JP2005001848A - 自動車用部品の搬送パレット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方の側面に固定のワーク受け部を設け、他方の側面に可動のワーク押え部を設けた自動車用部品の搬送パレットであって、少なくともワーク押え部は、押え枠16に弾性変形可能な発泡合成樹脂などの基材17を装着し、基材17のワーク当接側面に凹凸条24bを形成した弾性変形可能な押え部材24を接合して構成し、押え部材24は基材17よりも硬度が小さく、引張強度及び靭性の高いコンベアゴムベルトなどの材料にて構成した。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フードパネル、フェンダパネル、フロントピラー、クォータピラー等の自動車用部品を搬送するための搬送パレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車用部品の各種パネルを搬送するための搬送パレットにおいて、パネルを立てた状態で搬送するようにしたものは知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
その搬送パレットにおいては、底枠の両側に側枠を立設し、底枠上にワークの下端縁を係合保持する複数(通常一対)の枕木部を配設し、一側の側枠にはワークの一側縁を係合保持する固定受部を設け、他側の側枠にワークの他側縁を係合保持する可動の押え部を先端に設けた揺動アームを揺動自在に取付け、この揺動アームと側枠との間に上方から楔部材を挿入することで押え部にてワークの他側縁を押圧して固定し、これら枕木部と固定受部と押え部にてワークを固定保持して搬送するように構成されており、車種や部品毎に形状・大きさの異なる各外装部品に合わせて、枕木部や固定受部や揺動アーム及び押え部についてその形状や配置位置の異なるものを用意していた。
【0004】
また、ワークの側縁を押圧固定する押え部のワークに接触する先端部に、ゴム、合成樹脂等の弾性部材を取り付けることも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平2−75423号公報
【0006】
【特許文献2】
実開平6−16334号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような搬送パレットの押え部の先端部に弾性部材を取り付けた構成では、その弾性部材として所定の押圧力が作用した状態でへたってしまわないように比較的硬質のものが採用されるが、その場合搬送中の振動に伴って楔部材がさらに深く挿入され、揺動アームに近い部分では中間部よりも押し込み量が大きくなり、弾性部材の凹み量が大きくなるため、繰り返し使用する間に弾性部材の揺動アームに近い部分に凹み癖がつき、ワークとの間に隙間が生じてしまうことがあるという問題があり、凹み癖が小さくなるように更に硬質のものを採用すると、脆くなって割れや局部的な破損を生じてしまって適正に押圧固定できなくなったり、クッション効果が十分でないため、フラット部を押圧する場合に係合保持力不足で滑りが発生するなどの問題があり、またワークのエッジなどで弾性部材に切れ込みが発生したり、破損したりするという問題がある。
【0008】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、凹み癖が付いたり、割れや破損を生じたりせず、ワークを確実に押圧固定することができるワーク押え部を有する自動車用部品の搬送パレットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方の側面に固定のワーク受け部を設け、他方の側面に可動のワーク押え部を設けた自動車用部品の搬送パレットであって、少なくともワーク押え部は、押え枠に弾性変形可能な基材を装着し、基材のワーク当接側面に凹凸を形成した弾性変形可能な押え部材を接合して構成し、押え部材は基材よりも硬度が小さく、引張強度及び靭性の高い材料にて構成したものである。
【0010】
