JP2005020415A - 誘電体導波管線路と導波管との接続構造並びにその構造を用いたアンテナ装置及びフィルター装置 - Google Patents

誘電体導波管線路と導波管との接続構造並びにその構造を用いたアンテナ装置及びフィルター装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誘電体基板内に形成される積層型の誘電体導波管線路と方形導波管とを、低損失で接続することができる接続構造を提供する。
【解決手段】誘電体導波管線路の一端部9に、結合用窓7を有する共振器11を形成し、共振器11の外周に、高周波信号の共振を抑制して漏れ放射を防止するための平面コの字状の放射防止構造10を設け、この共振器11に、高周波信号の伝送方向が異なるように開口端面を対向させた方形導波管8を接続している。方形導波管8の外枠導体壁81の底面が、前記放射防止構造10に対向している。
【効果】当該接続部からの電磁波の漏れ放射が少なくなり、結合損失を低く抑えることができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号を伝達するための誘電体導波管線路と導波管との接続構造に関し、特に高周波信号の伝送方向がほぼ直交する場合に、電磁波の漏れが少なく、低損失に接続することができる誘電体導波管線路と導波管との接続構造、並びにその構造を用いたアンテナ装置及びフィルター装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号を用いた移動体通信及び車間レーダ等の研究が盛んに進められている。これらの通信を扱う高周波回路において、高周波信号を伝送するための伝送線路には小型で伝送損失が小さいことが求められている。特に、伝送線路を、高周波回路を構成する基板上または基板内に形成できると小型化の面で有利となることから、従来、そのような伝送線路として、ストリップ線路やマイクロストリップ線路、コプレーナ線路、誘電体導波管線路等が用いられてきた。
【0003】
これらのうちストリップ線路・マイクロストリップ線路・コプレーナ線路は誘電体基板と線路導体層とグランド(接地)導体層とで構成されており、線路導体層とグランド導体層の周囲の空間又は誘電体基板中を高周波信号の電磁波が伝搬するものである。これらの線路は30GHz帯域までの信号伝送に対しては良好に伝送できるが、30GHz以上では伝送損失が生じやすいという問題点がある。
これに対して導波管型の伝送線路は30GHz以上のミリ波帯域においても伝送損失が小さい点で有利である。
【0004】
このうち方形導波管は、断面が方形の金属壁で囲まれた空気中を電磁波が伝搬する構造となっており、誘電体による損失がないため30GHz以上のミリ波帯域においても伝送損失が非常に小さいものである。
しかし、線路断面の長手方向の長さを、伝搬する信号波長の2分の1以上とする必要があるため、寸法が大きく高密度での配線が困難であるという問題点がある。また、金属壁で構成されるため、高精度な加工が困難であり加工コストが高いという問題点もある。
【0005】
これに対し、導波管の優れた伝送特性を活かした、誘電体多層基板内に形成可能な伝送線路である誘電体導波管線路は、導体壁あるいは擬似的な導体壁で囲まれた領域の内部に誘電体が満たされた構造となっているため、誘電体による伝送損失があるものの、損失の小さい誘電体を用いれば伝送損失を実用上問題ない程度に小さくすることができる。方形導波管と同じ周波数範囲で信号を伝搬させようとすると、誘電体の比誘電率をεr としたときに線路の断面のサイズを1/√εr と小型にできるメリットがある。
【0006】
例えば、特開平6−53711 号公報において、誘電体基板を一対の主導体層で挟み、さらに主導体層間を接続する2列に配設された複数のビアホールによって側壁を形成した誘電体導波管線路が提案されている。この誘電体導波管線路は誘電体材料の四方を一対の主導体層とビアホールによる疑似的な導体壁で囲むことによって導体壁内の領域を信号伝送用の線路としたものである。このような構成によれば、構成がいたって簡単となって装置全体の小型化も図ることができる。
【0007】
さらに、特開平10−75108号公報において、誘電体基板中に形成した多層構造による誘電体導波管線路が提案されている。これは積層型導波管と呼ばれるものであり、前述のような誘電体導波管線路を、誘電体層と一対の主導体層と貫通導体群とで形成し、さらに貫通導体群に加えて副導体層を形成することにより、電気的な壁としての側壁を強化したものである。前述の誘電体導波管線路では導波管内に貫通導体に平行でない電界が存在すると側壁から電界の漏れが発生するおそれがあるが、この積層型導波管では副導体層があるためにこのような側壁からの電界の漏れが発生しにくい、優れたものとなる。
【0008】
【特許文献1】特開平6−53711 号公報
【特許文献2】特開平10−75108号公報
【特許文献3】特開2000−196301号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、誘電体導波管線路を用いて構成された高周波回路について、例えば高周波特性を測定・評価するためにネットワークアナライザ等の測定装置へ接続するためには、誘電体導波管線路を直接接続することが困難であり、方形導波管を介すると容易に接続することができてより正確な測定が可能になる。
また、MMIC(マイクロ波モノリシック集積回路)等の能動回路に誘電体導波管線路を接続する場合にも、方形導波管を介することによって接続が容易となり、回路全体の小型化が可能となる。
【0010】
そのため、良好な伝送特性を有する、方形導波管と誘電体導波管線路との接続構造が求められていた。
