JP2005015849A - 転炉炉口地金切り方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転炉炉口2に多量の地金Mが付着したとき、一方向に酸素を噴出するブローランス5を転炉炉口2に挿入して回転させ、地金Mを溶断する。このときカメラ9により炉口内部の地金付着量を監視しながらブローランス5の回転角度と酸素流量を制御し、炉口に常に所定量の地金Mを残しながら付着量の多い部分の地金Mを集中的に溶断する。これにより炉口の耐火レンガの溶損が防止される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転炉炉口に付着した地金をブローランスからの酸素吹き付けにより溶断する転炉炉口地金切り方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平5−179331号公報
【特許文献2】特開平5−223470号公報
【0003】
転炉で吹錬を行うと、酸素ジェットで吹き飛ばされた溶鉄が飛散し、転炉炉口付近に付着する。操業を繰り返す間にこの転炉炉口に付着した地金は次第に成長し、炉口の小径化を招く。その結果、溶銑挿入時に溶銑が転炉炉口からこぼれる危険性を生ずる。また付着地金の重量が増加すると炉口の耐火レンガが剥離して炉内に落下し、転炉寿命の低下を招く。このため従来から転炉炉口に付着した地金を除去する作業が行われている。
【0004】
旧来は作業員がブローランスを手作業により操作し、酸素吹き付けによって地金除去を行っていた。しかしこの方法は転炉炉口付近での高温作業となるため作業環境がきわめて悪いうえ、多くの時間がかかるという問題があった。また重機を利用して棒状の器具を振り下ろし、転炉炉口に付着した地金に当ててその衝撃により除去する方法もあるが、やはり時間がかかるうえに炉口の耐火レンガを損傷しやすいという問題があった。
【0005】
そこで特許文献1、2に示すように、酸素を一方向に噴出するブローランスを転炉炉口に挿入して回転させながら、炉口内部の地金を溶断する地金切り方法が提案されている。しかしこの方法では付着地金を全部除去できる流量の酸素を噴出しながらブローランスを回転させているため、地金付着量の少ない部位では炉口の耐火レンガを溶損してしまい、転炉寿命の低下を招く危険性があった。また従来は地金切り作業の開始をオペレータの勘に頼って行うため、オペレータによるばらつきを生ずるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、炉口の耐火レンガを溶損することなく、炉口内部に付着した地金を溶断することができる転炉炉口地金切り方法を提供するためになされたものである。また本発明の他の目的は、地金切り作業の開始をオペレータの勘に頼ることなく行える転炉炉口地金切り方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の転炉炉口地金切り方法は、一方向に酸素を噴出するブローランスを転炉炉口に挿入して回転させ、炉口内部の地金付着量を監視しながら回転角度と酸素流量を制御することにより、炉口に所定量の地金を残しながら付着量の多い部分の地金を溶断することを特徴とするものである。なお、転炉炉口におけるブローランスの高さによって、酸素流量を変えることが好ましい。また、モニター画面上の転炉炉口の画像に地金付着の限界線を表示し、地金付着がこの限界線を越えたときに転炉炉口地金切りを開始することが好ましい。
【0008】
請求項1の発明の転炉炉口地金切り方法によれば、転炉炉口に挿入したブローランスを回転させながら、炉口に常に所定量の地金を残し、付着量の多い部分の地金のみを集中的に溶断するので、炉口の耐火レンガを溶損することなく、炉口内部に付着した地金を溶断することができる。また請求項2の発明によれば、ブローランスの高さによって酸素流量を変え、出鋼口付近の耐火レンガの溶損を防止する一方、炉内に垂れ下がったつらら状の地金を溶断することができる。更に請求項3の発明によれば、オペレータの勘に頼ることなく、転炉炉口地金切りを開始することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1において1は転炉であり、吹錬の際に飛散した地金Mがその転炉炉口2に付着した状態が示されている。転炉1は鉄皮3の内面に耐火レンガ4を内張りした構造である。5は転炉1が正立した状態において転炉炉口2に挿入されるブローランスである。このブローランス5は昇降・回転機構6を備えており、運転室7に設置された制御盤8からの自動制御により、昇降運動と回転運動が行われる。また転炉1の斜め上方及び側方にはそれぞれカメラ9が設置されている。これらのカメラ9は、転炉炉口2の画像中の温度データから地金付着のプロフィールを自動的に読み込み、制御盤8にそのプロフィールを入力する。
【0010】
カメラ9の画像は運転室7のモニター10にも表示され、オペレータはモニター10により転炉炉口2への地金付着状況を監視することができる。図2と図3に示すように、この画像中に地金付着の限界線12,13を表示し、これらの限界線12,13を越えて地金Mが付着したときに転炉炉口地金切り作業を開始するようにしておけば、オペレータによる開始タイミングのばらつきが防止できる。なお図2は転炉炉口2を斜め上方から撮影した画像であり、図3は転炉炉口2を側方から撮影した画像である。この実施形態では、転炉炉口2よりも内側に750mm、上方に300mmの位置に地金付着の限界線12,13を表示したが、転炉1の口径や容量によりこれらの数値は適宜設定すればよい。
【0011】
図4に示すように、本発明で用いるブローランス5は、下部側面に形成された噴出口11から高圧の酸素を水平に噴出する構造となっている。図4の下部の断面図に示すように、噴出口11の開き角度αは従来よりも狭い90°程度に設定しておき、一方向に酸素を噴出させる。これにより狙った位置に向けてピンポイントで酸素を噴出することが可能となる。開き角度αが狭いと溶断に時間がかかり、広過ぎるとピンポイント噴射が不可能になるので90°前後が好ましい。なおこの開き角度αを運転室7から制御可能としておけば好ましく、その場合の開き角度αの範囲は90°±30°程度とする。
【0012】
ブローランス5は1500℃を越える高温の炉内に挿入されるので、側壁等は水冷構造としておくことが好ましい。操作盤8はブローランス5の高さ、回転角度を自動制御できるほか、酸素流量も自動制御可能としておくものとする。
