JP2005030302A - ガスエンジン及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】13Aガスの様な主燃料ガスとバイオガスに代表される副燃料ガスとの混合ガスを燃料として用いるガスエンジンであって、各種コストが安価であり、しかも、安定した運転が達成できる様なガスエンジン及びその運転制御方法を提供する。
【解決手段】主燃料ガス供給ライン3から分岐ライン5が分岐しており、該分岐ライン5には開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)が介装されており、排気系統6には酸素濃度或いは窒素酸化物NOx濃度を計測する手段7が介装され、計測手段7の出力信号を読み込んで開度調整可能な前記バルブV2のバルブ開度を調節する制御信号を出力する制御手段10とを有しており、絞りを有する混合手段(ミキサM2)を介して副燃料ガス供給ライン8が前記吸気系統4に合流している。
【選択図】 図1
【解決手段】主燃料ガス供給ライン3から分岐ライン5が分岐しており、該分岐ライン5には開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)が介装されており、排気系統6には酸素濃度或いは窒素酸化物NOx濃度を計測する手段7が介装され、計測手段7の出力信号を読み込んで開度調整可能な前記バルブV2のバルブ開度を調節する制御信号を出力する制御手段10とを有しており、絞りを有する混合手段(ミキサM2)を介して副燃料ガス供給ライン8が前記吸気系統4に合流している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスエンジンに関し、特に、通常の主燃料ガス(例えば都市ガスなど)と、主燃料ガスと発熱量の異なる副燃料ガス(例えばバイオマスを利用して醗酵させて生成される所謂「バイオガス」)との混合燃料ガスが供給されるタイプのガスエンジン及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスエンジンは通常、例えば13Aガスの様な都市ガスを燃料としている。
最近の動向として、「CO2削減」の観点からバイオマスから生成されるバイオガス等を燃料とする事例が増えてきている。しかし、バイオガス単独でエンジンを運転する場合に比べ、出力増加及び発電効率の向上が図られる」等の理由により、バイオガスのみではなく、バイオガスに所謂「都市ガス(例えば13Aガス)」を混合した混合ガスを、燃料として使用することが提案されている。
【0003】
ところでバイオガスは、その発生量や組成が、温度その他の条件で大きく変動する。そのためバイオガスのみを燃料とするガスエンジンの場合、安定した負荷での運転が困難となる恐れがある。安定した運転が困難であれば、例えば本ガスエンジンの代表的な適用先であるガスエンジンコージェネの場合では、安定した電力供給が困難となる。
さらにバイオガス中には燃焼阻害成分である不活性ガスが含まれているため、一般的に燃焼効率や効率の悪化を招く。
このように発生量や組成が変動するバイオガスを燃料としたガスエンジンは、運転が不安定となる。そのため安定した出力での運転を実現するためには、不足する燃料を都市ガスで補うことで解決可能である。本エンジンの主な適用先であるガスエンジンコージェネでは、本発明により安定した電力供給が可能となる。更にガスエンジンの排気ガスラインに酸素濃度あるいは窒素酸化物濃度の計測値をもとに空燃比を制御することで、高効率で環境負荷の低い安定した運転の実現が可能である。
【0004】
しかし、ガスエンジンの燃焼を安定させるために、バイオガスの発生量や組成の変動変動に応じて都市ガス供給量を連続的に変化させることは、制御が複雑となるため、実現した例は無い。バッチ式でバイオガスと13Aガスとを切り換えて供給した例はあるが、バイオガスと13Aガスとの混合ガスを常時供給して、ガスエンジンを運転した例は皆無である。
【0005】
図5で示す従来技術において、燃料供給系統に切換バルブV10を介装し、以って、バッチ式でバイオガスと都市ガスとを切り換えて供給した例は存在する。しかし、図5で示す従来から一般的にある燃料供給系統から切換バルブV10を省略し、バイオガスの供給系統8に介装されたガバナG1と、都市ガス供給系統3に介装されたガバナG2とにより、バイオガス及び都市ガスの供給量を制御しつつ、バイオガスと都市ガスとの混合ガスをガスエンジン1へ常時供給するには、バイオガスと都市ガスとの混合時の圧力調整が大変困難であり、制御が非常に複雑となってしまうという問題を有している。
【0006】
またバイオガスと都市ガスを燃料とするガスエンジンは、比較的大規模なコージェネレーション用の原動機として適用される例が多い。また一般的に大規模なガスエンジンでは、燃料ガス(例えば都市ガス)を効率よくエンジンに供給するため、供給圧を高めに設定する。
