JPS6339703B2 - - Google Patents

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JPS6339703B2
JPS6339703B2 JP54085234A JP8523479A JPS6339703B2 JP S6339703 B2 JPS6339703 B2 JP S6339703B2 JP 54085234 A JP54085234 A JP 54085234A JP 8523479 A JP8523479 A JP 8523479A JP S6339703 B2 JPS6339703 B2 JP S6339703B2
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JP
Japan
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water
nonwoven fabric
melting point
absorbing
resin
Prior art date
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Application number
JP54085234A
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English (en)
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JPS569458A (en
Inventor
Susumu Tomioka
Taizo Sugihara
Takeomi Okuda
Katsutoshi Yamagami
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP8523479A priority Critical patent/JPS569458A/ja
Publication of JPS569458A publication Critical patent/JPS569458A/ja
Publication of JPS6339703B2 publication Critical patent/JPS6339703B2/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は吸水性不織布に関する。さらに詳しく
は、高吸水性能を有する樹脂を保持した吸水性不
織布に関する。 最近、高吸水性能を有する樹脂がデイスポーザ
ブル不織布用途に応用され、広く普及のきざしが
ある。しかしながら高吸水性樹脂は一般に粉末状
であるので取り扱いが難しく、用途並びに用い方
に限定を受ける。これを商品化する方法としてシ
ート化または繊維状化したものも開発されている
が、吸水性樹脂は吸水するとゲル化するので、湿
潤時に極端にシート強力は低下し、シート形状を
保持する事がむつかしく単独で用いることが出来
ない。さらに繊維状化したものも繊維と称するに
は強力的に弱く、もろいものであり、良好なシー
ト状加工品を得る事が出来ないという欠点を有す
る。 一方この様な粉末状のものを不織布によつて保
持させる方法として、例えばシート状の繊維構造
体の繊維組織間に形成される空隙に乾燥粒子を散
在包含させる方法として実開昭53−45571、繊維
構造体の片面に粉末状物を散布し固定する方法と
して特開昭53−38771、さらには活性炭入りの不
織布として特開昭49−27673、48−85874等の技術
がある。これらの先行技術は粉末状物を不織布に
よつて固定させる方法は提供しているが、不織布
で単に保持させただけのものであり、不織布構造
面に留意していない為、実施面において取り扱い
は容易となつたが、機能面において、粉末状物の
有する性能を充分に発揮せしめ得ない場合が多
い。処理対象物が気体である場合は、不織布の通
気度が極度に低くない限り、ある程度の効果は期
待出来るが、処理対象物が液体である場合は液体
の不織布への浸透効果を無視して考える事は出来
ない。しかるに今迄液体を対象として浸透効果に
留意したものは存在しないのが現実である。 本発明者らは高吸水性樹脂の吸水性能を充分に
発揮させ、且つ取り扱い容易な高吸水性樹脂包含
不織布を提供することを目的に種々検討した結
果、本発明に到達した。 すなわち本発明は、融点135℃以下の低融点成
分と低融点成分の融点より20℃以上高い高融点成
分とから成る熱接着性複合繊維を30重量%以上含
む不織布内部に不織布の単位吸水面積1cm2当り1
×10-1〜3×10-2gの水不溶性の吸水性樹脂を含
