JP6884551B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に関する。
電子写真画像形成装置には、1般に定着回転体(加熱回転体)と加圧部材で形成されるニップ部にて、トナー像(トナー画像)を担持した記録材(メディア)を挟持搬送して加圧加熱しながら搬送してトナー像を用紙に定着する定着装置が多く用いられている。記録材(以下、用紙と記す)は、トナー像を形成することができるシート状の部材であり、定型もしくは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、コート紙、光沢紙、封筒、葉書等が挙げられる。
従来の画像形成装置においては、使用する用紙の紙種(坪量や種類)の切り替えに応じて定着温調温度が切り替わる時や、連続通紙によって定着回転体の温度が低くなった時に、温度が再び安定するまで画像形成装置の動作を中断する必要があった。これにより、画像形成装置トータルの生産性が低下してしまうという課題があった。
このような問題を解決するために、タンデム定着方式が提案されている(特許文献1)。これは、第1および第2のふたつの定着装置を備え、使用する用紙の紙種に応じて、第1の定着装置のみを使用する搬送パスと、第1と第2の両方の定着装置を使用する搬送パスとを切り替えられるようにする。この方式を利用すれば、第1と第2のそれぞれの定着装置の定着温調温度を切り替える回数を抑えることができ、それに応じて画像形成装置の動作を中断させる時間を短くすることが出来る。
特開2007−199288号公報
ところで、用紙表面においてトナー像の占める領域が用紙搬送方向に沿った方向について長く、定着回転体の1周分の周長を超える場合は、定着後のトナー像の光沢性に段差の様な差異が発生することがある。
図7の模式図を参照してこれを説明する。未定着トナーの載った用紙Pが、直径Dの定着回転体100と、加圧部材101とが形成する、用紙搬送方向に関して所定幅の定着ニップ部N内で加圧加熱される時を考える。用紙Pの搬送方向aについての長さLが定着回転体100の周長πDを超える場合、用紙P上のトナー像は次の第1の領域L1と第2の領域L2とに分かれる。第1の領域L1は定着ニップ部Nに用紙先端が到達してから定着回転体100が1周する間に定着ニップ部N内で加圧加熱を受ける領域である。第2の領域L2は2周目以降に定着ニップ部N内で加圧加熱を受ける領域である。
すると、第1の領域L1と第2の領域L2とで、加圧加熱時のトナー層表面の温度は異なってしまう。これは、用紙Pに直接触れることで用紙Pに熱が奪われ、表面温度が下がった状態の定着回転体表面が、表面温度を回復しきる前に再び定着ニップ部Nに至るからである。トナー層表面の温度差によって、定着後のトナー像表面の溶融度にも差ができ、それが画像の光沢性の差(グロス段差)となって顕在化してしまう。
これに対し、定着回転体100の周長πDを十分に大きくすることが対策として考えられるが、それでは近年需要が増加している長尺紙通紙に対して課題を解決できないという問題がある。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたもので、トナー像の光沢性の段差を高度に低減することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部からの記録材をニップ部にて挟持搬送してトナー像を加熱定着する第1の加熱回転体を有する第1の定着部と、
前記第1の加熱回転体を加熱する第1の熱源と、
前記第1の加熱回転体の表面温度を検出する第1の温度センサと、
前記第1の定着部よりも記録材の搬送方向の下流側に位置している第2の定着部であって、前記第1の定着部からの記録材をニップ部にて挟持搬送してトナー像を再度加熱定着する第2の加熱回転体を有する第2の定着部と、
前記第2の加熱回転体を加熱する第2の熱源と、
ケーシングと、赤外線を吸収する樹脂フィルムと、前記ケーシングの温度を検知するケーシング用温度センサと、前記樹脂フィルムの温度検知するフィルム用温度センサとを有し、前記第2の加熱回転体の表面温度を検出する非接触の第2の温度センサと
前記第1の温度センサと前記第2の温度センサのそれぞれの検出温度に基づいて前記第1の加熱回転体と前記第2の加熱回転体の表面温度がそれぞれの所定の表面温度に加熱温調されるように前記第1の熱源と前記第2の熱源への供給電力を制御する制御部と、