しかし、バイオガスは低圧で生成されるため、高めの圧力に設定された燃料ガス(例えば都市ガス)との混合のために圧力の低いバイオガスは昇圧させる必要があり、圧力制御が非常に複雑になり大掛かりな設備投資を必要とする。
【0007】
さらに、所定の割合に混合された燃料ガスを、各々のガスエンジンに合った供給圧力に調整させる必要がある。このように図5に示すような従来の装置で混合燃料による運転を実施した場合、燃料混合時や燃料ガス供給時に複雑な圧力調整が必要となるため、ガス供給設備が複雑でかつ大規模となる問題が存在する。
【0008】
他方、環境意識が高い今日において、発生したバイオガスをガスエンジンコージェネ用の燃料として活用したいという要請は高い。
そこで、係る要請に応えるべく、ガスエンジン分野で各種技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−200760号公報
【特許文献2】
特開2000−130264号公報
【特許文献3】
特開平11−50886号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、13Aガスの様な主燃料ガスとバイオガスに代表される副燃料ガスとの混合ガスを燃料として用いるガスエンジンであって、運転制御に必要な各種コストが安価であり、しかも、安定した運転が達成できる様なガスエンジン及びその運転制御方法の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のガスエンジン(1)は、空気供給ライン(2)と主燃料ガス(例えば13Aガス)供給ライン(3)とが混合手段(ミキサM1)により合流して吸気系統(4)を構成しており、主燃料ガス(13Aガス)供給ライン(3)から分岐ライン(5)が分岐しており、該分岐ライン(5)には開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)が介装されており、排気系統(6)には酸素濃度或いは窒素酸化物(NOx)濃度を計測する計測手段(酸素センサ或いはNOxセンサ)(7)が介装され、該計測手段(7)の出力信号を読み込んで開度調整可能な前記バルブ(V2)のバルブ開度を調節する制御信号を出力する制御手段(10)とを有しており、絞りを有する混合手段(ミキサM2)を介して副燃料ガス(例えばバイオガス)供給ライン(8)が前記吸気系統(4)に合流していることを特徴としている(請求項1)。
【0012】
ここで、主燃料ガスとは、都市ガスに代表される安定した供給を可能とする燃料ガスを指す。
また副燃料ガスは、例えば生物的な醗酵により生成されるバイオガス等を指す。その他、化学的に生成されるガスを意味する。
そして本明細書では、副燃料ガスは、主燃料(例えば13A)よりも単位体積当たりのカロリーが異なるものであり、例えばバイオマスの醗酵や化学的作用により回収可能なガスなどを指す。
【0013】
係る構成を具備する本発明のガスエンジンによれば、絞りを有する混合手段(ミキサM2)を介して副燃料ガス供給ライン(8)が吸気系統(4)に合流しているので、吸気系統(4)を流れる気体(空気、混合気)が絞りを有する混合手段(ミキサM2)を通過する際に生じる負圧により、副燃料ガス供給ライン(8)を流れる副燃料ガスが吸引され、容易に吸気系統(4)内に導入させることが出来る。
その結果、従来技術で必要とされた副燃料ガスと主燃料ガスを予め混合させてエンジンに供給する際に必要となるガス混合装置が不要となる。またそれぞれのガスが独立してミキサーよりエンジンに供給されるため、従来装置で必要であった混合燃料を作る際の精密なガス供給圧の制御が不要になり、設備が大幅に簡略になる。
【0014】
また、バイオガスに代表される副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動は、酸素センサ(7)により検知される酸素濃度の変動、或いは、NOxセンサ(7)によるNOx濃度の変動として現れる。そして、酸素センサ(7)により検知される酸素濃度の変動、及び/又は、NOxセンサ(7)によるNOx濃度の変動に基いて、制御手段(10)により、分岐ライン(5)に介装された開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)の開度を制御して、空燃比制御が行われるので、副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動に拘らず、ガスエンジン(1)の安定した運転を実現することが出来る。
【0015】