有し、熱接着性複合繊維の熱接着により安定化さ
れており、且つ透水係数が1〜1×10-2である吸
水性不織布である。 本発明において、熱接着性複合繊維は低融点成
分の樹脂と高融点成分の樹脂とからなる。 低融点成分の樹脂の融点は135℃以下である。
融点を135℃以下とする理由は、本発明の吸水性
不織布を得るため、吸水性樹脂を繊維層または不
織布内部に包含させ、安定化させるに際し、熱接
着性複合繊維の低融点成分の融点以上、高融点成
分の融点以下で行う熱処理において、その溶触温
度が135℃より高くなると、吸水性樹脂が熱劣化
を起こし吸水能を低下を来たす為である。低融点
成分の樹脂の融点は135℃以下、通常は100〜135
℃、好ましくは110〜130℃である。 高融点成分の樹脂の融点は低融点成分の樹脂の
融点より20℃以上高く設定される。好ましくは25
℃以上高くする。高融点成分の樹脂と低融点成分
の樹脂との融点の差が20℃より少い場合は、両融
点間の温度で熱処理して不織布化することが困難
になる。高融点成分の樹脂の融点は低融点成分の
樹脂の融点より20℃以上高く、通常155〜300℃、
好ましくは160〜260℃である。 低融点成分の樹脂としてはポリオレフイン(ポ
リエチレン、エチレン共重合体例えばエチレン−
ブテン共重合体、エチレン−酢ビ共重合体、エチ
レン−酢ビ共重合体の任意のケン化物、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合
体、エチレン−ブテン−プロピレン共重合体、お
よびプロピレン共重合体など)等通常複合繊維に
用いられる樹脂があげられる。 また高融点成分の樹脂としてはポリオレフイン
(結晶性ポリプロピレン、プロピレン共重合体例
えばプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン
−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテ
ン共重合体など)、ポリアミド(66−ナイロン、
6−ナイロン、6.10−ナイロン、11−ナイロンな
ど)、ポリエステル(テレフタル酸系樹脂例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレン
テレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレ
ートなど)、等通常複合繊維に用いられる樹脂が
あげられる。 低融点成分の樹脂と高融点成分の樹脂とを組み
合わせて複合繊維(本発明に用いる複合繊維とし
ては並列型、鞘芯型のいずれも用いることができ
る)を構成するに際し、その組み合わせはとくに
限定されない。しかしながら並列型複合繊維の場
合には、複合成分間の難剥離性を考慮した場合、
同じ系統の樹脂を組み合わせるのが好ましい。そ
の組合せとしてポリオレフイン同志例えばポリプ
ロピレンとポリエチレン、ポリプロピレンとエチ
レン−ブテン共重合体、ポリプロピレンとエチレ
ン−酢ビ共重合体またはその鹸化物;およびポリ
アミド同志例えば66−ナイロンと6−ナイロンの
組合せがあげられる。鞘芯型複合繊維の場合には
難剥離性を考慮することなく任意の組合せを選ぶ
ことができる。 複合繊維にする場合の低融点成分の樹脂と高融
点成分の樹脂との重量比は通常30:70〜70:30、
好ましくは40:60〜60:40である。 複合繊維は低融点成分の樹脂による熱融着性を
保持することが必要である。この為、繊維表面の
少くとも一部を成形している必要がある。 従つて並列型複合繊維にあつては、低融点成分
の樹脂が繊維断面円周率として少くとも30%以
上、好ましくは50%以上のものが用いられる。該
円周率がほぼ100%のものないし完全鞘芯型のも
のも用いることができる。 複合繊維の繊度は一般に1〜35デニールであ
る。繊維が上記範囲外では不織布の加工性が低下
する。またカツト長はウエツト方式で集合すると
きは3〜20mm、ドライ方式のときは30〜90mmが普
通である。 複合繊維の製造は従来と同様の方法で行うこと
ができる。例えば並列型の場合には
Bicomponent Fibers(R、Jeffries著、Merrow
社(英)、1971年発行)第5〜19頁に記載の方法
等で、また鞘芯型の場合には、同書、第20〜28頁
記載の方法等で製造することができる。 本発明に用いる不織布は、熱接着性複合繊維単
独であつてもよく、また少くともこれを30重量%
含有するよう他の繊維と混合してつくつたもので
あつてもよい。不織布において、複合繊維が30重
量%より少い場合は、低融点成分の樹脂の熱融着
によつて不織布を安定化する場合、安定化が不充
