JP2005030503A - 分水栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】栓本体2にスリーブ部材3を設け、このスリーブ部材3の外周に円筒部5の端部にフランジ部6を形成したゴム輪4を嵌装し、スリーブ部材3とゴム輪4の円筒部5とを本管8の孔8aに挿入してフランジ部6を本管8の外周面8bに当接し、本管8内でスリーブ部材3の先端を拡径して本管8に栓本体2を装着しており、前記スリーブ部材3は栓本体2内に嵌入して弁体を受ける弁受体7と別個に形成して固着する。また、前記ゴム輪4は装着前形状でフランジ部6の当接面6Aに本管8側に末広がりの凹部9を形成する。
【選択図】図1
Description
分水栓の取り付けは、本管を穿孔し、穿孔部にゴム輪を入れてゴム輪内にスリーブ部材を圧入して止水する。本管の内面では、スリーブ部材を穿孔径よりも大きく拡径することで、分水栓の離脱阻止力を得ている。この拡径量をできるだけ大き広げれば、離脱阻止力を大きくすることができる。だが、拡径による伸びが限界に達すると拡径部に割れが発生し、離脱阻止力が著しく低下する。この拡径部の割れを防ぐ為には、伸びの大きな材質を選ぶ必要がある。
1、 スリーブ部材を拡径するには大きな拡径力が必要である。この拡径による反力がガスケットに加わると、ガスケットは圧縮されて薄くなるので、袋ナットが緩み漏水のおそれがある。そこで、取付作業完了後に袋ナットと下胴を締め直す必要がある。
2、スリーブ部材の上部を外向き突出したフランジに形成している。このフランジの折り曲げている内コーナが拡径による軸圧の影響で内面に縮径し、通水量を少なくしたり取付装置の軸を破損するおそれがある。
また、前記特許文献1、2におけるゴム輪に関して、次のような問題がある。
この多品種の本管に分水栓(同じサイズの分水栓と考えて)を確実に取付て錆から本管を守るためには、本管の品種毎に分水栓のスリーブ部材の長さとゴム輪筒部の長さを変えた品物を用いる必要があるが、本管種ごとに分水栓及びゴム輪円筒部の長さを変えると、取付装置の拡径量を制御する機構を品種毎に調整しなければならないので制御機構が複雑になると共に作業効率が悪くなったり、品種毎の調整を間違えるおそれある。そこで、多品種の本管をブロック別に分けて、ゴム輪円筒部の長さ及び分水栓スリーブ部材の長さの品種を少なくすることが考えられる。
1、管厚が薄くなると本管の内外面のゴム輪を圧接できないので、穿孔部の塗膜剥離や欠けた部分から錆が発生するおそれがある。
2、管厚が厚くなると本管の内面に拡径装置のフックが当たり、拡径装置を破壊するおそれがある。
3、管厚が厚い本管にゴム輪のフランジ部を強く押し当て、スリーブ部材を拡径した後に分水栓の押圧を開放すると、フランジ部の反発力で、スリーブ部材拡径部が本管内面のゴム輪を本管外周方向へ強く引っ張る。この時、ゴム輪のフランジ部の反発力が強いので、本管内面のゴム輪の円筒部のゴムは本管内面と拡径部に強く圧縮され、円筒部のゴムには永久歪みが発生する。永久歪みが発生すると、ゴム本来の性能を失うと共にゴム輪の劣化速度が促進される。そこで、本管に取付けたゴム輪のフランジ部と本管内面部分は、分水栓下部とスリーブ部材拡径部(カール部)の間で適度に圧縮されなければ、圧力バランスが不均衡になる可能性がある。
5、小さな本管にゴム輪を取り付けると、本管外周とゴム輪フランジ下面との間に隙間が出来る。この隙間があると、ゴム輪のフランジ下部から本管穿孔部に錆が発生するおそれがある。
6、本管と本管外周にある分水栓はゴム輪で隔離されているので、本管と分水栓間の電気化学的な腐食を軽減しているが、長年地中に埋設していると本管と分水栓が腐食する。腐食によって周囲の土壌に本管と分水栓の酸化物が浸透すると、電気抵抗が著しく低下し電気を通しやすい土壌になるので、スリーブ部材及び本管穿孔部を、分水栓下部のゴム輪で広く覆う必要が生じる。
