JP2005003818A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】時刻t0で電源投入やスタンバイモード又はスリープモードから印字指令が出されると先ず熱ローラヒータ(定着ヒータ上)のみが加熱され時刻t1でローラ温度(定着部温度)がBppm(17ppm)の低速搬送で定着が可能な温度Tb℃(160℃)に到達する。ここで早期給紙モードによる低速搬送での給紙が開始され印刷が実行され、最初の印字物が迅速に機外に排出される。これと共にヒータの加熱が定着ヒータ上と定着ヒータ下の交互加熱に切り替えられローラ温度が徐々に上昇し時刻t2でAppm(31ppm)の高速搬送で定着が可能な温度Ta℃(180℃)に到達する。ここで通常給紙モードによる最高仕様の高速搬送での給紙が開始され高速の印字が実行される。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、定格の高速搬送で印字可能な定着温度よりも低い温度の段階で低速搬送で一刻も早く印字処理を開始する早期給紙モードを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トナーを用いて電子写真方式でトナー像を像担持体上に形成し、このトナー像を用紙に転写し、この転写トナー像を定着器により圧力と熱とで用紙に定着して画像を形成するカラー画像形成装置がある。
【0003】
図13は、そのような従来の電子写真方式のカラー画像形成装置の主要部の構成を模式的に示す図である。同図に示すように、カラー画像形成装置1は、用紙Pを積載収納した給紙カセット2、この給紙カセット2から用紙Pを一枚ごとに取り出す不図示の給紙コロ、この給紙コロによって給紙される用紙Pを図の矢印Aで示すように案内する不図示の用紙搬送ガイド、この用紙搬送ガイドの終端に配置された不図示の待機ローラ対、この待機ローラ対により印字タイミングに合わせて給送される用紙を図の反時計回り方向に循環移動して搬送する搬送ベルト3、この搬送ベルト3を駆動する駆動ローラ4a及び4bを備えている。
【0004】
更に、上記搬送ベルト3の用紙搬送面に近接して、用紙搬送方向上流側から下流側へ4つの画像形成部5(5−1、5−2、5−3、5−4)が多段式に並設され、搬送ベルト3の図の矢印Bで示す用紙搬送方向下流側には、定着器6が配設されている。
【0005】
上記4つの画像形成部5は、いずれも同一の構成であり、感光体ドラム7を中心にして、その周面近傍に、クリーナ8、帯電器9、記録ヘッド10、現像器11及び搬送ベルト3を挟んで転写器12が順次配設されている。上記の現像器11には、減法混色の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のカラートナー及び主として文字部分に専用されるクロ(K)のトナーがそれぞれ収容されており、下部側面の開口部には現像ローラ13が配設されている。また、駆動ローラ4aの下部近傍には制御回路基板を搭載された電装部14が配置されている。
【0006】
上記の感光体ドラム7は、矢印Cで示す時計回り方向に回転し、その周面をクリーナ8によって清掃され、その清掃された周面に帯電器9によって一様なマイナス高電荷を与えられて初期化され、その初期化された周面を記録ヘッド10によって露光されて、上記初期化によるマイナス高電位部と上記露光によって電位が減衰したマイナス低電位部とからなる静電潜像を形成される。
【0007】
このマイナス低電位部に、現像器11に収容されているトナーが現像ローラ13によって転写されて、上記の静電潜像が顕像化(現像)される。この現像されたトナー像は、搬送ベルト3によって搬送されてくる用紙Pに、転写器12によって順次重ね合わせて転写される。このように4色のトナー像を順次重ね合わせて転写された用紙Pは、定着器に搬入され、熱と圧力でトナー像を紙面に定着されて、不図示の排紙ローラによって機外に排出される。これにより、4色のトナーの合成色によるカラー画像が用紙Pに形成される。
【0008】
このように、カラー画像形成装置1のような4色のトナー像を順次転写して重ね合わせる方式である場合、用紙Pに正しい画像形成を行うためには、定着部において、重ね転写されている4色のトナー像を溶融する適宜な熱の供給が不可欠となる。
【0009】
図14は、そのような従来のカラー画像形成装置における、定着温度コントロール回路のブロック図である。図14に示すように、定着温度コントロール回路は、プリントコントローラ(以下PR_CONTという)15、CPU(central processing unit)16、ROM(read only memory)17、定着SW(スイッチ)電源18、および定着器19より構成されている。
【0010】
定着器19には、定着SW電源18より熱ローラ電源と圧ローラ電源が供給されており、それぞれ熱ローラヒータ19−2aと圧ロ−ラヒータ19−2bを発熱駆動している。熱ローラ19−1aと圧ローラ19−1bの表面温度は、図示しない温度センサによりそれぞれ熱ローラ温度信号と圧ローラ温度信号としてPR_CONT15に送られる。PR_CONT15は各信号をアナログ/デジタル変換処理してCPU16に出力する。
【0011】
CPU16は、上記PR_CONT15から入力された変換された信号を、予めROM17に設定されている値と比較演算処理し、予めROM17に格納されているプログラムに従って、定着制御指令をPR_CONT側に出力する。
PR_CONT15は、上記CPU16から入力される定着制御指令に従って、定着温度制御信号を定着SW電源18に出力する。定着SW電源18は、PR_CONT15から入力される定着温度制御信号に基づいて、熱ローラ電源と圧ローラ電源を定着器19に供給する。
【0012】
旧来では、定着温度は熱ローラ19−1aのみに配設された熱ローラヒータ19−2aによって得ていたが、両面印字や高速印字の要望が強まり、その要望に対応して両面印字や高速印字を実現するために、現今では圧ローラ19−1bにも圧ロ−ラヒータ19−2bを配設して、定着温度を熱ローラ19−1aと圧ローラ19−1bの両方から得るようにしている。ただし、この場合、熱ローラ19−1aと圧ローラ19−1bの両方を同時に加熱していったのでは、電力の消耗が大きくなり過ぎるので、一般には熱ローラ電源と圧ローラ電源を交互に切り替えながら熱ローラ19−1aと圧ローラ19−1bを交互に加熱し、双方の温度を上昇させていく方法が採用される。
【0013】
熱ローラ19−1aと圧ローラ19−1bからは、不図示の温度センサにより熱ローラ温度信号と圧ローラ温度信号がPR−CONT15を介してCPU16に通知される。CPU16は、ROM17に予め記憶されている定格の定着温度データと比較して、その定格定着温度に定着器19の定着温度が保たれるようにPR−CONT15を介して定着SW電源18を制御する。
【0014】
図15は、上記熱ローラ19−1aの熱ローラヒータ19−2a(上ヒータ)と圧ローラ19−1bの圧ロ−ラヒータ19−2b(下ヒータ)の印刷可能な定着温度までの温度上昇の経過を模式的に示す図である。
同図は横軸に時間Tを示し、縦軸に定着器19の上下2つのローラ温度Tn℃を示している。Tx℃(n=x)は、カラー画像形成装置1に印字指令が入力された時点の定着器19の温度(上下2つのローラ温度、以下同様)を示しており、電源投入と同時の印字指令であれば、Tx℃は室温であり、スタンバイモードからの印字指令であれば、Tx℃はスタンバイ温度の例えば90°〜100℃であり、スリープモードからの印字指令であれば、Tx℃はスタンバイモードから所定時間経過後に定着電源を切断されてスタンバイ温度90°〜100℃から室温までの自然冷却中の温度である。
【0015】
この印字指令の時刻Tsにおいて加熱開始前温度Tx℃から定着電源による加熱を開始されて、上ヒータと下ヒータが交互に定着電源のオン/オフを繰り返されて加熱され、それらの温度が徐々に上昇し、時刻Tpにおいて、定着器19の温度が定着可能温度Tt℃となったとき、印刷が開始される。(例えば、特許文献1及び2参照)
ここで図14に示した制御装置によって制御され維持される定着可能温度Tt℃は、使用されるトナーの性質や用紙の搬送速度によって変化するので一概には言えないが、一般的には、例えばA4サイズの用紙を横方向に連続毎分31枚(31ppm(print−per−minute))の割合で印刷するものとすれば、180℃〜185℃の範囲の温度とされている。
【0016】
ところで、例えば上記の印字指令が電源投入と同時の印字指令又は長時間スリープ待機後の印字指令であれば、図15に示す加熱開始前温度Tx℃は室温となっており、この場合は室温からの印字立ち上げとなる。
上記のカラー画像形成装置1の基本仕様を、上述したようにA4サイズの用紙を横に搬送して31枚/分(定着温度180℃〜185℃)とした場合、室温からの印字立ち上げで、装置本体の操作パネルの表示装置にレディ表示が出るまでには、およそ2分40秒程度の待ち時間がユーザ側に発生する。
【0017】
すなわち、図14に示す例では、加熱開始前温度Tx℃が室温である場合、印字指令が出された時刻Tsから定着器19の温度が定着可能温度Tt℃となり印刷が開始される時刻Tpまでの待ち時間Tm(=Tp−Ts)は、およそ2分40秒である。
【0018】
このユーザ側の待ち時間Tmは、装置本体に印字指令が来てからの印刷エンジン側のウォームアップ時間であり、いずれにしても、電子写真方式の画像形成装置では、印字指令が来てから定着器の温度が所定の定着温度となるまでの所定のウォームアップ時間をとってからでないと印字を開始することはできない。このウォームアップ時間の後、印字が実行されて印字物が機外に排出される。
