JP2005030489A - ボールねじ装置 - Google Patents

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Toshiharu Kajita
敏治 梶田
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Abstract

【課題】ボールの無限循環をスムースにできるのは勿論のこと、ボールやナット内部の段差や角部の損傷を防止できると共に、音や振動を低減できる耐久性に優れたボールねじ装置を提供する。
【解決手段】dmをボール5の中心円径、Dwをボール5の直径とした場合に、循環チューブ8のボール5のすくい上げ方向及び戻し方向をナット6のねじ溝4の接線方向に対してθ=sin−1(Dw/dm)だけ径方向外側へ傾ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種機器の送り機構等に用いられるボールねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のボールねじ装置としては、例えば図4に示すものが知られている。このボールねじ装置1は、外周面に螺旋状のねじ溝2を有するねじ軸3に、内周面にねじ溝2に対応する螺旋状のねじ溝4を有するナット6が螺合されている。
ナット6のねじ溝4とねじ軸3のねじ溝2とは互いに対向して両者の間に螺旋状の負荷軌道を形成しており、該負荷軌道には転動体としての多数のボール5が転動可能に装填されている。そして、ねじ軸3(又はナット6)の回転により、ナット6(又はねじ軸3)がボール5の転動を介して軸方向に移動するようになっている。
【0003】
ところで、ナット6(又はねじ軸3)が軸方向に移動する際には、ボール5が両ねじ溝2,4で形成される螺旋状の負荷軌道を転動しつつ移動するが、ナット6(又はねじ軸3)を継続して移動させていくためには、ボール5を無限循環させる必要がある。
このため、ナット6の外周面の一部を平坦面にしてこの平坦面に両ねじ溝2,4に連通する2個一組の孔7をねじ軸3を跨ぐように形成し、この一組の孔7にボール循環部材の一例である略コ字状の循環チューブ8の両端を嵌め込むことにより、両ねじ溝2,4間の負荷軌道に沿って公転するボール5を該負荷軌道の途中から循環チューブ8ですくい上げて元の負荷軌道に戻し、これにより、ボール5を無限循環させるようにしている。
【0004】
ところで、このようなボール5の無限循環をスムースにするために、図5(a)に示すように、循環チューブ8のボール5のすくい上げ方向及び戻し方向をナット6のねじ溝4の接線方向に向けて配置したボールねじ装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のボールねじ装置においては、ナット6の孔7に嵌合された循環チューブ8の端部とナット6のねじ溝4との接合部Sには部品構成上、段差や角部が避けられないことに加えて、無負荷の循環チューブ8内のボール5を負荷部の両ねじ溝2,4間に押し込むための力(P1)によって、図5(b)に示すように、前記接合部Sにボール5が押付けられる分力Fが必ず作用し、このため、前記段差や角部がボール5の衝突によって損傷するか、若しくはボール5がこの段差や角部によって損傷したり、更には接合部Sでのボール5の繰り返し衝突により音や振動が発生する問題がある。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、ボールの無限循環をスムースなものとすることができるのは勿論のこと、ボールやナット内部のボール循環経路にある段差や角部の損傷を防止することができると共に、音や振動を低減することができる耐久性に優れたボールねじ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、外周面に螺旋状のねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に有して前記ねじ軸に螺合されるナットと、前記両ねじ溝間に転動可能に装填された多数のボールと、前記両ねじ溝間を転動する前記ボールを途中ですくい上げた後に元の両ねじ溝間に戻して該ボールを無限循環させるべく前記ナットの外周部に形成された孔に端部が嵌合される略コ字状のボール循環部材とを備えたボールねじ装置において、
