JP2005030003A - 折畳み可能な放熱板 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材が少なく、製作が簡単で、折畳みが可能で、梱包、保管、運搬、敷設する際に、流体用チューブが座屈したり、敷設場所に簡単に敷設することができる、折畳み可能な放熱板を提供すること。
【解決手段】流体用チューブ埋設溝が刻設された長尺広幅の四枚の板状体を、田型に組合せ全体として四角形の平面形状とされ、埋設溝に流体用チューブを埋設し、二組の二枚の横並び板状体のそれぞれの境目に流体用チューブ渡り部分を設け、この渡り部分で流体用チューブを渡らせ、一組の二枚の縦並び板状体の境目に、二枚の縦並び板状体の双方にまたがり、流体用チューブ埋設溝が刻設された嵌め込み部が配置されてなることを特徴とする。
【効果】上記課題が解決される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折畳み可能な放熱板に関する。さらに詳しくは、一般住宅、集合住宅、商業ビルまたはホテルなどの建築物の下地面上に敷設され、折畳みが可能で、梱包、保管、輸送、敷設作業などが容易な折畳み可能な放熱板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、寒冷地の住宅の居住性、温暖地の住宅の寒冷期における居住性を向上させる目的で、住宅の床面から暖房する床暖房技術が提案され、実用化されている。例えば、一戸建て住宅にあっては、大引と床板との間、大引の上に敷いた下張合板の上面(または上側)などに床暖房用放熱板(パネルともいう)を組込む手法が採用され、マンションなどのような集合住宅にあっては、スラブ床の上面に直接またはスラブ床の上面に敷いた下張合板の上などに、床暖房用放熱板を敷設する方法が採用されている。
【0003】
床暖房用放熱板(パネル)は、多くの場合、あらかじめ工場で広幅のものに組立て、敷設現場に搬入して敷設する手法が採用されている。出願人は先に、搬入作業、敷設作業などの利便性を勘案した放熱板を開発し、提案した{例えば、特開平10−89712号公報(特許文献1)、特開2002−106865号公報(特許文献2)、特開2002−317784号公報(特許文献3)、特開2003−166719号公報(特許文献4)などを参照}。
【0004】
その後さらに検討の結果、先に提案した構造の放熱板は、上記欠点は解消できたが、なお、これら放熱板を敷設する場合に作業が繁雑であることがわかった。すなわち、これら放熱板を敷設する場合には、折畳み状態を解放(開帳)し放熱板の裏面に接着剤を塗布し、広い下張合板などの下地面に敷設する手順が採用される。折畳み状態が複雑であると、これを解放する作業が繁雑となるばかりでなく、接着剤を塗布する放熱板の裏面が小面積となり、接着剤を塗布する頻度も多くなるという欠点があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−89712号公報
【特許文献2】
特開2002−106865号公報
【特許文献3】
特開2002−317784号公報
【特許文献4】
特開2003−166719号公報
【0006】
【発明が解決しようとした課題】
本発明者は、部材(部品)が少なく、製作が簡単で、折畳みが可能で、梱包、貯蔵、運搬、敷設する際に、流体用チューブが挫屈したり、板状体に刻設した溝との摩擦などにより傷がついたりせず、敷設現場に簡単に敷設でき、敷設した後の表面が平坦に仕上がる放熱板(パネル)を提供すべく鋭意検討の結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、表面側に流体用チューブの埋設溝が刻設された長尺広幅の四枚の板状体を田型に配置して四角形の平面形状とされ、上記埋設溝に流体用チューブが埋設され、表面側の全面に放熱シートが貼着されてなり、各板状体の境目で折畳み可能にされてなる放熱板において、上記埋設溝は、二組の二枚の横並び板状体のそれぞれの境目で、相互に隣接する板状体の一方の板状体端部の流体用チューブ出口開口部の位置と、他方の板状体端部の流体用チューブ入口開口部の位置とを対向させずにずらして配置し、かつ、隣接する板状体の端部壁面の上記