JP2003199650A - 吸水性樹脂入りマット - Google Patents

吸水性樹脂入りマット

Info

Publication number
JP2003199650A
JP2003199650A JP2003019629A JP2003019629A JP2003199650A JP 2003199650 A JP2003199650 A JP 2003199650A JP 2003019629 A JP2003019629 A JP 2003019629A JP 2003019629 A JP2003019629 A JP 2003019629A JP 2003199650 A JP2003199650 A JP 2003199650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbent resin
mat
cloth
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003019629A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Zenitani
幸雄 銭谷
Yoji Fujiura
洋二 藤浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2003019629A priority Critical patent/JP2003199650A/ja
Publication of JP2003199650A publication Critical patent/JP2003199650A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水後ヌメリ感が少なく、保冷効果の大き
く、保冷持続時間の長い動物用保冷マットを提供する。 【解決手段】 吸水性樹脂の粉末7と、これを入れる袋
状の布1,2からなるマットにおいて、吸水性樹脂は、
その平均粒径が10〜1,000μm、吸水量が20〜
1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜
1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下であり、
布1,2は通気度が0.1〜30cm3/cm2・sec
であり、更に該布よりも通気度が大きく、該布1,2を
覆う外布8,9を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布袋の中に吸水性
樹脂が入ったマットに関する。さらに詳しくは暑さに弱
い動物のための座布団、布団に好適に利用される保冷マ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】犬等のペットの保冷用座布団等に使用さ
れる吸水性樹脂入りマットとして、従来通気度1〜8c
3/cm2・secの布を用いた布袋の中に吸水性樹脂
を入れ、使用時に吸水させる座布団がある。(例えば、
特許文献1)
【0003】
【特許文献1】 特開平10−295499号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ここで使用さ
れる吸水性樹脂は吸水後にヌメリが生じ取り扱いにく
く、動物がマットを使用したときにヌメリが毛に付着し
汚くなるとの問題があった。本発明の目的は、吸水後ヌ
メリ感が少なく、動物の毛にヌメリが付着しにくいもの
であって、保冷効果が大きく、保冷持続時間が長く、し
かも柔らかい動物用の保冷マットを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、特定の吸水性樹脂と特
定の袋状の布を用いることにより、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、吸水性樹脂の粉末と、これを入れ
る袋状の布からなるマットにおいて、吸水性樹脂は、そ
の平均粒径が10〜1,000μm、吸水量が20〜
1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜
1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下であり、
布は通気度が0.1〜30cm3/cm2・secである
ことを特徴とする吸水性樹脂入りマットである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、吸水性樹脂とし
ては、例えば下記の(1)〜(5)が挙げられる。 (1)デンプン又はセルロース(イ)等の多糖類と水溶性
単量体及び/又は加水分解により水溶性となる単量体か
ら選ばれる1種以上の単量体(ロ)と、架橋剤(ハ)と
を必須成分として重合させ、必要により加水分解を行う
ことにより得られる吸水性樹脂。 (イ)としてはペンタエリスリトール、ジグリセリン、
ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ジペンタ
エリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖、
セルロース、CMC、デンプン等が挙げられる。 (ロ)としては例えば、カルボキシル基、スルホン酸
基、リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体及び
それらの塩が挙げられる。カルボキシル基を有するラジ
カル重合性水溶性単量体としては、例えば不飽和モノ又
はポリ(2価〜6価)カルボン酸[(メタ)アクリル酸
(アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。以下同様
の記載を用いる)、マレイン酸、マレイン酸モノアルキ
ル(炭素数1〜9)エステル、フマル酸、フマル酸モノ
アルキル(炭素数1〜9)エステル、クロトン酸、ソル
ビン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキル(炭素数
1〜9)エステル、イタコン酸グリコールモノエーテ
ル、ケイ皮酸、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキ
ル(炭素数1〜9)エステル等]及びそれらの無水物
[無水マレイン酸等]等が挙げられる。
【0007】スルホン酸基を有するラジカル重合性水溶
性単量体としては、例えば、脂肪族又は芳香族ビニルス
ルホン酸(ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニ
ルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸等)、2−
ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホ
ン酸、(メタ)アクリルアルキルスルホン酸[(メタ)
アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプ
