JP2005001703A - 複合容器およびその充填包装方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器において、内容物の注入口と注出口とを別個に設けた複合容器およびその充填包装方法を提供する。
【解決手段】内袋Aと外函Bとを組み合わせた複合容器Cにおいて、前記内袋Aは、巻き取り状の材料を長手方向に第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面7中央で互いに対向させて接合した合掌貼り形態か、または該接合部10をオーバーラップ状に重ね合わせて接合した封筒貼り形態のいずれか1種からなる扁平な袋帯状材料を形成し、該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を同時に行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋であることを特徴とする複合容器およびその充填包装方法である。
【選択図】図1
【解決手段】内袋Aと外函Bとを組み合わせた複合容器Cにおいて、前記内袋Aは、巻き取り状の材料を長手方向に第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面7中央で互いに対向させて接合した合掌貼り形態か、または該接合部10をオーバーラップ状に重ね合わせて接合した封筒貼り形態のいずれか1種からなる扁平な袋帯状材料を形成し、該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を同時に行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋であることを特徴とする複合容器およびその充填包装方法である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器に関するものであり、さらに詳しくは内容物の注入口と注出口とを別個に設けた液体・粘体・粉体・固体などの製品を収納する複合容器およびその充填包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体・粘体・粉体・固体などからなる製品の主に業務用大型容器分野においては、従来から18kg金属缶に代表される金属製容器やポリエチレン製成形容器、プラスチックコンテナ、木桶、樽、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器などが使用されている。
【0003】
18kg金属缶は、内容物を取り出す際、特に大出し使用時に該容器の天面部をフルオープン開口するため専用の開口器具が必要である。
【0004】
また製缶されているため新缶の保管の際の在庫スペースが大きいこと、空缶を運搬することになるため俗に言われる空気輸送になり輸送効率が良くないなどの難点はあるが、内容物の注出性、段積強度、積載性などにおいて最も完成された容器である。
【0005】
しかしながら、近年内容物によっては廃棄処理時の取り扱いが問題としてクローズアップされてきており、特に内容物が容器内面に固着したままの状態では容器のリサイクルルートに乗らない問題があげられる。
【0006】
この場合は、資源ゴミではなく産業廃棄物として処理する為、廃棄コストが大きくかかるばかりか、放置産廃物として社会問題にもなっており、代替容器の出現が待たれている。
【0007】
例えば、金属缶に替わるワンウェイ容器として発明されたのが多層プラスチックフィルムやプラスチック成形品などからなる内袋と板紙や段ボールなどからなる外函とを組み合わせた複合容器であるが、内袋は内容物を直接収納し、品質保護を行い、外函は主に内袋の外的な衝撃を保護すること、また保管性、輸送性などの役割をもっている。
【0008】
また、液体・粘体・粉体などの場合は内容物を取り出す方法として、内容物を充填する注入口を予め内袋に取り付けてあり、その注入口が該内容物を取り出す注出口となる仕組みになっている。
【0009】
したがって、構造上内容物の注入口と注出口が同じであるため、内容物を取り出す際に取り出し口がフルオープンとならないなどの問題点があり、金属缶のシェアを部分的にしか獲得していないのが現状である。
【0010】
また、その他のポリエチレン製成形容器、プラスチックコンテナなどの容器も同じような問題点があり、金属缶に替わる完全な代替容器はいまだに発明されていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る従来技術の問題点を解決するものであり、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器において、内容物の注入口と注出口とを別個に設けた複合容器およびその充填包装方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたもので、本発明の請求項1に係る発明は、内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、前記内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4を設けたことを特徴とする複合容器である。
【0013】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の複合容器において、前記内袋Aは、矩形状の製袋用シート材料を2枚重ねにした正面部6と背面部7からなる扁平な筒状袋状体であって、該袋状体を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた袋状体であることを特徴とする複合容器である。
【0014】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の複合容器において、前記内袋Aは、内容物の注入口と注出口16とが別個に設けられていることを特徴とする複合容器である。
【0015】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種からなることを特徴とする複合容器である。
【0016】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、紙を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0017】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0018】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、生分解性合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0019】
本発明の請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aの最内層に合成樹脂、コーティング剤、接着剤のいずれか一種からなるシーラント層を設けたことを特徴とする複合容器である。
【0020】
本発明の請求項9に係る発明は、請求項1記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、複合容器Cの蓋材となることを特徴とする複合容器である。
【0021】
本発明の請求項10に係る発明は、請求項1又は9記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、該ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5が設けられ、該切り取りミシン目線5で囲まれた領域が内容物の注出口16となることを特徴とする複合容器である。
【0022】
本発明の請求項11に係る発明は、請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂ボード、発泡性合成樹脂ボード、生分解性樹脂ボードのいずれか一種またはそれらの複合シートからなることを特徴とする複合容器である。
【0023】
本発明の請求項12に係る発明は、請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、コーティング剤層、接着剤層のいずれか一種を積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0024】
本発明の請求項13に係る発明は、請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、紙層を主体とした基材に合成樹脂またはワックスを含浸させた含浸ボードからなることを特徴とする複合容器である。
【0025】
本発明の請求項14に係る発明は、請求項10記載の複合容器において、前記注出口16は、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4だけを切り取り、その下面に現出した内袋Aの露出面15をさらに切り取って形成したことを特徴とする複合容器である。
【0026】
本発明の請求項15に係る発明は、請求項10記載の複合容器において、前記注出口16は、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4と内袋Aの両方を一度に切り取って形成したことを特徴とする複合容器である。
【0027】
本発明の請求項16に係る発明は、請求項10又は14又は15のいずれか1項記載の複合容器において、前記注出口16の形状を内容物の1回の注出量に応じて大出し時はフルオープン形状、小出し時はコーナー部を三角形状、ポンプ汲み出し時は中央部を丸形状にすることを特徴とする複合容器である。
【0028】
本発明の請求項17に係る発明は、請求項1記載の複合容器において、前記外函Bは、矩形状の四つの側部1が折り目gを介して連設され、その四つの側部1下端には、折り目hを介して底フラップ部2が連設され、更に該側部1の一方側端に折り目gを介して糊代部3が連設されていることを特徴とする複合容器である。
【0029】
本発明の請求項18に係る発明は、請求項17記載の複合容器において、前記外函Bは、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂シート、発泡性合成樹脂シート、生分解性合成樹脂シートのいずれか一種またはそれらの複合シートからなることを特徴とする複合容器である。
【0030】
本発明の請求項19に係る発明は、請求項17記載の複合容器において、前記外函Bは、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層を積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0031】
本発明の請求項20に係る発明は、請求項17記載の複合容器において、前記外函Bは、紙層を主体とした基材の両面或いは片面にアルミ箔層を積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0032】
本発明の請求項21に係る発明は、請求項17乃至20のいずれか1項記載の複合容器において、前記外函Bは、内袋Aの背面部7と固着するための接着剤層14を該外函Bの内側底部に設けたことを特徴とする複合容器である。
【0033】
本発明の請求項22に係る発明は、内袋Aを開口する開口工程20と、該内袋Aの開口部13から内容物を充填する充填工程21と、該内袋Aの開口部を密閉する封緘工程22と、該内容物が充填された内袋Aを直方体に成形する成形工程23と、該内袋Aのシール部の耳フラップを潰す耳潰し工程24と、該耳フラップを折り込む耳折り込み工程25と、外函Bを供給する供給工程26と、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設ける接着剤塗布工程27と、成形された該内袋Aを該外函Bに挿入する挿入工程28と、該内袋Aと該外函Bとを複合した複合容器Cを正立させる倒立工程29とを備えたことを特徴とする複合容器の充填包装方法である。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る複合容器およびその充填包装方法を図1から図18に基づいて実施の形態を詳細に説明する。
【0035】
