JP2017021171A - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着部でおきる透けや定着不良を防止しつつ、同一記録用紙上の各画像に望ましい光沢を選択することが可能で、省エネルギーに優れた部分加熱方式の定着装置を提供すること。
【解決手段】未定着トナー像が記発熱体を通過する際に、付与する光沢に応じて、
短時間に高温加熱する高光沢モードと、長時間に低温加熱する低光沢モードを同一記録用紙上で実施する。
【選択図】図1
【解決手段】未定着トナー像が記発熱体を通過する際に、付与する光沢に応じて、
短時間に高温加熱する高光沢モードと、長時間に低温加熱する低光沢モードを同一記録用紙上で実施する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式の画像形成装置に係り、特に、省エネルギー化を図れる構成の定着装置とその定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来から地球環境保全のために省資源及び省エネルギーの要求が高まっている。複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式の画像形成装置においても省エネルギーのために、消費電力を抑える動きが活発化しており、特に電力消費の激しい定着の分野で、消費電力を抑えるための技術開発が進んでいる。
従来、定着装置のエネルギー損失は、通紙する記録用紙に持っていかれる熱が大きい。実際、記録用紙上にプリントされる画像の面積は1枚当り実質2〜10%程度の画像がほとんどであり、残りの90〜98%の画像の無い紙の部分にも熱が奪われていくという無駄が発生する。従って、省エネルギーの観点から、非画像部分は加熱せず、画像部分のみ部分加熱することが望ましい。
このような省エネルギーを実現できる従来技術として、特許文献1のように、線状発熱体を2連装し、記録用紙上の画像部分に対応した箇所のみ部分加熱する構成が提案されている。また、特許文献2のように、画像光沢度に対応させた定着温度に制御することで、同一記録用紙上の各画像に望ましい光沢を選択することが可能となり、また、トナー載り量に応じて定着温度を制御することにより消費電力を更に節約するという技術が提案されている。
一方で、表面平滑度の低い(表面の粗い)記録材上の未定着トナー像を定着させた場合、「透け」と呼ばれる画像欠陥が発生することが確認されている。透けとは、記録用紙上画像部に濃淡ムラが遍在することによって起こる画像欠陥であり、定着時に発生する。透けの発生メカニズムは、記録材表面の紙繊維凸部に転写された未定着トナー層が、凹部に比べ定着部材からの熱・圧を集中的に受けるため、トナーが過溶融してしまい、紙繊維凸部から流れ落ち、その結果、その部分のトナー層が薄くなることによって紙繊維が透けて見えてしまうため、上述したような濃淡ムラが発生してしまうと考えられている。
この「透け」を防止するために、特許文献3には、表面平滑度の低い記録材が選択された場合には、ニップ内圧力を減らすように制御し、トナーが過溶融するのを防止するという技術が提案されている。また、加圧部材の表面温度を低くし、加圧部材側からのトナー層下層部への熱供給を抑え、それによってトナー層下層部の過溶融を防ぐ事で、トナー層下層部をある程度体積を保持したまま融かし、下層を土台とするトナー層厚みを保った層構造を形成することができるので、「透け」の発生を防止できる。
しかしながら、特許文献1、2で提案されている省エネルギーを実現できる部分加熱の定着装置において、透けを防止するために、前述した従来技術のように、「ニップ内圧力を減圧する」または「加圧部材の表面温度を低くする」を行うと、部分的に定着不良が発生する恐れがある。
以下に、この定着不良に関して説明を行う。部分加熱の定着装置において、各発熱体は、省エネルギー・画質の観点(光沢・色彩)から、適切な温度が個別に選択され制御されている。例えば、高光沢を実現したい画像部を加熱する発熱体は高温に、低光沢を実現したい画像部を加熱する発熱体は低温に制御されている。高温の発熱体で定着する箇所では、トナーの過溶融が起きやすく、透けが発生しやすい。この透けを防止するため、前述した透け防止策を実施すると、「低温に制御された発熱体においても、ニップ内圧力が減圧される」または、「低温に制御された発熱体に対向する加圧ローラ部の温度も低くなる」ため、低温に制御された発熱体で定着させる画像部で定着不良が発生する恐れがある。