また、本発明のガスエンジンの制御方法は、上述した(請求項1の)ガスエンジン(1)の制御方法において、排気系統(6)には介装された計測手段(酸素センサ或いはNOxセンサ)(7)により排気ガス中の酸素(O2)濃度或いは窒素酸化物(NOx)濃度を計測する工程(S3、S15)と、計測された排気ガス中の酸素濃度或いは窒素酸化物濃度に基いて(S4、S16)、主燃料ガス(13Aガス)供給ライン(3)から分岐した分岐ライン(5)に介装されている開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)のバルブ開度を調節する空燃比制御工程(S5、S6;S17、S18)とを有している(請求項2)。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1において、発電機9と結合されたガスエンジン1の供給系統には空気供給ライン2と主燃料ガス(例えば13Aガス)供給ライン3とが混合手段である第1のミキサM1により合流して吸気系統4を構成している。
【0017】
主燃料ガス(13A)供給ライン3には、上流側から順に主燃料ガス流量を計測するガスメータ31とゼロガバナ(主燃料ガス供給圧調整用ガバナ)32と手動バルブV1が介装されている。前記ゼロガバナ32(主燃料ガス供給圧調整用ガバナ)は、通常のガバナでは吐出圧力が固定されているのに対して、エンジンの負荷、回転数等に連動して吐出圧が好適に制御される。すなわち、図示の例ではゼロガバナ32の吐出圧力は吸気マニフォルド圧力や大気圧等に連動して、機械的に制御される。
【0018】
前記主燃料ガス供給ライン3のゼロガバナ32と手動バルブV1の間の領域からは分岐ライン5が分岐しており、その分岐ライン5には開度調整可能なバイパスバルブV2が介装されている。
【0019】
排気系統6には酸素O2濃度或いは窒素酸化物NOx濃度を計測する計測手段(O2センサ或いはNOxセンサ)7が介装され、そのセンサ7からの信号は入力信号ラインLiによって制御手段であるコントロールユニット10に伝達される。コントロールユニット10は前記信号に基づいて燃焼状態を把握し、出力信号ラインLoを介して前記バイパスバルブV2にバルブ開度を調節する制御信号を出力する。
【0020】
前記副燃料ガス供給ライン8には、上流側から順に副燃料ガス流量を計測するガスメータ81とゼロガバナ(副燃料ガス供給圧調整用ガバナ)82とが介装されており、前記空気供給ライン2から供給される空気と副燃料ガスが絞り機能を有するミキサM2で合流し、自動的に混合されるように構成されている。混合された副燃料ガスと空気の混合気は前記主燃料ガス分岐管5を合流点Gで合流させ、前記ミキサM1を介して、以降の吸気系統4に連通するように構成されている。
尚、ミキサM1とガスエンジン1との間の吸気系統4にはスロットル弁42が介装され、そのスロットル弁42でガスエンジン1の回転数、負荷は制御される。
【0021】
前記副燃料ガス供給ライン8から吸気系統4への副燃料ガス供給メカニズムは、ミキサM2の絞りの部分で負圧になるので、低圧の副燃料ガスであっても吸気系統4側に容易に導入される。
【0022】
また、バイパスバルブV2の開閉制御を行うことにより、副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動に対応することが可能である。
バイパスバルブV2の開閉制御については、図2を参照して後述する。
【0023】
副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動は、酸素センサ71(ここで検出手段、すなわちセンサ7を識別するため酸素センサを71、NOxセンサを72とする)により検知される酸素濃度の変動として現れる。或いは、NOxセンサ72によるNOx濃度の変動として現れる。
したがって、酸素センサ71により検知される酸素濃度の変動、及び/又は、NOxセンサ72によるNOx濃度の変動に基いて、公知の手法により空燃比制御を行えば、副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動に拘らず、ガスエンジン1の安定した運転を実現することが出来る。
【0024】
ここで、上述した様に、ミキサの絞りM2の部分で負圧になり、低圧の副燃料ガスがガスエンジン1の供給系4内に容易に導入出来るため、従来技術のような圧力調整(副燃料ガスの昇圧)が必要なくなり、補機点数が減少する。
【0025】
明確には図示されてはいないが、
ここで、副燃料ガス流量(体積流量VB)が、図4の熱効率のピークP(ηP)に対応する流量となる様にゼロガバナ32、82や絞り機構(図1では図示せず)を設定すれば、図4において、主燃料ガスの混合ガス全体に対する割合が「ηP」なる符号で示される条件での運転となり、すなわちガスエンジンの高効率が達成出来る。
【0026】
次に図2を参照して、バイパスバルブV2の開閉制御について説明する。尚、図2では、排気系6にO2センサ71が介装されている場合について説明する。図2においてコントロールユニット10はエンジン1が運転中か否かを判断し(ステップS1)、運転中であれば(ステップS1のYES)次のステップS2に進む。また運転中で無ければ、(ステップS1のNO)、制御を行わない。
