JP2004533238A - 化学的に不活性な表面上に生体分子を固定する方法 - Google Patents

化学的に不活性な表面上に生体分子を固定する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を、プラズマ科学により活性化或いは官能化された、化学的に不活性な支持体表面に固定させる方法に関する。本発明はまた、プラズマ科学により活性化或いは官能化された、化学的に不活性な支持体表面への直接的或いは間接的な結合、とりわけ物理的及び/又は化学的な固定により、生体分子、好ましくは酵素又は酵素系を固定化する方法にも関する。固定化された生体分子は、例えば、バイオリアクター、バイオセンサー及びクロマトグラフシステムで使用し得る。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を化学的に不活性な担体表面に結合させる方法に関する。より詳しくは、本発明は、化学的に不活性な担体表面への結合、とりわけ物理的及び/又は化学的な結合により生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を固定化する方法、また、このようにして固定化された系の使用、好ましくはバイオリアクター、バイオセンサー及びクロマトグラフシステムでの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
応用微生物学、とりわけバイオテクノロジーにおいて、酵素、酵素を産出する微生物又は細胞は、特にそれが生体触媒として用いられる場合、特定の担体(キャリア)に固定され得ることが知られている。この方法は、一般に固定化技術として知られている。
【0003】
天然の酵素は、貯蔵中又は“1回限り”のバッチ用途中に生物学的、化学的又は物理的作用によって活性が低下するので、その高い製造コストの観点から、酵素を安定化する必要がある。酵素は固定化を通じて再利用が可能となる。使用後は、酵素の除去は容易である。このような方法で、高い局所濃度で、また連続的なスルーフローで酵素を使用することができる。基質特異性や反応特異性、並びに酵素の反応性は、固定化の結果として損なわれてはならない。
【0004】
一般に、酵素は、3つの基本的方法によって固定化し得る。すなわち、第1に架橋による固定化、第2に担体への結合による固定化、そして第3に包摂による固定化である。
架橋によって固定化を行なう場合、得られる架橋酵素はその活性に影響なく相互に固定される。しかしながら、その酵素はもはや溶解しない。架橋は、例えばグルタルジアルデヒドで行なわれる。
【0005】
担体への結合により酵素を固定化する場合、吸着、イオン結合又は共有結合により結合が行なわれ得る。担体への結合は、元の微生物細胞内でさえ起こり得る。その酵素は固定の結果として活性に影響がなく、繰り返し或いは継続的に担体へ固定して使用される。
包摂による固定化の場合、酵素は一般に、半透膜及び/又はゲル、マイクロカプセル又は繊維の間に包摂される。被包酵素は、周囲の基質及び生成溶液から、例えば半透膜によって分離される。細胞であっても包摂することが可能である。間隙を介して固定することにより酵素はその活性に影響がない。
【0006】
固定化された酵素、酵素を産出する微生物又は細胞は、とりわけバイオテクノロジー関連のプロセスに使用される。固定化細胞を用いた最初の工業的プロセスは、実験的に最適化され、例えば微生物濾床での排水処理として現在でも用いられている。別のかなり古いプロセスとしては、ジェネレータ工程によるヴィネガーの製造がある。食品工業では、グルコース異性化酵素を含む細胞の使用が、果糖含有シロップ製造に最も重要なプロセスである。澱粉プロセスによるグルコース製造用のグルコースアミラーゼもまた、固定化された形態で用いられる。固定化された酵母由来のβ−ガラクトシダーゼを用いたラクトースのグルコースとガラクトースへの分割もやはり標準的プロセスである。固定化酵素を用いる他の工業的プロセスは、アミノ酸製造、ペニシリンGの6−アミノペニシリン酸への分割、及びサッカロミケス種(Saccharomyces sp)の成長固定化細胞を用いたエタノール製造に応用されている。
【0007】
固定化された酵素及び細胞系は、バイオテクノロジー関連の製造プロセスだけでなく、例えば、所謂バイオセンサーなどの分析にも使用される。固定化された系を用いた分析の原理は、固定化酵素により決定される基質の反応に基づくものであり、生成物、基質及び補基質の濃度変化を、例えば様々な連動した方法(例えば酵素電極)により追跡することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
酵素を固定化するための従来技術から既知の方法における不都合な点は、とりわけ、酵素の固定化を比較的複雑な方法で行なう必要があり、また、酵素に対し基本的に不活性である系との組み合わせが可能でないという事実にある。
【0009】
そこで、本発明が解決すべき課題は、化学的に不活性な担体表面であっても生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を結合させ得る方法を提供することであった。より詳しくは、本発明は、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を化学的に不活性な担体表面に結合させることにより固定化し得る新規な方法を提供せんとするものである。
【0010】
本発明が解決すべき別の課題は、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を簡単な方法で固定化でき、相応して固定化された生体分子の反応性が実質的に損なわれずに維持される、すなわち、相応して固定化された生体分子が、その反応性において著しく制限されることのない方法を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
