JP3517097B2 - 誘電体導波管線路の分岐構造 - Google Patents
誘電体導波管線路の分岐構造Info
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Description
リ波帯等の高周波信号を伝達するための誘電体導波管線
路に関し、特に誘電体導波管線路をほぼT字状に分岐す
る分岐構造に関するものである。
扱う高周波回路において高周波信号を伝送するための伝
送線路には小型で伝送損失が小さいことが求められてお
り、特に回路を構成する基板上または基板内に形成でき
ると小型化の面で有利となることから、従来、そのよう
な伝送線路としてストリップ線路やマイクロストリップ
線路・コプレーナ線路・誘電体導波管線路などが用いら
れてきた。
トリップ線路・コプレーナ線路は誘電体基板と導体層か
ら成る信号線路とグランド導体層とで構成されており、
信号線路とグランド導体層の周囲の空間および誘電体中
を高周波信号の電磁波が伝播するものであるが、これら
の線路は30GHz帯域までの信号伝送に対しては問題な
いが、30GHz以上では伝送損失が生じやすい。
上のミリ波帯域においても伝送損失が小さい点で有利で
あり、このような導波管の優れた伝送特性を活かし、多
層基板内に形成可能な線路も提案されている。
誘電体基板を一対の導体層で挟み、さらに導体層間を接
続する2列の複数の貫通導体、例えばビアホールによっ
て側壁を形成した導波管線路が提案されている。この導
波管線路によれば、誘電体材料の四方を導体層とビアホ
ールによる疑似的な導体壁で囲むことによって導体壁内
の領域を信号伝送用の線路としたものであり、構成がい
たって簡単となって装置全体の小型化も図り得るという
ものである。
構成する場合、特にアレーアンテナの給電線等を形成す
る場合等には伝送線路の配線回路において分岐を設ける
ことが必要となる。
ストリップ線路・コプレーナ線路は信号線路がグランド
導体層で完全に覆われていないため、伝送線路の途中に
分岐を設けるとその分岐から電磁波の放射が起こり、伝
送損失が大きくなるという問題点があった。
誘電体線路を2枚のグランド導体板で挟持し、グランド
導体板間の誘電体線路以外の部分に空気が満たされた構
造のNRDガイドがあるが、これに分岐を設けるために
は屈曲した2本の線路を結合させて方向性結合器を形成
する方法が用いられるが、線路に屈曲部がある場合はそ
の形状によっては異なる伝播モードが発生して伝送損失
が大きくなることがあるため設計上の制約が大きいとい
う問題点があった。また、誘電体線路は通常はフッ素樹
脂等で作製されているが、特に高周波領域で使用するも
のは線路の寸法が小さくなるため、屈曲部等の加工が困
難であり量産が難しいという問題点もあった。さらに、
高周波回路の配線として誘電体基板上または基板内に形
成することが困難であるという問題点もあった。
空間を電磁波が伝播する構造となっており、誘電体によ
る損失がないため高周波での損失が小さく、分岐があっ
ても放射損失はないが、誘電体を利用した伝送線路と比
較して寸法が大きくなるという問題点があった。これに
対し、導波管内に比誘電率がεr の誘電体を充填した誘
電体導波管は通常の1/√εr の寸法で作製できるが、
これも誘電体基板上または基板内に形成することが困難
であるという問題点があった。
れたような誘電体導波管線路において、その一対の導体
層と2列のビアホールによる疑似的な導体壁で囲まれた
信号伝送用の線路に単純に分岐を設けた場合、電磁界に
乱れが生じることから伝送損失が大きくなるという問題
点があった。
給電線等を形成するための分岐を設けた伝送線路の配線
回路を作製して高周波回路を構成するために、誘電体基
板内に形成でき、電磁波の放射が無く伝送損失が小さい
誘電体導波管線路の分岐構造が求められていた。
であり、その目的は、誘電体基板内に形成でき、高周波
信号の電磁波の放射・漏洩が無く、伝送損失が小さい良
好な伝送特性を有する誘電体導波管線路の分岐構造を提
供することにある。
題点に対して検討を重ねた結果、誘電体導波管線路につ
いて、誘電体基板中に2列の貫通導体群の上下をこれら
貫通導体群と電気的に導通した一対の導体層で完全に覆
って形成される構造の誘電体導波管線路から成る伝送線
路を設け、その伝送線路を高周波信号の伝送方向が互い
に垂直となるようにT字状に接続した分岐において2列
の貫通導体群の貫通導体の配列を所定の配列構造とする
ことにより、高周波信号の電磁波の放射・漏洩がほとん
ど無く低伝送損失の良好な伝送特性を有する伝送線路の
分岐構造とできることを見いだした。
分岐構造は、誘電体基板を挟持する一対の導体層と、高
周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2分
の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交す
る方向に一定の幅(d)で前記導体層間を電気的に接続
するよう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前記
導体層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって高
周波信号を伝送する第1および第2の誘電体導波管線路
を設けるとともに、前記第1の誘電体導波管線路の先端
を前記第2の誘電体導波管線路の一方の側部に設けた開
口に互いの高周波信号の伝送方向が垂直となるように接
続した誘電体導波管線路の分岐構造であって、前記開口
の幅(w)を前記一定の幅(d)に対しd<w≦5dと
し、前記第1の誘電体導波管線路の先端と前記開口との
