JP2006026327A - 体液処理回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理器具で処理済みの液体を第2容器へ移送、回収した後、該液体または該液体中の成分の収率を低下させることなく、第2容器内の空気を簡単な操作で効率良く排出することができる。
【解決手段】血液処理回路1は、採血部2Aと、血液処理部2Bとを有している。採血部2Aは、血液を収納する第1バッグ3と、先端に採血針42を有するチューブ4と、第1バッグ3から血液を排出するチューブ45とを備え、血液処理部2Bは、内部の容積が可変のフィルターユニット5と、処理済液移送路6と、第2バッグ7と、第3バッグ8と、第4バッグ9とを備えている。処理済液移送路6は、チューブ61と、分岐コネクタ62と、並列に配置された第1チューブ63および第2チューブ64と、分岐コネクタ65と、チューブ66と、第1チューブ63を圧閉し得るクランプ67と、第2チューブの途中に設けられた逆止弁68とで構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】血液処理回路1は、採血部2Aと、血液処理部2Bとを有している。採血部2Aは、血液を収納する第1バッグ3と、先端に採血針42を有するチューブ4と、第1バッグ3から血液を排出するチューブ45とを備え、血液処理部2Bは、内部の容積が可変のフィルターユニット5と、処理済液移送路6と、第2バッグ7と、第3バッグ8と、第4バッグ9とを備えている。処理済液移送路6は、チューブ61と、分岐コネクタ62と、並列に配置された第1チューブ63および第2チューブ64と、分岐コネクタ65と、チューブ66と、第1チューブ63を圧閉し得るクランプ67と、第2チューブの途中に設けられた逆止弁68とで構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば血液処理回路のような体液処理回路に関するものである。
ドナー(供血者)より全血を採血した後、その採血血液を遠心分離により3種の輸血用製剤、すなわち例えば赤血球濃厚液(CRC)、濃厚血小板血漿(PC)および乏血小板血漿(PPP)に分離する血液バッグシステムが知られている。
このような輸血用製剤では、白血球の混入が原因で誘発される各種の輸血後副作用を防止するために、患者へ輸血する直前に分離・保存されていた輸血用血液から白血球を除去することが行われている。
献血によって得られた血液は、分離・保存前に白血球の除去を行う方が、輸血用血球製剤の品質が良くなることが知られている。従って、このような血液の分離・保存前における白血球の除去を可能とするため、血液バッグシステムとフィルターとが接続され一体となっている白血球除去フィルターシステム(インラインフィルター)が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された白血球除去フィルターシステムは、採血血液を収納するバッグ1と、白血球除去フィルターユニット2と、白血球が除去された血液成分を収納するバッグ3と、前記バッグ1と前記白血球除去フィルターユニット2の入口とを繋ぐチューブと、前記白血球除去フィルターユニット2の出口と前記バッグ3とを繋ぐチューブと、バッグ3に順次連結されたバッグ4および5とを備えており、バッグ1内から血液を排出し、白血球除去フィルターユニット2を通過させて白血球を除去した後、その白血球除去血液(白除血)をバッグ3へ移送、収納するものである。
しかしながら、この特許文献1に開示されたシステムでは、次のような欠点がある。
白血球除去フィルターユニット2を通過させて血液中から白血球を除去した後、その白除血をバッグ3へ移送、収納する際、白血球除去フィルターユニット2内の空気もバッグ3へ送り込まれる。そのため、白除血を収納したバッグ3内には、空気が残留することとなるが、このような空気の残留があると、デッドスペースができバッグ3の嵩が大きくなるので以後の操作の邪魔となるばかりでなく、バッグ3を遠心分離操作に供する際に、液面や界面が不安定となり分離効率の低下を招くおそれがあり、また、製剤を冷蔵または冷凍保存する際に、バッグの破損の原因となることがあるという種々の問題が生じる。
白血球除去フィルターユニット2を通過させて血液中から白血球を除去した後、その白除血をバッグ3へ移送、収納する際、白血球除去フィルターユニット2内の空気もバッグ3へ送り込まれる。そのため、白除血を収納したバッグ3内には、空気が残留することとなるが、このような空気の残留があると、デッドスペースができバッグ3の嵩が大きくなるので以後の操作の邪魔となるばかりでなく、バッグ3を遠心分離操作に供する際に、液面や界面が不安定となり分離効率の低下を招くおそれがあり、また、製剤を冷蔵または冷凍保存する際に、バッグの破損の原因となることがあるという種々の問題が生じる。
そこで、バッグ3内の空気を排除する方法として、回路内に、一端が白血球除去フィルターユニット2の上流側、他端が白血球除去フィルターユニット2の下流側に接続され、白血球除去フィルターユニット2を迂回するバイパスチューブを設け、白除血をバッグ3に収納(回収)した後、バッグ3を押圧してバッグ3内の空気をバイパスチューブを介して白血球除去フィルターユニット2の上流側に排出することが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、この場合、空気の排出ともに、バッグ3に一旦回収された白除血やチューブ内に残存していた白除血が、少量ではあるがフィルターユニット2の上流側に戻されてしまうので、赤血球や血小板等の収率が低下するという問題がある。
また、バッグ1より流下してくる血液を誤ってバイパスチューブ側に流してしまうと、白血球が除去されないままの血液がバッグ3に混入し、濾過前の血液と白除血とのコンタミが生じ、白血球の除去率が低下するおそれがある。この場合、バイパルチューブの途中に逆止弁(ワンウエイバルブ)を設け、上流側へ向かう流れのみを許容する構成とすることも可能であるが、前記逆止弁の性能(逆止機能)が不完全であると、白血球が除去されていない血液がバッグ3に混入する可能性を完全に否定することはできない。
