JP2005000802A - フィルタおよび血液成分分離装置 - Google Patents

フィルタおよび血液成分分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】不要成分を容易かつ確実に分離、除去することができるフィルタ、および、かかるフィルタを備え、操作性に優れた血液成分分離装置を提供すること。
【解決手段】フィルタ1は、複数のポート21、22、23を備えるハウジング2と、ハウジング2内に収納された第1の濾材31と、第1の濾材31と捕捉対象の異なる第2の濾材32とを有する。このハウジング2内は、第1の濾材31および第2の濾材32により、第1の濾材31より外側の第1の空間24と、第1の濾材31と第2の濾材32との間の第2の空間25と、第2の濾材32より外側の第3の空間26との3つの空間に仕切られており、第1の空間24には第1のポート21が、第2の空間25には第2のポート22が、第3の空間26には第3のポート23がそれぞれ連通している。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルタおよび血液成分分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、血液製剤中から不要成分を除去する様々な方法が検討されてきているが、その中でも、特に、フィルタを用いる方法は、比較的効率よく不要成分を分離・除去できる手段であることから、近年、広く用いられるようになってきている。
【0003】
例えば特許文献1には、2つのフィルタを備える3連のバッグ連結体を用いて、全血血液から多血小板血漿(PRP)と濃厚赤血球(CRC)とを回収する方法が開示されている。
【0004】
この特許文献1に記載の方法では、まず、採血バッグ内の全血血液に対し遠心分離を施し、上層と下層とに分離した後、上層を白血球を除去する白血球除去フィルタに通過させ、血漿保存バッグ内にPRPを回収し、一方、下層を白血球および血小板を除去する白血球血小板除去フィルタに通過させ、赤血球保存バッグ内にCRCを回収する。
【0005】
このようなバッグ連結体では、2つのフィルタを備えるため、各バッグと各フィルタとを連結するチューブが多くなり、その結果、採血から血液成分の分離に至る操作において、チューブが絡み易くなり、操作が煩わしくなるという欠点がある。
【0006】
また、白血球は、顆粒球、リンパ球および単球に分類されるが、従来のフィルタを用いた場合、特に全血血液から、特定の種類の白血球を選択的に回収することが困難であった。
【0007】
【特許文献1】
特表平6−500942号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不要成分を容易かつ確実に分離、除去することができるフィルタ、および、かかるフィルタを備え、操作性に優れた血液成分分離装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(19)の本発明により達成される。
【0010】
(1) 複数のポートを備えるハウジングと、
前記ハウジング内に収納され、捕捉対象の異なる2種以上の濾材とを有することを特徴とするフィルタ。
【0011】
(2) 前記ハウジング内は、複数種の前記濾材により複数の空間に仕切られており、
前記ハウジングには、複数に仕切られた各前記空間にそれぞれ連通するように少なくとも1つのポートが設けられている上記(1)に記載のフィルタ。
【0012】
(3) 複数のポートを備えるハウジングと、
前記ハウジング内に収納された第1の濾材と、
前記ハウジング内に収納され、前記第1の濾材と捕捉対象の異なる第2の濾材とを有することを特徴とするフィルタ。
【0013】
(4) 前記ハウジング内は、前記第1の濾材および前記第2の濾材により、前記第1の濾材より外側の第1の空間と、前記第1の濾材と前記第2の濾材との間の第2の空間と、前記第2の濾材より外側の第3の空間との3つの空間に仕切られており、
前記ハウジングには、前記第1の空間に連通する第1のポートと、前記第2の空間に連通する第2のポートと、前記第3の空間に連通する第3のポートが設けられている上記(3)に記載のフィルタ。
【0014】
(5) 前記第1の慮材は、主に白血球を捕捉し、前記第2の濾材は、主に白血球および血小板を捕捉する上記(3)または(4)に記載のフィルタ。
【0015】
(6) 前記第1の慮材は、主に白血球を捕捉し、前記第2の濾材は、白血球のうちの特定の種類の白血球を捕捉する上記(3)または(4)に記載のフィルタ。
【0016】
(7) 前記第1の濾材は、主に篩効果によって白血球を捕捉するものである上記(6)に記載のフィルタ。
【0017】
(8) 前記第2の濾材は、その表面が所定の電位に調整されたもの、または、その表面に前記特定の種類の白血球と特異的に結合する抗体が担持されたものである上記(6)または(7)に記載のフィルタ。
【0018】
(9) 前記特定の種類の白血球は、顆粒球である上記(6)ないし(8)のいずれかに記載のフィルタ。
【0019】
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のフィルタと、
複数種の細胞を含む細胞浮遊液を収納する容器と、
各前記濾材のうちの少なくとも1種の前記濾材を通過した後の前記細胞浮遊液を収納する容器と、
前記フィルタと各前記容器との内部同士が連通するよう、前記フィルタの所定の前記ポートと各前記容器とを接続するチューブとを有することを特徴とする血液成分分離装置。
【0020】
(11) 上記(5)に記載のフィルタと、
血液を収納する第1の容器と、
前記血液より分離された主に血漿および血小板よりなる血液成分であって、前記第1の濾材を通過した後の血液成分を収納する第2の容器と、
前記血液より分離された主に赤血球よりなる血液成分であって、少なくとも前記第2の濾材を通過した後の血液成分を収納する第3の容器と、
前記フィルタと各前記容器との内部同士が連通するよう、前記フィルタの所定の前記ポートと各前記容器とを接続するチューブとを有することを特徴とする血液成分分離装置。
【0021】
(12) 前記第1の容器が前記第1のポートに、前記第2の容器が前記第2のポートに、前記第3の容器が前記第3のポートにそれぞれ接続される上記(11)に記載の血液成分分離装置。
【0022】
(13) 前記第1の容器が前記第2のポートに、前記第2の容器が前記第1のポートに、前記第3の容器が前記第3のポートにそれぞれ接続される上記(11)に記載の血液成分分離装置。
【0023】
(14) 赤血球保存液を貯留した保存液貯留容器を有する上記(11)ないし(13)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
【0024】
(15) 上記(6)ないし(9)のいずれかに記載のフィルタと、
白血球を含む細胞浮遊液を収納する第1の容器と、
前記第1の濾材を通過した後の前記細胞浮遊液を収納する第2の容器と、
前記第1の濾材に捕捉された白血球を、前記第1の濾材から離脱させ、回収するための回収液を貯留する回収液貯留容器と、
前記第2の濾材を通過し、前記所定の種類の白血球が除去された白血球を含む前記回収液を収納する第3の容器と、