【0019】
このような、画像形成装置において、定着装置(定着器)の定着温度を適正に維持することは極めて重要なことであり、これには種々の提案がなされている。例えば、通常の用紙と厚手の用紙それぞれに専用の定着温度(第1の定着温度、第2の定着温度)を設定することで、用紙の厚さの如何に拘わらず良好な定着を可能にするというものがある。これは、用紙の厚さに応じて定着温度を設定し、定着器の熱ローラの温度がその設定された定着保証温度に到達したことを確認してから用紙の給送を開始している。(例えば、特許文献1参照。)
ただし、上記の技術は、実際にプリント動作を行っている時間に比べて定着温度の調節に要している時間(図15の待ち時間Tm)の占める割合が非常に大きくなり、プリント処理が非効率であるという問題を有している。
【0020】
【特許文献1】
実公昭62−037245号公報(<技術分野>、第5図)
【特許文献2】
特開平06−337616号公報([要約]、図1)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、画像形成装置は、その仕様として、例えば「A4サイズ用紙を横(又は縦)に連続毎分何枚」とか「ファーストプリント時間何々」と言うように標記される。上記のファーストプリント時間は、室温から印字を立ち上げた場合の待ち時間のことである。
【0022】
ところで、近年、例えば31ppmというように印字速度が高速化され、快適な印字環境が得られるようになった反面、室温から印字を立ち上げた場合の待ち時間が長すぎて、ユーザにとって、その待ち時間を我慢できない、あるいは、早く印字が開始されて出来上がった印字物を一刻も早く手に取るという「実感」を得たい、という要求が有り、全体の高速印字の要求と共にファーストプリント時間の短縮が望まれている。
【0023】
例えば何秒かでも用紙の給送開始を早めるということでは、先ず前述の技術同様に厚紙用と普通紙用の2通りの定着温度を設定できるようにし、厚紙の次に普通紙の印字指令が出たときは、厚紙用のヒータの通電を遮断した後、定着器の温度が普通紙用の定着温度に下がったタイミングで普通紙が定着器に到達するタイミングを予測して、定着器の温度が普通紙用の定着温度に下がるのを待たずに普通紙の搬送を開始する給紙予測スタートの方法が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
この方法は、定着器の温度が室温から定格温度まで上昇するタイミングで用紙が定着器に搬入されることを見計らって、定着器の温度が定格温度まで上昇する前に用紙の給送を開始する予測スタートに適用することもできる。しかし、これとても、例えば31ppmの仕様の画像形成装置の場合であれば、用紙の給送開始が早まるのは、60(秒)÷31(ppm)≒2であって、約2秒の短縮に過ぎない。
【0024】
これでは、仕様上、2秒短縮されていると謳うことは出来ても、実際上の実感として、印字物を定格仕様の印字速度の場合よりも早く手に取ることが出来るという満足感をユーザに与えることはできない。
また、全体に熱容量の少ない定着器を使用すると、温度上昇が早まるから印字開始時間は短くなるが、熱容量が少ないため、用紙1枚の印字でも定着温度が下がり、その回復のタイミングで次の用紙を印字しなければならないから印刷速度が遅くなり高速化ができないという問題が残される。また、厚紙印刷時に未定着が発生し易く、厚紙印刷に対応できなくなる虞もある。
【0025】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、印字立ち上げ時の長い待ち時間を必要とする最高仕様の高速搬送の通常印字モードを持ちながら印字立ち上げ後に印字物を一刻も早く手に取ることが出来るという実感と満足感をユーザに与えることができる画像形成装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
以下に、本発明に係わる画像形成装置の構成を述べる。
本発明の画像形成装置は、所定速度で用紙を給紙部から排紙部まで搬送する給紙搬送手段と、該給紙搬送手段により用紙が搬送される間に該用紙上にトナー像を転写する転写手段と、熱源を有し上記転写手段により上記トナー像が転写された用紙が上記給紙搬送手段により引き続き搬送される間に該用紙に上記トナー像を定着させる熱定着手段と、上記熱源に電力を供給する電力供給手段と、該電力供給手段の上記熱源への電力供給と遮断とを切り換える電力供給切換手段と、上記熱定着手段の温度を検知する定着温度検知手段と、該定着温度検知手段が上記電力供給手段から上記熱源に電力が供給され上記熱定着手段の温度が上昇する過程において該熱定着手段の定着温度が上記所定速度で搬送される用紙へのトナー像の定着を可能とする所定の定着温度であることを検知したとき、上記給紙搬送手段による上記用紙の搬送を上記所定速度にて開始させる給紙搬送制御手段と、上記熱定着手段の定着温度を上記所定の定着温度に維持すべく上記電力供給切換手段による電力供給と遮断とを制御する定着温度維持制御手段と、を少なくとも備える画像形成装置において、上記給紙搬送手段による搬送速度を上記所定速度と、該所定速度よりも遅い低速度とに切り換える給紙搬送速度切換手段を備え、上記給紙搬送制御手段は、上記給紙搬送速度切換手段を制御して、上記用紙の搬送を上記所定速度にて開始させる通常給紙モードと、上記定着温度検知手段が上記熱定着手段の定着温度が上記所定の定着温度に上昇する過程において該熱定着手段の定着温度が上記低速度で搬送される用紙へのトナー像の定着を可能とする定着温度以上であることを検知したとき上記給紙搬送手段による上記用紙の搬送を上記低速度にて開始させる早期給紙モードと、を選択的に切り換え可能に備えて構成される。
【0027】
上記給紙搬送制御手段は、例えば請求項2記載のように、上記通常給紙モードと上記早期給紙モードとの選択を手動で選択可能な選択指示手動操作手段を備えて構成され、また、例えば請求項3記載のように、上記通常給紙モードと上記早期給紙モードとの選択を自動的に行う選択自動指示手段を備えて構成される。
【0028】
また、上記給紙搬送制御手段は、例えば請求項4記載のように、印字指定枚数を記憶する印字指定枚数記憶手段と、該印字指定枚数記憶手段により記憶された上記印字指定枚数と上記低速度との積に基く合計印字時間と上記印字指定枚数と上記所定速度との積に基く合計印字時間とを比較演算する比較演算手段と、を備え、上記比較演算手段による比較演算結果に基いて合計印字時間の少ない給紙モードを選択するように構成される。
【0029】
また、上記給紙搬送制御手段は、例えば請求項5記載のように、用紙残量を検知する用紙残量検知手段を備え、該用紙残量検知手段により検知された用紙残量と上記印字指定枚数記憶手段に記憶されている印字指定枚数とに基づいて最適な給紙モードを選択するように構成される。
【0030】
また、上記給紙搬送制御手段は、例えば請求項6記載のように、用紙の厚みを検知する用紙厚検知手段を備え、該用紙厚検知手段により検知された上記用紙の厚みに基づいて該用紙の搬送を上記早期給紙モードにて開始させるか否かを決定するように構成される。
【0031】
この場合、上記用紙厚検印手段は、例えば請求項7記載のように、ホスト機器からの1ジョブ毎の情報により用紙の厚みを検知するように構成してもよい。
更に、上記給紙搬送制御手段は、例えば請求項8記載のように、上記熱定着手段の定着温度が上記所定の定着温度となったことを上記定着温度検知手段が検知した以降、所定のタイミングで上記給紙搬送手段による上記用紙の搬送を上記所定速度に自動的に切り換えるように構成してもよい。
【0032】
この場合、上記所定のタイミングは、例えば請求項9記載のように、上記低速度の早期給紙モードで搬送されている最後の用紙が少なくとも上記熱定着手段を通過完了後に設定されることが好ましい。
また、例えば請求項10記載のように、上記印字指定枚数記憶手段が記憶する印字指定枚数と上記低速度との積に基く合計印字時間と、上記印字指定枚数と上記所定速度との積に搬送速度の切り換えに要する時間を合算することに基く合計印字時間とを比較演算する比較演算手段を更に備え、上記給紙搬送制御手段は、上記比較演算手段による比較演算結果に基いて上記通常給紙モードと上記早期給紙モードの選択を自動的に行うように構成してもよい。
【0033】
この画像形成装置は、例えば請求項11記載のように、上記熱源は、ヒータであり、上記熱定着手段は、少なくとも一方にヒータを内蔵する溶融定着ローラと加圧ローラからなる一対のローラからなり、該一対のローラ間に上記トナー像が転写された用紙を扶持搬送して定着を行うように構成され、また、例えば請求項12記載のように、上記ヒータは、上記溶融定着ローラ内に設けられ該溶融定着ローラを加熱する第1のヒータと、上記加圧ローラ内に設けられ該加圧ローラを加熱する第2のヒータとからなり、上記電力供給手段は、上記第1及び第2のヒータの何れか一方に電力を供給するように構成される。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