【0027】
ステップS2ではO2センサ71でO2濃度を読み込み、排ガス中のO2濃度を計測する(ステップS3)。そしてコントロールユニット10は排ガス中のO2濃度が目標O2濃度未満か否かを判断し(ステップS4)、目標O2濃度未満であれば(ステップS4のYES)、主燃料ガス分岐管5に設けたバイパスバルブV2を閉じて、すなわち主燃料ガスの混合割合を減らし、制御は元のステップS1に戻る。
一方、排ガス中のO2濃度が目標O2濃度以上であれば(ステップS4のNO)、バイパスバルブV2を開いて、すなわち主燃料ガスの混合割合を増やし、制御は元のステップS1に戻る。
【0028】
図2で示す制御フローチャートでは、排気ガス中の酸素濃度における目標値は、副燃料ガスの混合割合の如何にかかわらず、常に一定となる様に制御している。
しかし、副燃料ガスと主燃料ガスとの混合割合により、排気中の酸素濃度の目標値を変更した方が、ガスエンジンは更に高効率な運転が達成できる。
【0029】
図3は、そのように、副燃料ガスと主燃料ガスとの混合比の如何により排気中の酸素濃度目標値が変動する場合の制御を示している。なお、図3でも、排気系6に酸素センサが介装されている場合を説明する。
図3においてコントロールユニット10はエンジン1が運転中か否かを判断し(ステップS11)、運転中であれば(ステップS11のYES)次のステップS12に進む。また運転中で無ければ、(ステップS11のNO)、制御を行わない。
【0030】
次のステップS12ではコントロールユニット10は目標O2マップによりO2濃度を読み込み、流量メータ31及び81によって、主燃料ガス及び副燃料ガスの流量を計測する(ステップS13)。そうすることによってコントロールユニット10は前記マップ及び主燃料ガス、副燃料ガスの流量によって、目標O2濃度が決定される(ステップS14)。すなわち、ステップS13で計測された主燃料ガスの流量及び副燃料ガスの流量から、混合ガス中の主燃料ガスの体積が占める割合(体積割合:vol%)が求まる。そして、混合ガス中の主燃料ガスの体積割合が分かれば、マップより、目標排気ガス酸素濃度の目標値が決定するのである。
【0031】
次のステップS15では、排気系6に介装したO2センサによって、排ガス中のO2濃度を計測し、コントロールユニット10は、排ガス中のO2濃度が目標O2濃度未満か否かを判断する(ステップS16)。排ガス中のO2濃度が目標O2濃度未満であれば(ステップS16のYES)、主燃料ガス分岐管5に設けたバイパスバルブV2を閉じて、すなわち主燃料ガス(13A)の混合割合を減らし、制御は元のステップS11に戻る。
一方、排ガス中のO2濃度が目標O2濃度以上であれば(ステップS16のNO)、バイパスバルブV2を開いて、すなわち主燃料ガスの混合割合を増やし、制御は元のステップS1に戻る。
【0032】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術範囲を限定する趣旨ではない旨を付記する。
【0033】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列記する。
(1) バイオガスに代表される副燃料ガスの発電燃料としての適用が可能となる。
(2) ガスエンジンに対して複数燃料を供給する際に、付加する設備が最小限に留まりイニシャルコストの低減及び現行設備の改造が最小で収まる。
(3) ガスエンジンにおいて、それぞれの燃料を独立したミキサーより供給するため、予め複数燃料を混合してエンジンに供給するタイプにおける混合燃料を作るための装置が不要になり、補機類を大幅に減らすことが出来る。
(4) バイオガスに代表される副燃料ガスの組成、供給量が変動しても、都市ガスの分岐量を制御することで、エンジンへ安定した熱量が補填される。その結果、ガスエンジンの安定した運転が可能となる。
(5) 本技術により、バイオガスに代表される副燃料ガスの発生量や組成変動に関わらず、安定した運転を可能とする.その結果、バイオガスを最大限有効利用する事が出来、CO2削減に貢献する。
(6) ガスエンジンが安定して運転される結果、ガスエンジンに結合された発電機の発電が優良に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2実施形態の制御方法の一例を示すフローチャート。
【図3】本発明の第2実施形態の制御方法の他の例を示すフローチャート。
【図4】本発明の実施例を実行することによって得られる「供給燃料中の主燃料ガス(例えば都市ガス13A)の成分割合と熱効率の関係」を示す特性図。
【図5】従来の燃料供給系統を示すブロック図。
【符号の説明】
1・・・ガスエンジン
2・・・空気供給ライン
3・・・主燃料ガス供給ライン
4・・・吸気系統
5・・・分岐ライン
