JP2008285168A - 板状体搬送具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パネル等の板状体を搬送する際の省スペース化を実現することができる板状体搬送具を提供する。
【解決手段】 搬送ラック10は、パネル支持部材16と拘束体24とを備える。パネル支持部材16は、ガラスユニット12を略鉛直面内における第1の方向に関して支持する第1の支持部18と、鉛直面内において第1の方向に交差する第2の方向に関してガラスユニット12を支持する第2の支持部20と、を含む。拘束体24は、パネル支持部材16に向かって押し付ける力をガラスユニット12に作用させる。第1の支持部18および第2の支持部20には、隣設する板状体搬送具を着脱可能に連結する一対の連結部70、連結部80がそれぞれ一カ所以上設置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 搬送ラック10は、パネル支持部材16と拘束体24とを備える。パネル支持部材16は、ガラスユニット12を略鉛直面内における第1の方向に関して支持する第1の支持部18と、鉛直面内において第1の方向に交差する第2の方向に関してガラスユニット12を支持する第2の支持部20と、を含む。拘束体24は、パネル支持部材16に向かって押し付ける力をガラスユニット12に作用させる。第1の支持部18および第2の支持部20には、隣設する板状体搬送具を着脱可能に連結する一対の連結部70、連結部80がそれぞれ一カ所以上設置されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、長方形状の板状体を略鉛直面に沿って保持する板状体搬送具に関する。
従来から、ガラスユニット等のパネルを搬送するためのコンテナとして、さまざまな寸法の複数のパネルが床部とほぼ直立した後壁とに垂直に支持された状態で、ゴムひも等の細長い弾性拘束体を伸張させ各パネルの角部に当接させて保持するパネル用輸送コンテナが知られている(例えば、特許文献1参照)。このパネル用輸送コンテナを用いると、さまざまな寸法のパネルを所望の順序で梱包して搬送し、搬送後の作業現場で再度各パネルを所望の順序で取り出すことができるという点で好ましい。
特表2000−501052号公報
ところが、上述のパネル用輸送コンテナにおいては、複数のパネルを搬送できるように拘束体が複数用意されており、それに合わせて床部の面積も大きくなっている。このため、搬送すべきパネルの数が少ない場合には、床部に無駄なスペースが生じてしまう。この結果、パネル用輸送コンテナをトラックで輸送する場合には、荷台のスペースを必要以上に占領し、トラックの輸送効率の低減を招いてしまう。
そこで、本発明は、省スペース化が可能な板状体搬送具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、1枚の板状体を搬送可能な板状体搬送具であって、長方形状の板状体の第1の側端部に接触することにより板状体を略鉛直面内における第1の方向に関して支持する第1の支持部と、第1の側端部に直交する第2の側端部において板状体に接触することにより、鉛直面内において第1の方向に交差する第2の方向に関して支持する第2の支持部と、を含む板状体支持部材と、張力が作用した状態で板状体の第1の側端部および第2の側端部が直交する角部の対角側に接触することにより、板状体支持部材に向かって押し付ける力を板状体に作用させる拘束体と、板状体を積層する方向に隣設する板状体搬送具を着脱可能に連結する一対の連結部と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、搬送すべき板状体の数に合わせて複数の板状体搬送具を用意し、板状体搬送具を相互に連結することにより、板状体搬送具が占拠する床面積を必要最低限に抑えることができる。これにより、板状体搬送具の省スペース化が実現し、空いたスペースに他の物品を搭載することができるので、トラック輸送における輸送効率を向上させることができる。
上記態様において、一対の連結部は、第1の支持部と、第2の支持部にそれぞれ一カ所以上設置されていることが望ましい。
これによれば、互いに連結された状態の板状体搬送具の強度を増強することができる。