双方の開口部間に流体用チューブ配置用切欠部を設け、この流体用チューブ配置用切欠部を設けた部分で、出口開口部からの流体用チューブを入口開口部に渡らせ、かつ、一組の二枚の縦並び板状体の境目には、二枚の縦並び板状体の双方にまたがる嵌め込み部が配置されてなり、この嵌め込み部に流体用チューブ埋設用溝が形成されてなることを特徴とする、折畳み可能な放熱用板を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る折畳み可能な放熱板は、表面側に流体用チューブの埋設溝が刻設された長尺広幅の四枚の板状体を、端部を接触させて田型に配置して全体として四角形の平面形状とされた板状体によって構成される。流体用チューブの加熱流体を通すときは暖房用として使用され、冷媒を通すときは、冷房用放熱板としても使用される。
【0009】
板状体の素材は、木質フローリング、木板、合板、パーチクルボード、繊維板、合成樹脂板などの中から選ばれる。合成樹脂板の場合は、独立気泡を有しかつ優れた剛性を有する硬質発泡樹脂製平板の中から選ぶのが好適である。硬質発泡樹脂製平板の具体例としては、発泡ポリスチレン、発泡ポリスチレンと発泡ポリエチレンとの混合物、発泡ポリプロピレン、硬質ポリウレタン、発泡硬質ゴムなどが挙げられるが、これら例示したものに限定されるものではない。合成樹脂板の発泡倍率は、樹脂の種類により異なるが、1.2〜50倍の範囲で選ぶことができる。
【0010】
本発明に係る折畳み可能な放熱板は、長尺広幅の四枚の板状体によって構成する。一枚の板状体の長さおよび幅は、四枚の板状体を組合せて配置した放熱板を敷設する場所に応じて、50〜200cmの範囲で選ぶことができる。四枚を田型に組合せた放熱板の大きさは、一辺の長さを100〜400cmの範囲で選ぶことができる。四枚を組合せた放熱板の一辺が400cmを超えると、折畳み、梱包、貯蔵、運搬などの作業性に劣るので好ましくない。一枚の板状体は、狭幅長尺の板状体を幅方向に組合せて長尺広幅としたものであってもよい。放熱板を敷設する場所の面積が広い場合は、複数枚の放熱板を組合せて敷設すればよい。複数枚の放熱板を組合せる場合、同じ面積の放熱板を組合せるのが好ましいが、面積の異なるものを組合せることもできる。
【0011】
各板状体の厚さは流体用チューブの直径と同じ寸法を最小厚さとし、最大厚さは流体用チューブの直径プラス25mmまでの範囲で選ぶことができる。板状体の厚さが流体用チューブの直径プラス25mm以上であると、板状体が厚くなりすぎ、放熱板が全体として嵩張り、重量が増し、取り扱い難くなるので好ましくない。複数枚の放熱板を組合せて面積を広くする際には、少なくとも厚さを同じ寸法とするのが好ましい。
【0012】
四枚の板状体によって構成される放熱板の表面側に、流体用チューブ埋設用の埋設溝を刻設する。埋設溝は、延在方向に対して直角に切断した際の断面がU字形状を呈するものが好ましい。断面がU字状の埋設溝の開口幅および深さは、流体用チューブの直径と同じ大きさとするのが好ましい。この埋設溝は、二枚の横並び板状体同士では、各二枚を一か所で連接させ、縦並び板状体同士では一か所で連接させる。このようにすることにより、流体用チューブを一方の板状体から他方の板状体に渡らせる箇所を少なくし、放熱板を折畳む際に流体用チューブに損傷や挫屈が生じ難くすることができる。なお、本発明で縦並びとは四枚の板状体を組合せて配置した場合、二枚の板状体の並び方の一方を言い、横並びとは縦並びに直交する並び方を言う。
【0013】
埋設溝は、平面から見た配置状態がU字状曲線、直線、S(または逆S)字状曲線、変形L字状曲線などを適宜組合せ、連続させて刻設される。二組の二枚の横並び板状体の各二枚の境目で、相互に隣接する板状体の一方の板状体端部の流体用チューブ出口開口部の位置と、他方の板状体端部の流体用チューブ入口開口部の位置とを対向させずにずらして配置し、かつ、隣接する板状体の端部壁面の上記双方の開口部間に流体用チューブ配置用切欠部を設け、この流体用チューブ配置用切欠部を設けた部分で、出口開口部からの流体用チューブを入口開口部に渡らせる(後記、図2、図3参照)。
【0014】
