JP2004537587A - 亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルの製造方法 - Google Patents

亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルの製造のための連続的方法に関する。本発明の方法においては、(i) アルカノール又はジアルカノールと、鉱酸の水溶液とを、アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基1モル当たり平均1.01モル以下の酸当量で混合し、(ii) 反応ゾーン中で、無機亜硝酸塩の水溶液を(i)で得られた水性混合物に連続的に添加し、(iii) 必要に応じて有機相を単離される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、鉱酸水溶液の存在下、アルカノール又はジアルカノールと亜硝酸イオンとを反応させることによって亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルを製造するための連続的方法に関する。
【背景技術】
【0002】
亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルは製造化学における重要なニトロ化試薬である。それらは、例えば、第1級アミンからジアゾニウム化合物を製造するのに用いられる。芳香族ジアゾニウム化合物は特に重要な中間体である。なぜなら、ジアゾニウム基は、擬ハロゲン、ハロゲン(Sandmeyer反応、Sciemann反応)、ヒドロキシル、メルカプト又は水素などの多くの置換基に変換できるためである。ジアゾニウム化合物はさらに、アリールヒドラゾンの製造(Japp-Klingemann反応)、アリールヒドラジンの製造又はアゾ化合物の製造ためのフェナントレン閉環(Pschorr反応)における出発物質として用いられる。
【0003】
DE 21 444 20は、外部冷却により温度を10℃以下に保持しながら、グリコール又はグリコール誘導体を亜硝酸ナトリウム及び氷水と共に攪拌した後、塩酸を添加する、グリコール及びグリコール誘導体の製造のためのバッチ式プロセスを記載している。
【0004】
Organic Syntheses Coll. 第2巻、108 (1953)は、水、イソプロパノール及び硫酸の混合物を亜硝酸ナトリウム水溶液に添加する、亜硝酸n-ブチルの製造を記載している。この方法の欠点は第三相の固体硫酸ナトリウムとの三相混合物の生成である。
【0005】
米国特許第4,980,496号は、C1〜C5アルカノールの水溶液を亜硝酸アルカリ金属と混合し、この混合物を約-10℃〜10℃に冷却した後、温度を一定に維持しながらハロゲン化水素酸(hydrohalic acid)を添加する、亜硝酸アルキルの製造のためのバッチ式プロセスを記載している。このハロゲン化水素酸は一般的には過剰量で用いられるが、特に、完全な転化を達成するためには、アルコールに基づいて約4モル%の量で用いられる。
【0006】
米国特許第4,980,496号の方法は様々な点で問題が多い。第1に、この反応は発熱反応であるため、反応温度を-10〜10℃の範囲に保持するのが困難である。第2に、強酸媒体中の亜硝酸アルキルは分解しやすく、また副生成物を形成しやすいため、反応に必要な過剰の酸を中和しなければならず、又は生成物を水相から即座に分離し、好適な乾燥条件下で貯蔵しなければならない。
【0007】
同様に、譲受人により実行された調査により、バッチ式プロセスにおける酸の量の減少がアセタール及びケタールなどの副生成物生成の増加並びに収率の減少をもたらすことが分かった。
【発明の開示】
【0008】
本発明の課題は、純度が高く且つ貯蔵安定性が優れた亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルを容易に製造できる、亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルの製造方法を提供することである。理想的には、この方法は、費用を最小化できるように、特殊な装置や特殊な調製条件を必要としない。
【0009】
本発明者らは、上記課題が、アルカノール又はジアルカノールと、鉱酸の水溶液とを、アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基1モル当たり平均1.01モル以下の酸当量で混合し、この混合物に無機亜硝酸塩の水溶液を連続的に添加することにより解決されることを見出した。
【0010】
従って、本発明は、亜硝酸塩を酸化しない少なくとも1種の鉱酸の存在下、アルカノール又はジアルカノールと無機亜硝酸塩とを反応させることによって亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルを連続的に製造する方法であって、
(i) アルカノール又はジアルカノールと、鉱酸の水溶液とを、アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基1モル当たり平均1.01モル以下の酸当量で混合し、
(ii) 無機亜硝酸塩の水溶液を、反応ゾーン中で(i)で得られた水性混合物に連続的に添加し、
(iii) 必要に応じて有機相を単離する
ことを特徴とする方法を提供する。
【0011】