尚、以下の説明において、上記の給紙搬送手段は、例えばモータ駆動回路67、給紙コロ42、待機ローラ対46、搬送ベルト40等から成り、上記の転写手段は、例えば感光体ドラム34、転写器41等から成り、上記の熱定着手段は、例えば定着ユニット50等から成り、上記の電力供給手段、又は上記の電力供給切換手段は、例えばPR_CONT61、定着SW電源65等から成り、上記の定着温度検知手段は、例えば熱ローラ51及び圧ローラ52用の不図示の2個の温度センサ、これら温度センサからの熱ローラ温度信号Th及び圧ローラ温度信号Tpを受け取るPR_CONT61等から成り、上記の所定の定着温度は、例えばTa℃等から成り、上記の給紙搬送制御手段は、例えばCPU62、PR_CONT61、モータ駆動回路67等から成り、上記の定着温度維持制御手段は、例えばPR_CONT61、定着SW電源65等から成り、上記の給紙搬送速度切換手段は、例えばCPU62、PR_CONT61、モータ駆動回路67等から成り、上記の選択指示手動操作手段は、例えばオペレーションパネル23、キー操作部23a等から成り、上記の選択自動指示手段は、例えばROM63、EPROM64、CPU62等から成り、上記の印字指定枚数記憶手段は、例えばEPROM64等から成り、上記の比較演算手段は、例えばCPU62等から成り、上記の用紙残量検知手段は、例えば給紙部32の給紙カセット27に配置される不図示の用紙センサ又はCPU62内蔵のカウンタ等から成り、そして、上記の用紙厚検知手段は、例えば案内路44に配置された不図示の透過型光センサ等から成る。
【0035】
また、以下の説明において、印字と印刷は同義に用いている。
図1は、本発明の実施の形態における定着装置を組み込まれたカラー画像形成装置(以下、単にプリンタという)の外観を示す斜視図である。本例のプリンタは、タンデム方式のカラープリンタの例を示している。また、本例のプリンタは、両面印刷用のカラープリンタの例を示している。
【0036】
同図において、プリンタ20はケーブルによって不図示のパーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続されている。このプリンタ20は装置本体上部21と装置本体下部22によって構成され、装置本体上部21の上面にはオペレーションパネル23が配設され、更に印字用紙の排紙部24が形成されている。
【0037】
オペレーションパネル23は複数のキーが配設されたキー操作部23aと、不図示のCPUから出力される表示情報に基づき表示を行う液晶ディスプレイ23bで構成されている。また、排紙部24には、排紙ローラ25の回転によって後述する画像形成ユニットによりカラー画像を形成された用紙が排出され、排紙部24上に順次積載される。
【0038】
装置本体下部22には、後述する両面印刷用搬送ユニットや給紙カセットがセットされ、例えばプリンタ20の側面に設けられた不図示の蓋を開放することによって、後述する両面印刷用搬送ユニットを着脱できる構成である。また、装置本体下部22には、その前面に開閉可能なフロントカバー26及び装置本体下部22より着脱自在な給紙カセット27が設けられ、例えばフロントカバー26はジャム処理やメンテナンス等において開放される。
【0039】
また、装置本体下部22の右側面には、MPF(マルチペーパーフィーダー)トレイの装着部に装着部カバー28、及びその下方にメンテナンス用カバー29が設けられている。但し、図1において上記装着部カバー28にMPFトレイは装着されていない。また、メンテナンス用カバー29は後述する用紙搬送路確認用のカバーであり、このメンテナンス用カバー29を開放して、用紙詰まり等のメンテナンスを行う。
【0040】
尚、本例のプリンタ20の最下段には前述のように給紙カセット27が収納され、給紙カセット27に用紙を補給する際、例えば取手27aを手前に引くことによって、給紙カセット27を矢印方向に引き出すことができる。
図2は、上記の外観構成を有するプリンタ20の内部構成を説明する断面図である。同図に示すように、プリンタ20は、画像形成部30、両面印刷用搬送ユニット31、及び給紙部32で構成されている。上記の画像形成部30は、4個の画像形成ユニット33(33−1、33−2、33−3、33−4)を多段式に並設した構成からなる。
【0041】
上記4個の画像形成ユニット33のうち用紙搬送方向上流側の3個の画像形成ユニット33−1、33−2及び33−3は、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、画像形成ユニット33−4は、主として文字等のクロ(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0042】
上記の各画像形成ユニット33は、それぞれドラムセットC1とトナーセットC2で構成され、現像容器に収納された現像剤(の色)を除き同じ構成である。したがって、以下イエロー(Y)用の画像形成ユニット33−3を例にしてその構成を説明する。
【0043】
ドラムセットC1には、感光体ドラム34が配設され、この感光体ドラム34は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されており、この感光体ドラム34の周面近傍を取り巻いて、感光体ドラム34と共にドラムセットC1を構成しているクリーナ35及び帯電器36が配置され、続いて本体装置のフレームに支持された印字ヘッド37が配置され、更にトナーセットC2を構成する現像容器38及び現像ローラ39が配置され、下部には搬送ベルト40とこの搬送ベルト40を挟んで転写器41が配置されている。上記の現像容器38は、内部にトナーを収容し、下部側面の開口部には現像ローラ39を支持している。
【0044】
上記の感光体ドラム34は、図の時計回り方向に回転し、クリーナ35により周面を清掃され、帯電器36からの電荷付与により、感光体ドラム34の周面が一様に帯電する。次に、印字ヘッド37からの印字情報に基づく光書き込みにより、感光体ドラム34の周面に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像は、現像ローラ39による現像処理によって、現像容器38に収納したイエロー(Y)色のトナーによりトナー像化される。
【0045】
このようにして感光体ドラム34の周面に形成されるトナー像は、感光体ドラム34の回転に伴われて、感光体ドラム34と転写器41とが対向する転写部に到達する。転写部に達したトナー像は、感光体ドラム34の直下を用紙搬送方向上流側から下流側へ移動する用紙上に転写される。
【0046】
上記の用紙は、給紙コロ42の一回転によって給紙カセット27から搬出されて、ガイドローラ対43、案内路44、給送ローラ対45を介し、待機ローラ対46に給送される。あるいは、開成された装着部カバー28に装着されたMPFトレイ28a上から給紙コロ28bによって給送される。待機ローラ対46は、用紙の印字開始位置が用紙搬送方向最上流の画像形成ユニット33−1の感光体ドラム34のトナー像の先端に一致するタイミングで搬送ベルト40上に給送する。
【0047】
尚、特には図示していないが、上記の給紙カセット27には、用紙残量を検知するための用紙センサが配設されており、また、上記の案内路44には、案内路44を給送されていく用紙の厚さを検知するための透過型光センサが配置されている。
【0048】
搬送ベルト40は、駆動ローラ47と従動ローラ48に掛け渡されて、駆動ローラ47により駆動され、図の反時計回り方向に循環移動する。用紙は、この循環移動する搬送ベルト40の上面に静電的に吸着されて搬送され、画像形成ユニット33−1の転写部でマゼンタ(M)のトナー像を転写され、画像形成ユニット33−2の転写部でシアン(C)のトナー像を転写され、画像形成ユニット33−3の転写部でイエロー(Y)のトナー像を転写され、そして、画像形成ユニット33−4の転写部でクロ(K)のトナー像を転写される。
【0049】
このように4色のトナー像を重ねて転写された用紙は、定着装置である定着ユニット50に搬入される。定着ユニット50は、熱ローラ51、圧ローラ52、オイル塗布ローラ53等で構成され、用紙を上述の熱ローラ51と圧ローラ52間に挟持して搬送しながら、トナー像を溶融し紙面に圧着して定着する。また、オイル塗布ローラ53は、熱ローラ51周面にトナー離型性オイルを塗布するとともに熱ローラ51上に残留するトナーを除去する機能を備えている。
【0050】
このように、定着ユニット50によってトナー像を定着された用紙は、切換板54が図の実線で示すように上に回動しているときは、搬出ローラ対55によって側面排出口56から画像形成面を上にして機外に排出され、切換板54が図の破線で示すように下に回動しているときは、搬送ローラ対57により上に案内され排紙ローラ25によって画像形成面を下にして排紙部24に排出される。
【0051】
また、両面印刷用搬送ユニット31は、装置本体に対して着脱自在に構成され、本例のプリンタ20によって両面印刷を行う際装着するユニットであり、内部に複数の搬送ローラ58a〜58eが配設されている。
両面印刷の場合には、上記切換板54によって一旦上方に用紙が送られ、例えば用紙の後端が搬送ローラ対57に達した時、用紙の搬送を停止し、更に用紙を逆方向に搬送する。この制御によって、用紙は点線で示す位置に設定された切換板54の左側を下方に搬送され、両面印刷用搬送ユニット31の用紙搬送路に搬入され、搬送ローラ58a〜58eによって用紙が送られ、案内路44、及び給送ローラ対45を介して待機ローラ対46に達し、前述と同様トナー像と一致するタイミングで転写部に送られ、トナー像が用紙の裏面に転写される。
【0052】
尚、駆動ローラ47の近傍に設けられている近赤外線正反射型センサ59は、レジストパッチとして搬送ベルト40の周面に直接形成されるトナー像のトナー濃度と印字位置とを測定するためのものである。