6・・・排気管
7・・・O2センサ(71)/又はNOxセンサ(72)
9・・・発電機
10・・・コントロールユニット
31、81・・・ガスメータ
32、82・・・ゼロガバナ
42・・・スロットル弁
M1・・・第1のミキサ
M2・・・第2のミキサ
V1・・・手動バルブ
V2・・・バイパスバルブ
【発明の属する技術分野】
本発明はガスエンジンに関し、特に、通常の主燃料ガス(例えば都市ガスなど)と、主燃料ガスと発熱量の異なる副燃料ガス(例えばバイオマスを利用して醗酵させて生成される所謂「バイオガス」)との混合燃料ガスが供給されるタイプのガスエンジン及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスエンジンは通常、例えば13Aガスの様な都市ガスを燃料としている。
最近の動向として、「CO2削減」の観点からバイオマスから生成されるバイオガス等を燃料とする事例が増えてきている。しかし、バイオガス単独でエンジンを運転する場合に比べ、出力増加及び発電効率の向上が図られる」等の理由により、バイオガスのみではなく、バイオガスに所謂「都市ガス(例えば13Aガス)」を混合した混合ガスを、燃料として使用することが提案されている。
【0003】
ところでバイオガスは、その発生量や組成が、温度その他の条件で大きく変動する。そのためバイオガスのみを燃料とするガスエンジンの場合、安定した負荷での運転が困難となる恐れがある。安定した運転が困難であれば、例えば本ガスエンジンの代表的な適用先であるガスエンジンコージェネの場合では、安定した電力供給が困難となる。
さらにバイオガス中には燃焼阻害成分である不活性ガスが含まれているため、一般的に燃焼効率や効率の悪化を招く。
このように発生量や組成が変動するバイオガスを燃料としたガスエンジンは、運転が不安定となる。そのため安定した出力での運転を実現するためには、不足する燃料を都市ガスで補うことで解決可能である。本エンジンの主な適用先であるガスエンジンコージェネでは、本発明により安定した電力供給が可能となる。更にガスエンジンの排気ガスラインに酸素濃度あるいは窒素酸化物濃度の計測値をもとに空燃比を制御することで、高効率で環境負荷の低い安定した運転の実現が可能である。
【0004】
しかし、ガスエンジンの燃焼を安定させるために、バイオガスの発生量や組成の変動変動に応じて都市ガス供給量を連続的に変化させることは、制御が複雑となるため、実現した例は無い。バッチ式でバイオガスと13Aガスとを切り換えて供給した例はあるが、バイオガスと13Aガスとの混合ガスを常時供給して、ガスエンジンを運転した例は皆無である。
【0005】
図5で示す従来技術において、燃料供給系統に切換バルブV10を介装し、以って、バッチ式でバイオガスと都市ガスとを切り換えて供給した例は存在する。しかし、図5で示す従来から一般的にある燃料供給系統から切換バルブV10を省略し、バイオガスの供給系統8に介装されたガバナG1と、都市ガス供給系統3に介装されたガバナG2とにより、バイオガス及び都市ガスの供給量を制御しつつ、バイオガスと都市ガスとの混合ガスをガスエンジン1へ常時供給するには、バイオガスと都市ガスとの混合時の圧力調整が大変困難であり、制御が非常に複雑となってしまうという問題を有している。
【0006】
またバイオガスと都市ガスを燃料とするガスエンジンは、比較的大規模なコージェネレーション用の原動機として適用される例が多い。また一般的に大規模なガスエンジンでは、燃料ガス(例えば都市ガス)を効率よくエンジンに供給するため、供給圧を高めに設定する。
しかし、バイオガスは低圧で生成されるため、高めの圧力に設定された燃料ガス(例えば都市ガス)との混合のために圧力の低いバイオガスは昇圧させる必要があり、圧力制御が非常に複雑になり大掛かりな設備投資を必要とする。
【0007】
さらに、所定の割合に混合された燃料ガスを、各々のガスエンジンに合った供給圧力に調整させる必要がある。このように図5に示すような従来の装置で混合燃料による運転を実施した場合、燃料混合時や燃料ガス供給時に複雑な圧力調整が必要となるため、ガス供給設備が複雑でかつ大規模となる問題が存在する。
【0008】
他方、環境意識が高い今日において、発生したバイオガスをガスエンジンコージェネ用の燃料として活用したいという要請は高い。
そこで、係る要請に応えるべく、ガスエンジン分野で各種技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−200760号公報
【特許文献2】
特開2000−130264号公報
【特許文献3】