本発明の目的は、処理器具で処理済みの液体を第2容器へ移送し、回収した後、該液体または該液体中の成分の収率を低下させることなく、第2容器内の空気を簡単な操作で効率良く排出することができる体液処理回路を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 第1容器内に収納された生体由来物質を含む液体を処理する処理器具と、
前記処理器具で処理された液体を収納する第2容器と、
前記処理器具と前記第2容器との間に設けられ、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成される処理済液移送路と、
前記第1流路を開閉する開閉手段と、
前記第2流路に一方向の流れのみを許容する逆止弁とを備えることを特徴とする体液処理回路。
(1) 第1容器内に収納された生体由来物質を含む液体を処理する処理器具と、
前記処理器具で処理された液体を収納する第2容器と、
前記処理器具と前記第2容器との間に設けられ、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成される処理済液移送路と、
前記第1流路を開閉する開閉手段と、
前記第2流路に一方向の流れのみを許容する逆止弁とを備えることを特徴とする体液処理回路。
(2) 生体由来物質を含む液体を収納する第1容器と、
前記第1容器内に収納された前記液体を処理する処理器具と、
前記処理器具で処理された液体を収納する第2容器と、
前記処理器具と前記第2容器との間に設けられ、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成される処理済液移送路と、
前記第1流路を開閉する開閉手段と、
前記第2流路に一方向の流れのみを許容する逆止弁とを備えることを特徴とする体液処理回路。
前記第1容器内に収納された前記液体を処理する処理器具と、
前記処理器具で処理された液体を収納する第2容器と、
前記処理器具と前記第2容器との間に設けられ、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成される処理済液移送路と、
前記第1流路を開閉する開閉手段と、
前記第2流路に一方向の流れのみを許容する逆止弁とを備えることを特徴とする体液処理回路。
(3) 前記処理済液移送路の管路は、前記第1流路および前記第2流路の一端同士が合流するような配置とされている上記(1)または(2)に記載の体液処理回路。
(4) 前記処理済液移送路の管路は、前記第1流路および前記第2流路の一端同士および他端同士がそれぞれ合流するような配置とされている上記(1)または(2)に記載の体液処理回路。
(5) 前記第1容器内に収納された前記液体を前記処理器具で処理し、処理後の液体を前記第1流路を経て前記第2容器へ移送した後、前記第2容器内の空気を前記第2流路を経て排出するよう用いられる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の体液処理回路。
(6) 前記第2容器から排出された空気は、前記第2流路を経た後、前記処理器具の処理済液出口から前記処理器具内に導入される上記(5)に記載の体液処理回路。
(7) 前記第1容器は、可撓性を有するバッグである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の体液処理回路。
(8) 前記第2容器は、可撓性を有するバッグである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の体液処理回路。
(9) 前記処理器具は、内部の容積が可変のものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の体液処理回路。
(10) 前記処理器具は、入口および出口を有するケーシングと、前記ケーシング内に収納され、前記入口から導入された液体中から所定の成分を除去するフィルターとを備えるフィルターユニットである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の体液処理回路。
(11) 前記ケーシングは、その少なくとも一部が可撓性を有する材料で構成されている上記(10)に記載の体液処理回路。
(12) 前記生体由来物質を含む液体は、血液または血液成分である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の体液処理回路。
(13) 前記開閉手段は、前記チューブを圧閉し得るクランプである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の体液処理回路。
本発明によれば、処理器具で処理済みの液体を第2容器へ移送し、回収した後、第2容器内の空気を簡単な操作で効率良く排出することができ、また、この際、処理済みの液体または該液体中の成分の収率が低下することも防止することができる。
特に、処理器具が血液中から白血球等の所定成分を除去するフィルターユニットである場合、その除去率を高く維持することができ、血液製剤の品質向上に寄与する。
以下、本発明の体液処理回路について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.第1実施形態
図1は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第1実施形態を模式的に示す平面図である。
図1は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第1実施形態を模式的に示す平面図である。
血液処理回路(血液処理セット)1は、採血部2Aと、血液処理部2Bとを有している。採血部2Aは、採血血液を収納(貯留)する第1バッグ(第1容器)3と、第1バッグ3へ血液を導入するチューブ(採血チューブ)4と、第1バッグ3から血液を排出するチューブ45とを備えている。