ロピル等]、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン
酸[2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸等]等が挙げられる。リン酸基を有するラジカル重合
性水溶性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシアルキルリン酸モノエステル[2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル
−2−アクリロイルロキシエチルホスフェート等]等が
挙げられる。上記カルボキシル基、スルホン酸基、リン
酸基を含有する水溶性単量体の塩[例えばアルカリ金属
塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属
塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩もし
くはアンモニウム塩等]等が挙げられる。
【0008】アミド基含有モノマー[例えば(メタ)ア
クリルアミド等]、3級アミノ基含有モノマー[例えば
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド等]、第4級アン
モニウム塩基含有モノマー[例えば上記3級アミノ基含
有モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫
酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4
級化剤を用いて4級化したもの)等]、エポキシ基含有
モノマー[例えばグリシジル(メタ)アクリレート
等]、その他モノマー[4−ビニルピリジン、ビニルイ
ミダゾール、N−ビニルピロリドン等]等が挙げられ
る。これらは2種以上併用してもよい。これらの内で好
ましい水溶性単量体は、カルボキシル基を有するラジカ
ル重合性水溶性単量体及びその塩であり、より好ましく
は不飽和モノ又はポリカルボン酸及びその塩であり、特
に好ましくは(メタ)アクリル酸及びその塩である。
【0009】(ハ)としては、例えば、ラジカル重合性
不飽和基を2個以上有する架橋剤、ラジカル重合性不飽
和基と反応性官能基とを有する架橋剤、反応性官能基を
2個以上有する架橋剤等が挙げられる。ラジカル重合性
不飽和基を2個以上有する化合物の具体例としては、
N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ又はト
リ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、トリアリルアミン、トリアリルシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン
及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等が挙げ
られる。
【0010】(イ)、(ロ)の官能基と反応し得る官能
基を少なくとも1個有し、且つ少なくとも1個のラジカ
ル重合性不飽和基を有する化合物[例えばヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、等]
が挙げられる。(イ)、(ロ)の官能基と反応し得る官
能基を2個以上有する化合物の具体例としては、多価ア
ルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリメ
チロールプロパン等)、アルカノールアミン(例えば、
ジエタノールアミン等)、及びポリアミン(例えば、ポ
リエチレンイミン等)等が挙げられる。これらの架橋剤
は2種類以上を併用しても良い。これらのうち好ましい
ものは、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する共重
合性の架橋剤であり、更に好ましくはN,N’−メチレ
ンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テト
ラアリロキシエタン、ペンタエリスルトールトリアリル
エーテル、トリアリルアミンである。(イ)、(ロ)及
び(ハ)の割合、吸水性樹脂の製造法は特に限定されな
い。吸水性樹脂の具体例としては特開昭52−2588
6号、特公昭53−46199号、特公昭53−462
00号及び特公昭55−21041号公報に記載されて
いるものが挙げられる。
【0011】(2)上記(イ)と(ロ)とを重合させた
もの(デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加
水分解物、セルロース−アクリロニトリルグラフト重合
物の加水分解物等); (3)上記(イ)の架橋物(カルボキシメチルセルロー
スの架橋物等); (4)上記(ロ)と(ハ)との共重合体(架橋されたポ
リアクリルアミドの部分加水分解物、架橋されたアクリ
ル酸−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリスルホ
ン酸塩(架橋されたスルホン化ポリスチレン等)、架橋
されたポリアクリル酸塩/ポリスルホン酸塩共重合体、
ビニルエステル−不飽和カルボン酸共重合体ケン化物
(特開昭52−14689号及び特開昭52−2745
5号公報に記載されているもの等)、架橋されたポリア
クリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エ
ステル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、架橋されたポリビニルピロリドン、及び
架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコール);並
びに、
【0012】(5)自己架橋性を有する上記(ロ)の重
合物(自己架橋型ポリアクリル酸塩等);が挙げられ
る。以上例示した吸水性樹脂は2種以上併用してもよ
い。これらの吸水性樹脂のうち、好ましいものは、
(1)、(4)として例示したもののうち、架橋ポリア
クリルアミド共重合体、架橋されたポリアクリル酸
(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共
重合体、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアル
コールである。中和塩の形態の吸水性樹脂である場合の
塩の種類および中和度については特に限定はないが、塩
の種類としては好ましくはアルカリ金属塩、より好まし
くはナトリウム塩及びカリウム塩であり、酸基に対する
中和度は好ましくは50〜90モル%であり、より好ま
しくは60〜80モル%である。
【0013】上記(1)、(4)として例示したものの
場合、架橋剤の使用量は、水溶性単量体と架橋剤の合計
質量に基づいて、好ましくは0.001〜5%であり、
さらに好ましくは0.05〜2%、特に好ましくは0.
