JP2004538721A - リアルタイムデジタルビデオ画像において個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法 - Google Patents
リアルタイムデジタルビデオ画像において個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、リアルタイムデジタルビデオ画像の色制御に関し、より詳細には、リアルタイムデジタルビデオ画像においてその他のいかなる色の色相及び彩度に影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像において個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示されたリアルタイムデジタルビデオ画像における色の制御は、標準的に色相を変更すること、及び/又は、リアルタイムデジタルビデオ画像の色又は色成分の彩度を増大又は減少させることによって実施される。本明細書において、「個々の色」というのは、赤、緑、青、イエロー、シアン及びマゼンタといったような色又は色成分の線形組合せを表わし、ここで、RGB色空間内では、基本色又は基本色成分は、赤、緑及び青色で、これらは補色又は補色成分であるイエロー、シアン及びマゼンタを定義し評価するために用いられ、そしてYCM色空間内では、基本色又は基本色成分は、イエロー、シアン及びマゼンタであり、これらは、補色又は補色成分である赤、緑及び青色を定義し評価するために用いられる。本明細書において、「色相」という語は、例えばリアルタイムデジタルビデオ入力画像において、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間といった特定の色空間で特徴づけられる1つの色又は色成分とその他の色又は色成分の間の角度を意味する。色相もまた、色又は色成分の濃淡又はぼかし又は陰影とも呼ばれる。本明細書において、「彩度」という語は、例えばリアルタイムデジタルビデオ入力画像内で色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間といった特定の色空間で特徴づけられる色又は色成分の強度を意味する。彩度は、また色相の鮮明さも意味する。
リアルタイムデジタルビデオ画像において色又は色成分を特徴づけるために、異なる形式が使用されている。1つの形式では、リアルタイムデジタルビデオ画像は、RGB色空間内で、基本色の赤、緑及び青色の線形組合せによって特徴づけられる色又は色成分を主軸とする。もう1つの形式では、リアルタイムデジタルビデオ画像は、YCM色空間内で、基本色のイエロー、シアン及びマゼンタの線形組合せによって特徴づけられる色又は色成分を主軸とする。さらに、もう1つの形式では、リアルタイムデジタルビデオ画像は、それぞれYCrCb又はYUV輝度/有彩色空間の中でそれぞれ当該技術分野においてU及びVとしても知られている有色部分Cr及びCbの線形組合せによって特徴づけられる色又は色成分を主軸とする。当該技術分野で周知であるように、リアルタイムデジタルビデオ画像表示の1つの形式は、適切な線形組合せ関数を用いることによって、もう1つの形式に変換することができる。
リアルタイムデジタルビデオ画像の表示が関与する利用分野では、ユーザーは、リアルタイムデジタルビデオ画像のいずれかのその他の色又は色成分の色相又は彩度に影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像の個々の(単一の)色又は色成分の色相又は彩度を調整又は変更することを望む可能性がある。例えば、ユーザーは、テレビスクリーンに付随する制御装置上の色相又は彩度又は強度の制御ボタン又はダイヤルを押すか又は回すことによって、テレビスクリーン上に表示されたリアルタイムデジタルビデオ画像の赤、緑、青、イエロー、マゼンタ又はシアンのような1つの色のみの色相又は彩度を調整することを望むかもしれない。しかしながら、残念なことに、この手順により個々の色の色相又は彩度を制御することは、テレビ画像の色又は色成分すべての色相及び/又は彩度に影響を及ぼし、ユーザーが変更したい個々の色の色相又は彩度だけに影響を及ぼすことはできない。
【0003】
本発明と同じ発明者による、現在の米国特許第6,122,012号である1999年3月3日付の米国特許出願第09/261,193号からの優先権を主張した2000年9月8日付で公開されたPCT国際特許出願公報第WO/00052938号において、「デジタルビデオ画像の選択的色制御方法」が開示されている。開示された方法は、デジタルビデオ画像の有色部分のその他のいかなる色の彩度又は強度にも影響を及ぼすことなく、同じデジタルビデオ画像の有色部分の単一の色の彩度又は強度をデジタル式に変更するように、一意的に定義された色制御関数から値が計算されている単純なルックアップテーブル(LUTs)を用いることを特徴としている。デジタルビデオ入力画像は、行ごとに、画素ごとに走査される。デジタルビデオ入力画像の有色部分により定義される各々の入力画像画素値には、個々の色LUTsにおける値により、動作の対象となるべきアドレスが割り当てられる。その画像の個々の色の望ましい変更について、同じ画像の残りの色に影響を及ぼすことなく、個々の色の所望の変更を特徴とする新しいデジタルビデオ出力画像が生成される。デジタルビデオ画像を表示するこの開示された方法の応用は、ビデオ成分(例えばYCrCb)をRGB(赤、緑、青)成分に変換する必要性を排除する。
上述の方法を用いる選択的色制御は、リアルタイムデジタルビデオ画像の従来の色制御方法を用いて現在達成できない2つのことをリアルタイムデジタルビデオ画像のビューワーが行なえるようにする。その2つのこととは、まず第1に、所定のリアルタイムデジタルビデオ画像の個々の色を画像の対象の実際の色にきわめて正確に設定又は調整することであり、第2に、そのリアルタイムデジタルビデオ画像内で所望の特殊な効果を生成するように所定のビデオ画像の色をきわめて正確に修正又は改変することである。
【特許文献1】
PCT国際特許出願公報第WO/00052938号
【特許文献2】
米国特許第6,122,012号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の方法は、リアルタイムデジタルビデオ画像の個々の色の色相ではなく、彩度又は強度のみを選択的に制御することの記述があることから、著しく限定されている。さらに、開示された方法は、YCrCb又はYUV輝度/有彩色空間内での有色部分Cr及びCb又はU及びVの線形組合せにより特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像に関して特別に記述されているアルゴリズムの使用に基づくものであり、RGB又はYCM色空間形式のようなリアルタイムデジタルビデオ画像のその他の形式に関する特定の記述は、全くない。
これまでのところ、当該発明者は、リアルタイムデジタルビデオ画像において他の色の色相及び/又は彩度に影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像での個々の色の色相を独立して制御するための方法の先行技術の教示を認識していない。
したがって、リアルタイムデジタルビデオ画像でのその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像での個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法に対する必要性が存在し、かかる方法を入手することは、きわめて有利であろう。さらに、効率がよく強力でありかつ、RGB色空間で赤、緑及び青色という基本色の線形組合せにより特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像に特に応用可能である、このようなリアルタイムデジタルビデオ画像の色の制御方法に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、リアルタイムデジタルビデオ画像においてその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像での個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法に関する。
したがって、本発明によれば、リアルタイムデジタルビデオ画像で個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法において、(a)入力画像画素を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ入力画像を受け取り特徴づけるステップ;(b)独立した色相制御デルタ値又は独立した彩度制御デルタ値をそれぞれ選択することにより、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色の色相又は彩度を独立して変更するように選択するステップであって、ここで前記独立した色相制御デルタ値が前記選択された個々の色の色相の変更の度合いを表わし、前記独立した彩度制御デルタ値が前記選択された個々の色の彩度の変更の度合いを表わしているステップ;(c)リアルタイムデジタルビデオ入力画像の各々の前記入力画像画素の入力画像画素値を用いて算数及び論理演算を行なうことにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴う前記リアルタイムデジタルビデオ入力画像の中の前記選択された個々の色をもつ複数の前記入力画像画素を識別するステップ;(d)独立して変更されるように選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色を有する対応する複数の出力画像画素を形成するため、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値を用い、かつ対応する前記選択された独立した色相制御デルタ値又は前記対応する選択された独立した彩度制御デルタ値を用いて、独立した色相制御関数又は独立した彩度制御関数をそれぞれ別々に評価することにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴うリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色を有するものとして、識別された前記複数の前記入力画像画素の各々について対応する出力画像画素値を決定するステップ;及び(e)リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色をもつ前記対応する複数の前記出力画像画素を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像を表示するステップであって、これによりリアルタイムデジタルビデオ入力画像中のその他のいかなる個々の色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色の色相又は彩度が変更されているステップ、を含んで成る方法が提供される。
【0006】
したがって、本発明のもう1つの局面によると、リアルタイムデジタルビデオ画像の中の個々の色の色相又は彩度を独立して制御するためのシステムにおいて:(a)入力画像画素を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像を表示するリアルタイムデジタルビデオ画像表示装置;(b)前記リアルタイムデジタルビデオ画像表示装置と作動的に電子通信状態にあり、この装置を制御するマスター制御装置;及び(c)前記マスター制御装置上で主軸とされた独立した色相制御デルタ値又は独立した彩度制御デルタ値をそれぞれ選択することにより、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色の色相又は彩度を独立して変更する目的で選択するための前記マスター制御装置を作動させる前記リアルタイムデジタルビデオ画像表示装置のビューワーであって、前記独立した色相制御デルタ値が前記選択された個々の色の色相の変更の度合いを表わし、前記独立した彩度制御デルタ値が前記選択された個々の色の彩度の変更の度合いを表わしているビューワーであって、ここで前記マスター制御装置と、前記作動的電子通信状態にある前記リアルタイムデジタルビデオ画像表示装置が;(i)リアルタイムデジタルビデオ入力画像の各々の前記入力画像画素の入力画像画素値を用いて算数及び論理演算を行なうことにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴う前記リアルタイムデジタルビデオ入力画像の中の前記選択された個々の色をもつ複数の前記入力画像画素を識別するステップ;(ii)独立して変更されるように選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色を有する対応する複数の出力画像画素を形成するため、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値を用い、かつ対応する前記選択された独立した色相制御デルタ値又は前記対応する選択された独立した彩度制御デルタ値を用いて、独立した色相制御関数又は独立した彩度制御関数をそれぞれ別々に評価することにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴うリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色を有するものとして、識別された前記複数の前記入力画像画素の各々について対応する出力画像画素値を決定するステップ;及び(iii)リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色をもつ前記対応する複数の前記出力画像画素を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像を表示するステップであって、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中のその他のいかなる個々の色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色の色相又は彩度が変更されているステップ;を含む各ステップを実施するビューワー、を含んで成るシステムが提供される。