第1バッグ(採血バッグ)3は、可撓性を有するシート材を重ね、その周囲を融着(シール)して袋状としたバッグ本体30を有している。なお、第1バッグ3のバッグ本体30は、筒状のシート材の両端部をシールしたもの、シート材を2つに折り曲げ、その折り曲げ部以外の3辺をシールしたもの等、その形態は、いかなるものでもよい。
バッグ本体30の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニルを主とする材料(例えば、少量の他の高分子材料との共重合体、ポリマーブレンド、ポリマーアロイ等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
なお、第1バッグ3内には、予め抗凝固剤が入れられていることが好ましい。この抗凝固剤は、通常液体であり、例えば、ACD−A液、CPD液、CPDA−1液、ヘパリンナトリウム液等が挙げられる。このような抗凝固剤のバッグ本体30内における量は、予定採血量に応じた適正な量とされる。
図1に示すように、第1バッグ3の図1中下端部には、第1バッグ3内(血液収納部)に連通するよう可撓性を有するチューブ4および45の一端40および450がそれぞれ接続されている。
チューブ4は、第1バッグ3へ血液を導入するチューブ(採血チューブ)であり、チューブ45は、第1バッグ3から血液を排出し、該血液を後述するフィルターユニット5等へ送るチューブである。
チューブ4の他端には、ハブ41を介して採血針42が装着されている。このハブ41には、採血針42を被包する図示しないキャップが装着される。
チューブ45は、後述するフィルターユニット5の入口51と接続されるチューブである。
血液処理部2Bは、血液中から所望の成分を抽出し(濾別し)回収するため、あるいは、血液を複数の血液成分に分離し、それらのうちから所望の成分(血液成分)を回収するために用いられるものである。この血液処理部2Bは、フィルターユニット5と、処理済液移送路6と、第2バッグ7、第3バッグ8および第4バッグ9で構成されるバッグ連結体とを備えている。
図1に示すように、フィルターユニット5は、入口51および出口52を有するケーシング(ハウジング)50と、該ケーシング50内に収納され、入口51から導入された血液中から所定の成分を除去(濾別)するフィルター(濾材)53とを備えている。入口51には、チューブ45の他端455が接続されている。チューブ45を経て入口51より導入された血液は、フィルター53により所望の成分(不要物)が濾別されて出口52より流出する。
フィルターユニット5におけるケーシング50の構成材料としては、硬質材料でも軟質材料(可撓性を有する材料)でもよく、例えば、ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等が挙げられる。
本発明では、ケーシング50の内部の容積は、可変のものであるのが好ましい。これにより、後述するように、第2バッグ7側から送り込まれた空気をケーシング50内に導入し、保持することが容易に可能となる。
このような容積可変のケーシング50を得るためには、ケーシング50の全部または一部を、可撓性を有する材料(軟質材料)で構成するのが好ましい。このような材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等が挙げられる。
容積可変のケーシング50の具体例としては、軟質樹脂製シート材を2枚重ね、それらの外周部を接着、融着等により封止したもの、硬質の板材と軟質樹脂製シート材とを重ね、それらの外周部を接着、融着等により封止したもの、硬質材料で構成されたケーシングの一部にダイヤフラム(変形可能な膜部材)を有する構成のもの、ケーシングの全部または一部を伸縮自在な蛇腹状の部材で構成したもの等が挙げられる。
フィルターユニット5におけるフィルター(濾材)53の構成材料としては、例えば、ポリエーテル型ポリウレタン、ポリエステル型ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の多孔体や不織布等が挙げられる。
このフィルターユニット5の種類は、特に限定されず、用途等に応じて適宜選択されるが、例えば、濾別する成分により分類すると、白血球除去フィルター、マイクロアグリゲート(微細凝集塊)除去フィルター、ウイルス除去フィルター、エンドトキシン除去フィルター等が挙げられる。また、その他、細菌、プリオン、病原物質等を除去するフィルターでもよい。
白血球除去フィルターには、白血球のみを分離するタイプ(リンパ球、顆粒球、単球のうちの1つまたは2つ以上を分離するものでもよい)と、白血球および血小板を濾別するタイプとがあり、また、同時に微細凝集塊を濾別するようにすることも可能である。
また、マイクロアグリゲート除去フィルターには、微細凝集塊のみを濾別するタイプと、微細凝集塊および血小板を濾別するタイプとがある。
また、ウイルス除去フィルターにおいては、ウイルス(例えば、HAV、HBV、HCV、HIV、HTLV−I、CMV、パルボウイルスB19、フィローウイルス、ハンタウイルス等)のみを濾別するタイプと、ウイルスとともに、エンドトキシンと微細凝集塊とのいずれか一方または両方を濾別するタイプがある。また、さらに白血球や血小板も選択的に濾別できるようにすることもできる。
また、エンドトキシン除去フィルターにおいても、エンドトキシンのみを濾別するタイプと、エンドトキシンとともに、ウイルスと微細凝集塊とのいずれか一方または両方を濾別するタイプがある。また、さらに白血球や血小板も選択的に濾別できるようにすることもできる。
なお、以下の説明では、フィルターユニット5は、代表的に、血液から白血球を濾別(分離)する白血球除去フィルターとして説明する。
フィルターユニット5と第2バッグ7との間には、フィルターユニット5で処理された液体、すなわち白血球が除去された血液(白除血)を第2バッグ7へ移送する処理済液移送路6が設置されている。この処理済液移送路6は、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成されている。本実施形態では、処理済液移送路6は、チューブ61、分岐コネクタ(Y字管)62、第1チューブ63、第2チューブ64、分岐コネクタ(Y字管)65、チューブ66、クランプ(開閉手段)67および逆止弁68で構成されている。以下、詳述する。