これを解決する手法として特開2000−196301号において方形導波管と誘電体導波管線路との接続構造が提案されているが、その構造では導体が表層に露出しており表層導体の腐食や貫通導体の腐食、及び貫通導体を介した内層導体の腐食など信頼性上問題がある。また表層導体部の信頼性向上のために金メッキを行うことがあったが、それは高価でありコスト上昇の大きな要因となっていた。またさらに、その構造では、方形導波管と誘電体導波管線路との接続部からの、電磁波の漏れが発生し、このため接続部の信号伝送特性が低下するという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、簡単な構造で、接続部での透過特性を向上させ、低損失で接続することができる誘電体導波管線路と導波管との接続構造、並びにその構造を用いたアンテナ装置及びフィルター装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造は、誘電体基板と、誘電体基板の両面に形成された一対の導体層と、高周波信号の伝送方向に所定の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交する方向に所定の幅で、前記導体層間を電気的に接続して形成された2列の貫通導体群とを具備してなる誘電体導波管線路の一端部に、前記一対の導体層と貫通導体群とにより共振器を形成し、当該共振器上の一方の導体層に結合用窓を設け、当該共振器の外周の少なくとも一部に、高周波信号の共振を抑制して漏れ放射を防止するための放射防止構造を設け、この共振器の前記結合用窓を設けた基板側に、誘電体層を介して、高周波信号の伝送方向が異なるように開口端面を対向させた導波管を接続していること特徴とするものである。
【0013】
この誘電体導波管線路は、前記一対の導体層及び前記貫通導体群で囲まれた伝送領域によって高周波信号を伝送するが、誘電体導波管線路の終端部に、共振器を形成することにより、一方の導体層に設けられた結合用窓を介して、導波管に高周波信号を受け渡しことができる。このような構造によって、広帯域にわたって結合効率に優れた、信頼性の高い、しかも簡単な構造の誘電体導波管線路と導波管との接続を実現することができる。
【0014】
そして、共振器の外周に、高周波信号の共振を抑制して漏れ放射を防止するための放射防止構造を設けているので、当該接続部からの電磁波の漏れ放射が少なくなり、結合損失をさらに低く抑えることができる。
前記導波管の外枠導体壁のH面をなす端面が、前記共振器の外周に設けられた放射防止構造に対向していることが好ましい。これにより、当該接続部からの電磁波の漏れ放射を最小に抑えることができる。
【0015】
前記放射防止構造の具体的な形状としては、結合用窓が設けられている導体層を、凹状に形成してもよく、結合用窓が設けられている導体層を凸状に形成してもよく、結合用窓が設けられている導体層に、スリットを形成してもよい。
またさらに、前記誘電体導波管線路に、高周波信号の伝送時の反射を低減する電磁界整合部を設けることとすれば、共振器および誘電体導波管で発生する電磁界の中間に相当する電磁界分布を発生させることができるために、接続部における反射をさらに低減でき、高周波伝送特性のさらなる向上を図ることができる。
【0016】
電磁界整合部の具体的な形状として、誘電体導波管線路の断面の高さが異なる構造、誘電体導波管線路の断面の幅が異なる構造、誘電体導波管線路の断面の幅をテーパ状に変えた構造、誘電体導波管線路とは異なる誘電率材料を含む構造、又は誘電体導波管線路内にピン導体を配置した構造があげられる。いずれかの構造又はこれらの2種以上を組み合わせた構造を設けることにより、接続部における反射を抑制し、他の回路や素子への悪影響を低減し、さらに高周波特性を向上できる。
【0017】
なお、前記誘電体基板は、低温焼成セラミックスとすることによって、銅や銀など低抵抗の金属を用いて各種導体層を形成することができるために、高周波信号の伝送に対して低損失にでき、好適である。
前記導波管はどのような構造の導波管であっても、本発明は適用できるが、例えば方形導波管であってもよい。
前記誘電体導波管線路と導波管との高周波信号の伝送方向は、任意の角度で交差させることができるが、この角度は例えばほぼ90°としてもよい。
【0018】
また本発明のアンテナ装置は、アンテナ基板に、前記誘電体導波管線路を設け、この誘電体導波管線路に、窓放射防止構造を有する共振器を設け、この共振器の結合用窓に、誘電体層を介して、高周波信号の伝送方向が異なるように開口端面を対向させた給電用導波管を接続しているものである。
また、本発明のフィルター装置は、フィルター基板に、前記誘電体導波管線路を設け、この誘電体導波管線路に、窓放射防止構造を有する共振器を設け、この共振器の結合用窓に、誘電体層を介して、高周波信号の伝送方向が異なるように開口端面を対向させた給電用導波管を接続しているものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に用いる誘電体導波管線路の構造例を説明するための概略斜視図である。
図1において、1は高周波信号の伝送方向Aに延びる誘電体基板である。2は、誘電体基板1に形成された上側の導体層であり、3は、誘電体基板1に形成された下側の導体層である。導体層2,3の間の厚みをaとする。4は誘電体基板1の内部の、導体層2,3の間に形成され、高周波信号の伝送方向Aに沿って配列された2列の貫通導体群である。上側の導体層2の上には、誘電体基板1の一部を構成する誘電体層16が積層されている。
【0020】
なお下側の導体層3の下面は露出しているが、ここにも誘電体層を形成することにより、上下の導体層2,3を、誘電体基板1の内部に完全に閉じ込めてもよい。
貫通導体群4は、一対の導体層2,3間を電気的に接続するものであり、1本1本の貫通導体は、スルーホール導体やビアホール導体等により形成される。これら多数の貫通導体により2列の貫通導体群4を形成している。貫通導体群4は、図示するように、高周波信号の伝送方向Aすなわち線路形成方向に信号波長の2分の1未満の所定の繰り返し間隔cで、かつ同伝送方向Aと直交する方向に所定の一定の間隔(幅)bをもって形成されている。これにより、この誘電体導波管線路6に対する電気的な側壁を形成している。
【0021】
これら、一対の導体層2,3、及び貫通導体群4によって、誘電体基板1の一部に高さa、幅bを有する誘電体導波管線路6が形成される。
また、5は貫通導体群4の各列を形成する貫通導体同士を電気的に接続するため、誘電体基板1の中に導体層2,3と平行に形成された補助導体層であり、必要に応じて適宜設けられる。なお、補助導体層5を設ける場合は、例えば誘電体基板1をそれぞれ薄い複数枚の誘電体基板で構成し、それらの誘電体基板の間に、かつ誘電体導波管線路6の非形成部分に金属層を形成して両者を貼り合わせることにより、補助導体層5を形成することができる。
【0022】
