JP2005000445A - 吸水性樹脂入りバンド - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水後又は吸汗後ヌメリ感が少なく、人の皮膚にヌメリが付着しにくいものであって、保冷効果が大きく、保冷持続時間が長く、しかも柔らかい保冷用バンドを提供する。
【解決手段】吸水性樹脂と、これを入れる袋状の布からなるバンドにおいて、吸水性樹脂は、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下であり、布は通気度が0.1〜30cm/cm・secであることを特徴とする吸水性樹脂入りバンド
である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、布袋の中に吸水性樹脂が入ったバンドに関する。さらに詳しくはこのバンドを水や冷水に浸けて吸水させ、頭や首などに装着することにより、暑さ避けに好適に利用される保冷バンドや、額や首等に巻いて汗を吸収する汗取りバンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
気化熱を利用した保冷用装身具等に使用される吸水性樹脂入りバンドとして、従来通気度1〜8cm/cm・secの布を用いた布袋の中に吸水性樹脂を入れ、使用時に吸水させるバンドがある。(例えば、特許文献1)
【0003】
【特許文献1】
特開平9−220250号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、使用される吸水性樹脂は吸水後にヌメリが生じ取り扱いにくく、人がバンドを使用したときにヌメリが皮膚に付着し気持ちが悪くなったり、また汚くなるとの問題があった。
本発明の目的は、吸水後又は吸汗後ヌメリ感が少なく、人の皮膚にヌメリが付着しにくいものであって、保冷効果が大きく、保冷持続時間が長く、しかも柔らかい保冷用バンドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の吸水性樹脂と特定の袋状の布を用いることにより、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、吸水性樹脂と、これを入れる袋状の布からなるバンドにおいて、吸水性樹脂は、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下であり、布は通気度が0.1〜30cm/cm・secであることを特徴とする吸水性樹脂入りバンドである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、吸水性樹脂としては、例えば下記の(1)〜(5)が挙げられる。
(1)デンプンまたはセルロース(イ)等の多糖類と水溶性単量体及び/又は加水分解により水溶性となる単量体から選ばれる1種以上の単量体(ロ)と、架橋剤(ハ)とを必須成分として重合させ、必要により加水分解を行うことにより得られる吸水性樹脂。
(イ)としてはペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖、セルロース、CMC、デンプン等が挙げられる。
(ロ)としては例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体及びそれらの塩が挙げられる。カルボキシル基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば不飽和モノ又はポリ(2価〜6価)カルボン酸[(メタ)アクリル酸(アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。以下同様の記載を用いる)、マレイン酸、マレイン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、フマル酸、フマル酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、ケイ皮酸、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル等]及びそれらの無水物[無水マレイン酸等]等が挙げられる。
【0007】
スルホン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸(ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸等)、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、(メタ)アクリルアルキルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピル等]、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸[2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等]等が挙げられる。
リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルリン酸モノエステル[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイルロキシエチルホスフェート等]等が挙げられる。
上記カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を含有する水溶性単量体の塩[例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩もしくはアンモニウム塩等]等が挙げられる。
【0008】
アミド基含有モノマー[例えば(メタ)アクリルアミド等]、第3級アミノ基含有モノマー[例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等]、第4級アンモニウム塩基含有モノマー[例えば上記3級アミノ基含有モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等]、エポキシ基含有モノマー[例えばグリシジル(メタ)アクリレート等]、その他モノマー[4−ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン等]等が挙げられる。
これらは2種以上併用してもよい。これらの内で好ましい水溶性単量体は、カルボキシル基を有するラジカル重合性水溶性単量体及びその塩であり、より好ましくは不飽和モノ又はポリカルボン酸及びその塩であり、特に好ましくは(メタ)アクリル酸及びその塩である。
【0009】
(ハ)としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する架橋剤、ラジカル重合性不飽和基と反応性官能基とを有する架橋剤、反応性官能基を2個以上有する架橋剤等が挙げられる。
ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する化合物の具体例としては、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ又はトリ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等が挙げられる。
【0010】
(イ)、(ロ)の官能基と反応し得る官能基を少なくとも1個有し、且つ少なくとも1個のラジカル重合性不飽和基を有する化合物[例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、等]が挙げられる。
(イ)、(ロ)の官能基と反応し得る官能基を2個以上有する化合物の具体例としては、多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン等)、アルカノールアミン(例えば、ジエタノールアミン等)、及びポリアミン(例えば、ポリエチレンイミン等)等が挙げられる。
これらの架橋剤は2種類以上を併用しても良い。これらのうち好ましいものは、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する共重合性の架橋剤であり、更に好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリスルトールトリアリルエーテル、トリアリルアミンである。
(イ)、(ロ)及び(ハ)の割合、吸水性樹脂の製造法は特に限定されない。吸水性樹脂の具体例としては特開昭52−25886号、特公昭53−46199号、特公昭53−46200号及び特公昭55−21041号公報に記載されているものが挙げられる。
【0011】
(2)上記(イ)と(ロ)とを重合させたもの(デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、セルロース−アクリロニトリルグラフト重合物の加水分解物等);
(3)上記(イ)の架橋物(カルボキシメチルセルロースの架橋物等);
(4)上記(ロ)と(ハ)との共重合体(架橋されたポリアクリルアミドの部分加水分解物、架橋されたアクリル酸−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリスルホン酸塩(架橋されたスルホン化ポリスチレン等)、架橋されたポリアクリル酸塩/ポリスルホン酸塩共重合体、ビニルエステル−不飽和カルボン酸共重合体ケン化物(特開昭52−14689号及び特開昭52−27455号公報に記載されているもの等)、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、架橋されたポリビニルピロリドン、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコール);並びに、
