次、読み取る第1の両面読み取りモードと、この第1のセンサと共に、第1のセンサとは搬送路を介して対向する他方の側に設けられる第2のセンサであるCIS50を用いて、原稿を一度の搬送で表裏両面(第1面および第2面)を読み取る第2の両面読み取りモードを準備した。そして、これらのモードを、必要に応じ、自動的に、またはユーザの指定等に基づいて、選択可能に構成している。これによって、例えば、白黒の出力かカラーの出力か、スピード(生産性)を重視するのか、画質を重視するのか等の用途に応じて、両面読み取りモードを適切に選択し、これらのモードを利用することが可能となっている。
また、この画像読み取り装置では、上述した各原稿読み取りモードによる原稿の画像読み取りジョブが開始される前に、スキャナ装置70およびCIS50それぞれにおいて、シェーディング補正に用いられるシェーディングデータの設定が行われる。
図12は、スキャナ装置70側すなわちCCDイメージセンサ78におけるシェーディングデータ取得の処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、第1画像処理回路100の第1CPU101によって実行される。
この処理では、まず、AFE102においてCCDイメージセンサ78を構成する各センサに対するオフセット補正(CCDオフセット補正)を行う(ステップ201)。次に、第1ミラー76Aが白基準板69の下部に位置するようにフルレートキャリッジ73を移動させる(ステップ202)。なお、ステップ202では、Xeランプ74は消灯させたままである。そして、Xeランプ74を消灯させた状態で、CCDイメージセンサ78による白基準板69の読み取りを行い、黒基準のシェーディングデータを取得する(ステップ203)。そして、取得されたスキャナ装置70側の黒基準のシェーディングデータを第1画像処理回路100のA集積回路110に設けられたシェーディングメモリ121に格納する(ステップ204)。
次に、Xeランプ74を点灯させる(ステップ205)。そして、Xeランプ74を点灯させた状態で、CCDイメージセンサ78による白基準板69の読み取りを行い、白基準のシェーディングデータ(以下、白基準のシェーディングデータ1と呼ぶ)を取得する(ステップ206)。そして、取得された白基準のシェーディングデータ1を第1画像処理回路100に設けられたRAM104に格納する(ステップ207)。次いで、第1ミラー76Aが白基準板69の下部に位置する状態を維持しながら、わずかにフルレートキャリッジ73を移動させる(ステップ208)。そして、Xeランプ74を点灯させた状態で、CCDイメージセンサ78による白基準板69の読み取りを行い、再び白基準のシェーディングデータ(以下、白基準のシェーディングデータ2と呼ぶ)を取得する(ステップ209)。そして、取得された白基準のシェーディングデータ2を第1画像処理回路100に設けられたRAM104に格納する(ステップ210)。さらに、RAM104に格納される白基準のシェーディングデータ1と白基準のシェーディングデータ2とを比較し、値がより大きい方、すなわち、より白に近い方を白基準のシェーディングデータとして選択する(ステップ211)。そして、スキャナ装置70側の白基準のシェーディングデータとして選択された白基準のシェーディングデータ1または白基準のシェーディングデータ2を、第1画像処理回路100のA集積回路110に設けられたシェーディングメモリ121に格納し(ステップ212)、一連の処理を終了する。
また、図13は、CIS50側におけるシェーディングデータの取得の流れを示すフローチャートである。この処理は、第2画像処理回路200の第2CPU201によって実行される。
この処理では、まず、AFE82においてCIS50のラインセンサ54を構成する各センサに対するオフセット補正(CISオフセット補正)を行う(ステップ301)。次に、LED52を消灯させた状態、すなわち、光の強さが0%の状態で、CIS50による白基準テープ64の読み取りを行い、黒基準のシェーディングデータを取得し(ステップ302)、取得されたCIS50側の黒基準のシェーディングデータを第2画像処理回路200のC集積回路210に設けられたシェーディングメモリ221に格納する(ステップ303)。
次いで、LED52を通常の光の強さ、すなわち、100%の光の強さで点灯させる(ステップ304)。そして、LED52の光の強さが100%の状態(第1の読み取り条件)で、CIS50による白基準テープ64の読み取りを行い、白基準のシェーディングデータ(第1の読み取りデータ:以下、100%シェーディングデータSHD100と呼ぶ)を取得し(ステップ305)、取得された100%シェーディングデータSHD100をRAM203に格納する(ステップ306)。次に、LED52を半分の光の強さ、すなわち、50%の光の強さで点灯させる(ステップ307)。