JP2005015886A - 希土類永久磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気特性を劣化させることなく保護膜が施されたR−Fe−B系希土類永久磁石の耐蝕性を向上する。
【解決手段】R:27.0〜32.0wt%(ただし、RはYを含む希土類元素の1種又は2種以上)、B:0.5〜2.0wt%、O:2500ppm以下、C:1500ppm以下、N:200〜1500ppm、残部実質的にFeからなる組成を有する焼結体からなり、その表層部に1000ppm以上の水素濃度を有する厚さが300μm未満(ゼロを含まず)の水素高濃度層を形成する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、R−Fe−B系希土類永久磁石の耐蝕性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
希土類永久磁石の中でもR−Fe−B系希土類永久磁石は、磁気特性に優れていること、主成分であるNdが資源的に豊富で比較的安価であることから、各種電気機器に使用されている。
ところが、優れた磁気特性を有するR−Fe−B系希土類永久磁石にもいくつかの解消すべき技術的な課題がある。その一つが耐蝕性である。つまり、R−Fe−B系希土類永久磁石は、主構成元素であるR及びFeが酸化されやすい元素であるために耐蝕性が劣るのである。
【0003】
R−Fe−B系希土類永久磁石を構成する相の一つである粒界相(Rリッチ相と呼ばれる)が腐食の基点となっている。したがって、R−Fe−B系希土類永久磁石の耐蝕性を改善する一つの方策として、R量を低減することによりRリッチ相の量を低減しかつ微細化することが考えられる。
ところが、R量を低減すると磁気特性の低下をもたらす。R−Fe−B系希土類永久磁石は、数ミクロンの微細な合金粉末を成形、焼結する粉末冶金法により製造するのが一般的であるが、この合金粉末は科学的に非常に活性なRを相当量含んでいるために製造過程で酸化してしまう。その結果、磁気特性発現のために有効なR量が減少し、磁気特性、特に保磁力の低下が見過ごせなくなる。したがって、R−Fe−B系希土類永久磁石は、比較的多量、例えば31wt%以上のRを含むように設定されている例が多い。
【0004】
以上の問題点に対して、特許文献1(特許第3171426号公報)は、重量百分率でR(RはYを含む希土類元素のうちの1種又は2種以上)27.0〜31.0%,B:0.5〜2.0%,N:0.02〜0.15%,O:0.25%以下,C:0.15%以下,残部Feの組成を有することにより耐蝕性が向上しており、かつ保磁力(iHc)が13.0kOe以上である焼結型永久磁石を提案している。また、特許文献2(特許第2966342号公報)は、重量百分率でR(RはYを含む希土類元素のうちの1種又は2種以上)27.0〜31.0%,B:0.5〜2.0%,N:0.02〜0.15%,O:0.25%以下,C:0.15%以下,残部Feの組成を有し、磁石主相結晶粒の総面積に対し、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和が80%以上、結晶粒径が13μm以上の主相結晶粒の面積の和が10%以下である焼結型永久磁石を提案している。
【0005】
特許文献1の提案は、特定範囲量の希土類量と特定量以下の酸素量と炭素量のR−Fe−B系焼結型永久磁石において、その含有窒素量を特定範囲量とすることによって、耐蝕性が改善されるとともに実用的な高い磁気特性も得られることを見出したことに基づいている。また、特許文献2の提案は、さらに磁石主相結晶粒径を特定値以下とすることによって、耐蝕性がさらに向上することを見出したことに基づいている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3171426号公報
【特許文献2】
特許第2966342号公報
【特許文献3】
特開2001−135511号公報
【特許文献4】
特開2001−210504号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
R−Fe−B系希土類永久磁石は、その表面に電解メッキ等による保護膜を形成している。したがって、R−Fe−B系希土類永久磁石の耐蝕性は、保護膜が形成された状態で検討されるべきである。
したがって本発明は、磁気特性を劣化させることなく保護膜が形成されたR−Fe−B系希土類永久磁石の耐蝕性を向上することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、R:27.0〜32.0wt%(ただし、RはYを含む希土類元素の1種又は2種以上、B:0.5〜2.0wt%、O:2500ppm以下、C:1500ppm以下、N:200〜1500ppm、残部実質的にFeからなる組成を有する焼結体からなり、その表層部に1000ppm以上の水素濃度を有する厚さが300μm未満(ゼロを含まず)の水素高濃度層が形成されていることを特徴とする希土類永久磁石である。水素高濃度層の厚さは、200μm以下とすることが好ましく、より好ましくは100μm以下とする。
