JP2008271295A - マイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体およびこれを有する配線基板 - Google Patents

マイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体およびこれを有する配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 インピーダンスの整合をとるとともに、製造上積層ずれが生じたとしても特性の変動が少なく、変換損失を小さくすることができるマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体およびこれを有する配線基板を提供する。
【解決手段】 マイクロストリップ線路1と、マイクロストリップ線路1の誘電体層31と同じ厚みの誘電体層31を挟んで上下で対向する一対の主導体層を具備する第1の積層型導波管副線路部21と、第1の積層型導波管副線路部21の誘電体層よりも厚い誘電体層31、32を挟んで上下で対向する一対の主導体層を具備する第2の積層型導波管副線路部22と、第2の積層型導波管副線路部22の誘電体層よりも厚い誘電体層31、32、33を挟んで上下で対向する一対の主導体層を具備する積層型導波管主線路部23とから構成されたマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、主としてマイクロ波帯およびミリ波帯で用いるマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体およびこれを有する配線基板に関するものである。
近年、携帯電話や無線LANに代表される無線通信技術の研究開発が盛んに行われている。無線通信の研究開発においては、光通信で代表されるFTTH(Fiber to The Home)の伝送速度、100Mbps以上を達成しているものもある。しかし、現在市販されている無線通信機器の伝送速度は光通信のそれには及ばない。多くの無線通信機器では、マイクロ波が搬送波として利用されているが、マイクロ波ではデータ伝送速度が遅く、例えば、ハイビジョン映像の画質劣化を抑えた、大容量非圧縮映像データの転送には向いていない。
そこで、マイクロ波よりも高い周波数の電磁波、例えば20GHz以上の準ミリ波およびミリ波を利用する無線通信が、大容量のデータを伝送するための手段として、以前から注目され、研究開発が進められている。特に60GHz帯では、世界共通で、広い帯域が通信向けに割り当てられており、このような60GHz帯の電磁波を利用する無線通信は、現在実用化され、光ファイバ通信に代えて、事業所間通信などに用いられ、普及しつつある。また、自動車の安全運転をサポートするものとして、ミリ波帯を用いたレーダーシステムが一般の乗用車に搭載されるようにもなっている。
これら通信システムや、レーダーシステムを実現するために、ミリ波デバイスや、ミリ波回路の研究開発が進められている。ミリ波回路の伝送線路として代表的なのは、マイクロストリップ線路やコプレーナ線路、積層型導波管線路である。これらの中で最もミリ波帯で低伝送損失なのが積層型導波管線路である。従って、ミリ波回路において線路を引き回す場合には、積層型導波管線路が損失の観点から最も好ましく、半導体素子に接続されたマイクロストリップ線路または半導体素子に接続されたコプレーナ線路から変換されたマイクロストリップ線路を積層型導波管線路に接続(変換)させる構造が知られている。
図15は、従来のマイクロストリップ線路71と積層型導波管線路72との接続構造体を示している。図15に示す接続構造体は、誘電体層の上下にストリップ導体711とグランド導体712とが設けられたマイクロストリップ線路71と、前記誘電体層とは異なる誘電体層の上側に上側主導体層721および下側に下側主導体層722が設けられ、上側主導体層721および下側主導体層722を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群723が2列設けられているとともに端面形成用ビアホール導体群724が設けられている積層型導波管線路72とが、グランド導体712の一部が上側主導体層721の一部を兼ねるように且つストリップ導体711はスロット73の長手軸に交差するように配置され、グランド導体712(上側主導体層721)に形成されたスロット73を介して結合される構造である。なお、上から見てストリップ導体711におけるスロット73の中心に対応する位置から端面までの領域で形成される線路構造がいわゆるスタブである(特許文献1を参照。)。
この構造によれば、マイクロストリップ線路71を伝播してきた高周波信号が、スロット73を介して積層型導波管線路と電磁的に結合して、積層型導波管線路を伝播していく。このとき、スタブの長さやスロット位置、スロットサイズを調整することで、マイクロストリップ線路71に外部から入力される高周波信号は、所望の設計周波数において、マイクロストリップ線路71から積層型導波管線路72へと反射波を抑制して伝播させることができる。
一方、図16は、従来の他のマイクロストリップ線路81と積層型導波管線路82との接続構造体を示している。図16に示す接続構造体は、誘電体層の上下にストリップ導体811とグランド導体812とが設けられたマイクロストリップ線路81と、前記誘電体層と同一の誘電体層の上側に上側主導体層821および下側に下側主導体層822が設けられているとともに上側主導体層821および下側主導体層822を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群823が2列設けられている積層型導波管線路82とが、ストリップ導体811と上側主導体層821とが電気的に接続される(同一の導体層になっている)とともにグランド導体812と下側主導体層822とが電気的に接続された(同一の導体層になっている)接続構造体であって、これらのインピーダンス整合をとるために、ストリップ導体811はテーパー状に形成されている。(特許文献2を参照。)。