図3(a) は、上記プリンタ20のフロントカバー26を開放し、図1に示した側面の装着部カバー28とメンテナンス用カバー29を取り除いて内部を示す図であり、同図(b) は、装置本体上部21を開成した状態を示す図である。
【0053】
同図(b) に示すように、装置本体上部21は、装置本体下部22に対し略水平を保ったまま開成される。よって、その開成時には、ドラムセットC1、トナーセットC2は、略水平方向で抜き差し可能となる。すなわち、同図に示すように、ドラムセットC1を手前に抜き出して、新たなドラムセットC1を挿入することが容易にできる。
【0054】
図4(a) は、上記の図3(b) の状態から定着ユニット50を着脱する状態を示す図であり、図4(b) は、プリンタ20本体から脱抜した定着ユニット50の構成を詳細に示す断面図である。
図4(a) に示す定着ユニット50は図示しない固定機構によりプリンタ20本体に固定されており、図の矢印イで示すように容易に外部に脱離可能に構成されている。又、逆の動作を行えば容易に定着ユニット50をプリンタ20本体に装着可能である。つまり定着ユニット50は、いわゆるユニット化されている。
【0055】
図4(b) に示すように、上記の定着ユニット50は、図2にも示したように熱ローラ51、圧ローラ52、及びオイル塗布ローラ53で構成されている。用紙が図4(b) の破線矢印Dに示すように、熱ローラ51と圧ローラ52により挟持されて搬送される間に、用紙に転写された例えば複数色のトナー像が溶融して、多色画像として用紙に熱定着される。
【0056】
図5は、本例のプリンタ20における、定着温度コントロール回路のブロック図である。図5に示すように、定着温度コントロール回路は、PR_CONT61、CPU62、ROM63、EPROM(erasable and programmable ROM)64、定着SW電源65、モータ駆動回路67、および定着ユニット50より構成されている。
【0057】
尚、以下の説明で「定着温度」とは、用紙を挟持して搬送する熱ローラ51と圧ローラ52の用紙挟持部(定着部)の温度を指して言っている。
図4(b) および図5に示すように、定着ユニット50には、定着SW電源65より熱ローラ電源Vhと圧ローラ電源Vpが供給されており、それぞれ熱ローラヒータ66aと圧ロ−ラヒータ66bを交互に発熱駆動している。
【0058】
定着ユニット50の熱ローラ51と圧ローラ52には、特には図示しないが、それぞれローラ表面の温度を計測するための温度センサが配設されており、これらの温度センサにより検出された熱ローラ51と圧ローラ52の表面温度は、それぞれ熱ローラ温度信号Thと圧ローラ温度信号TpとしてPR_CONT61に送られる。PR_CONT61は各信号をアナログ/デジタル変換処理してCPU62に出力する。
【0059】
CPU62は、上記PR_CONT61から入力されたアナログ/デジタル変換された熱ローラ温度信号Thと圧ローラ温度信号Tpを、予めROM63に設定されている値と比較演算処理して、その演算結果が予めEPROM64に設定されている通常給紙モードによる高速搬送用の定着温度であるか早期給紙モードによる低速搬送用の定着温度であるかによって、予めROM63に格納されているプログラムとに従って定着制御指令と搬送制御指令をPR_CONT61に出力する。
【0060】
また、CPU62は、カウンタを内蔵しており、印字実行枚数をカウントしてそのカウントした印字実行枚数と、予めキー入力又はホスト機器からのジョブ情報の中で指定された印字指定枚数とを比較演算して、印刷すべき用紙残数を算出する。
【0061】
PR_CONT61は、上記CPU62から入力される定着制御指令に従って、温度制御信号Tcを定着SW電源65に出力すると共に、同じくCPU62から入力される搬送制御指令に従って、搬送速度制御信号Spをモータ駆動回路67に出力する。
【0062】
定着SW電源65は、PR_CONT61から入力される温度制御信号Tcに基づいて、熱ローラ電源Vhと圧ローラ電源Vpを定着ユニット50に供給する。他方、モータ駆動回路67は、PR_CONT61から入力される搬送速度制御信号Spに基づいて、熱ローラ51と圧ローラ52を回転駆動する不図示のモータの回転数を制御する。
<第1の実施形態>
上記の構成において、高速搬送は、通常給紙モードに対応する最高仕様の高速の搬送形態であり、低速搬送は、上記最高仕様の印字形態に拘ること無く、とにもかくにも早めに印字結果を得るための早期給紙モードに対応する低速の搬送形態である。
【0063】
また、本例における通常給紙モードに対応する高速搬送は、例えばA4サイズの用紙を横にして31ppmの搬送速度であり、その場合の定着温度は約180℃である。他方、早期給紙モードに対応する低速搬送は、例えばA4サイズの用紙を横にして17ppmの搬送速度であり、その場合の定着温度は約160℃である。
【0064】
すなわち、本例の早期給紙モードは、低速搬送ならば定着温度が低温でも印字が可能であることに着目し、同一種類の用紙に対して、本来の画像形成装置20が持つ最高仕様の高速搬送で印字を行う場合の他に、印字枚数が少ないときや印字結果の入手を急ぐときなどに、最高仕様の高速搬送用の定着温度にならなくても給紙を開始して低速搬送で印字を行うことができるようにするものである。
【0065】
これにより、通常給紙モードのときに室温から印字を立ち上げて印刷開始できるまでに要する通常の待ち時間(実測値で2分40秒)よりも短い待ち時間(同じく実測値で1分40秒)で印字を開始でき、早期に印字結果を排出することができる。
【0066】
この通常給紙モードと早期給紙モードとの選択は、ユーザが図1に示す装置本体上部21の上面のオペレーションパネル23からキー操作部23aを操作することにより、手動で選択することが可能である。
また、詳しくは後述するように、CPU62が、予めキー入力又はホスト機器からのジョブ情報の中で指定された各種の条件と、予めROM63又はEPROM64等に設定されている条件とが一致するか否かによって自動的に行うこともできる。
【0067】
図6は、上記の高速搬送と低速搬送の2種類の搬送速度に関わる定着ユニット50の各ローラ温度と時間との関係を示す特性図である。同図は横軸に時間t(t0、t1、t2)を示し、縦軸に定着ユニット50の上下2つのローラ温度Tn℃を示している。
【0068】
また、同図は、低速搬送が手動又は自動で選択されたときの定着ユニット50における熱ローラ51の熱ローラヒータ66a(定着ヒータ上)と圧ローラ52の圧ロ−ラヒータ66b(定着ヒータ下)の印刷可能な定着温度までの温度上昇の経過を模式的に示している。
【0069】
この場合も縦軸に示すローラ温度Tx℃(n=x)は、画像形成装置20に印字指令が入力された時点の定着ユニット50の温度(上下2つのローラを合わせたローラ温度、以下同様)を示しており、電源投入と同時の印字指令であれば、Tx℃は室温であり、スタンバイモードからの印字指令であれば、Tx℃はスタンバイ温度の例えば90°〜100℃であり、スリープモードからの印字指令であれば、Tx℃はスタンバイモードから所定時間経過後に定着電源を切断されてスタンバイ温度90°〜100℃から室温までの自然冷却中の温度である。
【0070】
また、ローラ温度Tb℃は、Bppmの搬送速度で定着可能なローラ温度であり、本例の場合は、17ppmの搬送速度で定着可能なローラ温度の約160℃である。
また、ローラ温度Ta℃は、Appmの搬送速度で定着可能なローラ温度であり、本例の場合は、最高仕様の定格速度である31ppmの搬送速度で定着可能なローラ温度の約180℃である。
【0071】
同図に示すように、時刻t0において、電源投入、スタンバイモード、又はスリープモードからの印字指令が出されると、CPU62からPR_CONT61を介して定着SW電源65に入力される温度制御信号Tcによって、先ず定着ヒータ上のみがONされる。
【0072】
熱ローラヒータ(定着ヒータ上)と圧ローラヒータ(定着ヒータ下)の交互加熱でなく、定着ヒータ上のみの休みの無い加熱であるのでローラ温度の上昇は極めて早く、時刻t1で、ローラ温度Tb℃に到達する。
このローラ温度Tb℃に到達したことが、定着ユニット50内の2つの温度センサからの熱ローラ温度信号Th及び圧ローラ温度信号Tpによって、判断されると、ローラ温度がTb℃(160℃)に達すれば17ppmの低速搬送で定着が可能であるので、図5の定着温度コントロール回路は、この低速搬送で給紙を開始し、印刷を実行する。また、この印刷実行開始と同時に、ヒータの加熱方法を定着ヒータ上と定着ヒータ下の交互加熱に切り替える。
【0073】
これにより、同図の横軸に示す時間t1〜t2の間に示すように、定着ヒータ上と定着ヒータ下の温度が、それぞれ徐々に上昇し、時刻t2で、ローラ温度Ta℃に到達する。
このローラ温度Ta℃に到達したことが、定着ユニット50内の2つの温度センサからの熱ローラ温度信号Th及び圧ローラ温度信号Tpによって、判断されると、ローラ温度がTa℃(180℃)に達すれば31ppmの定格高速搬送で定着が可能であるので、図5の定着温度コントロール回路は、定格の高速搬送で給紙を開始し、印刷を実行する。また、この印刷実行開始と同時に、ローラ温度がTa℃を維持するように、定着ヒータ上と定着ヒータ下の交互加熱の間隔を調節する。
【0074】
このように、最高仕様の高速搬送印字(通常給紙モード)を行う定格仕様を有しながら、それよりも遅い低速搬送印字(早期給紙モード)を行う別仕様を同一種類の用紙に対して使い分けることが出来る。