本発明は、取り付け性、振動吸収性、耐食性に優れた分水栓を提供することを目的とする。
本発明は、管径、管厚の異なる各種本管に容易に適応でき、安定的取り付けができる分水栓を提供することを目的とする。
本発明は、ゴム輪を本管に柔軟に密接して当接面全周に亘ってシールがより均一にでき、安定的取り付けができるようにした分水栓を提供することを目的とする。
第1に、栓本体2にスリーブ部材3を設け、このスリーブ部材3の外周に円筒部5の端部にフランジ部6を形成したゴム輪4を嵌装し、スリーブ部材3とゴム輪4の円筒部5とを主管8の孔8aに挿入してフランジ部6を主管8の外周面8bに当接し、主管8内でスリーブ部材3の先端を拡径して本管8に栓本体2を装着しており、前記スリーブ部材3は栓本体2内に嵌入して弁体を受ける弁受体7と別個に形成してこの弁受体7に固着していることである。
第2に、栓本体2にスリーブ部材3を設け、このスリーブ部材3の外周に円筒部5の端部にフランジ部6を形成したゴム輪4を嵌装し、スリーブ部材3とゴム輪4の円筒部5とを本管8の孔8aに挿入してフランジ部6を本管8の外周面8bに当接し、本管8内でスリーブ部材3の先端を拡径して本管8に栓本体2を装着しており、前記スリーブ部材3は栓本体2内に嵌入して弁体を受ける弁受体7と別個に形成してこの弁受体7に固着しており、前記ゴム輪4は装着前形状でフランジ部6の当接面6Aに本管8側に末広がりの凹部9を形成していることである。
第3に、栓本体2にスリーブ部材3を設け、このスリーブ部材3の外周に円筒部5の端部にフランジ部6を形成したゴム輪4を嵌装し、スリーブ部材3とゴム輪4の円筒部5とを本管8の孔8aに挿入してフランジ部6を本管8の外周面8bに当接し、本管8内でスリーブ部材3の先端を拡径して本管8に栓本体2を装着しており、前記ゴム輪4は装着前形状でフランジ部6の当接面6Aに本管8側に末広がりの凹部9を形成していることである。
第4に、前記ゴム輪4のフランジ部6の当接面6Aの先端及び/又は円筒部5の先端を本管8の外周面8bに沿う弯曲縁に形成していることである。
これによって、当接面6Aの先端及び/又は円筒部5の先端を、本管8の円周面に全周縁が沿い、全周の圧迫状態が可及的に均一になって、良好な密接ができる。
これによって、ゴム輪4で弁受体7及びスリーブ部材3の全面を覆うことができ、それらの腐食をより確実に防止できる。
第6に、前記弁受体7の本管8側端面に締め付け治具用の係合孔7aを形成し、この係合孔7aを合成樹脂で埋めていることである。
第7に、前記スリーブ部材3を弁受体7の内周に嵌入して溶着していることである。
これによって、スリーブ部材3と弁受体7との固着を確実かつ容易にできる。
第8に、前記栓本体2と弁受体7との間にシール体13を設けていることである。
これによって、栓本体2と弁受体7との間のシールをより確実にできる。
これによって、ゴム輪4はフランジ部6が変形し易くなって、本管8に柔軟に密接して、当接面6A全周に亘ってシールがより均一にでき、分水栓1の安定的な装着も可能になる。
第10に、前記ゴム輪4の凹部9の底に底溝10を有することである。
これによって、フランジ部6の反発力が弱められてより変形し易くなって、本管8の管厚に差があってもゴム輪4の本管8内外の圧縮状態が等しくなり、また、反発距離が長くなることで、管厚の薄い本管8にも分水栓1を安定的に装着できる。
図1〜4に示す第1実施形態において、1は本管8に装着されたアンカー型分水栓であり、大別して栓本体2と、スリーブ部材3及び弁受体7と、ゴム輪4と、止めこま14とを有している。
本管8は、ダクタイル鋳鉄、銅、塩化ビニール、ポリエチレンで形成された水道管、液体送給管等の流体管である。