この構成によると、ワーク押え部をワークの側縁に押し付けることでワークをワーク受け部との間で押圧固定することができ、かつそのワーク押え部は、弾性変形可能であるがその硬度が相対的に高い基材の上に、相対的に硬度が小さく、引張強度及び靭性の高い材料から成る押え部材を接合し、この押え部材の凹凸のある表面にワークを当接させるようにしているので、ワークを所定の荷重で押圧した状態で、硬度の比較的小さい押え部材を介して基材が凹むことで凹み癖が付き難く、また押え部材は引張強度及び靭性が高いので割れや破損を生じたりせず、その表面に凹凸を有するので滑り等を発生することもなく、ワークを確実に押圧固定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自動車用部品の搬送パレットの第1の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
【0012】
図1〜図5において、1は搬送パレットで、底枠2とその両側に立設した側枠3、4とを備えている。側枠3、4はそれぞれ両端に立設された支柱3a、4aを備えている。底枠2の上面には、ワークであるフードパネル5の下端縁を係合保持するため、底枠2の両側端間にわたって延びるV字溝6が適当間隔おきに複数設けられている。このV字溝6は、合成樹脂製の山形成形品や山形鋼の内面に合成樹脂層を焼き付けたものを配設して構成することで、フードパネル5などの外装部品の下端の傷付き防止を図っている。
【0013】
一側の側枠3の支柱3a、3a間には、図2、図3に詳細に示すように、固定のワーク受け部として、正面視L字状の受枠7が他側に向けて位置変更可能に配設されている。受枠7は、両端のL字枠7a、7b間を連結部材8a、8b、8cにて連結して構成され、上端の連結部材8aの内面にフードパネル5の一側縁を嵌合保持する凹部9aを適当間隔おきに複数形成した受け部材9が固着されている。両端のL字枠7a、7bの下端水平部の外面には適当間隔あけて一対の支承軸10a、10bが突設され、L字枠7a、7bの下端水平部の外面に沿うように配設された支承部材11が底枠2上面と支柱3aの基部に固着されるとともに、この支承部材11に支承軸10a、10bが貫通係合する長穴12a、12bが形成されている。一方の長穴12aは、両端が上方に立ち上がるとともにその上端間を水平に接続するコ字状の長穴に形成され、他方の長穴12bは両端間を水平に接続する長穴にて形成されており、支承軸10a、10bが長穴12a、12bの一端に係合した位置と他端に係合した2つの位置間で受枠7を位置変更可能に構成され、フードパネル5の大きさが大きく変化した時にこの固定のワーク受け部としての受枠7の位置を調整できるように構成されている。
【0014】
他側の側枠4の支柱4a、4a間には、図4、図5に示すように、可動のワーク押え部13が配設されている。ワーク押え部13は、両支柱4aに各々固着された支軸14の回りに揺動自在に揺動アーム15を取付け、この揺動アーム15の先端間を断面コ字状の押え枠16にて連結し、この押え枠16に、後に図6、図7を参照して詳細に説明するように、弾性変形可能な角柱状の基材17を嵌合固定し、この基材17のフードパネル5の他側縁に対向する面に、弾性変形可能でかつ引張強度及び靭性の高い押え部材24を接合して構成されている。
【0015】
揺動アーム15の外側端縁は規制係合面18に形成され、支柱4aの内側面とこの規制係合面18との間に上方から楔部材19を挿入することにより、揺動アーム15を内側に向けて揺動させ、その先端の押え枠16、基材17を介して押え部材24をフードパネル5の他側縁に係合させて保持させた状態で、揺動アーム15が固定されるように構成されている。
【0016】
楔部材19は、支柱4aに上下摺動自在に嵌合された摺動筒体20に固着されたL字棒材21のL字屈曲部にて構成されている。また、摺動筒体20を不使用時に吊り下げておくため、摺動筒体20に吊り具22が、支柱4aの上端部にフック23が設けられている。
【0017】
また、規制係合面18は山形に屈折した形状に形成されており、これによりフードパネル5が小さいために揺動アーム15の倒伏角度が大きくなった場合にも、またフードパネル5が大きいために揺動アーム15が立ち上がって倒伏角度が小さくなった場合にも、支柱4aと規制係合面18の間の楔部材19が係合する部分のV字角度が適正に設定され、揺動アーム15を確実に固定できるように成されている。そのため、規制係合面18は山形に限らず、より多段で屈折した形状や湾曲した形状とすることもできる。
【0018】