【0012】
(5)自己架橋性を有する上記(ロ)の重合物(自己架橋型ポリアクリル酸塩等);
が挙げられる。以上例示した吸水性樹脂は2種以上併用してもよい。
これらの吸水性樹脂のうち、好ましいものは、(1)、(4)として例示したもののうち、架橋ポリアクリルアミド共重合体、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコールである。
中和塩の形態の吸水性樹脂である場合の塩の種類および中和度については特に限定はないが、塩の種類としては好ましくはアルカリ金属塩、より好ましくはナトリウム塩及びカリウム塩であり、酸基に対する中和度は好ましくは50〜90モル%であり、より好ましくは60〜80モル%である。
【0013】
上記(1)、(4)として例示したものの場合、架橋剤の使用量は、水溶性単量体と架橋剤の合計質量に基づいて、好ましくは0.001〜5%であり、さらに好ましくは0.05〜2%、特に好ましくは0.1〜1%である。架橋剤の量が0.001%より少ない場合は、吸水性樹脂の重要な機能である吸水・保水能力が小さくなり、吸水後のゲルは水可溶性成分を多く含みやすく、残存する水溶性単量体量も多くなる。更に、重合後の含水ゲル状重合体の乾燥性が低下し、生産性が非効率的である。一方5質量%を超える場合、逆に架橋が強くなりすぎ、吸水・保水能力が低下し、吸収速度も遅くなる。
【0014】
吸水性樹脂の製造に当たり、重合方法については特に限定されず、水溶液重合法、逆相懸濁重合法、噴霧重合法、光開始重合法、放射線重合法等が例示される。
好ましい重合方法は、ラジカル重合開始剤を使用して水溶液重合する方法である。この場合のラジカル重合開始剤の種類と使用量、ラジカル重合条件についても特に限定はなく、通常と同様にできる。なお、これらの重合系に、必要により各種添加剤、連鎖移動剤(例えばチオール化合物等)等を添加しても差し支えない。
【0015】
重合して得られる吸水性樹脂の含水ゲル状重合体を乾燥後、粉砕し、さらに必要により粒度調整して得られる吸収剤粒子の表面近傍を、カルボキシル基等の酸基及び/又はその塩基と反応しうる官能基を少なくとも2個有する架橋剤で表面架橋して吸水性樹脂とすることもできる。
このような表面架橋型の吸水性樹脂は、常圧下だけでなく加圧下においても吸収性能と吸収速度に優れ、かつゲル強度も大きくなるので、本発明に好適である。
【0016】
表面架橋に使用する架橋剤としては、従来から使用されている公知の架橋剤が適用できる。具体的な例としては、1分子中にエポキシ基を2〜10個有するポリグリシジルエーテル化合物[エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン−1,3−ジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(重合度2〜100)ジグリシジルエーテル、ポリグリセロール(重合度2〜100)ポリグリシジルエーテル等];2価〜20価のポリオール化合物[グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度2〜100)等];2価〜20価のポリアミン化合物(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等);分子量200〜500,000のポリアミン系樹脂(ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等)、アルキレンカーボネイト[エチレンカーボネイト等]、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、ポリイミン化合物等が挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、比較的低い温度で表面架橋を行わせることができるという点で、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリアミン系樹脂及びアジリジン化合物である。
【0017】
表面架橋における架橋剤の量は、架橋剤の種類、架橋させる条件、目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定はないが、吸水性樹脂に対して好ましくは0.001〜3重量%であり、より好ましくは0.01〜2重量%であり、特に好ましくは0.05〜1重量%である。架橋剤の量が0.001重量%未満では表面架橋を行わない吸水性樹脂と性能面で大差はない。一方、3重量%を越えると、吸収性能が低下する傾向にあり好ましくない。
【0018】