前記フィルタと各前記容器との内部同士が連通するよう、前記フィルタの所定の前記ポートと各前記容器とを接続するチューブとを有することを特徴とする血液成分分離装置。
【0025】
(16) 前記第1の容器が前記第2のポートに、前記第2の容器および前記回収液貯留容器が前記第1のポートに、前記第3の容器が前記第3のポートにそれぞれ接続される上記(15)に記載の血液成分分離装置。
【0026】
(17) 白血球保存液を貯留する保存液貯留容器を有する上記(15)または(16)に記載の血液成分分離装置。
【0027】
(18) 前記細胞浮遊液は、血液である上記(10)、(15)ないし(17)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
【0028】
(19) 前記フィルタ、各前記容器および各前記チューブが予め接続されている上記(10)ないし(18)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のフィルタおよび血液成分分離装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0030】
<第1実施形態>
まず、本発明のフィルタおよび血液成分分離装置の第1実施形態について説明する。
【0031】
図1は、本発明のフィルタの第1実施形態を示す縦断面図、図2は、本発明の血液成分分離装置をバッグ連結体に適用した場合の第1実施形態を示す平面図である。
【0032】
図1に示すように、第1実施形態のフィルタ1は、扁平形状のハウジング2と、ハウジング2内に収納された第1の濾材31および第2の濾材32とを有している。
【0033】
ハウジング2内には、第1の濾材31および第2の濾材32がそれぞれ所定間隔あけて配設され、これにより、ハウジング2内は、第1の濾材31より外側の第1の空間24と、第1の濾材31と第2の濾材32との間の第2の空間25と、第2の濾材32より外側の第3の空間26との3つの空間に仕切られている。
【0034】
ハウジング2には、第1のポート21、第2のポート22および第3のポート23が、それぞれハウジング2と一体的に形成されている。各ポート21、22、23は、それぞれ、第1の空間24、第2の空間25、第3の空間26に連通している。
【0035】
また、第1のポート21は、ハウジング2を介して第2のポート22および第3のポート23とほぼ反対方向に向かって突出している。
【0036】
本実施形態では、第1のポート21を介してフィルタ1内に血液成分が流入し、第1の濾材31、または、第1の濾材31および第2の濾材32の双方を通過した後、第2のポート22および第3のポート23を介してフィルタ1外に流出する。すなわち、第1のポート21が流入口を構成し、第2のポート22および第3のポート23がそれぞれ流出口を構成する。
【0037】
ハウジング2の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)等が挙げられる。
【0038】
このハウジング2内に収納された第1の濾材31および第2の濾材32は、それぞれ捕捉対象物(捕捉目的の血液成分)が異なるものである。
【0039】
本実施形態では、第1の濾材31は、主に白血球を捕捉するものであり、白血球は捕捉するが、他の血液成分、すなわち、血漿、血小板、赤血球等は実質的に通過させる機能を有するものである。一方、第2の濾材32は、主に白血球および血小板を捕捉するものであり、白血球および血小板は捕捉(濾別)するが、他の血液成分、すなわち、血漿、赤血球等は実質的に通過する機能を有するものである。
【0040】
第1の濾材31および第2の濾材32は、それぞれ、例えば、多孔質体、織布、不織布、繊維の集合体等で構成することができるが、特に、多孔質体で構成された濾材は、目的とする血液成分の捕捉能に優れるという点で好ましい。ここで、この多孔質体としては、例えば、平膜状、中空糸状のような膜状形状、スポンジ形状のような塊状形状等のものを用いることができる。
【0041】
第1の濾材31および第2の濾材32の構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエーテルポリアミドブロックポリマー、ポリビニルアセタール、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられる。
【0042】
なお、第1の濾材31および第2の濾材32の捕捉する血液成分の選択性は、例えば、濾材の物理的特性、化学的特性、免疫学的特性(例えば、濾材の表面への抗体の結合等)のうちの1または2以上の特性を適宜選択することにより、付与することができる。
【0043】
このような構成のフィルタ1では、捕捉対象物の異なる2つの濾材を有するため、1つのフィルタで複数の血液成分を分離・回収することができるという利点がある。
【0044】
図2に示すように、第1実施形態のバッグ連結体10は、細胞浮遊液である血液を採取する採血バッグ(第1の容器)100と、赤血球保存バッグ(第3の容器)200と、血漿保存バッグ(第2の容器)300と、保存液貯留バッグ(保存液貯留容器)400と、前述したようなフィルタ1とを、それぞれ所定のチューブで連結(接続)した4連バッグである。
【0045】
採血バッグ100は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部120において融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状に構成したバッグ本体110を有する。
【0046】
このバッグ本体110のシール部120で囲まれる内側の部分に、採血血液が収納される血液収納部130が形成されている。血液収納部130内には、ACD(アシッドサイトレート・デキストロース)、CPD(サイトレート・フォスフェイト・デキストロース)等の液体の抗凝固剤180が収納(収容)されている。なお、この抗凝固剤180の量は、予定採血量に応じた適正な量とされる。
【0047】
バッグ本体110の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの排出口140が設けられ、さらに、チューブ150の一端が接続されている。また、一方の排出口140の側部には、封止部材160が設けられている。これらの排出口140、チューブ150および封止部材160の内部は、いずれも血液収納部130に連通している。
【0048】
チューブ150の他端には、ハブ151を介して採血針152が装着されている。また、ハブ151には、採血針152を被包するキャップ153が装着される。これらのチューブ150、ハブ151、採血針152およびキャップ153により、採血ラインが構成される。
【0049】
封止部材160には、チューブ170の一端が接続され、チューブ170の他端は、ト字状の分岐コネクタ480を介して、チューブ190の一端およびチューブ460の一端とそれぞれ接続されている。
【0050】
なお、封止部材160および後述する封止部材450は、それぞれ、破断前はその内部流路が閉塞されているが、破断すると内部流路が開通する部材を用いるのが好ましく、かかる部材には、例えば、クリックチップ(テルモ社製)を用いることができる。
【0051】
