JP2005016790A - 加湿式冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、本発明では、自動製氷機への給水容器内の水を有効利用して、野菜容器内への十分な加湿効果が得られる方式を提供するものである。
【解決手段】冷蔵室の循環冷気中に含まれる湿気を吸着するよう野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を野菜容器内に放出する超音波振動子を設け、ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】冷蔵室の循環冷気中に含まれる湿気を吸着するよう野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を野菜容器内に放出する超音波振動子を設け、ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室と野菜室を備え、冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室を加湿状態にする加湿運転モードを備えた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵室と冷凍室を有し、前記冷蔵室と冷凍室に対してそれぞれ専用の冷蔵室用冷却器及び冷蔵室用冷気循環送風機と、冷凍室用冷却器及び冷凍室用冷気循環送風機を設け、圧縮機で圧縮され凝縮器を経て前記両冷却器へ流れる冷媒が冷媒流路切換装置によって切換制御される冷蔵庫であって、冷蔵室の温度が所定の下限温度の低下したとき、冷媒流路切換装置によって冷蔵室用冷却器への冷媒の流れをストップして冷凍室用冷却器のみに流し、冷蔵室用冷気循環送風機を運転して冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室を加湿するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、冷蔵室の下に野菜室、野菜室の下に製氷皿を備えた製氷室を設け、冷蔵室内に製氷皿への給水タンクが設けられ、給水タンクと併設して給水タンクの水が供給される霧化容器が冷却器の下方に配置され、この霧化容器の底に超音波振動子を設けた冷蔵庫がある(例えば、特許文献2参照)。これは、冷蔵室の前面扉を開いたとき超音波振動子を作動させて霧化容器の水を霧化し、冷蔵室の前面開口を上から下へ流れるエアーカーテンを高湿度にするものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−343185号公報(段落0024〜0042、図2〜図4)
【特許文献2】
特開2003‐121050号公報(段落0019〜0039、図1〜図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿効果を得るものであるが、野菜室内に引き出し自在に収納した野菜容器内の加湿効果を促進する構成ではない。また、特許文献2では、冷蔵室の前面扉を開いたとき超音波振動子を作動させて霧化容器の水を霧化し、冷蔵室の前面開口を上から下へ流れるエアーカーテンを高湿度にすることにより、冷蔵室の前面扉を開いたときに生じる冷蔵室内の湿度の低下分を補充できる効果がある。野菜室内にも空気循環が生じるが、野菜室内に引き出し自在な野菜容器が設けられた形態ではないため、このような野菜容器内の加湿を積極的に行うための手段の開示はない。
【0006】
このような点に鑑みて、本発明は、上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターによって冷蔵室の加湿運転中の循環冷気中に含まれる湿気を吸着し、この湿気を超音波振動子によって野菜容器内に放出するようにした構成を採る。この場合、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、本発明では、このような場合にも野菜容器内への十分な加湿効果が得られる方式を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷却器で冷却した冷気を冷蔵室と野菜容器を引き出し自在に収納した野菜室へ循環する冷気循環送風機と、冷却状態に収納した給水容器の水がポンプによって供給される自動製氷機と、前記冷気循環送風機を運転して前記冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室の循環冷気を加湿する加湿運転モードを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室の循環冷気中に含まれる湿気を吸着するよう前記野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を前記野菜容器内に放出する超音波振動子を備え、前記ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする加湿式冷蔵庫である。
【0008】
これによって、上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターによって冷蔵室の加湿運転中の循環冷気中に含まれる湿気を吸着し、この湿気を超音波振動子によって野菜容器内に放出するようにした構成を採る場合、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、このような場合にも野菜容器内への十分な加湿効果が得られる。また、フィルターへの水の供給は、自動製氷機の給水、製氷、脱氷の制御に合わせて自動製氷機への給水工程によって行われるため、ポンプを特別に稼動させてフィルターへの給水を行わせる必要がなく、制御がし易く、給水頻度も適度に行われることとなる。
【0009】
また、本発明は、冷却器で冷却した冷気を冷蔵室と野菜容器を引き出し自在に収納した野菜室へ循環する冷気循環送風機と、冷却状態に収納した給水容器の水がポンプによって供給される自動製氷機と、前記冷気循環送風機を運転して前記冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室の循環冷気を加湿する加湿運転モードを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室と前記野菜室との間に前記冷蔵室の冷気が前記野菜室へ流れる冷気通路を設け、この冷気通路中の冷気に含まれる湿気を吸着するよう前記野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を前記野菜容器内に放出する超音波振動子を備え、前記ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする加湿式冷蔵庫である。
【0010】
これによって、上記効果に加えて、フィルターを野菜容器の上面開口に臨むように野菜室の天井板に設けると共に超音波振動子も天井板に設けることができ、野菜容器の引き出し操作をフィルターと超音波振動子に影響されずに行える構成となり、フィルターと超音波振動子の安定した取り付け状態を維持できる。
【0011】
また、本発明は、前記フィルターは、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき前記野菜容器内に放出する作用をする調湿部材であることを特徴とする。これによって、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき野菜容器内に放出する作用によって、超音波振動子が休止中においても野菜容器を適度に加湿できるため、野菜容器内の湿度を自動調節して野菜容器内を適度の湿度状態に保ち、野菜等の劣化を抑制するため、野菜を新鮮な状態で保存することができる期間をより長くできることとなる。
【0012】
また、本発明は、前記超音波振動子は前記冷蔵室の冷却運転中又は前記加湿運転終了後に稼動して前記野菜容器内を加湿することを特徴とする。このため、冷却運転中は冷蔵室や野菜室内の湿気が冷却器に付着して、野菜容器内も乾燥気味になるが、フィルターに吸着した湿気を冷蔵庫外に逃がすことなく野菜容器内に有効に供給できることとなり、その中の野菜の乾燥を抑えて野菜を新鮮な状態で保存することができることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。各図は本発明の実施形態を示しており、図1は本発明冷蔵庫の正面図、図2は本発明冷蔵庫の縦断側面図、図3は本発明の冷蔵庫本体の正面図、図4は本発明冷蔵庫のダクト構成部分の分解斜視図、図5は本発明加湿装置の取り付け部の説明図、図6は本発明冷蔵庫の冷媒回路図、図7は本発明冷蔵庫の制御構成図である。