栓本体2は銅、鋳鉄等で側面視T字状に形成されており、本管8に対して垂直姿勢になる垂直部2A内の通路には垂直雌ねじ2aが形成され、この垂直部2Aと直交して平行姿勢になる水平部2Bにも内部に水平雌ねじ2bが形成され、この水平部2Bより下の前記垂直雌ねじ2aには止めこま14が内部通路閉鎖可能に螺合されている。
前記栓本体2の垂直部2Aの上部外周及び水平部2Bの端部外周には雄ねじ2cが形成されており、この雄ねじ2cにはキャップ16が螺合されており、キャップ16には穿孔16aが形成されている。このキャップ16の穿孔16aから止めこま用取付冶具を差し込めば、止めこま14を回転してその位置を変更できるようになる。止めこま14には止めこま用取付冶具を挿入する多角形の角穴14aが形成されている。
前記スリーブ部材3及び弁受体7はステンレス、銅、鉄鋼、アルミ合金等の、同種又は異種の金属材料で形成されており、弁受体7の内周にスリーブ部材3の先端の取付け部3Aが嵌入されていて、両者は溶接により固着一体化されており、弁受体7からスリーブ部材3の円筒部3Bが突出した形状になっている。弁受体7からスリーブ部材3の内部は、栓本体2の垂直部2A内の通路と連通する空洞となっている。
弁受体7は断面四角のリング状で、その本管2側の端面に締め付け治具用の係合孔7aが複数形成され、外周にねじ部7bが形成され、嵌合部2C内に螺入装着可能になっている。弁受体7は嵌合部2C内に螺入された状態で、嵌合部2Cの奥に収まり、図1に示すように、取付け部3Aの下方に嵌合部2C内で窪み17を形成する。前記係合孔7aは装着後に締め付け治具係合不要となったときに、合成樹脂で埋められる。
ゴム輪4はゴム、合成ゴム、弾性合成樹脂等で形成されていて、概略的には円筒部5の端部にフランジ部6を一体形成したものであり、スリーブ部材3の円筒部3Bに嵌合し、前記フランジ部6の一部が前記窪み17内にはまり込む状態となる。
前記円筒部5の先端内面には径内方向へ膨出した突部5aが形成され、フランジ部6の内周には、スリーブ部材3の円筒部3Bを導入するために径大に形成された案内部6aが形成されている。
前記末広がり凹部9によって、フランジ部6の下部はスカート形状になり、下端にいくに従って薄肉になって、軸方向及び径方向の変形が容易にできるようになっている。
当接面6Aに凹部9を形成することにより、フランジ部6は柔軟になって径外方向に広がるような変形がし易くなり、そのため、ゴム輪4を小口径管から大口径管まで用いても、本管8との間に隙間ができ難くなり、本管8の外周面との間のシールを全周に亘って均一かつ良好にすることができる。
前記分水栓1を本管8に装着するには、まず、栓本体2から止めこま14及びキャップ16を離脱しておき、穿孔機で本管8に孔8aを穿孔し、この孔8aにゴム輪4を挿入し、そのゴム輪4に栓本体2に装着したスリーブ部材3の円筒部3Bを挿入する。
そして栓本体2及びスリーブ部材3を本管8側に押圧して、ゴム輪4のフランジ部6の上部を窪み17にはまり込ませながら、スリーブ部材3の円筒部3Bを本管8内に十分に挿入する。
ゴム輪4は、スリーブ部材3の円筒部3Bとカール部3Cとの間で圧迫され、突部5aのある円筒部5の先端がカール部3C内で変形して、孔8aの周囲の本管8内周面に密接し、凹部9のあるフランジ部6がスカートを広げるような弾性変形をして、孔8aの周囲の本管外周面8bに密接する。
図2において、符号24は分水栓1取り付け後の通水時に使用する止水こまであり、止水ゴム25、ワッシャ26及びこま本体27を連結金具28で連結して構成され、こま本体27の外周には雄ねじが設けられ、端面には取付冶具係合用の多角形の係合穴27aが形成されている。
分水栓1を本管8に取り付けた後、水平部2Bに螺入された止水こま24を更にねじ込むと、止水ゴム25が垂直雌ねじ2aに当たり、なおもねじ込み圧縮すると止水ゴム25は膨らみ、栓本体2の垂直部2Aも水平部2Bも閉塞して止水する。