本発明によれば、パネル等の板状体を搬送する際の省スペース化を実現することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る板状体搬送具の一実施形態としての搬送ラック10を示す斜視図である。個々の搬送ラック10は、それぞれ1枚のガラスユニット等の板状体をトラック等により搬送する際に、輸送中の衝撃や振動によってガラスユニット等が破損しないように搬送するために用いられる。図1においては、1枚のガラスユニット12が搬送ラック10に積載されている様子が示されている。図2は、本実施形態に係る搬送ラック10を示す側面図である。図3は、図1のA−A’線上の断面図である。図4は、図1のB−B’線上の断面図である。
搬送ラック10は、板状体支持部材としてのパネル支持部材16と、拘束体24とを含んで構成される。パネル支持部材16は、搬送ラック10に積載されるガラスユニット12を略鉛直面に沿って支持する。拘束体24は、ガラスユニット12の角部に接触し、ガラスユニット12をパネル支持部材16に向かって押し付ける。なお、ここで「略鉛直面」としているのは、厳密に鉛直面に沿う状態のみならず、板状体の角部を拘束体24により鉛直方向上方から押し付けて板状体を板状体搬送具に保持可能な状態を許容する趣旨である。板状体は、鉛直面に対して例えば10°程度傾いた状態で支持されてもよい。
パネル支持部材16は、ガラスユニット12の下方に位置する第1の側端部13を支持する第1の支持部18と、第1の側端部13に直交する第2の側端部14を支持する第2の支持部20とを含む。第1の側端部13と接する第1の支持部18の第1の支持面19は、第2の支持部20側が低くなっていることが好ましい。この場合には、第2の側端部14と接する第2の支持部20の第2の支持面21は、第1の支持面19と直交するように、矢印C方向に傾斜している。これによれば、ガラスユニット12が拘束体24で固定されていない状態であっても、ガラスユニット12が自重により安定して保持されるため、拘束体24をガラスユニット12に取り付ける作業を安全かつ容易に行うことができる。
第1の支持部18の上面には、複数の凸部28が設けられている。複数の凸部28の各々は、ガラスユニット12に沿う方向に互いに平行に延在して配設される。搬送ラック10に積載されるガラスユニット12の厚みよりも各凸部28の間隔が大きく設定されるように、各凸部28は第1の支持部18の上面に並べて配設されている。これにより、各凸部28の間には水平溝部30が形成され(図3参照)、ガラスユニット12の下端部を水平溝部30に収容することができる。なお、水平溝部30の底部には例えばポリウレタンやポリエチレン等の弾性材からなる緩衝材を設けてもよい。そうすると、搬送中に生じうる衝撃や振動が板状体支持部材から板状体に伝わることが緩衝材により抑制されるので好ましい。
また、第1の支持部18の先端部には、水平溝部30の中心線上に拘束体用フック34が固定されている。第1の支持部18の中心部には凹部36が設けられており、凹部36の第2の支持部20側の側面に、水平溝部30の中心線上に拘束体用フック35が固定されている。
拘束体用フック34は、拘束体24の端部を連結して固定することができるような形状とされている。例えば、リング状に形成された拘束体の端部を引っかけることができるように、拘束体用フック34を鍵状の形状としてもよい。あるいは、拘束体の端部を結びつけることができるように、拘束体用フック34を棒状の形状としてもよい。
また、第1の支持部18には、少なくとも1カ所に図3に示すような一対の連結部70が設けられている。本実施形態では、一対の連結部70は、連結穴71と連結穴71に嵌め込み可能な突起部72とを含む。連結部70により、ガラスユニット12の積層方向に隣設する2台の搬送ラック10同士を連結することができる。
第2の支持部20の前面には、第1の支持部18と同様に複数の凸部29が設けられている。複数の凸部29の各々は、鉛直方向に互いに平行に延在して配設される。これにより、各凸部29の間に鉛直溝部31が形成され(図4参照)、ガラスユニット12の側端部を鉛直溝部31に収容することができる。なお、鉛直溝部31の底部には例えばポリウレタンやポリエチレン等の弾性材からなる緩衝材を設けてもよい。そうすると、搬送中に生じうる衝撃や振動が板状体支持部材から板状体に伝わることが緩衝材により抑制されるので好ましい。
また、第2の支持部20の中央部分には、拘束体24が挿入可能な貫通穴60が設けられている。また、第2の支持部20の背面には、拘束体24を巻き付けることによって、拘束体24の長さを調節可能な巻き付け部62が設けられている。