また、チューブ190の他端は、前述したフィルタ1の第1のポート21に接続され、フィルタ1の第2のポート22および第3のポート23には、それぞれ、チューブ350の一端およびチューブ250の一端が接続されている。
【0052】
赤血球保存バッグ200は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部220において融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体210を有する。
【0053】
このバッグ本体210のシール部220で囲まれる内側の部分に、主に赤血球よりなる血液成分(以下、「濃厚赤血球(CRC)」と言う。)が収納、保存される赤血球収納部230が形成されている。
【0054】
バッグ本体210の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの輸血用の排出口240が設けられ、さらに、その側部には赤血球収納部に連通するよう前記チューブ250の他端が接続されている。
【0055】
これにより、封止部材160の流路開通時には、採血バッグ100の血液収納部130と赤血球保存バッグ200の赤血球収納部230とが、封止部材160、チューブ170、190、250、分岐コネクタ480およびフィルタ1(第1の濾材31および第2の濾材32)を介して連通して、採血バッグ100と赤血球保存バッグ200との間で液移送可能となる。
【0056】
血漿保存バッグ300は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部320において、融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体310を有する。
【0057】
このバッグ本体310のシール部320で囲まれる内側の部分に、主に血漿および血小板よりなる血液成分(以下、「多血小板血漿(PRP)」と言う。)が収納される血漿収納部330が形成されている。
【0058】
バッグ本体310の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの輸血用の排出口340が設けられ、さらにその側部には、血漿収納部330に連通するよう前記チューブ350の他端が接続されている。
【0059】
これにより、封止部材160の流路開通時には、採血バッグ100の血液収納部130と血漿保存バッグ300の血漿収納部330とが、封止部材160、チューブ170、190、350、分岐コネクタ480およびフィルタ1(第1の濾材31)を介して連通して、採血バッグ100と血漿保存バッグ300との間で液移送可能となる。
【0060】
保存液貯留バッグ400は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部420において、融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体410を有する。
【0061】
このバッグ本体410のシール部420で囲まれる内側の部分に、所定量の赤血球保存液470が収納される保存液貯留部430が形成されている。この赤血球保存液470としては、例えば、MAP液、S.A.G.M.液(塩化ナトリウム:0.877W/V%、アデニン:0.0169W/V%、ブドウ糖:0.818W/V%、D−マンニトール:0.525W/V%を含む水溶液)やOPTISOL液、ADSOL液等が挙げられる。
【0062】
バッグ本体410の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの排出口440が設けられ、さらにその側部には、保存液貯留部430に連通する封止部材450が設けられている。封止部材450には、前記チューブ460の他端が接続されている。
【0063】
これにより、封止部材160および450の流路開通時には、採血バッグ100の血液収納部130と保存液貯留バッグ400の保存液貯留部430とが、封止部材160、450、チューブ170、460および分岐コネクタ480を介して連通して、採血バッグ100と保存液貯留バッグ400との間で液移送可能となる。
【0064】
各バッグ100、200、300、400を構成するシート材の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエーテルアミド(PEA)が挙げられる。
【0065】
なお、各シート材、後述する分岐コネクタおよび各チューブの構成材料として、ポリ塩化ビニルを用いる場合、このポリ塩化ビニルには、例えば、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル、クエン酸エステル等の可塑剤のうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0066】
各バッグ100〜400を構成するシート材の厚さは、酸素ガス、炭酸ガス等のガス透過性や、遠心分離操作に耐え得る強度等を考慮して決定され、用いるシート材の構成材料にもよるが、通常、採血バッグ100および赤血球保存バッグ200のシート材の厚さは、それぞれ、0.2〜1.0mm程度、特に、0.3〜0.5mm程度とするのが好ましく、血漿保存バッグ300および保存液貯留バッグ400のシート材の厚さは、それぞれ、0.2〜0.7mm程度、特に、0.3〜0.5mm程度とするのが好ましい。
【0067】
採血バッグ100および赤血球保存バッグ200の容量は、特に限定されないが、それぞれ、採血量に対応した容量であることが必要であり、日本国内で使用されるものとしては200または400mL程度、海外で使用されるものとしては350〜600mL程度とするのが好ましい。
【0068】
血漿保存バッグ300の容量は、特に限定されないが、それぞれ、通常、各前記バッグ100、200よりも容量の小さいものが使用され、日本国内では150mLまたは300mL程度、海外では150〜500mL程度、好ましくは200〜450mL程度とするのが好ましい。
【0069】
また、保存液貯留バッグ400の容量も、特に限定されないが、日本国内で使用されるものとしては100〜400mL程度、特に、150〜300mL程度、海外で使用されるものとしては150〜600mL程度、特に、200〜450mL程度とするのが好ましい。
【0070】
また、分岐コネクタ480の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の各種樹脂材料が挙げられる。
【0071】
各チューブ150、170、190、250、350、460の構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性エラストマーまたはこれらを主とする材料等が挙げられるが、これらの中でも、特に、ポリ塩化ビニルまたはこれを主とする材料が好ましい。
【0072】
各チューブをこのような材料で構成することにより、十分な可撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし易く、また、クレンメ等による閉塞にも適する。さらに、前述した各バッグのシート材、分岐コネクタおよびフィルタ1のハウジング2との相溶性にも優れ、これらの確実な接続が可能となるので、遠心分離操作に対する耐久性や無菌性の維持にとっても好ましい。
【0073】