亜硝酸塩を酸化しない鉱酸水溶液の例としては、希硫酸、リン酸及びハロゲン化水素酸、例えば、塩化水素、臭化水素又はヨウ化水素が挙げられる。好ましい実施形態においては、水中の塩化水素(塩酸)を用いる。水中の塩化水素の濃度は広い範囲内で変化してもよい。一般的には、かかる濃度は10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%の範囲である。通常、工業用グレード(technical grade)の塩酸を用いる。
【0012】
好適なアルカノール及びジアルカノールは少なくともいくらかの水溶性を有するものである。これらのものとしては、C2〜C6アルカノールが挙げられ、例えばエタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、n-アミルアルコール、イソアミルアルコール(3-メチル-1-ブタノール)、2-メチル-1-ブタノール、n-ヘキサノール、2-ヘキサノール、2-メチル-1-ペンタノールなどである。
【0013】
好適なジアルカノールは2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、特に2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールなどのC2〜C6ジアルカノールからなる群より選択される。
【0014】
本発明は、n-ブタノール、tert-ブタノール及びイソアミルアルコールの反応に特に好適である。
【0015】
一般的には、アルカノール又はジアルカノールを希釈していない形態で用いる。溶媒を用いることもでき、水が好ましい。原理的には、水と混和性があり、酸性の亜硝酸塩に対して不活性であり、反応生成物、例えば、ジオキサンもしくはテトラヒドロフランなどの環状エーテル、又はアセトン及びメチルエチルケトンなどのケトンの使用を制限しない任意の溶媒を用いることもできる。
【0016】
通常、鉱酸水溶液及びアルカノール又はジアルカノールの濃度は、アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基1モル当たり平均1.01モル以下、好ましくは1.00〜1.005モルの鉱酸当量となるように選択される。本発明の特に好ましい実施形態においては、アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基1モル当たり等モル量の鉱酸を用いる。
【0017】
アルカノールと水性鉱酸の混合は、通常の手段により実施することができる。混合温度は本発明の成功にとっては比較的重要ではない。一般的には、混合物の温度は、亜硝酸塩とのその後の反応にとって必要な温度、すなわち、好ましくは5〜40℃の範囲の温度、より好ましくは10〜30℃の範囲の温度、特に好ましくは15〜25℃の範囲の温度に設定される。必要に応じて、鉱酸及びアルカノールを所望の温度まで予め冷却する。アルカノール又はジアルカノールと鉱酸の混合は、容器中で、混合チャンバー中で、又はパイプ中の静的ミキサーを介して行うことができる。前記混合物の製造に混合容器を用いる場合、連続的又はバッチ式に混合を実行することができる。混合を攪拌又はストリームの混合により実施することもできる。本発明の一実施形態においては、アルカノール又はジアルカノールを混合しながら容器、好ましくは攪拌タンク容器中に連続的に供給し、そこから連続的に取り出す。
【0018】
本発明の方法の第2工程(ii)においては、無機亜硝酸塩の水溶液を反応ゾーン中で(i)において得られた水性混合物に連続的に添加する。
【0019】
亜硝酸イオンの好適な供給源は、無機亜硝酸塩、例えば、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸バリウム及び亜硝酸カルシウムなどの亜硝酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、並びに亜硝酸アンモニウムである。これらのうち、亜硝酸カリウム及び亜硝酸ナトリウムが特に好ましく、亜硝酸ナトリウムが最も好ましい。
【0020】
第2工程(ii)において添加される、水中に溶解された無機亜硝酸塩の量は、実質的には必要とされる化学量論量に一致するが、一般的には20モル%を超えない過剰量で亜硝酸塩を用いることもできる。この化学量論量は用いるアルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基の量に基づく。アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基と無機亜硝酸塩のモル比は一般的には1:1.0〜1:1.2、好ましくは1:1.01〜1.2、及び特に好ましくは1:1.05〜1:1.12の範囲である。
【0021】
一般的には、第2工程(ii)中の水の総量は有機相の容量の1〜5倍量、好ましくは1.5〜4倍量、及び特に好ましくは2.5〜3.5倍量である。
【0022】
