JP2005015787A - 吸水材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸水性樹脂の微粉末を実使用に好適な粒径の吸水材とするために、処理装置などへの付着の問題を起こさず、安価に造粒強度が高くかつ品質性能に優れた吸水材を効率良く得られるようにする。
【解決手段】 吸水性樹脂の微粉末を用いて、該微粉末よりも大きい粒子径を持つ粒状の吸水材を製造する方法であって、高速撹拌型の連続押出式混合機50などを用いて、吸水性樹脂の微粉末に、全体の平均含水率が20〜60重量%の範囲内になるよう水性液を添加することにより微粉粒子を凝集させて、粒子状の吸水性樹脂含水物70を得る工程(a)と、ミートチョッパ装置30などを用いて、粒子状含水物70に機械的圧縮力を与えると同時に混練粉砕することによって、吸水材の粒塊40を得る工程(b)とを含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、紙おむつ(使い捨ておむつ)や生理用ナプキン、いわゆる失禁パッド等の衛生材料に好適に用いられる吸水性樹脂に関するものである。さらに詳しくは、そのままでは使用し難い微粉末状の吸水性樹脂を利用して、使用に適した粒塊状もしくは粒状の吸水材を効率良く製造する方法を対象にしている。
微粉末状の吸水性樹脂は、吸水性樹脂の製造過程で発生する。例えば、ブロック状あるいはシート状の吸水性樹脂を粉砕して吸水性樹脂製品を製造する際に、所望の粒径範囲よりも細かくなった粒子が発生する。その他にも、吸水性樹脂製品の製造過程において、粒子同士あるいは装置との衝突などで、製品として不適当な微粉末が発生することがある。また、逆相縣濁重合では重合時に所定粒径以下の微粉末が副生してくる。
このような吸水性樹脂の微粉末を回収して再利用する技術に造粒による技術が提案されている。一般的に、造粒時における吸水性樹脂のバインダとしては、効率や安全性、製造コスト等の面から、水ないし水性液が好適である。そこで、上述した方法においても、微粉末に、バインダ的役割を果たす水性液を添加する方法が殆どである。
しかしながら、吸水性樹脂、特に、微粉末状の吸水性樹脂は、その表面積が大きいため、吸収速度が速く、水性液を均一に添加することは困難である。また、水性液の混合助剤としての不溶性無機粉末等の使用は、一般に、コストの問題のみならず、粉塵の発生、造粒強度や諸物性を低下させるという問題点を有している。
特許文献1では、吸水性樹脂微粉末に水または水溶性高分子水溶液を噴霧することにより、吸水性樹脂微粉末の表面を湿潤させシート状に圧縮成形後、粉砕することにより、造粒物を得ている。
特許文献2では、吸水性樹脂微粉末を水(脱イオン水)との混合により、吸水性樹脂微粉末を湿潤し、含水率(吸水性樹脂と水の合計重量に対する水の割合)が62%〜80%の非晶質または均質なゲルを得た後、切断、乾燥することにより造粒物を得ている。さらに、特許文献3、4では、吸水性樹脂微粉末と水または生理食塩水とを掻き混ぜることで、含水率67%の粘性のある塊を形成させ、低温押出しコーティングや散布によりシート化している。また、特許文献5では、小型タービュライザーを用いて、吸水性樹脂微粉末に無機微粒子を添加し、さらに架橋剤水溶液を添加することで、含水率17%の吸水性樹脂含水物を得ている。この含水物にさらに機械的圧縮をかけ、シート状に加工したのち、乾燥粉砕することで造粒物を得ている。
特開平10−113557号公報 米国特許4950692号明細書 米国特許4826880号明細書 欧州特許309187号明細書 欧州特許公開0844270号明細書
しかしながら、上記従来技術の手法を用いて微粉造粒を行っても、吸水性樹脂含水物の細断や粉砕の作業が困難であるという問題や、含水率の高い状態の吸水性樹脂含水物を得た場合、乾燥時にエネルギーコストが高くなるというような問題、さらには乾燥時の吸水性樹脂の熱劣化という問題がある。すなわち、微粉末の造粒強度を高める場合、水を多量に使用する必要があり、作業性低下に加えて、コストアップや熱劣化の問題があった。以下、さらに課題を説明する。
吸水性樹脂は、水分を吸収するとその粒子表面に粘着性を生じる性質を有している。その粘着性は、吸水性樹脂粉体表面の含水率に依存しており、ある含水率の領域において強力な粘着性が発現する。その粘着性が強い領域の含水率(吸水性樹脂と水の合計重量に対する水の割合)は、20〜50重量%で、なかでも30重量%付近では非常に強力な粘着性を発現した。この粘着性によって微粉粒子同士を凝集させることが出来る。
従来技術の手法では、殆どの場合が吸水性樹脂微粉含水物の含水率を均一化する為に、吸水性樹脂微粉末と水分との混合時に時間をかけたり、得られた吸水性樹脂含水物を一定時間静置したりすることにより、含水率の均一化を行っている。上記に示したような吸水性樹脂含水物の形態としては、シート状、粒子状が挙げられる
しかし、粘着性の強い領域における含水率を有する場合、微粉が凝集一体化し含水率が均一化した吸水性樹脂含水物の表面は、当然に、強い粘着性を示すことになる。そのため、吸水性樹脂含水物の移送や細断、粉砕等の工程を経て粒塊状の吸水材を製造する過程において、吸水性樹脂含水物の一部が処理装置の壁面などに付着し、処理装置の作動不良(装置作動時の負荷増大、装置の過負荷停止)の原因になりうる。特に、混合装置の内壁や撹拌翼、細断装置の切断刃や押出装置の押出孔などに吸水性樹脂含水物が付着し、付着物が成長(堆積)してくると、細断効率の低下や、押出し時の抵抗が増大して、処理効率が大幅に低下してしまう。
逆に、処理効率を上げるために、吸水性樹脂含水物の含水率を50重量%以上、好ましくは60重量%以上に高めておく場合は、その含水物の表面粘着性は低下する。しかし、表面の粘着力が小さくなることは、微粉同士の結合が弱くなることを意味する。即ち、形成された吸水性樹脂含水物の保形性や強度の低下を引き起こすため、返って取扱いが難しくなる。
しかも、最終的な吸水性樹脂製品は乾燥状態で供給することが多いので、含有する水分は除去しなければならず、高含水状態で得られた吸水性樹脂含水物は、水分を除去するのに多大な手間と時間がかかる。即ち、加熱乾燥に必要なエネルギーコストが増えてしまうため、当初の目的である効率の良い製造方法の確立からは考え難い方法であり、また、長時間の乾燥は吸水性樹脂の熱劣化を引き起こす場合もあった。そこで、特に乾燥を簡略化するために、水の使用量を低減させて、含水率数重量%〜10数重量%で微粉を造粒する手法も提案されているが、含水率が低い場合、造粒強度が非常に弱いという問題を有していた。
さらに、得られた吸水性樹脂含水物を十分に乾燥させて、表面の粘着性を無くしてから、細断や粉砕等の作業を行うことも考えられる。しかし、微粉末の造粒強度(微粉同士の結合力)によっては、完全に乾燥してからでは、細断や粉砕の際に、新たに微粉が発生し易くなってしまう。
本発明の課題は、吸水性樹脂の微粉末を実使用に好適な粒径の吸水材とするために、処理装置などへの付着の問題を起こさず、安価に造粒強度が高くかつ品質性能に優れた吸水材を効率良く得られるようにすることである。
本発明者らは、上記従来の問題点に鑑み、種々検討した結果、前記した吸水性樹脂の微粉末に起因する種々の問題を解決し、高い造粒性を有する上、これまでに成し得ることが困難であった領域の固形分を有する造粒法を見出して本発明(方法1、方法2)を完成するに至った。
即ち、本発明にかかる吸水材の製造方法(方法1)は、吸水性樹脂の微粉を用いて、該微粉末よりも大きい粒子径を持つ粒状の吸水材を製造する方法であって、前記吸水性樹脂の微粉末に、全体の平均含水率が20〜60重量%の範囲になるよう水性液を添加することにより微粉粒子を凝集させて、粒子状の吸水性樹脂含水物を得る工程(a)と、該粒子状含水物に機械的圧縮力を与えると同時に粉砕することによって、前記吸水材の粒塊を得る工程(b)とを含む。
また、本発明にかかる別の吸水材の製造方法(方法2)は、吸水性樹脂の微粉を用いて、該微粉末よりも大きい粒子径を持つ粒状の吸水材を製造する方法であって、前記吸水性樹脂の微粉末に、全体の平均含水率が20〜60重量%の範囲になるよう水性液を添加することにより微粉粒子を凝集させて、異なった含水率からなる少なくとも二層で構成される、シート状の吸水性樹脂含水物を得る工程(a)と、該含水物に機械的圧縮力を与えると同時に粉砕することによって、前記吸水材の粒塊を得る工程(b)とを含む。
〔吸水性樹脂の微粉末〕
原料となる吸水性樹脂は、水膨潤性水不溶性の架橋重合体をさし、具体的には、ポリアクリル酸系樹脂、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアルキレンオキサイド架橋体等が挙げられる。また本発明で吸水材とは吸水性樹脂を固形分中の主成分、好ましくは80〜100重量%含む水性液体の吸収ゲル化材をさし、特に本発明では吸水性樹脂微粉末を原料とする成形品ないし造粒品である。
なお、水性液体は、水を含めば特に制限はなく、有機溶媒を含んでいてもよいし、無溶媒であってもよいし、溶質を含んでいてもよいが、好ましくは、尿、特に人尿である。
上記吸水性樹脂は、単量体から重合して新規に製造されたものであってもよいし、使用済みの吸水性樹脂製品を再生する際に発生する微粉末であってもよい。吸水性樹脂を粉砕して粉体にしたあと、通常の篩(フルイ)装置で分級することによって、所定の粒径を有する微粉を得ることができる。篩で分級される吸水性樹脂には、後述する表面架橋の施された樹脂を用いたり、表面架橋を行う前の吸水性樹脂を用いたりすることができる。
微粉の粒径は、吸水材の使用目的や要求性能によっても変更可能である。通常、粒径300μm未満の微粉が使用され、重量平均粒子径150〜10μm、さらには130〜20μm、特に120〜40μmが好ましい。微粉の形状は、製造方法や製造後の履歴などによって異なり、例えば、一般的な球状のほか、球状の一部に凹凸や歪みがあるもの、不定形破砕状や鱗片状をなすもの、繊維状のものなどがある。
〔吸水性樹脂含水物(方法1、方法2)〕
吸水性樹脂含水物は、吸水性樹脂の微粉に水分を含有させた状態で集積させて所定の形態で一体化させたものである。本発明において、吸水性樹脂含水物の含水率は必須に20〜60重量%の範囲であり、その形状は粒子状(方法1)またはシート状(方法2)である。
