JP2883917B2 - 色変換装置 - Google Patents

色変換装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、被写体の読み取りによって得られた3原色
の画信号を色相、明度、彩度を表した画信号に変換する
ための色変換装置に関する。
(従来の技術) 例えば複写機でカラー画像の記録を行う場合には、被
写体としての原稿をカラー画像読取装置で読み取り、
赤、緑、青の3原色を表した3色信号を作成する。カラ
ー複写機では、減色混合で画像の再現を行うので、これ
とは異なったシアン、マゼンタ、イエローの3色あるい
はこれに黒色を加えた色のインクを用いて画像の再現を
行う。
ところが、複写された画像の色の調整は、人間の生理
的色感としての色相、明度、彩度の3つの要素で行われ
るのが通常である。これは、被写体をテレビカメラで読
み取りブラウン管上にカラー画像として表示する場合に
も同様である。そこで、一般にカラー画像の再現を正確
に行うには、カラー画像読取装置で読み取った3色信号
を精確に色相、明度、彩度(以下、HVCと略称する)に
色変換する必要が生じる。
第13図は、特開昭60−145770号公報によって提案され
た印刷用色分解版作成装置の概要を表したものである。
この装置では、カラー原稿131を走査ドラム132に巻きつ
け、走査機構133で画像の読み取りを行う。このとき、
色分解によって得られた3色の信号R,G,Bは、対数化段1
35によって色測定値信号R′,G′,B′に対数比あるいは
部分対数化される。対数化段135から出力された信号は
第1補正回路136に供給され、ここで減色混合のための
色分解版信号シアン、マゼンタ、イエロー(C,M,Y)お
よび必要により黒(K)が作成される。これらの色分解
版信号C,M、Yは重畳段137に入力され、ここで選択補正
信号CK、MK、YKが加算的に重畳される。この重畳された
信号C′,M′,Y′は記録機構138に供給され、記録ドラ
ム139に巻きつけられた記録媒体140に対するカラー記録
が行われることになる。
ところでこの提案の印刷用色分解版作成装置では、信
号発生器142が設けられている。信号発生器142では、走
査機構133によって得られた3色の信号R,G,Bを入力す
る。そして、変換段143によって対数化または部分対数
化されて、色測定値信号R′,G′,B′が作成される。こ
の色測定値信号R′,G′,B′は次の(1)式に従ってマ
トリックス化されて色度x,yと明度信号zに変換され
る。
x=a11R′+a12G′+a13B′ y=a21R′+a22G′+a23B′ z=a31R′+a32G′+a33B′ ……(1) このマトリックス化は、直交RGB色空間の色座標を直
交色度/明度色空間の色座標x,y,zへの変換に相応する
ものである。ここで色座標x,yは色度平面における色箇
所の位置ないしは色位置を表し、色座標zは色の明度を
表すものである。
さて、提案されたこの装置では信号発生器142内でこ
の色度x,yと明度信号zを用いて色相、明度および彩度
の調整量を算出し、これらについての色制御信号を発生
させている。そしてこの色制御信号から前記した選択補
正信号CK、MK、YKを計算し、重畳段137に入力して第1
補正回路136の出力する信号C、M、Yにそれぞれ計算
することになる。
(発明が解決しようとする課題) ところが、提案されたこの印刷用色分解版作成装置で
は色の調整が必ずしもうまく行われない。この原因とし
ては、次のようなものが考えられる。この装置では3色
の分解によって得られた信号R、G、Bを対数変換する
ことによって、原稿の反射率を表した記号(以下RR
GR、BRと表すことにする)を濃度を表した3色の信号
RD、GD、BDに変換し、これらの信号の線型変換から色
相、明度および彩度を表した信号(以下HVC信号とい
う。)を作成している。
ところがこのようにしてHVC信号を作成すると、直交R
DGDBD色空間とHVC信号で張られる色空間との間に良好な
線型関係が成立しないことが原因となって精確なHVC信
号を得ることができない。このため、色調整を行った場