分となり、また吸水性樹脂の保持力も低下し、好
ましくない。また不織布に他の繊維を混合した場
合でも不織布の熱融着による安定化を充分に行う
ため、低融点成分の樹脂は繊維全体中で通常10重
量%以上、好ましくは15〜70重量%存在させる。 また不織布の目付は通常15〜400g/m2、好ま
しくは50〜300g/m2である。 繊維集合体を不織布化し、不織布を得る方法は
乾式法、湿式法、乾式パルプ法等の公知の何れの
方法でもよいが、特公昭52−12830号に示される
如く、複合繊維の低融点成分の融着によつて接着
が行われているものである。 また不織布の密度を高める目的で軽いニードル
パンチングを施したり、或いは不織布に腰を持た
せたり、湿式工程において熱処理によつて複合繊
維による接着が形成される迄の紙力保持の目的で
若干のバインダーを併用してもよい。 本発明において用いる水不溶性吸水性樹脂とし
ては、水溶性単量体および/または加水分解によ
り水溶性となる単量体(A)と多糖類(B)および/また
は架橋剤(C)とを必須成分として重合させ必要によ
り加水分解を行うことにより得られる重合体があ
げられる。 上記重合体製造に用いる(A)の水溶性単量体とし
ては、少くとも1個の親水性(たとえばカルボキ
シル基、カルボン酸無水物基、カルボン酸塩基、
スルホン酸基、スルホン酸塩基、水酸基、エーテ
ル基、アミド基、アミノ基、4級アンモニウム塩
基)を有するモノエチレン性不飽和単量体が使用
できる。加水分解により水溶性となる単量体とし
ては少くとも1個の加水分解性基(エステル基、
ニトリル基等)を有する単量体が使用できる。(A)
のうち好ましいのは水溶性単量体である。高い吸
水性を与える点から好ましい水溶性単量体はカル
ボキシル基、カルボン酸無水物基、カルボン酸塩
基を含有する単量体たとえば(メタ)アクリル
酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸ナトリ
ウム、(メタ)アクリル酸トリメチルアミン塩、
(メタ)アクリル酸トリエタノールアミン塩;お
よび4級アンモニウム塩基含有単量体たとえば
N,N,N−トリメチル−N−(メタ)アクリロ
イロキシエチルアンモニウムクロリドである。 水不溶性吸水性樹脂製造に用いる(B)の多糖類と
してはデンプン、セルロース、カラギナン、グア
ガム、アルギン酸ソーダがあげられる。デンプン
としては天然デンプンおよび変性デンプン(α−
化デンプン、酸化デンプン、カチオン化デンプン
など)、セルローズとしては木材、葉、茎、ジン
皮、種子毛などから得られるセルローズおよび変
性セルローズ(カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロースな
ど)があげられる。これらのうちで好ましいのは
天然デンプン及びα−化デンプンである。 水不溶性吸水性樹脂製造に用いる(C)の架橋剤と
しては(1)少なくとも2個の重合性二重結合(非共
役)を有する化合物、(2)単量体(A)と反応しうる官
能基少くとも1個と重合性二重結合少くとも1個
を有する化合物たとえばカルボキシル基、カルボ
ン酸無水物基、ヒドロキシル基、アミノ基または
アミド基と反応しうる官能基を有するモノオレフ
イン性不飽和化合物、(3)単量体(A)と反応しうる官
能基を少なくとも2個有する化合物たとえばカル
ボキシル基、カルボン酸無水物基、ヒドロキシル
基、アミノ基またはアミド基と反応しうる基を有
するニーまたは多官能性化合物、(4)イオン架橋を
形成しうる多価金属化合物たとえばアルカリ土金
属(カルシウム、マグネシウム等)および亜鉛の
酸化物、水酸化物および弱酸塩(炭酸塩、酢酸塩
等)があげられる。架橋剤(C)のうちで好ましいの
はアルキレン(C2〜C6)グリコール、ポリオキ
シアルキレン(C2〜C4)グリコール(分子量400
以下)のジ(メタ)アクリレート、ビス(メタ)
アクリルアミドおよびアルカリ土金属もしくは亜
鉛の酸化物である。(A)、(B)、(C)以外にこれらと共
重合しうる単量体(たとえばスチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブテン)を共重合させることも
できる。上記吸水性樹脂製造に用いる(A)、(B)、(C)
の詳細、重合体の製造法、吸水性樹脂の具体例は
特開昭53−149190号、特開昭51−125468号、特開
昭52−25886号、特開昭52−59690号に記載されて
いる。本発明において用いる吸水性樹脂としては
吸水能が少なくとも60ml/g(好ましくは70ml/
g以上、とくに100〜500ml/g)のものが適して
いる。吸水性樹脂として多糖類(B)に単量体(A)をグ
