JP4367115B2 - 画像読み取り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置に係り、より詳しくは、搬送される原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿の画像情報を自動的に読み取る画像読み取り装置が用いられている。この種の画像読み取り装置では、原稿の搬送経路に直交する方向に延設される光源を用いて原稿に光を照射し、照射された原稿から反射した反射光を光学センサにて受光することで、原稿上の画像を読み取っている。
このような画像読み取り装置では、原稿の搬送経路に直交する方向の位置によって光源から照射される光量にばらつきがあったり、また、経時的に光源の光量が変動したりするといった事態が生じる。このような光量の変動が生じると、例えばハーフトーンの画像が一様に形成された原稿を読み取った場合に、出力される画像信号が光源の光量に応じたばらつきを有する不均一なものとなってしまう。
そこで、原稿の搬送経路に直交する方向に延びる白色の部材(白基準部)を光源の光照射方向に対向配置すると共に、この白基準部に対して光源から光を照射し、白基準部から反射した反射光を光学センサにて受光し、原稿の搬送方向に直交する方向の照度分布に対応する補正用データ(シェーディングデータ)を予め取得しておく手法が広く用いられている(特許文献1参照。)。そして、実際の原稿読み取り動作時には、原稿を読み取って得られた画像データを、シェーディングデータを用いて補正(シェーディング補正)することで、光源の光量分布に起因するむらを除去している。
特開2001−313794号公報(第3-4頁、図3)
しかしながら、このような画像読み取り装置では、搬送される原稿が白基準部に接触することから、例えばトナーやボールペンのインクなど原稿の汚れが、白基準部に付着しやすくなってしまう。また、搬送される原稿が白基準部をこすることから、白基準部に傷がつきやすくなってしまう。このようにして白基準部に汚れが付着したり傷がついたりすると、原稿の搬送経路に直交する方向に対して白基準部のむらが存在することとなるため、この白基準部を読み取って得られたシェーディングデータを用いて補正を行ったとしても、得られる画像データにむらが生じてしまう。
また、原稿の搬送経路の両側にそれぞれ光源および光学センサを設け、一度の原稿の搬送で原稿に形成された表裏両面の画像を読み取る両面自動読み取り装置では、表面用の白基準部と裏面用の白基準部とが異なることから、一方の白基準部に汚れが付着したり傷が付いたりすると、表面と裏面とで得られる画像データが異なってしまうことになる。
かかる問題に対し、上記特許文献1に記載の技術では、白基準部を回転可能なロール部材の表面に形成し、シェーディング補正の実行時にはロール部材を回転して原稿の搬送経路に白基準部を露出させ、原稿の読み取り時(搬送時)にはロール部材を回転して原稿の搬送経路に白基準部以外のガイド面を露出させるようにしている。
ただし、特許文献1では、光学センサが装着された読み取り部に原稿を押し付けながら読み取りを行うようになっており、読み取り部自身に原稿の汚れが付着したり、傷がついたりしやすいことから、読み取られる画像データに筋などの画像欠陥が生じやすいという問題がある。また、ロール部材を駆動する機構が必要となるため、装置の大型化、複雑化を招いてしまう。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、シェーディング補正に用いられる白基準に対する汚れの付着や傷つけを抑制することにある。
また他の目的は、読み取り部に対する汚れの付着や傷つけを抑制することにある。
さらに他の目的は、読み取り部によって読み取られる画像における裏写りを抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿が湾曲して搬送される搬送経路と、湾曲される原稿の内側から原稿上の画像を読み取る読み取り部と、湾曲される原稿の外側にて原稿を案内する案内部材と、案内部材の原稿搬送方向下流側であって読み取り部による読み取り位置に対向する部位で案内部材よりも一段下げて形成される段差部とを有している。
ここで、段差部には、読み取り部にて読み取られる白基準部材が設けられることを特徴とすることができる。この場合に、読み取り部は、案内部材と白基準部材との段差形成部位より原稿搬送方向下流側5mm以内の位置で白基準部材を読み取ることを特徴とすることができる。また、読み取り部はCIS(Contact Image Sensor)センサを有していることを特徴とすることができる。さらに、案内部材と白基準部材との段差が、0.1mm以上且つ0.5mm以下であることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、搬送される原稿が突き当てられる突き当て部と、突き当て部よりも原稿搬送方向下流側で突き当て部よりも低い位置に設けられる白基準部と、白基準部に対向配置され、白基準部または搬送される原稿の画像を読み取る読み取り部とを有している。
ここで、読み取り部は、原稿から離間した状態で原稿の画像を読み取ることを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、搬送経路を搬送される原稿の画像を読み取る読み取り部と、読み取り部に対向し且つ搬送経路に露出して配設される白基準部と、読み取り部による原稿の読み取り位置において原稿を白基準部から浮かせた状態で搬送する搬送機構とを有している。
ここで、搬送機構は、搬送経路を搬送される原稿を案内するための案内部材を有し、白基準部は、案内部材の案内面よりも搬送経路からみて奥側に配設されることを特徴とすることができる。
さらにまた、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、搬送される原稿が案内される案内面と、案内面よりも原稿搬送方向下流側で案内面に対して原稿から離間する方向に形成される離間面と、原稿が案内面との対向部を通過して離間面との対向部に突入した直後の位置で原稿の画像を読み取る読み取り部とを有している。