また、揺動アーム15は、図4に仮想線で示し、また図5に示すように、揺動アーム15を支柱4aの外側に揺動させた時に、押え枠16、基材17及び押え部材24が底枠2上面のV字溝6よりも下方に位置するように、その長さや配設位置が設定されており、これによりフードパネル5をV字溝6に沿ってスライドさせて容易に搭載したり、荷下ろししたりすることができるように構成されている。
【0019】
次に、上記ワーク押え部13の先端部の詳細構成を、図6を参照して説明する。図6(a)に示すように、揺動アーム15、15間を連結する断面コ字状の押え枠16の背面には、重量増加を可及的に抑制しながら押え枠16の曲げ剛性を高めて全長にわたって均等に押圧力を作用させることができるように角パイプ16aが一体溶接されている。基材17は、弾性変形可能でかつ所定の押圧荷重の作用下では大きく変形することのない硬度を有する材料、例えばポリエチレン発泡体などの発泡合成樹脂にて構成されている。この基材17の断面寸法は、押え枠16から略半分程が突出する大きさを有しており、押え枠16に基材17を嵌合させた状態で、これらを貫通するボルト・ナット51を締結して装着・固定されている。
【0020】
基材17の外側面に接合される押え部材24としては、図6(b)、(c)に示すように、ニトリルゴムやスチレンブタジエンゴムなどの合成ゴムや天然ゴムから成るとともに、ポリエステル帆布などの芯材24aが複数プライ内蔵され、表面に凹凸条24bが形成されているコンベアゴムベルトが、引張強度、靭性及び耐摩性が非常に高いために好適に用いられる。また、凹凸条24bに代えて、図6(d)に示すように、格子状の凹溝24cを形成することによってマトリックス状に突部24dが突出しているものでも良い。この押え部材24の基材17に対する接合は、接着剤にて接着するとともに適当間隔置きにスクリュービス52にて止めており、これによって大きな荷重が繰り返し作用しても基材17から剥離しないようにしている。
【0021】
以上の構成において、フードパネル5は下端縁の最も突出している部分が所定の支持剛性を有していてその部分で係合保持できる。そこで、フードパネル5を搬送パレット1で搬送する時には、可動のワーク押え部13を図5に示すように側枠4の外側に回動させた状態で、フードパネル5の下端縁を底枠2上面に設けたV字溝6に係合保持させながら搭載し、その一側縁を固定のワーク受け部としての受枠7に設けた受け部材9に係合保持させて仮保持し、次にワーク押え部13の揺動アーム15を内側に回動させ、その先端の押え部材24をフードパネル5の他側縁に係合させて保持し、その後摺動筒体20を支柱4aに沿って下ろし、楔部材19を支柱4aと規制係合面18の間に挿入して揺動アーム15を固定する。かくして、簡単な構成にて作業性良くフードパネル5を搬送パレット1に確実に固定保持でき、搬送パレット1にて変形や損傷を受ける恐れなく保護されて安全に搬送することができる。
【0022】
また、V字溝6によってフードパネル5の下端縁を係合保持しているので、フードパネル5の形状や大きさが車種によって異なっても適切に保持でき、また幅方向の大きさが異なっても可動のワーク押え部13によって対処できるとともに、大きく異なった時には固定のワーク受け部である受枠7の位置を調整することによって対処でき、かくしてフードパネル5の形状や大きさが変化しても、形状変形を生じる恐れなく確実に固定して搬送することができる。
【0023】
また、ワーク押え部13の先端部においては、上記のように弾性変形可能であるがその硬度が相対的に高い基材17の上に、相対的に硬度が小さく、引張強度及び靭性の高い材料から成る押え部材24を接合していることで、図7(a)に示すように、押え部材24の凹凸条24bにフードパネル5の側縁部を係合させ、その後楔部材19を押し込んで揺動アーム15を揺動させ、押え枠16にて基材17、押え部材24を介してフードパネル5を所定の荷重で押圧すると、図7(b)に示すように、硬度の比較的小さい押え部材24を介して基材17が凹むことで凹み癖が付き難く、また押え部材24は引張強度及び靭性の高いので割れや破損を生じたりせず、かつその表面に凹凸条24bを有するので滑り等を発生することもなく、フードパネル5などのワークを確実に押圧固定することができる。
【0024】
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、先行する実施形態と同一の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0025】