この構造によれば、テーパー部813の角度や長さ、積層型導波管線路幅、ビアホール導体の間隔を調整して整合をとることで、マイクロストリップ線路に外部から入力される高周波信号は、反射波を抑制してマイクロストリップ線路中を伝播する電磁波のハイブリットモード(混成波)から積層型導波管線路のTEモードにモード変換させ伝播させることができる。
特開2000−252712号公報 特許第3672241号公報
しかしながら、図15に示す従来のマイクロストリップ線路71と積層型導波管線路72との接続構造体は、スロット73で電磁的な結合が行われるので、図13に示すように、例えばミリ波レーダーで割り当てられている周波数帯域の中心周波数76.5GHzでは反射波を抑えることができているが、反射波(S11)の−20dB以下の周波数帯域幅は3.7GHzで、所望な設計周波数76.5GHzに対して4.8%の比帯域しかなく、反射波の周波数特性が優れているとはいえない。また、焼成後に誘電体層となるグリーンシートの積層時に、グリーンシートの積層方向に垂直な方向の所望の位置からわずかにずれ、いわゆる積層ずれが生じてしまうと、スタブ長やスロットの位置、スロットサイズが製造上変化すると、大きく特性を悪化させる。例えば、スタブ長が+0.06mm変化すると、中心周波数76.5GHzの反射特性が、−38.2dBから−10.0dBへと大きく劣化する。
一方、図16に示すマイクロストリップ線路81と積層型導波管線路82との接続構造体では、マイクロストリップ線路81のストリップ導体811の幅を調整することで特性インピーダンスが決定されるとともに、積層型導波管線路82の管内波長を所望な値に設定すると、積層型導波管線路幅、ビアホール導体の間隔、インピーダンスが決定される。このとき、マイクロストリップ線路81と積層型導波管線路82とではインピーダンスが異なっていて、この異なるインピーダンスを整合させるためにストリップ導体811をテーパー状にして調整している。
しかしながら、このテーパー部813を有する構造では、テーパー部の幅が積層型導波管線路幅に近づくにつれて、マイクロストリップ線路81を伝播する信号の電界分布が、テーパー部の幅方向(ストリップ導体811の幅方向)に広がり、積層型導波管線路82の電界分布と異なる分布になるため、積層型導波管線路82との接続部において電磁波が漏れ、モード変換に伴う変換損失が大きくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、マイクロストリップ線路と積層型導波管線路とのインピーダンスの整合をとるとともに、製造上いわゆる積層ずれが生じたとしても特性の変動が少なく、変換損失を小さくすることができるマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体およびこれを有する配線基板を提供することを目的とする。
本発明は、誘電体層を挟んで上下で対向するストリップ導体およびグランド導体を有するマイクロストリップ線路と、該マイクロストリップ線路の誘電体層と同じ厚みの誘電体層を挟んで上下で対向し、前記マイクロストリップ線路のストリップ導体およびグランド導体とそれぞれ直接電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える積層型導波管副線路部と、該積層型導波管副線路部の誘電体層よりも厚い誘電体層を挟んで上下で対向し、前記積層型導波管副線路部の一対の主導体層とそれぞれ電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える積層型導波管主線路部とを一体的に形成してなり、前記積層型導波管副線路部の一対の主導体層を形成する上側主導体層の端部と前記積層型導波管主線路部の一対の主導体層を形成する上側主導体層の端部とが直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されているとともに、前記積層型導波管副線路部の一対の主導体層を形成する下側主導体層の端部と前記積層型導波管主線路部の一対の主導体層を形成する下側主導体層の端部とが直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されていることを特徴とするマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体である。
また本発明は、誘電体層を挟んで上下で対向するストリップ導体およびグランド導体を有するマイクロストリップ線路と、該マイクロストリップ線路の誘電体層と同じ厚みの誘電体層を挟んで上下で対向し、前記マイクロストリップ線路のストリップ導体およびグランド導体とそれぞれ直接電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える第1の積層型導波管副線路部を含み、前記マイクロストリップ線路から遠ざかるにしたがって誘電体層の厚みが段階的に厚くなり、それぞれの厚みの誘電体層毎に該誘電体層を挟んで上下で対向する一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備えるn個(nは2以上の整数)の積層型導波管副線路部と、該n個の積層型導波管副線路部のうちの前記マイクロストリップ線路から