そこで、本発明は、定着部でおきる透けや定着不良を防止しつつ、同一記録用紙上の各画像に望ましい光沢を選択することが可能で、省エネルギーに優れた部分加熱方式の定着装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の定着装置は、
外部からの印刷データに基づいて未定着トナー像が形成された記録用紙を加熱する、該記録用紙の搬送方向に対して垂直な方向に関して多分割されている発熱体と、前記発熱体上の該記録用紙を加圧する加圧部材と、前記発熱体の駆動を制御する制御手段とを、
有する定着装置において、
前記未定着トナー像が前記発熱体を通過する際に、時間Δt1の間、前記発熱体をT1℃に制御し、高い光沢度を付与する高光沢モードと、
時間Δt2の間、前記発熱体をT2℃に制御し、低い光沢度を付与する低光沢モードとを有し、前記2つのモードは、T1>T2 かつ Δt1 < Δt2 の関係を満たし、前記2つのモードを、同一記録用紙上で実施可能であることを特徴とする。
外部からの印刷データに基づいて未定着トナー像が形成された記録用紙を加熱する、該記録用紙の搬送方向に対して垂直な方向に関して多分割されている発熱体と、前記発熱体上の該記録用紙を加圧する加圧部材と、前記発熱体の駆動を制御する制御手段とを、
有する定着装置において、
前記未定着トナー像が前記発熱体を通過する際に、時間Δt1の間、前記発熱体をT1℃に制御し、高い光沢度を付与する高光沢モードと、
時間Δt2の間、前記発熱体をT2℃に制御し、低い光沢度を付与する低光沢モードとを有し、前記2つのモードは、T1>T2 かつ Δt1 < Δt2 の関係を満たし、前記2つのモードを、同一記録用紙上で実施可能であることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、本発明に係る請求項2記載の定着装置は、
外部からの印刷データに基づいて未定着トナー像が形成された記録用紙を加熱する、該記録用紙の搬送方向に連装された複数の発熱体と、前記発熱体上の該記録用紙を加圧する加圧部材と、前記複数の発熱体の駆動を制御する制御手段とを、有する定着装置において、
前記未定着トナー像が前記複数の発熱体を通過する際に、前記複数の発熱体のうちN1個を、T1℃に制御し、高い光沢度を付与する高光沢モードと、前記複数の発熱体のうちN2個を、T2℃に制御し、低い光沢度を付与する低光沢モードとを有し、
前記2つのモードは、T1>T2 かつ N1 < N2 の関係を満たし、前記2つのモードを、同一記録用紙上で実施可能であることを特徴とする。
外部からの印刷データに基づいて未定着トナー像が形成された記録用紙を加熱する、該記録用紙の搬送方向に連装された複数の発熱体と、前記発熱体上の該記録用紙を加圧する加圧部材と、前記複数の発熱体の駆動を制御する制御手段とを、有する定着装置において、
前記未定着トナー像が前記複数の発熱体を通過する際に、前記複数の発熱体のうちN1個を、T1℃に制御し、高い光沢度を付与する高光沢モードと、前記複数の発熱体のうちN2個を、T2℃に制御し、低い光沢度を付与する低光沢モードとを有し、
前記2つのモードは、T1>T2 かつ N1 < N2 の関係を満たし、前記2つのモードを、同一記録用紙上で実施可能であることを特徴とする。
本発明の定着装置によれば、各発熱体を互いに独立して制御することで、定着部でおきる透けや定着不良を防止しつつ、同一記録用紙上の各画像に望ましい光沢を選択することができる。また、画像部のみ加熱を行うので、定着装置の省エネルギー化が実現できる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[実施例1]
本実施例として、記録用紙の搬送方向に対して垂直な方向に関して多分割されている発熱体をもつサーマルヘッドを使用した定着装置の場合に関して説明する。