各チューブ150、170、190、250、350および460の内径は、特に限定されないが、それぞれ、好ましくは2.0〜4.5mm程度とされる。
【0074】
なお、各チューブ150、170、190、250、350および460は、それぞれ単一のチューブのみならず、複数本のチューブをコネクタ等のチューブ接続部材で接続したものや、無菌的な接続方法により接続したものでもよい。これにより、各バッグの滅菌、血液成分の保存、遠心分離、その他製剤を作製する作業の際等に、各バッグ100〜400等の分離を容易に行うことができる。
【0075】
そして、このようなバッグ連結体10には、その全体に対し、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)が施される。これにより、バッグ連結体10は、その内部が無菌状態とされる。
【0076】
この高圧蒸気滅菌における滅菌条件は、特に限定されないが、例えば、温度110〜135℃、水蒸気分圧1.4〜3.1atmで、滅菌時間5〜60分程度とするのが好ましい。このような条件により、バッグ連結体10の滅菌がより確実になされる。
【0077】
特に、本実施形態のように、各バッグ、各チューブおよびフィルタが、予め接続されたバッグ連結体10においては、その滅菌状態がより確実に維持される。
【0078】
次に、バッグ連結体10の使用方法(血液成分の分離・移送方法)の一例について説明する。
【0079】
なお、採血量は、例えば、200または400mL、もしくは450〜600mLとされ、以下、500mL採血の場合について説明する。
【0080】
[A−1] 採血針152を血管に穿刺し、チューブ150を介して、予め抗凝固剤180(例えば、ACD液75mL、CPD液70mL)が入れられている採血バッグ100の血液収納部130内に採血血液を導入する。
【0081】
[A−2] 採血バッグ100内への採血終了後、チューブ150の途中を例えばチューブシーラーを用いて融着により封止し、この封止部を切断して採血針152側のチューブを分離、除去する。
【0082】
[A−3] 次に、採血バッグ100、赤血球保存バッグ200、血漿保存バッグ300および保存液貯留バッグ400を束ね、各バッグの底部を下側にして遠心分離器の遠心カップに入れ、遠心分離を施す。遠心分離器としては、例えば、CR7B3(日立工機社製)を用いることができる。この場合、遠心条件は、例えば、1400〜2300rpm(600〜1500G)で3〜8分程度とされる。
【0083】
このような遠心分離により、血液収納部130内の血液は、上層の主に血漿および血小板よりなる層(多血小板血漿層)と下層の主に赤血球よりなる層(濃厚赤血球層)のほぼ2層(2成分)に分離された状態となる(図示せず)。なお、遠心条件によって、分離される層の構成成分は異なる。
【0084】
[A−4] 遠心分離後、バッグ連結体10を遠心カップから静かに取り出し、採血バッグ100を分離スタンド(図示せず)にセットする。
【0085】
なお、分離スタンドとしては、手動式、電動式のいずれでもよく、手動式のものとしては、例えば、一対の押圧板と、一方の押圧板に固着されたレバーとを有し、両押圧板間に採血バッグ100をセットした状態で、前記レバーを操作して一方の押圧板をその一辺を中心にして他方の押圧板に対して回動し、採血バッグ100を挟持、圧迫するような簡単な構成のものを用いることができる。
【0086】
また、バッグ圧迫装置(電動式の分離スタンド)、分離成分の界面を検出するセンサーおよび制御手段(マイクロコンピュータ)等を備えた自動分離装置を用いてもよい。
【0087】
[A−5] 次に、チューブ250、460の途中をクレンメ等で挟持して閉塞し、封止部材160の内部流路を開通させ、前記分離スタンドにより採血バッグ100を徐々に圧迫する。これにより、上層の多血小板血漿は、開封された封止部材160から排出され、チューブ170、分岐コネクタ480、チューブ190を経て、第1のポート21からフィルタ1内に流入する。そして、フィルタ1内に流入した多血小板血漿は、第1の空間24、第1の濾材31、第2の空間25、第2のポート22およびチューブ350を経て、血漿保存バッグ300の血漿収納部330に移送、回収される。このとき、多血小板血漿が第1の濾材31を通過する際に、多血小板血漿からは、この第1の濾材31により白血球が選択的に捕捉、除去される。これにより、血漿保存バッグ300の血漿収納部330内には、白血球の混入量の少ない多血小板血漿が回収される。
【0088】
採血バッグ100内において、上層と下層との界面が血液収納部130の上部に到達したら、この多血小板血漿の移送を停止する。
【0089】
[A−6] 血漿保存バッグ300内への多血小板血漿の回収終了後、チューブ350の途中を融着により封止し、この封止部を切断して、血漿保存バッグ300を分離、除去する。これにより、多血小板血漿が密封状態で収納された血漿保存バッグ300、すなわち、多血小板血漿製剤入りのバッグが得られる。この場合、多血小板血漿(PRP)の回収量は、通常、200〜300mL程度である。
【0090】
[A−7] 次に、採血バッグ100を、一旦、分離スタンドより取り外し、チューブ460の閉塞を解除する。そして、封止部材450の内部流路を開通させ、保存液貯留バッグ400を圧迫するかまたは採血バッグ100より高所へ置く。これにより、保存液貯留バッグ400の保存液貯留部430内に貯留されている赤血球保存液470(例えば、S.A.G.M.液100mL)が、開封された封止部材450から排出され、チューブ460、分岐コネクタ480、チューブ170および封止部材160を経て、採血バッグ100の血液収納部130に移送される。
【0091】
[A−8] 赤血球保存液470のほぼ全量が採血バッグ100内へ移送されたら、チューブ460の途中を融着により封止し、この封止部を切断して、保存液貯留バッグ400を分離する。
【0092】
[A−9] 次に、再度、採血バッグ100を分離スタンドにセットし、チューブ250の閉塞を解除し、前記分離スタンドにより採血バッグ100を徐々に圧迫する。これにより、赤血球保存液470が混合された下層の濃厚赤血球は、封止部材160、チューブ170、分岐コネクタ480およびチューブ190を経て、第1のポート21からフィルタ1内に流入する。そして、フィルタ1内に流入した濃厚赤血球は、第1の空間24、第1の濾材31、第2の空間25、第2の濾材32、第3の空間26、第3のポート23およびチューブ250を経て、赤血球保存バッグ200の赤血球収納部230に移送、回収される。このとき、濃厚赤血球が第1の濾材31および第2の濾材32を通過する際に、濃厚赤血球からは、第1の濾材31により白血球が、また、第2の濾材32により白血球および血小板が選択的に捕捉、除去される。これにより、赤血球保存バッグ200の赤血球収納部230内には、白血球および血小板の混入量の少ない濃厚赤血球が回収される。
【0093】
このように、本実施形態では、濃厚赤血球を回収するのに際し、いずれも白血球を捕捉し得る2つの濾材31、32を通過させるので、白血球を効率よく除去することができるとともに、濃厚赤血球の回収操作を行っている間に、白血球の除去率が低下してしまうのを防止することができる。
【0094】