最も遠い位置に配置された第nの積層型導波管副線路部の誘電体層よりも厚い誘電体層を挟んで上下で対向し、前記第nの積層型導波管副線路部の前記一対の主導体層とそれぞれ電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える積層型導波管主線路部とを一体的に形成してなり、前記n個の積層型導波管副線路部および積層型導波管主線路部における隣接する線路部の上側主導体層の端部同士が直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されているとともに、下側主導体層の端部同士が直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されていることを特徴とするマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体である。
さらに本発明は、上記のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体を含み、前記ストリップ導体およびすべての線路部の前記上側主導体層が絶縁基体の上面に形成されていることを特徴とする配線基板である。
本発明によれば、マイクロストリップ線路と積層型導波管線路(積層型導波管主線路部)とのインピーダンスの整合をとるにあたり、製造上積層ずれが生じたとしても特性の変動が少なく、変換損失を小さくすることができる。
また、積層型導波管副線路部を複数設けることで、よりインピーダンス整合の自由度をひろげることができる。
このようなマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体は、絶縁基体の上面にストリップ導体およびすべての線路部の上側主導体層が形成された配線基板として好ましく利用できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明のマイクロストリップ線路1と積層型導波管線路2との接続構造体の一実施形態を示す概略斜視図であって、図2は図1に示すマイクロストリップ線路1と積層型導波管線路2との接続構造体を各誘電体層毎に分解した説明図、図3は図1に示すマイクロストリップ線路1と積層型導波管線路2との接続構造体の縦断面図である。なお、図1は、内部構造がわかるようにマイクロストリップ線路1および積層型導波管線路2の誘電体層を省略している。
マイクロストリップ線路1は、誘電体層31を挟んで上下で対向するストリップ導体11およびグランド導体12で構成されている。
マイクロストリップ線路1においては、ストリップ導体11およびグランド導体12に挟まれる誘電体層31は複数層からなる構成であってもよいが、図1乃至図3に示す構成では1層の誘電体層31をストリップ導体11とグランド導体12とで挟んだ構成になっている。
一方、積層型導波管線路2は、マイクロストリップ線路1に接続された第1の積層型導波管副線路部21と、第1の積層型導波管副線路部21に接続された第2の積層型導波管副線路部22と、第2の積層型導波管副線路部22に接続された積層型導波管主線路部23から構成され、それぞれの線路部毎に誘電体層の厚みが異なっていて、具体的にはマイクロストリップ線路1から遠ざかるにしたがって誘電体層の厚みが段階的に厚くなり、それぞれの厚みの誘電体層毎にこの誘電体層を挟んで上下で対向する一対の主導体層を具備している。積層型導波管線路2は、例えば、誘電体グリーンシートを積層して多層化し焼成することで得られるものであって、その厚みを容易に制御でき、積層型導波管線路の厚みが厚いほど伝送損失が小さくなることから、所望な伝送特性を容易に得ることができる。
第1の積層型導波管副線路部21は、マイクロストリップ線路1のストリップ導体11およびグランド導体12にそれぞれ電気的に接続され、誘電体層31を挟んで上下で対向する一対の主導体層(上側主導体層211、下側主導体層212)を具備している。また、第2の積層型導波管副線路部22は、第1の積層型導波管副線路部21の誘電体層31よりも厚い誘電体層(誘電体層31、32)を挟んで上下で対向し第1の積層型導波管副線路部21の一対の主導体層(上側主導体層211、下側主導体層212)の間隔よりも広い間隔の一対の主導体層(上側主導体層221、下側主導体層222)を具備している。また、積層型導波管主線路部23は、第2の積層型導波管副線路部22の誘電体層(誘電体層31、32)よりも厚い誘電体層(誘電体層31、32、33)を挟んで上下で対向し第2の積層型導波管副線路部22の一対の主導体層(上側主導体層221、下側主導体層222)の間隔よりも広い間隔の一対の主導体層(上側主導体層231、下側主導体層232)を具備している。
そして、各線路部(第1の積層型導波管副線路部21、第2の積層型導波管副線路部22、積層型導波管主線路部23)は、一対の主導体層間を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群41、42を2列具備している。
2列の側壁形成用ビアホール導体群41、42は、所定の間隔(幅)をもって形成されている。また、ビアホール導体群における隣り合うビアホール導体は、高周波信号の信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で形成されており、これによりこの積層型導波管線路における電気的な側壁を形成している。平行に配置された一対の主導体層間にはTE波(Transverse Electric Wave 電界成分が入射面に対し横向き)もしくはTM波(Transverse Magnetic Wave 磁界成分が入射面に対し横向き)が伝播されるため、隣り合うビアホール導体の間隔が信号波長λの2分の1(λ/2)よりも大きいと、この積層型導波管線路に給電された電磁波はビアホール導体とビアホール導体との間から漏れ、ここで作られる疑似的な導波管に沿って伝播しない。これに対し、隣り合うビアホール導体の間隔がλ/2未満であると、電磁波は反射しながら積層型導波管線路の信号伝送方向に伝播される。