合には、意図した通りの結果が記録画上に現れない。
そこで本発明の目的は、カラー画像読取装置から出力
される3色の色分解信号を基にして、簡単な回路構成で
精確なHVC信号を得ることのできる色変換装置を提供す
ることにある。
なお、この明細書においては簡単のため白色基準をC
光源とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の色変換装置は、
カラー画像読取手段(第1図11)の出力するカラー画像
の3色のR,G,B信号からL,a,b信号に変換する第
1の変換手段(12)と、そのL,a,b信号からCIE
の定義式に従ってHVC信号を得る第2の変換手段(13)
とを有する。そして第1の変換手段は、R,G,B信号のそ
れぞれを1/3乗する第1の演算手段(第2図20〜22、第
3図30〜32)と、この第1の演算手段からの出力を3×
n(nは3の倍数)のマトリックス演算によりL,
a,b信号に変換する第2の演算手段(第2図23〜2
9、第3図33〜42)とからなっている。
(作 用) 第1の変換手段は、カラー画像読取手段の出力するR,
G,Bの画像データを第1の演算手段により1/3乗した後、
第2の演算手段により3×n(nは3の倍数)のマトリ
ックス演算をするので、精確なL,a,b信号が得ら
れ、さらに第2の変換手段はL,a,bデータを定義
式に従ってHVCデータに変換するので、その変換も精確
である。従って、本発明によれば、第1の変換手段およ
び第2の変換段によりR,G,Bの画像データから精確なHVC
信号を作成することができる。また、その構成は簡単で
ある。
ここで、本発明第1の変換手段によれば精確なL,a
,b号が得られる根拠としては以下のように考えられ
る。
まず、カラー画像読取手段の出力するRR、GR、BR信号
とCIEのXYZ信号との間では線形性が良好であるから、十
分な精度で(2)式が成り立つ。
ここで、NTSC信号では である。ここで対角項が大きいことに注意する。
するとX1/3,Y1/3,Z1/3とBN 1/3,GN 1/3,RN 1/3の間にも
ほぼ良好な線形関係が成立し、 と言える。
さて定義式によれば ここで、 また、C光源を考えているので、 X0=1/1.0199 Y0=100 Z0=1/0.8467 となる。
よって(3)式を用いて、 つまり、LとBR 1/3,GR 1/3,RR 1/3の間にも
良好な線型性が成立するとことがかる言えるのである。
よって、3×3の線型マトリクス演算によってかなり正
確な変換ができる。
もっと精度を上げるためにLの高次の項を
用いて、一般的な3×n(nは3の倍数)のマトリクス
演算を行っても良い。
(実施例) 第1図は本発明の色変換装置を用いたカラー複写機の
要部を表したものである。このカラー複写機はカラー画
像読取装置11によって図示しないプラテン上に載置され
た原稿の読み取りを行うようになっている。カラー画像
記録装置17は例えば静電複写機の原理を使用してカラー
画像の複写を行う記録部に相当する。色調整装置14はHV
C信号を基にして色調整を行う部分である。
ここで第1の変換装置12は、カラー画像読取装置11か
ら出力される信号RR、GR、BRをCIEの信号L
に変換する。変換後の信号Lは第2の変換装
置13に入力され、ここで所定の正義式に従ってHVC信号
に変換される。これらの第1および第2の変換装置12,1
3が本発明の特徴とする部分である。
HVC信号は色調整装置14で調整され、この結果として
H′V′C′信号に変化する。このH′V′C′信号は
第3の変換装置15に供給され、先の定義式の逆変換でL
*′*′*′信号に戻される。
第4の変換装置18は、L*′*′*′信号を3×
nのマトリックス演算により直接モニタ用信号RNGNBN
変換するものである。変換されたモニタ用信号RNGNBN
ビデオRAM19に書込まれ、モニタ20上でカラー画像の表
示が行われる。
一方、色補正装置16では、減色混合を行うためにY、
M、Cの各インク量が計算される。そしてこの結果がカ
ラー画像記録装置17に供給されてカラー画像の再現が行
