JP3675351B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の映像フォーマットに対応し、表示デバイスとしてCRT或いはLCDやPDP等の新デバイスを用いたディスプレイ及び投射式ビデオプロジェクター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、デジタルテレビ放送技術の進歩につれ、放送用VTRなどのビデオ信号送出装置から送られてくる映像信号(ビデオ信号)の仕様が、表示すべき映像信号の走査周波数、映像表示期間、及び表示位置、映像帰線期間等が多種多様となっている。
【0003】
このため、1台の画像表示装置で各種の映像信号(ビデオ信号)に対応して適切な映像表示ができる、いわゆるマルチスキャンディスプレイが使用されるようになってきた。
【0004】
さらに、近年、表示用デバイスとして従来主流であったCRT以外に、LCDやPDPといった新表示デバイスの進歩がめざましく、これらのデバイスを使用した画像表示装置も市場に出ている。
【0005】
特に映像信号規格に忠実な色再現を必要とされる分野での画像表示装置では映像信号を表示用デバイスにあわせて色空間変換して表示するものがある。
【0006】
以下、図面を用いて従来の色空間変換を行う画像表示装置の一例を説明する。
【0007】
図7に従来の色空間変換を行う画像表示装置の単純化したブロック図を示す。
【0008】
図7において、RGBの映像信号を色空間変換する変換マトリクス回路10が表示インターフェイス11を介して表示デバイス12に接続されている。表示デバイス12は例えばCRTやLCDである。
【0009】
以上のように構成された従来の画像表示装置においては、RGBの映像信号がまず変換マトリクス回路10にて色空間変換される。一次変換する構成例として図8に変換マトリクス回路10の内部ブロック図を示す。
【0010】
変換マトリクス回路10に入力されたRGBの映像信号は3×3の行列演算を経て出力R’G’B’として出力される。なお図8において乗算回路部分は定数をかけるのであるがその定数部分は図では省略している。
【0011】
変換マトリクス回路10より出力された映像信号R’G’B’は表示インターフェイス11にて表示デバイス12を駆動するのに適切な信号に加工されて表示デバイス12に到達し表示デバイス12は画像を表示する。
【0012】
また、図7の構成で、あらかじめ色信号に画質制御(例えばシャープネスやカラーゲインなど)を施す場合は、図7の構成の前段に画質制御の構成が必要で、その構成例を図6に示す。
【0013】
図6は図7の構成に加えてシャープネス、カラーゲインを調整できるようにしているものである。
【0014】
以下、図6を用いて画質制御を含めた従来の色空間変換を行う画像表示装置の一例を説明する。
【0015】
図6において、17はRGB(色)信号をYPBPR(輝度・色差)信号へ変換する色差変換部であり、画質調整ブロックの例としてシャープネス調整部18、カラーゲイン調整部19を色差変換部17の後段に設置している。デコード部21は輝度・色差信号をRGB信号へ変換するブロックであり、YPBPRを画質調整した結果のY’PB’PR’を色信号R”G”B”へ変換する。以降は図7の構成と同様で、変換マトリクス回路10に入力されたR”G”B”の映像信号は3×3の行列演算を経て出力R’G’B’として出力される。
【0016】
変換マトリクス回路10より出力された映像信号R’G’B’は表示インターフェイス11にて表示デバイス12を駆動するのに適切な信号に加工されて表示デバイス12に到達し表示デバイス12は画像を表示する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このような画像表示装置において、変換マトリクス回路10は行列演算であるため、回路規模が非常に大きくなってしまう。これは特にデジタル演算の場合に顕著である。更に、この変換マトリクスを使って表示色制御を行うことは可能ではあるが、ホワイトバランスを変えずに任意の色の近傍色のみ操作するといった制御は非常に困難である。
【0018】
また、図6の構成で、変換マトリクス回路10以外にも、色差変換部17やデコード部21もマトリクス回路の一種であり、これらは比較的大きな回路規模を必要とし、且つ、演算の繰り返しをすることで誤差が発生しやすい。
【0019】
それ故本発明は上記課題を考慮し、比較的簡単な構成で色空間変換可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0020】
また、本発明は上記課題を考慮し、ホワイトバランスを変えずに任意の色の近傍色のみ操作する制御が可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明は上記課題を考慮し、画質制御のために色信号から輝度・色差信号への変換が必要であっても比較的簡単な構成で誤差の少ない色空間変換可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために本発明の第1の発明は、映像を表示する表示デバイスと、入力色信号から色差成分を生成して取り出す色差成分生成部と、前記色差成分生成部から出力された色差成分に適当な係数を用いた演算を行って色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分を生成する変換レベル差発生部とを備えた画像表示装置である。