[A−10] 濃厚赤血球のほぼ全量が赤血球保存バッグ200内へ移送されたら、チューブ250の途中を融着により封止し、この封止部を切断して、赤血球保存バッグ200を分離する。これにより、濃厚赤血球が密封状態で収納された赤血球保存バッグ200、すなわち、濃厚赤血球製剤入りのバッグが得られる。この場合、濃厚赤血球(CRC)の回収量は、通常、300〜400mL程度である。
【0095】
以上のように、本実施形態では、フィルタ1に捕捉対象の異なる2種類の濾材(第1の濾材31および第2の濾材32)が設けられているので、1つのフィルタ1を用いて、2種の血液製剤(多血小板血漿製剤および濃厚赤血球製剤)を調製することができる。
【0096】
また、フィルタ1を1つのみ用いるので、バッグ連結体10において各部材の接続に用いるチューブの数が増加するのを防止することができる。その結果、採血から血液成分の分離に至る一連の操作において、チューブ同士が絡み易くなることが防止され、良好な操作性が得られる。
【0097】
<第2実施形態>
次に、本発明のフィルタおよび血液成分分離装置の第2実施形態について説明する。
【0098】
図3は、本発明のフィルタの第2実施形態を示す縦断面図、図4は、本発明の血液成分分離装置をバッグ連結体に適用した場合の第2実施形態を示す平面図である。
【0099】
以下、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態の相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0100】
第2実施形態では、フィルタのハウジングの構成が異なること、および、このハウジングの構成の違いにともなって、フィルタへの各バッグの接続状態が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0101】
図3に示すように、第2実施形態のフィルタ1では、第2のポート22が、ハウジング2を介して第1のポート21および第3のポート23とほぼ反対方向に向かって突出している。
【0102】
なお、第2実施形態では、第2のポート22が流入口を構成し、第1のポート21および第3のポート23がそれぞれ流出口を構成する。
【0103】
そして、図4に示すように、第2実施形態のバッグ連結体10では、チューブ190の端部がフィルタ1の第2のポート22に、チューブ250の端部がフィルタ1の第3のポート23に、チューブ350の端部が第1のポート21にそれぞれ接続されている。
【0104】
次に、第2実施形態のバッグ連結体10の使用方法(血液成分の分離・移送方法)の一例について説明する。
[B−1]〜[B−4] 前記工程[A−1]〜[A−4]と同様の工程を行う。
【0105】
[B−5] 次に、チューブ250、460の途中をクレンメ等で挟持して閉塞し、封止部材160の内部流路を開通させ、前記分離スタンドにより採血バッグ100を徐々に圧迫する。これにより、上層の多血小板血漿は、開封された封止部材160から排出され、チューブ170、分岐コネクタ480、チューブ190を経て、第2のポート22からフィルタ1内に流入する。そして、フィルタ1内に流入した多血小板血漿は、第2の空間25、第1の濾材31、第1の空間24、第1のポート21およびチューブ350を経て、血漿保存バッグ300の血漿収納部330に移送、回収される。このとき、多血小板血漿が第1の濾材31を通過する際に、多血小板血漿からは、この第1の濾材31により白血球が選択的に捕捉、除去される。これにより、血漿保存バッグ300の血漿収納部330内には、白血球の混入量の少ない多血小板血漿が回収される。
【0106】
採血バッグ100内において、上層と下層との界面が血液収納部130の上部に到達したら、この多血小板血漿の移送を停止する。
【0107】
[B−6]〜[B−8] 前記工程[A−6]〜[A−8]と同様の工程を行う。
【0108】
[B−9] 次に、再度、採血バッグ100を分離スタンドにセットし、チューブ250の閉塞を解除し、前記分離スタンドにより採血バッグ100を徐々に圧迫する。これにより、赤血球保存液470が混合された下層の濃厚赤血球は、封止部材160、チューブ170、分岐コネクタ480およびチューブ190を経て、第2のポート22からフィルタ1内に流入する。そして、フィルタ1内に流入した濃厚赤血球は、第2の空間25、第2の濾材32、第3の空間26、第3のポート23およびチューブ250を経て、赤血球保存バッグ200の赤血球収納部230に移送、回収される。このとき、濃厚赤血球は、第2の濾材32を通過する際に、第2の濾材32により白血球および血小板が選択的に捕捉、除去される。これにより、赤血球保存バッグ200の赤血球収納部230内には、白血球および血小板の混入量の少ない濃厚赤血球が回収される。
[B−10] 前記工程[A−10]と同様の工程を行う。
【0109】
このような第2実施形態のバッグ連結体10によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0110】
<第3実施形態>
次に、本発明のフィルタおよび血液成分分離装置の第3実施形態について説明する。
【0111】
図5は、本発明のフィルタの第2実施形態を示す縦断面図、図6は、本発明の血液成分分離装置をバッグ連結体に適用した場合の第3実施形態を示す平面図である。
【0112】
以下、第3実施形態について説明するが、前記第1および第2実施形態の相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0113】
第3実施形態では、フィルタが備える濾材の捕捉対象物が異なること、および、この濾材の捕捉対象物の違いにともなって、各バッグの構成およびフィルタへの接続状態が異なること以外は、前記第1および第2実施形態と同様である。
【0114】
図5に示すように、第3実施形態のフィルタ4は、扁平形状のハウジング5と、ハウジング5内に収納された第1の濾材61および第2の濾材62とを有している。
【0115】
ハウジング5内には、第1の濾材61および第2の濾材62がそれぞれ所定間隔あけて配設され、これにより、ハウジング5内は、第1の濾材61より外側の第1の空間54と、第1の濾材61と第2の濾材62との間の第2の空間55と、第2の濾材62より外側の第3の空間56との3つの空間に仕切られている。
【0116】
ハウジング5には、第1のポート51、第2のポート52および第3のポート53が、それぞれハウジング2と一体的に形成されている。各ポート51、52、53は、それぞれ、第1の空間54、第2の空間55、第3の空間56に連通している。
【0117】
また、第2のポート52は、ハウジング5を介して第1のポート51および第3のポート53とほぼ反対方向に向かって突出している。
【0118】
なお、本実施形態では、第2のポート52が流入口を構成し、第1のポート51および第3のポート53がそれぞれ流出口を構成する。
【0119】
ハウジング5の構成材料には、前記ハウジング2で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0120】
このハウジング5内に収納された第1の濾材61および第2の濾材62は、それぞれ捕捉対象物(捕捉目的の血液成分)が異なるものである。
【0121】