1〜1%である。架橋剤の量が0.001%より少ない
場合は、吸水性樹脂の重要な機能である吸水・保水能力
が小さくなり、吸水後のゲルは水可溶性成分を多く含み
やすく、残存する水溶性単量体量も多くなる。更に、重
合後の含水ゲル状重合体の乾燥性が低下し、生産性が非
効率的である。一方5質量%を超える場合、逆に架橋が
強くなりすぎ、吸水・保水能力が低下し、吸収速度も遅
くなる。
【0014】吸水性樹脂の製造に当たり、重合方法につ
いては特に限定されず、水溶液重合法、逆相懸濁重合
法、噴霧重合法、光開始重合法、放射線重合法などが例
示される。好ましい重合方法は、ラジカル重合開始剤を
使用して水溶液重合する方法である。この場合のラジカ
ル重合開始剤の種類と使用量、ラジカル重合条件につい
ても特に限定はなく、通常と同様にできる。なお、これ
らの重合系に、必要により各種添加剤、連鎖移動剤(例
えばチオール化合物等)等を添加しても差し支えない。
【0015】重合して得られる吸水性樹脂の含水ゲル状
重合体を乾燥後、粉砕し、さらに必要により粒度調整し
て得られる吸収剤粒子の表面近傍を、カルボキシル基等
の酸基及び/又はその塩基と反応しうる官能基を少なく
とも2個有する架橋剤で表面架橋して吸水性樹脂とする
こともできる。このような表面架橋型の吸水性樹脂は、
常圧下だけでなく加圧下においても吸収性能と吸収速度
に優れ、かつゲル強度も大きくなるので、本発明に好適
である。
【0016】表面架橋に使用する架橋剤としては、従来
から使用されている公知の架橋剤が適用できる。具体的
な例としては、1分子中にエポキシ基を2〜10個有す
るポリグリシジルエーテル化合物[エチレングリコール
ジグリシジルエーテル、グリセリン−1,3−ジグリシ
ジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポ
リエチレングリコール(重合度2〜100)ジグリシジ
ルエーテル、ポリグリセロール(重合度2〜100)ポ
リグリシジルエーテル等];2価〜20価のポリオール
化合物[グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール(重合度2〜100)等];2価〜20価
のポリアミン化合物(エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン等);分子量200〜500,000のポリア
ミン系樹脂(ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン
樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等)、アルキ
レンカーボネイト[エチレンカーボネイト等]、アジリ
ジン化合物、オキサゾリン化合物、ポリイミン化合物等
が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、比較的
低い温度で表面架橋を行わせることができるという点
で、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリアミン系樹脂
及びアジリジン化合物である。
【0017】表面架橋における架橋剤の量は、架橋剤の
種類、架橋させる条件、目標とする性能等により種々変
化させることができるため特に限定はないが、吸水性樹
脂に対して好ましくは0.001〜3重量%であり、よ
り好ましくは0.01〜2重量%であり、特に好ましく
は0.05〜1重量%である。架橋剤の量が0.001
重量%未満では表面架橋を行わない吸水性樹脂と性能面
で大差はない。一方、3重量%を越えると、吸収性能が
低下する傾向にあり好ましくない。
【0018】又、以上例示した吸水性樹脂は2種以上併
用してもよい。1シーズン使用後に廃棄するような場合
は、生分解性の良いデンプン又はセルロース系の吸水性
樹脂が好ましい。本発明において吸水性樹脂の形状につ
いては特に限定はないが例えば、粒状、顆粒状、造粒
状、リン片状、塊状、パール状等がある。また、粉砕に
より不定形の形状をしていても良い。
【0019】また、乾燥や粉砕については以下の通りで
ある。水溶液重合の場合は、例えば重合ゲルをミートチ
ョッパーやカッター式の粗砕機でゲルをある程度細分化
あるいはヌードル化し、必要によりアルカリ金属塩水酸
化物を添加して含水ゲルの中和を行った後、透気乾燥や
通気乾燥等の方法で行う。これらの中で、透気乾燥は短
時間で効率的な乾燥が行えるため好ましい。一方、逆相
懸濁重合の場合の含水ゲルの乾燥方法は、重合した含水
ゲルと有機溶媒をデカンテーション等の方法で固液分離
した後、減圧乾燥(減圧度;100〜50,000Pa
程度)や該通気乾燥を行うのが一般的である。水溶液重
合における含水ゲルの他の乾燥方法としては、例えば、
特公平8−28216号公報記載のドラムドライヤー上
に含水ゲルを圧縮延伸して乾燥する接触乾燥法等がある
が、含水ゲルは熱伝導が悪いため、乾燥を行うためにド
ラム上等に含水ゲルの薄膜を作成する必要がある。乾燥
温度は、使用する乾燥機や乾燥時間等により種々異なる
が、好ましくは、50〜150℃、より好ましくは80
〜130℃である。乾燥時間も、使用する乾燥機の機種
及び乾燥温度等により異なるが、好ましくは5〜300
分、更に好ましくは、5〜120分である。このように
して得られた架橋重合体の乾燥物は、必要により粉砕し