よって、本発明は、化学的に不活性な担体表面へ固定又は結合することによる、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系の固定化方法であって、該方法が、
(a)化学的に不活性な担体表面を、プラズマ化学的方法による該表面の変性により活性化し、次いで、
(b)固定化すべき生体分子を、場合により活性化された固定可能な状態へ変換した後に、ステップ(a)で活性化された担体表面と結合する、
工程ステップを含んでなる方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
従って、本発明による方法のステップ(a)では、化学的に不活性な担体表面は、プラズマ化学的方法による変性によって活性化される。プラズマ化学的な表面変性は、それ自体は専門家に既知である(相当する科学文献を参照)。しかしながら、この方法はこれまで、生体分子の結合又は固定化用に表面を調製するために用いられてこなかった。換言すると、最初に、本発明による方法のステップ(a)で、化学的に不活性な担体表面が官能化される。
【0013】
本発明において“化学的に不活性な担体表面”とは、特定用途との関連で反応しない表面であると理解される。この場合、このことは、とりわけ、最初は、すなわち、もともと或いは基本的に、担体表面は生体分子の結合には適さない、換言すると、担体表面はそもそも表面に固定され或いはカップリングされる生体分子と反応し得るようないかなる反応性官能基も有さないことを意味している。よって、本発明において“化学的に不活性”は、とりわけ、特定の生体分子に反応せず、又は生体分子の結合に不適当であることを意味する。後続の工程ステップ(b)で生体分子又は酵素の固定、すなわちカップリング又は結合を行なうために、化学的に不活性なキャリア材表面を調製するのは、本発明による方法のステップ(a)でのプラズマ化学的処理のみによる。
【0014】
本発明の目的に適する化学的に不活性な表面は、工程ステップ(b)で表面に固定又はカップリングされる生体分子、とりわけ酵素の触媒活性を、仮にあったとしても大きく損なうことなく、また酵素−触媒プロセスを、仮にあったとしても大きく乱すことのない任意の表面である。このような表面は、例えば、化学的に不活性な金属表面、とりわけ貴金属又はその合金(例えば白金又はステンレス鋼)の表面であってよい。しかしながら、化学的に不活性なプラスチック表面、とりわけ多価ハロゲン化ポリマー、好ましくは、例えばポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))又はポリ塩化ビニル(PVC)のようなポリアルキル又はポリアルキレンを含んでなる表面も、本発明の目的に適している。更に、反応器製造用に用いられる任意の通常のポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))又はPVCのような既述の多価ハロゲン化ポリマーでさえ、生体分子又は酵素を結合するための化学的に不活性な表面として適当である。種々の材料の併用すること、例えば耐薬品性金属表面(例えばステンレス鋼又は白金)を、例えば蒸着によってポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))又はPVCでコートすることもまた可能である。生体分子の結合に適する別の材料としては、例えば酢酸セルロースがある。
【0015】
本発明による方法のステップ(a)における化学的に不活性な担体表面の活性化は、特に、該表面に結合される生体分子と反応可能な少なくとも一つの適当な官能基を、プラズマ化学的条件下で直接的に配置或いは固定することによって行なわれる。この方法は、それ自体専門家に既知である。より詳しくは、本発明によるプロセスのステップ(a)における化学的に不活性な担体表面の活性化は、反応性プラズマ、とりわけ高周波プラズマ中で行なうことができる。例えばこれは、例えば貴ガスのような不活性ガス、及び例えばアンモニアのような反応ガスの反応性プラズマ、とりわけ高周波プラズマ中で行なわれる。
【0016】
“表面に結合される生体分子又は酵素と反応性のある適当な官能基”という用語には、特定の生体分子、とりわけ酵素の直接的な結合又はカップリング、又は間接的な結合又はカップリングに適した官能基、すなわち、特定の生体分子又は酵素と反応性があり、又はこれと反応して、プロセス中で該表面に結合又はカップリングする官能基が該当する。
【0017】
本発明による方法のステップ(a)におけるプラズマ化学的活性化又は変性の後は、もともと化学的に不活性であった表面は、該表面に結合又はカップリングされる生体分子と反応可能な官能基を有する。
【0018】
本発明の目的に適した反応性官能基の非限定的な具体例としては、特に、場合により活性化、とりわけプロトン化或いは脱プロトン化した形態の、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシ基及び/又はチオ基を含んでなり、又は示される基或いは群である。
【0019】
化学的に不活性な表面、とりわけポリテトラフルオロエチレン(例えばテフロン(登録商標)膜)又はPVCの化学的に不活性な表面を、プラズマ化学的にアミノ、ヒドロキシ及び/又はカルボキシル変性することが特に好ましい。この方法は、それ自体は専門家に既知である。
【0020】
本発明による方法のステップ(a)におけるプラズマ化学的活性化の際立った特徴は、特に、化学的に不活性な担体表面が専ら該表面で選択的に活性化されるという事実である。換言すると、もともと化学的に不活性である担体表面のバルク特性、例えば疎水性又は親水性、浸透性、微孔性、硬さ、もろさ等のような機械特性が、化学的に不活性な担体表面の活性化 by本発明による方法のステップ(a)におけるプラズマ化学的方法による化学的に不活性な担体表面の活性化の間に、他の点では損なわれないままである。
【0021】
工程ステップ(a)の後、工程ステップ(b)において、固定化される生体分子は、ステップ(a)での反応性ある官能基を介した生体分子の結合又はカップリングによって、プラズマ化学的に変性された担体表面へ結合又はカップリングされる。生体分子は、担体表面に適用される反応性官能基に、例えば、適当なリンカー又はリンカー分子を介して、直接的又は間接的のいずれかで結合してよい。相当する方法は、それ自体、専門家に既知である。