なお、側壁形成用ビアホール導体群41、42を構成するビアホール導体は前述のようにλ/2未満の間隔で配列されており、この間隔は良好な伝送特性を実現するためには一定の繰り返し間隔とすることが望ましいが、信号波長λ/2未満の間隔であれば良く、その中で適宜設定することができる。
また、積層型導波管線路2を形成する2列の側壁形成用ビアホール導体群41、42の外側にさらに側壁形成用ビアホール導体群を並べて側壁形成用ビアホール導体群による疑似的な導体壁を2重、3重に形成することにより、電磁波の漏れをより効果的に防止してもよい。
そして、誘電体層が複数層からなる場合は、ビアホール導体群の各ビアホール導体を電気的に接続し主導体層と平行に副導体層を形成することができる。これにより、ビアホール導体群と副導体層とによって細かな格子状に形成された側壁が得られ、様々な方向の電磁波を遮蔽することができる。
より具体的に説明すると、図2(a)および図3に示すように、誘電体層31の上面には、それぞれの端部を直接電気的に接続された、ストリップ導体11と、第1の積層型導波管副線路部21を構成する上側主導体層211と、第2の積層型導波管副線路部22を構成する上側主導体層221と、積層型導波管主線路部23を構成する上側主導体層231とが形成されている。また図2(a)および図3には、誘電体層31の内部に形成された2列の側壁形成用ビアホール導体群41、42が示されていて、それぞれの側壁形成用ビアホール導体群は、ストリップ導体11に近い側から第1の積層型導波管副線路部21を構成する4本のビアホール導体、第2の積層型導波管副線路部22を構成する1本のビアホール導体、積層型導波管主線路部を構成する3本のビアホール導体で構成されている。
図2(b)および図3に示すように、誘電体層32の上面には、電気的に接続された、グランド導体12と、第1の積層型導波管副線路部21を構成する下側主導体層212と、第2の積層型導波管副線路部22および積層型導波管主線路部23を構成する副導体層51とが形成されている。また、図2(b)および図3には、誘電体層32の内部に形成された2列の側壁形成用ビアホール導体群41、42が示されていて、それぞれの側壁形成用ビアホール導体群41、42は、グランド導体12に近い側から第2の積層型導波管副線路部22を構成する1本のビアホール導体、積層型導波管主線路部23を構成する3本のビアホール導体で構成されている。さらに、第1の積層型導波管副線路部21が終了して第2の積層型導波管副線路部22が開始するこの隣接する線路部の境界において、図4に示すように、下側主導体層212と下側主導体層222とを電気的に接続する4本のビアホール導体からなる境界壁形成用ビアホール導体群43(両端の2本のビアホール導体は側壁形成用ビアホール導体群41、42を構成するビアホール導体)が、高周波信号の漏れを防止するように信号波長λの2分の1未満の間隔で設けられ、境界壁を形成している。
図2(c)および図3に示すように、誘電体層33の上面には、電気的に接続された、第2の積層型導波管副線路部22を構成する下側主導体層222と、積層型導波管主線路部23を構成する副導体層52とが形成されている。また図2(c)および図3には、誘電体層33の内部に形成された2列のビアホール導体群が示されていて、それぞれのビアホール導体群は、積層型導波管主線路部23を構成する3本のビアホール導体で構成されている。なお、第2の積層型導波管副線路部22が終了して積層型導波管主線路部23が開始するこの隣接する線路部の境界において、図4に示すように、下側主導体層222と下側主導体層232とを電気的に接続する3本のビアホール導体からなる境界壁形成用ビアホール導体群43(両端の2本のビアホール導体は側壁形成用ビアホール導体群41、42を構成するビアホール導体)が、高周波信号の漏れを防止するように信号波長λの2分の1未満の間隔で設けられ、境界壁を形成している。
図2(d)および図3に示すように、誘電体層33の下面には、積層型導波管主線路部23の下側主導体層232が形成されている。
このように、第1の積層型導波管副線路部21から積層型導波管主線路部23にかけて、線路部毎に誘電体層の厚みが段階的に厚くなっていて、それぞれの厚みの誘電体層毎にこの誘電体層を挟んで上下で対向する一対の主導体層を備え、具体的には、第1の積層型導波管副線路部21がストリップ導体11およびグランド導体12にそれぞれ接続された間隔の狭い一対の主導体層を具備し、第2の積層型導波管副線路部22が第1の積層型導波管副線路部21の一対の主導体層の間隔よりも広い間隔の一対の主導体層を具備し、積層型導波管主線路部23が第2の積層型導波管副線路部22の一対の主導体層の間隔よりも広い間隔の一対の主導体層を具備していることで、マイクロストリップ線路1と積層型導波管線路2における積層型導波管主線路部23とのインピーダンスを整合させやすく、設計しやすくなる。したがって、製造上いわゆる積層ずれが生じたとしても特性の変動が少なく、変換損失を小さくするようなインピーダンス整合をとることができる。仮に、幅(ビアホール導体群41とビアホール導体群42との間隔)のみの変更による調整を図ろうとすると、幅の変更によって積層型導波管線路2の管内波長が変化してしまう。そうすると、インピーダンスの整合をとるための調整が困難となる。これに対し、本発明によれば誘電体層厚みの変更による調整を図るので、積層型導波管線路2の管内波長が変化しない。これにより、インピーダンス整合をとるための調整が容易であり、またインピーダンス整合の自由度もひろがる。