間を、前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰り
返し間隔で前記第1の誘電体導波管線路の伝送方向の長
さ(l)が0<l<5dの直線状に配された接続用貫通
導体群で接続したことを特徴とするものである。
線路の分岐構造は、誘電体基板を挟持する一対の導体層
と、高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長
の2分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と
直交する方向に一定の幅(d)で前記導体層間を電気的
に接続するよう形成された2列の貫通導体群とを具備
し、前記導体層および前記貫通導体群に囲まれた領域に
よって高周波信号を伝送する第1および第2の誘電体導
波管線路を設けるとともに、前記第1の誘電体導波管線
路の先端を前記第2の誘電体導波管線路の一方の側部に
設けた開口に互いの高周波信号の伝送方向が垂直となる
ように接続した誘電体導波管線路の分岐構造であって、
前記開口の幅(w)を前記一定の幅(d)に対しd<w
≦5dとし、前記第1の誘電体導波管線路の先端と前記
開口との間を、前記高周波信号の遮断波長の2分の1以
下の繰り返し間隔で半径(r)が0<r≦2dの円弧状
に配された接続用貫通導体群で接続したことを特徴とす
るものである。
線路の分岐構造は、上記の請求項1または請求項2に係
る発明の誘電体導波管線路の分岐構造であって、前記第
2の誘電体導波管線路の前記開口に対向する他方の側部
の貫通導体群が、前記開口の両端の貫通導体を中心とし
前記一定の幅(d)を半径とする2つの円弧に沿って、
かつこの2つの円弧の交点を頂点として形成されている
ことを特徴とするものである。
線路の分岐構造は、上記の請求項1または請求項2に係
る発明の誘電体導波管線路の分岐構造であって、前記第
2の誘電体導波管線路の前記開口に対向する他方の側部
の貫通導体群が、前記開口の幅と同一寸法の底辺と前記
第1の誘電体導波管線路の中心線上の頂点とを有する高
さがd/2以下の三角形の斜辺に沿って形成されている
ことを特徴とするものである。
線路の分岐構造は、誘電体基板を挟持する一対の導体層
と、高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長
の2分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と
直交する方向に一定の幅(d)で前記導体層間を電気的
に接続するよう形成された2列の貫通導体群とを具備
し、前記導体層および前記貫通導体群に囲まれた領域に
よって高周波信号を伝送する第1および第2の誘電体導
波管線路を設けるとともに、前記第1の誘電体導波管線
路の先端を前記第2の誘電体導波管線路の一方の側部に
設けた開口に互いの高周波信号の伝送方向が垂直となる
ように接続して成る誘電体導波管線路の分岐構造であっ
て、前記開口の幅(w)を前記一定の幅(d)に対しd
<w≦2dとし、前記第1の誘電体導波管線路の先端と
前記開口との間を、前記高周波信号の遮断波長の2分の
1以下の繰り返し間隔で半径(r)が0<r≦2dの円
弧状に配された接続用貫通導体群で接続するとともに、
前記第2の誘電体導波管線路の前記開口に対向する他方
の側部の貫通導体群が、前記円弧と同心でかつ前記円弧
の半径(r)と前記一定の幅(d)との和(r+d)を
半径とする2つの円弧に沿って、かつこの2つの円弧の
交点を頂点として形成されていることを特徴とするもの
である。
れば、誘電体基板内に設ける誘電体導波管線路を構成す
る一対の導体層と2列の貫通導体群が、それぞれ誘電体
導波管のE面とH面もしくはH面とE面に平行な疑似的
な導体壁にあたる部分を形成し、誘電体基板を用いた平
板構造で誘電体導波管に類似した特性を有する高周波信
号用の伝送線路を得られるものであり、そのような伝送
線路の配線において2つの伝送線路がT字状に垂直に接
続された構造の分岐を設けるに際し、2列の貫通導体群
を前記特定構造に配列することにより、分岐における電
磁波の放射がほとんど無く伝送損失が小さく良好な伝送
特性を有するものとなるものである。
ら説明する。図1(a)および(b)は、それぞれ本発
明の誘電体導波管線路の分岐構造に係る誘電体導波管線
路の構成例を説明するための概略斜視図である。図1に
おいて、1は誘電体基板、2は誘電体基板1を挟持する
一対の導体層、3は一対の導体層2間を電気的に接続す
るよう形成された貫通導体であり、4は高周波信号の伝
送方向にその高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰
り返し間隔pで、かつその伝送方向と直交する方向に一
定の幅dで貫通導体3を配設することにより形成された
2列の貫通導体群である。
電体基板1を挟持する位置に一対の導体層2・2が形成
されている。導体層2・2は誘電体基板1の少なくとも
伝送線路形成位置を挟む上下面に形成されている。ま
た、導体層2・2間には導体層2・2間を電気的に接続
する貫通導体3が多数設けられている。これら貫通導体
3は、図示するように、高周波信号の伝送方向すなわち
線路形成方向にこの線路により伝送される高周波信号の
遮断波長の2分の1以下の所定の繰り返し間隔pで、か
つ前記伝送方向と直交する方向に所定の一定の間隔
(幅)dをもって2列に形成されることにより、伝送線
路となる貫通導体群4を形成している。
はTEM波が伝播できるため、貫通導体群4の各列にお
ける貫通導体3の間隔pが遮断波長の2分の1よりも大
きいと、この線路に電磁波を給電してもここで作られる
疑似的な導波管に沿って伝播しなくなる。しかし、貫通