【0007】
以下に記述する本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、リアルタイムデジタルビデオ入力画像は、RGB形式、YCrCb形式及びYUV形式から成る群から選択される1つの形式であり、1つの形式の個々の色は、形式間の適切な線形変換を使用することにより、第2の形式の個々の色によって特徴づけされ得る。
以下に記述する本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、リアルタイムデジタルビデオ入力画像は、RGB色空間で、基本色の赤、緑、及び青、及び補色のイエロー、シアン及びマゼンタを特徴としており、ここで補色の値は、前記基本色の値の線形組合せで表現され、この線形組合せで評価される。
以下に記述する本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、リアルタイムデジタルビデオ入力画像は、YCM色空間において、基本色のイエロー、シアン、及びマゼンタ、及び補色の赤、緑及び青を特色としており、ここで補色の値は、基本色の値の線形組合せで表現され、この線形組合せで評価される。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、特にリアルタイムデジタルビデオ画像の一般的には色をリアルタイム制御し、特に色相及び彩度といった色成分を独立して制御するための現在既知の技術及び方法の制約条件を首尾よく克服するものである。リアルタイムデジタルビデオ画像でのその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像での個々の色の色相又は彩度を独立して制御することにより、リアルタイムデジタルビデオ画像の色を制御するための従来の方法を用いて現在達成できない2つのことをビデオ画像のビューワーが行なえるようにする。つまり、第1に、リアルタイムデジタルビデオ画像の対象の個々の色の実際の色相又は彩度に従って所定のリアルタイムデジタルビデオ画像の個々の色の色相又は彩度をきわめて正確に、なおかつ独立して変更又は調整すること、そして第2に、リアルタイムデジタルビデオ画像での所望の特殊な効果を生成するように、所定のビデオ画像の個々の色の色相又は彩度をきわめて正確に、なおかつ独立して修正又は改変することである。本発明のこれらの利点は、リアルタイムデジタルビデオ画像がその個々の色の実際の色相又は彩度を表わすこと、そして、リアルタイムデジタルビデオ画像に対し特殊な効果を生成する能力をもつことがきわめて重要であるテレビ及び映画業界に、直ちに応用することができることである。
リアルタイムデジタルビデオ画像内のその他のいずれの色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像において個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための本発明の方法の実施には、手動式、自動式又はそれらの組合せの形で、選択されたタスク又はステップを実施又は完成させることが必要である。さらに、開示されている方法の特に好ましい実施形態を実施するために使用される実際の計装及び/又は機器によれば、本発明のいくつかの選択されたステップを、あらゆるファームウェアのあらゆるオペレーティングシステム上のハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せによって実施することが可能である。特に、ハードウェアとしては、あらゆる数のデジタル及び/又はアナログ、電気及び/又は電子コンポーネント、オペレーション及びプロトコルが関与する、コンピュータ化されたネットワーク、コンピュータ、コンピュータチップ、電子回路、配線回路又はそれらの組合せによって、本発明の選択されたステップを実施することができる。付加的に又は代替的には、ソフトウェアとして、あらゆる適切なコンピュータオペレーティングシステムを用いて複数のコンピュータプログラムタイプのソフトウェア命令又はプロトコルを実行する計算プラットフォームのようなデータプロセッサにより、本発明の選択されたステップを実施することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、リアルタイムデジタルビデオ画像においてその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像での個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法に関する。
本発明の方法は、リアルタイムデジタルビデオ画像においてその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像内での個々の色の彩度を制御することに加えて、ただしこれとは別に、色相を独立して制御するという新規性を導入している。これは、一つには、一意的に定義づけされた独立した色相制御デルタ値又は一意的に定義づけされた独立した彩度制御デルタ値を選択すること(ここでは、該デルタ値は、選択された個々の色のそれぞれの色相又は彩度の変更の度合い又は規模を表わしている)によって、そして、一つには、独立して変更されるように選択された色相又は彩度をもつ個々の色を有する対応する複数の出力画像画素を形成し表示するために、独立して変更されるようにその色相又は彩度が選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素の入力画像画素値を用い、また、それぞれ、対応する選択された独立した色相制御デルタ値又は対応する選択された独立した彩度制御デルタ値を用いて、一意的に定義づけされた独立した色相制御関数又は一意的に定義づけされた独立した彩度制御関数を別々に評価することによって達成される。
【0010】
本発明は、その利用分野において、以下の説明に記述されているオペレーション又は実施のステップの順序又はシーケンスの詳細に限定されるわけではないということを理解すべきである。例えば、以下の説明は、特に、本発明の実施を例示する目的で、RGB色空間内で補色又は補色成分であるイエロー、シアン及びマゼンタを定義づけし評価するために使用されるRGB色空間内の基本色の赤、緑及び青の線形組合せによって特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像を基準にしている。本発明の方法は、RGB色空間及びYCM又はYCrCb又はYUV輝度/有彩色空間の間で適切な線形変換を適用することによって、YCM色空間内の基本色のイエロー、シアン及びマゼンタの線形組合せにより特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像といったような、あるいは、YCrCb又はYUV輝度/有彩色空間内で有色部分Cr及びCb又はU及びVによって特徴づけられる色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像といったようなその他のタイプの色空間内の個々の色又は色成分により特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像のその他の形式にも適用可能である。したがって、本発明は、その他の実施形態が可能であり、又はさまざまな形で実践又は実施できるものである。また、本明細書で使用されている表現及び用語は、記述を目的としたものであり、限定的な意味を有するものとしてみなされるべきではないということを理解すべきである。
本発明のリアルタイムデジタルビデオ画像において個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法は、本明細書で初めて開示されるものであり、PCT国際特許出願公報第WO/00052938号で又は優先権主張の米国特許第6,122,012号で同じ発明者によって開示されている「デジタルビデオ画像の選択的色制御方法」から明らかに派生するものでも又はそれにより予測されるものでもない。
【0011】
本発明によるリアルタイムデジタルビデオ画像において個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法のステップ、コンポーネント、オペレーション及び実施は、以下の記述を参照することによって、より良く理解される。
本発明の方法のステップ(a)では、リアルタイムデジタルビデオ入力画像が受け取られ特徴づけられている。
好ましくは、RGB色空間内で基本色の赤、緑及び青色の線形組合せによって特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iが受け取られており、ここで、このリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iは、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で基本色である赤、緑及び青色及び補色であるイエロー、シアン及びマゼンタを特色としている。前述のとおり、本発明の方法は、色空間の間の適切な線形変換を使用することにより、それぞれにYCM、YCrCb又はYUV色空間のようなその他のタイプの色空間の中の個々の色又は色成分により特徴づけられる色又は色成分を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像の、YCM、YCrCb又はYUV形式といったようなその他の形式にも応用できる。
したがって、RGB色空間について、I[i、j:Rin、Gin、Bin]は、入力格子内でのその位置座標が行i及び列jで表わされるリアルタイムデジタルビデオ画像表示装置の入力格子内にプロットされ得るリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの複数の入力画像画素の各々を表わしている。M行×N列というサイズのリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iについては、位置指数(i、j)は、好ましくは、i:0、1、2、…M−1;及びj:0、1、2、…N−1というような入力画像サイズに限定される。一般に、指数i及びjは、実数又は整数である。
【0012】
各々の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]について、個々の基本色又は色成分、赤、緑及び青は、それぞれRin、Gin及びBinの項で表わされる色又は色成分値を有し、個々の補色又は補色成分、イエロー、シアン及びマゼンタは、それぞれYin、Cin及びMinという項により表わされる色又は色成分値を有する。個々の補色又は補色成分、イエロー、シアン及びマゼンタの色又は色成分値Yin、Cin及びMinは、それぞれ、個々の基本色又は基本色成分、赤、緑及び青の色又は色成分値Rin、Gin及びBinそれぞれの線形組合せの形で表示され、これにより評価される。
ステップ(b)では、独立した色相制御デルタ値又は独立した彩度制御デルタ値をそれぞれ選択することにより、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色の色相又は彩度が、独立して変更する目的で選択されており、ここで、独立した色相制御デルタ値は、前記選択された個々の色の色相の変更の度合い又は規模を表わし、独立した彩度制御デルタ値は、選択された個々の色の彩度の変更の度合い又は規模を表わしている。
特に、ビデオ画像表示装置上に表示されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像I内の赤、緑、青、イエロー、シアン又はマゼンタといったような個々の色の色相が独立して変更する、すなわち時計回り又は反時計回りに変更するか又は彩度を独立して変更する、すなわち増減させるべく選択されている。
【0013】
本明細書において、「clr」とも呼ばれている選択された個々の色の、ここでは「H」とも呼ばれる色相の変更の度合い又は規模は、ここでは、一般にHclrとして示されている独立した色相制御デルタ値によって表わされ、ここで「clr」という項は、リアルタイムデジタルビデオ入力画像Iにおける赤、緑、青、イエロー、シアン又はマゼンタといったような特定の選択された個々の色を象徴している。したがって、その色相が変更される可能性のあるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの中の各々の色又は色成分に対し割り当てられた1つの独立した色相制御デルタ値Hclrが存在する。このようにして、RGB色空間に関しては、それぞれ赤、緑、青、イエロー、シアン及びマゼンタの独立した色相制御デルタ値を表わすHr、Hg、Hb、Hy、Hc及びHmが存在する。
原則として、一般的に独立した色相制御デルタ値Hclr、そして特に各々のHr、Hg、Hb、Hy、Hc及びHmの間隔[h1、h2](ここでh1及びh2は整数である)によって表わされている数値範囲は、任意である。実施のためには好ましくは、一般的にはHclrのそして特に各々Hr、Hg、Hb、Hy、Hc、及びHmの数値範囲は、これら特定の間隔の間で線形又は非線形変換を実施することにより、その他のあらゆる間隔[h1、h2]と等価である間隔[−1、+1]に対応する−1から+1の間にある。
選択された個々の色clrの、本明細書中で「S」とも呼ばれている彩度の変更の度合い又は規模は、本明細書で一般にSclrと記されている独立した彩度制御デルタ値によって表わされ、ここで、前述のとおり、「clr」という項は、リアルタイムデジタルビデオ入力画像I中の赤、緑、青、イエロー、シアン又はマゼンタといったような特定の選択された個々の色を象徴している。したがって、その彩度が変更される可能性のあるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの中の各々の色又は色成分に対し割り当てられた1つの独立した彩度制御デルタ値Sclrが存在する。このようにして、RGB色空間に関しては、それぞれ赤、緑、青、イエロー、シアン及びマゼンタの独立した彩度制御デルタ値を表わすSr、Sg、Sb、Sy、Sc及びSmが存在する。