前記第2の加熱回転体の目標温度が通常モードの前記第2の加熱回転体の目標温度より所定温度高い温度になるように第1目標温度を設定し、前記第1の定着部と前記第2の定着部とを用いて記録材上の画像を加熱する特殊制御モードを実行するか否かを操作者が選択可能な操作部と、を有し、
記制御部は、前記特殊制御モードによる画像形成ジョブが実行されている時、前記ケーシング用温度センサに基づく前記ケーシングの温度が第1の温度を超えた場合には前記第2の加熱回転体の目標温度を第1目標温度よりも低い第2目標温度に切換えて画像形成動作を中断し、前記ケーシングの温度が前記第1の温度よりも低い第2の温度に達したら前記第2の加熱回転体の目標温度を前記第1目標温度に切換えて画像形成動作を再開することを特徴とする。
本発明によれば、定着部に起因して発生するトナー像の光沢性の段差を高度に低減することができる。
第1と第2の定着装置の構成とその制御系統を説明する模式図である。 画像形成装置の操作部および表示部の模式図である。 第2の定着装置の非接触式の温度センサの過昇温を防止する制御を表すフローチャートである。 画像形成装置の一例の構成模式図である。 実施例の非接触式温度センサの構成模式図である。 非接触式温度センサの温度検知原理を説明するための回路図である。 定着装置における光沢性段差の発生原因を表す模式図である。
《実施例1》
<画像形成装置>
図4は本実施例における画像形成装置の構成模式図である。この画像形成装置1は第1と第2の2つの定着装置(定着部:加熱部)F1・F2を搭載したタンデム定着方式の画像形成装置の一例としての、インライン方式−中間転写方式のカラー電子写真プリンタである。このプリンタの構成自体は公知に属するのでその説明は簡単にとどめる。
2は記録材(以下、用紙と記す)Pに未定着のトナー像を形成する画像形成部であり、4つの作像ユニットU(UY・UM・UC・UK)を有する。各作像ユニットUは、それぞれ、感光ドラム3、帯電器4、レーザースキャナ5、現像器6、1次転写帯電器7、クリーナ8等を有している。なお、図の煩雑をさけるために、作像ユニットUY以外の作像ユニットUM・UC・UKにおけるそれらの機器に対する符号の記載は省略した。
各作像ユニットUは、それぞれ、ドラム3に対して、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像を形成する。そして、各作像ユニットUのドラム3から中間転写ベルト9に対して上記4色のトナー像が順次に所定に重畳されて1次転写される。これによりベルト9上に未定着のフルカラーのトナー像が形成される。そのベルト9上のトナー像がベルト9と2次転写ローラ13との圧接部である2次転写ニップ部において用紙Pに対して2次転写される。
用紙Pは給紙カセット10から1枚分離給紙され、レジストローラ対12を含む搬送パス11により2次転写ニップ部に対して所定の制御タイミングで導入される。これにより用紙Pに対してベルト9上のトナー像が順次に2次転写される。2次転写ニップ部を通った用紙Pは搬送パス14を通って第1の定着装置F1に導入されてトナー像(記録材上のトナー像)の熱圧定着を受ける。第1の定着装置F1を出た用紙Pは、後述する2回定着モードまたは1回定着モードの選択に応じて、制御部30(図1)で制御されるフラッパー15により搬送パス16側または搬送パス17側に進路切替えされる。
搬送パス16は第1の定着装置F1に導入された用紙を、更に、第1の定着装置F1よりも用紙搬送方向(記録材搬送方向)において下流側に位置している第2の定着装置F2に導入させてから排出させるための搬送パス(第1の搬送路)である。即ち、搬送パス16は2回定着モードの場合の搬送パスである。また、搬送パス17は第1の定着装置F1に導入された用紙を第2の定着装置F2に導入させずに排出させるための搬送パス(第2の搬送路)である。即ち、搬送パス17は1回定着モードの場合の搬送パスである。
第2の定着装置F2または搬送パス17を通った用紙Pは、片面印刷モードの場合は、搬送パス18を通り、片面印刷物として排出トレイ19に排出される。両面印刷モードの場合は、第2の定着装置F2または搬送パス17を通った片面印刷済みの用紙Pは、制御部30で制御されるフラッパー20により反転パス21の側に進路変更される。そして、その用紙Pがスイッチバック搬送されて両面パス22へ導かれ、再び搬送パス11を通り1面目と2面目が反転された状態で2次転写ニップ部に導入され2面目に対するトナー像の2次転写を受ける。
以後は片面印刷モードの場合と同様に2回定着経路または1回定着経路を通って両面印刷物として排出トレイ19に排出される。