て粉末化する。粉砕方法は、通常の方法でよく、例えば
衝撃粉砕機(ピンミル、カッターミル、スキレルミル、
ACMパルペライザー等)や空気粉砕(ジェット粉砕機
等)で行うことができる。必要により乾燥した乾燥粉末
は、必要により所望のスクリーンを備えたフルイ機(振
動フルイ機、遠心フルイ機等)を用いて、所望の粒径の
乾燥粉末を採取することができる。
【0020】このようにして得られる吸水性樹脂は、そ
の平均粒径が通常10〜1,000μmであり、好まし
くは50〜800μmであり、より好ましくは100〜
700μmである。平均粒径が10μm未満であると、
吸水前に吸水性樹脂粒子がマットの外部にこぼれ易く、
1000μmを超えるとマットの吸水時間が長くなる。
上記の様に平均粒径は粉砕及び篩いによりコントロール
できる。また逆相懸濁重合の場合は重合条件によりコン
トロールすることもできる。平均粒子径は質量平均粒子
径を意味し、質量平均粒子径は、架橋重合体の各粒度分
布を横軸が粒子径、縦軸が質量基準の含有量の対数確率
紙にプロットし、全体の質量の50%をしめるところの
粒子径を求める方法により測定する。
【0021】吸水量は通常20〜1,000g/gであ
り、好ましくは80〜600g/gである。吸水量が2
0g/g未満であると吸水後十分な保冷能力及び弾性を
もたず、1,000g/gを超えると吸水後のゲルが柔
らかくなり弾力性に欠ける。吸水量は上記の吸水性樹脂
の種々の製造条件によりコントロールできる。保水量/
吸水量の比は通常0.55〜1.00であり、好ましく
は0.65〜1.00である。保水量/吸水量の比が
0.55未満であると通常のペットや飼育動物等がくわ
えて振り回したり又それらの体重に対して離水する。保
水量/吸水量の比はモノマーの種類や架橋条件等により
コントロールできる。
【0022】水可溶性成分含量は通常10重量%以下で
あり、好ましくは6重量%以下であり、より好ましくは
3重量%以下である。水可溶性成分含量が10重量%を
超えると水可溶性成分が布を通してマット表面に現れ、
ヌメリ感が出て、動物の毛に付着し汚くなる。水可溶性
成分含量は重合条件によりコントロールできる。吸水性
樹脂中の水可溶性成分含量を下げる方法としては、例え
ば吸水性樹脂の分子量を上げる方法が好ましく、重合濃
度を下げる方法、架橋密度を上げる方法等をとることに
より達成できる。
【0023】吸水性樹脂が水溶性単量体の架橋重合体で
あって、その吸水性樹脂中の残存水溶性単量体量(例え
ばアクリル酸)は100ppm以下であるのが好まし
く、50ppm以下であるのがより好ましい。100p
pm以下であると吸水性樹脂に接した動物の皮膚が痒く
なったりする皮膚障害が起こりにくい。残存水溶性単量
体量(例えばアクリル酸)を下げる方法としては、還元
性物質を重合後に添加する方法が効果が大きいが、重合
条件、例えば上記の吸水性樹脂の分子量を上げる方法に
よっても達成ができる。還元性物質としては、亜硫酸ソ
ーダ、アスコルビン酸、アミン類(アンモニア、モノエ
タノールアミン等)等が挙げられる。使用量は吸水性樹
脂に対して好ましくは0.001〜5重量%である。
【0024】前記吸水性樹脂は、上記物性に加えて更に
その生理食塩水吸液ゲル強度が好ましくは10,000
〜50,000ダイン/cm2、より好ましくは20,
000〜45,000ダイン/cm2であるとき、動物
の体重によるゲルの変形が抑制されるので好ましい。ゲ
ル強度は例えば粒子を表面架橋することによって向上す
ることができる。ゲル強度の測定法は後記する。前記吸
水性樹脂は、上記物性に加えて更にクリープメーターに
よるその生理食塩水吸液ゲル弾性率が好ましくは5×1
3〜20×103N/m2、より好ましくは6×103
15×103N/m2であるとき、動物の体重によるゲル
の変形が生じた後動物が離れた際に弾性があるため元の
状態に復帰しマットの感触がよくなるで好ましい。ゲル
弾性率は例えば重合条件(分子量と架橋度のバランス)
等によって達成することができる。ゲル弾性率は吸水性
樹脂の膨潤ゲルに一定の荷重(応力)をかけたときの瞬
間圧縮変形量によって決められる弾性率のことであり、
測定法は後記する。
【0025】また前記吸水性樹脂は、上記物性に加えて
更に耐吸湿ブロッキング性を好ましくは9%以下、より
好ましくは7%以下にすることにより、吸水前の粒子の
ブロッキングを少なくすることができ、そのため吸水さ
せたときの非吸水物を少なくしゲルの均一性を上げるこ
とができる。固まりがなく動物にとり快適なマットとす
ることができる。耐吸湿ブロッキング性の測定法は後記
する。耐吸湿ブロッキング性は粒子の表面架橋やブロッ
キング防止剤を配合することによって向上できる。ブロ
ッキング防止剤としては、例えばシリカ、タルク、酸化
チタン、炭酸カルシウム等の無機系ブロッキング防止
剤、粒径100μ以下のポリウレタン樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂等の有機系ブロ
ッキング防止剤等が挙げられる。上記の記載した以外は
平均粒子径は好ましくは1〜500μである。配合量は
好ましくは吸水性樹脂100重量に対して50重量部以
下、より好ましくは30重量部以下である。配合は吸水
性樹脂製造の任意の段階でできる。好ましくは重合後で
ある。本発明のマットに用いる吸水性樹脂の使用量は、