【0014】
本発明の冷却貯蔵庫を図に基づき説明する。ここで、1は本発明の冷却貯蔵庫の一つである冷蔵庫であり、全面開口の本体2内を区画して複数の貯蔵室を形成し、これら各貯蔵室の前面は扉で開閉できる構成である。冷蔵庫本体2は、外箱(外壁板)2Aと内箱(内壁板)2Bとの間に発泡断熱材2Cを充填した断熱構造である。冷蔵庫本体2内には、上から冷蔵室3、野菜室4、冷凍室5(上冷凍室6Aと下冷凍室6Bからなる)、製氷室7が区画されて設けられ、冷蔵室3内の底部にはその上方の冷蔵室3と区画板(区画壁)8にて区画された特定低温室9が設けられている。上冷凍室6Aは冷気量調節装置を手動操作して冷蔵室とすることもできるので、切り換え室と称することもできる。
【0015】
冷蔵室3の前面開口は、冷蔵庫本体2の一側部にヒンジ装置にて横方向に回動して開閉される回動式の冷蔵室扉10にて閉塞される。野菜室4の前面開口は、野菜室4内に設けた左右のレール又はローラ装置21によって前後方向へ引き出し可能に支持した上面開口の野菜容器15と共に前方へ引き出される引き出し式扉11にて閉塞されている。上冷凍室6Aと下冷凍室6Bはそれぞれ野菜室4と同様に、冷凍室内に設けた左右のレールに対して、それぞれ前後方向へ引き出し可能に支持した容器16、17と共に前方へ引き出される引き出し式扉12、13にて閉塞されている。
【0016】
製氷室7内には、上部に自動製氷機18を設けその下部に貯氷容器19を配置している。貯氷容器19は、野菜室4と同様に、製氷室7内の左右壁に設けた左右のレールに対してそれぞれ前後方向へ引き出し可能に支持されており、製氷室7の前面開口を開閉する引き出し式扉14と共に前方へ引き出される仕組みである。20は自動製氷機18へ供給する製氷用水を貯める給水容器であり、特定低温室9の横に並んで冷蔵室3内に形成した小室に配置されて冷蔵室3と略同じ温度に冷却される。給水容器20はその中への注水等のために冷蔵室3の前面扉10を開いて前方へ取り出し自在である。製氷用水は給水容器20からポンプ60によって吸い上げられて給水パイプ61を介して自動製氷機18の製氷皿22へ供給される。給水容器20は冷蔵庫1内に冷却状態に収納されればよいため、野菜室4内に取り出し自在に収納した形態でもよい。
【0017】
24は冷凍システムの冷媒の圧縮機、25は冷凍システムの冷媒の凝縮器である。26は凝縮器25の熱によって後述の除霜水を蒸発させるための蒸発皿であり、凝縮器25上に載置して冷蔵庫本体2の前面下部から引き出し自在である。圧縮機24、凝縮器25、蒸発皿26は、冷蔵庫本体2の下部に設けた機械室28に設置されている。29、30は冷凍システムの冷媒の蒸発器(冷却器)である。31は冷凍室用冷却器である第1蒸発器(冷却器)29で冷却した冷気を上冷凍室6A、下冷凍室6B及び製氷室7へ循環する第1送風機である。32は冷蔵室用冷却器である第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気を冷蔵室3、野菜室4及び特定低温室9へ循環する第2送風機である。33は第1蒸発器(冷却器)29の除霜用ガラス管ヒータ、34は、第2蒸発器(冷却器)30の除霜用ガラス管ヒータである。第1蒸発器(冷却器)29及び第2蒸発器(冷却器)30の除霜水は排水管を通って蒸発皿26へ導かれてそこで蒸発する。35は第2蒸発器(冷却器)30で冷却された冷気が第2送風機32から導かれる冷気ダクトであり、冷蔵室3の上壁に幅広く配置されその前端は冷蔵室3の前面開口部の上面に形成した冷気吹き出し口36へ連通している。この冷気吹き出し口36から吹き出す冷気は、冷蔵室3の前面開口部を矢印のように上から下へ流れる冷気カーテン37を形成する。第1蒸発器(冷却器)29で冷却した冷気と第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気は、夫々第1送風機31及び第2送風機32によって矢印のように循環して各室を所定温度に冷却する。
【0018】
第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気を第2送風機32によって冷蔵室3と野菜室4とに循環させる冷気循環経路の形成に関し、冷蔵室3の背面部には図3及び図4に示すダクト構成を設けている。これにおいて、40は冷蔵室3の背面板、41は冷気通路部材である第1ダクト部材、42は冷気通路部材である第2ダクト部材である。第2ダクト部材42は発泡スチロールにて成形されていて、背面板40の裏側に形成した左右一対のリブ間に嵌り合って保持されている。背面板40、第1ダクト部材41及び第2ダクト部材42は組み合わされて冷気通路43A、43Bを形成する冷気通路部材を構成する。このため、背面板40と第1ダクト部材41との組み合わせによって、第1ダクト部材41と第2ダクト部材42との間に冷蔵室3の背面板40の裏側に左右に配置された冷気通路43A、43Bが形成される。44は冷蔵室3の天井板45の上面に配置されて天井板45と共に冷気ダクト35を形成する冷気通路部材としてのダクト部材である。
【0019】
第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気は、第2送風機32によって冷蔵室3と野菜室4とに循環される。その経路は、第2送風機32を通過した冷気は、一部が前方の供給口46から冷気ダクト35を通って冷気吹き出し口36から吹き出す。また第2送風機32を通過した冷気の他の部分は、冷蔵室3の背面板40の裏側の左右の冷気通路43A、43Bを通って、冷蔵室3の背面板40に形成した冷気吹き出し口39から冷蔵室3へ吹き出し、冷気通路43A、43Bを更に下方へ流れつつ一部分の冷気が冷気吹き出し口39Aから特定低温室9へ吹き出す。
【0020】
左右の冷気通路43A、43Bを更に下方へ流れた冷気は、冷気出口50から冷蔵室3と野菜室4との間に形成した冷気通路51へ供給される。冷気通路51は、冷蔵室3と野菜室4との間の仕切り板52と野菜室4の天井板53との間に形成される。仕切り板52は冷蔵室3の底壁を構成しており、野菜室4の天井板53は、野菜容器15の上面開口を略塞ぐ位置に配置されており、野菜室4の前方へ取り外し可能に野菜室4の左右壁及び又は仕切り板52に支持している。冷蔵室3と特定低温室9を冷却した冷気の冷気の一部は、仕切り板52に形成した吸い込み口56から冷気通路51へ流入する。野菜容器15は前方へ引き出し自在であるため、野菜容器15は野菜室4内へ収納されたとき、野菜室4の天井板53と野菜容器15の上面開口周縁部とは、若干の隙間が生じることがあるが、野菜容器15の上面開口は天井板53によって覆われた状態といえる。
【0021】
冷気通路51へ供給された冷気は、冷気通路51を前方へ流れて前端の出口54から野菜室4へ流下し、野菜容器15と扉11との間に形成された空間から野菜容器15の周囲に形成された空間を通って、野菜室4の背面に形成した冷気吸い込み口55から吸い込まれる。このため、野菜容器15内は周囲の冷気による間接冷却方式といえる。
【0022】
冷蔵室3の裏側の左右冷気通路43A、43Bの間には、背面板40と本体2との間に冷気帰還通路57が形成されている。野菜室4の冷気は冷気吸い込み口55から吸い込まれて冷気帰還通路57へ流れ、第2蒸発器(冷却器)30の下側へ流入して、再び第2蒸発器(冷却器)30によって冷却される循環をする。
【0023】
なお、冷蔵室3と特定低温室9を冷却した冷気の一部が、背面板40の下部に形成した冷気吸い込み口又は、仕切り板52の後部に形成した冷気吸い込み口から冷気帰還通路57へ流れて、第2蒸発器(冷却器)30の下側へ流入し、再び第2蒸発器(冷却器)30によって冷却されるように構成してもよい。
【0024】
このような構成において、各室の温度は、冷蔵室3が約3〜4℃、野菜室4が約3〜6℃に保たれ、冷凍室5、即ち上冷凍室6Aと下冷凍室6Bと、更に製氷室7が約−18℃〜−20℃である。また、冷蔵室扉10の内側に設けた貯蔵棚38上は5〜8℃である。特定低温室9は、0℃よりも高い約1℃のチルド室であったり、0℃よりも低く食品の凍結温度よりも高い約0〜−1℃の氷温室であったり、また、食品の表面に薄い氷の層が形成される程度の約−4℃の部分凍結室であったりする。このように特定低温室9は、食品を特定の温度領域内で冷却保存するためのものであり、他の室に比して厳しい温度制御が要求される。
【0025】