このように誘電体導波管線路6を、一対の導体層2,3と貫通導体群4と(補助導体層5があればそれも含めて)で囲まれた領域において形成することにより、誘電体導波管線路6の内部から見ると、その上下壁は一対の導体層2,3によって囲まれ、その側壁は貫通導体群4によって囲まれる。この構造により、様々な方向の電磁波が遮蔽される。さらに補助導体層5を形成していれば、その側壁は補助導体層5によってさらに細かな格子状に区切られて、電磁波の遮蔽効果は増大する。
【0023】
なお、前記導体層2,3は、図1に示したように誘電体基板1の上下全面にわたって形成されているが、必ずしも誘電体基板1の上下全面にわたって形成されている必要はなく、少なくとも誘電体導波管線路6の形成部を挟む上下面に形成されていればよい。
なお、図示していないが、誘電体導波管線路6の終端面には、側壁と同様の貫通導体群4が終端面を取り囲むように同じピッチcで配列されている。これによって、誘電体導波管線路6の終端面が電気的に閉じられた構造を作ることができる。
【0024】
誘電体基板1の厚みa、すなわち一対の導体層2,3間の間隔に対する制限は特にないが、厚みaは、誘電体導波管線路6をシングルモードで用いる場合には間隔bに対して2分の1程度または2倍程度とすることがよい。図1の例では間隔bに対して厚みaが2分の1程度となっており、誘電体導波管線路6のH面に当たる部分が導体層2,3で、E面に当たる部分が貫通導体群4及び補助導体層5でそれぞれ形成される。また、間隔bに対して厚みaを2倍程度とすれば、誘電体導波管線路6のE面に当たる部分が導体層2,3で、H面に当たる部分が貫通導体群4及び補助導体層5でそれぞれ形成されることになる。
【0025】
また、貫通導体群4の各列における貫通導体の間隔cは、信号波長の2分の1未満の間隔に設定されることで貫通導体群4により電気的な壁が形成できる。この間隔cは、望ましくは信号波長の4分の1未満であればよい。
間隔cが信号波長λの2分の1(λ/2)よりも大きいと、平行に配置された一対の導体層2,3間にはTEM波が伝搬できるため、この誘電体導波管線路6に電磁波を給電しても電磁波は貫通導体群4の間から漏れて、ここで作られる誘電体導波管線路に沿って伝搬してしまう。貫通導体群4の間隔cがλ/2よりも小さければ、電気的な側壁を形成することができ、電磁波は誘電体導波管線路6に対して垂直方向に漏洩することがなく、反射しながら誘電体導波管線路6の信号伝送方向に伝搬される。
【0026】
その結果、図1のような構成によれば、一対の導体層2,3と2列の貫通導体群4及び補助導体層5とによって囲まれる断面積a×bのサイズの誘電体領域が誘電体導波管線路6を規定する。
なお、図1に示した態様では貫通導体群4は2列に形成したが、この貫通導体群4を4列あるいは6列に配設して、貫通導体群4による導体壁を2重・3重に形成することにより導体壁からの電磁波の漏れをより効果的に防止することもできる。
【0027】
このような誘電体導波管線路6は、誘電体による伝送線路となるので、誘電体基板1の比誘電率をεr とすると、その導波管サイズは通常の導波管の1/√εrの大きさになる。従って、誘電体基板1を構成する材料の比誘電率εr を大きいものとするほど、導波管サイズを小さくすることができて、高周波回路の小型化を図ることができる。したがって、高密度に配線が形成される多層配線基板、半導体素子収納用パッケージ又は車間レーダの伝送線路としても好適に利用できる。
【0028】
なお、貫通導体群4を構成する貫通導体は、前述のように信号波長の2分の1未満の繰り返し間隔cで配設されており、この間隔cは良好な伝送特性を実現するためには一定の繰り返し間隔とすることが望ましいが、信号波長の2分の1未満の間隔であれば、適宜変化させたりいくつかの値を組み合わせたりしてもよい。
このような誘電体導波管線路6を構成する誘電体基板1の材質は、誘電体として機能し高周波信号の伝送を妨げることのない特性を有するものであればとりわけ限定されるものではないが、伝送線路を形成する際の精度及び製造の容易性の点からは、誘電体基板1はセラミックスから成ることが望ましい。
【0029】
このようなセラミックスとしては、これまで様々な比誘電率を持つセラミックスが知られているが、本発明に係る誘電体導波管線路によって高周波信号を伝送するためには、常誘電体であることが望ましい。これは、一般に強誘電体セラミックスは高周波領域では誘電損失が大きく、したがって導波管線路の伝送損失が大きくなるためである。
誘電体基板1を構成する常誘電体の比誘電率εr は4〜100 程度が適当である。
【0030】
一般に多層配線基板や半導体素子収納用パッケージ、あるいは車間レーダに形成される配線層の線幅は最大でも1mm程度である。このことから、誘電体導波管線路6の幅bを1mmとし、比誘電率εrが100 の常誘電体を用い、上部がH面、すなわち磁界が上側の面に平行に巻く電磁界分布になるように用いた場合は、使用することのできる最小の周波数は15GHzと算出される。したがって、マイクロ波帯の領域で十分利用可能となる。
【0031】
一方、誘電体基板として一般的に用いられる樹脂からなる誘電体は、比誘電率εr が2程度であるため、線幅が1mmの場合は約100 GHz以上でないと利用することができないものとなる。
また、全ての常誘電体セラミックスが利用可能であるわけではない。誘電体導波管線路の場合は導体による損失はほとんどなく、信号伝送時の損失のほとんどは誘電体による損失で決まる。その誘電体による損失α(dB/m)は次のように表わされる。
【0032】
α=27.3×tanδ/〔λ/{1−(λ/λc )1/2 (1)
式(1)中、tanδは誘電体の誘電正接、λは誘電体内の波長、λcは遮断波長である。規格化された矩形導波管(WRJシリーズ)形状に準ずると、上式中の{1−(λ/λc )1/2 は0.75程度である。
従って、実用に供し得る伝送損失である−100 dB/m又はそれ以下を実現するには、次の関係が成立するように誘電体を選択することが必要である。
【0033】
f×√εr ×tanδ≦0.8 (2)
式(2)中、fは使用する高周波信号の周波数(GHz)である。
例えば、使用する高周波信号の周波数を10〜100GHzとした場合、前記の不等式を満たす常誘電体材料としては、アルミナセラミックスや窒化アルミニウムセラミックス、ガラスセラミックスなどの低温焼成セラミックス(後述)から選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。
【0034】