導体3の間隔pが遮断波長の2分の1以下であると電気
的な側壁を形成することとなって、電磁波は伝送線路に
対して垂直方向に伝播することができず、反射しながら
伝送線路方向に伝播されることとなる。その結果、この
ような構造の導体層2と貫通導体群4とにより囲まれる
断面積がa×dのサイズの領域により誘電体導波管と非
常に良く類似した良好な伝送特性が得られる。
限は特にないが、シングルモードで用いる場合には前記
一定の幅dに対して2分の1程度または2倍程度とする
ことがよく、図1の例では誘電体導波管のH面とE面に
当たる部分が各々導体層2と貫通導体群4で形成され、
図1(a)のように幅dに対して厚みaを2分の1程度
とすれば、誘電体導波管のH面とE面に当たる部分が各
々導体層2と貫通導体群4で形成されることとなり、図
1(b)のように幅dに対して厚みaを2倍程度とすれ
ば、誘電体導波管のE面とH面に当たる部分が各々導体
層2と貫通導体群4で形成されることとなる。
貫通導体3同士を電気的に接続する補助導体層であり、
所望により適宜形成される。このような補助導体層を形
成することによって、導波管線路内部から見ると線路の
側壁は貫通導体群4と補助導体層5とによって細かな格
子状になり、線路からの電磁波の遮蔽効果をより高める
ことができる。また、この図1の例では貫通導体群4は
2列に形成したが、この貫通導体群4を4列あるいは6
列に配設して貫通導体群4による疑似的な導体壁を2重
・3重に形成することにより、導体壁からの電磁波の漏
れをより効果的に防止することもできる。
体基板1の比誘電率をεr とすると導波管サイズは通常
の導波管の1/√εr の大きさになる。従って、誘電体
基板1を構成する材料を比誘電率の大きいものとするほ
ど導波管サイズを小さくすることができて高周波回路の
小型化を図ることができ、高密度に配線が形成される多
層配線基板または半導体素子収納用パッケージの伝送線
路としても利用可能な大きさとなる。
は前述のように遮断波長の2分の1以下の繰り返し間隔
pで配設されており、この繰り返し間隔pは良好な伝送
特性を実現するためには一定の繰り返し間隔とすること
が望ましいが、遮断波長の2分の1以下の間隔であれば
適宜変化させたりいくつかの値を組み合わせたりしても
よい。
機能し高周波信号の伝送を妨げることのない特性を有す
るものであればとりわけ限定するものではないが、伝送
線路を形成する際の精度および製造の容易性の点から
は、誘電体基板1はセラミックスからなることが望まし
い。
様々な比誘電率を持つセラミックスが知られているが、
本発明に係る誘電体導波管線路によって高周波信号を伝
送するためには常誘電体であることが望ましい。これ
は、一般に強誘電体セラミックスは高周波領域では誘電
損失が大きく伝送損失が大きくなるためである。従っ
て、誘電体基板1の比誘電率εr は4〜100 程度が適当
である。
納用パッケージに形成される配線層の線幅は最大でも1
mmであることから、比誘電率が100 の材料を用い、上
部がH面すなわち磁界が上側の面に平行に巻く電磁界分
布になるように用いた場合、用いることのできる最小の
周波数は15GHzと算出され、マイクロ波帯の領域でも
利用可能となる。一方、一般的に誘電体基板1として用
いられる樹脂からなる誘電体は、比誘電率εr が2程度
であるため、線幅が1mmの場合、約100 GHz以上で
ないと利用することができないものとなる。
中にはアルミナやシリカ等のように誘電正接が非常に小
さなものが多いが、全ての常誘電体セラミックスが利用
可能であるわけではない。誘電体導波管線路の場合は導
体による損失はほとんどなく、信号伝送時の損失のほと
んどは誘電体による損失であり、誘電体による損失α
(dB/m)は下記のように表わされる。 α=27.3×tanδ/λ/{1−(λ/λc )2 }1/2 式中、tanδ:誘電体の誘電正接 λ :誘電体中の波長 λc :遮断波長 規格化された矩形導波管(WRJシリーズ)形状に準ず
ると、上式中の{1−(λ/λc )2 }1/2 は0.75程度
である。
100 (dB/m)以下にするには、下記の関係が成立す
るように誘電体を選択することが必要である。
アルミナセラミックスやガラスセラミックス・窒化アル
ミニウムセラミックス等があり、例えばセラミックス原
料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合して泥漿状に
なすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカ
レンダーロール法等を採用してシート状となすことによ
って複数枚のセラミックグリーンシートを得、しかる
後、これらセラミックグリーンシートの各々に適当な打
ち抜き加工を施すとともにこれらを積層し、アルミナセ
ラミックスの場合は1500〜1700℃、ガラスセラミックス
の場合は850 〜1000℃、窒化アルミニウムセラミックス
の場合は1600〜1900℃の温度で焼成することによって製
作される。
電体基板1がアルミナセラミックスから成る場合、タン
グステン等の金属粉末に適当なアルミナ・シリカ・マグ
ネシア等の酸化物や有機溶剤・溶媒等を添加混合してペ
ースト状にしたものを厚膜印刷法により少なくとも伝送
線路を完全に覆うようにセラミックグリーンシート上に
印刷し、しかる後、約1600℃の高温で焼成し、厚み10〜
15μm以上となるようにして形成する。なお、金属粉末
としては、ガラスセラミックスの場合は銅・金・銀が、
窒化アルミニウムセラミックスの場合はタングステン・
モリブデンが好適である。また、導体層2の厚みは一般
的に5〜50μm程度とされる。
ール導体やスルーホール導体等により形成すればよく、
その断面形状も製作が容易な円形の他、矩形や菱形等の