実測によれば、図6に示す印字指令時刻t0から印字開始が可能な時刻t1までの待ち時間TQは、1分40秒であり、図15に示した従来方法の印字指令時刻Tsから31ppmの印刷開始時刻Tpまでの2分40秒に比較すると、本例では印刷開始が1分早くなっている。
【0075】
本例では、2つのヒータの加熱方法が従来とは異なるが、本例の方法でも、図6に示す印字指令時刻t0から31ppmの定格高速搬送で定着が可能となる時刻t2までの待ち時間TSよりも、待ち時間TQの方が短縮されていることは明らかである。
【0076】
このように通常の搬送速度による印刷開始よりも1分早く最初の印刷が開始されるので、たとえ印刷速度が17ppmと遅くとも、最初の印刷が上がった用紙は60/17秒後、つまり約3.5秒後には排出される。したがって、ユーザは更に1分40秒を待って通常の搬送速度による印刷を開始するよりも遥かに速く印刷物を手にすることができ、これにより、印刷物(印字物)を速く確認することができる。
【0077】
尚、上記の説明では、印刷速度を17ppmと31ppmの2段階に分けて、その印刷速度に対応する定着ユニットのローラ温度を検知するようにしているが、これに限ることなく、印刷速度をN段階に分けることも可能である。例えば、3段階の場合は、17ppm、22ppm、31ppmの3段階に分けて、それぞれの印刷速度に対応する定着ユニットのローラ温度の適温を検知して、搬送速度を変更し、定着ユニットのローラ温度が31ppmに対応する適温まで上昇するのを待つことなく、早め早めに給紙を行うようにする。いずれにしても、印刷物の確認をより迅速に行いたいときには有効な印刷方法となる。
【0078】
また、上記のように早期給紙モードによる低速搬送では、給紙開始が1分間短縮されるので、用紙17枚以下の印刷であれば、早期給紙モードによる低速搬送で印刷を行った方が良いことになる。このような場合は、指定された印字用紙枚数を認識して自動的に給紙モードを最適に切り替えるようにする。以下、これについて、第2の実施の形態として説明する。
<第2の実施形態>
先ず、ホスト機器からジョブで指定される印字枚数に基づいて搬送速度(給紙モード)を切り替え、可及的に短時間で印刷を完了できるようにする。つまり、搬送速度を途中で切り替えるには、一旦停止して内部的に給紙モードを切り替えなくてはならないから、このための印字一時停止時間が必要となる。
【0079】
この印字一時停止時間を考慮したとき、印字枚数が少ない場合は、上記のように17ppmの搬送速度から時刻t2(ローラ温度Ta℃)で31ppmの搬送速度に切り替えが出来るようになった場合でも、切り替えずに17ppmの搬送速度のままで印刷を続行するほうが良い。
【0080】
逆に、印字枚数が多い場合は、時刻t1(ローラ温度Tb℃)になっても、17ppmの搬送速度の印刷を行わず、31ppmの搬送速度で印刷が可能になるまで待機してから、31ppmの搬送速度で印刷を実行するほうが良い。尚、この場合は、定着ヒータ上下の加熱は、初めから交互に加熱する方法を採用すると良い。
【0081】
つまり、印字枚数が少ない場合と多い場合とでは、早期給紙モードで印刷した場合と通常給紙モード(装置本体の有する最高仕様の印刷モードつまり従来の印刷モード)で印刷した場合とで、最終的な合計の印字所要時間に差が生じることになる。この差を考慮して、可及的に短時間で印刷を完了できるようにする。
【0082】
先ず、室温25℃の環境において、早期給紙モードでの待ち時間をTQ、通常給紙モードでの待ち時間をTS、毎分当り低速印字枚数をNL、毎分当り高速印字枚数をNH、指令印字枚数をn、とすると、それぞれの印字完了所要時間tl及びthは、
tl=60/NL×n+TQ ・・・・・・・(1)
th=60/NH×n+TS ・・・・・・・(2)
で表わされる。
【0083】
ここで、指令印字枚数をnが、どちらの給紙モードで印字を行っても印字完了所要時間が同じになる、つまり「tl=th」になるような枚数であるとすると、上記の式(1)及び式(2)から
60/NL×n+TQ=60/NH×n+TS
と置くことができる。これを、nについて解くと、
60n(1/NL−1/NH)=TS−TQ
60n((NH−NL)/(NL×NH))=TS−TQ
n=((NL×NH)×(TS−TQ))/(60×(NH−NL))・・・(3)
となる。
【0084】
つまり、いずれの給紙モードで印字しても印字完了所要時間が同じになる枚数が存在することが確認される。これは逆に、上記の式が成り立つn以外の枚数では、印字完了所要時間を可及的に短縮するためには、いずれかの給紙モードを選択する必要があることが判明する。
【0085】
図7は、上記の関係をグラフで示す図である。同図は横軸に印字枚数を示し、縦軸に時間を示している。時間軸には早期給紙モードでの待ち時間TQと通常給紙モードでの待ち時間TSが示されている。この待ち時間TQ又はTSを起点として、斜め右上がり直線で示す2本のグラフは、早期給紙モード又は通常給紙モードそれぞれの指令印字枚数と印字完了所要時間tl又はthとの関係を示すグラフである。同図に示すnは、この場合は特定の枚数を示すnである。この特定の枚数nのとき、2本のグラフが交差し、それ以上の枚数では、印字完了所要時間が逆転することが判明する。
【0086】
尚、上記の式(1)及び式(2)は、電源入力時に限るものではなく、プリンタ本体の状態としては、レディ状態、スタンバイ状態、スリープ状態、又はそれぞれの中間の状態が存在するので、上記のようなプリンタ本体の状態において、印字指令時の定着温度を検知し、その印字指令時の定着温度に対応する予め実験等で求めた待ち時間TS及びTQと、印字指令枚数nを基に、上記の式(1)及び式(2)を用いて印字指令枚数nに対する印字完了所要時間tl及びthを算出し、印字完了所要時間の短い方の給紙モードを自動的に選択して、印字を実行するようにする。
【0087】
上記実験により予め取得しておく待ち時間TQ及びTSは、電源入力時の室温を初めとして、スタンバイ状態、スリープ状態それぞれにおけるローラ温度の初期温度、中間温度、最終温度等に対応する待ち時間TQ及びTSのテーブルとして、ROM63、又はEPROM64に記憶しておくようにする。
【0088】
図8は、印字指令時の温度と早期給紙モード又は通常給紙モード時の定着ヒータ目標温度(ローラ温度の印字開始可能温度)との待ち時間の関係を示すテーブルの例を示す図である。同図は、横軸に定着ヒータ目標温度を示し、原点は印字指令時のローラ温度Tx℃である。そして、縦軸に印字指令時のローラ温度Tx℃に対応する待ち時間を示している。
【0089】
ところで、図6に示した例において、図のTx℃は、電源投入時、スタンバイモード時、又はスリープモード時を同時に示しているが、実際には、それぞれの場合で、早期給紙モードでの待機時間TQと通常給紙モードでの待機時間TSは変動する。
【0090】
これを図8のテーブル(直線グラフ)でいえば、印字指令時のローラ温度Tx℃が、電源入力時、スタンバイモード時、スリープモード時に応じて変化すると、それに応じて直線グラフの傾きも変化する。つまり、印字指令時のローラ温度Tx℃が高いほど直線グラフの傾きは小さくなる。
【0091】
プリンタ20のCPU62は、ホスト機器からの印字JOBで、例えば用紙サイズA4、印字枚数nが、コマンド転送されてくると、定着ユニット50のローラ温度Tx℃を検知し、上記の待ち時間テーブルから、早期給紙モードでの待ち時間TQと、通常給紙モードでの待ち時間TSを求め、これら2つの待ち時間TQ及びTSと、上述した式(1)及び式(2)から2つの給紙モードそれぞれの印字完了所要時間tl及びthを求め、tlとthとを比較して、値の小さいほうの給紙モードを設定して、印字を実行する。
【0092】
これにより、常に最速の印字時間を設定して最速の印字を実行することができる。
尚、上記の図7及び図8に示すテーブルは、各待機モード時(電源入力時、スタンバイモード時、スリープモード時)からの各給紙モード(早期給紙モードと通常給紙モード)での待ち時間を実測する実験を繰り返すことで得られる。これで得られたテーブルをROM63又はEPROM64に予め記憶させておくようにすると良い。
【0093】
ところで、図7に示した早期給紙モードと通常給紙モードのいずれの給紙モードの場合でも印字完了所要時間が同じになる特定の枚数nは、常に一定したものではなく、印字指令時の待機モード(つまり印字指令時のローラ温度)によって変化する。
【0094】
これについて、本例の発明者は、印字指令時の例として電源投入時の場合とスタンバイモード時の場合とを取り上げ、環境条件として室温23℃、湿度50%で実験を行った。
その結果では、先ず、電源投入時の場合、早期給紙モードでの待ち時間TQ=100秒、毎分印刷量NL=17、通常給紙モードでの待ち時間TS=158秒、毎分印刷量NH=31である。これらの数値を式(3)に代入して演算すると、n=36.3≒36枚という結果が得られる。
【0095】
また、スタンバイモード時の場合、早期給紙モードでの待ち時間TQ=56秒、毎分印刷量NL=17、通常給紙モードでの待ち時間TS=97秒、毎分印刷量NH=31である。これらの数値を式(3)に代入して演算すると、n=25.7≒25枚という結果が得られる。
【0096】
このように、どちらの給紙モードで印字を行っても印字完了所要時間が同じとなる用紙枚数は、待機モードの状態によって変動するから、上述したように2つの給紙モードそれぞれの印字完了所要時間tl及びthを求め、tlとthとを比較して、値の小さいほうの給紙モードを設定して印字を実行することは印字能率に関係する極めて重要な方法であるといえる。