【0022】
本発明において、リンカー(リンカー分子としても知られる)は、断片(フラグメント)及び/又は他の分子を連結する(ここでは、生体分子、とりわけ酵素への、プラズマ化学的に活性化又は変性された化学的に不活性な担体表面の連結又は接合)ために用いられる分子又は分子の一部であるものと理解される。
【0023】
生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、プラズマ化学的に活性化又は変性された担体表面に結合又はカップリングされる前に、場合によって、活性化され又は固定可能な状態に変換してよい。相当する方法は、それ自体、専門家に既知である。その代わりに、又は同時に、本発明による方法のステップ(a)において担体表面に固定される反応性官能基もまた、官能基の化学的性質に応じ、例えばプロトン化、脱プロトン化等によって、場合により活性化してもよい。このような方法は、それ自体、専門家に既知である。
【0024】
従って、本発明の方法では、生体分子は、ステップ(a)で適用される反応性官能基を介して、共有結合及び/又はイオン結合、好ましくは共有結合によって、プラズマ化学的に活性化された化学的に不活性な担体表面へ、直接的又は間接的に結合してよい。生体分子、とりわけ酵素は、このようにして固定化される。
【0025】
基本的に、あらゆるタイプの生体分子、特に、あらゆるタイプの酵素を、本発明による方法によって固定化してよい。固定化される生体分子が酵素である場合、それは酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素(例えばリパーゼのようなエステラーゼ)、リアーゼ、異性化酵素及びリガーゼ(シンテターゼ)、並びにそれらの混合物及び組み合わせよりなる群から選択してよい。
【0026】
工程ステップ(b)には、場合により、工程ステップ(b)で化学的に不活性な担体表面にカップリングした酵素を架橋することを含む工程ステップ(c)が続いてよい。専門家にそれ自体が既知の架橋剤(例えばグルタルジアルデヒド)が、工程ステップ(c)で酵素を結合するために通常用いられる。
【0027】
図1は、工程ステップ(a)及び(b)を有する本発明による方法の過程を概略的に図示するものである。まず、工程ステップ(a)において、化学的に不活性な担体表面(1)の活性化が、プラズマ化学的方法による担体表面(1)の変性によって起こるが、図1は、出発分子(2)から開始して、担体表面に結合される生体分子と反応可能な適当な官能基(2’)(例えばアミノ基)が直接的に化学的に不活性な担体表面(1)へ適用される態様を示している。図1に図解する態様に示されるように、固定化される生体分子(3)は、次いで、工程ステップ(b)において、ステップ(a)で活性化された担体表面(1)へ直接的にカップリング又は結合される。このようにして生体分子(3)の固定化が行なわれる。
【0028】
本発明の方法によって、生体分子、とりわけ酵素を化学的に不活性な表面へ結合することが可能となり、また、生体分子、とりわけ酵素の反応性に何ら影響することなく、若しくは著しく影響することなく、このようして固定化が可能となる。このような固定化の結果、生体分子、とりわけ酵素の再利用が可能となる。使用後、酵素は容易に再び取り除くことができる。このようにして、それらを特に高い局所濃度で、例えば、連続的なスルーフローで使用することができる。基質特異性や反応特異性、並びに生体分子、とりわけ酵素の反応性は、本発明に従い固定化を行った場合には影響を受けない。
【0029】
本発明はまた、本発明に従う方法より得ることが可能な固定化され、場合により架橋した生体分子、とりわけ酵素又は酵素系にも関する。固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、化学的に不活性な担体表面へ直接的又は間接的に固定され、とりわけ結合又はカップリングされるが、生体分子は、該表面へ適用される適当な反応性官能基を介して、例えばイオン結合及び/又は共有結合により直接的に、又は生体分子−又は酵素−反応性の官能基を有する適当なリンカーにより間接的に、化学的に不活性な担体表面へ結合又はカップリングされる。
【0030】
本発明に従う方法より得ることが可能な固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、例えば、バイオセンサー又はバイオリアクター中で使用することができる。これらはまた、調製目的又は合成目的、更には分析の目的のいずれであっても、クロマトグラフシステム、とりわけクロマトグラフカラム中で使用することもできる。
【0031】
それ故に、本発明はまた、本発明に従い得ることが可能な固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を含んでなるバイオセンサー、バイオリアクター及びクロマトグラフシステムにも関する。
【0032】
前記のように、本発明に従う方法により得ることが可能な固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、バイオセンサー中でも使用してよい。
本発明において“バイオセンサー”とは、生体分子のカップリングに基づく生物活性成分を含んでなるセンサーであって、最広義での受容体(レセプター)として、検体や生物学的に生じた信号(例えば酸素濃度、pH値、色素など)を電気信号へ変換する物理化学的な形質導入剤を特異的に認識するものと理解される。
【0033】
図2は、検体(1)を特異的に認識するためのバイオセンサーの典型的な構造を概略的に図示するものであり、バイオセンサーは、受容体(2)、及び受容体(2)により生じた生物学的信号を電気信号(4)へ変換して電子回路(5)へ伝達する形質導入剤(3)を含んでなる。
【0034】