多角形であってもよい。これら貫通導体3は、例えばセ
ラミックグリーンシートに打ち抜き加工を施して作製し
た貫通孔に前記導体層2と同様の金属ペーストを埋め込
み、しかる後、誘電体基板1と同時に焼成し形成する。
なお、貫通導体3は直径50〜300 μmが適当である。
1に係る発明の誘電体導波管線路の分岐構造の実施の形
態の一例を図2に平面図で示す。図2において、3は誘
電体基板(図示せず)中に形成され、一対の導体層(図
示せず)を電気的に接続する貫通導体、4a・4bは貫
通導体群であり、6は一対の導体層と貫通導体群4aと
により構成される第1の誘電体導波管線路を、7は一対
の導体層と貫通導体群4bとにより構成される第2の誘
電体導波管線路を、また8は第2の誘電体導波管線路7
の一方の側部に設けた開口を、4cは接続用貫通導体群
を示している。
によれば、高周波信号の伝送方向に高周波信号の遮断波
長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつその伝送方
向と直交する方向に一定の幅dで誘電体基板を挟持する
一対の導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群4aにより構成される第1の誘電体導波管
線路6および同様の2列の貫通導体群4bにより構成さ
れる第2の誘電体導波管線路7を設けるとともに、第1
の誘電体導波管線路6の先端を第2の誘電体導波管線路
7の一方の側部に設けた開口8に互いの高周波信号の伝
送方向が垂直となるように接続した誘電体導波管線路の
分岐構造であって、開口8の幅wを2列の貫通導体群4
a間および4b間の一定の幅dに対しd<w≦5dと
し、第1の誘電体導波管線路6の先端の貫通導体6aと
開口8端の貫通導体8aとの間を直線状に配された接続
用貫通導体群4cで接続したものである。
電体導波管線路6の伝送線路の幅を接続用貫通導体群4
cにより直線的に徐々に広くなるように変化させて第2
の誘電体導波管線路7に高周波信号の伝送方向が垂直と
なるように接続し、第2の誘電体導波管線路7により高
周波信号を分岐することにより、分岐による特性インピ
ーダンスの不整合を小さくできるため、分岐部での高周
波信号の反射が小さくなり、その結果、伝送損失の小さ
いものとなる。
<l<5dが好適である。長さlをこれ以上長くして
も、特性インピーダンスの不整合を小さくし分岐部での
高周波信号の反射を小さくする効果が小さいものとな
る。
の繰り返し間隔は、高周波信号の遮断波長の2分の1以
下とすることが望ましく、それにより電気的な側壁が形
成されることとなる。
線路の分岐構造の実施の形態の一例を図3に平面図で示
す。図3において、3は誘電体基板(図示せず)中に形
成され、一対の導体層(図示せず)を電気的に接続する
貫通導体、4a・4bは貫通導体群であり、6は一対の
導体層と貫通導体群4aとにより構成される第1の誘電
体導波管線路を、7は一対の導体層と貫通導体群4bと
により構成される第2の誘電体導波管線路を、また8は
第2の誘電体導波管線路7の一方の側部に設けた開口
を、4dは接続用貫通導体群を示している。
によれば、高周波信号の伝送方向に高周波信号の遮断波
長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつその伝送方
向と直交する方向に一定の幅dで誘電体基板を挟持する
一対の導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群4aにより構成される第1の誘電体導波管
線路6および同様の2列の貫通導体群4bにより構成さ
れる第2の誘電体導波管線路7を設けるとともに、第1
の誘電体導波管線路6の先端を第2の誘電体導波管線路
7の一方の側部に設けた開口8に互いの高周波信号の伝
送方向が垂直となるように接続した誘電体導波管線路の
分岐構造であって、開口8の幅wを2列の貫通導体群4
a間および4b間の一定の幅dに対しd<w≦5dと
し、第1の誘電体導波管線路6の先端の貫通導体6aと
開口8端の貫通導体8aとの間を所定の半径rの円弧状
に配された接続用貫通導体群4dで接続したものであ
る。
電体導波管線路6の伝送線路の幅を接続用貫通導体群4
dにより円弧的に徐々に広くなるように変化させて第2
の誘電体導波管線路7に高周波信号の伝送方向が垂直と
なるように接続し、第2の誘電体導波管線路7により高
周波信号を分岐することにより、分岐部が滑らかに接続
されるため、分岐による特性インピーダンスの不整合を
小さくでき、分岐部での高周波信号の反射が小さくな
り、その結果、伝送損失の小さいものとなる。
配されており、この半径rは0<r≦2dの範囲とする
ことが好適である。半径rが2dより大きくなると、高
周波信号の分岐部における伝播モードに乱れが生じ、伝
送損失が大きくなる傾向がある。
の繰り返し間隔は、高周波信号の遮断波長の2分の1以
下とすればよく、それにより電気的な側壁が形成される
こととなる。
例を図4に平面図で示す。図4において、3は誘電体基
板(図示せず)中に形成され、一対の導体層(図示せ
ず)を電気的に接続する貫通導体、4a・4bは貫通導
体群であり、6は一対の導体層と貫通導体群4aとによ
り構成される第1の誘電体導波管線路を、7は一対の導
体層と貫通導体群4bとにより構成される第2の誘電体
導波管線路を、また8は第2の誘電体導波管線路7の一
方の側部に設けた開口を、4eは中間貫通導体群を示し
ている。
によれば、高周波信号の伝送方向に高周波信号の遮断波
長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつその伝送方
向と直交する方向に一定の幅dで誘電体基板を挟持する