図1は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの1実施例を示す斜視図であり、図2は図1の展開図であり、図3は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの正面部6中央に額縁状に糊代部12を設け、該糊代部12に矩形状ボード4を貼付ける状態を説明する説明図であり、図4は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの他の実施例を示す斜視図であり、図5は図4の展開図であり、図6は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの上部を開口し、開口部13を設けた状態を示す斜視図であり、図7は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの開口部13から内容物を充填する状態を示す斜視図であり、図8は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aに内容物を充填した後、開口部13を封緘した状態を示す斜視図であり、図9は本発明に係る複合容器Cを構成する充填・封緘後の内袋Aを直方体に成形する状態を示す斜視図であり、図10は本発明に係る複合容器Cを構成する外函Bの1実施例を示す斜視図であり、図11は図10の展開図であり、図12は本発明に係る複合容器Cを構成する成形された内袋Aを外函に挿入する状態を説明する説明図であり、図13は本発明に係る複合容器Cを示す斜視図であり、図14は本発明に係る複合容器Cの天部から矩形状ボード4のみを切り離し、内袋Aの露出面15を現出させた状態を説明する説明図であり、図15は本発明に係る複合容器Cの露出面15全面をフルオープン形状に切り離し、該フルオープン形状の注出口16を設けた状態を説明する説明図であり、図16は本発明に係る複合容器Cの露出面15のコーナー部を三角形状に切り離し、該三角形状の注出口16を設けた状態を説明する説明図であり、図17は本発明に係る複合容器Cの露出面15の中央部を丸形状に切り離し、該丸形状の注出口16を設けた状態を説明する説明図であり、図18は本発明に係る複合容器Cの充填包装方法の工程図である。
【0036】
本発明は、1実施例として図1及び図2に示すように内袋Aは、所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を長手方向に第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面部7中央で互いに対向させて接合した背貼りが合掌貼り形態か、または該接合部10をオーバーラップ状に重ね合わせて接合した封筒貼り形態のいずれか1種からなる扁平な袋帯状材料を形成する。
【0037】
該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋を形成する。
【0038】
該内袋Aの長手方向における背貼り形態は、合掌貼りか封筒貼りのいずれでも良いが接合部10の力学的強度(引っ張り強度、破裂強度など)を考慮すると合掌貼り方式のほうが好ましい。
【0039】
次に、内袋Aのその他の実施例として図4又は図5に示すように内袋Aは、所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を長手方向に中央折り目線fに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部11を互いに対向させて接合した合掌貼り形態からなる扁平な袋帯状材料を形成する。
【0040】
該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋を形成する。
【0041】
尚、袋帯状および有底袋にする接合方法は材料構成により異なるが、接着剤を用いる方法やヒートシール方法が使用できる。
【0042】
上記のように、内袋Aの最終製品形態が1実施例のようにピロー包装形態やその他の実施例のように3方シール包装形態以外の形態としては、2枚の所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を長手方向に重ね合わせ両側端を接合し、4方シール包装形態の内袋Aでも使用することができる。
【0043】
また、合成樹脂のペレット原料をインフレーション法により作製したチューブ状の袋帯状材料を接合した2方シール包装形態の内袋Aでも使用することができる。
【0044】
更に、所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を重ね合わせ材料を長手方向に第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面部7中央で互いに対向させて接合し折り曲げるか、或いは該材料を長手方向に中央折り目線fに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部11を互いに対向させて接合し、内袋Aの両側面部がひだ付き形態のガゼット型内袋Aや該内袋Aの底シール形態が平底型、角底型などのスタンディング型内袋Aでも使用することができる。
【0045】
また、ヒートシール方法としては、例えば、バーシール方式、回転ロールシール方式、ベルトシール方式、インパルスシール方式、高周波シール方式、超音波シール方式などの公知の方法で行うことができる。
【0046】
次に、内袋Aに使用する材料は、包装材料として要求される諸性質である内容物保存性(ガスバリア性など)、保護性(引張り強度、破裂強さなどの力学的強さ)、作業性(包装機械適性など)、商品性(印刷適性など)、経済性(価格、輸送保管性など)、安全・衛生性(無毒、易廃棄性など)が満足されれば特に種類に制約はない。
【0047】
例えば、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種を使用することができる。
【0048】
または、紙を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0049】
次には、合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0050】
更には、生分解性合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0051】
紙としては、木材などの植物原料を化学的または機械的に処理してセルロースを取り出した状態のパルプで製造したクラフト紙、純白ロール紙などを使用することができる。
【0052】
該クラフト紙は、クラフトパルプを原料とした紙で引張り強度、引裂強度、破裂度が強く、伸びなどの力学的強度があり、また防湿性、透気性もあるので重量物の内容物を収納する内袋Aの材料としては好ましい。
【0053】
次に、該合成樹脂フィルムとしては、化学的、物理的、機械的に満足されれば、特に種類に制約はないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、その他などの各種の樹脂を被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0054】
更に、生分解性合成樹脂フィルムとしては、多くの種類があり、微生物系としてバイオポリエステル、バクテリアセルロース、微生物多糖(プルラン、カードランなど)などがある。
【0055】
化学合成系には、脂肪族ポリエステル(ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸など)、ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸類などがある。
【0056】
また、天然物系には、キトサン/セルロース、澱粉、酢酸セルロースなどがあり、複合物としては、澱粉/脂肪族ポリエステル、澱粉/ポリビニルアルコールなどがある。
【0057】
該生分解性プラスチック樹脂を使用することにより、土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により生分解を受け、最終的に二酸化炭素や水に分解し、無機物になれば廃プラスチックの処理問題も解決できるなどの利点がある。
【0058】
次に前記紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0059】
該合成樹脂層には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、その他などの各種の樹脂を被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0060】
該コーティング剤層には、例えば、溶剤性または水溶性のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル系樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0061】
該単一金属の薄膜層には、例えば、アルミニウム、亜鉛、スズなどを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0062】
該金属酸化物の薄膜層には、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0063】
該無機酸化物の薄膜層には、例えば、酸化珪素などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0064】
また、該内袋Aの最内層には、合成樹脂、コーティング剤、接着剤のいずれか一種からなるシーラント層を設けることができる。
【0065】
該合成樹脂としては、ヒートシール性があれば、特に種類には制約されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0066】
該コーティング剤としては、溶剤性または水溶性のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、ニトロセルロース、塩素化PP、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル系樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0067】
該接着剤としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)系のホットメルト型接着剤などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0068】
次に、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層を積層する方法、及び、最内層にヒートシール性を有する合成樹脂からなるシーラント層を設ける方法は、例えば、ウェットラミネーション方法、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、エキストルージョンラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
【0069】
また、該基材にコーティング剤やホットメルト接着剤をコーティングする方法は、ダイレクトグラビアコーティング方式、3本ボトムリバースコーティング方式や4本ボトムリバースコーティング方式が代表的なボトムリバースコーティング方式、キスロールコーティング方式、スクイズロールコーティング方式、オフセットグラビアコーティング方式などの公知の方法を使用することができる。
【0070】
次に、該基材に単一金属、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種からなる薄膜層を形成する方法は、例えば、真空蒸着方法、スパッタリング方法、イオンプレーティング方法などの物理的気相成長方法(PVD法)、或いは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法などの化学的気相成長方法(CVD法)などの公知の方法を使用することができるが生産性、経済性を考慮すると真空蒸着方法が好ましい。
【0071】
以上のように基材に合成樹脂層もしくはコーティング剤層、或いは蒸着層を積層する際、必要ならば、例えばコロナ処理、オゾン処理などの前処理を基材に施すことができ、また、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、有機チタン系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系などのアンカーコーティング剤、或いはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他などのラミネート用接着剤などの公知の前処理、アンカーコーティング剤、接着剤などを使用することができる。
【0072】
以上のような方法で作製した内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に切り取りミシン目線5を有する矩形状ボード4を設けるが、前記内袋Aの背面部7中央に背シール部分がある場合は正面部6中央だけに取付けた方が好ましい。
【0073】