吸水時に適度な大きさに膨張するために、好ましくは2
0〜2,000g/m2であり、特に好ましくは40〜
800g/m2である。
【0026】本発明のマットを形成する袋状の布は、通
気度が通常0.1〜30cm3/cm2・secであり、
好ましくは0.3〜25cm3/cm2・secであり、
より好ましくは0.5〜20cm3/cm2・secであ
り、特に好ましくは1〜8cm3/cm2・secであ
る。通気度が0.1cm3/cm2・sec未満であると
吸水性樹脂が吸収した水分が布を通して徐々に気化する
気化速度が遅すぎて保冷効果が不十分である。また、布
の通気度が30cm3/cm2・secを超えると、吸水
前の吸水性樹脂粉末が外部にこぼれたり、吸水後の吸水
性樹脂の水分の気化速度が速すぎて保冷持続時間が短く
なる。
【0027】また、上記の通気度の範囲内であっても、
布の通気度が0.1〜1cm3/cm2・secであると
気化速度が比較的ゆっくりであるので比較的保冷持続時
間が長くなるという効果を奏するので好ましい。布の通
気度が8〜30cm3/cm2・secであると気化速度
が比較的速く、保冷効果が優れるので好ましい。また、
両者の中間の1〜8cm3/cm2・secであると保冷
効果と保冷持続時間が比較的バランスがとれたものとな
るので好ましい。
【0028】布としては織布、編布、不織布が挙げられ
るが、好ましいのは織布である。素材は特に限定はな
く、例えば綿、レーヨン、ポリエステル、アクリル、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等、及びそれら
の混紡が挙げられる。この中で、綿、ポリエステル、及
びその混紡が好ましい。綿又は綿を主とする混紡の場合
は、精錬後に目潰し加工された繊維密度200本/イン
チ以上の、好ましくは200〜280本/インチの布が
より好ましい。混紡の場合の綿の割合は好ましくは60
質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。綿
は精練前は汚れ等により疎水性であるが、本質的に親水
性であり、精練によって親水性が発揮されるとともに、
高密度のものを目潰し加工することにより、通気度を上
記の範囲に容易に調整することができるからである。ポ
リエステルの場合も繊維密度は上記と同じものが好まし
い。またポリエステルは耐水、耐薬品生が優れ、カビが
生えにくいという利点があり、コストも比較的安価であ
り好ましい。また、布には必要に応じて他の処理加工を
しても良い。例えば親水性処理、抗菌性処理、防虫処理
等がある。
【0029】また、本発明には吸水性樹脂に加え必要に
応じて抗菌剤、防虫剤、殺菌剤、消臭剤、芳香剤、動物
が好むような臭いの成分、動物が咬むと嫌がるような成
分、界面活性剤(ノニオン系、アニオン系、カチオン系
界面活性剤等の公知の界面活性剤)、他の吸収剤(パル
プ、綿、シリカゲル等)を添加することができる。添加
量は吸水性樹脂の吸収を妨げない範囲であれば特に限定
はないが、好ましくは吸水性樹脂100重量部に対して
50重量部以下、更に好ましくは10重量部以下であ
る。更に、布は、通気度の大きい外袋で覆うと良い。そ
うすれば機械的に補強されるし、外袋に自由に装飾でき
るからである。外袋の材質、形状については特に限定は
ない。
【0030】マットは、中に吸水性樹脂が封入された袋
状の布であり、袋状にするための接合手段として、特に
限定されないが、例えば縫製、ヒートシール、接着剤、
熱融着テープを布と布との間に介在させて熱により融着
する方法等がある。好ましくは縫製とヒートシールであ
る。マットの大きさは、使用する動物の大きさにより決
まるが、好ましくは100cm2〜20,000cm2
あり、より好ましくは400cm2〜5,000cm2
あり、形状は特に限定はなく、正方形、長方形、円形、
楕円形等がある。
【0031】また、前記布は、内部空間が複数に、好ま
しくは2〜8個に分割されるように上下間で縫合やヒー
トシール等されており、分割された各々の空間に単位広
さ当たり均等に吸水性樹脂が充填されていると良い。こ
れによって、吸水性樹脂が袋内の一側に偏るのを防止で
きるからである。また、吸水性樹脂の偏りを防ぐため
に、吸水性樹脂の代わりに不織布等の基材に吸水性樹脂
を塗工したシートを布袋の中に入れたり、布袋を作成す
るときに2枚の布の間に挟んで縫製してマットを作成し
ても良い。マットの周辺には、吸水性樹脂の粉落ちを防
止するため端を折り曲げて縫製したり、必要によりヘム
を取り付けて縫製しても良い。また、縫い目からの粉落
ちしを防止するために、細い針と細い糸を使用すること
が好ましい。また必要により縫い目を後から樹脂加工等
により目つぶしすることもできる。
【0032】
【実施例】以下の各実施例及び比較例において、各物性
測定方法及び評価の基準は次の通りである。なお、[吸
水量][保水量][水可溶性成分含量]は純水に対する
ものであり、[ゲル強度][残存水溶性単量体量][ゲ
ル弾性率]は生理食塩水に対するものである。
【0033】[吸水量]250メッシュナイロンネット
製、サイズ10×20cm、ヒートシール幅5mm以内
のティーバッグと、純水を準備する。吸水性樹脂をJI
S標準篩いでふるい分けし、30〜100メッシュの粒
径のものを採取して測定試料とする。試料0.20gを
ティーバッグへ投入し、それを純水中に、ティーバッグ