本実施例として、記録用紙の搬送方向に対して垂直な方向に関して多分割されている発熱体をもつサーマルヘッドを使用した定着装置の場合に関して説明する。
< 画像形成装置>
図1は画像形成装置100の断面図である。画像形成装置100は、イエロー色の画像を形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1Mと、シアン色を形成する画像形成部1Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1Bkの4つの画像形成部を備えている。
図1は画像形成装置100の断面図である。画像形成装置100は、イエロー色の画像を形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1Mと、シアン色を形成する画像形成部1Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1Bkの4つの画像形成部を備えている。
中間転写ベルト8の下方には、レーザースキャナユニット7が配置されており、各色の感光体2a(イエロー)、2b(マゼンタ)、2c(シアン)、2d(ブラック)に各色の画像データに基づいて変調されたレーザ光を照射する。レーザ光の照射前には、それぞれの1次帯電器3a(イエロー)、3b(マゼンタ)、3c(シアン)、3d(ブラック)にて、感光体2a、2b、2c、2dの全面を帯電させた状態にしている。
現像器4a(イエロー)、4b(マゼンタ)、4c(シアン)、4d(ブラック)は、レーザースキャナユニット7によりレーザ光を照射された各色の感光体に各色のトナーを静電的に付着させる。各色の感光体に付着したトナーは、中間転写ベルト8に転写され、ベルトは図中Aの方向に進行し、転写された各色のトナー画像は、二次転写ローラ12にて、記録用紙Pへと再度転写される。さらにその下方に給紙ユニット17、手差しマルチトレイ20を配置し、記録用紙Pの搬送パス18、搬送ローラ19、2次転写ローラ12を縦に配置し、その上方に定着装置16を備える。
定着装置16は、記録用紙Pの任意の領域を加熱して未定着画像を定着する装置である。定着装置16には、サーマルヘッド201が記録用紙Pの搬送方向に交差する幅方向に長手となるように設けられている。さらに、定着装置16の下流側には定着排紙ローラ21が配置されている。記録用紙Pの表裏面に画像を形成する場合には、定着排紙ローラ21を逆回転することにより、片面の画像形成及び定着が終了した記録用紙Pを両面搬送路23へと搬送し、記録用紙Pの裏面に再度画像形成を行うべく二次転写ローラ12の方向へ再給紙する。
なお、記録用紙センサ24は、給紙ユニット17や手差しマルチトレイ20から給紙される記録用紙P、及び両面搬送路23から再給紙される記録用紙Pを検知するためのセンサである。定着装置16により記録用紙Pへ画像が定着された後、記録用紙Pは排紙トレイ22へと排紙される。
図2は定着装置16の断面図である。フィルム16aは、サーマルヘッド201で発生させた熱を、短時間で未定着トナー像に伝達できる薄肉フィルムであり、基層が15μmのPET、表層が10μmのPFAで構成されている。サーマルヘッド201に対向する加圧ローラ16bは、記録用紙Pの搬送を行う。分離板16cは、フィルム16aと記録用紙Pとを分離する機能を持つ。矢印方向に搬送されてきた記録用紙Pは、フィルム16aと加圧ローラ16bにより形成されるニップ部を通過する。このとき、サーマルヘッドがオンされた領域のみ搬送中の記録用紙P上のトナー像が加熱され、記録用紙に定着される。
また、図3に示されるように、サーマルヘッド201の先端Hにはn個の発熱体であるヘッド(H1、H2、・・・Hn)が設けられている。ヘッド(H1、H2、・・・Hn)は、300dpiの間隔で記録用紙Pの幅の分だけ、およそ5000個並べられている。
図4は画像形成装置100の制御ブロック図である。制御部501は、CPU502、ROM503、及びRAM504を有する。CPU502は、画像形成装置100全体を制御する制御回路である。ROM503には、画像形成装置100で実行する各種処理を制御するための制御プログラムが格納されている。RAM504は、CPU502が動作するためのシステムワークメモリであり、また画像データを一時記憶するための画像メモリとしても機能する。