一対の導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群4aにより構成される第1の誘電体導波管
線路6および同様の2列の貫通導体群4bにより構成さ
れる第2の誘電体導波管線路7を設けるとともに、第1
の誘電体導波管線路6の先端を第2の誘電体導波管線路
7の一方の側部に設けた開口8に互いの高周波信号の伝
送方向が垂直となるように接続した誘電体導波管線路の
分岐構造であって、開口8の幅wを2列の貫通導体群4
a間および4b間の一定の幅dに対しd<w≦5dと
し、第1の誘電体導波管線路6の先端の貫通導体6aと
開口8端の貫通導体8aとを、この開口8の幅wと同じ
幅寸法と高周波信号の管内波長λg のほぼ4分の1(λ
g /4)の長さ寸法hとを有する中間貫通導体群4eを
介して接続したものである。
電体導波管線路6の伝送線路の幅を中間貫通導体群4e
により導波管のH面(またはE面)の幅が広くなるよう
に変化させて第2の誘電体導波管線路7に高周波信号の
伝送方向が垂直となるように接続し、第2の誘電体導波
管線路7により高周波信号を分岐することにより、第1
の誘電体導波管線路6の特性インピーダンスをZm1、第
2の誘電体導波管線路7の特性インピーダンスをZm2と
したときに、中間貫通導体群4eによりその部分の特性
インピーダンスを√(Zm1×Zm2)とし、かつ中間貫通
導体群4eの長さhをほぼλg /4とすると分岐の前後
での特性インピーダンスを整合させることができるの
で、この分岐における高周波信号の反射を極めて小さな
ものとでき、高周波信号の電磁波の放射・漏洩が無く、
伝送損失が小さい良好な伝送特性を有する分岐構造とな
る。
参考例を図5に平面図で示す。図5において、3は誘電
体基板(図示せず)中に形成され、一対の導体層(図示
せず)を電気的に接続する貫通導体、4a・4bは貫通
導体群であり、6は一対の導体層と貫通導体群4aとに
より構成される第1の誘電体導波管線路を、7は一対の
導体層と貫通導体群4bとにより構成される第2の誘電
体導波管線路を、また8は第2の誘電体導波管線路7の
一方の側部に設けた開口を、9は開口8の両端の貫通導
体8aを中心とし2列の貫通導体群4a間および4b間
の一定の幅dを半径とする2つの円弧を、10はこの2つ
の円弧9・9の交点を示している。
によれば、高周波信号の伝送方向に高周波信号の遮断波
長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつその伝送方
向と直交する方向に一定の幅dで誘電体基板を挟持する
一対の導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群4aにより構成される第1の誘電体導波管
線路6および同様の2列の貫通導体群4bにより構成さ
れる第2の誘電体導波管線路7を設けるとともに、第1
の誘電体導波管線路6の先端を第2の誘電体導波管線路
7の一方の側部に設けた開口8に、開口8の幅wを2列
の貫通導体群4a間および4b間の一定の幅dと同じと
して垂直に接続した誘電体導波管線路の分岐構造であっ
て、第2の誘電体導波管線路7の貫通導体群4bの開口
8に対向する他方の側部の貫通導体群が、開口8の両端
の貫通導体8aを中心とし一定の幅dを半径とする2つ
の円弧9・9に沿って、かつこの2つの円弧9・9の交
点10を頂点として形成されているものである。
管線路7の開口8に対向する側壁に円弧9・9の交点10
を頂点とする凹部を設けて接続し、第2の誘電体導波管
線路7により高周波信号を分岐することにより、分岐部
前後の特性インピーダンスの不整合を低減するものとな
る。
った貫通導体3の繰り返し間隔は、高周波信号の遮断波
長の2分の1以下とすればよく、これにより電気的な側
壁が形成される。
に他の参考例を図6に平面図で示す。図6において、3
は誘電体基板(図示せず)中に形成され、一対の導体層
(図示せず)を電気的に接続する貫通導体、4a・4b
は貫通導体群であり、6は一対の導体層と貫通導体群4
aとにより構成される第1の誘電体導波管線路を、7は
一対の導体層と貫通導体群4bとにより構成される第2
の誘電体導波管線路を、また8は第2の誘電体導波管線
路7の一方の側部に設けた開口を、11は開口8の幅wと
同一寸法の底辺11aと第1の誘電体導波管線路6の中心
線上の頂点11bとを有し、高さh’が2列の貫通導体群
4a間および4b間の一定の幅dの2分の1(d/2)
以下の三角形を示している。
によれば、高周波信号の伝送方向に高周波信号の遮断波
長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつその伝送方
向と直交する方向に一定の幅dで誘電体基板を挟持する
一対の導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群4aにより構成される第1の誘電体導波管
線路6および同様の2列の貫通導体群4bにより構成さ
れる第2の誘電体導波管線路7を設けるとともに、第1
の誘電体導波管線路6の先端を第2の誘電体導波管線路
7の一方の側部に設けた開口8に、開口8の幅wを2列
の貫通導体群4a間および4b間の一定の幅dと同じと
して垂直に接続した誘電体導波管線路の分岐構造であっ
て、第2の誘電体導波管線路7の貫通導体群4bの開口
8に対向する他方の側部の貫通導体群が、開口8の幅w
と同一寸法の底辺11aと第1の誘電体導波管線路6の中
心線上の頂点11bとを有する高さh’がd/2以下の三
角形11の斜辺11cに沿って形成されているものである。
管線路7の開口8に対向する側壁に三角形11の頂点11b
を頂点とする凹部を設けて接続し、第2の誘電体導波管