本実施形態では、第1の濾材61は、主に白血球を捕捉するものであり、白血球は捕捉するが、他の血液成分、すなわち、血漿、血小板、赤血球等は実質的に通過させる機能を有するものである。一方、第2の濾材62は、白血球のうちの顆粒球(特定の種類の白血球)を捕捉するものであり、顆粒球は捕捉(濾別)するが、他の血液成分、すなわち、他の種類の白血球(リンパ球、単球)、血漿、赤血球等は実質的に通過する機能を有するものである。
【0122】
第1の濾材61は、白血球を選択的に捕捉するものであれば、いかなるもの(例えば、前記第1の濾材31と同様の構成のもの等)であってもよいが、篩効果によって白血球を捕捉するものであるのが好ましい。かかる第1の濾材61によれば、本実施形態のように、細胞浮遊液として多種の細胞を含む血液を用いる場合でも、白血球以外の細胞は、第1の濾材61を円滑に通過させることができ、その結果、白血球の選択的な捕捉を効率よく行うことができる。
【0123】
このような第1の濾材61は、例えば、白血球の捕捉に適した空孔率を有する多孔質膜で構成することができる。この多孔質膜の構成材料には、前記第1の濾材31および第2の濾材32で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0124】
なお、フィルタ4の第1の濾材61を収納する部分の構成には、例えば、特開2000−83649号公報に記載の構成を採用することができる。具体的には第1の濾材61の空孔率を、第1の濾材61に圧縮力を付与した状態では、白血球の捕捉に適したものに、第1の濾材61に圧縮力を付与しない状態または緩和した状態では、第1の濾材61に補足されている白血球を離脱させるのに適したものに、それぞれ変化させることができるような構成とすることができる。後述するように、第1の濾材61に捕捉された白血球は、回収液870により第1の濾材61から離脱させる操作が行われるが、前記構成を採用することにより、その操作を容易かつ確実に行うことができる。
【0125】
一方、第2の濾材62も、顆粒球を選択的に捕捉するものであれば、いかなるものであってもよいが、その表面が所定の電位に調整されたもの、または、その表面に顆粒球と特異的に結合する抗体が担持されたものであるのが好ましい。かかる第2の濾材62によれば、特に高い顆粒球の選択的捕捉能が発揮される。
【0126】
第2の濾材62の表面電位を調整する方法としては、例えば、第2の濾材62の構成材料を選択する方法、表面電位を上昇させ得る処理剤(例えばカチオン化剤等)により第2の濾材62の表面を処理する方法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0127】
また、第2の濾材62の表面に抗体を担持(保持)させる方法としては、例えば、グルタルアルデヒドのような各種架橋剤(架橋試薬)を用いる方法、アビジン−ビオチン結合のようなリガンド−抗リガンド結合を利用する方法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0128】
なお、第2の濾材62の構成材料や形態(形状)等は、前記第1の濾材31および第2の濾材32で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0129】
このような構成のフィルタ4では、捕捉対象物の異なる2つの濾材、特に、白血球と、白血球のうちの特定の種類の白血球とを捕捉する2種の濾材を有するため、予備的な血液成分の分離と選択的な血液成分の分離とを、1つのフィルタで行うことができるという利点がある。
【0130】
そして、図6に示すように、第3実施形態のバッグ連結体50は、細胞浮遊液である臍帯血を採取する臍帯血採取バッグ(第1の容器)500と、単核球保存バッグ(第3の容器)600と、廃液バッグ(第2の容器)700と、回収液貯留バッグ(回収液貯留容器)800と、前述したようなフィルタ4とを、それぞれ所定のチューブで連結(接続)した4連バッグである。
【0131】
臍帯血採取バッグ500は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部520において融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状に構成したバッグ本体510を有する。
【0132】
このバッグ本体510のシール部520で囲まれる内側の部分に、臍帯血が収納される臍帯血収納部530が形成されている。臍帯血収納部530内には、前記第1実施形態で挙げたのと同様の抗凝固剤580が収納(収容)されている。なお、この抗凝固剤580の量は、臍帯血の予定採取量に応じた適正な量とされる。
【0133】
バッグ本体510の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの排出口540が設けられ、さらに、チューブ550の一端が接続されている。また、一方の排出口540の側部には、封止部材560が設けられている。これらの排出口540、チューブ550および封止部材560の内部は、いずれも臍帯血収納部530に連通している。
【0134】
チューブ550の他端には、ハブ551を介して採血針552が装着されている。また、ハブ551には、採血針552を被包するキャップ553が装着される。これらのチューブ550、ハブ551、採血針552およびキャップ553により、採血ラインが構成される。
【0135】
封止部材560には、チューブ570の一端が接続され、チューブ570の他端は、前述したフィルタ4の第2のポート52に接続され、フィルタ4の第1のポート51および第3のポート53には、それぞれチューブ770の一端およびチューブ650の一端が接続されている。
【0136】
なお、封止部材560および後述する封止部材850は、それぞれ、前記第1実施形態で挙げた構成のものと同様のものを用いることができる。
【0137】
また、チューブ770の他端は、分岐コネクタ760を介してチューブ750の一端およびチューブ860の一端とそれぞれ接続されている。
【0138】
廃液バッグ700は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部720において、融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体710を有する。
【0139】
このバッグ本体710のシール部720で囲まれる内側の部分に、廃液(第1の濾材61を通過した後の臍帯血)が収納される廃液収納部730が形成されている。
【0140】
バッグ本体710の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの排出口740が設けられ、さらにその側部には、廃液収納部730に連通するよう前記チューブ750の他端が接続されている。
【0141】
これにより、封止部材560の流路開通時には、臍帯血採取バッグ500の臍帯血収納部530と廃液バッグ700の廃液収納部730とが、封止部材560、チューブ570、750、770、フィルタ4(第1の濾材61)および分岐コネクタ760を介して連通して、臍帯血採取バッグ500と廃液バッグ700との間で液移送可能となる。
【0142】
回収液貯留バッグ800は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部820において、融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体810を有する。