様々な生体分子、とりわけ酵素は、特定の認識のために使用してよい。用いられる形質導入剤は、電位差センサー、電流電極、圧電センサー、サーミスター又は光電子センサーであってよい。検体と受容体との反応又は相互作用に応じて、バイオセンサーには特に2つの基本的なタイプがある。一方では、錯化中に生じる電子密度変化を用いるバイオアフィニティセンサーがあり、他方では、基質の特異的認識と反応に基づく代謝センサーがある。
【0035】
バイオセンサーは−特に酵素電極の形態で−生物工学的プロセスをモニターするためのヘルスケア、食品工業、又は環境保護において用いられる。様々な系、例えばグルコース、ガラクトース、ラクトース、エタノール、乳酸又は尿酸などが、バイオセンサーを用いて分析可能である。
【0036】
固定化酵素が通常のバイオセンサー中で用いられる場合、酵素分子はポリマーマトリックス(例えばPVC、ゲル、グラファイト或いはゼオライト)中へ又はフィルム(例えば酢酸セルロース)間に導入される。それに対して、本発明のコンセプトは、例えば酵素製造又は酸素消費に基づくものであって化学的に不活性な膜(例えばテフロン(登録商標)膜)を有するセンサー中で、本発明に従う方法により酵素を結合するために膜を用いることを特徴とするものである。前述のように、この目的に適した生体分子−又は酵素−反応性の官能基、例えばアミノ基又はカルボキシル基は、化学的に不活性な膜表面と結合させる必要がある。これらの基はプラズマコーティング法によって適用することができる。次いで、場合により、固定化酵素を結合させるために架橋剤を使用してよい。本発明による好適なバイオセンサー系の例は、例えば、カタラーゼ及び/又はグルコースオキシダーゼであり、この場合、化学的に不活性な表面へ結合された適当な官能基への特定酵素のカップリングの後に、グルタルジアルデヒド(例えばpH7のバッファー中5%、20mgのカタラーゼ(Merck)又はグルコースオキシダーゼ(Merck)で500μl溶液)との架橋が行なわれてもよい。別の態様の具体例には、二官能性のグルタルジアルデヒドによる、1,000〜100,000U(ユニット)のカタラーゼ又は10〜100Uのグルコースオキシダーゼの、アミノ化したPTFE膜(膜の直径は1〜10mm、好ましくは8mm)への結合が含まれる。しかしながら、前記の範囲には限定的な意味はなく、計量すべき検体の所望の濃度範囲を考慮に入れる特定種類の用途にて調整すべきである。これらのような酸素感応性の酵素センサーには、約2ヶ月の寿命がある。
【0037】
本発明によるバイオセンサーは、小体積でサンプル処理能力が高いため、例えば、微小電極(アレイ)の製造に好適である(例えば組み合わせ使用)。
【0038】
2つの酵素、カタラーゼとグルコースオキシダーゼを組み合わせた固定化への言及は、既に行なった。これは、例えば、グルコースに関係する測定値を低酸素媒体中或いは無酸素で連続的に監視する必要がある場合に、分析的に適切な重要性を有する。更に、以下に述べる方法によって測定範囲を拡大することが可能となる。
【0039】
しかしながら、グルコースオキシダーゼ(GOD)の基質反応において酸素は重要な反応物質であるため、
【化1】
Figure 2004533238
問題の解決は、酵素膜中へさらに放出される必要のある化学的に結合した酸素を、GODによるβ−D−グルコースの基質反応のために、同時に供給することにある。例えば、グルコースオキシダーゼだけでなくカタラーゼも、本発明に従いグルタルジアルデヒドにより共有結合し、アミノ化したPTFE膜上に架橋した場合、二酵素膜に基づいて、特に的確にこれを行なうことができる。2つの酵素は、混合された形態で固定化してよく、また、層を成してもよい。層状の固定化は、2層又はそれ以上の層で行なってよい。酵素層の順序は、そうである必要はないが、用途の影響による重要性を有し得る。
【0040】
ここで、本発明による態様での前記の二酵素膜を含んでなる酸素感応性酵素スルーフローセンサーにおいて、β−D−グルコース(α−形と平衡にあり、変旋光平衡が調節される)だけでなく、同時に、Hの形態で化学的に結合した酸素が流入する場合、カタラーゼによって、下記反応式に従うグルコースオキシダーゼの基質反応により過酸化水素から酸素が取り出されることになる。
【化2】
Figure 2004533238
一方で、膜電極は酸素感応性の酵素膜電極であり、他方で、酸素はグルコースオキシダーゼの反応物の一つであるため、過酸化水素は一定濃度で供給される必要がある。更に、酸素を含有する測定媒体の場合、物理的に溶解した酸素が一定濃度でセンサーに到達するように供給することも必要である。よって、本発明の特定の一態様はバイオセンサー、とりわけグルコース測定用、好ましくはβ−D−グルコース測定用のバイオセンサーであって、そのバイオセンサーは、化学的に不活性なキャリア材、好ましくはポリテトラフルオロエチレンの活性化され、プラズマ化学的に変性され及び/又は官能化された担体表面へ固定された、少なくとも一つの過酸化物感受性の生体分子、とりわけ酵素、好ましくはグルコースオキシダーゼを(場合によりカタラーゼと組み合わせて)含むものである。
【0041】
本発明の別の特定の態様では、バイオセンサーは、過酸化物センサー又は生化学的過酸化物センサーである。本発明においては、そのようなセンサーは、無機又は有機の過酸化物(例えば、過酸化水素、無機又は有機塩に由来する溶解過酸化物、有機過酸など)と定性的又は定量的に反応し、又はこれらに官能性のあるバイオセンサー又は測定素子である。
このような(生化学的)過酸化物センサーは、−ほとんどが活性成分として−過酸化物の存在を示し或いは過酸化物と反応する分子を有している。このような分子は、例えば、その反応性にいかなる基本的変化もない、活性化し化学的に不活性な担体表面と結合することによって固定されている分子、とりわけ水素−過酸化物−感応性酵素であってよい。
【0042】