そして、LED52による光の強さが50%の状態(第2の読み取り条件)で、再びCIS50による白基準テープ64の読み取りを行い、白基準のシェーディングデータ(第2のシェーディングデータ:以下、50%シェーディングデータSHD50と呼ぶ)を取得し(ステップ308)、取得された50%シェーディングデータSHD50をRAM203に格納する(ステップ309)。なお、本実施の形態では、読み取り時において白基準テープ64に対してCIS50が固定されていることから、100%シェーディングデータSHD100および50%シェーディングデータSHD50は、白基準テープ64の同一位置を読み取ることによって取得される。また、、ラインセンサ54による読み取り時間(測定時間)については100%シェーディングデータSHD100取得時も50%シェーディングデータSHD50取得時も同じである。さらに、RAM203に格納された100%シェーディングデータSHD100と50%シェーディングデータSHD50とを用いて、白基準テープ64におけるごみ付着部位(画素)の検知を行う(ステップ310)。そして、RAM203に格納された100%シェーディングデータSHD100のうち、ごみ付着部位と判断された画素についてデータの補正(補間)を行い(ステップ311)、補正されたデータをCIS50側の白基準のシェーディングデータとして第2画像処理回路200のC集積回路210に設けられたシェーディングメモリ221に格納し(ステップ312)、一連の処理を終了する。
ここで、図14は、上述したステップ310に示すごみ付着部位の検知における処理の流れを示すフローチャートである。この処理も、検知部としての機能を有する第2画像処理回路200の第2CPU201によって実行される。
この処理では、まず、RAM203に格納された100%シェーディングデータSHD100と50%シェーディングデータSHD50とを読み出す(ステップ401)。そして、各画素番号Pi(i=1〜7100)における、100%シェーディングデータSHD100(i)と50%シェーディングデータSHD50(i)との差分Diを求める(ステップ402)。次に、得られた各画素番号Piにおける各差分Di(i=1〜7100)が、予め規定された閾値Thよりも小さいか否かを判断する(ステップ403)。そして、差分Diが閾値Thよりも小さかったものをごみ付着画素と判断し、その画素番号Piをごみ付着画素番号としてRAM203に格納し(ステップ404)、処理を終了する。
また、図15は、上述したステップ311に示す100%シェーディングデータの補正(補間)における処理の流れを示すフローチャートである。この処理も、置換部としての機能を有する第2画像処理回路200の第2CPU201によって実行される。
この処理では、まず、RAM203に格納された100%シェーディングデータSHD100を読み出し(ステップ501)、次いで、RAM203に格納されたごみ付着画素番号を読み出す(ステップ502)。次に、読み出されたごみ付着画素番号の前後5画素をごみ付着画素番号に追加し(ステップ503)、さらに、FROM202に格納された工場出荷時の初期シェーディングデータSHDiniより、ステップ503にて決定されたごみ付着画素番号に対応するデータを読み出す(ステップ504)。次に、100%シェーディングデータSHD100よりごみ付着画素番号の手前側10画素分を取り出してその平均値を求め(ステップ505)、得られた平均値を用いてステップ504で読み出したデータの補正を行う(ステップ506)。そして、補正されたデータを用いて、100%シェーディングデータSHD100のごみ付着画素番号のデータを補間(置換)して(ステップ507)、処理を終了する。
次に、図13〜図15に示した処理を、具体例に基づいて詳細に説明する。
図16(a)は、シェーディングデータ取得時における白基準テープ64の状態を示している。なお、この例では、白基準テープ64の一部にごみGが付着しており、これを読み取った結果に基づいてCIS50用のシェーディングデータを生成するものとする。
図16(b)は、図16(a)に示す白基準テープ64を読み込むことにより、図13に示すステップ305で取得される100%シェーディングデータSHD100を示している。同図において、横軸は画素番号Pである(以下、図16(b),(c)においても同じ)。白基準テープ64にごみGが付着した部位では、ごみGが付着していない部位に比べて、反射光の量が著しく減少する。このため、ごみ付着部に対応するデータは、他の部位よりも著しく落ち込むことになる。なお、図16(b)では、100%シェーディングデータSHD100が画素方向に対して波打っているが、これは、CIS50においてセルフォックレンズ53を用いているためであり、波打ちの周期は、セルフォックレンズ53に設けられた各レンズのピッチに対応している。
図16(c)は、図16(a)に示す白基準テープ64を読み込むことにより、図13に示すステップ308で取得される50%シェーディングデータSHD50を示している。LED52の光量を50%とすることにより、50%シェーディングデータSHD50は、100%シェーディングデータSHD100よりも全体的に低くなっている。また、ごみ付着部に対応する50%シェーディングデータSHD50についても、100%シェーディングデータSHD100と同様、他の部位よりも落ち込んでいる。