<定着装置>
図1は第1と第2の定着装置F1、F2の構成と、その制御系統を説明する模式図である。制御部(CPU)30は、パソコン等の外部ホスト装置40やユーザーインターフェイス80との間で各種の電気的情報の授受を行うと共に、画像形成装置1の画像形成動作を所定の制御プログラムや参照テーブルに従って統括的に制御する。制御部30は入力された情報を記憶し、記憶した情報により、画像形成条件を決定し画像形成時に所定の条件で画像形成を行う。即ち、制御部30は画像形成装置の動作を制御する。
ユーザーインターフェ−ス80は操作者(ユーザー)による指示を受付ける操作部であり、操作キー部81と表示部(液晶ディスプレイ)82を有する。図2はこのユーザーインターフェ−ス80の拡大模式図である。ユーザーインターフェ−ス80は操作者が操作キー81と表示部82用いて、画像形成開始指令を出すだけでなく、画像の画質設定や給紙カセット10にセットする用紙Pの情報入力などの印刷条件を指定するための操作を行うことができる。表示部82は画像形成装置1の状態やエラー、ジャムなどの情報、設定など各種メッセージを表示することができる。
制御部(表示制御部)30は次のような複数の指示キーを表示部(液晶画面)に表示させる。即ち、用紙Pに形成されるトナー像の光沢を段階的に調整するための指示キー(表示部81でのプルダウンや手入力などを含む)と、用紙に形成されるトナー像の光沢ムラを最小限とするための指示キー(後述するボタン82a)と、を含む複数の指示キーである。制御部(加熱制御部)30はユーザーインターフェ−ス80にて選択された指示に応じて基づいて後述するように第2の定着装置F2の加熱条件を制御する。以下、順次に具体的に説明する。
第1の定着装置F1は、定着ローラ(第1の加熱回転体)911、加圧ベルト(第1の加圧回転体)912、第1の熱源913、第1の温度センサとしての非接触式の温度センサ914などを有している。
第2の定着装置F2は、定着ローラ(第2の加熱回転体)921、加圧ローラ(第2の加圧回転体)922、第2の熱源923、第2の温度センサとしての非接触式の温度センサ924などを有している。
定着ローラ911、921は、アルミニウム、鉄等のパイプ材にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱弾性体の層を形成し、表面にPFA、PTFEといった離型層を被覆したローラである。定着ローラ911、921は制御部30で制御される駆動機構(モータ)Mの駆動力が駆動伝達機構(不図示)を介して伝達されて図1において矢印Aの時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
第1の定着装置F1における加圧ベルト912は、ニッケル等の基層の上にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱弾性体の層を形成し、表面にPFA、PTFEといった離型層を被覆したベルトである。加圧ベルト912は定着ローラ911に腹当てに圧接して定着ローラ911との間に用紙搬送方向において所定に幅広の第1の定着ニップ部N1を形成している。加圧ベルト912は定着ローラ911の回転に従動して回転する。
第2の定着装置F1における加圧ローラ922は、定着ローラ911や921と同様にアルミニウム、鉄等のパイプ材にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱弾性体の層を形成し表面にPFA、PTFEといった離型層を被覆したローラである。加圧ローラ922は定着ローラ921に圧接して定着ローラ921との間に用紙搬送方向において所定幅の第2の定着ニップ部N2を形成している。加圧ベルト922は定着ローラ921の回転に従動して回転する。
定着ローラ911、921の内部には、例えばハロゲンヒーターなどの熱源913、923が配置されている。そして、それぞれ、制御部30で制御される給電部31、32からの電力供給により発熱して、定着ローラ911、921を内側から加熱する。定着ローラ911、921の外周面側には、それぞれ、非接触式の温度センサ914、924が配置されている。この温度センサ914、924は、それぞれ、定着ローラ911、921の表面温度を逐次計測し、制御部30に検出した温度データを送信して、熱源913、923の制御、即ち定着ローラ911、921の表面温度制御(加熱温調)にフィードバックしている。