シールパッキンとキャップ16に当接する垂直部2A上端位置まで止めこま14を上げて止水すると、水平部2Bの給水管と本管8とが連通して通水可能になる。
垂直部2Aから給水する場合は、水平部2Bに止水こま24を取付け、かつシールパッキンとキャップ16を取り付ける。止水こま24をねじ込み、垂直部2A内面の垂直雌ねじ2aに止水ゴム24を圧接して止水ゴム25を膨張させ止水する。垂直部2A上端に給水管を接続し、止水こま24を緩めて垂直部2Aと本管8とを連通して通水し、止水ゴム25をなおも緩めてシールパッキン及びキャップ16に当接すると、水平部2Bは止水する。
本管8には管の厚さに種々あり、カール部3Cの形状が一定であるので、管厚が厚いとゴム輪4の管内部分の圧縮が強くなり過ぎ、管厚が薄いと圧縮が弱くなり、分水栓1の装着が不安定になっていたが、深い底溝10を形成することにより、フランジ部6の反発力が弱められてより変形し易くなって、管厚に差があってもゴム輪4の本管8内外の圧縮状態が等しくなり、また、反発距離が長くなることで薄い本管8にも分水栓1を安定的に装着できるようになる。
即ち、前記ゴム輪4の当接面6Aの先端は、装着する本管8の軸線を曲率中心とする弯曲縁6Aaを鏡面対称に一対形成し、一対の弯曲縁6Aaをゴム輪4の上方側に曲率中心のある円弧の弯曲縁6Abで接続しており、本管8に装着したときに本管8の外周面8bに全周縁が沿い、圧迫状態が可及的に均一になって、良好な密接ができるようになっている。
前記本管8の円弧周面に沿う弯曲縁は、当接面6Aの先端と円筒部5の先端とに形成しているが、どちらか一方でもよい。
前記締め付けリング11は、金属製リングで形成され、切り目11aを斜めにして、両端を傾斜突き合わせしたものであり、円筒部5と共に本管8内に入り、円筒部3Aの拡径によって円筒部5と共に広げられ、本管8の内周面に圧接される。
本管8がポリエチレン管等のように柔らかい管である場合に、ゴム輪4との硬度差が小さくなるので、本管8に高水圧が負荷されると本管8とゴム輪4の間に滑りが発生し、ゴム輪4が抜けるおそれがあるが、前記締め付けリング11を設けることにより、ゴム輪4の抜けを防止できる。
図12、13は第5実施形態を示しており、この第5実施形態は第1実施形態と弁体及び弁受体7等が異なる。弁体は止めこま14の代わりにボール弁体19を使用しており、そのため、栓本体2、弁受体7及びシールパッキン20等の形状が異なっている。
弁受体7はボール弁体19側に突出した筒部の外周にねじ部7bが形成されており、この筒部がシールパッキン20に嵌合し、ねじ部7bよりゴム輪4側の外周にシール体13が嵌合される周溝7cが形成されている。弁受体7の周溝7cよりゴム輪4側の外周面には、ねじ部7bよりも大径の径大部7dが形成され、この径大部7dの周溝7c側端部が段部7eとなっている。
栓本体2の嵌合部2Cは、シールパッキン20に嵌合する大きさの弁受体7を螺入できる大きさに形成されており、この嵌合部2Cのゴム輪4側の端部内周面には、ねじ部7bが螺合する雌ねじ部よりも大径の径大嵌合部2Caが形成されており、この径大嵌合部2Caの内端に段部が形成されている。
栓本体2の嵌合部2Cに嵌入された弁受体7は、径大嵌合部2Caに径大部7dが対応し、径大嵌合部2Caの内端の段部に段部7eが当接すれば、それ以上の螺入が阻止される。
(1)弁受体7に取り付けるスリーブ部材3の長さ、材質を自由に選定できる。
(2)弁受体7にスリーブ部材3の上端の取り付け部3Aを挿入して弁受体7とスリーブ部材3とを溶接しているので、スリーブ部材3に拡径による大きな軸圧が加わっても溶接部に悪い影響を受けにくい構造になっている。
分水栓1の弁受体7にスリーブ部材3を溶接することで、スリーブ部材3の組織が均一で延性の大きな金属を自由に選定できるので、スリーブ部材3の拡径による割れの発生がない。分水栓1(ボール弁19、止めこま14)の構造で、オーリング・シールパッキン等の止水部分に直接拡径による軸圧が加わらないので、止水性能に悪い影響を与えない。
