JP2006041507A - 焼結磁石 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 R2Fe14B(Rは、希土類元素の少なくとも1種であり、Ndおよび/またはPrが必須元素として含まれる。)結晶粒と、結晶粒の境界に存在する粒界とを含む組織を有する焼結磁石において、隣り合う2つの結晶粒の境界に存在する2結晶粒界と、隣り合う3以上の結晶粒の境界に存在する多結晶粒界とについて組成分析を行い、各結晶粒界において、元素R量に対するCu量の比Cu/Rを求め、2結晶粒界におけるCu/RをC2で表し、多結晶粒界におけるCu/RをCMで表したとき、CM/C2≦0.7とすることにより、最大エネルギー積が400kJ/m3以上の特性を得ることを可能とした。
【選択図】図2
Description
本発明の焼結磁石において、2結晶粒界におけるCu/R(C2)と、多結晶粒界におけるCu/R(CM)とがCM/C2≦0. 7で表される関係をもつ場合、保磁力はより高くなり、その結果として最大エネルギー積を向上できる。また、保磁力のばらつきはより小さくなる。すなわち、Cuが2結晶粒界に多く存在し、多結晶粒界にはほとんど存在しない場合、本発明の焼結磁石はより優れた特性が得られる。
本発明の焼結磁石に対し、2結晶粒界と多結晶粒界とについて組成分析を行い、それぞれの結晶粒界において、元素R量に対するCu量の比Cu/Rを求め、2結晶粒界におけるCu/RをC2表し、多結晶粒界におけるCu/RをCMで表したとき、CM/C2≦0.7、好ましくはCM/C2≦0.5、より好ましくはCM/C2≦0.35である。
R含有量は、11.7〜13.5モル%であることが好ましい。R含有量が少なすぎると、高保磁力が得られなくなる結果、最大エネルギー積を高くできなくなる。一方、R含有量が多すぎると、前述した本発明の作用効果が実現しなくなり、最大エネルギー積が小さくなる。本発明の作用効果を十分に実現するためには、R含有量を12.2〜13.5モル%とすることが好ましい。元素Rには、Ndおよび/またはPrが必ず含まれる。NdとPrとの比率は特に限定されない。元素RとしてNdおよびPrだけを用いてもよいが、これら以外の希土類元素、すなわちY、Sc、La、Ce、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの少なくとも1種を用いてもよい。これらのうちでは、Dyおよび/またはTbが好ましい。磁石特性を低下させないためには、NdおよびPrの両者以外の元素の合計量は、元素R全体の10モル%以下とすることが好ましい。なお、元素Rとして2種以上の元素を用いる場合、原料としてミッシュメタル等の混合物を用いることもできる。
残部は実質的にFeであるが、Feの一部をCoで置換してもよい。Coを添加することにより、保磁力の温度依存性および耐食性を改善することができ、残留磁束密度も向上できる。ただし、Coの添加により保磁力が低下してしまい、元素R含有量が少ない本発明の焼結磁石では保磁力の低下率が大きくなるため、Coの含有量は1.6モル%以下、好ましくは0.8モル%以下とする。
まず、合金を鋳造し、インゴットを得る。得られたインゴットを、ディスクミル等により10〜100μm程度の粒径まで粗粉砕し、次いで、ジェットミル等により0.5〜5μm程度の粒径まで微粉砕する。得られた粉末を、好ましくは磁場中にて成形する。この場合、磁場強度は800kA/m以上、成形圧力は10〜500MPa程度であることが好ましい。成形には、一軸加圧またはCIPなどの等方加圧のいずれを用いてもよい。得られた成形体を、1000〜1200℃で0.1〜100時間焼結する。焼結は、複数回行ってもよい。焼結は、真空中またはArガス等の不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
焼結条件S2:1070℃で8時間熱処理
焼結条件S3:1070℃で4時間熱処理後、1050℃で4時間熱処理
焼結条件S4:1070℃で6時間熱処理
焼結条件S5:1030℃で44時間熱処理
時効条件A1:800℃で1時間熱処理後、650℃で1時間熱処理
時効条件A2:700℃で1時間熱処理後、600℃で10時間熱処理
時効条件A3:600℃で10時間熱処理
時効条件A4:900℃で1時間熱処理後、550℃で20時間熱処理
時効条件A5:900℃で1時間熱処理後、550℃で1時間熱処理
Nd:12.79、
Co:0.15、
B:5.95、
Cu:図6に示す値、
Fe:残部
とし、焼結条件を前記条件S4とし、時効処理を行わなかったほかは実施例1と同様にして、Cu含有量の異なる焼結磁石サンプルを作製した。各サンプルはそれぞれ18個ずつ作製し、この18個の磁石について保磁力を測定し、その最大値HcJmaxおよび最小値HcJminを調べた。
HcJave=(HcJmax+HcJmin)/2により算出し、
保磁力のばらつき(Error)を
Error=(HcJmax−HcJmin)/HcJave
により算出した。各サンプルについて、HcJmax、HcJminおよびErrorを図6に示す。
なお、これらのサンプルにおいて、酸素含有量は1500〜2000ppmであり、相対密度は99.0%以上であった。
Nd:12.79、
Co:0.15、
B:5.95、
Cu:0.04、
Fe:残部
とし、焼結条件を前記条件S4とし、時効処理条件を前記A4で行ったほかは実施例1と同様にして、焼結磁石サンプルを作製した。これらのサンプルについて、相対密度、保磁力および最大エネルギー積を表3に示す。表3から、本発明の焼結磁石においては、相対密度が高いほど保磁力が高くなることがわかる。
Claims (11)
- R2Fe14B(Rは、希土類元素の少なくとも1種であり、Ndおよび/またはPrが必須元素として含まれる。)結晶粒と、前記結晶粒の境界に存在する粒界とを含む組織を有する焼結磁石であって、
隣り合う2つの前記結晶粒の境界に存在する2結晶粒界と、隣り合う3以上の前記結晶粒の境界に存在する多結晶粒界とについて組成分析を行い、
前記各結晶粒界において、元素R量に対するCu量の比Cu/Rを求め、
前記2結晶粒界におけるCu/RをC2で表し、
前記多結晶粒界におけるCu/RをCMで表したとき、
CM/C2≦0.7であり、
最大エネルギー積が400kJ/m3以上であることを特徴とする焼結磁石。 - CM/C2≦0.5であることを特徴とする請求項1に記載の焼結磁石。
- CM/C2≦0.3であることを特徴とする請求項1に記載の焼結磁石。
- 相対密度が99.0%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の焼結磁石。
- 酸素含有量が3000ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の焼結磁石。
- Rとして、DyをR全体の10モル%以下(ただし、0を含まず)含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の焼結磁石。
- Alを3モル%以下(ただし、0を含まず)含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の焼結磁石。
- Gaを3モル%以下(ただし、0を含まず)含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の焼結磁石。
- Feの一部が1.6モル%以下のCoで置換されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の焼結磁石。
- R含有量が11.7〜13.5モル%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の焼結磁石。
- Cu含有量が0.01〜0.1モル%であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の焼結磁石。
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-
2005
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