工程(ii)を実施するために、(i)で得られた混合物と亜硝酸塩水溶液とを、所望の温度を有する反応ゾーンに導入する。一般的には、反応ゾーンは1つ以上の連続反応タンク(タンクバッテリー)又は反応管を含むが、タンク及びタンクバッテリーが好ましい。一般的には、反応ゾーンは、液体を混合するための標準的な手段、例えば、内部装置及び/もしくは攪拌器などの静的ミキサー並びに/又は好ましくは前記静的ミキサーと液体をポンピングするための手段との組み合わせを有する。アルコール/酸混合物と亜硝酸塩溶液との混合は、液体の連続的混合に好適な手段により液体反応物を第2工程(ii)に導入することによって実施することもできる。器具の寸法が比較的小さい場合、反応物の混合は、例えば、液体反応物を、反応器内に、液体流用の2つのすぐ隣接した注水口を通して液体流をボルテックスしながら導入することによって達成することもできる。この方法は、特に実験室及び1000 ml以下、好ましくは200 ml以下の反応容量(それぞれの反応ゾーンの容量)を有する「ミニプラント」プラントにおいて実証済みである。
【0023】
さらに、一般的には、反応ゾーンは反応の熱の除去のための標準的な手段、例えば、冷却コイル、壁面冷却器などを有する。
【0024】
反応ゾーン中での反応物の滞留時間は、一般的には20分〜5時間、好ましくは25分〜3時間、特に好ましくは40分〜2時間、非常に好ましくは40分〜60分の範囲である。この滞留時間は本来、反応物の添加速度に依存する。通常、低い反応温度ではより長い滞留時間を選択し、より高い反応温度ではより短い滞留時間を選択する。
【0025】
第2工程(ii)におけるアルカノール又はジアルカノールの対応する亜硝酸アルキル又は二亜硝酸アルキルへの転化のための反応温度は、好ましくは5〜40℃、特に好ましくは10〜30℃、最も好ましくは15〜25℃の範囲である。
【0026】
反応ゾーンの下流端(downstream end)で発生する反応混合物は一般的には3を超えるpHを有する。
【0027】
本発明の好ましい実施形態においては、工程(ii)における反応ゾーンは少なくとも2つの反応タンク(バッテリー)を含む。工程(i)で得られた混合物と無機亜硝酸塩水溶液とを第1反応器中に別々かつ連続的に供給する。標準的な手段により、例えば、攪拌、激しい循環により、又は反応物の注入により、第1反応器の内容物を混合する。反応器容量と導入及び引き出し速度との間の関係により滞留時間を決定した後、排出装置、例えば、オーバーフロー管(overflow)により混合物を少なくとも1つのさらなる反応器に移して、反応を完了させる。この方法は反応容量が少なくとも200 mlである場合に特に有利である。
【0028】
価値ある生成物を工程(ii)の後、直接分離することができる。一般的には、反応混合物は2相であり、容易に分離する。標準的な技術、例えば、工程(ii)からの反応流出物を相分離容器中に導入することにより、価値ある生成物の取り出しを実施することができる。通常、この取り出しは室温で実施する。通常、工程(i)〜(iii)は大気圧で実施する。得られた亜硝酸アルキル又は二亜硝酸アルキルのGC(FID)純度は、一般的には95%以上、非常にしばしば97%以上、及びよりしばしば98%以上である。価値ある生成物の収率は得られたGC純度をほんのわずかに下回るものである。
【0029】
本発明の方法は、亜硝酸アルキルもしくは二亜硝酸アルキルを、少し過剰量の酸を使用して又は過剰量の酸を用いずに生成物の量及び収率を損なうことなく製造することができるという、先行技術のバッチ式プロセスを超える利点を有し、よって本明細書の最初に概略した先行技術の欠点を克服することができる。さらに、連続的プロセスにより、より大量の生成物のより効率的かつ迅速な製造が可能になる。先行技術のバッチ式プロセスと対照的に、価値ある生成物の取り出しは必要ではなく、水を含まない亜硝酸アルキルもしくは二亜硝酸アルキルの使用が必要である場合においてのみ取り出しが必要である。得られた亜硝酸アルキル又は二亜硝酸アルキルの貯蔵安定性もより良好である。
【0030】
さらに、本発明の方法は、バッチ式プロセスとは対照的に、反応中の冷却が必要であるとしてもほんの少しであるため、より経済的である。また、水相を反応後すぐに生成物相から分離する必要がない。むしろ、無視できる分解しか発生しない数日の限定された期間であるが、室温にて、水相上に生成物相を貯蔵することさえ可能である。
【実施例】
【0031】
本発明の方法を以下の実施例により説明する。
【0032】
実施例 1
5 Lガラス供給容器にn-ブタノールを入れ、第2の5 Lガラス供給容器に20重量%の塩酸を入れ、各々を1:1のモル比で0.75 Lガラス攪拌反応器中に膜ポンプを用いて注入した。
【0033】
n-ブタノール及び塩酸の上記混合物(添加速度219.5 g/h)と、40重量%の亜硝酸ナトリウム水溶液とを第1の0.75 Lガラス攪拌反応器中に同時にポンプで注入した。n-ブタノールと塩酸と亜硝酸ナトリウムのモル比は1:1:1.1であった。添加時間により滞留時間を決定した後、オーバーフロー管を通して第2の0.75 Lガラス攪拌反応器に混合物を移した。反応物の総滞留時間は約45〜50分であった。最後に、オーバーフロー管を通して反応混合物を分離漏斗中に移した。亜硝酸n-ブチルをGC(FID)により分離したところ、0.77%のブタノールを含んでいた。価値ある生成物の純度は、GC(FID)によれば、98.87%であった。ジブトキシブタンの量は0.1%以下であった。この生成物は水相上で数日間安定であった。
【0034】
実施例 2
亜硝酸ブチルを6日後まで水相から分離しないことを除いては、実施例1を繰り返した。水相上での貯蔵を5℃にて行った。亜硝酸n-ブチルの分解の程度は0.1%以下であった。同様の結果が20℃での貯蔵後に得られた。
【0035】
実施例 3