dmを前記ボールの中心円径、Dwを前記ボールの直径とした場合に、前記ボール循環部材の前記ボールのすくい上げ方向及び戻し方向を前記ナットのねじ溝の接線方向に対してθ=sin−1(Dw/dm)だけ径方向外側へ傾けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記ボール循環部材の前記ボールのすくい上げ方向及び戻し方向を前記両ねじ溝のリード角方向に傾けたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記ボール循環部材は、両端部に前記ナットの孔に嵌合される脚部を有し、各脚部内に前記ボールをすくい上げる通路および戻す通路がそれぞれ前記脚部の外周面に対して傾斜して形成されたサイドキャップであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例であるボールねじ装置を模式的に示した図である。なお、図4及び図5で既に説明した従来例と重複する部分については、図に同一符号を付して説明を省略する。
本発明の実施の形態の一例であるボールねじ装置は、図1(a)に示すように、dmをボール5の中心円径、Dwをボール5の直径とした場合に、循環チューブ8のボール5のすくい上げ方向及び戻し方向をナット6のねじ溝4の接線方向に対してθ=sin−1(Dw/dm)だけ径方向外側へ傾けている。
【0009】
これにより、図1(b)に示すように、無負荷の循環チューブ8内のボール5を負荷部の両ねじ溝2,4間に押し込むための力(P1)によって、ナット6の孔7に嵌合された循環チューブ8の端部とナット6のねじ溝4との接合部Sの段差や角部にボール5が押し付けられる分力Fが作用するのを回避することができる。
このため、従来のように、前記接合部Sの段差や角部がボール5の衝突によって損傷したり、ボール5がこの段差や角部によって損傷するのを防止することができると共に、接合部Sでのボール5の繰り返し衝突による音や振動が発生を低減することができる。
【0010】
ここで、ボール5のすくい上げ方向(若しくは戻し方向)の前記θに対するずれは、±5°以内(好ましくは±3゜以内)が望ましい。また、ボール5の無限循環をよりスムースに行うべく、循環チューブ8のボール5のすくい上げ方向及び戻し方向を前記両ねじ溝2,4のリード角方向に傾けるのが好ましい。
なお、本発明のボールねじ装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、ボール循環部材として循環チューブ8を例に採ったが、これに代えて、図2及び図3に示すようなサイドキャップ式のボールねじ装置に本発明を適用してもよい。
【0011】
このボールねじ装置10は、図2及び図3に示すように、外周面に螺旋状のねじ溝11を有するねじ軸12に、内周面にねじ溝11に対応する螺旋状のねじ溝13を有するナット14が嵌合されており、ナット14のねじ溝13とねじ軸12のねじ溝11とは互いに対向して両者の間に螺旋状の負荷軌道を形成している。該負荷軌道には転動体としての多数のボール15が転動可能に装填されており、ねじ軸12(又はナット14)の回転により、ナット14(又はねじ軸12)がボール15の転動を介して軸方向に移動するようになっている。
【0012】
ナット14の外周面の平坦な取付面には、例えば一対のキャップ分割部材23を互いに接合して構成されたサイドキャップ17が例えばねじ18等の固定手段によって固定されている。サイドキャップ17は、キャップ本体17aと、該キャップ本体17aの下面側に設けられてねじ軸12の軸方向に対して直角方向に延びる柱状又はブロック状等の一対の脚部19とを備えており、一対の脚部169は、ねじ軸12の軸方向に互いに離間し、且つねじ軸12の径方向に互いに離間して配置されている。これらの脚部19は前記ねじ溝11,13間の負荷軌道に連通してナット14の外周部の取付面に穿孔された二個一組の孔20に嵌合されており、かかる嵌合状態で前記キャップ本体17aがナット14にねじ18等の固定手段によって固定されている。
【0013】
ここで、各脚部19の内部には、dmをボール15の中心円径、Dwをボール15の直径とした場合に、ナット14のねじ溝13の接線方向に対してθ=sin−1(Dw/dm)だけ径方向外側へ傾き、且つ好ましくはねじ溝11,13のリード角と一致する方向に延びるボールすくい上げ(又はボール戻し)通路21が形成され、キャップ本体17aの内部には各ボールすくい上げ通路21間を接続するボール通路22が形成されている。