該吸水性樹脂含水物は、シート状含水物(方法2)の場合、表面側よりも中心側の含水率が低くてもよく、表面側よりも中心側の含水率が高くてもよい。表面側から中心側へと連続的に含水率が低くなってもよいし、段階的に含水率が低くなっていてもよい。表面側から中心側へと連続的に含水率が高くなってもよいし、段階的に含水率が高くなっていてもよい。また、粒状含水物の場合、含水率は均一であってもよいが、好ましくは、前述シート状含水物と同様、含水率の勾配を有する。即ち、特にシート状含水物の場合、該吸水性樹脂含水物の表面と内部で異なった含水率を有していることが必要であり、また、粒子状含水物(方法1)でも、一つの粒子内で異なった含水率を有することが好ましい。
吸水性樹脂の微粉は、水を全く添加せずにまたは少量添加するだけで、単に集積させただけでは一体化せず、十分な保形性は示さない。特定量の水を含ませることで、微粉同士が結合して一体化する。したがって、含水率が最も低い中心部部分でも、一体化させるのに最低限必要な量以上の水を含有させておくことが望ましい。含水率が高くなるほど、即ち、含水率が50重量%、好ましくは60重量%を超えると、表面の粘着性や付着性が少なくなる。但し、含水率が高くなり過ぎると、最終的に含有水を除去する作業に手間がかかるとともに、微粉同士の結合力が低下し、含水物の保形性や一体性も低下する。
該吸水性樹脂含水物のうち、高含水部分の含水率を50〜99重量%に設定することができる。好ましくは60〜99重量%である。低含水部分の含水率を1〜50重量%未満に設定することができる。好ましくは1〜40重量%である。
このような高含水部分と低含水部分が吸水性樹脂含水物の全体に占める重量比率は、特に限定されないが、高含水部分と低含水部分とのうち、割合が少ないほうの部分でも2重量%は含まれるようにする。高含水部分と低含水部分との間に、含水率が中間程度の中含水部分が挟まれていてもよいし、高含水部分から低含水部分へと連続的に含水率が変化していてもよい。含水物の全体における平均含水率を、20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%に設定できる。先にも述べた通り、含水物の全体における平均含水率が、30重量%付近を有する時に最も強い粘着力を生じるので、含水物の全体における平均含水率は、更に好ましくは30〜45重量%、最も好ましくは30〜40重量%に設定することが好ましい。
含水物に供給する水(水性液)には、微粉同士の結合力を増す結合剤を配合しておくことができる。結合剤としては、架橋剤や無機微粒子が挙げられる。
用いられる架橋剤としては、吸水性樹脂の持つ官能基(例えば、カルボキシル基)と反応しうる官能基を2個以上有する架橋剤が用いられ、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなど)、ポリグリシジル化合物(例えば、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテルなど)、アルキレンカーボネート(例えば、エチレンカーボネートなど)、多価アミン化合物(例えば、エチレンジアミンなど)、多価イソシアネート、ポリアジリジン化合物などが挙げられる。
用いられる無機微粒子としては、雲母、パイロフィライト、カオリナイト、ハルサイト、および他の類似した粘土鉱物および、主に50μm以下の重量平均粒子径を有する二酸化ケイ素粒子からなるアエロジル200(日本アエロジル株式会社製)およびカープレックス(CARPLEX(登録商標))#80(シオノギ株式会社製)のような微粒子状のシリカ等を挙げることができる。
該水性液には、水(純水)以外にも、親水性有機溶媒や水溶性高分子化合物が溶解した水溶液を用いることができる。親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。水溶性高分子化合物としては、澱粉類(可溶性澱粉、アルファー化澱粉など)、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロースなど)、アルギン酸ナトリウム、グアガム、キサンタンガム、アラビアガム、カラゲニン、マンナン、グルテン、キトサンなどの天然高分子や、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエーテル化物などの合成高分子が挙げられる。
また、本発明における吸水性樹脂含水物は、その温度は10〜100℃、好ましくは40〜100℃、さらに好ましくは50〜100℃、特に好ましくは60〜100℃とされる。吸水性樹脂含水物が加熱状態であることで、より作業性(後述の粉砕工程など)が向上し、さらに後述の乾燥工程での乾燥時間も短縮させる。
吸水性樹脂含水物を加熱状態(例えば40〜100℃)とする手段としては、混合前の吸水性樹脂微粉末および/または水性液を予め加熱しておく手法が例示され、例えば、混合前の吸水性樹脂微粉末および/または水性液が40〜100℃、さらに好ましくは50〜100℃、特に好ましくは60〜100℃とされることが好ましい。
〔シート状吸水性樹脂含水物(方法2)〕
この場合、厚み方向に含水率の変化を必須につける。具体的には、得られるシート状吸水性樹脂含水物の中心領域は低含水層であり、表裏両面は高含水層である、3層で構成される形態が採用でき、また、これらシート状の該含水物が積層された形態も採用できる。高含水層と低含水層の間に、中含水層が1層または複数層で存在していたり、高含水層から低含水層へと連続的に含水率が変化したりしてもよい。すなわち、含水率の異なった層(領域)が、得られた吸水性樹脂含水物内に少なくとも二つ存在し、該吸水性樹脂含水物を構成している。
シート状吸水性樹脂含水物の幅は、処理量により適宜設定できるが、例えば1〜250cm、さらに1〜100cm、好ましくは5〜20cmに設定でき、該シート状吸水性樹脂含水物中の一層の厚みは0.5〜5mm、好ましくは1〜2mmに設定できる。
シート状吸水性樹脂含水物は長さは特に限定されず、長さ方向に連続している帯状であってもよいし、一定の長さを有する矩形状であってもよい。
〔シート状吸水性樹脂含水物の作製(方法2)〕
シート状吸水性樹脂含水物を連続した帯状で作成する方法として、以下の方法が採用できる。
表面が、フッ素樹脂等により接着性を低くされたベルトを有する、無端回転するベルトコンベアの上面に水性液を供給し、水性液が供給されたベルトコンベアの上面に吸水性樹脂の微粉末を供給して層状に堆積させ、さらに層状に堆積させた吸水性樹脂の微粉末の上に再び水性液を供給する。
ベルトコンベアは、シート状含水物の幅に対応する幅を有し、所定の速度で走行させる。走行速度としては、処理量により適宜設定できるが、例えば0.1〜10m/minに設定できる。
最初の段階における水性液の供給量は処理量により適宜に設定できる。例えば20〜8700g/minに設定できる。微粉の供給量も、処理量により適宜に設定できる。例えば30〜13000g/minに設定できる。後の段階における水性液の供給量も、処理量により適宜に設定できる。例えば20〜8700g/minに設定できる。
後の段階における水性液の供給が終了したあと、一定の時間を維持すれば、含水した微粉同士が結合一体化するとともに、前記した高含水層と低含水層との積層構造が構成される。維持時間は0.001〜5分、好ましくは0.001〜1分、更に好ましくは0.001〜0.5分である。維持時間が長すぎると、表面側と中心側の含水率の差が少なくなってしまい、表面側に強い粘着性が発現することになる。
得られた帯状の含水物を、所定の長さ毎に裁断すれば、矩形状の含水物を得ることができる。
矩形の枠で仕切られた台上で、水性液の供給、微粉の供給、水性液の供給を繰り返して、矩形状の含水物を得ることもできる。
〔粒状含水物(好ましくは逆ママコ状吸水性樹脂含水物)(方法1)〕
本発明で用いられる含水率20〜60重量%の粒状含水物は均一の含水率であってもよいが、好ましくは、前記シート状含水物と同じく、同一粒子内で含水率の変化を持たせ、かかる含水率変化としては逆ママコ状である。
ここで言う、逆ママコとは、「ママコ現象」に似た状態であって、通常、吸水性樹脂粉末を水等で膨潤させる時、膨潤した吸水性樹脂膨潤ゲルのゲルブロッキングにより、膨潤ゲル中に未膨潤、即ち粉末状の吸水性樹脂が存在している状態になることがあり、この状態を「ママコ」と呼んでいる。「逆ママコ」はその逆の状態であって、凝集した吸水性樹脂微粉末粒子集合体の中心部分は膨潤ゲル状態であって、凝集体の表面には吸水性樹脂微粉末が付着している状態のことである。
この場合、得られる造粒粒子の中心方向に含水率の変化をつける。具体的には、造粒粒子の中心領域が高含水率である層と、造粒粒子の表面が低含水率である層によって形成された造粒粒子形態が採用できる。低含水層と高含水層の間に、中含水層が存在していたり、低含水層から高含水層へと連続的に含水率が変化したりしてもよい。
逆ママコ状吸水性樹脂含水物の粒径は0.2〜100mm、好ましくは0.5〜20mmに設定できる。
〔逆ママコ状吸水性樹脂含水物の作製(方法1)〕
逆ママコ状吸水性樹脂含水物を造粒した粒子で作成する方法として、以下の方法が採用できる。
逆ママコ状吸水性樹脂含水物の作成には、吸水性樹脂微粉末と供給水性液とを高速で、短時間撹拌混合する必要があり、その混合時間は、1分以内、好ましくは30秒以内で行うことが望ましい。
混合時間が長い場合には、微粉末が水性液を吸収後、吸水性樹脂含水物の含水率が造粒粒子内部で均一になってしまい、混合装置内で、該吸水性樹脂含水物が付着し、大きな塊状物となって混合が不可能になる。
このような瞬間的な混合が可能な装置であれば、特に限定されないが、容器固定型混合機、中でも、機械撹拌型混合機が好ましい。該混合機としては、例えば、スーパーターボ(日清社製)、タービュライザー(ホソカワミクロン社製)、レーディゲミキサー(レーディゲ社製)などが挙げられる。バッチ式混合機および連続式混合機のいずれでもよい。安定した性能が達成できる点でバッチ式混合機が好ましい場合もある。
また、水性液の添加については、一気に吸水性樹脂微粉末へ投入する方が望ましい。噴霧等の方法により、徐々に水性液を投入した場合、添加時間が長くなるばかりではなく、吸水性樹脂微粉末と水性液とが均一混合されてしまうため、得られる吸水性樹脂含水物の粘着性により、混合装置内部で付着が生じる。水性液の添加時間が、1分以内、好ましくは30秒以内で行うことが望ましい。