なお、本実施形態では、ストリップ導体11と、第1の積層型導波管副線路部21を構成する上側主導体層211と、第2の積層型導波管副線路部22を構成する上側主導体層221と、積層型導波管主線路部23を構成する上側主導体層231のそれぞれの端部同士が直接電気的に接続され、グランド導体12と、第1の積層型導波管副線路部21を構成する下側主導体層212と、第2の積層型導波管副線路部22を構成する上側主導体層222と、積層型導波管主線路部23を構成する上側主導体層232のそれぞれの端部同士がビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続された構成となっているが、上側を境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続するとともに下側を直接電気的に接続した構成としてもよく、上側および下側を境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続した構成としてもよい。
また、多少調整は困難ではあるが、図1乃至図3に示す形態のように、ビアホール導体群41とビアホール導体群42との間隔を第2の積層型導波管副線路部22および積層型導波管主線路部23で同じ間隔とし、第1の積層型導波管副線路部21におけるビアホール導体群41とビアホール導体群42との間隔を第2の積層型導波管副線路部22および積層型導波管主線路部23における間隔よりも狭くしてもよい。これにより、第1の積層型導波管副線路部21における積層型導波管線路2の電界分布を、マイクロストリップ線路1の電界分布に近づけることができるため、モード変換に伴う電磁波の漏れを小さくし、結合量を高める効果がある。また、ビアホール導体群41とビアホール導体群42との間隔を、第1の積層型導波管副線路部21と積層型導波管主線路部23との間で段階的に広がるようにしてもよく、具体的には第1の積層型導波管副線路部21よりも第2の積層型導波管副線路部22を広く、第2の積層型導波管副線路部22よりも積層型導波管主線路部23を広くするようにしてもよい。
本発明としては、各線路部として、ストリップ導体11およびグランド導体12にそれぞれ接続された間隔の狭い一対の主導体層を具備する第1の積層型導波管副線路部21と、第1の積層型導波管副線路部21よりも間隔の広い一対の主導体層を具備する積層型導波管主線路部23とを有していればよく、例えば第1の積層型導波管副線路部21における一対の主導体層(上側主導体層211、下側主導体層212)が1層の誘電体層を挟持し、積層型導波管主線路部23における一対の主導体層(上側主導体層231、下側主導体層232)が2層の誘電体層を挟持していて、本実施形態のような第2の積層型導波管副線路部22を有しない構成であってもよい。
しかしながら、本実施形態のように、第1の積層型導波管副線路部21における一対の主導体層(上側主導体層211、下側主導体層212)が1層の誘電体層を挟持していて、積層型導波管主線路部23における一対の主導体層(上側主導体層231、下側主導体層232)が3層の誘電体層を挟持している場合には、第1の積層型導波管副線路部21と積層型導波管主線路部23との間に2層の誘電体層を挟持する一対の主導体層を具備する第2の積層型導波管副線路部22を有する構成とするのが、インピーダンスを調整するうえで好ましい。さらに、積層型導波管主線路部23における一対の主導体層(上側主導体層231、下側主導体層232)がより多くの誘電体層を挟持する構成の場合には、一対の主導体層の間隔が異なるn個(nは2以上の整数)の積層型導波管副線路部(第1の積層型導波管副線路部、第2の積層型導波管副線路部、・・・、第nの積層型導波管副線路部)を、第1の積層型導波管副線路部と積層型導波管主線路部との間に有する構成としてもよい。これにより、インピーダンス整合の調整の自由度をよりひろげることができる。ただし、あまりにも積層型導波管副線路部の数が増えるとインピーダンス整合の調整が難しくなることから、nは10以下であるのが好ましい。なお、積層型導波管主線路部23を形成する誘電体層(31、32、33)の厚みは、幅よりも大きくならない範囲であるのが好ましい。
さらに、図5および図6に示すように、図1乃至図4に示す第1の積層型導波管副線路部21の長さを短くする(ビアホール導体群を構成するビアホール導体の本数を減らす)こともできる。これにより、さらなる小型化を実現できる。
これまで述べた実施形態においては、マイクロストリップ線路1のストリップ導体11と、すべての線路部における上側主導体層211、221、231が同一平面上に直接電気的に接続されて形成されていて、この構造は、例えば無線通信システムやレーダーシステムの配線基板として用いられる。
図7には、VCO、MMICなどを構成する半導体素子61から、本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体を経て、アンテナ接続部62に引き回す構造を示している。また、図8には、VCO、MMICなどを構成する半導体素子61から、マイクロストリップ線路63、スイッチを構成する半導体素子64および本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体を経て、アンテナ接続部62に引き回す構造を示している。このことから、配線基板における絶縁基体の表面にストリップ導体11とすべての線路部における上側主導体層211、221、231が形成されているのが好ましい。