【0023】
本発明の第2の発明は、映像を表示する表示デバイスと、入力色信号から色差成分を生成して取り出す色差成分生成部と、前記色差成分生成部から出力された色差成分に適当な係数を用いた演算を行って色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分を生成する変換レベル差発生部と、前記変換レベル差発生部での演算に用いる係数を格納している係数テーブルと、前記係数テーブルから取り出せる係数の値のうち少なくとも一つを操作する操作部と、を備えた画像表示装置である。
【0024】
本発明の第3の発明は、前記操作部が前記係数テーブルから取り出す係数の値のうち少なくとも一つを操作する事で、前記表示デバイスに表示する画像の表示色を操作する、本発明の第2の発明に記載の画像表示装置である。
【0025】
本発明の第4の発明は、前記係数の値が、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と色空間変換行列との積と、前記デコード行列との差から導かれるものである、本発明の第1乃至第3の発明に記載の画像表示装置である。
【0026】
本発明の第5の発明は、前記色空間変換行列は行要素の和が等しくなるように設定されている、本発明の第4の発明に記載の画像表示装置である。
【0027】
本発明の第6の発明は、映像を表示する表示デバイスと、入力色信号を輝度及び色差信号へ変換する色差変換部と、輝度及び色差信号を色空間変換された色信号へ変換する変換兼デコード部とを備えた画像表示装置である。
【0028】
本発明の第7の発明は、前記変換兼デコード部から出力される色空間変換された色信号は、少なくとも2つの色差信号とそれぞれに対する適当な係数との積と、輝度信号との加算で生成される構成である、本発明の第6の発明に記載の画像表示装置である。
【0029】
本発明の第8の発明は、前記色差信号と掛けあわせる前記係数は、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と、色空間変換行列との積で求められるものである、本発明の第6乃至第7の発明に記載の画像表示装置である。
【0030】
本発明の第9の発明は、前記色空間変換行列は行要素の和が等しくなるように設定されている、本発明の第6乃至第8の発明に記載の画像表示装置である。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を述べる前に、本発明で用いる色空間変換の数式展開について述べておく。
【0032】
従来の色変換アルゴリズムでは、RGBを、色変換されたRGB信号にする場合は、変換の行列計算に必要な係数は9個であった。
【0033】
行列計算を回路で実現する場合、一般に係数の数と等しい個数の乗算回路が必要となり、例えば従来の変換マトリクスでは図8のように少なくとも9個の乗算回路が必要であった。しかし乗算回路は多くの回路規模を必要とするため、回路のコストなどを考えると出来るだけ少ない個数であることが望ましい。
【0034】
例えば表示デバイス12としてLCDを想定した場合、CRTと同じ色をLCDで表現するLCDの信号RGBの比率を得るには、変換マトリクスをMtとすると(数1)のようになる。
【0035】
【数1】
【0036】
Mtを求める方法はいろいろあるがここでは割愛する。
【0037】
一方、YPBPRを色変換されたRGB信号にする場合は、YPBPR→RGBへのデコード行列をMdとし、且つMtの行要素の和がどの行も1とすると(数2)のようになる。
【0038】
【数2】
【0039】
次に上式を以下のように変換していく。
【0040】
【数3】
【0041】
但し、
【0042】
【数4】
【0043】
上記によると、デコード行列の係数とYの値が解れば、a1〜a6の6つの係数を与える(実計算ではb1〜b6を用いる)ことで変換前後の色信号の差分ΔR,ΔG,ΔBを得ることが出来る。
【0044】
従って、この方法ではRGBからYを求めなければならないのであるが、ここで用いる輝度方程式(RGBと輝度成分Yとの関係式)は特にどの放送規格にしたがったものでなければならないと言うものではない。上記信号の差分を求めるために便宜上算出するYであるから、輝度方程式は任意に決めてしまっても良い。但しその場合、デコード行列の係数D1〜D4も任意に決めた輝度方程式を基に算出しておく必要があり、α、βも自分で決めた輝度方程式を基にした値である必要がある。
【0045】
例えば、デジタル演算することを考慮して
Y=0.1875R+0.75G+0.0625B
と決めると、Yはビットシフトと加算で算出することが出来る。この場合αは0.0625、βは0.1875である。更に、
すなわちこの例ではD1=1.625、D2=-0.15625、D3=-0.40625、D4=1.875となる。
【0046】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図5を用いて説明する。