【0143】
このバッグ本体810のシール部820で囲まれる内側の部分に、所定量の回収液870が貯留される回収液貯留部830が形成されている。この回収液870は、第1の濾材61に捕捉された白血球を、第1の濾材61から離脱させ、回収するためのものであり、例えば、白血球保存液、生理食塩水、培養液、血漿、血清、電解質液、高分子水溶液(HES等)等を用いることができる。
【0144】
なお、本実施形態では、回収液870として白血球保存液が、回収液貯留バッグ800の回収液貯留部830に貯留されている。すなわち、回収液貯留バッグ800が白血球保存液を貯留する保存液貯留バッグ(保存液貯留容器)を構成している。
【0145】
バッグ本体810の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの排出口840が設けられ、さらにその側部には、回収液貯留部830に連通する封止部材850が設けられている。封止部材850には、前記チューブ860の他端が接続されている。
【0146】
また、単核球保存バッグ600は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部620において融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体610を有する。
【0147】
このバッグ本体610のシール部620で囲まれる内側の部分に、主にリンパ球および単球よりなる単核球(白血球のうちの特定の種類の白血球)が収納、保存される単核球収納部630が形成されている。
【0148】
バッグ本体610の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの輸血用の排出口640が設けられ、さらに、その側部には単核球収納部630に連通するよう前記チューブ650の他端が接続されている。
【0149】
これにより、封止部材850の流路開通時には、回収液貯留バッグ800の回収液貯留部830と単核球保存バッグ600の単核球収納部630とが、封止部材850、チューブ650、770、860、分岐コネクタ760およびフィルタ4(第1の濾材61および第2の濾材62)を介して連通して、回収液貯留バッグ800と単核球保存バッグ600との間で液移送可能となる。
【0150】
なお、臍帯血採取バッグ500は前記採血バッグ100と、単核球保存バッグ600は前記赤血球保存バッグ200と、廃液バッグ700は前記血漿保存バッグ300と、回収液貯留バッグ800は保存液貯留バッグ400と、それぞれ同様の構成とすることができる。
【0151】
また、各バッグ500、600、700、800の容量は、採取する細胞浮遊液の種類によって適宜設定される。
【0152】
また、各チューブおよび分岐コネクタの構成は、前記第1実施形態の構成と同様とすることができる。
【0153】
次に、バッグ連結体50の使用方法(細胞浮遊液成分の分離・移送方法)の一例について説明する。
【0154】
[C−1] 採血針552を臍帯血管に穿刺し、チューブ550を介して、予め抗凝固剤580(例えば、ACD液30mL、CPD液28mL)が入れられている臍帯血採取バッグ500の臍帯血収納部530内に臍帯血を導入する。
【0155】
[C−2] 臍帯血採取バッグ500内への臍帯血採取後、チューブ550の途中を例えばチューブシーラーを用いて融着により封止し、この封止部を切断して採血針552側のチューブを分離、除去する。
【0156】
[C−3] 次に、チューブ650、860の途中をクレンメ等で挟持して閉塞し、封止部材560の内部流路を開通させ、臍帯血採取バッグ500を圧迫するかまたは廃液バッグ700より高所へ置く。これにより、臍帯血採取バッグ500の臍帯血収納部530に貯留されている臍帯血が、開封された封止部材560から排出され、チューブ570を経て、第2のポート52からフィルタ4内に流入する。そして、フィルタ4内に流入した臍帯血は、第2の空間55、第1の濾材61、第1の空間54、第1のポート51、チューブ770、分岐コネクタ760およびチューブ750を経て、廃液バッグ700の廃液収納部730に移送、回収される。このとき、臍帯血は、第1の濾材61を通過する際に、この第1の濾材61により白血球が選択的に捕捉、除去される。これにより、廃液バッグ700の廃液収納部730内には、白血球が除去された臍帯血(廃液)が回収される。また、第1の濾材61には、白血球が残ることになる。
【0157】
[C−4] 臍帯血のほぼ全量が臍帯血採取バッグ500から排出されたら、チューブ570および750の途中をそれぞれ融着により封止し、これらの封止部を切断して、臍帯血採取バッグ500および廃液バッグ700を分離する。
【0158】
[C−5] 次に、チューブ860および650の閉塞を解除するとともに、封止部材850の内部流路を開通させ、回収液貯留バッグ800を圧迫するかまたは単核球保存バッグ600より高所へ置く。これにより、回収液貯留バッグ800の回収液貯留部830内に貯留されている回収液(本実施形態では、白血球保存液)870が、開封された封止部材850から排出され、チューブ860、分岐コネクタ760、チューブ770を経て、第1のポート51からフィルタ4内に流入する。そして、フィルタ4内に流入した回収液870は、第1の空間54、第1の濾材61、第2の空間55、第2の濾材62、第3の空間56、第3のポート53およびチューブ650を経て、単核球保存バック600の単核球収納部630に移送、回収される。このとき、回収液870が第1の濾材61を通過する際に、第1の濾材61に捕捉されていた白血球は、第1の濾材61から離脱して回収液870に混入する。さらに、この白血球を含む回収液870が第2の濾材62を通過する際に、回収液870からは、この第2の濾材62により顆粒球が選択的に捕捉、除去される。これにより、単核球保存バッグ600の単核球収納部630内には、単核球を主に含む回収液870が回収される。
【0159】
[C−6] 回収液870のほぼ全量が回収液貯留バッグ800から排出されたら、チューブ650の途中を融着により封止し、この封止部を切断して、単核球保存バッグ600を分離する。これにより、単核球を含む回収液870が密封状態で収納された単核球保存バッグ600、すなわち、単核球製剤入りのバッグが得られる。
【0160】
以上のようにして得られた血液製剤は、顆粒球を実質的に含んでいないので、凍結保存−解凍プロセスに際して顆粒球が破壊されることで生じる不都合(例えば単核球の沈殿等)が防止され、回収された単核球を有効に利用することができる。かかる単核球製剤は、白血病の治療や固形癌の大量化学療法後の造血機能の再構築を図る際の細胞移植に適する。
【0161】
また、このような第3実施形態のバッグ連結体50によっても、前記第1および第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0162】
以上、本発明のフィルタおよび血液成分分離装置を、図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を追加することもできる。
【0163】