72は冷凍室5の温度制御用として設けた冷凍室センサであり、実質的に冷凍室5の温度を感知すればよく、冷凍室5の温度又は冷却器29の温度を感知するように設けられている。73は冷蔵室3の温度制御用として設けた冷蔵室センサであり、実質的に冷蔵室3の温度を感知する。74は冷却器29の除霜終了温度を感知する除霜終了センサ、75は冷却器30の除霜終了温度を感知する除霜終了センサである。70はマイクロコンピュータ方式の制御装置であり、冷凍室センサ72、冷蔵室センサ73、除霜終了センサ74、75等からの信号によって圧縮機24、送風機31と32、除霜用電気ヒータ33と34及び冷媒流路切換装置としての電磁弁83等の動作を制御する。
【0026】
本発明が対象とする冷蔵庫1は、冷蔵室3の乾燥抑制のために冷却器30の霜の融解による加湿効果を得るものであり、湿気を多量に供給するものではなく、乾燥しきった空気ではなくて湿気を含んだ潤いある空気の循環を行うものであるため、むしろ潤い効果を得る冷蔵庫といえる。その制御の一つの実施形態として以下に述べる。
【0027】
先ず、通常の冷却運転について記載する。冷凍室5と冷蔵室3は所定の下限温度まで冷却されていない状態では、圧縮機24、送風機31及び送風機32が運転(ON)され、電磁弁83によって冷媒通路85が閉じ冷媒通路84が開いて冷媒はキャピラリチューブ82を通って冷却器30から冷却器29に流れて圧縮機24へ帰還する。この運転によって冷蔵室3が所定の下限温度に低下すると、冷蔵室センサ73の温度感知に基づいて電磁弁83が動作して冷媒通路84を閉じ、冷却器30への冷媒の供給は停止し、冷媒は冷媒通路85からキャピラリチューブ81を通って冷却器29へ流れて圧縮機24へ帰還する循環となる。そして、冷凍室5又は冷却器29が所定の下限温度になると、冷凍室センサ72の温度感知に基づいて電磁弁83が動作して冷媒通路85を閉じ、圧縮機24、送風機31を停止(OFF)する。送風機32は後述の加湿運転制御される。
【0028】
圧縮機24、送風機31、32が再び運転(ON)するのは、冷凍室センサ72と冷蔵室センサ73の何れか又は双方が所定の上限温度を感知したときである。冷凍室センサ72が先に所定の上限温度を感知すると、電磁弁83が動作して冷媒通路85を開いて冷却器29へ冷媒を流して冷凍室5の冷却が促進される。また冷蔵室センサ73が先に所定の上限温度を感知すると、電磁弁83が動作して冷媒通路84を開いて冷却器30からと29へ冷媒を流して冷凍室5と冷蔵室3の冷却が促進される。このような制御によって、冷凍室5の温度範囲は、例えば―18℃〜―20℃の範囲に制御され、冷蔵室3は例えば、平均温度が約3℃になるように下限温度約2℃〜上限温度約4℃に制御される。
【0029】
次に、冷蔵室3の加湿運転(又は潤い運転とも称する)について記載する。加湿運転は、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、冷媒流路切換装置83によって冷蔵室用冷却器30への冷媒流路84を閉じ且つ冷蔵室用冷気循環送風機32を運転して冷蔵室3の空気を冷蔵室用冷却器30へ循環して冷蔵室用冷却器30へ付着した霜の融解にて冷蔵室3を加湿状態にする加湿運転モードとなる。この加湿運転中にて冷蔵室3の冷気は、冷気通路51を流れて野菜室4へ循環して冷蔵室用冷却器30へ帰還する。加湿運転モードにおいて、冷凍室センサ72が所定の下限温度を感知していない状態では、圧縮機24、送風機31、32が運転(ON)して冷凍室5の冷却促進がなされる。
【0030】
加湿運転モードの制御には幾つかの方法がある。その一つの方法では、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、又は冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の温度に低下したとき、制御装置70によって加湿運転モードになり、制御装置70に含まれたタイマ装置によって加湿運転を終了する方式がある。
【0031】
加湿運転モードの他の制御方法として、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したときから制御装置70に含まれたタイマ装置により所定時間経過後に終了するする方法がある。
【0032】
また、加湿運転モードの他の制御方法として、冷蔵室3が冷却運転され、冷蔵室3若しくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき開始し、圧縮機24の運転によって冷凍室用冷却器29もしくは冷凍室5が所定の下限温度に低下したとき終了する方法がある。
【0033】
また、冷却運転によって冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって温度が低下して所定の下限温度(冷蔵室温の場合は上記の2℃)に到達すると冷媒流路切換装置83によって冷蔵室用冷却器30への冷媒流路84を閉じて加湿運転となるが、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の下限温度(冷蔵室温の場合は上記の2℃)に到達する前、即ち、この下限温度よりも若干高い温度(例えば2.4℃)まで低下したとき、加湿運転を開始することによって、比較的長い時間の加湿運転を行うことができる。
【0034】
また加湿運転モードの他の制御方法として、電気ヒータ34へ通電して冷蔵室用冷却器30の除霜運転を行う除霜運転モードとすると共に、冷媒流路切換装置83によって冷蔵室用冷却器30への冷媒流路84を閉じ且つ冷蔵室用冷気循環送風機32を運転して、冷蔵室用冷却器30へ付着した霜の融解にて冷蔵室3を加湿状態にする方法がある。
【0035】
冷却器29と30の除霜運転は、圧縮機24の運転時間の積算値が所定値に達した状態において、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の下限温度に低下し、また冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の下限温度に低下したとき開始される。圧縮機24、送風機31、32を停止(OFF)し、それぞれの電気ヒータ33、34へ通電して各冷却器29、30の除霜を行う。冷却器29の除霜の終了は、除霜終了センサ74が冷却器29の上昇した除霜終了温度(例えば8℃)を感知したときに電気ヒータ33への通電を停止(OFF)したときである。また、冷却器30の除霜の終了は、除霜終了センサ75が冷却器30の上昇した除霜終了温度(例えば8℃)を感知したときに電気ヒータ34への通電を停止(OFF)したときである。除霜運転の終了、即ち、除霜終了センサ74と75が除霜終了温度を検知することによって冷却器29と30の除霜が終了したとき、圧縮機24、送風機31、32が再び運転(ON)し、冷媒流路切換装置83によって冷媒が冷蔵室用冷却器30から冷凍室用冷却器29へ流れて冷凍室5と冷蔵室3の冷却が促進され、通常の冷却運転となる。
【0036】
このように、加湿運転の開始及び終了の制御は、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、又は冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の温度に低下したとき、あるいは冷却器29と30の除霜運転が開始したときに制御装置70によって加湿運転モードになるように制御することができる。このような加湿運転の開始後、制御装置70に含まれたタイマ装置により所定時間経過後に加湿運転を終了する方式を採用することができる。
【0037】
本発明では、野菜容器15内の十分な加湿効果が得られる方式を提供する。このため、野菜容器15内に臨むように加湿装置90を設ける。この加湿装置90は、冷蔵室の湿気を吸着する吸湿性の専用フィルター91と、このフィルター91に保持した湿気を野菜容器15内に供給するための超音波振動子92を含む。
【0038】
上面開口の野菜容器15が野菜室4内に前後方向へ引き出し収納自在であるため、加湿装置90は、野菜容器15の上面開口に臨むように野菜室4の天井板53に設けられている。冷気通路51を図5の矢印のように流れる冷気中の湿気を専用フィルター91によって吸着し、超音波振動子92によってこのフィルター91に振動を与えることによって、この吸着した湿気が野菜容器15内に押し込まれ、又は降り注ぎによって供給されるものである。
【0039】
この方式では、冷蔵室用冷却器30への着霜量が多い場合には、上記の加湿運転中に冷気通路51を流れる冷気は高湿度状態となるため、専用フィルター91によって十分な湿気を吸着できる。このため、超音波振動子92によってこのフィルター91に振動を与えることによって、この吸着した湿気が野菜容器15内に押し込まれ、又は降り注ぎによって供給され、野菜容器15内に十分な湿気を与えることができる。
【0040】