本実施例において、第1の定着装置F1の定着ローラ911と第2の定着装置F2の定着ローラ921はそれぞれ所定の表面温度に加熱温調され、ニップ部N1、N2にて用紙Pを挟持搬送してトナー像を加熱定着する。定着ローラ911、921のそれぞれの所定の表面温度は使用する用紙の種類の切り替えに応じて切り替えられる。
本実施例において第1の定着装置F1の制御は次のとおりである。例えば坪量80gsm程度の用紙が通紙使用される場合は定着ローラ911の表面温度が170℃程度となるように、制御部30は、温度センサ914の温度検知結果に基づいて給電部31から熱源913への供給電力を制御している。また、例えば坪量350gsm程度の厚紙が通紙使用される場合は185℃程度となるよう制御部30は非接触式の温度センサ914の温度検知結果に基づいて給電部31から熱源913への供給電力を制御している。
即ち、制御部30は、ユーザーインターフェ−ス80やホスト装置40から入力された使用用紙の種類に応じて定着ローラ911の表面温度を予め定められた所定の定着温度に設定する(主に坪量毎に予め決められた定着温度:例えば140℃〜190℃)。そして、定着ローラ911の表面温度がその定着温度に温調されるように温度センサ914の検出温度に基づいて給電部31から熱源913への供給電力を制御している。
第2の定着装置F2の制御は次のとおりである。例えば坪量80gsm程度の用紙が通紙使用される場合は定着ローラ921の表面温度が140℃程度となるように、制御部30は、非接触式温度センサ924の温度検知結果に基づいて給電部32から熱源923への供給電力を制御している。また、例えば坪量350gsm程度の厚紙が通紙使用される場合は160℃程度となるよう制御部30は非接触式温度センサ924の温度検知結果に基づいて給電部32から熱源923への供給電力を制御している。
制御部30はユーザーインターフェ−ス80やホスト装置40から入力された使用用紙の種類に応じて定着ローラ921の表面温度を予め定められた所定の定着温度に設定する(主に坪量毎に予め決められた定着温度:例えば140℃〜160℃程度)。そして、定着ローラ921の表面温度がその定着温度に温調されるように温度センサ924の検出温度に基づいて給電部32から熱源923への供給電力を制御している。
2回定着モードと1回制御モードは、操作者がユーザーインターフェ−ス80の操作部81或いは表示部82により選択可能である。画質優先の画像形成(印刷)ジョブを実行したい場合には、操作者は2回定着モードを選択する。この場合は、画像形成部2からの用紙Pは、第1の定着装置F1に導入されて1回目の加熱定着を受け、更に、搬送パス16を通って、第2の定着装置F2に導入されて2回目の加熱定着、即ち再度加熱定着を受ける。
また、生産性優先の画像形成(印刷)ジョブを実行したい場合には、操作者は1回定着モードを選択する。この場合は、画像形成部2からの用紙Pは、第1の定着装置F1に導入されて1回目の加熱定着を受けたら搬送パス17を通ることで第2の定着装置F2に導入されずに排出される。即ち、用紙Pは第1の定着装置F1による1回だけの加熱定着を受けたら排出される。
なお、第1と第2の定着装置F1、F2の加熱回転体は上記実施例の定着ローラ911、921のようなローラ形態に限られない。エンドレスのベルト形態であってもよい。また、加熱回転体を加熱する熱源913、923はハロゲンヒーターに限られない。セラミックヒーター、赤外線ランプ、電磁誘導加熱する励磁コイルなどであってもよい。内部加熱方式に限られず、外部加熱方式であってもよい。温度センサ914、924は接触式であってもよい。
<非接触式温度センサ>
つぎに、本実施例における非接触式温度センサ914、924について、図5を用いて説明する。なお、非接触式温度センサ914、924は互いに同じ構成であるので、非接触式温度センサ914を代表して説明する。(a)は非接触式温度センサ914の縦断面模式図、(b)は(a)におけるb−b線矢視の横断面模式図である。
非接触式温度センサ914は、アルミ等熱伝導性の高い材料で形成されるケース(ケーシング)914aを有する。また、このケース914aの1面に設けた開口部914bに閉塞するように設けられ、定着ローラ911から放射される赤外光を吸収する耐熱性の赤外線吸収フィルムである樹脂フィルム914cを有する。また、樹脂フィルム914cのケース内面側に接着剤等で密着させて固定される、フィルム温度検知素子(フィルム温度センサ)である赤外線検出用サーミスタ素子914dを有する。