ラフト重合させたものを使用しうるが、(A)と(B)お
よび(C)とを重合させたものがその優れた吸水性の
点および土壌中で一定期間後に分解しかつ対象植
物に無害であるという点から好ましい。(B):(A):
(C)の割合(重量比)は通常100:10〜3000:
0.0001〜20好ましくは100:50〜1000:0.001〜
10、さらに好ましくは100:100〜500:0.01〜5
である。上記(A)と(B)および(C)以外の吸水性樹脂と
しては(A)と(B)とを重合させたもの;たとえばデン
プン−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水
分解物、セルローズ−アクリル酸共重合体および
その塩等;(A)と(C)との共重合体たとえばジビニル
化合物(メチレンビスアクリルアミド等)で架橋
されたポリアクリルアミドおよびその部分加水分
解物、架橋されたスルホン化ポリスチレン、架橋
ポパール、特開昭52−14689号、特開昭52−27455
号記載の架橋されたビニルエステル−不飽和カル
ボン酸共重合体ケン化物、架橋ポリエチレンオキ
シドがあげられる。 これらの吸水性樹脂は2種以上併用してもよ
い。吸水性樹脂は通常、粉末状〜粒状で使用され
る。粒子径としては通常10〜300メツシユ、好ま
しくは32〜150メツシユである。 吸水性樹脂の使用量は不織布内部に吸水性樹脂
が不織布の単位吸水面積(吸水性樹脂を含む不織
布の水が通過する有効面積。不織布2枚の間に吸
水性樹脂をはさむ場合は不織布2枚の表面積。)
1cm2当り1×10-4〜3×10-2g好ましくは5×
10-4〜1.5×10-2g含有する様な量である。吸水
性樹脂の含有量が1×10-4g/cm2未満では、不織
布で均一に保持された吸水性樹脂が吸水膨潤して
飽和に達しても膨潤した樹脂は不織布吸水面積の
全域に分布することなく、不織布を無駄に使用す
ることになり不経済である。また3×10-2gより
多いと膨潤による内部圧の上昇で少し外部から圧
がかかるとヒートシール部がはずれたり、不織布
空隙からにじみ出たりする危険性がある。 不織布中に吸水性樹脂を含有ないし保持させる
方法としては、(1)繊維集合体中にあらかじめ添加
しておいて熱処理し、不織布と同時に吸水性樹脂
の安定化をはかる方法、(2)あらかじめ熱接着性複
合繊維を不織布化し不織布としておき、該不織布
に吸水性樹脂を添加して熱処理によつて安定化
し、さらに必要とあればヒートシールを行う方法
などがあげられる。 より具体的に説明すると、(1)の方法としては熱
接着性繊維を含む繊維集合体(ウエツブ)にあら
かじめ吸水性樹脂を均一分散させたり、或いは繊
維集合体間に位置させるように吸水性樹脂を均一
に散布しその上に同じウエツブを重ね、熱処理し
不織布化をはかる方法、或いは熱処理しウエツブ
が冷却する前にカレンダーロールなどのロールで
プレスする方法がある。 また(2)の方法としてはあらかじめ熱接着性繊維
によつて不織布化した不織布を熱処理し不織布の
低融点成分を溶融状態とし、その状態で水不溶性
吸水性樹脂を均一に散布し、さらに他の一枚の不
織布を重な合わせ、圧着し、冷却し、さらに必要
によりヒートシールを行つて吸水性不織布とする
方法があげられる。 上記の(1)および(2)の方法における熱処理におい
て、温度は通常、低融点成分の融点以上から融点
+20℃以下である。熱処理の時間は場合により大
巾に変えることができるが通常1〜5分である。
熱処理の手段としては遠赤外ランプ、熱風循環式
ドライヤー、サクシヨンドラムドライヤーなどを
使用する方法があげられる。 また吸水性樹脂を均一に散布する方法としては
スプレー法、oxy−dry法、振動フイルム法など
があげられる。散布は通常粉末状で行われるが溶
剤に分散させた状態で散布することも可能であ
る。また上記(2)の方法で必要により行われるヒー
トシールにおいて、温度は通常150〜180℃、圧力
は2−10Kg/cm2である。 熱圧して一体に結合された吸水性不織布は必要
により適宜の形状に裁断、2次加工することがで
きる。 本発明の吸水性不織布の形状、大きさ、厚さな
どは使用目的によつて種々変えることができる。
形状はシート状、リボン状、ひも状、袋状、ポツ
ト状などいずれでもよい。 本発明において水不溶性吸水樹脂に増量剤、充
填剤として植物質繊維例えばパルプ、綿くず;植
物性粉末例えばオガクズ、ピートモス、粉砕した
クルミの皮、粉砕したトウモロコシの芯;鉱物性
多孔質粉末例えばパーライト、ヒル石、鉱滓など
を併用することもできる。増量剤、充填剤の使用
量はとくに限定されるものではないが、これと吸
水性樹脂とは重量比で通常50:1〜1:200であ