【0097】
尚、上記実施の形態では、印字指令時にローラ温度のみ検知するようにしているが、機内温度も検知するようにして、この機内温度を加味して補正した見込み待機時間TQ´、TS´によって、式(1)及び式(2)の演算を行うようにしてもよい。
<第3の実施形態>
ところで、印字指令の用紙枚数分だけの用紙が給紙部32の給紙カセット27に残されていない場合がある。このような場合、単に印字指令の用紙枚数だけで単純に上記の演算を行って最適(最短)な印字完了所要時間を算出しても、給紙カセット27に用紙を補充のために印字処理が途中停止したのでは、せっかくの印字完了所要時間の算出が役に立たなくなる虞がある。
【0098】
例えば、用紙100枚の印字指令が出た場合は、上記の計算では31ppmの搬送速度で行う通常給紙モードで印字を実行するのが良いという結論がでる。しかし、このとき給紙カセット27に残されている用紙が例えば17枚以下であったとすると、この17枚を17ppmの搬送速度で行う早期給紙モードで印字したほうが、上記設定された通常給紙モードで印字を実行するための待ち時間TSの間に、印字を終了させることができるだけでなく、更にユーザに用紙補充の必要を知らせる表示報知をオペレーションパネル23の液晶ディスプレイ23bに表示する時間さえ充分にとれる。
【0099】
この問題は、用紙残量が17枚以下と限るものではない。例えば、低速印字機能が17ppm、通常印字機能が31ppm、印字立ち上げからの双方の待ち時間の差が58秒、指令印字枚数が100枚、給紙カセット27の用紙残量が30枚であったとする。
【0100】
この場合、印字を開始してからの低速印字の印字完了所要時間は「100÷17=5.88(分)」、通常印字の印字完了所要時間は低速印字開始可能時からの待ち時間も入れて「100÷31=2.94+58÷60=3.9(分)」であるから、通常印字機能で印刷したほうが良いという結論がでる。
【0101】
しかし、用紙残量は30枚であるから、30枚の印字終了時点で用紙補充のため一旦停止することになる。この30枚の通常印字機能による印字時間は「30÷31+58÷60=1.93(分)である。ところが、この30枚を低速印字機能で印刷すると「30÷17=1.76(分)」であるから、最初の用紙残量の30枚については低速印字機能で印刷するほうが良いということになる。
【0102】
したがって、そのような場合に備えて、先ず、給紙カセット27の近傍または給紙カセット27そのものに、用紙残量を検知する用紙センサを備えるようにする。この用紙センサにより検知された用紙残量と、EPROM64に記憶されている印字指定枚数とに基づいて最適な給紙モードを選択することができる。
【0103】
すなわち、先ず用紙センサにより検知された用紙残量を、式(1)及び式(2)の印字指令枚数nに代入して演算し、最短となる印字完了所要時間tl又はthいずれかの給紙モードを選択して印字を実行する。そして、ユーザに用紙補充の必要を知らせる表示報知をオペレーションパネル23の液晶ディスプレイ23bに表示して、ユーザが用紙の補充をしている間に、印字指令枚枚数から印字済み用紙枚数(つまり先に得られている用紙残量)を差し引いた未印字用紙枚数を算出し、この未印字用紙枚数を再び式(1)及び式(2)の印字指令枚数nに代入して演算し、最短となる印字完了所要時間tl又はthいずれかの給紙モードを選択して、補充された残りの未印字分の用紙への印字を実行する。
【0104】
このように処理することで、指令印字枚数よりも用紙残量が少なかった場合に用紙無しをより早くユーザに通知することができる。
なお、用紙センサを用いずに、CPU62自身が内蔵のカウンタを用いて用紙残量を検出するようにしてもよい。通常大型のプリンタでは、給紙カセット27に1包み分の用紙(通常500枚)が収容できるように構成されている。このような場合は、用紙補充時にカウンタを「500」に初期設定して、以後の印字実行のたびに「1」デクリメントしていけば、常に用紙残量を把握しておくことができる。
<第4の実施形態>
上記の例では定格の通常給紙モードの他に早期給紙モードの2種類の給紙モードを備えて、同一種類の用紙に対して2種類の給紙モードを使い分けているが、2種類の給紙モードを印字に使用される用紙の厚みよって使い分けるようにしてもよい。
【0105】
一般に、用紙の厚さにより、同じ搬送速度でも定着可能な適正定着温度は異なり、薄い用紙ほど低い定着温度で定着可能である。したがって、印字待機している用紙の厚さによって、低い定着温度で定着する搬送速度の遅い早期給紙モードで印字を開始させるか否かを決定するようにしてもよい。つまり、薄い用紙の場合は早期給紙モードで印字を開始するようにする。
【0106】
この場合は、先ず用紙の厚みを検知する透過型光センサ等からなる用紙厚検知センサを案内路44を前後に挟んで配置する。そして、この用紙厚検知センサによって検知された用紙の厚みに基づいて、その用紙の搬送を早期給紙モードで開始させるか否かを決定する。
【0107】
より一般的には、待機している用紙の種類(厚さ)を検知すると共に、その用紙の厚さでの定着が可能な温度にローラ温度が達しているかを検知して、ローラ温度が定着可能温度に達するごとに、その定着可能温度に対応する用紙の印字を開始するようにして、最終的には全ての厚さの用紙を印字できるようにすることができる。
【0108】
図9は、用紙の厚さによって、異なる定着温度及び異なる搬送速度で印字を開始する処理を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したCPU62によって行われる処理である。
先ず、図9において、電源がオンにされることにより、又はスタンバイ状態あるいはスリーブ状態からの印字指令により、印字実行モードに復帰する(S1)。そして、CPU62は、定着ヒータ上をオンにする(S2)。
【0109】
続いて、CPU62は、80g/mm^2の規格の厚さの用紙を定着することが可能な温度にローラ温度が達しているか否かを判別し(S3)、未だローラ温度が定着可能温度に達していなければ(S3がNO)、上記判別を繰り返す。
尚、この処理では、80g/mm^2の用紙を定着することが可能なローラ温度及び搬送速度が、予めEPROM64に記憶されている。CPU62は、定着ユニット50の温度センサから通知されるローラ温度とEPROM64に記憶されているローラ温度とを比較して上記の判別を行っている。
【0110】
そして、CPU62は、ローラ温度が80g/mm^2の用紙を定着することが可能な温度に達したことを検知すると(S3がYES)、次に、そのローラ温度で定着可能な80g/mm^2の用紙が印字待機中の用紙の中にあるか否かを判別する(S4)。
【0111】
この判別は、待機ローラ対46で印字待機中の用紙に対する用紙厚検知センサからの用紙厚検知通知に基づいて判別される。そして、CPU62は、印字待機中の用紙が80g/mm^2の用紙であると判別したときは(S4がYES)、その用紙の印字を開始する(S5)。
【0112】
そして、次に、CPU62は、ローラ温度が、より厚い90g/mm^2の規格の厚さの用紙を定着することが可能な温度に達しているか否かを判別する(S6)。尚、上記S4の判別で、80g/mm^2の用紙が印字待機中の用紙の中に無いときは(S4がNO)、直ちにこのS6の処理に移行する。
【0113】
また、このS6の判別でも、90g/mm^2の用紙を定着することが可能なローラ温度及び搬送速度が、予めEPROM64に記憶されている。CPU62は、定着ユニット50の温度センサから通知されるローラ温度とEPROM64に記憶されているローラ温度とを比較して上記の判別を行っている。
【0114】
そして、未だローラ温度が90g/mm^2の用紙を定着可能な温度に達していなければ(S6がNO)、上記S4、S5、S6の処理を繰り返す。
そして、CPU62は、ローラ温度が90g/mm^2の用紙を定着することが可能な温度に達したことを検知すると(S6がYES)、次に、そのローラ温度で定着可能な90g/mm^2の用紙が印字待機中の用紙の中にあるか否かを判別する(S7)。この判別処理も、S4の場合と同様にして行われる。
【0115】
そして、CPU62は、印字待機中の用紙が90g/mm^2の用紙であると判別したときは(S7がYES)、その用紙の印字を開始する(S8)。
この用紙厚に対応する定着可能温度の検知と印字待機中の用紙の厚さの検出はプリンタに使用される用紙の種類に応じて何通りに設定しても良いが、本例では説明が煩雑になるのを避けるため、80g/mm^2、90g/mm^2、及びそれ以上の厚さの用紙の3通りに区分している。
【0116】
すなわち、上記S8の印字開始の後、又はS7の判別がNOであるとき、CPU62、ローラ温度が最終定着可能温度(設定温度の中で最も高い温度)に達しているか否かを判別し(S9)、ローラ温度が最終定着可能温度に達していなければ(S9がNO)、上記のS7、S8、S9の処理を繰り返し、ローラ温度が最終定着可能温度に達したときは(S9がYES)、最終種類の用紙の印字を開始する(S10)。
【0117】
尚、印字待機中の用紙の種類(厚さ)が最初から最後まで変わらず同一種類の用紙であった場合でも、その場合はそのときのローラ温度と用紙の種類に応じた搬送速度で印字を実行していくので、何ら支障は生じない。
また、上記の実施の形態は、LANに接続されたプリンタに好適に用いることができる。これを以下に説明する。