しかし、冷蔵室用冷却器30への着霜量が少ない場合には、専用フィルター91による湿気の吸着量が少なくなり、野菜容器15内への十分な加湿効果が得られないこととなる。本発明は、このような場合にも野菜容器15内への十分な加湿効果が得られる方式を提供するものである。
【0041】
このため、本発明では、給水容器20から製氷皿22へ供給される水の一部がフィルター91へ供給されるようにして、この湿度不足を補うように構成している。具体的には、ポンプ60の稼動によって給水容器20の水は給水パイプ61を通って製氷皿22へ供給されるが、この給水パイプ61の水の一部がフィルター91へ供給されるように、給水パイプ61から分岐した加湿水供給パイプ62を設け、この加湿水供給パイプ62から加湿装置90に併設した加湿水溜め部63へ供給する。この供給された水は加湿水溜め部63に収納した吸水材64によって保持される。吸水材64の水は供給材65の毛細管作用によってフィルター91へ供給するようにしている。
【0042】
ポンプ60は、制御装置70によって制御される自動製氷機18の動作に伴って制御され作動する。自動製氷機18は製氷皿22での製氷終了によって製氷皿22に捻り回動を与えて下方の貯氷容器19へ氷を落とした後、製氷皿22を水平状態に戻す。この状態でポンプ60が駆動して一定量の水を製氷皿22へ給水する。この給水によって加湿水供給パイプ62から加湿水溜め部63へも給水される。加湿水溜め部63への給水量は、加湿水溜め部63からオーバーフローしないように、また、供給材65からフィルター91への水の供給量が多すぎてフィルター91から野菜容器室15内へ水が滴り落ちないように、給水パイプ61との分岐状態や加湿水供給パイプ62の直径等によって設定される。
【0043】
超音波振動子92は、冷蔵室用冷却器30へ冷媒が流れる冷蔵室3の冷却運転中において制御装置70に含まれるタイマ手段によって一定時間稼動するように構成されている。例えば、この冷却運転の開始から3分間運転、又は冷却運転途中で3分間運転する等の方法によって、野菜室4内、即ち野菜容器15内の加湿を行う。また、超音波振動子92は、上記の加湿運転が終わってから一定時間(例えば、3分間)制御装置70に含まれるタイマ手段によって稼動するように構成するものでもよい。
【0044】
また、フィルター91を、野菜容器15内が過湿状態のとき野菜容器15内から過剰な水分を吸収し、野菜容器15内が低湿度状態のとき吸収した水分を野菜容器15内に放出する作用をする調湿部材を採用することもできる。この調湿部材91は、保湿膜、透湿膜、調湿膜等とも呼ばれるものであり、野菜容器15内が過湿状態のとき野菜容器15内から過剰な水分を吸収した湿気を、超音波振動子92が作動していない状態において、野菜容器15内が低湿度状態のとき野菜容器15内に放出する作用をする。これによって、超音波振動子92が休止中においても野菜容器15内を適度に加湿できるものとなる。
【0045】
このように、フィルター91を調湿部材とすることによって、野菜容器15内の湿度を自動調節して野菜容器15内を適度の湿度状態に保ち、野菜等の劣化を抑制するため、野菜を新鮮な状態で保存することができる期間を、より長くできることとなる。
【0046】
本発明が対象とする冷蔵庫の好ましい形態は、上記のように、単一の圧縮機24と冷凍室用冷却器29と冷蔵室用冷却器30の二つの冷却器方式において、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、又は冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の温度に低下したとき、制御装置70によって加湿運転モードになるものである。このため、冷却器30の霜が少しでも融解するため、正規の除霜工程(除霜動作)の開始を圧縮機24の運転時間の積算で行う場合には、正規の除霜工程(除霜動作)の時間が短くなり、正規の除霜工程(除霜動作)によって消費するエネルギが少なく経済的な効果が得られる。
【0047】
また、本発明では、野菜容器15内に臨むように加湿装置90を設ける。この加湿装置90は、冷蔵室の湿気を吸着する吸湿性の専用フィルター91と、このフィルター91に保持した湿気を野菜容器15内に供給するための超音波振動子92を含む。そして、給水容器20から自動製氷機18の製氷皿22へ供給される水の一部をフィルター91へ供給するようにすることにより、冷蔵室用冷却器30への着霜量が少ない場合に生じるフィルター91の保湿量不足を解消して、野菜容器15内への十分な加湿効果を得ることができる。
【0048】
また、野菜容器15は収納した状態で野菜室4の天井板53によって上面開口が覆われ、野菜室4の天井板53とは独立して引き出し自在であるため、野菜容器15の引き出しがフィルター91と超音波振動子92に影響されず、フィルター91と超音波振動子92の安定した取り付け状態を維持できる。
【0049】
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種々の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。
【0050】
【発明の効果】
第1、第2の発明によれば、上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターによって冷蔵室の加湿運転中の循環冷気中に含まれる湿気を吸着し、この湿気を超音波振動子によって野菜容器内に放出するようにした構成を採る場合、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、このような場合にも野菜容器内への十分な加湿効果が得られる。
【0051】
また、フィルターへの水の供給は、自動製氷機の給水、製氷、脱氷の制御に合わせて自動製氷機への給水工程によって行われるため、ポンプを特別に稼動させてフィルターへの給水を行わせる必要がなく、制御がし易く、給水頻度も適度に行われることとなる。
【0052】
また第3の発明によると、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき野菜容器内に放出する作用によって、超音波振動子が休止中においても野菜容器を適度に加湿できるため、野菜容器内の湿度を自動調節して野菜容器内を適度の湿度状態に保ち、野菜等の劣化を抑制して野菜を新鮮な状態で保存することができる期間をより長くできることとなる。
【0053】
冷却運転中は冷蔵室や野菜室内の湿気が冷却器に付着して、野菜容器内も乾燥気味になるが、第4の発明により、フィルターに吸着した湿気を冷蔵庫外に逃がすことなく野菜容器内に有効に供給できることとなり、その中の野菜の乾燥を抑えて野菜を新鮮な状態で保存することができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明冷蔵庫の正面図である。
【図2】本発明冷蔵庫の縦断側面図である。
【図3】本発明の冷蔵庫本体の正面図である。
【図4】本発明冷蔵庫のダクト構成部分の分解斜視図である。
【図5】本発明加湿装置の取り付け部の説明図である。
【図6】本発明冷蔵庫の冷媒回路図である。
【図7】本発明冷蔵庫の制御構成図である。
【符号の説明】
1・・・冷蔵庫
2・・・冷蔵庫本体
3・・・冷蔵室
4・・・野菜室
5・・・冷凍室
7・・・製氷室
10・・冷蔵室扉
11・・野菜室扉
18・・自動製氷機
20・・給水容器
22・・製氷皿
24・・電動圧縮機
29・・冷凍室用冷却器
30・・冷蔵室用冷却器
31、32・・冷気循環用送風機
51・・冷気通路
52・・冷蔵室と野菜室との間の仕切り板
53・・野菜室の天井板
60・・ポンプ
61・・給水パイプ
62・・加湿水供給パイプ
63・・加湿水溜め部
90・・加湿装置
91・・フィルター
92・・超音波振動子