又、以上例示した吸水性樹脂は2種以上併用してもよい。1シーズン使用後に廃棄するような場合は、生分解性の良いデンプン又はセルロース系の吸水性樹脂が好ましい。本発明において吸水性樹脂の形状については特に限定はないが例えば、粒状、顆粒状、造粒状、リン片状、塊状、パール状等がある。また、粉砕により不定形の形状をしていても良い。
【0019】
また、乾燥や粉砕については以下の通りである。水溶液重合の場合は、例えば重合ゲルをミートチョッパーやカッター式の粗砕機でゲルをある程度細分化あるいはヌードル化し、必要によりアルカリ金属塩水酸化物を添加して含水ゲルの中和を行った後、透気乾燥や通気乾燥等の方法で行う。これらの中で、透気乾燥は短時間で効率的な乾燥が行えるため好ましい。一方、逆相懸濁重合の場合の含水ゲルの乾燥方法は、重合した含水ゲルと有機溶媒をデカンテーション等の方法で固液分離した後、減圧乾燥(減圧度;100〜50,000Pa程度)や該通気乾燥を行うのが一般的である。水溶液重合における含水ゲルの他の乾燥方法としては、例えば、特公平8−28216号公報記載のドラムドライヤー上に含水ゲルを圧縮延伸して乾燥する接触乾燥法等があるが、含水ゲルは熱伝導が悪いため、乾燥を行うためにドラム上等に含水ゲルの薄膜を作成する必要がある。乾燥温度は、使用する乾燥機や乾燥時間等により種々異なるが、好ましくは、50〜150℃、より好ましくは80〜130℃である。乾燥時間も、使用する乾燥機の機種及び乾燥温度等により異なるが、好ましくは5〜300分、更に好ましくは、5〜120分である。このようにして得られた架橋重合体の乾燥物は、必要により粉砕して粉末化する。粉砕方法は、通常の方法でよく、例えば衝撃粉砕機(ピンミル、カッターミル、スキレルミル、ACMパルペライザー等)や空気粉砕(ジェット粉砕機等)で行うことができる。必要により乾燥した乾燥粉末は、必要により所望のスクリーンを備えたフルイ機(振動フルイ機、遠心フルイ機等)を用いて、所望の粒径の乾燥粉末を採取することができる。
【0020】
このようにして得られる吸水性樹脂は、その平均粒径が通常10〜1,000μmであり、好ましくは50〜800μmであり、より好ましくは100〜700μmである。平均粒径が10μm未満であると、吸水前に吸水性樹脂粒子がバンドの外部にこぼれ易く、1000μmを超えるとバンドの吸水時間が長くなる。上記の様に平均粒径は粉砕及び篩いによりコントロールできる。また逆相懸濁重合の場合は重合条件によりコントロールすることもできる。平均粒子径は質量平均粒子径を意味し、質量平均粒子径は、架橋重合体の各粒度分布を横軸が粒子径、縦軸が質量基準の含有量の対数確率紙にプロットし、全体の質量の50%をしめるところの粒子径を求める方法により測定する。
【0021】
吸水量は通常20〜1,000g/gであり、好ましくは80〜600g/gである。吸水量が20g/g未満であると吸水後十分な保冷能力及び弾性をもたず、1,000g/gを超えると吸水後のゲルが柔らかくなり弾力性に欠ける。吸水量は上記の吸水性樹脂の種々の製造条件によりコントロールできる。保水量/吸水量の比は通常0.55〜1.00であり、好ましくは0.65〜1.00である。保水量/吸水量の比が0.55未満であると手で押さえたときにて離水する。保水量/吸水量の比はモノマーの種類や架橋条件等によりコントロールできる。
【0022】
水可溶性成分含量は通常10重量%以下であり、好ましくは5重量%以下である。水可溶性成分含量が10重量%を超えると水可溶性成分が布を通してバンド表面に現れ、ヌメリが出て、皮膚、髪の毛や服に付着し気持ちが悪くなったり、汚くなる。水可溶性成分含量は重合条件によりコントロールできる。吸水性樹脂中の水可溶性成分含量を下げる方法としては、例えば吸水性樹脂の分子量を上げる方法が好ましく、重合濃度を下げる方法、架橋密度を上げる方法等をとることにより達成できる。
【0023】
吸水性樹脂が水溶性単量体の架橋重合体であって、その吸水性樹脂中の残存水溶性単量体量(例えばアクリル酸)は100ppm以下であるのが好ましく、50ppm以下であるのがより好ましい。100ppm以下であると吸水性樹脂に接した皮膚が痒くなったりする皮膚障害が起こりにくい。残存水溶性単量体量(例えばアクリル酸)を下げる方法としては、還元性物質を重合後に添加する方法が効果が大きいが、重合条件、例えば上記の吸水性樹脂の分子量を上げる方法によっても達成ができる。還元性物質としては、亜硫酸ソーダ、アスコルビン酸、アミン類(アンモニア、モノエタノールアミン等)等が挙げられる。使用量は吸水性樹脂に対して好ましくは0.001〜5重量%である。
【0024】
また前記吸水性樹脂は、上記物性に加えて更に耐吸湿ブロッキング性を好ましくは9%以下、より好ましくは7%以下にすることにより、吸水前の粒子のブロッキングを少なくすることができ、そのため吸水させたときの非吸水物を少なくしゲルの均一性を上げることができる。固まりがなく動物にとり快適なバンドとすることができる。耐吸湿ブロッキング性の測定法は後記する。