【0009】
本発明の希土類永久磁石において、前記焼結体は、RFe14B結晶粒からなる主相と、この主相よりもRを多く含む粒界相とを少なくとも含み、前記主相の総面積に対し、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和が90%以上、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和が3%以下とすることが耐蝕性及び磁気特性の点から望ましい。
また本発明の希土類永久磁石において、前記水素高濃度層を介して保護膜を被覆することができる。この保護膜は、例えば電解Niメッキとする。
【0010】
本発明の希土類永久磁石において、Nb:0.1〜2.0wt%、Zr:0.05〜0.25wt%、Al:0.02〜2.0wt%、Co:0.3〜5.0wt%及びCu:0.01〜1.0wt%の1種又は2種以上を含むことが望ましい。
なお、本発明の希土類永久磁石は、前記水素高濃度層を除く領域の水素含有量は概ね1〜50ppmの範囲にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による希土類永久磁石について詳細に説明する。
<化学組成>
本発明の希土類永久磁石は、希土類元素(R)を27.0〜32.0wt%含有する。
ここで、希土類元素は、Yを含む希土類元素(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Yb及びLu)の1種又は2種以上である。希土類元素の量が27.0wt%未満であると、軟磁性を持つα−Feなどが析出し、保磁力が著しく低下する。また、27.0wt%未満では、焼結性が劣ってくる。一方、希土類元素が32.0wt%を超えるとRリッチ相の量が多くなることにより耐蝕性が劣化するとともに、主相であるR14B結晶粒の体積比率が低下し、残留磁束密度が低下する。したがって、希土類元素の量は27.0〜32.0wt%とする。望ましい希土類元素の量は28.0〜32.0wt%、さらに望ましい希土類元素の量は29.0〜31.0wt%である。
【0012】
Rの中ではNdやPrが最も磁気特性のバランスが良いことと、資源的に豊富で比較的安価であることから、希土類元素としての主成分をNdやPrとすることが好ましい。またDyやTbは異方性磁界が大きく、保磁力を向上させる上で有効である。よって、希土類元素としてNdやPr及びDyやTbを選択し、NdやPr及びDyやTbの合計を27.0〜32.0wt%とすることが望ましい。DyやTbは、残留磁束密度及び保磁力のいずれを重視するかによって上記範囲内においてその量を定めることが望ましい。つまり、高い残留磁束密度を得たい場合にはDyとTbの合計量を0.1〜4.0wt%とし、高い保磁力を得たい場合にはDyとTbの合計量を4.0〜12.0wt%とすることが望ましい。
【0013】
また、本発明の希土類永久磁石は、ホウ素(B)を0.5〜2.0wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。ただし、Bが2.0wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、上限を2.0wt%とする。望ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに望ましいBの量は0.9〜1.1wt%である。
【0014】
本発明の希土類永久磁石は、酸素(O)の含有量を2500ppm以下とする。O含有量が2500ppmを超える場合には、希土類元素の1部が酸化物を形成する傾向が強くなり、磁気的に有効な希土類元素が減少して保磁力が低下する。Oの含有量は、2000ppm以下とすることが望ましく、1500ppm以下とすることがさらに望ましい。
また、本発明の希土類永久磁石は、炭素(C)の含有量を1500ppm以下とする。Cの量が1500ppmを超える場合には、希土類元素の1部が炭化物を形成し、磁気的に有効な希土類元素が減少して保磁力が低下する。C量は、1200ppm以下とすることが望ましく、1000ppm以下とすることがさらに望ましい。
【0015】
本発明の希土類永久磁石は、窒素(N)の含有量を200〜1500ppmとする。焼結体中のN量を上記範囲とすることによって、優れた耐蝕性と高い磁気特性を両立させることができる。N含有量は200〜1000ppmとすることが望ましい。
【0016】
本発明の希土類永久磁石は、Nb:0.1〜2.0wt%、Zr:0.05〜0.25wt%、Al:0.02〜2.0wt%、Co:0.3〜5.0wt%及びCu:0.01〜1.0wt%の1種又は2種以上の含有を許容する。これらは、Feの一部を置換する元素として位置付けられている。