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室と野菜室を備え、冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室を加湿状態にする加湿運転モードを備えた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵室と冷凍室を有し、前記冷蔵室と冷凍室に対してそれぞれ専用の冷蔵室用冷却器及び冷蔵室用冷気循環送風機と、冷凍室用冷却器及び冷凍室用冷気循環送風機を設け、圧縮機で圧縮され凝縮器を経て前記両冷却器へ流れる冷媒が冷媒流路切換装置によって切換制御される冷蔵庫であって、冷蔵室の温度が所定の下限温度の低下したとき、冷媒流路切換装置によって冷蔵室用冷却器への冷媒の流れをストップして冷凍室用冷却器のみに流し、冷蔵室用冷気循環送風機を運転して冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室を加湿するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、冷蔵室の下に野菜室、野菜室の下に製氷皿を備えた製氷室を設け、冷蔵室内に製氷皿への給水タンクが設けられ、給水タンクと併設して給水タンクの水が供給される霧化容器が冷却器の下方に配置され、この霧化容器の底に超音波振動子を設けた冷蔵庫がある(例えば、特許文献2参照)。これは、冷蔵室の前面扉を開いたとき超音波振動子を作動させて霧化容器の水を霧化し、冷蔵室の前面開口を上から下へ流れるエアーカーテンを高湿度にするものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−343185号公報(段落0024〜0042、図2〜図4)
【特許文献2】
特開2003‐121050号公報(段落0019〜0039、図1〜図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿効果を得るものであるが、野菜室内に引き出し自在に収納した野菜容器内の加湿効果を促進する構成ではない。また、特許文献2では、冷蔵室の前面扉を開いたとき超音波振動子を作動させて霧化容器の水を霧化し、冷蔵室の前面開口を上から下へ流れるエアーカーテンを高湿度にすることにより、冷蔵室の前面扉を開いたときに生じる冷蔵室内の湿度の低下分を補充できる効果がある。野菜室内にも空気循環が生じるが、野菜室内に引き出し自在な野菜容器が設けられた形態ではないため、このような野菜容器内の加湿を積極的に行うための手段の開示はない。
【0006】
このような点に鑑みて、本発明は、上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターによって冷蔵室の加湿運転中の循環冷気中に含まれる湿気を吸着し、この湿気を超音波振動子によって野菜容器内に放出するようにした構成を採る。この場合、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、本発明では、このような場合にも野菜容器内への十分な加湿効果が得られる方式を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷却器で冷却した冷気を冷蔵室と野菜容器を引き出し自在に収納した野菜室へ循環する冷気循環送風機と、冷却状態に収納した給水容器の水がポンプによって供給される自動製氷機と、前記冷気循環送風機を運転して前記冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室の循環冷気を加湿する加湿運転モードを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室の循環冷気中に含まれる湿気を吸着するよう前記野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を前記野菜容器内に放出する超音波振動子を備え、前記ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする加湿式冷蔵庫である。
【0008】
これによって、上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターによって冷蔵室の加湿運転中の循環冷気中に含まれる湿気を吸着し、この湿気を超音波振動子によって野菜容器内に放出するようにした構成を採る場合、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、このような場合にも野菜容器内への十分な加湿効果が得られる。また、フィルターへの水の供給は、自動製氷機の給水、製氷、脱氷の制御に合わせて自動製氷機への給水工程によって行われるため、ポンプを特別に稼動させてフィルターへの給水を行わせる必要がなく、制御がし易く、給水頻度も適度に行われることとなる。
【0009】
また、本発明は、冷却器で冷却した冷気を冷蔵室と野菜容器を引き出し自在に収納した野菜室へ循環する冷気循環送風機と、冷却状態に収納した給水容器の水がポンプによって供給される自動製氷機と、前記冷気循環送風機を運転して前記冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室の循環冷気を加湿する加湿運転モードを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室と前記野菜室との間に前記冷蔵室の冷気が前記野菜室へ流れる冷気通路を設け、この冷気通路中の冷気に含まれる湿気を吸着するよう前記野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を前記野菜容器内に放出する超音波振動子を備え、前記ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする加湿式冷蔵庫である。
【0010】
これによって、上記効果に加えて、フィルターを野菜容器の上面開口に臨むように野菜室の天井板に設けると共に超音波振動子も天井板に設けることができ、野菜容器の引き出し操作をフィルターと超音波振動子に影響されずに行える構成となり、フィルターと超音波振動子の安定した取り付け状態を維持できる。
【0011】
また、本発明は、前記フィルターは、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき前記野菜容器内に放出する作用をする調湿部材であることを特徴とする。これによって、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき野菜容器内に放出する作用によって、超音波振動子が休止中においても野菜容器を適度に加湿できるため、野菜容器内の湿度を自動調節して野菜容器内を適度の湿度状態に保ち、野菜等の劣化を抑制するため、野菜を新鮮な状態で保存することができる期間をより長くできることとなる。
【0012】
また、本発明は、前記超音波振動子は前記冷蔵室の冷却運転中又は前記加湿運転終了後に稼動して前記野菜容器内を加湿することを特徴とする。このため、冷却運転中は冷蔵室や野菜室内の湿気が冷却器に付着して、野菜容器内も乾燥気味になるが、フィルターに吸着した湿気を冷蔵庫外に逃がすことなく野菜容器内に有効に供給できることとなり、その中の野菜の乾燥を抑えて野菜を新鮮な状態で保存することができることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。各図は本発明の実施形態を示しており、図1は本発明冷蔵庫の正面図、図2は本発明冷蔵庫の縦断側面図、図3は本発明の冷蔵庫本体の正面図、図4は本発明冷蔵庫のダクト構成部分の分解斜視図、図5は本発明加湿装置の取り付け部の説明図、図6は本発明冷蔵庫の冷媒回路図、図7は本発明冷蔵庫の制御構成図である。
【0014】
本発明の冷却貯蔵庫を図に基づき説明する。ここで、1は本発明の冷却貯蔵庫の一つである冷蔵庫であり、全面開口の本体2内を区画して複数の貯蔵室を形成し、これら各貯蔵室の前面は扉で開閉できる構成である。冷蔵庫本体2は、外箱(外壁板)2Aと内箱(内壁板)2Bとの間に発泡断熱材2Cを充填した断熱構造である。冷蔵庫本体2内には、上から冷蔵室3、野菜室4、冷凍室5(上冷凍室6Aと下冷凍室6Bからなる)、製氷室7が区画されて設けられ、冷蔵室3内の底部にはその上方の冷蔵室3と区画板(区画壁)8にて区画された特定低温室9が設けられている。上冷凍室6Aは冷気量調節装置を手動操作して冷蔵室とすることもできるので、切り換え室と称することもできる。
【0015】
冷蔵室3の前面開口は、冷蔵庫本体2の一側部にヒンジ装置にて横方向に回動して開閉される回動式の冷蔵室扉10にて閉塞される。野菜室4の前面開口は、野菜室4内に設けた左右のレール又はローラ装置21によって前後方向へ引き出し可能に支持した上面開口の野菜容器15と共に前方へ引き出される引き出し式扉11にて閉塞されている。上冷凍室6Aと下冷凍室6Bはそれぞれ野菜室4と同様に、冷凍室内に設けた左右のレールに対して、それぞれ前後方向へ引き出し可能に支持した容器16、17と共に前方へ引き出される引き出し式扉12、13にて閉塞されている。
【0016】