耐湿ブロッキング性は粒子の表面架橋やブロッキング防止剤を配合することによって向上できる。ブロッキング防止剤としては、例えばシリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機系ブロッキング防止剤、粒径100μ以下のポリウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂等の有機系ブロッキング防止剤等が挙げられる。上記の記載した以外は平均粒子径は好ましくは1〜500μである。配合量は好ましくは吸水性樹脂100重量に対して50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。配合は吸水性樹脂製造の任意の段階でできる。好ましくは重合後である。
本発明のバンドに用いる吸水性樹脂の使用量は、吸水時に適度な大きさに膨張するために、好ましくは0.5〜100g/本であり、特に好ましくは1.0〜20g/本である。
【0025】
本発明のバンドを形成する袋状の布は、通気度が通常0.1〜30cm/cm・secであり、好ましくは0.3〜25cm/cm・secであり、より好ましくは0.5〜20cm/cm・secであり、特に好ましくは1〜8cm/cm・secである。通気度が0.1cm/cm・sec未満であると吸水性樹脂が吸収した水分が布を通して徐々に気化する気化速度が遅すぎて保冷効果が不十分である。また、布の通気度が30cm/cm・secを超えると、吸水前の吸水性樹脂粉末が外部にこぼれたり、吸水後の吸水性樹脂の水分の気化速度が速すぎて保冷持続時間が短くなる。
【0026】
また、上記の通気度の範囲内であっても、布の通気度が0.1〜1cm/cm・secであると気化速度が比較的ゆっくりであるので比較的保冷持続時間が長くなるという効果を奏するので好ましい。布の通気度が8〜30cm/cm・secであると気化速度が比較的速く、保冷効果が優れるので好ましい。また、両者の中間の1〜8cm/cm・secであると保冷効果と保冷持続時間が比較的バランスがとれたものとなるので好ましい。
【0027】
布としては織布、編布、不織布が挙げられるが、好ましいのは織布である。素材は特に限定はなく、例えば綿、レーヨン、ポリエステル、アクリル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等、及びそれらの混紡が挙げられる。この中で、綿、ポリエステル、及びその混紡が好ましい。綿又は綿を主とする混紡の場合は、精錬後に目潰し加工された繊維密度200本/インチ以上の、好ましくは200〜280本/インチの布がより好ましい。混紡の場合の綿の割合は好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。綿は精練前は汚れ等により疎水性であるが、本質的に親水性であり、精練によって親水性が発揮されるとともに、高密度のものを目潰し加工することにより、通気度を上記の範囲に容易に調整することができるからである。ポリエステルの場合も繊維密度は上記と同じものが好ましい。またポリエステルは耐水、耐薬品生が優れ、カビが生えにくいという利点があり、コストも比較的安価であり好ましい。
また、布には必要に応じて他の処理加工をしても良い。例えば親水性処理、抗菌性処理、防虫処理等がある。
【0028】
また、本発明には吸水性樹脂に加え必要に応じて抗菌剤、防虫剤、殺菌剤、消臭剤、芳香剤、爽快感を与える薬剤(メントール等)、マイナスイオンを発生する物質(トルマリン等)、界面活性剤(ノニオン系、アニオン系、カチオン系界面活性剤等の公知の界面活性剤)、他の吸収剤(パルプ、綿、シリカゲル等)を添加することができる。添加量は吸水性樹脂の吸収を妨げない範囲であれば特に限定はないが、好ましくは吸水性樹脂100重量部に対して50重量部以下、更に好ましくは10重量部以下である。
【0029】
バンドは、中に吸水性樹脂が封入された袋部を設けた布であり、袋状にするための接合手段として、特に限定されないが、例えば縫製、ヒートシール、接着剤、熱融着テープを布と布との間に介在させて熱により融着する方法等がある。好ましくは縫製とヒートシールである。
バンドの大きさは、装着する部位や子供、大人により決まるが、好ましくは巾1cm〜10cm、長さ15cm〜150cmであり、より好ましくは巾2cm〜8cm、長さ20cm〜90cmであり、形状は特に限定はなく、帯状や三角形等がある。三角形のものとは、二等辺三角のようなもので長い底辺部が帯状になっているものは特にバンダナと称し、ファッション性を有し若者に好まれ用いられる。
【0030】
また、前記布は、袋部は1区画又は2区画以上に分割、好ましくは1区画又は2〜5区画に分割されるように上下間で縫合やヒートシール等されており、分割された各々の空間に単位広さ当たり均等に吸水性樹脂が充填されていると良い。これによって、吸水性樹脂が袋内の一側に偏るのを防止できるからである。また、吸水性樹脂の偏りを防ぐために、吸水性樹脂の代わりに不織布等の基材に吸水性樹脂を塗工したり、不織布等の基材で吸水性樹脂をサンドイッチしたシートを袋部の中に入れても良い。