図16(d)は、図14に示すステップ402で求められる100%シェーディングデータSHD100と50%シェーディングデータSHD50との差分Dを示している。同図より、ごみ付着部位では、ごみが付着していない部位と比べて差分Dが著しく小さくなっていることがわかる。本発明者の実験によれば、LED52の光の強さを100%から50%に半減させた場合に、白基準テープ64の白基準面(ごみが付着していない面)からの反射光量は略半分近くまで減少するのに対し、白基準テープ64のごみ付着面からの反射光量については、多少は減少するものの、白基準面側と比べて減少の度合いは小さくなることが判明している。この理由は、ごみ付着部位では、ごみによる吸収や散乱によってラインセンサ54へと反射する反射光量が減少しているため、照射する光の強さを大きく変化させた場合にも、反射する光量がそれほど影響を受けないことに起因するものと考えられる。したがって、差分Dが小さい部位については、ごみGが付着した領域(異常部位)であると判断することができ、本実施の形態では、図14に示すステップ403において、差分Diが閾値Thよりも小さいか否かを判断して、ごみ付着部位であるか否かを決定している。
図17(a)は、図16(d)に示すα領域、すなわち、ごみ付着部位の近傍を拡大したものである。本実施の形態では、図14に示すステップ403で各画素における差分Diが閾値Thを下回るか否かが求められ、差分Diが閾値Thを下回った画素番号PaからPbまでがごみ付着部位と判断され、ステップ404においてごみ付着画素番号としてRAM203に格納される。
図17(b)は、図15に示すステップ501で読み出される100%シェーディングデータSHD100のうち、ごみ付着画素の近傍を拡大したものである。なお、このステップ403では、図16(b)に示す100%シェーディングデータSHD100が読み出される。また、図15に示すステップ502では、ごみ付着画素番号(この例では画素番号Pa〜Pb)が読み出される。ここで、図16(b)を参照すると、確かに、画素番号Pa〜Pbの領域では、100%シェーディングデータSHD100が落ち込みを見せているが、実際には、画素番号Pa〜Pbの周辺画素を含む画素番号Pc〜Pdにおいて100%シェーディングデータに異常が生じていることがわかる。そこで、本実施の形態では、図15に示すステップ503において、ごみ付着画素番号Paよりも前側5画素およびごみ付着画素番号Pbよりも後ろ側5画素をごみ付着画素番号に追加している。ここで、ごみ付着画素番号として追加する画素数を5画素としているのは、発明者の実験結果に基づくものである。
図17(c)は、FROM202に格納される過去のシェーディングデータあるいは第2のシェーディングデータとしての初期シェーディングデータSHDiniを示している。図15に示すステップ504では、初期シェーディングデータSHDiniより、ごみ付着画素番号Pc〜Pdに対応するデータが読み出されることになる。この初期シェーディングデータSHDiniは、特性曲線の形状すなわちセルフォックレンズ53による波打については現状と同様の特性を示すが、データの絶対値についてはLED52や白基準テープ64等の経時変化により変化する。したがって、初期シェーディングデータSHDiniから読み出したごみ付着画素番号Pc〜Pdに対応するデータを、100%シェーディングデータSHD100の該当画素番号にそのまま置き換えると、図17(b)に破線で示すようにデータの連続性がなくなり、結果として読み取り画像に筋が出ることになってしまう。そこで、本実施の形態では、図15に示すステップ505においてごみ付着画素番号の手前側10画素分について100%シェーディングデータSHD100の平均値を取り、ステップ506においてこの平均値に合わせるようにデータの補正を行っている。具体的には、図17(b)に示すごみ付着画素番号Pcより手前側の10画素目である画素番号Peから画素番号Pcの1つ前の画素番号までの100%シェーディングデータSHD100の平均値と、画素番号Pcにおける初期シェーディングデータSHDiniとの差を取り、これを画素番号Pc〜Pdにおける初期シェーディングデータSHDiniより差し引いている。
図17(d)は、図15に示すステップ507で得られるシェーディングデータSHDを示している。本実施の形態では、上述したプロセスによってごみ付着画素番号Pc〜Pdの初期シェーディングデータSHDiniを補正してから100%シェーディングデータSHD100のごみ付着画素番号Pc〜Pdを補間しているので、シェーディングデータSHDの連続性が維持される。また、初期シェーディングデータSHDiniを用いて補正を行っているため、セルフォックレンズ53を使用することに伴うデータの波打にフィットした補正が行われる。