このような積層型導波管線路を構成する複数の誘電体層を含む配線基板としては、高周波信号の伝送を妨げることのない特性を有するものであればとりわけ限定するものではないが、伝送線路を形成する際の精度および製造の容易性の点からはセラミックスからなることが望ましい。
例えば、ガラスセラミックス、アルミナ質セラミックスや窒化アルミニウム質セラミックス等のセラミック原料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合して泥漿状になすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用してシート状となすことによって複数枚のセラミックグリーンシートを得、しかる後、これらセラミックグリーンシートの各々に適当な打ち抜き加工を施すとともにこれらを積層し、ガラスセラミックスの場合は850〜1000℃、アルミナ質セラミックスの場合は1500〜1700℃、窒化アルミニウム質セラミックスの場合は1600〜1900℃の温度で焼成することによって製作される。
また、ストリップ導体、グランド導体および一対の主導体層としては、例えば誘電体層がアルミナ質セラミックスからなる場合には、タングステン・モリブデンなどの金属粉末に適当なアルミナ・シリカ・マグネシア等の酸化物や有機溶剤・溶媒等を添加混合してペースト状にしたものを厚膜印刷法によりセラミックグリーンシート上に印刷し、しかる後、約1600℃の高温で焼成し、厚み10〜15μm以上となるようにして形成する。なお、金属粉末としては、ガラスセラミックスの場合は銅・金・銀が、アルミナ質セラミックス、窒化アルミニウム質セラミックスの場合はタングステン・モリブデンが好適である。また、主導体層の厚みは一般的に5〜50μm程度とされる。
一般に、多層配線基板や半導体素子収納用パッケージあるいは車間レーダに形成される配線層の線幅は最大でも1mm程度であることから、誘電体基板として比誘電率εrが100のセラミック材料を用いて、上側の面がH面すなわち磁界が上側の面に平行に巻く電磁界分布になるようにした場合は、利用することのできる最小の周波数は15GHzと算出され、マイクロ波帯の領域でも利用可能となる。これに対し、誘電体基板として比誘電率εrが2程度の樹脂材料を用いた場合は、約100GHz以上でないと利用することができないものとなる。
本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体について、シミュレーションによる伝送特性の評価を行った。なお、マイクロストリップ線路に入出力されるポートをポート1とし、積層型導波管線路に入出力されるポートをポート2として評価した。
まず、図1乃至図4に示す構造について伝送特性(周波数特性)の評価を行なった。具体的には、誘電体層の比誘電率は9.75、誘電体基板の厚みを0.45mm(1層あたり0.15mmの誘電体層が3層積層された誘電体基板)、ビアホール導体群とビアホール導体群との間隔(ビアホール導体の中心間距離とした)は、第1の積層型導波管副線路部21の間隔が0.87mm、第2の積層型導波管副線路部22の間隔が1.15mm、積層型導波管主線路部23の間隔が1.15mm、各線路部におけるビアホール導体の直径は0.12mm、ビアホール導体群における隣り合うビアホール導体とビアホール導体との間隔(ビアホール導体の中心間距離とした)は0.3mm、マイクロストリップ線路のストリップ導体幅は0.14mm、ストリップ導体および主導体層の厚みは0.01mm、第1の積層型導波管副線路部21の伝送方向の距離は1.3mm、第2の積層型導波管副線路部の22伝送方向の距離は0.3mmとした。
この構造における伝送特性(周波数特性)を図9に示す。なお、図9において横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は減衰量(単位:dB)を示し、各特性曲線はSパラメータのうちS11、S22(反射量)およびS21(透過量)を表わしている。なお、各特性はシミュレーションにより求め、誘電体による損失、導体による損失は考慮していない。
図9によれば、71〜81GHzにわたる広帯域で反射(S11,S22)が−20dB以下となり、76.5GHzにおけるS11は−27.5dB、S22は−28.4dB、S21は−0.05dBで、76.5GHzにおける変換損失は1.0%と良好な特性であることがわかる。
次に、図1乃至図4に示す構造よりも第1の積層型導波管副線路部21の伝送方向の距離を短くし、よりコンパクトな構造にした図5および図6に示す構造について伝送特性(周波数特性)の評価を行なった。第1の積層型導波管副線路部21の伝送方向の距離は0.3mm、第2の積層型導波管副線路部22の伝送方向の距離は0.3mmとし、その他は上記構造と同様である。
この構造における伝送特性(周波数特性)を図10に示す。図10によれば、71〜82GHzにわたる広帯域で反射(S11,S22)が−20dB以下となり、76.5GHzにおけるS11は−30.0dB、S22は−29.8dB、S21は−0.03dBで、76.5GHzにおける変換損失は0.6%と、上記構造よりもコンパクトな構造であって良好な特性であることがわかる。
次に、図5および図6に示す本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体と、図15に示すスロットによるマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体について、積層ズレに対しての伝送特性(周波数特性)の変動を評価した。