る。 本発明の吸水性不織布はその透水係数(JIS
A1218−1961)が1〜1×10-2、好ましくは7×
10-1〜3×10-2のものである。透水係数が1×
10-2g未満では該不織布を通過する水の透水度が
低くなる為、吸水性樹脂の吸水速度が低下し、吸
水性樹脂の有する吸水速度性能を低下させ好まし
くない。また1より大では、該不織布の空隙率が
大きくなり過ぎ、該不織布に包含させた吸水性樹
脂の吸水膨潤によつて該不織布表面に樹脂がにじ
み出したり、吸水性樹脂は該不織布中で包含、安
定化されているとはいえ、ポリマー径の小さいも
のが一部脱落して外部に出たりする問題を生ず
る。 本発明において、不織布を構成する熱接着性複
合繊維ならびにその他化合繊繊維の場合は一般に
疎水性であり、親水性に劣る傾向がある。吸水性
樹脂の性能及び吸水速度の効果を高める為には、
吸水性樹脂の保持体である不織布が水の浸透性や
湿潤性に富むことが望ましい。この目的で不織布
を構成する疎水性繊維または疎水性繊維で構成さ
れた不織布をアニオン界面活性剤または/および
非イオン界面活性剤で公知の方法で処理しておく
ことが望ましい。 上記アニオンまたは/および非イオン界面活性
剤としては「新・界面活性剤入門」〔三洋化成工
業(株)、昭和48年12月1日発行〕第30〜61頁、第89
〜109頁および第121〜124頁に記載の界面活性剤
があげられる。具体的にはアニオン界面活性剤と
しては、セツケン、硫酸エステル類(高級アルコ
ール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸
エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、
硫酸化オレフインなど)、スルホン酸塩(アルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフイ
ンスルホン酸塩、エアロゾルOT型など)、リン
酸エステル塩などが、また非イオン界面活性剤と
しては浸透性または湿潤性を有するもの例えばポ
リエチレングリコール型非イオン界面活性剤(高
級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキ
ルフエノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸
エチレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンお
よび脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、
ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付
加物など)があげられる。処理する場合の界面活
性剤の量は、繊維重量または不織布重量当り通常
0.1%以上、好ましくは0.1〜5%である。 本発明の吸水性不織布は従来の方法によるもの
に比較して水を吸収させた後も吸水した樹脂の脱
落やバラケや、不織布の剥離が起らず保型性に優
れている。しかも吸水性樹脂を接着剤で固着させ
たもののような吸水性樹脂の機能低下がなく著し
く高い吸水性能を有している。さらに容易に経済
的に製造することができる。より具体的には、吸
水性不織布を各種用途例えば有機溶剤中の水分や
石油誘導品中の水分を除去する目的で用いる場
合、接着剤で結合された従来の吸水性不織布で
は、接着剤が侵され不織布強力を低下させたり、
高吸水性樹脂を包含させ安定化させるため接着剤
を必要とするが、本発明の吸水性不織布は熱接着
性複合繊維を用いているので不織布強力の低下が
なく、吸水性樹脂を包含させ、安定化させるのに
熱処理だけですむという利点がある。 本発明の吸水性不織布は種々の用途に使用され
る。例えば、工業用吸水、保水材(油水分離フイ
ルター、溶剤中の水分の吸水材など)、家庭用吸
水、保水材(吸水ふきん、靴敷など)があげられ
る。 以下、本発明を実施例によつて説明する。実施
例において使用した吸水性樹脂は次の通りであ
る。 樹脂 特開昭51−125468号の実施例4の方法に従つて
トウモロコシデンプン、アクリル酸、アクリル酸
ナトリウムおよびN,N′−メチレンビスアクリ
ルアミドより製造した白色粉末状の水不溶性吸水
性樹脂。 実施例 1 ポリプロピレン(融点165℃)とポリエチレン
(融点130℃)とを複合成分とする並列型の複合糸
(6D×64m/m)のみから得られた目付203g/
m2の2枚の乾式不織布を遠赤外ランプで135℃で
3分間加熱処理し、不織布を構成する複合繊維の
ポリエチレン部のみを溶融状態とし、溶融状態下