バンドの周辺には、吸水性樹脂の粉落ちを防止するため端を折り曲げて縫製したり、必要によりヘムを取り付けて縫製しても良い。また、縫い目からの粉落ちしを防止するために、細い針と細い糸を使用することが好ましい。また必要により縫い目を後から樹脂加工等により目つぶしすることもできる。
【0031】
吸水性樹脂入りバンドは、下記(1)又は(2)の形態を有するものが好ましい。
(1)1区画又は2区画以上の袋部を設け、各袋部の中に粉末状吸水性樹脂又はシート状若しくは薄板状に形成された吸水性樹脂が封入される形態。
(2)バンドに1区画又は2区画以上の袋部を設け、このバンドの袋部内に粉末状吸水性樹脂又はシート状若しくは薄板状に形成された吸水性樹脂が封入された織布製又は不織布製パックが出し入れ自在に収納される形態。
【0032】
上記の形態をとるための吸水性樹脂を袋状の布に入れる方法としては、特に限定されないが、例えば▲1▼バンドに1区画又は2区画以上の袋部を設け、各袋部の中に吸水性樹脂を封入する。▲2▼前記▲1▼の吸水性樹脂に代えてシート状又は薄板状に形成された吸水性樹脂を適当なサイズに裁断して封入する。▲3▼バンドに1区画又は2区画以上の袋部を設ける。一方別に織布又は不織布から前記バンドの袋部内に収納するに充分な寸法を有するパックを作成し、そのパックの中に吸水性樹脂を封入する。このバンドの袋部内に前記吸水性樹脂が封入されたパックが取り出し自在に収納される。▲4▼前記▲3▼の吸水性樹脂に代えてシート状又は薄板状に形成された吸水性樹脂を適当なサイズに裁断して封入する方法等が挙げられる。
【0033】
粉末状吸水性樹脂としては、上記の粉末状のものを用いることができる。シート状若しくは薄板状に形成された吸水性樹脂としては、下記の方法で得られるものを用いることができる。
例えば、木材パルプ等の各種繊維の綿状物や、吸水性繊維等の各種繊維に吸水性樹脂粉末を含めて抄紙、機械的接着、バインダー、スパンボンド、スパンレース等の適宜の方法でシート化したもの;これらを積層してなる積層体;プラスチックフィルム、布(編布、織布、不織布)、紙等の基材の片面又は両面に粘着剤やバインダー(接着剤)を用いて吸水性樹脂粉末を固定させたもの;上記基材に吸水性樹脂粉末を散布し、他方の基材でサンドイッチ状に挟み、エンボス加工法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法、熱融着法等の方法で一体化したもの等が挙げられる。好ましくは、プラスチックフィルム、布(特に好ましくは不織布)、紙等の基材の片面又は両面に粘着剤やバインダー(接着剤)を用いて吸水性樹脂粉末を固定させたものである。
上記のシートにおいて、シートの厚みは好ましくは1.0〜5.0mmである。吸水性樹脂の目付量は好ましくは10〜100g/m、より好ましくは20〜60g/mである。
【0034】
パックとしては、編布、織布、不織布等の透水性シートを用いて吸水性樹脂を袋状に密封したものであり、袋状にするための接合手段としては特に限定されないが、例えば縫製、ヒートシール、接着剤等がある。好ましくは縫製とヒートシールである。パックの大きさは好ましくは20〜60mm×30〜200mmである。
本発明の吸水性樹脂入りバンドは、装身用保冷バンド又は保冷バンダナとして好適に用いることができる。また、吸水性樹脂を水に漬けずに汗取りバンドとして使用することもできる。
本発明のバンドを装身用保冷バンド又は保冷バンダナとして使用する場合には、吸水性樹脂の入ったパック、吸水性樹脂の入ったバンドを3〜30分間、 1〜25℃の水に浸けた後使用する。好ましくは3〜20℃である。吸水した保冷バンド又はバンダナを装身すると、体温によって水分が袋を通過して蒸発し熱を奪いとることにより体を冷やすことができる。いわゆる蒸発潜熱による冷却効果を奏する。また、水に浸けずに汗取りバンドとして使用した場合にも、吸水性樹脂に一旦吸収された汗が蒸発することによって同様な冷却効果を奏する。また、上記の冷水の代わりに25〜40℃の温水に浸けて、保温バンドや保温バンダナとして使用することもできる。
【0035】
【実施例】
以下の各実施例及び比較例において、各物性測定方法及び評価の基準は次の通りである。なお、[吸水量]と[保水量]は純水に対するものである。
【0036】
[吸水量]
250メッシュナイロンネット製、サイズ10×20cm、ヒートシール幅5mm以内のティーバッグと、純水を準備する。吸水性樹脂をJIS標準篩いでふるい分けし、30〜100メッシュの粒径のものを採取して測定試料とする。
試料0.20gをティーバッグへ投入し、それを純水中に、ティーバッグの底から約15cmを浸す。1時間放置後にティーバッグを引き上げ、垂直に吊るして15分間水切りする。重量(Ag)を測定する。試料を入れない空ティーバッグを使用して同様の操作を行い重量(Bg)を測定する。測定は各3回行い平均する。吸水量(g/g)=(A−B)/0.2より計算する。