図15に示すスロットを介した接続構造体は、具体的には誘電体基板の厚みa=0.6mm(1層あたり0.15mmの誘電体層が4層積層された誘電体基板)、ビアホール導体群とビアホール導体群との間隔(ビアホール導体の中心間距離とした)は1.15mm、ビアホール導体の直径は0.12mm、ビアホール導体群における隣り合うビアホール導体とビアホール導体との間隔(ビアホール導体の中心間距離とした)は0.3mm、マイクロストリップ線路のストリップ導体幅は0.14mm、ストリップ導体および主導体層の厚みは0.01mm、スロットのサイズは伝送方向の幅が0.085mm、長さが0.785mm、誘電体の比誘電率を9.75とした。本発明の接続構造体の各種サイズは上記と同じとした。
スロットによる接続構造体の積層ズレに対しての伝送特性(周波数特性)の変動の結果を図11に示すとともに、本発明の接続構造体の積層ズレに対しての伝送特性(周波数特性)の変動の結果を図12に示す。
最上層の誘電体層に積層ズレが発生し、このズレは伝送方向に対して±0.08mmであったと仮定して計算したところ、図5および図6に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体では、積層ズレが+0.08mmにおいて、周波数76.5GHzのS11(反射特性)が、−27dBから−15dBに劣化している。一方、図15に示すスロットによる接続構造体では、積層ズレが−0.08mmにおいて、周波数76.5GHzのS11(反射特性)が、−38dBから−7dBに大きく劣化している。以上の結果より、本発明の接続構造体のほうが、スロットによる接続構造体よりも積層ズレに強い構造であることがわかる。
次に、図5および図6に示す本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体と、図16に示すテーパー部によるマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体について、変換損失を評価した。
図16に示すテーパー部による接続構造体は、具体的には誘電体基板の厚みa=0.45mm(1層あたり0.15mmの誘電体層が3層積層された誘電体基板)、ビアホール導体群とビアホール導体群との間隔(ビアホール導体の中心間距離とした)は1.15mm、ビアホール導体の直径は0.12mm、ビアホール導体群における隣り合うビアホール導体とビアホール導体との間隔(ビアホール導体の中心間距離とした)は0.3mm、マイクロストリップ線路のストリップ導体幅は0.36mm、ストリップ導体および主導体層の厚みは0.01mm、テーパー部の長さが0.6mm、テーパー部の積層型導波管線路の上側主導体層と接続される幅が0.44mm、誘電体の比誘電率を9.75とした。本発明の接続構造体と比較するために、上記ストリップ導体幅を0.36mmとし、マイクロストリップ線路のインピーダンスを47Ωに一致させ、さらに積層型導波管線路の各種サイズを一致させた。
テーパー部による接続構造体(テーパー部構造)の伝送特性(周波数特性)を図13に示すとともに、本発明の接続構造体と変換損失を比較した結果を図14に示す。なお、図13において横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は減衰量(単位:dB)を示し、各特性曲線はSパラメータのうちS11、S22(反射量)およびS21(透過量)を表わしている。各特性はシミュレーションにより求め、誘電体による損失、導体による損失は考慮していない。
図13によれば、71〜82GHzにわたる広帯域で反射(S11,S22)が−20dB以下となるが、76.5GHzにおけるS11は−26.0dB、S22は−27.1dB、S21は−0.22dBである。しかしながら、図14によれば、テーパー部による接続構造体の76.5GHzにおける変換損失は4.7%と、本発明の接続構造体と比較すると変換損失が大きく、さらに本発明の接続構造体がテーパー部による接続構造体に比べて、71〜82GHzにわたる広帯域で変換損失が小さいことがわかる。
以上の結果より、本発明の接続構造体が広帯域にわたって低変換損失(1%以下)を得ることができていることがわかる。
本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の一実施形態を示す概略斜視図である。 図1に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体を各誘電体層ごとに分解した説明図である。 図1に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の縦断面図である。 図1に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の説明図である。 本発明のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の他の実施形態の各誘電体層ごとに分解した説明図である。 図5に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の縦断面図である。 本発明の配線基板の一実施形態を示す概略斜視図である。 本発明の配線基板の他の実施形態を示す概略斜視図である。 図1乃至図4に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の伝送特性(周波数特性)の評価結果を示すグラフである。 図5および図6に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の伝送特性(周波数特性)の評価結果を示すグラフである。 