特開平11−50886号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、13Aガスの様な主燃料ガスとバイオガスに代表される副燃料ガスとの混合ガスを燃料として用いるガスエンジンであって、運転制御に必要な各種コストが安価であり、しかも、安定した運転が達成できる様なガスエンジン及びその運転制御方法の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のガスエンジン(1)は、空気供給ライン(2)と主燃料ガス(例えば13Aガス)供給ライン(3)とが混合手段(ミキサM1)により合流して吸気系統(4)を構成しており、主燃料ガス(13Aガス)供給ライン(3)から分岐ライン(5)が分岐しており、該分岐ライン(5)には開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)が介装されており、排気系統(6)には酸素濃度或いは窒素酸化物(NOx)濃度を計測する計測手段(酸素センサ或いはNOxセンサ)(7)が介装され、該計測手段(7)の出力信号を読み込んで開度調整可能な前記バルブ(V2)のバルブ開度を調節する制御信号を出力する制御手段(10)とを有しており、絞りを有する混合手段(ミキサM2)を介して副燃料ガス(例えばバイオガス)供給ライン(8)が前記吸気系統(4)に合流していることを特徴としている(請求項1)。
【0012】
ここで、主燃料ガスとは、都市ガスに代表される安定した供給を可能とする燃料ガスを指す。
また副燃料ガスは、例えば生物的な醗酵により生成されるバイオガス等を指す。その他、化学的に生成されるガスを意味する。
そして本明細書では、副燃料ガスは、主燃料(例えば13A)よりも単位体積当たりのカロリーが異なるものであり、例えばバイオマスの醗酵や化学的作用により回収可能なガスなどを指す。
【0013】
係る構成を具備する本発明のガスエンジンによれば、絞りを有する混合手段(ミキサM2)を介して副燃料ガス供給ライン(8)が吸気系統(4)に合流しているので、吸気系統(4)を流れる気体(空気、混合気)が絞りを有する混合手段(ミキサM2)を通過する際に生じる負圧により、副燃料ガス供給ライン(8)を流れる副燃料ガスが吸引され、容易に吸気系統(4)内に導入させることが出来る。
その結果、従来技術で必要とされた副燃料ガスと主燃料ガスを予め混合させてエンジンに供給する際に必要となるガス混合装置が不要となる。またそれぞれのガスが独立してミキサーよりエンジンに供給されるため、従来装置で必要であった混合燃料を作る際の精密なガス供給圧の制御が不要になり、設備が大幅に簡略になる。
【0014】
また、バイオガスに代表される副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動は、酸素センサ(7)により検知される酸素濃度の変動、或いは、NOxセンサ(7)によるNOx濃度の変動として現れる。そして、酸素センサ(7)により検知される酸素濃度の変動、及び/又は、NOxセンサ(7)によるNOx濃度の変動に基いて、制御手段(10)により、分岐ライン(5)に介装された開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)の開度を制御して、空燃比制御が行われるので、副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動に拘らず、ガスエンジン(1)の安定した運転を実現することが出来る。
【0015】
また、本発明のガスエンジンの制御方法は、上述した(請求項1の)ガスエンジン(1)の制御方法において、排気系統(6)には介装された計測手段(酸素センサ或いはNOxセンサ)(7)により排気ガス中の酸素(O2)濃度或いは窒素酸化物(NOx)濃度を計測する工程(S3、S15)と、計測された排気ガス中の酸素濃度或いは窒素酸化物濃度に基いて(S4、S16)、主燃料ガス(13Aガス)供給ライン(3)から分岐した分岐ライン(5)に介装されている開度調整可能なバルブ(バイパスバルブV2)のバルブ開度を調節する空燃比制御工程(S5、S6;S17、S18)とを有している(請求項2)。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1において、発電機9と結合されたガスエンジン1の供給系統には空気供給ライン2と主燃料ガス(例えば13Aガス)供給ライン3とが混合手段である第1のミキサM1により合流して吸気系統4を構成している。
【0017】
主燃料ガス(13A)供給ライン3には、上流側から順に主燃料ガス流量を計測するガスメータ31とゼロガバナ(主燃料ガス供給圧調整用ガバナ)32と手動バルブV1が介装されている。前記ゼロガバナ32(主燃料ガス供給圧調整用ガバナ)は、通常のガバナでは吐出圧力が固定されているのに対して、エンジンの負荷、回転数等に連動して吐出圧が好適に制御される。すなわち、図示の例ではゼロガバナ32の吐出圧力は吸気マニフォルド圧力や大気圧等に連動して、機械的に制御される。
【0018】