これらの常誘電体材料により誘電体基板1を形成するには、例えば常誘電体材料のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合して泥漿状になすとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用してシート状となすことによって複数枚のセラミックグリーンシートを得る。しかる後、これらセラミックグリーンシートの各々に適当な打ち抜き加工を施すとともにこれらを積層し、アルミナセラミックスの場合は1300〜1700℃、低温焼成セラミックスの場合は850 〜1050℃、窒化アルミニウムセラミックスの場合は1500〜1900℃の温度で焼成することによって、誘電体基板1を製作する。
【0035】
なお、一対の導体層2,3は、例えば誘電体基板1がアルミナセラミックスから成る場合には、タングステン等の金属粉末に適当なアルミナ、シリカ、マグネシア等の酸化物や有機溶剤・溶媒等を添加混合してペースト状にしたものを用いて厚膜印刷法により、少なくとも伝送線路部分を完全に覆うようにセラミックグリーンシート上に印刷する。しかる後、グリーンシートとともに約1600℃の高温で焼成して形成する。なお、金属粉末としては、低温焼成セラミックスの場合は銅、金、銀が、窒化アルミニウムセラミックスの場合はタングステン、モリブデンが好適である。また、導体層2,3の厚みは5〜50μm程度とする。
【0036】
また、貫通導体群4を構成する貫通導体は、例えばビアホール導体やスルーホール導体等により形成すればよい。その断面形状は製作が容易な円形の他、矩形や菱形等の多角形であってもよい。これら貫通導体は、例えばセラミックグリーンシートに打ち抜き加工を施して作製した貫通孔に導体層2,3と同様の金属ペーストを埋め込み、しかる後、誘電体基板1と同時に焼成して形成する。なお、貫通導体の直径は50〜300 μmが適当である。
【0037】
特に誘電体基板1は、低温焼成セラミックスを用いて作製されることが望ましい。低温焼成セラミックスは、焼成温度が低いため、導電率の高い銅、あるいは銀を導体に用いることができる。このため導体損を低減できる利点があり、接続部のメッキが不要なためコストを低減できる。また低温焼成セラミックスは、一般的な有機基板に比べて誘電率を高く調整できるため、構造をコンパクトにできるメリットもある。さらに、信頼性の観点から有機基板と異なり耐水蒸気性が高いため高信頼性が得られる。
【0038】
低温焼成セラミックスとしては、SiOを必須成分とし、Al、アルカリ土類酸化物(BaO,CaO,SrO,MgOなど)、アルカリ金属酸化物(LiO,NaO,KOなど)、Fe,B,CuOの群から選ばれる少なくとも一種を組み合わせた酸化物混合系、また、酸化物の混合物を溶融後、急冷して作成されたガラス系、又はこのガラスに、石英(SiO)、Al、アルカリ土類酸化物(BaO,CaO,SrO,MgOなど)、アルカリ金属酸化物(LiO,NaO,KOなど)、Fe,B,CuOなどの単独酸化物、又は2種以上の複合酸化物、AlN、窒化珪素、炭化珪素の群から選ばれる少なくとも1種のセラミックフィラーを添加混合した、いわゆるガラスセラミックスなどがあげられる。なお、前記ガラスとしては、焼成後も非晶質のままである非晶質ガラス、または焼成後に結晶化する結晶化ガラスのいずれでもよい。
【0039】
次に、このような誘電体導波管線路を用いた、本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造の形態例を図2〜図5に示す。図2は、本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造の一例を示す分解、透視斜視図である。図3は、同接続構造を示すV−V線側断面図である。図4は、図3をU−U線で切った、上から見た断面図、図5は、図2をW−W線で切った側断面図である。
なお、図2では、表示を簡単にするために誘電体導波管線路6は、誘電体層16、上下一対の導体層2,3及び貫通導体群4から構成される輪郭で表示し、この輪郭外部に存在する誘電体基板1の図示は省略している。なお誘電体導波管線路6の終端面も、前述したように貫通導体群4が配置されているが、これも輪郭で表示している。また方向を説明するためにxyz座標を付した。
【0040】
図2の誘電体導波管線路6の終端部において、一対の導体層2,3の幅を一定の長さにわたって広げ、それら一対の導体層2,3の周囲を貫通導体群4によって電気的に終端させてなる誘電体共振器11を設けている。さらに、誘電体共振器11の上側導体層2に、高周波信号の結合用の開口として結合用窓7を設けている。この上側導体層2の、結合用窓7を含む部分の上には、誘電体層16を介して、高周波信号の伝送方向が直交するように、内部が中空の金属壁で構成された方形導波管8の開口端面9を当接させている。この誘電体層16により上側導体層2を保護できるので、メッキが不要で信頼性が高く製造コストの低い接続構造を得ることができる。
【0041】
本発明によれば、図2〜図4を参照して、誘電体共振器11の上側導体層2の周囲の一部は、誘電体層16を介した高周波信号の漏れ放射を防止するため、上側導体層2の欠落した部分(共振抑制部という)10を設けている。
共振抑制部10は、特に図2、図4に示すように、誘電体共振器11の誘電体導波管線路6と接続する側と反対側のH面(x方向に平行な辺)と、それにつながるE面(y方向に平行な2辺)との合計3辺に設けられている。
【0042】
誘電体共振器11は、誘電体導波管線路6の終端部近くで、一定の長さdにわたって貫通導体群4の幅bをb′(b′>b)に広げて配置し、終端を閉じることによって形成される。この誘電体共振器11の厚みはa、長辺の幅b′、短辺の幅dとし、結合用窓7の長辺の長さをe、短辺の長さをgとしている。この誘電体共振器11の共振特性は、厚みa、幅b′及び幅dを調整することによって制御できる。
【0043】
共振抑制部10は、図4によれば、誘電体共振器11の3辺を取り巻くようにコの字の溝を形成している。共振抑制部10の溝の上には、上側導体層2は形成されておらず、溝の中は、図3に示すように誘電体基板1を形成する誘電体で満たされている。溝を規定する2列のビア導体4a,4bのうち、内側のビア導体4aは、誘電体共振器11の周囲を規定するビア導体を兼ねている。外側のビア導体4bが共振抑制部10を作るために布設されたビア導体である。共振抑制部10の幅を、ビア導体4a,4b同士の幅w2とする。また、共振抑制部10の深さは、誘電体層16の表面から補助導体層5までの距離であり、t2とする(図3参照)。なお誘電体層16の厚みはt1とする。