図5および図6に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の伝送特性(周波数特性)の積層ズレに対する変動結果を示すグラフである。 図15に示すスロットによるマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の伝送特性(周波数特性)の積層ズレに対する変動結果を示すグラフである。 図16に示すテーパー部による接続構造体の伝送特性(周波数特性)を示すグラフである。 図5および図6に示すマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体および図16に示すテーパー部による接続構造体(テーパー部構造)の変換損失を比較した結果を示すグラフである。 従来のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の一例の説明図である。 従来のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体の他の例の説明図である。
符号の説明
1・・・マイクロストリップ線路
11・・・ストリップ導体
12・・・グランド導体
2・・・積層型導波管線路
21・・・第1の積層型導波管副線路部
22・・・第2の積層型導波管副線路部
23・・・積層型導波管主線路部
211、221、231・・・上側主導体層
212、222、232・・・下側主導体層
31、32、33・・・誘電体層
41、42・・・側壁形成用ビアホール導体群
43・・・境界壁形成用ビアホール導体群
51、52・・・副導体層
61・・・VCO、MMICなどを構成する半導体素子
62・・・アンテナ接続部
63・・・マイクロストリップ線路
64・・・スイッチを構成する半導体素子

Claims (3)

  1. 誘電体層を挟んで上下で対向するストリップ導体およびグランド導体を有するマイクロストリップ線路と、
    該マイクロストリップ線路の誘電体層と同じ厚みの誘電体層を挟んで上下で対向し、前記マイクロストリップ線路のストリップ導体およびグランド導体とそれぞれ直接電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える積層型導波管副線路部と、
    該積層型導波管副線路部の誘電体層よりも厚い誘電体層を挟んで上下で対向し、前記積層型導波管副線路部の一対の主導体層とそれぞれ電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える積層型導波管主線路部とを一体的に形成してなり、
    前記積層型導波管副線路部の一対の主導体層を形成する上側主導体層の端部と前記積層型導波管主線路部の一対の主導体層を形成する上側主導体層の端部とが直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されているとともに、前記積層型導波管副線路部の一対の主導体層を形成する下側主導体層の端部と前記積層型導波管主線路部の一対の主導体層を形成する下側主導体層の端部とが直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されていることを特徴とするマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体。
  2. 誘電体層を挟んで上下で対向するストリップ導体およびグランド導体を有するマイクロストリップ線路と、
    該マイクロストリップ線路の誘電体層と同じ厚みの誘電体層を挟んで上下で対向し、前記マイクロストリップ線路のストリップ導体およびグランド導体とそれぞれ直接電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える第1の積層型導波管副線路部を含み、前記マイクロストリップ線路から遠ざかるにしたがって誘電体層の厚みが段階的に厚くなり、それぞれの厚みの誘電体層毎に該誘電体層を挟んで上下で対向する一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備えるn個(nは2以上の整数)の積層型導波管副線路部と、
    該n個の積層型導波管副線路部のうちの前記マイクロストリップ線路から最も遠い位置に配置された第nの積層型導波管副線路部の誘電体層よりも厚い誘電体層を挟んで上下で対向し、前記第nの積層型導波管副線路部の前記一対の主導体層とそれぞれ電気的に接続された一対の主導体層を備えるとともに、該一対の主導体層を電気的に接続するビアホール導体を信号伝送方向に沿って信号波長の2分の1未満の間隔で配列した側壁形成用ビアホール導体群を2列備える積層型導波管主線路部とを一体的に形成してなり、
    前記n個の積層型導波管副線路部および積層型導波管主線路部における隣接する線路部の上側主導体層の端部同士が直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されているとともに、下側主導体層の端部同士が直接またはビアホール導体を信号波長の2分の1未満の間隔で配列した境界壁形成用ビアホール導体群により電気的に接続されていることを特徴とするマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体。
  3. 請求項1または請求項2に記載のマイクロストリップ線路と積層型導波管線路との接続構造体を含み、前記ストリップ導体およびすべての線路部の前記上側主導体層が絶縁基体の上面に形成されていることを特徴とする配線基板。
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