ここで、離間面には、画像補正のための白基準面が設けられることを特徴とすることができる。この場合に、案内面と白基準面とが、一つの部材に形成されていることを特徴とすることができる。また、白基準面よりも原稿の搬送方向下流側には、異物を回収するための回収部が配設されることを特徴とすることができる。
そして、さらに他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿が湾曲して搬送される搬送経路と、搬送経路の湾曲部外側から原稿の第1面を読み取る第1の読み取り部と、搬送経路の湾曲部内側から原稿の第2面を読み取る第2の読み取り部と、第2の読み取り部に対向して原稿の湾曲部外側に配設される案内部材と、案内部材の原稿搬送方向下流側で案内部材の案内面よりも一段下げた位置に形成される白基準部材とを有している。
ここで、第1の読み取り部は、縮小光学系を介して原稿の反射光を読み取る第1のイメージセンサを有し、第2の読み取り部は、原稿の反射光を第1のセンサよりも近接した位置から読み取る第2のイメージセンサを有することを特徴とすることができる。
本発明によれば、シェーディング補正に用いられる白基準に対する汚れの付着や傷つけを抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
―実施の形態1―
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、大きく、積載された原稿束から原稿を順次、搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込む第1の読み取り部としてのスキャナ装置70、および、読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
原稿送り装置10は、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、原稿トレイ11を上昇および下降させるトレイリフタ12を備えている。また、トレイリフタ12により上昇された原稿トレイ11の原稿を搬送するナジャーロール13、ナジャーロール13により搬送された原稿を更に下流側まで搬送するフィードロール14、ナジャーロール13により供給される原稿を1枚づつ捌くリタードロール15を備えている。最初に原稿が搬送される第1搬送路31には、一枚づつに捌かれた原稿を下流側のロールまで搬送するテイクアウェイロール16、原稿を更に下流側のロールまで搬送すると共にループ作成を行うプレレジロール17、一旦、停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給するレジロール18、読み込み中の原稿搬送をアシストするプラテンロール19、読み込まれた原稿を更に下流に搬送するアウトロール20を備えている。また、第1搬送路31には、搬送される原稿のループ状態に応じて支点を中心として回動するバッフル41を備えている。更に、プラテンロール19とアウトロール20との間には、本実施の形態における第2の読み取り部である、CIS(Contact Image Sensor)50を備えている。
アウトロール20の下流側には、第2搬送路32および第3搬送路33が設けられ、これらの搬送路を切り替える搬送路切替ゲート42、読み込みが終了した原稿を積載させる排出トレイ40、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第1排出ロール21を備えている。また、第3搬送路33を経由した原稿に対してスイッチバックさせる第4搬送路34、第4搬送路34に設けられ、実際に原稿のスイッチバックを行うインバータロール22およびインバータピンチロール23、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を再度、プレレジロール17等を備える第1搬送路31に導く第5搬送路35、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を排出トレイ40に排出する第6搬送路36、第6搬送路36に設けられ、反転排出される原稿を第1排出ロール21まで搬送する第2排出ロール24、第5搬送路35および第6搬送路36の搬送経路を切り替える出口切替ゲート43を備えている。
ナジャーロール13は、待機時にはリフトアップされて退避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下して原稿トレイ11上の最上位の原稿を搬送する。ナジャーロール13およびフィードロール14は、フィードクラッチ(図示せず)の連結によって原稿の搬送を行う。プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿先端を突き当ててループを作成する。レジロール18では、ループ作成時に、レジロール18に噛み込んだ原稿先端をニップ位置まで戻している。このループが形成されると、バッフル41は支点を中心として開き、原稿のループを妨げることのないように機能している。また、テイクアウェイロール16およびプレレジロール17は、読み込み中におけるループを保持している。このループ形成によって、読み込みタイミングの調整が図られ、また、読み込み時における原稿搬送に伴うスキューを抑制して、位置合わせの調整機能を高めることができる。読み込みの開始タイミングに合わせて、停止されていたレジロール18が回転を開始し、プラテンロール19によって、第2プラテンガラス72B(後述)に押圧されて、下面方向から画像データが読み込まれる。