本発明の好ましい態様では、本発明の生化学的過酸化物センサーは、有機又は無機過酸化物、とりわけ過酸化水素;無機又は有機の塩に由来する溶解過酸化物;及び/又は有機過酸の定性的測定及び/又は定量的測定用のバイオセンサーであり、そのような生化学的過酸化物センサーは、化学的に不活性なキャリア材、とりわけポリテトラフルオロエチレン(例えばテフロン(登録商標)膜)の活性化され、プラズマ化学的に変性され或いは官能化された担体表面に固定され又は結合された、少なくとも1つの過酸化物感受性の生体分子、とりわけ酵素、好ましくはカタラーゼを含むものである。換言すると、その効果において相互に補完する1又はそれ以上の生体分子又は酵素は、リンカーを介して直接的又は間接的に、担体上に固定し又は配置してよい(実際に過酸化水素と反応する酵素は、例えばカタラーゼであってよい)。そのような酵素は、例えばドイツの Merck KGaA から市販されている。次いで、化学的に不活性な担体表面に結合した生体分子又は酵素を、例えばグルタルジアルデヒドで架橋してよい。生体分子又は酵素は、それ自体既知のプラズマ化学的方法により予め担体表面に適用された適当な反応性官能基によって該表面に固定又は結合される。
【0043】
特に好ましい態様では、担体表面は、プラズマ化学的に表面が変性されたポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))から構成されるか、又はその塗膜(例えば、蒸着によりポリテトラフルオロエチレンがコートされた金属、例えば白金)を有しており、テフロン(登録商標)層の表面は、前述のように変性され、酵素はそれに固定される。テフロンによる表面変性は、化学的に反応性の基、例えばアミノ基又はカルボキシル基を担体表面上へプラズマ化学的に生成し又は配置し、次いで、それへ酵素を結合させ、場合により引き続き架橋を行なうこと、を含んでなることが好ましい。本発明による生化学的過酸化物センサーは、生体分子、とりわけ酵素と担体表面の単位が、過酸化物の存在及び/又は濃度を(例えば予め設定した検量線に基づき)導出し得るような好ましい電気的信号を供給する。
【0044】
その結果、本発明による生化学的過酸化物センサーによって、過酸化物を、遊離又は結合した形態で、例えば、遊離の過酸化水素の形態、過酸の形態、過ホウ酸塩の形態、又は溶解性過酸化物の形態で、定性的に及び/又は定量的に測定することが可能となる。これら全ての場合において、化合物ごとのある濃度は、本発明の過酸化物センサーによって測定可能な過酸化水素のある濃度と釣り合っている。例えば、本発明による過酸化物センサーの電気的信号のレベルは、存在する特定化合物ごとの濃度と、相当する検量線により関連付けることができる。遊離又は結合した形態の過酸化水素の濃度を測定することを所望する場合、測定溶液をpH4.5〜8に緩衝剤処理することが好ましい。
【0045】
過酸化物と反応し、又は過酸化物の消費を引き起こす分子の存在又は濃度(例えば亜硝酸塩又はヒドロキシルアミン)もまた、本発明による過酸化物センサーを用いて間接的に測定し得る。過酸化物−消費分子と過酸化物(例えば過酸化水素)との反応又は過酸化物センサーの競合反応は、この目的に利用される。例えば、既知量の過酸化水素を過酸化物−消費分子の溶液へ添加し、生化学的過酸化物センサーの電気的信号のレベルを測定し、理論的な予想レベルと(例えば検量に基づき)比較を行ない、過酸化物−消費分子の濃度をその差から導出する。
【0046】
本発明による過酸化物センサーは、例えば、プロセス監視及びプロセス制御(例えばリン酸処理)に好適である。
従って、本発明により固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系をバイオセンサーに用いる場合、少なくとも2つの異なるタイプの生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を互いに組み合わせることができる。すなわち、特に所謂酵素鎖又は酵素分解鎖を用いてよい。様々な酵素は、1つの同一の反応系(例えばメジャーリングセル中)に存在してもよいし、若しくは、順次“連続して(in series)”配置(例えば連続メジャーリングセル中)させてもよい。しかしながら、並行して配置した複数の測定鎖状構造もまた有利である(例えば示差測定法向け)。このようにして、例えば、1つの同一のメジャーリングセル又はメジャーリングシステム中で、様々な酵素(又は酵素鎖)によって、様々な物質を並行して測定することができる。この点に関し、特許出願DE10118554.5が参照され、ここに言及することによってその全明細書が本明細書中に包含される。
【0047】
前述のように、本発明に従う方法により得ることのできる固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系バイオリアクターにおいても使用することができる。
本発明において、“バイオリアクター”とは、生物学的転換が、とりわけ酵素のような生体分子と共に行なわれる物理的容器であるものと理解される。
【0048】
本発明による方法は、例えば、バイオリアクターの壁面を変性させるために用いられる。バイオリアクターは、いかなる種類のものであってもよく、例えば平面の表面を有するリアクター並びに管型リアクターであってよい。そのようなリアクターの例としては、ポリテトラフルオロエチレン−コートされた酵素リアクターがあり、酵素は本発明による前述の前処理によってその壁面に結合しているため、酵素を反応溶液から取り除く必要のない、より高効率生成のリアクターを作ることができる。本発明の目的に適したリアクター表面は、例えば、金属から構成されてよく、又はリアクターの製造に通常用いられる任意のポリマーでコートされていてもよく(例えばテフロン(登録商標)又はPVC)、若しくはこれらの材料の組み合わせであってよい。
【0049】
本発明に従い固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系をバイオリアクター中で用いる場合、本発明の別の態様において、とりわけ固定層リアクターの場合、固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を固定されたキャリア材又はバルク材へ結合することも可能である。
【0050】