Nbは低酸素の焼結体を得る際に結晶粒の成長を抑制し、保磁力向上の効果を有する。Nbは過剰に添加しても焼結性には影響を与えないが、残留磁束密度の低下が顕著となる。したがって、Nbの含有量は0.1〜2.0wt%とする。望ましいNbの含有量は0.3〜1.5wt%、さらに望ましいNbの含有量は0.3〜1.0wt%である。
ZrはR−Fe−B系希土類永久磁石の着磁特性向上を図るために有効である。また、R−Fe−B系希土類永久磁石の磁気特性を向上するために酸素含有量を低減する際に、焼結過程での結晶粒の異常成長を抑制する効果を発揮し、焼結体の組織を均一かつ微細にする。したがって、Zrは酸素量が低い場合にその効果が顕著になる。しかし、Zrを過剰に添加すると焼結性を低下させる。Zrの望ましい量は0.05〜0.20wt%である。
【0017】
Alは保磁力の向上に効果がある。また、高い保磁力を得ることのできる時効処理の温度範囲を拡大する効果を有している。また、本発明の希土類永久磁石を後述する混合法によって製造する場合に、高R合金に添加すると粉砕性を向上することができる。しかし、Alの過剰な添加は残留磁束密度の低下を招くため、0.02〜2.0wt%とする。望ましいAlの含有量は0.05〜1.0wt%、さらに望ましいAlの含有量は0.05〜0.5wt%である。
Coはキュリー温度の向上及び耐蝕性の向上に効果がある。また、Cuと複合添加することにより、高い保磁力が得られる時効処理温度範囲が拡大するという効果をも有する。しかし、過剰の添加は保磁力の低下を招くとともに、コストを上昇させるため、0.3〜5.0wt%とする。望ましいCoの含有量は0.3〜3.0wt%、さらに望ましいCoの含有量は0.3〜1.0wt%である。
CuはAlと同様に保磁力の向上に効果がある。Alよりも少量で保磁力向上の効果があり、かつ効果が飽和する量がAlよりも低い点がAlとの相違点である。Cuの過剰な添加は残留磁束密度の低下を招くため、0.01〜1.0wt%とする。望ましいCuの含有量は0.01〜0.5wt%、さらに望ましいCuの含有量は0.02〜0.2wt%である。
本発明の希土類永久磁石において、Co、Al及びCuは、Co+Al+Cu≦1.0wt%で、かつCo含有量>Al含有量>Cu含有量、の条件を満足して含有されることが、Al及びCu添加による残留磁束密度の低下を避けつつ、高い保磁力を発現させる上で望ましい。
上記元素以外の元素を含有することを本発明は許容する。例えば、Ga、Bi、Snを適宜含有することが本発明にとって望ましい。Ga、Bi、Snは保磁力の向上と保磁力の温度特性向上に効果がある。ただし、これらの元素の過剰な添加は残留磁束密度の低下を招くため、0.02〜0.2wt%とすることが望ましい。また、例えば、Ti、V、Cr、Mn、Ta、Mo、W、Sb、Ge、Ni、Si、Hfの1種又は2種以上を含有させることもできる。
【0018】
<組織>
本発明の希土類永久磁石は、よく知られているように、RFe14B結晶粒からなる主相と、この主相よりもRを多く含む粒界相とを少なくとも含む焼結体から構成される。
本発明の希土類永久磁石は、磁石主相の総面積に対し、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和を90%以上、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和を3%以下とする。希土類永久磁石の耐蝕性は、結晶粒依存性があり、上記範囲とすることにより優れた耐蝕性を確保することができる。また、粗大な結晶粒を含まないことは、磁気特性、特に保磁力(HcJ)及び角型比(Hk/HcJ)を確保する上でも望ましい。なお、角型比(Hk/HcJ)は磁石性能の指標となるものであり、磁気ヒステリシスループの第2象限における角張の度合いを表す。またHkは、磁気ヒステリシスループの第2象限において、磁束密度が残留磁束密度の90%になるときの外部磁界強度である。
主相の結晶粒径を上記の規定範囲にするためには、種々の方法を採用することができるが、所定の平均粒度や粒度分布を持つ微粉末を用いることが重要である。また、焼結を比較的低温度で長時間かけて行なうことも有効である。
【0019】
<水素高濃度層>
本発明の希土類永久磁石は、その表層部に水素が高濃度の層が存在する。この水素高濃度層は、水素を1000ppm以上含んでいる。水素高濃度層が存在することにより耐蝕性が向上するが、この層の厚さが300μm以上になると水素高濃度層が存在しない場合と耐蝕性が同等になる。したがって本発明では、水素高濃度層の厚さを300μm未満(0を含まず)とする。望ましい水素高濃度層の厚さは10〜200μm、さらに望ましい水素高濃度層の厚さは10〜50μmである。
【0020】