搬送路切替ゲート42は、片面原稿の読み取り終了時、および両面原稿の両面同時読み取りの終了時に、アウトロール20を経由した原稿を第2搬送路32に導き、排出トレイ40に排出するように切り替えられる。一方、この搬送路切替ゲート42は、両面原稿の順次読み取り時には、原稿を反転させるために、第3搬送路33に原稿を導くように切り替えられる。インバータピンチロール23は、両面原稿の順次読み取り時に、フィードクラッチ(図示せず)がオフの状態でリトラクトされてニップが開放され、原稿をインバータパス(第4搬送路34)へ導いている。その後、このインバータピンチロール23はニップされ、インバータロール22によってインバートする原稿をプレレジロール17へ導き、また、反転排出する原稿を第6搬送路36の第2排出ロール24まで搬送している。
スキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を備えることができると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送された原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、筐体を形成する装置フレーム71に、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送中の原稿を読み取るための光の開口部を形成する第2プラテンガラス72Bが設けられている。
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、および第1プラテンガラス72Aの全体に亘ってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を像結合部へ提供するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射する照明ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが備えられている。更に、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが備えられている。更に、スキャナ装置70は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する結像用レンズ77、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換する第1のイメージセンサとしてのCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78、CCDイメージセンサ78を備える駆動基板79を備え、CCDイメージセンサ78によって得られた画像信号は駆動基板79を介して処理装置80に送られる。
ここで、まず、第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73の照明ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射されると共に、その原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、主走査方向とは直交する方向(副走査方向)にフルレートキャリッジ73を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿サイズ全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。まず、原稿送り装置10のプラテンロール19を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、本実施の形態における第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。即ち、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ78によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、原稿が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの読み取りが完了する。
本実施の形態では、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを停止させ、第2プラテンガラス72BにてCCDイメージセンサ78により原稿の第1面の読み取りを行う原稿の搬送時に、同時(時間の完全一致ではなく、同一の原稿搬送時程度の意味) にCIS50によって、原稿の第2面の読み取りを行うことが可能である。即ち、第1の読み取り部であるCCDイメージセンサ78と第2の読み取り部であるCIS50とを用いて、搬送路への原稿の一度の搬送で、この原稿における表裏両面の画像を読み取ることを可能としている。
図2は、CIS50を用いた読み取り構造を説明するための図である。図2に示すように、CIS50は、搬送機構としてのプラテンロール19とアウトロール20との間に設けられる。原稿の片面(第1面)は、第2プラテンガラス72Bに押し当てられ、この第1面の画像はCCDイメージセンサ78にて読み込まれる。一方、CIS50では、原稿を搬送する搬送路を介して対向する他方の側から、片面(第2面)の画像が読み込まれる。このCIS50は、ガラス51と、このガラス51を透過して原稿の第2面に光を照射するLED(Light Emitting Diode)52と、LED52からの反射光を集光するレンズアレイであるセルフォックレンズ53と、このセルフォックレンズ53により集光された光を読み取る第2のイメージセンサとしてのラインセンサ54を備えている。ラインセンサ54としては、CCDやCMOSセンサ、密着型センサ等を用いることができ、実寸幅(例えばA4長手幅297mm)の画像を読み取ることが可能である。CIS50では、縮小光学系を用いずに、セルフォックレンズ53とラインセンサ54を用いて画像の取り込みを行うことから、構造をシンプルにすることができ、且つ、筐体を小型化し、消費電力を低減することができる。尚、カラー画像を読み込む場合には、LED52にR(赤)G(緑)B(青)の3色のLED光源を組み合わせ、ラインセンサ54としてRGB3色用の3列一組のセンサを用いれば良い。