線路7により高周波信号を分岐することにより、分岐部
前後の特性インピーダンスの不整合を低減するものとな
る。
/2とすることが好適である。この高さh’がd/2を
越えると高周波信号の反射が大きくなり、伝送損失が大
きくなる傾向がある。また、三角形11の斜辺11cに沿っ
た貫通導体3の繰り返し間隔は高周波信号の遮断波長の
2分の1以下とすればよく、それにより電気的な側壁が
形成される。
線路の分岐構造は、ここでは図示しないが、前記の請求
項1に係る分岐構造または請求項2に係る分岐構造であ
って、それぞれ第2の誘電体導波管線路7の貫通導体群
4bの開口8に対向する他方の側部の貫通導体群が、開
口8の両端の貫通導体8aを中心とし、2列の貫通導体
群4a間および4b間の一定の幅dを半径とする2つの
円弧に沿って、かつこの2つの円弧の交点を頂点として
形成されているものである。すなわち、前記の請求項1
に係る分岐構造または請求項2に係る分岐構造と、他の
参考例の分岐構造とを組み合わせたものと言えるもので
ある。
管線路7により高周波信号を分岐することにより、それ
ぞれ分岐部前後の特性インピーダンスが段階的に変化
し、特性インピーダンスの不整合が小さくなり、これら
2つの分岐構造を組み合わせることにより、単独の分岐
構造の場合よりさらに効果が大きいものとなる。
線路の分岐構造は、ここでは図示しないが、前記の請求
項1に係る分岐構造または請求項2に係る分岐構造であ
って、それぞれ第2の誘電体導波管線路7の貫通導体群
4bの開口8に対向する他方の側部の貫通導体群が、開
口8の幅wと同一寸法の底辺と第1の誘電体導波管線路
6の中心線上の頂点とを有する高さがd/2以下の三角
形の斜辺に沿って形成されているものである。すなわ
ち、前記の請求項1に係る分岐構造または請求項2に係
る分岐構造と、さらに他の参考例の分岐構造とを組み合
わせたものと言えるものである。
管線路7により高周波信号を分岐することにより、それ
ぞれ分岐部前後の特性インピーダンスが段階的に変化
し、特性インピーダンスの不整合が小さくなり、これら
2つの分岐構造を組み合わせることにより、単独の分岐
構造の場合よりさらに効果が大きいものとなる。
線路の分岐構造の実施の形態の一例を図7に平面図で示
す。図7において、3は誘電体基板(図示せず)中に形
成され、一対の導体層(図示せず)を電気的に接続する
貫通導体、4a・4bは貫通導体群であり、6は一対の
導体層と貫通導体群4aとにより構成される第1の誘電
体導波管線路を、7は一対の導体層と貫通導体群4bと
により構成される第2の誘電体導波管線路を、また8は
第2の誘電体導波管線路7の一方の側部に設けた開口
を、4fは円弧状に配された接続用貫通導体群を、12は
貫通導体群4fの円弧と同心でかつその円弧の半径rと
2列の貫通導体群4a間および4b間の一定の幅dとの
和r+dを半径とする2つの円弧を、13はこの2つの円
弧12・12の交点を示している。
によれば、高周波信号の伝送方向に高周波信号の遮断波
長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつその伝送方
向と直交する方向に一定の幅dで誘電体基板を挟持する
一対の導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群4aにより構成される第1の誘電体導波管
線路6および同様の2列の貫通導体群4bにより構成さ
れる第2の誘電体導波管線路7を設けるとともに、第1
の誘電体導波管線路6の先端を第2の誘電体導波管線路
7の一方の側部に設けた開口8に互いの高周波信号の伝
送方向が垂直となるように接続した誘電体導波管線路の
分岐構造であって、開口8の幅wを2列の貫通導体群4
a間および4b間の一定の幅dに対しd<w≦2dと
し、第1の誘電体導波管線路6の先端の貫通導体6aと
開口8端の貫通導体8aとの間を高周波信号の遮断波長
の2分の1以下の繰り返し間隔で半径rが0<r≦2d
の円弧状に配された接続用貫通導体群4fで接続すると
ともに、第2の誘電体導波管線路7の貫通導体群4bの
開口8に対向する他方の側部の貫通導体群が、接続用貫
通導体群4fの円弧と同心でかつその円弧の半径rと2
列の貫通導体群4a間および4b間の一定の幅dとの和
r+dを半径とする2つの円弧12・12に沿って、かつこ
の2つの円弧12・12の交点13を頂点として形成されてい
るものである。
電体導波管線路6の伝送線路の幅を接続用貫通導体群4
dにより円弧的に徐々に広くなるように変化させて第2
の誘電体導波管線路7に高周波信号の伝送方向が垂直と
なるように接続するとともに、第2の誘電体導波管線路
7の開口8に対向する側壁に2つの円弧12・12の交点13
を頂点とする凹部を設ける構造として、第2の誘電体導
波管線路7により高周波信号を分岐することにより、分
岐部前後の特性インピーダンスの不整合を低減するもの
となる。
のモードのTE10モードの場合、導波管のH面の幅dを
2a、導波管中の比透磁率をμr 、比誘電率をεr 、導
波管内を伝播する電磁波の波長をλとすると、導波管の
特性インピーダンスは次式で表わされる。 Zm ={120 π√(μr /εr )}/√{1−(λ/2
a)2} 従って、導波管のH面の幅と導波管内を伝播する電磁波
の波長λが等しいとき特性インピーダンスZm は無限大
になり、導波管のH面の幅より導波管内を伝播する電磁
波の波長λが短くなるほど小さくなり、波長λが0に近
づくと特性インピーダンスZm は120 π√(μr /
εr )になる。
の導波管が2つの導波管に分岐することから、導波管の
幅の変化に伴い特性インピーダンスZm が変化して反射
が生じて伝送損失が大きくなりやすい。そこで、図7に