ケーシング50の出口52には、可撓性を有するチューブ61の一端が接続されており、チューブ61の他端は、三方分岐管(T字管、Y字管、ト字管、三方活栓等)で構成される分岐コネクタ62の1つのポートに接続されている。
可撓性を有する第1チューブ63および第2チューブ64は、ほぼ並列に配置され、第1チューブ63の一端および第2チューブ64の一端は、それぞれ、分岐コネクタ62の他の2つのポートに接続されている。第1チューブ63および第2チューブ64の内腔は、それぞれ、第1流路および第2流路を形成している。
第1チューブ63の他端および第2チューブ64の他端は、それぞれ、三方分岐管(T字管、Y字管、ト字管、三方活栓等)で構成される分岐コネクタ65の2つのポートに接続されている。
可撓性を有するチューブ66の一端は、分岐コネクタ65の他の1つのポートに接続され、チューブ66の他端は、第2バッグ7内(血液成分収納部)に連通するよう第2バッグ7の図1中上端部に接続されている。
第1チューブ63の途中には、第1チューブ63の内腔(第1流路)を圧閉/開放することにより開閉する開閉手段として、クランプ(クレンメ)67が設置されている。
また、第2チューブ64の途中には、第2チューブ64の内腔(第2流路)に図1中矢印D方向の流れのみを許容する逆止弁(一方向弁)68が設置されている。
このような処理済液移送路6の管路は、前記第1流路および前記第2流路の一端同士が分岐コネクタ62にて合流し、前記第1流路および前記第2流路の他端同士が分岐コネクタ65にて合流するような配置とされている。
本発明において、開閉手段として、クランプ67に限らず、その他に、例えば、二方活栓、三方活栓等の多方活栓等を用いることができる。
また、逆止弁68としては、例えば、ダックビル弁やボール弁等を用いることができる。
血液処理部2Bの一部を構成するバッグ連結体は、第2バッグ7、第3バッグ8および第4バッグ9の3つのバッグを備えている。本実施形態では、第2バッグ7は、最終的に赤血球濃厚液(CRC)を収納する赤血球バッグとなり、第3バッグ8は、最終的に濃厚血小板血漿(PC)を収納する血小板バッグとなり、第4バッグ9は、最終的に乏血小板血漿(PPP)を収納する血漿バッグとなる。
第2バッグ7、第3バッグ8および第4バッグ9は、それぞれ、可撓性を有するシート材を重ね、その周囲を融着(シール)して袋状としたバッグ本体70、80および90を有している。なお、これらについても、前記バッグ本体30と同様に、筒状のシート材の両端部をシールしたもの、シート材を2つに折り曲げ、その折り曲げ部以外の3辺をシールしたもの等、その形態は、いかなるものでもよい。
バッグ本体70、80および90の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニルを主とする材料(例えば、少量の他の高分子材料との共重合体、ポリマーブレンド、ポリマーアロイ等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
第4バッグ9内(バッグ本体70内)には、予め赤血球保存液が入れられていることが好ましい。この赤血球保存液は、通常液体であり、例えば、SAGM液、OPTISOL液、MAP液等が挙げられる。バッグ本体90内における赤血球保存液の量は、予定採血量に応じた適正な量とされる。
図1に示すように、第2バッグ7の図1中上端部には、第2バッグ7内(血液成分収納部)に連通するようにチューブ66の他端が接続されているとともに、可撓性を有するチューブ11の一端が接続されている。チューブ66により、第2バッグ7へ血液または血液成分が導入される。また、チューブ11は、第2バッグ7から第3バッグ8へ血液成分を移送するチューブである。
第3バッグ8および第4バッグ9の図1中上端部には、それぞれ、第3バッグ8内(血液成分収納部)および第4バッグ9内(血液成分収納部)に連通するよう可撓性を有するチューブ12および13の一端が接続されている。チューブ11、12および13の他端は、三方分岐管(T字管、Y字管、ト字管、三方活栓等)で構成される分岐コネクタ10の3つのポートにそれぞれ接続されている。
第2バッグ7とチューブ11との接続部および第4バッグ9とチューブ13との接続部には、破断すると遮断状態の流路が開通する封止部材72および92がそれぞれ設けられている。
以上のような構成により、第2バッグ7、第3バッグ8および第4バッグ9は、それぞれ、チューブ11、チューブ12、チューブ13および分岐コネクタ10を介して連結され、必要時(封止部材72、92の開封時)に、その内部同士が連通している。
チューブ4、45、61、63、64、66、11、12および13の構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニルを主とする材料(例えば、少量の他の高分子材料との共重合体、ポリマーブレンド、ポリマーアロイ等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
各バッグのバッグ本体30、70、80および90には、それぞれ、ラベル31、71、81および91が貼着されている。ラベル31、71、81および91は、その裏面に粘着剤層を有し、この粘着剤層により各バッグ本体30、70、80および90の表面に貼着されている。
このラベル31、71、81および91には、それが貼着されているバッグの内容物(収納物)に関する情報が例えば印刷により表示されている。表示される情報としては、例えば、収納する血液成分の種類、バッグの容量、血液型、採血日、ドナーに関する情報(氏名、年齢、性別等)等が挙げられる。表示の方法は、前記のような情報を文字、数字、記号等でそのまま表示する場合の他、前述したような情報をコード化して表示する(例えばバーコードや二次元コード)ものでもよい。