【0047】
なお、図1から図5において従来例と同等の役割をする構成物については同じ番号を付与している。また映像信号などはアナログ、デジタルの区別をしていないが、このことは特に本発明の内容を制限するものではなく、どちらの場合でも本発明は有効である。
【0048】
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の発明の画像表示装置のブロック図を示し、図1において12は画像を表示する表示デバイスで、LCD、PDP、CRT等、いろいろな場合がある。11はRGBの映像信号を表示デバイス12に表示可能とする表示インターフェイスである。15はRGBの映像信号から色差成分(色信号と輝度信号との差の成分)を生成する、色差成分生成部である。13は色差成分に適当な係数を用いた演算を行って色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分を生成する変換レベル差発生部である。14は変換レベル差発生部13での演算に用いる係数を格納している係数テーブル部である。
【0049】
変換レベル差発生部13からの、色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分(ΔR、ΔG、ΔB)は入力色信号R、G、Bそれぞれに加算されてR’、G’、B’となる構成となっている。
【0050】
なお図1で加算回路として示している部分は減算機能も含む場合がある。また乗算回路でその役割を代用する場合もある。
【0051】
以上のように構成された画像表示装置について、以下、その動作を述べる。
【0052】
図1において入力信号R、G、Bは加算回路を経てR’、G’、B’となり、表示インターフェイス11に入力される。
【0053】
ここで、入力信号R、G、Bは色差成分生成部15にもわたされ、色差成分生成部15からは色差成分(色信号と輝度信号との差の成分。図1の例では色差成分はB−Y、R−Yとしている。)が出力され変換レベル差発生部13に入力される。
【0054】
ここで更に、変換レベル差発生部13の内部構成について図2を用いて説明する。図2は変換レベル差発生部13の内部構成を簡易的に示す構成図である。図2において変換レベル差発生部13に入力された色差成分の信号B−Y、R−Yはそれぞれ係数テーブル部14に格納されている適当な係数と掛け算され、その和がそれぞれΔR、ΔG、ΔBとして変換レベル差発生部13から出力される。
【0055】
ここで係数テーブル部14に格納している係数を(数3)(数4)で示したb1〜b6に基づいて設定しておいた場合、ΔR、ΔG、ΔBは係数に応じて色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分となる。このレベル差成分をもとのR、G、B信号に足し込むことで色空間変換された映像信号R’、G’、B’を得ることが出来る。
【0056】
このように色差成分生成部15から出力された色差成分に適当な係数を用いた演算を行って色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分を生成する変換レベル差発生部とを備えたことにより、従来の図8の変換マトリクスを用いるよりも大幅に回路規模が小さくて同等の色空間変換可能な画像表示装置を得ることが出来る。
【0057】
色差成分の生成や変換レベル差の発生の算出について等さらなる詳細については後述する。
【0058】
(実施の形態2)
図3は本発明の第2の発明の画像表示装置のブロック図を示し、図3において図1と共通の構成に加えて、表示色操作部16が設置されており、表示色操作部16によって係数テーブル部14から取り出せる係数の値を増減できるような構成となっている。
【0059】
なお図3で加算回路として示している部分は減算機能も含む場合がある。また乗算回路でその役割を代用する場合もある。
【0060】
以上のように構成された画像表示装置について、以下、その動作を述べる。
【0061】
図3において入力信号R、G、Bは加算回路を経てR’、G’、B’となり、表示インターフェイス11に入力される。
【0062】
ここで、入力信号R、G、Bは色差成分生成部15にもわたされ、色差成分生成部15からは色差成分(図3の例では色差成分はB−Y、R−Yとしている。)が出力され変換レベル差発生部13に入力される。変換レベル差発生部13に入力された色差成分の信号B−Y、R−Yはそれぞれ係数テーブル部14に格納されている適当な係数と掛け算され、その和がそれぞれΔR、ΔG、ΔBとして変換レベル差発生部13から出力される。ここで係数テーブル部14に格納している係数を(数3)(数4)で示したb1〜b6に基づいて設定しておいた場合、ΔR、ΔG、ΔBは係数に応じて色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分となる。
【0063】
ここまでの主要な動作は本発明の第1の発明と同様である。
【0064】
ここで表示色操作部16により、係数テーブル部14から取り出せる係数の値を増減できるような構成となっているため、例えば任意の色、例えばRに関連する係数の値のみ増減した場合、Rの近傍色を強調したり色度を変えたりすることが出来る。