【0014】
原則として、一般的に独立した彩度制御デルタ値Sclrそして特に各々のSr、Sg、Sb、Sy、Sc及びSmの間隔[s1、s2](ここでs1及びs2は整数である)によって表わされている数値範囲は、任意である。実施のためには、好ましくは一般的にSclrのそして特に各々Sr、Sg、Sb、Sy、Sc、及びSmの数値範囲は、これら特定の間隔の間で線形又は非線形変換を実施することにより、任意のその他の間隔[s1、s2]と等価である間隔[−1、+1]に対応する−1から+1の間にある。
したがって、ステップ(b)の動作結果は、ゼロでない独立した色相制御デルタ値Hclr又は独立した彩度制御デルタ値Sclrのいずれかを選択するというものである。すなわち、ここで、所定の時間に、Hclr>0(色相を時計回りに変更する)又はHclr<0(色相を反時計回りに変更する)又はSclr>0(彩度を増大させる)、又はSclr<0(彩度を減少させる)のうちの1つのみが選択され、それにより選択された個々の色の色相又は彩度のいずれかにおける独立した変更が、後続のステップを継続することによって行なわれるべきであるということを示している。
上述したように、本発明の新規性の主な局面は、リアルタイムデジタルビデオ画像においてその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、同じリアルタイムデジタルビデオ画像内の個々の色の色相又は彩度を増減することによって独立して制御する、すなわち独立して変更又は調整することを可能にするという点にある。したがって、該方法の実施の一環として、独立した色相制御デルタ値Hclr又は独立した彩度制御デルタ値Sclrの使用があり、ここで該デルタ値は、特定の選択された個々の色の色相又は彩度の変更の度合い又は規模を表わし、そして、ここで独立した色相制御デルタ値は、独立した彩度制御デルタ値とは完全に独立しているか、又は別である。より具体的に言うと、Hclrによって表わされる特定の度合い又は規模によって特定の個々の色の色相を独立して変更するように選択することは、同じリアルタイムデジタルビデオ画像内の特定の選択された個々の色の彩度又は同じリアルタイムデジタルビデオ画像内のその他のいかなる色の色相と完全に独立しているか、又は別のものであり、これに対して影響を及ぼさない。さらに、Sclrによって表わされる特定の度合い又は規模によって特定の個々の色の彩度を独立して変更するように選択することは、同じリアルタイムデジタルビデオ画像内の特定の選択された個々の色の色相又は同じリアルタイムデジタルビデオ画像内のその他のいかなる色の彩度と完全に独立しているか、又は別のものであり、これに対して、絶対的に影響を及ぼさない。
【0015】
独立した色相制御デルタ値Hclr及び独立した彩度制御デルタ値Sclrは、各々、選択された1つの個々の色の色相又は彩度の度合い又は規模を表わすという、各々のそれぞれの定義づけと一貫して、それぞれのデルタ値は、このようにして、色相又は彩度の有限増分を表わし、ここでリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの個々の色又は色成分の色相及び彩度は、色相及び彩度のそれぞれの範囲内で可変である。ビデオ画像形成及びビデオ画像処理技術における当業者にとっては周知である、色の理論及びその応用の細部に言及することなく、ここでは、本発明の方法で用いられる独立した色相制御デルタ値Hclrは、例えば、リアルタイムデジタルビデオ入力画像I内の色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間といった特定の色空間内で特徴づけられる、他の個々の色又は色成分に向かう時計回り方向又は反時計回り方向での選択された個々の色又は色成分の色相又は角度の有限増分又は変更の度合い又は規模に正比例するものとして定義づけられる。さらに、ここでは、本発明の方法で用いられる独立した彩度制御デルタ値Sclrは、例えば、リアルタイムデジタルビデオ入力画像I内の色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間といった同じ色空間内で特徴づけられる、個々の色又は色成分の彩度又は強度の変更の度合い又は規模又は有限増分、増減に正比例するものとして定義づけられる。
【0016】
リアルタイムデジタルビデオ入力画像内で主軸とされている個々の色又は色成分の色相及び彩度の具体的範囲及び値は、標準的に、特定のリアルタイムデジタルビデオ表示装置及びそれを動作させるために用いられる無線遠隔色コントローラ又は組込み型色コントローラといったような付随する機器及び周辺機器のハードウェア及び/又はソフトウェアの設計及び製造に従って設定されるか予め決定されている。したがって、本発明の方法を実現するためには、独立した色相制御デルタ値Hclrの特定の範囲及び値、特に[h1、h2]及び独立した彩度制御デルタ値Sclrの特定の範囲及び値、特に[s1、s2]もまた、特定のリアルタイムデジタルビデオ表示装置及びそれを動作させるために用いられる付随する機器及び周辺機器のハードウェア及び/又はソフトウェアの設計及び製造に従って設定されるか予め決定されている。
ステップ(c)では、リアルタイムデジタルビデオ入力画像の各々の入力画像画素の入力画像画素値を用いて算数及び論理演算を行なうことにより、独立して変更されるべきものとしてその色相又は彩度が選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像の中の個々の色をもつ複数の入力画像画素が識別されている。
より具体的には、リアルタイムデジタルビデオ入力画像の各々の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いた加法、減法、乗法、除法、等しい、より大きい、より小さい、それらの絶対値、ならびにそれらの組合せから成る群から選択される算数及び論理演算を行なうことによって、独立して変更されるべきものとして、その色相又は彩度が選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色をもつリアルタイムデジタルビデオ入力I画像内の複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]が識別されている。RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のそれぞれの入力画像画素値、Rin、Gin、Binに付随する6つの色又は色成分、赤、緑、青、イエロー、シアン及びマゼンタに対応するステップ(c)の6つのケースが記述されている。ステップ(c)以降では、適用可能な場合、アステリスク記号「*」は、数学的乗法演算を表わし、2本線記号「││」は、2本線の中に記された値の絶対値の数学的演算を表わす。
このステップは、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色を有する入力画像画素に変更又は影響を与えるためではなく、識別のみを目的としたものであるということが強調される。さらに、前述のステップ(b)の結果に従って、リアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色の色相又は彩度を独立して変更することを選択するためには、以下に記述する6つのケースのうちの1つのケースのみがその選択に従って実施され、これにより、選択された個々の色をもつ入力画像画素を識別するため、所定の画像処理時間又はシーケンスの間、ステップ(b)のわずか1つの独立した色相制御デルタ値Hclr又はわずか1つの独立した彩度制御デルタ値Sclrだけがゼロに等しくない。
【0017】
以下のステップ(c)の各ケース1から6において、リアルタイムデジタルビデオ入力画像内の複数の入力画像画素は、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色をもつ複数の入力画像画素を識別する目的で、好ましくは行ごと、画素ごとに走査される。実施のためには、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色を有するものとしての複数の入力画像画素全体の識別後又は一度に1つずつの各入力画像画素の識別後、それぞれ(例えばメモリ内に複数の識別された入力画像画素全体をセーブした後の)各々の識別された入力画像画素又は識別された複数の入力画像画素全体は、次のステップ(d)を続けることによって、さらに処理される。
ステップ(b)の独立した赤の色相制御デルタ値Hr又は独立した赤の彩度デルタ値Srがゼロに等しくないケース1では、以下の論理条件に従って、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色として赤、Rを有する各々の入力画像画素が識別されている:
Rin>[Arg+Gin]及びRin>[Arb+Bin]
式中、Arg及びArbは、正の定数である。
その後、以下のステップ(d)が続いている。
ステップ(b)の独立した緑の色相制御デルタ値Hg又は独立した緑の彩度デルタ値Sgがゼロに等しくないケース2では、以下の論理条件に従って、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色として緑、Gを有する各々の入力画像画素が識別されている:
Gin>[Agr+Rin]及びGin>[Agb+Bin]
式中、Agr及びAgbは、正の定数である。
その後、以下のステップ(d)が続いている。
【0018】
ステップ(b)の独立した青の色相制御デルタ値Hb又は独立した青の彩度デルタ値Sbがゼロに等しくないケース3では、以下の論理条件に従って、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色として青、Bを有する各々の入力画像画素が識別されている:
Bin>[Abg+Gin]及びBin>[Abr+Rin]
式中、Abg及びAbrは、正の定数である。
その後、以下のステップ(d)が続いている。
ステップ(b)の独立したイエローの色相制御デルタ値Hy又は独立したイエローの彩度デルタ値Syがゼロに等しくないケース4では、以下の論理条件に従って、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色としてイエロー、Yを有する各々の入力画像画素が識別されている:
Rin>[Arby+Bin]及びGin>[Agby+Bin]及び│Rin−Gin│<Ty
式中、Arby、Agby及びTyは、正の定数である。
その後、以下のステップ(d)が続いている。
ステップ(b)の独立したシアンの色相制御デルタ値Hc又は独立したシアンの彩度デルタ値Scがゼロに等しくないケース5では、以下の論理条件に従って、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色としてシアン、Cを有する各々の入力画像画素が識別されている:
Gin>[Agrc+Rin]及びBin>[Abrc+Rin]及び│Gin−Bin│<Tb
式中、Agrc、AbrC及びTbは、正の定数である。
その後、以下のステップ(d)が続いている。
ステップ(b)の独立したマゼンタの色相制御デルタ値Hm又は独立したマゼンタの彩度デルタ値Smがゼロに等しくないケース6では、以下の論理条件に従って、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色としてマゼンタ、Mを有する各々の入力画像画素が識別されている:
Rin>[Argm+Gin]及びBin>[Abgm+Gin]及び│Rin−Bin│<Tm
式中、Argm、Abgm及びTmは、正の定数である。
その後、以下のステップ(d)が続いている。
【0019】
ステップ(d)では、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色を有する対応する複数の出力画像画素を形成するため、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像において個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素の入力画像画素値を用い、対応する選択された独立した色相制御デルタ値又は対応する選択された独立した彩度制御デルタ値を用いて、独立した色相制御関数又は独立した彩度制御関数をそれぞれ別々に評価することにより、その色相又は彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像での個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素の各々について対応する出力画像画素値が決定されている。
RGB色空間について、O[s、t:Rout、Gout、Bout]は、出力格子内のその位置座標が行s及び列tで表わされるリアルタイムデジタルビデオ画像表示装置の出力格子内にプロットされ得るリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oの複数の出力画像画素の各々を表わしている。M’行×N’列というサイズのリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oについては、位置指数(s、t)は、好ましくは、s:0、1、2、…M’−1;及びt:0、1、2、…N’−1というような出力画像サイズに制限される。一般に、指数s及びtは、実数又は整数である。
【0020】
各々の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]について、個々の基本色又は色成分、赤、緑及び青は、それぞれRout、Gout及びBoutの項で表わされる色又は色成分の値を有し、個々の補色又は補色成分であるイエロー、シアン及びマゼンタは、それぞれYout、Cout及びMoutという項により表わされる色又は色成分の値を有する。上述のステップ(a)で記したとおり、個々の補色又は補色成分イエロー、シアン及びマゼンタの色又は色成分の値Yout、Cout及びMoutは、それぞれ、個々の基本色又は基本色成分、赤、緑及び青の色又は色成分の値Rout、Gout及びBoutそれぞれの線形組合せの形で表現され、これにより評価される。