このような各ラベル31、71、81および91は、各バッグ本体30、70、80および90の表面から容易に剥離しないものが好ましく、また、タンパープルーフ性を有しているのが好ましい。
以上のような血液処理回路1は、予め滅菌処理がなされている。この場合、血液処理回路1の滅菌方法としては、バッグ内に前述したような抗凝固剤や赤血球保存液等の液体が入れられていることから、湿熱滅菌(オートクレーブ滅菌)が好ましい。
なお、フィルターユニット5に対して別途に滅菌処理を施し、チューブ45および61と例えばチューブ無菌接続装置(例:特開平9−154920号公報、特開2000−308688号公報に記載の装置)により無菌的に接続して血液処理回路1としたものでもよい。この場合、フィルターユニット5は、血液処理回路1の他の部分とは異なる滅菌方法または滅菌条件で滅菌されているのが好ましい。フィルターユニット5の好ましい滅菌方法としては、例えばEOG(エチレンオキサイドガス)滅菌のようなガス滅菌、またはγ線滅菌のような放射線滅菌が挙げられる。これらの滅菌方法は、湿熱滅菌に比べ、フィルター(濾材)53の濾過性能を低下させるおそれが少ない。そのため、フィルター53の濾過性能を十分に発揮することができ、効率よく白血球を除去することができるという利点がある。
次に、血液処理回路1の使用方法の一例について説明する。なお、フィルターユニット5は、代表的に、白血球除去フィルターとして説明する。
[1] まず、採血部2の採血針42をドナー(供血者)の血管に穿刺して血液を採血し、第1バッグ3内に所定量の採血血液を確保する。このとき、チューブ45の一端450付近が破断により連通する破断連通部材等(図示せず)により封止された構成であると、第1バッグ3からチューブ45への血液の流出が防止されるので好ましい。また、破断連通部材等を有さない場合には、チューブ45をクランプ等で封止しておくのがよい。
採血終了後は、必要に応じて、チューブシーラー等により、チューブ4の途中を融着により封止し、その封止部を切断して採血針42側のチューブ4を分離、除去する。
[2] 次に、前記破断連通部材またはクランプ等によるチューブ45の封止を解除し、第1バッグ3内の血液をチューブ45を介して排出させ、フィルターユニット5により濾過する。すなわち、血液中からの白血球の濾別(分離除去)を行う。この場合、例えば、血液が収納されている第1バッグ3をスタンド等により吊り下げて高所に配置し、重力(落差)を利用して血液を移送する。
第1バッグ3から排出された血液は、チューブ45を経て入口51からケーシング50内に流入し、フィルター53を通過する際に白血球が濾別(分離)される。白血球が除去された血液(白除血)は、出口52から流出し、処理済液移送路6へ移行する。
[3] 処理済液移送路6では、クランプ67による圧閉を解除して、第1チューブ63の内腔(第1流路)が開放された状態としておく。出口52から流出した白除血は、チューブ61および分岐コネクタ62を経た後、第1チューブ63内を図1中矢印C方向に流れ、さらに分岐コネクタ65およびチューブ66を順次経て、第2バッグ7内に導入され、貯留(回収)される。
ここで、第2チューブ64の途中には、矢印D方向の流れのみを許容する逆止弁68が設けられているため、チューブ61を経て分岐コネクタ62に到達した白除血は、第2チューブ64内を図1中矢印Dと反対方向に流れることはなく、よって、白除血は、第1チューブ63を経由して第2バッグ7内に移送される。
[4] 第2バッグ7内に白除血が回収されたら、第2バッグ7内の空気の排出を行う。まず、クランプ67により第1チューブ63を圧閉し、第1チューブ63の内腔(第1流路)を封止する。
次に、第2バッグ7の図1中上端部を鉛直上方にして、第2バッグ7をゆっくりと加圧(圧迫)し、第2バッグ7の空気をチューブ66より排出する。第2バッグ7の加圧作業は、例えば、手作業あるいは後述するバッグ加圧装置を用いて行うことができる。
第2バッグ7より排出された空気は、チューブ66および分岐コネクタ65を経た後、第2チューブ64内を矢印D方向に流れ、さらに分岐コネクタ62およびチューブ61を順次経て、出口52よりケーシング50内に送り込まれる。そして、送り込まれた空気は、ケーシング50内の出口52側の部位に貯留され、保持される。
ここで、第1チューブ63の途中は、クランプ67により封止されているので、チューブ66を経て分岐コネクタ65に到達した空気は、第1チューブ63内を矢印Cと反対方向に流れることはなく、よって、空気は、第2チューブ64を経由してフィルターユニット5側に移送される。
また、第1チューブ63の途中がクランプ67により封止され、かつ、第2チューブ64の途中に設けられた逆止弁68が第2チューブ64内の矢印Dと反対方向の流れを阻止するので、ケーシング50内に一旦送り込まれた空気は、第2バッグ7の加圧(圧迫)を解除したとしても第2バッグ7側に戻されることなく、そのままケーシング50内に保持される。その結果、本発明では、簡単な操作で第2バッグ7内の空気を排出し、ケーシング50内に保持しておくことができる。
また、本発明では、第2バッグ7内の空気をフィルターユニット5の入口51側(上流側)に戻すのではなく、出口52側(下流側)に戻すような構成となっているため、次のような利点がある。
第2バッグ7内の空気をフィルターユニット5の入口51側に戻す構造とした場合、空気とともにチューブ内に残存した血液もフィルターユニット5での濾過前の部位に戻されることとなり、すなわち、濾過前の血液に濾過後の白除血が混入することとなるが、血液を無駄なく使用し血液成分の収率を高めるために再度この血液を処理して第2バッグ7に回収した場合に、一旦フィルター53に捕捉された白血球が流出することがあり、白血球の除去率が低下するおそれがある。これに対し、本発明では、第2バッグ7内の空気およびチューブ内に残存した白除血がフィルターユニット5の出口52側(下流側)に戻されるので、濾過前の血液に濾過後の白除血が混入することがなく、上述したような問題が生じない。