で1枚の不織布の上に水不溶性吸水性樹脂(樹脂
)を10cm×20cmの範囲に0.4g(1×10-3g/
cm2)均一添加した後、さらに他の1枚の不織布と
重ね合わせた後、冷却し、該吸水性樹脂を不織布
に固定した後、10mmの巾でヒートシールを行い、
本発明の吸水性不織布を得た。この吸水性不織布
の性状などを第1表に吸水性能を第2表に示す。 比較例 1 ポリプロピレン(融点165℃)とプロピレン−
エチレン(4%)−ブテン−1(4.5%)共重合体
(融点138℃)とを複合成分とするサイドバイサイ
ド型の複合糸(6D×64m/m)のみから得られ
た目付200g/m2の2枚ドライ方式不織布を遠赤
外ランプで140℃で3分加熱処理して実施例1と
同様にして吸水性不織布を得た。この吸水性不織
布の性状などを第1表に、吸水性能を第2表に示
す。実施例1に比して飽和吸水量において劣つ
た。 実施例 2 ポリプロピレン(融点165℃)とエチレン−酢
ビ(酢ビ含量5%)共重合体(融点110℃)とを
複合成分とする並列型の複合糸(2D×51m/m)
のみから成る目付約100g/m2のウエツブ上に吸
水性樹脂を均一に散布し、さらにその上に同じウ
エツブを重ね、熱風循環式ドライヤーにて130℃、
5分熱処理後、ウエツブが冷却する前にカレンダ
ーロールでプレスして2×10-2(g/cm2)の吸水
性樹脂を包含する本発明の吸水性不織布を得た。
この吸水性不織布の性状などを第1表に吸水性能
を第2表に示す。 実施例 3 実施例2の複合糸(2D×10m/m)35%とレ
ーヨン(2D×6m/m)65%とを混抄して得ら
れた目付70g/m2の2枚の湿式不織布を遠赤外ラ
ンプで130℃で3分間加熱処理して、実施例1と
同様の方法にて7×10-4g/cm2の吸水性樹脂を包
含する本発明の吸水性不織布を得た。この吸水性
不織布の性状などを第1表に吸水性能を第2表に
示す。 比較例 2 実施例3において、複合糸25%とレーヨン75%
との混抄率以外は同様の条件で吸水性不織布を得
た。この吸水性不織布の性状などを第1表に吸水
性能を第2表に示す。 比較例 3 実施例3において、吸水性樹脂包含量8×10-5
g/cm2が異なる以外は全く同様にして吸水性不織
布を得た。この吸水性不織布の性状などを第1表
に、吸水性能を第2表に示す。 比較例 4 実施例2において、吸水性樹脂包含量5×10-2
g/cm2が異なる以外は全く同様にして、吸水性不
織布を得た。この吸水性不織布の性状などを第1
表に吸収性能を第2表に示す。 比較例 5 実施例2において、不織布目付が452g/m2
ものを用いる以外は全く同様にして吸水性不織布
を得た。この吸水性不織布の性状などを第1表に
吸水性能を第2表に示す。 実施例 4 ポリエステル(融点257℃)とポリエチレン
(融点130℃)とを複合成分とする鞘芯型の複合糸
(8D×64m/m)のみから得られた目付70g/m2
の2枚のドライ式不織布を遠赤外ランプで135℃
で5分加熱して実施例1と同様の方法で5×10-4
g/cm2の吸水性樹脂を包含する本発明の吸水性不
織布を得た。この吸水性不織布の性状などを第1
表に、吸水状態を第2表に示す。 比較例 6 ポリプロピレン(融点165℃)から成るスパン
ボンド不織布(目付70g/m2)2枚を用いて遠赤
外ランプで165℃で5分加熱処理して実施例1と
同様の方法で5×10-4g/cm2の吸水性樹脂を包含
する吸水性不織布を得た。この吸水性不織布の性
状などを第1表に吸水性能を第2表に示す。
【表】
【表】 (注) 吸水速度および飽和吸水量の測定法
吸水性樹脂を包含する不織布及び吸水性樹脂を
包含しない同じ不織布を各7枚用意し、20℃、65
%RHにて調湿後、水中に投入し、5秒、10秒、
25秒、50秒、75秒、15分、25分後に取り出し、2
分間金網上に放置後重量測定し、
(吸水性樹脂包含含水不織布)−(含水不織布)/吸水
性樹脂包含量に て、吸水量を求め、吸水量と時間の関係をプロツ
トし、各吸水速度ならびに飽和吸水量を求めた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 融点135℃以下の低融点成分と、低融点成分
    の融点より20℃以上高い高融点成分とから成る熱
    接着性複合繊維を30重量%以上含む不織布内部
    に、不織布の単位吸水面積1cm2当り1×10-4〜3
    ×10-2gの水不溶性の吸水性樹脂を含有し、熱接
    着性複合繊維の熱接着により安定化されており、
    且つ透水係数が1〜1×10-2である吸水性不織
    布。
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