混合が終了したあと、速やかに次の工程へ進む必要がある。次工程に移るまでの時間が長すぎると、吸収された水性液が粒子内で均一に拡散して、造粒粒子の表面側と中心側の含水率の差が少なくなってしまい、造粒粒子表面側に強い粘着性が発現することになる。従って、吸水性樹脂の微粉末と水性液とが接触した後、0.001〜5分以内、好ましくは0.001〜1分以内、更に好ましくは、0.001〜0.5分以内に、次の工程へ進むことが好ましい。
〔吸水材粒塊の作製(方法1、方法2)〕・・・工程(b)
本発明で吸水材粒塊とは、微粉と水性液よりなる吸水性樹脂含水物の細粒化粒子(造粒含水粒子)を指す。
含水物に機械的圧縮力を与えると同時に粉砕することによって、吸水材の粒塊を得る。なお、機械的圧縮は、含水物が圧縮されればよく、たとえば、圧縮時の含水物の変形や嵩比重の増大から確認できる。前記シート状ないし粒状の含水物は、表面側と中心側とで含水率勾配を有する(含水率の差が十分にある)状態で、さらに機械的圧縮力を与えると同時に粉砕して、粒状化(細粒化)を行う。粉砕される含水物は、均一な粉砕のために好ましくは、前述の加熱状態(好ましくは50〜100℃)である。
ここで、粒状化とは、帯状(シート状)や造粒粒子状(好ましくは逆ママコ状)、その他の形態を有する吸水性樹脂含水物に、機械的圧縮力を与えると同時に混練を行い、直ちに粉砕(混練粉砕)することによって、一挙に含水率勾配を実質的に均一・平均化させ、最終的に所望の大きさを有する粒塊に成形(細粒化)する作業を意味する。なお、一挙に含水率勾配を実質的に均一・平均化とは層を形成して含水率の異なる層が均一に混合ないし混練されて消滅した状態を指すが、微視的な微粒子ひとつぶ一粒の含水率は異なっていてもよい。
したがって、一般的な粒状化の手段である粉砕作業や、細断作業、切削作業、押出成形作業などを含む技術概念である。
粒状化装置あるいは粒状化手段(機械的圧縮力を与える装置または手段)としては、基本的には、通常の粒塊状をなす吸水材の製造技術が連続式またはバッチ式で適用できる。具体的には、ミートチョッパ装置、一軸スクリュー式押出機(ドームグランなど)、二軸混練押出機、ニーダー、スリッター、ハサミやカッターによる切断、裁断装置、粉砕機などからなる群から選ばれた1種または2種以上が使用される。これら押出混練粉砕機には、通常、1軸または複数の回転軸と、その周りに複数の撹拌部材が備えられていて、これらによって、含水物が押し出される。また、これら押出混練粉砕機には、加熱や保温を行う装置(たとえば、ジャケット)を備えておくことができる。物性面からも、好ましくは、連続ニーダーやミートチョッパなどの押出混練粉砕機であり、特に好ましくはミートチョッパなど、細孔からの(連続式)押出混練粉砕機である。ミートチョッパなどでの細孔の口径は、直径で、好ましくは1〜30mm、さらには3〜25mmのもの(非円形状の場合は、面積から円に換算)が用いられる。なお、孔の形状は、円形、楕円形、四角形、三角形でもよいが、好ましくは円形の孔である。
粒状化作業の進行中およびその後の経過に伴って、含水物あるいは吸水材の粒塊の全体で、含水率は平均化される。表面と中心とで含水率の差(含水率勾配)は解消される。
吸水性樹脂含水物を粒状化して得られる吸水材の粒塊は、その形状については特に限定されない。球状や楕円球状、多角形の角を丸めた形状、数珠状、その他の形状が挙げられる。吸水材粒塊の粒径は1〜20mmに設定され、1〜10mmが好ましい。数珠状の場合は、その直径に該当する。
ここで、粒塊物の粒径が吸水性樹脂含水物の粒径よりも大きくなる場合がある。これは、得られた吸水性樹脂含水物を粒塊にする工程において、粒状化装置を用いると、粒状化装置内で吸水性樹脂含水物が混練され、新たに粒状化されて粒径が大きくなるためである。したがって、本発明における粉砕とは、常に粒径が小さくなる操作を意味しているわけではない。吸水性樹脂含水物を粉砕する時に作用する圧縮力で、粒子同士が凝集して、粉砕機から紐状または数珠状に排出されることもある。この場合も、吸水性樹脂含水物の粒径よりも大きな粒塊物になる。
粒状化作業によって、含水物の含水率は変化する可能性がある。作製した吸水性樹脂含水物の含水率によって異なるが、最終的に得られた吸水材粒塊の含水率が、20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%、更に好ましくは30〜40重量%になるのが好ましい。得られる吸水材粒塊の含水率が低い程、造粒強度(即ち、粒子同士の接着性)が高いだけではなく、乾燥時のエネルギーを少なくすることが出来る。なお、含水率は、添加水や吸水性樹脂の含水率からの計算、または、含水物の乾燥減量(180℃で3時間の乾燥減量)からの実測で求められる。
〔その後の工程(方法1、方法2)〕
吸水材粒塊は、そのままで所望の用途に使用することができる。さらに、通常の吸水性樹脂と同様に各種の加工や処理工程を加えて吸水材製品にすることもできる。
例えば、乾燥工程(c)を行うことにより、吸水材粒塊を、さらに乾燥させて、乾燥状態の吸水材粒塊を得ることができる。具体的には、温度80〜250℃で5分〜10時間の乾燥を行い、含水率0〜10重量%に調整しておくことができる。
すなわち、本発明の吸水材は、含水物としてそのまま使用でき、粉塵も無く、基材(おむつ、パルプなど)への固定性も優れている。かかる吸水材は、そのまま使用するだけでなく、本発明では好ましくは、その後の工程として乾燥工程(c)を行い、さらに必要により粉砕・分級することで、粉末状の吸水材としてもよい。本発明では乾燥を行うことにより、さらに造粒強度を向上させることができる。
乾燥方法は特に限定されず、通常の乾燥機又は加熱炉が広く用いられるが、好ましくは、比較的高温で、具体的には80〜250℃の範囲、好ましくは120〜200℃の範囲、より好ましくは150〜190℃の範囲で乾燥すると、吸水材粒塊が乾燥時に収縮して、その結果、強固な吸水材粒塊乾燥体となるので好ましい。
乾燥時間としては、物性面から一定時間以上行うことが好ましく、5分〜10時間の範囲であり、乾燥後の固形分(180℃で3時間の乾燥減量で規定)としては、90重量%以上である。尚、乾燥は、本発明で得られた吸水材粒塊のみで行ってもよいし、乾燥前の重合ゲルと一緒に行ってもよい。
こうして得られた吸水材粒塊乾燥体は、乾燥によって収縮して強固な造粒物となっているが、必要に応じて粉砕して必要により分級することで粒度調整すればよい。本発明で粉砕工程(d)後にさらに必要により後述の表面架橋を行って得られる吸水材について、吸水材粒塊乾燥体(吸水材)の重量平均粒子径は200〜800μm、さらには300〜600μm、特に350〜450μmであることが好ましい。また、粒子径150μm以下の微粉の量は、当該吸水材に対して、0〜20重量%、好ましくは0〜15重量%、さらに好ましくは0〜10重量%である。
本発明では粒子径300μm以下(重量平均粒子径としては、例えば150μm以下)の吸水性樹脂微粉末を、重量平均粒子径200〜800μmに造粒して複合化することが好ましい。従って、上述したように上記造粒工程を経て得られた吸水材粒塊乾燥体に、表面架橋処理などの表面処理を施すことにより、より優れた高加圧下吸水倍率や造粒強度、高吸水速度を示す吸水材を得ることができる。
表面架橋工程(e)で表面架橋とは、粒子の表面ないしその近傍(数μm〜数10μmの表層)をさらに架橋処理することを指す。物性面から考慮すると表面架橋剤の使用量は、吸水性樹脂100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部の範囲、より好ましくは0.05〜5重量部の範囲である。吸水性樹脂に表面架橋剤を混合する際には、水および/または親水性有機溶媒を用いてもよい。水の使用量は、吸水性樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜8重量部、さらに好ましくは1〜5重量部の範囲である。
このような表面架橋剤としては、造粒強度の面から脱水反応性架橋剤を用いることが好ましい。該脱水反応性架橋剤としては、具体的には例えば、吸水性樹脂がカルボキシル基を含有する場合は、多価アルコールなどのヒドロキシル基含有の架橋剤;多価アミンなどのアミノ基含有の架橋剤;アルキレンカーボネートやモノ、ジまたはポリのオキサゾリジノン化合物、3−メチル−3−オキセタンメタノール等のオキセタン化合物などの環状架橋剤であって、その環状架橋剤の開環反応に伴ってヒドロキシル基やアミノ基を生成し該ヒドロキシル基やアミノ基が架橋反応を行う環状架橋剤;などが例示される。これら架橋剤(好ましくは脱水反応性架橋剤、さらに好ましくは多価アルコール)を混合後に80〜300℃に加熱処理して架橋反応を行えばよい。なお、脱水反応性架橋剤以外の表面架橋剤を単独使用ないし併用してもよい。たとえば、エチレングリコールジグリシジルエーテル等の多価エポキシ化合物や、Al等の多価金属を使用してもよい。
該吸水材の無加圧下での吸水倍率は、好ましくは20g/g以上、より好ましくは25g/g以上、更に好ましくは30g/g以上である。また、該吸水材の4.8kPa(0.7psi)における加圧下吸水倍率は、好ましくは15g/g以上、より好ましくは18g/g以上、更に好ましくは20g/g以上である。これら吸水倍率の上限は、高い方が好ましいが、高倍率は高コストを伴う場合があるため、コストパフォーマンスから、たとえば、60g/g程度でもよい。
即ち、本発明における吸水材の製造方法としては、重量平均粒子径10〜150μmの吸水性樹脂100重量部に対し、水性液20重量部〜50重量部をシート状または、逆ママコ状で添加若しくは、混合して吸水性樹脂含水物得た後、直ちに機械的圧縮力を与えると同時に、押出粉砕ないし混練粉砕することによって、一挙に含水率勾配を均一・平均化させ、粒子径1〜20mmの吸水材粒塊物を得た後、80℃〜250℃で熱風乾燥し、次いで得られた吸水材粒塊乾燥体を重量平均粒子径200μm〜800μmに粉砕することが最も好ましい。
また、本発明において、上記造粒方法は、表面架橋された吸水材の中に含まれる比較的少量の微粉末を造粒する場合や、他の水溶性化合物との複合化にも適用することができる。
本発明の乾燥前ないし乾燥後の吸水材はそのまま使用してもよいし、さらに繊維などと複合化してもよいし、吸水性樹脂の公知の添加剤で改質してもよいし、また、吸水性樹脂の一次粒子(造粒前の粒子)に混合してもよい。
こうして得られた本発明の乾燥前ないし乾燥後の吸水材は吸水性樹脂微粉末の成形品ないし造粒品であって、その用途は、紙おむつ、生理用ナプキン、農園芸保水材、土木分野など吸水性樹脂の公知の用途に広く使用できる。含水物としての吸水材は、基材への固定性に優れ、パルプ等と混合し、圧縮ないし加熱(または乾燥)して、優れた吸収物品(たとえば、おむつ等)とすることができる。