水素高濃度層を設けることによる耐蝕性の向上効果は、本発明による希土類永久磁石の表面に耐蝕性皮膜が形成されている場合に明確になる。つまり、本発明の希土類永久磁石はその表面にNiメッキ等の保護膜を有する場合、保護膜が水素高濃度層を介して希土類永久磁石を被覆する。この水素高濃度層はその表面に凹凸が形成されており、希土類永久磁石と保護膜との密着性を改善することにより耐蝕性を向上させているものと解される。ただし、高温、高湿環境下においては、水素高濃度層からの水素ガスの発生により保護膜に膨れが生じる可能性がある。これが、水素高濃度層の厚さが厚くなると耐蝕性が劣化する原因と理解している。
【0021】
水素高濃度層の厚さは、電解メッキにより保護膜を形成する場合には、その電流密度を調整すればよい。具体的には、メッキ時の電流密度を低く設定することにより水素高濃度層の厚さを薄くすることができ、逆に電流密度を高く設定することにより水素高濃度層の厚さを厚くすることができる。水素高濃度層は、以上のように電解メッキにより形成することができるが、保護膜形成の前処理として行うことのある酸によるエッチングによっても形成することができる。したがって、本発明は酸によるエッチングを行った後に電解メッキ以外の保護膜を形成することを包含している。
【0022】
ところで、特許文献3(特開2001−135511号公報)には、磁石素材及び保護膜に含まれる水素量を規制することにより減磁曲線の角形性の低下を防止する技術が開示されている。また、特許文献4(特開2001−210504号公報)には、メッキの水素含有量を規制することにより耐蝕性を向上する技術が開示されている。しかし、特許文献3及び4には、本発明の水素高濃度層、さらには水素高濃度層を制御することによる耐蝕性改善効果については開示、示唆するところがない。
【0023】
<保護膜>
本発明は以上のように、その表面に電解メッキによる保護膜を形成することができる。保護膜の材質としては、Ni、Ni−P、Cu、Zn、Cr、Sn、Alのいずれかを用いることができるし、他の材質を用いることもできる。また、これらの材質を複層として被覆することもできる。
電解メッキによる保護膜は本発明の典型的な形態であるが、他の手法による保護膜を設けることもできる。ただし、水素高濃度層の存在が前提である。他の手法による保護膜としては、無電解メッキ、クロメート処理をはじめとする化成処理及び樹脂塗装膜のいずれか又は組み合せが実用的である。
保護膜の厚さは、磁石素体のサイズ、要求される耐蝕性のレベル等によって変動させる必要があるが、1〜100μmの範囲で適宜設定すればよい。望ましい保護膜の厚さは1〜50μmである。
【0024】
<製造方法>
次に、本発明によるR−Fe−B系希土類永久磁石の好適な製造方法について説明する。
【0025】
原料合金は、真空又は不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中でストリップキャスティング、その他公知の溶解法により作製することができる。RFe14B結晶粒を主体とする合金(低R合金)と、低R合金よりRを多く含む合金(高R合金)とを用いる所謂混合法で本発明にかかる希土類永久磁石を製造する場合も同様である。混合法の場合には、低R合金には、希土類元素、Fe、Co及びBの他に、Cu及びAlを含有させることができる。また、高R合金には、希土類元素、Fe、Co及びBの他に、Cu及びAlを含有させることができる。
【0026】
原料合金は粉砕工程に供される。混合法による場合には、低R合金及び高R合金は別々に又は一緒に粉砕される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。まず、原料合金を、粒径数百μm程度になるまで粗粉砕する。粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中にて行なうことが望ましい。粗粉砕に先立って、原料合金に水素を吸蔵させた後に放出させることにより粉砕を行なうことが効果的である。この水素粉砕を粗粉砕と位置付けて、機械的な粗粉砕を省略することもできる。
【0027】
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕には主にジェットミルが用いられ、粒径数百μm程度の粗粉砕粉末を、平均粒径2.5〜6μm、好ましくは3〜5μmとする。微粉末の平均粒径を上記範囲とすることは、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和を90%以上、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和を3%以下とする上で望ましい。ジェットミルは、高圧の不活性ガスを狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉末を加速し、粗粉砕粉末同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。