われることになる。
以上の構成の装置の細部について、さらに詳述する。
第1の変換装置 まず、カラー画像読取装置11から出力される信号RR
GR、BRをCIEの信号Lに変換する第1の変換
装置12について説明する。
ここでは、一般的には次に示す(6)式で示される3
×n(nは3の倍数)のマトリックス演算によって、原
稿の色度に充分よく合致するLを計算するこ
とができる。
本発明者による実験によれば項数nとして次に示す
(7)式(前記(5)式に対応する)のように3次まで
計算すれば充分(原稿との平均色差が1以下)であるこ
とが判明した。
この(7)式は次に示す(8)式のように変形するこ
とができる。
この(8)式に従って第1の変換装置12を構成すれ
ば、第2図に示すブロック図のような構成が得られる。
なお、この第2図はLを求める回路であるが、a
よびbを求める回路も同様な構成である。
第2図に示す第1の変換装置は、ルックアップテーブ
ルによりB1/3,G1/3,R1/3をそれぞれ求める1/3乗演算器
20〜22と、(8)式のLの等式の右辺の(b11B1/3+b
12B2/3+b13B+C)およびd12B1/3の値を格納し、1/3乗
演算器20の出力をアドレスとして入力し対応する値を読
み出すルックアップテーブル23と、(g11G1/3+g12G2/3
+g13G)およびe12G1/3の値を格納し、1/3乗演算器21の
信号G1/3をアドレスとして入力し対応する値を読み出
すルックアップテーブル24と、 (r11R1/3+r12R2/3+r13R)およびf12Rの値を格納し、
1/3乗演算器22の出力信号G1/3をアドレスとして入力対
応する値を読み出すルックアップテーブル25と、f12R
1/3×B1/3の乗算を行う乗算器26と、d12B1/3×G1/3
乗算を行う乗算器27と、e12G1/3×R1/3の乗算を行う乗
算器28と、これらの出力を加算しLする加算器29から
なっている。
この第2図に示す第1の変換装置によると乗算器26,2
7,28が必要でコストアップにつながる。そこでより安価
に第1の変換装置を実現するためには、(8)式を
(9)式のように変形して得られる第3図に示すような
形の回路として構成することができる。
なお、この第3図はLを求める回路のみを示してあ
るが、aおよびcを求めるために同様の回路が必要
である。
即ち、第3図に示す第1の変換装置は、G1/3,R1/3
それぞれ求める1/3乗演算器30〜32と、(9)式のL
の等式の右辺のb11B1/3+(b12−d12/2−f12/2)B2/3
+b13B+Cの値を格納し、入力信号B1/3をアドレスと
して対応する値を読み出すルックアップテーブル33と、
g11G1/3+(g12−d12/2−e12/2)G2/3およびg13Gの値
を格納し、入力信号G1/3をアドレスとして対応する値
を読み出すルックアップテーブル34と、r11R1/3+(r12
−e12/2−f12/2)R2/3およびr13Rの値を格納し、入力
信号R1/3をアドレスとして対応する値を読み出すルッ
クアップテーブル35と、|B−G|の演算を行う|B−G|演算
器36と、|G−R|の演算を行う|G−R|演算器37と、|R−B|
の演算を行う|R−B|演算器38と、d12(B−G)2/2の値
を格納し、|B−G|をアドレスとして対応する値を読み出
すルックアップテーブル39と、e12(G−R)2/3/2の値
を格納し、|G−R|をアドレスとして対応する値を読み出
すルックアップテーブル40と、f12(R−B)2/3/2の値
を格納し、|R−B|をアドレスとして対応する値を読み出
すルックアップテーブル41と、各ルックアップテーブル
33,34,35,39,40,41の出力を加算する加算器42からなっ
ている。
なお、第3図の各線は本実施例では8ビット幅として
いるが、演算器36〜38で絶対値の演算を行っているの
は、ビット数を9ビットに増やさないために必要となっ
たものである。
第2の変換装置 次に第2の変換装置13(第1図)について説明する。
第2の変換装置13では、信号Lが所定の定義