以上説明したように、本実施の形態では、LED52の光の強さを100%とした場合の100%シェーディングデータSHD100と50%とした場合の50%シェーディングデータSHD50とを取得し、これら100%シェーディングデータSHD100と50%シェーディングデータSHD50との差分Dをとることにより、白基準テープ64に対するごみ付着部位(画素)を容易に特定することができる。また、本実施の形態では、100%シェーディングデータSHD100と50%シェーディングデータSHD50との差分Dに基づいてごみ付着部位(画素)を判断しているため、セルフォックレンズ53を使用することによって付随的に生じるシェーディングデータの波打ちの影響を排除することができる。
さらに、本実施の形態では、ごみ付着部位と判断されたごみ付着画素における100%シェーディングデータSHD100(シェーディングデータ)を、初期シェーディングデータSHDini(過去のシェーディングデータ)を用いて補間するようにしたので、セルフォックレンズ53を使用することによって付随的に生じるシェーディングデータSHDの波打ちを再現することができ、より正確なシェーディングデータSHDを得ることができる。また、その際、経時による100%シェーディングデータSHD100と初期シェーディングデータSHDiniとの差分を考慮して、つまり、レベルの違いを加味して補正を行っているため、シェーディングデータの連続性を維持することができ、シェーディングデータSHDをより正確なものとすることができる。さらにまた、本実施の形態では、ごみ付着部位と判断されたごみ付着画素の周辺の画素(異常部位の近傍)も含めて100%シェーディングデータSHD100の補間を行うようにしたので、より正確なシェーディングデータSHDを得ることができる。
これにより、本実施の形態に係るCIS50では、読み取られた画像データに対してより正確なシェーディング補正を行うことが可能となり、白基準テープ64にごみが付着することに伴う画像データにおける筋の発生を防止することができる。
また、本実施の形態は、第1のシェーディングデータとしての100%シェーディングデータSHD100と、第2のシェーディングデータとしての初期シェーディングデータSHDiniとを用いて、画像補正用のシェーディングデータとしてのシェーディングデータSHDを生成しているものと見なすこともできる。
なお、本実施の形態では100%シェーディングデータSHD100と50%シェーディングデータSHD50とを用いてごみ付着部位の検知を行うようにしていたが、これに限られるものではなく、LED52からの光の強さが異なる複数のシェーディングデータを用いれば、ごみ付着部位(画素)を検知することが可能である。
また、本実施の形態では、図14に示すごみ付着部位の検知において、ごみ付着の判定に用いられる閾値Thを一定の値としていたが、白基準テープ64が経時変化によって徐々に灰色っぽくなることも考えられるため、例えば画像読み取り枚数をカウントするカウンタ(図示せず)を設け、予め決められた規定枚数毎に閾値Thを小さくしていく処理を行うようにしてもよい。また、閾値Thを下回る画素数が多すぎる場合には、ごみ付着部位の検知が終了した後に装置をストップさせ、読み取り装置に異常が生じたことを示すメッセージを画面(図示せず)に表示するようにしてもよい。
―実施の形態2―
本実施の形態は、実施の形態1と同様であるが、100%シェーディングデータSHD100を補正する際に初期シェーディングデータSHDiniを用いるのではなく、過去のシェーディングデータあるいは第2の読み取りデータとして、前回の画像読み取り時に使用した前回シェーディングデータSHDlastを用いるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、実施の形態1と同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図18は、本実施の形態で用いられるフラッシュROM(FROM)202に格納されるデータ例を示した図である。本実施の形態では、実施の形態1で説明した工場出荷時に取得された初期シェーディングデータSHDiniの他に、前回の画像読み取り時に取得され、実際に用いられた前回シェーディングデータSHDlastが格納されている。
また、本実施の形態では、実施の形態1と同様の手法にて白基準テープ64に対するごみ検知が行われるが、100%シェーディングデータの補正(補間)における処理が異なっている。図19は、図13のステップ311に示す100%シェーディングデータの補正(補間)における処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、第2画像処理回路200の第2CPU201によって実行される。