本発明にかかる吸水材の製造方法は、吸水性樹脂の微粉末を集積させ含水させて一体化させてなる含水物として、表面側の含水率が強い粘着性や付着性を示す含水率範囲から外れる状態の含水物を得たあと、この含水物を粒状化して粒塊状の吸水材を得るので、含水物を作製し取り扱う際に、表面に強い粘着性あるいは付着性を示さず、含水物の取扱いが容易になる。特に、含水物の粒状化作業が行い易くなる。
しかも、含水物の全体としての含水率は、吸水材の粒塊を生成させるのに必要な接合力が発揮できる範囲に設定されていて、過剰に高くしたり小さくしたりする必要がないので、微粉同士の結合力は十分に高く、含水物の取扱いに何ら支障はない。吸水材の粒塊に含まれる水を乾燥除去するのも容易である。
その結果、品質性能に優れた吸水材を生産性良く製造することができる。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
図1は、帯状の含水物を経て吸水材粒塊を製造する装置の全体構成を模式的に示している。
図2、3は、逆ママコ状の含水物を経て吸水材粒塊を製造する装置の全体構成を模式的に示している。
〔吸水性樹脂の製造方法〕
本発明で用いることのできる吸水性樹脂とは、従来から知られている吸水性樹脂のことであり、例えばイオン交換水中において必須に自重の5倍以上、好ましくは50倍から1000倍という多量の水を吸収し、アニオン性、ノニオン性、またはカチオン性の水不溶性ヒドロゲルを形成する従来公知の架橋重合体のことである。
これらは、一般に不飽和単量体成分(好ましくは酸基、特にカルボキシル基含有不飽和単量体)を重合して得られる架橋構造を有する吸水性樹脂であって、単量体溶液(好ましくは単量体水溶液)の状態で重合され、必要に応じて該重合体を乾燥し、乾燥の前および/または後で通常粉砕して得られたものである。このような吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸部分中和物重合体、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物、またはこれらの架橋体、カルボキシル基含有架橋ポリビニルアルコール変性物、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等の1種または2種以上を挙げることができる。
これらの吸水性樹脂は、1種または混合物でも用いられるが、中でも酸基含有の吸水性樹脂が好ましく、カルボキシル基含有の吸水性樹脂の1種またはその混合物がより好ましく、典型的にはアクリル酸及び/又はその塩(中和物)を主成分とする単量体を架橋重合することにより得られる重合体、すなわち、必要によりグラフト成分を含むポリアクリル酸(塩)架橋重合体が好ましく用いられる。
また、上記吸水性樹脂としては、水膨潤性水不溶性であることが必須であり、該吸水性樹脂中の水可溶性成分(水溶性高分子)が、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは15重量%以下のものが用いられる。
上記アクリル酸塩としては、アクリル酸のナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びアミン塩等を例示することができる。上記吸水性樹脂は、その構成単位としてアクリル酸0〜50モル%およびアクリル酸塩100〜50モル%(但し、両者の合計量は100モル%以下とする)の範囲にあるものが好ましく、アクリル酸10〜40モル%およびアクリル酸塩90〜60モル%(但し、両者の合計量は100モル%以下とする)の範囲にあるものがより好ましい。尚、この酸と塩とのモル比を中和率と呼ぶ。上記塩を形成させるための吸水性樹脂の中和は重合前に単量体の状態で行っても良いし、あるいは重合途中や重合後に重合体の状態で行っても良いし、それらを併用してもよい。
一般に、未中和ないし低中和の単量体を重合し重合体の状態で中和を行う場合(酸型重合法)には高吸収倍率で低可溶分の吸水性樹脂が得られる傾向にはあるが、吸水性樹脂の個々の粒子の均一な中和にはかなりの労力、設備と時間を要する(特開平10−101735号公報参照)。
本発明で用いる吸水性樹脂を得るための単量体は、必要に応じて上記アクリル酸(塩)以外の単量体を含有していてもよい。アクリル酸(塩)以外の単量体としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸等のアニオン性不飽和単量体及びその塩;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジン、N−ビニルアセトアミド等のノニオン性の親水基含有不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びこれらの四級塩等のカチオン性不飽和単量体等が挙げられる。これら単量体は、単独で用いてもよく、適宜2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明において、アクリル酸(塩)以外の単量体を用いる場合には、該アクリル酸(塩)以外の単量体は、主成分として用いるアクリル酸及び/またはその塩の合計量に対して、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0〜10モル%の割合である。上記アクリル酸(塩)以外の単量体を上記の割合で用いることにより、最終的に得られる吸水性樹脂(吸水材)の吸収特性がより一層向上すると共に、吸水性樹脂(吸水材)をより一層安価に得ることができる。
本発明に用いられる吸水性樹脂を得るために上述の単量体を重合するに際しては、バルク重合や沈殿重合を行うことが可能であるが、性能面や重合の制御の容易さ、さらに膨潤ゲルの吸収特性の観点から、上記単量体を水溶液とすることによる水溶液重合や逆相懸濁重合を行うことが好ましい。尚、上記単量体を水溶液とする場合の該水溶液(以下、単量体水溶液と称する)中の単量体の濃度は、水溶液の温度や単量体によって決まり、特に限定されるものではないが、10〜70重量%の範囲内が好ましく、20〜60重量%の範囲内がさらに好ましい。また、上記水溶液重合を行う際には、水以外の溶媒を必要に応じて併用してもよく、併用して用いられる溶媒の種類は、特に限定されるものではない。
水溶液重合の方法としては、双腕型ニーダー中で単量体水溶液を、得られる含水ゲルを砕きながら重合する方法や、所定の容器中や駆動するベルト上に単量体水溶液を供給し、重合して得られたゲルをミートチョッパ等で粉砕する方法等が挙げられる。
上記の重合を開始させる際には、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のラジカル重合開始剤や、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等の光重合開始剤を用いることができる。
さらに、これら重合開始剤の分解を促進する還元剤を併用し、両者を組み合わせることによりレドックス系開始剤とすることもできる。上記の還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の(重)亜硫酸(塩)、L−アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩等の還元性金属(塩)、アミン類等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
これら重合開始剤の使用量は、通常0.001〜2モル%、好ましくは0.01〜0.1モル%である。これら重合開始剤の使用量が0.001モル%未満の場合には、未反応の単量体が多くなり、従って、得られる吸水性樹脂(吸水材)中の残存単量体量が増加するので好ましくない。一方、これら重合開始剤の使用量が2モル%を超える場合には、得られる吸水性樹脂(吸水材)中の水可溶性成分量が増加するので好ましくない場合がある。
また、反応系に放射線、電子線、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより重合反応の開始を行ってもよいし、さらに、上記重合開始剤を併用してもよい。尚、上記重合反応における反応温度は、特に限定されるものではないが、15〜130℃の範囲が好ましく、20〜120℃の範囲内がより好ましい。また、反応時間や重合圧力も特に限定されるものではなく、単量体や重合開始剤の種類、反応温度等に応じて適宜設定すればよい。
前記吸水性樹脂としては、架橋剤を使用しない自己架橋型のものであってもよいが、一分子中に、2個以上の重合性不飽和基および/または2個以上の反応性基を有する架橋剤(吸水性樹脂の内部架橋剤)、または、環状化合物であって開環反応により1分子中に2個以上の反応性基が出現する架橋剤を共重合又は反応させたものがさらに好ましい。
これら内部架橋剤の具体例としては、例えば、N,N´−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチルロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル;エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類;エチレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これら内部架橋剤は、単独で用いてもよく、適宜2種類以上を混合して用いてもよい。また、これら内部架橋剤は、反応系に一括添加してもよく、分割添加してもよい。少なくとも1種または2種類以上の内部架橋剤を使用する場合には、最終的に得られる吸水性樹脂(吸水材)の吸収特性等を考慮して、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を重合時に必須に用いることが好ましい。
これら内部架橋剤の使用量は、前記単量体(内部架橋剤を除く)に対して、0.001モル%〜2モル%の範囲内であることが好ましく、0.005モル%〜0.5モル%の範囲内とすることがより好ましく、0.01モル%〜0.2モル%の範囲内とすることがさらに好ましい。上記内部架橋剤の使用量が0.001モル%よりも少ない場合、並びに、2モル%よりも多い場合には、充分な吸収特性が得られないおそれがある。