式に従ってHVC信号に変換される。この変換について
は、種々のCIEの定義式が存在し、いずれを用いてもよ
い。
例えば、色調整装置14で調整を行う際に、後に説明す
る調整つまみの変化量と生理的色感による色の変化とを
正確に一致させることが目的であれば、(8)式で表さ
れる(V,Cab ,Hab )への変換を用いるのが好まし
い。
=L Cab =[(a+(b1/2 Hab =(180゜/π)tan-1(b/a) ……(10) 本実施例では、これらの変換をルックアップテーブル
(LUT)45,46を参照して変換するよう構成される。この
第2の変換装置13のブロック図を第4図に示す。
第3の変換装置 第3の変換回路は(V,Cab ,Hab )から(L*′
*′*′)への変換をする回路であり(10)式の逆
変換を行う回路である。本実施例ではこの変換もルック
アップテーブルを参照して変換する。ブロック図は第4
図と同じ形となる。
色調整装置 次にHVC信号を基にして色調整を行う色調整装置14に
ついて説明する。この色調整装置14では以下に述べるよ
うな調整を行うことができる。
色空間全体に対して、色相,明度,彩度を単独にまた
は組み合せて変更することができる。
第5図はこの色調整装置の概要を表したものである。
色調整装置14はルックアップテーブル51を備えている。
ルックアップテーブル51と全体的色調整用のパネル52は
CPU(中央処理装置)53に接続されており、パネル52の
調整作業に基づいてHVC信号が所望のH′V′C′信号
に変換されるようになっている。
第6図は、第5図に示したパネルの一部としてH信号
の調整の様子を表したものである。他の信号(V信号お
よびC信号)についても調整は同様の原理で行われるの
で、これらについての説明は特に行わない。
さて、この実施例の色調整装置14ではH信号の取り得
る範囲を横軸上にn領域に分割し、それぞれの領域に1
つずつ設定用つまみ55−1〜55−nを配置している。こ
れらの設定用つまみ55−nが図で実線の円で示したよう
に1直線上に並んでいるとき、入力されたHVC信号がそ
のままH′V′C′信号として出力されるようにルック
アップテーブル51の内容がCPU53によって制御されてい
る。
今、m番目の調整用つまみ55−mが図で破線で示した
円のようにHmからHm′に変化したものとする。CPU53は
この変化量を検出し、ルックアップテーブル51の内容を
書き換える。このときには、第7図に示したようにm番
目の調整用つまみ55−mに対応する領域すべてのH信号
に対して一様な調整値(Hm′−Hm)を加えるのではな
く、調整前の値HだけをHm′に変化させる。すなわち、
例えば第8図に示すようにHm′とm番目の領域の両境界
点を直線で結んだような値を出力したり、第9図に示す
ようにHm′と両境界点を滑らかな曲線で補間したような
値を出力する。
色補正装置 ここではL*′,a*′,b*′からYMC各インク量を計
算するためにルックアップテーブルメモリを用いており
精確な色再現を行う。
第4の変換装置 第4の変換装置18は、L*′,a*′,b*′信号からモ
ニタ用の信号BN,GN,RN信号を求めるものである。その一
例としては、L*′,a*′,b*′からXYZへの変換をル
ックアップテーブルで行い、次にXYZからBN,GN,RNへの
変換をマトリックス回路を用いて行う構成の公知の変換
装置がある。しかし、この公知の変換装置はL*′
*′*′からXYZへ変換するルックアップテーブルに
3次元のものを必要とし、そのメモリ量が膨大となる欠
点がある。
本発明者はその欠点を克服するための変換装置を以下
に述べるように実現したので、これを本実施例の第4の
変換装置として用いるのが好ましい。
即ち、この改良された第4の変換装置は3×n(nは
3の倍数)のマトリクス演算を行ってL*′*′
*′からモニタ用の信号のBN 1/3,GN 1/3,RN 1/3を求め、
次にそれを3乗してBN,GN,RNを得るものである。考え方
は第1の変換装置と同様である。マトリクス演算の式は
次の(10)式によって表される。
なお、n=3とすれば実用的に十分な精度が得られ