の底から約15cmを浸す。1時間放置後にティーバッ
グを引き上げ、垂直に吊るして15分間水切りする。重
量(Ag)を測定する。試料を入れない空ティーバッグ
を使用して同様の操作を行い重量(Bg)を測定する。
測定は各3回行い平均する。吸水量(g/g)=(A−
B)/0.2より計算する。
【0034】[保水量]150G(1100rpm、r
=10cm)の遠心力が発揮できる遠心分離器を準備す
る。遠心分離器に吸水量測定後の試料入りティーバッグ
をセットし、それと対角線上に空ティーバッグをセット
し、150G×90秒遠心分離する。各々のティーバッ
グの重量を測定し、保水量(g/g)=(A−B)/
0.2より計算する。
【0035】[水可溶性成分含量]試料10.00gを
吸水量に対して過剰量の純水に入れ、24時間攪拌す
る。その後、液を濾過し母液をエバポレーターで濃縮し
た後、120℃の恒温槽で蒸発乾固させる。測定に使用
した試料の量に対する蒸発残分の割合を重量%で計算す
る。
【0036】[残存水溶性単量体量] (試料溶液の作成)300mlのビーカーに吸水性樹脂
1gを入れ、0.9%の食塩水249gを加えてマグネ
チックスターラーで3時間攪拌する。濾紙で吸水ゲルを
濾別した後の濾液を試料溶液とした。 (測定)試料溶液を液体クロマトグラフィーに注入して
残存水溶性単量体のピークの面積を求める。別に既知の
濃度の水溶性単量体溶液から検量線(水溶性単量体量と
ピークの面積との関係)を作成し、この検量線から残存
水溶性単量体量を求めた。
【0037】[ゲル強度]あらかじめ吸水性樹脂の生理
食塩水に対する吸液量(Mg/g)を上記吸水量測定時
と同じティーバッグ法(JIS K7223-1996)にて測定し
た。(M×0.75)gの生理食塩水を100ccのビ
ーカーに採り、600rpsで攪拌しながら1gの吸水
性樹脂(60〜100メッシュ)を添加して均一に吸収
させ、表面が平滑な吸液ゲルを作製する。この吸液ゲル
を25℃に保温し、下記の条件で、ネオカードメーター
(飯尾電機社製、M302型)を用いてゲル強度を測定
した。 荷重 : 200g 感圧軸の直径 : 3mmφ 感圧軸の降下速度: 0.36cm/秒
【0038】[ゲル弾性率]26〜30メッシュの篩い
で篩別した吸水性樹脂を生理食塩水で50倍に膨潤さ
せ、クリープメーターで測定する。コンピューターのク
リープ解析プログラムにより下記測定条件に設定する。 初期高さ(H0)の条件設定:0.01mm 圧縮時高さ(H0−h1)の測定条件:0.01mm 荷重(応力):30g プランジャー降下速度(初期高さ測定時及び圧縮
時):1mm/sec 断面積 支持テーブルの中央に膨潤サンプル0.20±0.10
gを平坦(一層になるように)に置き、測定する。測定
は3回行い平均する。弾性率は下式によって求める。 弾性率 E0=P0/h1/H0 (N/m2) ここで、応力 P0=F×98/S (N/m2) 荷重 F=30g 断面積 S=V0/(H0−h1) サンプル体積 V0=サンプル重量W0 ∴ 弾性率 E0=2940×H0×(H0−h1)/W0
×h1
【0039】[耐吸湿ブロッキング性]吸水性樹脂5.
0gをアルミカップにとりほぼ均一に拡げ、これを温度
30±0.5℃、相対湿度80±1%に調整した恒温恒
湿糟に入れ3時間放置する。アルミカップを取り出し、
小型JIS篩い(12メッシュ)上で、アルミカップを
逆さにして吸水性樹脂を取り出す。この際にアルミカッ
プに付着してものも出来るだけ形を崩さないようにす
る。小型JIS篩いを緩やかに5〜6回転振とうさせ、
篩い上の吸水性樹脂を篩いおとす。篩い上に残った吸水
性樹脂のブロッキング物の重量を測定し、全吸水性樹脂
(5.0g)量に対する重量%で表す。
【0040】[通気度]JIS L−1096に基づく
通気性テストをフラジール型織物通気度試験機によって
行い、布に対する通過空気量(cm3/cm2・sec)
を通気度とした。
【0041】[評価基準] (吸水時間)・・・2リットルの水(水温25℃)の入
ったたらいに吸水性樹脂入りマットを浸し、全量吸水す
るまでに要した時間を吸水時間とした。 (ヌメリ試験)・・・上記一定量まで吸水した吸水性樹
脂入りマットを手の指で力を入れてつまみ、その時のヌ
メリ感を調べた。 (安定性試験)・・・上記一定量まで吸水した吸水性樹
脂入りマットの上に、大型犬に相当する25kgの水の
入ったバケツを24時間載せて、その間にゲルのはみ出
し及び離水の有無を調べた。 〇・・・ゲルのはみ出し及び離水が認められなかった。 ×・・・ゲルのはみ出し及び離水が認められた。 (表面温度)・・・上記一定量まで吸水した吸水性樹脂
入りマットを、温度32℃、湿度60%の室内に放置
し、マットの表面には温度センサーを取り付けて、1時
間後のマット表面温度を測定した。 (保冷持続期間)・・・上記一定量まで吸水した吸水性
樹脂入りマットを、温度32℃、湿度60%の室内に放
置し、水分が気化してマットの重量が1/2になったと
きの期間(日数)を調べた。 (吸湿ブロッキング試験)・・・マットを30℃、80
%R.H.の恒温恒湿糟に入れ、1日放置後マットの上
から手で触り、固まりの有無を調べる。 〇・・・固まりがなく良好 ×・・・固まりがみら
れ不良
【0042】実施例1 吸水性樹脂粉末として、平均粒径200μm、吸水量1
00g/g、保水量70g/g、水可溶性成分含量1.