上記内部架橋剤を用いて架橋構造を重合体内部に導入する場合には、上記内部架橋剤を、上記単量体の重合前あるいは重合途中、あるいは重合後、または中和後に反応系に添加するようにすればよいが、重合前に添加することが好ましい。
尚、上記重合に際しては、反応系に、澱粉・セルロース、澱粉・セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子0〜50重量%(対単量体)や、その他0〜10重量%(対単量体)の、炭酸(水素)塩、二酸化炭素、アゾ化合物、不活性有機溶媒等の各種発泡剤;各種界面活性剤;キレート剤;次亜燐酸(塩)等の連鎖移動剤;カオリン、タルク、二酸化珪素等の無機微粒子;ポリ塩化アルミ、硫酸アルミ、硫酸マグネシウム等の多価金属塩などを添加してもよい。
上記架橋重合体が水溶液重合で得られたものでゲル状である場合、すなわち含水ゲル状架橋重合体である場合、該架橋重合体は、必要に応じて乾燥し、乾燥の前および/または後で通常粉砕されて吸水性樹脂とする。また、乾燥は通常80℃〜250℃、好ましくは100℃〜220℃、より好ましくは120℃〜200℃の温度範囲で行われる。乾燥時間は、重合体の表面積、含水率、および乾燥機の種類に依存し、目的とする含水率になるよう選択される。
本発明に用いることのできる吸水性樹脂の含水率(吸水性樹脂中に含まれる水分量で規定され、180℃で3時間の乾燥減量で測定される)は特に限定されないが、得られる吸水材の物性面から、好ましくは含水率が0.1〜50重量%、より好ましくは0.2〜30重量%、さらに好ましくは0.3〜15重量%、特に好ましくは0.5〜10重量%の粉末状態である。
また本発明の製造方法に用いることのできる吸水性樹脂としては、粒子状のものを挙げることができる。吸水性樹脂の粒子は重合反応により得られた乾燥粉砕前のゲル状の重量平均粒子径が1000μmを超えるようなものも使用できるが、通常、乾燥・粉砕・分級をすることにより目的に応じた粉末粒径に調整される。
また本発明の製造方法に用いることのできる吸水性樹脂微粉末の粒径としては、重量平均粒子径が150μm〜10μmの範囲が好適に用いられる。
このようにして得られた吸水性樹脂の粒子形状は、球状、破砕状、不定形状等特に限定されるものではないが、粉砕工程を経て得られた不定形破砕状のものが好ましく使用できる。
上記の方法により得られた吸水性樹脂は、通常、無加圧下での生理食塩水に対する飽和吸収倍率が10〜100g/g程度を有し、この吸収倍率などの物性は目的に応じて適宜調整される。
〔吸水性樹脂含水物の作製〕
<1.シート状吸水性樹脂含水物の作製(方法2)>
図1に示すように、無端回転するベルトコンベア10の上面で、帯状の含水物24を連続的に作製する。ベルトコンベア10の走行速度は、例えば0.56m/minである。
ベルトコンベア10の上流側でベルトコンベア10の上方には、水性液22の供給ノズル14が配置されている。供給ノズル14から霧状に供給された水性液22は、ベルトコンベア10の上面に薄い水性液22の層を形成する。水性液22の供給量は、例えば75.6g/minである。
ベルトコンベア10のうち、水性液供給ノズル14に隣接する下流側の上方に、微粉供給ホッパ12が配置されている。ホッパ12には、例えば、吸水性樹脂からなり、重量平均粒子径が150μm以下の微粉20が収容されており、ベルトコンベア10の上面に、例えば113.4g/minで供給される。
さらに、ベルトコンベア10のうち、微粉供給ホッパ12に隣接する下流側の上方に、水性液22の供給ノズル14が配置されている。供給ノズル14から霧状に供給された水性液22は、ベルトコンベア10の上面に積層された吸水性樹脂微粉上に供給される。水性液22の供給量は、例えば75.6g/minである。
供給された水性液22は、微粉20の層のうち、上端部に近い部分の微粉20には良好に吸収されるが、上面から離れた中層部には少量の水性液22しか到達しない。
このようにして得られた帯状の含水物24は、上下の表層26は、比較的に大量の水22を含有する高含水層になり、中間層28は、比較的に少量の水22しか含有しない低含水層になる。具体的には、例えば、高含水層26は、厚み1mmで含水率80重量%である。低含水層28は、厚み0.5mmで含水率10重量%である。シート状含水物24の全体の含水率は40重量%になる。但し、シート状含水物24の含水率は、厚み方向に連続的に変化しており、明確な境界線は存在しない。
シート状含水物24は、ベルトコンベア10から取り出されて、粒塊状の吸水材40を作製する工程に供給される。
シート状含水物24のうち、ベルトコンベア10との接触面は、高含水層26であり、ベルトコンベア10に対する付着性は少ない。したがって、シート状含水物24をベルトコンベア10から取り出す作業は容易に行える。ベルトコンベア10から取り出されたシート状含水物24の両表面には高含水層26が存在しているので、処理装置や移送部材に付着してしまうことが防止される。
<2.逆ママコ状吸水性樹脂含水物の作製(方法1)>
図2、3に示すように、高速撹拌型の連続押出式混合機50は、例えば水平に固定された固定円筒としてケーシング52を有している。ケーシング52の一端には駆動モータ51を備えている。
ケーシング52の側面には、同図において示すように、吸水性樹脂微粉末を投入供給する為のフィーダー60の供給口62が連結されて開口している。ケーシング52には、水性液を供給する供給口54、および空気を供給する供給口56が設置されている。また、同図において右端側には、排出口58が形成されている。
一方、上記ケーシング52の内部には、駆動モータ51によって回転駆動する回転軸53が設けられており、この回転軸53の周りには、撹拌部材として、複数の撹拌翼55が設けられている。
上記の構成をする連続押出式混合機50に吸水性樹脂微粉末と水性液とを混合する場合には、駆動モータ51により、回転軸53を例えば、約100〜10000rpm、好ましくは約500〜3000rpmの高速で回転させる。
そして、この状態で、微粉供給口62から吸水性樹脂微粉末を供給する。例えば、834g/minで供給される。すると、螺旋状に形成された撹拌翼55の押出推力によって吸水性樹脂微粉末が連続押出式混合機50の内部に移送される。
次いで、水性液供給口54から水性液を注入する。例えば、555.6g/minで供給することにより、吸水性樹脂微粉末と水性液との混合(接触)が瞬時に行われ、直ちに排出口58から混合物が自動的に排出され、水性液が微粉末に吸収されて、逆ママコ状吸水性樹脂含水物70が得られる。
逆ママコ状吸水性樹脂含水物70は、中心部分72は高含水率で膨潤ゲル状態であり、この高含水率層72の外周には、低含水率層74を有する。低含水率層74は、高含水率層72の表面に吸水性樹脂微粉末が付着している状態である。
〔吸水材粒塊の作製(方法1,2)〕
シート状吸水性樹脂含水物24、および、逆ママコ状吸水性樹脂含水物70は、吸水材の粒塊を得る工程に供するために、何れも、ミートチョッパ装置30に供給される。
図1では、シート状吸水性樹脂含水物24を、ベルトコンベア10からミートチョッパ装置30まで連続的に移送しているが、実際には、ベルトコンベア10から取り出したシート状含水物24を所定の長さ毎に裁断して、シート片状に形成した状態で、ミートチョッパ装置30までの移送や供給を行うこともできる。シート状吸水性樹脂含水物24が、ベルトコンベア10上で作製されてから、ミートチョッパ装置30に供給されるまでの時間を0.001〜5分の範囲に設定できる。
図2では、粉砕工程に供するために、逆ママコ状吸水性樹脂含水物70を、連続押出式混合機50からミートチョッパ装置30まで連続的に移送しているが、連続押出式混合機50から取り出した逆ママコ状吸水性樹脂含水物70に圧縮工程を設け、シート状の吸水性樹脂含水物とした形態で、ミートチョッパ装置への供給を行うこともできる。逆ママコ状吸水性樹脂含水物70が、連続押出式混合機50で作製されてから、ミートチョッパ装置30に供給されるまでの時間を0.001〜5分の範囲に設定できる。
ミートチョッパ装置30は、モータなどで回転される切断刃と、切断刃の前面側で固定設定され小孔を有する孔開き板と、処理物を切断刃および孔開き板のほうに押し出す機構などを備えている。更に孔開き板の前面に処理物を更に切断する切断刃を備えていてもよい。シート状吸水性樹脂含水物24または逆ママコ状吸水性樹脂含水物70を、細かく切断しながら混練し、孔開き板から押し出す。この時、シート状吸水性樹脂含水物24または逆ママコ状吸水性樹脂含水物70(以下、吸水性樹脂含水物と略す)は、小さく細断されるとともに、吸水性樹脂含水物同士の衝突・混練や装置内壁との衝突などの作用によって、高含水層26から低含水層28への水分の移行が進む。
ミートチョッパ装置30から送り出される吸水材粒塊40は、粒塊状をなすとともに、吸水材粒塊40の全体で含水率の偏りが少なくなり、ほぼ一定の含水率を有するものとなる。例えば、吸水材粒塊40の平均粒径1〜20mm、含水率40重量%となる。
このようにして得られた粒塊状の吸水材粒塊40は、含水状態のままで使用することもできるが、通常は、乾燥工程を行う。
乾燥工程は、熱風式乾燥装置を用いて、例えば、温度170℃で1時間をかけて、吸水材40を乾燥させる。乾燥後の吸水材粒塊40は、例えば、含水率5重量%となる。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例および比較例における、測定方法および評価方法を以下に示す。
<重量平均粒子径(D50)>
重量平均粒子径(D50)は、JIS標準篩(目開き:850μm、600μm、500μm、300μm、150μm、106μm、75μm、45μm)を用いて吸水性樹脂粉末ないし、吸水材粒塊乾燥体の粉砕物(吸水材)を篩分級した後、残留百分率Rを対数確立紙にプロットし、R=50重量%に相当する粒径を重量平均粒子径(D50)とした。
<含水率>
吸水性樹脂粉末ないしその含水物(以下、試料と呼ぶ)において、水分が占める割合を表す。固形分との関係は、以下のとおりである。
含水率(重量%)=100−固形分(重量%)
含水率の測定方法は、以下の方法による。
底面の直径が約5cmのアルミカップ(重量W0)に、1〜3gの試料を量り取る(重量W1)。180℃の無風乾燥機中に、アルミカップに収容された試料を静置して乾燥する。乾燥時間は、試料が吸水性樹脂粉末の場合は3時間、試料が吸水性樹脂含水物の場合は16時間である。乾燥後に、アルミカップおよび試料の合計重量(W2)を測定する。以下の式で含水率を求める。