示すような構成により、 Zm2=√(Zm1・Zm3) 〔ここで、Zm1は分岐部直前の特性インピーダンス、Z
m2は分岐部の特性インピーダンス、Zm3は分岐部直後の
特性インピーダンス〕として特性インピーダンスZm の
整合をとることにより、反射を小さくして伝送損失を小
さくすることが可能となる。
路について、分岐を含む伝送線路の伝送特性を有限要素
法により計算した。導体層2および貫通導体3の材料に
は導電率が5.8×107(1/Ωm)の純銅を用い、誘電
体基板1には比誘電率が5で誘電正接が0.001のホウ珪
酸ガラス75重量%とアルミナ25重量%とを焼成して作製
したガラスセラミックス焼結体を用い、誘電体基板1の
厚みa=1mm、貫通導体3の直径を0.16mm、貫通導
体群4の繰り返し間隔p=1.58mm、貫通導体群4の一
定の幅d=2mm(WRJ−34規格対応)、三角形11の
高さh’=0.5mmとし、線路の長さは30mmとしてS
パラメータの周波数特性を算出した。
て横軸は周波数(GHz)、縦軸はSパラメータのうち
S11・S21・S32の値(dB)を示し、図中の特性曲線
は各Sパラメータの周波数特性を表している。この結果
より、遮断周波数は理論値とほぼ同じ約42GHzとな
り、それ以上の周波数では信号が良好に透過することが
分かる。
限要素法により調べたところ、分岐部では電界分布の形
状が変化しているが分岐の出口では入口と同様な電界分
布になっており、分岐が電界強度の分布に影響を与える
のは分岐部内のみに限られ、分岐において伝送線路の外
側に電界強度の分布は見られず、従って、分岐における
電磁波の放射が無いことも分かった。
て、開口8の幅w=4mm、接続用貫通導体群4eの長
さh=0.67mmとした他は例1と同じとして、同様に分
岐を含む伝送線路の伝送特性を有限要素法により計算
し、Sパラメータの周波数特性を算出した。
て、横軸は周波数(GHz)、縦軸はSパラメータのう
ちS11・S21の値(dB)を示し、図中の特性曲線は各
Sパラメータの周波数特性を表している。この結果よ
り、例1と同様に良好な結果が得られていることが分か
り、例1と比較して伝送損失がより小さくなっており、
分岐前後での特性インピーダンスの整合が良くとれてい
ることが分かる。
構造における電界分布を調べたところ、同じく分岐部で
は電界分布の形状が変化しているが分岐の出口では入口
と同様な電界分布になっており、分岐が電界強度の分布
に影響を与えるのは分岐部内のみに限られ、分岐におい
て伝送線路の外側に電界強度の分布は見られず、従っ
て、分岐における電磁波の放射が無いことも分かった。
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・
改良を加えることは何ら差し支えない。例えば、貫通導
体はその断面形状が円形以外の多角形断面のものとして
もよい。
5に係る発明の誘電体導波管線路の分岐構造によれば、
いずれの構成によっても分岐部前後の誘電体導波管線路
の特性インピーダンスの不整合を小さくできるため分岐
部での高周波信号の反射が小さくなり、しかも高周波信
号の分岐部における伝播モードに乱れが生じることがな
いため、伝送損失の小さい誘電体導波管線路の分岐構造
とすることができた。
内に形成でき、高周波信号の電磁波の放射・漏洩が無
く、伝送損失が小さい良好な伝送特性を有する誘電体導
波管線路の分岐構造を提供することができた。
電体導波管線路の例を説明するための概略斜視図であ
る。
施の形態の例を説明するための平面図である。
施の形態の例を説明するための平面図である。
施の形態の例を説明するための平面図である。
施の形態の例を説明するための平面図である。
施の形態の例を説明するための平面図である。
施の形態の例を説明するための平面図である。
Sパラメータの周波数特性を示す線図である。
Sパラメータの周波数特性を示す線図である。
の貫通導体 7・・・・・・・・・・第2の誘電体導波管線路 8・・・・・・・・・・開口 8a・・・・・・・・・開口の両端の貫通導体 w・・・・・・・・・・開口の幅 9、12・・・・・・・・円弧 10、13・・・・・・・・2つの円弧の交点 11・・・・・・・・・・三角形 11a・・・・・・・・・底辺 11b・・・・・・・・・頂点 11c・・・・・・・・・斜辺
Claims (5)
- 【請求項1】 誘電体基板を挟持する一対の導体層と、
高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2
分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交
する方向に一定の幅(d)で前記導体層間を電気的に接
続するよう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前
記導体層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって
高周波信号を伝送する第1および第2の誘電体導波管線
路を設けるとともに、前記第1の誘電体導波管線路の先
端を前記第2の誘電体導波管線路の一方の側部に設けた
開口に互いの高周波信号の伝送方向が垂直となるように
接続した誘電体導波管線路の分岐構造であって、前記開
口の幅(w)を前記一定の幅(d)に対しd<w≦5d
とし、前記第1の誘電体導波管線路の先端と前記開口と
の間を、前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰
り返し間隔で前記第1の誘電体導波管線路の伝送方向の
長さ(l)が0<l<5dの直線状に配された接続用貫
通導体群で接続したことを特徴とする誘電体導波管線路