したがって、ステップ(d)では、より具体的には、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色を有する対応する複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像において個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用い、また、対応する選択された独立した色相制御デルタ値Hclr又は対応する選択された独立した彩度制御デルタ値Sclrを用いて、独立した色相制御関数Fh(色−色相)又は独立した彩度制御関数Fs(色−彩度)を別々に評価することにより、その色相又は彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色を有するものとして前述のステップ(c)に従って識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。
【0021】
その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像で個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]を除いて、その他の色の色相又は彩度も、同じリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の残りの複数の入力画像画素I[i、j:Rin、Gin、Bin]において影響を受けることはない。
実施のためには、その色相又は彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ表示装置内の個々の色を有するものとして、識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]全体について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutを決定した後、又は一度に1つずつ各入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]について対応する出力画像画素値、Rout、Gout、Boutを決定した後、それぞれ(例えばメモリ内の複数の決定された出力画像画素全体をセーブした後の)識別された複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]全体又は各々の決定された出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]は、次のステップ(e)を続けることによってさらに処理される。
ステップ(d)では、2つのシナリオつまり、リアルタイムデジタルビデオ入力画像I内の個々の色の色相を独立して時計回り又は反時計回りに変更するためのシナリオ(A)及びリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iでの個々の色の彩度を独立して変更、増大又は減少させるためのシナリオ(B)が、ここで記述されている。リアルタイムデジタルビデオ入力画像Iにおいて個々の色の色相又は彩度を独立して変更するように選択するためには、前述のステップ(b)の結果に従ってリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iを処理する所定の時間又はシーケンスの間、シナリオ(A)かシナリオ(B)のいずれか1つだけが作動している。さらに、各々のシナリオ(A)及び(B)について、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のそれぞれの入力画像画素値Rin、Gin、Binに関連づけられる3つの個々の基本色又は色成分赤、緑及び青の各々、及び3つの個々の補色又は補色成分であるイエロー、シアン及びマゼンタの各々に対応する6つの特定のケースが記述されている。
【0022】
シナリオ(A)では、上記のステップ(b)で予め選択されたゼロでない独立した色相制御デルタ値Hclrに従ってその色相が独立して時計回り又は反時計回りに変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について、対応する出力画像画素値、Rout、Gout、Boutが決定されている。
最初に、シナリオ(A)では、個々の色の色相のみを独立して制御するために、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色をもつ対応する複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、RGB色空間によって特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のそれぞれの入力画像画素値、Rin、Gin及びBinに関連づけられた3つの個々の基本色又は色成分、赤、緑及び青の順列、すなわちRGB、GBR及びBRGに対応する3つの特定のケースに適用可能である独立した色相制御関数、Fh(色−色相)を評価すること、及び対応する選択された独立した色相制御デルタ値Hclrを用いることを特徴とする第一の一般化されたアルゴリズムが記述されている。
Hclr>0(Vclr1 in 及びVclr2 in に向かって時計回りで色相を変更する)の場合、
F1(色−色相)=[(1−Hclr)*Vclr1in+(Hclr*Vclr2in)]、
F2(色−色相)=[(1−Hclr)*Vclr2in+(Hclr*Vclr1in)]、
F3(色−色相)=Vclr3in;
Hclr<0(Vclr1 in 及びVclr3 in に向かって反時計回りで色相を変更する)の場合、
Hclrは、−Hclrに等しく設定され、そして
F1(色−色相)=[(1−Hclr)*Vclr1in+(Hclr*Vclr3in)]、
F2(色−色相)=Vclr2in、
F3(色−色相)=[(1−Hclr)*Vclr3in+(Hclr*Vclr1in)];
であり、次のものを形成する:
Vclr1out=F1(色−色相)、
Vclr2out=F2(色−色相)、及び
Vclr3out=F3(色−色相)、
式中、Hclrは、具体的には現行の選択された個々の色、clrそして特に現行の選択された個々の色、赤、緑又は青色の、上述のステップ(b)で予め定義され選択された独立した色相制御デルタ値に対応し;Fh(色−色相)は、h=1〜3であるものとして、独立した色相制御関数であり;Vclr1in、Vclr2in及びVclr3inは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2及びclr3の入力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のRin、Gin及びBinの順列を変えるために用いられ;Vclr1out、Vclr2out及びVclr3outは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2、及びclr3の対応する出力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oの出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]のRout、Gout及びBoutの順列を同様に変えるために用いられる。
【0023】
ステップ(b)の独立した赤の色相制御デルタ値Hrがゼロに等しくないシナリオ(A)のケース1においては、その色相が、独立して変更されるように選択された個々の色として赤を有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色として赤を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の前記入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した赤の色相制御関数Fh(赤−色相)を別々に評価することにより、その色相が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色として赤を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース1では、前述した第1の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、R、G、Bの特定の色順列に対応する。
Hr>0(イエロー及び緑に向かって時計回りで赤の色相を変更する)の場合、
F1(赤−色相)=[(1−Hr)*Rin+(Hr*Gin)]、
F2(赤−色相)=[(1−Hr)*Gin+(Hr*Rin)]、
F3(赤−色相)=Bin;
Hr<0(マゼンタ及び青に向かって反時計回りで赤の色相を変更する)の場合、
Hrは、−Hrに等しく設定され、そして
F1(赤−色相)=[(1−Hr)*Rin+(Hr*Bin)]、
F2(赤−色相)=Gin、
F3(赤−色相)=[(1−Hr)*Bin+(Hr*Rin)];
であり、次のものを形成する:
Rout=F1(赤−色相)、
Gout=F2(赤−色相)、及び
Bout=F3(赤−色相)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
Hr>0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの赤の色相を変更することは、その色相が独立して増大されるように選択された個々の色として赤を有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内でイエロー及び緑の色に向かって時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の赤、Rを変更することに対応する。Hr<0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの赤の色相を変更することは、その色相が独立して減少されるように選択された個々の色として赤を有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内でマゼンタ及び青の色に向かって反時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の赤、Rを変更することに対応する。
【0024】
ステップ(b)の独立した緑の色相制御デルタ値Hgがゼロに等しくないシナリオ(A)のケース2においては、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色として緑を有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像での個々の色として緑を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した赤の色相制御関数Fh(緑−色相)を別々に評価することにより、その色相が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色として緑を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース2では、前述した第1の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで、色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、G、B、Rの特定の色順列に対応する。
Hg>0(シアン及び青に向かって時計回りで緑の色相を変更する)の場合、
F1(緑−色相)=[(1−Hg)*Gin+(Hg*Bin)]、
F2(緑−色相)=[(1−Hg)*Bin+(Hg*Gin)]、
F3(緑−色相)=Rin;
Hg<0(イエロー及び赤に向かって反時計回りで緑の色相を変更する)の場合、
Hgは、−Hgに等しく設定され、そして
F1(緑−色相)=[(1−Hg)*Gin+(Hg*Rin)]、
F2(緑−色相)=Bin、
F3(緑−色相)=[(1−Hg)*Rin+(Hg*Gin)];
であり、次のものを形成する:
Gout=F1(緑−色相)、
Bout=F2(緑−色相)、及び
Rout=F3(緑−色相)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
Hg>0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの緑の色相を変更することは、その色相が独立して増大されるように選択された個々の色として緑を有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内でシアン及び青の色に向かって時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の緑色、Gを変更することに対応する。Hg<0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの緑の色相を変更することは、その色相が独立して減少されるように選択された個々の色として緑を有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内でイエロー及び赤の色に向かって反時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の緑色、Gを変更することに対応する。
【0025】
ステップ(b)の独立した青の色相制御デルタ値Hbがゼロに等しくないシナリオ(A)のケース3においては、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色として青を有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色として青を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の前記入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した青の色相制御関数Fh(青−色相)を別々に評価することにより、その色相が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色として青を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース3では、前述した第1の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、B、R、Gの特定の色順列に対応する。