また、該内袋Aの背面部7中央に背シール部分がない場合は、正面部6中央または/および背面部7中央に取り付けても良い。
【0074】
また、その取り付け時点は、先ず巻き取り状のプレーンな状態の材料の時に取り付けても良いし、または、第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面部7中央で互いに対向させて接合した合掌貼り形態か、または該接合部10をオーバーラップ状に重ね合わせて接合した封筒貼り形態のいずれか1種からなる扁平な袋帯状材料を形成してから矩形状ボード4を取り付けても良い。
【0075】
更に、該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を同時に行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋の形態にしてから矩形状ボード4を取り付けても良い。
【0076】
該矩形状ボード4の形態は、その矩形状ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設けてあり、該切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離しが可能なようになっている。
【0077】
尚、図12に示すように、該内袋Aの背面部7中央に取り付ける矩形状ボード4の目的が外函Bの内面底部に酢酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂などのエマルジョンタイプ接着剤や合成ゴム系接着剤などにより接着剤層14を設け、該外函Bと該内袋Aの背面部7中央に貼付けた矩形状ボード4とが固定し、注出時のハンドリングが向上するために取り付ける場合は、該矩形状ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設ける必要はない。
【0078】
次に、内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4を取り付ける方法は、接着剤やヒートシール性を有するコーティング剤を塗布して行っても良い。
【0079】
または、内袋A及び矩形状ボード4の接着面がヒートシール性のある材質ならばヒートシール方法で行っても良いが、酢酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂などのエマルジョンタイプ接着剤や合成ゴム系接着剤などを使用する方法が作業性、コスト面から好ましい。
【0080】
図3に示すように、先ず、該内袋Aに注出口16を設ける目的のために矩形状ボード4を取り付ける場合には、該内袋Aの正面部6中央または背面部7中央に所要の幅の額縁形状をした糊代部12を設け、該糊代部12に矩形状ボード4を貼り付ける。
【0081】
その際、該糊代部12の幅は、矩形状ボード4の外周縁と該外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5との間の幅と同等か接着剤のはみ出しを考慮してやや狭い方が好ましい。
【0082】
該矩形状ボード4の材料は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂ボード、発泡性合成樹脂ボード、生分解性樹脂ボードのいずれか一種またはそれらの複合シーを使用することができる。
【0083】
また、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、コーティング剤層、接着剤層のいずれか一種を積層した積層材料を使用することもできる。
【0084】
更に、該基材に合成樹脂またはワックスを含浸させた含浸ボードを使用することもできる。
【0085】
以上のようにして作製した内袋Aを使用して図6に示すように天部を開口し、その開口部13を注入口として使用し、図7に示すように、該開口部13から内容物を充填する。
【0086】
次に、図8に示すように、内容物を充填した後、内袋Aの天部をヒートシール方式などにより、完全に封緘して封緘部9を設ける。
【0087】
次に、図9に示すように、内袋Aの正面部6中央に貼り付けた矩形状ボード4を手前に引き出し、直方体などの形状の内袋Aに成形する。
【0088】
この成形の際、成形性を容易にするために内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に貼り付けた矩形状ボード4の四隅先端から該内袋Aの両端および四隅の角部に折り目線を形成しておいてもよい。
【0089】
尚、内袋Aの背面部7中央に矩形状ボード4を貼り付けない場合には、前記のように該矩形状ボード4がある場合と同等の位置に折り目線を形成する。
【0090】
次に、別工程により、図10に示すような、外函Bを作製し、直方体などの形状の内袋Aと組み合わせて複合容器Cを作製する。
【0091】
該外函Bは、図11に示すように、矩形状の四つの側部1が折り目gを介して連設され、その四つの側部1下端には、折り目hを介して底フラップ部2が連設され、更に該側部1の一方側端に折り目gを介して糊代部3が連設されている。
【0092】
該外函Bの材料は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂シート、発泡性合成樹脂シート、生分解性合成樹脂シートのいずれか一種またはそれらの複合シートを使用することができる。
【0093】
また、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、アルミ箔層のいずれか1種を積層した積層材料を使用することができる。
【0094】
次に、図12に示すように、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設け、該外函Bに該内袋Aを挿入し、該外函Bの内面底部と該内袋Aの背面部7中央に貼付けた矩形状ボード4とを注出時のハンドリング向上のため接着させる。
【0095】
図13に示すように、該内袋Aと該外函Bとを組み合わせて複合容器Cを作製するが、仕上がった複合容器Cにおいて該外函Bの側部1上端の断面を覆う形態にする場合は、図2に示すように、該矩形形状ボード4の外周縁と該外周縁から内側に設けた、該ミシン目線5との間に該外函Bの材料厚さ分の非貼着領域4aを設けて該内袋A正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4のサイズを同一にした矩形状ボード4を取り付けることにより、該外函Bの上端断面を矩形状ボード4により被覆することができる。
【0096】
このような複合容器Cから内容物を取り出す方法は、図14に示すように、先ず内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離す。
【0097】
更に、図15に示すように、その現出した該内袋Aの露出面15を開口し、内容物の注出口16を形成して、該注出口16から内容物を取り出す。
【0098】
または、該内袋Aの正面部6中央に貼付けた矩形状ボード4に設けた、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4と内袋Aの両方を一度に切り取って開口し、内容物の注出口16を形成して、該注出口16から内容物を取り出すこともできる。
【0099】
該内袋Aの注出口16の形状を内容物の1回の注出量に応じて大出し時は、図15に示すようにフルオープン形状、小出し時は、図16に示すようにコーナー部を三角形状、ポンプ汲み出し時は、図17に示すように中央部を丸形状にすることができるので内容物の使用時の目的に対応した取り出しができる。
【0100】
以上のように、本発明の内袋Aと外函Bとを組み合わせたバッグインボックス形態の複合容器Cにより、内容物を充填する開口部13からなる注入口と注出口16とを別個に設けたことにより、内容物の種類が液体、粘体、粉末、固形でも容易に充填も取り出しも対応ができるし、また内容物の使用時の目的に対応した取り出しも可能になった。
【0101】
次に、図18に示すように、本発明の複合容器の充填包装方法は、内袋Aを開口する開口工程20と、該内袋Aの開口部13から内容物を充填する充填工程21と、該内袋Aの開口部を密閉する封緘工程22と、該内容物が充填された内袋Aを直方体に成形する成形工程23と、該内袋Aのシール部の耳フラップを潰す耳潰し工程24と、該耳フラップを折り込む耳折り込み工程25と、外函Bを供給する供給工程26と、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設ける接着剤塗布工程27と、成形された該内袋Aを該外函Bに挿入する挿入工程28と、該内袋Aと該外函Bとを複合した複合容器Cを正立させる倒立工程29から構成されている。
【0102】
更に詳しくは、最初の開口工程20では、内装Aの天部から、ナイフ状の開口治具を挿入し開口した後、円筒状の充填ノズルを挿入し、次の充填工程21において内容物を充填する。
【0103】
前記充填ノズルは、内容物によって異なり、液体、粘体、粉末、固形用の公知の充填ノズルが使用される。
【0104】
次に、封緘工程22では、内袋Aの最内層がヒートシール性の合成樹脂やコーティング剤などで構成されている場合は、バーシール方式、回転ロールシール方式、ベルトシール方式などのヒートシールにより封緘される。
【0105】
次に、成形工程23では、内袋Aの正面部6中央及び背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード表面をバキューム装置で吸引して直方体に成形する。
【0106】
次に、耳潰し工程24では、内袋Aの天地の両サイドに突出したシール部の耳フラップを2本のロールの間を通過させて潰す。
【0107】
次に、耳折り込み工程25では、潰されたシール部の耳フラップを折りこみガイドで完全に折り込んで外函Bに挿入することが容易にできるようにする。
【0108】
次に、供給工程26では、予め別工程で作製された外函Bが手前を開口した形態で供給される。
【0109】
次に、接着剤塗布工程27では、該外函Bと内袋Aの背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード表面とを接着するために、該外函Bの内面底部にアクリル樹脂系エマルジョンタイプの接着剤を塗布する。
【0110】
次に、挿入工程28では、直方体形状などに成形された内袋Aを外函Bに挿入し、該内袋Aと外函Bとを完全に一体化させて複合容器Cを作製する。
【0111】
次に、倒立工程29では、該内袋Aと外函Bとが複合した複合容器Cを正立させ内容物が収納された製品が完成する。
【0112】
以上のような方法で作製した複合容器Cから、内容物を取り出すため、図14に示すように、先ず内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離し、図15に示すように、その現出した該内袋Aの露出面15を開口し、内容物を取り出す注出口16を形成した後、該注出口16から内容物を取り出したところ、該容器Cの内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体物でもハケによる掻き出しや、粘体を撹拌する撹拌機使用にも対応でき、最終形態における該容器Cの蓋材である天面ボードと、外函B側面によって段積強度及び積載性も確保され、更に、内容物を取り出した後は、内袋Aと外函Bを容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能である内袋Aと外函Bとを組み合わせたバッグインボックス形態の複合容器Cを提供できるものである。
【0113】
【実施例】
次に実施例により、本発明を具体的に詳細に説明する。
【0114】
<実施例1>
本発明の内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、該外函Bは、図10に示すように、Bフルートからなる両面ダンボールを使用して、仕上がり寸法を幅250mm×奥行250mm×高さ250mmの大きさとした。
【0115】
次に、図3に示すように、矩形状ボード4は、244mm角で2mm厚の合紙からなる矩形状ボード4に該ボードの外周縁から10mm内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設けたものを作製した。
【0116】
次に、該内袋Aを構成する材料は、坪量320g/m2の998mm幅の晒クラフト紙上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しを行い、厚みが40μmの低密度ポリエチレン樹脂層を積層し積層材料を作製した。
【0117】
該内袋Aは、該積層材料を製袋機により、図1に示すように、ピロー包装形態に製袋し、製袋機上で予め作製してあった前記矩形状ボード4の外周縁から内側にアクリル系樹脂エマルジョンタイプ接着剤を10mm幅の額縁状に塗布し、内袋A正面部6中央に貼り付けた。