る。さらに高次にすればより精度を高くすることができ
ることは言うまでもない。
この(10)式をn=3とし、さらに変形すると、前述
した次の(11)式が得られる。
この(11)式を用いることにより、改良された第4の
変換装置を実現することができ、一例として第10図に示
すようにルックアップテーブル101,102,103、乗算器10
4,105,106、および加算器107によって構成することがで
きる。これは第2図に示す第1の変換装置と同じ基本構
成のものである。即ち、ルックアップテーブル101は、
(11)式のBN 1/3の等式の右辺のl11L+l12(L
+l13(L+C}およびθ12Lの値を格納し、信
号Lをアドレスとして対応する値を読み出すものであ
る。同様に、ルックアップテーブル102は、m11a+m12
(a+m13(aおよびp12aの値を格納
し、信号aをアドレスとして対応する値を読み出すも
のである。また、ルックアップテーブル103は、n11b
+n12(b+n13(bおよびq12bの値を格
納し、信号bをアドレスとして対応する値を読み出す
ものである。さらに、乗算器104,105,106は、それぞれq
12b,θ12L,p12aの各乗算を行うも
のである。加算器107は、ルックアップテーブル101〜10
3および乗算器104〜106の各出力を加算してBN 1/3を出力
するものである。3乗演算器108は加算器107の出力を3
乗してBNを求めるものである。
なお、この第10図はBNを求める回路のみを示してある
が、GNおよびRNを求めるために同様の構成の回路が必要
である。
第10図のブロック図に示す第4の変換装置によると乗
算器104,105,106が必要であり、コストアップにつなが
る。そこでより安価になるように、乗算器を用いないよ
うに工夫したのが第11図のブロック図ある。
これは(11)式をさらに(9)式と同様な形に変形し
て得られる(12)式を用いる。
この(12)式を用いた第11図に示す第4の変換装置
は、ルックアップテーブル110〜112,116〜118、演算器1
13〜115、加算器119および3乗演算器120からなってい
る。
ルックアップテーブル110は、(12)式のBN 1/3の等式
の右辺のl11L+(l12−θ12/2−q12/2)(L
l13(L+Cの値を格納し、入力信号Lをアド
レスとして対応する値を読み出すものである。ルックア
ップテーブル111は、m11a+(m12−θ12/2−p12/2)
(a+m13(aの値を格納し、信号a
アドレスとして対応する値を読み出すものである。ルッ
クアップテーブル112は、n11b+(n12−p12/2−q12/
2)(b+n13(bの値を格納し、信号b
をアドレスとして対応する値を読み出すものである。
また、|L−a|演算器113は、|L−a|の演
算を行うものである。|a−b|演算器114は、|a
−b|の演算を行うものである。|b−L|演算器
115は、|b−L|の演算を行うものである。
ルックアップテーブル116は、θ12(L−a2/2
の値を格納し、|L−a|をアドレスとして対応する
値を読み出すものである。ルックアップテーブル117
は、p12(a−b2/2の値を格納し、|a−b
をアドレスとして対応する値を読み出すものである。ル
ックアップテーブル117は、q12(b−L2/2の値
を格納し、|b−L|をアドレスとして対応する値を
読み出すものである。
加算器119は、各ルックアップテーブル110,111,112,1
16,117,118の出力を加算するものである。
3乗演算器120は加算器119の出力BN 1/3を3乗して出
力BNを得るものである。
なお、第11図の各線は本実施例では8ビット幅として
いるが、演算器33〜35で絶対値の演算を行っているの
は、ビット数を9ビットに増やさないために必要となっ
たものである。
カラー印刷ネットワークへの適用 第12図はカラー画像入力装置121、複数のカラー画像
出力装置122a,122b、カラー画像編集装置123、およびカ
ラー画像表示装置124がネットワーク回線を介して結ば
れているカラー印刷ネットワークシステムを示すもので