また、CIS50による画像読み取りに際して、この読み取り部を構成する搬送路に、CIS50の筐体から延びる制御部材55、制御部材55によって押し付けられた原稿を突き当てる案内部材あるいは突き当て部としての突き当て部材60を備えている。また、この突き当て部材60の下流側にはガイド部材61が設けられ、このガイド部材61と突き当て部材60との間には開口部63を構成し、更に、ガイド部材61の下部であって開口部63に連続する箇所には、原稿の表面に付着してきたごみや汚れを溜める回収部としてのごみ溜め部62が設けられている。制御部材55および突き当て部材60は、原稿の搬送路に直交する方向に(即ち、原稿送り装置の前面から後面の方向に)、原稿送り装置の前面から後面まで、搬送路の位置に対応して設けられている。
CIS50は、光学結像レンズにセルフォックレンズ53を採用していることから、焦点(被写界)深度が浅い。図3は、レンズ結像性能として焦点深度を説明するための図である。この図3には、本実施の形態におけるスキャナ装置70等の縮小光学系を用いたレンズ深度(7.8Lp/mm)のMTF(Modulation Transfer Function)、およびセルフォックレンズ53を用いたレンズ深度(6Lp/mm)のMTFの一例が示されている。この「Lp/mm」は、1mmの間に黒と白とのラダーパターンが幾つ存在するか、を示した値である。また、MTFは、被写体の持つ空間的な情報(コントラスト)を、低周波域(粗い稿目)から高周波域(細かい縞目)まで如何に忠実に再現するかを周波数特性で表したものである。図3の縦軸はMTF(%)を示し、横軸は、プラテンガラス上等のベストとなるピント位置から、1mmずつ離した状態、1mmずつ近付けた状態を示している。
例えば、原稿の読み取りに際してMTF20%以上を目標とすると、本実施の形態におけるスキャナ装置70を用いた場合には、±4mm程度でも一定のピントが合い、被写界深度を深くとることができる。一方、セルフォックレンズ53を用いた場合には、MTF20%以上を目標とすると、被写界深度が±0.3mm程度と浅く、スキャナ装置70を用いた場合に比べて約1/13以下の深度となっている。即ち、本実施の形態におけるCIS50による読み取りに際しては、原稿の読み取り位置を所定の狭い範囲内に定めることが要求される。
そこで、本実施の形態では、制御部材55を設け、原稿を制御部材55によって突き当て部材60に押し当てて搬送し、プラテンロール19とアウトロール20との間にある原稿の姿勢を安定的に制御できるように構成した。図2の実線矢印に示す「用紙の動きB」は、制御部材55が存在しない場合の用紙の動きを示したものであり、二点鎖線矢印に示す「用紙の動きA」は、制御部材55を設けた場合の用紙の動きを示したものである。「用紙の動きA」では、原稿が突き当て部材60に押し当てられて搬送されることが理解できる。即ち、制御部材55によって搬送される原稿を突き当て部材60に押し当てられた状態にて読み取ることで、被写界深度の浅いCIS50を用いた場合のピントの甘さを改善している。
次に、図1に示す処理装置80について説明する。
図4は、処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、センサ(CCDイメージセンサ78およびCIS50)から得られた画像情報を処理する信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、アナログ信号の処理を行うAFE(Analog Front End)82、アナログ信号をディジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)83、ディジタル信号に対してシェーディング補正やオフセット補正等の各種処理を施すディジタル処理部84を備え、ディジタル処理部84により処理されたディジタル信号は、ホストシステムへ出力され、例えば、プリンタへ画像情報として出力される。
一方、制御部90は、各種両面読み取りの制御や片面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する画像読み取りコントロール91、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78およびCIS50を制御するCCD/CISコントロール92、読み取りタイミングに合わせてCIS50のLED52やフルレートキャリッジ73の照明ランプ74を制御するランプコントロール93、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とのスキャン動作を制御するスキャンコントロール94、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する搬送機構コントロール95を備えている。これらの各種コントロールからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。画像読み取りコントロール91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。
ここで、本実施の形態では、原稿送り装置10による原稿搬送によって画像を読み取る際、第2プラテンガラス72Bを介してプラテンロール19に搬送される原稿をスキャナ装置70(CCDイメージセンサ78)を用いて読み取ることが可能であると共に、原稿送り装置10に設けられたCIS50を用いて読み取ることが可能である。しかしながら、前述のように、スキャナ装置70の機構を用いたCCDイメージセンサ78による読み取りと、CIS50のセルフォックレンズ53を用いた読み取りの場合とでは、その焦点深度の深さが異なり、解像特性に差が生じてしまう。特に、写真等のカラー画像を読み込む場合には、両者の読み込みにて色合わせが困難となり、両者の読み込みにて得られる画質が異なってしまう。そこで、本実施の形態では、複数の読み取りモードを準備し、装置の設定状態、原稿の種類、ユーザの選択等に基づいて、最適なモードの選択を可能としている。