【0118】
次に、上記の方法で作製した該内袋Aを使用して、図18に示す、本発明の充填包装方法で該内袋Aと該外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cからなる製品を完成した。
【0119】
その充填包装方法を詳細に説明すると、先ず、該内袋Aを開口工程20で開口し、充填工程21で該内袋Aの開口部13から塗料を充填した後、封緘工程22で該内袋Aの開口部をバーシール方式でヒートシールし密閉した。
【0120】
次に、連続して成形工程23で該内袋Aの正面部6中央に取り付けられた矩形状ボード4表面及び該内袋Aの背面部7中央をバキューム装置で吸引して直方体に成形し、耳潰し工程24で該内袋Aの天地の両サイドに突出したシール部の耳フラップを2本のロールの間を通過させて潰し、耳折り込み工程25で該耳フラップを折りこみガイドで完全に折り込んで該外函Bに挿入することが容易にできるようにした。
【0121】
一方、本発明の充填包装方法である別の供給工程26で該外函Bを手前に開口した形態で供給し、接着剤塗布工程27で該外函Bの内面底部に合成ゴム系接着剤層を設け、挿入工程28で成形された該内袋Aを該外函Bに挿入することで該外函Bの内面底部と該内袋Aの表面を接着させ、該内袋Aと該外函Bとを完全に一体化させて複合容器Cを作製した。
【0122】
最終工程である倒立工程29で該内袋Aと該外函Bとが複合した複合容器Cを正立させて塗料が収納された製品が完成した。
【0123】
以上のような方法で作製した複合容器Cから、塗料を取り出すため、図14に示すように、先ず該内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離した。
【0124】
更に、図15に示すように、その現出した該内袋Aの露出面15を開口し、塗料を取り出す注出口16を形成した後、該注出口16から塗料を取り出したところ、該容器Cの内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体である塗料をハケによる掻き出しや、塗料を撹拌する撹拌機使用にも対応できた。
【0125】
また、最終形態における該容器Cの蓋材である天面ボードと、該外函B側面によって段積強度及び積載性も確保された。
【0126】
更に、塗料を取り出した後は、該外函Bと該内袋Aとを容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能であった。
【0127】
<実施例2>
本発明の内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、該外函Bは、図10に示すように、Bフルートからなる両面ダンボールを使用して、仕上がり寸法を幅250mm×奥行250mm×高さ250mmの大きさとした。
【0128】
次に、矩形状ボード4は、244mm角で2mm厚の合紙からなる矩形状ボード4に該ボードの外周縁から10mm内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設けた注出口16となる天部用のものと該切り取りミシン目線5の無い底部用の2種類を作製した。
【0129】
次に、該内袋Aを構成する材料は、坪量320g/m2の994mm幅の晒クラフト紙上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しを行い、厚みが40μmの低密度ポリエチレン樹脂層を積層し積層材料を作製した。
【0130】
該内袋Aは、該積層材料を製袋機により、図4に示すように、3方シール包装形態に製袋し、製袋機上で予め作製してあった前記切り取りミシン目線5を設けた矩形状ボード4の外周縁から内側にアクリル系樹脂エマルジョンタイプ接着剤を10mm幅の額縁状に塗布し、該内袋A正面部6中央に貼り付けた。
【0131】
次に、図5に示すように、切り取りミシン目線5を設けていない矩形状ボード4全面を該内袋A背面部7中央にアクリル系樹脂エマルジョンタイプ接着剤で貼り付けた。
【0132】
次に、上記の方法で作製した該内袋Aを使用して、図18に示す、本発明の充填包装方法で該内袋Aと該外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cからなる製品を完成した。
【0133】
その充填包装方法を詳細に説明すると、先ず、該内袋Aを開口工程20で開口し、充填工程21で該内袋Aの開口部13から塗料を充填した後、封緘工程22で該内袋Aの開口部をバーシール方式でヒートシールし密閉した。
【0134】
次に、連続して成形工程23で該内袋Aの正面部6中央及び背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード4表面をバキューム装置で吸引して直方体に成形し、耳潰し工程24で該内袋Aの天地の両サイドに突出したシール部の耳フラップを2本のロールの間を通過させて潰し、耳折り込み工程25で該耳フラップを折りこみガイドで完全に折り込んで該外函Bに挿入することが容易にできるようにした。
【0135】
一方、本発明の充填包装方法である別の供給工程26で該外函Bを手前に開口した形態で供給し、接着剤塗布工程27で該外函Bの内面底部に合成ゴム系接着剤層を設け、挿入工程28で成形された該内袋Aを該外函Bに挿入することで該内袋Aの背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード4表面と該外函Bの内面底部とを接着させ、該内袋Aと該外函Bとを完全に一体化させて複合容器Cを作製した。
【0136】
最終工程である倒立工程29で該内袋Aと該外函Bとが複合した複合容器Cを正立させて塗料が収納された製品が完成した。
【0137】
以上のような方法で作製した複合容器Cから、塗料を取り出すため、図14に示すように、先ず該内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離した。
【0138】
更に、図15に示すように、その露出した該内袋Aの露出面15を開口し、塗料を取り出す注出口16を形成した後、該注出口16から塗料を取り出したところ、該容器Cの内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体である塗料をハケによる掻き出しや、塗料を撹拌する撹拌機使用にも対応できた。
【0139】
また、最終形態における該容器Cの蓋材である天面ボードと、該外函B側面によって段積強度及び積載性も確保された。
【0140】
更に、塗料を取り出した後は、該内袋Aと該外函Bを容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能であった。
【0141】
【発明の効果】
本発明は、外函と内袋を組み合わせたバックインボックス形態の複合容器において、前記内袋の正面部中央に所要の幅の額縁形状をした糊代部を設け、該糊代部に矩形状ボードを貼り付け、該矩形状ボードの外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線を設け、該切り取りミシン目線で囲まれた領域の該ボードのみを切り離し、更にその現出した該内袋の露出面を開口し、内容物の注出口とすることにより、該容器の内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体物でもハケによる掻き出しや、粘体を撹拌する撹拌機使用にも対応でき、最終形態における該容器の蓋材である天面ボードと、外函側面によって段積強度及び積載性も確保され、更に、内容物を取り出した後は、内袋と外函を容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能である内袋と外函とを組み合わせたバッグインボックス形態の複合容器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合容器を構成する内袋の1実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の展開図である。
【図3】本発明に係る複合容器を構成する内袋の正面部中央に額縁状に糊代部を設け、該糊代部に矩形状ボードを貼付ける状態を説明する説明図である。
【図4】本発明に係る複合容器を構成する内袋の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】図4の展開図である。
【図6】本発明に係る複合容器を構成する内袋の上部を開口し、開口部を設けた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る複合容器を構成する内袋の開口部から内容物を充填する状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る複合容器を構成する内袋に内容物を充填した後、開口部を封緘した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る複合容器を構成する充填・封緘後の内袋を直方体に成形する状態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る複合容器を構成する外函の1実施例を示す斜視図である。
【図11】図10の展開図である。
【図12】本発明に係る複合容器を構成する成形された内袋を外函に挿入する状態を説明する説明図である。
【図13】本発明に係る複合容器を示す斜視図である。
【図14】本発明に係る複合容器の天部から矩形状ボードのみを切り離し、内袋の露出面を現出させた状態を説明する説明図である。
【図15】本発明に係る複合容器の露出面全面をフルオープン形状に切り離し、該フルオープン形状の注出口を設けた状態を説明する説明図である。
【図16】本発明に係る複合容器の露出面のコーナー部を三角形状に切り離し、該三角形状の注出口を設けた状態を説明する説明図である。
【図17】本発明に係る複合容器の露出面の中央部を丸形状に切り離し、該丸形状の注出口を設けた状態を説明する説明図である。
【図18】本発明に係る複合容器の充填包装方法の工程図である。
【符号の説明】
A・・・内袋
B・・・外函
C・・・複合容器
d・・・第一折り目線
e・・・第二折り目線
f・・・中央折り目線
g・・・折り目
h・・・折り目
1・・・側部
2・・・底フラップ部
3・・・糊代部
4・・・矩形状ボード
5・・・切り取りミシン目線
6・・・正面部
7・・・背面部
8・・・封緘部
9・・・封緘部
10・・・接合部
11・・・接合部
12・・・糊代部
13・・・開口部
14・・・接着剤塗布部
15・・・露出面
16・・・注出口
20・・・開口工程
21・・・充填工程
22・・・封緘工程
23・・・成形工程
24・・・耳潰し工程
25・・・耳折り込み工程
26・・・供給工程
27・・・接着剤塗布工程
28・・・挿入工程
29・・・倒立工程
【発明の属する技術分野】
本発明は、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器に関するものであり、さらに詳しくは内容物の注入口と注出口とを別個に設けた液体・粘体・粉体・固体などの製品を収納する複合容器およびその充填包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体・粘体・粉体・固体などからなる製品の主に業務用大型容器分野においては、従来から18kg金属缶に代表される金属製容器やポリエチレン製成形容器、プラスチックコンテナ、木桶、樽、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器などが使用されている。
【0003】
18kg金属缶は、内容物を取り出す際、特に大出し使用時に該容器の天面部をフルオープン開口するため専用の開口器具が必要である。
【0004】
また製缶されているため新缶の保管の際の在庫スペースが大きいこと、空缶を運搬することになるため俗に言われる空気輸送になり輸送効率が良くないなどの難点はあるが、内容物の注出性、段積強度、積載性などにおいて最も完成された容器である。
【0005】
しかしながら、近年内容物によっては廃棄処理時の取り扱いが問題としてクローズアップされてきており、特に内容物が容器内面に固着したままの状態では容器のリサイクルルートに乗らない問題があげられる。
【0006】
この場合は、資源ゴミではなく産業廃棄物として処理する為、廃棄コストが大きくかかるばかりか、放置産廃物として社会問題にもなっており、代替容器の出現が待たれている。
【0007】
例えば、金属缶に替わるワンウェイ容器として発明されたのが多層プラスチックフィルムやプラスチック成形品などからなる内袋と板紙や段ボールなどからなる外函とを組み合わせた複合容器であるが、内袋は内容物を直接収納し、品質保護を行い、外函は主に内袋の外的な衝撃を保護すること、また保管性、輸送性などの役割をもっている。