製氷室7内には、上部に自動製氷機18を設けその下部に貯氷容器19を配置している。貯氷容器19は、野菜室4と同様に、製氷室7内の左右壁に設けた左右のレールに対してそれぞれ前後方向へ引き出し可能に支持されており、製氷室7の前面開口を開閉する引き出し式扉14と共に前方へ引き出される仕組みである。20は自動製氷機18へ供給する製氷用水を貯める給水容器であり、特定低温室9の横に並んで冷蔵室3内に形成した小室に配置されて冷蔵室3と略同じ温度に冷却される。給水容器20はその中への注水等のために冷蔵室3の前面扉10を開いて前方へ取り出し自在である。製氷用水は給水容器20からポンプ60によって吸い上げられて給水パイプ61を介して自動製氷機18の製氷皿22へ供給される。給水容器20は冷蔵庫1内に冷却状態に収納されればよいため、野菜室4内に取り出し自在に収納した形態でもよい。
【0017】
24は冷凍システムの冷媒の圧縮機、25は冷凍システムの冷媒の凝縮器である。26は凝縮器25の熱によって後述の除霜水を蒸発させるための蒸発皿であり、凝縮器25上に載置して冷蔵庫本体2の前面下部から引き出し自在である。圧縮機24、凝縮器25、蒸発皿26は、冷蔵庫本体2の下部に設けた機械室28に設置されている。29、30は冷凍システムの冷媒の蒸発器(冷却器)である。31は冷凍室用冷却器である第1蒸発器(冷却器)29で冷却した冷気を上冷凍室6A、下冷凍室6B及び製氷室7へ循環する第1送風機である。32は冷蔵室用冷却器である第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気を冷蔵室3、野菜室4及び特定低温室9へ循環する第2送風機である。33は第1蒸発器(冷却器)29の除霜用ガラス管ヒータ、34は、第2蒸発器(冷却器)30の除霜用ガラス管ヒータである。第1蒸発器(冷却器)29及び第2蒸発器(冷却器)30の除霜水は排水管を通って蒸発皿26へ導かれてそこで蒸発する。35は第2蒸発器(冷却器)30で冷却された冷気が第2送風機32から導かれる冷気ダクトであり、冷蔵室3の上壁に幅広く配置されその前端は冷蔵室3の前面開口部の上面に形成した冷気吹き出し口36へ連通している。この冷気吹き出し口36から吹き出す冷気は、冷蔵室3の前面開口部を矢印のように上から下へ流れる冷気カーテン37を形成する。第1蒸発器(冷却器)29で冷却した冷気と第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気は、夫々第1送風機31及び第2送風機32によって矢印のように循環して各室を所定温度に冷却する。
【0018】
第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気を第2送風機32によって冷蔵室3と野菜室4とに循環させる冷気循環経路の形成に関し、冷蔵室3の背面部には図3及び図4に示すダクト構成を設けている。これにおいて、40は冷蔵室3の背面板、41は冷気通路部材である第1ダクト部材、42は冷気通路部材である第2ダクト部材である。第2ダクト部材42は発泡スチロールにて成形されていて、背面板40の裏側に形成した左右一対のリブ間に嵌り合って保持されている。背面板40、第1ダクト部材41及び第2ダクト部材42は組み合わされて冷気通路43A、43Bを形成する冷気通路部材を構成する。このため、背面板40と第1ダクト部材41との組み合わせによって、第1ダクト部材41と第2ダクト部材42との間に冷蔵室3の背面板40の裏側に左右に配置された冷気通路43A、43Bが形成される。44は冷蔵室3の天井板45の上面に配置されて天井板45と共に冷気ダクト35を形成する冷気通路部材としてのダクト部材である。
【0019】
第2蒸発器(冷却器)30で冷却した冷気は、第2送風機32によって冷蔵室3と野菜室4とに循環される。その経路は、第2送風機32を通過した冷気は、一部が前方の供給口46から冷気ダクト35を通って冷気吹き出し口36から吹き出す。また第2送風機32を通過した冷気の他の部分は、冷蔵室3の背面板40の裏側の左右の冷気通路43A、43Bを通って、冷蔵室3の背面板40に形成した冷気吹き出し口39から冷蔵室3へ吹き出し、冷気通路43A、43Bを更に下方へ流れつつ一部分の冷気が冷気吹き出し口39Aから特定低温室9へ吹き出す。
【0020】
左右の冷気通路43A、43Bを更に下方へ流れた冷気は、冷気出口50から冷蔵室3と野菜室4との間に形成した冷気通路51へ供給される。冷気通路51は、冷蔵室3と野菜室4との間の仕切り板52と野菜室4の天井板53との間に形成される。仕切り板52は冷蔵室3の底壁を構成しており、野菜室4の天井板53は、野菜容器15の上面開口を略塞ぐ位置に配置されており、野菜室4の前方へ取り外し可能に野菜室4の左右壁及び又は仕切り板52に支持している。冷蔵室3と特定低温室9を冷却した冷気の冷気の一部は、仕切り板52に形成した吸い込み口56から冷気通路51へ流入する。野菜容器15は前方へ引き出し自在であるため、野菜容器15は野菜室4内へ収納されたとき、野菜室4の天井板53と野菜容器15の上面開口周縁部とは、若干の隙間が生じることがあるが、野菜容器15の上面開口は天井板53によって覆われた状態といえる。
【0021】
冷気通路51へ供給された冷気は、冷気通路51を前方へ流れて前端の出口54から野菜室4へ流下し、野菜容器15と扉11との間に形成された空間から野菜容器15の周囲に形成された空間を通って、野菜室4の背面に形成した冷気吸い込み口55から吸い込まれる。このため、野菜容器15内は周囲の冷気による間接冷却方式といえる。
【0022】
冷蔵室3の裏側の左右冷気通路43A、43Bの間には、背面板40と本体2との間に冷気帰還通路57が形成されている。野菜室4の冷気は冷気吸い込み口55から吸い込まれて冷気帰還通路57へ流れ、第2蒸発器(冷却器)30の下側へ流入して、再び第2蒸発器(冷却器)30によって冷却される循環をする。
【0023】
なお、冷蔵室3と特定低温室9を冷却した冷気の一部が、背面板40の下部に形成した冷気吸い込み口又は、仕切り板52の後部に形成した冷気吸い込み口から冷気帰還通路57へ流れて、第2蒸発器(冷却器)30の下側へ流入し、再び第2蒸発器(冷却器)30によって冷却されるように構成してもよい。
【0024】
このような構成において、各室の温度は、冷蔵室3が約3〜4℃、野菜室4が約3〜6℃に保たれ、冷凍室5、即ち上冷凍室6Aと下冷凍室6Bと、更に製氷室7が約−18℃〜−20℃である。また、冷蔵室扉10の内側に設けた貯蔵棚38上は5〜8℃である。特定低温室9は、0℃よりも高い約1℃のチルド室であったり、0℃よりも低く食品の凍結温度よりも高い約0〜−1℃の氷温室であったり、また、食品の表面に薄い氷の層が形成される程度の約−4℃の部分凍結室であったりする。このように特定低温室9は、食品を特定の温度領域内で冷却保存するためのものであり、他の室に比して厳しい温度制御が要求される。
【0025】
72は冷凍室5の温度制御用として設けた冷凍室センサであり、実質的に冷凍室5の温度を感知すればよく、冷凍室5の温度又は冷却器29の温度を感知するように設けられている。73は冷蔵室3の温度制御用として設けた冷蔵室センサであり、実質的に冷蔵室3の温度を感知する。74は冷却器29の除霜終了温度を感知する除霜終了センサ、75は冷却器30の除霜終了温度を感知する除霜終了センサである。70はマイクロコンピュータ方式の制御装置であり、冷凍室センサ72、冷蔵室センサ73、除霜終了センサ74、75等からの信号によって圧縮機24、送風機31と32、除霜用電気ヒータ33と34及び冷媒流路切換装置としての電磁弁83等の動作を制御する。
【0026】
本発明が対象とする冷蔵庫1は、冷蔵室3の乾燥抑制のために冷却器30の霜の融解による加湿効果を得るものであり、湿気を多量に供給するものではなく、乾燥しきった空気ではなくて湿気を含んだ潤いある空気の循環を行うものであるため、むしろ潤い効果を得る冷蔵庫といえる。その制御の一つの実施形態として以下に述べる。
【0027】
先ず、通常の冷却運転について記載する。冷凍室5と冷蔵室3は所定の下限温度まで冷却されていない状態では、圧縮機24、送風機31及び送風機32が運転(ON)され、電磁弁83によって冷媒通路85が閉じ冷媒通路84が開いて冷媒はキャピラリチューブ82を通って冷却器30から冷却器29に流れて圧縮機24へ帰還する。この運転によって冷蔵室3が所定の下限温度に低下すると、冷蔵室センサ73の温度感知に基づいて電磁弁83が動作して冷媒通路84を閉じ、冷却器30への冷媒の供給は停止し、冷媒は冷媒通路85からキャピラリチューブ81を通って冷却器29へ流れて圧縮機24へ帰還する循環となる。そして、冷凍室5又は冷却器29が所定の下限温度になると、冷凍室センサ72の温度感知に基づいて電磁弁83が動作して冷媒通路85を閉じ、圧縮機24、送風機31を停止(OFF)する。送風機32は後述の加湿運転制御される。
【0028】