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0164】
また、フィルタに用いる濾材は、各前記各実施形態で使用したものに限定されず、用途等に応じて適宜選択される。濾材の種類としては、例えば、マイクロアグリゲート(微細凝集塊)、HAV、HBV、HCV、HIV、HTLV−I、CMV、パルボウイルスB19、フィローウイルス、ハンタウイルスのようなウイルス、細菌、プリオン、病原物質、エンドトキシン等を捕捉対象とするものが挙げられる。
【0165】
また、本発明のフィルタは、各前記実施形態の第1の濾材および第2の濾材、および、前記濾材の中から、任意に選択される3種以上の濾材を有するものであってもよい。
【0166】
また、本発明に供される細胞浮遊液は、複数種の細胞を含む液体であり、各前記実施形態で挙げた血液(全血血液および臍帯血)の他、例えば、赤血球、血漿、血小板や白血球等の各種の血液成分、骨髄液、胆汁、尿、唾液、培養液等が挙げられる。
【0167】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数種の細胞を含む細胞浮遊液から、不要成分を確実に捕捉、除去することができる。
【0168】
また、1つのフィルタを用いるだけで、多様な細胞の分離・回収を行うことができる。このため、血液成分分離装置に用いられるチューブの数が増加するのを防止でき、その結果、細胞浮遊液の採取から細胞の分離に至る一連の操作において、チューブ同士が絡まり、操作性が低下するのを好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルタの第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の血液成分分離装置をバッグ連結体に適用した場合の第1実施形態を示す平面図である。
【図3】本発明のフィルタの第2実施形態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の血液成分分離装置をバッグ連結体に適用した場合の第2実施形態を示す平面図である。
【図5】本発明のフィルタの第3実施形態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の血液成分分離装置をバッグ連結体に適用した場合の第3実施形態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 フィルタ
2 ハウジング
21 第1のポート
22 第2のポート
23 第3のポート
24 第1の空間
25 第2の空間
26 第3の空間
31 第1の濾材
32 第2の濾材
4 フィルタ
5 ハウジング
51 第1のポート
52 第2のポート
53 第3のポート
54 第1の空間
55 第2の空間
56 第3の空間
61 第1の濾材
62 第2の濾材
10 バッグ連結体
100 採血バッグ
110 バッグ本体
120 シール部
130 血液収納部
140 排出口
150 チューブ
151 ハブ
152 採血針
153 キャップ
160 封止部材
170 チューブ
180 抗凝固剤
190 チューブ
200 赤血球保存バッグ
210 バッグ本体
220 シール部
230 赤血球収納部
240 排出口
250 チューブ
300 血漿保存バッグ
310 バッグ本体
320 シール部
330 血漿収納部
340 排出口
350 チューブ
400 保存液貯留バッグ
410 バッグ本体
420 シール部
430 保存液貯留部
440 排出口
450 封止部材
460 チューブ
470 赤血球保存液
480 分岐コネクタ
50 バッグ連結体
500 臍帯血採取バッグ
510 バッグ本体
520 シール部
530 臍帯血収納部
540 排出口
550 チューブ
551 ハブ
552 採血針
553 キャップ
560 封止部材
570 チューブ
580 抗凝固剤
600 単核球保存バッグ
610 バッグ本体
620 シール部
630 単核球収納部
640 排出口
650 チューブ
700 廃液バッグ
710 バッグ本体
720 シール部
730 廃液収納部
740 排出口
750 チューブ
760 分岐コネクタ
770 チューブ
800 回収液貯留バッグ
810 バッグ本体
820 シール部
830 回収液貯留部
840 排出口
850 封止部材
860 チューブ
870 回収液

Claims (9)

  1. 複数のポートを備えるハウジングと、
    前記ハウジング内に収納され、捕捉対象の異なる2種以上の濾材とを有することを特徴とするフィルタ。
  2. 前記ハウジング内は、複数種の前記濾材により複数の空間に仕切られており、
    前記ハウジングには、複数に仕切られた各前記空間にそれぞれ連通するように少なくとも1つのポートが設けられている請求項1に記載のフィルタ。
  3. 複数のポートを備えるハウジングと、
    前記ハウジング内に収納された第1の濾材と、
    前記ハウジング内に収納され、前記第1の濾材と捕捉対象の異なる第2の濾材とを有することを特徴とするフィルタ。
  4. 前記ハウジング内は、前記第1の濾材および前記第2の濾材により、前記第1の濾材より外側の第1の空間と、前記第1の濾材と前記第2の濾材との間の第2の空間と、前記第2の濾材より外側の第3の空間との3つの空間に仕切られており、
    前記ハウジングには、前記第1の空間に連通する第1のポートと、前記第2の空間に連通する第2のポートと、前記第3の空間に連通する第3のポートが設けられている請求項3に記載のフィルタ。
  5. 前記第1の慮材は、主に白血球を捕捉し、前記第2の濾材は、主に白血球および血小板を捕捉する請求項3または4に記載のフィルタ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のフィルタと、
    複数種の細胞を含む細胞浮遊液を収納する容器と、
    各前記濾材のうちの少なくとも1種の前記濾材を通過した後の前記細胞浮遊液を収納する容器と、
    前記フィルタと各前記容器との内部同士が連通するよう、前記フィルタの所定の前記ポートと各前記容器とを接続するチューブとを有することを特徴とする血液成分分離装置。
  7. 請求項5に記載のフィルタと、
    血液を収納する第1の容器と、
    前記血液より分離された主に血漿および血小板よりなる血液成分であって、前記第1の濾材を通過した後の血液成分を収納する第2の容器と、
    前記血液より分離された主に赤血球よりなる血液成分であって、少なくとも前記第2の濾材を通過した後の血液成分を収納する第3の容器と、
    前記フィルタと各前記容器との内部同士が連通するよう、前記フィルタの所定の前記ポートと各前記容器とを接続するチューブとを有することを特徴とする血液成分分離装置。
  8. 前記第1の容器が前記第1のポートに、前記第2の容器が前記第2のポートに、前記第3の容器が前記第3のポートにそれぞれ接続される請求項7に記載の血液成分分離装置。
  9. 前記第1の容器が前記第2のポートに、前記第2の容器が前記第1のポートに、前記第3の容器が前記第3のポートにそれぞれ接続される請求項7に記載の血液成分分離装置。
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