【0008】
また、液体・粘体・粉体などの場合は内容物を取り出す方法として、内容物を充填する注入口を予め内袋に取り付けてあり、その注入口が該内容物を取り出す注出口となる仕組みになっている。
【0009】
したがって、構造上内容物の注入口と注出口が同じであるため、内容物を取り出す際に取り出し口がフルオープンとならないなどの問題点があり、金属缶のシェアを部分的にしか獲得していないのが現状である。
【0010】
また、その他のポリエチレン製成形容器、プラスチックコンテナなどの容器も同じような問題点があり、金属缶に替わる完全な代替容器はいまだに発明されていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る従来技術の問題点を解決するものであり、内袋と外函とを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器において、内容物の注入口と注出口とを別個に設けた複合容器およびその充填包装方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたもので、本発明の請求項1に係る発明は、内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、前記内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4を設けたことを特徴とする複合容器である。
【0013】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の複合容器において、前記内袋Aは、矩形状の製袋用シート材料を2枚重ねにした正面部6と背面部7からなる扁平な筒状袋状体であって、該袋状体を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた袋状体であることを特徴とする複合容器である。
【0014】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の複合容器において、前記内袋Aは、内容物の注入口と注出口16とが別個に設けられていることを特徴とする複合容器である。
【0015】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種からなることを特徴とする複合容器である。
【0016】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、紙を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0017】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0018】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aは、生分解性合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0019】
本発明の請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の複合容器において、前記内袋Aの最内層に合成樹脂、コーティング剤、接着剤のいずれか一種からなるシーラント層を設けたことを特徴とする複合容器である。
【0020】
本発明の請求項9に係る発明は、請求項1記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、複合容器Cの蓋材となることを特徴とする複合容器である。
【0021】
本発明の請求項10に係る発明は、請求項1又は9記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、該ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5が設けられ、該切り取りミシン目線5で囲まれた領域が内容物の注出口16となることを特徴とする複合容器である。
【0022】
本発明の請求項11に係る発明は、請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂ボード、発泡性合成樹脂ボード、生分解性樹脂ボードのいずれか一種またはそれらの複合シートからなることを特徴とする複合容器である。
【0023】
本発明の請求項12に係る発明は、請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、コーティング剤層、接着剤層のいずれか一種を積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0024】
本発明の請求項13に係る発明は、請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器において、前記矩形状ボード4は、紙層を主体とした基材に合成樹脂またはワックスを含浸させた含浸ボードからなることを特徴とする複合容器である。
【0025】
本発明の請求項14に係る発明は、請求項10記載の複合容器において、前記注出口16は、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4だけを切り取り、その下面に現出した内袋Aの露出面15をさらに切り取って形成したことを特徴とする複合容器である。
【0026】
本発明の請求項15に係る発明は、請求項10記載の複合容器において、前記注出口16は、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4と内袋Aの両方を一度に切り取って形成したことを特徴とする複合容器である。
【0027】
本発明の請求項16に係る発明は、請求項10又は14又は15のいずれか1項記載の複合容器において、前記注出口16の形状を内容物の1回の注出量に応じて大出し時はフルオープン形状、小出し時はコーナー部を三角形状、ポンプ汲み出し時は中央部を丸形状にすることを特徴とする複合容器である。
【0028】
本発明の請求項17に係る発明は、請求項1記載の複合容器において、前記外函Bは、矩形状の四つの側部1が折り目gを介して連設され、その四つの側部1下端には、折り目hを介して底フラップ部2が連設され、更に該側部1の一方側端に折り目gを介して糊代部3が連設されていることを特徴とする複合容器である。
【0029】
本発明の請求項18に係る発明は、請求項17記載の複合容器において、前記外函Bは、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂シート、発泡性合成樹脂シート、生分解性合成樹脂シートのいずれか一種またはそれらの複合シートからなることを特徴とする複合容器である。
【0030】
本発明の請求項19に係る発明は、請求項17記載の複合容器において、前記外函Bは、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層を積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0031】
本発明の請求項20に係る発明は、請求項17記載の複合容器において、前記外函Bは、紙層を主体とした基材の両面或いは片面にアルミ箔層を積層した積層材料からなることを特徴とする複合容器である。
【0032】
本発明の請求項21に係る発明は、請求項17乃至20のいずれか1項記載の複合容器において、前記外函Bは、内袋Aの背面部7と固着するための接着剤層14を該外函Bの内側底部に設けたことを特徴とする複合容器である。
【0033】
本発明の請求項22に係る発明は、内袋Aを開口する開口工程20と、該内袋Aの開口部13から内容物を充填する充填工程21と、該内袋Aの開口部を密閉する封緘工程22と、該内容物が充填された内袋Aを直方体に成形する成形工程23と、該内袋Aのシール部の耳フラップを潰す耳潰し工程24と、該耳フラップを折り込む耳折り込み工程25と、外函Bを供給する供給工程26と、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設ける接着剤塗布工程27と、成形された該内袋Aを該外函Bに挿入する挿入工程28と、該内袋Aと該外函Bとを複合した複合容器Cを正立させる倒立工程29とを備えたことを特徴とする複合容器の充填包装方法である。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る複合容器およびその充填包装方法を図1から図18に基づいて実施の形態を詳細に説明する。
【0035】
図1は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの1実施例を示す斜視図であり、図2は図1の展開図であり、図3は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの正面部6中央に額縁状に糊代部12を設け、該糊代部12に矩形状ボード4を貼付ける状態を説明する説明図であり、図4は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの他の実施例を示す斜視図であり、図5は図4の展開図であり、図6は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの上部を開口し、開口部13を設けた状態を示す斜視図であり、図7は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aの開口部13から内容物を充填する状態を示す斜視図であり、図8は本発明に係る複合容器Cを構成する内袋Aに内容物を充填した後、開口部13を封緘した状態を示す斜視図であり、図9は本発明に係る複合容器Cを構成する充填・封緘後の内袋Aを直方体に成形する状態を示す斜視図であり、図10は本発明に係る複合容器Cを構成する外函Bの1実施例を示す斜視図であり、図11は図10の展開図であり、図12は本発明に係る複合容器Cを構成する成形された内袋Aを外函に挿入する状態を説明する説明図であり、図13は本発明に係る複合容器Cを示す斜視図であり、図14は本発明に係る複合容器Cの天部から矩形状ボード4のみを切り離し、内袋Aの露出面15を現出させた状態を説明する説明図であり、図15は本発明に係る複合容器Cの露出面15全面をフルオープン形状に切り離し、該フルオープン形状の注出口16を設けた状態を説明する説明図であり、図16は本発明に係る複合容器Cの露出面15のコーナー部を三角形状に切り離し、該三角形状の注出口16を設けた状態を説明する説明図であり、図17は本発明に係る複合容器Cの露出面15の中央部を丸形状に切り離し、該丸形状の注出口16を設けた状態を説明する説明図であり、図18は本発明に係る複合容器Cの充填包装方法の工程図である。
【0036】
本発明は、1実施例として図1及び図2に示すように内袋Aは、所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を長手方向に第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面部7中央で互いに対向させて接合した背貼りが合掌貼り形態か、または該接合部10をオーバーラップ状に重ね合わせて接合した封筒貼り形態のいずれか1種からなる扁平な袋帯状材料を形成する。
【0037】
該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋を形成する。
【0038】
該内袋Aの長手方向における背貼り形態は、合掌貼りか封筒貼りのいずれでも良いが接合部10の力学的強度(引っ張り強度、破裂強度など)を考慮すると合掌貼り方式のほうが好ましい。
【0039】
次に、内袋Aのその他の実施例として図4又は図5に示すように内袋Aは、所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を長手方向に中央折り目線fに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部11を互いに対向させて接合した合掌貼り形態からなる扁平な袋帯状材料を形成する。
【0040】
該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋を形成する。
【0041】
尚、袋帯状および有底袋にする接合方法は材料構成により異なるが、接着剤を用いる方法やヒートシール方法が使用できる。
【0042】
上記のように、内袋Aの最終製品形態が1実施例のようにピロー包装形態やその他の実施例のように3方シール包装形態以外の形態としては、2枚の所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を長手方向に重ね合わせ両側端を接合し、4方シール包装形態の内袋Aでも使用することができる。