【0044】
この共振抑制部10を作製するには、一番上の補助導体層5の上に載せるセラミックグリーンシートに対して、誘電体共振器11の周囲を規定するビアホールを形成するとともに、その外側に共振抑制部10の溝を規定する外列のビアホールを形成して、それぞれに金属ペーストを埋め込む。その上に上側導体層2を構成する金属ペーストを、結合用窓7の部分や共振抑制部10の溝の部分を除いて印刷塗布し、積層する。しかる後、誘電体層16となるセラミックグリーンシートを載せて、全体を同時に焼成すればよい。
【0045】
図2に示される番号8は内部が中空の金属壁で構成された方形導波管であり、その開口端面9が、高周波信号の伝送方向が直交するように誘電体共振器11の導体層2に、誘電体層16を介して当接して配置する。そのときの位置関係を説明すると、図3に示すように、方形導波管8の、誘電体導波管線路6に当接する部分を除く三方の外枠導体壁81(その厚みをw1とする)の端面が、前記コの字形の共振抑制部10と対向するように配置する。したがって、方形導波管8が共振抑制部10と対向する部分において、方形導波管8の外枠導体壁81の端面と補助導体層5との間隔はt2となる。
【0046】
この構造では、誘電体導波管線路6において導体層2,3がH面となり、貫通導体群4による疑似的な導体壁がE面となる。
方形導波管8より電磁波が入射した時を考える。シングルモードの場合、図5(b)に示すように、方形導波管8内では、断面の短手方向に平行な電界ベクトルV1が発生しているが、それが結合用窓7を介し誘電体導波管線路6内に入射した後は、誘電体導波管線路6の短手方向に平行なベクトルV2に方向変換される。この際、誘電体共振器11で共振が作用し、電界方向が変わることによって乱れた位相が共振器11内で調整され、そろった位相で誘電体導波管線路6へ伝送することができる。このため、方向変換時の反射が減り、信号透過特性が向上する。
【0047】
結合用窓7の位置、形状及び大きさについては、接続構造に要求される周波数特性、結合量及び反射量が複雑に関与する。このため、要求される周波数特性を満足するように電磁界解析により繰り返し計算することによって、所望の接続特性を有する結合用窓7の位置、形状及び大きさ等が決定されることとなる。
本発明によれば、前述したように、誘電体共振器11の周りに、共振抑制部10が構成されており、方形導波管8の外枠導体壁81の端面がこの真上に対向して配置されているので、誘電体層16を介して高周波信号が外部に漏れることを抑制している。誘電体層16を介して外部に放射される放射量は、方形導波管8の外枠導体壁81の厚みw1、共振抑制部10の幅w2、および誘電体層16の厚みt1に依存する。
【0048】
この構造では、方形導波管8の外枠導体壁81の端面と上側導体層2との間で、信号周波数と誘電体層16の厚みt1との兼ね合いにより、高周波信号の共振が発生しそれが放射源になる場合がある。
本発明では、このような共振に対して、誘電体共振器11の周囲において、外枠導体壁81の端面と補助導体層5との間隔t2が、誘電体層16の厚みt1よりも大きい共振抑制部10を設けることによって、アンテナ共振を抑制することができる。この結果、外部への放射を抑制することができる。
【0049】
なお、この共振抑制部10の幅w2は、方形導波管の外枠導体壁81の厚みw1に対して、w2/w1が0.1以上であれば、十分効果を発揮する。
以下、共振抑制部10の構造の変形例を説明する。
図6は、誘電体導波管線路と導波管との接続構造の変形例を示す側断面図である。この構造では、共振抑制部10aは、図4と同様、平面図示で、誘電体共振器11の3辺を取り巻くようにコの字を形成している。共振抑制部10aの断面形状は、図6に示すように、誘電体層を介して導体層2aが形成され、導体層2aの両側辺と、上側導体層2との間を2列のビア導体4c,4dが導通している。前記導体層2aの形状は、平面図示で細長いリボン状であり、これが2箇所で折れ曲がって、図4に示したようなコの字状を形成する。
【0050】
2列のビア導体4c,4dのうち、内側のビア導体4cは、誘電体共振器11の周囲を規定するビア導体4の延長上にある。外側のビア導体4dが内側のビア導体4cを取り囲む。ビア導体4c,4dの外側面同士の最も広い部分の幅をw3とする。これが共振抑制部10aの幅となる。また、誘電体層16の厚みはt1とし、この誘電体層16に当接する方形導波管8の外枠導体壁81の端面から導体層2aまでの距離をt3とする。
【0051】
この共振抑制部10aの製法を説明する。この製法において、誘電体層16を2層の誘電体層16a16bで構成する。一番上の補助導体層5の上のセラミックグリーンシートに、誘電体共振器11の周囲を規定するビアホールを形成し金属ペーストを埋め込む。その上に上側導体層2を構成する金属ペーストを、結合用窓7の部分や平面コの字状のスリット12の部分を除いて印刷塗布する。また、誘電体層16aになるセラミックグリーンシートに、スリット12の部分の両側に前記ビア導体4c,4dを作るための2列のビアホールを形成し、金属ペーストを埋め込む。さらにグリーンシート上のこれら2列のビアホールの間に、導体層2aとなる金属ペーストを塗布する。そして、誘電体層16となるグリーンシートとともに、前記グリーンシートを積層後、全体を同時に焼成する。
【0052】
この構造においても、誘電体共振器11の周囲に、外枠導体壁81の端面と導体層2aまでの距離が、誘電体層16の厚みt1よりも短く、かつ幅w2を有する共振抑制部10aを設けることによって、外枠導体壁81の端面と上側導体層2との間に発生するアンテナ共振を抑制することができる。
図7は、さらに他の、誘電体導波管線路と導波管との接続構造の変形例を示す側断面図である。この構造では、共振抑制部10bは、図4と同様、平面図示で、誘電体共振器11の3辺を取り巻くようにコの字を形成している。共振抑制部10bの断面形状は、図7に示すように、上側導体層2が切り欠かれたスリット12を形成し、そのスリット12の上に、誘電体層16を形成している。 共振抑制部10bの幅はスリット12の幅w4となる。また、誘電体層16の厚みはt1である。
【0053】