HCl/BuOHの混合物の添加速度が324 g/hであり、ブタノール:HClのモル比が1:1.1であることを除いては、実施例1を繰り返した。価値ある生成物の純度はGC(FID)によると98.62%であった。価値ある生成物は1.01%のブタノールを含んでいた。
【0036】
実施例 4
HCl/BuOHの混合物の添加速度が233 g/hであることを除いては、実施例3を繰り返した。さらに、32重量%の塩酸溶液を用いた。価値ある生成物の純度はGC(FID)によると98.72%であった。価値ある生成物は0.93%のブタノールを含んでいた。
【0037】
実施例 5
HCl/BuOHの混合物の添加速度が232 g/hであることを除いては、実施例4を繰り返した。また、10℃の内部反応温度で工程(ii)を行った。価値ある生成物の純度はGC(FID)によると98.72%であった。価値ある生成物は0.97%のブタノールを含んでいた。
【0038】
実施例 6
0℃の内部反応温度で工程(ii)を行ったことを除いては、実施例5を繰り返した。価値ある生成物の純度はGC(FID)によると99.02%であった。価値ある生成物は0.93%のブタノールを含んでいた。
【0039】
実施例 7( 比較例 )
HCl/BuOHの混合物の添加速度が203.5 g/hであり、ブタノール:HClのモル比が1:1.05であることを除いては、実施例1を繰り返した。また、-10℃の内部反応温度で工程(ii)を行った。価値ある生成物の純度はGC(FID)によると98.86%であった。価値ある生成物は0.88%のブタノールを含んでいた。生成物を水相からすぐに分離しない場合、n-ブタノールへの分解及びジブトキシブタンの生成(最大3%)が約2日以内に5℃にて起こった。
【0040】
実施例 8( 比較例、バッチ式プロセス )
タンクに81.5 kg (1100モル)のn-ブタノールを入れ、-5℃に冷却した。タンク中の温度が-5℃以下に保持されるように、125.3 kg (1115モル)の32.4%塩酸を2.25時間かけて添加した。次いで、タンクの内容物を-15℃に冷却し、8〜12℃に冷却した208.2 kg (1210モル)の40%亜硝酸ナトリウム溶液を、温度が-5℃以下に保持されるように、攪拌しながら約6時間かけて添加した。添加が完了したら、-10〜-5℃にてさらに15分間攪拌を継続し、攪拌器のスイッチを切って相を分離し、有機相を分離した。亜硝酸n-ブチルの収率は98.5%であった(GC(FID)による純度は98.25%)。また、生成物はGC(FID)によると0.73%のブタノールを含んでいた。生成物を水相からすぐに分離しない場合、n-ブタノールへの分解及びジブトキシブタンの生成(最大3%)が約2時間以内に5℃にて起こった。

Claims (11)

  1. 亜硝酸塩を酸化しない少なくとも1種の鉱酸の存在下、アルカノール又はジアルカノールと無機亜硝酸塩とを反応させることによって亜硝酸アルキル及び二亜硝酸アルキルを連続的に製造する方法であって、
    (i) アルカノール又はジアルカノールと、鉱酸の水溶液とを、アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基1モル当たり平均1.01モル以下の酸当量で混合し、
    (ii) 無機亜硝酸塩の水溶液を、反応ゾーン中で(i)で得られた水性混合物に連続的に添加し、
    (iii) 必要に応じて有機相を単離する
    ことを特徴とする方法。
  2. 工程(i)の鉱酸水溶液が塩酸である、請求項1に記載の方法。
  3. 水中の塩化水素の濃度が10〜40重量%の範囲である、請求項2に記載の方法。
  4. 工程(ii)の無機亜硝酸塩が亜硝酸ナトリウム及び亜硝酸カリウムからなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程(ii)を5〜40℃の範囲の温度で実施する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. アルカノール又はジアルカノール中のヒドロキシル基と無機亜硝酸塩のモル比が1:1.0〜1:1.2の範囲である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 反応ゾーンにおける反応物の滞留時間が20分〜5時間の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 工程(ii)の下流端での反応混合物のpHが3を超える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. アルカノール又はジアルカノールが直鎖状もしくは分枝状のC2〜C6-アルカノール又はジアルカノールである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. C2〜C6-アルカノールがn-ブタノール、sec-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール及びイソアミルアルコールからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
  11. C2〜C6-ジアルカノールがネオペンチルグリコールである、請求項9に記載の方法。
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