Hb>0(マゼンタ及び赤に向かって時計回りで青の色相を変更する)の場合、
F1(青−色相)=[(1−Hb)*Bin+(Hb*Rin)]、
F2(青−色相)=[(1−Hb)*Rin+(Hb*Bin)]、
F3(青−色相)=Gin;
Hb<0(シアン及び緑に向かって反時計回りで青の色相を変更する)の場合、
Hbは、−Hbに等しく設定され、そして
F1(青−色相)=[(1−Hb)*Bin+(Hb*Gin)]、
F2(青−色相)=Rin、
F3(青−色相)=[(1−Hb)*Gin+(Hb*Bin)];
であり、次のものを形成する:
Bout=F1(青−色相)、
Rout=F2(青−色相)、及び
Gout=F2(青−色相)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
Hb>0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの青の色相を変更することは、その色相が独立して増大されるように選択された個々の色として青を有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内でマゼンタ及び赤の色に向かって時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の青色、Bを変更することに対応する。Hb<0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの青の色相を変更することは、その色相が独立して減少されるように選択された個々の色として青を有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内でシアン及び緑の色に向かって反時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の青色、Bを変更することに対応する。
【0026】
第2に、シナリオ(A)では、個々の色の色相のみを独立して制御するために、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色をもつ対応する複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、RGB色空間によって特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値、Rin、Gin及びBinに関連づけられた、赤、緑、青という個々の基本色又は色成分の線形組合せの形で表現された3つの個々の補色又は補色成分、イエロー、シアン及びマゼンタの順列すなわちYCM、CMY及びMYCに対応する残りの3つの特定のケースに適用可能である独立した色相制御関数、Fh(色−色相)を評価することを主軸とする第2の一般化されたアルゴリズムが記述されている。
Vclr4in=(Vclr1in+Vclr2in)/2、
Vclr5in=(Vclr2in+Vclr3in)/2、
Vclr6in=(Vclr1in+Vclr3in)/2;
Hclr>0(Vclr4 in 及びVclr5 in に向かって時計回りで色相を変更する)の場合、
F1(色−色相)=[((1−Hclr)*Vclr4in)+(Hclr*Vclr5in)]、
F2(色−色相))=[((1−Hclr)*Vclr5in)+(Hclr*Vclr4in)]、
F3(色−色相)=[Vclr6in];
Hclr<0(Vclr4 in 及びVclr6 in に向かって反時計回りで色相を変更する)の場合、
Hclrは、−Hclrに等しく設定され、そして
F1(色−色相)=[((1−Hclr)*Vclr4in)+(Hclr*Vclr6in)]、
F2(色−色相))=[((1−Hclr)*Vclr6in)+(Hclr*Vclr4in)]、
F3(色−色相)=[Vclr5in];
であり、次のものを形成する:
Vclr1out=F1(色−色相)−F2(色−色相)+F3(色−色相)、
Vclr2out=F1(色−色相)+F2(色−色相)−F3(色−色相)、及び
Vclr3out=−F1(色−色相)+F2(色−色相)+F3(色−色相)、
式中、Hclrは、具体的には現行の選択された個々の色、clrそして特に現行の選択された個々の色、イエロー、シアン又はマゼンタの、上述のステップ(b)で予め定義され選択された独立した色相制御デルタ値に対応し;Fh(色−色相)は、h=1〜3であるものとして、独立した色相制御関数であり;Vclr1in、Vclr2in及びVclr3inは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2及びclr3の入力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のRin、Gin及びBinの順列を変えるために用いられ;Vclr4in、Vclr5in及びVclr6inは、それぞれ3つの個々の補色としてclr4、clr5及びclr6の値であり、特に、色又は色成分の値Rin、Gin、Binの線形組合せの形で表現され、これにより評価されたイエロー、シアン及びマゼンタの値Yin、Cin、Minの順列をそれぞれ変えるために用いられ;Vclr1out、Vclr2out及びVclr3outは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2、及びclr3の対応する出力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oの出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]のRout、Gout及びBoutの順列を除く、Rin、Gin、Binの同じ順列を表わす。
【0027】
ステップ(b)の独立したイエローの色相制御デルタ値Hyがゼロに等しくないシナリオ(A)のケース4においては、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色としてイエローを有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色としてイエローを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立したイエローの色相制御関数Fh(イエロー−色相)を別々に評価することにより、その色相が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色としてイエローを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース4では、前述した第2の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、R、G、Bの特定の色順列に対応し、色clr4、clr5、clr6は、それぞれY、C、Mの特定の色順列に対応する。
Yin=(Rin+Gin)/2、
Cin=(Gin+Bin)/2、
Min=(Rin+Bin)/2;
Hy>0(緑及びシアンに向かって時計回りでイエローの色相を変更する)の場合、
F1(イエロー−色相)=[((1−Hy)*Yin)+(Hy*Cin)]、
F2(イエロー−色相)=[((1−Hy)*Cin)+(Hy*Yin)]、
F3(イエロー−色相)=[Min];
Hy<0(赤及びマゼンタに向かって反時計回りでイエローの色相を変更する)の場合、
Hyは、−Hyに等しく設定され、そして
F1(イエロー−色相)=[((1−Hy)*Yin)+(Hy*Min)]、
F2(イエロー−色相)=[((1−Hy)*Min)+(Hy*Yin)]、
F3(イエロー−色相)=[Cin];
であり、次のものを形成する:
Rout=F1(イエロー−色相)−F2(イエロー−色相)+F3(イエロー−色相)、
Gout=F1(イエロー−色相)+F2(イエロー−色相)−F3(イエロー−色相)、及び
Bout=−F1(イエロー−色相)+F2(イエロー−色相)+F3(イエロー−色相)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
Hy>0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iのイエローの色相を変更することは、その色相が独立して増大されるように選択された個々の色としてイエローを有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で緑及びシアンの色に向かって時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のイエローの色、Yを変更することに対応する。Hy<0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iのイエローの色相を変更することは、その色相が独立して減少されるように選択された個々の色としてイエローを有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で赤及びマゼンタの色に向かって反時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のイエローの色、Yを変更することに対応する。
【0028】
ステップ(b)の独立したシアンの色相制御デルタ値Hcがゼロに等しくないシナリオ(A)のケース5においては、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色としてシアンを有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色としてシアンを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立したシアンの色相制御関数Fh(シアン−色相)を別々に評価することにより、その色相が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色としてシアンを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース5では、前述した第2の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、G、B、Rの特定の色順列に対応し、色clr4、clr5、clr6は、それぞれC、M、Yの特定の色順列に対応する。
Cin=(Gin+Bin)/2、
Min=(Bin+Rin)/2、
Yin=(Gin+Rin)/2;
Hc>0(青及びマゼンタに向かって時計回りでシアンの色相を変更する)の場合、
F1(シアン−色相)=[((1−Hc)*Cin)+(Hc*Min)]、
F2(シアン−色相)=[((1−Hc)*Min)+(Hc*Cin)]、
F3(シアン−色相)=[Yin];
Hc<0(緑及びイエローに向かって反時計回りでシアンの色相を変更する)の場合、
Hcは、−Hcに等しく設定され、そして
F1(シアン−色相)=[((1−Hc)*Cin)+(Hc*Yin)]、
F2(シアン−色相)=[((1−Hc)*Yin)+(Hc*Cin)]、
F3(シアン−色相)=[Min];
であり、次のものを形成する:
Gout=F1(シアン−色相)−F2(シアン−色相)+F3(シアン−色相)、
Bout=F1(シアン−色相)+F2(シアン−色相)−F3(シアン−色相)、及び
Rout=−F1(シアン−色相)+F2(シアン−色相)+F3(シアン−色相)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
Hc>0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iのシアンの色相を変更することは、その色相が独立して増大されるように選択された個々の色としてシアンを有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で青及びマゼンタの色に向かって時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のシアンの色、Cを変更することに対応する。Hc<0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iのシアンの色相を変更することは、その色相が独立して減少されるように選択された個々の色としてシアンを有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で緑及びイエローの色に向かって反時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のシアンの色、Cを変更することに対応する。
【0029】
ステップ(b)の独立したマゼンタの色相制御デルタ値Hmがゼロに等しくないシナリオ(A)のケース6においては、その色相が独立して変更されるように選択された個々の色としてマゼンタを有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その色相が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色としてマゼンタを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立したシアンの色相制御関数Fh(マゼンタ−色相)を別々に評価することにより、その色相が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色としてマゼンタを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース6では、前述した第2の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、B、R、Gの特定の色順列に対応し、色clr4、clr5、clr6は、それぞれ以下のように、M、Y、Cの特定の色順列に対応する。