本発明に従い固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系をバイオリアクター中で、とりわけ壁面を変性するために、又はキャリア材又はバルク材への酵素の結合において用いる場合、少なくとも2つの異なる種類の生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を互いに組み合わせてよい。すなわち、所謂生体分子或いは酵素鎖又は生体分子或いは酵素分解鎖を用いてよい。様々な生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、単一の反応帯に存在してよく、また、順次“連続して(in series)”(例えば連続反応帯)配置されてもよい。例えば、多段式の、酵素−触媒合成及びプロセスを、このようにして行なうことができる。
【0051】
例示目的で、図3に、様々なタイプの既知のバイオリアクターを図解して示す。
図3Aは、タンク型撹拌リアクターを示し、機械的な動作ユニットによって動力が伝えられる。記号Gはガス流を示し、記号Mは機械的駆動系(例えばモーター)を示している。その汎用性から、タンク型撹拌反応器が最も一般的に使用されている。
図3Bは、気泡塔リアクターを示し、エアー又は別のガスによって混合がもたらされる。記号Gはガス流を示す。
図3Cは、内部スルーフローを有する所謂エアリフト発酵槽を示し、液体の循環及び混合は、一般にエアー又は別のガスの導入によって達成される。記号Gはガス流を示す。
図3Dは、外部スルーフローを有する所謂エアリフト発酵槽を示し、液体の循環及び混合は、一般にエアー又は別のガスの導入によって達成される。記号Gはガス流を示す。
【0052】
前記タイプの既知のバイオリアクターは、本発明に従い、例えば壁面の変性により(例えば、本発明に従う、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系の、化学的に不活性なリアクター壁面へのカップリングにより)、又は−固定層バイオリアクターの場合には−生体分子、とりわけ酵素又は酵素系のキャリア材又はバルク材への結合により、変性を与えてよい。
【0053】
例示目的で、図4に、本発明によるバイオリアクターの態様をいくつか図解して示す。
図4Aは、化学的に不活性な壁面が、固定化されたタイプAの生体分子、とりわけ酵素のカップリングにより変性されたバイオリアクターを示す。記号Gはガス流を示す。
図4Bは、化学的に不活性な壁面が、連続する異なった反応帯に配置された、固定化されたタイプAの生体分子、とりわけ酵素、及び固定化されたタイプBの生体分子、とりわけ酵素のカップリングにより変性されたバイオリアクターを示す。記号Gはガス流を示す。
図4Cは、化学的に不活性な壁面が、単一の反応帯に配置された、固定化されたタイプAの生体分子、とりわけ酵素、及び固定化されたタイプBの生体分子、とりわけ酵素のカップリングにより変性されたバイオリアクターを示す。
図4Dは、固定層リアクターの形態のバイオリアクターを示し、そのキャリア材又はバルク材へ、単一の反応帯に配置された、タイプA及びタイプBの固定化された生体分子、とりわけ酵素がカップリングしている。
【0054】
バイオリアクター、とりわけバイオリアクターの壁面及び/又はバイオリアクターのバルク材などの変性には、本発明に従う多くの他の変形があり、それらは、本発明の目的から逸脱することなく、本明細書を読んで、当業者により難なく考究されるものである。
【0055】
本発明に従い固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、クロマトグラフシステム、とりわけクロマトグラフカラムにおいても使用してよい。このような使用は、調製又は合成の目的で(例えば、クロマトグラフカラム中で酵素−触媒反応を行なう)、又は分析の目的で(例えば、分析的カラムクロマトグラフィー)も行なってよい。
【0056】
本発明に従い固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系の、バイオセンサー、バイオリアクター及びクロマトグラフシステムにおける使用には、一方で、固定化の結果として生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を再利用でき、他方では、使用後に容易く取り出すことができる(例えばバイオリアクターの合成後には、例えば反応混合物から廃液することによる等)、という利点がある。このようにして、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系は、高い局所濃度で、また連続的なスルーフローで、効率的に、また安価に使用することができる。しかしながら、基質特異性及び反応特異性並びに酵素の反応性は、本発明に従う固定化の結果として失われることはない。
【0057】
本発明による方法の目的は、とりわけ、拡散障壁としての化学的に不活性な表面の材料(例えばテフロン(登録商標))をスパッタリング(プラズマ中で)によって適用し、次いで、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系がその後にカップリングされ得る官能基、若しくは、リアクター用途だけのために、アミノ基又はカルボキシル基を直接適用することである。
【0058】
本発明の他の態様及び変形は、本発明の目的から逸脱することなく、本明細書を読んで、当業者にとって難なく明白に理解でき、また実施可能なものである。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図したものであって、何らこれを限定するものではない。
【実施例】
【0059】
本発明による過酸化物及びグルコースの生物電気化学的センサーの製造
化学的に不活性な担体表面−この場合にはPTFE膜(テフロン(登録商標)膜)−を、まず、反応性高周波プラズマ中で、それ自体既知の条件下で官能化する。プロセス中で、適当な酵素−反応性の官能基、とりわけアミノ基及び/又はカルボキシル基を、化学的に不活性な膜の表面に結合させる。