【0118】
図10は、LANに接続されたプリンタにおいて、印字待機中JOBの用紙の厚さによって異なる定着温度及び異なる搬送速度で印字を開始する処理を示すフローチャートである。この処理も、図5に示したCPU62によって行われる処理である。
【0119】
尚、この処理では、プリンタは複数種類の用紙をそれぞれ個別に収容する複数個の給紙カセットを装着しており、ホスト機器からのジョブにより指定された種類(厚さ)の用紙を収容する給紙カセットから当該用紙を給紙して印字を行う。
また、ここで示す処理は、印字待機中の用紙の種類を、図9の用紙厚検知センサで検出するのと、図10に示す本例のホスト機器からの1ジョブ毎の情報の中から用紙厚情報を取得することによって検出するのとの違いがあるだけで、図10に示す全体の処理の流れは、図9に示した処理の流れと本質的に同一であるので、図10のフローチャートに示す処理については以下簡単に説明する。
【0120】
図10において、処理S101〜S103の処理は、図9の処理S1〜S3の処理を同一である。
図10の判別処理S103で、判別がYESであるとき、CPU62は、プリンタに装着されている80g/mm^2の規格の厚さの用紙を収容している給紙カセットの用紙を用いて印字するJOBが、LANで待機中のJOBの中に有るか否かを判別する(S104)。
【0121】
そして、そのような待機JOBがあれば(S104がYES)、そのJOBの印字処理を優先して開始する(S105)。
続いて、図10においてCPU62が行う処理S106の判別処理は、図9の処理S6の判別処理と同一であり、判別がYESであるときは、CPU62は、プリンタに装着されている90g/mm^2の規格の厚さの用紙を収容している給紙カセットの用紙を用いて印字するJOBが、LANで待機中のJOBの中に有るか否かを判別する(S107)。
【0122】
そして、そのような待機JOBがあれば(S107がYES)、そのJOBの印字処理を優先して開始する(S108)。
続いて、CPU62が行う処理S109の判別処理は、図9の処理S9の判別処理と同一である。
【0123】
そして、図10の判別処理S109で、判別がYESであるときは、CPU62は、残りの待機JOBの印字を実行する(S110)。
このように、定格の高速搬送印字に拘ることなく、待機JOBの中で早く印字が出来るJOBから印字を実行していくので、結果としてJOB全体の印字が早期に完了する。
<第5の実施形態>
前述した第1の実施形態では、本発明の画像形成装置20に備わる2種類の給紙モードに対応する2種類の搬送速度と2種類のローラ温度を活用する基本機能について説明したが、この第5の実施形態では、2種類の給紙モードを用いて行う具体的な処理について説明する。
【0124】
図11は、高速搬送と低速搬送の2種類の搬送速度の制御を行う処理のフローチャートである。この処理も、図5に示したCPU62によって行われる処理である。
先ず、図11において、電源がオンにされる、又はスタンバイ状態あるいはスリーブ状態から印字指令により、印字実行モードに復帰する(S201)。すると、CPU62は、定着ヒータ上をオンにする(S202)。
【0125】
これにより、図6に示すローラ温度Tx℃における時間t0において、定着ヒータ上がONにされ、定着ヒータ上によるローラ温度が時間の経過と共に急速に上昇する。
続いて、CPU62は、図11において、17ppmの速度で定着が可能なローラ温度に達しているか否かを判別し(S203)、未だそのローラ温度に達していなければ(S203がNO)、上記判別を繰り返す。
【0126】
この処理では、図6に示す定着ヒータ上によるローラ温度が、定格のAppm(例えば31ppm)で定着が可能なローラ温度Ta℃(例えば180°)よりも低いBppm(例えば17ppm)の速度で定着が可能なローラ温度Tb℃(例えば160℃)に達しているか否かが判別される。
【0127】
そして、CPU62は、図11において、17ppmの速度で定着が可能なローラ温度Tb℃に達していれば(S203がYES20)、17ppmの速度で印字を開始する(S204)。
この処理では、図6に示すローラ温度が17ppmの速度で定着が可能なローラ温度Tb℃になった時間t1で印刷スタートとなり、給紙が開始される(勿論、ローラ温度Tb℃になる前に予測給紙を行ってもよい)。
【0128】
そして、CPU62は、図11において、定着ヒータ上と定着ヒータ下を交互にONするように制御する(S205)。
これにより、図6の横軸に示す時間t1〜t2の間に示すように、定着ヒータ上と定着ヒータ下の温度が、それぞれ徐々に上昇する。
【0129】
次に、CPU62は、図11において、31ppmの速度で定着が可能なローラ温度に達しているか否かを判別し(S206)、未だそのローラ温度に達していなければ(S206がNO)、上記判別を繰り返す。
この処理では、図6に示す定着ヒータ上と定着ヒータ下の2つのヒータによるローラ温度が、定格の31ppmで定着が可能なローラ温度Ta℃(180°)に達しているか否かが判別される。
【0130】
そして、CPU62は、図11において、31ppmの速度で定着が可能なローラ温度Ta℃に達していれば(S206がYES20)、31ppmの速度で印字を開始する(S207)。
この処理では、図6に示すローラ温度が31ppmの速度で定着が可能なローラ温度Ta℃になった時間t2で、定格の最高速度で印刷がスタートとなり、高速用の給紙が開始される。
【0131】
その後、CPU62は、指定された枚数の印刷が終了したか否かを判別し(S208)、印刷終了でなければ(S208がNO)、31ppmの速度での印刷を継続し、印刷終了となったときは(S208がYES20)、印刷処理を終了する(S209)。
【0132】
ところで、プリンタは、印字処理の途中で搬送速度を切り替えることは出来ない。搬送速度を切り替えるときは、一旦印字処理を中断して、切り替えるべき搬送速度による印字処理を行うべく、各装置や部材の全ての動作タイミングを初期設定してから、切り替えた搬送速度での印字を再開する。
【0133】
図12は、上記の高速搬送と低速搬送の2種類の搬送速度の制御を行う場合における搬送速度切り替えのタイミングを示すフローチャートである。図12において、処理S301〜S306までの処理は、図11の処理S201〜S206までの処理と同一である。
【0134】
図12において、処理S306の判別処理で、判別がYESであるとき、CPU62は、続いて、早期給紙モードの17ppmの搬送速度で搬送されている最後の用紙が、少なくとも定着ユニット50の通過を完了したか否かを判別する(S307)。
【0135】
この判別では、搬送モータの回転から演算により、最後の用紙の定着ユニット50の通過を検出してもよく、また、切換板54の直前に用紙後端検出センサを設置して、この用紙後端検出センサによる検知出力で最後の用紙の定着ユニット50の通過を検出するようにしてもよい。
【0136】
そして、最後の用紙の定着ユニット50の通過を検出したときは(S307がYES)、一旦印字処理を中断し、31ppmの搬送速度による通常給紙モードによる印字処理を行うべく、各装置や部材の全ての動作タイミングを初期設定してから、31ppmの搬送速度により、印字指令が出されている残りの用紙の印字を再開する(S308)。
【0137】
尚、この処理S308から処理S310までの処理は、図11の処理S207〜S209の処理と同一である。
尚、上記第5の実施の形態では、最高仕様の高速搬送による通常給紙モードと低速搬送による早期給紙モードの2つの印字モードで印字を実行させる同一種類の用紙として普通紙を例にとって説明したが、これに限ることなく、例えばOHP用紙を用いる場合のOHP印字モードにおいても適用することができる。
【0138】
通常、OHP用紙を大量に印字することは稀であり、数枚程度の印字で済む場合が多いから、このような場合でも、ユーザは、早期給紙モードで印字を行うことにより、通常のOHP印字モードにおける立ち上げ時の待ち時間よりも短い時間で早期に印字結果を手にすることができ、早いという実感と満足感を得ることができる。
【0139】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、低速搬送ならば定着温度が低温でも印字が可能であることに着目し、同一種類の用紙に対して本来の画像形成装置本体が持つ最高仕様の高速搬送用の定着温度にならなくても低速搬送で印字を開始するので、通常給紙よりも早期の給紙が可能となり、その分、印字立ち上げから通常の待ち時間よりも短い時間で早期に印字結果を手にすることができ、ユーザに早いという実感と満足感を与えることができて、印字業務の多い職場のストレス解消に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるカラー画像形成装置(プリンタ)の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるプリンタの内部構成を説明する断面図である。
【図3】(a) は本発明の実施の形態におけるプリンタのフロントカバーを開放し側面のMPF装着部カバーとメンテナンス用カバーを取り除いて内部を示す図、(b) は装置本体上部を開成した状態を示す図である。
【図4】(a) は本発明の実施の形態におけるプリンタの本体上部を開成した状態から定着装置を着脱する状態を示す図、(b) はプリンタ本体から脱抜された定着装置の構成を詳細に示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるプリンタにおける定着温度コントロール回路のブロック図である。