Min=(Bin+Rin)/2、
Yin=(Rin+Gin)/2、
Cin=(Bin+Gin)/2;
Hm>0(赤及びイエローに向かって時計回りでマゼンタの色相を変更する)の場合、
F1(マゼンタ−色相)=[((1−Hm)*Min)+(Hm*Yin)]、
F2(マゼンタ−色相)=[((1−Hm)*Yin)+(Hm*Min)]、
F3(マゼンタ−色相)=[Cin];
Hm<0(青及びシアンに向かって反時計回りでマゼンタの色相を変更する)の場合、
Hmは、−Hmに等しく設定され、そして
F1(マゼンタ−色相)=[((1−Hm)*Min)+(Hm*Cin)]、
F2(マゼンタ−色相)=[((1−Hm)*Cin)+(Hm*Min)]、
F3(マゼンタ−色相)=[Yin];
であり、次のものを形成する:
Bout=F1(マゼンタ−色相)−F2(マゼンタ−色相)+F3(マゼンタ−色相)、
Rout=F1(マゼンタ−色相)+F2(マゼンタ−色相)−F3(マゼンタ−色相)、及び
Gout=−F1(マゼンタ−色相)+F2(マゼンタ−色相)+F3(マゼンタ−色相)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
Hm>0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iのマゼンタの色相を変更することは、その色相が独立して増大されるように選択された個々の色としてマゼンタを有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で赤及びイエローの色に向かって時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のマゼンタの色、Mを変更することに対応する。Hm<0としてリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iのマゼンタの色相を変更することは、その色相が独立して減少されるように選択された個々の色としてマゼンタを有する対応する複数のデジタル出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oを形成するため、色に基づく三次元座標系を主軸とするRGB色空間内で青及びシアンの色に向かって反時計回りで複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のマゼンタの色、Mを変更することに対応する。
【0030】
シナリオ(B)では、上記のステップ(b)で予め選択されたゼロでない独立した彩度制御デルタ値Sclrに従って、その彩度が独立して増減によって変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像での個々の色を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について、対応する出力画像画素値、Rout、Gout、Boutが決定されている。
最初に、シナリオ(B)では、個々の色の彩度のみを独立して制御するために、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色をもつ対応する複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、RGB色空間によって特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のそれぞれの入力画像画素値、Rin、Gin及びBinに関連づけられた3つの個々の基本色又は色成分、赤、緑及び青色の順列、すなわちRGB、GBR及びBRGに対応する3つの特定のケースに適用可能である独立した彩度制御関数、Fs(色−彩度)を評価すること、及び対応する選択された独立した彩度制御デルタ値Sclrを用いることを主軸とする第3の一般化されたアルゴリズムが記述されている。
Sclr>0(彩度を増大する)の場合、
F1(色−彩度)=Vclr1in+[Sclr*(DRM−Vclr1in)]、
F2(色−彩度)=Vclr2in−0.5*[Sclr*(DRM−Vclr1in)]、あるいはまた、
F2(色−彩度)=Vclr2in、及び
F3(色−彩度)=Vclr3in−0.5*[Sclr*(DRM−Vclr1in)]、あるいはまた、
F3(色−彩度)=Vclr3in;
Sclr<0(彩度を減少する)の場合、
F1(色−彩度)=Vclr1in+[Sclr*(最小[│Vclr1in−Vclr2in│、│Vclr1in−Vclr3in│])]、
F2(色−彩度)=Vclr2in、及び
F3(色−彩度)=Vclr3in;
であり、次のものを形成する:
Vclr1out=F1(色−彩度)、
Vclr2out=F2(色−彩度)、及び
Vclr3out=F3(色−彩度)、
式中、Sclrは、具体的には現行の選択された個々の色、clrそして特に現行の選択された個々の色、赤、緑又は青色の、上述のステップ(b)で予め定義され選択された独立した彩度制御デルタ値に対応し;Fs(色−彩度)は、s=1〜3であるものとして、独立した彩度制御関数であり;DRMは、リアルタイムデジタルビデオ入力画像の色レベルのダイナミックレンジの最大値に好ましくは正比例する彩度制御パラメータであり;Vclr1in、Vclr2in及びVclr3inは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2及びclr3の入力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のRin、Gin及びBinの順列を変えるために用いられ;Vclr1out、Vclr2out及びVclr3outは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2、及びclr3の対応する出力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oの出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]のRout、Gout及びBoutの順列を同様に変えるために用いられ;前述のとおり、アステリスク記号「*」は、数学的乗法演算を表わし、2本線記号「││」は、2本線の中に記された値の絶対値の数学的演算を表わしている。
上述のように、DRMは、好ましくはリアルタイムデジタルビデオ入力画像の色レベルのダイナミックレンジの最大値に正比例する彩度制御パラメータである。特に、DRMは、リアルタイムデジタルビデオ入力画像の黒色レベルと白色レベルの間の画素値のダイナミックレンジの最大値に正比例し、リアルタイムデジタルビデオ入力画像の所定の個々の色又は色成分の画素あたりのビット数(例えば、6、8又は10ビット)の関数である。例えば、好ましくは、本発明の方法を実施するためには、このダイナミックレンジは、一画素あたり8ビットといった形であり、これは結果として−128から+127のダイナミックレンジ値をもたらす。例えば、ダイナミックレンジに+128に等しいようなオフセット制御を付加すると、最大値を255とする調整された0から255というダイナミックレンジがもたらされ、これが、本発明の方法においては、好ましくは、彩度制御パラメータDRMの値として用いられる。したがって、9ビット、10ビット又は11ビットといった形で表現されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像の色レベルのダイナミックレンジについては、彩度制御パラメータDRMは、それぞれ511、1023又は2023の値が割り当てられる。
【0031】
ステップ(b)の独立した赤の彩度制御デルタ値Srがゼロに等しくないシナリオ(B)のケース1においては、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色として赤を有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色として赤を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した赤の彩度制御関数Fs(赤−彩度)を別々に評価することにより、その彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色として赤を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース1では、前述の第3の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、R、G、Bの特定の色順列に対応する。
Sr>0(赤の彩度を増大する)の場合、
F1(赤−彩度)=Rin+[Sr*(DRM−Rin)]、
F2(赤−彩度)=Gin−0.5*[Sr*(DRM−Rin)]、あるいはまた、
F2(赤−彩度)=Gin、及び
F3(赤−彩度)=Bin−0.5*[Sr*(DRM−Rin)]、あるいはまた、
F3(赤−彩度)=Bin;
Sr<0(赤の彩度を減少する)の場合、
F1(赤−彩度)=Rin+[Sr*(最小[│Rin−Gin│、│Rin−Bin│])]、
F2(赤−彩度)=Gin、及び
F3(赤−彩度)=Bin;
であり、次のものを形成する:
Rout=F1(赤−彩度)、
Gout=F2(赤−彩度)、及び
Bout=F3(赤−彩度)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
【0032】
ステップ(b)の独立した緑の彩度制御デルタ値Sgがゼロに等しくないシナリオ(B)のケース2においては、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色として緑を有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色として緑を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した緑の彩度制御関数Fs(緑−彩度)を別々に評価することにより、その彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色として緑を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース2では、前述の第3の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、G、B、Rの特定の色順列に対応する。
Sg>0(緑の彩度を増大する)の場合、
F1(緑−彩度)=Gin+[Sg*(DRM−Gin)]、
F2(緑−彩度)=Bin−0.5*[Sg*(DRM−Gin)]、あるいはまた、
F2(緑−彩度)=Bin、及び
F3(緑−彩度)=Rin−0.5*[Sg*(DRM−Gin)]、あるいはまた、
F3(緑−彩度)=Rin;
Sg<0(緑の彩度を減少する)の場合、
F1(緑−彩度)=Gin+[Sg*(最小[│Gin−Bin│、│Gin−Rin│])]、
F2(緑−彩度)=Bin、及び
F3(緑−彩度)=Rin;
であり、次のものを形成する:
Gout=F1(緑−彩度)、
Bout=F2(緑−彩度)、及び
Rout=F3(緑−彩度)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
【0033】
ステップ(b)の独立した青の彩度制御デルタ値Sbがゼロに等しくないシナリオ(B)のケース3においては、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色として青を有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色として青を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した青の彩度制御関数Fs(青−彩度)を別々に評価することにより、その彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色として青を有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース3では、前述の第3の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、B、R、Gの特定の色順列に対応する。
Sb>0(青の彩度を増大する)の場合、
F1(青−彩度)=Bin+[Sb*(DRM−Bin)]、
F2(青−彩度)=Rin−0.5*[Sb*(DRM−Bin)]、あるいはまた、
F2(青−彩度)=Rin、及び
F3(青−彩度)=Gin−0.5*[Sb*(DRM−Bin)]、あるいはまた、
F3(青−彩度)=Gin;
Sb<0(青の彩度を減少する)の場合、
F1(青−彩度)=Bin+[Sb*(最小[│Bin−Rin│、│Bin−Gin│])]、
F2(青−彩度)=Rin、及び
F3(青−彩度)=Gin;
であり、次のものを形成する:
Bout=F1(青−彩度)、
Rout=F2(青−彩度)、及び
Gout=F3(青−彩度)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
【0034】
第2に、シナリオ(B)では、個々の色の彩度のみを独立して制御するために、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色をもつ対応する複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、RGB色空間によって特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値、Rin、Gin及びBinに関連づけられ、赤、緑、青という個々の基本色又は色成分の線形組合せの形で表現された3つの個々の補色又は補色成分、イエロー、シアン及びマゼンタの順列、すなわちYCM、CMY及びMYCに対応する残りの3つの特定のケースに適用可能である独立した彩度制御関数、Fs(色−彩度)を評価することを主軸とする第4の一般化されたアルゴリズムが記述されている。
Sclr>0(彩度を増大する)の場合、