本実施形態の搬送パレット1は、ドアパネル25等、一側縁の形状は大きく屈曲しているが、他側縁は開閉自在に支持するヒンジが上下に間隔をあけて装着されるために、基本的に略垂直な直線状を呈するワークを搬送する場合に好適に適用できるものである。
【0026】
図8の図示例は、ドアパネル25の搬送パレットで、底枠2には、ドアパネル25の下端縁を任意の位置で係合保持するV字溝6が設けられており、ドアパネル25は大きく屈曲している一側縁25aが一側の側枠3側に、略垂直な他側縁25bが他側の側枠4側に向くように搭載されている。一側の側枠3の支柱3aには所定高さ位置に支持ブラケット26が内側に向けて水平に突出するように固着され、ワーク受け部としての支持梁27が支持ブラケット26、26間に架設され、その両端が支持ブラケット26に位置変更可能に固定されている。この位置変更可能に固定する手段は、一対の長穴26aに支持軸27aを貫通させてナットにて締結固定したり、適宜クランプ手段で固定するように構成できる。支持梁27の内側面には受け部材9が固着されている。他側の側枠4には揺動アーム15とその先端の基材17を有するワーク押え部13が配設されている。
【0027】
このドアパネル25のように、下端縁が支持剛性を有するとともに、何れか一方の側縁が略直線状の外装部品を搬送する場合に、下端縁をV字溝6にて係合保持し、略直線状の側縁を可動のワーク押え部13側に向けて搭載することで、ワークの形状や大きさが変化しても、下端縁は任意の位置で係合保持され、形状が大きく変化する一側縁は固定のワーク受け部にて確実に係合保持され、他側縁は略直線状であるため可動のワーク押え部13による係合固定位置が変化しても確実に係合固定が行われるため、搬送パレット1にて確実に固定保持して搬送することができる。
【0028】
次に、本発明の第3の実施形態について、図9、図10を参照して説明する。本実施形態の搬送パレット1は、フェンダパネル30等、係合固定する側縁の剛性が比較的小さいワークを搬送する場合に好適に適用できるものである。
【0029】
図9、図10の図示例は、フェンダパネル30を搬送する搬送パレット1で、その底枠2上には、搬送時の姿勢の下端縁を係合保持する固定受部として、一対の枕木部31a、31bが設けられている。これら枕木部31a、31bは、フェンダパネル30の下端縁の形状に合わせて各々の高さ位置及び上端の受け部材32の形状が設定されている。また、フェンダパネル30の一側縁を係合保持する固定のワーク受け部として、一側の側枠3の両端の支柱3a、3a間の所定の高さ位置に支持梁33が横架され、その内側側面にフェンダパネル30の一側縁を係合保持する凹部9aが形成された受け部材9が装着されている。
【0030】
他側の側枠4の両端の支柱4aには、フェンダパネル30の上側縁を係合保持する可動のワーク押え部13を構成する揺動アーム34が支軸14の回りに揺動自在に取付けられ、その先端部間が押え部材24と基材17を装着した押え枠16にて連結されている。この揺動アーム34はフェンダパネル30の上端縁を上方から係合保持するように長いへの字状の部材にて構成されており、その揺動アーム34の側縁に規制板35が固着され、この規制板35の側縁に形成された山形の規制係合面18と支柱4aとの間に楔部材19を挿入係合させることで揺動アーム34の上方揺動を規制してフェンダパネル30の上側縁を係合保持するように構成されている。さらに、規制板35の規制係合面18の所定位置に楔部材19が嵌入係合する係合溝36が形成され、この係合溝36に楔部材19を嵌入係合させることで、フェンダパネル30の上端縁を押え部材24にて係合保持した状態で揺動アーム34がそれ以上下方に揺動するのを防止するように構成されている。
【0031】
本実施形態の構成によれば、楔部材19を係合溝36に嵌入係合させることで、揺動アーム34の揺動位置が所定位置で規制されてそれ以上揺動することがないので、揺動アーム34の先端の押え枠16にて基材17及び押え部材24を介してフェンダパネル30の上側縁に過度な荷重が作用するのを防止でき、フェンダパネル30の変形・破損を確実に防止した状態で搬送することができる。
【0032】
なお、楔部材19を固着した摺動筒体20を任意の高さ位置で支柱4aに係合固定する手段を設けると、押え部材24による係合保持の高さ位置を任意に設定でき、フェンダパネル30の上側縁の高さ位置の変化に対処できる。