【図6】第1の実施の形態における高速搬送と低速搬送の2種類の搬送速度に関わる定着ユニットの各ローラ温度と時間との関係を示す特性図である。
【図7】第2及び第3の実施の形態における早期給紙モード又は通常給紙モードそれぞれの指令印字枚数と印字完了所要時間との関係を示すグラフである。
【図8】第2及び第3の実施の形態における印字指令時の温度と早期給紙モード又は通常給紙モード時の定着ヒータ目標温度との待ち時間の関係を示すテーブルの例を示す図である。
【図9】第4の実施形態における用紙の厚さによって異なる定着温度及び異なる搬送速度で印字を開始する処理を示すフローチャートである。
【図10】第4の実施形態におけるLANに接続されたプリンタにおいて印字待機中JOBの用紙の厚さによって異なる定着温度及び異なる搬送速度で印字を開始する処理を示すフローチャートである。
【図11】第4の実施形態における高速搬送と低速搬送の2種類の搬送速度の制御を行う処理のフローチャートである。
【図12】第4の実施形態における高速搬送と低速搬送の2種類の搬送速度の制御を行う場合の搬送速度切り替えのタイミングを示すフローチャートである。
【図13】従来のカラー画像形成装置の主要部の構成を模式的に示す図である。
【図14】従来のカラー画像形成装置における定着温度コントロール回路のブロック図である。
【図15】従来の熱ローラのヒータ(上ヒータ)と圧ローラのヒータ(下ヒータ)の印刷可能な定着温度までの温度上昇の経過を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 カラー画像形成装置
2 給紙カセット
P 用紙
3 搬送ベルト
4a、4b 駆動ローラ
5(5−1、5−2、5−3、5−4) 画像形成部
6 定着器
7 感光体ドラム
8 クリーナ
9 帯電器
10 記録ヘッド
11 現像器
12 転写器
13 現像ローラ
14 電装部
15 プリントコントローラ(PR_CONT)
16 CPU(central processing unit)
17 ROM(read only memory)
18 定着SW(スイッチ)電源
19 定着器
19−1a 熱ローラ
19−1b 圧ローラ
19−2a 熱ローラヒータ
19−2b 圧ロ−ラヒータ
20 カラープリンタ
21 装置本体上部
22 装置本体下部
23 オペレーションパネル
23a キー操作部
23b 液晶ディスプレイ
24 排紙部
25 排紙ローラ
26 フロントカバー
27 給紙カセット
27a 取手
28 装着部カバー
28a MPFトレイ
28b 給紙コロ
29 メンテナンス用カバー
30 画像形成部
31 両面印刷用搬送ユニット
32 給紙部
33(33−1、33−2、33−3、33−4) 画像形成ユニット
C1 ドラムセット
C2 トナーセット
34 感光体ドラム
35 クリーナ
36 帯電器
37 印字ヘッド
38 現像容器
39 現像ローラ
40 搬送ベルト
40a 用紙搬送面
41 転写器
42 給紙コロ
43 ガイドローラ対
44 案内路
45 給送ローラ対
46 待機ローラ対
47 駆動ローラ
48 従動ローラ
50 定着ユニット
51 熱ローラ
52 圧ローラ
53 オイル塗布ローラ
54 切換板
55 搬出ローラ対
56 側面排出口
57 搬送ローラ対
58a〜58e 搬送ローラ
59 近赤外線正反射型センサ
61 PR_CONT
62 CPU
63 ROM
64 EPROM(erasable and programmable ROM)
65 定着SW電源
66a 熱ローラヒータ
66b 圧ロ−ラヒータ
67 モータ駆動回路
Claims (12)
- 所定速度で用紙を給紙部から排紙部まで搬送する給紙搬送手段と、
該給紙搬送手段により用紙が搬送される間に該用紙上にトナー像を転写する転写手段と、
熱源を有し前記転写手段により前記トナー像が転写された用紙が前記給紙搬送手段により引き続き搬送される間に該用紙に前記トナー像を定着させる熱定着手段と、
前記熱源に電力を供給する電力供給手段と、
該電力供給手段の前記熱源への電力供給と遮断とを切り換える電力供給切換手段と、
前記熱定着手段の温度を検知する定着温度検知手段と、
該定着温度検知手段が前記電力供給手段から前記熱源に電力が供給され前記熱定着手段の温度が上昇する過程において該熱定着手段の定着温度が前記所定速度で搬送される用紙へのトナー像の定着を可能とする所定の定着温度であることを検知したとき、前記給紙搬送手段による前記用紙の搬送を前記所定速度にて開始させる給紙搬送制御手段と、
前記熱定着手段の定着温度を前記所定の定着温度に維持すべく前記電力供給切換手段による電力供給と遮断とを制御する定着温度維持制御手段と、
を少なくとも備える画像形成装置において、
前記給紙搬送手段による搬送速度を前記所定速度と、該所定速度よりも遅い低速度とに切り換える給紙搬送速度切換手段を備え、
前記給紙搬送制御手段は、
前記給紙搬送速度切換手段を制御して、
前記用紙の搬送を前記所定速度にて開始させる通常給紙モードと、
前記定着温度検知手段が前記熱定着手段の定着温度が前記所定の定着温度に上昇する過程において該熱定着手段の定着温度が前記低速度で搬送される用紙へのトナー像の定着を可能とする定着温度以上であることを検知したとき前記給紙搬送手段による前記用紙の搬送を前記低速度にて開始させる早期給紙モードと、
を選択的に切り換え可能に備えている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記給紙搬送制御手段は、前記通常給紙モードと前記早期給紙モードとの選択を手動で選択可能な選択指示手動操作手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記給紙搬送制御手段は、前記通常給紙モードと前記早期給紙モードとの選択を自動的に行う選択自動指示手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記給紙搬送制御手段は、
印字指定枚数を記憶する印字指定枚数記憶手段と、
該印字指定枚数記憶手段により記憶された前記印字指定枚数と前記低速度との積に基く合計印字時間と前記印字指定枚数と前記所定速度との積に基く合計印字時間とを比較演算する比較演算手段と、
を備え、
前記比較演算手段による比較演算結果に基いて合計印字時間の少ない給紙モードを選択することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 前記給紙搬送制御手段は、
用紙残量を検知する用紙残量検知手段を備え、該用紙残量検知手段により検知された用紙残量と前記印字指定枚数記憶手段に記憶されている印字指定枚数とに基づいて最適な給紙モードを選択することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 前記給紙搬送制御手段は、用紙の厚みを検知する用紙厚検知手段を備え、該用紙厚検知手段により検知された前記用紙の厚みに基づいて該用紙の搬送を前記早期給紙モードにて開始させるか否かを決定することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記用紙厚検印手段は、ホスト機器からの1ジョブ毎の情報により用紙の厚みを検知することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記給紙搬送制御手段は、前記熱定着手段の定着温度が前記所定の定着温度となったことを前記定着温度検知手段が検知した以降、所定のタイミングで前記給紙搬送手段による前記用紙の搬送を前記所定速度に自動的に切り換えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記所定のタイミングは、前記低速度の早期給紙モードで搬送されている最後の用紙が少なくとも前記熱定着手段を通過完了後に設定されることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
- 前記印字指定枚数記憶手段が記憶する印字指定枚数と前記低速度との積に基く合計印字時間と、前記印字指定枚数と前記所定速度との積に搬送速度の切り換えに要する時間を合算することに基く合計印字時間とを比較演算する比較演算手段を更に備え、
前記給紙搬送制御手段は、前記比較演算手段による比較演算結果に基いて前記通常給紙モードと前記早期給紙モードの選択を自動的に行うことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。 - 前記熱源は、ヒータであり、前記熱定着手段は、少なくとも一方にヒータを内蔵する溶融定着ローラと加圧ローラからなる一対のローラからなり、該一対のローラ間に前記トナー像が転写された用紙を扶持搬送して定着を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記熱源はヒータであり、該ヒータは、前記溶融定着ローラ内に設けられ該溶融定着ローラを加熱する第1のヒータと、前記加圧ローラ内に設けられ該加圧ローラを加熱する第2のヒータとからなり、前記電力供給手段は、前記第1及び第2のヒータの何れか一方に電力を供給することを特徴とする請求項1乃至11記載の画像形成装置。
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