【0013】
以下に本発明の転炉炉口地金切り方法の手順を説明する。
この作業は、図1に示すように転炉1が正立した吹錬処理中に行われる。前記したようにモニター10に転炉炉口2の画像が表示されており、オペレータはこの画像中に表示された地金付着の限界線12,13を越えて地金Mが付着したときに、制御盤8のスイッチを入れて転炉炉口地金切り作業を開始する。
【0014】
制御盤8は昇降・回転機構6に制御信号を送ってブローランス5を転炉炉口2の内部に挿入しながら回転させ、ブローランス5の下部側面に形成された噴出口11から高圧の酸素を水平に噴出する。前記したように、本発明では一方向に酸素を噴出するブローランス5を使用しており、カメラ9により地金付着量を監視しながら回転角度と酸素流量を制御する。このとき地金付着量の多い部分に向けて酸素をピンポイントで噴出し、地金Mを溶断する。
【0015】
しかし地金付着量の少ない部分には酸素を噴射しないか、あるいは酸素流量を減少させ、転炉炉口2に常に所定量の地金Mを残すようにする。その地金Mの厚さは例えば100〜200mm程度とする。このため、本発明によれば炉口の耐火レンガ4を溶損することなく、炉口内部に付着した地金Mを溶断することができる。地金Mの厚さはカメラ9の画像により自動的に確認することができる。
【0016】
このように、本発明ではブローランス5の回転角度と酸素流量を制御しながら地金付着量の多い部分に向けて酸素を噴出するが、酸素流量はブローランス5の高さによっても変化させることが好ましい。すなわち、ブローランス5の噴出口11が転炉炉口2の出鋼口付近にあるときには酸素流量を減少させ、出鋼口の耐火レンガの溶損を防止する。またブローランス5の噴出口11が転炉炉口2から深く挿入されたときには、酸素を高速で噴出すると溶鉄の跳ね上がりによりブローランス5のスリーブが損傷するおそれがあるため、やはり酸素流量を減少させることが好ましい。
【0017】
なお、従来は耐火レンガ4の溶損を防止するためにブローランスをあまり深く挿入できなかったが、本発明ではピンポイントで地金Mを溶断することができるので、従来よりも約1.5m程度も深く挿入し、広範囲の地金を溶解することができる。しかし吹錬処理によるスプラッシュの跳ね上がりがあった場合には、ただちに酸素ブローを停止して設備点検をすることが好ましい。
【0018】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1の発明の転炉炉口地金切り方法によれば、炉口に常に所定量の地金を残しながら、付着量の多い部分の地金のみを集中的に溶断するので、炉口の耐火レンガを溶損することなく、炉口内部に付着した地金を効果的に溶断することができる。また請求項2の発明によれば、出鋼口付近の耐火レンガの溶損を防止しながら炉内に垂れ下がったつらら状の地金を溶断することができる。更に請求項3の発明によれば、オペレータの勘に頼ることなく、転炉炉口地金切りを的確に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図2】モニター画面の画像である。
【図3】モニター画面の画像である。
【図4】ブローランスの縦断面図とそのA−A断面図である。
【符号の説明】
1 転炉
2 転炉炉口
3 鉄皮
4 耐火レンガ
5 ブローランス
6 昇降・回転機構
7 運転室
8 制御盤
9 カメラ
10 モニター
11 噴出口
12 限界線
13 限界線
M 地金
Claims (3)
- 一方向に酸素を噴出するブローランスを転炉炉口に挿入して回転させ、炉口内部の地金付着量を監視しながら回転角度と酸素流量を制御することにより、炉口に所定量の地金を残しながら付着量の多い部分の地金を溶断することを特徴とする転炉炉口地金切り方法。
- 転炉炉口におけるブローランスの高さによって、酸素流量を変えることを特徴とする請求項1記載の転炉炉口地金切り方法。
- モニター画面上の転炉炉口の画像に地金付着の限界線を表示し、地金付着がこの限界線を越えたときに転炉炉口地金切りを開始することを特徴とする請求項1記載の転炉炉口地金切り方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182378A JP2005015849A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 転炉炉口地金切り方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003182378A JP2005015849A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 転炉炉口地金切り方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005015849A true JP2005015849A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34182783
Family Applications (1)
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JP2003182378A Pending JP2005015849A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 転炉炉口地金切り方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005015849A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007327124A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Nippon Steel Corp | 転炉炉口の地金溶断方法 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182378A patent/JP2005015849A/ja active Pending
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