前記主燃料ガス供給ライン3のゼロガバナ32と手動バルブV1の間の領域からは分岐ライン5が分岐しており、その分岐ライン5には開度調整可能なバイパスバルブV2が介装されている。
【0019】
排気系統6には酸素O2濃度或いは窒素酸化物NOx濃度を計測する計測手段(O2センサ或いはNOxセンサ)7が介装され、そのセンサ7からの信号は入力信号ラインLiによって制御手段であるコントロールユニット10に伝達される。コントロールユニット10は前記信号に基づいて燃焼状態を把握し、出力信号ラインLoを介して前記バイパスバルブV2にバルブ開度を調節する制御信号を出力する。
【0020】
前記副燃料ガス供給ライン8には、上流側から順に副燃料ガス流量を計測するガスメータ81とゼロガバナ(副燃料ガス供給圧調整用ガバナ)82とが介装されており、前記空気供給ライン2から供給される空気と副燃料ガスが絞り機能を有するミキサM2で合流し、自動的に混合されるように構成されている。混合された副燃料ガスと空気の混合気は前記主燃料ガス分岐管5を合流点Gで合流させ、前記ミキサM1を介して、以降の吸気系統4に連通するように構成されている。
尚、ミキサM1とガスエンジン1との間の吸気系統4にはスロットル弁42が介装され、そのスロットル弁42でガスエンジン1の回転数、負荷は制御される。
【0021】
前記副燃料ガス供給ライン8から吸気系統4への副燃料ガス供給メカニズムは、ミキサM2の絞りの部分で負圧になるので、低圧の副燃料ガスであっても吸気系統4側に容易に導入される。
【0022】
また、バイパスバルブV2の開閉制御を行うことにより、副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動に対応することが可能である。
バイパスバルブV2の開閉制御については、図2を参照して後述する。
【0023】
副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動は、酸素センサ71(ここで検出手段、すなわちセンサ7を識別するため酸素センサを71、NOxセンサを72とする)により検知される酸素濃度の変動として現れる。或いは、NOxセンサ72によるNOx濃度の変動として現れる。
したがって、酸素センサ71により検知される酸素濃度の変動、及び/又は、NOxセンサ72によるNOx濃度の変動に基いて、公知の手法により空燃比制御を行えば、副燃料ガス生成量(供給量)の変動及び/又は副燃料ガスの組成の変動に拘らず、ガスエンジン1の安定した運転を実現することが出来る。
【0024】
ここで、上述した様に、ミキサの絞りM2の部分で負圧になり、低圧の副燃料ガスがガスエンジン1の供給系4内に容易に導入出来るため、従来技術のような圧力調整(副燃料ガスの昇圧)が必要なくなり、補機点数が減少する。
【0025】
明確には図示されてはいないが、
ここで、副燃料ガス流量(体積流量VB)が、図4の熱効率のピークP(ηP)に対応する流量となる様にゼロガバナ32、82や絞り機構(図1では図示せず)を設定すれば、図4において、主燃料ガスの混合ガス全体に対する割合が「ηP」なる符号で示される条件での運転となり、すなわちガスエンジンの高効率が達成出来る。
【0026】
次に図2を参照して、バイパスバルブV2の開閉制御について説明する。尚、図2では、排気系6にO2センサ71が介装されている場合について説明する。図2においてコントロールユニット10はエンジン1が運転中か否かを判断し(ステップS1)、運転中であれば(ステップS1のYES)次のステップS2に進む。また運転中で無ければ、(ステップS1のNO)、制御を行わない。
【0027】
ステップS2ではO2センサ71でO2濃度を読み込み、排ガス中のO2濃度を計測する(ステップS3)。そしてコントロールユニット10は排ガス中のO2濃度が目標O2濃度未満か否かを判断し(ステップS4)、目標O2濃度未満であれば(ステップS4のYES)、主燃料ガス分岐管5に設けたバイパスバルブV2を閉じて、すなわち主燃料ガスの混合割合を減らし、制御は元のステップS1に戻る。
一方、排ガス中のO2濃度が目標O2濃度以上であれば(ステップS4のNO)、バイパスバルブV2を開いて、すなわち主燃料ガスの混合割合を増やし、制御は元のステップS1に戻る。
【0028】
図2で示す制御フローチャートでは、排気ガス中の酸素濃度における目標値は、副燃料ガスの混合割合の如何にかかわらず、常に一定となる様に制御している。
しかし、副燃料ガスと主燃料ガスとの混合割合により、排気中の酸素濃度の目標値を変更した方が、ガスエンジンは更に高効率な運転が達成できる。
【0029】
図3は、そのように、副燃料ガスと主燃料ガスとの混合比の如何により排気中の酸素濃度目標値が変動する場合の制御を示している。なお、図3でも、排気系6に酸素センサが介装されている場合を説明する。
図3においてコントロールユニット10はエンジン1が運転中か否かを判断し(ステップS11)、運転中であれば(ステップS11のYES)次のステップS12に進む。また運転中で無ければ、(ステップS11のNO)、制御を行わない。