CPU502は、外部のスキャナ、PC、及びFAX等の外部装置300から画像データを受信し、画像形成装置100の内部に設けられた各種センサ類507の出力に応じて、各種モータ類506を制御して記録用紙Pへの画像形成動作を行う。また、ユーザは、操作部505上の入力キーを用いて、画像形成装置100に対する操作入力を行うことができる。
また、CPU502は、サーマルヘッド制御部508に対して、後述する光沢付与データと電流量制御信号を送信する。CPU502から送信された信号に応じて、サーマルヘッド制御部508は、サーマルヘッド201の各発熱体の駆動を制御する。
図5はサーマルヘッド201の電気構成ブロック図である。サーマルヘッド201は、図3に示されるn個のヘッド(H1、H2、・・・、Hn)に対応して設けられた、n個の発熱体(抵抗ヒータ)604から構成される。また、サーマルヘッド制御部508は、ドライバ601と電流量制御回路602から構成される。
CPU502は、サーマルヘッド制御部508へ電流量制御信号及び光沢付与データを送信する。電流量制御回路602は、CPU502から送信される電流量制御信号に基づいて、抵抗ヒータ604へ流す電流値を制御する。また、ドライバ601は、CPU502から送信される光沢付与データにしたがって抵抗ヒータ604へ流す電流のオン/オフを制御する。
<サーマルヘッドの動作>
本実施例では、プリント画像情報に基づき、高光沢付与領域と低光沢付与領域を決定する。図6はサーマルヘッド201の動作を示すフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムは、ROM503に記憶されており、CPU502により読み出されることにより実行される。CPU502は、図3のヘッドH1から順番に動作様式を決定する。
本実施例では、プリント画像情報に基づき、高光沢付与領域と低光沢付与領域を決定する。図6はサーマルヘッド201の動作を示すフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムは、ROM503に記憶されており、CPU502により読み出されることにより実行される。CPU502は、図3のヘッドH1から順番に動作様式を決定する。
まず、記録用紙Pが定着装置16に突入したタイミングで、サーマルヘッド201のn個のヘッド動作を順次行うために、変数mに1を代入する(S601)。次に、画像形成タイミングと記録用紙の定着装置16への突入タイミングから、ヘッドHmと接する記録用紙上の領域に未定着画像があるかを判断する(S602)。未定着画像がないと判断すれば、ヘッドHmは動作を行わない(S603)。もし、未定着画像があると判断すれば、プリント画像情報に基づき、CPU502は、高光沢付与領域か低光沢付与領域か判断するとともに、ヘッドHmを発熱する指示を与えるためのデータをドライバ601へ送信する(S604)。
例えば、図7に示すように、写真画像部を高光沢付与領域と判断し、文字画像部を低光沢付与領域と判断する。高光沢領域と判断された場合は、ヘッドHmは後述の高光沢モードを実行し(S605)、低光沢領域と判断された場合、ヘッドHmは後述の低光沢モードを実行する(S606)。m番目のヘッド動作を決定後、変数mがm<nを満たしているか判断する(S607)。変数mがm<nを満たしていれば、変数mに1を加えて(S608)、上記のシーケンスをm+1番目のヘッドに関しても行い、ヘッド動作を決定する。変数mがサーマルヘッド201の有するヘッドの個数nに達すれば、記録用紙Pが定着装置16内にあるかどうか判断する(S209)。記録用紙Pが定着装置16内にある場合は、変数mに1を代入し、再び1番目のヘッドの動作を決定する。記録用紙Pが定着装置16内にない場合は、シーケンスを終了する。
<高光沢モードと低光沢モード>
本実施例における記録用紙の搬送スピードは50mm/secとし、定着装置16において、定着フィルム16aと加圧部材16bで形成されるニップ幅は1mmとする。以下に、本実施例の効果を、比較例と比較して説明する。