平面がU字状曲線を呈する埋設溝は、各板状体の長さ方向の一端または両端部に設けられ、流体用チューブを埋設した状態で方向転換させる溝であり、直線は板状体の長さ方向に沿い端部のU字状曲線を結ぶ溝であり、平面が蛇行した曲線を呈する埋設溝は、複数の折曲部のうちの一部の流体用チューブを、一方の板状体から他方の板状体に渡らせる部分に刻設され溝である。U字状曲線および蛇行した曲線の曲率の半径は、流体用チューブが座屈しない最低の寸法とするのが好ましい。埋設溝は、全体として放熱板から均一に放熱されるように、分布させるのが好ましい(後記、図1参照)。
【0015】
隣接する板状体の一方の板状体端部の流体用チューブ出口(流体の流出部分をいう)開口部の位置と、他方の板状体端部の流体用チューブ入口(流体の流入部分をいう)開口部の位置とを対向させずにずらして設ける(後記、図3参照)。一方の出口と他方の入口の間(以下、チューブ渡り部分ということがある)に渡らせて流体用チューブを配置し、放熱板をチューブ渡り部分を含む境目で折曲げた際に、流体用チューブはこのチューブ渡り部分で直線状になって露出し、捩じれが少なく直角に折曲げられることがないので挫屈し難くなる。開口部の位置をずらす長さ(チューブ渡り部分の長さ)が小さすぎると、流体用チューブが捩じれが大きくなり、直角に近い角度で折曲げられるので挫屈し易くなり、逆に大きすぎると、折曲げた状態を解放(開帳)して平面にする際に、この部分で露出した流体用チューブを流体用チューブ切欠部に嵌合し難くなり、いずれも好ましくない。ずらす長さは、流体用チューブ直径の3〜20倍の範囲とするのが好ましい。
【0016】
横並びに隣接する板状体の端部壁面の上記双方の開口部間(チューブ渡り部分)に、流体用チューブ配置用切欠部を設ける(後記、図3、図4参照)。流体用チューブ配置用切欠部は、二枚の板状体端部に鏡面対照に設け、二枚の板状体端部を突合わせた状態では、断面がU字形状を呈する埋設溝を形成するような構造とする。このような構造とすることによって、板状体を境目(端部同士の接触部)で折曲げた際には、チューブ渡り部分で渡らせた流体用チューブを露出させ、折曲げを解き(開帳し)平面状態として敷設する際には、流体用チューブを流体用チューブ配置用切欠部に容易に戻すことができる。流体用チューブ配置用切欠部の長さは、チューブ渡り部分の長さと同一でもよいし、チューブ渡り部分を含む境目部全体の長さとしてもよい。
【0017】
二枚一組の縦並び板状体の境目に、一か所、二枚の板状体の境目双方にまたがる嵌め込み部を形成し、この嵌め込み部に流体用チューブ埋設用溝を形成し、流体用チューブを縦並び板状体の一方から他方に連接可能とする(後記、図1参照)。この嵌め込み部は、放熱板を折畳む際には取り外し、流体用チューブを露出させた状態とする。放熱板を敷設する際には、露出した流体用チューブを溝に埋設させるように機能する。
【0018】
嵌め込み部は、一組の二枚の縦並び板状体の境目の位置に、長さは二枚の板状体の双方にまたがる寸法とし、幅は複数の流体用チューブ埋設溝が刻設できる寸法とする(後記、図1参照)。嵌め込み部は、上に記載した板状体と同じ材料によって構成し、厚さも同じにするのが好ましい。嵌め込み部は、放熱板を構成する板状体と一体に製造した後に取り外してもよいし、他の部分と別に製造してもよい。なお、嵌め込み部が設けられている二枚の縦並び板状体(a1,b1)は、これら板状体に横並びに配置されている二枚の板状体(a2,b2)より、嵌め込み部が設けられている面積分大きくするのが好ましい。四枚の板状体の大きさをこのような関係にすると、放熱板を縦方向の境目で折畳み板状体(a1,b1)の上に板状体(a2,b2)を重ねた際に、嵌め込み部は単層となり、流体用チューブが露出しているので横方向の境目で折畳んで、板状体(b1,b2)の上に板状体(a1,a2)を重ねても、流体用チューブに捩じれや挫屈が生じることがない。
【0019】