【0043】
また、合成樹脂のペレット原料をインフレーション法により作製したチューブ状の袋帯状材料を接合した2方シール包装形態の内袋Aでも使用することができる。
【0044】
更に、所要の幅と長さを有する巻き取り状の材料を重ね合わせ材料を長手方向に第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面部7中央で互いに対向させて接合し折り曲げるか、或いは該材料を長手方向に中央折り目線fに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部11を互いに対向させて接合し、内袋Aの両側面部がひだ付き形態のガゼット型内袋Aや該内袋Aの底シール形態が平底型、角底型などのスタンディング型内袋Aでも使用することができる。
【0045】
また、ヒートシール方法としては、例えば、バーシール方式、回転ロールシール方式、ベルトシール方式、インパルスシール方式、高周波シール方式、超音波シール方式などの公知の方法で行うことができる。
【0046】
次に、内袋Aに使用する材料は、包装材料として要求される諸性質である内容物保存性(ガスバリア性など)、保護性(引張り強度、破裂強さなどの力学的強さ)、作業性(包装機械適性など)、商品性(印刷適性など)、経済性(価格、輸送保管性など)、安全・衛生性(無毒、易廃棄性など)が満足されれば特に種類に制約はない。
【0047】
例えば、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種を使用することができる。
【0048】
または、紙を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0049】
次には、合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0050】
更には、生分解性合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0051】
紙としては、木材などの植物原料を化学的または機械的に処理してセルロースを取り出した状態のパルプで製造したクラフト紙、純白ロール紙などを使用することができる。
【0052】
該クラフト紙は、クラフトパルプを原料とした紙で引張り強度、引裂強度、破裂度が強く、伸びなどの力学的強度があり、また防湿性、透気性もあるので重量物の内容物を収納する内袋Aの材料としては好ましい。
【0053】
次に、該合成樹脂フィルムとしては、化学的、物理的、機械的に満足されれば、特に種類に制約はないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、その他などの各種の樹脂を被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0054】
更に、生分解性合成樹脂フィルムとしては、多くの種類があり、微生物系としてバイオポリエステル、バクテリアセルロース、微生物多糖(プルラン、カードランなど)などがある。
【0055】
化学合成系には、脂肪族ポリエステル(ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸など)、ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸類などがある。
【0056】
また、天然物系には、キトサン/セルロース、澱粉、酢酸セルロースなどがあり、複合物としては、澱粉/脂肪族ポリエステル、澱粉/ポリビニルアルコールなどがある。
【0057】
該生分解性プラスチック樹脂を使用することにより、土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により生分解を受け、最終的に二酸化炭素や水に分解し、無機物になれば廃プラスチックの処理問題も解決できるなどの利点がある。
【0058】
次に前記紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料を使用することができる。
【0059】
該合成樹脂層には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、その他などの各種の樹脂を被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0060】
該コーティング剤層には、例えば、溶剤性または水溶性のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル系樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0061】
該単一金属の薄膜層には、例えば、アルミニウム、亜鉛、スズなどを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0062】
該金属酸化物の薄膜層には、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0063】
該無機酸化物の薄膜層には、例えば、酸化珪素などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0064】
また、該内袋Aの最内層には、合成樹脂、コーティング剤、接着剤のいずれか一種からなるシーラント層を設けることができる。
【0065】
該合成樹脂としては、ヒートシール性があれば、特に種類には制約されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0066】
該コーティング剤としては、溶剤性または水溶性のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、ニトロセルロース、塩素化PP、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル系樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0067】
該接着剤としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)系のホットメルト型接着剤などを被包装体である内容物によって任意に選択して使用することができる。
【0068】
次に、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層を積層する方法、及び、最内層にヒートシール性を有する合成樹脂からなるシーラント層を設ける方法は、例えば、ウェットラミネーション方法、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、エキストルージョンラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
【0069】
また、該基材にコーティング剤やホットメルト接着剤をコーティングする方法は、ダイレクトグラビアコーティング方式、3本ボトムリバースコーティング方式や4本ボトムリバースコーティング方式が代表的なボトムリバースコーティング方式、キスロールコーティング方式、スクイズロールコーティング方式、オフセットグラビアコーティング方式などの公知の方法を使用することができる。
【0070】
次に、該基材に単一金属、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種からなる薄膜層を形成する方法は、例えば、真空蒸着方法、スパッタリング方法、イオンプレーティング方法などの物理的気相成長方法(PVD法)、或いは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法などの化学的気相成長方法(CVD法)などの公知の方法を使用することができるが生産性、経済性を考慮すると真空蒸着方法が好ましい。
【0071】
以上のように基材に合成樹脂層もしくはコーティング剤層、或いは蒸着層を積層する際、必要ならば、例えばコロナ処理、オゾン処理などの前処理を基材に施すことができ、また、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、有機チタン系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系などのアンカーコーティング剤、或いはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他などのラミネート用接着剤などの公知の前処理、アンカーコーティング剤、接着剤などを使用することができる。
【0072】
以上のような方法で作製した内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に切り取りミシン目線5を有する矩形状ボード4を設けるが、前記内袋Aの背面部7中央に背シール部分がある場合は正面部6中央だけに取付けた方が好ましい。
【0073】
また、該内袋Aの背面部7中央に背シール部分がない場合は、正面部6中央または/および背面部7中央に取り付けても良い。
【0074】
また、その取り付け時点は、先ず巻き取り状のプレーンな状態の材料の時に取り付けても良いし、または、第一折り目線d及び第二折り目線eに沿って内面側に折り、最内層の開放端縁の接合部10を背面部7中央で互いに対向させて接合した合掌貼り形態か、または該接合部10をオーバーラップ状に重ね合わせて接合した封筒貼り形態のいずれか1種からなる扁平な袋帯状材料を形成してから矩形状ボード4を取り付けても良い。
【0075】
更に、該袋帯状材料を長手方向に所定の寸法に切断と接合を同時に行って開口部13と封緘部8を設けた有底袋の形態にしてから矩形状ボード4を取り付けても良い。
【0076】
該矩形状ボード4の形態は、その矩形状ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設けてあり、該切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離しが可能なようになっている。
【0077】
尚、図12に示すように、該内袋Aの背面部7中央に取り付ける矩形状ボード4の目的が外函Bの内面底部に酢酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂などのエマルジョンタイプ接着剤や合成ゴム系接着剤などにより接着剤層14を設け、該外函Bと該内袋Aの背面部7中央に貼付けた矩形状ボード4とが固定し、注出時のハンドリングが向上するために取り付ける場合は、該矩形状ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設ける必要はない。
【0078】
次に、内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4を取り付ける方法は、接着剤やヒートシール性を有するコーティング剤を塗布して行っても良い。
【0079】
または、内袋A及び矩形状ボード4の接着面がヒートシール性のある材質ならばヒートシール方法で行っても良いが、酢酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂などのエマルジョンタイプ接着剤や合成ゴム系接着剤などを使用する方法が作業性、コスト面から好ましい。
【0080】
図3に示すように、先ず、該内袋Aに注出口16を設ける目的のために矩形状ボード4を取り付ける場合には、該内袋Aの正面部6中央または背面部7中央に所要の幅の額縁形状をした糊代部12を設け、該糊代部12に矩形状ボード4を貼り付ける。
【0081】
その際、該糊代部12の幅は、矩形状ボード4の外周縁と該外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5との間の幅と同等か接着剤のはみ出しを考慮してやや狭い方が好ましい。
【0082】
該矩形状ボード4の材料は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂ボード、発泡性合成樹脂ボード、生分解性樹脂ボードのいずれか一種またはそれらの複合シーを使用することができる。
【0083】
また、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、コーティング剤層、接着剤層のいずれか一種を積層した積層材料を使用することもできる。
【0084】
更に、該基材に合成樹脂またはワックスを含浸させた含浸ボードを使用することもできる。
【0085】
以上のようにして作製した内袋Aを使用して図6に示すように天部を開口し、その開口部13を注入口として使用し、図7に示すように、該開口部13から内容物を充填する。
【0086】