含水率(重量%)=(1−(W2−W0)/W1)×100
<設定固形分>
本発明を連続式で実施する際に、単位時間当たりに供給される吸水性樹脂粉末と添加される水との重量比率を表す。最終的に得られる吸水性樹脂含水物の固形分に相当する。本発明をバッチ式で実施する場合には、1回当たりの仕込みにおける重量比率になる。以下の式で設定固形分を求める。
設定固形分(重量%)=
吸水性樹脂粉末の重量/(吸水性樹脂粉末の重量+添加水分の重量)×100
<微粉再生率>
乾燥した吸水材粒塊物をロールミルで粉砕する時に生じる、粒子径150μm未満の微粉量が粉砕した全体の粒子に対する割合で、次式により求められる。
微粉再生率(重量%)=150μm pass重量/850μm pass重量×100
<無加圧下吸水倍率(GVs30)>
JIS標準篩により600〜300μmに分級した吸水性樹脂粉末ないし吸水材、約0.2gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、23±2℃の0.9重量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に浸漬した。30分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて250Gにて3分間水切りを行った後、袋の重量W(g)を測定した。同様の操作を吸水性樹脂を用いないで行い、その時の重量W(g)を測定した。WおよびWから、次式に従って、GVs30(g/g)を算出した。
GVs30(g/g)=(重量W(g)−重量W(g))/吸水性樹脂粉末ないし吸水材の重量(g)−1
<4.8kPa(0.7psi)における加圧下吸水倍率(AAP0.7psi)>
目開き38μmのステンレス製金網を円筒断面の一辺(底)に溶着させた内径60mmのプラスチック製支持円筒の底の金網上に、吸水性樹脂(または吸水材)0.90gを均一に散布し、その上に外径が60mmよりわずかに小さく支持円筒の内壁面との間に隙間が生じずかつ上下の動きは妨げられないピストン(cover plate)を載置し、支持円筒と吸水性樹脂(または吸水材)とピストンの合計重量W(g)を測定した。このピストン上に、吸水性樹脂(または吸水材)に対して、ピストンを含め4.8kPa(0.7psi)の荷重を均一に加えることができるように調整された荷重を載置し、測定装置一式を完成させた。直径150mmのペトリ皿の内側に直径90mm、厚さ5mmのガラスフィルターを置き、25±2℃に調温した0.90重量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)をガラスフィルターの上部面と同レベルになるように加えた。その上に直径9cmの濾紙(トーヨー濾紙(株)製、No.2)を1枚載せて表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の液を除いた。
上記測定装置一式を上記湿った濾紙上にのせ、液を荷重下で吸収させた。液面がガラスフィルターの上部から低下したら液を追加し、液面レベルを一定に保った。60分後に測定装置一式を持ち上げ、荷重を取り除いた重量W(g)(支持円筒と膨潤した吸水性樹脂(または吸水材)とピストンの合計重量)を再測定した。そして、これら重量W、Wから、次式に従って、AAP0.7psi(g/g)を算出した。
AAP0.7psi(g/g)=(重量W(g)−重量W(g))/吸水性樹脂(または吸水材)の重量(g)
<可溶分(水可溶性成分)量>
250ml容量の蓋付きプラスチック容器に0.9wt%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)の184.3gを測り取り、その水溶液中にJIS標準篩により600〜300μmに分級した吸水性樹脂粉末ないし、吸水材、1.00gを加え16時間攪拌することにより樹脂中の可溶分を抽出した。この抽出液を濾紙を用いて濾過することにより得られた濾液の50.0gを測り取り測定溶液とした。
はじめに生理食塩水だけを、まず、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH10まで滴定を行い、その後、0.1Nの塩酸でpH2.7まで滴定して空滴定量([bNaOH]ml、[bHCl]ml)を得た。
同様の滴定操作を測定溶液についても行うことにより滴定量([NaOH]ml、[HCl]ml)を求めた。
例えば既知量のアクリル酸とそのナトリウム塩からなる吸水性樹脂の場合、そのモノマーの平均分子量と上記操作により得られた滴定量をもとに、吸水性樹脂中の可溶分量を以下の計算式により算出することができる。未知量の場合は滴定により求めた中和率を用いてモノマーの平均分子量を算出する。
可溶分(重量%)=
0.1×(平均分子量)×184.3×100
×([HCl]−[bHCl])/1000/1.0/50.0
中和率(mol%)=(1−([NaOH]−[bNaOH])/([HCl]−[bHCl]))×100
<比表面積>
「B.E.T.一点法(Brunauer−Emmett−Teller吸着法)」により求めた。測定装置は「検体全自動比表面積測定装置4−ソーブU1」(湯浅アイオニクス株式会社製)を使用した。まず、予めJIS標準篩により600〜300μmに分級した吸水性樹脂粉末ないし、吸水材(これを試料とする)約5gを内容量約13cmのマイクロセル(TYPE:QS−400)中に入れ、窒素ガス気流下に試料入りマイクロセルを150℃に加熱し試料の脱気および脱水を十分に行った。次いで、ヘリウムガスと0.1%のクリプトンガスからなる混合ガス気流下に、試料入りマイクロセルを−200℃に冷却し、混合ガスを試料に平衡になるまで吸着せしめた。その後、試料入りマイクロセルの温度を室温まで戻し、混合ガスの試料からの脱離を行い、クリプトン混合ガスの脱離量より吸水性樹脂粉末ないし吸水材の比表面積を求めた。尚、試料入りマイクロセルの吸着―脱離工程は3回行い、その平均量より吸水性樹脂粉末ないし吸水材の比表面積(m/g)を求めた。
前記実施形態の装置を用いて、吸水材粒塊40を製造し、その性能を評価した。
吸水材粒塊乾燥体の粉砕については、粉砕後の重量平均粒子径が450〜500μmになるように、粉砕条件を設定した。
〔参考例・・・吸水性樹脂粉末(α)の製造〕
シグマ型羽根を2本有する内容積10リットルのジャケット付きステンレス型双腕型ニーダーに蓋を付けて形成した反応器中で、75モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度38重量%、モノマーの平均分子量88.5)にポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数n=9)7.40gを溶解させて反応液とした。次に、この反応液から溶存酸素を窒素ガス雰囲気下で、30分間除去した。続いて、反応液に10重量%過硫酸ナトリウム水溶液28.3gおよび1重量%L−アスコルビン酸水溶液2.1gを攪拌しながら添加したところ、およそ1分後に重合が開始した。そして、生成したゲルを粉砕しながら、20〜95℃で重合を行い、重合が開始して30分後に含水ゲル状架橋重合体(1)を取り出した。
得られた含水ゲル状架橋重合体(1)は、その径が約5mm以下に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状架橋重合体(1)を50メッシュ(目開き300μm)の金網上に広げ、150℃で90分間熱風乾燥した。次いで、WML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、さらに目開き850μmのJIS標準篩で分級することで、重量平均粒子径430μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水性樹脂粉末に対して12.0重量%、含水率6.0重量%の不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(α)を得た。
次いで、この吸水性樹脂粉末(α)を、目開き150μmのJIS標準篩を用いて、粒子径850〜150μmの吸水性樹脂粉末(α1)および、粒子径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)に分級した。吸水性樹脂粉末(α)は、無加圧下吸水倍率35.1(g/g)、可溶分量は10.1重量%であった。
〔実施例1〕・・・粒子状の吸水性樹脂含水物経由(方法1)
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)500gを5Lレーディゲミキサー(M5R型レーディゲ社製)に入れ、該レーディゲミキサーの主軸(鋤状羽根)を330rpmで高速回転させながら、水330gを一気に投入した。
水を投入後、直ちに撹拌を停止し、得られた吸水性樹脂含水物を速やかに取り出した。
得られた該吸水性樹脂含水物は、表面の含水率が低く、中心部の含水率が高い、粒径10mm程度の逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70であった。
得られた逆ママコ状吸水性樹脂含水物70の外側と内側の含水率を測定した。
外側の含水率は39重量%、内側の含水率は70重量%であった。また、その高含水率層および低含水率層の割合は、粒子全体に対して、高含水率層(粒子状含水物の内層)が81重量%、低含水率層(粒子状含水物の表層)が19重量%であった。
また、この作業と平行して、同じく得られた逆ママコ状吸水性樹脂含水物70を、孔径6.2mmの多孔金属プレートを有したROYAL製ミートチョッパ(12VR−400K)に速やかに投入した。ミートチョッパに投入され混練粉砕された吸水性樹脂含水物70は、約70℃の温度を有しながら、ミートチョッパより排出され、均一な含水率(65重量%)を有する吸水材粒塊物(40)を得た。その時の粒径は、約5mmを有し、温度が高い為に粒子同士の接着は抑えられていた。
得られた吸水材粒塊物(40)を目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径430μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して10.7重量%、含水率6.0重量%の不定形破砕状の吸水材(1)を得た。上記(1)の吸水材の微粉再生率、比表面積を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔実施例2〕・・・含水率が異なる3層からなるシート状の吸水性樹脂含水物経由(方法2)