図5は、図4に示す画像読み取りコントロール91によって実行される処理の一例を示したフローチャートである。画像読み取りコントロール91では、まず、搬送される原稿が片面原稿か否かが判断される(ステップ101)。この判断は、例えば、スキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザからの選択や、例えば自動選択読み取り機能が働いている場合には、画像読み込み前の第1搬送路31上の搬送路両側に設けられたセンサ(図示せず)等によって認識することができる。また、ホストシステムからの要請や、ネットワーク等を介したユーザからの選択なども考えられる。このステップ101で片面原稿であると判断される場合には、1パス(反転パスを用いない1回だけの原稿搬送パス)による片面読み取りが行われる(ステップ102)。この1パスによる片面読み取りでは、CCDイメージセンサ78による読み取りとCIS50による読み取りとをどちらを選択しても良いが、より高画質な画像読み取りを実現する場合には、CCDイメージセンサ78による読み取りを選択することが好ましい。かかる際には、原稿トレイ11上に、上向きに片面の原稿部分が存在すると共に原稿の1ページ目が上に来るように載置し、この1ページ目から原稿を搬送して順に読み取られる。
ここで、ステップ101で片面原稿ではない場合、即ち、両面原稿である場合には、原稿が白・黒原稿であるか否かが判断される(ステップ103)。このステップ103の判断は、ステップ101と同様に、ユーザからの選択または自動選択読み取り機能によって判断される。カラー原稿であってもユーザが白・黒読み取りを望む場合もある。白・黒読み取りを行わない場合、即ち、カラー読み取りを行う場合には、画質が重視されるか否かが判断される(ステップ104)。例えば、カラー写真やパンフレット等のカラー画像の場合には、一般に、読み取り速度を上げる生産性よりも画質が重視される。かかる判断もユーザの設定等によってなされる。このステップ104で画質を重視すると判断される場合には、第1の両面読み取りモードである、反転パスによる両面読み取りが実行される(ステップ105)。即ち、CIS50による読み取りを行わず、原稿の第1面および原稿の第2面を共に第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって読み取るのである。これによって、原稿の第1面および原稿の第2面に対し、共に、焦点深度の深い読み取り手段を用いた高画質な両面読み取りが可能となる。
一方、ステップ103で白・黒読み取りを行う場合、または、ステップ104で、カラー画像出力を必要とする場合であっても、例えばビジネスカラー等の微妙な色合い等が重視されない場合や、プラス1カラーの場合(黒以外に赤や青等、他の1色のカラーを含む場合)など、画質をあまり重視せず、生産性等の他の要因が重視される場合には、第2の両面読み取りモードである、反転パスを用いない、1パスによる両面同時読み取りが行われる(ステップ106)。即ち、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって第1面を読み取り、この読み取りの搬送パスに際して、同じ搬送パスにてCIS50による第2面の読み取りが行われる。これによって、同一の読み取り部へ原稿を2度、搬送する必要がなく、原稿読み取りスピードを向上させることができると共に、搬送パスが簡潔化されることで、原稿づまり(JAM)等の原稿搬送トラブルを抑制することができる。尚、前述したように、「同時読み取り」とは、必ずしも時間的に一致する場合を意味するものではなく、両面を1回のパスにてほぼ同時期に読み取るという意味である。
尚、図5に示す処理フローを簡潔化し、両面原稿読み取りにおいて、白黒原稿の読み取りの場合には、ステップ106の両面同時読み取りを実行し、カラー原稿の場合には、ステップ105の反転パスによって順次、原稿を読み取るように構成することも可能である。また、原稿面の種類に応じて、これらのモードをミックスして用いることもできる。
次に、各原稿読み取りモードにおける原稿の搬送方法について、図6および図7を用いて説明する。
図6(a),(b)は、図5のステップ102に示した1パスによる片面読み取りモードと、ステップ106に示した1パスによる両面同時読み取りである第2の両面読み取りモードの原稿パスを示した図である。図6(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、ナジャーロール13、フィードロール14およびリタードロール15、テイクアウェイロール16によって、第1搬送路31に順次、供給される。供給された原稿は、図6(b)に示すように、プラテンロール19の読み取り部およびCIS50の読み取り部を経由して、搬送路切替ゲート42によって第2搬送路32に移動し、排出トレイ40に、順次、排出される。片面読み取りの場合には、プラテンロール19の箇所にて、下方から、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いた読み取りがなされる。但し、前述のように、CIS50を用いた片面読み取りも可能である。また、1パスによる両面同時読み取りの場合には、スキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて第1面を読み取り、同一搬送時にCIS50を用いて第2面を読み取る。これによって、1回の原稿パスによって両面の原稿読み取りを行うことが可能となる。