流体用チューブ埋設溝に配置され埋設される流体用チューブは、その内側空間に熱媒、冷媒を通す機能を果すものであり、可撓性に優れ、機械強度、耐熱性、耐薬品性などにも優れている必要がある。このような特性を発揮するチューブとしては、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管、ポリプロピレン管、軟質ポリ塩化ビニル管、ナイロン管、管の壁面に金属線を埋設した上記の樹脂管などが挙げられ、中でも好ましいのは、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管である。熱媒用チューブの外径は、建築物が構築される地域、建築物の種類などにより異なるが3〜20mm、肉厚は0.5〜5mmの範囲で選ぶことができる。流体用チューブに通すことができる流体としては、熱媒および冷媒ともに水、エチレングリコール、プロピレングリコール、気体などが挙げられる。これらの中では、水が好適である。流体は、流体循環装置で温度と圧力を調節して、流体ヘッダを経由して、流体用チューブ循環される。流体循環装置は、放熱板を敷設した近傍、例えば、床下、屋外、屋上などに設置するのが好ましい。
【0020】
本発明に係る放熱板は、埋設溝に流体用チューブを埋設した後は、上記嵌め込み部を除き、表面側の全面に放熱シートを貼着する。板状体の境目で一部を不連続とし一部を連続とするか、板状体の境目に沿ってすべてを不連続とする。不連続とは境目で放熱シートが繋がっていないことを意味し、連続とは境目で放熱シートが繋がっていることを意味する。繋がっているときは、放熱シートがヒンジとして機能する。
【0021】
放熱板の表面全面に貼着した放熱シートは、埋設溝に埋設した流体用チューブからの熱を効率的に表装材に放熱・伝熱し、埋設溝から外れないように機能する。放熱シートとしては、アルミニウム箔などの金属箔、アルミニウム箔と不織布との積層体、プラスチックフィルムにアルミニウムなどの金属を蒸着したものなどが挙げられる。中でも特に好ましいのは、10〜200μmの厚さのアルミニウム箔である。
【0022】
本発明に係る折畳み可能な放熱板は、あらかじめ工場または製造所で製作するのが好ましい。放熱板は、四枚の板状体を相互に端部同士を接触させて田型に配置して全体として四角形の平面形状とされる。表面側に刻設された流体用チューブの埋設溝に、連続する流体用チューブを埋設し、表面側の全面に放熱シートを貼着し、放熱シートの必要な箇所には板状体の境目に沿って切り込みを入れて不連続とする。製作した放熱板は、折畳みを解放(開帳)する際に放熱板の裏面側が表になるように折畳み、解放した状態の四分に一強の面積にする。裏面側が表になるように折畳むことにより、この面に接着剤を塗布して折畳みを解放すれば、そのまま下地面上に接着固定することができる。四枚の板状体の折畳みを解放して広げたあと、嵌め込み部の溝に露出した流体用チューブを埋設して配置し、上側に放熱シートを貼着する。
【0023】
以下、本発明に係る折畳み可能な放熱板の敷設方法について説明する。あらかじめ工場で製作された折畳み可能な放熱板を、折畳まれた形態で敷設現場に運搬・搬入し、開梱する。開梱した放熱板を、建造物の床の下地面の所定位置に位置決めして配置する。放熱板の露出した面に接着剤を塗布し、折畳状態を解放し、接着剤を塗布し面を下地面に押圧し接着する。下地面とは、マンション、商業ビル、ホテルなどのコンクリート製の建造物にあってはスラブ面、これらの上に形成された下地床合板などをいい、一戸建て住宅にあっては下地床合板をいう。下地面がスラブ面のときは、下地床合板を配置するのが好ましい。接着剤は、この種放熱板を敷設する際に使用されるものが特に制限がなく使用できる。
【0024】
放熱板を敷設する場合には、放熱シートの上に表装材を配置するのが好ましい。表装材としては、合板、木板、繊維板、樹脂板、パーチクルボード、絨毯などが挙げられるが、これら例示したものに限定されるものではない。板状体の材料の種類によって、表装材を選ぶものとする。表装材は、一枚で構成してもよいし、薄い小片を複数枚組合せて構成したものであってもよい。表装材の表面には塗料を塗布したもの、木目模様や他の模様などを印刷したものなどでもよい。表装材の厚さは、余り薄すぎると上記機能を発揮させることができず、余り厚すぎると流体用チューブからの伝熱効率が低下するので、いずれも好ましくない。表装材の厚さは、1〜15mmの範囲で選ぶことができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を図面に基いて詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の記載例に限定されるものではない。