【0065】
ここで本発明の第3の発明である、表示色の操作をする画像表示装置について、更に述べる。
【0066】
表示色操作部16で係数テーブル部14から取り出す係数の値のうち少なくとも一つを操作する事で、表示デバイス12に表示する画像の表示色を操作することが出来る。
【0067】
例えば、b2を操作すると赤近傍の色のみ強調することが出来、b1を操作すると赤近傍の色合いのみ変えることが出来る。同様にb5を操作すると青近傍の色のみ強調することが出来、b6を操作すると青近傍の色合いのみ変えることが出来る。
【0068】
このように、表示色操作部16によって係数テーブル部14から取り出せる係数の値を増減できるような構成を備えたことにより、任意の色の近傍色を操作する制御が可能な画像表示装置を得ることが出来る。
【0069】
更にここで第4の発明である画像表示装置について述べる。
【0070】
図3の構成で、画像表示装置の係数テーブル部14の係数の値が(数2)(数3)で示されるような、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と色空間変換行列との積と、前記デコード行列との差から導かれるものであるようにしておくことで、色空間変換を行い、且つその上で任意の色の近傍色を操作する制御が可能な画像表示装置を得ることが出来る。
【0071】
更にここで第5の発明である画像表示装置について述べる。
【0072】
第4の発明の構成に加えて、係数テーブル部14の係数の値を求めるのに用いた色空間変換行列を、行要素の和が等しくなるように設定しておくことで、係数がどんな値であっても、色差がない場合すなわちRGBの信号レベルが等しい場合にR’G’B’の信号レベルも等しくなる。すなわちホワイトバランスは変わらない。
【0073】
例えば、(数2)のように行要素の和が全て1としておくと、b1〜b6がどんな値であってもB−Y、R−Yが0であれば、RGBとR’G’B’とは等しくなる。
【0074】
このように行要素の和が等しくなるように設定された色空間変換行列を用いて係数テーブル部14の係数の値を求めることで第4の発明の効果に加えて、色を操作する制御をしてもホワイトバランスを変えないでおけるという新たな効果がある。
【0075】
(実施の形態3)
図4は本発明の第6の発明の画像表示装置のブロック図を示し、図4において12は画像を表示する表示デバイスで、LCD、PDP、CRT等、いろいろな場合がある。11はRGBの映像信号を表示デバイス12に表示可能とする表示インターフェイスである。17はRGB(色)信号をYPBPR(輝度・色差)信号へ変換する色差変換部であり、画質調整ブロックの例としてシャープネス調整部18、カラーゲイン調整部19を色差変換部17の後段に設置している。20は変換兼デコード部であり、前段からの輝度色差信号を色信号に戻しながら色空間変換もする機能を持っている。なお14は変換兼デコード部20で用いる変換係数を格納している係数テーブル部である。
【0076】
以上のように構成された画像表示装置について、以下、その動作を述べる。
【0077】
図4において、入力信号R、G、Bは色差変換部17でY、PB、PRに変換される。Y信号はシャープネス調整部18でシャープネス調整されてY’となり、PB、PR信号はカラーゲイン調整部19でゲイン調整を受けPB’、PR’となる。その後、Y’、PB’、PR’は変換兼デコード部20で色信号に戻されながら色空間変換され、R’、G’、B’となる。
【0078】
このように、輝度及び色差信号を色空間変換された色信号へ変換する変換兼デコード部20を備えることにより、図6に示すような従来よりも少ない構成で色空間変換が可能な画像表示装置を得られる。
【0079】
次に変換兼デコード部の構成図である図5を用いて、第7の発明である画像表示装置について説明する。
【0080】
図5において変換兼デコード部20は、PB’、PR’という2つの色差信号とそれぞれに対する適当な係数との積と、輝度信号Y’との加算を行い、R’、G’、B’として出力する構成となっている。係数として(数3)のa1〜a6を用いるとするとR’、G’、B’は、R、G、Bを画質制御したものを色空間変換したものであることになる。
【0081】
なお、図6にあるような従来のデコード部21では本発明のような色空間変換と色信号への変換とを兼ねることは出来ない。なぜならデコード部21はデコード行列Mdと輝度・色差信号との行列演算をする部分であるがその場合の演算に用いる係数は(数2)を参照するとわかるようにD1〜D4の4つしかない。例えばR信号を算出するのに用いる係数はD1のみである。ところが色空間変換と色信号への変換とを兼ねる演算を正しくするためにはa1〜a6の6つの係数を用いる必要がある。例えば色空間変換されたR信号を算出するにはa1、a2という2つの係数を用いる。その点で、本発明は2つの色差信号(PB’、PR’)とそれぞれに対する係数(a1、a2)との積と、輝度信号との加算で生成される構成となっているため、色空間変換と色信号への変換とを兼ねる演算が可能である。
【0082】