の分岐構造。 - 【請求項2】 誘電体基板を挟持する一対の導体層と、
高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2
分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交
する方向に一定の幅(d)で前記導体層間を電気的に接
続するよう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前
記導体層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって
高周波信号を伝送する第1および第2の誘電体導波管線
路を設けるとともに、前記第1の誘電体導波管線路の先
端を前記第2の誘電体導波管線路の一方の側部に設けた
開口に互いの高周波信号の伝送方向が垂直となるように
接続した誘電体導波管線路の分岐構造であって、前記開
口の幅(w)を前記一定の幅(d)に対しd<w≦5d
とし、前記第1の誘電体導波管線路の先端と前記開口と
の間を、前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰
り返し間隔で半径(r)が0<r≦2dの円弧状に配さ
れた接続用貫通導体群で接続したことを特徴とする誘電
体導波管線路の分岐構造。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の誘電体導
波管線路の分岐構造であって、前記第2の誘電体導波管
線路の前記開口に対向する他方の側部の貫通導体群が、
前記開口の両端の貫通導体を中心とし前記一定の幅
(d)を半径とする2つの円弧に沿って、かつ該2つの
円弧の交点を頂点として形成されていることを特徴とす
る誘電体導波管線路の分岐構造。 - 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の誘電体導
波管線路の分岐構造であって、前記第2の誘電体導波管
線路の前記開口に対向する他方の側部の貫通導体群が、
前記開口の幅と同一寸法の底辺と前記第1の誘電体導波
管線路の中心線上の頂点とを有する高さがd/2以下の
三角形の斜辺に沿って形成されていることを特徴とする
誘電体導波管線路の分岐構造。 - 【請求項5】 誘電体基板を挟持する一対の導体層と、
高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2
分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交
する方向に一定の幅(d)で前記導体層間を電気的に接
続するよう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前
記導体層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって
高周波信号を伝送する第1および第2の誘電体導波管線
路を設けるとともに、前記第1の誘電体導波管線路の先
端を前記第2の誘電体導波管線路の一方の側部に設けた
開口に互いの高周波信号の伝送方向が垂直となるように
接続して成る誘電体導波管線路の分岐構造であって、前
記開口の幅(w)を前記一定の幅(d)に対しd<w≦
2dとし、前記第1の誘電体導波管線路の先端と前記開
口との間を、前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下
の繰り返し間隔で半径(r)が0<r≦2dの円弧状に
配された接続用貫通導体群で接続するとともに、前記第
2の誘電体導波管線路の前記開口に対向する他方の側部
の貫通導体群が、前記円弧と同心でかつ前記円弧の半径
(r)と前記一定の幅(d)との和(r+d)を半径と
する2つの円弧に沿って、かつ該2つの円弧の交点を頂
点として形成されていることを特徴とする誘電体導波管
線路の分岐構造。
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DE69836302T DE69836302T2 (de) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Dielektrischer Wellenleiter und dessen Abzweigstruktur |
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DE69841265T DE69841265D1 (de) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Winkelstück für dielektrischen Wellenleiter |
EP03020458A EP1396901B1 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Dielectric waveguide bend |
EP03020457A EP1396903B1 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Dielectric waveguide line and its branch structure |
EP98115812A EP0898322B1 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Dielectric waveguide line and its branch structure |
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