図7(a)〜(d)は、図5のステップ105に示した反転パスによる両面読み取り、即ち、第1の両面読み取りモードを説明するための図である。図7(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、第1搬送路31に順次、供給され、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて、プラテンロール19の箇所にて下方から読み取りがなされる。そして、搬送路切替ゲート42によって第3搬送路33を経由し、第4搬送路34へ移動する。第3搬送路33を完全に抜けた原稿は、図7(b)に示すように、インバータロール22およびインバータピンチロール23によってスイッチバックし、第5搬送路35に供給される。
第5搬送路35に供給された原稿は、再度、第1搬送路31に供給される。そして、図7(c)に示すように、原稿がスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78によって下方から読み取られる。このとき、原稿は、図7(a)に示す場合とは表裏が反転した状態にあり、第1面とは表裏を異ならせる第2面が読み取られることとなる。第2面が読み取られた原稿は、表裏が反転された状態にあり、そのまま排出トレイ40に排出すると積載された読み取り後の原稿のページ順が狂うことになる。そこで、図7(c)に示すように、第2面の読み取りが完了した原稿を搬送路切替ゲート42を用いて第3搬送路33を経由させ、第4搬送路34に移動する。第4搬送路34に供給され、出口切替ゲート43の部分を完全に通過した原稿は、図7(d)に示すように出口切替ゲート43によって第6搬送路36を経由し排出トレイ40に排出される。これによって、原稿における表裏両面の画像を順次、読み取る第1の両面読み取りモードにおいて、読み取り後の原稿のページ順を揃えることが可能となる。
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78を用いて原稿の片面(第1面)を読み取った後、原稿を反転させて他の片面(第2面)をこの第1のセンサで順次、読み取る第1の両面読み取りモードと、この第1のセンサと共に、第1のセンサとは搬送路を介して対向する他方の側に設けられる第2のセンサであるCIS50を用いて、原稿を一度の搬送で表裏両面(第1面および第2面)を読み取る第2の両面読み取りモードを準備した。そして、これらのモードを、必要に応じ、自動的に、またはユーザの指定等に基づいて、選択可能に構成した。これによって、例えば、白黒の出力かカラーの出力か、スピード(生産性)を重視するのか、画質を重視するのか等の用途に応じて、両面読み取りモードを適切に選択し、これらのモードを利用することができる。
尚、この説明では、読み取りモードの選択を処理装置80の画像読み取りコントロール91によって実行するように説明したが、これらの処理は、例えば、ディジタルカラー複写機等の画像処理装置の全体を制御するホストシステム等によって実行されることも可能である。
次に、本実施の形態に係る画像読み取り装置において、CIS50のシェーディング補正に使用される白基準について詳細に説明する。
図8は、上述した突き当て部材60の近傍を拡大した図である。本実施の形態において、突き当て部材60は、原稿の搬送方向上流側に設けられ、搬送される原稿を案内する案内面としての搬送面60aと、この搬送面60aよりも原稿の搬送方向下流側に搬送面60aよりも一段下げて形成される段差部あるいは離間面としての段差面60bとを有している。つまり、本実施の形態では、搬送面60aと段差面60bとの間に、所定の段差が形成されている。また、この段差面60bは、セルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線と対向するように形成されており、段差面60b上には、二軸延伸ポリエステルフィルムからなる白基準部部材あるいは白基準部としての白基準テープ64(白基準部)が貼り付けられている。この白基準テープ64の上面が、白基準面として機能しており、搬送経路に露出した状態で配置されている。
本実施の形態では、突き当て部材60の搬送面60aよりも、段差面60bに貼り付けられた白基準テープ64の上面が一段下がるように取り付けられており、そのギャップは0.2mmとしている。例えば段差の高さが0.5mmであれば、白基準テープ64の厚みは0.3mmである。なお、このギャップについては、0.1mm以上0.5mm以下の範囲より選定することができる。また、突き当て部材60の搬送面60aと段差面60bとの段差からセルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線までの距離dは3mmとなるように設定されている。なお、この距離dについては5mm以内であればよい。これらの選定理由については後述する。
この画像読み取り装置において、CIS50側のシェーディングデータを取得する場合には、原稿の読み取り動作を開始する前に次の動作を行う。まず、LED52を点灯させて白基準テープ64からの反射光をセルフォックレンズ53およびラインセンサ54を介して反射データとして取得する。次に、取得された白基準テープ64からの反射データに基づいて処理装置80のディジタル処理部84でシェーディングデータを生成し、図示しないメモリに格納する。そして、実際の原稿読み取り動作時には、CIS50で原稿を読み取って得られた画像データを、メモリに格納されたシェーディングデータを用いて補正し、LED52の光量分布に起因するむらを除去した後、ホストシステムに出力する。なお、このシェーディングデータの取得は、例えばジョブの開始前や画像読み取りを行うシート毎など、適宜タイミングに設定することが可能である。