【0060】
直径13mmのアミノ化したPTFE膜を打ち抜いた後、直径8mmの平面を形成するように、Oリングによってアクリルのガラスリング上へクランプで締める。その上に、測定溶液側で、例えば特定の適用(測定範囲)に従い、酵素を共有結合し、架橋することができる。
様々なHセンサーにつき:1,000〜100,000Uカタラーゼ/膜
様々なグルコースセンサーにつき:10〜100Uグルコースオキシダーゼ/膜
【0061】
検出器側では、Ptの測定陰極とAg/AgClの参照陽極をつなぐために、アクリルのガラスリングの空洞を内部電解液で充填する。
【0062】
膜システム付きアクリルのガラスリングを酸素電極へ押し付け、スルーフローチャンバー内に固定した後、一般記載中で前記定義したタイプの本発明による生物電気化学的センサーを得る。このようなセンサーは寿命が約2ヶ月である。
【0063】
厳密に言えば、本発明によるグルコースセンサーは、β−D−グルコースを測定している。しかしながら、変旋光平衡に達した後はβ−及びα−形態のグルコースが一定比率で存在するため、この場合、このようなセンサーをグルコースセンサーと呼んでもよい。検量の過程でこのようなファクターも考慮されているからである。
【0064】
例えば、本発明による以下のバイオセンサーが製造された。
1.実験室コード2.)SBC−1320−β−D−グルコース−HDKS−No.1を用いたグルコースセンサー:
酸素検出器のカルボキシル化されたPTFE膜へ、グルタルジアルデヒドによって共有結合した40Uのグルコースオキシダーゼ
2.実験室コード3.)SBC−1321−β−D−グルコース−HDKS−No.1を用いたグルコースセンサー:
酸素検出器のアミノ化されたPTFE膜へ、グルタルジアルデヒドによって共有結合した40Uのグルコースオキシダーゼ
3.実験室コード5.)SBC−1323−H−HDKS1−No.1を用いた水素過酸化物センサー:
酸素検出器のアミノ化されたPTFE膜へ、グルタルジアルデヒドによって共有結合した26,000Uのカタラーゼ
【0065】
実験室コード3.)SBC−1321−β−D−グルコース−HDKS−No.1を用いたグルコースセンサーは、グルタルジアルデヒドにより共有結合したGODを用いたアミノ化されたPTFE膜に基づく膜システムであり、PTFE膜のアミノ化及び引き続くGODの固定化は、本発明による方法により行う。この膜システムは、Ptの測定陰極とAg/AgClの参照陽極を備えた電流測定のスルーフロー電解槽に統合し、その結果、スルーフロー測定用の酸素感応性酵素β−D−グルコースセンサーを形成した。本発明によるセンサーシステムを耐久性試験に付した。このために、本発明によるセンサーをリン酸緩衝液(pH7.04、25℃)で連続的潅流に付した。この期間の間、約100Lの緩衝液をポンプで測定系へ通した。最後に、膜システムの実用性を明らかにするため、検体についてリン酸緩衝液を溶媒として更なるグルコース測定を行なった(ポンプ:Permax 12/6、20ディジット、1.9×4.5mmのシリコーンチューブ付)。本発明によるセンサーを、リン酸緩衝液(HPL)を用いて、20〜25℃の温度で1年間連続的に潅流したにもかかわらず、膜システムの酵素活性は一年後でもなお十分と見なすことができる。
【0066】
また、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを含むバイオセンサーも製造した。このようなバイオセンサーは、例えば、低酸素又は全く無酸素の媒体中のグルコースに関する測定値を継続的に監視するために用いてよい。更に、これによって測定範囲を拡大することが可能となる。このようなバイオセンサーについて、固定化されるカタラーゼ又はグルコースオキシダーゼ単位(U)の濃度を以下に示す。前述した2つの酵素は、膜システム中において固定化形態で、無条件に共存してもよい。このことは、膜組成を示す3つの実験例によって実証され、アミノ化されたPTFE膜上の2つの酵素の共有結合及び架橋は、やはりグルタルジアルデヒドによりもたらされている。
【0067】
Figure 2004533238
【0068】
本発明による生物電気化学的スルーフローセンサーでは、測定媒体は、次に続くローラーポンプによって取り込むことができる。

Claims (26)

  1. 化学的に不活性な担体表面へ固定又は結合することによる、生体分子、とりわけ酵素又は酵素系の固定化方法であって、該方法が、
    (a)化学的に不活性な担体表面を、プラズマ化学的方法による該表面の変性により活性化し、次いで、
    (b)固定化すべき少なくとも1つの生体分子を、場合により活性化された固定可能な状態へ変換した後に、ステップ(a)で活性化された担体表面と結合する、
    工程ステップを含んでなる方法。
  2. ステップ(a)における化学的に不活性な担体表面の活性化が、化学的に不活性な担体表面を官能化することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(a)における化学的に不活性な担体表面の活性化を、化学的に不活性な担体表面と結合される生体分子と反応性のある少なくとも一つの適当な官能基を、プラズマ化学的条件下で直接的に該表面に適用することにより行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 反応性官能基が、場合により活性化、とりわけプロトン化或いは脱プロトン化した形態の、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシ基及び/又はチオ基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. ステップ(a)におけるプラズマ化学的方法による化学的に不活性な担体表面の活性化を、該表面上で選択的に行なうことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. ステップ(a)におけるプラズマ化学的方法による化学的に不活性な担体表面の活性化の間に、該表面のバルク特性が他の点では損なわれないままであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. ステップ(a)における化学的に不活性な担体表面の活性化を、反応性プラズマ、とりわけ高周波プラズマ中で行なうことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 