図1の装置を用いた。走行速度を0.58m/min(10Hz)に設定した、幅50cmの(表面をフッ素樹脂コートした)ベルトコンベアの上方に、スプレーノズル(いけうち製KB80063)により水を17.79g/minで供給し、ベルトコンベアの上面に薄い水の層を形成させた。参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)を、アキュレートフィーダー(クマ製作所製)に投入し、該フィーダーの微粉供給量を90g/minに設定した。尚、吸水性樹脂粉末(α2)は、予め70℃に加温している。該吸水性樹脂粉末(α2)は、該フィーダーにより薄い水の層を形成させたベルトコンベア上に吸水性樹脂粉末(α2)を供給される。さらに、その積層した吸水性樹脂粉末(α2)の上方から、スプレーノズル(いけうち製KB80063)により水を17.79g/minで再び供給することにより、外側裏表両面が高含水率を有し、中心部は低含水率を有している、厚さ約2mmのシート状の吸水性樹脂含水物(24)を得た。
得られたシート状吸水性樹脂含水物(24)を、孔径6.2mmの多孔金属プレートを有したヒラガ製ミートチョッパ(TB32型)に速やかに投入した。
ミートチョッパに投入され混練粉砕された吸水性樹脂含水物(24)は、約70℃の温度を有しながら、ミートチョッパより排出され、均一な含水率を有する吸水材粒塊物(40)を得た。その時の粒径は、約5mmを有し、温度が高い為に粒子同士の接着は抑えられていた。
得られた吸水材粒塊物(40)を目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径400μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して12.5重量%、含水率6.8重量%の不定形破砕状の吸水材(2)を得た。上記(2)の吸水材の微粉再生率、比表面積を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔実施例3〕・・・粒子状の吸水性樹脂含水物経由(方法1)
図2、3の装置を用いた。主軸回転数を1500rpmに設定した連続押出式混合機の微粉供給口から、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)をアキュレートフィーダー(クマ製作所製)により835g/minで供給し、水性液供給口から水性液を450g/minで供給し、更に圧縮空気を空気供給口より150l/minで供給することにより、表面の含水率が低く、中心部の含水率が高い逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70を得た。
得られた逆ママコ状吸水性樹脂含水物70を、孔径9.5mmの多孔金属プレートを有したヒラガ製ミートチョッパ(TB32型)に速やかに投入した。
ミートチョッパに投入され混練粉砕された吸水性樹脂含水物70は、約70℃の温度を有しながら、ミートチョッパより排出され、均一な含水率を有する吸水材粒塊物(40)を得た。その時の粒径は、約5mmを有し、温度が高い為に粒子同士の接着は抑えられていた。
得られた吸水材粒塊物(40)を目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.35mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径435μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して15.0重量%、含水率7.0重量%の不定形破砕状の吸水材(3)を得た。上記(3)の吸水材の微粉再生率、比表面積を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔実施例4〕・・・粒子状の吸水性樹脂含水物経由(方法1)
実施例3において、水の添加量を290g/minとするほかは、実施例3と同様の操作を繰り返し、実施例3よりもバラバラになった逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70を得た。以後も実施例3と同様の操作を繰り返し、目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径456μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して13.0重量%、含水率7.0重量%の不定形破砕状の吸水材(4)を得た。上記(4)の吸水材の微粉再生率、比表面積を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔実施例5〕・・・粒子状の吸水性樹脂含水物経由(方法1)
実施例3において、水の添加量を210g/minとするほかは、実施例3と同様の操作を繰り返し、逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70を得た。以後も実施例3と同様の操作を繰り返し、目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径477μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して14.2重量%、含水率7.0重量%の不定形破砕状の吸水材(5)を得た。上記(5)の吸水材の微粉再生率を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔実施例6〕・・・粒子状の吸水性樹脂含水物経由(方法1)
実施例3において、水の添加量を1250g/minとするほかは、実施例3と同様の操作を繰り返し、逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70を得た。以後も実施例3と同様の操作を繰り返し、目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径464μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して11.3重量%、含水率7.0重量%の不定形破砕状の吸水材(6)を得た。上記(6)の吸水材の微粉再生率を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔実施例7〕・・・表面架橋処理あり
実施例2で得られた吸水材(2)の粒子表面の架橋処理を以下のようにして行った。実施例2で得られた吸水材(2)100gを5Lレーディゲミキサー(M5R型レーディゲ社製)に入れ、該レーディゲミキサーの主軸(鋤状羽根)を330rpmで高速回転させながら、1,4−ブタンジオール/プロピレングリコール/水=0.32/0.5/2.73重量%(対吸水材)の組成を持つ処理剤を噴霧添加し、1分間混合を行った。
混合後、処理剤が添加された吸水材を、197℃に加熱したオイルバス中に浸漬されたモルタルミキサーに速やかに投入し、40分間加熱処理を行った。
40分後、速やかに吸水材を取り出し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級することで、表面架橋された吸水材を得た。
該表面架橋吸水材の無加圧下吸水倍率(GVs30)および4.8kPa(0.7psi)加圧下吸水倍率(AAP0.7psi)を測定したところ、GVs30=20.5(g/g)、AAP0.7psi=19.8(g/g)であった。
〔比較例1〕・・・機械的圧縮力による粉砕なし
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)2000gを20Lレーディゲミキサー(M20型レーディゲ社製、ジャケットを蒸気により約100℃に加熱)に入れ、該レーディゲミキサーの主軸(鋤状羽根)を230rpm、チョッパーを6000rpmで高速回転させながら、90℃に加熱した水1200gを一気に投入した。
吸水性樹脂粉末(α2)と水とは即座に混合され、内容物全体が粒径約3〜10mmのゲル状の吸水性樹脂含水物となった。しかし、該吸水性樹脂含水物は粘着力が高く、混合開始から2分で主軸が過負荷により停止した。得られた該吸水性樹脂含水物は、それぞれの粒塊が接着し、大きな塊となっていた。これを強引に解してから、目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。
次いで、この吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径368μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して21.7重量%、含水率4.7重量%の不定形破砕状の吸水材(7)を得た。上記(7)の吸水材の微粉再生率、比表面積を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔比較例2〕・・・機械的圧縮力による粉砕なし
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)300gを西日本試験機製作所製5Lモルタルミキサー(5L容器は80℃のバスで保温)に入れ、該モルタルミキサーの撹拌羽根を60Hz/100Vで高速回転させながら、90℃に加熱した水330gを一気に投入した。
吸水性樹脂粉末(α2)と水とは10秒以内に混合され、内容物全体が粒径約3〜10mmのゲル状の吸水性樹脂含水物となった。モルタルミキサー中で、該吸水性樹脂含水物はバラバラの状態で、撹拌羽根の混合によって混練される様子はなかった。1分間モルタルミキサー中で高速撹拌した後、得られた吸水性樹脂含水物を取り出し、目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分乾燥した。
次いで、この吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級し、重量平均粒子径420μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して20.0重量%、含水率5.0重量%の不定形破砕状の吸水材(8)を得た。上記(8)の吸水材の微粉再生率、比表面積を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔比較例3〕・・・含水率15重量%の吸水性樹脂含水物経由