本実施の形態では、突き当て部材60近傍の搬送経路が湾曲しており、原稿は、湾曲した状態で搬送されるようになっている。そして、CIS50は湾曲して搬送される原稿の内側に、突き当て部材60および突き当て部材60に貼り付けられた白基準テープ64は湾曲して搬送される原稿の外側に配設されている。また、上述したように、CIS50には搬送経路側に制御部材55が取り付けられている。このため、搬送されてくる原稿は、突き当て部材60の搬送面60aに突き当てられて搬送面60aに接触した状態、別の観点から見れば、CIS50に設けられたガラス51から離間した状態で搬送されていく。したがって、ガラス51面に原稿の汚れが付着したり、ガラス51が原稿によってこすられて傷ついたりするといった事態は生じない。
そして、CIS50による読み取り位置において原稿上の画像が読み取られる。ここで、突き当て部材60の搬送面60aと白基準テープ64との間には、上述したように段差が形成されているため、原稿は読み取り位置において白基準テープ64にほとんど接触しない状態で搬送されていく。特に、CIS50による白基準テープ64の読み取り位置(セルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線上にある)は、搬送面60aと段差面60bとの段差から近い位置にあるため、搬送される原稿は、この読み取り位置から浮いた状態で、所定の空間を有しながら飛び越えていくこととなる。このため、原稿の汚れが白基準テープ64の読み取り位置に付着したり、原稿によって白基準テープ64の読み取り位置が擦れられて傷がついたりするといった事態を防止することができる。また、原稿の通過に伴い、白基準テープ64上の埃等の異物が、搬送される原稿によって生じる気流等により開口部63を介してごみ溜め部62に送り込まれるため、白基準テープ64はきれいな状態が維持される。さらに、読み取り位置では、原稿が突き当て部材60および白基準テープ64から浮いているため、例えば原稿が突き当てら得ることにより突き当て部材60に付着したトナー粉、ボールペンインク、修正液等の汚れが、原稿を介してCIS50により読み取られるといった事態は生じ得ない。つまり、本実施の形態では、CIS50による読み取りにおいて、原稿の読み取り面の裏面側に形成された部材による裏写りを防止することができる。
ここで、突き当て部材60の搬送面60aと白基準テープ64の上面との段差を0.1mm以上0.5mm以下に設定した理由について説明する。
本実施の形態では、白基準部材あるいは白基準部として白基準テープ64を用いているが、その貼り付け厚み公差、突き当て部材60の段差面60bの平面度成型精度によっては、突き当て部材60の搬送面60aよりも白基準テープ64の上面の方が一段上になってしまうおそれがあり、この場合、搬送される原稿がこの段差に引っ掛かりジャムや原稿の破損などを招くおそれがある。そこで、本実施の形態では、段差の公差を0.1mm以上と規定している。
また、CIS50で用いられているセルフォックレンズ53は、上述したように焦点深度が浅い(甘い)ことが知られている。ただし、焦点深度内で必要な解像特性が得られればある程度は許容することができる。ここで、図3を参照すると、セルフォックレンズ53を用いた場合には、MTF20%以上を目標とすると、被写界深度が6LPS/mmで±0.3mm程度であることがわかる。そこで、本実施の形態では、段差の公差を0.3mm以内と規定している。ただし、実際の読み取り対象は、ライン(原稿)ではなく白基準テープ64であるので、若干のMTF低下も問題なく、且つLED52による照明プロファイルも0mmと0.5mmとでは変化が少ないことから、0.5mmとした。
また、本発明者の実験によれば、突き当て部材60の搬送面60aと白基準テープ64の上面との段差を0.1mm以上0.5mm以下に設定した場合、搬送される原稿がCIS50による白基準テープ64の読み取り位置をジャンプして通過するためには、突き当て部材60の搬送面60aと段差面60bとの段差位置から5mm以内の位置とすればよいことが判明している。そこで、本実施の形態では、突き当て部材60の搬送面60aと段差面60bとの間の段差からの距離を5mm以内に設定している。
以上説明したように、本実施の形態によれば、段差の下側に白基準テープ64を貼り付けることで、搬送される原稿が白基準テープ64に接触しにくくなるようにしたので、白基準テープ64に対する汚れの付着や傷つけを防止することができる。そして、白基準テープ64に汚れや傷がつきにくくなることにより、長期に亘って安定したシェーディングデータを取得することが可能になる。また、本実施の形態では、白基準テープ64を固定した状態で配設できるため、駆動機構等が不要となり、構成を簡易にできる。
―実施の形態2―
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、突き当て部材60自身に白基準部材あるいは白基準部としての機能を持たせるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、突き当て部材60の近傍を拡大した図である。本実施の形態において、突き当て部材60の搬送経路側の原稿の搬送方向上流側には所定の厚みを有する案内部材としてのシート65が貼り付けられており、搬送方向下流側には白基準部材あるいは白基準部としての白基準面60cが露出している。つまり、本実施の形態では、案内面としてのシート65の上面と突き当て部材60の離間面としての白基準面60cとの間に所定の段差が形成されている。また、白基準面60cは、セルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線と対向するように形成されている。ここで、シート65の上面と突き当て部材60の白基準面60cとの間に形成される段差の高さは、0.1〜0.5mmの範囲より選択することができ、シート65の上面と突き当て部材60の白基準面60cとの段差からセルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線までの距離は5mm以内より選択することができる。