【0014】
そして、これらの各ボールすくい上げ通路21及びボール通路22によって、前記両ねじ溝11,13間の軸方向の一方(又は他方)の負荷軌道を転動するボール15をすくい上げて軸方向の他方(又は一方)の負荷軌道に戻すボール循環路をサイドキャップ17内に形成している。
このサイドキャップ式ボールねじ装置10が従来のボールねじ(チューブ式等)と異なる点としては、一対の脚部19をナット14の取付面に形成した孔20にほとんど隙間なく、単純にはめ込みながら、脚部19の内部に形成するボールすくい上げ通路21の方向を脚部19の外周面に対して傾けることが可能な点である。
【0015】
このため、ナット14の取付面には、従来の循環チューブ式ボールねじ装置のように、ねじ軸12に対して垂直方向に孔20を加工しておき、この孔20に単純にサイドキャップ17の脚部19をはめ込む構造としながら、脚部19内に形成したボールすくい上げ通路21でのボール15の進行方向を傾けることが可能となり、ナット14の加工が簡単で、且つボール15のすくい上げ通路および戻し通路の設計的自由度の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、ボールの無限循環をスムースなものとすることができるのは勿論のこと、ボールやナット内部のボール循環経路にある段差や角部の損傷を防止することができると共に、音や振動を低減することができる耐久性に優れたボールねじ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態の一例であるボールねじ装置を説明するための模式図、(b)は接合部にボールが押し付けられる分力が発生しないことをベクトルで表示した図である。
【図2】本発明の他の実施の形態であるボールねじ装置を説明するための平面図である。
【図3】図2の軸方向断面図である。
【図4】従来のボールねじ装置の一例を示す断面図である。
【図5】(a)は循環チューブのボールのすくい上げ方向及び戻し方向をナットのねじ溝の接線方向に向けて配置したボールねじ装置を説明するための模式図、(b)は接合部にボールが押し付けられる分力が発生することをベクトルで表示した図である。
【符号の説明】
1…ボールねじ装置
2…ねじ溝(ねじ軸側)
3…ねじ軸
4…ねじ溝(ナット側)
5…ボール
6…ナット
7…孔
8…循環チューブ(ボール循環部材)
10…ボールねじ装置
11…ねじ溝(ねじ軸側)
12…ねじ軸
13…ねじ溝(ナット側)
14…ナット
15…ボール
17…サイドキャップ(ボール循環部材)
19…脚部
20…孔

Claims (3)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に有して前記ねじ軸に螺合されるナットと、前記両ねじ溝間に転動可能に装填された多数のボールと、前記両ねじ溝間を転動する前記ボールを途中ですくい上げた後に元の両ねじ溝間に戻して該ボールを無限循環させるべく前記ナットの外周部に形成された孔に端部が嵌合される略コ字状のボール循環部材とを備えたボールねじ装置において、
    dmを前記ボールの中心円径、Dwを前記ボールの直径とした場合に、前記ボール循環部材の前記ボールのすくい上げ方向及び戻し方向を前記ナットのねじ溝の接線方向に対してθ=sin−1(Dw/dm)だけ径方向外側へ傾けたことを特徴とするボールねじ装置。
  2. 前記ボール循環部材の前記ボールのすくい上げ方向及び戻し方向を前記両ねじ溝のリード角方向に傾けたことを特徴とする請求項1記載のボールねじ装置。
  3. 前記ボール循環部材は、両端部に前記ナットの孔に嵌合される脚部を有し、各脚部内に前記ボールをすくい上げる通路および戻す通路がそれぞれ前記脚部の外周面に対して傾斜して形成されたサイドキャップであることを特徴とする請求項1又は2記載のボールねじ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CZ306885B6 (cs) * 2016-09-05 2017-08-23 KSK Precise Motion, a.s. Kuličkový šroub s axiálně vkládanými převáděcími tělísky

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