本実施例における記録用紙の搬送スピードは50mm/secとし、定着装置16において、定着フィルム16aと加圧部材16bで形成されるニップ幅は1mmとする。以下に、本実施例の効果を、比較例と比較して説明する。
<比較例>
図8は比較例における高光沢モード時と低光沢モード時の発熱体の温度推移である。低光沢モード時は、発熱体を200℃に温調することで、未定着トナーを記録用紙に定着させて、画像面に低光沢を付与することができる。一方、高光沢モードでは、高光沢を付与するために、未定着トナー像をより低粘度に溶融する必要があるので、発熱体を250℃に温調する。しかし、定着フィルム16aに接する上層のトナーだけでなく、下層のトナーも低粘度化してしまい、紙凸部のトナーは過溶融し、紙繊維凹部に流れ落ちてしまい、結果、透けという画像不良が発生してしまう。透けを対策するために、高光沢モード時の発熱体の温度を250℃より下げる事も考えられるが、上層のトナーを十分に低粘度に溶融できないため、画像面に所望の光沢を実現できない。
図8は比較例における高光沢モード時と低光沢モード時の発熱体の温度推移である。低光沢モード時は、発熱体を200℃に温調することで、未定着トナーを記録用紙に定着させて、画像面に低光沢を付与することができる。一方、高光沢モードでは、高光沢を付与するために、未定着トナー像をより低粘度に溶融する必要があるので、発熱体を250℃に温調する。しかし、定着フィルム16aに接する上層のトナーだけでなく、下層のトナーも低粘度化してしまい、紙凸部のトナーは過溶融し、紙繊維凹部に流れ落ちてしまい、結果、透けという画像不良が発生してしまう。透けを対策するために、高光沢モード時の発熱体の温度を250℃より下げる事も考えられるが、上層のトナーを十分に低粘度に溶融できないため、画像面に所望の光沢を実現できない。
<本実施例>
図9は本実施例における高光沢モード時と低光沢モード時の発熱体の温度推移である。高光沢モード時は、図9(a)のように、Δt1=5msecの間T1=300℃に温調し、15msecの間発熱体への通電をオフにする。同一画像が1mmのニップ幅を通過する20msecの間に、比較例の高光沢モードに比べて、未定着トナー像を、高温の定着フィルムで短時間に加熱することができる。そのため、トナー上層に関しては、比較例に比べて短時間であるが高温であるので、十分に低粘度に溶融することができ、画像面に所望の光沢度を付与することができる。
図9は本実施例における高光沢モード時と低光沢モード時の発熱体の温度推移である。高光沢モード時は、図9(a)のように、Δt1=5msecの間T1=300℃に温調し、15msecの間発熱体への通電をオフにする。同一画像が1mmのニップ幅を通過する20msecの間に、比較例の高光沢モードに比べて、未定着トナー像を、高温の定着フィルムで短時間に加熱することができる。そのため、トナー上層に関しては、比較例に比べて短時間であるが高温であるので、十分に低粘度に溶融することができ、画像面に所望の光沢度を付与することができる。
また、トナー下層に関しては、加熱時間が短時間であるので、トナー下層に過剰な熱が伝わる時間を短くすることができるので、トナーの過溶融を避けて、紙繊維の凸部が透けるのを防止できる。
一方、低光沢モード時は、図9(b)のように、Δt2=15msecの間T2=220℃に温調し、5msecの間発熱体への通電をオフすることで、比較例と同様な低グロスを画像面に付与することができる。
以上のように、「透けの防止」や「定着後に画像に付与したい光沢度の制御」を各発熱体で独立して行うので、従来の透け防止策によって生じる恐れのあった定着不良を避けて、同一記録用紙上に画像に応じた所望の光沢を付与することができる。
[実施例2]
本実施例として、記録用紙の搬送方向に発熱体を連装した定着装置の場合に関して説明する。図10は本実施例2を示す模試図である。本実施例では図3のサーマルヘッド201のヘッド部Hに5列の発熱体を連装している。図11は本実施例における高光沢モード時と低光沢モード時の連装された発熱体の動作を示す図である。高光沢モード時は、図11(a)のように、未定着画像がニップを通過する間に順次対向する発熱体5個のうちN1=2個に通電しT1=300℃に加熱されるように制御する。一方、低光沢モード時は、N2=5個すべてに通電しT2=200℃に加熱されるように制御する。