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)を用い、実施例3における、水の添加量を148g/minとするほかは、実施例3と同様の操作を繰り返した。連続押出式混合機から排出された逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70を孔径9.5mmの多孔金属プレートを有したヒラガ製ミートチョッパ(TB32型)に速やかに投入したところ、混練粉砕開始2分で過負荷停止した。ミートチョッパ内部では、強固に固まった吸水性樹脂含水物が内壁に接着しており、内刃が破損していた。
〔比較例4〕・・・機械的圧縮力による粉砕なし
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)を用い、実施例3と同様の操作を繰り返した。但し、連続押出式混合機から排出された吸水性樹脂含水物70をミートチョッパに通さず、排出後直ちに目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級した。重量平均粒子径332μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して19.4重量%、含水率2.3重量%の不定形破砕状の吸水材(9)を得た。上記(9)の吸水材の微粉再生率を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔比較例5〕・・・機械的圧縮力による粉砕なし
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)を用い、実施例3における、水の添加量を358g/minとするほかは、実施例3と同様の操作を繰り返した。但し、連続押出式混合機から排出された逆ママコ状の吸水性樹脂含水物70をミートチョッパに通さず、排出後直ちに目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級した。重量平均粒子径306μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して24.4重量%、含水率2.8重量%の不定形破砕状の吸水材(10)を得た。上記(10)の吸水材の微粉再生率を測定した。上記測定結果を表1に示す。
〔比較例6〕・・・含水率が均一な一層からなるシート状の吸水性樹脂含水物経由
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)を用い、実施例2と同様の操作を繰り返した。ただし、得られたシート状の吸水性樹脂含水物24をシート状のまま20分間放置し、シート状の吸水性樹脂含水物内部での含水率を均一にした。含水率が均一になったシート状の吸水性樹脂含水物は、強固に接着した塊となっており、ミートチョッパによる粉砕は不可能であった。
〔比較例7〕・・・含水率65重量%の吸水性樹脂含水物経由
参考例で得られた、粒径150μm未満の吸水性樹脂粉末(α2)を用い、実施例3における、水の添加量を1550g/minとするほかは、実施例3と同様の操作を繰り返した。
得られた吸水材粒塊物(40)を目開き850μm(20メッシュ)の金網上に広げ、熱風循環式乾燥機に入れ、170℃で20分間乾燥した。しかし、吸水材粒塊は十分に乾燥されておらず、更に170℃で20分間乾燥する必要があった。吸水材粒塊乾燥体をWML型ロールミル(井ノ口技研製)で、0.4mmのクリアランスで粉砕し、更に目開き850μmのJIS標準篩を用いて分級した。重量平均粒子径483μmでかつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の割合が当該吸水材に対して12.1重量%、含水率5.0重量%の不定形破砕状の吸水材(11)を得た。上記(11)の吸水材の微粉再生率を測定した。上記測定結果を表1に示す。
Figure 2005015787
上記表1に示した結果を、以下に説明する。
比較例1は実施例1と対応しており、実施例1において吸水性樹脂含水物をミートチョッパで混練粉砕せずに、乾燥・粉砕を行ったものである。微粉再生率を比較すると、実施例1は重量平均粒子径もほぼ目標値(430μm)である上に、微粉再生率が比較例1の1/2であり、微粉再発生が抑えられていることが判る。
比較例2は設定固形分が実施例6に近いものであり、比較例1と同様、吸水性樹脂含水物のミートチョッパ混練粉砕を行っていないものである。微粉再生率は、実施例6の方が低く、優れている。
比較例3は実施例5と対応しており、設定固形分を85重量%と高い条件で行った場合である。吸水性樹脂含水物は、ミートチョッパ内部で強固な塊となってしまい、過負荷停止した。
比較例4は実施例3と対応しており、同じ設定固形分において、吸水性樹脂含水物のミートチョッパ混練粉砕を行っていないものである。実施例3の方が、微粉再生率も優れており、更に粉砕後の重量平均粒子径(D50)においても、実施例3の方が、参考例に近く(D50変化量が少ない)、造粒の強度が比較例よりも強いと言える。
比較例5は実施例4と対応しており、同じ設定固形分において、吸水性樹脂含水物のミートチョッパ混練粉砕を行っていないものである。これらにおいても、実施例4の方が、微粉再生率も優れており、更に粉砕後の重量平均粒子径(D50)においても、実施例4の方が、参考例に近く(D50変化量が少ない)、造粒の強度が比較例よりも強いと言える。
比較例6は実施例2と対応しており、シート状吸水性樹脂含水物中の含水率勾配を無くす為に、該吸水性樹脂含水物を室温にて放置した後、ミートチョッパ混練粉砕を試みたものである。しかし、該吸水性樹脂含水物は、強固に接着した塊となっており、ミートチョッパ混練粉砕時に過負荷停止した。この結果より、吸水性樹脂含水物は該含水物作製後、速やかに混練粉砕する事が重要であると言える。
比較例7は実施例6よりも更に設定固形分を低くしたもので、ミートチョッパ混練粉砕した吸水材粒塊物は、高い含水率(65重量%)を有している為に、これまでの乾燥条件(170℃で20分)では、十分に乾燥できておらず、このままでは粉砕が不可能である為、更に20分の乾燥時間、すなわち乾燥時間が2倍も必要であった。長時間の乾燥は熱劣化を起こすので好ましくない。
〔実施例8〕
実施例1で得られた吸水材粒塊物(40)10gを乾燥せずに、15gのパルプと混合した。混合後、シート状に成形し加圧(2kg/cmで1分間圧縮)することで、パルプに吸水材粒塊物が容易に固定化された。
〔比較例8〕
参考例で得られた微粉を、実施例8と同様に、パルプと混合した後、シート状に成形した。しかし、得られたシート状のパルプからは、微粉が脱落しやすく、パルプへの固定化はできなかった。
本発明の実施形態を表す製造装置の全体構成図 別の実施形態を表す製造装置の全体構成図 同上の製造装置の平面図
符号の説明
10 ベルトコンベア
12 微粉供給ホッパ
14 水性液供給ノズル
20 微粉
22 水性液
24 シート状含水物
26 高含水層
28 低含水層
30 ミートチョッパ装置
40 粒塊状吸水材
50 連続押出式混合機
51 駆動モータ
52 ケーシング
53 回転軸
54 水性液供給口
55 撹拌翼
56 空気供給口
58 排出口
60 微粉供給用フィーダー
62 微粉供給口
70 逆ママコ状含水物
72 高含水層
74 低含水層

Claims (9)

  1. 吸水性樹脂の微粉末を用いて、該微粉末よりも大きい粒子径を持つ粒状の吸水材を製造する方法であって、
    前記吸水性樹脂の微粉末に、全体の平均含水率が20〜60重量%の範囲内になるよう水性液を添加することにより微粉粒子を凝集させて、粒子状の吸水性樹脂含水物を得る工程(a)と、
    該粒子状含水物に機械的圧縮力を与えると同時に粉砕することによって、前記吸水材の粒塊を得る工程(b)と、
    を含む、吸水材の製造方法。
  2. 吸水性樹脂の微粉末を用いて、該微粉末よりも大きい粒子径を持つ粒状の吸水材を製造する方法であって、
    前記吸水性樹脂の微粉末に、全体の平均含水率が20〜60重量%の範囲内になるよう水性液を添加することにより微粉粒子を凝集させて、異なった含水率からなる少なくとも二層で構成される、シート状の吸水性樹脂含水物を得る工程(a)と、
    該含水物に機械的圧縮力を与えると同時に粉砕することによって、前記吸水材の粒塊を得る工程(b)と、
    を含む、吸水材の製造方法。
  3. 前記吸水性樹脂含水物が、含水率が50〜99重量%を有する高含水率層と、含水率が1〜50重量%未満を有する低含水率層の、少なくとも二層からなる吸水性樹脂含水物であり、該含水物内に含水率勾配を有する、
    請求項1または2に記載の吸水材の製造方法。
  4. 前記含水率勾配を有する吸水性樹脂含水物において、該高含水率部分が、全体の2〜98重量%、および、該低含水率部分が98〜2重量%である、請求項3に記載の吸水材の製造方法。
  5. 前記工程(a)が、前記含水物として、前記吸水性樹脂の微粉末を撹拌下、水性液と接触させることによって、低含水率の表面層および、高含水率の中心層で構成された粒状の吸水性樹脂含水物を得る、
    請求項1、3、4のいずれかに記載の吸水材の製造方法。
  6. 前記工程(a)が、前記含水物として、前記吸水性樹脂の微粉を層状に堆積させてなり、低含水率の中心層および、低含水率層の両側面に高含水率の表面層で構成されたシート状の吸水性樹脂含水物を得る、
    請求項2から4までのいずれかに記載の吸水材の製造方法。
  7. 吸水性樹脂の微粉末と水性液とが接触した後、0.001〜5分以内に、機械的圧縮力を与えると同時に粉砕することによって、前記吸水材の粒塊を得る、請求項1から6までのいずれかに記載の吸水材の製造方法。
  8. 水性液添加後の粉砕前の吸水性樹脂含水物の温度が40〜100℃である、請求項1から7までのいずれかに記載の吸水材の製造方法。
  9. 工程(b)ののちに、吸水材の粒塊をさらに乾燥する乾燥工程(c)を含む、請求項1から8までのいずれかに記載の吸水材の製造方法。
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