化学的に不活性な担体表面が、とりわけ白金及びその合金のような貴金属、ステンレス鋼又は多価ハロゲン化ポリマー、とりわけ特にポリテトラフルオロエチレン又はポリ塩化ビニルのような特に多価ハロゲン化炭化水素ポリマー、又は酢酸セルロース、又はこれらの材料の組合せを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. ステップ(b)において、プラズマ化学的に変性された担体表面上へ固定化される生体分子の結合又はカップリングを、ステップ(a)で反応性のある官能基を介した生体分子の結合又はカップリングにより行なうことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. ステップ(b)において、生体分子を、適当なリンカーを介して、直接的又は間接的に、表面に適用される反応性官能基に結合することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 生体分子を共有結合及び/又はイオン結合、好ましくは共有結合によって、反応性官能基を介して担体表面に直接的又は間接的に結合させることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 固定化される生体分子が酵素であって、酸化還元酵素、転移酵素、とりわけ、リパーゼ、リアーゼ、異性化酵素及びリガーゼ(シンテターゼ)のようなエステラーゼなどの加水分解酵素、並びにこれらの混合物又は組み合わせよりなる群からとりわけ選択される酵素であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 工程ステップ(b)の後に、工程ステップ(b)で化学的に不活性な担体表面に結合又はカップリングした生体分子を架橋することを含む工程ステップ(c)が続いてよく、工程ステップ(b)及び(c)を、場合により、組み合わせて、とりわけ同時に行なうことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の方法により得られうる固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系。
  15. 生体分子が、化学的に不活性な担体表面へ直接的又は間接的に固定、とりわけ結合又はカップリングされ、該生体分子が、化学的に不活性な担体表面に該表面に適用された適当な反応性官能基を介して結合又はカップリングされていることを特徴とする固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系。
  16. 請求項14又は15に記載の固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系のバイオリアクター又はバイオセンサーにおける使用。
  17. バイオリアクターの壁面を変性させるための請求項16に記載の使用。
  18. 固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系が、バイオリアクターのキャリア材又はバルク材に結合していることを特徴とする請求項16に記載の使用。
  19. クロマトグラフシステム、とりわけクロマトグラフカラムにおける請求項14又は15に記載の固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系の使用。
  20. 分析又は調製/合成の目的での請求項19に記載の使用。
  21. 請求項14又は15に記載の固定化された生体分子、とりわけ酵素又は酵素系を含むバイオセンサー、バイオリアクター又はクロマトグラフシステム。
  22. バイオセンサー、とりわけ過酸化物、特に過酸化水素のような有機及び/又は無機過酸化物;無機又は有機塩からの溶解過酸化物;及び/又は有機過酸を定性的に及び/又は定量的に測定するためのバイオセンサーであって、該バイオセンサーが、化学的に不活性なキャリア材、好ましくはポリテトラフルオロエチレンの活性化され、プラズマ化学的に変性され及び/又は官能化された担体表面に固定された少なくとも一つの過酸化物感受性の生体分子、とりわけ酵素、好ましくはカタラーゼを含んでなるバイオセンサー。
  23. バイオセンサー、とりわけグルコース、特にβ−D−グルコースを定性的に及び/又は定量的に測定するためのバイオセンサーであって、該バイオセンサーが、化学的に不活性なキャリア材、好ましくはポリテトラフルオロエチレンの活性化され、プラズマ化学的に変性され及び/又は官能化された担体表面に固定された少なくとも一つの過酸化物感受性の生体分子、とりわけ酵素、好ましくはグルコースオキシダーゼを、場合によりカタラーゼと組み合わせて含んでなるバイオセンサー。
  24. 化学的に不活性な担体表面に結合した生体分子、とりわけ酵素が、更に架橋している、特にグルタルジアルデヒドで架橋していることを特徴とする請求項22又は23に記載のバイオセンサー。
  25. バイオセンサー中に、生体分子、とりわけ酵素、及び担体表面の単位が好適に電気的な信号を供給し、過酸化物又はグルコース、とりわけβ−D−グルコースの存在及び/又は濃度が特にその信号に基づいて導出し得ることを特徴とする請求項22〜24のいずれかに記載のバイオセンサー。
  26. グルコースオキシダーゼ及び/又はカタラーゼを固定化された形態で有するバイオセンサー、とりわけ請求項21〜25のいずれかに記載のバイオセンサー。
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