次に、図8に示すように、内容物を充填した後、内袋Aの天部をヒートシール方式などにより、完全に封緘して封緘部9を設ける。
【0087】
次に、図9に示すように、内袋Aの正面部6中央に貼り付けた矩形状ボード4を手前に引き出し、直方体などの形状の内袋Aに成形する。
【0088】
この成形の際、成形性を容易にするために内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に貼り付けた矩形状ボード4の四隅先端から該内袋Aの両端および四隅の角部に折り目線を形成しておいてもよい。
【0089】
尚、内袋Aの背面部7中央に矩形状ボード4を貼り付けない場合には、前記のように該矩形状ボード4がある場合と同等の位置に折り目線を形成する。
【0090】
次に、別工程により、図10に示すような、外函Bを作製し、直方体などの形状の内袋Aと組み合わせて複合容器Cを作製する。
【0091】
該外函Bは、図11に示すように、矩形状の四つの側部1が折り目gを介して連設され、その四つの側部1下端には、折り目hを介して底フラップ部2が連設され、更に該側部1の一方側端に折り目gを介して糊代部3が連設されている。
【0092】
該外函Bの材料は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂シート、発泡性合成樹脂シート、生分解性合成樹脂シートのいずれか一種またはそれらの複合シートを使用することができる。
【0093】
また、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、アルミ箔層のいずれか1種を積層した積層材料を使用することができる。
【0094】
次に、図12に示すように、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設け、該外函Bに該内袋Aを挿入し、該外函Bの内面底部と該内袋Aの背面部7中央に貼付けた矩形状ボード4とを注出時のハンドリング向上のため接着させる。
【0095】
図13に示すように、該内袋Aと該外函Bとを組み合わせて複合容器Cを作製するが、仕上がった複合容器Cにおいて該外函Bの側部1上端の断面を覆う形態にする場合は、図2に示すように、該矩形形状ボード4の外周縁と該外周縁から内側に設けた、該ミシン目線5との間に該外函Bの材料厚さ分の非貼着領域4aを設けて該内袋A正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4のサイズを同一にした矩形状ボード4を取り付けることにより、該外函Bの上端断面を矩形状ボード4により被覆することができる。
【0096】
このような複合容器Cから内容物を取り出す方法は、図14に示すように、先ず内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離す。
【0097】
更に、図15に示すように、その現出した該内袋Aの露出面15を開口し、内容物の注出口16を形成して、該注出口16から内容物を取り出す。
【0098】
または、該内袋Aの正面部6中央に貼付けた矩形状ボード4に設けた、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4と内袋Aの両方を一度に切り取って開口し、内容物の注出口16を形成して、該注出口16から内容物を取り出すこともできる。
【0099】
該内袋Aの注出口16の形状を内容物の1回の注出量に応じて大出し時は、図15に示すようにフルオープン形状、小出し時は、図16に示すようにコーナー部を三角形状、ポンプ汲み出し時は、図17に示すように中央部を丸形状にすることができるので内容物の使用時の目的に対応した取り出しができる。
【0100】
以上のように、本発明の内袋Aと外函Bとを組み合わせたバッグインボックス形態の複合容器Cにより、内容物を充填する開口部13からなる注入口と注出口16とを別個に設けたことにより、内容物の種類が液体、粘体、粉末、固形でも容易に充填も取り出しも対応ができるし、また内容物の使用時の目的に対応した取り出しも可能になった。
【0101】
次に、図18に示すように、本発明の複合容器の充填包装方法は、内袋Aを開口する開口工程20と、該内袋Aの開口部13から内容物を充填する充填工程21と、該内袋Aの開口部を密閉する封緘工程22と、該内容物が充填された内袋Aを直方体に成形する成形工程23と、該内袋Aのシール部の耳フラップを潰す耳潰し工程24と、該耳フラップを折り込む耳折り込み工程25と、外函Bを供給する供給工程26と、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設ける接着剤塗布工程27と、成形された該内袋Aを該外函Bに挿入する挿入工程28と、該内袋Aと該外函Bとを複合した複合容器Cを正立させる倒立工程29から構成されている。
【0102】
更に詳しくは、最初の開口工程20では、内装Aの天部から、ナイフ状の開口治具を挿入し開口した後、円筒状の充填ノズルを挿入し、次の充填工程21において内容物を充填する。
【0103】
前記充填ノズルは、内容物によって異なり、液体、粘体、粉末、固形用の公知の充填ノズルが使用される。
【0104】
次に、封緘工程22では、内袋Aの最内層がヒートシール性の合成樹脂やコーティング剤などで構成されている場合は、バーシール方式、回転ロールシール方式、ベルトシール方式などのヒートシールにより封緘される。
【0105】
次に、成形工程23では、内袋Aの正面部6中央及び背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード表面をバキューム装置で吸引して直方体に成形する。
【0106】
次に、耳潰し工程24では、内袋Aの天地の両サイドに突出したシール部の耳フラップを2本のロールの間を通過させて潰す。
【0107】
次に、耳折り込み工程25では、潰されたシール部の耳フラップを折りこみガイドで完全に折り込んで外函Bに挿入することが容易にできるようにする。
【0108】
次に、供給工程26では、予め別工程で作製された外函Bが手前を開口した形態で供給される。
【0109】
次に、接着剤塗布工程27では、該外函Bと内袋Aの背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード表面とを接着するために、該外函Bの内面底部にアクリル樹脂系エマルジョンタイプの接着剤を塗布する。
【0110】
次に、挿入工程28では、直方体形状などに成形された内袋Aを外函Bに挿入し、該内袋Aと外函Bとを完全に一体化させて複合容器Cを作製する。
【0111】
次に、倒立工程29では、該内袋Aと外函Bとが複合した複合容器Cを正立させ内容物が収納された製品が完成する。
【0112】
以上のような方法で作製した複合容器Cから、内容物を取り出すため、図14に示すように、先ず内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離し、図15に示すように、その現出した該内袋Aの露出面15を開口し、内容物を取り出す注出口16を形成した後、該注出口16から内容物を取り出したところ、該容器Cの内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体物でもハケによる掻き出しや、粘体を撹拌する撹拌機使用にも対応でき、最終形態における該容器Cの蓋材である天面ボードと、外函B側面によって段積強度及び積載性も確保され、更に、内容物を取り出した後は、内袋Aと外函Bを容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能である内袋Aと外函Bとを組み合わせたバッグインボックス形態の複合容器Cを提供できるものである。
【0113】
【実施例】
次に実施例により、本発明を具体的に詳細に説明する。
【0114】
<実施例1>
本発明の内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、該外函Bは、図10に示すように、Bフルートからなる両面ダンボールを使用して、仕上がり寸法を幅250mm×奥行250mm×高さ250mmの大きさとした。
【0115】
次に、図3に示すように、矩形状ボード4は、244mm角で2mm厚の合紙からなる矩形状ボード4に該ボードの外周縁から10mm内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設けたものを作製した。
【0116】
次に、該内袋Aを構成する材料は、坪量320g/m2の998mm幅の晒クラフト紙上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しを行い、厚みが40μmの低密度ポリエチレン樹脂層を積層し積層材料を作製した。
【0117】
該内袋Aは、該積層材料を製袋機により、図1に示すように、ピロー包装形態に製袋し、製袋機上で予め作製してあった前記矩形状ボード4の外周縁から内側にアクリル系樹脂エマルジョンタイプ接着剤を10mm幅の額縁状に塗布し、内袋A正面部6中央に貼り付けた。
【0118】
次に、上記の方法で作製した該内袋Aを使用して、図18に示す、本発明の充填包装方法で該内袋Aと該外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cからなる製品を完成した。
【0119】
その充填包装方法を詳細に説明すると、先ず、該内袋Aを開口工程20で開口し、充填工程21で該内袋Aの開口部13から塗料を充填した後、封緘工程22で該内袋Aの開口部をバーシール方式でヒートシールし密閉した。
【0120】
次に、連続して成形工程23で該内袋Aの正面部6中央に取り付けられた矩形状ボード4表面及び該内袋Aの背面部7中央をバキューム装置で吸引して直方体に成形し、耳潰し工程24で該内袋Aの天地の両サイドに突出したシール部の耳フラップを2本のロールの間を通過させて潰し、耳折り込み工程25で該耳フラップを折りこみガイドで完全に折り込んで該外函Bに挿入することが容易にできるようにした。
【0121】
一方、本発明の充填包装方法である別の供給工程26で該外函Bを手前に開口した形態で供給し、接着剤塗布工程27で該外函Bの内面底部に合成ゴム系接着剤層を設け、挿入工程28で成形された該内袋Aを該外函Bに挿入することで該外函Bの内面底部と該内袋Aの表面を接着させ、該内袋Aと該外函Bとを完全に一体化させて複合容器Cを作製した。
【0122】
最終工程である倒立工程29で該内袋Aと該外函Bとが複合した複合容器Cを正立させて塗料が収納された製品が完成した。
【0123】
以上のような方法で作製した複合容器Cから、塗料を取り出すため、図14に示すように、先ず該内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離した。
【0124】
更に、図15に示すように、その現出した該内袋Aの露出面15を開口し、塗料を取り出す注出口16を形成した後、該注出口16から塗料を取り出したところ、該容器Cの内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体である塗料をハケによる掻き出しや、塗料を撹拌する撹拌機使用にも対応できた。
【0125】
また、最終形態における該容器Cの蓋材である天面ボードと、該外函B側面によって段積強度及び積載性も確保された。
【0126】
更に、塗料を取り出した後は、該外函Bと該内袋Aとを容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能であった。
【0127】
<実施例2>
本発明の内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、該外函Bは、図10に示すように、Bフルートからなる両面ダンボールを使用して、仕上がり寸法を幅250mm×奥行250mm×高さ250mmの大きさとした。
【0128】
次に、矩形状ボード4は、244mm角で2mm厚の合紙からなる矩形状ボード4に該ボードの外周縁から10mm内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5を設けた注出口16となる天部用のものと該切り取りミシン目線5の無い底部用の2種類を作製した。
【0129】
次に、該内袋Aを構成する材料は、坪量320g/m2の994mm幅の晒クラフト紙上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しを行い、厚みが40μmの低密度ポリエチレン樹脂層を積層し積層材料を作製した。
【0130】
該内袋Aは、該積層材料を製袋機により、図4に示すように、3方シール包装形態に製袋し、製袋機上で予め作製してあった前記切り取りミシン目線5を設けた矩形状ボード4の外周縁から内側にアクリル系樹脂エマルジョンタイプ接着剤を10mm幅の額縁状に塗布し、該内袋A正面部6中央に貼り付けた。
【0131】