【0037】
[保水量]
150G(1100rpm、r=10cm)の遠心力が発揮できる遠心分離器を準備する。遠心分離器に吸水量測定後の試料入りティーバッグをセットし、それと対角線上に空ティーバッグをセットし、150G×90秒遠心分離する。各々のティーバッグの重量を測定し、保水量(g/g)=(A−B)/0.2より計算する。
【0038】
[水可溶性成分含量]
試料10.00gを吸水量に対して過剰量の純水に入れ、24時間攪拌する。その後、液を濾過し母液をエバポレーターで濃縮した後、120℃の恒温槽で蒸発乾固させる。測定に使用した試料の量に対する蒸発残分の割合を重量%で計算する。
【0039】
[残存水溶性単量体量]
(試料溶液の作成)300mlのビーカーに吸水性樹脂1gを入れ、0.9%の食塩水249gを加えてマグネチックスターラーで3時間攪拌する。濾紙で吸水ゲルを濾別した後の濾液を試料溶液とした。
(測定)試料溶液を液体クロマトグラフィーに注入して残存水溶性単量体のピークの面積を求める。別に既知の濃度の水溶性単量体溶液から検量線(水溶性単量体量とピークの面積との関係)を作成し、この検量線から残存水溶性単量体量を求めた。
【0040】
[耐吸湿ブロッキング性]
吸水性樹脂5.0gをアルミカップにとりほぼ均一に拡げ、これを温度30±0.5℃、相対湿度60±1%に調整した恒温恒湿糟に入れ60分間放置する。アルミカップを取り出し、小型JIS篩い(12メッシュ)上で、アルミカップを逆さにして吸水性樹脂を取り出す。この際にアルミカップに付着してものも出来るだけ形を崩さないようにする。小型JIS篩いを緩やかに5〜6回転振とうさせ、篩い上の吸水性樹脂を篩いおとす。篩い上に残った吸水性樹脂のブロッキング物の重量を測定し、全吸水性樹脂(5.0g)量に対する重量%で表す。
【0041】
[通気度]
JIS L−1096に基づく通気性テストをフラジール型織物通気度試験機によって行い、布に対する通過空気量(cm/cm・sec)を通気度とした。
【0042】
[評価基準]
(吸水時間)・・・2リットルの水(水温25℃)の入ったたらいに吸水性樹脂入りバンドを浸し、吸水し終わるまでに要した時間を吸水時間とした。
(ヌメリ試験)・・・上記吸水した吸水性樹脂入りバンドを手の指で3kg/m2の力を入れてつまみ、その時のヌメリ感を調べた。
(安定性試験)・・・上記吸水した吸水性樹脂入りバンドの上に、1kgの重りを1時間載せて、その間にゲルのはみ出し及び離水の有無を調べた。
〇・・・ゲルのはみ出し及び離水が認められなかった。
×・・・ゲルのはみ出し及び離水が認められた。
(表面温度)・・・上記吸水した吸水性樹脂入りバンドを、温度32℃、湿度60%の室内に放置し、バンドの表面には温度センサーを取り付けて、1時間後のバンド表面温度を測定した。
(保冷持続期間)・・・上記吸水した吸水性樹脂入りバンドを、温度32℃、湿度60%の室内に放置し、水分が気化してバンドの重量が1/2になったときの期間(日数)を調べた。
(吸湿ブロッキング試験)・・・吸水前のバンドを30℃、80%R.H.の恒温恒湿糟に入れ、1日放置後バンドの上から手で触り、固まりの有無を調べる。
〇・・・固まりがなく良好 ×・・・固まりがみられ不良
【0043】
実施例1
吸水性樹脂粉末として、平均粒径200μm、吸水量100g/g、保水量70g/g、水可溶性成分含量1.5%、アクリル酸残存量50ppm、耐吸湿ブロッキング性6.5%の架橋されたポリアクリル酸ソーダ(表面架橋有り)を準備した。
別途、通気度14cm/cm・sec、サイズ4×80cm、綿100%の染色した布を2枚準備した。そして、2枚重ね合わせ、帯の中央部長さが40cmの部分には4区画の袋部を均等に設けて縫合した。分割された各空間に未縫合の辺側より上記吸水性樹脂1.0gをそれぞれ充填し、その辺も縫合することによって吸水性樹脂入りバンドを製造した。
【0044】
得られたバンドは、図1に断面図として示すように、上下の布(1),(2)と、中央部それらに囲まれた4つの空間(3),(4),(5),(6)に均等に充填された吸水性樹脂(7)とからなる。このバンドを水に浸して吸水させると、吸水性樹脂が吸水とともに膨張するので、図2に示すように全体が厚さ方向に膨らむ。
このバンドの吸水時間は2分、ヌメリ試験によるヌメリ感はなく、安定性試験によるゲルのはみ出し及び離水は認められなかった。また、バンドの表面温度は23℃であった。保冷持続時間は6時間、吸湿ブロッキング試験は良好であった。
【0045】
実施例2〜3
吸水性樹脂粉末として実施例1のものと同じものを用いて、布の通気度14cm/cm・secに代えて、実施例2は4cm/cm・secの布を用い、実施例3は0.5cm/cm・secの布を用いる以外は実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りバンドを製造した。