F1(色−彩度)=Vclr1in+0.5*[Sclr*(DRM−最大[Vclr1in、Vc1r2in])]、
F2(色−彩度)=Vclr2in+0.5*[Sclr*(DRM−最大[Vclr1in、Vclr2in])]、及び
F3(色−彩度)=Vclr3in−[Sclr*(DRM−最大[Vclr1in、Vclr2in])]、あるいはまた、
F3(色−彩度)=Vclr3in;
Sclr<0(彩度を減少する)の場合、
F1(色−彩度)=Vclr1in+[Sclr*(最小[│Vclr1in−Vclr3in│、│Vclr2in−Vclr3in│])]、
F2(色−彩度)=Vclr2in+[Sclr*(最小[│Vclr1in−Vclr3in│、│Vclr2in−Vclr3in│])]、及び
F3(色−彩度)=Vclr3in;
であり、次のものを形成する:
Vclr1out=F1(色−彩度)、
Vclr2out=F2(色−彩度)、及び
Vclr3out=F3(色−彩度)、
式中、Sclrは、具体的には現行の選択された個々の色、clrそして特に現行の選択された個々の色、イエロー、シアン又はマゼンタの、上述のステップ(b)で予め定義され選択された独立した彩度制御デルタ値に対応し;Fs(色−彩度)は、s=1〜3であるものとして、独立した彩度制御関数であり;DRMは、先に定義された彩度制御パラメータであり;Vclr1in、Vclr2in及びVclr3inは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2及びclr3の入力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]のRin、Gin及びBinの順列を変えるために用いられ;Vclr1out、Vclr2out及びVclr3outは、それぞれ3つの個々の基本色clr1、clr2、及びclr3の対応する出力画像画素値であり、特に、RGB色空間により特徴づけられるリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oの出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]のRout、Gout及びBoutの順列を同様に変えるために用いられる。
【0035】
ステップ(b)の独立したイエローの彩度制御デルタ値Syがゼロに等しくないシナリオ(B)のケース4においては、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色としてイエローを有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色としてイエローを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の前記入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した赤の彩度制御関数Fs(イエロー−彩度)を別々に評価することにより、その彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色としてイエローを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Bou tが決定されている。ケース4では、前述の第4の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、R、G、Bの特定の色順列に対応する。
Sy>0(イエローの彩度を増大する)の場合、
F1(イエロー−彩度)=Rin+0.5*[Sy*(DRM−最大[Rin、Gin])]、
F2(イエロー−彩度)=Gin+0.5*[Sy*(DRM−最大[Rin、Gin])]、及び
F3(イエロー−彩度)=Bin−[Sy*(DRM−最大[Rin、Gin])]、あるいはまた、
F3(イエロー−彩度)=Bin;
Sy<0(イエローの彩度を減少する)の場合、
F1(イエロー−彩度)=Rin+[Sy*(最小[│Rin−Bin│、│Gin−Bin│])]、
F2(イエロー−彩度)=Gin+[Sy*(最小[│Rin−Bin│、│Gin−Bin│])]、及び
F3(イエロー−彩度)=Bin;
であり、次のものを形成する:
Rout=F1(イエロー−彩度)、
Gout=F2(イエロー−彩度)、及び
Bout=F3(イエロー−彩度)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
【0036】
ステップ(b)の独立したシアンの彩度制御デルタ値Scがゼロに等しくないシナリオ(B)のケース5においては、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色としてシアンを有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色としてシアンを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の前記入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立した緑の彩度制御関数Fs(シアン−彩度)を別々に評価することにより、その彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色としてシアンを有するものとして識別された複数の入力画像画素I[i、j;Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース5では、前述の第4の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、G、B、Rの特定の色順列に対応する。
Sc>0(シアンの彩度を増大する)の場合、
F1(シアン−彩度)=Gin+0.5*[Sc*(DRM−最大[Gin、Bin])]、
F2(シアン−彩度)=Bin+0.5*[Sc*(DRM−最大[Gin、Bin])]、及び
F3(シアン−彩度)=Rin−[Sc*(DRM−最大[Gin、Bin])]、あるいはまた、
F3(シアン−彩度)=Rin;
Sc<0(シアンの彩度を減少する)の場合、
F1(シアン−彩度)=Gin+[Sc*(最小[│Gin−Rin│、│Bin−Rin│])]、
F2(シアン−彩度)=Bin+[Sc*(最小[│Gin−Rin│、│Bin−Rin│])]、及び
F3(シアン−彩度)=Rin;
であり、次のものを形成する:
Gout=F1(シアン−彩度)、
Bout=F2(シアン−彩度)、及び
Rout=F3(シアン−彩度)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
【0037】
ステップ(b)の独立したマゼンタの彩度制御デルタ値Smがゼロに等しくないシナリオ(B)のケース6においては、その彩度が独立して変更されるように選択された個々の色としてマゼンタを有する1組の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を形成するため、その彩度が独立して変更されるように選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の個々の色としてマゼンタを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の入力画像画素値Rin、Gin、Binを用いて、独立したマゼンタの彩度制御関数Fs(マゼンタ−彩度)を別々に評価することにより、その彩度が独立して変更されるべきものとして選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色としてマゼンタを有するものとして識別された複数の入力画像画素、I[i、j:Rin、Gin、Bin]の各々について対応する出力画像画素値Rout、Gout、Boutが決定されている。ケース6では、前述の第4の一般化されたアルゴリズムが適用され、ここで色clr1、clr2、clr3は、それぞれ、以下のとおりの、B、R、Gの特定の色順列に対応する。
Sm>0(マゼンタの彩度を増大する)の場合、
F1(マゼンタ−彩度)=Bin+0.5*[Sm*(DRM−最大[Bin、Rin])]、
F2(マゼンタ−彩度)=Rin+0.5*[Sm*(DRM−最大[Bin、Rin])]、及び
F3(マゼンタ−彩度)=Gin−[Sm*(DRM−最大[Bin、Rin])]、あるいはまた、
F3(マゼンタ−彩度)=Gin;
Sm<0(マゼンタの彩度を減少する)の場合、
F1(マゼンタ−彩度)=Bin+[Sm*(最小[│Bin−Gin│、│Rin−Gin│])]、
F2(マゼンタ−彩度)=Rin+[Sm*(最小[│Bin−Gin│、│Rin−Gin│])]、及び
F3(マゼンタ−彩度)=Gin;
であり、次のものを形成する:
Bout=F1(マゼンタ−彩度)、
Rout=F2(マゼンタ−彩度)、及び
Gout=F3(マゼンタ−彩度)、
式中、各々の出力画像画素について対応する出力画像画素値のすべてを決定するために必要なすべての入力データ及び情報は、既知である。
【0038】
ステップ(e)では、その色相又は彩度が、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中で独立して変更されるべきものとして選択された、個々の色をもつ対応する複数の出力画像画素を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像が表示され、これにより、リアルタイムデジタルビデオ入力画像で選択された個々の色の色相又は彩度が変更されている。
より具体的には、ステップ(e)では、前述したステップ(d)に従って決定されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの中でその色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色をもつ出力画像画素値Rout、Gout、Boutを主軸とする対応する複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像Oが表示されており、ここでは、リアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの中の選択された個々の色の色相又は彩度は、同じリアルタイムデジタルビデオ入力画像Iの中のその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく変更されている。
実施のためには、出力画像画素値Rout、Gout、Boutを主軸とする各々の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]を一度に1つずつ表示することによってか、又はリアルタイムデジタルビデオ入力画像I内でその色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色をもつ(例えばメモリ内に決定された複数の出力画像画素全体をセーブした後の)出力画像画素値Rout、Gout、Boutを主軸とする複数の出力画像画素、O[s、t:Rout、Gout、Bout]全体を表示することによって、リアルタイムデジタルビデオ出力画像Oが表示される。
【0039】
上述した本発明の方法を実施するための1つの例示的システムが本明細書に記述されている。テレビスクリーンのようなリアルタイムデジタルビデオ画像表示装置のユーザー又はビューワーが、リアルタイムビデオ画像表示装置と作動時に電子通信状態にある組込み型マスターカラーコントローラ装置又は無線リモートマスターカラーコントローラ装置といったようなマスター制御装置の一部を構成する主軸としてのマンマシンインタラクション(MMI)メカニズム上に構成された、ボタン、ダイヤル又はグラフィックユーザーインタフェース(GUI)メニュー表示といったような独立した色相制御メカニズム又は独立した彩度制御メカニズムを押すか又は回すことなどによって起動させることによりリアルタイムビデオ画像表示装置上に表示されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像I内の、赤、緑、青、イエロー、シアン、又はマゼンタといったような個々の色clrの色相Hを独立して変更することを選択するか、又はその彩度Sを独立して変更することを選択する。
マンマシンインタラクション(MMI)メカニズム上に構成されたボタン、ダイヤル又はグラフィックユーザーインタフェース(GUI)メニュー表示上で書き込まれたか又はデザインされた英数字データ/情報は、作動的に、上述の独立した色相制御デルタ値Hclr及び独立した彩度制御デルタ値Sclrに対応し、ここで英数字データ/情報は、ユーザー又はビューワーによって選択された個々の色clrのそれぞれの色相又は彩度の変更の異なる度合い又は規模の範囲を表わしている。
ユーザー又はビューワーが独立した色相制御メカニズム又は独立した彩度制御メカニズムを押すか又は回した後、すなわち、マスター制御装置のボタン、ダイヤル又はGUIメニュー表示の1つを押すか又は回した後、数秒以内で、マスター制御装置と作動的に電子通信状態にあるリアルタイムデジタルビデオ画像表示装置は、本発明の方法の上述のステップ(c)から(e)に従った機能及び動作を実施し、ここでテレビスクリーンのようなリアルタイムビデオ画像表示装置は、リアルタイムデジタルビデオ入力画像内でその色相又は彩度が独立して変更されるように選択された個々の色を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像を表示し、このとき、リアルタイムデジタルビデオ入力画像内の選択された個々の色の色相又は彩度は、同じリアルタイムデジタルビデオ入力画像内のその他のいかなる色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく変更されている。
本発明について、その具体的な実施形態及び実施例に関連して記述してきたが、当業者にとっては、多くの代替、修正及び変形態様が明らかになると思われる。したがって、添付の請求の範囲の精神及び広い範囲に入るこのような代替、修正及び変形態様のすべてを包含することが意図されている。
Claims (32)
- リアルタイムデジタルビデオ画像で個々の色の色相又は彩度を独立して制御するための方法において:
(a)入力画像画素を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ入力画像を受け取り特徴づけるステップ;
(b)独立した色相制御デルタ値又は独立した彩度制御デルタ値をそれぞれ選択することにより、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色の色相又は彩度を独立して変更するように選択するステップであって、前記独立した色相制御デルタ値が前記選択された個々の色の色相の変更の度合いを表わし、前記独立した彩度制御デルタ値が前記選択された個々の色の彩度の変更の度合いを表わすステップ;
(c)リアルタイムデジタルビデオ入力画像の各々の前記入力画像画素の入力画像画素値を用いて算数及び論理演算を行なうことにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴うリアルタイムデジタルビデオ入力画像の中の前記選択された個々の色をもつ複数の前記入力画像画素を識別するステップ;
(d)独立して変更されるように選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色を有する対応する複数の出力画像画素を形成するため、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値を用い、かつ対応する前記選択された独立した色相制御デルタ値又は前記選択された対応する独立した彩度制御デルタ値を用いて、独立した色相制御関数又は独立した彩度制御関数をそれぞれに別々に評価することにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴うリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色を有するものとして、識別された前記複数の前記入力画像画素の各々について対応する出力画像画素値を決定するステップ;及び
(e)リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色をもつ前記対応する複数の前記出力画像画素を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像を表示するステップであって、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中のその他のいかなる個々の色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色の色相又は彩度が変更されているステップ、
を含んで成る方法。 - リアルタイムデジタルビデオ入力画像が、RGB形式、YCrCb形式及びYUV形式から成る群から選択される1つの形式であり、1つの前記形式の個々の色は、前記形式の間の適切な線形変換を使用することにより第2の前記形式の個々の色によって特徴づけられ得る、請求項1に記載の方法。
- リアルタイムデジタルビデオ入力画像が、RGB色空間内で、基本色の赤、緑、及び青、及び補色のイエロー、シアン及びマゼンタを特徴としており、ここで前記補色の値が、前記基本色の値の線形組合せで表現され、それによって評価される、請求項1に記載の方法。
- リアルタイムデジタルビデオ入力画像が、YCM色空間内で、基本色のイエロー、シアン、及びマゼンタ、及び補色の赤、緑及び青を特徴としており、ここで前記補色の値が、前記基本色の値の線形組合せで表現され、それによって評価される、請求項1に記載の方法。
- ステップ(b)において、前記独立した色相制御デルタ値の数値範囲及び前記独立した彩度制御デルタ値の数値範囲が、任意の整数間隔に対応する、請求項1に記載の方法。
- ステップ(b)において、前記独立した色相制御デルタ値の数値範囲が、−1から+1の間の1つの間隔である、請求項1に記載の方法。
- ステップ(b)において、前記独立した彩度制御デルタ値の数値範囲が−1から+1の間の1つの間隔である、請求項1に記載の方法。
- 前記独立した色相制御デルタ値が、前記独立した彩度制御デルタ値とは完全に独立し別個のものである、請求項1に記載の方法。
- 前記独立した彩度制御デルタ値が、前記独立した色相制御デルタ値とは完全に独立し別個のものである、請求項1に記載の方法。
- ステップ(b)において、前記選択された個々の色の色相の前記変更の度合いが、色に基づく三次元座標系を主軸とする色空間の中で特徴づけられたその他の個々の色に向かっての前記選択された個々の色の角度の時計回りの変更及び反時計回りの変更から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
- ステップ(b)において、前記選択された個々の色の彩度の前記変更の度合いが、色に基づく三次元座標系を主軸とする色空間の中で特徴づけられた前記個々の色の強度の増加及び減少から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
- ステップ(c)において、前記算数及び論理演算が、加法、減法、乗法、除法、等しい、より大きい、より小さい、そしてそれらの絶対値、ならびにそれらの組合せから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
- ステップ(d)が、前記複数の前記入力画像画素のうちの各々の前記入力画像画素を一度に1つずつ識別する前記ステップの後に実施されるか、又は、独立して変更されるべきものとしてその色相又は彩度が選択されたデジタルビデオ入力画像内の前記個々の色を有するものとして、前記複数の前記入力画像画素全体を識別する前記ステップの後に実施される、請求項1に記載の方法。
- ステップ(d)において、リアルタイムデジタルビデオ画像内の前記選択された個々の色の色相を独立して制御するために、前記独立した色相制御関数が、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値の関数であり、かつ前記対応する選択された独立した色相制御デルタ値の関数である、請求項1に記載の方法。
- ステップ(d)において、リアルタイムデジタルビデオ画像内の前記選択された個々の色の彩度を独立して制御するために、前記独立した彩度制御関数が、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値の関数であり、かつ前記対応する選択された独立した彩度制御デルタ値の関数である、請求項1に記載の方法。
- ステップ(e)が、前記複数の前記入力画像画素のうちの各々の前記入力画像画素について一度に1つずつ前記出力画像画素値を決定する前記ステップの後に実施されるか、又は、独立して変更されるべきものとしてその色相又は彩度が選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の前記個々の色を有するものとして識別された前記複数の前記入力画像画素全体について前記出力画像画素値を決定する前記ステップの後に実施される、請求項1に記載の方法。
- リアルタイムデジタルビデオ画像の中の個々の色の色相又は彩度を独立して制御するためのシステムにおいて:
(a)入力画像画素を主軸とするリアルタイムデジタルビデオ画像を表示するリアルタイムデジタルビデオ画像表示装置;
(b)前記リアルタイムデジタルビデオ画像表示装置と作動的に電子通信状態にあり、かつこの装置を制御するマスター制御装置;及び
(c)前記マスター制御装置上で主軸とされた独立した色相制御デルタ値又は独立した彩度制御デルタ値をそれぞれ選択することにより、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の個々の色の色相又は彩度を独立して変更する目的で選択するための前記マスター制御装置を作動させる前記リアルタイムデジタルビデオ画像表示装置のビューワーであって、ここで前記独立した色相制御デルタ値が前記選択された個々の色の色相の変更の度合いを表わし、さらに前記独立した彩度制御デルタ値が前記選択された個々の色の彩度の変更の度合いを表わしており、これにより前記マスター制御装置と前記作動的電子通信状態にある前記リアルタイムデジタルビデオ画像表示装置が;
(i)リアルタイムデジタルビデオ入力画像の各々の前記入力画像画素の入力画像画素値を用いて算数及び論理演算を行なうことにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴うリアルタイムデジタルビデオ入力画像の中の前記選択された個々の色をもつ複数の前記入力画像画素を識別するステップ;
(ii)独立して変更されるように選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色を有する対応する複数の出力画像画素を形成するため、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値を用い、かつ対応する前記選択された独立した色相制御デルタ値又は前記対応する選択された独立した彩度制御デルタ値を用いて、独立した色相制御関数又は独立した彩度制御関数をそれぞれ別々に評価することにより、独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴うリアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色を有するものとして、識別された前記複数の前記入力画像画素の各々について対応する出力画像画素値を決定するステップ;及び
(iii)リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の独立して変更されるべきものとして選択された色相又は彩度を伴う前記選択された個々の色をもつ前記対応する複数の前記出力画像画素を含むリアルタイムデジタルビデオ出力画像を表示するステップであって、これによりリアルタイムデジタルビデオ入力画像中のその他のいかなる個々の色の色相又は彩度にも影響を及ぼすことなく、リアルタイムデジタルビデオ入力画像中の前記選択された個々の色の色相又は彩度が変更されているステップ;
を含む各ステップを実施するビューワー、
を含んで成るシステム。 - リアルタイムデジタルビデオ入力画像が、RGB形式、YCrCb形式及びYUV形式から成る群から選択された1つの形式であり、1つの前記形式の個々の色は、前記形式の間の適切な線形変換を使用することにより、第2の前記形式の個々の色によって特徴づけられ得る、請求項17に記載のシステム。
- リアルタイムデジタルビデオ入力画像が、RGB色空間内で、基本色の赤、緑、及び青、及び補色のイエロー、シアン及びマゼンタを特徴としており、ここで前記補色の値が、前記基本色の値の線形組合せで表現され、それによって評価される、請求項17に記載のシステム。
- リアルタイムデジタルビデオ入力画像が、YCM色空間内で、基本色のイエロー、シアン、及びマゼンタ、及び補色の赤、緑及び青を特徴としており、ここで前記補色の値が、前記基本色の値の線形組合せにより表現され、それによって評価される、請求項17に記載のシステム。
- 前記独立した色相制御デルタ値の数値範囲及び前記独立した彩度制御デルタ値の数値範囲が、任意の整数間隔に対応する、請求項17に記載のシステム。
- 前記独立した色相制御デルタ値の数値範囲が、−1から+1の間の1つの間隔である、請求項17に記載のシステム。
- 前記独立した彩度制御デルタ値の数値範囲が、−1から+1の間の1つの間隔である、請求項17に記載のシステム。
- 前記独立した色相制御デルタ値が、前記独立した彩度制御デルタ値とは完全に独立し別個のものである、請求項17に記載のシステム。
- 前記独立した彩度制御デルタ値が、前記独立した色相制御デルタ値とは完全に独立し別個のものである、請求項17に記載のシステム。
- 前記選択された個々の色の色相の前記変更度合いが、色に基づく三次元座標系を主軸とする色空間の中で特徴づけられるその他の個々の色に向かっての前記選択された個々の色の角度の時計回りの変更及び反時計回りの変更から成る群から選択される、請求項17に記載のシステム。
- 前記選択された個々の色の彩度の前記変更度合いが、色に基づく三次元座標系を主軸とする色空間の中で特徴づけられる前記個々の色の強度の増加及び減少から成る群から選択される、請求項17に記載のシステム。
- ステップ(i)において、前記算数及び論理演算が、加法、減法、乗法、除法、等しい、より大きい、より小さい、そしてそれらの絶対値、ならびにそれらの組合せから成る群から選択される、請求項17に記載のシステム。
- ステップ(ii)が、前記複数の前記入力画像画素のうちの各々の前記入力画像画素を一度に1つずつ識別する前記ステップの後に実施されるか、又は、独立して変更されるべきものとしてその色相又は彩度が選択されたデジタルビデオ入力画像内の前記個々の色を有するものとして、前記複数の前記入力画像画素全体を識別する前記ステップの後に実施される、請求項17に記載のシステム。
- ステップ(ii)において、リアルタイムデジタルビデオ画像内の前記選択された個々の色の色相を独立して制御するために、前記独立した色相制御関数が、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値の関数であり、かつ前記対応する選択された独立の色相制御デルタ値の関数である、請求項17に記載のシステム。
- ステップ(ii)において、リアルタイムデジタルビデオ画像内の前記選択された個々の色の彩度を独立して制御するために、前記独立した彩度制御関数が、前記複数の前記入力画像画素の前記入力画像画素値の関数であり、かつ前記対応する選択された独立の彩度制御デルタ値の関数である、請求項17に記載のシステム。
- ステップ(iii)が、前記複数の前記入力画像画素のうちの各々の前記入力画像画素について一度に1つずつ前記出力画像画素値を決定する前記ステップの後に実施されるか、又は、独立して変更されるべきものとしてその色相又は彩度が選択されたリアルタイムデジタルビデオ入力画像内の前記個々の色を有するものとして識別された前記複数の前記入力画像画素全体について前記出力画像画素値を決定する前記ステップの後に実施される、請求項17に記載のシステム。
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