また、図1の構成において、第2チューブ64の図中上端をフィルターユニット5の入口51側(チューブ45の途中)に接続された構成(比較例)とした場合、逆止弁68の性能(逆止機能)が不完全であると、血液の処理に際し、濾過前の血液(白血球が除去されていない血液)が少量ではあるが逆止弁68を矢印Dと反対方向に流れ、第2バッグ7内に混入することがある。これに対し、本発明では、第2チューブ64の図1中上端がフィルターユニット5の出口52側に接続されているので、逆止弁68の性能(逆止機能)が不完全であったとしても、逆止弁68を矢印Dと反対方向に通過する血液は、濾過済みの白除血であるため、前述したような不都合は生じず、よって、白血球の除去率を高く維持することができる。
このように、本発明の血液処理回路1では、白血球の除去率を高く維持することができ、最終的に得られる血液製剤(赤血球、血小板、血漿等の血液成分)の品質の向上に寄与する。
なお、第2バッグ7内の空気をフィルターユニット5内に移送した後に、再びクランプ67を開放することにより、チューブ61、66に残存していた白除血を第2バッグ7内に回収してもよい。
[5] 以上のようにして、第2バッグ7内への白除血の回収および空気の排出が完了したら、チューブシーラー等によりチューブ66の途中(特に第2バッグ7の近傍の部位)を融着により封止し、その封止部を切断して、採血部2A、フィルターユニット5および処理済液移送路6と、バッグ7〜9よりなるバッグ連結体とを分離する。
[6] 次に、第2バッグ7、第3バッグ8および第4バッグ9をひとまとめにし、遠心分離装置の遠心カップ内に入れ、遠心分離装置を作動して遠心分離を施す。これにより、第2バッグ7内に収納されている白除血は、例えば下層側から赤血球、多血小板血漿の2層に分離される。なお、このような血液成分の分離パターンは、これに限らず、遠心分離の条件(遠心回転数、遠心時間等)により適宜定められる。
[7] 次に、第2バッグ7内で2層に分離されている血液成分のうち、上層の多血漿板血漿を第3バッグ8へ移送する。その方法は、次の通りである。
第2バッグ7を血液成分分離移送装置(バッグ加圧装置)にセットし、封止部材72を破断してチューブ11を開通し、この状態で第2バッグ7を徐々に加圧(圧迫)する。これにより、上澄みの多血小板血漿は、第2バッグ7から排出され、チューブ11、分岐コネクタ10およびチューブ12を経て第3バッグ8へ移送され、回収される。第2バッグ7内には、赤血球が残る。
[8] 多血小板血漿の移送が完了した後、封止部材92を破断してチューブ13を開通し、チューブ12をクランプ(図示せず)で封止した状態で、第4バッグ9内の赤血球保存液をチューブ13、分岐コネクタ10およびチューブ11を経て移送し、第2バッグ7内の赤血球に添加する。
[9] 次に、チューブシーラー等により、チューブ11の途中を融着により封止し、その封止部を切断して、第2バッグ7を第3バッグ8および第4バッグ9から分離する。そして、第2バッグ7内で赤血球と赤血球保存液とをよく混和する。
これにより、赤血球(赤血球濃厚液(CRC))入りの第2バッグ7が得られる。
これにより、赤血球(赤血球濃厚液(CRC))入りの第2バッグ7が得られる。
[10] 次に、第3バッグ8および第4バッグ9をひとまとめにして遠心分離装置の遠心カップに入れ、遠心分離装置を作動して遠心分離を施す。
これにより、第3バッグ8内に収納されている多血小板血漿は、血小板のペレット(沈殿物)と上澄みの血漿(乏血小板血漿)とに分離される。
なお、このような血液成分の分離パターンは、遠心分離の条件により定められる。
なお、このような血液成分の分離パターンは、遠心分離の条件により定められる。
[11] 次に、第3バッグ8を血液成分分離移送装置(バッグ加圧装置)にセットし、第3バッグ8を徐々に加圧する。
これにより、上澄みの血漿を第3バッグ8から排出し、チューブ12、分岐コネクタ10およびチューブ13を経て第4バッグ9へ移送する。このとき、血小板のペレットを懸濁させて濃厚血小板血漿を得るために、それに適した量だけ第3バッグ8内に血漿を残しておく。
[12] 次に、チューブシーラー等によりチューブ12およびチューブ13の途中をそれぞれ融着により封止し、これらの封止部を切断して、第3バッグ8と第4バッグ9とに分離する。そして、第3バッグ8内で血小板のペレットを血漿に懸濁させる。
これにより、血小板(濃厚血小板血漿(PC))入りの第3バッグ8と、血漿(乏血小板血漿(PPP))入りの第4バッグ9とが得られる。
以上により、各種の血液製剤、すなわち、赤血球(赤血球濃厚液(CRC))入りの第2バッグ7、血小板(濃厚血小板血漿(PC))入りの第3バッグ8および血漿(乏血小板血漿(PPP))入りの第4バッグ9が得られる。
なお、上記工程による血液の分離、回収操作は、一例であり、本発明においては、血液を分離、回収する血液成分の種類、使用するバッグの種類や数、チューブの配置、操作手順等は、特に限定されない。
2.第2実施形態
図2は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第2実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図2は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第2実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
この第2実施形態は、血液処理部2Bにおいて、第2バッグ7と第3バッグ8とを接続するチューブの配置が異なり、それ以外は前記第1実施形態と同様である。
すなわち、前記第1実施形態では、チューブ11の一端が第2バッグ7に直接接続されているのに対し、この第2実施形態では、チューブ66の途中に三方分岐管(T字管、Y字管、ト字管、三方活栓等)で構成される分岐コネクタ14が設けられ、チューブ11の一端が封止部材72を介してこの分岐コネクタ14の1つのポートに接続されている。
3.第3実施形態