【0026】
図1は本発明に係る折畳み可能な放熱板の一例の部分平面略図、図2は図1のA部分の拡大平面略図、図3は図2のB部分(チューブ渡り部分)の拡大平面略図であり、図4は図3のC−C部分での縦断側面略図である。
【0027】
放熱板1は、厚さ12mm、1212mm×1515mmの板状体b1、b2と、1212mm×1818mm板状体a1、a2の四枚を、田型に配置して全体として四角形の平面形状とされたものである。図1は、一枚の放熱板を配置した例を示したが、敷設場所の広さに応じて、同じまたは異なる面積の放熱板を組合せて配置できることは、前記のとおりである。板状体(a1、a2、b1、b2)の表面側には、幅7.2mm、深さ7.2mmの流体用チューブ埋設溝3が刻設されている。埋設溝3は板状体(a1、a2、b1、b2)の端部で平面がU字状曲線とされて方向転換され、端部のU字状曲線を結ぶ直線状溝は板状体の長さ方向に沿って刻設されている。埋設溝3は、二組の二枚の横並び板状体(a1とa2とで一組、b1とb2とで一組)のそれぞれの境目で、双方の板状体(a1からa2に、b1からb2に)に渡らせ、一組の二枚の縦並び板状体(a1とb1とで一組)の端部で、嵌め込み部9を介して双方の板状体(a1からb1に)に渡らせるように刻設されている。
【0028】
二組の二枚の横並び板状体(a1とa2とで一組、b1とb2とで一組)のそれぞれの境目で、相互に隣接する板状体の一方の板状体端部の流体用チューブ出口開口部2aの位置と、他方の板状体端部の流体用チューブ入口開口部2bの位置とを対向させずにずらして配置し、かつ、隣接する板状体の端部壁面の上記双方の開口部間に流体用チューブ配置用切欠部6a、6bを設け、この流体用チューブ配置用切欠部を設けた部分で、出口開口部2aからの流体用チューブを入口開口部2bに渡らせる。
【0029】
一組の二枚の縦並び板状体(a1とb1とで一組)の境目には、二枚の板状体の双方にまたがる嵌め込み部9(幅303mm、長さ606mm、厚さ12mm)が形成されており、この嵌め込み部9には、板状体a1、b1に刻設された埋設溝に連通する埋設溝(幅7.2mm、深さ7.2mm)が、嵌め込み部の長さ方向に沿って形成されている。図1では、嵌め込み部9は長さ方向に二分された例を示したが、一枚で形成することもできる。
【0030】
四枚の板状体で構成した放熱板に刻設された埋設溝3には、外径が7.2mmの架橋ポリエチレン製チューブを埋設し、表面に厚さが40μmのアルミニウム箔を貼着し、板状体a2とb2の境目、および板状体a1とb1の境目に沿って切り込みを入れて不連続とした。板状体a1とa2の境目、板状体b1とb2の境目には切り込みを入れず、連続した状態とした。
【0031】
この放熱板1を折畳む手順を、以下に説明する。図1に示したような、平面四角形とされた放熱板の板状体a2を、まず、境目7で折り曲げて板状体a1の上に重ね、板状体b2を境目7で折り曲げて板状体b1の上に重ねる。境目7ではアルミニウム箔が連続とされていてもよいし、不連続とされていてもよい。ついで、板状体a2を板状体a1が重ねた状態で板状体b2の上に重ねる。境目8は不連続とされており、嵌め込み部9が外されているので、板状体a1と板状体a2との間を連接しているチューブに捩じれや座屈が生じない。放熱板1は、敷設したときの面積の約1/4として梱包することができる。嵌め込み部9は、板状体a1と板状体b1の間であって、板状体a2と板状体b2がない部分に配置して梱包することができる。
【0032】
折畳状態にある放熱板を解放(開帳)しつつ敷設する手順を、以下に説明する。まず放熱板の梱包を解き、面積が約1/4とされた放熱板の板状体b1を床の下地面の所定位置に配置する。この際、板状体b1の裏面に接着剤を塗布するか、床の下地面に接着剤を塗布して板状体b1を配置する。つぎに、板状体a1の裏面に接着剤を塗布した後板状体a1を開帳し、床の下地面に接着・固定する。続いて、板状体a2の裏面に接着剤を塗布した後板状体a2を開帳し、床の下地面に接着・固定する。さらに、板状体b2の裏面に接着剤を塗布して板状体b2を開帳し、床の下地面に接着・固定する。最後に、板状体a1と板状体b1の間に、嵌め込み部9を配置してチューブを埋設溝に埋設し、嵌め込み部の上側にアルミニウム箔を貼着する。この敷設方法によれば、四枚の板状体(a1、a2、b1、b2)の裏面に接着剤を塗布する作業は四回であり、放熱板を折畳状態を解放(開帳)する操作が3回であり、敷設作業が極めて簡単である。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