5%、ゲル強度40,000ダイン/cm2、ゲル弾性
率11.1×103N/m2、アクリル酸残存量50pp
m、耐吸湿ブロッキング性6.5%の架橋されたポリア
クリル酸ソーダ(シリカ含有、表面架橋型)を準備し
た。別途、通気度14cm3/cm2・sec、サイズ4
0×40cm、綿100%の白布を2枚、同じサイズで
通気度30cm3/cm2・secの染色した布を2枚準
備した。そして、白布2枚を内側、色布2枚をそれぞれ
外側にして合計4枚重ね合わせ、3辺を縫合した。又、
縫合した対向する2辺に平行な3本の線上でも縫合し、
内部空間を4等分した。分割された各空間に未縫合の辺
側より上記吸水性樹脂15gをそれぞれ充填し、その辺
も縫合することによって吸水性樹脂入りマットを製造し
た。
【0043】得られたマットは、図1に断面図として示
すように、上下の白布(1),(2)と、それらに囲まれた4
つの空間(3),(4),(5),(6)に均等に充填された吸水性樹
脂(7)と、白布(1),(2)を外側から補強する染色布(8),
(9)とからなる。このマットを2リットルの水に浸して
吸水させると、吸水性樹脂が吸水とともに膨張するの
で、図2に示すように全体が厚さ方向に膨らむ。このマ
ットの吸水時間は4分、ヌメリ試験によるヌメリ感はな
く、安定性試験によるゲルのはみ出し及び離水は認めら
れなかった。また、マットの表面温度は23℃であっ
た。保冷持続期間は5日、吸湿ブロッキング試験は良好
であった。
【0044】実施例2〜3 吸水性樹脂粉末として実施例1のものと同じものを用い
て、白布の通気度14cm3/cm2・secに代えて、
実施例2は4cm3/cm2・secの白布を用い、実施
例3は0.5cm3/cm2・secの白布を用いる以外
は実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りマットを製造し
た。マットの吸水時間その他の測定値は表1に記載し
た。
【0045】実施例4 吸水性樹脂粉末として、平均粒径500μm、吸水量4
00g/g、保水量280g/g、水可溶性成分含量
4.4%、ゲル強度30,000ダイン/cm2、ゲル
弾性率8.0×103N/m2、アクリル酸残存量70p
pm、耐吸湿ブロッキング性5%の架橋されたポリアク
リル酸ソーダ(サンフレッシュST−700:シリカ含
有、表面架橋型:三洋化成工業株式会社製)を使用した
以外は、実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りマットを
製造した。なお、樹脂の平均粒径は、粉砕後に篩いに通
すことによって調整された。マットの吸水時間その他の
測定値は表1に記載した。
【0046】実施例5〜6 吸水性樹脂粉末として実施例2のもの(サンフレッシュ
ST−700)と同じものを用いて、白布の通気度14
cm3/cm2・secに代えて、実施例5は4cm3/c
2・secの白布を用い、実施例6は0.5cm3/c
2・secの白布を用いる以外は実施例1と同一条件で
吸水性樹脂入りマットを製造した。なお、樹脂の平均粒
径は、粉砕後に篩いに通すことによって調整された。マ
ットの吸水時間その他の測定値は表1に記載した。
【0047】比較例1 吸水性樹脂粉末として、平均粒径600μm、吸水量9
00g/g、保水量720g/g、水可溶性成分含量1
3.0%、ゲル強度11,000ダイン/cm 2、ゲル
弾性率4.7×103N/m2、アクリル酸含量200p
pm、耐吸湿ブロッキング性10%のアクリル酸ソーダ
の架橋重合体(シリカ非含有、表面未架橋型)を準備
し、使用した以外は、実施例1と同一条件で吸水性樹脂
入りマットを製造した。なお、樹脂の平均粒径は、粉砕
後に篩いに通すことによって調整された。マットの吸水
時間その他の測定値は表1に記載した。
【0048】比較例2〜3 吸水性樹脂粉末として比較例1のものと同じものを用い
て、白布の通気度14cm3/cm2・secに代えて、
比較例2は4cm3/cm2・secの白布を用い、比較
例3は0.5cm3/cm2・secの白布を用いる以外
は実施例1と同一条件で吸水性樹脂入りマットを製造し
た。マットの吸水時間その他の測定値は表1に記載し
た。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の吸水性樹脂入りマットは下記の
効果を奏する。 (1)吸水後のヌメリ感が少ないため取り扱いやすく、
犬等の動物が乗っても毛を汚さない。 (2)保冷効果が大きく、保冷持続期間が長いので、大
型犬等の特に暑さに弱い動物の避暑対策として有効であ
る。 (3)吸水速度が速く、マットを準備する時間が短い。 (4)ゲル強度、ゲル弾性率が大きいのでマットの復元
が強く繰り返して心地よい柔らかいマットに動物が乗る
ことができる。 (5)吸湿ブロッキングが少ないので、均一なゲルをも
つマットにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸水性樹脂入りマットの吸水前の状態を示す
断面図である。
【図2】 吸水性樹脂入りマットの吸水後の状態を示す
断面図である。
【符号の説明】
1,2 ; 布 3,4,5,6 ; 空間 7 ; 吸水性樹脂 8,9 ; 外布
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年1月31日(2003.1.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】[ゲル強度]あらかじめ吸水性樹脂の生理
食塩水に対する吸液量(Mg/g)を上記吸水量測定時
と同じティーバッグ法(JIS K7223-1996)にて測定し
た。[(M×0.75)−1]gの生理食塩水を100
ccのビーカーに採り、600rpsで攪拌しながら1
gの吸水性樹脂(60〜100メッシュ)を添加して均
一に吸収させ、表面が平滑な吸液ゲルを作製する。この
吸液ゲルを25℃に保温し、下記の条件で、ネオカード
メーター(飯尾電機社製、M302型)を用いてゲル強
度を測定した。 荷重 : 200g 感圧軸の直径 : mmφ 感圧軸の降下速度: 0.36cm/秒

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性樹脂の粉末と、これを入れる袋状
    の布からなるマットにおいて、吸水性樹脂は、その平均
    粒径が10〜1,000μm、吸水量が20〜1,00
    0g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、
    水可溶性成分含量が10重量%以下であり、布は通気度
    が0.1〜30cm3/cm2・secであることを特徴
    とする吸水性樹脂入りマット。
  2. 【請求項2】 前記吸水性樹脂が水溶性単量体の架橋重
    合体であって、その吸水性樹脂中の残存水溶性単量体量
    が100ppm以下である請求項1記載のマット。