また、その赤外線検出用サーミスタ素子914dの近傍に配設されケース914a内の雰囲気温度を測定するための温度補償用サーミスタ素子(ケーシング用温度センサ)914eを備えている。赤外線検出用サーミスタ素子914dと温度補償用サーミスタ素子914eのリード線914fは、ケース914aに設けた不図示のソケットにそれぞれ接続して外部(制御部30)に取り出せるようにしている。
温度補償用サーミスタ素子914eと赤外線検出用サーミスタ素子914dは図6に示すように抵抗R2、R3とのブリッジ回路を構成して使用される。その出力は、端子S1−S2間に発生する電位差として出力することによって、赤外線の絶対量を検出する。
ケース914aの開口部914bに取り付けられた樹脂フィルム914cに定着ローラ911からの赤外線が入射すると、樹脂フィルム914cに赤外線が吸収されて樹脂フィルム914cの温度が赤外線量に応じて上昇する。
そして、樹脂フィルム914cの温度は、樹脂フィルム914c裏面に接着剤により密着固定された赤外線検出用サーミスタ素子914dに伝導してサーミスタ素子の抵抗変化として検出される。赤外線検出用サーミスタ素子914dの抵抗は、室温による影響を受けており、本実施例では、温度補償用サーミスタ素子914eを用いて、室温に相当する温度を検出してその影響を除去している。ここでケース914aをアルミ等熱伝導性の高い材料にするのは、雰囲気温度の変化に対する温度補償用サーミスタ素子914eの追従性を向上させるためである。
<光沢段差対策モード>
次に、前述したグロス段差(図7)、即ち、用紙Pにトナー像を定着する過程で生じる光沢性の差を低減するための光沢段差対策モード(特殊制御モード)での制御について説明する。
光沢段差対策モードは、第2の定着装置F2の定着ローラ921の表面温度を通常の画像形成ジョブの実行時における第1の定着温度に比べ所定に高い第2の定着温度にて温調されるように制御する制御モードである。操作者は、ユーザーインターフェ−ス80の操作部81或いは表示部82によりこの光沢段差対策モードを実行するか否かを選択することが可能である。
ここで、通常の画像形成ジョブの実行時(通常の印刷時)における第1の定着温度とは使用される用紙の種類に応じて予め設定されている所定の表面温度範囲値である。即ち、通常の画像形成ジョブは、使用される用紙の種類に応じて予め設定されている所定の表面温度範囲値にて定着装置の加熱制御を行なって画像形成を実行するものである。
本実施例においては、図2のように、表示部82の印刷条件の設定画面には、光沢段差対策モードのオン/オフ切替ボタン82aが設けられており、ユーザー操作によって光沢段差対策モードを使用するか否かを選択的に切り替えできるようになっている。
ユーザーが光沢段差対策モードを使用する設定を行うと、制御部30が以下に述べる光沢段差対策専用の加熱制御を行うように、制御モードを移行させる。即ち、第2の定着装置F2において、定着ローラ921は、上述したように、通常の印刷時(通常モード)には140℃〜160℃程度の表面温度(第1の定着温度)となるよう、熱源923によって調整されている。しかし、光沢段差対策モードに切り替わると、定着ローラ921の表面温度が上記の表面温度(第1の定着温度、通常モードの目標温度)に比べて所定に高い(所定温度高い)、本例では200℃程度(第2の定着温度、第1目標温度)となるよう制御される。
これにより、1度第1の定着装置F1にて加圧加熱され、光沢性に段差が生じた用紙P上のトナー像は、第2の定着装置F2にて再度高温で溶融され、トナー表面の表面性が均されることとなり、光沢性の段差を改善させることが出来る。
本実施例では、通常の温度制御でトナー像を定着した場合の光沢差がΔG≒5程度、上述の光沢段差対策モードでトナー像を定着した場合の光沢差がΔG≒1程度となる。ここで、ΔGとはトナー像の用紙搬送方向の先端部での光沢と、用紙搬送方向の後端部での光沢との差を表しており、単位はGU(Gloss Unit)である。
なお、第2の定着装置F2の定着ローラ921に起因する光沢性の段差は微小なものであり、トナー像品位に影響をあまり与えない。これは、第1の定着装置F2によってトナー像が最初に溶融を受ける際は、第1の定着装置F1に進入する用紙Pの温度がほぼ常温であるので、定着ローラ911の表面の熱が奪われやすく、結果、用紙P上のトナー表面に大きな温度差が生まれてしまう。これに対し、第2の定着装置F2によってトナー像が溶融を受ける際は、既に第1の定着装置F1にて加熱を受けている。