この共振抑制部10bを作製するには、一番上の補助導体層5の上のセラミックグリーンシートに、誘電体共振器11の周囲を規定するビアホールを形成して、金属ペーストを埋め込む。その上に上側導体層2を構成する金属ペーストを、結合用窓7の部分やスリット12の部分を除いて印刷塗布し、しかる後、誘電体層16になるグリーンシートとともに積層して、全体を同時に焼成すればよい。
なお、図2から図7の例では、共振抑制部10を誘電体共振器11の3辺に形成したが、この共振抑制部10は、図8に示すように、電界が最も強い空洞共振器8のH面(x方向と平行な辺)と対向する辺のみに形成しても効果は発揮される。
【0054】
いままで説明した本発明の誘電体導波管線路6と方形導波管8との接続構造においては、接続構造で発生した反射が、誘電体導波管線路6の先に接続される回路部分、あるいは方形導波管8の先に接続される回路部分に悪い影響を与える可能性がある。そこで、誘電体導波管線路6に電磁界整合部を備えることが好ましい。
以下の図において、方形導波管8、誘電体層16、共振抑制部10の図示は省略している。
【0055】
図9は、誘電体導波管線路6と方形導波管との他の接続構造を示す斜視図であり、図2と同様の箇所には同じ符号を付してある。
この実施形態によれば、共振器11の後段側に電磁界整合部20が設けられている。誘電体導波管線路6の高さを誘電体導波管線路6の本来の高さから変更した部分(この例では、高さを低くしている。)が、電磁界整合部20に相当する。この電磁界整合部20は、誘電体共振器11からの電磁界モードを、誘電体導波管線路6で伝送する電磁界モードにあわせることにより、誘電体導波管線路と方形導波管との接続部における反射を低減するために機能する部分である。
【0056】
誘電体導波管線路6の高さの変更は、例えば誘電体基板を形成する2枚のセラミックスグリーンシートを用意し、電磁界整合部20以外の部分は2枚のグリーンシートを重ね合わせて構成し、電磁界整合部20の形成部分のみ下側の1枚のグリーンシートで構成することにより、実現することができる。電磁界整合部20の高さは、用いるグリーンシートの厚さや積層数を選定することにより、任意に設定することができる。
【0057】
この図9の電磁界整合部20は、共振抑制部としても機能する。例えば図4に適用した場合には、いわば共振器11の全周囲に共振抑制部を設けた構造になる。図8に適用した場合には、共振器11のH面の2辺に共振抑制部を設けた構造になる。
電磁界整合部の他の例として、図9に示す誘電体導波管線路6の高さを変えた構造の他に、図10に示すような誘電体導波管線路6の幅を変えた電磁界整合部21の構造を採用してもよい。図10の例では、電磁界整合部21の幅を、誘電体共振器11の幅よりも狭く、かつ誘電体導波管線路6の幅よりも大きくしている。幅の変更は、貫通導体4のスルーホールやビアホールの形成位置を変更することにより、簡単に実現できる。
【0058】
また、図11のように誘電体導波管線路6の一部分に、幅がテーパ状に変化する電磁界整合部27を形成してもよい。このテーパは、貫通導体4のスルーホールやビアホールの形成位置を斜め線上に設定することにより、簡単に実現できる。
また、図12のように誘電体導波管線路6の一部分22を、誘電体導波管線路6で用いている誘電体とは異なる誘電率をもつ材質で構成してもよい。この構造は、例えば、誘電体基板の電磁界整合部分を除去し、代わりに異なる誘電率の誘電体を接合したり、誘電体基板を形成するセラミックスグリーンシートの電磁界整合部分に所定の孔を設け、その中に異種誘電体ペーストを埋め込み、積層し、同時焼成することによって製造することができる。
【0059】
また、図13のようにピン導体15を誘電体導波管線路6の中に配置した構造の電磁界整合部23を採用しても、電磁界整合効果が得られる。なお、図13でピン導体15の高さは誘電体導波管線路6と同じ高さであってもよいが、必ずしも同じ高さである必要は無く、たとえば誘電体導波管線路6の高さの半分でもよい。半分の高さのピン導体を形成するには、例えば図1に示した誘電体基板1として、誘電体基板を形成する2枚のセラミックスグリーンシートを用意し、そのうち1枚の誘電体基板のみに対してスルーホールやビアホールを形成し、その中に金属ペーストで埋めて、その上から2枚目の誘電体基板を重ね合わせることにより実現することができる。
【0060】
さらに、以上の異なる構造の複数の電磁界整合部を組み合わせた構造も効果があり、例えば図14に示すように、誘電体導波管線路の高さを変えて構成される電磁界整合部20と、ピン導体15をもって構成される電磁界整合部23とを両方有する構造なども、反射防止と高周波特性向上に効果がみられる。
図13、図14に示した誘電体導波管線路6に設けたピン導体15は、信号が誘電体導波管線路6から伝搬してきた場合、方形導波管8との接続構造で発生した反射波を打ち消す働きを担っている。つまり、方形導波管8との接続構造で反射された波と180度位相の異なる反射波をピン導体15で発生させ、反射波を抑える構造となっている。そのため基本的には、ピン導体15は、結合用窓7の中心から1波長内に設ければ機能する。ただし、その箇所から波長の整数倍離れた箇所に設置しても同様の働きが期待でき、必ずしも設置場所を一波長内に特定する必要はない。
【0061】
以上の電磁界整合部20,21,22,23,26,27は、放射を伴わない受動素子として機能するため、上記に示した反射低減効果は、電磁波が誘電体導波管線路6から方形導波管8に伝搬するときのみならず、電磁波が方形導波管8から誘電体導波管線路6に伝搬するときも成立する。
次に、本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造の応用例を説明する。
図15は、誘電体導波管線路6をアンテナ基板1a内に内蔵し、方形導波管8からアンテナへの給電を行う場合の、誘電体導波管線路6と方形導波管8の接続構造を示す透視斜視図である。この接続構造により信頼性が高く反射損失の少ないアンテナ装置を作成できる。なお、この図15では誘電体導波管線路6の片側の導体層に切り欠き24aを設けたスロットアンテナ24を示したが、スロットあるいはビア導体を介して給電するパッチアンテナを用いても問題は無く、アンテナ形態には依存しない。
【0062】