  3. 【請求項3】 前記吸水性樹脂のゲル強度が10,00
    0〜50,000ダイン/cm2である請求項1又は2
    記載のマット。
  4. 【請求項4】 前記吸水性樹脂のクリープメーターによ
    るゲル弾性率が5×103〜20×103N/m2である
    請求項1〜3の何れか記載のマット。
  5. 【請求項5】 前記吸水性樹脂の耐吸湿ブロッキング性
    が9%以下である請求項1〜4の何れか記載のマット。
  6. 【請求項6】 前記吸水性樹脂の水可溶性成分含量が6
    重量%以下である請求項1〜5の何れか記載のマット。
  7. 【請求項7】 前記布は、内部空間が複数に分割される
    ように上下間で縫合されており、分割された各々の空間
    に単位広さ当たり均等に吸水性樹脂が充填されている請
    求項1〜6の何れか記載のマット。
  8. 【請求項8】 更に前記布を覆う外袋を備える請求項1
    〜7の何れか記載のマット。
  9. 【請求項9】 動物用の座布団又は布団である請求項1
    〜8の何れか記載のマット。
JP2003019629A 2002-11-29 2003-01-29 吸水性樹脂入りマット Pending JP2003199650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003019629A JP2003199650A (ja) 2002-11-29 2003-01-29 吸水性樹脂入りマット

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002347604 2002-11-29
JP2002-347604 2002-11-29
JP2002347370 2002-11-29
JP2002-347370 2002-11-29
JP2003019629A JP2003199650A (ja) 2002-11-29 2003-01-29 吸水性樹脂入りマット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003199650A true JP2003199650A (ja) 2003-07-15

Family

ID=27670298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003019629A Pending JP2003199650A (ja) 2002-11-29 2003-01-29 吸水性樹脂入りマット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003199650A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012210408A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 New Concept Developments Group Ltd ゲルマットおよびその紫外線硬化製造方法
EP2260876B1 (en) 2003-09-19 2021-08-04 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbent product and method for producing the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2260876B1 (en) 2003-09-19 2021-08-04 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbent product and method for producing the same
JP2012210408A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 New Concept Developments Group Ltd ゲルマットおよびその紫外線硬化製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1813033B (zh) 吸水树脂组合物和其生产方法
TWI281869B (en) Superabsorbent polymer with high permeability
ES2266783T3 (es) Mezclas de polimeros con un mejor control de olores.
JP3205168B2 (ja) 紙おむつ用吸収剤組成物
CN1182878C (zh) 超吸水性聚合物组合物及其制备方法
TWI394788B (zh) 吸水劑及其製造方法
CN102698719B (zh) 吸水剂、使用所述吸水剂的吸水芯片以及制备吸水剂的方法
CN1950143B (zh) 废溶液固化剂、制备该废溶液固化剂的方法及该废溶液固化剂的应用
CN1056110A (zh) 处理吸收性树脂表面的方法
CN101808727A (zh) 吸水剂及其制造方法
JP2001505606A (ja) 吸収性組成物
US10071001B2 (en) Absorbent article having absorbent body and diffusion layer
EP0629411A1 (en) Absorbent composition and disposable diaper containing the same
CN1901944A (zh) 超吸收性聚合物
JP2003088552A (ja) 吸収体およびそれを用いた吸収性物品
CN101448896A (zh) 吸水剂及其制备方法
CN1939941B (zh) 离子敏感性吸水性树脂
JPH11240959A (ja) 吸水性ポリマー組成物およびその製法
JP4153349B2 (ja) 動物の排泄物用処理材
JP7045897B2 (ja) 吸収性物品
JPS6162463A (ja) 吸収材およびその製造法
JP4204904B2 (ja) 吸水性樹脂入りバンド
US20180000663A1 (en) Absorbent article
JP2006028481A (ja) 吸水性樹脂組成物とその製造方法
JP2003199650A (ja) 吸水性樹脂入りマット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20051228

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081219

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090602

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02