また、第2の支持部20には、第1の支持部18と同様に、少なくとも1カ所に図4示すような一対の連結部80が設けられている。一対の連結部80は、連結穴81と連結穴81に嵌め込み可能な突起部82とを含む。連結部80により、ガラスユニット12の積層方向に隣設する2台の搬送ラック10同士を連結することができる。
拘束体24は、ブロック44と弾性伸縮コード46とを含んで構成される。ブロック44は弾性伸縮コード46の途中に設けられ、弾性伸縮コード46に沿って移動可能に構成されている。
弾性伸縮コード46の一端は、第2の支持部20の上端面において鉛直溝部31の中心線上に固定されている。一方、弾性伸縮コード46の他端は拘束体用フック34に連結可能に構成されている。例えば、拘束体用フック34または拘束体用フック35に引っかけて連結することができるように、弾性伸縮コード46の他端をリング状あるいはフック状としてもよい。あるいは、拘束体用フック34または拘束体用フック35に弾性伸縮コード46の他端を結びつけることにより、拘束体用フック34または拘束体用フック35と弾性伸縮コード46の他端とを連結することができるようにしてもよい。本実施形態においては、弾性伸縮コード46は例えばバンジーコードと称される伸縮性のあるゴム製のロープ等を用いることができる。
ブロック44は、パネル支持部材16に接触して支持されたガラスユニット12のL字状部の対角となる角部に接触し、弾性伸縮コード46によりガラスユニットに押し付けられる。このため、ブロック44はガラスユニット12の角部に整合する形状とされることが好ましい。弾性伸縮コード46は、伸張されて張力が作用したときにガラスユニット12に押し付ける力をブロック44に作用させる。なお、本実施形態においては、ブロック44は例えばポリウレタンフォームのような弾性体により形成される。
上述の構成により、搬送ラック10はガラスユニット12を次のように積載することができる。
まず、ガラスユニット12の下方の側端部を、第1の支持部18上に形成されている水平溝部30に挿入する。次いで、水平溝部30に沿って第2の支持部20に向けてガラスユニット12を移動させる。そして、ガラスユニット12の下方の側端部に直交する他の側端部を、第2の支持面21に接触させる。このようにして、ガラスユニット12がL字状にパネル支持部材16に接触する。
次に、ガラスユニット12のL字状部の対角となる角部にブロック44が接触するように弾性伸縮コード46を伸張させ、弾性伸縮コード46の一端を拘束体用フック34に連結する。そうすると、弾性伸縮コード46に作用する張力は、ブロック44を介してガラスユニット12をパネル支持部材16に向けて押し付ける力として作用する。その結果、ガラスユニット12は略鉛直面に沿って固定される。なお、ガラスユニットを取り出す場合には、上述の説明とは逆に、拘束体24をガラスユニットから外した上で、パネル支持部材16からガラスユニットを取り出せばよい。
なお、図5に示すように、ガラスユニット12の第1の側端部13の長さが、第2の支持面21から凹部36までの距離H1に満たない場合には、弾性伸縮コード46の他端を拘束体用フック35に引っかけることにより、ガラスユニット12を固定することができる。また、ガラスユニット12の第2の側端部14の長さが第1の支持面19から貫通穴60までの距離H2に満たない場合には、弾性伸縮コード46を第2の支持部20の背面から貫通穴60を通して、ガラスユニット12を固定することにより、ガラスユニット12に適度な押し付け力を作用させることができる。この場合に、巻き付け部62に弾性伸縮コード46を適当な回数だけ巻き付けることにより、弾性伸縮コード46の長さを調節するとともに、押し付け力を調節することができる。
図6は、複数の搬送ラック10を相互に連結した状態を示す斜視図である。図6に示すように、搬送すべきガラスユニット12の数に見合った搬送ラック10を相互に連結して使用することにより、搬送ラック10が占拠する床面積を必要最低限に抑えることができる。これにより、搬送ラック10の省スペース化が実現し、空いたスペースに他の物品を搭載することがきるので、トラック輸送における輸送効率を向上させることができる。
なお、本実施形態の搬送ラック10は、凹部36を挟んで2組の連結部70を有し、後述する貫通穴60を挟んで2組の連結部80を有する。これによれば、凹部36および貫通穴60を有することによる強度低下を補い、複数の搬送ラック10を連結したときの剛性を高めることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