【0033】
次に、本発明の第4の実施形態について、図11、図12、図13を参照して説明する。本実施形態の搬送パレット1は、フロントピラー37等、細長く延びる部分を有するワークを搬送する場合に好適に適用できるものである。
【0034】
図11〜図13の図示例は、フロントピラー37の搬送パレット1で、その底枠2上には、フロントピラー37の中間部の下端縁を係合保持する固定のワーク受け部として、一対の枕木部31a、31bが設けられている。他側の側枠4の両端の支柱4aの下部間には、固定のワーク受け部として支持梁33が横架され、その内側側面にフロントピラー37の他側縁を係合保持する受け部材9が装着されている。また、各支柱4aの支持梁33の上部位置に、可動のワーク押え部13が配設されている。すなわち、フロントピラー37の上側縁を係合保持する押え部材24を先端に設けた揺動アーム34が揺動自在に取付けられている。この揺動アーム34の支柱4a側の側面が規制係合面18を形成しており、その規制係合面18と支柱4aの間に楔部材19を上方から挿入することで、揺動アーム34、押え枠16、基材17及び押え部材24を介してフロントピラー37を押圧固定するように構成されている。一側の側枠3の両端の支柱3a、3a間にはフロントピラー37の細長く延びた先端部37aを挿入して保持する梯子状の保持枠38が装着されている。この保持枠38は支柱3aに固着された支軸39を中心に水平姿勢と支柱3aに沿った垂直姿勢との間で回動可能に支持されている。
【0035】
本実施形態の構成によれば、一対の枕木部31a、31bでフロントピラー37の中間部下縁の両側2点、支持梁33で他側縁、ワーク押え部13で中間部の上側縁の合計4点が、それぞれ確実に固定保持されて搬送され、かつ一端側に細長く延びる先端部37aが保持枠38にて保持されるので、搬送中に大きく振れて隣り合うフロントピラー37の先端部37a同士が衝突し、傷が発生したり、損傷したりするのを防止することができる。
【0036】
次に、本発明の第5の実施形態について、図14、図15を参照して説明する。本実施形態の搬送パレット1は、クォータピラー40等の車種によって高さ寸法が大きく異なるワークを搬送する場合に好適に適用できるものである。
【0037】
図14、図15の図示例は、クォータピラー40の搬送パレット1で、その底枠2上には、クォータピラー40の中間部の下端縁を係合保持する固定のワーク受け部として、一対の枕木部31a、31bが設けられている。一側の側枠3の両端の支柱3a間には、水平方向内側に延びる支持ブラケット26を介して支持梁27が横架され、その内側側面にクォータピラー40の他側縁を係合保持する受け部材9が装着されている。他側の側枠3の両端の支柱3aに揺動アーム34が揺動自在に取付けられ、その先端部間を押え枠16で連結するとともにこの押え枠16にクォータピラー40の上側縁ないし他側縁を係合保持する基材17と押え部材24が装着されている。揺動アーム34は、先端部が内側に屈折された形状とされ、その上に三角形状の規制板41が固着され、揺動アーム34及び規制板41の外側面にて屈曲した規制係合面18が形成されており、その規制係合面18と支柱4aの間に、支柱4aに上下移動自在に嵌合された摺動筒体20に固着された楔部材19を上方から挿入することで、揺動アーム34と押え枠16と基材17と押え部材24を介してクォータピラー40の上側縁を押圧固定するように構成されている。
【0038】
本実施形態の構成によれば、クォータピラー40の中間部下縁の両側2点と一側縁と他側縁ないしその近傍の上側縁の4点を受け部材32、9と基材17及び押え部材24にて確実に固定保持して搬送することができる。また、揺動アーム34の先端部に規制板41を設けて山形の規制係合面18を形成しているので、車種によって高さ寸法の大きいため、揺動アーム34の倒伏角度が極めて小さく、ほぼ垂直に近い姿勢の場合でも規制板41と支柱4aの間に楔部材19を上方から挿入することで、揺動アーム34を確実に固定でき、任意の高さ寸法のクォータピラー40を確実に固定保持して搬送することができる。
【0039】