また、図16は、フィルター基板1bに本発明の誘電体導波管線路6と方形導波管8の接続構造を適用した例を示す透視斜視図である。この構成においても、本発明の誘電体導波管線路6と方形導波管8の接続構造により、高信頼性が得られフィルター反射損失を低減できる。フィルター基板1bに形成されるフィルター25の形態は、図16に示した誘電体を用いるものには限らず、ストリップラインなどを用いたフィルターでもよい。
【0063】
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、たとえば、共振抑制部における放射防止構造は、今までに示した凹構造、凸形状、グランド導体層の切り欠きだけでなく、導体層を断面三角形状や半円形状に盛り上げたり、導体層を断面逆三角形状、逆半円形状に掘り下げたりすることも可能であり、いずれも放射を抑制する効果がある。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・改良を施すことが可能である。
【0064】
【実施例】
図3に示した構成の誘電体導波管線路と導波管との接続構造を作製し、高周波特性を評価するために、Sパラメータのシミュレーションを行った。方形導波管8にはWR−15、つまり高周波信号の伝送方向に垂直な断面の寸法が3.76mm×1.88mmのものを用いた。また、方形導波管の外枠導体壁81の厚みは1.02mmとした。
【0065】
誘電体導波管線路6を作製するための誘電体基板1には比誘電率εrが4.9 の銅導体同時焼成ガラスセラミックスを用い、貫通導体はφ0.2mmのビアで形成した。2列の貫通導体群4の間隔bはビアの中心間距離で1.89mm、一対の導体層2,3の間隔aは0.6mmとした。また、誘電体共振器は幅b′が3.4mm、長さdが1.59mm(いずれも貫通導体の中心間距離)のものを形成した。導体層2には結合用窓7として1.12mm×1.62mmの開口を設けた。誘電体共振器の周囲の共振抑制部10の溝の幅w2を0.76mm、幅w2′を0.695mm、深さt2を0.3mmとした。誘電体層16の厚みt1は0.1mmとした。
【0066】
また、比較例として、共振抑制部10を設けない誘電体導波管線路と導波管との接続構造も作製した。
これらの接続構造について、方形導波管8から誘電体導波管線路6へ高周波信号を伝送したときの高周波信号の伝送特性を図17〜図20に示す。
図17〜図20はSパラメータの周波数特性を示す線図であり、横軸は周波数(GHz)を、縦軸はSパラメータの値(dB)を表わしている。図中の特性曲線は、Sパラメータのうち反射係数(S11)及び透過係数(S21)の周波数特性を示している。破線が反射係数(S11)、実線が透過係数(S21)である。
【0067】
図17は、共振抑制部10を設けなかった比較例の接続構造について、Sパラメータを計算した結果を示す。図18は、共振抑制部10を設けた実施例の接続構造について、Sパラメータを計算した結果を示す。これらの図からわかるように、図17の構造では約59GHzに反射係数(S11)の極小があるが、そのときの透過係数(S21)は約−1dBであり放射がみられ、特に60.3GHzで少なからぬ放射漏れが存在している。それに対し、図18ではほとんど放射が無く、また透過特性の広帯域化が図れていることがわかる。
【0068】
またさらに、電磁界整合部として図9に示したような高さの異なる誘電体導波管線路部を設けた場合のSパラメータの周波数特性を図19に示す。電磁波整合部20の長さは1.11mm、電磁波整合部20における上下の導体層の間隔が0.3mm、電磁波整合部20の中心位置は結合用窓中心部から1.545mmである。この電磁波整合部20により、図19に示されるように、図18と比べて反射係数(S11)がさらに減少し、信号透過特性が向上していることがわかる。
【0069】
さらに、図20、誘電体導波管線路の高さを変えて構成した電磁界整合部20に、さらにピン導体15で構成した電磁界整合部23を備えた誘電体導波管線路6を作製した。ここでピン導体15は、その高さが0.3mmであり、高さの異なる電磁界整合部20の端面から1.665mm、貫通導体4から0.365mmの箇所に2本設置した。この場合のSパラメータの周波数特性を図20に示す。この構造は図19に比べてさらに高周波特性が向上していることがわかる。
【0070】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、構造が単純で、信頼性が高く製造コストが低いとともに、共振器外周に放射防止構造を備えることにより、電磁波放射を抑制できるので、高周波結合特性に優れた、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を提供できる。
また、前記誘電体導波管線路に、高周波信号の伝送時の反射を低減するための電磁界整合部を形成することにより、信号伝送損失が低減可能となり、高周波伝送特性がさらに向上した接続構造を実現することができる。
【0071】
また、本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造をアンテナ基板及びフィルター基板に用いることにより、信頼性が高く、かつ製造コストの低いアンテナ装置及びフィルター装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる誘電体導波管線路の内部構造を説明するための概略斜視図である。
【図2】本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造の一例を示す分解、透視斜視図である。
【図3】同接続構造を示すV−V線側断面図である。
【図4】同接続構造を示す水平断面図である。
【図5】同接続構造を示すW−W線側断面図である。
【図6】本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造の変形例を示す断面図である。
【図7】本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造のさらに他の変形例を示す断面図である。
【図8】本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造のさらに他の変形例を示す水平断面図である。
【図9】誘電体導波管線路の高さを変えた電磁界整合部が形成された、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を示す斜視図である。