圧縮機24、送風機31、32が再び運転(ON)するのは、冷凍室センサ72と冷蔵室センサ73の何れか又は双方が所定の上限温度を感知したときである。冷凍室センサ72が先に所定の上限温度を感知すると、電磁弁83が動作して冷媒通路85を開いて冷却器29へ冷媒を流して冷凍室5の冷却が促進される。また冷蔵室センサ73が先に所定の上限温度を感知すると、電磁弁83が動作して冷媒通路84を開いて冷却器30からと29へ冷媒を流して冷凍室5と冷蔵室3の冷却が促進される。このような制御によって、冷凍室5の温度範囲は、例えば―18℃〜―20℃の範囲に制御され、冷蔵室3は例えば、平均温度が約3℃になるように下限温度約2℃〜上限温度約4℃に制御される。
【0029】
次に、冷蔵室3の加湿運転(又は潤い運転とも称する)について記載する。加湿運転は、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、冷媒流路切換装置83によって冷蔵室用冷却器30への冷媒流路84を閉じ且つ冷蔵室用冷気循環送風機32を運転して冷蔵室3の空気を冷蔵室用冷却器30へ循環して冷蔵室用冷却器30へ付着した霜の融解にて冷蔵室3を加湿状態にする加湿運転モードとなる。この加湿運転中にて冷蔵室3の冷気は、冷気通路51を流れて野菜室4へ循環して冷蔵室用冷却器30へ帰還する。加湿運転モードにおいて、冷凍室センサ72が所定の下限温度を感知していない状態では、圧縮機24、送風機31、32が運転(ON)して冷凍室5の冷却促進がなされる。
【0030】
加湿運転モードの制御には幾つかの方法がある。その一つの方法では、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、又は冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の温度に低下したとき、制御装置70によって加湿運転モードになり、制御装置70に含まれたタイマ装置によって加湿運転を終了する方式がある。
【0031】
加湿運転モードの他の制御方法として、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したときから制御装置70に含まれたタイマ装置により所定時間経過後に終了するする方法がある。
【0032】
また、加湿運転モードの他の制御方法として、冷蔵室3が冷却運転され、冷蔵室3若しくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき開始し、圧縮機24の運転によって冷凍室用冷却器29もしくは冷凍室5が所定の下限温度に低下したとき終了する方法がある。
【0033】
また、冷却運転によって冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって温度が低下して所定の下限温度(冷蔵室温の場合は上記の2℃)に到達すると冷媒流路切換装置83によって冷蔵室用冷却器30への冷媒流路84を閉じて加湿運転となるが、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の下限温度(冷蔵室温の場合は上記の2℃)に到達する前、即ち、この下限温度よりも若干高い温度(例えば2.4℃)まで低下したとき、加湿運転を開始することによって、比較的長い時間の加湿運転を行うことができる。
【0034】
また加湿運転モードの他の制御方法として、電気ヒータ34へ通電して冷蔵室用冷却器30の除霜運転を行う除霜運転モードとすると共に、冷媒流路切換装置83によって冷蔵室用冷却器30への冷媒流路84を閉じ且つ冷蔵室用冷気循環送風機32を運転して、冷蔵室用冷却器30へ付着した霜の融解にて冷蔵室3を加湿状態にする方法がある。
【0035】
冷却器29と30の除霜運転は、圧縮機24の運転時間の積算値が所定値に達した状態において、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の下限温度に低下し、また冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の下限温度に低下したとき開始される。圧縮機24、送風機31、32を停止(OFF)し、それぞれの電気ヒータ33、34へ通電して各冷却器29、30の除霜を行う。冷却器29の除霜の終了は、除霜終了センサ74が冷却器29の上昇した除霜終了温度(例えば8℃)を感知したときに電気ヒータ33への通電を停止(OFF)したときである。また、冷却器30の除霜の終了は、除霜終了センサ75が冷却器30の上昇した除霜終了温度(例えば8℃)を感知したときに電気ヒータ34への通電を停止(OFF)したときである。除霜運転の終了、即ち、除霜終了センサ74と75が除霜終了温度を検知することによって冷却器29と30の除霜が終了したとき、圧縮機24、送風機31、32が再び運転(ON)し、冷媒流路切換装置83によって冷媒が冷蔵室用冷却器30から冷凍室用冷却器29へ流れて冷凍室5と冷蔵室3の冷却が促進され、通常の冷却運転となる。
【0036】
このように、加湿運転の開始及び終了の制御は、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、又は冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の温度に低下したとき、あるいは冷却器29と30の除霜運転が開始したときに制御装置70によって加湿運転モードになるように制御することができる。このような加湿運転の開始後、制御装置70に含まれたタイマ装置により所定時間経過後に加湿運転を終了する方式を採用することができる。
【0037】
本発明では、野菜容器15内の十分な加湿効果が得られる方式を提供する。このため、野菜容器15内に臨むように加湿装置90を設ける。この加湿装置90は、冷蔵室の湿気を吸着する吸湿性の専用フィルター91と、このフィルター91に保持した湿気を野菜容器15内に供給するための超音波振動子92を含む。
【0038】
上面開口の野菜容器15が野菜室4内に前後方向へ引き出し収納自在であるため、加湿装置90は、野菜容器15の上面開口に臨むように野菜室4の天井板53に設けられている。冷気通路51を図5の矢印のように流れる冷気中の湿気を専用フィルター91によって吸着し、超音波振動子92によってこのフィルター91に振動を与えることによって、この吸着した湿気が野菜容器15内に押し込まれ、又は降り注ぎによって供給されるものである。
【0039】
この方式では、冷蔵室用冷却器30への着霜量が多い場合には、上記の加湿運転中に冷気通路51を流れる冷気は高湿度状態となるため、専用フィルター91によって十分な湿気を吸着できる。このため、超音波振動子92によってこのフィルター91に振動を与えることによって、この吸着した湿気が野菜容器15内に押し込まれ、又は降り注ぎによって供給され、野菜容器15内に十分な湿気を与えることができる。
【0040】
しかし、冷蔵室用冷却器30への着霜量が少ない場合には、専用フィルター91による湿気の吸着量が少なくなり、野菜容器15内への十分な加湿効果が得られないこととなる。本発明は、このような場合にも野菜容器15内への十分な加湿効果が得られる方式を提供するものである。
【0041】
このため、本発明では、給水容器20から製氷皿22へ供給される水の一部がフィルター91へ供給されるようにして、この湿度不足を補うように構成している。具体的には、ポンプ60の稼動によって給水容器20の水は給水パイプ61を通って製氷皿22へ供給されるが、この給水パイプ61の水の一部がフィルター91へ供給されるように、給水パイプ61から分岐した加湿水供給パイプ62を設け、この加湿水供給パイプ62から加湿装置90に併設した加湿水溜め部63へ供給する。この供給された水は加湿水溜め部63に収納した吸水材64によって保持される。吸水材64の水は供給材65の毛細管作用によってフィルター91へ供給するようにしている。
【0042】
ポンプ60は、制御装置70によって制御される自動製氷機18の動作に伴って制御され作動する。自動製氷機18は製氷皿22での製氷終了によって製氷皿22に捻り回動を与えて下方の貯氷容器19へ氷を落とした後、製氷皿22を水平状態に戻す。この状態でポンプ60が駆動して一定量の水を製氷皿22へ給水する。この給水によって加湿水供給パイプ62から加湿水溜め部63へも給水される。加湿水溜め部63への給水量は、加湿水溜め部63からオーバーフローしないように、また、供給材65からフィルター91への水の供給量が多すぎてフィルター91から野菜容器室15内へ水が滴り落ちないように、給水パイプ61との分岐状態や加湿水供給パイプ62の直径等によって設定される。
【0043】