本発明の希土類永久磁石は、O含有量を2500ppm以下に規制するが、そのために、ジェットミルにおける微粉末のO含有量の増加を抑制する必要がある。しかも、N含有量を本発明の範囲内に制御することを考慮すると、ジェットミルで用いる不活性ガスをNを主体とするものにすればよい。例えば、不活性ガスをNガスとするか、又はNガスとArガスとの混合ガスとすればよい。
【0028】
混合法による場合、2種の合金の混合のタイミングは限定されるものではないが、微粉砕工程において低R合金及び高R合金を別々に粉砕した場合には、微粉砕された低R合金粉末及び高R合金粉末とを窒素雰囲気中で混合する。低R合金粉末及び高R合金粉末の混合比率は、重量比で80:20〜97:3程度とすればよい。低R合金及び高R合金を一緒に粉砕する場合の混合比率も同様である。微粉砕時に、ステアリン酸亜鉛等の粉砕助剤を0.01〜0.3wt%程度添加することにより、次の磁場中成形時に配向性の高い微粉を得ることができる。
以上のようにして得られた微粉末は磁場中成形に供される。この磁場中成形は、960〜1360kA/m(12〜17kOe)の磁場中で、68.6〜147MPa(0.7〜1.5t/cm)前後の圧力で行なえばよい。
【0029】
磁場中成形後、その成形体を真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、平均粒径と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、1000〜1100℃で1〜10時間程度焼結すればよい。焼結条件も、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和を90%以上、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和を3%以下とするための要素となる。焼結工程の前に成形体に含まれている粉砕助剤、ガスなどを除去する処理を行なってもよい。焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。この工程は、保磁力を制御する重要な工程である。時効処理を2段に分けて行なう場合には、800℃近傍、600℃近傍での所定時間の保持が有効である。800℃近傍での熱処理を焼結後に行なうと、保磁力が増大するため、混合法においては特に有効である。また、600℃近傍の熱処理で保磁力が大きく増加するため、時効処理を1段で行なう場合には、600℃近傍の時効処理を施すとよい。
【0030】
焼結体を得た後に、保護膜を形成する。保護膜の形成は、保護膜の種類に応じて公知の手法に従って行なえばよい。例えば、電解メッキの場合には、焼結体加工、バレル研磨、脱脂、水洗、エッチング(例えば硝酸)、水洗、電解メッキによる成膜、水洗、乾燥という常法を採用することができる。ここで、エッチング、電解メッキの条件を操作することにより、水素高濃度層の厚さを制御することができる。
【0031】
次に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
<第1実施例>
所定の組成を有する薄帯状合金を、ストリップキャスト法で作製した。この薄帯状の合金に室温にて水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で脱水素を行なうことにより粗粉末を得た。
ジェットミルを用いてこの粗粉末を微粉砕した。微粉砕は、ジェットミル内をNガスで置換した後に高圧Nガス気流を用いて行った。なお、この高圧Nガス中に含まれるOは実質的にゼロとみなすことができるレベルである。得られた微粉末の平均粒径は4.0μmであった。なお、微粉砕を行なう前に粉砕助剤としてステアリン酸亜鉛を0.01〜0.10wt%添加し、焼結体中の残留炭素量を制御した。
【0032】
得られた微粉末を1200kA/m(15kOe)の磁場中で98MPa(1.0ton/cm)の圧力で成形して成形体を得た。この成形体を真空中において、1030℃で4時間焼結した後に、急冷した。次いで得られた焼結体に850℃×1時間と540℃×1時間(ともにAr雰囲気中)の2段時効処理を施した。焼結体の組成を分析したところ、表1に示す結果が得られた。
得られた焼結体について磁石主相結晶の総面積に対する、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和を測定し、その結果を表2に示した。
【0033】
また、各焼結体の磁気特性を測定したところ、表2に示すような結果が得られた。