(4)栓本体2の下面より弁受体7が上にあり、窪み17にゴム輪4のフランジ部6が嵌合するようになり、このようにすると、弁受体7とスリーブ部材3は電解質である土壌に触れない構造になっているので、電気化学的な腐食は発生し難い。これは、栓本体2と弁受体7及びスリーブ部材3が異種金属の場合、弁受体7が外部に露出していて土壌に接触していると、電解質である土壌を介して栓本体2と弁受体7間で電気化学的な腐食が発生するからである。
前記実施形態のゴム輪4を使用すると、ゴム輪4のスカートで大きく覆い、本管8までの距離、ゴム輪4の軸方向の距離だけでなく径方向の距離を長くすることができるので、前記電気化学的な腐食の防止を向上できる。
管厚が異なる本管8に対して従来技術のゴム輪を取り付けていると、拡径装置を用いて分水栓1を拡径すると設定した一定量を拡径することができるが、同口径の本管で管厚が厚い場合、本管内面とスリーブ部材3の下端は接近しており、また、ゴム輪も本管内面に出る量が少なくなり、この状態でスリーブ部材3を拡径すると、拡径装置のフックが本管内面に当たったり、拡径で本管内面のゴム輪を強く圧縮することになる。この問題を解決しないと、本管内面の塗装膜が破損したりフックや拡径装置内部の機構が破損するおそれがある。また、本管内面のゴム輪の圧縮量が大きくなると分水栓1本来の耐震機能が低下するおそれがある。
前記実施形態のゴム輪4を使用すると、ゴム輪4のフランジ部6に凹部9を設け、また、この凹部9の外周壁面に外向きのテーパを形成して、フランジ部6をスカート状に形成し、しかもスカートの長さを管口径や管種によって異なるものとすると、本管8に分水栓1を取り付けるときゴム輪4のスカート部が管外周に当接し、管軸方向ではスカートが管表面に押し当てられ、管表面を滑って拡径し、ほぼ水平まで広がり、また、本管円周方向においては円弧に沿って拡径する。従ってゴム輪4のフランジ部6は装着前の外形よりも大きく広がると共に、管軸と円弧に沿った曲面を形成し管表面とスカート曲面の間には隙間無く覆うことができる。
ゴム輪4のフランジ部6を厚くしかつ凹部9内に底溝10を設ける。ゴム輪の材質や硬度差によってゴム輪の反発力に差があるので、底溝10の幅や深さを変えることによって、本管内外面のゴム輪4の圧縮量が調整でき、本管8に圧力バランスを良好にした状態で分水栓1を取り付けることができるので、本管内外面の防食に有効であり、また、過度に圧縮することがないのでゴム輪4の劣化を防ぐにも有効である。
(9)このように、前記実施形態のゴム輪4では、フランジ部6に凹部9及び底溝10を設けることで、管口径・管厚に差があっても、フランジ部6の圧縮力を緩和することで大きな圧縮量(反発量)を得ることができるので、本管内外面のゴム輪4を適度に圧縮し錆びを防ぐと共に、ゴム輪4の劣化を防ぎ、耐震性能が維持される。また、分水栓1及びゴム輪の種類を少なくでき、分水栓1の取付け装置の簡素化や施工中の取り付け失敗などをなくすることに大きな効果がある。
(10)弁受体7の締め付け治具用の係合孔7aを合成樹脂で埋めているので、ゴム輪4を圧縮したときにその一部が係合孔7aに入るということがなく、ゴム輪4の圧縮に悪い影響を与えることがない。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜13に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
弯曲縁6Aa、6Ab及び弯曲縁5Aa、5Abの曲率を変更して、それらがゴム輪4を本管8に装着した状態で、本管8の外周面8b及び内周面によりフィットする形状にしたりしてもよい。
また、スリーブ部材3は弁受体7に突き合わせ溶接で一体化してもよい。