そのため、第2の定着装置F2に進入する用紙Pの温度が高くなっているので、定着ローラ921の表面の熱が奪われにくく、結果、用紙P上のトナー表面にあまり温度差を生まないからである。
ここで、制御部30は、1回定着モードと上記の光沢段差対策モードとが選択された時には1回定着モードを強制的に2回定着モードに変更して光沢段差対策モードによる画像形成ジョブを実行する。
上述した光沢段差対策モードを設けることで、ユーザーがとくに高度な画像品位を欲する場合に、需要に見合った成果物を出力することが可能となる。
ところで、光沢段差対策モードにおいて第2の定着装置F2の定着ローラ921の表面温度を上げると、非接触式の温度センサ924のケース924aが過昇温してしまうという問題がある。温度センサ924の樹脂フィルム924cの裏面と赤外線検出用サーミスタ素子924dとを接着している接着剤は、高温環境下(約150℃以上)で溶融してしまう。そのため、温度センサ924を長時間の高温環境化に暴露し続けると、温度の検知が出来なくなるおそれがある。これに対する対策例を以下で説明する。
図3は、非接触式の温度センサ924のケース924aの温度が上昇してきた際に、ケース924aの更なる昇温を抑えるための制御方法を表すフローチャートである。制御部30は、光沢段差対策モードによる画像形成ジョブが実行されている時、温度センサ924の自身の温度が所定の第1の値T1を超えたと検知した場合、自身の温度がその第1の値T1以下の所定の第2の値T2に下がるまで生産性を下げる制御を行う。
図3を参照して、光沢段差対策モードに移行した画像形成装置に対して、連続複数枚のプリントジョブ(画像形成ジョブ)が投入されてジョブがスタートする(S1)。そして、画像形成部2からトナー像を担持した用紙Pが順次に第1の定着装置F1および第2の定着装置F2に送り込まれて2回定着される。このとき、第2の定着装置F2の定着ローラ921の表面温度は前述の第2の定着温度(温調温度、第1目標温度)である200℃程度になるよう、熱源923が制御されている。
そのままプリントジョブが進行し、温度センサ924の温度補償用サーミスタ素子924eが雰囲気温度(ケース内温度:温度センサ924の自身の温度)として所定の第1の値T1(第1の温度、本実施例では145℃)を越えたことを検知する(S2)。そうすると、制御部30は用紙Pの通紙を1時中止し、ウェイトモードに入る(S3)。この時点で、画像形成装置内に用紙Pが残存している場合は、用紙Pが全て装置外へと排出されてからウェイトモードに入る。
ウェイトモードは、温度センサ924の自身の温度が第1の値T1以下の所定の第2の値T2(T2≦T1)に下がるまで生産性を下げる制御を行うモードである。制御部30はこのウェイトモードにおいて、温度センサ924の自身の温度が第1の値T1以下の所定の第2の値T2に下がるように熱源923に対する供給電力を制御している。本実施例では、第2の定着装置F2の定着ローラ921の温調温度を第2の定着温度である200℃よりも低い170℃程度(第2目標温度)に切替えることで(S4)、熱源923の通電を抑制し、第2の定着装置F2内の雰囲気温度が低下するまで待機する。
そして、温度センサ924の温度補償用サーミスタ素子924eが雰囲気温度として所定の第2の値T2以下(第2の温度)を検知した場合(S5)は次のとおりである。即ち、第2の定着装置F2の定着ローラ921の温調温度を再び元の第2の定着温度である200℃(第1目標温度)に戻す(S6)。そして、定着ローラ921の表面温度の切り替えが完了したところで(S7)、ウェイトモードを脱し(S8)、プリントジョブを再開する。
その後、プリントジョブの最中に再び温度センサ924の温度補償用サーミスタ素子924eが雰囲気温度として所定の第1の値T1超えを検知すれば(S2)、その都度上記のサイクルを繰り返し、雰囲気温度を下げる制御を実行する。
これにより、非接触式の温度センサ924のケース924aの温度の過昇温を抑制しつつ、光沢段差が無く画像品位の高い成果物を出力し続けることができる。
上述の光沢段差対策モードは、温度センサ924のケース924aの温度が高くなってくる度にウェイトモードに入るので、実質的な生産性が下がってしまう。しかし、操作者(ユーザー)は操作部81から光沢段差対策モードを使用するか否かを選択的に切り替えられるので、場合に応じて最適なプリント方法をとることが出来る。
本実施例によれば、トナー像の光沢性の段差を高度に低減したい場合と、生産性を重視したい場合とで、ユーザーが選択的に定着装置の制御を簡単に切り替えることができる。