超音波振動子92は、冷蔵室用冷却器30へ冷媒が流れる冷蔵室3の冷却運転中において制御装置70に含まれるタイマ手段によって一定時間稼動するように構成されている。例えば、この冷却運転の開始から3分間運転、又は冷却運転途中で3分間運転する等の方法によって、野菜室4内、即ち野菜容器15内の加湿を行う。また、超音波振動子92は、上記の加湿運転が終わってから一定時間(例えば、3分間)制御装置70に含まれるタイマ手段によって稼動するように構成するものでもよい。
【0044】
また、フィルター91を、野菜容器15内が過湿状態のとき野菜容器15内から過剰な水分を吸収し、野菜容器15内が低湿度状態のとき吸収した水分を野菜容器15内に放出する作用をする調湿部材を採用することもできる。この調湿部材91は、保湿膜、透湿膜、調湿膜等とも呼ばれるものであり、野菜容器15内が過湿状態のとき野菜容器15内から過剰な水分を吸収した湿気を、超音波振動子92が作動していない状態において、野菜容器15内が低湿度状態のとき野菜容器15内に放出する作用をする。これによって、超音波振動子92が休止中においても野菜容器15内を適度に加湿できるものとなる。
【0045】
このように、フィルター91を調湿部材とすることによって、野菜容器15内の湿度を自動調節して野菜容器15内を適度の湿度状態に保ち、野菜等の劣化を抑制するため、野菜を新鮮な状態で保存することができる期間を、より長くできることとなる。
【0046】
本発明が対象とする冷蔵庫の好ましい形態は、上記のように、単一の圧縮機24と冷凍室用冷却器29と冷蔵室用冷却器30の二つの冷却器方式において、冷蔵室3もしくは冷蔵室用冷却器30が冷却によって所定の温度に低下したとき、又は冷凍室5もしくは冷凍室用冷却器29が冷却によって所定の温度に低下したとき、制御装置70によって加湿運転モードになるものである。このため、冷却器30の霜が少しでも融解するため、正規の除霜工程(除霜動作)の開始を圧縮機24の運転時間の積算で行う場合には、正規の除霜工程(除霜動作)の時間が短くなり、正規の除霜工程(除霜動作)によって消費するエネルギが少なく経済的な効果が得られる。
【0047】
また、本発明では、野菜容器15内に臨むように加湿装置90を設ける。この加湿装置90は、冷蔵室の湿気を吸着する吸湿性の専用フィルター91と、このフィルター91に保持した湿気を野菜容器15内に供給するための超音波振動子92を含む。そして、給水容器20から自動製氷機18の製氷皿22へ供給される水の一部をフィルター91へ供給するようにすることにより、冷蔵室用冷却器30への着霜量が少ない場合に生じるフィルター91の保湿量不足を解消して、野菜容器15内への十分な加湿効果を得ることができる。
【0048】
また、野菜容器15は収納した状態で野菜室4の天井板53によって上面開口が覆われ、野菜室4の天井板53とは独立して引き出し自在であるため、野菜容器15の引き出しがフィルター91と超音波振動子92に影響されず、フィルター91と超音波振動子92の安定した取り付け状態を維持できる。
【0049】
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種々の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。
【0050】
【発明の効果】
第1、第2の発明によれば、上面開口の野菜容器を野菜室内に前方へ引き出し自在に収納した冷蔵庫において、冷蔵室用冷却器の霜の融解によって冷蔵室の加湿運転を行うとき、野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターによって冷蔵室の加湿運転中の循環冷気中に含まれる湿気を吸着し、この湿気を超音波振動子によって野菜容器内に放出するようにした構成を採る場合、冷蔵室用冷却器への着霜量が少ない場合には、フィルターによる湿気の吸着量が少なく野菜容器内への十分な加湿効果が得られないが、このような場合にも野菜容器内への十分な加湿効果が得られる。
【0051】
また、フィルターへの水の供給は、自動製氷機の給水、製氷、脱氷の制御に合わせて自動製氷機への給水工程によって行われるため、ポンプを特別に稼動させてフィルターへの給水を行わせる必要がなく、制御がし易く、給水頻度も適度に行われることとなる。
【0052】
また第3の発明によると、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき野菜容器内に放出する作用によって、超音波振動子が休止中においても野菜容器を適度に加湿できるため、野菜容器内の湿度を自動調節して野菜容器内を適度の湿度状態に保ち、野菜等の劣化を抑制して野菜を新鮮な状態で保存することができる期間をより長くできることとなる。
【0053】
冷却運転中は冷蔵室や野菜室内の湿気が冷却器に付着して、野菜容器内も乾燥気味になるが、第4の発明により、フィルターに吸着した湿気を冷蔵庫外に逃がすことなく野菜容器内に有効に供給できることとなり、その中の野菜の乾燥を抑えて野菜を新鮮な状態で保存することができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明冷蔵庫の正面図である。
【図2】本発明冷蔵庫の縦断側面図である。
【図3】本発明の冷蔵庫本体の正面図である。
【図4】本発明冷蔵庫のダクト構成部分の分解斜視図である。
【図5】本発明加湿装置の取り付け部の説明図である。
【図6】本発明冷蔵庫の冷媒回路図である。
【図7】本発明冷蔵庫の制御構成図である。
【符号の説明】
1・・・冷蔵庫
2・・・冷蔵庫本体
3・・・冷蔵室
4・・・野菜室
5・・・冷凍室
7・・・製氷室
10・・冷蔵室扉
11・・野菜室扉
18・・自動製氷機
20・・給水容器
22・・製氷皿
24・・電動圧縮機
29・・冷凍室用冷却器
30・・冷蔵室用冷却器
31、32・・冷気循環用送風機
51・・冷気通路
52・・冷蔵室と野菜室との間の仕切り板
53・・野菜室の天井板
60・・ポンプ
61・・給水パイプ
62・・加湿水供給パイプ
63・・加湿水溜め部
90・・加湿装置
91・・フィルター
92・・超音波振動子
Claims (4)
- 冷却器で冷却した冷気を冷蔵室と野菜容器を引き出し自在に収納した野菜室へ循環する冷気循環送風機と、冷却状態に収納された給水容器の水がポンプによって供給される自動製氷機と、前記冷気循環送風機を運転して前記冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室の循環冷気を加湿する加湿運転モードを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室の循環冷気中に含まれる湿気を吸着するよう前記野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を前記野菜容器内へ放出する超音波振動子とを備え、前記ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする加湿式冷蔵庫。
- 冷却器で冷却した冷気を冷蔵室と野菜容器を引き出し自在に収納した野菜室へ循環する冷気循環送風機と、冷却状態に収納した給水容器の水がポンプによって供給される自動製氷機と、前記冷気循環送風機を運転して前記冷却器へ付着した霜の融解にて前記冷蔵室の循環冷気を加湿する加湿運転モードを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室と前記野菜室との間に前記冷蔵室の冷気が前記野菜室へ流れる冷気通路を設け、この冷気通路中の冷気に含まれる湿気を吸着するよう前記野菜容器の上面開口に対応配置されたフィルターと、このフィルターに吸着した湿気を前記野菜容器内に放出する超音波振動子を備え、前記ポンプによって自動製氷機へ供給される水の一部を前記フィルターへ供給するようにしたことを特徴とする加湿式冷蔵庫。
- 前記フィルターは、吸収した湿気を野菜容器内が低湿度状態のとき前記野菜容器内に放出する作用をする調湿部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加湿式冷蔵庫。
- 前記超音波振動子は前記冷蔵室の冷却運転中又は前記加湿運転終了後に稼動して前記野菜容器内を加湿することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の加湿式冷蔵庫。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-06-24 JP JP2003179800A patent/JP2005016790A/ja active Pending
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