2 栓本体
3 スリーブ部材
3A 取付け部
3B 円筒部
4 ゴム輪
5 円筒部
6 フランジ部
6A 当接面
7 弁受体
8 本管
8a 孔
8b 外周面
9 凹部
9a 外周壁面
10 底溝
11 締め付けリング
13 シール体
14 止めこま
19 ボール弁
Claims (10)
- 栓本体(2)にスリーブ部材(3)を設け、このスリーブ部材(3)の外周に円筒部(5)の端部にフランジ部(6)を形成したゴム輪(4)を嵌装し、スリーブ部材(3)とゴム輪(4)の円筒部(5)とを主管(8)の孔(8a)に挿入してフランジ部(6)を主管(8)の外周面(8b)に当接し、主管(8)内でスリーブ部材(3)の先端を拡径して本管(8)に栓本体(2)を装着しており、前記スリーブ部材(3)は栓本体(2)内に嵌入して弁体を受ける弁受体(7)と別個に形成してこの弁受体(7)に固着していることを特徴とする分水栓。
- 栓本体(2)にスリーブ部材(3)を設け、このスリーブ部材(3)の外周に円筒部(5)の端部にフランジ部(6)を形成したゴム輪(4)を嵌装し、スリーブ部材(3)とゴム輪(4)の円筒部(5)とを本管(8)の孔(8a)に挿入してフランジ部(6)を本管(8)の外周面(8b)に当接し、本管(8)内でスリーブ部材(3)の先端を拡径して本管(8)に栓本体(2)を装着しており、前記スリーブ部材(3)は栓本体(2)内に嵌入して弁体を受ける弁受体(7)と別個に形成してこの弁受体(7)に固着しており、前記ゴム輪(4)は装着前形状でフランジ部(6)の当接面(6A)に本管(8)側に末広がりの凹部(9)を形成していることを特徴とする分水栓。
- 栓本体(2)にスリーブ部材(3)を設け、このスリーブ部材(3)の外周に円筒部(5)の端部にフランジ部(6)を形成したゴム輪(4)を嵌装し、スリーブ部材(3)とゴム輪(4)の円筒部(5)とを本管(8)の孔(8a)に挿入してフランジ部(6)を本管(8)の外周面(8b)に当接し、本管(8)内でスリーブ部材(3)の先端を拡径して本管(8)に栓本体(2)を装着しており、前記ゴム輪(4)は装着前形状でフランジ部(6)の当接面(6A)に本管(8)側に末広がりの凹部(9)を形成していることを特徴とする分水栓。
- 前記ゴム輪(4)のフランジ部(6)の当接面(6A)の先端及び/又は円筒部(5)の先端を本管(8)の円周面に沿う弯曲縁に形成していることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の分水栓。
- 前記栓本体(2)の本管(8)側端部に嵌合部(2C)を形成してその内部に弁受体(7)を螺入し、弁受体(7)を嵌合部(2C)内に入り込ませて嵌合部(2C)の端部との間にゴム輪(4)が入り込む窪み(17)を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の分水栓。
- 前記弁受体(7)の本管(8)側端面に締め付け治具用の係合孔(7a)を形成し、この係合孔(7a)を合成樹脂で埋めていることを特徴とする請求項5に記載の分水栓。
- 前記スリーブ部材(3)を弁受体(7)の内周に嵌入して溶着していることを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれかに記載の分水栓。
- 前記栓本体(2)と弁受体(7)との間にシール体(13)を設けていることを特徴とする請求項1、2、5、6、7のいずれかに記載の分水栓。
- 前記ゴム輪(4)の凹部(9)の外周壁面(9a)を末広がりテーパ面に形成していることを特徴とする請求項3、4に記載の分水栓。
- 前記ゴム輪(4)の凹部(9)の底に底溝(10)を有することを特徴とする請求項3、4又は9に記載の分水栓。
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