図3は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第3実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図3は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第3実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
この第3実施形態は、処理済液移送路6の構成(チューブの配置)が異なり、それ以外は前記第1実施形態と同様である。
すなわち、前記第1実施形態では、第1チューブ63(第1流路)と第2チューブ64(第2流路)の他端同士が分岐コネクタ65を介して合流しているのに対し、この第3実施形態では、第1チューブ63(第1流路)の他端および第2チューブ64(第2流路)の他端が、それぞれ第2バッグ7に直接接続されている。
4.第4実施形態
図4は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第4実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第4実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図4は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第4実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第4実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
この第4実施形態は、処理済液移送路6の構成(チューブの配置)が異なり、それ以外は前記第1実施形態と同様である。
すなわち、前記第1実施形態では、第1チューブ63(第1流路)と第2チューブ64(第2流路)の一端同士が分岐コネクタ62を介して合流し、チューブ61に接続されているのに対し、この第4実施形態では、第1チューブ63(第1流路)の一端がフィルターユニット5の出口52側に直接接続され、第2チューブ64(第2流路)の一端は、ケーシング50の出口52の近傍に設けられた口部(空気流入口)54に接続されている。
5.第5実施形態
図5は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第5実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第5実施形態について、前述した第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図5は、本発明の体液処理回路を血液処理回路に適用した場合の第5実施形態を模式的に示す平面図である。以下、この第5実施形態について、前述した第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
この第5実施形態は、前述した第3実施形態に前述した第4実施形態を組み合わせた構成のものである。
すなわち、処理済液移送路6は、互いに合流しない第1チューブ63および第2チューブ64と、それらの途中に設けられた前記と同様のクランプ67および逆止弁68とで構成されており、第1チューブ63(第1流路)および第2チューブ64(第2流路)の一端は、それぞれケーシング50の出口52および口部(空気流入口)54に接続され、第1チューブ63(第1流路)および第2チューブ64(第2流路)の他端は、それぞれ第2バッグ7の図5中上端に接続されている。
以上、本発明を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成と置換することができ、また、任意の構成が付加されていてもよい。
前記各実施形態では、血液処理回路1は、第1〜第4バッグの合計4つのバッグを備えるものであるが、本発明はこれに限らず、例えば、第1〜第3バッグの合計3つのバッグを備えるもの、第1および第2バッグの合計2つのバッグを備えるもの、第2バッグを備え、使用時に第1バッグを接続して用いるもの、または合計5つ以上のバッグを備えるもの等、いずれでもよい。さらに、これら各バッグの構成、用途等も特に限定されない。
また、前記各実施形態では、血液処理回路が備えるフィルターユニットの数量を1つとしたが、本発明はこれに限らず、複数(2つ以上)のフィルターユニットを備えるものでもよい。この場合、各フィルターユニットは、同一の構成でも異なる構成のものでもよい。
また、前記各実施形態は、本発明を血液または血液成分を処理する血液処理回路に適用した場合の実施形態であるが、本発明は、これに限らず、例えば、リンパ液、髄液、尿等の生体由来物質を含む液体を処理する処理回路に広く用いることができる。
1 血液処理回路
2A 採血部
2B 血液処理部
3 第1バッグ(採血バッグ)
30 バッグ本体
31 ラベル
4 チューブ
40 一端
41 ハブ
42 採血針
45 チューブ
450 一端
455 他端
5 フィルターユニット
50 ケーシング
51 入口
52 出口
53 フィルター(濾材)
54 口部(空気流入口)
6 処理済液移送路
61 チューブ
62 分岐コネクタ(Y字管)
63 第1チューブ
64 第2チューブ
65 分岐コネクタ(Y字管)
66 チューブ
67 クランプ
68 逆止弁
7 第2バッグ(血液成分バッグ)
8 第3バッグ(血液成分バッグ)
9 第4バッグ(血液成分バッグ)
70、80、90 バッグ本体
71、81、91 ラベル
72、92 封止部材
10 分岐コネクタ
11〜13 チューブ
14 分岐コネクタ
2A 採血部
2B 血液処理部
3 第1バッグ(採血バッグ)
30 バッグ本体
31 ラベル
4 チューブ
40 一端
41 ハブ
42 採血針
45 チューブ
450 一端
455 他端
5 フィルターユニット
50 ケーシング
51 入口
52 出口
53 フィルター(濾材)
54 口部(空気流入口)
6 処理済液移送路
61 チューブ