この処理では、まず、RAM203に格納された100%シェーディングデータSHD100を読み出し(ステップ601)、次いで、RAM203に格納されたごみ付着画素番号を読み出す(ステップ602)。次に、読み出されたごみ付着画素番号の前後5画素をごみ付着画素番号に追加し(ステップ603)、さらに、FROM202に格納された前回シェーディングデータSHDlastより、ステップ603にて決定されたごみ付着画素番号に対応するデータを読み出す(ステップ604)。次に、100%シェーディングデータよりごみ付着画素番号の手前側10画素分を取り出してその平均値を求め(ステップ605)、得られた平均値を用いてステップ504で読み出したデータの補正を行う(ステップ606)。そして、補正されたデータを用いて、100%シェーディングデータSHD100のごみ付着画素番号のデータを補間し(ステップ607)、補間後の100%シェーディングデータSHD100を新たな前回シェーディングデータSHDlastとしてFROM202(格納部)に格納して(ステップ608)、処理を終了する。
本実施の形態では、今回取得した100%シェーディングデータSHD100を、前回の画像読み取り時に使用した前回シェーディングデータSHDlastを用いて補正するようにしたので、実施の形態1で説明した初期シェーディングデータSHDiniを用いて補正する態様と比較して、LED52や白基準テープ64の経時劣化等に伴うシェーディングデータSHDの変化にも対応することが可能となり、より正確なシェーディングデータSHDを得ることができる。
これにより、本実施の形態に係るCIS50では、読み取られた画像データに対してより正確なシェーディング補正を行うことが可能となり、白基準テープ64にごみが付着することに伴う画像データにおける筋の発生を防止することができる。
なお、本実施の形態では、一番最初に画像読み取りを行う場合には前回シェーディングデータSHDlastが存在しないため、その場合には初期シェーディングデータSHDiniを用いて補正を行うことが好ましい。
―実施の形態3―
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、取得された100%シェーディングデータSHD100を補正する手法が一部異なっている。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、実施の形態1と同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の手法にて白基準テープ64に対するごみ検知が行われるが、上述したように100%シェーディングデータの補正(補間)における処理が異なっている。図20は、図13のステップ311に示す100%シェーディングデータの補正(補間)における処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、第2画像処理回路200の第2CPU201によって実行される。
この処理では、まず、FROM202に格納された初期シェーディングデータSHDiniを読み出し(ステップ701)、次いで、読み出した初期シェーディングデータSHDiniのうち、左側3分の1の領域(左端領域:画素番号1〜2367)における平均値(初期左端平均値)SHDiniLを求める(ステップ702)。次に、読み出した初期シェーディングデータSHDiniのうち、中央側3分の1の領域(中央領域:画素番号2368〜4734)における平均値(初期中央平均値)SHDiniCを求め(ステップ703)、さらに、読み出した初期シェーディングデータSHDiniのうち、右側3分の1の領域(右端領域:画素番号4735〜7100)における平均値(初期右端平均値)SHDiniRを求める(ステップ704)。
その後、RAM203に格納された100%シェーディングデータSHD100を読み出し(ステップ705)、RAM203に格納されたごみ付着画素番号を読み出す(ステップ706)。次に、読み出した100%シェーディングデータSHD100のうち、左側3分の1の領域(左端領域:画素番号1〜2367)における平均値(100%左端平均値)SHD100Lを求める(ステップ707)。そして、読み出した100%シェーディングデータSHD100のうち、中央側3分の1の領域(中央領域:画素番号2368〜4734)における平均値(100%中央平均値)SHD100Cを求め(ステップ708)、さらに、読み出した100%シェーディングデータSHD100のうち、右側3分の1の領域(右端領域:画素番号4735〜7100)における平均値(100%右端平均値)SHD100Rを求める(ステップ709)。なお、ステップ707〜709において平均値(SHD100L、SHD100C、SHD100R)を計算する場合、ごみ付着画素番号に対応するデータは除外されている。
そして、読み出されたごみ付着画素番号が上述した左側領域内に存在するか否かを判断する(ステップ710)。ここで、左側領域内にごみ付着画素番号が存在する場合は、ごみ付着画素番号およびその周辺n画素(例えば前後5画素)の100%シェーディングデータSHD100を、ステップ702で求めた初期左端平均値SHDiniLとステップ707で求めた100%左端平均値SHD100Lとの差分を加味して補正した初期シェーディングデータSHDiniにて置き換え(ステップ711)、次のステップ712へと進む。一方、左側領域内にごみ付着画素番号が存在しない場合は、そのまま次のステップ712へと進む。