以上の実施形態の説明では、ワークとして、自動車用外装部品であるフードパネル、ドアパネル、フェンダパネル、フロントピラー、クォータピラーなどの例を示したが、フューエルタンクのようなフランジ部を有する自動車用部品でも、そのフランジ部を固定することで、本発明の搬送パレットを適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の自動車用部品の搬送パレットによれば、ワーク押え部をワークの側縁に押し付けることでワークをワーク受け部との間で押圧固定することができ、かつそのワーク押え部は、弾性変形可能であるがその硬度が相対的に高い基材の上に、相対的に硬度が小さく、引張強度及び靭性の高い材料から成る押え部材を接合し、この押え部材の凹凸のある表面にワークを当接させるようにしているので、ワークを所定の荷重で押圧した状態で、硬度の比較的小さい押え部材を介して基材が凹むことで凹み癖が付き難く、また押え部材は引張強度及び靭性が高いので割れや破損を生じたりせず、その表面に凹凸を有するので滑り等を発生することもなく、ワークを確実に押圧固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用部品の搬送パレットの第1の実施形態の斜視図である。
【図2】同実施形態の部分構成を、一部を断面して示した正面図である。
【図3】同実施形態の部分構成を、一部を図2のA−A線で断面して示した平面図である。
【図4】同実施形態の他の部分構成を示す正面図である。
【図5】同実施形態の図4と同一部分の構成を示す斜視図である。
【図6】同実施形態のワーク押え部の構成を示し、(a)は断面図、(b)は(a)のB−B矢視拡大断面図、(c)は(b)の側面図、(d)は凹凸の変形例を示す(c)と同様の側面図である。
【図7】同実施形態のワーク押え部とワークの関係を示し、(a)はワーク押え部をセットした状態の断面図、(b)は押圧した状態の断面図である。
【図8】本発明の自動車用部品の搬送パレットの第2の実施形態の斜視図である。
【図9】本発明の自動車用部品の搬送パレットの第3の実施形態の斜視図である。
【図10】同実施形態の正面図である。
【図11】本発明の自動車用部品の搬送パレットの第4の実施形態の斜視図である。
【図12】同実施形態の正面図である。
【図13】同実施形態の部分構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の自動車用部品の搬送パレットの第5の実施形態の斜視図である。
【図15】同実施形態の正面図である。
【符号の説明】
1 搬送パレット
5 フードパネル(ワーク)
7 受枠(ワーク受け部)
13 ワーク押え部
16 押え枠
17 基材
24 押え部材
25 ドアパネル(ワーク)
27 支持梁(ワーク受け部)
30 フェンダパネル(ワーク)
33 支持梁(ワーク受け部)
37 フロントピラー(ワーク)
40 クォータピラー(ワーク)
Claims (1)
- 一方の側面に固定のワーク受け部を設け、他方の側面に可動のワーク押え部を設けた自動車用部品の搬送パレットであって、少なくともワーク押え部は、押え枠に弾性変形可能な基材を装着し、基材のワーク当接側面に凹凸を形成した弾性変形可能な押え部材を接合して構成し、押え部材は基材よりも硬度が小さく、引張強度及び靭性の高い材料にて構成したことを特徴とする自動車用部品の搬送パレット。
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JP (1) | JP2005001848A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113715932A (zh) * | 2021-09-06 | 2021-11-30 | 方盛车桥(柳州)有限公司 | 汽车主减总成转运工装 |
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2003
- 2003-06-13 JP JP2003168845A patent/JP2005001848A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113715932A (zh) * | 2021-09-06 | 2021-11-30 | 方盛车桥(柳州)有限公司 | 汽车主减总成转运工装 |
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