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様、搬送される原稿がCIS50による白基準面60cの読み取り位置をジャンプするため、原稿の汚れが白基準面60cの読み取り位置に付着したり、原稿によって白基準テープ64の読み取り位置が擦られて傷がついたりするという事態を防止することができる。このように、白基準面60cに汚れや傷がつきにくくなることにより、長期に亘って安定したシェーディングデータを取得することが可能になる。また、原稿を浮かせた状態で読み取るため、裏写りを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、シート65の上面と突き当て部材60の白基準面60cとの間に所定の段差を形成していたが、これに限られるものではなく、例えば連続的な円弧状の曲面とし、この曲面のうち原稿の搬送経路から離間した位置に白基準面60cを形成するようにしてもよい。
本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。 CISを用いた読み取り構造を説明するための図である。 レンズ結像性能として焦点深度を説明するための図である。 処理装置を説明するためのブロック図である。 画像読み取りコントロールによって実行される処理の一例を示したフローチャートである。 (a),(b)は、1パスによる片面読み取りモードと、1パスによる両面同時読み取りである第2の両面読み取りモードの原稿パスを説明するための図である。 (a)〜(d)は、反転パスによる両面読み取りを説明するための図である。 実施の形態1における突き当て部材を説明するための図である。 実施の形態2における突き当て部材を説明するための図である。
符号の説明
10…原稿送り装置、11…原稿トレイ、13…ナジャーロール、19…プラテンロール、20…アウトロール、22…インバータロール、23…インバータピンチロール、31…第1搬送路、32…第2搬送路、33…第3搬送路、34…第4搬送路、35…第5搬送路、36…第6搬送路、40…排出トレイ、41…バッフル、42…搬送路切替ゲート、43…出口切替ゲート、50…CIS(Contact Image Sensor)、51…ガラス、52…LED(Light Emitting Diode)、53…セルフォックレンズ、54…ラインセンサ、55…制御部材、60…突き当て部材、60a…搬送面、60b…段差面、60c…白基準面、61…ガイド部材、62…ごみ溜め部、63…開口部、64…白基準テープ、65…シート、70…スキャナ装置、72A…第1プラテンガラス、72B…第2プラテンガラス、73…フルレートキャリッジ、74…照明ランプ、75…ハーフレートキャリッジ、76A…第1ミラー、76B…第2ミラー、76C…第3ミラー、77…結像用レンズ、78…CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、80…処理装置、81…信号処理部、90…制御部

Claims (7)

  1. 原稿が湾曲して搬送される搬送経路と、
    湾曲される原稿の内側から当該原稿上の画像を読み取る読み取り部と、
    湾曲される原稿の外側にて当該原稿を案内する案内部材と、
    前記案内部材の原稿搬送方向下流側であって前記読み取り部による読み取り位置に対向する部位で当該案内部材よりも一段下げて形成される段差部と、
    前記段差部に設けられ、前記読み取り部にて読み取られる白基準部材と、
    前記段差部の原稿搬送方向上流側に設けられ、搬送される原稿を前記案内部材に突き当てて押し付けることで、前記読み取り部および前記白基準部材と接触しないように当該原稿の姿勢を制御する制御部材と
    を有する画像読み取り装置。
  2. 前記読み取り部は、前記案内部材と当該白基準部材との段差形成部位より原稿搬送方向下流側5mm以内の位置で当該白基準部材を読み取ることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 前記読み取り部はCIS(Contact Image Sensor)センサを有していることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  4. 前記案内部材と前記白基準部材との段差が、0.1mm以上且つ0.5mm以下であることを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  5. 原稿が湾曲して搬送される搬送経路と、
    前記搬送経路の湾曲部外側から当該原稿の第1面を読み取る第1の読み取り部と、
    前記搬送経路の湾曲部内側から当該原稿の第2面を読み取る第2の読み取り部と、
    前記第2の読み取り部に対向して原稿の湾曲部外側に配設される案内部材と、
    前記案内部材の原稿搬送方向下流側で当該案内部材の案内面よりも一段下げた位置に形成される白基準部材と
    前記白基準部材よりも原稿搬送方向上流側に設けられ、搬送される原稿を前記案内部材に突き当てることで、前記第2の読み取り部および前記白基準部材と接触しないように当該原稿の姿勢を制御する制御部材と
    を有する画像読み取り装置。
  6. 前記第1の読み取り部は、縮小光学系を介して原稿の反射光を読み取る第1のイメージセンサを有し、
    前記第2の読み取り部は、原稿の反射光を前記第1のイメージセンサよりも近接した位置から読み取る第2のイメージセンサを有することを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
  7. 前記白基準部材よりも原稿搬送方向下流側には、異物を回収するための回収部が配設されることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
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