次に、読み出されたごみ付着画素番号が上述した中央領域内に存在するか否かを判断する(ステップ712)。ここで、中央領域内にごみ付着画素番号が存在する場合は、ごみ付着画素番号およびその周辺n画素(例えば前後5画素)の100%シェーディングデータSHD100を、ステップ703で求めた初期中央平均値SHDiniCとステップ708で求めた100%中央平均値SHD100Cとの差分を加味して補正した初期シェーディングデータSHDiniにて置き換え(ステップ713)、次のステップ714へと進む。一方、左側領域内にごみ付着画素番号が存在しない場合は、そのまま次のステップ714へと進む。
さらに、読み出されたごみ付着画素番号が上述した右端領域内に存在するか否かを判断する(ステップ714)。ここで、右端領域内にごみ付着画素番号が存在する場合は、ごみ付着画素番号およびその周辺n画素(例えば前後5画素)の100%シェーディングデータSHD100を、ステップ704で求めた初期右端平均値SHDiniRとステップ709で求めた100%右端平均値SHD100Rとの差分を加味して補正した初期シェーディングデータSHDiniにて置き換え(ステップ715)、処理を終了する。一方、右側領域内にごみ付着画素番号が存在しない場合は、そのまま処理を終了する。
このように、本実施の形態においても、ごみ付着部位と判断されたごみ付着画素における100%シェーディングデータSHD100を、初期シェーディングデータSHDiniを用いて補間するようにしたので、セルフォックレンズ53を使用することによって付随的に生じるシェーディングデータSHDの波打ちを再現することができ、より正確なシェーディングデータSHDを得ることができる。また、その際、経時による100%シェーディングデータSHD100と初期シェーディングデータSHDiniとの差分を考慮して補正を行っているため、シェーディングデータの連続性を維持することができ、シェーディングデータSHDをより正確なものとすることができる。特に、本実施の形態では、初期シェーディングデータSHDiniおよび100%シェーディングデータSHD100を複数の領域(本実施の形態では3つ)に分割し、各領域において比較、補正を行っているため、より正確なシェーディングデータSHDを得ることができる。さらにまた、本実施の形態では、ごみ付着部位と判断されたごみ付着画素の周辺の画素も含めて100%シェーディングデータSHD100の補間を行うようにしたので、より正確なシェーディングデータSHDを得ることができる。
これにより、本実施の形態に係るCIS50では、読み取られた画像データに対してより正確なシェーディング補正を行うことが可能となり、白基準テープ64にごみが付着することに伴う画像データにおける筋の発生を防止することができる。
なお、実施の形態1〜3では、CIS50側のシェーディングデータ取得時におけるごみ付着部位の検知およびシェーディングデータの補間について説明を行ったが、スキャナ装置70側においても同様の手法を用いてごみ付着部位の検知およびシェーディングデータ補間処理を行うようにしてもよい。
また、実施の形態1〜3では、LED52の光量を変えてシェーディングデータを取得することにより、白基準テープ64に対するごみの付着(シェーディングデータ中の異常部位)を検知していたが、これに限られるものではなく、適宜手法を用いてよいことは勿論である。
本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。 CISを用いた読み取り構造を説明するための図である。 処理装置を説明するためのブロック図である。 信号処理部の構成を詳述したブロック図である。 A集積回路(ASIC-A)の構成を示したブロック図である。 B集積回路(ASIC-B)の構成を示したブロック図である。 C集積回路(ASIC-C)の構成を示したブロック図である。 フラッシュROM(FROM)に格納されるデータ例を示した図である。 画像読み取りコントロールによって実行される処理の一例を示したフローチャートである。 (a),(b)は、1パスによる片面読み取りモードと、1パスによる両面同時読み取りである第2の両面読み取りモードの原稿パスを説明するための図である。 (a)〜(d)は、反転パスによる両面読み取りを説明するための図である。 スキャナ装置(CCDイメージセンサ)におけるシェーディングデータ取得の処理の流れを示すフローチャートである。 CISにおけるシェーディングデータ取得の処理の流れを示すフローチャートである。 CISのごみ付着部位の検知における処理の流れを示すフローチャートである。 CISの100%シェーディングデータの補正(補間)における処理の流れを示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、CISにおけるシェーディングデータ取得の処理を説明する図である。 (a)〜(d)は、CISにおけるシェーディングデータ取得の処理を説明する図(つづき)である。 実施の形態2において、フラッシュROM(FROM)に格納されるデータ例を示した図である。 実施の形態2において、CISの100%シェーディングデータの補正(補間)における処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3において、CISの100%シェーディングデータの補正(補間)における処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10…原稿送り装置、11…原稿トレイ、13…ナジャーロール、19…プラテンロール、31…第1搬送路、40…排出トレイ、50…CIS、50a…ハウジング、51…カバーガラス、52…LED、53…セルフォックレンズ、54…ラインセンサ、55…制御部材、55a…折り部、56…Xe(キセノン)ランプ、57…ミラー、60…突き当て部材、64…白基準テープ、69…白基準板、70…スキャナ装置、73…フルレートキャリッジ、74…Xe(キセノン)ランプ、75…ハーフレートキャリッジ、76A…第1ミラー、76B…第2ミラー、76C…第3ミラー、77…結像用レンズ、78…CCDイメージセンサ、79…駆動基板、80…処理装置、81…信号処理部、90…制御部、100…第1画像処理回路、101…第1CPU、104…RAM、110…A集積回路(ASIC-A)、111…シェーディング補正部、121…シェーディングメモリ、130…B集積回路(ASIC-B)、200…第2画像処理回路、201…第2CPU、202…フラッシュROM(FROM)、203…RAM、204…メモリ、210…C集積回路(ASIC-C)、212…シェーディング補正部、221…シェーディングメモリ

Claims (8)

  1. 原稿を照射する光源と、
    前記原稿から反射する反射光を受光するセンサと、
    前記センサにより、原稿の画像データを補正するための読み取りデータが読み取られる基準部材と、
    前記基準部材を読み取って得られた基準データが予め記憶される記憶手段と、
    前記光源にて前記基準部材に光を照射し前記センサで当該基準部材から反射した反射光を受光して取得された読み取りデータにおける異常部位を特定する特定手段と、
    前記特定手段にて特定された前記異常部位のデータを、前記記憶手段に記憶されている前記基準データに置き換える置換手段と
    を含む画像読み取り装置。
  2. 前記置換手段は、前記特定手段にて特定された前記異常部位のデータおよび当該異常部位近傍のデータを前記基準データに置き換えることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 前記置換手段は、前記読み取りデータと前記基準データとのレベルの違いを加味して前記異常部位のデータを置き換えることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  4. 前記記憶手段には、出荷時に前記基準部材を読み取って得られた基準データが記憶されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  5. 原稿を照射する光源と、
    前記原稿から反射する反射光を受光するセンサと、
    前記センサにより、原稿の画像データを補正するための読み取りデータが読み取られる基準部材と、
    前記光源にて前記基準部材に光を照射し前記センサで当該基準部材から反射した反射光を受光した結果に基づいて取得された第1の読み取りデータと、当該第1の読み取りデータが取得される前に取得された第2の読み取りデータとを用いて、当該センサにて原稿を読み取って得られる画像データの補正に用いられるシェーディングデータを生成する生成部と
    を含む画像読み取り装置。
  6. 前記生成部は、前記第2の読み取りデータを用いて前記第1の読み取りデータにおける異常箇所を補間して前記シェーディングデータを生成することを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
  7. 前記第2の読み取りデータを格納する格納部をさらに備え、
    前記生成部は、生成された前記シェーディングデータを前記第2の読み取りデータとして前記格納部に格納することを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
  8. 前記光源はLED(Light Emitting Diode)を複数並べたLEDアレイからなり、当該光源はセルフォックレンズを複数並べたレンズアレイを備えていることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
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