バンドの吸水時間その他の測定値は表1に記載した。
【0046】
実施例4
吸水性樹脂粉末として、平均粒径500μm、吸水量400g/g、保水量280g/g、水可溶性成分含量4.4%、アクリル酸残存量70ppm、耐吸湿ブロッキング性5%の架橋されたポリアクリル酸ソーダ(サンフレッシュST−700:表面架橋型:三洋化成工業株式会社製)を使用した以外は、実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りバンドを製造した。なお、樹脂の平均粒径は、粉砕後に篩いに通すことによって調整された。
バンドの吸水時間その他の測定値は表1に記載した。
【0047】
実施例5
予め、通気度4cm/cm・secのポリエステル不織布(スパンボンド)で、その中に実施例1で用いた吸水性樹脂粉末1.0gを封入した3×8cmの長方形の吸水性樹脂入りパックを4個作る。なお、パックの周囲は約5mm巾のヒートシールで接合されている。実施例1の4区画の袋の中に吸水性樹脂の代わりに上記の吸水性樹脂入りパックをそれぞれ入れ脱着自在になるようにする。これ以外は実施例1と同一条件で吸水樹脂入りバンドを製造した。
バンドの吸水時間その他の測定値は表1に記載した。
【0048】
比較例1
吸水性樹脂粉末として、平均粒径600μm、吸水量900g/g、保水量720g/g、水可溶性成分含量13.0%、アクリル酸含量200ppm、耐吸湿ブロッキング性10%の架橋されたデンプン−アクリル酸ソーダのグラフト重合体を準備し、使用した以外は、実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りバンドを製造した。なお、樹脂の平均粒径は、粉砕後に篩いに通すことによって調整された。
バンドの吸水時間その他の測定値は表1に記載した。
【0049】
比較例2〜3
吸水性樹脂粉末として比較例1のものと同じものを用いて、白布の通気度14cm/cm・secに代えて、比較例2は4cm/cm・secの白布を用い、比較例3は0.5cm/cm・secの白布を用いる以外は実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りバンドを製造した。
バンドの吸水時間その他の測定値は表1に記載した。
【0050】
【表1】
Figure 2005000445
【0051】
【発明の効果】
本発明の吸水性樹脂入りバンドは下記の効果を奏する。
(1)吸水後又は吸汗後のヌメリ感が少ないため取り扱いやすく、皮膚にゲルが付着しない。
(2)保冷効果が大きく、保冷持続期間が長いので、避暑対策として有効である。
(3)吸水速度が速く、バンドを準備する時間が短い。
(4)吸湿ブロッキングが少ないので、均一なゲルをもつバンドにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸水性樹脂入りバンドの吸水前の状態を示す断面図である。
【図2】吸水性樹脂入りバンドの吸水後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 ; 布
3,4,5,6 ; 空間
7 ; 吸水性樹脂
8 ; 吸水後の膨潤した吸水性樹脂

Claims (7)

  1. 吸水性樹脂と、これを入れる袋状の布からなるバンドにおいて、吸水性樹脂は、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下であり、布は通気度が0.1〜30cm/cm・secであることを特徴とする吸水性樹脂入りバンド。
  2. 前記吸水性樹脂が水溶性単量体の架橋重合体であって、その吸水性樹脂中の残存水溶性単量体量が100ppm以下である請求項1記載の吸水性樹脂入りバンド。
  3. 前記吸水性樹脂の耐吸湿ブロッキング性が9%以下である請求項1又は2記載の吸水性樹脂入りバンド。
  4. 前記吸水性樹脂の水可溶性成分含量が5重量%以下である請求項1〜3の何れか記載の吸水性樹脂入りバンド。
  5. 下記(1)又は(2)の形態を有する請求項1〜4の何れか記載の吸水性樹脂入りバンド。
    (1)1区画又は2区画以上の袋部を設け、各袋部の中に粉末状吸水性樹脂又はシート状若しくは薄板状に形成された吸水性樹脂が封入される形態。
    (2)バンドに1区画又は2区画以上の袋部を設け、このバンドの袋部内に粉末状吸水性樹脂又はシート状若しくは薄板状に形成された吸水性樹脂が封入された織布製又は不織布製パックが出し入れ自在に収納される形態。
  6. 装身用保冷バンド又は保冷バンダナである請求項1〜5の何れか記載のバンド。
  7. 汗取りバンドである請求項1〜5の何れか記載のバンド。
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