このように、変換兼デコード部20から出力される色空間変換された色信号は、少なくとも2つの色差信号とそれぞれに対する適当な係数との積と、輝度信号との加算で生成される構成であることにより、輝度及び色差信号を色信号に戻しながら色空間変換もすることが可能となる。
【0083】
更にここで第8の発明である画像表示装置について述べる。
【0084】
図5の構成で、画像表示装置の係数テーブル部14の係数の値が(数2)で示されるような、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と、色空間変換行列との積で求められるものであるようにしておくことで、正確な色変換が可能な画像表示装置を得ることが出来る。
【0085】
更にここで第9の発明である画像表示装置について述べる。
【0086】
第8の発明の構成に加えて、係数テーブル部14の係数の値を求めるのに用いた色空間変換行列を、行要素の和が等しくなるように設定しておくことで、ホワイトバランスを保ったまま色空間変換をすることが可能となる。
【0087】
例えば、(数2)のように行要素の和が全て1としておくと、a1〜a6がどんな値であってもPB、PR(図5ではPB’、PR’)が0であれば、画質調整の影響を除けば、RGBとR’G’B’とは等しくなる。
【0088】
このように行要素の和が等しくなるように設定された色空間変換行列を用いて係数テーブル部14の係数の値を求めることで第8の発明の効果に加えて、ホワイトバランスを保ったまま色空間変換をすることが出来るという新たな効果がある。
【0089】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、従来に比べ比較的少ない回路規模で色空間変換が可能という効果がある。また更に、ホワイトバランスを変えずに任意の色の近傍色のみ操作する制御が可能となる、また、画質制御のために色信号から輝度・色差信号への変換が必要であっても演算回数を大幅に減らすことが出来るので誤差の少ない色空間変換が可能となるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における画像表示装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における変換レベル差発生部の内部構成図
【図3】本発明の実施の形態2における画像表示装置のブロック図
【図4】本発明の実施の形態3における画像表示装置のブロック図
【図5】本発明の実施の形態3における変換兼デコード部の内部構成図
【図6】従来の画像表示装置の一例のブロック図
【図7】従来の画像表示装置の別の一例のブロック図
【図8】図7の画像表示装置の変換マトリクス部のブロック図
【符号の説明】
10 変換マトリクス回路
11 表示インターフェイス
12 表示デバイス
13 変換レベル差発生部
14 係数テーブル部
15 色差成分生成部
16 表示色操作部
17 色差変換部
20 変換兼デコード部
Claims (3)
- 映像を表示する表示デバイスと、入力色信号から色差成分を生成して取り出す色差成分生成部と、前記色差成分生成部から出力された色差成分に適当な係数を用いた演算を行って色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分を生成する変換レベル差発生部とを備え、前記係数の値が、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と色空間変換行列との積と、前記デコード行列との差から導かれるものであることを特徴とする画像表示装置。
- 映像を表示する表示デバイスと、入力色信号から色差成分を生成して取り出す色差成分生成部と、前記色差成分生成部から出力された色差成分に適当な係数を用いた演算を行って色空間変換された映像信号と入力色信号との差のレベル成分を生成する変換レベル差発生部と、前記変換レベル差発生部での演算に用いる係数を格納している係数テーブルと、前記係数テーブルから取り出せる係数の値のうち少なくとも一つを操作する操作部とを備え、前記操作部が前記係数テーブルから取り出す係数の値のうち少なくとも一つを操作する事で、前記表示デバイスに表示する画像の表示色を操作することを特徴とし、前記係数の値が、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と色空間変換行列との積と、前記デコード行列との差から導かれるものであることを特徴とする画像表示装置。
- 映像を表示する表示デバイスと、入力色信号を輝度及び色差信号へ変換する色差変換部と、輝度及び色差信号を色空間変換された色信号へ変換する変換兼デコード部とを備え、前記変換兼デコード部から出力される色空間変換された色信号は、少なくとも2つの色差信号とそれぞれに対する適当な係数との積と、輝度信号との加算で生成される構成であり、前記色差信号と掛けあわせる前記係数は、輝度色差信号を色信号にデコードするデコード行列と、色空間変換行列との積で求められるものであり、前記色空間変換行列は行要素の和が等しくなるように設定されていることを特徴とする画像表示装置。
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