連結部70および連結部80は、隣設する搬送ラック10同士を連結可能な構造であればよい。たとえば、連結部70および連結部80として、磁石を用いてもよい。この他、連結部70および連結部80を貫通穴とし、複数の搬送ラック10の貫通穴の位置を合わせた状態で、締め付け用の棒を挿入し、複数の搬送ラック10の両端からナットなどの締結部材により締め付けることにより、複数の搬送ラック10を固定してもよい。
拘束体24としては、ガラスユニット等の板状体を板状体支持部材に向かって押し付けるものであればよく、必ずしも板状体の対角線に沿う方向に押し付けるものに限定されない。板状体の第1の側端部および第2の側端部が直交する角部の対角側から、例えば鉛直方向や水平方向に沿って板状体支持部材に向かって押し付けるものであってもよい。
また、拘束体用フック34へと接続される弾性伸縮コード46の一端側は、例えば棒状の剛体として形成され、その棒状部の先端を拘束体用フック34と接続するような構成としてもよい。このようにすると、拘束体用フック34に弾性伸縮コード46の末端を引っかけるときに弾性伸縮コード46が不必要に曲がらずに扱いやすくなるので好ましい。また、拘束体24の弾性伸縮コード46に代えて、非伸縮性のロープやワイヤー等を用いてもよい。
本実施形態では、拘束体24のブロック44は、1本の弾性伸縮コード46によりガラスユニットに押し付けられているが、2本以上の弾性伸縮コード46により押し付けるようにしてもよい。例えば、ブロック44を両側から2本の弾性伸縮コード46でガラスユニットに押し付けるようにしてもよい。
また、拘束体24にはブロック44が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。拘束体24にブロック44が含まれない場合には、ロープやワイヤー、バンジーコード等を直接にガラスユニットに接触させればよい。ガラスユニットが例えば複層ガラスである場合には、複層ガラスの中間層の厚みよりも幅広の拘束体を用いることが好ましい。そうすると、中間層とともにその外側のガラス層にも押付力が作用するので、通常はガラス層よりも強度が低い中間層に過度に押付力が作用するのを抑制することができる。
本実施形態では、板状体支持部材としてのパネル支持部材16の第1の支持部18には、凹部36が一カ所に設けられ、凹部36に拘束体用フック35が設置されているが、これに限られず、さらに多数の凹部36を設けることにより、拘束体用フック35を多数の箇所に設置してもよい。多数の凹部36を設けることにより、それらに対応して多数の拘束体用フックを設けることができる。これは第2の支持部20の貫通穴60に関しても同様である。多数の凹部36を設けることにより、ガラスユニット12の第2の側端部14の長さに合わせて、弾性伸縮コード46を第2の支持部20の背面から前面に取り出すことができる。すなわち、多数の凹部36および貫通穴60をパネル支持部材16に設けることにより、ガラスユニットの寸法に応じてより適切に拘束体を架け渡すことができる。
また、ガラスユニット12が例えば複層ガラスである場合には、複層ガラスの中間層の厚みよりも幅広の拘束体を用いることが好ましい。そうすると、中間層とともにその外側のガラス層にも押付力が作用するので、通常はガラス層よりも強度が低い中間層に過度に押付力が作用するのを抑制することができる。
10 搬送ラック、 12 ガラスユニット、16 パネル支持部材、18 第1の支持部、20 第2の支持部、 24 拘束体、34,35 拘束体用フック、70,80 連結部。
Claims (2)
- 1枚の板状体を搬送可能な板状体搬送具であって、
長方形状の板状体の第1の側端部に接触することにより前記板状体を略鉛直面内における第1の方向に関して支持する第1の支持部と、
前記第1の側端部に直交する第2の側端部において前記板状体に接触することにより、前記鉛直面内において前記第1の方向に交差する第2の方向に関して支持する第2の支持部と、を含む板状体支持部材と、
張力が作用した状態で前記板状体の前記第1の側端部および前記第2の側端部が直交する角部の対角側に接触することにより、前記板状体支持部材に向かって押し付ける力を前記板状体に作用させる拘束体と、
前記板状体を積層する方向に隣設する板状体搬送具を着脱可能に連結する一対の連結部と、
を備えることを特徴とする板状体搬送具。 - 前記一対の連結部は、前記第1の支持部と、前記第2の支持部にそれぞれ一カ所以上設置されていることを特徴とする請求項1に記載の板状体搬送具。
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