1.本発明に係る折畳み可能な放熱板は、複数枚の板状体に連続した流体用チューブを埋設し、表面側に放熱シートを貼着し、裏側面に裏面材を貼着して一体化された1種類の部材で構成されているので、構成部材の種類が少なく、製作、梱包、保管、運搬、敷設する際の取り扱いが容易である。
2.本発明に係る折畳み可能な放熱板は、二組の二枚の横並び板状体のそれぞれの境目で、隣接する板状体の一方の板状体端部の流体用チューブ出口開口部の位置と、他方の板状体端部の流体用チューブ入口開口部位置とを対向させずにずらして設け、かつ、隣接する板状体の端部壁面の上記双方の開口部間に流体用チューブ配置用切欠部を設け、この流体用チューブ配置用切欠部を設けた部分で、出口開口部からの流体用チューブを入口開口部に渡らせているので、放熱板を横方向の境目で折曲げた際に、流体用チューブが挫屈することがない。
3.本発明に係る折畳み可能な放熱板は、一組の二枚の縦並び板状体の境目には、二枚の板状体の双方にまたがる嵌め込み部が形成されてなり、放熱板を折畳む際にはこの部分を外すので流体用チューブが露出するが、湾曲する空間が充分にあるので、流体用チューブが挫屈することがない。
4.本発明に係る折畳み可能な放熱板は、折畳んだ際に板状体の裏面が表れるので、この裏面に接着剤を塗布して折畳んだ状態を解放(開帳)しつつ敷設できるので、敷設作業が極めて簡単である。
5.本発明に係る折畳み可能な放熱板は、敷設時に折畳みを解いて平面にした際に表面が平坦に仕上がるので、この上に表装材を配置した床面も平坦性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る折畳み可能な放熱板の一例の部分平面略図である。
【図2】図1のA部分の拡大平面略図である。
【図3】図2のB部分(チューブ渡り部分)の拡大平面略図である。
【図4】図3のC−C部分の縦断側面略図である。
【符号の説明】
1:放熱板
a1、a2、b1、b2、2:板状体
2a:流体用チューブ出口開口部
2b:流体用チューブ入口開口部
3:流体用チューブ埋設溝
4:流体用チューブ
5:放熱シート
6a、6b:流体用チューブ配置用切欠部
7:境目
8:流体用ヘッダ
9:嵌め込み部

Claims (2)

  1. 表面側に流体用チューブの埋設溝が刻設された長尺広幅の四枚の板状体を田型に配置して四角形の平面形状とされ、上記埋設溝には流体用チューブが埋設され、表面側の全面に放熱シートが貼着されてなり、各板状体の境目で折畳み可能にされてなる放熱板において、上記埋設溝は、二組の二枚の横並び板状体のそれぞれの境目で、相互に隣接する板状体の一方の板状体端部の流体用チューブ出口開口部の位置と、他方の板状体端部の流体用チューブ入口開口部の位置とを対向させずにずらして配置し、かつ、隣接する板状体の端部壁面の上記双方の開口部間に流体用チューブ配置用切欠部を設け、この流体用チューブ配置用切欠部を設けた部分で、出口開口部からの流体用チューブを入口開口部に渡らせ、かつ、一組の二枚の縦並び板状体の境目には、二枚の縦並び板状体の双方にまたがる嵌め込み部が配置されてなり、この嵌め込み部に流体用チューブ埋設用溝が形成されてなることを特徴とする、折畳み可能な放熱用板。
  2. 板状体(a1)と板状体(b1)の長さが、板状体(a2)と板状体(b2)の長さよりも、嵌め込み部の幅よりも大きくされてなる、請求項1に記載の折畳み可能な放熱用板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020024062A (ja) * 2018-08-07 2020-02-13 三菱ケミカルインフラテック株式会社 床暖房マット及び暖房床

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