次に、図5に示すように、切り取りミシン目線5を設けていない矩形状ボード4全面を該内袋A背面部7中央にアクリル系樹脂エマルジョンタイプ接着剤で貼り付けた。
【0132】
次に、上記の方法で作製した該内袋Aを使用して、図18に示す、本発明の充填包装方法で該内袋Aと該外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cからなる製品を完成した。
【0133】
その充填包装方法を詳細に説明すると、先ず、該内袋Aを開口工程20で開口し、充填工程21で該内袋Aの開口部13から塗料を充填した後、封緘工程22で該内袋Aの開口部をバーシール方式でヒートシールし密閉した。
【0134】
次に、連続して成形工程23で該内袋Aの正面部6中央及び背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード4表面をバキューム装置で吸引して直方体に成形し、耳潰し工程24で該内袋Aの天地の両サイドに突出したシール部の耳フラップを2本のロールの間を通過させて潰し、耳折り込み工程25で該耳フラップを折りこみガイドで完全に折り込んで該外函Bに挿入することが容易にできるようにした。
【0135】
一方、本発明の充填包装方法である別の供給工程26で該外函Bを手前に開口した形態で供給し、接着剤塗布工程27で該外函Bの内面底部に合成ゴム系接着剤層を設け、挿入工程28で成形された該内袋Aを該外函Bに挿入することで該内袋Aの背面部7中央に取り付けられた矩形状ボード4表面と該外函Bの内面底部とを接着させ、該内袋Aと該外函Bとを完全に一体化させて複合容器Cを作製した。
【0136】
最終工程である倒立工程29で該内袋Aと該外函Bとが複合した複合容器Cを正立させて塗料が収納された製品が完成した。
【0137】
以上のような方法で作製した複合容器Cから、塗料を取り出すため、図14に示すように、先ず該内袋Aに取り付けた矩形状ボード4の切り取りミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4のみを切り離した。
【0138】
更に、図15に示すように、その露出した該内袋Aの露出面15を開口し、塗料を取り出す注出口16を形成した後、該注出口16から塗料を取り出したところ、該容器Cの内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体である塗料をハケによる掻き出しや、塗料を撹拌する撹拌機使用にも対応できた。
【0139】
また、最終形態における該容器Cの蓋材である天面ボードと、該外函B側面によって段積強度及び積載性も確保された。
【0140】
更に、塗料を取り出した後は、該内袋Aと該外函Bを容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能であった。
【0141】
【発明の効果】
本発明は、外函と内袋を組み合わせたバックインボックス形態の複合容器において、前記内袋の正面部中央に所要の幅の額縁形状をした糊代部を設け、該糊代部に矩形状ボードを貼り付け、該矩形状ボードの外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線を設け、該切り取りミシン目線で囲まれた領域の該ボードのみを切り離し、更にその現出した該内袋の露出面を開口し、内容物の注出口とすることにより、該容器の内面側壁及び底面は、折り目こそあるもののフラットな状態を保形し、粘体物でもハケによる掻き出しや、粘体を撹拌する撹拌機使用にも対応でき、最終形態における該容器の蓋材である天面ボードと、外函側面によって段積強度及び積載性も確保され、更に、内容物を取り出した後は、内袋と外函を容易に分離でき、且つ両者共に小さく圧縮して廃棄可能である内袋と外函とを組み合わせたバッグインボックス形態の複合容器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合容器を構成する内袋の1実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の展開図である。
【図3】本発明に係る複合容器を構成する内袋の正面部中央に額縁状に糊代部を設け、該糊代部に矩形状ボードを貼付ける状態を説明する説明図である。
【図4】本発明に係る複合容器を構成する内袋の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】図4の展開図である。
【図6】本発明に係る複合容器を構成する内袋の上部を開口し、開口部を設けた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る複合容器を構成する内袋の開口部から内容物を充填する状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る複合容器を構成する内袋に内容物を充填した後、開口部を封緘した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る複合容器を構成する充填・封緘後の内袋を直方体に成形する状態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る複合容器を構成する外函の1実施例を示す斜視図である。
【図11】図10の展開図である。
【図12】本発明に係る複合容器を構成する成形された内袋を外函に挿入する状態を説明する説明図である。
【図13】本発明に係る複合容器を示す斜視図である。
【図14】本発明に係る複合容器の天部から矩形状ボードのみを切り離し、内袋の露出面を現出させた状態を説明する説明図である。
【図15】本発明に係る複合容器の露出面全面をフルオープン形状に切り離し、該フルオープン形状の注出口を設けた状態を説明する説明図である。
【図16】本発明に係る複合容器の露出面のコーナー部を三角形状に切り離し、該三角形状の注出口を設けた状態を説明する説明図である。
【図17】本発明に係る複合容器の露出面の中央部を丸形状に切り離し、該丸形状の注出口を設けた状態を説明する説明図である。
【図18】本発明に係る複合容器の充填包装方法の工程図である。
【符号の説明】
A・・・内袋
B・・・外函
C・・・複合容器
d・・・第一折り目線
e・・・第二折り目線
f・・・中央折り目線
g・・・折り目
h・・・折り目
1・・・側部
2・・・底フラップ部
3・・・糊代部
4・・・矩形状ボード
5・・・切り取りミシン目線
6・・・正面部
7・・・背面部
8・・・封緘部
9・・・封緘部
10・・・接合部
11・・・接合部
12・・・糊代部
13・・・開口部
14・・・接着剤塗布部
15・・・露出面
16・・・注出口
20・・・開口工程
21・・・充填工程
22・・・封緘工程
23・・・成形工程
24・・・耳潰し工程
25・・・耳折り込み工程
26・・・供給工程
27・・・接着剤塗布工程
28・・・挿入工程
29・・・倒立工程
Claims (22)
- 内袋Aと外函Bとを組み合わせたバックインボックス形態の複合容器Cにおいて、前記内袋Aの正面部6中央または/および背面部7中央に矩形状ボード4を設けたことを特徴とする複合容器。
- 前記内袋Aは、矩形状の製袋用シート材料を2枚重ねにした正面部6と背面部7からなる扁平な筒状袋状体であって、該袋状体を長手方向に所定の寸法に切断と接合を行って開口部13と封緘部8を設けた袋状体であることを特徴とする請求項1記載の複合容器。
- 前記内袋Aは、内容物の注入口と注出口16とが別個に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の複合容器。
- 前記内袋Aは、紙、合成樹脂フィルム、生分解性合成樹脂フィルムのいずれか1種からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記内袋Aは、紙を主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記内袋Aは、合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記内袋Aは、生分解性合成樹脂フィルムを主体とした基材の両面または片面に合成樹脂層、コーティング剤層、単一金属の薄膜層、金属酸化物の薄膜層、無機酸化物層の薄膜層のいずれか1種を少なくとも1層以上単独で、或いは複数併用して積層した積層材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記内袋Aの最内層に合成樹脂、コーティング剤、接着剤のいずれか一種からなるシーラント層を設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記矩形状ボード4は、複合容器Cの蓋材となることを特徴とする請求項1記載の複合容器。
- 前記矩形状ボード4は、該ボード4の外周縁から内側に該外周縁に沿うサークル状の切り取りミシン目線5が設けられ、該切り取りミシン目線5で囲まれた領域が内容物の注出口16となることを特徴とする請求項1又は9記載の複合容器。
- 前記矩形状ボード4は、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂ボード、発泡性合成樹脂ボード、生分解性樹脂ボードのいずれか一種またはそれらの複合シートからなることを特徴とする請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記矩形状ボード4は、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層、コーティング剤層、接着剤層のいずれか一種を積層した積層材料からなることを特徴とする請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記矩形状ボード4は、紙層を主体とした基材に合成樹脂またはワックスを含浸させた含浸ボードからなることを特徴とする請求項1又は9又は10のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記注出口16は、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4だけを切り取り、その下面に現出した内袋Aの露出面15をさらに切り取って形成したことを特徴とする請求項10記載の複合容器。
- 前記注出口16は、該ミシン目線5で囲まれた領域の該ボード4と内袋Aの両方を一度に切り取って形成したことを特徴とする請求項10記載の複合容器。
- 前記注出口16の形状を内容物の1回の注出量に応じて大出し時はフルオープン形状、小出し時はコーナー部を三角形状、ポンプ汲み出し時は中央部を丸形状にすることを特徴とする請求項10又は14又は15のいずれか1項記載の複合容器。
- 前記外函Bは、矩形状の四つの側部1が折り目gを介して連設され、その四つの側部1下端には、折り目hを介して底フラップ部2が連設され、更に該側部1の一方側端に折り目gを介して糊代部3が連設されていることを特徴とする請求項1記載の複合容器。
- 前記外函Bは、板紙、段ボール、プラスチック段ボール、合成樹脂シート、発泡性合成樹脂シート、生分解性合成樹脂シートのいずれか一種またはそれらの複合シートからなることを特徴とする請求項17記載の複合容器。
- 前記外函Bは、紙層を主体とした基材の両面或いは片面に合成樹脂層を積層した積層材料からなることを特徴とする請求項17記載の複合容器。
- 前記外函Bは、紙層を主体とした基材の両面或いは片面にアルミ箔層を積層した積層材料からなることを特徴とする請求項17記載の複合容器。
- 前記外函Bは、内袋Aの背面部7と固着するための接着剤層14を該外函Bの内側底部に設けたことを特徴とする請求項17乃至20のいずれか1項記載の複合容器。
- 内袋Aを開口する開口工程20と、該内袋Aの開口部13から内容物を充填する充填工程21と、該内袋Aの開口部を密閉する封緘工程22と、該内容物が充填された内袋Aを直方体に成形する成形工程23と、該内袋Aのシール部の耳フラップを潰す耳潰し工程24と、該耳フラップを折り込む耳折り込み工程25と、外函Bを供給する供給工程26と、該外函Bの内面底部に接着剤層14を設ける接着剤塗布工程27と、成形された該内袋Aを該外函Bに挿入する挿入工程28と、該内袋Aと該外函Bとを複合した複合容器Cを正立させる倒立工程29とを備えたことを特徴とする複合容器の充填包装方法。
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JP2003166129A JP2005001703A (ja) | 2003-06-11 | 2003-06-11 | 複合容器およびその充填包装方法 |
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Publications (1)
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