【0030】
次のステップS12ではコントロールユニット10は目標O2マップによりO2濃度を読み込み、流量メータ31及び81によって、主燃料ガス及び副燃料ガスの流量を計測する(ステップS13)。そうすることによってコントロールユニット10は前記マップ及び主燃料ガス、副燃料ガスの流量によって、目標O2濃度が決定される(ステップS14)。すなわち、ステップS13で計測された主燃料ガスの流量及び副燃料ガスの流量から、混合ガス中の主燃料ガスの体積が占める割合(体積割合:vol%)が求まる。そして、混合ガス中の主燃料ガスの体積割合が分かれば、マップより、目標排気ガス酸素濃度の目標値が決定するのである。
【0031】
次のステップS15では、排気系6に介装したO2センサによって、排ガス中のO2濃度を計測し、コントロールユニット10は、排ガス中のO2濃度が目標O2濃度未満か否かを判断する(ステップS16)。排ガス中のO2濃度が目標O2濃度未満であれば(ステップS16のYES)、主燃料ガス分岐管5に設けたバイパスバルブV2を閉じて、すなわち主燃料ガス(13A)の混合割合を減らし、制御は元のステップS11に戻る。
一方、排ガス中のO2濃度が目標O2濃度以上であれば(ステップS16のNO)、バイパスバルブV2を開いて、すなわち主燃料ガスの混合割合を増やし、制御は元のステップS1に戻る。
【0032】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術範囲を限定する趣旨ではない旨を付記する。
【0033】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列記する。
(1) バイオガスに代表される副燃料ガスの発電燃料としての適用が可能となる。
(2) ガスエンジンに対して複数燃料を供給する際に、付加する設備が最小限に留まりイニシャルコストの低減及び現行設備の改造が最小で収まる。
(3) ガスエンジンにおいて、それぞれの燃料を独立したミキサーより供給するため、予め複数燃料を混合してエンジンに供給するタイプにおける混合燃料を作るための装置が不要になり、補機類を大幅に減らすことが出来る。
(4) バイオガスに代表される副燃料ガスの組成、供給量が変動しても、都市ガスの分岐量を制御することで、エンジンへ安定した熱量が補填される。その結果、ガスエンジンの安定した運転が可能となる。
(5) 本技術により、バイオガスに代表される副燃料ガスの発生量や組成変動に関わらず、安定した運転を可能とする.その結果、バイオガスを最大限有効利用する事が出来、CO2削減に貢献する。
(6) ガスエンジンが安定して運転される結果、ガスエンジンに結合された発電機の発電が優良に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2実施形態の制御方法の一例を示すフローチャート。
【図3】本発明の第2実施形態の制御方法の他の例を示すフローチャート。
【図4】本発明の実施例を実行することによって得られる「供給燃料中の主燃料ガス(例えば都市ガス13A)の成分割合と熱効率の関係」を示す特性図。
【図5】従来の燃料供給系統を示すブロック図。
【符号の説明】
1・・・ガスエンジン
2・・・空気供給ライン
3・・・主燃料ガス供給ライン
4・・・吸気系統
5・・・分岐ライン
6・・・排気管
7・・・O2センサ(71)/又はNOxセンサ(72)
9・・・発電機
10・・・コントロールユニット
31、81・・・ガスメータ
32、82・・・ゼロガバナ
42・・・スロットル弁
M1・・・第1のミキサ
M2・・・第2のミキサ
V1・・・手動バルブ
V2・・・バイパスバルブ
Claims (2)
- 空気供給ラインと主燃料ガス供給ラインとが混合手段により合流して吸気系統を構成しており、主燃料ガス供給ラインから分岐ラインが分岐しており、該分岐ラインには開度調整可能なバルブが介装されており、排気系統には酸素濃度或いは窒素酸化物濃度を計測する計測手段が介装され、該計測手段の出力信号を読み込んで開度調整可能な前記バルブのバルブ開度を調節する制御信号を出力する制御手段とを有しており、絞りを有する混合手段を介して副燃料ガス供給ラインが前記吸気系統に合流していることを特徴とするガスエンジン。
- 請求項1のガスエンジンの制御方法において、排気系統には介装された計測手段により排気ガス中の酸素濃度或いは窒素酸化物濃度を計測する工程と、計測された排気ガス中の酸素濃度或いは窒素酸化物濃度に基いて、主燃料ガス供給ラインから分岐した分岐ラインに介装されている開度調整可能なバルブのバルブ開度を調節する空燃比制御工程、とを有していることを特徴とするガスエンジンの制御方法。
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