【図10】誘電体導波管線路の幅を変えた電磁界整合部が形成された、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を示す斜視図である。
【図11】誘電体導波管線路の幅をテーパ状に変えた電磁界整合部が形成された、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を示す斜視図である。
【図12】誘電体導波管線路の誘電体材料を変えた電磁界整合部が形成された、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を示す斜視図である。
【図13】誘電体導波管線路内にピン導体を配置した電磁界整合部が形成された、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を示す斜視図である。
【図14】誘電体導波管線路の断面の高さを変えた電磁界整合部と、誘電体導波管線路内にピン導体を配置した電磁界整合部とが形成された、誘電体導波管線路と導波管との接続構造を示す斜視図である。
【図15】本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造を内蔵するアンテナ装置の例を示す斜視図である。
【図16】本発明の誘電体導波管線路と導波管との接続構造を内蔵するフィルター装置の例を示す斜視図である。
【図17】誘電体導波管線路と導波管との接続構造におけるSパラメータの周波数特性を示す線図である。
【図18】誘電体導波管線路と導波管との接続構造に共振抑制部を設けた場合のSパラメータの周波数特性を示す線図である。
【図19】誘電体導波管線路と導波管との接続構造に電磁界整合部とを設けた場合のパラメータの周波数特性を示す線図である。
【図20】誘電体導波管線路と導波管との接続構造に2種類の電磁界整合部を設けた場合のSパラメータの周波数特性を示す線図である。
【符号の説明】
1 誘電体基板
1a アンテナ基板
1b フィルター基板
2、3導体層
2a 導体層
4,4a〜4d 貫通導体群
5 補助導体層
6 誘電体導波管線路
7 結合用窓
8 方形導波管
9 開口端面
10 共振抑制部(放射防止構造)
11 誘電体共振器
12 スリット
15 ピン導体
16,16a,16b 誘電体層
20〜23 電磁界整合部
24 スロットアンテナ
25 フィルター
81 外枠導体壁

Claims (12)

  1. 誘電体導波管線路と導波管とを接続する構造において、
    前記誘電体導波管線路は、誘電体基板と、誘電体基板の両面に形成された一対の導体層と、高周波信号の伝送方向に所定の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交する方向に所定の幅で、前記導体層間を電気的に接続して形成された2列の貫通導体群とを具備してなリ、
    前記誘電体導波管線路の一端部に、前記一対の導体層と貫通導体群とにより共振器を形成し、
    当該共振器上の、一方の導体層に結合用窓を設け、
    当該共振器の外周の少なくとも一部に、高周波信号の共振を抑制して漏れ放射を防止するための放射防止構造を設け、
    この共振器の前記結合用窓を設けた基板側に、誘電体層を介して、高周波信号の伝送方向が異なるように開口端面を対向させた導波管を接続していること特徴とする誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  2. 前記導波管の外枠導体壁のH面をなす端面が、前記共振器の外周に設けられた放射防止構造に対向していることを特徴とする請求項1記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  3. 前記放射防止構造は、結合用窓が設けられている導体層を、凹状に形成することにより作製されることを特徴とする請求項1記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  4. 前記放射防止構造は、結合用窓が設けられている導体層を凸状に形成することにより作製されることを特徴とする請求項1記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  5. 前記放射防止構造は、結合用窓が設けられている導体層に、スリットを形成することにより作製されることを特徴とする請求項1記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  6. 前記誘電体導波管線路に、高周波信号の伝送時の反射を低減する電磁界整合部を形成していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  7. 前記電磁界整合部が、次の(a)から(e)までのいずれかの構造、又はこれらの構造の2種以上の組合せで形成されていることを特徴とする請求項6記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
    (a)誘電体導波管線路の断面の高さが異なる構造、
    (b)誘電体導波管線路の断面の幅が異なる構造、
    (c)誘電体導波管線路の断面の幅をテーパ状に変えた構造
    (d)誘電体導波管線路とは異なる誘電率材料を含む構造、
    (e)誘電体導波管線路内にピン導体を配置した構造。
  8. 前記誘電体基板が、低温焼成セラミックスからなることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  9. 前記導波管が方形導波管であることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  10. 前記誘電体導波管線路と前記導波管との高周波信号の伝送方向が、ほぼ直交していることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造を有するアンテナ装置。
  12. 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の誘電体導波管線路と導波管との接続構造を有するフィルター装置。
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