本実施例として、記録用紙の搬送方向に発熱体を連装した定着装置の場合に関して説明する。図10は本実施例2を示す模試図である。本実施例では図3のサーマルヘッド201のヘッド部Hに5列の発熱体を連装している。図11は本実施例における高光沢モード時と低光沢モード時の連装された発熱体の動作を示す図である。高光沢モード時は、図11(a)のように、未定着画像がニップを通過する間に順次対向する発熱体5個のうちN1=2個に通電しT1=300℃に加熱されるように制御する。一方、低光沢モード時は、N2=5個すべてに通電しT2=200℃に加熱されるように制御する。
これにより、実施例1と同様、定着で生じる透けを防止しつつ、高光沢と低光沢を選択的に画像に付与することができる。
また実施例1・2では、高光沢付与部と低光沢付与部は、プリントデータからの指定によって行っていたが、これに限るものではなく、例えばユーザが指定するような構成にしてもよい。
16 定着装置、16a 定着フィルム、16b 加圧部材、16c分離部材、
201 サーマルヘッド、100 画像形成装置、P 記録用紙
201 サーマルヘッド、100 画像形成装置、P 記録用紙
Claims (6)
- 外部からの印刷データに基づいて未定着トナー像が形成された記録用紙(P)を加熱する、該記録用紙の搬送方向に対して垂直な方向に関して多分割されている発熱体(201)と、前記発熱体上の該記録用紙を加圧する加圧部材(16b)と、
前記発熱体の駆動を制御する制御手段とを、
有する定着装置(16)において、
前記未定着トナー像が前記発熱体を通過する際に、
時間Δt1の間、前記発熱体をT1℃に制御し、高い光沢度を付与する高光沢モードと、
時間Δt2の間、前記発熱体をT2℃に制御し、低い光沢度を付与する低光沢モードとを有し、
前記2つのモードは、T1>T2 かつ Δt1 < Δt2 の関係を満たし、
前記2つのモードを、同一記録用紙上で実施可能であることを特徴とする定着装置。 - 外部からの印刷データに基づいて未定着トナー像が形成された記録用紙(P)を加熱する、該記録用紙の搬送方向に連装された複数の発熱体(201)と、
前記発熱体上の該記録用紙を加圧する加圧部材(16b)と、
前記複数の発熱体の駆動を制御する制御手段とを、
有する定着装置(16)において、
前記未定着トナー像が前記複数の発熱体を通過する際に、
前記複数の発熱体のうちN1個を、T1℃に制御し、高い光沢度を付与する高光沢モードと、
前記複数の発熱体のうちN2個を、T2℃に制御し、低い光沢度を付与する低光沢モードとを有し、
前記2つのモードは、T1>T2 かつ N1 < N2 の関係を満たし、
前記2つのモードを、同一記録用紙上で実施可能であることを特徴とする定着装置。 - 前記発熱体(201)が、搬送方向に対して垂直な方向に関して、多分割されていることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記加圧部材(16b)と該発熱体(201)の間を摺動する薄肉の定着フィルム(16a)を有する請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 前記発熱体が前記トナー像の画素サイズ以上であり、
前記制御手段が、前記印刷データによる印刷画素のサイズ及び前記発熱体のサイズに基づいて加熱制御する発熱体を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。 - 前記制御手段は、前記記録材上に形成された未定着トナー像が通過する際に前記発熱体を駆動し、非未定着トナー部が通過する際は極力加熱しないように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
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