ある。カラー画像入力装置121はカラー画像読取装置11
と第1の変換装置12からなり、L信号の形で
画像信号をネットワーク回線125に送出する。
ネットワーク回線125からのLのカラー画
像信号はカラー画像編集装置123に取り込まれ、個々の
編集(例えば合成、変形、etc)が行われるが、ここで
は既述した色調整装置つまり色信号の変換に関わる部分
のみを図示している。このL信号は第2の変
換装置13によりHVC信号に変換され、色調整装置14で調
整される。調整後のHVC信号は第3の変換装置によりL
信号に変換され、ネットワーク回線を介して
カラー画像出力装置122へ供給され、また、カラー画像
表示装置124にも供給される。
なお、各要素11〜20は既に説明したものと同じもので
あるので、細かな説明は省略する。
良く知られているようにL表色系は均等知
覚色空間であるため、伝送中にビットエラーが起こって
も、その色がどの色であれ、色の劣化の程度は、人間の
生理的感覚に対しては同一程度と考えられるので、伝送
誤りが目立たない。従って本実施例のネットワークのよ
うにネットワーク回線ではL表色系のデータ
が伝送されるように構成することにより、高い品質のカ
ラー画像の印刷ネットワークを実現できる。
(発明の効果) 以上に詳述したように、本発明によればカラー画像読
取装置によって得られたR,G,Bデータを3×n(nは3
の倍数)のマトリクス演算を用いて、精度よくL,
a,bデータを得ることができ、またこのL,a,b
データをICEの定義に従って精度よくHVCデータを得る
ことができる。従って本発明によれば、R,G,Bデータか
ら精度の高いHVCデータを得る色変換装置を実現するこ
とができる。しかも、色変換装置を簡単な構成でかつ安
価に実現することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の色変換装置を用いたカラー複写機の要
部を示す図である。 第2図は本発明の部分である第1の変換装置の一例を示
すブロック図である。 第3図は第1の変換装置の構成の他の例を示すブロック
例である。 第4図は本発明の部分である第2の変換装置の構成の一
例を示すブロック図である。 第5図は色調整装置の構成の一例を示すブロック図であ
る。 第6図は色調整装置による調整の仕方を説明するための
図である。 第7図ないし第9図は色調整の種々の態様を説明するた
めの図である。 第10図は第4の変換装置の一例を示すブロック図であ
る。 第11図は第4の変換装置の他の例を示すブロック図であ
る。 第12図は本発明の色変換装置をカラー印刷ネットワーク
へ適用した例を示す図である。 第13図は従来例の構成を示す図である。 11……カラー画像読取装置、12……第1の変換装置、13
……第2の変換装置、14……色調整装置、15……第3の
変換装置、16……色補正装置、17……カラー画像記録装
置、18……第4の変換装置、19……ビデオRAM、20……
モニタ、21〜23,30〜32,36〜38……ルックアップテーブ
ル、24〜26……乗算器、27,29……加算器、33……|B−G
|演算器、34……|G−R|演算器、35……|R−B|演算器、1
21……カラー画像入力装置、122a,122b……カラー画像
出力装置、123……カラー画像編集装置、124……カラー
画像表示装置、125……ネットワーク回線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像読取手段の出力するカラー画像
    の3色のR,G,B信号のそれぞれを1/3乗する第1の演算手
    段と、この第1の演算手段からの出力を3×n(nは3
    の倍数)のマトリックス演算によりL,a,b信号に
    変換する第2の演算手段とを有する第1の変換手段と、 第2の演算手段の出力するL,a,b信号からCIEの
    定義式に従ってHVC信号を得る第2の変換手段と を備えたことを特徴とする色変換装置。
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