さらに、各焼結体を20mm×20mm×7mm(磁化容易軸方向)の寸法に加工後、その表面に厚さ10μmのNiメッキを施した。なお、Niメッキは前記常法にしたがって電解メッキにより形成した。なお、組成Aによる焼結体については、電解メッキ時の電流密度を変えることで水素高濃度層の厚さを変化させた。また、水素高濃度層の厚さは、保護膜を剥離した後、素体表面を段階的に削り落とし、削り落とした粉の水素含有量と削り落とした厚さを対比することにより求めた。保護膜の剥離、素耐表面の段階的な削り落としは、不活性ガス雰囲気中で行った。
水素高濃度層の水素含有量の上限は、4000ppmである。
次いでこの試料(各100ケ)を2気圧、120℃、湿度100%の条件に放置した。1500時間後に試料を取り出して、目視により異常(メッキの膨れ、剥離の有無)の有無を確認した。その結果(異常が確認された個数)を表2に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2005015886
【0035】
【表2】
Figure 2005015886
【0036】
表2より、水素高濃度層が存在しない場合に比べて水素高濃度層が20μm、40μmと厚くなるにつれて耐蝕性が向上することがわかる。ただし、水素高濃度層が40μmを超え厚くなるにつれて耐蝕性が劣化し、厚さが300μmに達すると水素高濃度層が存在しない場合と耐蝕性が同程度になる。この結果より、保護膜としてのNiメッキを施した場合に、水素高濃度層が所定の厚さで存在することによって、耐蝕性を向上できることがわかった。
【0037】
<第2実施例>
第1実施例と同様にして(但し、微粉砕を行う前に粉砕助剤としてオレイン酸アミドを0.05〜0.20wt%添加)、表3に示す焼結体磁石を作製するとともに、耐蝕性の評価及び磁気特性の測定を実施した。また、同様に、磁石主相結晶の総面積に対する、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和を測定した。その結果を表4に示す。
【0038】
【表3】
Figure 2005015886
【0039】
【表4】
Figure 2005015886
【0040】
表4に示すように、N含有量が100ppmと低い試料No.19は、試料No.18に比べて耐蝕性が劣る。また、N含有量が1800ppmと多い試料No.20は保磁力が低くなっている。したがって、耐蝕性及び磁気特性を兼備するためには、N含有量を所定範囲に制御すべきである。
次に、O含有量が3000ppmと多い試料No.21及びC含有量が1800ppmと多い試料No.22は、ともに保磁力が試料No.18よりも低い。したがって、磁気特性を確保するためには、O含有量及びC含有量を所定組成の範囲に制御すべきである。
さらに、Nd含有量が32.8wt%と多い試料No.23は、耐蝕性が著しく劣る。したがって、耐蝕性を確保するためには、Nd(希土類元素)含有量を可能な限り低めに設定することが望ましいことが確認された。
【0041】
以上の実施例では、保護膜としてNiメッキを被覆した例について説明したが、前述した他の材質によるメッキ、あるいは他の方法による保護膜を被覆した場合にも本発明が有効であることはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁気特性を劣化させることなく保護膜が施されたR−Fe−B系希土類永久磁石の耐蝕性を向上することができる。

Claims (5)

  1. R:27.0〜32.0wt%(ただし、RはYを含む希土類元素の1種又は2種以上)、B:0.5〜2.0wt%、O:2500ppm以下、C:1500ppm以下、N:200〜1500ppm、残部実質的にFeからなる組成を有する焼結体からなり、
    その表層部に1000ppm以上の水素濃度を有する厚さが300μm未満(ゼロを含まず)の水素高濃度層が形成されていることを特徴とする希土類永久磁石。
  2. 前記水素高濃度層の厚さが200μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の希土類永久磁石。
  3. 前記焼結体は、RFe14B結晶粒からなる主相と、この主相よりもRを多く含む粒界相とを少なくとも含み、
    前記主相の総面積に対し、結晶粒径が10μm以下の主相結晶粒の面積の和が90%以上、結晶粒径が20μm以上の主相結晶粒の面積の和が3%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の希土類永久磁石。
  4. 前記水素高濃度層を介して保護膜が被覆されていることを特徴とする請求項1〜3に記載の希土類永久磁石。
  5. Nb:0.1〜2.0wt%、Zr:0.05〜0.25wt%、Al:0.02〜2.0wt%、Co:0.3〜5.0wt%及びCu:0.01〜1.0wt%の1種又は2種以上を含む請求項1〜4のいずれかに記載の希土類永久磁石。
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