62 分岐コネクタ(Y字管)
63 第1チューブ
64 第2チューブ
65 分岐コネクタ(Y字管)
66 チューブ
67 クランプ
68 逆止弁
7 第2バッグ(血液成分バッグ)
8 第3バッグ(血液成分バッグ)
9 第4バッグ(血液成分バッグ)
70、80、90 バッグ本体
71、81、91 ラベル
72、92 封止部材
10 分岐コネクタ
11〜13 チューブ
14 分岐コネクタ
Claims (13)
- 第1容器内に収納された生体由来物質を含む液体を処理する処理器具と、
前記処理器具で処理された液体を収納する第2容器と、
前記処理器具と前記第2容器との間に設けられ、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成される処理済液移送路と、
前記第1流路を開閉する開閉手段と、
前記第2流路に一方向の流れのみを許容する逆止弁とを備えることを特徴とする体液処理回路。 - 生体由来物質を含む液体を収納する第1容器と、
前記第1容器内に収納された前記液体を処理する処理器具と、
前記処理器具で処理された液体を収納する第2容器と、
前記処理器具と前記第2容器との間に設けられ、並列に配置された第1流路および第2流路を含む流路を形成するよう所定のパターンに配置された管路で構成される処理済液移送路と、
前記第1流路を開閉する開閉手段と、
前記第2流路に一方向の流れのみを許容する逆止弁とを備えることを特徴とする体液処理回路。 - 前記処理済液移送路の管路は、前記第1流路および前記第2流路の一端同士が合流するような配置とされている請求項1または2に記載の体液処理回路。
- 前記処理済液移送路の管路は、前記第1流路および前記第2流路の一端同士および他端同士がそれぞれ合流するような配置とされている請求項1または2に記載の体液処理回路。
- 前記第1容器内に収納された前記液体を前記処理器具で処理し、処理後の液体を前記第1流路を経て前記第2容器へ移送した後、前記第2容器内の空気を前記第2流路を経て排出するよう用いられる請求項1ないし4のいずれかに記載の体液処理回路。
- 前記第2容器から排出された空気は、前記第2流路を経た後、前記処理器具の処理済液出口から前記処理器具内に導入される請求項5に記載の体液処理回路。
- 前記第1容器は、可撓性を有するバッグである請求項1ないし6のいずれかに記載の体液処理回路。
- 前記第2容器は、可撓性を有するバッグである請求項1ないし7のいずれかに記載の体液処理回路。
- 前記処理器具は、内部の容積が可変のものである請求項1ないし8のいずれかに記載の体液処理回路。
- 前記処理器具は、入口および出口を有するケーシングと、前記ケーシング内に収納され、前記入口から導入された液体中から所定の成分を除去するフィルターとを備えるフィルターユニットである請求項1ないし9のいずれかに記載の体液処理回路。
- 前記ケーシングは、その少なくとも一部が可撓性を有する材料で構成されている請求項10に記載の体液処理回路。
- 前記生体由来物質を含む液体は、血液または血液成分である請求項1ないし11のいずれかに記載の体液処理回路。
- 前記開閉手段は、前記チューブを圧閉し得るクランプである請求項1ないし12のいずれかに記載の体液処理回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004213598A JP2006026327A (ja) | 2004-07-21 | 2004-07-21 | 体液処理回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004213598A JP2006026327A (ja) | 2004-07-21 | 2004-07-21 | 体液処理回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006026327A true JP2006026327A (ja) | 2006-02-02 |
Family
ID=35893325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004213598A Pending JP2006026327A (ja) | 2004-07-21 | 2004-07-21 | 体液処理回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006026327A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007145328A1 (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-21 | Terumo Kabushiki Kaisha | 血液処理フィルターおよび血液処理回路 |
JP2015159856A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | テルモ株式会社 | 血液バッグシステム |
-
2004
- 2004-07-21 JP JP2004213598A patent/JP2006026327A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007145328A1 (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-21 | Terumo Kabushiki Kaisha | 血液処理フィルターおよび血液処理回路 |
JP4934133B2 (ja) * | 2006-06-16 | 2012-05-16 | テルモ株式会社 | 血液処理フィルターおよび血液処理回路 |
JP2015159856A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | テルモ株式会社 | 血液バッグシステム |
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