ここで、第1の定着ローラ911の温度センサ914も非接触式の温度センサであるが、第1の定着ローラ911の加熱温調温度は高温の200℃ではなく、使用される用紙の種類に応じて予め設定されている所定の表面温度範囲値である。即ち、200℃よりも低い185℃や170℃である。そのため、非接触式の第1の温度センサ914の雰囲気温度としてのケース内温度が第1の値T1(145℃)を超えることは実際上起こらない。そのため、非接触式ではあるけれども、第1の温度センサ914に関しては過昇温対策はいらない。
接触式の温度センサならば非接触式の温度センサにおける上記のような問題はない。例えば、直接接触させたサーミスタの抵抗値変動から部材の温度を検知するタイプであれば、接着剤は介在しないので問題はない。しかし、接触式の温度センサの場合、定着部材表面にセンサ自身が摺擦跡を付けてしまい、その跡がトナー像にも転写されて画像品位が落ちてしまうという問題がある。そこで、上記の実施例においては、第1と第2の温度センサ914、924を共に非接触式の温度センサにしている。
1・・画像形成装置、2・・画像形成部、P・・記録材、F1・F2・・第1と第2の定着部(定着装置)、911・921・・第1と第2の加熱回転体、N1・N2・・ニップ部、913・923・・第1と第2の熱源、914・924・・第1と第2の温度センサ、30・・制御部、81・・操作部

Claims (3)

  1. 記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部からの記録材をニップ部にて挟持搬送してトナー像を加熱定着する第1の加熱回転体を有する第1の定着部と、
    前記第1の加熱回転体を加熱する第1の熱源と、
    前記第1の加熱回転体の表面温度を検出する第1の温度センサと、
    前記第1の定着部よりも記録材の搬送方向の下流側に位置している第2の定着部であって、前記第1の定着部からの記録材をニップ部にて挟持搬送してトナー像を再度加熱定着する第2の加熱回転体を有する第2の定着部と、
    前記第2の加熱回転体を加熱する第2の熱源と、
    ケーシングと、赤外線を吸収する樹脂フィルムと、前記ケーシングの温度を検知するケーシング用温度センサと、前記樹脂フィルムの温度検知するフィルム用温度センサとを有し、前記第2の加熱回転体の表面温度を検出する非接触の第2の温度センサと
    前記第1の温度センサと前記第2の温度センサのそれぞれの検出温度に基づいて前記第1の加熱回転体と前記第2の加熱回転体の表面温度がそれぞれの所定の表面温度に加熱温調されるように前記第1の熱源と前記第2の熱源への供給電力を制御する制御部と、
    前記第2の加熱回転体の目標温度が通常モードの前記第2の加熱回転体の目標温度より所定温度高い温度になるように第1目標温度を設定し、前記第1の定着部と前記第2の定着部とを用いて記録材上の画像を加熱する特殊制御モードを実行するか否かを操作者が選択可能な操作部と、を有し、
    記制御部は、前記特殊制御モードによる画像形成ジョブが実行されている時、前記ケーシング用温度センサに基づく前記ケーシングの温度が第1の温度を超えた場合には前記第2の加熱回転体の目標温度を第1目標温度よりも低い第2目標温度に切換えて画像形成動作を中断し、前記ケーシングの温度が前記第1の温度よりも低い第2の温度に達したら前記第2の加熱回転体の目標温度を前記第1目標温度に切換えて画像形成動作を再開することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成部からの記録材を前記第1の定着部に導入し更に前記第2の定着部に導入する2回定着モードと、前記画像形成部からの記録材を前記第1の定着部に導入し前記第2の定着部には導入しない1回定着モードとを操作者が前記操作部により選択可能であり、前記制御部は前記1回定着モードと前記特殊制御モードとが選択された時には前記1回定着モードを前記2回定着モードに変更して前記特殊制御モードによる画像形成ジョブを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定の表面温度は使用する記録材の種類の切り替えに応じて切り替わることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
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